特許第5753409号(P5753409)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5753409パノラマ画像作成方法及び3次元レーザスキャナ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5753409
(24)【登録日】2015年5月29日
(45)【発行日】2015年7月22日
(54)【発明の名称】パノラマ画像作成方法及び3次元レーザスキャナ
(51)【国際特許分類】
   G01C 15/00 20060101AFI20150702BHJP
   G01S 17/89 20060101ALI20150702BHJP
   G03B 37/00 20060101ALI20150702BHJP
【FI】
   G01C15/00 103A
   G01S17/89
   G03B37/00 Z
【請求項の数】6
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2011-48745(P2011-48745)
(22)【出願日】2011年3月7日
(65)【公開番号】特開2012-185053(P2012-185053A)
(43)【公開日】2012年9月27日
【審査請求日】2014年3月3日
(73)【特許権者】
【識別番号】000220343
【氏名又は名称】株式会社トプコン
(74)【代理人】
【識別番号】100083563
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 祥二
(72)【発明者】
【氏名】井上 孝浩
(72)【発明者】
【氏名】吉野 健一郎
【審査官】 岡田 卓弥
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−82707(JP,A)
【文献】 特表2008−524565(JP,A)
【文献】 国際公開第2006/063838(WO,A1)
【文献】 特開平10−308890(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C15/00−15/14
G01S17/00−17/95
G03B37/00−37/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定対象物を含む様に測定範囲を設定し、該測定範囲を所要分割して複数の区画を設定し、各区画毎に撮影した部分画像を合成してパノラマ画像を作成するパノラマ画像作成方法に於いて、前記各区画毎に複数の撮像条件で撮影し、
同一の撮像条件で取得した部分画像によりパノラマ画像が作成され、複数のパノラマ画像の内、前記測定対象物について最適な撮像条件を有するパノラマ画像を選択し、選択したパノラマ画像から前記測定対象物を含む領域を切出し、切出した画像を用いてパノラマ画像が合成されることを特徴とするパノラマ画像作成方法。
【請求項2】
前記撮像条件は、撮影方向で光量が異なる場合、撮影方向に合わせて予め各区画毎に設定された請求項1のパノラマ画像作成方法。
【請求項3】
パルス光の測距光を発する発光源と、発光源からの測距光を測定範囲に照射する射出光学系と、反射測距光を受光する受光部と、前記測定範囲に測距光を走査する走査部と、測距光の照射方向を検出する角度検出部と、前記受光部からの受光信号に基づき前記測定範囲にある測定対象物迄の距離を演算する測距部と、前記測定範囲の画像を取得する撮像部と、前記発光源と、前記受光部と、前記走査部と、前記測距部と、前記撮像部とを制御する制御部とを具備し、該制御部は、前記角度検出部からの角度検出信号、前記測距部からの測距結果に基づき3次元データを演算し、又測定対象物を含む様に測定範囲を設定し、該測定範囲を少なくとも2以上の区画に分割し、各区画毎に少なくとも2の撮像条件で撮影して部分画像を取得し、
1つの撮像条件で撮影した部分画像を合成して基準パノラマ画像を作成し、前記測定対象物の画像については少なくとも2の撮像条件の内、最適な撮像条件となっている画像を選択して前記基準パノラマ画像に貼付けることを特徴とする3次元レーザスキャナ。
【請求項4】
前記制御部は、前記3次元データに基づき画像の切出し領域を設定し、少なくとも2の撮像条件で撮影した画像の内、前記切出し領域が最適な撮像条件となっているものを選択して前記基準パノラマ画像に貼付ける請求項の3次元レーザスキャナ。
【請求項5】
前記測定対象物が最適な撮像条件となっている部分画像を選択し、前記基準パノラマ画像に貼付ける請求項の3次元レーザスキャナ。
【請求項6】
