(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記現金カセットの前記開錠判別機構は、前記現金カセットに形成された透過孔と、前記透過孔を遮蔽し、前記施錠部の前記取り出し扉の施錠に応じて移動して前記透過孔を開放する遮蔽板とを備え、
前記収納部は収納した前記現金カセットの前記透過孔に対して発光した光の受光状況に応じて、前記現金カセットの前記開扉実績の有無を判定する、
ことを特徴とする請求項2記載の現金カセット収納装置。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態に係る現金カセット収納処理システムを説明するための概念図である。
【0012】
現金カセット収納処理システム10では、現金カセット収納装置30は、現金カセットXが収納されると、POS端末20から当該現金カセットXが回収した金銭(硬貨及び紙幣)の、合計金額・金種・数量等に関する金銭の情報(以下、金銭情報という)を取得するものである。
【0013】
このような現金カセット収納処理システム10は、POS端末20と現金カセット収納装置30とを備え、POS端末20と現金カセット収納装置30とがネットワーク40を介して通信可能に接続されている。
【0014】
まず、POS端末20は、小売店等の支払い時に利用される。小売店等で係員がPOS端末20を用いて、例えば、物品を購入する顧客から現金を受け取り、当該物品の支払い金額に基づき釣銭を顧客に手渡す。このようなPOS端末20は、バーコード(図示を省略)等の入力手段、釣銭釣札部21、現金カセットX(釣銭釣札部21に内蔵)、制御ユニット部22等を備える。
【0015】
釣銭釣札部21は、投入された金銭(硬貨及び紙幣)を識別して収納すると共に、必要な釣銭及び釣札を出力する。また、釣銭釣札部21は、収納する金銭を後述する現金カセットXに出金(収納)して回収させる。この際、釣銭釣札部21は、出金する金銭の金額を計数し、現金カセットXが回収した金銭(硬貨及び紙幣)の、合計金額・金種・数量等に関する金銭の情報(金銭情報)を現金カセット情報保持部22aに保持させる。
【0016】
釣銭釣札部21に内蔵される現金カセットXは、釣銭釣札部21が収納する硬貨及び紙幣を内部に回収して、釣銭釣札部21に着脱可能に収納される。また、現金カセットXは現金カセットXを識別する識別情報が対応付けられている。なお、当該識別情報は、例えば、識別番号等を印字したラベルを外部から視認できるように現金カセットXの筐体表面に貼付しておく。または、当該識別情報を記録したRFID(Radio Frequency IDentification)タグを現金カセットXに取り付けておく。
【0017】
制御ユニット部22は、POS端末20全体を制御するものであり、釣銭釣札部21等の制御を行うことができる。また、制御ユニット部22は、現金カセット情報保持部22aを備え、金銭情報特定部22b等の機能を有する。
【0018】
現金カセット情報保持部22aは、現金カセットXの識別情報に、現金カセットXに回収した金銭の金銭情報を対応させた現金カセット情報を保持する。
金銭情報特定部22bは、後述するように現金カセット収納装置30からの送信要求に応じて現金カセット情報保持部22aを参照し識別情報に応じて特定した現金カセットXの金銭情報を現金カセット収納装置30に送信する。
【0019】
次いで、現金カセット収納装置30について説明する。
現金カセット収納装置30は、POS端末20で釣銭釣札部21から現金を回収した現金カセットXを収納するものである。このような、現金カセット収納装置30は、表示部31、入力部32、収納部33及び制御ユニット部34等を備える。
【0020】
表示部31は、処理結果・警告等を表示する。例えば、後述するように、係員により収納された現金カセットXが受け入れ対象外である場合には、表示部31はその旨の警告を表示することができる。
【0021】
入力部32は係員による操作入力を受け付ける。例えば、識別情報として識別番号が印字されたラベルが現金カセットXに貼付されている場合には、係員は入力部32に対して当該識別番号を操作入力することができる。
【0022】
収納部33は、POS端末20が備える釣銭釣札部21から金銭を回収した現金カセットXを着脱可能に収納する。
制御ユニット部34は、現金カセット収納装置30全体を制御するものである。制御ユニット部34は、識別情報受付部34a、送信要求部34b及び金銭情報取得部34c等の機能を有する。
【0023】
識別情報受付部34aは、現金カセットXに対応付けられた識別情報を受け付ける。例えば、収納対象の現金カセットXの収納時に、係員が入力部32に対して所定の識別番号等の識別情報を操作入力すると、識別情報受付部34aが当該識別情報を受け付ける。また、識別情報が記録されたRFIDタグが現金カセットXに貼付されている場合には、現金カセット収納装置30に備えられた図示しないRFIDリーダライタがRFIDタグの情報を読み取り、読み取った情報から識別情報受付部34aが当該識別情報を受け付ける。
【0024】
送信要求部34bは、受け付けた識別情報と共に、当該識別情報に対応する金銭情報の送信要求をPOS端末20に通知する。
金銭情報取得部34cは、識別情報に対応する現金カセットXが回収した金銭の金銭情報をPOS端末20から取得する。
【0025】
なお、このような制御ユニット部22(POS端末20)の金銭情報特定部22b、並びに、制御ユニット部34(現金カセット収納装置30)の識別情報受付部34a、送信要求部34b及び金銭情報取得部34cは、POS端末20及び現金カセット収納装置30がそれぞれ備える図示しないCPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)によって現金カセット収納プログラムが実行されることにより、その処理機能が実現されるようにすることも可能である。
【0026】
このような現金カセット収納処理システム10における現金カセット収納処理について説明する。
