【文献】
出撃!アクロナイツ,Nintendo DREAM,日本,株式会社毎日コミュニケーションズ,2009年 6月 1日,第14巻第6号(通巻182号),第50頁右下欄
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0016】
[1.実施形態]
以下、本発明の実施形態の例について図面に基づき詳細に説明する。本発明の実施形態に係るゲーム装置は、例えば、携帯ゲーム機、業務用ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、又はパーソナルコンピュータを用いて実現される。ここでは、本発明の実施形態に係るゲーム装置を、携帯ゲーム機を用いて実現する場合について説明する。
【0017】
[1−1.ゲーム装置のハードウェア構成]
図1は、本実施形態に係るゲーム装置のハードウェア構成を示す図である。
図1に示すように、ゲーム装置10は、携帯ゲーム機11を含んでなる。携帯ゲーム機11は、制御部14、記憶部16、主記憶18、画像処理部20、表示部22、タッチパネル24、入出力処理部26、メモリカードスロット28、操作キー部32、音声処理部34、音声出力部36、音声入力部38、通信I/F(インタフェース)40、センサ部42等を含む。
【0018】
制御部14は、記憶部16に記憶されるオペレーティングシステムや、メモリカード30に格納されるプログラムや各種データに基づいてゲーム装置10の各部を制御する。
【0019】
記憶部16は、フラッシュメモリ等の不揮発性記憶媒体を含んで構成される。記憶部16には、オペレーティングシステム等が記憶される。
【0020】
主記憶18は、例えば、RAMを含んで構成される。記憶部16に記憶されたプログラム、メモリカードスロット28を介してメモリカード30から読み出されたプログラムは、必要に応じて主記憶18に書き込まれる。主記憶18は、制御部14の作業用メモリとしても用いられる。
【0021】
バス12は、アドレス及び各種データをゲーム装置10の各部でやり取りするために用いられる。制御部14、記憶部16、主記憶18、画像処理部20及び入出力処理部26は、バス12によって相互データ通信可能に接続される。
【0022】
画像処理部20は、VRAMを含む。画像処理部20は、制御部14からの指示に従って画像をVRAM上に描画する。VRAM上に描画された画像は、所定のタイミングで表示部22に表示される。表示部22は、例えば、一又は複数の公知の液晶表示パネルである。この液晶表示パネルは、例えば、所定のアスペクト比(例えば、16:9)を有する。例えば、表示部22に重畳するようにして、タッチパネル24が設けられる。
【0023】
タッチパネル24は、ユーザが操作を行うための入力手段として機能する。タッチパネル24は、ユーザ又はユーザが把持する物体(例えば、タッチペン)によって接触(押圧)された位置に応じた接触位置情報を、入出力処理部26を介して制御部14に供給する。
【0024】
入出力処理部26は、制御部14が、タッチパネル24、メモリカードスロット28、操作キー部32、音声処理部34、通信I/F40と、各種データを授受するためのインタフェースである。
【0025】
メモリカードスロット28は、メモリカード30に記憶されたゲームプログラムやゲームデータを制御部14からの指示に従って読み出す。メモリカード30は、例えば、セーブデータ等のゲームデータが記憶される不揮発性記憶媒体を含む。
【0026】
本実施形態においては、メモリカード30に記憶されたプログラムやデータが用いられてゲームが実行される場合を説明するが、他のあらゆる情報記憶媒体を用いるようにしてもよい。また、インターネット等のデータ通信網を介して、遠隔地からプログラムやデータをゲーム装置10に供給するようにしてもよい。
【0027】
操作キー部32は、ユーザが各種操作を行うための入力手段として機能する。操作キー部32は、十字ボタン、スライドパッド、各種ボタン等を含む。入出力処理部26は、一定周期毎(例えば、1/60秒毎)に、操作キー部32の各部の状態をスキャンする。このスキャン結果を表す操作信号は、バス12を介して制御部14に供給される。制御部14は、ユーザの操作内容を、操作信号に基づいて判断する。
【0028】
音声処理部34は、サウンドバッファを含む。音声処理部34は、サウンドバッファに格納された楽曲の出力用データや音声データに基づいて、楽曲や音声を音声出力部36から出力する。
【0029】
音声入力部38は、マイク等を含む。音声入力部38は、ユーザの音声等を検出し、検出信号を入出力処理部26を介して制御部14に入力する。通信I/F40は、ゲーム装置10を通信ネットワークに接続するためのインタフェースである。
【0030】
センサ部42は、角速度を検出するジャイロセンサ、加速度を検出する加速度センサ等を含んで構成される。センサ部42は、表示部22の姿勢を検出する。本実施形態においては、表示部22はゲーム装置10の筺体と一体になっている場合を説明する。即ち、ユーザがゲーム装置10の姿勢を変更させると、表示部22の姿勢も変更する。
【0031】
なお、ゲーム装置10の構成は、上記の例に限られない。ゲーム装置10は、他の構成を含んでいてもよい。他にも例えば、GPSセンサやCCDカメラ等が、ゲーム装置10に含まれていてもよい。
【0032】
[1−2.ゲーム装置において実行されるゲーム]
次に、ゲーム装置10において実行されるゲームについて説明する。ゲーム装置10は、ユーザが楽曲に合わせてゲーム操作を行うゲームを実行する。以下では、ユーザが楽曲に合わせてタッチパネル24の所与の位置をタッチするゲームが実行される場合を例として説明する。
【0033】
