特許第5754403号(P5754403)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5754403
(24)【登録日】2015年6月5日
(45)【発行日】2015年7月29日
(54)【発明の名称】車両接近通報装置
(51)【国際特許分類】
   B60Q 5/00 20060101AFI20150709BHJP
   H04R 3/00 20060101ALI20150709BHJP
【FI】
   B60Q5/00 630B
   H04R3/00 101Z
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-73868(P2012-73868)
(22)【出願日】2012年3月28日
(65)【公開番号】特開2013-203209(P2013-203209A)
(43)【公開日】2013年10月7日
【審査請求日】2014年6月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】390001812
【氏名又は名称】アンデン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001128
【氏名又は名称】特許業務法人ゆうあい特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】都築 治幸
(72)【発明者】
【氏名】鵜飼 洋充
(72)【発明者】
【氏名】松原 由紀子
(72)【発明者】
【氏名】山本 力
【審査官】 竹中 辰利
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−128909(JP,A)
【文献】 特開2011−011662(JP,A)
【文献】 特開2004−304441(JP,A)
【文献】 特開2012−017071(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60Q 5/00
H04R 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載されたスピーカ(2)から通報音を出力させることにより、前記車両の接近を通報する車両接近通報装置であって、
電源端子(Vt)に印加される電源電圧を複数の抵抗(12a、12b)で分圧した基準電圧(Vref)を生成する基準電圧生成回路(12)と、
発音信号を生成する発音信号生成部(10)と、
前記基準電圧と前記発音信号の差分電圧を増幅した信号を出力端子(OUT)より出力するパワーアンプ(14)と、
前記パワーアンプ(14)の前記出力端子(OUT)と前記スピーカ(2)との間に設けられたカップリングコンデンサ(15)と、を備え、
前記基準電圧を生成している前記複数の抵抗(12a、12b)の接続点と接地端子間には、前記電源端子への電力供給開始時における前記基準電圧の立ち上り時間を遅延させるためのコンデンサ(16)が設けられており、
前記発音信号生成部(10)は、CPU(10a)と、前記CPUから出力されるデータにより前記発音信号を生成するデジタルアナログコンバータ(10b)と、を備え、前記CPUから出力されるデータにより、前記電源端子への電力供給開始時における前記基準電圧と前記発音信号の電圧の差分電圧の変化量が予め定められた範囲内となるように前記発音信号を前記基準電圧と同レベルに立ち上げるように構成されていることを特徴とする車両接近通報装置。
【請求項2】
前記電源端子(Vt)への電力供給開始時における前記基準電圧の立ち上がり時間は、最低可聴周波数に対応する値以上となっていることを特徴とする請求項1に記載の車両接近通報装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載されたスピーカから通報音を出力させることにより、車両の接近を通報する車両接近通報装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
走行用駆動源として電動機のみを備える電気自動車は、低速走行時の走行音が極めて静かである。また、走行用駆動源として電動機と内燃機関とを備えるハイブリッド車は、低速走行時に電動機の駆動力のみで走行する場合、走行音が極めて静かである。このため、歩行者等が当該車両の接近に気づかないことがある。
【0003】
そこで、このような低騒音車両において、車速に応じて周波数が変化する通報音信号を生成し、生成した通報音信号に基づく通報音を車外に向けて発生させて、車両の存在を車両周囲の歩行者等に知らせるようにした車両接近通報装置が実用化されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012−17071号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記したような車両接近通報装置は、車両のスタートスイッチ等に対する操作に応じて車両バッテリからIG電源を介して電力が供給されると動作状態となる。そして、このように車両接近通報装置が動作状態となった時に、スピーカから「ポン」あるいは「ボツッ」といったポップノイズが発生し、商品性を低下させてしまうといった問題があった。
