(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しつつ、本発明の発明の実施の形態および参考例につき詳細に説明を加える。なお、各図面において、同一の構成または相当する構成については同一の符号が付されている。
【0011】
[参考例1]
参考例1においては、高周波トリートメント装置は、一対の端子手段の一方から他方までの間の皮膚の通電部位を変更する通電部位変更手段を備えている。
【0012】
以下の説明において、皮膚と端子との接触には、(A)皮膚と端子とが実際に接触している状態、(B)皮膚と端子とが接触していなくとも、皮膚に対し端子が通電可能な程度に皮膚と端子とが近接している状態の両方の意味を含んでいる。
【0013】
図1は、参考例1にかかる高周波トリートメント装置の構成を示す図である。
【0014】
図1において、10は高周波トリートメント装置を制御するCPU(制御手段)、20は高周波信号を発振する発振回路(信号生成手段)、30は高周波信号を増幅する増幅回路(信号生成手段)、41x,41yは増幅回路30の端子(端子手段)、50は端子41x,41yを保持するヘッド(端子手段)を示している。
【0015】
さらに、51はモータ(動力伝達手段)、51aは連結部材(動力伝達手段)、51cはモータ51を駆動するモータ駆動回路(動力伝達手段)、51zは仮想的に図示したモータ51の回転軸、Sは顔や手脚などの皮膚を示している。
【0016】
ヘッド50は、連結部材51aによって、モータ51と連結されており、CPU10がモータ駆動回路51cにより、モータ51を駆動すると、連結部材51aを介して、モータ51の動力がヘッド50に伝達され、回転軸51z周りにヘッド50が回転するようになっている。
【0017】
ヘッド50では、端子41x,41yが皮膚Sと接触し、高周波信号を皮膚Sに通電する。
【0018】
図1においては、モータ51および連結部材51aと、CPU10およびモータ駆動回路51cとから通電部位変更手段が構成されている。
【0019】
図2は、参考例1にかかる高周波トリートメント装置の動作を示すフローチャートである。
【0020】
図2に示されるように、CPU10は、発振回路20および増幅回路30を制御して、発振回路20が発振する高周波信号を増幅回路30により増幅し、皮膚Sと接触した端子41x,41yを介して、増幅回路30からの高周波信号を皮膚Sに通電する(ステップST21)。
【0021】
高周波信号が皮膚Sに通電されると、CPU10は、モータ駆動回路51cによりモータ51を駆動して、回転軸51z周りにヘッド50を回転させる(ステップST22)。ヘッド50が回転すると、ヘッド50に保持された端子41x,41yも、回転軸51z周りに回転し、端子41x,41yの皮膚S上の位置が移動するようになる。
【0022】
以後、CPU10はステップST21,ST22を繰り返し実行するので、高周波信号の通電中は、端子41x,41yの皮膚S上の位置も移動し続ける。これに応じて、端子41xから端子41yまでの通電部位も変更され続ける。
【0023】
このように、端子41x,41yを介して高周波信号を皮膚Sに通電するステップST21と、回転軸51z周りに端子41x,41yを回転させるステップST22とを、CPU10に繰り返し実行させているので、高周波信号の通電中は、端子41x,41yの皮膚S上の位置が移動し続けて、端子41x,41yが同一箇所に留まらず、通電部位も変更され続けるようになり、皮膚Sに対する過剰通電を抑制し、火傷などの事故を防止できる。
【0024】
図3は、タイマを使って制御するように構成された参考例1の構成変更例にかかる高周波トリートメント装置の構成を示す図である。
【0025】
図3において、11は高周波信号の通電時間t1を計測するためのタイマ(時間計測手段)である。
【0026】
図3においては、モータ51および連結部材51aと、タイマ11と、CPU10およびモータ駆動回路51cとから通電部位変更手段が構成されている。
【0027】
図4は、参考例1の構成変更例にかかる高周波トリートメント装置の動作を示すフローチャートである。
【0028】
図4に示されるように、CPU10は、タイマ11を起動し(ステップST41)、端子41x,41yを介して増幅回路30からの高周波信号を皮膚Sに通電する(ステップST42)。
【0029】
次いで、CPU10は、タイマ11により通電時間t1を計測し(ステップST43)、通電時間t1が通電限界時間Tmに達したかどうかを判断する(ステップST44)。ここに、通電限界時間Tmとは、皮膚Sに対して、高周波信号をこれ以上通電すると火傷などの事故が起きる危険性があると考えられる所定の時間を意味するものである。
【0030】
通電時間t1が通電限界時間Tmに達していない場合には(ステップST44でYES)、CPU10は、高周波信号の通電と、通電時間t1の計測と、通電時間t1と通電限界時間Tmとの比較判断とを、繰り返し実行する(ステップST42〜ST44でYES)。