ユーザは、ゲームを開始する際に、予め用意された複数の楽曲のうちの何れかを選択する。そして、当該選択された楽曲が再生される。ユーザにより選択可能な楽曲は、例えば、複数の楽器(例えば、リードギターやベースギター、ドラム等)のパートを含んでなる楽曲である。本実施形態においては、これら各パート毎に、ゲーム操作がなされるべき基準タイミングが定められている場合を説明する。ユーザは、基準タイミングと一致するタイミングで、ゲーム操作をすることを目指す。
【0034】
図2は、ゲーム装置10の表示部22に表示されるゲーム画面の一例を示す図である。なお、表示部22のゲーム画面50は、長方形である。
図2に示すように、ユーザから見て表示部22が横長である姿勢を「横長姿勢」という。また例えば、
図2に示すように、表示部22が横長姿勢である場合のゲーム画面50の向きを「横長状態」という。例えば、表示部22が横長姿勢である場合、ユーザは、ベースギターのパートを演奏するようにゲーム操作を行う。例えば、表示部22が横長姿勢の場合に使用される基準タイミングデータは、ベースギターのパートのリズムに基づいて作成されている。
【0035】
図2に示すように、横長状態のゲーム画面50内のうち、ユーザから見て下側領域は、ボタン52A,52B,52C(以降、これらをまとめて単にボタン52ともいう。)が表示される。表示部22に重畳するようにタッチパネル24が備えられており、例えば、ユーザが、これらボタン52をタッチする行為が、「ゲーム操作」に相当する。即ち、表示部22が横長姿勢の場合、ユーザは、3種類のゲーム操作を行う。
【0036】
ゲーム画面50においては、ボタン52A,52B,52Cに対応する案内領域54A,54B,54C(以降、これらをまとめて単に案内領域54ともいう。)が設定される。案内領域54は、ボタン52がタッチされるべき基準タイミングをユーザに案内するために設定される表示領域である。
【0037】
案内領域54内の左側領域には、基準マーク56A,56B,56C(以降、これらをまとめて単に基準マーク56ともいう。)が、表示されている。また、基準マーク56の右側には、例えば、基準タイミング案内マーク58A,58B,58C(以降、これらをまとめて単に基準タイミング案内マーク58ともいう。)が、表示されている。
【0038】
基準タイミング案内マーク58は、ユーザに基準タイミングを案内するための案内画像である。基準タイミング案内マーク58は、案内領域54に表示される。基準タイミング案内マーク58は、時間経過に伴って右から左に向かって徐々に案内領域54上を移動する。つまり、基準タイミング案内マーク58は、基準マーク56に接近する。
【0039】
ボタン52Aがタッチされるべきタイミング(基準タイミング)が訪れると、案内領域54A上を移動する基準タイミング案内マーク58Aは、基準マーク56Aに到達し、基準マーク56Aに重なる。ボタン52Bがタッチされるべきタイミング(基準タイミング)が訪れると、案内領域54B上を移動する基準タイミング案内マーク58Bは、基準マーク56Bに到達し、基準マーク56Bに重なる。ボタン52Cがタッチされるべきタイミング(基準タイミング)が訪れると、案内領域54C上を移動する基準タイミング案内マーク58Cは、基準マーク56Cに到達し、基準マーク56Cに重なる。
【0040】
例えば、ユーザは、ボタン52A,52B,52Cに対応する基準タイミングが訪れた場合、ボタン52A,52B,52Cをタッチすることによって、高評価を得ることができる。なお、基準タイミングと完全に一致するタイミングでユーザがボタン52A,52B,52Cをタッチしなければ評価を得ることができないという訳ではなく、その一致度に応じて評価が与えられる。例えば、ユーザが得た評価に応じて得点が増減する。
【0041】
このように、ユーザは、案内領域54上を移動して基準マーク56に徐々に接近する基準タイミング案内マーク58を頼りに、ボタン52をタッチすべきタイミングを把握できる。
【0042】
本実施形態のゲーム装置10においては、ユーザが、ゲームプレイ中の任意のタイミングで表示部22の姿勢を変更させると、ユーザがゲーム操作をすべき楽曲のパートが変更される。例えば、楽曲のパートが変更されると、基準タイミングも変更する。また例えば、楽曲のパートが変更されると、ボタン52の数、案内領域54の数、及び基準マーク56の数も変更する。即ち、例えば、表示部22の姿勢が変わると、ユーザがすべきゲーム操作の種類数も変わる。
【0043】
図3は、ユーザが表示部22の姿勢を変化させた場合のゲーム画面50の一例を示す図である。なお、本実施形態においては、
図3に示すように、ユーザから見て表示部22が縦長になる姿勢を「縦長姿勢」という。また例えば、
図3に示すように、表示部22が縦長姿勢である場合のゲーム画面50の向きを「縦長状態」という。
【0044】
例えば、表示部22が縦長姿勢である場合、ユーザは、リードギターのパートを演奏するようにゲーム操作を行う。例えば、表示部22が縦長姿勢の場合に使用される基準タイミングデータは、リードギターのパートのリズムに基づいて作成されている。
【0045】
図3に示すように、ユーザがゲーム操作をすべき楽曲のパートが変更されると、ボタン52の数が3つから6つに増える。即ち、ユーザがすべきゲーム操作の種類数が3つから6つに増える。これら増えたボタン52を、ボタン52D,52E,52Fという。そして、縦長状態のゲーム画面50においては、ユーザから見て下側(表示部22の短手側)にボタン52が配置されるように、ボタン52の表示位置が変更される。
【0046】
また、本実施形態においては、ゲーム操作と案内領域54とが対応しているので、3つから6つに増えたボタン52に対応すべく、案内領域54が、3つから6つに増える。これら増えた案内領域54を、案内領域54D,54E,54Fという。
【0047】
