特許第5753570号(P5753570)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5753570
(24)【登録日】2015年5月29日
(45)【発行日】2015年7月22日
(54)【発明の名称】医療用送達または取り外しの装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/02 20060101AFI20150702BHJP
【FI】
   A61B17/02
【請求項の数】10
【全頁数】30
(21)【出願番号】特願2013-246461(P2013-246461)
(22)【出願日】2013年11月28日
(62)【分割の表示】特願2010-521203(P2010-521203)の分割
【原出願日】2008年8月15日
(65)【公開番号】特開2014-100582(P2014-100582A)
(43)【公開日】2014年6月5日
【審査請求日】2013年11月28日
(31)【優先権主張番号】60/956,032
(32)【優先日】2007年8月15日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】60/990,062
(32)【優先日】2007年11月26日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】60/990,470
(32)【優先日】2007年11月27日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】508221224
【氏名又は名称】ボード オブ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ ネブラスカ
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】レンチュラー、マーク
(72)【発明者】
【氏名】ファリター、シェーン エム.
【審査官】 堀川 泰宏
(56)【参考文献】
【文献】 特開平07−016235(JP,A)
【文献】 特開2003−220065(JP,A)
【文献】 特表平06−507809(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
送達または取り外しの装置であって、
(a)少なくとも1本のアームを備える腹腔鏡医療装置と、
(b)管状本体と、
)前記管状本体の内側表面によって規定されるとともに、前記少なくとも1本のアームを備える前記腹腔鏡医療装置を収納する寸法に形成される装置管腔であって、同装置管腔は、前記管状本体の近位端における近位装置開口部と、前記管状本体の遠位端における遠位装置開口部とを更に備える、前記装置管腔と、
)前記管状本体の壁内に配置されるワイヤ管腔であって、同ワイヤ管腔は該装置管腔と同心上になく、前記管状本体の壁の近位端における近位ワイヤ開口部と、前記管状本体の壁の遠位端における遠位ワイヤ開口部とを備え、且つ該装置管腔より小さな径を有する、前記ワイヤ管腔と、
)前記装置管腔および前記ワイヤ管腔を通して配置されるワイヤであって、同ワイヤが、該腹腔鏡医療装置に着脱自在に構成された取り付けコンポーネントを備える、前記ワイヤと
を備え
前記管状本体が、前記管状本体の遠位端における突出部を備え、前記突出部が、前記ワイヤ管腔を更に規定することを特徴とする装置。
【請求項2】
前記取り付けコンポーネントがボールであることを特徴とする請求項1に記載の装置
【請求項3】
前記突出部が、前記腹腔鏡医療装置を収納するように構成された装置収納コンポーネントを更に備えることを特徴とする請求項に記載の装置。
【請求項4】
前記装置収納コンポーネントが、前記腹腔鏡医療装置に磁気的に連結するように構成された少なくとも1つの磁石を備え、それによって前記腹腔鏡医療装置が前記装置収納コンポーネントに解放可能に連結されることを特徴とする請求項に記載の装置。
【請求項5】
前記突出部の一部は、前記装置管腔の壁の一部によって規定されることを特徴とする請求項に記載の装置。
【請求項6】
前記ワイヤは、同ワイヤが該ワイヤ管腔における基端側方向へ移動することにより、該ワイヤが該装置管腔における先端側方向へ移動するように、該装置管腔と該ワイヤ管腔とを通して配置されることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記装置管腔は、該外壁の内側表面と同延であることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記管状本体は、腹腔鏡ポートまたは生理的開口部を通して配置可能な寸法に形成されることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記装置管腔は、該外壁の内側壁面によって更に規定されることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記腹腔鏡医療装置は、装置本体と、同装置本体に操作可能に連結される2本のアームとを備えることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書において開示される実施形態は、様々な医療装置および関連するコンポーネントに関し、ロボット医療装置および/または生体内医療装置および関連するコンポーネント、ならびに関連する処置および方法が含まれる。特定の実施形態は、様々な腔膨張システムまたは構造保持システムの実施形態を含み、膨張式装置、骨格状装置、および外部的に支持される壁保持装置が含まれる。更なる実施形態は、様々な医療装置の取り付けおよび制御のコンポーネントを含み、取り付けピン装置および磁気的取り付け装置が含まれる。更なる実施形態は、生体内装置を含む様々な種類の医療装置を目標治療領域に送達するために用い得る様々な医療装置送達装置を含み、様々な医療装置の容易な送達、制御および回収を提供する操作可能な遠位端を有する管状装置が含まれる。
【背景技術】
【0002】
侵襲性の外科手術は、様々な医学的状態に対処するために不可欠である。可能な場合には、腹腔鏡検査法のような最小侵襲手術が好ましい。
しかしながら、腹腔鏡検査法などの公知の最小侵襲技術は、ある程度は(1)アクセスポートを通して挿入される硬いツールの使用に起因する可動性の制約、および(2)限定された視覚フィードバックによって、有効範囲および複雑性が限定されている。ダヴィンチ(da Vinci)(登録商標)サージカルシステム(Surgical System)(カリフォルニア州サニーヴェールのIntuitive Surgical社から入手可能)などの公知のロボット装置もまた、アクセスポートによって制約されるのみならず、非常に大きく非常に高価でほとんどの病院において利用できないという更なる短所を有し、感覚機能および可動性機能が限定されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
改良された手術法、システムおよび装置のための技術に対するニーズがある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本明細書において開示される一実施形態は、膨張式本体および膨張機構を有する体腔空間支持装置に関する。本体は、一実施形態において略円筒形の形状を有し、別の実施形態において略ドーナツ形状を有する。それに代わって、装置は、2つ以上の膨張式本体を有し得る。
【0005】
本明細書において開示される別の実施形態は、折り畳み式の体腔空間支持装置に関する。装置は、互いにヒンジ式に連結される少なくとも3つのリンクを有し、折り畳まれた構成と展開された構成とを有するように構成される。
【0006】