【0031】
そして、通電時間t1が通電限界時間Tmに達すると(ステップST44でNO)、皮膚Sに対して、高周波信号をこれ以上通電すると火傷などの事故が起きる危険性があるので、CPU10は、モータ駆動回路51cによりモータ51を駆動して、回転軸51z周りに、ヘッド50を回転させる(ステップST45)。ヘッド50が回転すると、ヘッド50に保持された端子41x,41yも回転軸51z周りに回転し、端子41x,41yの皮膚S上の位置が移動する。
【0032】
以後、CPU10はステップST41〜ST45を繰り返し実行するので、高周波信号の通電中は、通電時間t1が通電限界時間Tmに達する毎に、端子41x,41yの皮膚S上の位置も移動するようになる。これに応じて、端子41xから端子41yまでの通電部位も変更される。
【0033】
このように、端子41x,41yを介して、高周波信号を皮膚Sに通電するステップST42と、端子41x,41yの皮膚S上の位置が移動する毎に、ステップST41で起動したタイマ11により通電時間t1を計測するステップST43と、通電時間t1が通電限界時間Tmに達したかどうかを判断するステップST44と、通電時間t1が通電限界時間Tmに達して、ステップST44でNOとなると、回転軸51z周りに端子41x,41yを回転させるステップST45とをCPU10に実行させているので、通電時間t1が通電限界時間Tmに達する毎に、通電部位が変更されるようになり、皮膚Sに対する過剰通電が抑制され、火傷などの事故を防止することができる。
【0034】
なお、ヘッド50の構成には、様々なバリエーションを採用することができる。
【0035】
例えば、
図5(a)に示すように、端子41x,41yの少なくとも一方が皮膚Sを貫く方向の回転軸51z周りを回転できるようにヘッド50に設け、モータ51が連結部材51aを介して回転軸51z周りにヘッド50を回転してもよい。これにより、簡単な構成で端子41x,41yを実現することができる。
【0036】
また、
図5(b)に示すように、
図5(a)の端子41x,41yの一方が皮膚Sを貫く方向の回転軸51z上となるようにヘッド50に設け、モータ51が連結部材51aを介して回転軸51z周りにヘッド50を回転させてもよい。これによっても、簡単な構成で端子41x,41yを実現することができる。
【0037】
図5(b)の場合、回転軸51z上に配置した端子41x,41yの一方の皮膚S上の位置は変わらず、端子41x,41yの他方だけが移動するようになる。つまり、
図1や
図3では、端子41x,41y両方の皮膚S上の位置を移動させていたが、
図5(b)のように、端子41x,41yのいずれか一方の皮膚S上の位置を移動させれば通電部位の変更は可能である。
【0038】
さらに、
図5(c)に示すように、端子41x,41yの少なくとも一方を車輪形状の回転体とし、端子41x,41yが皮膚S上を回転するように構成したヘッド50であってもよい。この場合は、モータ51の動力により、端子41x,41yの一方または両方を回転軸51zx,51zy周りに回転させるようにする。これにより、皮膚S上を端子41x,41yが移動しやすくなる。
【0039】
以上のように、この参考例1によれば、高周波信号を生成する発振回路20および増幅回路30と、発振回路20および増幅回路30が生成した高周波信号を皮膚Sに通電する端子41x,41yを保持するヘッド50とを備えた高周波トリートメント装置において、高周波信号の通電中に、端子41x,41yの一方から他方までの間の皮膚Sの通電部位を変更する通電部位変更手段を備えるようにしたので、高周波信号の通電中に通電部位を変更できるようになり、皮膚Sに対する過剰通電が抑制され、火傷などの事故を防止できるという効果が得られる。
【0040】
また、この参考例1によれば、通電部位変更手段は、モータ駆動回路51cにより駆動されると、連結部材51aを介して、端子41x,41yの皮膚S上の位置を移動させるモータ51と、高周波信号の通電中に、モータ駆動回路51cによりモータ51を駆動するCPU10とを備えるようにしたので、端子41x,41yの皮膚S上の位置が移動し続けて通電部位も変更され続けるようになり、皮膚Sに対する過剰通電が抑制され、火傷などの事故を防止できるという効果が得られる。
【0041】
さらに、この参考例1の構成変更例によれば、通電部位変更手段は、高周波信号の通電時間t1を計測するタイマ11をさらに備え、CPU10は、端子41x,41yが移動すると、タイマ11により通電時間t1を計測し、この通電時間t1が通電限界時間Tmに達すると、モータ駆動回路51cによりモータ51を駆動するようにしたので、通電時間t1が通電限界時間Tmに達する毎に通電部位が変更されるようになり、皮膚Sに対する過剰通電が抑制され、火傷などの事故を防止できるという効果が得られる。
【0042】
また、この参考例1によれば、端子41x,41yの少なくとも一方は、皮膚Sを貫く方向の回転軸51zを中心に回転自在に設けられ、モータ51は、モータ駆動回路51cにより駆動されると、回転軸51zを中心に、端子41x,41yの少なくとも一方を回転させるようにしたので、簡単な構成でヘッド50を実現できるという効果が得られる。