ボタン52Dは、案内領域54Dに対応する。ユーザがボタン52Dをタッチすべき基準タイミングが近づくにつれ、基準タイミング案内マーク58Dが、基準マーク56Dに近づく。ボタン52Eは、案内領域54Eに対応する。ユーザがボタン52Eをタッチすべき基準タイミングが近づくにつれ、基準タイミング案内マーク58Eが、基準マーク56Eに近づく。ボタン52Fは、案内領域54Fに対応する。ユーザがボタン52Fをタッチすべき基準タイミングが近づくにつれ、基準タイミング案内マーク58Fが、基準マーク56Fに近づく。
【0048】
上記のように、ユーザが表示部22の姿勢を横長姿勢から縦長姿勢に変更すると、ユーザがゲーム操作をすべき楽曲のパートが変更される。例えば、表示部22が横長姿勢であった場合、ユーザは、ベースギターのパートに対応する3種類のゲーム操作を行うが、表示部22が縦長姿勢になった場合、ユーザは、リードギターのパートに対応する6種類のゲーム操作をしなければならない。したがって、表示部22が縦長姿勢の場合、表示部22が横長姿勢の場合よりもゲームの難易度が高くなるが、ユーザは、多くのゲーム操作を行うため得点を得る機会が多く与えられる。以下、この技術について詳細に説明する。
【0049】
[1−3.ゲーム装置において実現される機能]
図4は、ゲーム装置10で実現される機能を示す機能ブロック図である。
図4に示すように、ゲーム装置10は、ゲームデータ記憶部70、姿勢検出部72、基準タイミングデータ取得部74、表示制御部76、ゲーム操作検出部78、及びゲーム操作評価部80を含む。これらの機能は、制御部14が、メモリカード30に記憶されたゲームプログラムを実行することによって、実現される。
【0050】
[1−3−1.ゲームデータ記憶部]
ゲームデータ記憶部70は、主記憶18及びメモリカード30を主として実現される。ゲームデータ記憶部70は、ゲームを実行するために必要なデータを記憶する。例えば、ゲームデータ記憶部70には、複数の楽曲データが記憶される。
【0051】
[楽曲データ]
図5は、一の楽曲に対応する楽曲データの一例を示す図である。
図5に示すように、楽曲データは、オリジナル楽曲データ、及び、表示部22の姿勢に関連付けられた基準タイミングデータを含んでいる。オリジナル楽曲データは、例えば、一般のポピュラー音楽等を所定のデータ形式で保存したものである。
【0052】
基準タイミングデータは、ユーザがゲーム操作を行うべき基準タイミングを示すデータである。基準タイミングデータは、表示部22の姿勢に関連付けられている。例えば、姿勢検出部72により検出される表示部22の姿勢毎に、基準タイミングデータが記憶されている。本実施形態においては、表示部22が横長姿勢と縦長姿勢をとるので、横長姿勢用の基準タイミングデータと、縦長姿勢用の基準タイミングデータが、楽曲データに含まれる。
【0053】
図6は、横長姿勢用の基準タイミングデータのデータ格納例を示す図である。
図6に示すt軸は、時間軸である。t軸は、楽曲の再生が開始されてからの時間経過を示している。例えば、基準タイミングデータは、1/256小節の単位で、ユーザがゲーム操作をすべき基準タイミングを示す。なお、
図6では、説明を簡略化するために、1小節が8分割されたデータを示す。即ち、1/8小節の単位で、ユーザがゲーム操作をすべきタイミングが、
図6に示されている。
【0054】
図6に示すように、1/8小節の各時点において、ユーザがゲーム操作をすべきか否かが指定されている。横長姿勢用の基準タイミングデータは、例えば、ベースギターのパートの基準タイミングを示すデータであり、ユーザがボタン52A,52B,52Cをタッチする3種類のゲーム操作をすべき基準タイミングが定義されている。
【0055】
1/8小節の各時点においてボタン52A,52B,52Cがタッチされるべきか否かは、例えば、3ビットのデータによって表される。
図6において、「A」のビットは、ボタン52Aに対応する。「0」は、ボタン52Aをタッチすべきでないことを示している。一方、「1」は、ボタン52Aをタッチすべきことを示している。
【0056】
同様に、「B」、「C」のビットは、それぞれ、ボタン52B,52Cに対応する。即ち、この3ビットのデータのうち少なくとも一つが「1」になっているデータは、基準タイミングを示すデータといえる。
【0057】
図7は、縦長姿勢用の基準タイミングデータのデータ格納例を示す図である。
図7に示すt軸は、
図6のt軸と同様である。即ち、基準タイミングデータは、1/256小節の単位で、ボタン52A,54B,54C,54D,54E,54Fがタッチされるべきタイミングを示しており、ここでは、説明を簡略化するために、1小節が8分割されたデータを示す。縦長姿勢用の基準タイミングデータは、例えば、リードギターのパートの基準タイミングを示すデータであり、ユーザがボタン52A,52B,52C,54D,54E,54Fをタッチする6種類のゲーム操作をすべき基準タイミングが定義されている。
【0058】
縦長姿勢である場合の基準タイミングデータは、6ビットで表される。「A」、「B」、「C」のビットは、横長姿勢である場合の基準タイミングデータと同様であるので説明を省略する。「D」、「E」、「F」のビットは、それぞれ、ボタン52D,52E,52Fに対応する。即ち、この6ビットのデータのうち少なくとも一つが「1」になっているデータは、基準タイミングを示すデータといえる。
【0059】
上記のように、本実施形態においては、基準タイミングデータは、一又は複数の種類のゲーム操作の各々をユーザが行うべき基準タイミングを示している。
【0060】
例えば、ゲーム装置10においては、表示部22の姿勢が少なくとも第1姿勢(例えば、横長姿勢)及び第2姿勢(例えば、縦長姿勢)になる場合がある。第1姿勢(例えば、横長姿勢)に関連づけられた基準タイミングデータは、m(m:1以上の整数。