本明細書において開示される更なる実施形態は、針先と保持コンポーネントとを有するピンに関する。ピンは、腔壁を通して挿入され、腔から遠ざけられることにより、腔内に処置用空間を維持するように構成することができる。一実施態様によると、処置用空間を維持するために、2つ以上のピンが共同で用いられる。
【0007】
本明細書において開示される更に別の実施形態は、腔壁の外側部分に取り付けられるように構成される、把持コンポーネントを有するピンに関する。一実施形態において、処置用空間を維持するために、2つ以上のこれらのピンを共同で用いることができる。
【0008】
本明細書において開示される更なる一実施形態は、互いに連結されて患者の腔内部に配置されるように構成される、少なくとも2つのモジュール式コンポーネントを有する処置用空間維持システムに関する。一実施形態において、コンポーネントの各々は、少なくとも1つの磁石を有する。システムは、少なくとも2つのモジュール式コンポーネントを腔から遠ざけることにより腔内に処置用空間を維持するように構成される、少なくとも1つの外部磁石を更に備える。代替的実施形態において、少なくとも2つのモジュール式コンポーネントの各々は、医療装置と連結するように構成される、嵌合または連結するコンポーネントを有する。
【0009】
本明細書において開示される別の実施形態は、患者の腔内部に配置されて内部腔壁に取り付けられるように構成される、互いに連結された少なくとも2つのモジュール式コンポーネントを有する装置配置システムに関する。コンポーネントは、共に連結して取り付けコンポーネントを確立するように構成され、これに沿って医療装置を配置することができる。それに代わって、モジュール式コンポーネントは、システムを腔内に配置することを可能にする、少なくとも2つの脚を有する(内壁に取り付けるための取り付けコンポーネントに代わって)。
【0010】
本明細書において開示される更なる実施形態は、少なくとも1つのピンを有する、装置の配置および制御のシステムに関し、ピンは、腔壁を通して挿入され、体腔内部に配置される医療装置の腕に連結される。ピンは、装置の配置を維持するために用いることができ、更なる実施形態によると、アームの操作を補助するために用いることができる。
【0011】
本明細書において開示される更に別の実施形態は、管状本体、装置管腔、ワイヤ管腔およびこの装置およびワイヤ管腔を通して配置されるワイヤを有する、送達または取り外しの装置に関する。一実施形態によると、ワイヤは、取り付けコンポーネントを有する。別の実施形態において、管状本体は、本体の遠位端における突出部を有する。更なる実施形態において、突出部は、展開可能な突出部である。更に別の実施形態において、突出部は、装置収納コンポーネントを有する。
【0012】
多数の実施形態が開示されるが、本発明の例示的実施形態を図と共に記載する以下の詳細な説明から、本発明の更に他の実施形態が、当業者にとって明らかとなる。理解されるように、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、本発明は、様々な明らかな態様において変更が可能である。従って、図面および詳細な説明は、本質的に例示的であって限定的ではないものと見なされるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1A】一実施形態による、体腔内の処置用空間を維持するための膨張式装置を示す側面切欠図である。
図1B図1Aの装置の斜視切欠図である。
図1C図1Aの装置の別の側面切欠図である。
図1D図1Aの膨張してない装置の斜視切欠図である。
図2A】別の実施形態による、体腔内の処置用空間を維持するための膨張式装置の斜視切欠図である。
図2B図2Aの装置の側面切欠図である。
図2C図2Aの膨張してない装置の側面切欠図である。
図3】一実施形態による、内側骨格を有する膨張式バルーンの概略図である。
図4A】一実施形態による、体腔内の処置用空間を維持するための装置を示す側面切欠図である。
図4B図4Aの装置の斜視切欠図である。
図4C図4Aの装置の別の側面切欠図である。
図4D】折り畳まれた構成における図4Aの装置の概略図である。
図5A】一実施形態による、折り畳まれた構成の保持コンポーネントを有する壁保持ピンの側面図である。
図5B】保持コンポーネントが展開された構成における図5Aの壁保持ピンの側面図である。
図5C図5Aの壁保持ピンに類似した、一実施形態による3つの壁保持ピンの使用中における側面切欠図である。
図5D】腔壁が腔から遠ざけられていない、ゆるんだ構成における、図5Cの3つの壁保持ピンの別の側面切欠図である。
図6A】別の実施形態による、各々が取り付けコンポーネントを有する3つの壁保持ピンの側面切欠図である。
図6B】腔壁が腔から遠ざけられていない、ゆるんだ構成における、図6Aの3つの壁保持ピンの別の側面切欠図である。
図7A】一実施形態による壁保持システムの側面切欠図である。
図7B図7Aの壁保持システムの斜視切欠図である。
図7C】一実施形態による、壁保持システムの1つのモジュール式コンポーネントの斜視図である。
図7D】別の実施形態による、壁保持システムの別のモジュール式コンポーネントの斜視切欠図である。
図8A】更なる実施形態による、壁保持システムのモジュール式コンポーネントの端面図である。
図8B図8Aのモジュール式コンポーネントの側面図である。
図9】一実施形態による装置支持システムの側面切欠図である。
図10】別の実施形態による別の装置支持システムの側面切欠図である。
図11】更なる実施形態による更に別の装置支持システムの側面切欠図である。
図12】別の実施形態による、装置の支持および制御のシステムの斜視切欠図である。
図13】一実施形態による処置用送達装置の斜視図である。
図14】別の実施形態による別の処置用送達装置の斜視図である。
図15】更なる実施形態による別の送達装置の側面切欠図である。
図16】別の実施形態による別の送達装置の側面図である。
図17A】別の実施形態による別の送達装置の側面切欠図である。
図17B図17Aの送達装置の別の側面切欠図である。
図17C図17Aの送達装置の別の側面切欠図である。
図18】一実施形態による回収装置の斜視図である。
図19A】一実施形態による挿入装置の断面図である。
図19B】一実施形態による別の挿入装置の断面図である。
図19C】一実施形態による更なる挿入装置の断面図である。
図20A】一実施形態による挿入および回収の装置の斜視図である。
図20B図20Aの装置の別の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本明細書において開示される様々なシステムおよび装置は、医療処置および医療システムにおいて用いる装置に関する。より具体的には、様々な実施形態は、様々な腔膨張または構造保持のシステムの実施形態、様々な医療装置の取り付けおよび制御のコンポーネント、および様々な医療装置の送達、制御および回収の装置に関し、それらの全ては、様々な処置用の装置およびシステムにおいて用いることができる。
【0015】
本明細書において開示される腔構造保持システム、装置取り付けコンポーネント、装置の送達、制御および回収のシステム、および他の種類の装置の様々な実施形態は、本明細書において定義されるようなロボット装置または生体内装置を含むがこれらに限定されない、任意の公知の医療装置と統合または併用できるものと理解される。
【0016】