前記撮像条件は、コントラストである請求項1又は請求項2のパノラマ画像作成方法又は請求項〜請求項の内いずれか1つの3次元レーザスキャナ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パノラマ画像作成方法及び3次元レーザスキャナに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、短時間に測定対象物の3次元データ(3Dデータ)を取得する為の測量装置として3次元レーザスキャナが知られている。
【0003】
3次元レーザスキャナは基準点に設置され、測定範囲、或は測定対象物に対してパルスレーザ光線を走査し、各パルスレーザ光線毎に測距を行って点群データを取得する。又、広範囲で点群データを取得する場合は、3次元レーザスキャナを他の基準点に設置し、隣接する測定範囲について点群データを取得し、取得した点群データを合成することで広範囲の点群データの取得を可能としている。
【0004】
更に、3次元レーザスキャナが撮像装置を具備し、該撮像装置により測定範囲の画像を取得し、取得した画像から測定点の色情報(RGB)を取得して測定点の3次元座標に色情報を貼付け、点群データで描いた測定対象物の画像に色彩を付し、画像を認識し易い様にしたものがある。
【0005】
3次元レーザスキャナの測定範囲が広がると、測定範囲は撮像装置単体の撮影範囲より大きくなるので、測定範囲に対応する画像は、部分的に取得した画像を合成したパノラマ画像となる。図8はパノラマ画像83と撮像装置単体の撮影範囲84との関係の一例を示しており、図8に示す1区画が撮像装置単体の撮影範囲84を示し、図示のパノラマ画像83は撮影範囲84が縦5×横5で構成されている。
【0006】
従来では、パノラマ画像を取得する場合、コントラストの調整をパノラマ画像の中央で行っており、中央の撮影範囲84でコントラストが最適となる様にコントラストが設定され、設定されたコントラストで測定範囲全体の撮影が行われている。ところが、撮影する方向、撮影位置により明るさが異なることが通常であり、図9に例示される様に、中央の撮影範囲84でコントラストを適正化すると、明るすぎる部分、暗すぎる部分ではコントラストが最適ではなくなる。
【0007】
この為、明るすぎる部分、暗すぎる部分の測定点については、最適でないコントラストで撮影した画像データの色情報を貼付けることになる。この為、得られる点群データによる色付き画像も画像データのコントラストの状態を反映したものとなってしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2008−82707号公報
【特許文献2】特開2008−268004号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は斯かる実情に鑑み、測定範囲に対応するパノラマ画像中のコントラストが最適となる様にするパノラマ画像作成方法及びパノラマ画像中のコントラストが最適となる画像データを取得する3次元レーザスキャナを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、測定対象物を含む様に測定範囲を設定し、該測定範囲を所要分割して複数の区画を設定し、各区画毎に撮影した画像を合成してパノラマ画像を作成するパノラマ画像作成方法に於いて、前記各区画毎に複数の撮像条件で撮影し、少なくとも測定対象物については、最適な撮像条件で撮影された画像が用いられてパノラマ画像が合成されるパノラマ画像作成方法に係るものである。
【0011】
又本発明は、少なくとも測定対象物を含む区画については、得られた画像の内、最適な撮像条件で撮影された画像が用いられてパノラマ画像が合成されるパノラマ画像作成方法に係るものである。
【0012】
又本発明は、同一の撮像条件で取得した部分画像によりパノラマ画像が作成され、複数のパノラマ画像の内、前記測定対象物について最適な撮像条件を有するパノラマ画像を選択し、選択したパノラマ画像から前記測定対象物を含む領域を切出し、切出した画像を用いてパノラマ画像が合成されるパノラマ画像作成方法に係るものである。
【0013】
又本発明は、前記撮像条件は、撮影方向で光量が異なる場合、撮影方向に合わせて予め各区画毎に設定されたパノラマ画像作成方法に係るものである。
【0014】
又本発明は、パルス光の測距光を発する発光源と、発光源からの測距光を測定範囲に照射する射出光学系と、反射測距光を受光する受光部と、前記測定範囲に測距光を走査する走査部と、測距光の照射方向を検出する角度検出部と、前記受光部からの受光信号に基づき前記測定範囲にある測定対象物迄の距離を演算する測距部と、前記測定範囲の画像を取得する撮像部と、前記発光源と、前記受光部と、前記走査部と、前記測距部と、前記撮像部とを制御する制御部とを具備し、該制御部は、前記角度検出部からの角度検出信号、前記測距部からの測距結果に基づき3次元データを演算し、又測定対象物を含む様に測定範囲を設定し、該測定範囲を少なくとも2以上の区画に分割し、各区画毎に撮影して部分画像を取得し、該部分画像を合成して測定範囲のパノラマ画像を作成し、合成される前記部分画像の内、少なくとも測定対象物を含む区画の画像は最適な撮像条件で撮影されている3次元レーザスキャナに係るものである。
