(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
アルツハイマー病、脳アミロイド血管症、オランダ型遺伝性アミロイド性脳出血(HCHWA−D)、多発梗塞性認知症、拳闘家認知症又はダウン症の処置のための、請求項13に記載の医薬。
アルツハイマー病、脳アミロイド血管症、オランダ型遺伝性アミロイド性脳出血(HCHWA−D)、多発梗塞性認知症、拳闘家認知症又はダウン症の処置のための医薬を製造するための、請求項1〜10のいずれか一項の化合物の使用。
【技術分野】
【0001】
本発明は、式:
【化1】
[式中、
ヘタリールIは、SもしくはNから選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する5員又は6員ヘテロアリール基であり;
ヘタリールIIは、SもしくはNから選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する6員ヘテロアリール基であるか、又はSもしくはNから選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する2員環系(少なくとも1つの環は、芳香族性である)であり;
R
1は、低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲンにより置換されている低級アルキル又はハロゲンであり;
R
2は、低級アルキル、ハロゲンにより置換されている低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシ、低級アルキルもしくはハロゲンにより置換されている低級アルキルにより置換されているシクロアルキルであるか、又はヒドロキシにより置換されている低級アルキル、フリル、O−ベンジル、又は−(CH
2)
p−フェニル(ハロゲン、低級アルコキシ、ハロゲンにより置換されている低級アルキル、低級アルキル又はシアノにより場合により置換されている)であり;
R
3は、水素又は低級アルキルであり;
Yは、−(CH
2)
n−、−CH
2OCH
2−、−CH
2O−、CH
2S−、−CH
2SCH
2−であり、そして、2つの環炭素原子に結合しており(環炭素原子a及びb又は環炭素原子c及びdのいずれかに結合している);
pは、0又は1であり;
mは、0、1又は2であり;mが2の場合、R
1は、同じ又は異なっていてもよく;
nは、2又は3であり;
oは、0、1又は2であり、oが2の場合、R
2は、同じ又は異なっていてもよい]
で表される化合物又はその薬学的に活性な酸付加塩に関する。
【0002】
今般、本発明の式Iの化合物が、アミロイドβの調節因子であり、従って、これらが、脳内のβ−アミロイドの沈着を伴う疾患、特に、アルツハイマー病、ならびに脳アミロイド血管症、オランダ型遺伝性アミロイド性脳出血(HCHWA−D)、多発梗塞性認知症、拳闘家認知症及びダウン症などの他の疾患の治療又は予防に有用でありうることが見出された。
【0003】
アルツハイマー病(AD)は、老齢期における認知症の最も一般的な原因である。病理学的に、ADは、脳内における細胞外プラークとしてのアミロイドの沈着と細胞内神経原線維変化により特徴付けられる。アミロイドプラークは、主に、β−アミロイド前駆体タンパク(APP)から一連のタンパク質分解切断工程によって生じるアミロイドペプチド(Aβペプチド)から構成される。いくつかのAPPの形態が同定されており、その中で最も量が多いのは、695、751及び770アミノ酸長のタンパク質である。これらは全て、選択的スプライシングを介して単一の遺伝子から生じる。Aβペプチドは、APPの同じドメインから誘導される。
【0004】
Aβペプチドは、β−及びγ−セクレターゼと呼ばれる2つのタンパク質分解酵素の連続作用を介してAPPから産生される。β−セクレターゼは、最初に、膜貫通ドメイン(TM)のすぐ外側のAPPの細胞外ドメインで開裂して、TM−及び細胞質ドメイン(CTFβ)を含有するAPPのC−末端フラグメントを産生する。CTFβは、TM内のいくつかの隣接部位で開裂してAβペプチド及び細胞質フラグメントを産生する、γ−セクレターゼの基質である。γ−セクレターゼにより媒介される様々なタンパク質分解切断によって、異なる鎖長のAβペプチド、例えば、Aβ38、Aβ40及びAβ42が生じる。後者は、神経毒性凝集体を形成する傾向が強いため、より病原性の高いアミロイドペプチドであると考えられている。
【0005】
β−セクレターゼは、典型的なアスパルチルプロテアーゼである。γ−セクレターゼは、数種類のタンパク質からなるタンパク質分解活性であり、その正確な組成は、完全には理解されていない。しかし、プレセニリンがこの活性の必須成分であり、そして、これらは、基質のTM内で切断し、それら自体ポリトピック(複数回貫通)膜タンパク質である、新しい非定型アスパルチルプロテアーゼ群となりうる。γ−セクレターゼの他の必須成分は、ニカストリンならびにaph1及びpen−2遺伝子の生成物でありうる。γ−セクレターゼの基質がAPP及びNotch受容体ファミリーのタンパク質であることが証明されているが、γ−セクレターゼは基質特異性が低く、APP及びNotchに無関係なさらに別の膜タンパク質を切断しうる。
【0006】
γ−セクレターゼ活性は、Aβペプチドの産生に不可欠である。これは、遺伝学的方法、すなわち、プレセニリン遺伝子の破壊による方法と、低分子量阻害化合物による方法の両方により示されている。ADのアミロイド仮説によれば、Aβの産生と沈着がこの疾患の最大要因であることから、γ−セクレターゼの選択的で強力な阻害剤がADの予防及び治療に有用であると考えられている。
【0007】
他の処置法は、Aβ42産生を選択的に低下させる、γ−セクレターゼ活性の調節である。これによって、短いAβアイソフォーム(Aβ38、Aβ37又はその他など)が増加して、凝集及びプラーク形成能が減少し、そして、神経毒性が低下するだろう。γ−セクレターゼ活性の調節においてこの作用を示す化合物としては、特定の非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)及び関連類似体が挙げられる(Weggen et al. Nature, 414 (2001) 212-16)。
【0008】
従って、本発明の化合物は、脳内のβ−アミロイドの沈着を伴う疾患、特に、アルツハイマー病、ならびに脳アミロイド血管症、オランダ型遺伝性アミロイド性脳出血(HCHWA−D)、多発梗塞性認知症、拳闘家認知症及びダウン症などの他の疾患の治療又は予防に有用であろう。
【0009】
多数の文献が、γ−セクレターゼ調節に関する現在の知見を記載しており、例えば、下記の公表文献:
Morihara et al, J. Neurochem., 83 (2002) 1009-12
Jantzen et al, J.Neuroscience, 22 (2002) 226-54
Takahashi et al, J. Biol. Chem., 278 (2003) 18644-70
Beher et al, J. Biol. Chem. 279 (2004) 43419-26
Lleo et al, Nature Med. 10 (2004) 1065-6
Kukar et al, Nature Med. 11 (2005) 545-50
Perretto et al, J. Med. Chem. 48 (2005) 5705-20
Clarke et al, J. Biol. Chem. 281 (2006) 31279-89
Stock et al, Bioorg. Med. ChemLett. 16 (2006) 2219-2223
Narlawar et al, J. Med. Chem. 49 (2006) 7588-91
が挙げられる。
【0010】
式Iの化合物について、以下の定義が使用される。
【0011】
本明細書において使用される用語「低級アルキル」は、1〜7個の炭素原子を含有する飽和直鎖又は分岐鎖基、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、i−ブチル、2−ブチル、t−ブチルなどを表す。好ましいアルキル基は、1〜4個の炭素原子を有する基である。
【0012】
本明細書において使用される用語「ハロゲンにより置換されている低級アルキル」は、少なくとも1つの水素原子がハロゲンに置き換えられている、上記で定義されるアルキル基、例えば、CF
3、CHF
2、CH
2F、CH
2CF
3、CH
2CH
2CF
3、CF
2CHF
2、CH
2CF
2CF
3などを表す。
【0013】
本明細書において使用される用語「ヒドロキシにより置換されている低級アルキル」は、少なくとも1つの水素原子がヒドロキシに置き換えられている、上記で定義されるアルキル基、例えば、CH
2OH、CHCH
3OH又はC(CH
3)
2OHを表す。
【0014】
本明細書において使用される用語「低級アルコキシ」は、O−原子を介して結合している、上記で定義されるアルキル基を表す。
【0015】
用語「ハロゲン」は、塩素、ヨウ素、フッ素及び臭素を表す。
【0016】
用語「SもしくはNから選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する5員ヘテロアリール基」は、下記:
【化2】
からなる群より選択される。
【0017】
好ましい5員ヘテロアリール基は、下記:
【化3】
である。
【0018】
用語「SもしくはNから選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する6員ヘテロアリール基」は、下記:
【化4】
からなる群より選択される。
【0019】
好ましい6員ヘテロアリール基は、下記:
【化5】
である。
【0020】
用語「SもしくはNから選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する2員環系(少なくとも1つの環は、芳香族性である)」は、下記:
【化6】
からなる群より選択される。
【0021】
用語「薬学的に許容しうる酸付加塩」は、例えば、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、クエン酸、ギ酸、フマル酸、マレイン酸、酢酸、コハク酸、酒石酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などの無機及び有機酸との塩を包含する。
【0022】
本発明の目的は、式Iの化合物、アルツハイマー病、脳アミロイド血管症、オランダ型遺伝性アミロイド性脳出血(HCHWA−D)、多発梗塞性認知症、拳闘家認知症又はダウン症の処置のための医薬を調製するためのそのような化合物の使用、それらの製造及び本発明の式Iの化合物に基づく医薬である。
【0023】
本発明のさらなる目的は、式Iの化合物の全ての形態の光学的に純粋なエナンチオマー、ラセミ化合物又はジアステレオマー混合物である。
【0024】
本発明の1つの目的は、式:
【化7】
[式中、
ヘタリールIは、SもしくはNから選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する5員又は6員ヘテロアリール基であり;
ヘタリールIIは、SもしくはNから選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する6員ヘテロアリール基であるか、又はSもしくはNから選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する2員環系(少なくとも1つの環は、芳香族性である)であり;
R
1は、低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲンにより置換されている低級アルキル又はハロゲンであり;
R
2は、低級アルキル、ヒドロキシにより置換されている低級アルキル又は−(CH
2)
p−フェニル(ハロゲンにより場合により置換されている)であり;
R
3は、水素又は低級アルキルであり;
Yは、−(CH
2)
n−、−CH
2OCH
2−、−CH
2O−、CH
2S−、−CH
2SCH
2−であり、そして、2つの環炭素原子に結合しており(環炭素原子a及びb又は環炭素原子c及びdのいずれかに結合している);
pは、0又は1であり;
mは、0、1又は2であり;mが2の場合、R
1は、同じ又は異なっていてもよく;
nは、2又は3であり;
oは、0、1又は2であり、oが2の場合、R
2は、同じ又は異なっていてもよい]
で表される化合物又はその薬学的に活性な酸付加塩である。
【0025】
本発明の実施態様は、さらなる式I:
【化8】
[式中、
ヘタリールIは、ピリジニル、1,2,4−チアジアゾリル、ピラジニル又はピリミジニルであり;
ヘタリールIIは、[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジニル、[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジニル、5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジニル、[1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジニル、4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾチアゾリル又はピリミジニルであり;
R
1は、メチル、クロロ又はCF
3であり:
R
2は、メチル、n−プロピル、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、メトキシであるか、又は−C(CH
3)
2OH、又はO−ベンジル、又はメチルもしくはトリフルオロメチルにより置換されているシクロヘキシル、又はフリル、又は−(CH
2)
p−フェニル(FもしくはClから選択される1、2もしくは3個のハロゲン原子、又はシアノ、又はメトキシにより場合により置換されている)であり;
R
3は、水素又はメチルであり;
Yは、−(CH
2)
n−、又は−CH
2OCH
2−、又は−OCH
2−、又は−CH
2SCH
2−、又は−SCH
2であり、そして、2つの環炭素原子に結合しており(環炭素原子a及びb又は環炭素原子c及びdのいずれかに結合している);
pは、0又は1であり;
mは、0、1又は2であり;
nは、2又は3であり;
oは、1又は2であり、oが2の場合、R
2は、同じ又は異なっていてもよい]
で表される化合物又はその薬学的に活性な酸付加塩である。
【0026】
本発明の一実施態様は、Yが、−(CH
2)
2−であり、ヘタリールIが、下記:
【化9】
であり、そして、ヘタリールIIが、1〜4個のヘテロ原子を含有する2員環系である、さらなる式Iの化合物、例えば、下記の化合物:
[(rac)−3−exo−8−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル]−(4−フェニル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾチアゾール−2−イル)−アミン
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[8−(2−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−6−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[8−(2−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−6−フルオロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[8−(4−クロロ−2−メトキシ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[8−(3−シアノ−4−フルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[8−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−6−トリフルオロメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[8−メトキシ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[8−クロロ−6−トリフルオロメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[5,6−ジメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[8−ベンジルオキシ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[5−プロピル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−(5−フェニル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−2−イル)−アミン
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[5−トリフルオロメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[6−クロロ−8−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[7−メチル−5−プロピル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−2−イル]−アミン
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[8−(4,4−ジメチル−シクロヘキシル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−(7−フラン−2−イル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−2−イル)−アミン
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[7−トリフルオロメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[8−(4−トリフルオロメチル−シクロヘキシル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
[(rac)−8−(4−フルオロ−フェニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−[(rac)−8−exo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−アミン、又は
[(rac)−8−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−アミン
である。
【0027】
本発明のさらなる実施態様は、Yが、−(CH
2)
2−であり、ヘタリールIが、下記:
【化10】
であり、そして、ヘタリールIIが、SもしくはNから選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する6員ヘテロアリール基である、式Iの化合物、例えば、下記の化合物:
2−{6−(4−クロロ−ベンジル)−2−[(rac)−3−endo−8−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−プロパン−2−オール
である。
【0028】
本発明のさらなる実施態様は、Yが、−(CH
2)
n−であり、ヘタリールIが、下記:
【化11】
であり、そして、ヘタリールIIが、1〜4個のヘテロ原子を含有する2員環系である、式Iの化合物、例えば、下記の化合物:
[(rac)−3−exo−8−(2−クロロピリジン−4−イル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル]−[8−(3,4−ジフルオロフェニル)−6−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン、又は
[8−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−[(rac)−8−endo−3−(2−トリフルオロメチル−ピリジン−4−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−アミン
である。
【0029】
本発明のさらなる実施態様は、ヘテロアリールIが、下記:
【化12】
であり、そして、ヘタリールIIが、1〜4個のヘテロ原子を含有する2員環系である、式Iの化合物、例えば、下記の化合物:
[(rac)−8−endo−3−(6−メチル−ピリミジン−4−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[8−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
