特許第5755502号(P5755502)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5755502
(24)【登録日】2015年6月5日
(45)【発行日】2015年7月29日
(54)【発明の名称】位置認識用カメラ及び位置認識装置
(51)【国際特許分類】
   H05K 13/04 20060101AFI20150709BHJP
   H05K 13/08 20060101ALI20150709BHJP
【FI】
   H05K13/04 M
   H05K13/08 Q
【請求項の数】6
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2011-119999(P2011-119999)
(22)【出願日】2011年5月30日
(65)【公開番号】特開2012-248717(P2012-248717A)
(43)【公開日】2012年12月13日
【審査請求日】2014年5月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】000237271
【氏名又は名称】富士機械製造株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098420
【弁理士】
【氏名又は名称】加古 宗男
(72)【発明者】
【氏名】鬼頭 秀一郎
【審査官】 秋山 誠
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−094296(JP,A)
【文献】 特開2003−333406(JP,A)
【文献】 特開2003−249794(JP,A)
【文献】 特開2009−253224(JP,A)
【文献】 特開2005−252007(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 13/00−13/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基準位置を示す基準マークと撮像対象物の両方をイメージサークル内に収めて撮像する位置認識用カメラにおいて、
前記イメージサークル内に前記撮像対象物を撮像するメイン撮像素子を配置すると共に、前記イメージサークル内のうちの前記メイン撮像素子の外側に前記基準マークを撮像するマーク用撮像素子を配置し
前記マーク用撮像素子が前記メイン撮像素子よりもサイズが小さいことを特徴とする位置認識用カメラ。
【請求項2】
前記基準マークは、2箇所に存在し、
前記マーク用撮像素子は、前記2箇所の基準マークを1箇所ずつ撮像できるように前記イメージサークル内の2箇所にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1に記載の位置認識用カメラ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の位置認識用カメラと、
前記位置認識用カメラの画像信号を処理して前記基準マークを基準にして前記撮像対象物の位置を認識する画像処理手段と
を備えていることを特徴とする位置認識装置。
【請求項4】
前記撮像対象物は、部品実装機の吸着ノズルに吸着された部品であり、
前記基準マークは、前記吸着ノズルに対して予め決められた位置に設けられ、
前記画像処理手段は、前記基準マークを基準にして前記吸着ノズルに対する前記部品の吸着位置を認識することを特徴とする請求項3に記載の位置認識装置。
【請求項5】
基準位置を示す基準マークと撮像対象物の両方をイメージサークル内に収めて撮像する位置認識用カメラにおいて、
前記イメージサークル内に前記撮像対象物を撮像するメイン撮像素子を配置すると共に、前記イメージサークル内のうちの前記メイン撮像素子の外側に前記基準マークを撮像するマーク用撮像素子を配置し、
前記メイン撮像素子と前記マーク用撮像素子との位置関係が予め決められていることを特徴とする位置認識用カメラ。
【請求項6】