【0043】
さらに、この参考例1によれば、端子41x,41yの他方は、回転軸51z上に設けられるようにしたので、簡単な構成でヘッド50を実現できるという効果が得られる。
【0044】
また、この参考例1によれば、端子41x,41yの少なくとも一方は、皮膚S上を回転する回転体として構成され、モータ51は、モータ駆動回路51cにより駆動されると、端子41x,41yの少なくとも一方を回転させるようにしたので、ヘッド50が皮膚S上を移動しやすくなるという効果が得られる。
【0045】
[参考例2]
図6は、参考例2にかかる高周波トリートメント装置の構成を示す図である。
【0046】
図6において、41y−1,41y−2,41y−3は増幅回路30と電気的に接続可能な3つの切替端子(切替端子手段)、52yは切替端子41y−1〜41y−3から一つを選択して増幅回路30と電気的に接続するスイッチ(スイッチ手段)を示している。
【0047】
図6においては、スイッチ52yと、タイマ11と、CPU10とから通電部位変更手段が構成されている。
【0048】
図7は、参考例2にかかる高周波トリートメント装置の動作を示すフローチャートである。
【0049】
参考例2では、端子41x,切替端子41y−1〜41y−3が皮膚S上を移動しないように、使用者がヘッド50を皮膚Sに押し付けながら高周波トリートメント装置を使用する。
【0050】
図7に示されるように、CPU10は、スイッチ52yを駆動し、切替端子41y−1〜41y−3の中から切替端子41y−1に切り替えて、切替端子41y−1を増幅回路30と電気的に接続する(ステップST71)。次にCPU10は、タイマ11を起動し(ステップST72)、端子41x,切替端子41y−1を介して高周波信号を皮膚Sに通電する(ステップST73)。
【0051】
続いて、CPU10は、タイマ11により通電時間t1を計測し(ステップST74)、通電時間t1が通電限界時間Tmに達したかどうかを判断する(ステップST75)。
【0052】
通電時間t1が通電限界時間Tmに達していない場合(ステップST75でYES)、CPU10は、高周波信号の通電と、通電時間t1の計測と、通電時間t1と通電限界時間Tmとの比較判断とを繰り返し実行する(ステップST73〜ST75でYES)。
【0053】
そして、通電時間t1が通電限界時間Tmに達すると(ステップST75でNO)、皮膚Sに対して、高周波信号をこれ以上通電すると火傷などの事故が起きる危険性があるので、CPU10は、スイッチ52yを駆動し、残りの切替端子41y−2,41y−3の中から切替端子41y−2に切り替えて、切替端子41y−2を増幅回路30と電気的に接続する(ステップST71)。
【0054】
次に、CPU10は、改めて、タイマ11を起動し(ステップST72)、端子41x,切替端子41y−2を介して高周波信号を皮膚Sに通電する(ステップST73)。続いてCPU10は、タイマ11により通電時間t1を計測し(ステップST74)、通電時間t1が通電限界時間Tmに達するまで(ステップST74,ST75でNO)、高周波信号の通電と、通電時間t1の計測と、通電時間t1と通電限界時間Tmとの比較判断とを繰り返し実行する(ステップST73〜ST75でYES)。
【0055】
以下、通電限界時間Tmだけ端子41x,切替端子41y−2を介して通電を行うと(ステップST75でNO)、CPU10は、スイッチ52yを駆動し、残りの切替端子41y−3,41y−1の中から切替端子41y−3に切り替えて(ステップST71)、上記の場合と同様の動作を繰り返す(ステップST72〜ST75)。
【0056】
このように、端子41xと切替端子41y−1〜41y−3の一つとを介して高周波信号を皮膚Sに通電するステップST73と、切替端子41y−1〜41y−3が切り替わる毎にステップST72で起動したタイマ11により通電時間t1を計測するステップST74と、通電時間t1が通電限界時間Tmに達したかどうかを判断するステップST75と、通電時間t1が通電限界時間Tmに達してステップST75でNOとなるとスイッチ52xを駆動して残りの切替端子41y−1〜41y−3に切り替えて増幅回路30からの高周波信号を通電するステップST71とをCPU10に実行させているので、通電時間t1が通電限界時間Tmに達する毎に通電部位が変更されるようになり、皮膚Sに対する過剰通電が抑制され、火傷などの事故を防止することができる。
【0057】
なお、切替端子41y−1〜41y−3は、切替端子41y−1,切替端子41y−2,切替端子41y−3,切替端子41y−1,切替端子41y−2,切替端子41y−3,……と周期的に切り替えられても良いし、切替端子41y−1〜41y−3から一つをランダムに切り替えられてもよい。
【0058】
また、参考例2において、切替端子の数は3つに限定されるものではなく、2つ以上であればよい。