例えば、本明細書において開示される様々な実施形態は、同時係属中の米国出願の第11/932,441号明細書(出願日は2007年10月31日、発明の名称は「外科的応用のためのロボット」)、第11/695,944号明細書(出願日は2007年4月3日、発明の名称は「外科的応用のためのロボット」)、第11/947,097号明細書(出願日は2007年11月27日、発明の名称は「薬剤送達コンポーネントを有するロボット装置および関連する方法」)、第11/932,516号明細書(出願日は2007年10月31日、発明の名称は「外科的応用のためのロボット」)、第11/766,683号明細書(出願日は2007年6月21日、発明の名称は「磁気的に連結可能なロボット装置および関連する方法」)、第11/766,720号明細書(出願日は2007年6月21日、発明の名称は「磁気的に連結可能な外科用ロボット装置および関連する方法」)、第11/966,741号明細書(出願日は2007年12月28日、発明の名称は「外科的な視覚化のための方法、システムおよび装置ならびに装置操作」)、第12/171,413号明細書(出願日は2008年7月11日、発明の名称は「ロボット装置における作動の方法およびシステム」)、第60/956,032号明細書(出願日は2007年8月15日)、第60/990,062号明細書(出願日は2007年11月26日)、第60/990,076号明細書(出願日は2007年11月26日)、第60/990,086号明細書(出願日は2007年11月26日)、第60/990,106号明細書(出願日は2007年11月26日)、第60/990,470号明細書(出願日は2007年11月27日)、第61/030,588号明細書(出願日は2008年2月22日)、および第61/030,617号明細書(出願日は2008年2月22日)に開示される医療装置のいずれかとの統合または併用が可能であり、これらのすべてが引用によって全体として本明細書に援用されるものとする。
【0017】
例示的実施形態において、本明細書において開示される実施形態のいずれも、NOTES装置などの生理的開口部による経管腔的内視鏡手術の装置との統合または併用が可能である。従来技術において公知の特徴と共に、本明細書において開示される特徴を含む、特徴の様々な組合せが利用可能である、ということを当業者は認識および理解する。
【0018】
上記の出願において開示される特定の装置の実施態様は、患者の体腔内に配置することができ、内部腔壁に接してまたは実質的に隣接して配置することのできる特定の装置および関連するシステムが含まれる。本明細書において用いられる「生体内装置」は、患者の体腔内に配置されながら、使用者によって少なくとも部分的に配置、操作および制御することのできる任意の装置を意味し、患者の体腔壁に実質的に接してまたは隣接して配置される任意の装置を含み、内部的に作動する(外部の動力源を有しない)任意の装置を更に含み、外科手術の間に腹腔鏡的または内視鏡的に用い得る任意の装置を更に含む。本明細書において用いられる「ロボット」および「ロボット装置」という用語は、自動的にまたはコマンドに応答して作業を実行することのできる任意の装置を指す。
【0019】
本明細書において開示される特定の実施態様は、例えば、上記に援用される様々な出願において開示される様々な医療装置および処置を含む様々な医療処置のうちの1つ以上を実行するために腔内の様々な医療装置およびコンポーネントを操作するという目的のために、患者の腔内に空間を提供するように構成される、腔膨張または腔構造保持の装置またはシステムに関する。
【0020】
図1A乃至図1D図2A乃至図2Cおよび図3は、体腔内に処置用空間を提供または確立するために用いることのできる膨張式装置の様々な実施形態を示す。
図1A乃至図1Dは、一実施形態による膨張式腔膨張システム10A、10Bの一例を示す。本実施形態において、システム10A、10Bは、本明細書において「バルーン」とも称する2つの膨張式コンポーネント10A、10Bを有する。図1A乃至図1Cに最もよく図示されるように、2つのバルーン10A、10Bは、体腔内に挿入および配置することができ、腔内に空間を確立または提供するので、使用者(例えば医師または外科医)は、腔内の空間の中で、様々な装置の操作および/または様々な処置を実行することができる。2つのバルーン10A、10Bは、腔内に外科用空間を維持するように、任意の方法で腔内に配置することができる。それに代わって、1つの膨張バルーンまたは3つ以上の膨張バルーンを体腔内に配置することができる。
【0021】
図1A乃至図1Cに最もよく図示されるように、一実施形態によると、体腔は、腹腔12である。そのような実施形態において、バルーン10A、10Bは、腔12内の様々な臓器および組織14の上にまたは隣接して配置される。それに代わって、腔は、任意の公知の体腔であり得る。
【0022】
一実施態様において、膨張式コンポーネント10A、10Bは、ポリエチレンテレフタレート(「PET」)(ニューハンプシャー州(HN)セイラムのAdvanced Polymers社製)で作られる。それに代わって、コンポーネント10A、10Bは、ナイロンで作ることができる。更なる変形例において、コンポーネント10A、10Bは、ポリウレタンで作られる。更に別の変形例において、コンポーネント10A、10Bは、医療装置において用いることのできる、任意の公知の膨張可能で耐久性があり生物学的適合性がある材料で作ることができる。
【0023】
一実施形態において、膨張式コンポーネント10A、10Bは、導管(図示せず)またはコンポーネント10A、10Bに取り付けられたそのような他の任意の接続を有し、それらはバルーン10A、10Bを膨張させるために用い得る外部ポンプ(図示せず)のコンポーネントへと連結することができる。それに代わって、膨張式コンポーネント10A、10Bの各々は、各バルーン10A、10Bの内部または表面のどこかに配置される膨張装置(図示せず)を有し、それらは各バルーン10A、10Bを膨張させるために用いることができる。一実施形態によると、膨張装置は、バルーンの「自己」膨張によって広げられる加圧腔を有するロボット装置である。
【0024】
図2A乃至図2Cに示す代替的実施形態において、ドーナツ形状またはリング形状の単一の膨張式コンポーネント20が提供される。この実施形態において、単一のコンポーネント20は、使用者による医療装置の操作および/または医療処置の実行を可能にするのに充分な空間を、患者の腔内に提供することができる。一実施態様によると、ドーナツ形状のバルーン20は、目標の処置部位にわたって配置することができるので、バルーン22の中央の開いた部分は、処置の目的のための処置用腔空間を形成または維持する。
【0025】
そのようなドーナツ形状のバルーン20は、上記のバルーン10A、10Bと同一の材料で作ることができるものと理解される。
使用の際に、バルーン10A、10B、20のいずれも、以下の方法で利用することができる。例えば図1Dおよび図2Cに図示するように、膨張してないバルーンを腔内部に配置することができる。(単数または複数の)バルーンは、一旦配置されると、腔内に処置用空間を提供または確立するように膨張させられる。処置が完了すると、(単数または複数の)バルーンを収縮させることができ、または外部ポンプによって加圧気体を吸引することができるので、(単数または複数の)バルーンを取り出すことができる。
【0026】
更なる変形例において、バルーン10A、10B、20の任意の構成は、内部構造部材(例えばバルーン内部の一連のピンまたはリンク)を含むことができる。図3は、バルーン30の一実施形態の概略図を提供するものであり、バルーン30内に骨格構造または内部構造32が配置されている。図3の実施形態において、骨格32は、ステントに類似したワイヤメッシュである。それに代わって、骨格32は、バルーン30に何らかの展開可能な剛性または構造を提供するように構成される任意の構造であり得る。
【0027】