まず、小売店等の係員は、POS端末20にて、釣銭釣札部21に対して操作入力を行って、釣銭釣札部21から内部に収納されている金銭を現金カセットXに回収させる。この際に、釣銭釣札部21が現金カセットXに回収された金銭の金額を計数して、計数した金銭情報を現金カセットXの識別情報に対応させて現金カセット情報として現金カセット情報保持部22aに保持させる。
【0027】
係員は、このようにして現金の回収が完了した現金カセットXを釣銭釣札部21から取り出し、現金カセット収納装置30まで運ぶ。そして、運んだ現金カセットXを現金カセット収納装置30の収納部33に収納して、入力部32に現金カセットXの識別情報を操作入力する。または、現金カセットXの識別情報はRFIDタグにより自動的に入力するようにすることも可能である。すると、識別情報受付部34aは、収納された現金カセットXの識別情報を受け付けて、送信要求部34bは、識別情報受付部34aが受け付けた識別情報と共に、当該識別情報に対応する金銭情報の送信要求をPOS端末20に通知する。
【0028】
POS端末20では、金銭情報特定部22bが現金カセット情報保持部22aを参照して、通知された識別情報に対応する金銭情報を特定し、特定して金銭情報を現金カセット収納装置30に通知する。
【0029】
現金カセット収納装置30では、金銭情報取得部34cが収納部33に収納された現金カセットXが回収した現金の金銭情報をPOS端末20から取得することができる。
このように現金カセット収納処理システム10では、現金カセットXを現金カセット収納装置30の収納部33に収納すると共に、現金カセットXに対応付けた識別情報を入力する。現金カセット収納装置30は入力された識別情報に基づいてPOS端末20から現金カセットXが回収した現金の金銭情報を取得するようにした。これにより、係員は金銭を直接扱うことなく現金カセットXに回収させることができ、現金カセットXに金銭を移し替える煩雑な作業が不要となる。さらに、現金カセット収納装置30は、現金カセットXが回収した現金の紛失を防止できると共に、現金カセットXが回収した現金の金銭情報を確実に取得することができるようになる。
【0030】
現金カセット収納装置30は、さらにこの後、特許文献1,2等のように、現金集配センタにネットワークを介して金銭情報を通知し、警送業者に現金カセットXを現金集配センタに警送させることができる。
【0031】
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態では、第1の実施の形態についてより具体的に説明する。
まず、現金カセット収納処理システムの概要について
図2を用いて説明する。
【0032】
図2は、第2の実施の形態に係る現金カセット収納処理システムを説明するための図である。
現金カセット収納処理システム1000は、POSシステム100と現金カセット収納装置200とを備え、POSシステム100と現金カセット収納装置200とはネットワーク131を介して通信可能に接続されている。
【0033】
また、現金カセット収納装置200は、ネットワーク231を介して現金集配センタ300と、現金集配センタ300はネットワーク331を介して金融機関400とそれぞれ通信可能に接続されている。
【0034】
なお、このような現金カセット収納処理システム1000では、POSシステム100にて、自動釣銭機106、自動釣札機108から硬貨並びに紙幣を回収した現金カセットを現金カセット収納装置200に収納する。さらに、現金カセット収納装置200は、現金カセットが回収した金銭(硬貨及び紙幣)の、合計金額・金種・数量等に関する金銭の情報(以下、金銭情報という)を、ネットワーク131を介してPOSシステム100から通知される。
【0035】
現金カセット収納装置200は、特許文献1,2に開示されているように、現金を回収した現金カセット107を収納して、現金の金銭情報をこのようにして得ると、現金集配センタ300にネットワーク231を介して金銭情報を通知すると共に、警送業者により現金カセット107を警送させる。また、現金集配センタ300は、金銭情報に基づき、金融機関400に立替送金する。
【0036】
このような現金カセット収納処理システム1000では、POSシステムから金融機関までの送金を、回収した現金に直接触れることなく行うことができる。
それでは、現金カセット収納処理システム1000のPOSシステム100及び現金カセット収納装置200の詳細について説明する。
【0037】
まず、POSシステム100のシステム構成について
図3〜
図5を用いて説明する。
図3は、第2の実施の形態に係るPOSシステムを説明するための図である。
POSシステム100は、POSサーバ130と1台または複数台のPOS端末101(図示は1台)を備え、販売時点情報管理を行う。POSサーバ130とPOS端末101は、ネットワーク131を介して通信可能に接続される。POSサーバ130は、外部端末装置(例えば、外部サーバ)と通信可能に接続可能である。
【0038】
POSサーバ130は、POS端末101により登録された販売情報を一元管理する。また、POSサーバ130は、商品を識別するための商品コードや価格等を登録した商品マスタを管理する。
【0039】
POS端末101は、キャッシャユニット102とチェッカユニット103とを有する。キャッシャユニット102は、主として販売代金の受領作業を行うためのユニットである。キャッシャユニット102は、制御ユニット104、キーボード105、自動釣銭機106、現金カセット107、自動釣札機108、磁気カードリーダ109、タッチパネル110、ディスプレイ111、カスタマディスプレイ112、プリンタ113を有する。
【0040】
制御ユニット104は、キャッシャユニット102を制御すると共に、POS端末101を統括的に制御するコンピュータである。
自動釣銭機106は、顧客から受け取った硬貨の入金と、釣銭の出金とを行う。
【0041】
自動釣札機108は、顧客から受け取った紙幣の入金と、釣札の出金とを行う。
現金カセット107は、自動釣銭機106及び自動釣札機108からそれぞれ出金した硬貨及び紙幣を収納する収納庫である。なお、現金カセット107の詳細については後述する。なお、自動釣銭機106と自動釣札機108の代わりに、自動釣銭機106と自動釣札機108のそれぞれの機能を集約した自動釣銭釣札機を用いた構成を適用することも可能である。