【0059】
さらに、図示は省略するが、端子41y側を端子1つとし、代わりに端子41x側を2つ以上の切替端子として、これに対応して設けられたスイッチをCPU10が駆動して2つ以上の切替端子を切り替えてもよい。
【0060】
図8は、参考例2の構成変更例にかかる高周波トリートメント装置の構成を示す図である。
【0061】
図8において、41x−1,41x−2,41x−3は増幅回路30と電気的に接続される切替端子(切替端子手段)、52xは切替端子41x−1〜41x−3を切り替えるスイッチ(スイッチ手段)である。
【0062】
図8では、スイッチ52x,52yと、タイマ11と、CPU10とから通電部位変更手段が構成されている。
【0063】
ここでは、切替端子41y−1〜41y−3およびスイッチ52yに加えて、切替端子41x−1〜41x−3およびスイッチ52xをヘッド50に設け、CPU10がスイッチ52x,52yを駆動して切替端子41x−1〜41x−3,切替端子41y−1〜41y−3をそれぞれ切り替えるようにしている。
【0064】
端子41x,41y側のいずれも、2つ以上の切替端子41x−1〜41x−3,切替端子41y−1〜41y−3とすることで、
図6の場合に比べて、切替端子41x−1〜41x−3,切替端子41y−1〜41y−3の組み合わせが増え、変更可能な通電部位が増加し、いっそう効果的に火傷などの事故を防ぐことができるようになる。このときの切替は、端子41x,41y側で、同時に行っても良いし、交互に行っても良いし、ランダムに行ってもよい。
【0065】
図8のスイッチ52x,52yは、必ずしもヘッド50に設ける必要はなく、ヘッド50以外の構成要素に設けてもよい。
【0066】
以上のように、この参考例2によれば、端子41yは、発振回路20および増幅回路30が生成した高周波信号を皮膚Sに通電する互いに独立した切替端子41y−1〜41y−3から構成され、通電部位変更手段は、駆動されると、高周波信号を通電する切替端子41y−1〜41y−3を切り替えるスイッチ52yと、高周波信号の通電時間t1を計測するタイマ11と、切替端子41y−1〜41y−3が切り替えられると、タイマ11により通電時間t1を計測し、この通電時間t1が通電限界時間Tmに達すると、スイッチ52yを駆動するCPU10とを備えるようにしたので、通電時間t1が通電限界時間Tmに達する毎に通電部位が変更されるようになり、皮膚Sに対する過剰通電が抑制され、火傷などの事故を防止できるという効果が得られる。
【0067】
さらに、参考例2の構成変更例によれば、端子41x,41yは、発振回路20および増幅回路30が生成した高周波信号を皮膚Sに通電する互いに独立した切替端子41x−1〜41x−3,41y−1〜41y−3から構成され、通電部位変更手段は、端子41x,41yに対応して設けられ、駆動されると、高周波信号を通電する切替端子41x−1〜41x−3,41y−1〜41y−3を切り替えるスイッチ52x,52yと、高周波信号の通電時間t1を計測するタイマ11と、切替端子41x−1〜41x−3,41y−1〜41y−3が切り替えられると、タイマ11により通電時間t1を計測し、この通電時間t1が通電限界時間Tmに達すると、スイッチ52x,52yを駆動するCPU10とを備えるようにしたので、
図6の場合に比べて、切替端子41x−1〜41x−3,41y−1〜41y−3の組み合わせが増え、変更可能な通電部位が増加し、いっそう効果的に火傷などの事故を防ぐことができるという効果が得られる。
【0068】
[参考例3]
図9は、参考例3にかかる高周波トリートメント装置の構成を示す図である。
【0069】
以下、参考例3として、高周波信号の通電の適否を判断し、この判断結果に応じて、高周波信号の通電を調整する信号通電調整手段を用いた高周波トリートメント装置について述べる。
【0070】
図9において、53は自身の動きをセンシングしてセンサ信号を出力する動きセンサ(動き検出手段)、53cは動きセンサ53からのセンサ信号を処理して動きを検出する動き検出回路(動き検出手段)である。
【0071】
動きセンサ53は、パソコンの光学マウスと同様に、皮膚Sに光を出射してその反射光を受光し、自身の動きを検出する動き検出方式が採用されている。動きセンサ53は、端子41x,41yとともにヘッド50に設けられているので、皮膚Sに対する端子41x,41yの動きをセンシングしていることになる。
【0072】
図9においては、動きセンサ53および動き検出回路53cと、CPU10とから信号通電調整手段が構成されている。
【0073】
図10は、参考例3にかかる高周波トリートメント装置の動作を示すフローチャートである。参考例3においては、端子41x,41yが皮膚S上を移動するように、使用者が高周波トリートメント装置を動かしながら使用する。
【0074】
図10に示されるように、端子41x,41yを介して皮膚Sへ高周波信号が通電すると(ステップST101)、動きセンサ53は、端子41x,41yの動きをセンシングしてセンサ信号を出力し、動き検出回路53cへ送る。動き検出回路53cは、センサ信号を処理して動きを検出し、CPU10に伝える(ステップST102)。