[(rac)−8−endo−3−(6−メチル−ピリミジン−4−イル)−6−オキサ−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[8−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
[(rac)−9−exo−7−(6−メチル−ピリミジン−4−イル)−3−チア−7−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノナ−9−イル]−[8−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
[(rac)−9−endo−3−(6−メチル−ピリミジン−4−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノナ−9−イル]−[8−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
[(rac)−9−exo−7−(6−メチル−ピリミジン−4−イル)−3−オキサ−7−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノナ−9−イル]−[8−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
[(rac)−8−exo−メチル−3−(6−メチル−ピリミジン−4−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−endo−イル]−[8−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン、又は
[8−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−[(rac)−8−endo−3−(2−メチル−ピリミジン−4−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−アミン
である。
【0030】
本発明の式Iの化合物及びそれらの薬学的に許容しうる塩は、当技術分野において公知の方法、例えば、後述のプロセスであって、
a)式:
【化13】
で表される化合物を、式:
【化14】
で表される化合物と反応させて、式:
【化15】
(式中、Xは、ハロゲンであり、そして、さらなる基は、上記の意味を有する)
で表される化合物を得て、そして
所望であれば、得られた化合物を薬学的に許容しうる酸付加塩に変換するか;
又は
b)式:
【化16】
で表される化合物を、式:
【化17】
で表される化合物と反応させて、式:
【化18】
で表される化合物を得るか
(式中、Xは、ハロゲンであり、そして、さらなる基は、上記の意味を有する)、又は
c)式:
【化19】
で表される化合物を、式:
【化20】
で表される化合物と反応させて、式:
【化21】
(式中、基は、上記の意味を有し、そして、R
3は、水素である)
で表される化合物を得て、そして
所望であれば、得られた化合物を薬学的に許容しうる酸付加塩に変換することを含む、プロセスにより調製することができる。
【0031】
本発明の式Iの化合物の調製は、逐次又は収束合成経路で実施してもよい。本発明の化合物の合成は、下記スキームに示される。本反応及び得られる生成物の精製を実施するのに必要な技能は、当業者にとって公知である。下記のプロセスの説明において使用される置換基及び指数は、特に断りのない限り、本明細書において上述される意味を有する。
【0032】
よく詳しく述べると、式Iの化合物は、下記の方法により、実施例に提供される方法により、又は類似の方法により製造することができる。個々の反応工程の適切な反応条件は、当業者にとって公知である。しかし、反応シークエンスは、スキームに示されるものに限定されるわけではなく、出発物質及びそれらの各々の反応性に応じて、反応工程のシークエンスは自由に変更することができる。出発物質は、市販されているか、あるいは、下記の方法と類似の方法により、実施例に記載される方法により、又は当技術分野において公知の方法により調製することができる。
【0033】
【化22】
【0034】
本発明の式Iの化合物及びそれらの薬学的に許容しうる塩は、一般式
2のアミンと一般式
3のハロゲン化物のカップリングにより調製することができる(スキーム1を参照)。この反応は、一般的に知られている手順、例えば、触媒条件下(例えば、パラジウム(0)又は銅(II)触媒反応)又は加熱条件下又は塩基性条件下で、置換反応を使用して達成することができる。
【0035】
【化23】
【0036】
あるいは、ハロゲン化物
3を、上述の条件下、ピペリジン窒素上に保護基PG、例えば、Bocを有する一般式
4のアミンとカップリングさせることができる(スキーム2を参照)。例えば、トリフルオロ酢酸で脱保護した後、ピペリジン
6を、式
7のヘタリールIハロゲン化物とカップリングさせて、式Iの化合物を得ることができる。
【0037】
【化24】
R
3は、水素である。
【0038】
あるいは、一般式
9のアニリンを、一般式
8又は
10のケトンとの還元的アミノ化反応に用いて(スキーム3を参照)、化合物Iを直接、又は
5の保護基PGを開裂した後、続いて、スキーム2に記載のように、ヘテロアリールIハロゲン化物
7とカップリングさせることにより得ることができる。還元的アミノ化は、有機合成分野の当業者に公知の方法、例えば、適切な溶媒(例えば、トルエン、ジクロロエタン、THF)中、場合により、酸(例えば、酢酸、テトライソプロピル−オルトチタン酸)の存在下で、アミンとケトンを加熱して、そして、適切な還元剤(例えば、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム、パラジウム炭素存在下での水素)で中間体イミンを還元することにより達成することができる。
【0039】
【化25】
【0040】
一般式
9のアニリンと一般式
8又は
10のケトンのカップリングは、あるいは、アザ−ウィッティヒ/還元プロトコールに従って達成することができる(スキーム4を参照)。一般式
9のアニリンを、最初に、好適な溶媒(例えば、THF、ジクロロメタン)中、トリアルキルジハロホスホラン(例えば、ジクロロトリメチルホスホラン、THF又はジクロロメタン中、トリメチルホスフィンとヘキサクロロエタンの反応により調製)及び有機アミン塩基(例えば、トリエチルアミン、ジ−イソプロピルエチルアミン)と反応させることにより、それらの対応するトリアルキルホスファゼン
11に変換することができる。次に、一般式
8又は
10のケトンを、in situで調製したホスファゼン
11を含有する反応混合物に加え、混合物を加熱する。次に、得られたイミン/エナミン(エナミンは、原子aとb間に架橋Yを有する化合物の場合に形成されうる)
12又は
13を、適切な溶媒(THF、DCM、MeOH及びそれらの混合物)中、酸触媒(例えば、酢酸)を用いて又は用いずに、周囲温度又は高温で、適切な還元剤(例えば、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム、デカボラン、ボラン−THF錯体、パラジウム炭素存在下での水素)で処理すると、一般式
5又はI(R3が水素である)の化合物が得られる。
【0041】
【化26】
Aは、下記:
【化27】
を表す。
【0042】
一般式
5aのトリアゾロピリジンは、あるいは、一般式
14のアミンをそれらの対応するイソチオシアネート
15に変換して(例えば、ジクロロメタン中、有機又は水性無機塩基の存在下、チオホスゲン(thiosphosgene)又は1,1’−チオカルボニルジイミダゾールと反応させることにより)、そして、一般式
4のアミンと反応させることにより構築することができる(スキーム5を参照)。得られたチオ尿素
16は、極性溶媒、例えば、ジメチルアセトアミド中、ヨードメタンでアルキル化することにより活性化して、その後、好適に官能化されたヒドロキシルアミン誘導体、例えば、O−(トリメチルシリル)−ヒドロキシルアミンの存在下で、強く加熱(>130℃)することにより、トリアゾロピリジン
5aに環化することができる。
【0043】
【化28】
Dは、炭素環、好ましくは、下記:
【化29】
を表す。
【0044】
一般式
5bのトリアゾロピリジンは、最初に、環状ヒドラジド
18とイソチオシアネート
19(当業者に公知の方法により調製)を縮合して、チオ尿素
20を形成することにより調製することができる(スキーム6を参照)。アルキル化(例えば、DMF中、高温で、ヨードメタン)による硫黄基の活性化によって、アジドでの置換(例えば、DMF中、高温で、アジ化ナトリウム)が可能になり、アジドグアニジン
22が得られる。トリメチルホスフィンでのStaudinger還元から、中間体ホスファゼン
23が生成し、これが、加熱により環化して、トリアゾロピリジン
5bが生成する。
【0045】
式Iの化合物の調製の出発物質として使用することができる一般式
9のアニリンは、下記のスキームに記載のように調製してもよい。
【0046】
【化30】
Aは、下記:
【化31】
を表し、そして、Xは、Cl又はBrを表す。
【0047】
ヘテロアリールIIが縮環トリアゾール部分であるアニリン
9a(スキーム7を参照)は、対応するアミノ誘導体
14(市販されているか、あるいは、ボロン酸又はボロン酸エステル(例えば、ピナコールエステル)とのパラジウム触媒Suzukiカップリングにより対応するハロゲン化物
24から得ることができる)から構築することができる。アミン
14を、エトキシカルボニルイソチオシアネートと反応させて、チオ尿素誘導体
25を得て、これを、塩基の存在下、ヒドロキシルアミンで処理することで、二酸化炭素が遊離する環化反応を行って、縮環トリアゾール
9aを得ることができる(例えば、M. Nettekoven et al., Synthesis 2003, 11, 1649-1652に記載されている)。
【0048】
【化32】
Aは、下記:
【化33】
を表し、そして、Xは、Cl又はBrを表す。
【0049】
あるいは、スキーム7の工程の順序を変更することができる(スキーム8を参照)。ハロゲン化物
24(市販されているか、あるいは、当技術分野において公知の方法により合成することができる)を、エトキシカルボニルイソチオシアネートと反応させて、続いて、ヒドロキシルアミンで処理することにより、縮環トリアゾール
27を得ることができる。次に、これらのハロゲン化物を、例えば、ボロン酸とのパラジウム触媒Suzukiカップリング、又はフェノールとの銅(I)触媒カップリングに付して(例えば、D. Maiti et al. JOC 2010, 75, 1791-1794に従って)、置換アミノトリアゾール
9aを得ることができる。
【0050】
【化34】
Aは、下記
【化35】
であり、Bは、下記
【化36】
である。
【0051】
化合物
9aは、触媒としてパラジウム炭素を用いて水素化することにより、対応する部分飽和化合物
9bを得ることができる(スキーム9を参照)。環Aの性質によっては、この反応は、高温又は水素圧又は酸(例えば、HCl)の存在が必要でありうる。あるいは、化合物
9aは、アルコール溶液(エタノールなど)中、金属、例えば、マグネシウムで還元することができる(金属を活性化(例えば、触媒量のヨウ素での活性化)して又はすることなく)。
【0052】
【化37】
Cは、炭素環、好ましくは、下記:
【化38】
を表す。
【0053】
ヘテロアリールIIが縮環チアゾールであるアニリン
9c(スキーム10を参照)は、ブロモケトン
28とチオ尿素の縮合により調製することができる(例えば、適切な溶媒、例えば、エタノール中で加熱することにより)。ブロモケトンは、市販されているか、あるいは、有機合成分野の当業者に公知の方法、例えば、クロロホルム中、適切なケトンと臭素を反応させることにより容易に調製される。
【0054】
式Iの化合物の調製の出発物質として使用することができる一般式
3のハロゲン化物は、下記のスキームに記載のように調製してもよい。
【0055】
【化39】
【0056】
ハロトリアゾール
3は、対応するジアゾニウム塩の形成、その後のハロゲン化銅(I)又はハロゲン化水素(X=塩素又は臭素)のようなハロゲン化物源の存在下での分解を介して、アニリン
9から調製することができる(スキーム11を参照)。
【0057】
【化40】
R
2’、R
2''及びR
2'''は、低級アルキル、ヒドロキシにより置換されている低級アルキル又は−(CH
2)
p−フェニル(ハロゲンにより場合により置換されている)でる。
【0058】
ヘテロアリールIIがピリミジンであるハロゲン化物
3a(スキーム12を参照)は、例えば、K. Baumann et al., WO2009103652に記載のように、例えば、アンモニア水中、0℃で、亜鉛で処理することによって、トリクロロ−ピリミジン
29を還元して、ジクロロ−誘導体
30を得ることにより調製することができる。その後、
30の4−クロロ置換基を、求核置換反応(例えば、テトラヒドロフラン中、−80〜+20℃で、グリニャール試薬R
2’MgX、例えば、ベンジルマグネシウムクロリドとの反応)、又は金属触媒促進置換反応(例えば、酢酸パラジウム、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ−ビフェニル、テトラヒドロフラン、マイクロ波オーブンを使用して、30分、200℃)により置き換えることができる。あるいは、
29の反応性のクロロ原子の1つを、最初に、基R
2’で置き換えて、続いて、中間体
31の第二のクロロ置換基を基R
2'''で置き換えることにより、
3aが得られる。
【0059】
【化41】
R
2は、−(CH
2)
p−フェニル(ハロゲンにより場合により置換されている)である。
【0060】
ヘテロアリールIIがピリミジンであるハロゲン化物
3b(スキーム13を参照)は、2,6−ジクロロ−ピリミジン−4−カルボン酸メチルエステルから、例えば、THF中、−78℃〜0℃で、メチルマグネシウムクロリドと反応させて、2−(2,6−ジクロロ−ピリミジン−4−イル)−プロパン−2−オールを得ることにより調製することができる。2−(2,6−ジクロロ−ピリミジン−4−イル)−プロパン−2−オールの4位の塩化物を、例えば、溶媒としてジメトキシエタン中、パラジウム触媒及び塩基(例えば、炭酸ナトリウム)の存在下、例えば、アリール/ヘテロアリールボロン酸/エステルR
2−B(OH/OR’)
2とのSuzukiカップリング反応により置換基R
2で置き換えて、塩化物
3bを得ることができる。あるいは、4−クロロ置換基を、パラジウム触媒の存在下、有機塩化亜鉛R
2ZnCl、例えば、塩化ベンジル亜鉛と反応させて、塩化物
3bを得ることができる。これらの修飾を達成するために、第二の工程の前に、例えば、トリメチルシリル基(例えば、ビス(トリメチルシリル)アセトアミドにより導入することができ、そして、修飾した後に、THF/水中、例えば、p−TsOHで開裂することができる)での保護により、2−(2,6−ジクロロ−ピリミジン−4−イル)−プロパン−2−オールのアルコール基を保護することが必要であろう。
【0061】
式Iの化合物の調製の出発物質として使用することができる一般式
8のケトンは、下記のスキームに記載のように調製してもよい。
【0062】
【化42】
【0063】
スキーム14において、ホルムアルデヒド及び適切なアミンPG−NH
2によるケトンのMannich反応によって、ケトン
10aが得られる。
10aの保護基を、必要に応じて変更することができる(例えば、ベンジルからBoc保護に)。適切なアミンPG−NH
2の存在下、2,5−ジメトキシ−テトラヒドロフランと二酸との縮合によって、ケトン
10bが得られる。塩基性、加熱又は金属触媒条件下、10b又は10aの脱保護及び適切なヘタリールIハロゲン化物とのカップリングによって、ケトン
8が得られる。
【0064】
式Iの化合物の調製の出発物質として使用することができる一般式
2のアミンは、下記のスキームに記載のように調製してもよい。
【0065】
【化43】
【0066】
ケトン
8は、アンモニア又はヒドロキシルアミン又は他の好適なアミン前駆体による還元的アミノ化を介して、アミン
2a(R
3=H)に容易に変換することができる(スキーム15を参照)。アミン
2b(R
3=Me)の調製は、メチルグリニャール試薬のケトン
10aへのグリニャール付加から開始する。得られた第三級アルコールは、強酸条件下、アセトニトリルとのRitter反応に付す。アミドのけん化、そして、スキーム14に記載されるように、保護基をヘタリールI基に変更することによって、アミン
2bが得られる。
【0067】
【化44】
【0068】
ヘテロアリールIが3−メチル−[1,2,4]チアジアゾールであるアミン
2c(スキーム15を参照)は、例えば、5−クロロ−3−メチル−[1,2,4]チアジアゾールとピペリジン−4−イル−カルバミン酸tert−ブチルエステルとのパラジウム触媒カップリング、その後の、酸の存在下でのBoc保護基の開裂により調製することができる。あるいは、アミン
2cは、Boc保護アミノピペリジンから、ベンゾイルイソチオシアネート、金属イソチオシアネート、チオホスゲン又は活性化チオ尿素誘導体のようなイソチオシアネート源と反応させて、対応するチオ尿素誘導体を得ることにより調製することができる。(1,1−ジメトキシ−エチル)−ジメチル−アミンとの縮合及びその後のピリジンのような塩基の存在下でのヒドロキシルアミン−O−スルホン酸との環化を行って、脱保護した後、アミン
2cが得られる。
【0069】
【化45】
【0070】
R
1がClなどのハロゲンである一般式Iaの化合物は、メタノール又はエタノールなどの好適なアルコール溶媒中、適切なナトリウム塩(NaOMe又はNaOEt)で処理することにより、R
1がOMe、OEtなどのアルコキシである一般式Ibの化合物に変換することができる(スキーム1を参照7)。
【0071】
下記の試験に従って、本化合物を調査した。
【0072】
γ−セクレターゼアッセイの説明
細胞のγ−セクレターゼアッセイ
ヒトAPPを過剰発現するヒトグリオーマ(神経膠腫)H4細胞を、96ウェルプレート中、10%FCS、0.2mg/LハイグロマイシンBを含有するIMDM培地に、30,000細胞/ウェル/200μLでプレーティングし、37℃、5%CO
2で2時間インキュベートした後、試験化合物を加えた。
【0073】
試験化合物を100%Me
2SOに溶解させ、10mMのストック溶液を作製した。典型的には、これらの溶液の12μLを、IMDM培地(w/o FCS)1000μLでさらに希釈した。その後、1:1希釈によって、10点の用量応答曲線を得た。各希釈物100μLを96ウェルプレート中の細胞に加えた。ビヒクルのみ及び参照化合物を使用した適切な対照をこのアッセイに適用した。Me
2SOの最終濃度は0.4%とした。
【0074】
37℃、5%CO
2で22時間インキュベートした後、Aβ42を検出するために、上清50μLを丸底96ウェルポリプロピレンプレートに移した。アッセイ緩衝液(50mM Tris/Cl、pH7.4、60mM NaCl、0.5%BSA、1%TWEEN20)50μLをウェルに加え、続いて、検出抗体(アッセイ緩衝液中ルテニル化BAP15 0.0625μg/mL)100μLを加えた。捕捉抗体(ビオチン化6E10抗体、1μg/mL)とストレプトアビジン(Steptavidin)コート磁気ビーズ(Dynal M-280、0.125mg/mL)のプレミックス50μLを室温で1時間プレインキュベートした後、アッセイプレートに加えた。アッセイプレートを、振盪機上、室温で3時間インキュベートし、最後に、製造業者の説明書に従って、Bioveris M8 Analyser(Bioveris)で読み取った。
【0075】
製造業者の説明書に従って、比色アッセイ(CellTiter 96TM AQ assay、Promega)を使用した、化合物処理細胞の細胞生存試験により、化合物の毒性をモニタリングした。簡単に述べると、Aβ42を検出するために、細胞培養上清50μLを取り出した後、1×MTS/PES溶液20μLを細胞に加え、37℃、5%CO
2で30分間インキュベートした。次に、光学密度を490nmで記録した。
【0076】
Aβ42分泌の阻害のIC
50値は、XLfit4.0ソフトウェア(IDBS)を使用した、非線形回帰適合解析により算出した。
【0077】
下記のリストでは、Aβ42分泌の阻害についての全ての化合物のデータを記載する(μM):
【0078】
【表1】
【0079】
式Iの化合物及び式Iの化合物の薬学的に許容しうる塩は、医薬として、例えば、医薬製剤の形態で使用することができる。医薬製剤は、経口的に、例えば、錠剤、コーティング錠、糖衣錠、硬質及び軟質ゼラチンカプセル剤、液剤、乳剤又は懸濁剤の剤形で投与することができる。しかし、投与は、また、経直腸的に、例えば、坐剤の剤形で、非経口的に、例えば、注射剤の剤形で行うことができる。
【0080】
式Iの化合物は、医薬製剤の製造のために、薬学的に不活性な無機又は有機担体で加工することができる。ラクトース、トウモロコシデンプン又はその誘導体、タルク、ステアリン酸又はその塩などを、例えば、錠剤、コーティング錠、糖衣錠及び硬質ゼラチンカプセル剤用のそのような担体として使用することができる。軟質ゼラチンカプセル剤に好適な担体は、例えば、植物油、ロウ、脂肪、半固体及び液体ポリオールなどである。しかし、軟質ゼラチンカプセル剤の場合、活性物質の性質によっては、通常担体を必要としない。液剤及びシロップ剤の製造に好適な担体は、例えば、水、ポリオール、グリセロール、植物油などである。坐剤に好適な担体は、例えば、天然又は硬化油、ロウ、脂肪、半液体又は液体ポリオールなどである。