【0015】
又本発明は、前記制御部は、各区画毎に少なくとも2の撮像条件で撮影して部分画像を取得し、1つの撮像条件で撮影した部分画像を合成して基準パノラマ画像を作成し、前記測定対象物の画像については少なくとも2の撮像条件の内、最適な撮像条件となっている画像を選択して前記基準パノラマ画像に貼付ける3次元レーザスキャナに係るものである。
【0016】
又本発明は、前記制御部は、前記3次元データに基づき画像の切出し領域を設定し、少なくとも2の撮像条件で撮影した画像の内、前記切出し領域が最適な撮像条件となっているものを選択して前記基準パノラマ画像に貼付ける3次元レーザスキャナに係るものである。
【0017】
又本発明は、前記測定対象物が最適な撮像条件となっている部分画像を選択し、前記基準パノラマ画像に貼付ける3次元レーザスキャナに係るものである。
【0018】
又本発明は、前記撮像条件は、コントラストであるパノラマ画像作成方法又は3次元レーザスキャナに係るものである。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、測定対象物を含む様に測定範囲を設定し、該測定範囲を所要分割して複数の区画を設定し、各区画毎に撮影した画像を合成してパノラマ画像を作成するパノラマ画像作成方法に於いて、前記各区画毎に複数の撮像条件で撮影し、少なくとも測定対象物については、最適な撮像条件で撮影された画像が用いられてパノラマ画像が合成されるので、測定対象物についてパノラマ画像の何処の位置にある測定対象物についても、高画質の画像が得られる。
【0020】
又本発明によれば、パルス光の測距光を発する発光源と、発光源からの測距光を測定範囲に照射する射出光学系と、反射測距光を受光する受光部と、前記測定範囲に測距光を走査する走査部と、測距光の照射方向を検出する角度検出部と、前記受光部からの受光信号に基づき前記測定範囲にある測定対象物迄の距離を演算する測距部と、前記測定範囲の画像を取得する撮像部と、前記発光源と、前記受光部と、前記走査部と、前記測距部と、前記撮像部とを制御する制御部とを具備し、該制御部は、前記角度検出部からの角度検出信号、前記測距部からの測距結果に基づき3次元データを演算し、又測定対象物を含む様に測定範囲を設定し、該測定範囲を少なくとも2以上の区画に分割し、各区画毎に撮影して部分画像を取得し、該部分画像を合成して測定範囲のパノラマ画像を作成し、合成される前記部分画像の内、少なくとも測定対象物を含む区画の画像は最適な撮像条件で撮影されているので、パノラマ画像の何処の位置にある測定対象物についても、高画質の画像が得られるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の実施例に係るレーザスキャナの断面図である。
図2】該レーザスキャナの一部を回転した断面図である。
図3】該レーザスキャナの構成を示すブロック図である。
図4】測定エリア及び該測定エリアを分割した区画及びパノラマ画像と部分画像との関係を示し、コントラストを変えて撮影した部分画像をパノラマ画像に組込む場合の説明図であり、(A)は明度の明るいパノラマ画像、(B)は明度の暗いパノラマ画像、(C)は最適なコントラストの部分画像を組込んだパノラマ画像を示す。
図5】パノラマ画像中でコントラストを変えた場合の調整可能なコントラスト幅が増大することを示す説明図である。
図6】(A)(B)(C)は、複数のコントラストの異なるパノラマ画像であり、(D)は、コントラストの最適な部分画像を抽出してパノラマ画像を再作成する場合の説明図である。
図7】測定範囲中で撮影方向によって明るさが異なる場合に、各区画毎にコントラストを予め設定して撮影する場合の説明図である。
図8】従来の測定エリア及び該測定エリアを分割した区画との関係、及びパノラマ画像のコントラスト設定の方法を示す説明図である。
図9】従来の方法で区画を撮影し、撮影した部分画像でパノラマ画像を合成した場合の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施例を説明する。
【0023】
先ず、図1図3に於いて、本発明の実施例に係る3次元レーザスキャナについて説明する。
【0024】
レーザスキャナ1は主に、整準部2、該整準部2に設置された回転機構部3、該回転機構部3に回転可能に支持された測定装置本体部4、該測定装置本体部4の上部に設けられた走査部5から構成されている。又、前記測定装置本体部4は、測距部6、射出光学系7、受光光学系8、制御部9等を収納している。尚、図2は便宜上、図1に対して前記走査部5のみ側方から見た状態を示している。
【0025】
前記整準部2について説明する。