図4の例ではm=3)種類のゲーム操作の各々をユーザが行うべき基準タイミングを示すデータである。例えば、第1姿勢(例えば、横長姿勢)に関連づけられた基準タイミングデータは、複数の楽器のうちの一又は複数の第1楽器(例えば、ベースギター)のパートに対応する基準タイミングデータである。
【0061】
第2姿勢(例えば、縦長姿勢)に関連づけられた基準タイミングデータは、n(n:1以上の整数。
図5の例ではn=6)種類のゲーム操作の各々をユーザが行うべき基準タイミングを示すデータである。nは、mと同じ値であってもよいし、異なる値であってもよい。例えば、第2姿勢(例えば、縦長姿勢)に関連づけられた基準タイミングデータは、複数の楽器のうちの一又は複数の第2楽器(例えば、リードギター)のパートに対応する基準タイミングデータである。
【0062】
例えば、ゲーム操作の種類数は、基準タイミングデータに格納されるビット列によって示される。例えば、3ビットで表される横長姿勢の基準タイミングデータは、ユーザがすべきゲーム操作は3種類である。一方例えば、6ビットで表される縦長姿勢の基準タイミングデータは、ユーザがすべきゲーム操作は6種類である。
【0063】
[案内対象期間データ]
また、本実施形態においては、ゲームデータ記憶部70は、表示手段(例えば、表示部22)の姿勢と、基準タイミングを案内すべき期間である案内対象期間と、を関連付けた案内対象期間データを記憶する場合を説明する。
【0064】
図8は、案内対象期間データのデータ格納例を示す図である。案内対象期間は、ゲーム画面50において基準タイミングを案内すべき期間であり、例えば、現時点以降の所定期間である。例えば、表示部22が横長姿勢の場合、現時点から1小節後までの基準タイミングが案内される。また例えば、表示部22が縦長姿勢の場合、現時点から1/2小節後までの基準タイミングが案内される。
【0065】
[その他のデータ]
また、ゲームデータ記憶部70は、上記のデータの他にも、実行中のゲームの状況を示すゲーム状況データを記憶する。ゲーム状況データには、例えば、楽曲の再生が開始されてからの経過時間や、ユーザの得点を示す得点データが格納される。
【0066】
得点データは、ユーザの評価に基づいて値が変化する。例えば、ユーザが高い評価を得た場合には、得点データの値が増加する。一方、ユーザが低い評価を得た場合には、得点データの値が減少する。
【0067】
なお、制御部14は、ゲームデータ記憶部70に記憶される各種データを取得する手段として機能する。また、制御部14は、ゲームデータ記憶部70に記憶される各種データを変更(更新)する手段として機能する。また、ゲームデータ記憶部70に記憶されるデータは、上記の例に限られず、ゲーム装置10がゲームを実行するために必要なデータが記憶されていればよい。他にも例えば、横長姿勢用の画像データと縦長姿勢用の画像データとが記憶されていてもよい。
【0068】
[1−3−2.姿勢検出部]
姿勢検出部72は、制御部14及びセンサ部42を主として実現される。姿勢検出部72は、表示手段(例えば、表示部22)の姿勢を検出する。姿勢検出部72は、センサ部42の検出信号に基づいて表示部22の姿勢を検出する。本実施形態においては、姿勢検出部72は、表示部22の少なくとも第1姿勢(例えば、横長姿勢)及び第2姿勢(例えば、縦長姿勢)を検出する。
【0069】
なお、ジャイロセンサや加速度センサ等の検出信号に基づいて表示部22の姿勢を検出する方法は、公知の種々の手法を適用可能である。例えば、ゲーム装置10にCCDカメラ(撮影手段)が含まれる場合には、CCDカメラによって連続撮影される画像の変化に基づいて表示部22の姿勢が取得されるようにしてもよい。
【0070】
[1−3−3.基準タイミングデータ取得部]
基準タイミングデータ取得部74は、制御部14を主として実現される。基準タイミングデータ取得部74は、表示手段(例えば、表示部22)の姿勢と、ユーザがゲーム操作を行うべき基準タイミングを示す基準タイミングデータと、を関連付けて記憶する手段(例えば、ゲームデータ記憶部70)から、姿勢検出部72により検出された表示手段の姿勢に関連付けられた基準タイミングデータを取得する。例えば、基準タイミングデータ取得部74は、第1姿勢(例えば、横長姿勢)用の基準タイミングデータと、第2姿勢(例えば、縦長姿勢)用の基準タイミングデータと、を取得する。
【0071】
本実施形態においては、表示手段(例えば、表示部22)の姿勢と、複数の楽器の何れかのパートに対応する基準タイミングデータと、を関連付けて記憶する手段(例えば、ゲームデータ記憶部70)から、姿勢検出部72により検出された表示手段の姿勢に関連付けられた、複数の楽器の何れかのパートに対応する基準タイミングデータが取得される場合を説明する。
【0072】
[1−3−4.表示制御部]
表示制御部76は、制御部14を主として実現される。表示制御部76は、姿勢検出部72により検出された表示手段(例えば、表示部22)の姿勢に関連付けられた基準タイミングデータに基づいて、基準タイミングを案内する案内画像(例えば、基準タイミング案内マーク58)を表示手段に表示させる。
【0073】
例えば、表示制御部76は、表示部22の姿勢が第1姿勢(例えば、横長姿勢)である場合、第1姿勢に関連づけられた基準タイミングデータに基づいて、m種類のゲーム操作の各々をユーザが行うべき基準タイミングを案内する案内画像(例えば、基準タイミング案内マーク58)を表示部22に表示させる。また例えば、表示制御部76は、表示部22の姿勢が第2姿勢(例えば、縦長姿勢)である場合、第2姿勢に関連づけられた基準タイミングデータに基づいて、n種類のゲーム操作の各々をユーザが行うべき基準タイミングを案内する案内画像(例えば、基準タイミング案内マーク58)を表示部22に表示させる。
【0074】