前記メイン撮像素子と前記マーク用撮像素子との位置関係は、前記メイン撮像素子の中心位置に対する前記マーク用撮像素子の中心位置のオフセット量を事前に測定することにより決められることを特徴とする請求項5に記載の位置認識用カメラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像対象物の位置を認識する位置認識用カメラ及び位置認識装置に関する発明である。
【背景技術】
【0002】
例えば、部品実装機においては、特許文献1(特開2002−94296号公報)に記載されているように、吸着ノズルに部品を吸着して回路基板に実装する際に、吸着ノズルに吸着した部品をその下方からカメラで撮像して、その画像信号を処理して部品の吸着位置を認識し、吸着ノズルに対する部品の吸着位置のずれ(部品の中心と吸着ノズルの中心とのずれ)を考慮して該部品を回路基板に実装するようにしている。この際、吸着ノズルに吸着した部品をその下方から撮像した画像には、吸着ノズルの中心が部品に隠れて見えないため、部品撮像時に吸着ノズルの中心をカメラの中心に正確に位置合わせして停止させる必要があるが、部品撮像毎に吸着ノズルの中心をカメラの中心に正確に位置合わせして停止させると、その分、部品の吸着から実装までに要する時間が長くなり、生産性が低下する。
【0003】
そこで、特許文献1では、吸着ノズルに対して予め決められた位置に基準ピンを下向きに設けて、該基準ピンの下端を基準マークとすると共に、該基準マークの高さ位置を吸着ノズルの下端とほぼ同じ高さに設定し、部品撮像時に吸着ノズルに吸着した部品と基準マークの両方をカメラの視野内に収めて撮像し、カメラの画像信号を処理して基準マークを基準にして部品の位置を認識することで、吸着ノズルに対する部品の吸着位置のずれ(部品の中心と吸着ノズルの中心とのずれ)を計測できるようにしている。このようにすれば、部品撮像時に吸着ノズルの中心をカメラの中心に正確に位置合わせする必要がなくなり、吸着ノズルを移動させながら部品を撮像しても(つまり吸着ノズルの中心がカメラの中心からずれていても)、吸着ノズルに対する部品の吸着位置のずれを計測できるようになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平2002−94296号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、図2に示すように、吸着ノズル30に吸着した部品31と基準マーク32の両方をカメラのレンズを通して撮像素子33の受光面に結像させて撮像する場合は、部品31の画像は、撮像素子33の受光面の中央側領域に結像し、基準マーク32の画像は、撮像素子33の受光面の端部付近の領域に結像する。基準マーク32の位置は、吸着ノズル30に吸着可能な最大サイズの部品31の存在範囲より外側に位置させる必要があるため、撮像素子33の受光面の2辺部付近の領域は、基準マーク32のみを撮像する領域Bとなり、部品31を撮像する領域Aとしては利用できない。このため、部品31と基準マーク32の両方を撮像する撮像素子33は、従来より縦横の画素数を基準マーク32の撮像領域B分だけ増加させた大きなサイズの撮像素子33を使用する必要があり、しかも、撮像素子33のサイズが大きくなれば、その分、イメージサークル34(カメラのレンズを通して撮像対象物がシャープに結像する円形の領域)も大きくする必要があり、その結果、カメラが大型化するばかりか、コストアップ幅も大きいという欠点があった。
【0006】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、撮像対象物と基準マークの両方を撮像するカメラのコンパクト化(省スペース化)と低コスト化を実現できる位置認識用カメラ及び位置認識装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、基準位置を示す基準マークと撮像対象物の両方をイメージサークル内に収めて撮像する位置認識用カメラにおいて、前記イメージサークル内に撮像対象物を撮像するメイン撮像素子を配置すると共に、前記イメージサークル内のうちの前記メイン撮像素子の外側に前記基準マークを撮像するマーク用撮像素子を配置し、前記マーク用撮像素子が前記メイン撮像素子よりもサイズが小さいことを特徴とするものである。
【0008】