【0026】
台盤11にピン12が立設され、該ピン12の上端部は曲面に形成され、下部ケーシング13の底面に形成された凹部に傾動自在に嵌合している。又、前記底面の他の2カ所には、調整螺子14が螺合貫通しており、該調整螺子14の下端部には脚部材15が固着されている。該脚部材15の下端は、尖端又は曲面に形成され、前記台盤11に当接している。前記調整螺子14の上端には整準従動ギア16が嵌着されている。前記下部ケーシング13は前記ピン12と2つの前記調整螺子14により3点で前記台盤11に支持され、前記ピン12の先端を中心に任意な方向に傾動可能となっている。
【0027】
前記台盤11と前記下部ケーシング13との間にはスプリング19が設けられ、該スプリング19の引張り力により、前記台盤11と前記下部ケーシング13とは離反しない様になっている。
【0028】
前記下部ケーシング13の内部には、2個の整準モータ17が設けられ、該整準モータ17の出力軸に整準駆動ギア18が嵌着され、該整準駆動ギア18は前記整準従動ギア16に噛合している。前記各整準モータ17は前記制御部9によって独立して駆動され、前記整準モータ17の駆動により前記整準駆動ギア18、前記整準従動ギア16を介して前記調整螺子14が回転され、該調整螺子14の下方への突出量が調整される様になっている。又、前記下部ケーシング13の内部には水平2方向の傾斜を検出する傾斜センサ56(図3参照)が設けられており、該傾斜センサ56の検出信号に基づき前記制御部9が2個の前記整準モータ17を駆動することで、前記整準部2の整準がなされる。
【0029】
前記回転機構部3について説明する。
【0030】
前記下部ケーシング13は、前記回転機構部3のケーシングを兼ねており、内部には水平回動モータ20が設けられ、該水平回動モータ20の出力軸には水平回動駆動ギア21が嵌着されている。
【0031】
前記下部ケーシング13の上端には、リング状の軸受22を介して回転基盤23が回転自在に設けられ、該回転基盤23の中心には、下方に突出する中空の回転軸24が設けられ、該回転軸24には水平回動ギア25が設けられ、該水平回動ギア25に前記水平回動駆動ギア21が噛合されている。前記水平回動モータ20の駆動によって、前記水平回動駆動ギア21、前記水平回動ギア25を介して前記回転基盤23が回転される。
【0032】
又、前記回転軸24には水平角検出器26、例えばエンコーダが設けられ、該水平角検出器26により、前記下部ケーシング13に対する前記回転軸24の相対回転角、即ち前記回転基盤23の相対回転角が検出され、検出結果(水平角)は前記制御部9に入力され、該検出結果に基づき前記制御部9により前記水平回動モータ20の駆動が制御される様になっている。
【0033】
前記測定装置本体部4について説明する。
【0034】
前記回転基盤23に本体部ケーシング27が固着され、該本体部ケーシング27の内部に鏡筒28が設けられる。該鏡筒28は、前記本体部ケーシング27の回転中心と同心の軸心を有し、該本体部ケーシング27に所要の手段で取付けられる。例えば、前記鏡筒28の上端にフランジ29が形成され、該フランジ29が前記本体部ケーシング27の天井部に固着される。
【0035】
前記鏡筒28は前記軸心と合致する光軸30を有し、該光軸30上に光学的分離手段である孔明きミラー31が設けられる。該孔明きミラー31により、前記光軸30から反射光軸32が分離されている。
【0036】
該反射光軸32上に波長選択反射ミラー(ダイクロイックミラー)33が設けられ、該ダイクロイックミラー33により、前記反射光軸32が更に副反射光軸と副透過光軸に分離され、副反射光軸上には、集光レンズ34、受光部35が設けられる。該受光部35にはフォトダイオード等の受光素子が用いられる。前記ダイクロイックミラー33は、可視光を透過、赤外光等の不可視光を反射する。従って、可視光は前記ダイクロイックミラー33を透過して撮像素子36に受光され、不可視光は前記ダイクロイックミラー33によって反射され、前記受光部35に受光される。
【0037】
又、副透過光軸上には前記撮像素子36が設けられている。該撮像素子36はデジタル画像信号を出力するものであり、例えばCCD又はCOMSセンサ等、画素(ピクセル)の集合体で構成されたものであり、各画素は、前記撮像素子36内での位置(座標)が特定できる様になっている。
【0038】
前記光軸30上に発光源37、対物レンズ38及び高低回動ミラー39が設けられている。前記発光源37には、レーザダイオード等の発光素子が用いられる。
【0039】
前記対物レンズ38、前記高低回動ミラー39等は前記射出光学系7を構成し、前記高低回動ミラー39、前記対物レンズ38、前記孔明きミラー31、前記ダイクロイックミラー33、前記集光レンズ34等は前記受光光学系8を構成する。
【0040】
