特許第5753361号(P5753361)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5753361
(24)【登録日】2015年5月29日
(45)【発行日】2015年7月22日
(54)【発明の名称】回転体
(51)【国際特許分類】
   A47L 9/00 20060101AFI20150702BHJP
   D03D 27/00 20060101ALI20150702BHJP
   D03D 3/02 20060101ALI20150702BHJP
   D03D 1/00 20060101ALI20150702BHJP
   A46B 13/02 20060101ALI20150702BHJP
【FI】
   A47L9/00 102Z
   D03D27/00 E
   D03D3/02
   D03D1/00 Z
   A46B13/02
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2010-213528(P2010-213528)
(22)【出願日】2010年9月24日
(65)【公開番号】特開2012-65870(P2012-65870A)
(43)【公開日】2012年4月5日
【審査請求日】2013年8月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】596024426
【氏名又は名称】槌屋ティスコ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(72)【発明者】
【氏名】大原 康之
(72)【発明者】
【氏名】安藤 禎浩
(72)【発明者】
【氏名】中山 勝
【審査官】 横溝 顕範
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−189939(JP,A)
【文献】 特開2007−330689(JP,A)
【文献】 特開平06−209824(JP,A)
【文献】 特開2009−254560(JP,A)
【文献】 特開2008−286305(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 9/00
A47L 25/00
A46B 13/02
D03D 1/00
D03D 3/02
D03D 27/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被接触部に対して接触しながら回転する状態で使用される回転体であって、
ロール部材と、該ロール部材の外周面を覆うように設けられた毛羽層とを備え、
前記毛羽層は、筒状に織られたコーデュロイによって構成されており、前記ロール部材に接着されていることを特徴とする回転体。
【請求項2】
前記コーデュロイを構成するパイル糸は、ポリアミド製であることを特徴とする請求項1に記載の回転体。
【請求項3】
前記毛羽層は、筒状をなす熱溶融性の接着フィルムによって前記ロール部材に接着されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の回転体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被接触部に対して毛羽層が接触しながら回転する回転体に関する。
【背景技術】
【0002】
このような回転体としては、例えば、電気掃除機のヘッドに回転可能に取り付けられて該ヘッドを移動させる際の車輪として使用されるものが知られている(例えば、特許文献1)。この特許文献1の回転体は円筒状のホイールの外周面に帯状のベロア材(毛羽層)を巻き付けた構成になっており、電気掃除機で床面(被接触部)を清掃する際にベロア材が床面に接触しながら該回転体が回転することで、床面を傷つけることなく静かにヘッドを移動させるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−189939号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1の回転体は、円筒状のホイールの外周面に帯状のベロア材を巻き付けた構成であるため、該ベロア材の両端の突き合わせ部分にどうしても継ぎ目が形成されてしまう。このため、この継ぎ目からベロア材が捲れたり、長期間の使用にともなうベロア材のへたりによってクッション性が低下したりして、耐久性が低下してしまうという問題があった。
【0005】
本発明は、このような課題に着目してなされたものである。その目的とするところは、耐久性の向上を図ることが可能な回転体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、回転体に係る請求項1に記載の発明は、被接触部に対して接触しながら回転する状態で使用される回転体であって、ロール部材と、該ロール部材の外周面を覆うように設けられた毛羽層とを備え、前記毛羽層は、筒状に織られたコーデュロイによって構成されており、前記ロール部材に接着されていることを要旨とする。
【0007】