本実施形態においては、姿勢検出部72により検出された表示手段(例えば、表示部22)の姿勢に関連付けられた基準タイミングデータが示すゲーム操作の種類数に対応する案内領域54を、表示手段に表示されるゲーム画面50に設定し、当該設定された案内領域54に案内画像(例えば、基準タイミング案内マーク58)を表示させることによって、一又は複数の種類のゲーム操作の各々をユーザに案内する。
【0075】
例えば、表示制御部76は、案内領域54の各々において、案内画像(例えば、基準タイミング案内マーク58)と目標位置との距離が基準タイミングが訪れるまでの残り時間に対応するように、案内画像を目標位置に向けて移動させることによって、一又は複数の種類のゲーム操作の各々をユーザに案内する。目標位置は、案内領域54内に設定される位置であり、基準タイミング案内マーク58の移動先の位置である。例えば、目標位置は、基準マーク56の表示位置である。
【0076】
例えば、表示制御部76は、表示部22の姿勢が第1姿勢(例えば、横長姿勢)である場合、表示部22に表示されるゲーム画面50に設定されるm個の案内領域54の各々において、案内画像(例えば、基準タイミング案内マーク58)を目標位置に向けて移動させることによって、m種類のゲーム操作の各々をユーザに案内する。また例えば、表示制御部76は、表示部22の姿勢が第2姿勢(例えば、縦長姿勢)である場合、表示部22に表示されるゲーム画面50に設定されるn個の案内領域54の各々において案内画像(例えば、基準タイミング案内マーク58)を目標位置に向けて移動させることによって、n種類のゲーム操作の各々をユーザに案内する。
【0077】
また、本実施形態においては、表示制御部76は、姿勢検出部72により検出された表示手段(例えば、表示部22)の姿勢に関連付けられた案内対象期間内の基準タイミングを案内する案内画像(例えば、基準タイミング案内マーク58)を表示手段に表示させる場合を説明する。
【0078】
例えば、表示制御部76は、表示部22の姿勢が第1姿勢(例えば、横長姿勢)である場合、現時点から、第1姿勢に関連づけられた案内対象期間内に到来する、m種類のゲーム操作の各々の基準タイミングを案内する案内画像(例えば、基準タイミング案内マーク58)を表示する。また例えば、表示制御部76は、表示部22の姿勢が第2姿勢(例えば、縦長姿勢)である場合、現時点から、第2姿勢に関連づけられた案内対象期間内に到来する、n種類のゲーム操作の各々の基準タイミングを案内する案内画像(例えば、基準タイミング案内マーク58)を表示する。
【0079】
まず、表示部22が横長姿勢である場合の横長状態のゲーム画面50の表示方法について具体的に説明する。
【0080】
図9は、表示部22が横長姿勢におけるゲーム画面50の表示処理について説明するための図である。楽曲が再生されている間、案内対象期間のデータが、基準タイミングデータから読み出される。例えば、案内対象期間は、表示部22の姿勢に応じて異なる。ここでは、表示部22が横長姿勢の案内対象期間が、現時点から1小節分の期間である場合を説明する。例えば、現時点が時間t
0とすると、時間t
0から1小節分の基準タイミングデータが読み出される。
【0081】
例えば、上記の読み出された基準タイミングデータに基づいて、現時点以降の基準タイミングをユーザに案内する案内画像(例えば、基準タイミング案内マーク58)がゲーム画面50に表示される。表示部22が横長姿勢の場合、ユーザがすべきゲーム操作をm個(ここでは、m=3)とすると、ゲーム画面50にはm個の案内領域54が設定される。例えば、m個の案内領域54は、それぞれ、表示部22の第1端(例えば、長辺又は短辺の何れかの端)側から、第1端に対向する第2端(例えば、長辺又は短辺の他端)側に向かって互いに平行に延伸する領域である。
【0082】
本実施形態においては、表示制御部76が、案内領域54を表示手段の画面(例えば、ゲーム画面50)に並列に設定し、現時点と基準タイミングとの時間差が、案内画像(例えば、基準タイミング案内マーク58)の表示位置と案内領域54内の基準位置(例えば、基準マーク56の表示位置)との差に対応するように、案内画像を基準位置に向けて移動させる場合を説明する。
【0083】
即ち、ゲーム画面50に並列に設定された3つの案内領域54上を動くように基準タイミング案内マーク58が移動する。例えば、ゲーム画面50の案内領域54内において、基準タイミング案内マーク58が、基準マーク56の表示位置(基準位置)に向けて徐々に移動する。
【0084】
基準タイミング案内マーク58の表示位置は、基準タイミング案内マーク58と基準マーク56との間の距離が、基準タイミングが到来するまでの時間に対応する距離になるように調整される。例えば、ユーザがボタン52Aをタッチすべき基準タイミングが到来するまでの時間が短くなるにつれて、基準タイミング案内マーク58Aから基準マーク56Aまでの距離が短くなる。
【0085】
一方、表示部22が縦長姿勢の場合、例えば、6つの案内領域54が、縦長状態のゲーム画面50に並列に設定される。
【0086】
図10は、表示部22が縦長姿勢におけるゲーム画面50の表示処理について説明するための図である。本実施形態においては、表示部22が縦長姿勢の場合の案内対象期間は、表示部22が横長姿勢の場合の案内対象期間よりも短い1/2小節分の期間である。例えば、現時点が時間t
0とすると、時間t
0から1/2小節分の基準タイミングデータが読み出される。
【0087】
表示部22が横長姿勢の場合、ユーザがすべきゲーム操作をn個(ここでは、n=6)とすると、ゲーム画面50にはn個の案内領域54が設定される。n個の案内領域54は、それぞれ、表示部22の第3端(例えば、長辺又は短辺のうち、第1端とは異なる端)側から、第3端に対向する第4端(例えば、長辺又は短辺のうち、第1端とは異なる端であって、第3端の他端)側に向かって互いに平行に延伸する領域である。