【0042】
ディスプレイ111は、取引作業を行うための所定のGUI(Graphical User Interface)を表示する。ディスプレイ111は、例えば、液晶ディスプレイである。ディスプレイ111は、タッチパネル110の下層に位置している。ディスプレイ111の表示する画像は、タッチパネル110を透過して、係員から視認可能である。係員は、ディスプレイ111によって表示された画像を見ながら、タッチパネル110に対するタッチ操作を行うことができる。
【0043】
キーボード105は、ディスプレイ111に表示されたGUIを操作するための入力装置である。
カスタマディスプレイ112は、顧客側に取引情報を表示する表示装置であり、例えば、商品購入代金の合計額、顧客からの預かり金額、釣銭金額等を表示する。
【0044】
磁気カードリーダ109は、クレジットカードや会員カード等が備える磁気ストライプに記録された情報を読み取る。プリンタ113は、顧客との取引結果をロール紙に印字してレシートを発行する印刷装置である。
【0045】
チェッカユニット103は、主として商品コードの入力作業を行うためのユニットである。チェッカユニット103は、レーン台115、支柱116、固定スキャナ117、スピーカ118、多項目キーボード119、ディスプレイ120、カスタマディスプレイ121、タッチパネル122を有する。
【0046】
レーン台115は、支柱116を支持する。また、レーン台115には、顧客が持参した買い物かごや、買い物かごに投入された商品が載置される。
支柱116は、固定スキャナ117、スピーカ118、多項目キーボード119、ディスプレイ120、カスタマディスプレイ121、タッチパネル122を支持する。
【0047】
固定スキャナ117は、商品に付与されたバーコードを読み取るための装置である。係員は、商品に付されたバーコードを固定スキャナ117に向けてかざすことで、固定スキャナ117を入力装置とした商品コードの入力を行う。商品コードの入力結果は、ディスプレイ120に表示されて、係員が商品コードの入力結果を確認することができる。
【0048】
タッチパネル122は、バーコードの付されていない商品(例えば、ばら売りの野菜や魚等の生鮮食料品や、惣菜等)をディスプレイ120に表示される商品群から選択する入力装置である。カスタマディスプレイ121は、顧客側に取引情報を表示する表示装置であり、例えば、商品コードを入力した商品の名称、単価等を表示する。また、スピーカ118により音声で入力結果を報知する。
【0049】
多項目キーボード119は、係員の操作を受け付ける。例えば、多項目キーボード119は、スピーカ118からの音声出力で注意喚起されたときに、操作の誤りを認識した係員による訂正操作を受け付ける。
【0050】
次いで、POSシステム100のキャッシャユニット102のハードウェア構成について
図4を用いて説明する。
図4は、第2の実施の形態に係るPOSシステムのハードウェア構成例の図である。
【0051】
キャッシャユニット102は、制御ユニット104に各種入出力装置を接続する。制御ユニット104は、CPU104aによって装置全体が制御されている。CPU104aには、バス104gを介してRAM(Random Access Memory)104b、HDD(Hard Disk Drive:ハードディスクドライブ)104c、通信インタフェース104d、グラフィック処理装置104e、及び入出力インタフェース104fが接続されている。
【0052】
RAM104bには、CPU104aに実行させるOS(Operating System)のプログラムやサーバを実行するためのアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、RAM104bには、CPU104aによる処理に必要な各種データまた処理で生成されたデータ等が格納される。
【0053】
HDD104cには、OSやアプリケーションプログラムが格納される。また、後述するように現金カセット107に対応付けた現金カセットIDごとに当該現金カセット107が回収した現金の金銭情報等の現金カセット情報を保持する(現金カセット情報保持部22a(
図1)に対応)。
【0054】
グラフィック処理装置104eには、ディスプレイ111、カスタマディスプレイ112が接続されている。グラフィック処理装置104eは、CPU104aからの命令に従って、画像をディスプレイ111、カスタマディスプレイ112の画面に表示させる。
【0055】
入出力インタフェース104fには、キーボード105、自動釣銭機106、自動釣札機108、磁気カードリーダ109、タッチパネル110、プリンタ113が接続され、現金カセット107は、自動釣銭機106及び自動釣札機108に接続(収納)されている。なお、現金カセット107にRFIDタグを設けた場合には、図示しないRFIDリーダライタをさらに接続する。また、入出力インタフェース104fは、可搬型記録媒体123への情報の書込み、及び可搬型記録媒体123への情報の読出しが可能な可搬型記録媒体インタフェースと接続可能になっている。入出力インタフェース104fは、キーボード105、自動釣銭機106、自動釣札機108、現金カセット107(自動釣銭機106若しくは自動釣札機108を経由)、磁気カードリーダ109、タッチパネル110、プリンタ113、可搬型記録媒体インタフェース(及びRFIDリーダライタ)から送られてくる信号を、バス104gを介してCPU104aに送信する。
【0056】
通信インタフェース104dは、例えば、RS−232C(Recommended Standard 232 version C)やUSB(Universal Serial Bus)接続の接続形式でチェッカユニット103に接続されている。通信インタフェース104dは、チェッカユニット103との間でデータの送受信を行う。
【0057】
以上のようなハードウェア構成によって、本実施の形態の処理機能を実現することができる。なお、チェッカユニット103、POSサーバ130も同様のハードウェア構成で実現できる。