上記構成によれば、毛羽層を構成する筒状に織られたコーデュロイの外周面に継ぎ目が存在しないため、ロール部材から毛羽層が捲れ難くなる。したがって、耐久性の向上を図ることが可能となる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記コーデュロイを構成するパイル糸は、ポリアミド製であることを要旨とする。
上記構成によれば、パイル糸が復元性及び耐摩耗性に優れたポリアミド製であるため、該パイル糸がへたったり摩耗したりすることを抑制することが可能となる。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記毛羽層は、筒状をなす熱溶融性の接着フィルムによって前記ロール部材に接着されていることを要旨とする。
【0010】
上記構成によれば、接着フィルムは加熱しない限りは接着性を有さないので、毛羽層をロール部材に接着フィルムで加熱して接着するのに先立って、ロール部材が挿入された状態の接着フィルムを毛羽層に容易に挿入することが可能となる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、耐久性の向上を図ることが可能な回転体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】第1実施形態の電気掃除機のヘッドを示す底面図。
図2図1の電気掃除機のヘッドの使用状態を示す側面図。
図3】同ヘッドの車輪の斜視図。
図4】同車輪の毛羽層を構成するコーデュロイの組織を示す模式図。
図5】(a)及び(b)はそれぞれ一般的なコーデュロイのルーズパイル組織の一例を示す模式図、(c)及び(d)はそれぞれ一般的なコーデュロイのファストパイル組織の一例を示す模式図。
図6】第1実施形態において、ロール部材に毛羽層を接合するときの状態を示す斜視図。
図7】第2実施形態において、(a)は車輪の分解斜視図、(b)は(a)の断面図。
図8】変更例において、(a)〜(c)はロール部材と毛羽層とを接合するときの手順を示す斜視図。
図9】変更例において、毛羽層を金型内にセットしてロール部材をインサート成形するときの状態を示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(第1実施形態)
以下、本発明の回転体を電気掃除機のヘッドに配設される車輪に具体化した第1実施形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
まず、車輪が配設される電気掃除機のヘッドの構成について説明する。
図1及び図2に示すように、電気掃除機のヘッド11は底面視略T字状をなしているとともに、該ヘッド11の底面11aにおける前寄りの位置には左右方向(ヘッド11の幅方向)に長い矩形状の吸込口12が開口している。ヘッド11の底面11aにおける前端部及び後端部には、左右一対の収容凹部13がそれぞれ形成されている。すなわち、ヘッド11の底面11aには、前後方向(ヘッド11の移動方向)において吸込口12を挟んだ両側に収容凹部13が2つずつ設けられている。
【0015】
各収容凹部13内には回転体としての車輪14が左右方向に延びる軸線を中心に回転可能に軸部材15によって支持された状態でそれぞれ収容されるとともに、該各車輪14の一部は各収容凹部13からそれぞれはみ出している。また、ヘッド11の後端部には接続パイプ16の一端側が該ヘッド11に対して回動可能に接続される一方、該接続パイプ16の他端側は電気掃除機の本体部(図示略)に接続されている。
【0016】
そして、電気掃除機の使用時には、被接触部としての床面F上における吸込口12付近の塵、埃、毛髪等の塵埃がエアとともに吸込口12及び接続パイプ16を介して電気掃除機の本体部(図示略)内へと吸い込まれるようになっている。
【0017】
次に、車輪14の構成について詳述する。
図3に示すように、車輪14は、軸部材15(図1参照)が挿通可能な挿通孔17aを有する円筒状のロール部材17と、該ロール部材17の外周面を覆うように設けられた円筒状の毛羽層18とを備えている。この場合、車輪14の軸方向において、ロール部材17の長さと毛羽層18の長さとは、同じになるように設定されている。ロール部材17は、硬質の合成樹脂や金属などによって構成することができるが、本実施形態ではポリプロピレンによって構成されている。一方、毛羽層18は、円筒状に織られたコーデュロイによって構成されている。
【0018】
図4に示すように、コーデュロイは、緯パイル織物の一種であって、短いパイル緯糸(パイル糸)20で経方向に畝を現した織物である。すなわち、コーデュロイは、経糸21と緯糸(図示略)からなる地組織を平織物(綾織物でもよい)とするとともにパイル緯糸20を浮いた状態に織った後、この浮いているパイル緯糸20を中央部で切断して解毛することによって得られる。したがって、コーデュロイは、そのパイル緯糸20が地組織を構成する特定の経糸21に集中するので、畝が形成される。そして、本実施形態の毛羽層18(図3参照)を構成するコーデュロイにおいては、パイル緯糸20が復元性及び耐摩耗性に優れたポリアミド製の糸によって構成されるとともに、地組織がポリアミド製の糸とポリアミド製の熱溶融糸とを交撚した糸によって構成されている。
【0019】