【0081】
さらに、医薬製剤は、保存剤、可溶化剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、甘味料、着色剤、香味料、浸透圧を変化させる塩、緩衝液、マスキング剤又は酸化防止剤を含有することができる。これらは、また、さらに他の治療上有益な物質を含有することができる。
【0082】
また、式Iの化合物又はその薬学的に許容しうる塩及び治療上不活性な担体を含有する医薬も、1つ又は複数の式Iの化合物及び/又は薬学的に許容しうる酸付加塩ならびに、所望であれば、1つ又は複数の他の治療上有益な物質を、1つ又は複数の治療上不活性な担体と一緒にガレヌス製剤の投与形態にすることを含む、それらの製造プロセスと同様に本発明の目的である。
【0083】
本発明によれば、式Iの化合物ならびにそれらの薬学的に許容しうる塩は、アルツハイマー病などの、Aβ42分泌の阻害に基づく疾病の制御又は予防に有用である。
【0084】
用量は、広範に変更可能であり、そして、当然のことであるが、特定の症例の各々で個々の要件に合わせて調整する必要がある。経口投与の場合、成人の用量は、一般式Iで示される化合物を約0.01mg〜約1000mg/日で、又はその薬学的に許容しうる塩をその対応する量で変更することができる。一日用量は、単回用量又は分割用量で投与してもよく、そして、さらに、必要に応じてその上限を超えてもよい。
【0085】
錠剤処方(湿式造粒法)
項目 成分 mg/錠剤
5 25 100 500
1.式Iの化合物 5 25 100 500
2.無水ラクトースDTG 125 105 30 150
3.Sta−Rx 1500 6 6 6 30
4.微晶質セルロース 30 30 30 150
5.ステアリン酸マグネシウム 1 1 1 1
合計 167 167 167 831
【0086】
製造手順
1.項目1、2、3及び4を混合し、精製水で顆粒状にする。
2.顆粒を50℃で乾燥する。
3.顆粒を適切な製粉装置にかける。
4.項目5を添加し3分間混合して、適切な圧縮機で圧縮する。
【0087】
カプセル剤処方
項目 成分 mg/カプセル
5 25 100 500
1.式Iの化合物 5 25 100 500
2.ラクトース 159 123 148 ---
3.トウモロコシデンプン 25 35 40 70
4.タルク 10 15 10 25
5.ステアリン酸マグネシウム 1 2 2 5
合計 200 200 300 600
【0088】
製造手順
1.項目1、2及び3を適切な混合器で30分間混合する。
2.項目4及び5を添加し、3分間混合する。
3.適切なカプセルに充填する。
【0089】
実施例1
[(rac)−3−exo−8−(2−クロロピリジン−4−イル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル]−[8−(3,4−ジフルオロフェニル)−6−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
【化46】
【0090】
a)
3−(3,4−ジフルオロフェニル)−5−メチルピリジン−2−アミン
3−ブロモ−5−メチルピリジン−2−アミン(0.5g、2.7mmol)、3,4−ジフルオロフェニルボロン酸(0.5g、3.2mmol)及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)−ジクロロメタン錯体(0.1g、0.1mmol)を、アルゴン下、ジオキサン(10mL)と1M炭酸ナトリウム水溶液(8mL)の混合物に溶解させ、混合物を100℃で1時間加熱した。反応物を酢酸エチルで希釈し、分離して、有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣を、溶離剤としてn−ヘプタン/酢酸エチル(v/v 1:1)を使用したシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。標記化合物を明褐色の結晶性固体(0.6g、定量的)として得た。
MS ISP (m/e): 221.2 [(M+H)
+]
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ (ppm) = 7.95 (s, 1H), 7.32-7.16 (m, 4H), 4.50 (brs, 2H), 2.38 (s, 3H)
【0091】
b)
3−(3,4−ジフルオロフェニル)−2−イソチオシアナト−5−メチルピリジン
ジクロロメタン(15mL)中の3−(3,4−ジフルオロフェニル)−5−メチルピリジン−2−アミン(0.6g、2.7mmol)の溶液に、水(25mL)中の重炭酸ナトリウム(2.3g、26.7mmol)の溶液、続いて、ジクロロメタン(1mL)中のチオホスゲン(0.25mL、3.2mmol)の溶液を加え、混合物を15分間撹拌した。相を分離し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を真空下で蒸発させて、標記化合物を結晶性の黄色の固体(0.7g、100%)として得た。
MS ISP (m/e): 263.2 [(M+H)
+]
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ (ppm) = 8.27 (s, 1H), 7.50 (s, 1H), 7.32-7.25 (m, 2H), 7.22-7.18 (m, 1H), 2.39 (s, 3H)
【0092】
c)
1−((rac)−3−exo−8−ベンジル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−3−(3−(3,4−ジフルオロフェニル)−5−メチルピリジン−2−イル)チオ尿素
ジメチルアセトアミド(0.2mL)中の3−(3,4−ジフルオロフェニル)−2−イソチオシアナト−5−メチルピリジン(0.3g、1.1mmol)の溶液に、(rac)−3−exo−8−ベンジル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−アミン(0.3g、1.1mmol)を加え、混合物を50℃で15分間加熱した。反応物を酢酸エチルで希釈し、水、ブラインで洗浄して、硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を減圧下で部分的に蒸発させて、結晶性の生成物を得た。標記化合物をオフホワイトの結晶性固体(0.4g、75%)として得た。
MS ISP (m/e): 479.3 [(M+H)
+]
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ (ppm) = 12.57 (brs, 1H), 12.24 (d, 1H), 8.21 (s, 1H), 7.89-7.82 (m, 3H), 7.47-7.44 (m, 3H), 7.35-7.30 (m, 2H), 7.21-7.16 (m, 1H), 7.13-7.09 (m, 1H), 4.97-4.86 (m, 1H), 4.10 (d, 2H), 3.80 (s, 2H), 2.93 (t, 2H), 2.35-2.17 (m, 8H)
【0093】
d)
N’−((rac)−3−exo−8−ベンジル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−N−(3−(3,4−ジフルオロフェニル)−5−メチルピリジン−2−イル)カルバムイミドチオ酸メチル
ジメチルアセトアミド(1.5mL)中の1−((rac)−3−exo−8−ベンジル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−3−(3−(3,4−ジフルオロフェニル)−5−メチルピリジン−2−イル)チオ尿素(0.3g、0.6mmol)の溶液に、ヨードメタン(0.06mL、1.0mmol)を加え、混合物を80℃で2時間加熱した。反応物を蒸発乾固させ、残渣を酢酸エチルに再溶解させて、飽和炭酸水素ナトリウム、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、溶媒を減圧下で蒸発させた。標記化合物を明黄色のゴム状物(0.3g、94%)として得た。
MS ISP (m/e): 493.2 [(M+H)
+]
【0094】
e)
((rac)−3−exo−8−ベンジル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−8−(3,4−ジフルオロフェニル)−6−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−アミン
DMF(0.5mL)中のN’−((rac)−3−exo−8−ベンジル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−N−(3−(3,4−ジフルオロフェニル)−5−メチルピリジン−2−イル)カルバムイミドチオ酸メチル(0.05g、0.1mmol)の溶液に、O−(トリメチルシリル)−ヒドロキシルアミン(0.03mL、0.2mmol)を加え、混合物を、マイクロ波中、150℃で1時間、続いて、200℃で1時間加熱した。反応物を酢酸エチルで希釈し、水、ブラインで洗浄して、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣を、溶離剤としてn−ヘプタン/酢酸エチル(v/v 1:1〜0:1)を使用したシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。標記化合物を明褐色のゴム状物(0.01g、22%)として得た。
MS ISP (m/e): 460.2 [(M+H)
+]
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ (ppm) = 8.10 (s, 1H), 7.94-7.90 (m, 1H), 7.40-7.16 (m, 1H), 4.93-4.82 (m, 7H), 4.39 (s, 1H), 4.30 (d, 1H), 4.07-3.95 (m, 1H), 3.60 (s, 2H), 3.27 (s, 2H), 2.38 (s, 3H) 2.11-1.99 (m, 4H), 1.83-1.72 (m, 2H), 1.62 (t, 2H)
【0095】
f)
((rac)−3−exo−8−(2−クロロピリジン−4−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−8−(3,4−ジフルオロフェニル)−6−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−アミン
メタノール(1mL)中の((rac)−3−exo−8−ベンジル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)−8−(3,4−ジフルオロフェニル)−6−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−アミン(0.02g、0.03mmol)の溶液に、スパチュラ先端量の10%パラジウム炭素、続いて、25%塩化水素水溶液1滴を加え、混合物を水素雰囲気下(バルーン)で3時間撹拌した。反応物をHyfloに通して濾過し、濃縮乾固した。残渣をジメチルアセトアミド(1mL)に再溶解させ、トリエチルアミンを加えて混合物を塩基性にし、2−クロロ−4−フルオロピリジン(0.02g、0.15mmol)を加えた。混合物を120℃で3時間加熱した後、酢酸エチルで希釈し、水、ブラインで洗浄して、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣を、溶離剤としてn−ヘプタン/酢酸エチル(v/v 7:3〜1:7)を使用したシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。標記化合物をオフホワイトの固体(0.05g、33%)として得た。
MS ISP (m/e): 481.2 [(M+H)
+]
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ (ppm) = 8.11 (s, 1H), 8.00 (d, 1H), 7.97-7.91 (m, 1H), 7.71-7.67 (m, 1H), 7.34 (s, 1H), 7.23-7.16 (m, 1H), 6.57 (d, 1H), 6.48 (dd, 1H), 4.37-4.26 (m, 3H), 2.18-2.11 (m, 4H), 2.05-2.00 (m, 2H), 1.61 (t, 2H)
【0096】
実施例2
[(rac)−3−exo−8−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル]−(4−フェニル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾチアゾール−2−イル)−アミン
【化47】
【0097】
a)
3−(4−フェニル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾチアゾール−2−イルアミノ)−(rac)−3−exo−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸tert−ブチルエステル
ジクロロエタン(0.6mL)中の4−フェニル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾチアゾール−2−イルアミン(46mg、0.2mmol)の溶液に、室温、撹拌下でBoc−ノルトロピノン(64mg、0.28mmol)及びテトライソプロピル−オルトチタン酸(178μL、0.6mmol)を加えた。反応物を、密封管中、窒素下、90℃で一晩撹拌した。室温で、エタノール(0.6mL)及び水素化ホウ素ナトリウム(15mg、0.4mmol)を加え、反応物を85℃で4時間30分撹拌した。水を加え、反応物を30分間撹拌し、沈殿物を濾別して、エタノールで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮した。水を加え、反応物を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を濃塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、減圧下で濃縮した。残渣を、溶離剤としてCH
2Cl
2〜CH
2Cl
2/MeOH 19:1(v/v)のグラジエントを使用したシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、標記化合物を明褐色の固体(73mg、83%)として得た。
MS ISP (m/e): 440.3 (100) [(M+H)
+]
【0098】
b)(
(rac)−3−exo−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル)−(4−フェニル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾチアゾール−2−イル)−アミン塩酸塩
塩化メチレン(5mL)中の3−(4−フェニル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾチアゾール−2−イルアミノ)−(rac)−3−exo−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸tert−ブチルエステル(93mg、0.21mmol)の溶液に、ジエチルエーテル中の2M塩化水素溶液(1.1mL)を加えた。反応物を室温で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をジエチルエーテルで処理して、蒸発させた。標記化合物を明褐色の固体(76mg、96%)として得た。
MS ISP (m/e): 340.2 (100) [(M+H)+], 231.2 (34)
【0099】
c)
[(rac)−3−exo−8−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル]−(4−フェニル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾチアゾール−2−イル)−アミン
酢酸パラジウム(II)(3.3mg、0.015mmol)及び2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル(11mg、0.03mmol)を、ジオキサン(1.7mL)中、窒素下、室温で10分間撹拌した。ナトリウムtert−ブチレート(27mg、0.28mmol)、((rac)−3−exo−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル)−(4−フェニル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾチアゾール−2−イル)−アミン塩酸塩(70mg、0.19mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(63μL、0.37mmol)及び5−クロロ−3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール(28mg;0.21mmol)を加え、反応物を、マイクロ波オーブン中、200℃で30分間加熱した。反応物を水で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、減圧下で濃縮した。残渣を、溶離剤としてCH
2Cl
2〜CH
2Cl
2/MeOH 19:1(v/v)のグラジエントを使用したシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。標記化合物を明黄色の固体(48mg、59%)として得た。
MS ISP (m/e): 438.2 (100) [(M+H)
+]
1H NMR (CDCl
3, 300 MHz): δ (ppm) = 7.28 (d, 1H), 7.18 (t, 2H), 7.11 (t, 1H), 4.70 (m, 0.5H), 4.51 (m, 0.5H), 4.21 (m, 1.5H), 4.00 (m, 1H), 3.60 (m, 0.5H), 2.72 (m, 2H), 2.47 (s, 1.5H), 2.42 (s, 1.5H), 2.32 (m, 1H), 2.15 (m, 3H), 2.18 (m, 5H), 1.65 (m, 3H)
【0100】
実施例3
2−{6−(4−クロロ−ベンジル)−2−[(rac)−3−endo−8−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−プロパン−2−オール
【化48】
【0101】
a)
(rac)−3−[(Z)−ヒドロキシイミノ]−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸tert−ブチルエステル
エタノール(5mL)中のBoc−ノルトロピノン(1.13g、5mmol)の溶液に、撹拌下、水(5mL)中のヒドロキシルアミン塩酸塩(0.695g、10mmol)を加えた。重炭酸ナトリウム(0.84g、10mmol)を少しずつ加え、反応物を窒素下で45分間還流し、室温で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させた。水を加え、反応物を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で蒸発させ、標記化合物を褐色の油状物(1.28g、100%)として得た。
【0102】
b)
(rac)−3−endo−3−アミノ−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸tert−ブチルエステル
エタノール(4mL)及び酢酸(1mL)中の(rac)−3−[(Z)−ヒドロキシイミノ]−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸tert−ブチルエステル(635mg、2.64mmol)の溶液を、水素雰囲気下、PtO
2(42mg、6.6重量%)の存在下、室温で一晩水素化した。別のPtO
2(42mg)を加え、反応物をさらに一晩水素化した。触媒を濾別し、エタノールで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮し、残渣を、溶離剤としてCH
2Cl
2/MeOH/NH
3 19:1:0.1(v/v/v)を使用したシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、標記化合物を黄色の固体(622mg、100%)として得た。
MS ISP (m/e): 227.3 (100) [(M+H)
+]
【0103】
c)
(rac)−(3−endo−)−3−[4−(4−クロロ−ベンジル)−6−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸tert−ブチルエステル
