(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ヘッドスペース部分を折り曲げて折り重ねられたフィルム構成のパウチと、前記パウチを交換可能に保持するホルダ本体と、該ホルダ本体に設けられ前記パウチ内に収容された液状内容物を注出する注出具と、前記パウチに突き刺し可能な突き刺し具と、を備えたパウチホルダにおいて、
前記パウチは、前記ホルダ本体に保持されており、前記突き刺し具による突き刺し予定領域は前記パウチの折り曲げ部近傍に設けられ、突き刺し具により突き刺した際の反力を保持部によって支持する構成で、
前記ホルダ本体は、パウチの折り曲げ部に当接して、突き刺し予定領域を内包する突き刺し面を形成するための面形成部を備えていることを特徴とするパウチホルダ。
前記リングスコアは、突き刺されるべき突き刺し具のリングスコア位置における断面の輪郭よりも小さく、突き刺し具によって拡径方向に弾性変形し、その弾性復元力によって突き刺し具表面に流体密に密着する構成となっている請求項4に記載のパウチホルダ。
前記パウチはフィルムが熱溶着されたサイドシール部を備え、前記パウチの折り曲げ部を挟んだ前記サイドシール部の重なり合う部分に、互いに係合する係合部を構成する切り込みが設けられている請求項1乃至8のいずれかの項に記載のパウチホルダ。
ホルダ本体には、突き刺し具を出没自在に保持する突き刺し具ホルダ部がパウチに接離する方向に移動自在に支持され、突き刺し具ホルダ部のパウチとの対向端面に面形成部が設けられ、前記突き刺し具ホルダ部と突き刺し具とを連動させて、突き刺し面を形成しながら突き刺し具を動作させる操作機構を有する請求項1乃至14のいずれかの項に記載のパウチホルダ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記した従来技術の問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、パウチを折り曲げた状態でホルダ本体に保持することにより、コンパクトで安定した構造を実現し、しかも突き刺し具による開封操作が容易なパウチホルダを提供することにある。
また、他の目的とするところは、開封操作が容易なコンパクトなパウチを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は、上部を折り曲げて折り重ねられたフィルム構成のパウチと、前記パウチを交換可能に保持するホルダ本体と、該ホルダ本体に設けられ前記パウチ内に収容された液状内容物を注出する注出具と、前記パウチに突き刺し可能な突き刺し具と、を備えたパウチホルダにおいて、
前記パウチは、前記ホルダ本体に保持されており、前記突き刺し具による突き刺し予定領域は前記パウチの折り曲げ部近傍に設けられ、突き刺し具により突き刺した際の反力を保持部によって支持する構成
で、前記ホルダ本体は、パウチの折り曲げ部に当接して、突き刺し予定領域を内包する突き刺し面を形成するための面形成部を備えていることを特徴とする。
【0008】
本発明は次のように構成することもできる。
1.前記パウチの前記突き刺し予定領域には、弱め加工が施されていることを特徴とする。
2.前記突き刺し予定領域の弱め加工は、パウチを構成するフィルムの表面に肉厚方向に部分的に切れ目を入れたスコア形状である。
3.突き刺し予定領域は、突き刺した際に発生する亀裂を制限するリングスコアを備えている。
4.前記リングスコアは、突き刺し具のリングスコア位置における断面の輪郭よりも小さく、突き刺し具によって拡径方向に弾性変形し、その弾性復元力によって突き刺し具表面に流体密に密着する構成となっている。
【0009】
5.リングスコアの内側に、突き刺し具によって引き裂かれる引き裂きスコアを備えている。
6.前記リングスコアより外側にシールスコアを備えている。
7.前記突き刺し具のパウチとの密接部には、密接部をシールするためのシール部材が設けられている。
8.前記パウチはフィルムが熱溶着されたサイドシール部を備え、前記パウチの折り曲げ部を挟んだ前記サイドシール部の重なり合う部分に、互いに係合する係合部を構成する切り込みが設けられている。
9.前記サイドシール部には保持部用の切り込みが設けられている。
10.前記ホルダ本体には、予備のパウチが保持可能となっている。
11.パウチを支持・押圧する支持板を備える。
12.支持部材は、パウチの胴部を前後に支持・押圧する構成となっている。
13.支持部材は、パウチの側縁部をパウチの中心側に向かって支持、押圧する構成となっている。
14.ホルダ本体には、突き刺し具を出没自在に保持する突き刺し具ホルダ部がパウチに接離する方向に移動自在に支持され、突き刺し具ホルダ部のパウチとの対向端面に面形成部が設けられ、前記突き刺し具ホルダ部と突き刺し具とを連動させて、突き刺し面を形成しながら突き刺し具を動作させる操作機構を有する。
また、他の発明に係るパウチは、フィルムが熱溶着されたサイドシール部を有し、サイドシール部を含めて上部を折り曲げて本体部に折り重ねられたフィルム構成のパウチにおいて、
前記上部と本体部は重ね合わされたサイドシール部で係止され、折り曲げ部の近傍に、弱め加工が施された突き刺し予定領域を備え、
突き刺し予定領域は、突き刺し具によって引き裂かれる引き裂きスコアと、突き刺し具によって引き裂かれる亀裂を制限するリングスコアと、を備え、さらに、前記リングスコアより外側にシールスコアを設け、該シールスコアとリングスコアとの間にスコアが無い部分を設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、パウチの上部を折り曲げてホルダに保持するようになっているので、パウチホルダを背の低いコンパクトな構造とすることができる。
さらに、突き刺し具により突き刺した際の反力を保持部によって保持する構成となっているので、突き刺し予定領域を確実に突き刺すことができる。
また、ホルダ本体には、パウチの折り曲げ部に当接して、突き刺し予定領域を内包する突き刺し面を形成するための面形成部を備えているので、突き刺し面の剛性が高く突き刺しやすい。
【0011】
1.突き刺し予定領域に、弱め加工を施しておけば、比較的弱い力で確実に突き刺すことができるので、突き刺し操作を容易かつ安全に行うことができる。
2.弱め加工をスコア形状とすれば、加工が容易である。
3.弱め加工がリングスコアを備えていれば、亀裂がリングスコア外に広がることが防止され、確実に所定の大きさの孔を形成することができる。
このリングスコアには亀裂の拡大を防ぐ効果の他、突き刺し位置が中心から多少はずれてもシール性に影響しにくい効果がある。