【0006】
図5に、車両接近通報装置の構成例を示す。この図5を参照して、ポップノイズの発生メカニズムについて説明する。車両接近通報装置は、発音信号を出力する制御部10、発音信号に含まれる高調波成分を除去して低周波成分を通過させるLPF11、電源端子Vtの電源電圧を抵抗12a、12bで分圧した基準電圧VrefとLPF11を介して制御部10より入力される発音信号の電圧Vinの差分電圧を増幅した信号を出力するパワーアンプ(AMPと記す)14およびカップリングコンデンサ15を備えている。なお、カップリングコンデンサ15は、パワーアンプ14とスピーカ2の間を交流結合するために設けられている。
【0007】
図6に、図5に示した車両接近通報装置の電源電圧、基準電圧、発音信号、スピーカ電流の各波形を示す図である。なお、図6には、車速の特性も示してある。車両のスタートスイッチ等に対する操作に応じて車両バッテリから車両接近通報装置にイグニッション電源(IG電源)が供給されると、電源電圧および基準電圧は、図6に示すような波形で立ち上がる。
【0008】
また、電源端子Vtへの電力供給が開始されてから一定期間経過した後、制御部10が起動するようになっており、電源電圧の立ち上がりから少し遅れて、0ボルト(V)から基準電圧と等しいニュートラル電圧まで上昇するような発音信号が制御部10から出力される。その後、制御部10により、車速に基づいて車両が発進したと判定されると、ニュートラル電圧を中心とする交流の発音信号が制御部10から出力される。そして、発音信号と基準電圧の差分電圧を増幅した信号がパワーアンプ14から出力されるようになっている。
【0009】
上記したような電源端子Vtへの電力供給が開始された直後の過渡期において、AMP14から比較的大きなスピーカ電流(充電電流)がカップリングコンデンサ15に流れ込む。この充電電流がポップノイズの発生要因となっている。
【0010】
そこで、AMP14の出力端子側に、電源端子Vtへの電力供給が開始されてから一定期間経過した後、AMP14の出力をスピーカに接続するような切替回路を設けてポップノイズを低減するといった手法も有効であるが、このような手法を用いた場合、部品点数が多くなるため好ましくない。
【0011】
本発明は上記問題に鑑みたもので、パワーアンプの出力を切り替えるような回路を追加することなく、ポップノイズを低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、車両に搭載されたスピーカ(2)から通報音を出力させることにより、車両の接近を通報する車両接近通報装置であって、電源端子(Vt)に印加される電源電圧を複数の抵抗(12a、12b)で分圧した基準電圧(Vref)を生成する基準電圧生成回路(12)と、発音信号を生成する発音信号生成部(10)と、基準電圧と発音信号の差分電圧を増幅した信号を出力端子(OUT)より出力するパワーアンプ(14)と、パワーアンプ(14)の出力端子(OUT)とスピーカ(2)との間に設けられたカップリングコンデンサ(15)と、を備え、基準電圧を生成している複数の抵抗(12a、12b)の接続点と接地端子間には、電源端子への電力供給開始時における基準電圧の立ち上り時間を遅延させるためのコンデンサ(16)が設けられており、発音信号生成部(10)は、CPU(10a)と、CPUから出力されるデータにより発音信号を生成するデジタルアナログコンバータ(10b)と、を備え、CPUから出力されるデータにより、電源端子への電力供給開始時における基準電圧と発音信号の電圧の差分電圧の変化量が予め定められた範囲内となるように発音信号を基準電圧と同レベルに立ち上げるように構成されていることを特徴としている。
【0013】
このような構成によれば、基準電圧を生成している複数の抵抗(12a、12b)の接続点と接地端子間には、電源端子への電力供給開始時における基準電圧の立ち上り時間を遅延させるためのコンデンサ(16)が設けられており、発音信号生成部(10)は、電源端子への電力供給開始時における基準電圧と発音信号の電圧の差分電圧の変化量が予め定められた範囲内となるように発音信号を基準電圧と同レベルに立ち上げるようになっているので、電源端子への電力供給開始時にカップリングコンデンサに流れ込む充電電流が低減され、パワーアンプの出力を切り替えるような回路を追加することなく、ポップノイズを低減することができる。
【0014】
また、請求項2に記載の発明のように、電源端子(Vt)への電力供給開始時における基準電圧の立ち上がり時間を、最低可聴周波数に対応する値以上とすることにより、より確実にポップノイズを低減することができる。
【0015】
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施形態に係る車両接近通報装置の回路構成を示す図である。
図2】DACの回路構成を示す図である。
図3】本発明の一実施形態に係る車両接近通報装置の電源電圧、基準電圧、発音信号、スピーカ電流の各波形を示す図である。