ジオキサン(2mL)中の(rac)−3−endo−3−アミノ−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸tert−ブチルエステル(189mg、0.837mmol)、2−[2−クロロ−6−(4−クロロ−ベンジル)−ピリミジン−4−イル]−プロパン−2−オール(342mg、0.92mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(214μL、1.26mmol)の溶液を、マイクロ波オーブン中、150℃で1時間加熱した。反応物を水で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、減圧下で濃縮した。残渣を、溶離剤としてCH
2Cl
2〜CH
2Cl
2:MeOH 19:1(v/v)のグラジエントを使用したシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。標記化合物を黄色の油状物(86mg、21%)として得た。
MS ISP (m/e): 487.4 (100) [(M+H)
+]
【0104】
d)
2−[2−[(rac)−(3−endo−)−(8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル)アミノ]−6−(4−クロロ−ベンジル)−ピリミジン−4−イル]−プロパン−2−オール塩酸塩
塩化メチレン(2mL)中の(rac)−3−endo−3−[4−(4−クロロ−ベンジル)−6−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−ピリミジン−2−イルアミノ]−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−カルボン酸tert−ブチルエステル(86mg、0.177mmol)の溶液に、室温、撹拌下で、ジエチルエーテル中の2M塩化水素溶液(0.9mL)を加え、室温で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、トリフルオロ酢酸(2mL)を加えた。溶媒を減圧下で除去し、標記化合物を褐色のゴム状物(95mg、127%)として得た。
MS ISP (m/e): 387.4 (100) [(M+H)
+]
【0105】
e)
2−{6−(4−クロロ−ベンジル)−2−[(rac)−3−endo−8−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルアミノ]−ピリミジン−4−イル}−プロパン−2−オール
酢酸パラジウム(II)(3.8mg、0.017mmol)及び2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル(12mg、0.034mmol)を、ジオキサン(1mL)中。窒素下、室温で10分間撹拌した。ジオキサン(2mL)中のナトリウムtert−ブチレート(32mg、0.32mmol)、2−[2−[(rac)−3−endo−(8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル)アミノ]−6−(4−クロロ−ベンジル)−ピリミジン−4−イル]−プロパン−2−オール塩酸塩(90mg、0.213mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(72.3μL、0.425mmol)及び5−クロロ−3−メチル−[1,2,4]−チアジアゾール(32mg;0.234mmol)を加え、反応物を、マイクロ波オーブン中、150℃で1時間加熱した。反応物を水で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、減圧下で濃縮した。残渣を、溶離剤としてCH
2Cl
2〜CH
2Cl
2:MeOH 19:1(v/v)のグラジエントを使用したシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。標記化合物を明褐色のゴム状物(55mg、48%)として得た。
MS ISP (m/e): 485.4/487.4 (100/33) [(M+H)
+], 467.3/469.3 (38/16)
1H NMR (CDCl
3, 300 MHz): δ (ppm) = 7.28 (d, 2H), 7.19 (d, 2H), 6.43 (s, 1H), 4.94 (br d, 1H), 4.22 (m, 2H), 4.19 (m, 1H), 3.85 (s, 2H), 3.70 (s, 1H), 2.45 (m, 2H), 2.44 (s, 3H), 2.19 (m, 4H), 1.92 (d, 2H), 1.41 (s, 6H)
【0106】
実施例4
[8−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−[(rac)−8−endo−3−(2−トリフルオロメチル−ピリジン−4−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−アミン
【化49】
【0107】
a)
(rac)−8−endo−3−ベンジル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−アミン
(rac)−3−ベンジル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オンオキシム(1.2g、5.1mmol、WO2005/21536 A2)をメタノール(20mL)に溶解させ、スパチュラで多分量のラネーニッケルを加え、混合物を水素雰囲気下で1時間撹拌した後、Hyflo(登録商標)に通して濾過し、濃縮した。残渣を、溶離剤としてCH
2Cl
2:MeOH(v/v 9:1〜7:3)のグラジエントを使用したシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。ロウ状の固体の標記化合物(0.3g、26%)、ならびにより早く溶離したexo−異性体(0.4g、36%)を得た。
MS ISP (m/e): 217.2 [(M+H)
+]
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ (ppm) = 7.32-7.21 (m, 5H), 3.46 (s, 2H), 2.88 (s, 1H), 2.67 (dd, 2H), 2.11 (d, 2H), 1.97 (brs, 2H), 1.81-1.74 (m, 4H)
【0108】
b)
N−(3−ブロモ−ピリジン−2−イル)−N’−エトキシカルボニル−チオ尿素
3−ブロモピリジン−2−アミン(30g、168mmol)及びエトキシカルボニルイソチオシアネート(24.8g、21.3mL、185mmol)を、ジオキサン(300mL)に溶解させ、室温で撹拌した。4時間後、さらなるエトキシカルボニルイソチオシアネート(1mL、8.4mmol)を加えた。1時間後、溶媒を蒸発させ、残渣を高真空下で12時間乾燥させた。標記化合物を明黄色の固体(51.2g、100%)として得て、これを粗物質で次の工程に使用した。
MS ISP (m/e): 304.0/ 305.9 (100/ 73) [(M+H)
+]
1H NMR (CDCl
3, 300 MHz): δ (ppm) = 8.41 (m, 1H) 7.99-7.96 (m, 1H), 7.11-7.07 (m, 1H), 4.32 (q, 2H), 1.36 (t, 3H)
【0109】
c)
8−ブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−アミン
ヒドロキシルアミン(58.5g、842mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(65.3g、86.3mL、505mmol)を、メタノール(200mL)及びエタノール(200mL)に溶解させた。N−(3−ブロモ−ピリジン−2−イル)−N’−エトキシカルボニル−チオ尿素(51.2g、168mmol)を加え、反応混合物を室温で1時間、次に、60℃で3時間撹拌した。白色の沈殿物を濾別して、水で25分間トリチュレートし、濾過して、ジエチルエーテルで2回トリチュレートした。トルエンと共沸させることにより固体を乾燥させ、真空下で乾燥させた。標記化合物を白色の固体(27.9g、78%)として得た。
MS ISP (m/e): 213.0/ 215.1 (86/ 95) [(M+H)
+]
1H NMR (CDCl
3, 300 MHz): δ (ppm) = 8.28 (dd, 1H) 7.62 (dd, 1H), 6.73 (t, 1H), 4.66 (bs, 2H)
【0110】
d)
8−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イルアミン
1,4−ジオキサン(250mL)中の8−ブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−アミン(5.33g、25mmol)、3,4−ジフルオロフェニルボロン酸(5.92g、37.5mmol)及び2M炭酸ナトリウム水溶液(62.5mL、125mmol)の懸濁液を、室温で、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−二塩化パラジウム(II)ジクロロメタン錯体(1.02g、1.25mmol)で処理し、次に、110℃で18時間撹拌した。反応物を室温に冷まし、水(312mL)と酢酸エチル(500mL)で分離した。水層を酢酸エチル(500mL)でさらに抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(300mL)で洗浄し、合わせて、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾別して、蒸発させた。褐色の固体を、ジエチルエーテル(130mL)及びジクロロメタン(25mL)でトリチュレートして、標記化合物を明褐色の固体(6.33g、97%)として得た。
MS ISP (m/e): 247.2 (100) [(M+H)
+]
【0111】
e)
2−ブロモ−8−(3,4−ジフルオロフェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン
アセトニトリル(93mL)中の臭化銅(II)(5.86g、26.3mmol)及び亜硝酸tert−ブチル(3.01g、3.48mL、26.3mmol)の溶液に、60℃で、8−(3,4−ジフルオロフェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−アミン(4.30g、17.5mmol)を少しずつ加えた。反応物を75℃で2時間撹拌し、室温に冷まし、1M塩化水素水溶液(186mL)でクエンチした。混合物をジクロロメタン(186mL)で3回抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾別して、蒸発させた。ジクロロメタンを用いたシリカゲル(120g)フラッシュクロマトグラフィーにより、標記化合物を明黄色の固体(4.30g、79%)として得た。
MS ISP (m/e): 310.2/ 312.0 (100/100) [(M+H)
+]
【0112】
f)
N−((rac)−8−endo−3−ベンジル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−8−(3,4−ジフルオロフェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−アミン
密封管中、脱水1,4−ジオキサン(1mL)中の2−ブロモ−8−(3,4−ジフルオロフェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン(85mg、0.27mmol)、(rac)−8−endo−3−ベンジル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−アミン(50mg、0.23mmol)及びナトリウムフェノキシド(40mg、0.35mmol)の溶液をアルゴンで10分間パージした。Pd
2(dba)
3・CHCl
3(19mg、0.02mmol)及びキサントホス(21mg、0.04mmol)を溶液に加え、脱気をさらに5分間続けた後、反応混合物を130℃で0.5時間加熱した。反応物をジクロロメタンで希釈し、1M炭酸ナトリウム水溶液で洗浄して、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣を、溶離剤としてn−ヘプタン/酢酸エチル(v/v 8:2〜1:1)を使用したシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。標記化合物を明黄色の固体(88mg、85%)として得た。
MS ISP (m/e): 446.2 [(M+H)
+]
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ (ppm) = 8.35 (d, 1H), 7.90 (dd, 1H), 7.70-7.65 (m, 1H), 7.46 (d, 1H), 7.33-7.24 (m, 6H), 6.86 (t, 1H), 4.48 (d, 1H), 3.68 (d, 1H), 3.53 (s, 2H), 2.74 (dd, 2H), 2.33-2.30 (m, 4H), 1.86-1.62 (m 4H)
【0113】
g)
[8−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−[(rac)−8−endo−3−(2−トリフルオロメチル−ピリジン−4−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−アミン
メタノール(5mL)中のN−((rac)−8−endo−3−ベンジル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−8−(3,4−ジフルオロフェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−アミン(0.09g、0.2mmol)に、スパチュラで多分量の10%パラジウム炭素、続いて、数滴の25%塩酸水溶液を加え、混合物を水素雰囲気下で2日間撹拌した。次に、反応物をHyflo(登録商標)で濾過し、濃縮乾固した。残渣をジメチルアセトアミド(1mL)に再溶解させ、pHが塩基性になるまでトリエチルアミンを加え、続いて、4−ヨード−2−(トリフルオロメチル)ピリジン(0.05g、0.2mmol)を加えて、混合物を135℃で16時間加熱した。次に、反応物を酢酸エチルで希釈し、水、次に、ブラインで繰り返し洗浄して、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残渣を、溶離剤としてn−ヘプタン/酢酸エチル(v/v 1:1)を使用したシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。標記化合物を明黄色の固体(8.4mg、9%)として得た。
MS ISP (m/e): 501.2 [(M+H)
+]
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ (ppm) = 8.35 (d, 1H), 8.40 (d, 1H), 7.90 (dd, 1H), 7.71-7.68 (m, 1H), 7.46 (d, 1H), 7.31-7.24 (m, 1H), 7.00 (d, 1H), 6.92 (t, 1H), 6.73 (dd, 1H), 4.57 (d, 1H), 3.98 (d, 1H), 3.72 (dd, 2H), 3.23 (d, 2H), 2.65 (s, 2H), 2.04-1.98 (m, 2H), 1.68-1.62 (m 2H)
【0114】
実施例5
[(rac)−8−endo−3−(6−メチル−ピリミジン−4−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[8−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
【化50】
【0115】
a)
2−ブロモ−8−(2,3,4−トリフルオロフェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン
標記化合物(白色固体)を、8−ブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−アミン及び2,3,4−トリフルオロフェニルボロン酸から、実施例4の工程d〜eと同様にして調製した。
【0116】
b)
N−((rac)−8−endo−3−ベンジル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−8−(2,3,4−トリフルオロフェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−アミン
標記化合物(明褐色の泡状物)を、(rac)−8−endo−3−ベンジル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−アミン及び2−ブロモ−8−(2,3,4−トリフルオロフェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジンから、実施例4fと同様にして調製した。
MS ISP (m/e): 464.2 [(M+H)
+]
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ (ppm) = 8.35 (d, 1H), 7.69-7.64 (m, 1H), 7.58-7.52 (m, 1H), 7.44 (dt, 1H), 7.33-7.24 (m, 5H), 6.86 (t, 1H), 4.48 (d, 1H), 3.66 (d, 1H), 3.52 (s, 2H), 2.74 (dd, 2H), 2.33-2.30 (m, 4H), 1.83-1.74 (m 4H)
【0117】
c)
[(rac)−8−endo−3−(6−メチル−ピリミジン−4−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[8−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
標記化合物(明褐色の泡状物)を、N−((rac)−8−endo−3−ベンジル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−8−(2,3,4−トリフルオロフェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−アミン及び4−クロロ−6−メチルピリミジンから、実施例4gと同様にして調製した。
MS ISP (m/e): 466.2 [(M+H)
+]
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz): δ (ppm) = 8.51 (s, 1H), 8.37 (d, 1H), 7.55-7.49 (m, 2H), 7.11-7.05 (m, 1H), 7.31-7.24 (m, 1H), 6.92 (t, 1H), 6.36 (s, 1H), 4.70 (d, 1H), 3.96 (d, 1H), 3.38 (t, 1H), 3.15 (d, 2H), 2.85 (s, 2H), 2.55 (brs, 2H), 2.40-2.35 (m, 4H), 1.88-1.85 (m 2H)
【0118】
実施例6
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[8−(2−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−6−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
【化51】
【0119】
a)[(rac)−8−endo−ベンジル−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル
ジクロロメタン(40mL)中の(rac)−8−endo−3−ベンジル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−アミン(3.9g、17.9mmol)の溶液に、Boc無水物(6.19mL、26.9mmol)を加え、反応混合物を25℃で2時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、続いて、得られた粗物質を順相シリカゲルカラムクロマトグラフィー(0〜10%EtOAc/ヘキサン)により精製して、標記化合物を白色の固体(4.5g、79%)として得た。
1H NMR (DMSO-d
6, 400 MHz): δ (ppm) = 7.33-7.27 (m, 4H), 7.23-7.21 (m, 1H), 6.60 (br s, 1H, NH), 3.44 (s, 2H), 3.25 (m, 1H), 2.58 (dm, 2H), 2.07 (br d, 2H), 2.03 (br s, 1H), 1.70 (br m, 2H), 1.55 (br m, 2H), 1.37 (s, 9H)