【0088】
また、縦長姿勢の基準タイミングデータによって示される案内領域54は6つであるので、6つの案内領域54が並列に設定される。これら6つの案内領域54上を動くように基準タイミング案内マーク58が移動する。基準タイミング案内マーク58の表示位置の制御方法は、横長姿勢の場合と同様である。
【0089】
[1−3−5.ゲーム操作検出部]
ゲーム操作検出部78は、制御部14及びタッチパネル24を主として実現される。ゲーム操作検出部78は、ユーザによるゲーム操作を検出する。ゲーム操作検出部78は、ユーザによる操作手段(例えば、タッチパネル24)からの操作内容に基づいてゲーム操作を検出する。本実施形態においては、例えば、ゲーム操作検出部78は、ユーザによってボタン52がタッチされたか否かを、タッチパネル24から供給される操作信号に基づいて判定することによって、ゲーム操作を検出する。
【0090】
[1−3−6.ゲーム操作評価部]
ゲーム操作評価部80は、制御部14を主として実現される。ゲーム操作評価部80は、姿勢検出部72により検出された表示手段(例えば、表示部22)の姿勢に関連付けられた基準タイミングデータと、ゲーム操作検出部78の検出結果と、に基づいて、ユーザによるゲーム操作を評価する。
【0091】
例えば、ゲーム操作評価部80は、基準タイミングデータが示す基準タイミングと、ユーザが実際にゲーム操作を行ったタイミング(以下「操作タイミング」と記載する。)と、の間のずれに基づいて、そのゲーム操作を評価する。例えば、基準タイミングと操作タイミングとのずれ時間が小さいほど、ゲーム操作の評価は高くなる。この評価に応じて、得点データの値が増減する。
【0092】
[1−4.ゲーム装置において実行される処理]
次に、ゲーム装置10が実行する処理について説明する。
図11は、ゲーム装置10が実行する処理のうちの、本発明に関連する処理を主に示すフロー図である。制御部14は、メモリカード30に記憶されるプログラムに従って、
図11に示す処理を実行する。
【0093】
図11に示すように、まず、制御部14は、楽曲の再生を開始する(S101)。制御部14は、表示部22の姿勢を検出する(S102)。本実施形態においては、表示部22が縦長姿勢であるか横長姿勢であるかが検出される。
【0094】
表示部22の姿勢が横長姿勢である場合(S102;横長姿勢)、制御部14は、横長姿勢用の基準タイミングデータを取得する(S103)。制御部14は、横長姿勢用の基準タイミングデータに基づいて、ゲーム画面50に設定すべき案内領域54の数を決定してゲーム画面50に案内領域54を設定する(S104)。例えば、横長姿勢用の基準タイミングデータが示すゲーム操作は3種類であるので、これら3種類のゲーム操作に対応する3つの案内領域54が並列に設定される。
【0095】
制御部14は、案内対象期間データを参照し、表示部22が横長姿勢である場合の案内対象期間を取得する(S105)。例えば、横長姿勢には、案内対象期間が1小節であることが関連付けられている。
【0096】
制御部14は、表示部22が横長姿勢である場合の案内対象期間(例えば、1小節)の基準タイミングデータを参照して、S104で案内領域54が設定されたゲーム画面50に、基準タイミング案内マーク58を表示させる(S106)。S106においては、現時点の楽曲の経過時間と、基準タイミングと、の時間差に基づいて基準タイミング案内マーク58の表示制御が実行される。
【0097】
一方、表示部22の姿勢が縦長姿勢である場合(S102;縦長姿勢)、制御部14は、縦長姿勢用の基準タイミングデータを取得する(S107)。制御部14は、縦長姿勢用の基準タイミングデータに基づいて、ゲーム画面50に設定すべき案内領域54の数を決定してゲーム画面50に案内領域54を設定する(S108)。例えば、例えば、縦長姿勢用の基準タイミングデータが示すゲーム操作は6種類であるので、これら6種類のゲーム操作に対応する6つの案内領域54が並列に設定される。
【0098】
制御部14は、案内対象期間データを参照し、表示部22が縦長姿勢である場合の案内対象期間を取得する(S109)。例えば、縦長姿勢には、案内対象期間が1/2小節であることが関連付けられている。
【0099】
制御部14は、表示部22が縦長姿勢である場合の案内対象期間(例えば、1/2小節)の基準タイミングデータを参照して、S108で案内領域54が設定されたゲーム画面50に、基準タイミング案内マーク58を表示させる(S110)。S110においては、現時点の楽曲の経過時間と、基準タイミングと、の時間差に基づいて基準タイミング案内マーク58の表示制御が実行される。
【0100】
制御部14は、ユーザによるゲーム操作の評価処理を実行する(S111)。ただし、以降説明する評価処理は、表示部22の姿勢に応じた基準タイミングデータに基づいて実行される。
【0101】
図12は、S111において実行されるゲーム操作の評価処理を示す図である。
図12に示すように、制御部14は、現時点が判定期間内であるか否かを判定する(S201)。判定期間とは、基準タイミングの所定期間前(第1期間前)から、基準タイミングの所定期間後(第2期間後)まで、の期間である。この第1期間と第2期間は同じであってもよいし異なっていてもよい。
【0102】
現時点が判定期間内でないと判定された場合(S201;N)、制御部14は、本処理を終了する。つまり、制御部14は、
図11のS112の処理を実行する。
【0103】
一方、現時点が判定期間内であると判定された場合(S201;Y)、制御部14は、操作済みフラグが「0」であるか否かを判定する(S202)。操作済みフラグは、主記憶18等に記憶され、現在の判定期間においてボタン52がタッチされたか否かを示す情報である。操作済みフラグは、0又は1の値をとる。「0」は、ボタン52がタッチされていないことを示す。一方、「1」は、ボタン52がタッチされたことを示す。