【0075】
動きが検出されている間は(ステップST102でYES)、端子41x,41yも皮膚Sに対して動いており、CPU10は、皮膚Sに対する過剰通電の危険はないものと判断し、発振回路20および増幅回路30を制御して高周波信号の通電を継続する(ステップST101)。
【0076】
一方、動きが検出されない場合(ステップST102でNO)、端子41x,41yも皮膚Sに対して動いておらず、CPU10は、皮膚Sに対する過剰通電の危険性があると判断し、発振回路20および増幅回路30を制御して高周波信号の通電を停止する(ステップST103)。
【0077】
このように、端子41x,41yを介して、高周波信号を皮膚Sに通電するステップST101と、動きセンサ53および動き検出回路53cにより動きを検出するステップST102と、動きが検出されずステップST102でNOとなると皮膚Sに対する通電を停止するステップST103とを、CPU10に実行させているので、皮膚Sに対して端子41x,41yが動いていない限り、高周波信号が通電されなくなり、皮膚Sに対する過剰通電が抑制され、火傷などの事故を防止することができる。
【0078】
以上のように、参考例3によれば、高周波信号を生成する発振回路20および増幅回路30と、発振回路20および増幅回路30が生成した高周波信号を皮膚Sに通電する端子41x,41yとを備えた高周波トリートメント装置において、高周波信号の通電の適否を判断し、この判断結果に応じて、高周波信号の通電を調整する信号通電調整手段を備えるようにしたので、通電の適否の判断結果に応じて高周波信号の通電が適宜調整されるようになり、皮膚Sに対する過剰通電が抑制され、火傷などの事故を防止できるという効果が得られる。
【0079】
また、参考例3によれば、信号通電調整手段は、端子41x,41yの皮膚Sに対する動きを検出する動きセンサ53および動き検出回路53cと、端子41x,41yの動きが動きセンサ53および動き検出回路53cで検出されている間は、発振回路20停止するおよび増幅回路30を制御して高周波信号を通電するCPU10とを備えるようにしたので、皮膚Sに対して、端子41x,41yが同一箇所に留まっていない場合に高周波信号が通電されるようになり、皮膚Sに対する過剰通電が抑制され、火傷などの事故を防止できるという効果が得られる。
【0080】
さらに、参考例3によれば、CPU10は、端子41x,41yの動きが動きセンサ53および動き検出回路53cで検出されなくなると、発振回路20および増幅回路30を制御して高周波信号の通電を停止するようにしたので、皮膚Sに対して、端子41x,41yが同一箇所に留まった状態では、高周波信号が通電されないようになり、皮膚Sに対する過剰通電が抑制され、火傷などの事故を防止できるという効果が得られる。
【0081】
本発明の好ましい実施の形態
図11は、本発明の好ましい実施の形態にかかる高周波トリートメント装置の構成を示す図である。
【0082】
図11においては、動きセンサ53および動き検出回路53cと、タイマ11と、CPU10とから信号通電調整手段が構成されている。
【0083】
図12は、本発明の好ましい実施の形態にかかる高周波トリートメント装置の動作を示すフローチャートである。
【0084】
図12に示されるように、CPU10は、高周波信号の通電中に動きが検出されなくなっても(ステップST121,ST122でNO)、直ちに通電を停止せず、タイマ11を起動して通電を継続し(ステップST123,ST124)、動きが検出されなくなってからの通電時間t1をタイマ11により計測する(ステップST125)。
【0085】
この間に、動きが再び検出されれば(ステップST126でYES)、端子41x,41yも皮膚Sに対して再び動き始めたので、CPU10は、皮膚Sに対する過剰通電の危険は解消したものと判断し、ステップST121,ST122のループに戻る。
【0086】
一方、いっこうに動きが検出されない場合(ステップST126でNO)、CPU10は、通電時間t1が通電限界時間Tmに達したかどうかを判断する(ステップST127)。通電時間t1が通電限界時間Tmに達していない場合(ステップST127でYES)、CPU10は、高周波信号の通電と、通電時間t1の計測と、通電時間t1と通電限界時間Tmとの比較判断とを繰り返し実行する(ステップST124〜ST127でYES)。
【0087】
以後、高周波信号の通電と通電時間t1の計測とが続けられ(ステップST124,ST125)、その間も動きが検出されず(ステップST126でNO)、最終的に通電時間t1が通電限界時間Tmに達すると(ステップST127でNO)、CPU10は、皮膚Sに対して、高周波信号をこれ以上通電すると火傷などの事故が起きる危険性があると判断し、強制的に通電を停止する(ステップST128)。
【0088】
