特許第5753875号(P5753875)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5753875
(24)【登録日】2015年5月29日
(45)【発行日】2015年7月22日
(54)【発明の名称】レッグガード
(51)【国際特許分類】
   A63B 71/12 20060101AFI20150702BHJP
【FI】
   A63B71/12 C
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-136715(P2013-136715)
(22)【出願日】2013年6月28日
(65)【公開番号】特開2015-8908(P2015-8908A)
(43)【公開日】2015年1月19日
【審査請求日】2014年1月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】390040165
【氏名又は名称】株式会社二子商事
(74)【代理人】
【識別番号】100080746
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 武嗣
(72)【発明者】
【氏名】西本 文俊
【審査官】 砂川 充
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−041609(JP,A)
【文献】 実開昭59−64176(JP,U)
【文献】 実公昭49−31586(JP,Y1)
【文献】 特開2011−188974(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 71/00−71/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
横断面弯曲状で縦長の硬質保護板(5)と、該保護板(5)の裏面(5A)に取着される上被覆片部(1)と下被覆片部(2)とを、備え、
上記保護板(5)の裏面(5A)側に於て、上記上被覆片部(1)の下端縁(1B)と上記下被覆片部(2)の上端縁(2B)が上記裏面(5A)の左右方向中間位置(5C)にて上下に大離間寸法(L)をもって離間した形状の面状凹所(6)を、上記裏面(5A)の露出面と上記下端縁(1B)・上端縁(2B)をもって形成し、上記裏面(5A)の左右の少なくとも一方の外端位置(5D)に、上記上被覆片部(1)の下端縁(1B)と上記下被覆片部(2)の上端縁(2B)が小離間寸法(L)をもって離間した分離部(8)を形成し、
上記上被覆片部(1)と上記下被覆片部(2)を下腿部(30)に巻設した装着状態で、上記保護板(5)の上記裏面(5A)側に、上記面状凹所(6)によって、下腿部非接触用空間部(9)を形成し、かつ、上記分離部(8)によって、上記空間部(9)の空気の出入口となる通気孔部(4)が形成されるように構成したことを特徴とするレッグガード。
【請求項2】
上記上被覆片部(1)は、上記保護板(5)の側端縁から突出状の上舌片(11)を有し、かつ、下被覆片部(2)は、上記保護板(5)の側端縁から突出状の下舌片(12)を有し、
上記上舌片(11)の下端縁(11B)と上記下舌片(12)の上端縁(12B)は、上下に離間し、かつ、相互に略平行状に形成されている請求項1記載のレッグガード。
【請求項3】
上記保護板(5)は、表て面(5B)に複数の突隆部(25)を有し、該突隆部(25)の裏側には凹窪部(24)が形成され、
上記面状凹所(6)が、該凹窪部(24)に対応するように配設されている請求項1又は2記載のレッグガード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レッグガードに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、野球やソフトボール等の競技に於て、打者が下腿部を自打球の衝撃から保護するために装着するレッグガードが知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−114125号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1記載のレッグガードは、横断面C字状に弯曲させた1枚の被覆部材をもって、膝下から足首にわたって被覆するものである為、通気性が悪く、レッグガードを装着してプレーしている時に使用者が発汗してレッグガードの裏面側に蒸れが発生すると、不快感を感じて快適にプレーできない虞れがあり、使用者がプレーに集中できないという欠点があった。