【0120】
b)[(rac)−8−endo−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル
メタノール(60mL)中の[(rac)−8−endo−ベンジル−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(4.5g、14.2mmol)の溶液に、Pd/C(10%;750mg)を加え、反応混合物を、水素バルーン雰囲気下、25℃で3時間撹拌した。反応混合物をセライトベッドに通して濾過し、濾液を真空下で蒸発させて、標記化合物を白色の固体(3.1g、96%)として得た。
MS ISP (m/e): 227.2 (95) [(M+H)
+], 171.2 (100)
1H NMR (DMSO-d
6, 400 MHz): δ (ppm) = 6.52 (br s, 1H, NH), 2.55 (m, 4H), 1.91 (br s, 2H), 1.68 (m, 2H), 1.42 (m, 2H), 1.37 (s, 9H)
【0121】
c)[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル
密封管中、エタノール(40mL)中の[(rac)−8−endo−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(3.5g、15.4mmol)の溶液に、5−クロロ−3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール(1.73mL、18.5mmol)及びトリエチルアミン(3.26mL、23.2mmol)を加えた。反応混合物を100℃で12時間撹拌した。溶媒を真空下で除去した。得られた粗物質を、順相シリカゲルカラムクロマトグラフィー(0〜15%EtOAc/ヘキサン)により精製して、標記化合物を白色の固体(3.9g、91%)として得た。
MS ISP (m/e): 325.2 (95) [(M+H)+], 269.0 (100)
【0122】
d)(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−アミン
ジクロロメタン(15mL)中の[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(700mg、2.16mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(2.5mL)を加え、反応混合物を25℃で2時間撹拌した。揮発性物質を真空下で除去した。得られた残渣を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で中和し、ジクロロメタン(2×30mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、溶媒を真空下で蒸発させて、標記化合物を白色の固体(480mg、96%)として得た。
MS ISP (m/e): 225.0 (100) [(M+H)
+]
【0123】
e)[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[8−(2−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−6−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
脱水1,4−ジオキサン(2mL)中の2−ブロモ−8−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−6−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン(CAS 1329673-52-0; US 20110201605)(30mg、0.088mmol)の溶液に、(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−アミン(29.6mg、0.13mmol)及びナトリウムフェノキシド(15.3mg、0.132mmol)を加えた。混合物をアルゴンで10分間パージした。次に、この混合物に、Pd
2(dba)
3・CHCl
3(7.3mg、0.007mmol)及びキサントホス(8.16mg,0.014mmol)を加えた。反応混合物を再度アルゴンで10分間パージした。反応混合物を、マイクロ波中、130℃で0.5時間加熱した。これをEtOAc(10mL)で希釈し、水(5mL)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、溶媒を真空下で蒸発させた。得られた粗物質を分取HPLCにより精製して、標記化合物をオフホワイトの固体(8.8mg、21%)として得た。
MS ISP (m/e): 484.2/486.2 (100/35) [(M+H)
+]
1H NMR (DMSO-d
6, 400 MHz): δ (ppm) = 8.57 (br s, 1H, NH), 7.59 (m, 2H), 7.33 (m, 2H), 6.70 (d, 1H), 4.02 (q, 1H), 3.75 (m, 1H), 3.55 (br m, 1H), 3.36 (d, 2H), 2.33 (s, 3H), 2.27 (s, 3H), 1.91 (m, 2H), 1.39 (br d, 2H)
【0124】
実施例7
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[8−(2−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−6−フルオロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
【化52】
【0125】
a)
2−ブロモ−8−(2−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−6−フルオロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン
アセトニトリル(2mL)中の臭化銅(II)(60mg、0.268mmol)及び亜硝酸tert−ブチル(27.8mg、0.268mmol)の溶液に、60℃で、8−(2−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−6−フルオロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル−アミン(CAS 1319068-45-5; WO2011092272)(50mg、0.179mmol)を一度に加え、反応物を75℃で2時間撹拌した。反応混合物を25℃に冷却し、HCl水溶液(1M、5mL)でクエンチした。反応混合物を水(5mL)で希釈し、EtOAc(2×10mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させて、標記化合物を褐色の固体(55mg、粗物質)として得て、これをさらに精製することなく次の工程に使用した。
MS ISP (m/e): 344.2/346.2 (98/100) [(M+H)
+]
【0126】
b)
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[8−(2−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−6−フルオロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
標記化合物を、(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−アミン(48.8mg、0.021mmol)及び2−ブロモ−8−(2−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−6−フルオロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン(CAS 1319068-45-5; WO 2011092272)(50mg、0.14mmol)から、実施例6eと同様にして白色の固体(11.3mg、16%)として調製した。
MS ISP (m/e): 488.0/489.1 (100/35) [(M+H)
+]
1H NMR (DMSO-d
6, 400 MHz): δ (ppm) = 9.11 (q, 1H), 7.66-7.60 (m, 3H), 7.37 (t, 1H), 6.87 (d, 1H), 3.75 (d, 1H), 3.58 (br m, 2H), 3.35 (d, 2H), 2.45 (br s, 2H), 2.27 (s, 3H), 1.91 (m, 2H), 1.39 (br d, 2H)
【0127】
実施例8
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[8−(4−クロロ−2−メトキシ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
【化53】
【0128】
a)
2−ブロモ−8−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン
標記化合物(白色固体)を、8−ブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−アミン及び4−フルオロ−2−メトキシフェニルボロン酸から、実施例4の工程d〜eと同様にして調製した。
MS ISP (m/e): 322.2/324.2 (100/100) [(M+H)
+]
【0129】
b)
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[8−(4−クロロ−2−メトキシ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
標記化合物を、(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−アミン(52.1mg、0.23mmol)及び2−ブロモ−8−(4−フルオロ−2−メトキシ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン(50mg、0.14mmol)から、実施例6eと同様にしてオフホワイトの固体(13.8mg、19%)として調製した。
MS ISP (m/e): 466.0 (100) [(M+H)
+]
1H NMR (DMSO-d
6, 400 MHz): δ (ppm) = 8.61 (br s, 1H, NH), 7.57 (t, 1H), 7.43 (d, 1H), 7.04 (dd, 1H), 6.92 (t, 1H), 6.88 (dt, 1H), 6.73 (d, 1H), 3.76 (s, 3H), 3.77 (m, 1H), 3.58 (br m, 2H), 3.37 (d, 2H), 2.27 (s, 3H), 1.92 (m, 2H), 1.40 (br d, 2H)
【0130】
実施例9
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[8−(3−シアノ−4−フルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
【化54】
【0131】
a)
5−(2−ブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−2−フルオロベンゾニトリル
標記化合物(白色固体)を、8−ブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−アミン及び4−フルオロ−3−シアノフェニルボロン酸から、実施例4の工程d〜eと同様にして調製した。
MS ISP (m/e): 317.0/319.0 (98/100) [(M+H)
+]
【0132】
b)
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[8−(3−シアノ−4−フルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
標記化合物を、(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−アミン(39.2mg、0.17mmol)及び5−(2−ブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−2−フルオロ−ベンゾニトリル(37mg、0.11mmol)から、実施例6eと同様にしてオフホワイトの固体(14.6mg、27%)として調製した。
MS ISP (m/e): 461.4 (100) [(M+H)
+]
【0133】
実施例10
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[8−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−6−トリフルオロメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
【化55】
【0134】
a)
2−ブロモ−8−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−6−トリフルオロメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン
標記化合物[褐色の固体(57mg、粗物質)]を、8−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−6−トリフルオロメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル−アミン(CAS 1319068-34-2、WO 2011092272)(50mg、0.159mmol)から、実施例7aと同様にして調製した。
MS ISP (m/e): 378.0/380.1 (100/98) [(M+H)
+]
【0135】
b)
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[8−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−6−トリフルオロメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
標記化合物を、(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−アミン(44.4mg、0.19mmol)及び2−ブロモ−8−(3,4−ジフルオロ−フェニル)6−トリフルオロ[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン(CAS 1319068-34-2、WO2011092272)(50mg、0.13mmol)から、実施例6eと同様にしてオフホワイトの固体(22.0mg、14%)として調製した。
MS ISP (m/e): 522.2 (100) [(M+H)
+]
1H NMR (DMSO-d
6, 400 MHz): δ (ppm) = 9.35 (br s, 1H, NH), 8.38 (dd, 1H), 8.12 (m, 1H), 8.08 (s, 1H),7.59 (q, 1H), 7.27 (d, 1H), 3.84 (d, 1H), 3.59 (br m, 2H), 3.39 (d, 2H), 2.54 (br s, 2H), 2.28 (s, 3H), 1.98 (m, 2H), 1.44 (br d, 2H)
【0136】
実施例11
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[8−メトキシ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
【化56】
【0137】
標記化合物を、(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−アミン(51.5mg、0.23mmol)及び2−ブロモ−8−メトキシル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン(CAS 1319067-40-7; WO 2011092272)(35mg、0.15mmol)から、実施例6eと同様にして白色の固体(15.3mg、27%)として調製した。
MS ISP (m/e): 372.2 (100) [(M+H)
+]
1H NMR (DMSO-d
6, 400 MHz): δ (ppm) = 8.21 (br d, 1H), 6.92 (d, 1H), 6.79 (t, 1H), 6.56 (d, 1H), 3.91 (s, 3H), 3.81 (d, 1H), 3.57 (br m, 2H), 3.38 (d, 2H), 3.23 (m, 1H), 2.27 (s, 3H), 1.94 (m, 2H), 1.41 (br d, 2H)
【0138】
実施例12
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[8−クロロ−6−トリフルオロメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
【化57】
【0139】
a)
2−ブロモ−8−クロロ−6−トリフルオロメチル[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン
標記化合物[褐色の固体(60mg、粗物質)]を、8−クロロ−6−トリフルオロ−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル−アミン(CAS 1206640-61-0; WO2011092272)(50mg、0.212mmol)から、実施例7aと同様にして調製した。
MS ISP (m/e): 300.2/302.0 (80/100) [(M+H)
+]
【0140】
b)
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[8−クロロ−6−トリフルオロメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
標記化合物を、(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−アミン(56.0mg、0.25mmol)及び2−ブロモ−8−クロロ−6−トリフルオロメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン(CAS 1206640-61-0; WO2011092272)(50mg、0.167mmol)から、実施例6eと同様にしてオフホワイトの固体(8.7mg、12%)として調製した。
MS ISP (m/e): 444.2/445.2 (100/36) [(M+H)
+]
【0141】
実施例13
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[5,6−ジメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
【化58】
【0142】
a)
2−ブロモ−5,6−ジメチル−[1,2,4]トリアゾロ−[1,5−a]ピリジン
標記化合物[褐色の固体(50mg、粗物質)]を、5,6−ジメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル−アミン(CAS 1319067-94-1; WO 2011092272)(40mg、0.24mmol)から、実施例7aと同様にして調製した。
MS ISP (m/e): 226.2/228.0 (90/100) [(M+H)
+]
【0143】
b)
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[5,6−ジメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
標記化合物を、(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−アミン(74.3mg、0.33mmol)及び2−ブロモ−5,6−ジメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5,−a]ピリジン(CAS 1319067-94-1; WO2011092272)(50mg、0.22mmol)から、実施例6eと同様にして白色の固体(11.9mg、15%)として調製した。
MS ISP (m/e): 369.8 (100) [(M+H)
+]
【0144】
実施例14
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[8−ベンジルオキシ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
【化59】
【0145】
a)