このように、高周波信号の通電中に皮膚Sに対する端子41x,41yの動きが検出されなくなって、ステップST122でNOとなると、端子41x,41yを介して高周波信号を通電するステップST124と、ステップST123で起動したタイマ11により通電時間t1を計測するステップST125と、ステップST126で動きが検出されていない場合に通電時間t1が通電限界時間Tmに達したかどうかを判断するステップST127と、通電時間t1が通電限界時間Tmに達してステップST127でNOとなると強制的に通電を停止するステップST128とをCPU10に実行させているので、動きが検出されなくなってから通電限界時間Tmが経過するまでは通電を行い、この後に通電が停止されるようになり、皮膚Sに対する過剰通電が抑制され、火傷などの事故を防止することができる。
【0089】
なお、動きセンサ53および動き検出回路53cで検出される端子41x,41yの動きについては、端子41x,41yのどちらか一方が皮膚Sに対して動いていれば通電部位が変化しており高周波信号を通電することができ、端子41x,41yの両方が留まっていれば通電部位が変化しておらず通電を停止すべきと考えられる。
【0090】
また、動きセンサ53は、光学マウスの動き検出方式により自身の動きを検出する方式に限定されるものではなく、皮膚Sに対する端子41x,41yの動きを検出できるものであればよい。例えば、次の(1)〜(3)の方式による動き検出手段を用いることも可能である。
【0091】
(1)加速度をセンシングする加速度センサをヘッド50に設ける加速度センサ方式。
【0092】
(2)角速度をセンシングするジャイロセンサをヘッド50に設けるジャイロセンサ方式。
【0093】
(3)動き検出用モータをヘッド50に設け、通電中に動き検出用モータの駆動部分が皮膚S上を移動して摩擦力で回転するようにし、この回転により生じた起電力をセンシングするモータ回転センサ方式。
【0094】
本発明の好ましい実施形態によれば、信号通電調整手段は、高周波信号の通電時間t1を計測するタイマ11をさらに備え、CPU10は、端子41x,41yの動きが動きセンサ53および動き検出回路53cで検出されなくなると、タイマ11により通電時間t1を計測し、この通電時間t1が通電限界時間Tmに達すると、発振回路20および増幅回路30を制御して高周波信号の通電を停止するようにしたので、皮膚Sに対して、端子41x,41yが同一箇所に留まってから通電限界時間Tmの経過を待って、高周波信号の通電が停止されるようになり、皮膚Sに対する過剰通電が抑制され、火傷などの事故を防止できるという効果を得ることができる。
【0095】
[参考例4]
図13は、参考例4にかかる高周波トリートメント装置の構成を示す図である。
【0096】
この参考例4においても、高周波トリートメント装置は信号通電調整手段を備えている。
【0097】
図13において、54は自身と皮膚Sとの接触をセンシングしてセンサ信号を出力するタッチセンサ(接触検出手段)、54cはタッチセンサ54からのセンサ信号を処理して接触を検出するタッチ検出回路(接触検出手段)である。
【0098】
タッチセンサ54は端子41x,41yとともにヘッド50に設けられており、タッチセンサ54が皮膚Sと接触すると、端子41x,41yも皮膚Sと接触するようになっている。つまり、タッチセンサ54は、自身と皮膚Sとの接触をセンシングすることにより、端子41x,41yと皮膚Sとの接触をセンシングしていることになる。
【0099】
図13では、タッチセンサ54およびタッチ検出回路54cと、タイマ11と、CPU10とから信号通電調整手段が構成されている。
【0100】
図14は、参考例4にかかる高周波トリートメント装置の動作を示すフローチャートである。
【0101】
図14に示されるように、
図13のタッチセンサ54は、端子41x,41yと皮膚Sとの接触をセンシングしてセンサ信号を出力し、タッチ検出回路54cへ送る。タッチ検出回路54cは、センサ信号を処理して接触を検出し、CPU10に伝える(ステップST142)。
【0102】
接触が検出されていない間は(ステップST142でNO)、CPU10は、発振回路20および増幅回路30を制御して高周波信号を皮膚Sに通電せず、待ち受け状態となる(ステップST141)。
【0103】
そして、接触が検出されると(ステップST142でYES)、CPU10は、高周波信号の通電を行う必要があると判断し、タイマ11を起動して通電を開始し(ステップST143,ST144)、この通電時間t1をタイマ11により計測する(ステップST145)。
【0104】
この間に、接触が検出されなくなると(ステップST146でYES)、CPU10は、通電を行う必要がなくなったと判断して、ステップST141,ST142のループに戻る。
【0105】
一方、通電中も接触が検出されていれば(ステップST144〜ST146でYES)、CPU10は、通電時間t1が通電限界時間Tmに達したかどうかを判断する(ステップST147)。通電時間t1が通電限界時間Tmに達していない場合(ステップST147でYES)、CPU10は、高周波信号の通電と、通電時間t1の計測と、通電時間t1と通電限界時間Tmとの比較判断とを繰り返し実行する(ステップST144〜ST147でYES)。