ここで、イメージサークルは、カメラのレンズを通して撮像対象物がシャープに結像する円形の領域であり、このイメージサークル内に撮像対象物を撮像する四角形のメイン撮像素子が配置される。このため、イメージサークル内であっても、メイン撮像素子の外側には、撮像に使用されない部分が存在する。この点に着目して、本発明では、イメージサークル内のうちのメイン撮像素子の外側に、基準マークを撮像するマーク用撮像素子を配置したものである。このようにすれば、メイン撮像素子の受光面全体を撮像対象物の撮像領域として有効に使用できると共に、イメージサークル内のうちのメイン撮像素子の外側の空きスペースを有効に利用してマーク用撮像素子を配置することができる。このため、基準マークを撮像するのに撮像素子のサイズを大きくする必要がなく、イメージサークルも大きくする必要がないため、撮像対象物と基準マークの両方を撮像する位置認識用カメラのコンパクト化(省スペース化)を実現できる。しかも、基準マークを撮像するマーク用撮像素子は、サイズが小さい撮像素子を使用できるため、比較的安価であり、1個の大きな撮像素子で撮像対象物と基準マークの両方を撮像する従来構成と比較して、位置認識用カメラの低コスト化も実現できる。
【0009】
本発明は、基準マークを1箇所のみに設けても良いが、この場合は、1箇所の基準マークを基準にして撮像対象物の一次元座標を計測できるだけであり、撮像対象物の二次元座標(回転角度)までは計測できない。
【0010】
そこで、請求項2のように、基準マークを2箇所に設け、その2箇所の基準マークを1箇所ずつ撮像できるようにイメージサークル内の2箇所にそれぞれマーク用撮像素子を設けるようにしても良い。このようにすれば、2箇所の基準マークを基準にして部品の二次元座標(回転角度)を計測できる。
【0011】
本発明の位置認識用カメラは、撮像対象物の位置を画像認識する様々な位置認識装置に適用可能であり、例えば、請求項3のように、位置認識用カメラの画像信号を処理して基準マークを基準にして撮像対象物の位置を認識する画像処理手段を位置認識装置に搭載すれば良い。
【0012】
本発明を部品実装機に適用する場合は、請求項4のように、部品実装機の吸着ノズルに吸着された部品を撮像対象物とすると共に、基準マークを吸着ノズルに対して予め決められた位置に設け、画像処理手段により、基準マークを基準にして吸着ノズルに対する部品の吸着位置を認識するようにすれば良い。このようにすれば、部品実装機において、吸着ノズルに吸着された部品の吸着位置を認識する位置認識用カメラのコンパクト化(省スペース化)と低コスト化を実現することができる。
尚、本発明は、請求項5のように、メイン撮像素子とマーク用撮像素子との位置関係が予め決められている構成としても良い。実際には、メイン撮像素子とマーク用撮像素子とを位置精度良く取り付けることは難しいため、請求項6のように、メイン撮像素子とマーク用撮像素子との位置関係は、メイン撮像素子の中心位置に対するマーク用撮像素子の中心位置のオフセット量を事前に測定することにより決めるようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は本発明の実施例1を示す部品実装機の構成を示す縦断面図である。
図2図2は従来例におけるイメージサークルと撮像素子の配置関係を示す図である。
図3図3は実施例1におけるイメージサークル、メイン撮像素子及びマーク用撮像素子の配置関係を示す図である。
図4図4は実施例2におけるイメージサークル、メイン撮像素子及びマーク用撮像素子の配置関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を実施するための形態を部品実装機に適用して具体化した2つの実施例1,2を説明する。
【実施例1】
【0015】
本発明の実施例1を図1図3を用いて説明する。
まず、図1に基づいて部品実装機全体の概略構成を説明する。
X軸スライド11は、X軸ボールねじ12によってX軸方向(図1の左右方向)にスライド移動可能に設けられ、このX軸スライド11に対して、Y軸スライド13がY軸ボールねじ14によってY軸方向(図1の紙面垂直方向)にスライド移動可能に設けられている。
【0016】
Y軸スライド13には、装着ヘッド15が設けられ、この装着ヘッド15にノズルホルダ16がZ軸駆動機構(図示せず)を介してZ軸方向(上下方向)に昇降可能に設けられ、このノズルホルダ16に吸着ノズル17が下向きに取り付けられている。