また、コーデュロイには、一般に、経糸21にパイル緯糸20を略U字状に搦める図5(a)、(b)に示すようなルーズパイル組織のものと、経糸21にパイル緯糸20を略W字状に搦める図5(c)、(d)に示すようなファストパイル組織のものとがある。そして、ルーズパイル組織のコーデュロイは、ファストパイル組織のコーデュロイに比べてパイル緯糸20が抜けやすいため、本実施形態の毛羽層18(図3参照)を構成するコーデュロイには、図5(c)に示したファストパイル組織のものが採用されている。
【0020】
次に、車輪14の製造方法について説明する。
図6に示すように、車輪14を製造する場合には、まず、射出成型法によりロール部材17を成型する。続いて、パイル緯糸20が外側になるように円筒状のコーデュロイを織った後、該コーデュロイを加熱して自然冷却する。すると、コーデュロイの地組織を構成する熱溶融糸が溶融して再び固化するため、地組織とパイル緯糸20とが強固に溶着される。このようにして得られたコーデュロイを毛羽層18とするとともに、該毛羽層18をロール部材17と同じ長さになるようにレーザーで切断する。
【0021】
このとき、毛羽層18におけるレーザーによる切断面は、該レーザーの熱によって溶融した後、自然冷却によって固化するため、該毛羽層18の切断面からのほつれが抑制される。引き続き、ロール部材17の外周面の複数箇所に両面粘着テープ22を粘着した後(あるいは、接着剤を塗布した後)、該ロール部材17を毛羽層18内に挿入する。その後、ロール部材17の外周面全体が毛羽層18で完全に覆われるように該毛羽層18の位置を調整した状態で、両面粘着テープ22(接着剤)によりロール部材17に毛羽層18を粘着(接着)することで、車輪14が完成する。
【0022】
次に、電気掃除機による床面Fの清掃時における車輪14の作用について説明する。
さて、電気掃除機によって床面Fの清掃を行う場合には、図2に示すように、まず、ヘッド11を床面F上に載せる。すると、ヘッド11に設けられた各車輪14が床面Fに当接する。この状態で電気掃除機を稼動させると、床面F上における吸込口12付近の塵、埃、毛髪等の塵埃がエアとともに吸込口12及び接続パイプ16を介して電気掃除機の本体部(図示略)内へと吸い込まれる。そして、床面F全体の清掃を行うべく、ヘッド11を該床面Fに沿って前後方向に移動させると、このヘッド11の移動に伴って各車輪14が床面F上を転動する(床面Fに対して接触しながら回転する)。
【0023】
このとき、各車輪14の毛羽層18には継ぎ目がないため、毛羽層18に塵埃が詰まったり、ロール部材17から毛羽層18が捲れたりすることもない。加えて、毛羽層18として用いたコーデュロイは復元性及び耐摩耗性に優れたポリアミド製の糸によって構成されているため、毛羽層18がへたったり摩耗したりすることが抑制される。したがって、各車輪14は、長期間の使用に耐えることができるので、長持ちする。
【0024】
以上詳述した第1実施形態によれば次のような効果が発揮される。
(1)車輪14において、ロール部材17の外周面に継ぎ目が存在しない円筒状のコーデュロイからなる毛羽層18が設けられているため、車輪14の使用時にロール部材17から毛羽層18が捲れることを抑制することができるとともに意匠性が低下することを抑制することができる。したがって、車輪14の耐久性の向上を図ることができる。
【0025】
(2)車輪14において、毛羽層18として用いたコーデュロイを構成するパイル緯糸20は復元性及び耐摩耗性に優れたポリアミド製であるため、パイル緯糸20がへたったり摩耗したりすることを抑制することができる。
【0026】
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態を、上記第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
図7(a)、(b)に示すように、この第2実施形態の回転体としての車輪30は、第1実施形態の車輪14において毛羽層18を軸方向に長くして該毛羽層18の軸方向の両端部がそれぞれロール部材17の軸方向の両側面を覆うようにした状態で、挿通孔17a内に軸方向の両側からそれぞれキャップ31を嵌着したものである。
【0027】
キャップ31は、ロール部材17の挿通孔17a内に嵌入可能に構成された円筒状の嵌入部31aと、該嵌入部31aの軸方向の一端側に設けられた円環状のフランジ部31bとを備えている。フランジ部31bの外径は、ロール部材17の内径よりも大きく且つロール部材17の外径よりも若干小さくなるように設定されている。なお、車輪30において、ロール部材17の内周面(挿通孔17a)と各キャップ31の嵌入部31aの外周面との間には両面粘着テープ22(図6参照)または接着剤が複数箇所にわたってそれぞれ介在している。
【0028】
以上詳述した第2実施形態によれば次のような効果が発揮される。
(3)車輪30は、毛羽層18の軸方向の両側面18a(毛羽層18を構成するコーデュロイの切断面)がキャップ31によってそれぞれ保護されるので、毛羽層18をレーザーで切断したり両側面18aにコーティング剤を塗布したりすることなく、ほつれを抑制することができる。
【0029】
(4)車輪30は、ロール部材17の挿通孔17aに各キャップ31がそれぞれ嵌着されているため、第1実施形態の車輪14よりも強度を向上させることができる。
(5)車輪30において、毛羽層18の軸方向の両端部がロール部材17と各キャップ31とによってそれぞれ挟持されているので、ロール部材17に対して毛羽層18の位置がずれることを効果的に抑制することができる。