図4】制御部から出力される発音信号とAMPの出力信号の各波形を示す図である。
図5】車両接近通報装置の構成例を示す図である。
図6図5中の車両接近通報装置の電源電圧、基準電圧、発音信号、スピーカ電流の各波形を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の一実施形態に係る車両接近通報装置の回路構成を図1に示す。本車両接近通報装置1は、車両に搭載されたスピーカ2から通報音を出力させることにより、車両の接近を周囲の歩行者などに通報するものである。
【0018】
車両接近通報装置1は、制御部10、ローパスフィルタ(以下、LPFという)11、抵抗12a、12b、パワーアンプ(以下、AMPという)14、パワーアンプ14とスピーカ2の間を交流結合するカップリングコンデンサ15およびコンデンサ16を備えている。
【0019】
制御部10は、CPU10aおよびデジタルアナログコンバータ(以下、DACという)10bを備えたマイクロコンピュータとして構成されている。また、制御部10は、スピーカ2から通報音を出力させるための発音信号を生成し、生成した発音信号をLPF11へ出力する発音信号生成部として構成されている。
また、制御部10には、車両の速度に応じた車速信号を出力する車速センサ(図示せず)より車速信号が入力されるようになっている。
【0020】
制御部10は、図示してないが、RAM、ROM、I/O等も備えている。CPU10aは、ROMに記憶されたプログラムに従って各種処理を実施する。
【0021】
図2に示すように、CPU10aのデータ出力端子D0〜D10には、DAC10bが接続されている。CPU10aは、データ出力端子D0をLSB、データ出力端子D10をMSBとして、データ出力端子D0〜D10から、16進数表記で000h〜3FFhのデジタル信号を出力させることが可能となっている。
【0022】
DAC10bは、複数のラダー抵抗100を梯子型に接続したR−2Rラダー抵抗群、コンデンサ101、オペアンプ102および抵抗103、104を有している。また、CPU10aの各データ出力端子D0〜D10の電圧レベルに応じてR−2Rラダー抵抗群の合成抵抗が段階的に変化するようになっている。
【0023】
また、コンデンサ10、オペアンプ102および抵抗103、104により電圧レベルをシフトするレベルシフト回路が構成されている。このレベルシフト回路により、R−2Rラダー抵抗群の合成抵抗値に応じた電圧のレベルがシフトされる。
【0024】
CPU10aの各データ出力端子D0〜D10の電圧レベルに応じた電圧、すなわち、R−2Rラダー抵抗群の合成抵抗値に応じた電圧が、出力端子SOUTから出力されるようになっている。
【0025】
LPF11は、発音信号に含まれる高調波等の高周波成分を除去して低周波成分を通過させる。本実施形態におけるLPF11は、抵抗RとコンデンサCを用いており、AMP14と一体となって構成されている。
【0026】
基準電圧生成回路12は、電源端子Vtに印加される電源電圧を抵抗12aおよび抵抗12bで分圧した基準電圧Vrefを生成する。
【0027】
AMP14は、入力端子Vin1に印加される基準電圧Vrefと入力端子Vin2に印加される電圧Vinの差分電圧を増幅する差動増幅器として構成されている。
【0028】
カップリングコンデンサ15は、AMP14の出力信号に含まれるDC成分をカットし、AC成分のみを通過させるものである。このカップリングコンデンサ15により、AMP14とスピーカ2との間は交流結合されるようになっている。
【0029】
スピーカ2は、カップリングコンデンサ15を介してAMP14より入力される信号に応じた音声(通報音)を出力する。
【0030】
上記した構成において、車両のスタートスイッチ等に対する操作に応じて車両バッテリから電源端子Vtに電力供給が開始されると、電源端子Vtに印加される電源電圧を抵抗12aおよび抵抗12bで分圧した基準電圧VrefがAMP14の入力端子Vin1に入力され、制御部10により生成された発音信号がLPF11を介してAMP14の入力端子Vin2に入力される。そして、基準電圧Vrefと発音信号の差分電圧を増幅した信号がAMP14より出力される。このAMP14より出力される信号はカップリングコンデンサ15を介して車両に搭載されたスピーカ2へ入力される。そして、AMP14より出力される信号に応じた通報音がスピーカ2から出力される。
【0031】
本実施形態における車両接近通報装置の制御部10は、電源供給開始時に、ポップノイズの発生要因となるパワーアンプ14からカップリングコンデンサ15に流れる充電電流を防止するため、基準電圧を生成している抵抗12aと抵抗12bの接続点と接地端子間にコンデンサ16を設けるとともに、電源端子への電力供給開始時における基準電圧と発音信号の電圧の差分電圧の変化量が予め定められた範囲内となるように発音信号を基準電圧と同等の電圧レベル(同レベル)に立ち上げるように構成されている。
【0032】
コンデンサ16は、電力供給開始時における基準電圧の立ち上がり時間がスピーカ共振周波数fより十分低い周波数に対応する値(例えば、25ミリ秒)よりも長くなるようにするために設けられている。