8−ベンジルオキシ−2−ブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン
標記化合物[褐色の固体(50mg、粗物質)]を、8−ベンジルオキシ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル−アミン(CAS 1319067-83-8; WO 2011092272)(40mg、0.167mmol)から、実施例7aと同様にして調製した。
MS ISP (m/e): 304.1/306.0 (98/100) [(M+H)
+]
【0146】
b)
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[8−ベンジルオキシ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
標記化合物を、(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−アミン(55.2mg、0.24mmol)及び8−ベンジルオキシ−2−ブロモ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン(CAS 1319067-83-8; WO2011092272)(50mg、0.16mmol)から、実施例6eと同様にして白色の固体(15.9mg、22%)として調製した。
MS ISP (m/e): 448.0 (100) [(M+H)
+]
【0147】
実施例15
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[5−プロピル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
【化60】
【0148】
a)
2−ブロモ−5−プロピル−[1,2,4]トリアゾロ−[1,5−a]ピリジン
標記化合物[白色の固体(53mg、粗物質)]を、5−プロピル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル−アミン(CAS 1319067-63-4; WO 2011092272)(40mg、0.22mmol)から、実施例7aと同様にして調製した。
MS ISP (m/e): 240.0/242.0 (96/100) [(M+H)
+]
【0149】
b)
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[5−プロピル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
標記化合物を、(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−アミン(70mg、0.31mmol)及び2−ブロモ−5−プロピル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン(CAS 1319067-63-4; WO 2011092272)(50mg、0.20mmol)から、実施例6eと同様にしてオフホワイトの固体(11.2mg、14%)として調製した。
MS ISP (m/e): 384.0 (100) [(M+H)
+]
1H NMR (DMSO-d
6, 400 MHz): δ (ppm) = 7.40 (t, 1H), 7.29 (d, 1H), 6.76 (d, 1H), 6.67 (d, 1H), 3.85 (d, 1H), 3.57 (br m, 2H), 3.40 (d, 2H), 2.96 (t, 2H), 2.28 (s, 3H), 1.96 (m, 2H), 1.79 (q, 2H), 1.43 (br d, 2H), 0.95 (t, 3H)
【0150】
実施例16
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−(5−フェニル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−2−イル)−アミン
【化61】
【0151】
a)
2−アミノ−5−フェニル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン
脱水ジオキサン(60mL)に溶解させた6−(4−フルオロフェニル)ピラジン−2−アミン(1.484g、7.84mmol)の溶液に、エトキシカルボニルイソチオシアネート(1.02mL、8.63mmol)を加え、黄色の懸濁液を得た。反応混合物を室温で2日間撹拌したところ、色が黄色から赤色に変化し、明褐色の懸濁液になった。反応混合物を減圧下で蒸発乾固させた。粗生成物(2.92g、粗物質)をそのまま次の工程に使用した。MS ISP (m/e): 321.1 (100) [(M+H)
+]。粗生成物を、メタノール(20mL)及びエタノール(20mL)に懸濁したヒドロキシルアミン塩酸塩(2.72g、39.2mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(4.03mL、23.5mmol)の懸濁液に加えた。室温で1時間撹拌した後、反応混合物を60℃で3時間撹拌した。反応混合物を減圧下で蒸発乾固させ、残渣を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と塩化メチレンで分液した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗物質を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、100g、ジクロロメタン中0%〜15%MeOH/NH
4OH)により2回精製して、標記化合物をオフホワイトの固体(985mg、55%)として得た。
MS ISP (m/e): 230.3 [(M+H)
+]
【0152】
b)
2−ブロモ−5−フェニル−(1,2,4)トリアゾロ(1,5−a)ピラジン
標記化合物を、2−アミノ−5−フェニル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン(145.9mg、0.69mmol)から、実施例7aと同様にして明黄色の結晶性固体(210mg、定量的)として調製した。
MS ISP (m/e): 277.1/275.1 (100/99) [(M+H)
+]
【0153】
c)
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−(5−フェニル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピラジン−2−イル)−アミン
標記化合物を、(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−アミン(42.6mg、0.19mmol)及び2−ブロモ−5−フェニル−(1,2,4)トリアゾロ(1,5−a)ピラジン(35mg、0.08mmol)から、実施例6eと同様にして白色の固体(10.9mg、20%)として調製した。
MS ISP (m/e): 419.4 (100) [(M+H)
+]
1H NMR (DMSO-d
6, 400 MHz): δ (ppm) = 8.92 (br s, 1H, NH), 8.24 (s, 1H), 8.09 (br d, 2H), 7.61-7.54 (m, 3H), 6.23 (d, 1H), 3.90 (d, 1H), 3.59 (br m, 2H), 3.39 (d, 2H), 2.95 (b s, 1H), 2.32 (s, 3H), 1.96 (m, 2H), 1.43 (br d, 2H)
【0154】
実施例17
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[5−トリフルオロメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
【化62】
【0155】
a)
2−ブロモ−5−トリフルオロメチル[1,2,4]トリアゾロ−[1,5−a]ピリジン
標記化合物[褐色の固体(60mg、粗物質)]を、5−トリフルオロメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル−アミン(CAS 1319067-64-5; WO 2011092272)(50mg、0.248mmol)から、実施例7aと同様にして調製した。
MS ISP (m/e): 266.0 [(M+H)
+]
【0156】
b)
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[5−トリフルオロメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
標記化合物を、(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−アミン(63mg、0.28mmol)及び2−ブロモ−(5−トリフルオロメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル)アミン(CAS 1319067-64-5; WO2011092272)(50mg、0.188mmol)から、実施例6eと同様にしてオフホワイトの固体(13.2mg、17%)として調製した。
MS ISP (m/e): 410.2 (100) [(M+H)
+]
1H NMR (DMSO-d
6, 400 MHz): δ (ppm) = 7.80 (d, 1H), 7.61 (t, 1H), 7.48 (m, 1H), 7.13 (d, 1H), 3.88 (d, 1H), 3.57 (br m, 2H), 3.39 (d, 2H), 2.28 (s, 3H), 1.95 (m, 2H), 1.44 (br d, 2H)
【0157】
実施例18
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[6−クロロ−8−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
【化63】
【0158】
標記化合物を、(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−アミン(48.8mg、0.218mmol)及び2−ブロモ−6−クロロ−8−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン(CAS 1329673-51-9; US 20110201605)(50mg、0.145mmol)から、実施例6eと同様にしてオフホワイトの固体(10.2mg、14%)として調製した。
MS ISP (m/e): 488.2/490.2 (100/37) [(M+H)
+]
【0159】
実施例19
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[7−メチル−5−プロピル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−2−イル]−アミン
【化64】
【0160】
標記化合物を、(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−アミン(65.8mg、0.29mmol)及び2−ブロモ−7−メチル−5−プロピル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン(CAS 1792-18-3; Miller, G. W.; Rose, F. L. Journal of the Chemical Society 1965, 3357-68)(50mg、0.196mmol)から、実施例6eと同様にしてオフホワイトの固体(8.8mg、11%)として調製した。
MS ISP (m/e): 399.2 (100) [(M+H)
+]
【0161】
実施例20
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[8−(4,4−ジメチル−シクロヘキシル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
【化65】
【0162】
a)
N−(3−(1−ヒドロキシ−4,4−ジメチルシクロヘキシル)ピリジン−2−イル)ピバルアミド
テトラヒドロフラン(30mL)中のN−(ピリジン−2−イル)ピバルアミド(1.1g、6mmol)の溶液に、−78℃、窒素下及び撹拌下で、ヘキサン中の1.6Mn−ブチルリチウム溶液(7.88mL、12.6mmol)を加えた。反応は発熱であり、明黄色に変化した。反応物を−78℃で15分間、次に、0℃で2時間撹拌した。反応物を−78℃に冷却し、テトラヒドロフラン(5mL)に溶解させた4,4−ジメチルシクロヘキサノン(937mg、7.2mmol)を滴下した。反応物を一晩かけて室温に温めた。反応物を飽和塩化アンモニア水溶液でクエンチし、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣を、溶離剤として酢酸エチルを使用したシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、標記化合物を白色の粉末(1.034g、57%)として得た。
MS ISP (m/e): 305.3 (15) [(M+H)+], 287.3 (93), 327.3 (100)
【0163】
b)
3−(4,4−ジメチル−シクロヘキサ−1−エニル)−ピリジン−2−イルアミン
エタノール(51mL)中のN−(3−(1−ヒドロキシ−4,4−ジメチルシクロヘキシル)ピリジン−2−イル)ピバルアミド(1.034g、3.34mmol)の溶液に、2M水酸化ナトリウム水溶液(16.98mmol、8.5mL)を加えた。反応物を100℃で一晩加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣を酢酸エチルと水で分液した。水層を酢酸エチルで2回抽出し、有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で除去して、標記化合物を白色の固体(706mg、定量的)として得た。
MS ISP (m/e): 203.3 (100) [(M+H)
+]
【0164】
c)
N−[3−(4,4−ジメチル−シクロヘキサ−1−エニル)−ピリジン−2−イル]−N’−カルボエトキシ−チオ尿素
ジオキサン(21mL)中の3−(4,4−ジメチル−シクロヘキサ−1−エニル)−ピリジン−2−イルアミン(704mg、3.48mmol)の溶液に、室温で、エトキシカルボニルイソチオシアネート(433mL、3.48mmol)を加えた。反応物を室温で一晩撹拌し、溶媒を除去して、粗生成物を黄色の油状物(1.42g、定量的)として得た。
【0165】
d)
8−(4,4−ジメチル−シクロヘキサ−1−エニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イルアミン
エタノール(4.3mL)中のN−[3−(4,4−ジメチル−シクロヘキサ−1−エニル)−ピリジン−2−イル]−N’−カルボエトキシ−チオ尿素(1.42g、3.48mmol)の溶液に、室温で、ヒドロキシルアミン塩酸塩(1.50g、21.4mmol)及びメタノール(4.3mL)を加えた。黄色の懸濁液を70℃で一晩加熱した。溶媒を減圧下蒸発させ、残渣を酢酸エチルと水で分液した。水層を酢酸エチルで2回抽出し、有機層を合わせ、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。粗物質を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、最初に溶離剤として酢酸エチルで精製し、次に、溶離剤としてヘプタン/酢酸エチル(1:1 v/v)混合物で再度精製して、標記化合物を黄色の固体(526mg、51%)として得た。
MS ISP (m/e): 243.3 (100) [(M+H)
+]
【0166】
e)
8−(4,4−ジメチル−シクロヘキシル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イルアミン
メタノール(4mL)中の8−(4,4−ジメチル−シクロヘキサ−1−エニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル−アミン(30mg、0.124mmol)の溶液に、10%Pd/C(30mg)を加え、反応混合物を、水素バルーン雰囲気下、25℃で2時間撹拌した。反応混合物をセライトベッドに通して濾過し、濾液を真空下で蒸発させて、標記化合物(30mg、99%)を白色の固体として得て、これをさらに精製することなく次の工程に使用した。
MS ISP (m/e): 245.0 (100) [(M+H)
+]
【0167】
f)
2−ブロモ−8−(4,4−ジメチル−シクロヘキシル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリジン
標記化合物[白色の固体(43mg、粗物質)]を、8−(4,4−ジメチル−シクロヘキシル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イルアミン(36mg、0.14mmol)から、実施例7aと同様にして調製した。
MS ISP (m/e): 308.2/310.2 (98/100) [(M+H)
+]
【0168】
g)
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[8−(4,4−ジメチル−シクロヘキシル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
標記化合物を、(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−アミン(46.9mg、0.209mmol)及び2−ブロモ−8−(4,4−ジメチル−シクロヘキシル)−(1,2,4)トリアゾロ(1,5−a)ピリジン(43mg、0.14mmol)から、実施例6eと同様にして白色の固体(12.3mg、19%)として調製した。
MS ISP (m/e): 452.2 (100) [(M+H)
+]
【0169】
実施例21
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−(7−フラン−2−イル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−2−イル)−アミン
【化66】
【0170】
a)
2−ブロモ−7−フラン−2−イル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン
標記化合物[褐色の固体(50mg、粗物質)]を、7−フラン−2−イル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−2−イル−アミン(CAS 338793-16-1; WO 2004005323)(30mg、0.14mmol)から、実施例7aと同様にして調製した。
MS ISP (m/e): 265.0 [(M+H)
+]
【0171】
b)
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−(7−フラン−2−イル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−2−イル)−アミン
標記化合物を、(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−アミン(46.9mg、0.209mmol)及び2−ブロモ−7−フラン−2−イル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジンから、実施例6eと同様にして白色の固体(15.6mg、27%)として調製した。
MS ISP (m/e): 409.0 (100) [(M+H)
+]
【0172】
実施例22
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[7−トリフルオロメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
【化67】
【0173】
a)
2−ブロモ−7−トリフルオロメチル[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン
標記化合物[褐色の固体(39mg、粗物質)]を、7−トリフルオロメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル−アミン(CAS 1260811-97-9; WO 2011092272)(30mg、0.14mmol)から、実施例7aと同様にして調製した。
MS ISP (m/e): 266.0/268.0 (85/100) [(M+H)
+]
【0174】
b)
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[7−トリフルオロメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