前記発光源37は、例えば半導体レーザ等であり、測距光40として不可視光の赤外光のパルスレーザ光線を発し、前記制御部9によって所要の光強度、所要のパルス間隔等、所要の状態でパルスレーザ光線が発光される様に制御される。該パルスレーザ光線は前記孔明きミラー31を通過し前記高低回動ミラー39によって反射され、測定対象物に照射される。
【0041】
前記高低回動ミラー39は偏向光学部材であり、該高低回動ミラー39は鉛直方向の前記光軸30を水平方向の投光光軸41に偏向し、更に該投光光軸41に沿って入射する光線を前記光軸30に偏向する。
【0042】
前記受光部35には測定対象物からの反射測距光が前記高低回動ミラー39に入射し、該高低回動ミラー39によって前記光軸30上に偏向される。更に、前記孔明きミラー31、前記ダイクロイックミラー33によって反射され、反射測距光は前記受光部35に入射し、該受光部35によって検出される。該受光部35には、前記測距光40から分割された一部の光束が内部参照光(図示せず)として入射する様になっており、反射測距光と内部参照光とに基づき測定対象物迄の距離を測定する様になっている。
【0043】
前記反射光軸32、前記ダイクロイックミラー33、前記集光レンズ34、前記受光部35、及び前記高低回動ミラー39等は前記測距部6を構成する。
【0044】
測定対象物からの撮像光は、前記投光光軸41と一致する撮像光軸42に沿って前記高低回動ミラー39に入射され、該高低回動ミラー39により反射された後、前記対物レンズ38を透過し、前記孔明きミラー31で反射され、前記ダイクロイックミラー33を透過し前記撮像素子36に受光され、画像が取得される。従って、距離測定を行う為の、測距光軸と測定対象物方向の画像を取得する撮像光軸が同軸となっている。前記高低回動ミラー39、前記対物レンズ38、前記ダイクロイックミラー33、前記撮像素子36等は、撮像部10(図3参照)を構成する。
【0045】
前記走査部5について説明する。
【0046】
前記本体部ケーシング27の上側に上部ケーシング43が設けられ、該上部ケーシング43の側壁、好ましくは側壁の全周及び天井は透光部材で構成され、測距光を透過する投光窓44となっている。前記走査部5は前記上部ケーシング43の内部に収納される。以下、前記走査部5について更に説明する。
【0047】
前記フランジ29の上端にミラーホルダ45が設けられ、該ミラーホルダ45に水平な回動軸46が回転自在に設けられ、該回動軸46に前記高低回動ミラー39が固定される。該高低回動ミラー39は前記回動軸46を介して前記ミラーホルダ45に回転自在に設けられ、該回動軸46の一方の軸端に高低回動ギア51が嵌着され、前記回動軸46の他方の軸端には高低角検出器52が設けられている。該高低角検出器52は前記高低回動ミラー39の回動角(回動位置)を検出し、前記制御部9に検出結果を送出する様になっている。
【0048】
前記ミラーホルダ45には高低回動モータ53が取付けられ、該高低回動モータ53の出力軸に高低回動駆動ギア54が嵌着され、該高低回動駆動ギア54は前記高低回動ギア51に噛合している。前記高低回動モータ53の駆動により、前記高低回動駆動ギア54、前記高低回動ギア51を介して前記高低回動ミラー39が回転する。
【0049】
前記高低回動モータ53は、前記高低角検出器52の検出結果に基づき前記制御部9により駆動が制御される様になっている。又、該制御部9は、前記水平回動モータ20及び前記高低回動モータ53を独立して駆動、或は同期して駆動制御可能となっている。
【0050】
尚、前記上部ケーシング43の上面には照星照門47が設けられ、該照星照門47の視準方向は前記光軸30と直交すると共に前記回動軸46に対しても直交している。
【0051】
図3を参照して、前記レーザスキャナ1の制御系について説明する。
【0052】
前記制御部9には前記水平角検出器26、前記高低角検出器52、前記傾斜センサ56、操作部57が接続され、前記水平角検出器26、前記高低角検出器52、前記傾斜センサ56からの検出信号が入力されると共に作業者の操作により前記操作部57からの信号が入力される。
【0053】
作業者は該操作部57から前記レーザスキャナ1の測定を開始するのに必要な条件設定、例えば測定範囲の設定、点群データの密度の設定、スキャンスピードの設定、或は撮影時の撮像条件の設定等を行い、又測定開始の指令等の指令を入力できる様になっている。尚、前記操作部57は前記本体部ケーシング27等の筐体に設けられてもよく、或は別途独立して設けられ、無線、赤外線等の信号伝達媒体により遠隔操作可能としてもよい。
【0054】
前記制御部9は前記発光源37、前記水平回動モータ20、前記高低回動モータ53、前記整準モータ17を駆動すると共に作業状況、測定結果等を表示する前記表示部58を駆動する。又、前記制御部9には、メモリカード、HDD等の外部記憶装置59が設けられる。該外部記憶装置59は前記制御部9に固定的に設けられてもよく、或は着脱可能に設けられてもよい。