使用の際に、バルーン30は、収縮した状態または展開していない状態で挿入することができ、一旦所望の通りに配置されると、内部構造32は、図3に示すような展開された配置へと膨張するように作動することにより、体腔内の処置用空間を提供または維持する。一実施態様によると、内側骨格32は、血管ステントに類似した方法で展開するものであり、ある種のツールを用いて骨格32が展開するように作動させる。更なる実施形態によると、展開することによって骨格32が係止する。
【0028】
図1A乃至図1D図2A乃至図2Cおよび図3に示すような様々な膨張式装置の実施形態とともに、上記の開示され参照によって援用される様々な出願において記載される配置可能な生体内装置、様々なロボット装置および処置を含む、多くの異なる医療装置、コンポーネントおよび処置を用いることができるものと理解される。すなわち、体腔内の処置用空間を提供および/または維持するために、様々な膨張式装置の実施形態を用いることができるので、上記の開示され参照によって援用される様々な装置および処置を含む、体腔内で用いるための任意の種類の処置または関連する装置を、その空間内で用いることができる。
【0029】
図4A乃至図4Dは、一実施形態による、体腔内の処置用空間を提供または確立するための異なる支持装置40を示す。この装置40は、体腔内で膨張可能または展開可能であるように意図される骨格状の構造であり得る。
【0030】
図4A乃至図4Cに最もよく図示されるように、支持装置40は、上方腔壁をテント状の方法で上方に保持するように動作する。すなわち、処置用空間44を提供する腹腔42などの体腔内に装置40を配置することができる。図4Aおよび図4Bに示すように、装置40は、複数のアーム46(「リンク」とも称する)を有する。一実施形態において、アーム46は、そのすべてが互いに機械的に連結することにより、図4Dに示すような折り畳まれた構成と、図4A乃至図4Cに示すような展開された構成とに変形することができる。アーム46を図示の構成へと作動させることによって、装置40が展開される。一実施形態において、装置40のヒンジ48に取り付けられるかまたは配置されるバネまたは膨張式バルーンを用いることにより、装置40は自動的に展開される。それに代わって、装置40は、装置40を機械的に展開するために用いることのできるモータまたは液圧応用機械を有する。更なる変形例において、装置40を折り畳まれた構成から展開された構成へと駆動することのできる任意の公知のコンポーネントを、装置40のヒンジに連結または結びつけることができる。
【0031】
装置40のアーム46は、生物学的適合性のある任意のポリマーで作ることができる。それに代わって、アーム46は、ステンレス鋼で作ることができる。更なる変形例において、アーム46は、公知の実質的に強固で生物学的適合性のある任意の材料で作ることができる。
【0032】
装置40のアーム46は、図4B乃至図4Dに最もよく示されるように接合部48において、または他の類似した公知の接続コンポーネントにおいて、連結されるものと理解される。これらの接合部48は、任意の公知の枢動軸(ピボット)またはヒンジ継手であり得るものと更に理解される。それに代わって、接合部48は、2つの平面における回転運動を有する自在継手であり得る。
【0033】
別の実施態様によると、体腔の処置用空間を確立および/または維持するために、外部的に支持される壁保持のシステムおよび装置が提供される。
図4A乃至図4Dに示すような様々な支持装置の実施形態とともに、上記の参照によって援用される様々な出願において記載される配置可能な生体内装置、様々なロボット装置および処置を含む、多くの異なる医療装置、コンポーネントおよび処置を用いることができるものと理解される。すなわち、体腔内の処置用空間を提供および/または維持するために、様々な支持装置の実施形態を用いることができるので、上記の開示され参照によって援用される様々な装置および処置を含む、体腔内で用いるための任意の種類の処置または関連する装置を、その空間内で用いることができる。
【0034】
図5A乃至図5Dは、外部的に支持される壁保持システムの一実施形態を示す。この実施形態において、システムは、図5Aおよび図5Bに示すピン50に類似した少なくとも2つの保持ピンに関し、この保持ピンは腔壁を通して挿入され、壁に取り付けられ、次に腔から遠ざけられることにより、腔内に処置用空間を確立することができる。
【0035】
図5Aおよび図5Bに示すように、各ピン50(本明細書において「針」とも称する)は、針先54を有する遠位端と、ピン50にそれぞれ枢動自在に取り付けられた2つのリーフまたはトグル状コンポーネント52A、52Bとを有するので、リーフ52A、52Bは、図5Aに示す折り畳まれた配置と、図5Bに示す展開された配置との間を移行することができる。図5Aに示す折り畳まれた配置において、リーフ52A、52Bの各々は、ピン50の長さに平行な配置に配置される。図5Bに示す展開された配置において、リーフ52A、52Bの各々は、ピン50の長さに垂直な配置に配置される。
【0036】
代替的実施形態において、任意の公知のトグル状または取り付け用のコンポーネントを、ピン50の遠位端の付近に提供することができるので、腔壁56を通してピン50を挿入することができ、壁の内部部分を捕獲することができる。一方、ピン50が腔から遠ざけられることにより、腔内に空間を確立する。
【0037】
図5Cおよび図5Dに最もよく示されるように、使用の際に、少なくとも2つのピンまたは針50が腔壁56内に配置されるので、ピン50が壁56に取り付けられ、次に図5Aの矢印の方向に腔58から遠ざけられることにより、腔58内に処置用空間を提供することができる。一実施形態において、リーフ52A、52Bが折り畳まれた配置のまま、図5Cの文字Aによって示される軸に沿って、各ピンまたは針50が腔壁56の中に挿入される。リーフ52A、52Bが一旦壁56を通して体腔の中に挿入されると、リーフ52A、52Bは、図5B(および図5Cおよび図5D)に示すように、展開された配置へと移行する。次に、各ピン50は、リーフ52A、52Bが壁56と接触するまで、(患者から遠ざかる)外側方向へと遠ざけるかまたは移動させることができる。一実施形態によると、充分な力がピン50に加えられるので、リーフ52A、52Bは、壁56を支持することができ、広がった腔の構成を維持することができる。ここで、図5Cに示すように、腔壁56は、腔内の臓器から遠ざけられる。
【0038】
一実施形態において、(単数または複数の)ピン50に加えられる力は、外科医または助手が自らの手でピンを引っ張ることよって加えられる手動力である。それに代わって、加えられる力は、装置によって提供される機械力、または動かない装置にピン50を取り付けることによって提供される機械力である。
【0039】
外部的に支持される壁保持システムの代替的実施形態を、図6Aおよび図6Bに提供する。この実施形態において、ピン60の各々は、図5A乃至図5Dに示すピン50と同じように動作する。すなわち、ピン60は、腔壁に取り付けられ、壁を引き上げるようにして腔から遠ざけられることにより、腔内の処置用空間を提供する。しかしながら、上記のピン50とは対照的に、図6Aおよび図6Bの各ピン60は、腔内に挿入されず、腔の内壁に取り付けられない。これに代わって、各ピン60は、体腔の外側における患者の外側部分に取り付けることのできる取り付けコンポーネント62を有する。すなわち、取り付けコンポーネント62は、腔壁の外側部分64に取り付けることができる。
【0040】
一実施形態において、取り付けコンポーネント62は、外側部分64を把持することによって腔壁66の外側部分64に取り付けられる「把持装置」である。それに代わって、取り付けコンポーネント62は、壁66の外側部分64の中に部分的に挿入することのできる棘または他のコンポーネントを有する。更なる変形例において、取り付けコンポーネント62は、コンポーネント62を壁66に取り付けるために用いる接着剤を有する。使用の際に、図6Bに示すように、取り付けコンポーネント62が一旦壁66に取り付けられると、各ピン60は、上記と同じ方法で患者から遠ざけられるので、ピン60が壁64を体から遠ざけることにより、図6Aに示すような広がった腔空間を維持する。