標記化合物を、(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−アミン(49.2mg、0.22mmol)及び2−ブロモ−7−トリフルオロメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン(遊離体アミン、CAS 1260811-97-9; WO 2011092272)(39mg、0.147mmol)から、実施例6eと同様にしてオフホワイトの固体(25.1mg、42%)として調製した。
MS ISP (m/e): 410.2 (100) [(M+H)
+]
【0175】
実施例23
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[8−(4−トリフルオロメチル−シクロヘキシル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
【化68】
【0176】
b)
8−(4−トリフルオロメチル−シクロヘキシル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル−アミン
メタノール(5mL)中の8−(4−トリフルオロメチル−シクロヘキセニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イルアミン(CAS 1329673-42-8, US 20110201605)(30mg、0.106mmol)の溶液に、10%Pd/C(30mg)を加え、反応混合物を、水素バルーン雰囲気下、25℃で2時間撹拌した。反応混合物をセライトベッドに通して濾過し、濾液を真空下で蒸発させて、標記化合物を白色の固体(30mg、99%)として得て、これをさらに精製することなく次の工程に使用した。
MS ISP (m/e): 285.2 (100) [(M+H)
+]
【0177】
b)
2−ブロモ−8−(4−トリフルオロメチル−シクロヘキシル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン
標記化合物[白色の固体(37mg、粗物質)]を、8−(4−トリフルオロメチル−シクロヘキシル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル−アミン(30mg、0.10mmol)から、実施例7aと同様にして調製した。
MS ISP (m/e): 348.0/350.0 (100/85) [(M+H)
+]
【0178】
c)
[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[8−(4−トリフルオロメチル−シクロヘキシル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
標記化合物を、(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−アミン(34.2mg、0.15mmol)及び2−ブロモ−8−(4−トリフルオロメチル−シクロヘキシル)−[1,2,4]トリアゾロ(1,5−a)ピリジン(37mg、0.10mmol)から、実施例6eと同様にして明褐色の固体(4mg、8%)として調製した。
MS ISP (m/e): 499.2 (100) [(M+H)
+]
【0179】
実施例24
[(rac)−8−endo−3−(6−メチル−ピリミジン−4−イル)−6−オキサ−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[8−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
【化69】
【0180】
a)
(rac)−3−ベンジル−6−オキサ−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オン
メタノール(2mL)中のベンジルアミン(1.26mL、11.6mmol)の溶液を、窒素下、メタノール(8mL)中のジヒドロ−フラン−3−オン(1g、11.6mmol)、パラホルムアルデヒド(1.04g、34.84mmol)及び氷酢酸(0.67mL、11.61mmol)の還流溶液に3時間かけて滴下した。還流を1時間続けた後、褐色の反応混合物を23℃で16時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮した。得られた油状物を水で希釈し、6N NaOH水溶液で塩基性にした。水溶液を酢酸エチルで抽出し、水、ブラインで洗浄して、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、減圧下で濃縮した。粗生成物を、溶離剤としてヘキサン中25〜30%酢酸エチルを用いたシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した。標記化合物を無色の粘着性液体(500mg、20%)として得た。
【0181】
b)
(rac)−3−ベンジル−6−オキサ−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オンオキシム
エタノール(5mL)中の(rac)−3−ベンジル−6−オキサ−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オン(500mg、2.30mmol)、ヒドロキシルアミン塩酸塩(224mg、3.22mmol)及びピリジン(0.32mL)の混合物を100℃で2時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮した。2.5N水酸化ナトリウム水溶液(10mL)を残渣に加えた。得られた溶液を酢酸エチル(50mL)で抽出して、水及びブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させて、濾過して、減圧下で濃縮した。粗生成物を、溶離剤として5〜10%酢酸エチル/ヘキサン混合物を用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、標記化合物を褐色の粘着性液体(220mg、43%)として得た。
【0182】
c)
(rac)−8−endo−3−ベンジル−6−オキサ−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イルアミン
メタノール(140mL)中の(rac)−3−ベンジル−6−オキサ−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オンオキシム(6.6g、28.4mmol)の脱酸素溶液に、アルゴン雰囲気下、ラネーニッケル(1.36g)を加えた。これを、水素バルーンを使用して23℃で1時間水素化した。反応物をセライトベッドに通して濾過し、濾液を濃縮乾固した。粗残渣を、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離剤として、ジクロロメタン中0.5〜1.5%メタノール)により精製した。exo−異性体とendo−異性体の混合物を得た。カラムクロマトグラフィーを2回繰り返して、endo−異性体を無色の油状物(260mg、42%)として得た。
【0183】
d)
((rac)−8−endo−3−ベンジル−6−オキサ−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル)−[8−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
マイクロ波バイアル中、脱水1,4−ジオキサン(4mL)中の2−ブロモ−8−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン(100mg、0.30mmol)、(rac)−8−endo−3−ベンジル−6−オキサ−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イルアミン(66mg、0.305mmol)及びナトリウムフェノキシド(45mg、0.39mmol)の溶液を、アルゴンで10分間パージした。Pd
2(dba)
3・CHCl
3(11mg、0.011mmol)及びキサントホス(13mg、0.022mmol)を溶液に加え、脱気をさらに5分間続けた後、反応混合物を、マイクロ波中、130℃で30分間加熱した。反応物をジクロロメタン(20mL)で希釈し、1M炭酸ナトリウム水溶液(1×30mL)で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣を、溶離剤としたMeOH/ジクロロメタン(3%)を使用してシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、標記化合物を明褐色の固体(85mg、59%)として得た。
【0184】
e)
(rac)−8−endo−6−オキサ−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル−[8−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
メタノール(15mL)中の((rac)−8−endo−3−ベンジル−6−オキサ−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル)−[8−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン(85mg、0.18mmol)の脱酸素溶液に、10%パラジウム炭素(19mg)及び数滴の25%塩酸水溶液を加えた。反応物の塊を、大気圧の水素バルーン下、23℃で2日間撹拌した。反応物の塊をセライトベッドに通して濾過し、濾液を減圧下で蒸発乾固させ、標記化合物を褐色の粘着性固体(68mg、99%)として得た。
【0185】
f)
[(rac)−8−endo−3−(6−メチル−ピリミジン−4−イル)−6−オキサ−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−[8−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
NMP(1mL)中の(rac)−8−endo−6−オキサ−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル−[8−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン(68mg、0.181mmol)の溶液に、得られる溶液のpHが塩基性になるまでトリエチルアミンを加えた。この反応物に、4−クロロ−6−メチル−ピリミジン(70mg、0.544mmol)を加え、混合物を135℃で2時間加熱した。反応物の塊を冷却し、酢酸エチル(50mL)と水(10mL)で分液した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮乾固した。得られた粗残渣を、溶媒としてアセトニトリル及び酢酸アンモニウム緩衝水溶液を使用した分取HPLCとXbridgeカラムにより精製して、標記化合物を明褐色の固体(24.0mg、28%)として得た。
MS ISP (m/e): 468.4 [(M+H)
+]
【0186】
実施例25
[(rac)−9−exo−7−(6−メチル−ピリミジン−4−イル)−3−チア−7−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノナ−9−イル]−[8−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
【化70】
【0187】
a)
(rac)−7−ベンジル−3−チア−7−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノナン−9−オン
標記化合物を、テトラヒドロ−チオピラン−4−オン(10g、86.0mmol)から、実施例24aと同様にして明黄色の固体(4g、17%)として調製した。
【0188】
b)
(rac)−7−ベンジル−3−チア−7−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノナン−9−オンオキシム
標記化合物を、(rac)−7−ベンジル−3−チア−7−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノナン−9−オンから、実施例24bと同様にして固体(2.4g、90%)として調製した。
【0189】
c)
(rac)−9−exo−7−ベンジル−3−チア−7−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノナ−9−イルアミン
標記化合物を、(rac)−7−ベンジル−3−オキサ−7−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノナン−9−オンオキシム(1.5g、5.7mmol)から、実施例24cと同様にして固体(150mg、10%)として調製した。
【0190】
d)
((rac)−9−exo−7−ベンジル−3−チア−7−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノナ−9−イル)−[8−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
標記化合物を、2−ブロモ−8−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン(150mg、0.457mmol)及び(rac)−9−exo−7−ベンジル−3−チア−7−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノナ−9−イルアミン(124.7mg、0.503mmol)から、実施例24dと同様にして明褐色の固体(90.0mg、39%)として調製した。
【0191】
e)
((rac)−9−exo−3−チア−7−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノナ−9−イル)−[8−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
標記化合物を、((rac)−9−exo−7−ベンジル−3−チア−7−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノナ−9−イル)−[8−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン(90mg、0.182mmol)から、実施例24eと同様にして明黄色の固体(70.0mg、95%)として調製した。
【0192】
f)
[(rac)−9−exo−7−(6−メチル−ピリミジン−4−イル)−3−チア−7−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノナ−9−イル]−[8−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
標記化合物を、((rac)−9−exo−3−チア−7−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノナ−9−イル)−[8−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン(70mg,0.173mmol)から、実施例24fと同様にして明褐色の固体(8.7mg、10%)として調製した。
MS ISP (m/e): 498.4 [(M+H)
+]
【0193】
実施例26
[(rac)−9−endo−3−(6−メチル−ピリミジン−4−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノナ−9−イル]−[8−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
【化71】
【0194】
a)
(rac)−3−ベンジル−3−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノナン−9−オンオキシム
標記化合物を、3−ベンジル−3−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノナン−9−オン(市販品)(1.5g、6.54mmol)から、実施例24bと同様にして油状液体(1.4g、87%)として調製した。
【0195】
b)
(rac)−9−endo−/exo−3−ベンジル−3−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノナ−9−イルアミン
標記化合物を、(rac)−3−ベンジル−3−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノナン−9−オンオキシム(1.4g、5.72mmol)から、実施例24cと同様にして明黄色の固体(1.2g、91%)として調製した。
【0196】
c)
((rac)−9−endo−/exo−3−ベンジル−3−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノナ−9−イル)−[8−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
標記化合物を、2−ブロモ−8−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン(200mg、0.61mmol)及び(rac)−9−endo−/exo−3−ベンジル−3−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノナ−9−イルアミン(140mg、0.457mmol)から、実施例24dと同様にして明褐色の粘着性固体(80mg、27%)として調製した。
【0197】
d)
((rac)−9−endo−/exo−3−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノナ−9−イル)−[8−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
標記化合物を、((rac)−9−endo−/exo−3−ベンジル−3−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノナ−9−イル)−[8−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン(65mg、0.165mmol)から、実施例24eと同様にして褐色の粘着性固体(64mg、99%)として調製した。
【0198】
e)
[(rac)−9−endo−3−(6−メチル−ピリミジン−4−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノナ−9−イル]−[8−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
標記化合物を、((rac)−9−endo−/exo−3−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノナ−9−イル)−[8−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン(80mg、0.166mmol)から、実施例24fと同様にして明褐色の固体(6.0mg、7.6%)として調製した。
MS ISP (m/e): 480.4 [(M+H)
+]
【0199】
実施例27
[(rac)−9−exo−7−(6−メチル−ピリミジン−4−イル)−3−オキサ−7−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノナ−9−イル]−[8−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
【化72】
【0200】
a)
(rac)−3−ベンジル−3−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノナン−9−オン
標記化合物を、テトラヒドロ−ピラン−4−オン(10g、99mmol)から、実施例24aと同様にして明黄色の油状物(4g、17%)として調製した。
【0201】
b)
(rac)−7−ベンジル−3−オキサ−7−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノナン−9−オンオキシム
標記化合物を、(rac)−3−ベンジル−3−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノナン−9−オン(4g、17.3mmol)から、実施例24bと同様にして油状液体(4g、94%)として調製した。
【0202】
c)
(rac)−9−endo−/exo−7−ベンジル−3−オキサ−7−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノナ−9−イルアミン
標記化合物を、(rac)−7−ベンジル−3−オキサ−7−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノナン−9−オンオキシム(5g、20.3mmol)から、実施例24cと同様にして固体(4g、85%)として調製した。
【0203】