【0055】
前記制御部9の概略を説明する。
【0056】
該制御部9は、CPUで代表される演算部61と、測距、高低角の検出、水平角の検出をする為に必要な、シーケンスプログラム、演算プログラム、測定データの処理を実行する測定データ処理プログラム、前記撮像部10の撮像状態を制御する為の撮像プログラム、画像処理をする画像処理プログラム、データを前記表示部58に表示させる為の画像表示プログラム等のプログラム、或はこれらプログラムを統合管理するプログラム等を格納し、更に測定データ、画像データ等のデータを格納する前記記憶部62と、前記発光源37の発光を制御する為の発光駆動部60と、前記水平回動モータ20を駆動制御する為の水平駆動部63と、前記高低回動モータ53を駆動制御する為の高低駆動部64と、前記整準モータ17を駆動制御する為の整準駆動部65、及び前記測距部6により得られた距離データを処理する為の距離データ処理部66と、前記撮像部10により得られた画像データを処理する画像データ処理部67等を具備している。
【0057】
尚、前記距離データ処理部66、前記画像データ処理部67の機能を前記演算部61に実行させてもよく、この場合前記距離データ処理部66と前記画像データ処理部67は省略できる。又、前記距離データ処理部66、前記画像データ処理部67を個別に具備することで、距離データ処理と、画像データ処理とを並行して実行でき、高速処理が可能となる。
【0058】
又、前記距離データ処理部66と前記画像データ処理部67とを別途設けてもよい。例えば、別途PCを装備し、該PCに前記距離データ処理部66と前記画像データ処理部67の機能を実行させる様にしてもよい。この場合、前記レーザスキャナ1及びPCに通信手段を設け、前記距離データ、画像データを前記PCに送信し、該PCで距離データ処理、画像データ処理を実行する様にしてもよい。尚、通信手段としては、光通信、無線通信、LAN等所要の通信手段を採用することが可能である。
【0059】
次に、前記レーザスキャナ1による測定作動について説明する。
【0060】
前記レーザスキャナ1を既知点に設置し、前記操作部57より整準を指定し、整準を実行させる。
【0061】
前記整準駆動部65を介して前記整準モータ17が駆動され、前記レーザスキャナ1の傾斜は前記傾斜センサ56によって検出され、該傾斜センサ56の検出結果が前記制御部9にフィードバックされる。前記傾斜センサ56が水平を検出する様に、前記整準モータ17により前記調整螺子14が回転される。
【0062】
整準が完了すると、前記表示部58に整準完了の表示がなされ、或は警告音等によって整準完了が告知される。
【0063】
整準が終了すると、前記レーザスキャナ1を測定方向に向け、前記照星照門47により測定方向を視準し、更に測定エリアの設定を行う。測定エリアが前記撮像部10が一度に撮影し得る画角より広い場合は、測定エリアを垂直方向、水平方向に所要等分する。又、分割して得られた1区画は、前記撮像部10の画角より小さく、隣接する区画同士は上下左右で所定幅だけオーバラップする様に設定される。
【0064】
測定範囲の設定が完了すると、走査開始点(例えば、前記測定エリアが矩形の場合は、
4隅の1つ)に前記投光光軸41が向けられ、測距が開始される。
【0065】
前記発光源37から測距光がパルス発光され、測距光は前記孔明きミラー31の孔を通過し、前記対物レンズ38で平行光束とされ、更に前記高低回動ミラー39で水平方向に偏向され、前記投光光軸41上に投射される。
【0066】
測距光がパルス発光された状態で、前記水平回動モータ20と前記高低回動モータ53が同期駆動され、前記高低回動ミラー39が高低方向に回転され、前記測定装置本体部4が水平方向に回転される。例えば、前記測距光40が高低方向に1走査する度に、前記測定装置本体部4が所要角度ピッチで水平回転され、測距光40の水平に送りが掛けられることで、前記パルス発光された測距光40(以下パルス測距光40)により前記測定エリアの全域が走査(レーザスキャン)される。尚、水平回転は高低方向の往復時間を考慮した連続回転であってもよい。
【0067】
測定対象物で反射された反射測距光は前記高低回動ミラー39に入射し、該高低回動ミラー39により前記光軸30上に偏向され、前記孔明きミラー31で反射され、前記ダイクロイックミラー33に向けられる。該ダイクロイックミラー33に入射した反射測距光は、該ダイクロイックミラー33の波長選択作用により、赤外光である反射測距光のみが反射され、前記集光レンズ34によって集光され、前記受光部35に受光される。前記測距部6に於いて反射測距光に基づき各パルス毎に距離測定がなされる。
【0068】
距離データが取得されると共にパルス発光された時の前記水平角検出器26の検出水平角、前記高低角検出器52の検出高低角も同時に取得され、各距離データは高低角データ、水平角データ及び時間と関連付けられて前記記憶部62に格納される。