4.リングスコアを突き刺し具断面の輪郭よりも小さく、突き刺し具によって拡径方向に弾性変形し、その弾性復元力によって突き刺し具表面に液密に密着する構成としておけば、突き刺した後の液漏れが防止できる。
【0012】
5.また、リングスコアの内側に、突き刺し具によって引き裂かれる引き裂きスコアを設ければ、破断しやすい。
6.また、リングスコアより外側にシールスコアを設けて、シールスコアとリングスコアとの間に切り裂きスコアがない部分を設けると、リングスコアが変形しやすくなり、突き刺し具の外周へのフィルムの密着を助ける効果があり、シールがより確実になる。
7.突き刺し具とパウチの密接部にシール部材を設けておけば、突き刺し部のシールが確実になる。
8.パウチはフィルムが熱溶着されたサイドシール部に、折り重ねられた状態のパウチの係合部を構成する切り込みを設けておけば、折り畳み状態を確実に保持できる。特に、係合部を切り込みによって構成すれば、加工時に除去片が出ないので、ゴミの問題がない。
9.さらに、重なり合ったサイドシール部に保持部としての吊り下げ孔を設けておけば、保持部の強度を保持できる。
10.ホルダ本体には、突き刺し具によって注出具と連通するパウチのほかに、予備のパウチを吊り下げ可能としておけば、大量に使用する場合に便利である。
11.パウチを支持・押圧する支持板を備えていれば、内容物の減少に追随して支持板が移動して内容物が押し上げられるので、パウチが屈曲して閉塞されるのを防止することができ、より確実に内容物を取り出せるようになる。
12.パウチの胴部を前後に支持・押圧するようにすれば、コンパクトになる。
13.パウチの側縁部をパウチの中心側に向かって支持、押圧するようにすれば、閉塞しがちな上部の平面的な部分を強制的に立体形状とすることができ、閉塞防止効果が高い。
14.突き刺し具ホルダ部と突き刺し具とを連動させて、突き刺し面を形成しながら突き刺し具を動作させるようにすれば、操作性が向上する。
また、本発明のパウチは、張りのある背の低いコンパクトな構造とすることができ、さらに弱め加工した突き刺し予定領域を通じて突き刺し具により突き刺し開封が可能である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
図1乃至
図3は、本発明に係るパウチホルダを示している。
図1において、1はパウチホルダ全体を示している。このパウチホルダ1は、上部を折り曲げて折り重ねられたフィルム構成の折り曲げ形態パウチ200と、この折り曲げ形態パウチ200を交換可能に保持するホルダ本体10と、ホルダ本体10に設けられた折り曲げ形態パウチ内に収納された液状内容物を注出する注出具20と、前記折り曲げ形態パウチ200に突き刺し可能な突き刺し具30と、を備えている。
折り曲げ形態パウチ200は、折り曲げ部を上にしてホルダ本体10に保持されており、突き刺し具30による突き刺し予定領域50はパウチ100の折り曲げ部近傍に設けられ、突き刺し具30により突き刺した際の反力を保持部15によって支持する構成となっている。
【0015】
折り曲げ形態パウチ200は、フィルムによって製袋されたパウチ100の上部を折り曲げた構成である。このパウチ100は、この実施の形態では、いわゆるスタンディングパウチであり、パウチの構成は、
図5に示すように、互いに接着された前後一対の平面フィルム102,102を備え、前後の平面フィルム102,102の下端部に底部フィルム105が二つ折り状態で接合された構成となっている。平面フィルム102,102は四角形状で、左右両側辺部および上辺部が、サイドシール部121,121及び上辺シール部122として、所定幅でヒートシールされている。また、各平面フィルム102,102と底部フィルム105とが底部シール部151にてヒートシールされ、平面フィルム102,102の下端部側縁同士がポイントシール部152にてヒートシールされている。
【0016】
パウチ100には、液体や流動物等の液状内容物が充填され、平面フィルム102,102は、充填された内容物Wの圧力によって前後に膨らみ、内容物Wの上面より上方部分はヘッドスペース部となっている。
このパウチ100の上部であるヘッドスペース対応部分100Aが、内容物上面より下方の内容物充填対応部分100Bに折り曲げ可能となっている。
パウチ100はサイドシール部121を有し、パウチの折り曲げ部106を挟んだ前記サイドシール部121の重なり合う部分に、互いに係合する係合部130を構成する第1、第2切り込みパターン131,132が設けられている。
この例では、第1切り込みパターン131がヘッドスペース対応部分100A側に、第2切り込みパターン132が内容物充填対応部分100Bに設けられ、第1切り込みパタ
ーン131によって構成される差し込み部分が第2切り込みパターン132に差し込まれ、差し込まれた部分が重なり合って折り重ねられた折り曲げ部の分離を規制するように構成されている。
【0017】
図6は、第1切り込みパターン131と第2切り込みパターン132の拡大図である。
第1切り込みパターン131は、サイドシール部121の内側縁側が一部開いたループ形状で、上方に湾曲状に突出する上部湾曲切り込み部131aと、下方に湾曲状に突出する下部湾曲切り込み部131bと、上部湾曲切り込み部131aと下部湾曲切り込み部131bの外側端部間を接続する側方切り込み部131cとを備えている。側方切り込み部131cは直線状でもよいし、湾曲していてもよい。
サイドシール部121の内側縁側に位置する第1切り込みパターン131の開放されたループ端間の間隔は、上部湾曲切り込み部131aと下部湾曲切り込み部131b間の上下方向の最大幅よりも狭い。
第2切り込みパターン132は、側方に向かって湾曲する円弧状の切り込み線によって構成されている。この例では、第2切り込みパターン132の湾曲方向はサイドシール部121の外側縁方向に膨らむ方向に湾曲している。
【0018】
第1切り込みパターン131の内側縁側の上下切り込み端位置と、第2切り込みパターン132の上下切り込み端位置は、折り曲げ部106で折り曲げた際に、互いに一致する構成となっており、第1切り込みパターン131の上部湾曲切り込み部と下部湾曲切り込み部131bが第2切り込みパターン132の円弧状の輪郭に対して外側に突出しており、この上部湾曲切り込み部131aと下部湾曲切り込み部131bが第2切り込みパターン132に差し込まれ外側縁の反対側の側面に係合し、サイドシール部121間を結合する構成となっている。
また、差し込み側の第1切り込みパターン131は、上下両端部に上部湾曲部131aと下部湾曲部131bを有する構成について説明したが、上部湾曲部131aあるいは下部湾曲部131bのみでもよく、要するに他方の切り込みパターン132に差し込み可能で、かつ切り込み縁部に係合する構成であればよい。