【0106】
以後、高周波信号の通電と通電時間t1の計測とが続けられ(ステップST144,ST145)、その間も接触が検出されて(ステップST146でYES)、最終的に通電時間t1が通電限界時間Tmに達すると(ステップST147でNO)、CPU10は、皮膚Sに対して、高周波信号をこれ以上通電すると火傷などの事故が起きる危険性があると判断し、強制的に通電を停止する(ステップST148)。
【0107】
通電停止(ステップST148)の後は、使用者がヘッド50を体から離し、端子41x,41yと皮膚Sとの接触がなくなったことをタッチ検出回路54cがCPU10に伝えてくると、高周波トリートメント装置全体がリセットされ、CPU10は、ステップST141からの処理を再び実行する。
【0108】
このように、端子41x,41yと皮膚Sとの接触が検出されてステップST142でYESとなると、端子41x,41yを介して高周波信号を通電するステップST144と、ステップST143で起動したタイマ11により通電時間t1を計測するステップST145と、ステップST146で接触が検出されている場合に通電時間t1が通電限界時間Tmに達したかどうかを判断するステップST147と、通電時間t1が通電限界時間Tmに達してステップST147でNOとなると、強制的に通電を停止するステップST148とをCPU10に実行させているので、接触が検出されてから通電限界時間Tmが経過するまでは通電を行い、この後に通電が停止されるようになり、皮膚Sに対する過剰通電が抑制され、火傷などの事故を防止することができる。
【0109】
タッチセンサ54は、静電容量やインピーダンスの変化をセンシングする方式や、圧電素子を使って圧力の変化をセンシングする方式などの他、たとえば、
図15に示すような構成であってもよい。
【0110】
図15は、参考例4の構成変更例にかかる高周波トリートメント装置の構成を示す図である。
【0111】
図15において、55は弾性部材(接触検出手段)、55sはスイッチ(制御手段)、55vは高周波トリートメント装置の電源(制御手段)である。
【0112】
図15においては、弾性部材55,スイッチ55sおよび電源55vと、タイマ11と、CPU10とから、信号通電調整手段が構成されている。
【0113】
弾性部材55が皮膚Sと接触して押し付けられ、
図15(a)から
図15(b)のようになると、弾性部材55がスイッチ55sをON状態とし、これにより電源55vの電力が高周波トリートメント装置に供給されるようになる。以後の動作は
図14の場合と同様である。
【0114】
以上のように、この参考例4によれば、信号通電調整手段は、端子41x,41yと皮膚Sとの接触を検出するタッチセンサ54およびタッチ検出回路54cと、高周波信号の通電時間t1を計測するタイマ11と、端子41x,41yと皮膚Sとの接触がタッチセンサ54およびタッチ検出回路54cで検出されると、発振回路20および増幅回路30を制御して高周波信号を通電するとともに、タイマ11により通電時間t1を計測し、この通電時間t1が通電限界時間Tmに達すると、発振回路20および増幅回路30を制御して高周波信号の通電を停止するCPU10とを備えるようにしたので、端子41x,41yと皮膚Sとが接触してから通電限界時間Tmの経過を待って、高周波信号の通電が停止されるようになり、皮膚Sに対する過剰通電が抑制され、火傷などの事故を防止できるという効果が得られる。
【0115】
[参考例5]
図16は、参考例5にかかる高周波トリートメント装置の構成を示す図である。
【0116】
図16においては、タイマ11と、CPU10とから信号通電調整手段が構成されている。
【0117】
図17は、参考例5にかかる高周波トリートメント装置の動作を示すフローチャートである。
【0118】
図17に示されるように、CPU10は、たとえば、図示しない動作ボタンが使用者により押されると、高周波信号の通電を行う必要があると判断し、タイマ11を起動して通電を開始し(ステップST171,ST172)、この通電時間t1をタイマ11により計測する(ステップST173)。そして、CPU10は、通電時間t1が通電限界時間Tmに達するまで、高周波信号の通電と、通電時間t1の計測と、通電時間t1と通電限界時間Tmとの比較判断とを繰り返し実行する(ステップST172〜ST174でYES)。
【0119】
以後、高周波信号の通電と通電時間t1の計測とが続けられ(ステップST172,ST173)、最終的に通電時間t1が通電限界時間Tmに達すると(ステップST174でNO)、CPU10は、皮膚Sに対して、高周波信号をこれ以上通電すると火傷などの事故が起きる危険性があると判断し、強制的に通電を停止し、かつ、改めてタイマ11を起動する(ステップST175)。
【0120】