【0069】
ここで、前記測定エリアの広さにもよるが、取得する距離データの数は、数百万〜数千万に及ぶ。取得された距離データと高低角データ、水平角データとを関連付けることで、各測定点についての3次元点データが得られ、前記測定エリア全域の3次元点群データが得られる。
【0070】
次に、前記測定エリアの撮影について図4を参照して説明する。尚、図4中、70は設定した測定範囲、71は1区画を示している。又、前記測定範囲70内には、測定対象物72,73,74が含まれている。尚、図中、a〜gは区画71の水平方向の番地、α〜δは区画71の上下方向(高低方向)の番地を示している。
【0071】
前記撮像部10により撮影する場合に、先ず少なくとも2つの撮像条件を設定する。設定される撮像条件としては、露光時間、絞り、受光感度、ホワイトバランスの設定等が考えられるが、以下の説明では、得られる画像の明るさ、色調を考慮して複数段階のコントラストを設定する。例えば、3段階の設定をする。具体的なコントラストについては、予備的に測定範囲70の一番暗い場所或は一番暗い対象物、一番明るい場所或は一番明るい対象物について撮影した画像が適正なコントラストとなる値を事前に取得しておき、この値に基づき複数のコントラストを設定してもよい。或は、経験的に2段階又は3段階のコントラストを設定してもよい。
【0072】
前記撮像部10により、前記測定範囲70の区画71を所定の順番で撮影するが、各区画71毎に、設定された3段階のコントラストで撮影し、各区画毎の部分画像81を取得する。従って、前記測定範囲70全範囲が複数段階のコントラストでそれぞれ撮影される。
【0073】
又、前記区画71の中心位置の水平角、高低角は、前記水平角検出器26、前記高低角検出器52によって検出されるので、各部分画像81が持つ水平角、高低角に基づき、又部分画像81のオーバラップ部分のマッチングにより、全ての区画71の画像(部分画像81)を合成して、測定範囲70全域のパノラマ画像80を合成することができる。従って、コントラストの異なる3つのパノラマ画像が取得できる。複数のパノラマ画像の内所定のコントラストで撮影したものを、基準パノラマ画像として設定する。
【0074】
図4(A)は、露出時間を長くして撮影した場合を示し、暗い部分の測定対象物72は適正なコントラストとなっており、中間の明るさの測定対象物73はやや明るく、明るい部分の測定対象物74は明るすぎて測定対象物の認識が困難となっている。
【0075】
図4(B)は、露出時間を短くして撮影した場合を示し、暗い部分の測定対象物72は暗すぎて測定対象物の認識が困難となっており、中間の明るさの測定対象物73はやや暗く、明るい部分の測定対象物74は適正なコントラストとなっている。尚、中間のコントラストで撮影したパノラマ画像については図示を省略している。
【0076】
図4(C)は、各測定対象物について最適なコントラストの画像によりパノラマ画像80′を合成した状態を示している。
【0077】
尚、図4(C)での説明は、コントラストの1番小さい(暗い)画像で合成したパノラマ画像を基準パノラマ画像としている。この場合、前記測定対象物74は最適なコントラストとなっており、前記測定対象物73についてはやや暗く、前記測定対象物72については識別が困難な状態となっている。
【0078】
次に、前記測定対象物73を含む区画71(dβ,dγ,eβ,eγ)については中間の明るさで撮影した画像を選択し、前記測定対象物72を含む区画71(aδ,bδ)については3段階の内、1番の明るさで撮影した画像を選択する。前記測定対象物73、前記測定対象物72についてそれぞれ最適なコントラストで撮影した画像を用いて合成したパノラマ画像80′を、図4(C)で示している。従って、図4(C)で示すパノラマ画像80′では、前記測定対象物72,73,74部分の画像データは最適なコントラスト、即ち最適な画質となっている。
【0079】
通常、デジタル画像の階調は12bitであるが、異なるコントラストで撮影した画像を合成することで、擬似的に階調幅が増大する。
【0080】
図5は、コントラストの異なる画像を組合わせた場合の、階調の増大を説明する模式図であり、12bitでコントラスト設定が2段階で異なる画像を合成すると、擬似的に24bitとなることを示している。
【0081】
前記パノラマ画像80の全範囲の画素の、パノラマ画像内での位置(測定範囲内での位置)は、各区画71の水平角、高低角、画素の各画角中の位置(座標)から特定できる。従って、前記パルス発光で測定した点の3次元座標の1点と前記パノラマ画像内の画素とを対応させることができ、画素の色データを3次元座標データに貼付けることができる。
【0082】