【0019】
さらに、第1、第2切り込みパターン131、132は湾曲形状である必要はなく、互いに差し込まれる部分があれば直線的に延びる構成でもよい。ただ、本実施例のように、円弧状に湾曲していると、差し込み部の上下湾曲部がスムーズに切り込み部の円弧状部を乗り越えて反対側に係合させることができ、係合操作がしやすくなる。
また、互いに差し込まれる第1切り込みパターンと第2切り込みパターンが一組だけの場合について説明したが、複数組設けられていてもよい。
【0020】
一方、サイドシール部121の折り重ねられた部分には、保持部15としての保持ピンが係合される保持穴形成部140が設けられている。保持穴形成部140は、サイドシール部121を折り重ねた状態で、係合部130に対して折り曲げ部106側に位置するように設けられている。
保持穴形成部140は、ヘッドスペース対応部側に設けられる第1保持穴形成部141と、内容物充填対応部側に設けられる第2保持穴形成部142とを備えている。この第1保持穴形成部141と第2保持穴形成部142は、サイドシール部121を折り重ねた状態で、互いに重なり合うように構成されている。
第1保持穴形成部141は、上方に向かって一部開いた円形の第1保持穴用切り込み141aによって構成され、第1保持穴用切り込み141aによって保持穴に対応する第1保持穴対応片141bが切り出されるように形成されている。第1保持穴対応片141bは、第1保持穴用切り込み141aの開放端間の第1連結部143を介してサイドシール部121と連結されている。
【0021】
第1連結部143は、第1保持穴用切り込み141aの開放端から所定長さだけ上方に直線的に延びる一対の第1連結部用切り込み143a,143aによって構成され、この第1連結部用切り込み143a、143aによって、保持穴対応片141bをサイドシール部121に連結する所定長さの連結片部143bが切り出されるように構成されている。
第2保持穴形成部142は、下方に向かって一部開いた円形の第2保持穴用切り込み142aによって構成され、第2保持穴用切り込み142aによって保持穴に対応する第2保持穴対応片142bが切り出されるように形成されている。第2保持穴対応片142bは、第2保持穴用切り込み142aの開放端間の第2連結部144を介してサイドシール部121と連結されている。第2保持穴用切り込み142aは第1保持穴用切り込み141aと同じ形状、大きさに設定されている。
第2連結部144は、第2保持穴用切り込み142aの開放端から所定長さだけ下方に直線的に延びる一対の第2連結部用切り込み144a,144aによって構成され、この第2連結部用切り込み144a,144aによって、第2保持穴対応片142bをサイドシール部121に連結する所定長さの連結片部144bが切り出されるように構成されている。
【0022】
第2連結部用切り込み144a,144aの間隔は、第1連結部用切り込み143a,143aの間隔と同じであるが、この第2連結部用切り込み144a、144aには、第2保持穴用切り込み142aとの付け部に、第2連結部用切り込み144a,144a間の間隔を局部的に狭める幅狭部144cが設けられている。
上記第1、第2保持穴形成部141,142の第1、第2保持穴用切り込み141a,142aは、折り曲げ部106に対して線対称に形成されている。
【0023】
ヘッドスペース対応部100Aを折り曲げた際に、第1、第2保持穴形成部141,142が重なり合うと共に、第1、第2連結部143,144についても重なり合い、ヘッドスペース対応部100A側から第1、第2保持穴対応片141b,142bを押し込むことにより、ヘッドスペース側の第1保持穴対応片141bに連なる第1連結部143の第1連結片部143bが、内容物充填側の第2連結部144の幅狭部144cを乗り越え、第1連結部143の縁に幅狭部144cが係合して、折り曲げたサイドシール部121を結合する構成となっている。
この例では、第1、第2保持穴対応片141b,142bを折り曲げたヘッドスペース対応部100A側から押し込む構成となっており、この保持穴用切り込み140の押し込み方向に合わせて、上記した係合部130の第1係合パターン131と第2係合パターンの位置が決められている。すなわち、いずれも、ヘッドスペース対応部100A側から押し込むように構成され、係合部130と、保持穴形成部140の連結を、一工程で行うように構成されている。
【0024】
なお、保持穴形成部140の第1、第2連結部143,144は、折り曲げ部の係合部としての役割も果たし、上記した係合部130を省略することも可能である。逆に係合部130と併設する場合は、単純な貫通孔でもよい。いずれの場合でも、重ね合わされて二重になったサイドシール部に吊り下げ用の保持穴が形成されるので、高い保持力が得られる。
また、重なり合わせた部分の固定方法としては、切り込みの係合以外に、ヒートシールしたり、ホットメルト接着剤や両面粘着テープを用いたりすることもできるが、切り込みによる方法が最も簡便であり、上記のような形態とすれば十分な係合力が得られる。
【0025】
折り曲げ部106は、折り曲げやすいように、その両端にあらかじめ切り込み106aが設けられている。切り込み106aは、サイドシール部121の外側端からパウチ内側に向けて、所定長さだけ直線的に延びている。この切り込み106aの先端は、丸い円弧
部106bが形成され、パウチ内部に向かって亀裂が生じないように構成されている。
また、折り曲げ部106には、
図5に示すように、突き刺し予定領域50が設けられている。突き刺し予定領域50は、折り曲げ部106の近傍であればよいが、図示の例では直近の内容物充填対応部分100B側に設定される。
【0026】
この突き刺し予定領域50には、弱め加工が施されている。この実施例では、突き刺し予定領域50の弱め加工は、パウチ100を構成する平面フィルムの表面に肉厚方向に部分的に切れ目を入れたスコア形状によって構成される。
図7には、スコア形状の各種パターンを示している。
スコア形状は、突き刺し具30によって引き裂かれる引き裂きスコア51と、引き裂きスコア51を取り囲み引き裂きスコア51に沿った亀裂を制限するリングスコア52と、を備えた構成となっている。
【0027】
スコアは、レーザによって加工することができる。フィルムは、一般的には、ポリプロピレンやポリエチレン等の軟質樹脂層と、ポリエステル,ナイロン等の硬質樹脂層が積層された積層フィルムの場合が多く、ポリエステル,ナイロンに吸収波長を有するレーザによって、ポリエステル層,ナイロン層に選択的に溝加工をすることができ、内面の軟質樹脂層を傷付けず、必要以上に亀裂が広がるのを抑制でき、シール性を低下させない。