【0041】
図5A乃至図5Dおよび図6A乃至図6Bに示すような様々な外部的に支持される壁保持の実施形態とともに、上記の参照によって援用される様々な出願において記載される配置可能な生体内装置、様々なロボット装置および処置を含む、多くの異なる医療装置、コンポーネントおよび処置を用いることができるものと理解される。すなわち、体腔内の処置用空間を提供および/または維持するために、様々な壁保持装置の実施形態を用いることができるので、上記の開示され参照によって援用される様々な装置および処置を含む、体腔内で用いるための任意の種類の処置または関連する装置を、その空間内で用いることができる。
【0042】
図7A乃至図8Bは、外部的に支持される壁保持および装置配置のシステムおよび装置の更なる例示的な実施態様を示す。このシステムおよび装置は、体腔内に1つ以上の医療装置を配置することをも提供しながら、体腔内の処置用空間を確立および/または維持するものである。
【0043】
図7A乃至図7Dは、外部的に支持される壁保持および装置配置のシステムの実施形態を示す。このシステムは、外科用腔の広がった構成の維持、および腔内への医療装置の配置の両者を提供する。一実施態様において、システムは、腔の内壁に沿って1つ以上の医療装置を配置することを提供するものとして示される。図7Aに示すように、装置またはシステム70は、互いにヒンジ式に連結される2つ以上のモジュール式コンポーネント72(本明細書においては「レールモジュール」とも称する)を有する。図7Aおよび図7Cに最もよく示されるように、一実施形態によると、モジュール式コンポーネント72の各々は、その中に配置される少なくとも1つの磁石74を有する。それに代わって、図7Dに最もよく示されるように、モジュール式コンポーネント72の各々は、ピンまたは針78を取り付けることのできる少なくとも1つの取り付け点76を有する。
【0044】
図7Aに示すように、小さい切開またはトロカール状の管を通してモジュール式コンポーネント72の各々を外科用腔に挿入できるように、装置70は構成される。すなわち、装置70は、その断面がそのような切開または管を通して挿入するのに充分なほど小さいように、細長い形状に構成することができる。
【0045】
挿入後に、装置70のモジュール式コンポーネント72は、腔壁84の内部に対して配置される。図7Aおよび図7Bに示すように、一実施形態において、腔の外部に配置される外側の磁石80を使用することにより、装置70は、壁84に対して配置される。図示する一実施形態において、磁石80は、ハンドル82内に配置される。この方法は、腔壁84に沿って多数の装置70が配置される場合に、非ガス注入式のNOTES処置のための方法を提供し得る。すなわち、ガス注入法を用いることなく体腔内の処置用空間を確立および/または維持するために、この実施形態を使用することが可能である。多数のモジュール72の使用は、腔壁に取り付ける多数の磁石または針の実施態様を可能にする。これは、処置用空間を確立するために多数の磁石によって加えられる力は1つまたは2つの磁石によって生成される力よりも大きいので、より強力な取り付けを提供する。
【0046】
それに代わって、図7Dに示すように、外側のピンまたは針78を使用して、装置70は壁に対して配置される。
1つの代替的実施形態によると、図7A乃至図7Dに開示されるものに類似したモジュール式コンポーネント100が、図8A乃至図8Bに示される。このモジュール式コンポーネント100は、モジュール式コンポーネントのトラックまたは嵌合コンポーネントに沿って1つ以上の医療装置を収納するように構成される。この実施形態における各モジュール100は、少なくとも1つの取り付け磁石112と、1つ以上のトラックまたは嵌合コンポーネント118とを有し、これにより、ロボット装置114が車輪または歯車のセット116を用いて移動可能に嵌合することができ、装置114はこれに沿って移動することができる。従って、2つ以上のモジュール式コンポーネント100を互いに接続できることにより、1つ以上の医療装置が処置用腔の周囲を移動するように横切ることのできる「レールウェイ」が確立される(図7Aに示すモジュールのセットに類似する)。
【0047】
図8Aに示す各モジュール100は、モジュール100に関連するかまたはその中に配置される、少なくとも1つの磁石112を有する。更に、各モジュール100は、モジュール100に関連するかまたはそれによって規定される嵌合コンポーネント118を有する。医療装置114は、装置114上の嵌合コンポーネント116によって、レールモジュール100に連結することができる。図示する一実施形態において、装置114上の嵌合コンポーネント116は、モジュール100上のレール118に連結することができる車輪または歯車である。一実施形態において、装置114は、実質的に固定した配置に維持できるので、装置114は、腔に対してレールモジュール100に沿って移動することができる。このモジュール100は、腔壁に沿って横断方向または矢状方向に配置することができる。それに代わって、モジュール100は、所定経路に沿って医療装置を移動できるように、腔内に任意の公知の方法で配置することができる。更なる実施形態において、複数のモジュール100は、(図7Aに類似した方法で)腔内に配置されて共に連結され、装置114は、連結されたモジュール100内に配置できるので、装置114は、連結されたモジュール100の長さに沿って横切ることができる。それに代わって、連結されたモジュール100に沿って複数の装置を配置することができ、あるいは連結された複数セットのモジュール100を腔内に配置することができる。
【0048】
多数の磁石を有する多数のモジュールの1つの利点は、取り付けられた装置の重量を、多数の取り付け点にわたって分散させることができるということである。更に、装置がアームを含む場合、この方法は、組織の操作力に対して、より安定し分散した基盤を提供する。
【0049】
図7A乃至図8Bに示すような様々な外部的に支持される壁保持および装置配置のシステムおよび装置の実施形態とともに、上記の参照によって援用される様々な出願において記載される配置可能な生体内装置および様々なロボット装置を含む、多くの異なる医療装置、コンポーネントおよび処置を用いることができるものと理解される。すなわち、1つ以上の医療装置の配置および/または取り付けをも提供しつつ、体腔内の処置用空間を提供および/または維持するために、様々な壁保持および装置配置の実施形態を用いることができるので、上記の開示され参照によって援用される様々な装置および処置を含む、体腔内で用いるための任意の種類の処置または関連する装置を、その空間内で用いて配置することができる。
【0050】
図9乃至図12は、体腔内の1つ以上の医療装置の配置を提供する、装置配置システムおよび装置の例示的な実施態様を示す。
図9は、モジュール式の「レール付き」装置140の一実施形態を示す。この実施形態において、各モジュール141は、腔壁144に取り付けることのできるフックまたは取り付けコンポーネント142を有する。図示する一実施形態において、各モジュール141は、壁144に侵入するフックまたは類似の取り付けコンポーネント142を用いて、壁144に取り付けられる。それに代わって、各モジュール141は、接着剤を用いて、壁に取り付けられる。更なる変形例において、各モジュール141は、任意の公知の取り付けの方法または装置によって、壁に取り付けられる。
【0051】