【0058】
なお、キャッシャユニット102、チェッカユニット103は、それぞれFPGA(Field Programmable Gate Array)やDSP(Digital Signal Processer)等からなるモジュールを含んで構成することもでき、CPU104aを有しない構成とすることもできる。その場合、キャッシャユニット102、チェッカユニット103は、それぞれ不揮発性メモリ(例えば、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、フラッシュメモリ、フラッシュメモリ型メモリカード等)を備え、モジュールのファームウェアを記憶する。不揮発性メモリは、可搬型記録媒体123、あるいは通信インタフェース104dを介してファームウェアを書き込むことができる。このようにキャッシャユニット102、チェッカユニット103は、不揮発性メモリに記憶されているファームウェアを書き換えることにより、ファームウェアの更新をすることもできる。
【0059】
次に、POSシステム100のキャッシャユニット102が備える自動釣銭機106及び自動釣札機108のハードウェア構成について
図5を用いて説明する。
図5は、第2の実施の形態に係る自動釣札機及び自動釣銭機の機能を説明するための図である。
【0060】
自動釣銭機106及び自動釣札機108は、キャッシャユニット102と連動して動作可能である。具体的には、例えば、キャッシャユニット102で顧客が購入する商品を登録する処理が行われ、自動釣銭機106及び自動釣札機108の投入口から硬貨並びに紙幣が投入されると、この投入金額から売上金額を差し引いた釣銭及び釣札を排出口から排出する。係員はこのようにして排出された釣銭及び釣札を顧客に支払う。
【0061】
また、自動釣銭機106及び自動釣札機108は、投入口から投入された硬貨及び紙幣を取り込んで内部に収納し、返却口から硬貨及び紙幣を排出するだけでなく、出金口から現金カセット107に出金する。
【0062】
このような自動釣銭機106及び自動釣札機108は、
図5に示されるように、CPU106a/108aにバス106j/108jを介して、RAM106b/108b、不揮発性メモリ106c/108c、入金搬送部106d/108d、金種振分部106e/108e、収納部106f/108f、出金搬送部106g/108g、計数部106h/108h及び通信部106i/108i等が接続されている。
【0063】
不揮発性メモリ106c/108cは、自動釣銭機106及び自動釣札機108内でそれぞれ管理する硬貨及び紙幣の情報等をそれぞれ記憶する。
入金搬送部106d/108dは、入金される硬貨及び紙幣を投入口から収納部106f/108fまで搬送する。
【0064】
金種振分部106e/108eは、入金搬送部106d/108d上に設けられ、搬送されている硬貨及び紙幣の金種ごとに振り分けて、各金種に対応する収納部106f/108fに搬送させる。
【0065】
収納部106f/108fは、金種ごとに区別された収納領域に、それぞれの収納領域に対応する金種の硬貨並びに紙幣を収納する。
なお、収納部106f/108fに硬貨若しくは紙幣を金種ごとに振分け区分して収納しない構成としても良い。その場合は金種振分部106e/108eは不要となる。
【0066】
出金搬送部106g/108gは、収納部106f/108fから出金される硬貨並びに紙幣を返却口または出金口まで搬送する。
計数部106h/108hは、出金口から現金カセット107に出金される硬貨並びに紙幣を計数する。計数した硬貨並びに紙幣の金銭情報は、不揮発性メモリ106c/108c等に記憶され、また、後述する通信部106i/108iを介して、キャッシャユニット102に通知されてキャッシャユニット102内で保存される。
【0067】
通信部106i/108iは、外部の装置、例えば、キャッシャユニット102との通信を制御する通信インタフェースである。
次に、現金カセット収納装置200について
図6〜
図8を用いて説明する。なお、以下では、
図3及び
図4で既出の構成の詳細の説明については省略する。
【0068】
図6は、第2の実施の形態に係る現金カセット収納装置を説明するための図、
図7は、第2の実施の形態に係る現金カセット収納装置のハードウェア構成例の図である。また、
図8は、第2の実施の形態に係る現金カセット収納装置の現金カセットの収納状態を表す収納状態情報を説明するための図である。
【0069】
現金カセット収納装置200は、
図6に示されるように、制御ユニット204、キーボード205、磁気カードリーダ209、タッチパネル210、ディスプレイ211、プリンタ213及びロッカ部250を有する。
【0070】
制御ユニット204は、現金カセット収納装置200全体を統括的に制御するコンピュータであり、各種入出力装置が接続されている。制御ユニット204は、
図7に示されるように、CPU204aによって装置全体が制御されている。CPU204aには、バス204gを介してRAM204b、HDD204c、通信インタフェース204d、グラフィック処理装置204e、及び入出力インタフェース204fが接続されている。
【0071】
なお、磁気カードリーダ209では、利用者(店舗関係者または警送業者)を識別するためのIDカードが備える磁気ストライプに記録された利用者の識別情報を読み取る。
また、プリンタ213は、店舗関係者による現金カセット107の収納時に収納した旨を、また、警送業者による現金カセット107の回収時に回収対象の現金カセット107内の金銭情報をレシートにそれぞれ印字する。
【0072】
ロッカ部250は、現金カセット107を着脱可能に収納することができる。現金カセット107はキャッシャユニット102に収納されていたもの、空のもののいずれかである。なお、