弱め加工としては、レーザー加工の他に、刃物、砥石等の機械加工、コロナ放電やプラズマ放電等の放電加工でも可能である。
リングスコア52は特に円形に限定されず、楕円形状等、突き刺し具の断面形状に合わせて非円形状としてもよい。
【0028】
引き裂きスコア51としては、リングスコア52と同心上の同心線と放射線の組み合わせ形状(
図7(A)参照)、同心線を中心部のみに設け、さらに放射線を互いに平行の2重線とした構成(
図7(B)参照)、さらに、同心線を無しにして放射線のみとし、放射線を花弁状とした構成としてもよい(
図7(C)参照)。
また、同心線や放射線ではなく、リングスコア52から中心に向かって舌状に突出する複数の湾曲線を、周方向に複数箇所(図示例では4か所)に配置した構成(
図7(D)参照)、さらに舌状の湾曲線を、リングスコア52の周方向一か所から直径線に沿って、所定間隔を隔ててリングスコア52の他端まで複数形成し、各湾曲線の直径線近傍を他端に向けて凸形状に突出し、直径線から離れるに従って徐々に広がって変曲点を介して凹状になだらかに広がるような形状としてもよい(
図7(E)参照)。さらに、
図7(F)に示すように、八等分三重丸等の、多重円で等分の放射線で区分したような構成でもよい。
【0029】
突き刺し具30を使用する際の位置までパウチ200に突き刺した状態のリングスコア52位置における断面の輪郭よりも小さく、突き刺し具30によって拡径方向に弾性変形し、その弾性復元力によって突き刺し具30表面に液密に密着する構成となっている。
具体的には、(リングスコア52の周長)<(突き刺し具30の周長)<(リングスコア52の周長+フィルムの破断伸び)となるように設定する。
液状内容物は注出具30によって注出されるが、注出具20としては、ポンプディスペンサやスプレーによって注出される。
また、
図7(G)に示すように、リングスコア52より外側に同心状にシールスコア53を設けて、シールスコアとリングスコア52との間に切り裂きスコア51がない部分を設けると、シールがより確実になる。
シールスコアによってリングスコア52が変形しやすくなり、突き刺し具30の外周へのフィルムの密着を助ける効果がある。
シールスコア53の周長も、突き刺し具30の周長を越えないように設定するのが好ましい。
【0030】
この突き刺し部分はシールされているので、パウチ200の内部が気密状態となり、体積が減少して内容液が注出され、ほとんどの内容液を注出することが可能である。
なお、パウチ100としてはスタンディングパウチに限定されるものではなく、底部フィルム105の無い平面的なパウチ等種々の形態のパウチについても適用することができる。また、本発明の詰め替えパウチの内容物としては、低粘度,中粘度,高粘度のいずれの内容物についても適用可能である。
パウチ200は予め折り曲げられているので、輸送効率が高く、廃棄する際にも嵩張らない。
【0031】
ホルダ本体10は、
図3に示すように、ベース部11と、ベース部11から上方に向けて延びる一対の縦フレーム12,13と、縦フレーム12,13の上端に架け渡される上部フレーム14と、を備えている。上部フレーム14にパウチ100が装着される。
ベース部11は、四角形状の底壁11aと、底壁11aの四側縁から立ち上がってパウチの底部近傍を取り囲んで支持板を構成する四角形状の囲い壁11bが設けられている。この囲い壁11bによって、折り曲げ形態パウチ200が支持されて、底部の揺れが規制される。
【0032】
縦フレーム12,13は、その対向する側縁を内側縁とすると、内側縁は、ベース部11から所定高さまでは直線的に延びて、上端部内側縁が互いに近づく方向に円弧状に湾曲し、円弧状部12a、13aが上端でつながって全体として半円形状となっている。
この縦フレーム12,13の内側縁には、所定長さだけ前後に張り出す張り出し部が形成されている。
一方、一対の縦フレーム12,13の、外側縁はほぼ上部フレーム14まで直線的に延び、上部フレーム14との接続部の隅角部にはアール部が形成されている。
上部フレーム14の左右両端部は、縦フレーム12,13の外側縁から外側に所定寸法だけ突出しており、この上部フレーム14の左右長さは、ベース部11とほぼ同一長さとなっている。
この上部フレーム14の上側縁には、前後に張り出す上端板14aが設けられている。
【0033】
この上部フレーム14の左右両端部の前面及び後面には、使用に供す折り曲げ形態パウチ200を保持するための保持部15が突設されている。この保持部15は先端の膨らんだ直線状に突出するピン形状で、上部フレーム14の前面および後面の左右両端部に、2か所ずつ設けられている。もちろん、保持部15の形状としては、図示形状に限らず、斜め上方に向かって突出するピン形状、上方に曲がったフック形状など、パウチを保持し、突き刺し力に抗することができればよい。
また、上部フレームの上端板14aには、注出具20が取り付けられている。注出具20はポンプディスペンサで、ディスペンサ本体21と、ディスペンサ本体21を上部フレームに接続する首部22と、を備え、首部22を手に持って、ディペンサ本体21のトリガ23に指をかけることが可能な構成となっている。
この注出具20のディスペンサ本体21の向きは、
図1に示すように、折り曲げ形態パウチ200を正面に見て横向きとなっていてもよいし、
図3に示すように、折り曲げ形態パウチ200を正面に見て正面を向いていてもよく、その向きは任意であり、首振り可能な構成としてもよい。
【0034】
注出具20は、特に詳細構成は記載しないが、内部に設けられた不図示のポンプ室内にピストンを、ポンプ室を拡張させる方向に付勢するスプリングを備え、このスプリングのばね力に抗してトリガ23を引くことにより、ポンプ室を収縮させてバルブを開き、ポンプ室内に充填された内容物をディスペンサ本体21先端の吐出口から吐出させる。トリガ23にかけた指の力を抜くと、不図示のスプリングのばね力によってトリガが原位置に復帰するとともに、ピストンがポンプ室を拡張させる方向に移動し、ポンプ室の吐出バルブ
が閉じると共に、ポンプ室の吸引バルブが開き、折り曲げ形態パウチ200内の内容液がポンプ室に吸引されるように構成される。
【0035】
一方、ホルダ本体10の上部フレーム14の中央部の前面及び後面には、突き刺し具30が摺動自在に保持される突き刺し具ホルダ部16が設けられている。突き刺しホルダ部16は、上部フレーム14の前面及び後面から前方及び後方に向かって所定量突出している。突き刺し具30は、突き刺しホルダ部16のガイド孔16aに摺動自在に挿入される軸部31と、軸部31の先端部に設けられる針部32とを備えており、