【0017】
一方、X軸スライド11には、吸着ノズル17に吸着した部品18(撮像対象物)をその下面側から一対の反射鏡20,21を介して撮像する位置認識用カメラ22(パーツカメラ)が設けられている。吸着ノズル17に吸着した部品18の下方に位置する反射鏡20の上方には、吸着ノズル17に吸着した部品18をその下面側から照明する照明光源としてリング状のフロントライト23が設けられている。尚、位置認識用カメラ22を吸着ノズル17の真下に配置した構成としても良い。
【0018】
本実施例1では、吸着ノズル17の上端フランジ部17aのうちの予め決められた位置に基準ピン24が下向きに設けられ、該基準ピン24の下端を基準マーク25とすると共に、該基準マーク25の高さ位置が吸着ノズル17の下端とほぼ同じ高さとなるように設定されている。基準マーク25の位置は、吸着ノズル17に吸着可能な最大サイズの部品18の存在範囲より外側に位置し、部品18の位置を画像認識する際の基準位置となる。
【0019】
位置認識用カメラ22は、図3に示すように、部品18と基準マーク25の両方をイメージサークル26内に収めて撮像するように構成されている。ここで、イメージサークル26は、位置認識用カメラ22のレンズを通して撮像対象物がシャープに結像する円形の領域である。このイメージサークル26内に部品18を撮像する四角形のメイン撮像素子27が配置され、該イメージサークル26内のうちのメイン撮像素子27の外側の予め決められた位置に、基準マーク25を撮像するマーク用撮像素子28が配置されている。メイン撮像素子27とマーク用撮像素子28との位置関係は予め決められている。実際には、メイン撮像素子27とマーク用撮像素子28とを位置精度良く取り付けることは難しいため、測定用治具を使用して、メイン撮像素子27の中心位置に対するマーク用撮像素子28の中心位置のオフセット量を事前に測定する(メイン撮像素子27を基準としてマーク用撮像素子28の位置を測定する)。
【0020】
具体的には、部品吸着面と基準マークを備えた治具(吸着ノズル17と同じ形状)であって、部品吸着面と基準マークとの間の距離が十分に精度保証されている治具を使用する。この治具の部品吸着面の中心と基準マークの中心を結んだ直線の方向と基板搬送方向とが平行(又は直角)となるようにノズルホルダ16に治具を取り付ける。通常、基板搬送装置の搬送方向とXYロボットのX方向とが平行となるように組み付けられるので、治具の部品吸着面の中心と基準マークの中心のどちらかを基準にして治具をノズルホルダ16に取り付ける。この状態で、治具の部品吸着面の中心がメイン撮像素子27の中心に位置するようにして治具を撮像し、この時のマーク用撮像素子28に撮像された基準マークの位置を記憶する。この位置が基準マークの基準位置となる。
【0021】
尚、メイン撮像素子27とマーク用撮像素子28の画素の方向は原則として平行でなければならないが、マーク用撮像素子28のサイズが小さいため、画素の方向に多少の傾きがあっても、実質的に問題とならず、実際には傾きを無視することも可能である。図3に示すように、マーク用撮像素子28がメイン撮像素子27よりもサイズが小さくなっている。
【0022】
部品実装機の制御装置(画像処理手段)は、生産中に、フィーダ(図示せず)から供給される部品18を吸着ノズル17に吸着して回路基板に実装する動作を制御すると共に、吸着ノズル17に吸着した部品18を回路基板側へ移送する途中で、該部品18を撮像位置(フロントライト23の上方位置)を通過させ、該部品18と基準マーク25の両方を下方からフロントライト23で照明して位置認識用カメラ22で撮像する動作を制御する。撮像時には、部品18をメイン撮像素子27で撮像すると共に、基準マーク25をマーク用撮像素子28で撮像し、各撮像素子27,28の画像信号を画像処理して、基準マーク25を基準にして吸着ノズル17に対する部品18の吸着位置を認識する。
【0023】
実際の撮像時には、上記の通り、マーク用撮像素子28における基準マークの基準位置に対して、実際の吸着ノズル17の基準マーク25の測定値がずれた分(ΔX,ΔY)だけ、吸着ノズル17の回転中心位置をオフセットさせる必要がある。