次いで、CPU10は、通電停止となってからの経過時間t2を計測し(ステップST176)、この間は仮に動作ボタンが押されていても、経過時間t2がインターバル時間Tiに達するまで通電停止を続ける(ステップST176,ST177でYES)。ここで、インターバル時間Tiは、
図18に示すように、インターバル時間Tiだけ通電を休止すれば、同一の皮膚Sに通電限界時間Tm以下の再通電を行っても、火傷などの事故が起きないと言える程度に十分長い所定の時間を意味する。
【0121】
時間が経過して、最終的に経過時間t2がインターバル時間Tiに達すると(ステップST177でNO)、CPU10は、皮膚Sに再通電を行っても火傷などの事故が起きないと判断し、通電を再開する(ステップST171)。
【0122】
このように、ステップST172での高周波信号の通電中に通電時間t1が通電限界時間Tmに達してステップST174でNOとなると通電を停止してタイマ11を起動するステップST175と、ステップST175で起動したタイマ11により経過時間t2を計測するステップST176と、経過時間t2がインターバル時間Tiに達したかどうかを判断するステップST177と、経過時間t2がインターバル時間Tiに達してステップST177でNOとなると通電を再開するステップST171とをCPU10に実行させているので、通電と通電との間にインターバル時間Tiが挟まれるようになり、皮膚Sに対する過剰通電が抑制され、火傷などの事故を防止できる。
【0123】
なお、図示は省略するが、次のように構成することもできる。
【0124】
すなわち、インターバル時間Tiの間は、通電を完全に停止してレベルをゼロとするのではなく、CPU10が、発振回路20および増幅回路30を制御して、火傷などの事故が起きないと言える程度に十分に低い所定の閾値Lth以下にまで高周波信号のレベルを下げるようにする。
【0125】
そして、インターバル時間Tiが経過した後に、CPU10が、発振回路20および増幅回路30を制御して、高周波信号のレベルを閾値Lthよりも上げて再通電を行う。つまり、
図17の通電停止は、閾値Lthをゼロと考えた場合に相当する。
【0126】
また、この参考例5は、高周波トリートメント装置に単独で適用することも可能であり、参考例3や本発明の好ましい実施の形態、参考例4と複合させることも可能である。
【0127】
以上のように、この参考例5によれば、信号通電調整手段は、高周波信号の通電時間t1を計測するタイマ11と、発振回路20および増幅回路30を制御して高周波信号のレベルを閾値Lthよりも上げると、タイマ11により通電時間t1を計測し、この通電時間t1が通電限界時間Tmに達すると、発振回路20および増幅回路30を制御して高周波信号のレベルを閾値Lth以下に下げるCPU10とを備えるようにしたので、閾値Lthを超える高周波信号が通電されなくなり、皮膚Sに対する過剰通電が抑制され、火傷などの事故を防止できるという効果が得られる。
【0128】
また、この参考例5によれば、CPU10は、高周波信号のレベルを閾値Lth以下に下げると、タイマ11によりその経過時間t2を計測し、この経過時間t2が所定のインターバル時間Tiに達すると、発振回路20および増幅回路30を制御して高周波信号のレベルを閾値Lthよりも上げるようにしたので、高周波信号の通電と通電の間にインターバル時間Tiが挟まれるようになり、皮膚Sに対する過剰通電が抑制され、火傷などの事故を防止できるという効果が得られる。
【0129】
なお、参考例1ないし5、本発明の好ましい実施の形態では、通電状態計測手段であるタイマ11を用いて、通電時間t1や経過時間t2を高周波信号の通電状態として、計測し、この計測した時間t1,t2を、通電限界時間Tmやインターバル時間Tiなどの所定の状態と比較した結果に基づき各制御を行ってきた。しかしながら本発明はこれに限定されるものではなく、タイマ11の代わりに、皮膚Sの通電部位の温度を計測する温度センサ(温度計測手段)をCPU10が用いてもよい。
【0130】
すなわち、タイマ11とは別の通電状態計測手段である温度センサを用いて、通電部位の温度を通電状態として計測し、この計測した温度を、通電限界温度や通電安全温度などの所定の状態と比較した結果に基づき、各実施の形態1〜5において通電時間t1や経過時間t2が通電限界時間Tmやインターバル時間Tiに達した場合と同様の動作をCPU10に実行させるようにする。
【0131】
ここに、通電限界温度とは、皮膚Sに対して高周波信号をこれ以上通電すると、火傷などの事故が起きる危険性があると考えられる所定の温度を、通電安全温度とは、通電部位の温度がこれ以下になれば、同一の皮膚Sに再通電を行っても火傷などの事故が起きないと言える程度に十分低い所定の温度をそれぞれ意味する。
【0132】
以上、本発明は、タイマ11の代わりに、温度センサを用いて参考例1ないし5、本発明の好ましい実施の形態を実施することも可能である。タイマ11または温度センサを通電状態計測手段とすることで、時間や温度の計測により簡単に通電状態を把握できるようになり、通電状態計測手段を簡単に構成できる。