図1(A)に二点鎖線で示すように、接続チューブ25の一端が軸部31のチューブ接続ポート31aに接続され、他端がディペンサ本体21に設けられる接続ポート(不図示)に接続される。
【0036】
この突き刺し具30の針部32の直径は弱め加工されたリングスコア52の範囲より大きい。また、針部32の先端は丸めてあってもよく、針部32の吸い上げ用孔32aは、円錐部の斜面か側面に設けられる(
図3(D)参照)。また、軸部31の外周には、針部32に隣接してゴム等のシール部材33が設けられており、突き刺し部からの内容物の漏れをシールするようになっている。また、軸部31内部には吸い上げ用孔32aとチューブ接続ポート31a間を連通する通路が設けられている(
図3(D)参照)。
折り曲げ形態パウチ200の突き刺し具30が突き刺される突き刺し面201は、突き刺し具ホルダ部のガイド孔16aが開口する下端面によって構成される面形成部16bによって押圧されて下方に屈曲し、張りのある平坦面となる。すなわち、
図4に示すように、折り曲げ形態パウチ200は、サイドシール部121の左右上端近くの保持穴形成部140,140が保持部15,15によって保持された状態で、折り曲げ部106の中央部が突き刺し具ホルダ部16の下端面の面形成部16bで押圧されることで、折り曲げ部106に張りを持たせて平坦な突き刺し面201が形成される。この突き刺し面201に突き刺し予定領域50が内包されるように構成される。
この実施形態では、パウチ200を面形成部16bに押し付けながらホルダ本体に取り付けるが、この例に限らず、面形成部16bを可動部材で構成して、面形成部16bがパウチ200から退避した位置でパウチ200を取り付けた後に、面形成部16bを押し下げて折り曲げ部を押圧するようにしてもよい。
この場合、面形成部16bを押し下げた後に突き刺し具30を押し込む一連の動作が、使用者のひとつの動作で行えるように連動させるのが好ましい。
【0037】
本発明のパウチホルダ1は、次のようにして使用される。
使用する折り曲げ形態パウチ200については、充填後の製造工程内で、予め、パウチを折り重ねて、切り込みパターン・保持穴用切り込みとも、ヘッドスペース部分A側から充填部分B側へ差し込んで係合しておく。
すなわち、付け替え用のパウチ100の上部であるヘッドスペース対応部分100Aを折り曲げて内容物充填部分100Bに折り重ねて折り曲げ形態パウチ200とし、サイドシール部121の重ね合わせた部分を、第1切り込みパターン131の上部湾曲部31a及び下部湾曲部131bを第2切り込みパターン132に差し込んで固定する。同時に重なり合った保持穴形成部140,140の保持穴対応片をヘッドスペース部分側から充填部分側へ差し込んで係合しておく。
このように構成された折り曲げ形態パウチ200の保持穴形成部140を保持部15に差し込んで吊り下げると共に、底部をベース部11の囲い壁11b内に収納して折り曲げ形態パウチ200の底部の揺れを規制する。
【0038】
このように、サイドシール部121に、折り曲げ形態パウチ200の係合部130を構成する切り込み131,132を設けているだけなので、簡単に加工でき、しかも加工時に除去片が出るおそれがなく、ゴミの問題がない。
折り曲げ形態パウチ200の保持穴形成部140に保持部15を差し込むようにして保
持すると、折り曲げ部106の中央部が突き刺し具ホルダ部16の下端面の面形成部16bで押圧されることで、折り曲げ部106に突き刺し予定領域50を内包した張りのある平坦な突き刺し面201が形成される。
この状態で、ホルダ本体10の突き刺しホルダ部に保持された突き刺し具30を押し込むと、突き刺し具30の針部32がパウチの突き刺し予定領域50に突き刺さる。突き刺した際の反力は、ホルダ本体の保持部15によって支持され、突き刺し予定領域50に確実に突き刺すことができる。特に、パウチ200は突き刺し面201とほぼ同じ高さで保持部15により保持されるため、突き刺し操作に対して強い反力が得られる。また、突き刺し予定領域50を、折り曲げ部106直近の内容物充填対応部分B側に設けているので、剛性が高く、さらに突き刺し具ホルダ部16によって案内され、突き刺し予定領域50に対してほぼ垂直方向に突き刺すことができ、確実に内容物充填対応部分B側へ突き刺すことができる。
【0039】
突き刺し具30による突き刺し操作は、まず、引き裂きスコア51が破断され、引き裂きスコア51に沿って亀裂が広がっていき、この亀裂がリングスコア52によって規制され、確実に所定の大きさの孔を形成することができる。
また、突き刺し予定領域50にスコア加工を施しておけば、比較的弱い力で確実に突き刺すことができるので、突き刺し操作を容易かつ安全に行うことができる。
【0040】
リングスコア52は突き刺し具30断面の輪郭よりも小さく、突き刺し具30によって拡径方向に弾性変形し、その弾性復元力によって突き刺し具30の軸部表面に液密に密着する構成で、突き刺した後の液漏れが防止できる。
【0041】
特に、突き刺し具30の軸部31外周にゴム等のシール部材33が設けられているので、突き刺し部のシールが確実になる。
このように突き刺した状態で、パウチ200内部と注出具20とが、不図示の連通チューブを介して連通される。
【0042】
使用時には、パウチホルダ1の注出具20の首部22を握り、トリガ23を指で引くことによって、ポンプディペンサのポンプ動作により折り曲げ形態パウチ内部の内容物が吸引され、吐出される。折り重ね形態パウチ200内部は気密状態に保持されるので、パウチは、汲み上げられると同時に容積が収縮していき、内容物を全量吐出することができる。一方の折り曲げ形態パウチ200を使い切った際には、予備の他方の折り曲げ形態パウチ200に突き刺し具30を突き刺し、ポンプディスペンサ20に接続される接続チューブを差し換える。
あるいは、あらかじめ双方の突き刺し具に接続チューブを接続しておき、注出具20と双方の接続チューブとの間に切り換えバルブを設け、使用するパウチをバルブで切り換えるようにしてもよく、迅速に使用を継続することができる。
折り曲げ形態パウチ200は予め折り曲げてあるために全高が低く、ホルダ本体10に取り付けて使用する際の慣性モーメントを小さくでき、パウチホルダ1の操作性がよい。
なお、パウチホルダ本体の囲い壁11bについては、可動部材で構成して開閉できるようにしてもよい。また、支持板自体の弾性、あるいはスプリング等によって、折り曲げ形態パウチ200を積極的に押圧できるようにしてもよい。すなわち、パウチを支持・押圧する支持板を備えていれば、内容物の減少に追随して支持板が移動して内容物が押し上げられるので、パウチが屈曲して閉塞されるのを防止することができ、より確実に内容物を取り出せるようになる。
【0043】