図6では、21個のシェルフが設けられており、21個の現金カセット107を同時に収納することができる。21個のシェルフには、それぞれロッカナンバ「R1」〜「R21」が割り当てられている。また、各シェルフにはそれぞれロックランプ251を備えており、収納した現金カセットがロックされている場合には点灯して、現金カセットがロックされているか否かを目視で確認できるようになっている。また、ロッカ部250には、現金カセット107が収納されているか否かを検知するセンサ(収納判定センサ)と共に、現金カセット107の開扉実績の有無を判定するセンサ(開扉判定センサ)を備えている。なお、開扉判定センサについては後述する。ロッカ部250は、このような収納判定センサ及び開扉判定センサ等を利用して、
図8に示されるように、シェルフのロッカナンバごと、収納されている現金カセット107の現金カセットID及び当該現金カセット107の収納状態を管理している。例えば、ロッカナンバ「R1」には、現金カセットID「101」の空の現金カセット107が収納されている。ロッカナンバ「R4」には、現金カセットID「104」であって、回収対象の現金カセット107が収納されている。また、既述の通り、シェルフごとにロックランプ251が設けられ、点灯状態により、「消灯」は使用済みカセット(回収対象)、「点灯」は空カセット、「点滅」は使用すべき空カセット、であることを示す。
【0073】
次に、現金カセット107について
図9及び
図10を用いて説明する。
図9は、第2の実施の形態に係る現金カセットを説明するための図、
図10は、第2の実施の形態に係る現金カセットのロック機構を説明するための図である。なお、
図10は、
図9の現金カセット107の下側(透過孔107d側)からの図である。
【0074】
現金カセット107は、箱型状の密封された筐体107aに対して、自動釣銭機106及び自動釣札機108から硬貨及び紙幣が入金される入金口107bと、内部に回収した硬貨及び紙幣を取り出すための取り出し口107cとが形成されている。なお、入金口107bは硬貨及び紙幣が通過できる程度の大きさである。さらに、筐体107aには、光が透過する透過孔107d,107eと、後述するように現金カセット107を自動釣銭機106及び自動釣札機108に収納した際に、遮蔽板107jを元の位置に戻すためのリセット棒が自動釣銭機106及び自動釣札機108からそれぞれ挿入されるリセット孔107fと、現金カセット107をロックするためのロック棒が挿入されるロック孔107gとが形成されている。
【0075】
なお、現金カセット収納装置200は、現金カセット107が収納されると、所定の処理後に、
図10に示されるように、ロック棒108kをロック孔107gに嵌合して周知・従来のロック機構によりロックする。これにより、現金カセット収納装置200に対して現金カセット107が固定される。
【0076】
また、筐体107aには、取り出し口107cに対して開閉可能な取り出し扉107hと、取り出し口107cを閉じた状態で取り出し扉107hを施錠する門扉鍵107i(施錠部)とを備える。さらに、門扉鍵107iの回転動作に応じて図中左右方向にスライド動作する遮蔽板107jとを備える。
【0077】
なお、門扉鍵107iの回転動作と遮蔽板107jのスライド動作の関係について
図11を用いて説明する。
図11は、第2の実施の形態に係る現金カセットの門扉鍵と遮蔽板との動作の関係を説明するための図である。
【0078】
なお、遮蔽板107jが透過孔107dを遮蔽されるように
図9中右側に位置している状態を初期状態とする。
門扉鍵107iは左右方向にそれぞれ回転することができる。門扉鍵107iを右に回すと取り出し扉107hが開錠されて、この際、遮蔽板107jは、
図9中左側にスライドして、透過孔107dが開放される。一方、門扉鍵107iを左に回すと開錠されていた取り出し扉107hは施錠されるものの、遮蔽板107jはスライド動作を行わない。つまり、門扉鍵107iを右に回して取り出し扉107hが開けられてしまうと、その後、門扉鍵107iを左に回して取り出し扉107hを施錠しても、遮蔽板107jは左側に位置した状態が維持されて透過孔107dも開放状態が維持される。
【0079】
このような構造を利用して、現金カセット収納装置200のロッカ部250には、現金カセット107が収納されると、
図9に示されるように、現金カセット107の透過孔107d,107eに対向するように開扉判定センサ250a,250bがそれぞれ設けられている。
【0080】
開扉判定センサ250a,250bは受発光素子である。開扉判定センサ250a,250bが光の透過を検知しない場合には、キャッシャユニット102から現金カセット収納装置200に収納されるまでの間に現金カセット107の取り出し扉107hが一度も開けられていないことを意味する。一方、開扉判定センサ250a,250bが光を検知する場合には、キャッシャユニット102から現金カセット収納装置200に収納されるまでの間に現金カセット107の取り出し扉107hが開いたことを意味する。なお、現金カセット収納装置200は、開扉判定センサ250a,250bで、光の透過が検知された現金カセット107は収納しないようにする。
【0081】
次いで、
図11に示したような門扉鍵107iの回転動作に基づいて、スライド動作を行う遮蔽板107jと透過孔107dと関係を実現するための開錠判別機構の一例について
図12を用いて説明する。
【0082】
図12は、第2の実施の形態に係る現金カセットの遮蔽板の動作機構の一例を説明するための図である。なお、
図12は、
図9に示した現金カセット107の下部を拡大して模式的に示している。
【0083】
まず、
図12(A)に示されるように、門扉鍵107iにはL字状の係止部材107lが設けられており、門扉鍵107iの回転に伴って係止部材107lも回転する。また、リセット孔107f側にはさらに軸107mで軸支された係止部材107nが設けられており、係止部材107nは軸107mを中心に回転することができる。また、遮蔽板107jの両端部は垂直(図中上方向)に立ち上がっており、右端部は係止部材107nの下端部と当接している。
【0084】
また、遮蔽板107jは図中右側に位置して透過孔107dを塞いでいる(初期状態)。
この状態から門扉鍵107iを右回転して、取り出し扉107h(
図9)を開錠すると、門扉鍵107iと共に右回転する係止部材107lにより遮蔽板107jの左端部が左側に押圧されて、遮蔽板107jは左側に移動して、透過孔107dが開放される(