【0005】
そこで、本発明は、通気性に優れ、発汗によって生ずる蒸れを軽減し得るレッグガードを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るレッグガードは、横断面弯曲状で縦長の硬質保護板と、該保護板の裏面に取着される上被覆片部と下被覆片部とを、備え、上記保護板の裏面側に於て、上記上被覆片部の下端縁と上記下被覆片部の上端縁が上記裏面の左右方向中間位置にて上下に大離間寸法をもって離間した形状の面状凹所を、上記裏面の露出面と上記下端縁・上端縁をもって形成し、上記裏面の左右の少なくとも一方の外端位置に、上記上被覆片部の下端縁と上記下被覆片部の上端縁が小離間寸法をもって離間した分離部を形成し、上記上被覆片部と上記下被覆片部を下腿部に巻設した装着状態で、上記保護板の上記裏面側に、上記面状凹所によって、下腿部非接触用空間部を形成し、かつ、上記分離部によって、上記空間部の空気の出入口となる通気孔部が形成されるように構成したものである。
【0007】
また、上記上被覆片部は、上記保護板の側端縁から突出状の上舌片を有し、かつ、下被覆片部は、上記保護板の側端縁から突出状の下舌片を有し、上記上舌片の下端縁と上記下舌片の上端縁は、上下に離間し、かつ、相互に略平行状に形成されているものである。
また、上記保護板は、表て面に複数の突隆部を有し、該突隆部の裏側には凹窪部が形成され、上記面状凹所が、該凹窪部に対応するように配設されているものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明のレッグガードによれば、通気性を向上でき、発汗による蒸れを軽減して、違和感なく快適にプレーできる。下腿部と硬質保護板との間の熱を逃がし、かつ、下腿部と硬質保護板の間に外気を取り込んで、下腿部を冷却できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施の一形態の装着状態を示した側面図である。
図2】本発明の実施の一形態の装着状態を示した斜視図である。
図3】未装着状態のレッグガードを平面的に展開した背面図である。
図4図1のA−A断面図である。
図5図1のB−B断面図である。
図6図1のC−C断面図である。
図7】本発明の他の実施形態の装着状態を示した側面図である。
図8】本発明の他の実施形態の装着状態を示した斜視図である。
図9】未装着状態のレッグガードを平面的に展開した背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施の形態を示す図面に基づき本発明を詳説する。
本発明のレッグガードは、野球やソフトボール等の球技に於て、打者が装着する打者用のレッグガードであって、自打球の衝撃から足を保護するものである。一般に、自打球は、打者が投手側に踏み出す足の内側面から前面に当たることが多いため、右打ちの打者は、左足Lにレッグガードを装着し、左打ちの打者は、右足Rにレッグガードを装着して、バッターボックスに入る。図1図2は、右足Rに左打者用のレッグガードを装着した状態を示している。
【0011】
図1図3に示すように、本発明のレッグガードは、横断面弯曲状で縦長の硬質保護板5と、保護板5の裏面5Aに取着される上被覆片部1と下被覆片部2とを、備えている。
保護板5は、硬質樹脂製であって、例えば、ポリエチレンから成る。保護板5は、左右方向両端縁部の縫着部50,50によって、上被覆片部1と下被覆片部2を一体に縫着し、かつ、上端縁部及び下端縁部に配設した複数のリベット49によって、上被覆片部1と下被覆片部2を固着している。また、保護板5には、上下一対の締付ベルト40,40が付設されている。締付ベルト40,40は、プラスチック製の連結具によって切離自在であって、保護板5の両端縁部に鋲着するも良く、縫着部50,50によって一体に縫製するも好ましい。図2に示すように、保護板5は、装着状態で、下腿部30の内側面から前面をボールの衝撃から守るように(下腿部30の内側を覆うように偏在して)取付けられている。