図9は、囲い壁11bの代わりに、このような可動式支持板211を用いた変形例である。
この変形例では、一対の縦フレーム210のベース側端部が前後に延長され、この延長
部分に緩やかに傾斜したガイド孔215が設けられ、このガイド孔215に沿って移動可能に可動式支持板211が取り付けられている。ガイド孔215は、縦フレーム210の前端から中央に向かって徐々に高くなる方向に直線状に傾斜している。ガイド孔215の始端部には、可動式支持板211を倒れた状態で支持する係止溝216が設けられている。
可動式支持板211の下端部は、ガイド孔215に沿って案内されるガイド軸214を中心に回転自在に支持されている。また、可動式支持板211のガイド軸214の一端は、縦フレーム210の外側に突出し、その端部(手前側下端)に、可動式支持板211を起倒させる操作レバー211Aが固定されている。操作レバー211Aは、可動式支持板211の姿勢とほぼ同じ方向に延びている。
【0044】
また、可動式支持板211には、ガイド軸214を支点とする姿勢保持レバー212が固定され、この姿勢保持レバー212には、ガイド軸214と偏心した位置にレバーピン213が設けられ、このレバーピン213がガイド軸214と共にガイド孔215に沿って案内され、可動式支持板211を姿勢を2点で保持するようになっている。ガイド孔215は直線的に延びており、可動式支持板211を起立状態に保持する。
縦フレーム210の側面にはスプリング220が取り付けられていて、このスプリング220が、可撓性の線材221を介してレバーピン213に接続され、スプリングのばね力を姿勢保持レバー212を引き付ける方向にテンションを作用させている。線材221は方向を転換する方向転換ガイド222に掛けられている。
【0045】
ガイド孔215の端部に設けられる係止溝216は円弧状で、レバーピン213が係止溝216に案内されることで可動式支持板211を、ガイド軸214を中心に回転させて倒れた姿勢とする。また、この状態で、スプリング220のばね力が可動式支持板211を倒す方向(図中反時計回転方向)に作用しており、可動式支持板211を退避させた状態でパウチを取り付けることができるようになっている(図中、Iの位置)。
パウチを交換する場合には、操作レバー211Aを、スプリング220のテンションに抗して引き戻すと、ガイド軸214とレバーピン213がガイド孔215に沿って前方に移動し、レバーピン213が係止溝216に達すると、係止溝216に案内されて可動式支持板211が倒れ、スプリング220のばね力によって係止溝216の溝端位置に保持されることになる。
パウチ装着後、操作レバー211Aを操作して可動式支持板211を起こすと(図中、IIの状態)、姿勢保持レバー212のレバーピン213は係止溝216から外れ、ガイド孔215に沿って引き上げる方向のテンションがかかるようになり、可動式支持板211がパウチを押圧するようになる。
パウチの内容量が減ると、スプリング220のテンションにより支持板は引き起こされた姿勢のままガイド孔215に沿って移動し(
図9(A)中、IIIの状態)、パウチの変形に追随して押圧し続ける。
【0046】
図10、
図11は、折り曲げ形態パウチ200の閉塞を防止する他の実施の形態を示している。 上記実施の形態では、折り曲げ形態パウチ200の胴部を内容液の減り具合に合わせてばね仕掛けで移動させながら押圧することにより、折り曲げ形態パウチ200の閉塞を防止しているが、この実施の形態は、折り曲げ形態パウチ200が支持部材としての押し込み支持部材300によって横からパウチ中心側に押圧し、立体的形状に屈曲させて閉塞を防止するようにしたものである。
【0047】
以下、その構成について詳細に説明する。
図11に示すように、押し込み支持部材300は、上部フレーム14に回転自在に取り付けられる構成で、パウチの側辺を押し込む押し込み位置Pと(
図11(A)参照)、パウチから離間させる開放位置Q(
図11(B)参照)間を回転移動可能となっている。
押し込み部材300の構成について、押し込み位置Pの状態を参照して説明すると、押し込み支持部材300は上部フレーム14から下方に延びる構成で、パウチの側面と対向し上部フレーム14よりも前に位置する支持部材本体310と、支持部材本体310の後縁部から上部フレームの前面に沿ってパウチの後面側に延びる板状の後面板部311と、さらに上部フレーム14の背面に沿って延びる背面板部312とを有する構成で、後面板部311と背面板部312とで上部フレーム14の前面と背面間を挟み、上部フレーム14の保持部15を軸にして、回転自在に支持されている。
【0048】
支持部材本体310は、正面から見た形状が下方の幅が広い台形状で、パウチ側の側辺が下方に向かって徐々にパウチ側に迫り出す傾斜辺、反パウチ側の側辺が垂直辺となっている。
支持部材本体310のパウチに当接する側の側面は、折り曲げ形態パウチ200の側面を押し込むための十分な幅を有し、保持部15の高さより若干下の位置から下方に向けて徐々にパウチ側に向けて突出する凸形状部320が設けられている。この凸形状部320は下方に向けて徐々にパウチ側に突出する傾斜面で、下端部付近の突出幅が最も大きい頂部322となっている。この凸形状部320の傾斜面はパウチ側に向けて凸の曲面構成となっている。また、凸形状部320には、折り曲げ形態パウチ200のサイドシール部121が嵌り込むような溝324が設けられている。
【0049】
図10に示すように、保持部15の位置は折り曲げ形態パウチ200のサイドシール部121の位置なので、凸形状部320の最大突出位置である頂部322は、保持部15の位置を越えてパウチの中心側に進入し、これにより折り曲げ形態パウチ200の側辺部を押し込む構成となる。
押し込み支持部材300の開放位置Qは、押し込み支持部材300を、保持部15を中心として、ほぼ90°パウチ側辺から離間させる方向に回転させた位置であり、上部フレーム14の上方に跳ね上げた形態となる。
パウチホルダ10への、折り曲げ形態パウチ200の装着は、押し込み支持部材300を開放位置Qまで回転させておき、折り曲げ形態パウチ200の吊り下げ穴を保持部15に差し込んで吊り下げる。
その後、押し込み支持部材300を開放位置Qから、下方に向けて押し込み位置Pまで回転させ、吊り下げた折り曲げ形態パウチ200の側辺部を中心側に押圧して所定量食い込ませる。
【0050】
これにより、折り曲げ形態パウチ200の左右両側辺部が折り曲げ形態パウチ200の中心側に向けて横方向に押され、折り曲げ形態パウチ200には側辺部を挟んで前後に延びる屈曲部が生じ、2次元形状の平面的な形態から、強制的に立体的な3次元的な形状となる。