【0030】
(変更例)
なお、上記各実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
図8(a)〜(c)に示すように、第1実施形態の車輪14において、毛羽層18をロール部材17に円筒状の熱溶融性の接着フィルム32によって接着するようにしてもよい。このようにすれば、接着フィルム32は加熱しない限りは接着性を有さないので、毛羽層18をロール部材17に接着フィルム32で加熱して接着するのに先立って、ロール部材17が挿入された状態の接着フィルム32を毛羽層18に容易に挿入することができる。この結果、車輪14の製造時の作業性を向上させることができる。
【0031】
具体的に毛羽層18とロール部材17との接着作業の手順を説明すると、図8(a)に示すように、まず、ロール部材17を接着フィルム32内に挿入する。続いて、図8(b)に示すように、ロール部材17が挿入された状態の接着フィルム32を毛羽層18内に挿入した状態で、これらを接着フィルム32が溶融するまで加熱して自然冷却する。すると、接着フィルム32が溶融して再び固化するため、図8(c)に示すように、毛羽層18とロール部材17とが接着フィルム32によって強固に溶着されて車輪14が完成する。
【0032】
・第1実施形態の車輪14は、毛羽層18をインサート品として該毛羽層18内にロール部材17をインサート成形することで製造してもよい。この場合、図9に示すように、毛羽層18を構成する円筒状のコーデュロイは、地組織がポリプロピレン製の糸によって織られるとともに、パイル緯糸20がポリアミド製の糸によって織られる。そして、このようにして形成された毛羽層18を金型(図示略)内にセットした後、該金型内のキャビティSに溶融したポリプロピレンを注入する。その後、注入したポリプロピレンを冷却して固化させることで、毛羽層18内にポリプロピレン製のロール部材17が一体に成形された車輪14が製造される。
【0033】
この場合、毛羽層18を構成する円筒状のコーデュロイの地組織は、キャビティSに注入するポリプロピレンと同じ材質であるため、注入したポリプロピレンと毛羽層18の地組織とが溶け合う。したがって、ロール部材17の成形にともなって該ロール部材17と毛羽層18の地組織とが好適に溶着されるので、ロール部材17と毛羽層18とが強固に接合される。
【0034】
・上記各実施形態の車輪14,30の毛羽層18を構成するコーデュロイにおいて、地組織とパイル緯糸20との使用量の比率は、地組織を1とした場合に、パイル緯糸20を、1.5以上とすることが好ましく、2とすることがより好ましい。このようにすれば、コーデュロイにおけるパイル緯糸20によって形成される畝を高密度にすることができる。このため、コーデュロイ(毛羽層18)の意匠性を向上させることができ、ひいては車輪14,30の意匠性を向上させることができる。
【0035】
・上記各実施形態の車輪14,30の毛羽層18を構成するコーデュロイにおいて、地組織及びパイル緯糸20の材質は、必ずしもポリアミドにする必要はない。
・上記各実施形態において、毛羽層18を構成するコーデュロイには、ルーズパイル組織のものを採用してもよい。
【0036】
・上記各実施形態の車輪14,30は、発泡体などのエラストマーによって構成した円筒状のクッション層を毛羽層18とロール部材17との間に介在させるようにしてもよい。このようにすれば、車輪14,30にクッション性を持たせることができる。
【0037】
・上記各実施形態の車輪14,30は、電気掃除機のヘッド11に限らず、台車、机、椅子などのキャスターとして使用してもよい。
・上記各実施形態の回転体としての車輪14,30は、軸方向の長さを適宜変更して、電気掃除機のヘッド11の吸込口12に取り付けて塵埃を掻き取るための回転ブラシや、エアコンのフィルターを清掃するためのクリーニングブラシとして用いてもよい。さらに、上記各実施形態の回転体としての車輪14,30は、画像形成装置内において、感光ドラムを帯電させるための帯電ブラシ、帯電した感光ドラムを除電するための除電ブラシ、感光ドラムの表面に付着したトナーを除去するためのクリーニングブラシとして用いてもよい。
【0038】
さらに、上記各実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
(イ)前記毛羽層は、両面粘着テープまたは接着剤によって前記ロール部材に接合されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の回転体。
【0039】
このようにすれば、ロール部材に毛羽層を容易に接合することができる。
(ロ)前記毛羽層は、前記ロール部材に複数箇所で接合されていることを特徴とする上記(イ)に記載の回転体。
【0040】
このようにすれば、ロール部材に毛羽層を強固に接合することができる。
【符号の説明】
【0041】
14,30…回転体としての車輪、17…ロール部材、18…毛羽層(コーデュロイ)、20…パイル糸としてのパイル緯糸、22…両面粘着テープ、32…接着フィルム、F…被接触部としての床面。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9