図4図6に示すように、上被覆片部1と下被覆片部2は、表皮31と、発泡体32と、裏生地33とを、順次積層し、その外周縁に縁巻部34が縫着されて一体状に形成されている。上被覆片部1と下被覆片部2は、発泡体32のクッション性によって、使用者の下腿部30をボールの衝撃から保護し、かつ、下腿部30の表面に密着して装着時のフィット感を向上させている。
【0012】
図3に示すように、保護板5の裏面5A側に於て、上被覆片部1の下端縁1Bと下被覆片部2の上端縁2Bが裏面5Aの左右方向中間位置5Cにて上下に大離間寸法Lをもって離間した形状の面状凹所6を、裏面5Aの露出面と(上被覆片部1の)下端縁1Bと(下被覆片部2の)上端縁2Bをもって形成している。また、裏面5Aの左右の一方の外端位置5Dには、上被覆片部1の下端縁1Bと下被覆片部2の上端縁2Bが小離間寸法Lをもって離間した分離部8を形成している。
即ち、裏面5Aの中間位置5Cでは、上被覆片部1の下端縁1Bが上方に弯曲し、下被覆片部2の上端縁2Bが下方に弯曲して、上下に(大離間寸法Lをもって)大きく離間している。裏面5Aの左右の外端位置5Dでは、上被覆片部1の下端縁1Bが下方に凸となり、下被覆片部2の上端縁2Bに当接することがないが下端縁1Bと上端縁2Bが相互に接近し、上被覆片部1と下被覆片部2は上下に(小離間寸法Lをもって)小さく離間している。
【0013】
図1図5に示すように、上被覆片部1と下被覆片部2を下腿部30に巻設した装着状態で、保護板5の裏面5A側に、面状凹所6によって、下腿部非接触用空間部9を形成し、かつ、分離部8によって、空間部9の空気の出入口となる通気孔部4が形成されている。
つまり、空間部9は、装着状態下で、面状凹所6による下腿部30と上被覆片部1・下被覆片部2との非接触箇所に対応して形成されている。通気孔部4は、分離部8によって、下腿部30と上被覆片部1・下被覆片部2が非接触状となって、保護板5の裏面5Aの外端位置5Dの露出面と下腿部30との間に生じる隙間dにより形成されている。この隙間dの大きさと上被覆片部1と下被覆片部2の厚さ寸法は、略等しい。なお、本発明に於て、装着状態では、発泡体32を具備する上被覆片部1と下被覆片部2が弾性変形し、その厚さ寸法は常時一定ではなく変化するため、隙間d(通気孔部4の厚さ寸法)と上被覆片部1と下被覆片部2の厚さ寸法は「“略”等しい」としている。
通気孔部4によって、空間部9が外部空間と連通することとなり、空間部9に外気を取り込んで下腿部30を冷却可能となり、空気が入れ替わることで熱を排出して、なおかつ、空間部9の湿気を逃がして蒸れを防止するように構成されている。
【0014】
図3に示すように、上被覆片部1は、保護板5の側端縁から突出状の上舌片11を有し、下被覆片部2は、保護板5の側端縁から突出状の下舌片12を有している。上舌片11の下端縁11Bと下舌片12の上端縁12Bは、上下に離間しており、かつ、下端縁11Bと上端縁12Bは相互に略平行状に形成されている。
上被覆片部1と下被覆片部2は、保護板5の左右方向のいずれか一方の側端縁から上舌片11・下舌片12を突出している。図1の装着状態では、上舌片11及び下舌片12が下腿部30の外側面に当接するように形成されている。上舌片11の下端縁11Bと下舌片12の上端縁12Bは、外側に向かって上方傾斜状に形成され、下腿部30の太い部位と細い部位の段差に対応するように形成されている。この下端縁11Bと上端縁12Bとの傾斜角度は、プラス8度〜マイナス8度の誤差に収まるように設定されている。上舌片11と下舌片12には、弯曲補助用の縫着部15,16が、上下方向に形成されている。
【0015】
上被覆片部1は、装着状態で、上舌片11を下腿部30の上部の脹脛部28に巻付けて、締付ベルト40によって係止されている。上被覆片部1は、下腿部30の曲面に沿って横断面C字状に弯曲し、下腿部30上部の前面から側面にわたって隙間無く密着している(図4参照)。