図12(B))。
【0085】
なお、左側に移動する遮蔽板107jと共に、下端部が遮蔽板107jの右端部に係止された状態で係止部材107nも軸107mを中心に右回転する。
そして、門扉鍵107iを左回転して元の位置に戻すと、左側に移動した遮蔽板107jはその位置で維持されて、門扉鍵107iと共に係止部材107lが元の位置に戻る(
図12(C))。
【0086】
また、このように透過孔107dを開放した状態の遮蔽板107jを元に戻すためには、現金カセット107を
図3に示すキャッシャユニット102の自動釣銭機106及び自動釣札機108に収納する必要がある。
【0087】
具体的には、例えば、自動釣銭機106及び自動釣札機108には、
図12(D)に示されるように、リセット棒108lを備えている。現金カセット107を自動釣銭機106及び自動釣札機108の元の位置に戻すと、リセット棒108lがリセット孔107fに嵌合する。すると、係止部材107nの(軸107mの)上部側がリセット棒108lに押圧されて、係止部材107nが軸107mを中心して左回転すると共に、係止部材107nの下端部が遮蔽板107jを右側にスライドさせる。このようにして、遮蔽板107jが透過孔107dを塞ぎ、初期状態に戻る。
【0088】
つまり、自動釣銭機106及び自動釣札機108により透過孔107dを遮蔽状態にされた現金カセット107以外は現金カセット収納装置200は受け入れないこととすることができる。
【0089】
なお、上述に記載した鍵の機構に限定されず、現金カセット107の開閉状態が確認できる方法であれば他の手法、例えばRFIDタグ、メモリ等に開閉状態情報を書き込むようにすることも可能である。但し、RFIDタグ等は、現金カセット107は移送中に外部からの衝撃等を受けて破損する恐れがある。このような場合に備えて、取り出し扉107hの開扉の判定に、
図12に示した機械式を用いることが好ましい。
【0090】
次に、このような現金カセット107を自動釣銭機106及び自動釣札機108から現金カセット収納装置200に対する収納処理について
図13〜
図15を用いて説明する。
図13は、第2の実施の形態に係る現金カセット収納処理を実行するためのフローチャートである。
【0091】
なお、現金カセット収納装置200のロッカ部250には現金を回収した現金カセット107または空の現金カセット107のいずれかが必ず収納されるものとする。また、現金カセット収納装置200は、
図8に示したようにロッカ部250に対する収納状態を管理している。
【0092】
[ステップS11] 現金カセット収納装置200は、ディスプレイ211に利用者のID番号受け付け画面を表示して、利用者のID番号を受け付ける。
なお、利用者は、例えば、キーボード205に対する操作入力、または、磁気カードを磁気カードリーダ209に挿入して磁気ストライプに記録されているID番号を読み取らせることにより、ID番号を入力することができる。また、利用者は、現金を回収した現金カセット107の収納に来た店舗関係者(係員、店舗マネージャ等)、現金カセット107の回収に来た警送業者またはそれら以外の者(部外者)に分けられる。
【0093】
[ステップS12] 現金カセット収納装置200は、入力されたID番号から、利用者が店舗関係者であるか否かを判定する。
次の処理は、店舗関係者である場合にはステップS13に進められ、店舗関係者ではない場合にはステップS19に進められる。
【0094】
[ステップS13] 現金カセット収納装置200は、店舗関係者から収納対象の現金カセット107の識別情報である現金カセットIDの入力を受け付ける。
なお、店舗関係者は、例えば、キーボード205に対する操作入力により現金カセットIDを現金カセット収納装置200に入力することができる。また、現金カセット107に、現金カセットIDを記録したRFIDタグ等を貼付し、RFIDリーダライタ(不図示)を具備した現金カセット収納装置200が現金カセット107に貼付されたRFIDタグを読み出すことで現金カセットIDの入力とすることも可能である。
【0095】
[ステップS14] 現金カセット収納装置200は、店舗関係者により収納対象の現金カセット107を収納するロッカ部250の収納先のロッカ番号を受け付ける。
例えば、現金カセット収納装置200はディスプレイ211にロッカ部250における現金カセット107の収納状態を表示する。店舗関係者は表示された収納状態から空の現金カセット107の収納先を確認し、収納対象の現金カセット107の収納先のロッカ番号を入力する。
【0096】
[ステップS15] 現金カセット収納装置200は、指定されたロッカ番号に収納されている空の現金カセット107のみのロックを解除し、当該ロッカ番号に対応するロックランプ251を点滅させ、店舗関係者に対象の空カセットの場所を認識させる。
【0097】
例えば、現金カセット収納装置200は、ロック解除が完了するとディスプレイ211に、空の現金カセット107を抜き取り、抜き取った箇所に、現金を回収した現金カセット107を収納する旨の案内を表示する。
【0098】
[ステップS16] 現金カセット収納装置200は、新たな現金カセット107の収納の検知を待ち受ける。次の処理は、収納を検知するとステップS17の処理に進められる。
【0099】
[ステップS17] 現金カセット収納装置200は、キャッシャユニット102から、収納された現金カセット107が回収した現金の金銭情報取得処理を実行する。
なお、ステップS17の処理の詳細については後述する。
【0100】
[ステップS18] 現金カセット収納装置200は、ディスプレイ211に金銭情報取得処理結果に応じた案内を表示する。
例えば、後述する
図14のステップS38の処理(現金カセット情報を現金集配センタに送信)を行った場合には、現金カセット収納装置200が現金カセット107を正常に収納して、現金集配センタに必要な情報を送信したことをディスプレイ211に表示する。また、
図13のステップS39の処理(エラーの判定)を行った場合には、現金カセット収納装置200が収納した現金カセット107が不適切である旨をディスプレイ211に表示する。