各モジュール141はまた、1つ以上の医療装置と結合することのできるトラックまたは嵌合コンポーネント148を有する。各モジュール141を互いに結合、またはモジュール141を互いに隣接して配置することによって、配置装置140を確立し、これに沿って医療装置146を移動または配置することができる。
【0052】
図10は、配置装置150の別の実施形態を示す。取り付けコンポーネントを用いて腔壁152に取り付けることに代わって、レール158を支持するように腔の底部分に沿って配置される少なくとも2つの脚またはリンク156を用いて、この装置150は腔162内に支持される。図10に示す実施形態において、装置取り付けコンポーネントは、レール158であり、これに沿って医療装置154を移動または配置することができる。それに代わって、装置取り付けコンポーネントは、それに沿って1つ以上の医療装置154を配置することのできる任意のコンポーネントであり得る。図10に示す実施形態において、装置150は、ブランコ状の構造を確立する4つの脚156を有する。医療装置154は、レール158に対して移動可能に取り付けることができるので、装置154は、レール158に沿って往復移動することができる。
【0053】
1つの代替的実施態様において、レール付き装置150は、ロボットコンポーネントまたは作動コンポーネントを有することができる。例えば、脚156は、脚156が移動するように作動させるアクチュエータ(図示せず)を有することができるので、装置154は上下に移動することができる。更なる実施形態において、医療装置154がレール158に連結される取り付け点160は、アクチュエータ(図示せず)に連結することができるので、アクチュエータは、装置154をレール158に沿って移動させるように動作することができる。
【0054】
別の実施態様によると、レール付き装置150は、腔保隙をも提供しながら、上記の図と共に説明した医療装置154を支持することができる。すなわち、装置150は、上方腔壁を下方腔壁から離して保持するという支持をも提供できるのであるから、処置用腔空間を維持する。
【0055】
図11は、医療装置の配置または取り付けの装置130の別の実施形態を示す。装置130は、壁取り付けコンポーネント138と、装置取り付けコンポーネント136とを有する。図11に示す壁取り付けコンポーネント138は、腔壁132に取り付けるフックである。それに代わって、壁取り付けコンポーネント138は、接着剤を利用することができる。更なる変形例において、壁取り付けコンポーネント138は、腔壁に取り付けるための任意の公知のコンポーネントであり得る。更に、別の実施態様によると、取り付け装置130は、分解性材料で作られるので、処置の完了後に腔壁から取り出す必要がない。
【0056】
装置取り付けコンポーネント136は、医療装置134に対して着脱自在の取り付けを提供する。一実施形態において、装置取り付けコンポーネント136は、医療装置134に着脱自在に連結する磁石である。それに代わって、取り付けコンポーネント136は、医療装置134との機械的な結合を提供する。更なる変形例において、取り付けコンポーネント136は、装置134を取り出すことができるように、医療装置134に取り付けるための任意の種類の取り付け方法または取り付け装置を提供する。一実施態様において、装置134を取り出すことができ、第2の装置を取り付けることができる。更なる実施態様において、複数の医療装置134を取り付けることができる。
【0057】
図12に、医療装置の取り付けまたは配置の装置の別の実施形態を示す。この実施形態において、腔壁を通して挿入され、装置172に連結される、2つのピン174A、174Bを用いて、医療装置172は、内部腔壁に対して配置される。一実施形態において、これらのピン174A、174Bは、縫合または修復の時間を必要としない細い針である。一実施態様によると、ピン174は、羊水穿刺および絨毛膜絨毛検査のために現在使用されている公知の針であり得る。それに代わって、各ピン174A、174Bは、患者の体内に挿入可能で、かつ患者の体内に配置される医療装置172に連結可能な、任意のピン状または針状のコンポーネントであり得る。針174は、挿入後に生体内装置172に取り付けられる。一実施形態において、1つのピンのみを取り付けることによって、装置172は、単一の取り付け点を軸として回転することができる。それに代わって、ロボットを適所に保つために、2つのピンが挿入され、ロボットを異なる方向へ移動させるために、必要に応じて更なる針が挿入される。別の実施態様において、装置を配置および/または取り付けるために、磁石と共にこれらの取り付けピンを用いることもできる。
【0058】
取り付けピンの使用は、腔壁またはその近くに医療装置を安定して取り付けることを提供する。医療装置が何らかの形態の外部コンポーネントによって制御されるこれらの実施形態において、ピンは、医療装置が外部ハンドルまたは他の外部コンポーネントの付近にまたは隣接して配置されることを保証する補助となり得る。それに代わって、ピンの長さを制御または操作することにより、ピンおよび/または体腔に対して医療装置が上下に移動することを可能にし得る垂直自由度を提供する。装置へのピンの取り付けまたは結合は、ピン先端における磁石、または医療装置との半自律的接続を含む、自己組み立て技術を含む。それに代わって、ピンは、内視鏡ツールまたは他の医療装置を用いて、外科医の補助によって生体内に取り付けられる。
【0059】
1つの方法において、(単数または複数の)ピンが患者の体に挿入されてから、(単数または複数の)医療装置がピンに連結される。別の実施形態において、医療装置は、ピンを挿入する前に腔壁に対して配置され、(単数または複数の)ピンは、挿入中に装置に連結するように挿入される。それに代わって、まず(単数または複数の)ピンが挿入されてから、医療装置がピンに連結される。
【0060】
一実施形態によると、肥満患者の腔壁176の厚さのために磁気的取り付け装置の使用が困難または不可能である場合、その体腔内において1つ以上の医療装置の取り付けまたは配置を補助するために、本明細書に記載するピン174を用いることができる。
【0061】
図9乃至図12に示すような様々な装置配置の実施形態とともに、上記の参照によって援用される様々な出願において記載される配置可能な生体内装置、様々なロボット装置および処置を含む、多くの異なる医療装置、コンポーネントおよび処置を用いることができるものと理解される。すなわち、1つ以上の医療装置の配置および/または取り付けを提供するために、様々な装置配置の実施形態を用いることができるので、上記の開示され参照によって援用される様々な装置および処置を含む、体腔内で用いるための任意の種類の処置または関連する装置を、その空間内で用いて配置することができる。
【0062】
図13乃至図20Bは、装置の挿入および回収の装置の例示的な実施態様を示す。
図13は、一実施形態によるオーバーチューブ210を示すものであり、このオーバーチューブ210は、医療装置を患者の体内に挿入し、オーバーチューブを通して装置を体内から回収するために用いられるものである。本明細書で用いられる「オーバーチューブ」という用語は、更なる処置用装置を、チューブを通して患者に挿入し、チューブを通して患者から回収することができるように、および/または更なる処置用装置を、チューブを通して患者の内部で操作できるように、患者の中に挿入されて配置される、任意の医療処置用チューブを意味するという意図であると理解される。従って、「オーバーチューブ」は、患者の食道内に、または任意の切開を通して、または任意の腔の中に挿入され、他の装置または器具を患者の体内に挿入できるように配置される、任意のチューブを含む。
【0063】