押し込み支持部材300によって、折り曲げ形態パウチ200は左右から保持された状態であり、折り曲げ形態パウチ200の脱落防止としても機能する。特に、凸形状部320には溝324が設けられているので、折り曲げ形態パウチ200のサイドシール部121が溝324に嵌り込み、より確実に脱落防止を図ることができる。
【0051】
押し込み支持部材300に作用する折り曲げ形態パウチ200からの反力は、後面支持板311及び背面支持板312と上部フレーム14との摩擦力によって保持される。押し込み支持部材300と上部フレーム14との間に、互いに係合する係合部を設けておき、押し込み位置Pで係合、保持されるようにしてもよい。
押し込み支持部材300をセットした後に、折り曲げ形態パウチ200に突き刺し具30を突き刺し、注出具20とパウチ内部を連通させる。突き刺し具30が気密に保持される点は同様である。
内容液を注出して減少するにつれて、上部がバキュームされて平面的な形状(2次元化
)に移行しようとするが、押し込み支持部材300によって、3次元的な立体的形状が維持されるので、閉塞が防止される。
【0052】
なお、この例では、押し込み支持部材300を回転式としたが、横方向にスライドするような構成であってもよい。回転軸は、保持部15とは別個に設けてもよい。また、押し込み支持部材300は必ずしも可動式である必要はなく、ホルダ本体10の上部フレーム14等に押し込み位置で固定されていてもよい。その場合には折り曲げ形態パウチ200の取付け時に手で屈曲させて装着することが可能である。
【0053】
[可動の突き刺し具ホルダ部]
図12、
図13は、突き刺し具ホルダ部160を可動とした形態例を示している。
上記実施の形態では、突き刺し具ホルダ部が上部フレーム14に対して固定されているが、この例では、上部フレーム14の支柱部
14bに対して面形成部16bが形成された可動の突き刺し具ホルダ部160が、パウチに対して接離する方向に移動自在となっており、折り曲げ形態パウチを装着した後に、突き刺し具ホルダ部160を押し下げ、下端面の面形成部16bによって突き刺し面を形成しながら、同時に突き刺し具30を突き刺すように構成されている。
【0054】
すなわち、突き刺し面を形成する突き刺し具ホルダ部160が、上部フレーム14に、ガイド部材170を介してパウチ面に対して接離する方向、図示例では上下に移動自在に組み付けられている。この突き刺し具ホルダ部160には、突き刺し具ホルダ部160の移動方向と平行にガイド孔162が貫通形成されており、このガイド孔162に突き刺し具30が出没自在に挿入され、この突き刺し具ホルダ部160と突き刺し具30が、操作機構としての一つの操作レバー180によって、連動して動作するように構成されている。
突き刺し具ホルダ部160は直方体形状で、ガイド部材170に対して離脱しないように直線方向に案内される。突き刺し具30は斜めに差し込まれるので、突き刺し具ホルダ部160は、ガイド部材170に沿って、ガイド穴162の孔軸方向と平行に案内される。ガイド部材170は上部フレーム14の支柱部14bに固定されている。
【0055】
操作レバー180は、その一端が上部フレーム14の支柱部14bに枢支軸183を介して回転自在に連結され、自由端が上下方向に回転可能となっており、操作レバー180の回転操作によって、突き刺し具ホルダ部160と突き刺し具30の両方が連動して移動するように構成されている。
操作レバー180は、突き刺し具ホルダ部160の左右側面を挟むように配置される一対のレバー板181,181と、レバー板181,181の自由端を連結する連結バー185と、を備えた構成で、レバー板181,181の後端が上部フレーム14の支柱部14bに枢支軸183を介して回転自在に支持されている。
【0056】
突き刺し具ホルダ部160には左右に突出する連結ピン195,195が、突き刺し具30には左右に突出する連結ピン197,197が、それぞれ設けられており、レバー板181,181には各連結ピン195,197が係合する係合穴185,187が設けられている。各係合穴185,187は、操作レバー180の回動軌跡を突き刺し具ホルダ部160及び突き刺し具30の直線的な移動軌跡に変換するためのカムを構成する長穴となっている。
また、突き刺し具ホルダ部160の上端には、突き刺し具30の連結ピン197が、突き差し具ホルダ160に対して相対移動可能とするように、連結ピン197が移動自在の直線的な切欠き溝161が設けられている。
【0057】
次に突き刺し操作について説明する。
操作レバー180を上方に開放した状態で、パウチを吊り下げる。この状態では、突き刺し具30の先端は突き刺し具ホルダ部160のガイド穴162内にあり、端面から突き刺し具30の先端は突出していない(
図13(A)参照)。
操作レバー180を押し下げていくと、係合穴185に係合する連結ピン195を介して突き刺し具ホルダ部160が徐々に下方に移動し、端面の面形成部16bによって折り曲げ形態パウチ200の折曲部が押されて突き刺し面が形成が開始され、同時に突き刺し具30の先端が突き刺し具ホルダ部160の面形成部16bから突出し始める(
図13(B)参照)。
【0058】
操作レバー180の押し下げ角度が所定角度に達すると、突き刺し具ホルダ部160が下限位置に達し、さらに押し下げると、突き刺し具ホルダ部160の面形成部16bは所定位置に維持され、突き刺し具30だけがさらに下方に突出し、突き刺し具ホルダ部160によって形成された突き刺し面に深く突き刺さる(
図13(C)参照)。
突き刺し具30の連結ピン197が係合穴187の一端に到達すると、突き刺し具30はそれ以上下方に突出せず、下限位置となる。このようにすれば、一つの操作レバー180を押し下げるだけで、突き刺し面の形成と突き刺し操作を同時に行うことができる。
【0059】
折り曲げ形態パウチ200を交換する際には、操作レバー180を上方に持ち上げれば、突き刺し具ホルダ部160の端面でパウチの突き刺し面を押えながら、突き刺し具30のみがパウチから引き抜かれるので、パウチを取り外す操作も操作レバー180を持ち上げるだけでよい。 したがって、折り曲げ形態パウチ200を面形成部に押し付けながら保持部15に取り付ける煩わしさがない。交換作業中、突き刺し具30が露出しないので、安全性が高まる。
なお、パウチホルダに、上記押し込み支持部材300と、操作レバー180の両方を設けてもよいし、押し込み支持部材300だけを設けてもよいし、操作レバー180だけを設けてもよい。 押し込み支持部材300と、操作レバー180の両方を設ける場合、さらに操作レバー180と押し込み支持部材300をリンクレバーなどで連結して両者の動きを連動させてもよい。