【0104】
操作済みフラグが「0」でないと判定された場合(S202;N)、制御部14は、
図12のS203〜S206の処理を実行せずに、後述のS207の処理を実行する。
【0105】
一方、操作済みフラグが「0」であると判定された場合(S202;Y)、制御部14は、基準タイミングに対応するボタン52がタッチされたか否かを判定する(S203)。基準タイミングに対応するボタン52とは、基準タイミングが訪れた場合にタッチすべきボタン52のことである。S203の判定は、タッチパネル24から供給される操作信号に基づいて行われる。
【0106】
ボタン52がタッチされていないと判定された場合(S203;N)、制御部14は、
図11のS204〜S206の処理を実行せずに、後述のS207の処理を実行する。一方、ボタン52がタッチされたと判定された場合(S203;Y)、制御部14は操作済みフラグを「1」に更新する(S204)。
【0107】
さらに、制御部14は、基準タイミングと、ゲーム操作がなされた操作タイミングとのずれ時間を取得する(S205)。このずれ時間は、操作タイミングが基準タイミングよりも早い場合に負の値になる。一方、ずれ時間は、操作タイミングが基準タイミングよりも遅れている場合に正の値になる。なお、表示部22が横長姿勢の場合には、横長姿勢用の基準タイミングデータに基づいてずれ時間が取得され、表示部22が縦長姿勢の場合には、縦長姿勢用の基準タイミングデータに基づいてずれ時間が取得される。
【0108】
制御部14は、S205で取得されたずれ時間に基づいて、ユーザのゲーム操作の評価(即ち、ゲーム処理)を行う(S206)。S206においては、例えば、S205で取得されたずれ時間が所定範囲内であるか否かによって、ゲーム操作の評価が行われる。また例えば、当該評価に基づいて主記憶18に記憶される得点データが示す得点が増減する。
【0109】
制御部14は、判定期間の終了タイミングが到来したか否かを判定する(S207)。判定期間の終了タイミングが到来していないと判定された場合(S207;N)、制御部14は、本処理を終了する。つまり、制御部14は、
図11のS112の処理を実行する。
【0110】
一方、判定期間の終了タイミングが到来したと判定された場合(S207;Y)、制御部14は、操作済みフラグが「0」であるか否かを判定する(S208)。操作済みフラグが「0」である場合とは、判定期間内にボタン52がタッチされなかった場合である。
【0111】
操作済みフラグが「0」であると判定された場合(S208;Y)、制御部14は、評価を最も低いものに決定する(S209)。そして、制御部14は、本処理を終了する。つまり、制御部14は、
図11のS112の処理を実行する。
【0112】
一方、操作済みフラグが「0」でないと判定された場合(S208;N)、制御部14は、操作済みフラグを「0」に更新する(S210)。そして、制御部14は、本処理を終了する。つまり、制御部14は、
図11のS112の処理を実行する。
【0113】
図11に戻り、制御部14は、終了条件を満たすか否かを判定する(S112)。終了条件は、予め定められた条件であればよく、例えば、楽曲が終了したか否か、又は、得点データが示す得点が所定範囲になったか否か等である。
【0114】
終了条件を満たすと判定された場合(S112;Y)、制御部14は、本処理を終了する。終了条件を満たすと判定されない場合(S112;N)、処理はS102に戻る。
【0115】
以上説明したゲーム装置10によれば、表示部22の姿勢に応じて、ゲームにおいて使用される基準タイミングデータを異ならしめることができる。ユーザが表示部22の姿勢を変更することによって、ユーザが意図的に基準タイミングを変更させることができる。例えば、ユーザは、表示部22の姿勢が変化させると、楽曲のパートを変えてゲームプレイをすることができる。
【0116】
また、表示部22の姿勢に応じて、ユーザがすべきゲーム操作の種類数を変更することができる。ゲーム操作の種類数は、ゲーム画面50に設定される案内領域54の数に対応するので、ユーザは、表示部22の姿勢に応じて案内領域54の数を異ならしめることができる。例えば、表示部22が縦長姿勢である場合には、表示部22が横長姿勢である場合よりも案内領域54の数が多くなる。案内領域54の数が多くなれば、ユーザがすべきゲーム操作の数も多くなるので、表示部22の姿勢に応じてゲームの難易度を変更させることができる。
【0117】
また、表示部22の姿勢に応じて案内対象期間が決定されるので、表示部22の向きに応じて、ゲーム画面50に収まる範囲内で基準タイミング案内マーク58を表示させることができる。
【0118】
[2.変形例]
なお、本発明は、以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更可能である。
【0119】
(1)例えば、実施形態においては、ユーザが任意のタイミングで表示部22の姿勢を変更させる場合を説明したが、実行中のゲームの状況に応じて表示部22の姿勢を変更させるようにしてもよい。例えば、実行中のゲームの状況が、予め定められた基準状況になった場合、表示部22の姿勢を変更させることをユーザに案内するための画像を表示させてもよい。
【0120】
例えば、楽曲の再生期間のうち、所定期間を示す情報と、表示部22がとるべき基準姿勢と、が対応付けられて記憶されていてもよい。例えば、楽曲のうちで、盛り上がりの期間は、表示部22を縦長姿勢にして、その他の期間は、表示部22を横長姿勢にするようにしてもよい。このようにすることによって、楽曲のうちで盛り上がりの期間と、そうでない期間と、のゲームプレイに差をつけることができる。