図13に示すオーバーチューブ210は、ロボット装置などの医療装置が通過できる装置管腔212を規定する。それに加えて、オーバーチューブ210は、挿入ワイヤ216が通過できるワイヤ管腔14をも規定する。図13に示す実施形態において、ワイヤ管腔214は、オーバーチューブ210の外壁218内に規定される。
【0064】
使用の際に、オーバーチューブ210は、使用者が、オーバーチューブ10の近位端220から遠位端222まで、オーバーチューブ210を通して医療装置を引き寄せることを可能にする。すなわち、一実施態様によると、図13に示すように、挿入ワイヤ216は、装置管腔212を通して挿入され、更にワイヤ管腔214を通して挿入されるので、ワイヤ216の近位端224およびワイヤ216の遠位端226の両者が、オーバーチューブ210の近位端220から延びる。
【0065】
次に、ワイヤ216の近位端224は、オーバーチューブ210を通して引き寄せられる装置(図示せず)に取り付けられる。それに代わって、ワイヤ216をチューブ210内に配置する前に、ワイヤ216を装置に取り付ける。次に、ワイヤ216の遠位端226は、使用者によって引き寄せられるので、ワイヤは、矢印A、矢印Bおよび矢印Cによって示される方向に移動し、それによって装置は、オーバーチューブ210の遠位端222の方へ引き寄せられる。
【0066】
一実施態様において、ワイヤ216は、編まれた金属ケーブルである。それに代わって、ワイヤ216は、ナイロン糸である。更に別の変形例において、ワイヤは、医療処置(例えば本明細書に記載する方法)において用いることのできる、そのような任意のワイヤ、テザー、糸、コード、または他の任意の種類の細長く柔軟な材料であり得る。
【0067】
一実施形態によると、オーバーチューブ210は、柔軟なポリエチレンチューブである。それに代わって、オーバーチューブは、患者の体内に装置を挿入または体内で装置を使用するために用いることのできる管腔を有する、任意のチューブ、カニューレ、または他の種類の中空の細長い物体であり得る。
【0068】
図14は、装置を挿入するためにワイヤ230を医療装置232に取り付けるための1つの方法および装置を示す。この実施形態において、ワイヤ230は、ワイヤ230の近位端236に連結されるボールの形の取り付けコンポーネント234を有する。使用の際に、装置232の遠位端240上のクランプ238は、ワイヤ230上のボール234に締結または連結される。クランプ238をボール234に取り付けることによって、装置232をワイヤ230に取り付けると、使用者は、ワイヤ230の遠位端242を引き寄せ、矢印A、矢印Bおよび矢印Cで示すようにワイヤ230を移動させることができる。このことにより、オーバーチューブ246の遠位端244の方へ、すなわち矢印Dで示す方向へ装置232を引き寄せる。装置232が一旦所望の位置に達すると、使用者は、ボール234を解放するようにクランプ238を操作することができるので、装置232を用いて目的の処置を実行することができる。
【0069】
図14に示す上記の実施形態によると、取り付けコンポーネント234は、ボールである。それに代わって、取り付けコンポーネントは、医療装置の部分またはコンポーネントに留まることのできるフックである。別の実施形態において、取り付けコンポーネントは、環状にすることができるか、または医療装置上の適切な嵌合コンポーネントに連結することのできる、糸またはケーブルのループ形状の部分である。それに代わって、コンポーネント234は、医療装置232への容易な取り付けを可能にする任意の形状または任意のコンポーネントであり得る。更なる変形例において、取り付けコンポーネント234は、磁気的に装置232に連結可能な磁石である。更に別の変形例において、取り付けコンポーネントは、ワイヤ230を医療装置232に着脱自在に取り付けるために用いることのできる任意のコンポーネントであり得る。
【0070】
図15は、医療装置の挿入または送達のためのオーバーチューブ250の代替的実施形態を示す。この実施態様において、オーバーチューブ250は、チューブ250の遠位端254から突出または延在する突出部252を有する。「突出部」という用語は、本出願の目的上、チューブ250の遠位端254から突出または延在するオーバーチューブ250の任意の部分またはコンポーネント、あるいは別個のコンポーネント(例えばリップまたは延長部)を含む。一実施形態によると、ワイヤ管腔256は、図15に示すように突出部252内に規定される。
【0071】
使用の際に、図15に示す突出部252は、医療装置258の配置を容易にする。一実施形態によると、医療装置258はロボット装置であり得る。すなわち、矢印Aで示すようにワイヤ260が引き寄せられると、ワイヤ260は、チューブ250の遠位端254上の突出部252の方へ、装置258を引き寄せる。突出部252は、チューブの遠位端254を越えて延在しているので、装置258は、突出部252に接近するにつれて装置管腔262から出ることになり、患者の体内の目標部位または処置用部位の中に引き寄せられるかまたは配置される。代替的工程において、磁気ハンドル264または他の磁気コンポーネントは、体腔の外部に配置することができ、装置258を更に配置するために用いることができる。それに代わって、装置を所望の通りにおよび/または正確に配置することを容易にするために、オーバーチューブ250と共に、任意の外部配置コンポーネントを利用することができる。
【0072】
図16に示す更なる代替的実施態様において、オーバーチューブ270は、医療装置276を収納するように構成される窪みまたは装置収納コンポーネント(「ドッキングコンポーネント」とも称する)274を有する突出部272を有するので、装置276は、最終的な配置のために、または医療処置の全体または重要な部分においても、突出部272またはオーバーチューブ270の端部と連結または「ドッキング」することができる。この実施態様において、磁石または機械的な取り付けコンポーネント(例えばクレームまたはネジ)によって、結合を達成することができる。更に別の実施形態において、医療装置は、突出部またはオーバーチューブ自体にドッキングすることにより、搭載バッテリを充電し、または生検サンプルを格納し、または末端エフエクタを交換する。
【0073】
それに代わって、突出部は、展開可能な突出部であり得る。例えば、展開可能な突出部282の一実施形態を、図17Aおよび図17Bに示す。この実施形態において、突出部282は、オーバーチューブ280に移動可能に連結され、バネ283(例えばトーションばね)を用いて展開することができる。図17Aは、展開していない配置における突出部282を示すものであり、トーションばね283は、突出部282を展開された配置に駆動するように構成されるが、保持コンポーネント287によって、展開していない配置すなわち閉じた配置に保持されている。保持コンポーネント287は、突出部282を展開していない配置から解放するように作動可能な、フック、ラッチ、または他の任意の作動可能な保持コンポーネントであり得る。図17Bは、展開していない配置と展開された配置との間の配置における突出部282を示し、図17Cは、完全に展開された配置における突出部282を示す。
【0074】
使用の際に、突出部282は、挿入中は展開していない配置に維持することができる。すなわち、一実施形態によると、突出部282は、オーバーチューブ280が患者に挿入されるまでは展開されない。この時点において、突出部282は、一連のアクチュエータまたはケーブルを介して展開することができる。例えば、図17Aに示す一実施形態によると、オーバーチューブ280は、保持コンポーネント287に連結されたワイヤまたはケーブル285を有するので、ワイヤまたはケーブル285を矢印Aの方向に引き寄せることにより、保持コンポーネント287を作動させ、突出部282を解放することができる。トーションばね283が突出部282に加える力は、一旦解放されると、突出部282を図17Bに示すように展開された配置の方へと移動させる。図17Cは、展開された配置に達した後の突出部282を示す。