下被覆片部2は、装着状態で、下舌片12を下腿部30の下部の足首部27に巻付けて、締付ベルト40によって係止されている。下被覆片部2は、下腿部30の曲面に沿って横断面C字状に弯曲し、下腿部30下部の前面から側面にわたって隙間無く密着している(図6参照)。また、下被覆片部2には、踝保護片13が延設されている。踝保護片13は、保護板5の下端縁から突出状として形成されている。
【0016】
上舌片11と下舌片12を上下に離間したことで、上被覆片部1は、脹脛部28を含む下腿部30(上部の)の太い部位に巻設可能とし、下被覆片部2は、足首部27を含む下腿部30(下部の)の細い部位に巻設可能として構成されている。即ち、上被覆片部1と下被覆片部2が上下方向に分割されて、下腿部30の太い部位と細い部位に、夫々に独立して締付自在となるように構成されている。
上舌片11の下端縁11Bと下舌片12の上端縁12Bの間隔は、野球又はソフトボールの使用球の直径よりも小さく設定されている。この構成によれば、保護板5に守られていない下腿部30の外側面であって、上被覆片部1と下被覆片部2(上舌片11と下舌片12)に被覆されていない箇所にボールが当たる場合であっても、上舌片11の下端縁11Bと下舌片12の上端縁12Bの間をボールが通り過ぎることなく、下腿部30へのボールの直撃を防止できる。
【0017】
保護板5は、表て面5Bに複数の突隆部25を有し、突隆部25の裏側には凹窪部24が形成されている。図3に示すように、保護板5の裏面5A側の面状凹所6が、(複数の内の1つの突隆部25の)凹窪部24に対応するように配設されている。
この構成によれば、面状凹所6の深さ寸法が大きく確保でき、装着状態に於て、通気孔部4を形成する隙間dの大きさよりも分厚い面状凹所6によって形成される(下腿部非接触用)空間部9の体積が増大し、通気孔部4による換気機能が一層効率的に発揮される。
【0018】
本発明のレッグガードは、足甲保護部材20を具備している。
足甲保護部材20は、下被覆片部2に連結帯19を介して取着され、表て側の硬質保護片21,21と、クッション性のある足甲被覆片22とを、有している。足甲保護部材20は、ベルト23を足の裏に巻き付けて固定されている。
【0019】
上述した本発明のレッグガードの使用方法(作用)について説明する。
図1図2に示すように、下腿部30に上被覆片部1と下被覆片部2を当接させて、上被覆片部1を脹脛部28に、下被覆片部2を足首部27に巻き付けて、上下の締付ベルト40,40によって固定する。この際、保護板5が下腿部30の内側に偏在するように取付け、上舌片11と下舌片12を下腿部30(脹脛部28・足首部27)の外側面に沿って密着させる。保護板5は、下腿部30の内側面から前面を自打球の直撃から守り、また、上被覆片部1と下被覆片部2は、保護板5と下腿部30の間に介在してボールの衝撃を緩和すると共に、上舌片11と下舌片12によって、下腿部30の外側面を保護する。
【0020】
図5に示すように、本発明のレッグガードは、保護板5の裏面5A側に、(大きな体積の)空間部9が形成され、この空間部9が、通気孔部4によって換気され、空気が入れ替わることで熱を排出し、空間部9に新しい外気を取り込んで下腿部30を冷却する。また、使用者の発汗による空間部9の湿度の上昇を抑制して蒸れを防止する。
【0021】
上被覆片部1と下被覆片部2は、下腿部30の太い部位と細い部位に、夫々に独立して締付けられる。つまり、図4に示すように、上被覆片部1が脹脛部28の曲面に沿って弯曲して密着し、一方、図6に示すように、下被覆片部2が足首部27の曲面に沿って弯曲して密着する。従って、上被覆片部1と下被覆片部2が、過大な締付力で下腿部30を強く締付けることなく、レッグガードが(上下方向に)位置ズレするのを確実に防止し、使用者の違和感を軽減する。
【0022】
次に、本発明のレッグガードの他の実施形態について説明する。
図7図8は、左足Lに右打者用のレッグガードを装着した状態を示している。