【0121】
また例えば、表示部22の姿勢が変更されたタイミングが所定の条件を満たすか否かに基づいて、基準タイミングデータに対応する楽器のパートが変化しないように制限されるようにしてもよい。所定の条件とは、例えば、表示部22の姿勢が変更されたタイミングが楽曲の再生期間内の所定期間内であるか否かを示す条件である。
【0122】
例えば、表示部22の姿勢が変更されたタイミングが所定の条件を満たさない場合、当該姿勢に関連付けられた楽器のパートに対応する基準タイミングデータが取得されないように制限される。即ち、表示部22の姿勢の変更前に使用されていた基準タイミングデータのまま、ゲーム画面50の表示制御処理や、ゲーム操作の評価処理が実行される。例えば、楽曲の再生期間内の所定タイミングにおいて、ユーザが表示部22の姿勢を変更させたか否かに基づいて、楽器のパートが変化するか否かが決定される。
【0123】
例えば、ユーザが表示部22の姿勢を変更させたタイミングが楽曲の所定小節の区切りのタイミングである場合、パートが切り替わる。即ち、楽曲のきりのいいタイミングで表示部22の姿勢が変更された場合、パートがベースギターからリードギターに変更されるようにしてもよい。この場合、基準タイミングデータ取得部74により取得される基準タイミングデータが、ベースギターに対応する基準タイミングデータからリードギターに対応する基準タイミングデータに変更される。
【0124】
一方、ユーザが表示部22の姿勢を変更させたタイミングが楽曲の所定小節の区切りのタイミングでない場合、パートが切り替わらないように制限される。即ち、楽曲のきりのよくないタイミングで表示部22の姿勢が変更された場合、パートがベースギターのまま変更されない。この場合、基準タイミングデータ取得部74により取得される基準タイミングは、ベースギターに対応する基準タイミングデータのまま変更されない。
【0125】
上記のように、表示部22の姿勢を変化させるタイミングに応じて、パートの変化を制限することによって、例えば、ユーザが、中途半端なタイミングから別の楽器のパートをプレイすることを防止できる。
【0126】
他にも例えば、得点データが示す得点が所定範囲になったか否かに応じて表示部22の姿勢を変更させるようにしてもよい。例えば、得点データが示す得点が所定範囲になり、ユーザがゲームオーバーになりそうな状況においては、表示部22を横長姿勢にさせて難易度を下げるようにしてもよい。また例えば、得点データが示す得点が所定範囲でなく、ユーザがゲームオーバーになる可能性が低い状況においては、表示部22を縦長姿勢にさせて難易度を上げるようにしてもよい。
【0127】
(2)また、表示部22が横長姿勢と縦長姿勢をとる場合を例に挙げて説明したが、基準タイミングデータに関連付けられる表示部22の姿勢は、センサ部42で検出可能な表示部22の姿勢であればよい。他にも例えば、
図2に示す横長姿勢を180度回転させた姿勢(即ち、ユーザがゲーム装置10を反対向きに把持する姿勢)が、基準タイミングデータに関連付けられるようにしてもよい。
【0128】
(3)また例えば、ユーザのゲーム操作がボタン52をタッチする操作である場合を説明したが、ゲーム操作はこれに限られない。他にも例えば、操作キー部32を押下することがゲーム操作であってもよいし、公知の種々の操作がゲーム操作として適用可能である。
【0129】
(4)また例えば、ゲーム画面50の表示内容は、実施形態の例に限られない。ゲーム画面50は、表示部22の姿勢に対応する基準タイミングを案内する案内画像が表示されるようにすればよい。他にも例えば、基準タイミングを案内する案内画像が、基準タイミングが近づくにつれて所与の大きさに変化するようにして基準タイミングが案内されるようにしてもよい。
【0130】
(5)また例えば、表示部22の姿勢に応じて案内対象期間が異なる場合を説明したが、案内対象期間は、表示部22の姿勢が異なっても同じ長さであってもよい。また、案内対象期間は、テーブル形式のデータでもよいし、数式形式のデータでもよい。
【0131】
(6)また例えば、ゲーム操作評価部80の評価結果に基づいて、音声出力部36から音を出力させるようにしてもよい。例えば、ユーザが高い評価を得た場合に音声出力部36から楽器のパートに対応する音が出力されるようにしてもよい。
【0132】
例えば、表示部22の姿勢が第1姿勢(例えば、横長姿勢)である場合、ゲーム操作評価部80の評価結果に基づいて、一又は複数の第1楽器(例えば、ベースギター)に対応する音(例えば、ベースギターの音色)を音声出力部36から出力させるようにしてもよい。また例えば、表示部22の姿勢が第2姿勢(例えば、縦長姿勢)である場合、ゲーム操作評価部80の評価結果に基づいて、一又は複数の第2楽器(例えば、リードギター)に対応する音(例えば、リードギターの音色)を音声出力部36から出力させるようにしてもよい。
【0133】
(7)また例えば、実施形態においては、楽器の各パート毎に基準タイミングデータが定められている場合を説明したが、基準タイミングデータは、表示部22の姿勢に関連付けられていればよい。表示部22が横長姿勢の場合と縦長姿勢の場合とで、同じ楽器のパートを示す基準タイミングデータが定められていてもよい。ただし、この場合、横長姿勢に関連付けられる基準タイミングデータの内容と、縦長姿勢に関連付けられる基準タイミングデータの内容と、が異なる。例えば、後者は、前者よりも難易度が高くなるように、基準タイミングの数が多くなるように設定される。
【0134】
(8)また例えば、本発明は、実施形態において説明した音楽ゲーム以外のゲームにも適用することができる。例えば、楽曲が複数の楽器のパートにより構成されるものでなくてもよい。例えば、楽曲が、和太鼓のパートのみによって構成されるようにしてもよい。