操作レバー180による動作とは逆に、突き刺し具ホルダ部側はフレームに固定しておき、保持部(保持部が取り付けられたフレームの一部)を可動式にして、保持部に取り付けたパウチ側を移動させる構成としてもよい。
【0060】
また、上記実施の形態では、折り曲げ形態パウチ200を上下に吊るして保持するパウチホルダについて説明したが、このように上下に吊るす構成だけでなく、
図14(A)に示すように、折り曲げ形態パウチ200を平面的に寝かして保持するパウチホルダ501としてもよいし、
図14(B)に示すように、折り曲げ形態パウチ200を横倒しに寝かした状態で保持するパウチホルダ601としてもよい。
【0061】
図14(A)に示すパウチホルダ501は、ヘッドスペース部分を折り曲げて折り重ねられたフィルム構成の折り曲げ形態パウチ200と、折り曲げ形態パウチ200を平面的に寝かせた状態で交換可能に保持するホルダ本体510と、ホルダ本体510に設けられパウチ内に収容された液状内容物を注出するポンプディスペンサ(注出具)520と、折り曲げ形態パウチ200に突き刺し可能な突き刺し具530と、を備えた構成で、突き刺し具530とポンプディスペンサ520がチューブ540によって接続される。
【0062】
ホルダ本体510は、折り曲げ形態パウチ200が寝かされるベース部材511と、このベース部材511の上方にスタンド部513を介して支持されるヘッド部512と、を備えた構成で、ヘッド部512にポンプディスペンサ520が取り付けられている。 この例では、スタンド部513に、折り曲げ形態パウチの折曲部が向けられた状態で保持部515に保持し、スタンド部513から突き刺し具530を突き刺すように構成される。
突き刺し操作は、スタンド部513を上向きにした状態(パウチ200が正立となる姿勢)で、上から行うようにしてもよく、ベース部材511をこの姿勢で立たせることができるように構成してもよい。
いずれにしても、突き刺し予定領域はパウチの折り曲げ部近傍に設けられ、突き刺し具530により突き刺した際の反力を保持部515によって支持する構成となっている。
このように、折り曲げ形態パウチ200を寝かして保持するようにすれば、内容液が減少しても自重によって突き刺し具530の針先に集まるので、閉塞は起こらない。また、突き刺し具530は、気密性があるので、液漏れは生じない。 なお、使用時のバランス上、ヘッド部512はパウチ200の上方に位置するが、スタンド部513を回動可能に構成し、パウチ交換時にはヘッド部512をパウチ200の上方から退避できるようにしてもよい。
【0063】
図14(B)に示すパウチホルダ601は、ヘッドスペース部分を折り曲げて折り重ねられたフィルム構成の折り曲げ形態パウチ200と、折り曲げ形態パウチ200を、一方の側縁部を下にして横倒しに寝かせた状態で保持するホルダ本体610と、ホルダ本体610に設けられたポンプディスペンサ(注出具)620と、折り曲げ形態パウチ200に突き刺し可能な突き刺し具630と、を備えた構成で、突き刺し具630とポンプディスペンサ620がチューブ640によって接続される。
ホルダ本体610は、ベース部材611と、このベース部材611から立ち上がる縦フレーム部612と、を備えた構成で、縦フレーム部612の上端部にポンプディスペンサ620が取り付けられる。
【0064】
縦フレーム部612には横倒しの折り曲げ形態パウチ200を保持される。縦フレーム部612の水平方向一方の端部に、折り曲げ形態パウチ200の係合穴がけに係合する保持部615が設けられている。
この保持部615が設けられた側の縦辺部から、突き刺し具630を突き刺すように構成される。
図示例では、面形成部616bが設けられた突き刺し具ホルダ部616が設けられ、折り曲げ部近傍に突き刺し面が形成され、突き刺し具630により突き刺した際の反力を保持部615によって支持する構成となっている。
このように、折り曲げ形態パウチ200を横倒しの状態で使用するようにすれば、折り曲げ形態パウチ200を上下方向に立てた状態で使用する場合に比べて閉塞は起こりにくい。
この場合も、パウチ200を正立の姿勢で取り付けられるように、縦フレーム部612の右辺側(突き刺し具ホルダ部616を設けた辺の反対側)で立たせることができるようにしてもよい。
図14(A),(B)いずれの形態でも、上述の支持部材や可動式の突き刺し具ホルダ部と、適宜組み合わせることができる。
【0065】
なお、上記実施例では、折り曲げ形態パウチ200の折り曲げ部106直近に突き刺し予定領域50を位置させたが、
図8に示すように、折り曲げ部106よりやや下方の内容物充填対応部分100Bの側面上部とし、突き差し具30を斜め上方から突き刺すような構成としてもよい。
また、上記実施の形態では、ホルダ本体をフレーム構造としたが、これに限定されるものではなく、突き刺し具30を突き刺し予定領域50へ正確に案内できるように、折り曲げ形態パウチ200を保持可能な構成であればどのような構成であってもよい。
また、注出具としてはポンプディスペンサに限らず、スプレーや、ポンプ機能の無い注出具を用いることもできる。
上記の各実施例では、突き刺し具は突き刺し具ホルダ部から進退可能に収容されて、パウチを取り付けた後に突き刺すように操作され、突き刺し具が飛び出している状況を局限
して安全性を高めているが、構造を簡易にしたい場合は、突き刺し具をフレーム(の面形成部)に固定しておき、パウチを取り付ける際に同時に突き刺すようにしてもよい。
本発明では、突き刺し具が短くても内容物を確実に吸い上げられるので、このような構成でも比較的安全である。
また、各図面では、注出具と突き刺し具を連通させる接続チューブは、分かりやすいように露出して描いているが、うっかり引っ掛けたりしないように、フレーム表面を這わせたり、フレーム内部に隠れるように取り回すのが好ましい。
また、接続チューブを介さず、注出具が突き刺し具に直接取り付けられていてもよく、場合によっては突き刺し具を注出具と兼用するような構成としてもよい。
【0066】
上記の実施形態では予備のパウチを保持して切り換えて使用したが、たとえば注出具を二液混合ノズルとし、双方のパウチを同時に使用することもできる。ここで、たとえば塗料や薬剤を希釈しながら噴射・噴霧するような用例で、双方の消費比率が大きく異なる場合など、一方の液を本願の構成によるパウチからの供給とし、他方の(大量に消費する方の)液はボトルから供給するなど補助的な構成としてもよい。
さらに、パウチをホルダ本体に交換自在とする利用形態について説明したが、ホルダ本体とは別に、折り曲げ形態パウチ200単独での利用が可能である。このようにすれば、張りのあるコンパクトなパウチを実現でき、たとえば、ストローなどの突き刺し具を用いる飲料用途等に適用可能である。