【0075】
それに代わって、オーバーチューブは、その遠位端において、他の任意の種類のオーバーチューブ配置コンポーネントを有することができる。すなわち、装置が装置管腔から出ることを容易にする、および/または装置を目標領域に配置することを容易にする任意のコンポーネントを、オーバーチューブと共に使用することができる。例えば、この配置コンポーネントのコンセプトは、突出部がそのような配置を達成するのと同じ方法によって装置の配置を提供する、チューブ内に規定される任意の穴またはギャップを含むものと理解される。
【0076】
別の実施形態において、図18は、患者の体内から装置を回収するための方法および装置を示す。より具体的には、図18は、オーバーチューブ294の装置管腔292を通して、処置用部位の中に挿入することのできる、回収ワイヤ290を示す。使用の際に、使用者は、ワイヤ取り付けコンポーネント298に取り付けるために、クランプ295、または医療装置296の他の種類の取り付けコンポーネントを操作することができ、この実施形態において、それはボールである。それに代わって、ワイヤ取り付けコンポーネント298は、ワイヤ290および装置296の取り付けを提供する磁石または他の任意のコンポーネントを含む、上述のような任意の取り付けコンポーネントであり得る。装置296がワイヤ290に一旦取り付けられると、使用者は、ワイヤ290をチューブ294の近位端299の方へ(矢印Aで示される方向に)引き寄せることにより、装置296を処置用部位から回収する。
【0077】
図19A図19Bおよび図19Cは、3つの異なる実施形態による3つの異なるオーバーチューブ300、302および304の断面を示す。各オーバーチューブは、オーバーチューブ300、302または304を通して挿入される装置と協同して装置を方向づける、方向づけコンポーネント306、308および310を有する。具体的には、図19A図19Bおよび図19Cに示す実施形態によると、各図における方向づけコンポーネントは、オーバーチューブ300、302、304を通して挿入される装置の本体と嵌合または連結するように構成されるので、装置は、オーバーチューブ300、302または304を通過する際に、特定の方法で強制的に方向づけられ、それにより挿入および/または配置の間に装置の適切な方向づけを容易にする。
【0078】
図19A図19Bおよび図19Cは、単に例示的なものであり、挿入される装置との嵌合をもたらすことによって装置に適切な方向づけを提供できる限り、任意の方向づけコンポーネント構成を提供することができるものと理解される。
【0079】
図20Aおよび図20Bは、一実施形態による、医療装置を挿入および回収するための別の方法および装置を示す。この実施形態において、医療装置322を外部制御器(図示せず)に接続する接続コンポーネント320(「テザー」とも称する)は、図20Aに示すようにオーバーチューブ328のワイヤ管腔324および装置管腔326を通して配置され、上記の挿入ワイヤの実施形態と同じ方法で機能する。すなわち、使用の際に、図20Aの矢印Aで示すようにテザー320を引き寄せることができるので、テザー320の対向端部(図示せず)に取り付けられた装置(図示せず)は、図20Bに示すように、オーバーチューブ328の装置管腔326から出て、処置用部位に配置されるまで、オーバーチューブ328の遠位端330の方へと駆動される。
【0080】
図20Aおよび図20Bに示すこの実施態様において、テザー320は、電気的ケーブル、液圧または空気圧ライン、あるいは吸引および洗浄ラインであり得て、そのいずれかは装置322に更なる電力または作動を供給することができる。
【0081】
特定の実施形態において、オーバーチューブは、患者内への挿入を容易にする多少の柔軟性を呈する、比較的に固いチューブであるものと理解される。代替的実施形態において、オーバーチューブは、液圧または空気圧ラインの操作のために、チューブの主軸に対して垂直な充分な剛性を提供するのに充分なほど硬く設計される。更に、オーバーチューブ内のワイヤ管腔またはテザー管腔の中にテザーを配置することは、オーバーチューブの内部管腔をテザーから自由に保つことに役立ち、このことによりオーバーチューブを通す様々な装置の挿入を容易にするものと理解される。
【0082】
図13乃至図20Bに示すような様々な装置の挿入、配置および回収の実施形態とともに、上記の参照によって援用される様々な出願において記載される配置可能な生体内装置、様々なロボット装置および処置を含む、多くの異なる医療装置、コンポーネントおよび処置を用いることができるものと理解される。すなわち、1つ以上の医療装置の挿入、配置および/または回収を提供するために、様々な装置の挿入、配置および回収の実施形態を用いることができるので、上記の開示され参照によって援用される様々な装置および処置を含む、体腔内で用いるための任意の種類の処置または関連する装置を、その空間内に挿入、配置、および/または空間から回収することができる。
【0083】
好ましい実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明の精神と範囲から逸脱することなく形態および細部の変更を行い得ることを当業者は認識する。
付記1. 体腔空間支持装置であって、
(a)患者の体の腔内に配置されるように構成された第1膨張式本体と、
(b)前記第1膨張式本体に操作可能に連結された第1膨張機構と
を備えることを特徴とする体腔空間支持装置。
付記2. 前記第1膨張式本体が、膨張した構成へと膨張可能であることを特徴とする付記1に記載の装置。
付記3. 前記膨張した構成が、略円筒形の形状を含むことを特徴とする付記2に記載の装置。
付記4. 前記膨張した構成が、略ドーナツ状の形状を含むことを特徴とする付記2に記載の装置。
付記5. 前記患者の体の腔内に配置されるように構成された第2膨張式本体を更に備えることを特徴とする付記1に記載の装置。
付記6. 前記第1膨張機構が、前記第2膨張式本体に操作可能に更に連結されることを特徴とする付記5に記載の装置。
付記7. 前記第2膨張式本体に操作可能に連結された第2膨張機構を更に備えることを特徴とする付記5に記載の装置。
付記8. 前記第1膨張機構が、患者のポート、切開または生理的開口部を通して、前記第1膨張式本体に操作可能に連結されることを特徴とする付記1に記載の装置。
付記9. 折り畳み式の体腔空間支持装置であって、
(a)第1リンクと、
(b)前記第1リンクにヒンジ式に連結される第2リンクと、
(c)前記第2リンクにヒンジ式に連結される第3リンクと
を備え、前記支持装置は、折り畳まれた構成と展開された構成とを有するように構成されていることを特徴とする体腔空間支持装置。
付記10. 少なくとも5つの更なるリンクを更に備え、前記5つの更なるリンクの各々が、第1、第2、第3のまたは更なるリンクのうちの少なくとも1つにヒンジ式に連結されることを特徴とする付記9に記載の装置。
付記11. 前記展開された構成が、処置用空間を規定することを特徴とする付記9に記載の装置。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2A
図2B
図2C
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図5A
図5B
図5C
図5D
図6A
図6B
図7A
図7B
図7C
図7D
図8A
図8B
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17A
図17B
図17C
図18
図19A
図19B
図19C
図20A
図20B