【0101】
また、この際、プリンタ213が、現金カセット107を収納した旨のレシートを印字するようにすることも可能である。
[ステップS19] 現金カセット収納装置200は、入力されたID番号から、利用者が警送業者であるか否かを判定する。
【0102】
次の処理は、警送業者である場合にはステップS20に進められ、警送業者ではない場合にはステップS24に進められる。
[ステップS20] 現金カセット収納装置200は、警送業者から回収対象の現金カセット107の識別情報である現金カセットIDの入力を受け付ける。
【0103】
なお、警送業者は、例えば、キーボード205に対する操作入力により現金カセットIDを現金カセット収納装置200に入力することができる。
[ステップS21] 現金カセット収納装置200は、入力された現金カセットIDに対応する回収対象の現金カセット107が収納されているか否かを判定する。
【0104】
次の処理は、回収対象の現金カセット107が収納されている場合にはステップS22に進められ、収納されていない場合にはステップS24に進められる。
[ステップS22] 現金カセット収納装置200は、回収対象の現金カセット107のみのロックを解除する。
【0105】
なお、現金カセット収納装置200は、回収対象の現金カセット107のロックを解除すると、ディスプレイ211に、回収対象の現金カセット107を抜き取り、抜き取った箇所に、空の現金カセット107を収納する旨の案内を表示する。
【0106】
また、この際、現金カセット収納装置200は、プリンタ213から回収対象の現金カセット107内の現金の金銭情報をレシートに印字して出力させるようにすることもできる。
【0107】
[ステップS23] 現金カセット収納装置200は、空の現金カセット107の収納の検知を待ち受け、収納を検知したら、収納したシェルフのロッカ番号に対応するロックランプ251を点灯させる。次の処理は、収納を検知するとステップS25の処理に進められる。
【0108】
[ステップS24] 現金カセット収納装置200は、例えば、ディスプレイ211に、利用者が適切でない旨や、回収対象の現金カセット107が収納されていない旨の表示を行って、現金カセット収納処理を終了する。
【0109】
[ステップS25] 現金カセット収納装置200は、現金カセット107の収納状態を更新する。
例えば、現金カセット収納装置200は、現金を回収した現金カセット107が収納され、または、現金を回収した現金カセット107から空の現金カセット107が収納されると、
図8に示した収納状態情報を更新する。
【0110】
[ステップS26] 現金カセット収納装置200は、利用者から収納終了の受け付けを待ち受ける。次の処理は、利用者から収納完了の指示を受け付けるとステップS27に進められる。
【0111】
例えば、店舗関係者は現金を回収した現金カセット107の収納を完了し、また、警送業者は回収対象の現金カセット107の回収及び空の現金カセット107の収納を完了すると、店舗関係者及び警送業者は現金カセット収納装置200に収納完了の操作入力を行う。
【0112】
[ステップS27] 現金カセット収納装置200は、安全のために、ロッカ部250に収納されている全ての現金カセット107に対してロックを行う。
なお、ステップS27では、正常にロックされていない場合等に備えて現金カセット収納処理の最後に念のために現金カセット107に対するロックを行うものである。このため、必要に応じてステップS27の処理を実行するようにしても構わない。
【0113】
以上の現金カセット収納処理により、現金カセット収納装置200に対して、現金を回収した現金カセット107を収納することができ、また、現金を回収した現金カセット107を回収することができる。
【0114】
次いで、ステップS17で実行される金銭情報取得処理について
図14及び
図15を用いて説明する。
図14は、第2の実施の形態に係る金銭情報取得処理を実行するためのフローチャートであって、
図15は、第2の実施の形態に係る現金カセット情報の一例を説明するための図である。
【0115】
[ステップS31] 現金カセット収納装置200は、開扉判定センサ250a,250bを動作させる。
[ステップS32] 現金カセット収納装置200は、開扉判定センサ250a,250bで受光を検知するか否かを判定する。
【0116】
次の処理は、開扉判定センサ250a,250bで受光を検知しない(遮蔽板107jが透過孔107dを遮蔽している)場合には、取り出し扉107hの開扉実績がなく、ステップS33に進められる。一方、開扉判定センサ250a,250bで受光を検知する(遮蔽板107jが透過孔107dを開放している)場合には、取り出し扉107hの開扉実績があり、ステップS39に進められる。
【0117】
[ステップS33] 現金カセット収納装置200は、ステップS13で受け付けた現金カセットIDと共に、現金カセットIDに対応する現金カセット107が回収した金額の金銭情報要求をPOSシステム100のキャッシャユニット102に通知する。
【0118】
[ステップS41] キャッシャユニット102は、現金カセット収納装置200から現金カセットIDの通知を待ち受ける。次の処理は、現金カセットIDが通知されると、ステップS42に進められる。
【0119】
[ステップS42] キャッシャユニット102は、現金カセット107が回収した現金の金銭情報を当該現金カセット107の現金カセットIDに対応させた現金カセット情報を参照して、通知された現金カセットIDに対応する現金カセット107が回収した現金の金銭情報を取得する。
【0120】
[ステップS43] キャッシャユニット102は、取得した金銭情報を現金カセット収納装置200に通知する。
[ステップS34] 現金カセット収納装置200は、キャッシャユニット102から金銭情報の通知を待ち受ける。次の処理は、金銭情報を正常に受信するとステップS35に進められる。
【0121】
[ステップS35] 現金カセット収納装置200は、受信した金銭情報を現金カセットIDに対応付けて保存する。
例えば、