図9に示すように、右打者用のレッグガードは、上述した図3の左打者用のレッグガードの左右対称形状に構成されている。図7図9のレッグガードは、横断面弯曲状で縦長の硬質保護板5と、保護板5の裏面5Aに取着される上被覆片部1と下被覆片部2とを、備えている。保護板5の裏面5A側に於て、上被覆片部1の下端縁1Bと下被覆片部2の上端縁2Bが裏面5Aの左右方向中間位置5Cにて上下に大離間寸法Lをもって離間した形状の面状凹所6を、裏面5Aの露出面と下端縁1B・上端縁2Bをもって形成し、裏面5Aの左右の一方の外端位置5Dに、上被覆片部1の下端縁1Bと下被覆片部2の上端縁2Bが小離間寸法Lをもって離間した分離部8を形成している。
図7図8に示すように、上被覆片部1と下被覆片部2を下腿部30に巻設した装着状態で、保護板5の裏面5A側に、面状凹所6によって、下腿部非接触用空間部9を形成し、かつ、分離部8によって、空間部9の空気の出入口となる通気孔部4が形成されている。
図1図3に示す(左打者用の)レッグガードと図7図9のレッグガードは、左右対称形状となっている点を除いて、同一の構成を具備するものであるため、詳細な説明は省略する。
【0023】
なお、本発明は、設計変更可能であって、例えば、図3図9に於て、裏面5Aの左右の他方の外端位置、即ち、分離部8が形成されている方とは反対側の外端位置は、図示されている通り上被覆片部1の下端縁1Bと下被覆片部2の上端縁2Bが上下に小さく離間しているのが好ましく、又は、当接していても良く、あるいは、上被覆片部1と下被覆片部2が連続一体状に形成されていても良い(図示省略)。また、締付ベルト40は、面状ファスナーを備えていても良い。
【0024】
以上のように、本発明に係るレッグガードは、横断面弯曲状で縦長の硬質保護板5と、保護板5の裏面5Aに取着される上被覆片部1と下被覆片部2とを、備え、保護板5の裏面5A側に於て、上被覆片部1の下端縁1Bと下被覆片部2の上端縁2Bが裏面5Aの左右方向中間位置5Cにて上下に大離間寸法Lをもって離間した形状の面状凹所6を、裏面5Aの露出面と下端縁1B・上端縁2Bをもって形成し、裏面5Aの左右の少なくとも一方の外端位置5Dに、上被覆片部1の下端縁1Bと下被覆片部2の上端縁2Bが小離間寸法Lをもって離間した分離部8を形成し、上被覆片部1と下被覆片部2を下腿部30に巻設した装着状態で、保護板5の裏面5A側に、面状凹所6によって、下腿部非接触用空間部9を形成し、かつ、分離部8によって、空間部9の空気の出入口となる通気孔部4が形成されるように構成したので、通気性を向上でき、発汗による蒸れを軽減して、違和感なく快適にプレーできる。下腿部30と硬質保護板5との間の熱を逃がし、かつ、下腿部30と硬質保護板5の間に外気を取り込んで、冷却効果をもたらすことができる。
【0025】
また、上被覆片部1は、保護板5の側端縁から突出状の上舌片11を有し、かつ、下被覆片部2は、保護板5の側端縁から突出状の下舌片12を有し、上舌片11の下端縁11Bと下舌片12の上端縁12Bは、上下に離間し、かつ、相互に略平行状に形成されているので、上被覆片部1と下被覆片部2を下腿部30の太い部位と細い部位に夫々に独立して締付けできる。上被覆片部1が脹脛部28の曲面に沿って弯曲して密着し、かつ、下被覆片部2が足首部27の曲面に沿って弯曲して密着するように装着できる。上被覆片部1と下被覆片部2が下腿部30を強く締付けることなく、(上下方向の)位置ズレを防止し、使用者の違和感を軽減できる。
【0026】
また、保護板5は、表て面5Bに複数の突隆部25を有し、突隆部25の裏側には凹窪部24が形成され、面状凹所6が、凹窪部24に対応するように配設されているので、(面状凹所6により形成される)空間部9の体積が増大し、通気孔部4による換気機能が一層効率的に発揮できる。
【符号の説明】
【0027】
1 上被覆片部
1B 下端縁
2 下被覆片部
2B 上端縁
4 通気孔部
5 硬質保護板
5A 裏面
5B 表て面
5C 中間位置
5D 外端位置
6 面状凹所
8 分離部
9 空間部
11 上舌片
11B 下端縁
12 下舌片
12B 上端縁
24 凹窪部
25 突隆部
30 下腿部
大離間寸法
小離間寸法





図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9