【0033】
なお、基準電圧Vrefの立ち上がり時間は、抵抗12a、12bの各抵抗値およびコンデンサ16の容量値に基づく時定数により変化する。また、一般的な最低可聴周波数は20ヘルツ(Hz)程度となっている。最低可聴周波数=20Hzとした場合、その波形の立ち上がり時間は25ミリ秒(ms)に相当する。
【0034】
本実施形態では、基準電圧の立ち上がり時間が、この最低可聴周波数に対応する値=25ミリ秒(ms)よりも十分に長くなるようにコンデンサ16の容量値を決定している。
【0035】
また、本実施形態では、電力供給開始時における基準電圧の立ち上がり特性(時間)を緩やかにするだけではなく、更に、電源端子Vtへの電力供給開始時における基準電圧の上昇カーブに合わせるように、発音信号をニュートラル電圧まで立ち上げる。
【0036】
図3に、本車両接近通報装置の電源電圧、パワーアンプ入力基準電圧、制御部より出力される発音信号、スピーカ2に流れるスピーカ電流(充電電流)の各波形を示す。車両バッテリから車両接近通報装置にイグニッション電源(IG)電源が供給されると、電源電圧は、図3に示すような波形で立ち上がる。
【0037】
本実施形態においては、基準電圧を生成している抵抗12aと抵抗12bの接続点と接地端子間にコンデンサ16が設けられているため、基準電圧Vrefは、図3に示すような緩やかな立ち上がり波形となる。
【0038】
また、本実施形態における制御部10は、メモリに予め記憶されたプログラムに従って発音信号を出力する。具体的には、電源端子Vtへの電力供給開始時に、基準電圧の上昇カーブに合わせるように、発音信号を緩やかにニュートラル電圧まで立ち上げる。そして、制御部10は、車速信号に基づいて車両が走行を開始したことを判定すると、ニュートラル電圧を中心とした交流の発音信号を出力する。
【0039】
このように、基準電圧を生成している抵抗12aと抵抗12bの接続点と接地端子間にコンデンサ16を設けて、電力供給開始時における基準電圧の立ち上がり特性(時間)を緩やかにするとともに、電源端子Vtへの電力供給開始時における基準電圧の上昇カーブに合わせるように、発音信号をニュートラル電圧まで立ち上げることにより、ポップノイズの発生要因となるカップリングコンデンサ15への充電電流が低減される。
【0040】
図4に、車両が走行を開始した後に制御部10より出力される交流の発音信号と、AMP14の出力信号の各波形を示す。この図に示すように、車両が走行を開始すると、AMP14から基準電圧と発音信号の差分電圧を増幅した信号がニュートラル電圧を中心として出力される。このAMP14から出力される信号は、カップリングコンデンサ15を介して出力端子OUTに接続されたスピーカ2に入力される。そして、スピーカ2から発音信号に応じた報知音が出力される。
【0041】
上記した構成によれば、基準電圧を生成している複数の抵抗12a、12bの接続点と接地端子間には、電源端子への電力供給開始時における基準電圧の立ち上り時間を遅延させるためのコンデンサ16が設けられており、制御部10は、電源端子への電力供給開始時における基準電圧と発音信号の電圧の差分電圧の変化量が予め定められた範囲内となるように発音信号を基準電圧と同レベルに立ち上げるようになっているので、電源端子への電力供給開始時にカップリングコンデンサに流れ込む充電電流が低減され、パワーアンプの出力を切り替えるような回路を追加することなく、ポップノイズを低減することができる。
【0042】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々なる形態で実施することができる。
【0043】
例えば、上記実施形態では、複数のラダー抵抗100を梯子型に接続したR−2Rラダー抵抗群の合成抵抗を変化させて発音信号を生成する構成において、電源端子への電力供給開始時における基準電圧の立ち上り特性に合わせるように発音信号を立ち上げる例を示したが、このような構成に限定されるものではなく、例えば、発音信号の立ち上がり特性が緩やかに立ち上がるようにするRC回路を備えて、電源端子への電力供給開始時における基準電圧の立ち上り特性に合わせて発音信号を立ち上げるように構成してもよい。
【0044】
また、上記実施形態では、電源端子Vtへの電力供給開始時における基準電圧の上昇カーブに合わせるように、発音信号をニュートラル電圧まで立ち上げるようにしたが、必ずしも、電源端子Vtへの電力供給開始時における基準電圧の上昇カーブに合わせるように、発音信号をニュートラル電圧まで立ち上げる必要はない。要するに、電源端子への電力供給開始時における基準電圧と発音信号の電圧の差分電圧の変化量が、ポップノイズが発生しないような範囲内となるように発音信号を基準電圧と同等の電圧レベルに立ち上げるように構成すればよい。
【符号の説明】
【0045】
1 車両接近通報装置
2 スピーカ
10 制御部
10a CPU
10b DAC
11 LPF
12 基準電圧生成回路
12a、12b 抵抗
14 AMP
15 カップリングコンデンサ
16 コンデンサ
図1
図2
図3
図4
図5
図6