而して、点群データによる色付きの画像が作成できると共にパノラマ画像全体で、或は各測定対象物について最適なコントラストとすることができる。
【0083】
尚、全体的に少し調整すればよい場合、基準パノラマ画像の設定の後、測定範囲70全域のコントラストを一括で調整することもできる。
【0084】
図6は、測定対象物72,73,74のコントラストを最適とする第2の実施例を示している。
【0085】
図6(A)、図6(B)、図6(C)は、それぞれコントラストを変えて部分画像を取得し、図6(D)は、各コントラスト毎のパノラマ画像を合成したものである。
【0086】
図6(A)は、画像の中心を基準としてコントラストを設定して撮影し、合成したパノラマ画像80a(通常画像)であり、中央に位置する測定対象物73が最適な基準のコントラストとなっている。
【0087】
図6(B)は、露出時間を長くし、明度増大させて撮影した部分画像を合成して得られたパノラマ画像80bを示している。この撮像条件では、暗く撮影された測定対象物72が最適なコントラストとなっているが、前記測定対象物73、前記測定対象物74は露出過度、即ち明るすぎて充分なコントラストが得られない。
【0088】
図6(C)は、露出時間を短く、明度減少させて撮影した部分画像を合成して得られたパノラマ画像80cを示している。この撮像条件では、明るく撮影された測定対象物74が最適なコントラストとなっているが、前記測定対象物72、前記測定対象物73は露出不足、即ち暗すぎて充分なコントラストが得られない。
【0089】
前記パノラマ画像80a,80b,80cは、前記外部記憶装置59に格納される。作業者は、前記パノラマ画像80a,80b,80cを前記表示部58に表示する。前記パノラマ画像80a,80b,80cの表示は、前記表示部58に択一的に表示してもよく、或は画面を分割し、同時に表示してもよい。
【0090】
作業者は、表示された画像に基づき、各測定対象物毎に該測定対象物が最適なコントラストを持つパノラマ画像を選択し、画像中で測定対象物を指示する。測定対象物が指示されることで、前記演算部61は得られた3次元座標から測定対象物を特定し、更に画像の切出し領域を設定し、設定した領域を切出して基準パノラマ画像に貼付ける。貼付けられる基準パノラマ画像は前記通常画像80aであってもよいし、新規に作成する画像であってもよい。
【0091】
例えば、通常画像では、前記測定対象物73が選択され、該測定対象物73を含む領域が切出され、図6(D)で示されるパノラマ画像80に貼付けられ、明度を明るく撮影したパノラマ画像80bでは測定対象物72が選択され、該測定対象物72を含む領域が切出され、更に明度を暗く撮影したパノラマ画像80cでは、測定対象物74が選択され、同様に該測定対象物74を含む領域が切出され、それぞれ前記パノラマ画像80に貼付けられ、適正なコントラストを有するパノラマ画像80が再合成される。尚、切出す領域については、作業者が画像上から設定してもよい。
【0092】
得られたパノラマ画像80と点群データに基づき各測定点に色データを貼付ければ、各測定対象物について最適なコントラストを有する色付き画像が取得できる。
【0093】
図7は、パノラマ画像を取得する場合に、パノラマ画像全体で最適なコントラストとなる様にコントラストを設定する第3の実施例を示している。
【0094】
パノラマ画像を取得する為の撮影では、撮像装置の向きを順次変更するが、明るく写る方向、暗く写る方向がある。例えば、太陽光が強い状態では、太陽に向う方向では逆光となり、暗く写り、太陽を背にする方向では明るく写る等である。
【0095】
この場合、撮影方向により、事前に明るさが異なることが分っているので、測定範囲70を設定し、該測定範囲70を区画71に分割した時点で、各区画71に対してコントラスト(明度)を設定する。例えば、図7では前記測定範囲70中で下側から上側に向って明るくなる場合(撮影時の入射光量が多い場合)、前記測定範囲70中で下側に向って撮影時のコントラストが明るくなる様に設定する。
【0096】
第3の実施例では、各区画71を撮影する度に最適なコントラストが設定されるので、各区画71を撮影する回数は一度でよい。従って第3の実施例では、画像データの格納に必要なメモリの容量を小さくできる。
【0097】
尚、上記実施例では、撮像部10を測距の受光光学系8と同一の光軸上に設けたが、撮像部10を受光光学系8とは分離して設け、該受光光学系8と前記撮像部10とを既知の関係としてもよい。
【符号の説明】
【0098】
1 レーザスキャナ
2 整準部
3 回転機構部
4 測定装置本体部
5 走査部
6 測距部
7 射出光学系
8 受光光学系
9 制御部
10 撮像部
26 水平角検出器
30 光軸
35 受光部
36 撮像素子
37 発光源
40 測距光
41 投光光軸
52 高低角検出器
60 発光駆動部
62 記憶部
図1
図2
図3
図8
図4
図5
図6
図7
図9