図15に示されるように、現金カセットIDに対して、金銭情報の受信時間、金銭情報を送信したPOSシステムの番号(POS番号)、金銭情報をそれぞれ対応付けて保存する。具体的には、現金カセットID「104」に対応する現金カセット107は、2011年11月13日21時12分に、POS番号「P3」から金銭情報(「¥576,278」)が通知されたことが分かる。
【0122】
[ステップS36] 現金カセット収納装置200は、収納した現金カセット107をロックする。
例えば、
図10に示したように、ロック孔107gに対してロック棒108kを嵌合させて現金カセット107をロックする。
【0123】
[ステップS37] 現金カセット収納装置200は、現金カセット107に対して正常にロックがすることができたか否かを判定する。
次の処理は、正常にロックすることができた場合にはステップS38に進められ、正常にロックできなかった場合にはステップS39に進められる。
【0124】
なお、この際、正常にロックできた場合は、ロックしたシェルフのロッカ番号に対応するロックランプ251を点灯させる。
[ステップS38] 現金カセット収納装置200は、通知された金銭情報を、例えば、指定の現金集配センタに通知する。
【0125】
なお、この際、現金集配センタに、収納した現金カセット107の回収要求を通知することも可能である。この回収要求が通知された現金集配センタから、警送業者が現金カセット収納装置200に収納した現金カセット107の回収に来るようにすることができる。
【0126】
また、このように現金集配センタに金銭情報の送信が完了したら、ステップS18では、例えば、現金カセット107の収納が完了した旨の案内をディスプレイ211に表示する。
【0127】
[ステップS39] 現金カセット収納装置200は、金銭情報取得処理にエラーが生じたことを判定する。
なお、このように金銭情報取得処理にてエラーが生じたことを判定すると、ステップS18では、例えば、収納しようとした現金カセット107は受け付けられない旨の案内をディスプレイ211に表示する。
【0128】
以上の金銭情報取得処理により、現金カセット収納装置200は現金カセット107を収納すると共に、現金カセット107が回収した現金の金銭情報を取得することができる。現金カセット収納装置200は、取得した金銭情報を、さらに、現金集配センタに送付することができる。
【0129】
このように現金カセット収納処理システム1000では、POSシステム100の現金カセット107を現金カセット収納装置200のロッカ部250に収納し、現金カセット収納装置200に現金カセット107に対応付けた現金カセットIDを入力する。そして、現金カセット収納装置200は、入力された現金カセットIDに対応する金銭情報をPOSシステム100に問い合わせて、POSシステム100から当該金銭情報を取得するようにした。これにより、係員は現金を直接扱うことなく現金カセット107に回収させることができ、現金カセット107に現金を移し替える煩雑な作業が不要となる。また、現金カセット収納装置200は、現金カセット107が回収した現金の紛失を防止できると共に、現金カセット107が回収した現金の金銭情報を確実に取得することができるようになる。
【0130】
さらに、現金カセット107は、内部に収納した現金を取り出すための取り出し扉107hの門扉鍵107iを一旦開錠すると、遮蔽板107jがスライド動作して透過孔107dの開放状態を維持するようにした。そして、現金カセット107を収納する現金カセット収納装置200において現金カセット107の透過孔107dに対する光の透過状態を判別するようにした。つまり、現金カセット107には光の透過状態に基づき、開扉実績の有無が分かるようにした。これにより、現金カセット収納装置200は、現金カセット107をキャッシャユニット102から現金カセット収納装置200に収納するまでの間に、取り出し扉107hが開けられたか否かを判定することが可能となる。したがって、現金カセット107は、取り出し扉107hが開けられ、例えば、現金が抜き取られた等の現金が紛失した可能性がある現金カセット107を収納しないようにして、不正な取引を発見することができるようになる。
【0131】
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、POS端末20、POSシステム100、現金カセット収納装置30,200が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体(可搬型記録媒体を含む)に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等がある。磁気記録装置には、ハードディスク装置(HDD)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ等がある。光ディスクには、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)等がある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto-Optical disk)等がある。
【0132】
プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
【0133】
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムにしたがった処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムにしたがった処理を実行することもできる。また、コンピュータは、サーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムにしたがった処理を実行することもできる。
【0134】
なお、上述の実施の形態は、実施の形態の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えることができる。
さらに、上述の実施の形態は、多数の変形、変更が当業者にとって可能であり、説明した正確な構成及び応用例に限定されるものではない。