d)
(rac)−9−endo−/exo−7−ベンジル−3−オキサ−7−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノナ−9−イル)−[8−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
標記化合物を、2−ブロモ−8−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン(150mg、0.45mmol)及び(rac)−9−endo−/exo−7−ベンジル−3−オキサ−7−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノナ−9−イルアミン(116.7mg、0.50mmol)から、実施例24dと同様にして明褐色の固体(150mg、68%)として調製した。
【0204】
e)
(rac)−9−endo−/exo−3−オキサ−7−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノナ−9−イル)−[8−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
標記化合物を、(rac)−9−endo−/exo−7−ベンジル−3−オキサ−7−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノナ−9−イル)−[8−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン(150mg、0.313mmol)から、実施例24eと同様にして明黄色の固体(120mg、98%)として調製した。
【0205】
f)
[(rac)−9−exo−7−(6−メチル−ピリミジン−4−イル)−3−オキサ−7−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノナ−9−イル]−[8−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
標記化合物を、(rac)−9−endo−/exo−3−オキサ−7−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノナ−9−イル)−[8−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン(121mg、0.311mmol)から、実施例24fと同様にして明褐色の固体(20.9mg、14%)として調製した。
MS ISP (m/e): 482.4 [(M+H)
+]
【0206】
実施例28
[(rac)−8−exo−メチル−3−(6−メチル−ピリミジン−4−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−endo−イル]−[8−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
【化73】
【0207】
a)
(rac)−8−endo−/exo−3−ベンジル−8−endo−/exo−メチル−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オール
脱水テトラヒドロフラン(100mL)中の(rac)−3−ベンジル−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オン(7g、32.5mmol)の溶液に、窒素雰囲気下、−20℃で、THF中のメチルマグネシウムブロミドの溶液(1.4M、104mL、146.5mmol)をシリンジで加えた。反応混合物を−20℃で30分間、次に、23℃で16時間撹拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニア水溶液でクエンチし、酢酸エチル(3×75mL)で抽出して、水及びブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させて、減圧下で濃縮乾固した。粗残渣を、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離剤として、ヘキサン中15〜20%酢酸エチル)により精製して、標記化合物(5g、66%)を淡黄色の油状物として得た。
【0208】
b)
N−((rac)−3−ベンジル−8−exo−メチル−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−endo−イル)−アセトアミド
アセトニトリル(27mL)中の(rac)−8−endo−/exo−3−ベンジル−8−endo−/exo−メチル−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オール(5.4g、23.3mmol)の溶液に、23℃で、濃硫酸(22mL)を10分間かけて加えた。反応混合物を23℃で16時間撹拌した。反応混合物を氷に注ぎ、得られた溶液を水酸化カリウム水溶液でpH10に調整した。これを酢酸エチル(3×50mL)で抽出し、水及びブラインで洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、減圧下で濃縮した。粗残渣を、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離剤として、ヘキサン中25〜30%酢酸エチル)により精製して、標記化合物を明黄色の固体(1g、16%)として得た。
【0209】
c)
(rac)−3−ベンジル−8−exo−メチル−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−endo−イルアミン
6N HCl水溶液(40mL)中の3−N−((rac)−3−ベンジル−8−exo−メチル−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−endo−イル)−アセトアミド(1g、3.67mmol)の溶液を36時間還流した。反応混合物を20%NaOH水溶液でアルカリ性(pH=11)にし、酢酸エチル(3×50mL)で抽出して、水及びブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させて、濾過して、減圧下で濃縮乾固した。粗残渣を、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離剤として、ジクロロメタン中2〜3.5%メタノール)により精製して、標記化合物を明褐色の半固体(225mg、27%)として得た。
【0210】
d)
(rac)−3−ベンジル−8−exo−メチル−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−endo−イル)−[8−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
標記化合物を、2−ブロモ−8−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン(100mg、0.305mmol)及び(rac)−3−ベンジル−8−exo−メチル−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−endo−イルアミン(77.1mg、0.335mmol)から、実施例24dと同様にして明褐色の固体(60mg、41%)として調製した。
【0211】
e)
(rac)−8−exo−メチル−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−endo−イル)−[8−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
標記化合物を、(rac)−3−ベンジル−8−exo−メチル−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−endo−イル)−[8−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン(44mg、0.092mmol)から、実施例24eと同様にして明黄色の固体(35mg、98%)として調製した。
【0212】
f)
[(rac)−8−exo−メチル−3−(6−メチル−ピリミジン−4−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−endo−イル]−[8−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン
標記化合物を、(rac)−3−ベンジル−8−exo−メチル−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−endo−イル)−[8−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−アミン(35mg、0.09mmol)から、実施例24fと同様にして明褐色の固体(1.8mg、4.2%)として調製した。
MS ISP (m/e): 480.4 [(M+H)
+]
【0213】
実施例29
[(rac)−8−(4−フルオロ−フェニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−[(rac)−8−exo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−アミン
【化74】
【0214】
a)
N−((rac)−8−exo−3−ベンジル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−(rac)−8−(4−フルオロフェニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−アミン
1,2−ジクロロエタン(5mL)中の(rac)−8−(4−フルオロフェニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−アミン(CAS 1262197-53-4; US 20110201605)(128mg、551μmol)及び(rac)−3−ベンジル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オン(178mg、827μmol)の溶液に、撹拌下及び窒素雰囲気下、チタンイソプロポキシド(470mg、489μL、1.65mmol)を加え、85℃で一晩撹拌した。室温に冷ました後、エタノール(5mL)、次に、水素化ホウ素ナトリウム(83.4mg、2.2mmol)を慎重に加えた。反応物を85℃で一晩撹拌した。冷却した後、水を加え、反応物を30分間撹拌した。沈殿物を濾別し、エタノールで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮し、水を加えた。反応物を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣を、溶離剤として塩化メチレン〜塩化メチレン/メタノール(v/v 19:1)を使用したシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。標記化合物を黄色の粘性油状物として粗物質(84mg)で得て、これをさらに精製することなく次の工程に使用した。
MS ISP (m/e): 432.4 (100) [(M+H)+], 218.3 (87), 275.2 (24)
【0215】
b)
N−((rac)−8−exo−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−(rac)−8−(4−フルオロフェニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−アミン塩酸塩
メタノール(1.95mL)中のN−((rac)−8−exo−3−ベンジル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−8−(rac)−8−(4−フルオロフェニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−アミン(84mg、195μmol)の溶液に、1滴の5%塩化水素水溶液及び10%Pd/C(20.7mg、195μmol)を加えた。反応物を水素雰囲気下で一晩水素化した。触媒を濾別し、メタノールで洗浄した。濾液を減圧下で蒸発させ、標記化合物を明褐色の固体(80mg)として得た。粗物質をさらに精製することなくそのまま次の工程に使用した。
【0216】
c)
[(rac)−8−(4−フルオロ−フェニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−[(rac)−8−exo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−アミン
エタノール(1mL)中のN−((rac)−8−exo−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−(rac)−8−(4−フルオロフェニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−アミン塩酸塩(79mg、209μmol)の溶液に、エタノール(0.5mL)に溶解させたトリエチルアミン(63.5mg、87.4μL、627μmol)及び5−クロロ−3−メチル−1,2,4−チアジアゾール(38.5mg、272μmol)を加えた。反応物を100℃で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣を、溶離剤として塩化メチレン〜塩化メチレン/メタノール(v/v 19:1)混合物のグラジエントを使用したカラムクロマトグラフィーにより精製した。化合物を、溶離剤として酢酸エチル〜酢酸エチル/メタノール(v/v 9:1)混合物のグラジエントを使用してシリカゲル上で2回精製して、標記化合物を明黄色の固体(33mg、36%)として得た。
MS ISP (m/e): 440.5 (100) [(M+H)
+]
【0217】
実施例30
[8−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−[(rac)−8−endo−3−(2−メチル−ピリミジン−4−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−アミン
【化75】
【0218】
a)
N−((rac)−8−endo−3−ベンジル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−8−(3,4−ジフルオロフェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−アミン
ジオキサン(7mL)中の2−ブロモ−8−(3,4−ジフルオロフェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン(CAS 1329672-92-5; US 20110201605)(372mg、1.2mmol)及び(rac)−8−endo−3−ベンジル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−アミン(216mg、1mmol)の溶液に、窒素雰囲気下及び撹拌下、ナトリウムフェノキシド(183mg、1.5mmol)、4,5−ビス(ジフェニルホスフィン)−9,9−ジメチルキサンテン(94.5mg、160μmol)及びトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)クロロホルム付加体(85.4mg、80.0μmol)を加えた。反応物を3回脱気して、マイクロ波オーブン中、130℃で30分間加熱した。これを塩化メチレンで希釈し、1M炭酸ナトリウム水溶液及び飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄して、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。残渣を、溶離剤としてヘプタン/酢酸エチル(v/v 4:1〜1:1)混合物を使用したシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。標記化合物を褐色の粘性油状物(188mg、42%)として得た。
MS ISP (m/e): 446.5 (50) [(M+H)
+], 337.4 (100)
【0219】
b)
[8−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−[(rac)−8−endo−3−(2−メチル−ピリミジン−4−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−アミン
メタノール(1.6mL)中のN−((rac)−8−endo−3−ベンジル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−8−(3,4−ジフルオロフェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−アミン(70mg、157μmol)の溶液に、窒素雰囲気下、1滴の25%塩化水素水溶液を加え、撹拌した。反応物を1barで一晩水素化した。触媒を濾別し、エタノールで洗浄した。溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣をエタノール(1.6mL)に溶解させた。トリエチルアミン(47.7mg、65.7μL、471μmol)及び4−クロロ−2−メチルピリミジン(25.0mg、189μmol)を加え、反応物を、マイクロ波オーブン中、150℃で30分間加熱した。室温に冷却した後、溶媒を減圧下で除去し、残渣を、溶離剤として酢酸エチル〜酢酸エチル/メタノール(v/v 9:1)のグラジエントを使用したシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。標記化合物を明黄色の固体(36mg、51%)として得た。
MS ISP (m/e): 448.5 (100) [(M+H)+], 225.0 (80)
【0220】
実施例31
[(rac)−8−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−アミン
【化76】
【0221】
a)
N−((rac)−8−endo−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−(rac)−(3,4−ジフルオロフェニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−アミン塩酸塩
エタノール(6.27mL)中のN−((rac)−8−endo−3−ベンジル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−(rac)8−(3,4−ジフルオロフェニル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−アミン(107mg、240μmol)、10%Pd/C(107mg、1.01mmol)及び濃塩酸水溶液(90.0mg、75.0μL、617μmol)の懸濁液を、50barの水素雰囲気下、50℃で24時間水素化した。触媒を濾別して、エタノールで洗浄し、溶媒を減圧下で除去して、標記化合物を白色の半固体(85mg、89%)として得た。
MS ISP (m/e): 360.6 (100) [(M+H)
+]
【0222】
b)
[(rac)−8−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]−[(rac)−8−endo−3−(3−メチル−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル)−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル]−アミン
エタノール(2.1mL)中のN−((rac)−8−endo−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル)−(rac)−(3,4−ジフルオロフェニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−アミン塩酸塩(83mg、210μmol)の溶液に、エタノール(0.5mL)に溶解させたトリエチルアミン(63.6mg、87.7μL、629μmol)及び5−クロロ−3−メチル−1,2,4−チアジアゾール(35.6mg、252μmol)を加えた。反応物を100℃で一晩加熱した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を、溶離剤として酢酸エチル〜酢酸エチル/メタノール(v/v 9:1)混合物のグラジエントを使用したシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。標記化合物を白色の固体(55mg、57%)として得た。
MS ISP (m/e): 458.6 (100) [(M+H)+], 230.0 (50)