【0024】
従来は、図2に示すように、1個の撮像素子33で部品31と基準マーク32の両方を撮像するようにしていたため、縦横の画素数を基準マーク32の撮像領域B分だけ増加させた大きなサイズの撮像素子33を使用する必要があり、しかも、撮像素子33のサイズが大きくなれば、その分、イメージサークル34も大きくする必要があり、その結果、カメラが大型化するばかりか、コストアップ幅も大きいという欠点があった。
【0025】
これに対し、本実施例1では、図3に示すように、イメージサークル26内であっても、メイン撮像素子27の外側には、撮像に使用されない部分が存在する点に着目して、イメージサークル26内に部品18を撮像するメイン撮像素子27を配置すると共に、該イメージサークル26内のうちのメイン撮像素子27の外側に基準マーク25を撮像するマーク用撮像素子28を配置しているため、メイン撮像素子27の受光面全体を部品18の撮像領域として有効に使用できると共に、イメージサークル26内のうちのメイン撮像素子17の外側の空きスペースを有効に利用してマーク用撮像素子28を配置することができる。このため、基準マーク25を撮像するのに撮像素子のサイズを大きくする必要がなく、イメージサークル26も大きくする必要がないため、部品18と基準マーク25の両方を撮像する位置認識用カメラ22のコンパクト化(省スペース化)を実現できる。しかも、基準マーク25を撮像するマーク用撮像素子28は、サイズが小さい撮像素子を使用できるため、比較的安価であり、図2に示すように、1個の大きな撮像素子33で部品31と基準マーク32の両方を撮像する従来構成と比較して、位置認識用カメラ22の低コスト化も実現できる。
【0026】
また、位置認識用カメラ22の撮像素子を、部品18を撮像するメイン撮像素子27と、基準マーク25を撮像するマーク用撮像素子28とに分割しているため、様々な処理方法を採用できる。例えば、部品18の画像処理と基準マーク25の画像処理とを別々に並行して行っても良いし、先にマーク用撮像素子28の画像処理を行った後にメイン撮像素子27の画像処理を開始するようにしても良い。更に、マーク用撮像素子28とメイン撮像素子27のデータ転送を並行して実行しても良いし、基準マーク25の位置認識と部品の位置認識を並行して実行するようにしても良い(最終的な補正量を求める時点で、部品の測定位置に基準マーク25のずれ量だけオフセットすれば良い)。
【0027】
尚、本実施例1では、基準ピン24(基準マーク25)を吸着ノズル17の上端フランジ部17aに設けたが、ノズルホルダ16に設けるようにしても良く、要は、吸着ノズル17に対して予め決められた位置に基準ピン24(基準マーク25)を設けるようにすれば良い。
【実施例2】
【0028】
本発明は、上記実施例1のように基準マーク25を1箇所のみに設けても良いが、この場合は、1箇所の基準マーク25を基準にして部品18の位置の一次元座標を計測できるだけであり、部品18の位置の二次元座標(回転角度)までは計測できない。
【0029】
そこで、図3に示す本発明の実施例2では、吸着ノズル17に対して予め決められたX方向とY方向の2箇所にそれぞれ基準マーク25X,25Yを設けると共に、イメージサークル26内のうちのメイン撮像素子27の外側のX方向とY方向の2箇所に、それぞれマーク用撮像素子28X,28Yを設け、各マーク用撮像素子28X,28Yでそれぞれ基準マーク25X,25Yを撮像するようにしている。その他の事項は、前記実施例1と同じである。
【0030】
以上説明した本実施例2では、2箇所の基準マーク25X,25Yを基準にして部品18の二次元座標(回転角度)を計測できる。
上記実施例1,2は、いずれも、本発明を部品実装機に適用した実施例であるが、本発明は、部品実装機に限定されず、撮像対象物の位置を画像認識する様々な位置認識装置に適用可能である。
【符号の説明】
【0031】
11…X軸スライド、13…Y軸スライド、15…装着ヘッド、16…ノズルホルダ、17…吸着ノズル、18…部品(撮像対象物)、20,21…反射鏡、22…位置認識用カメラ、23…フロントライト、24…基準ピン、25,25X,25Y…基準マーク、26…イメージサークル、27…メイン撮像素子、28,28X,28Y…マーク用撮像素子
図1
図2
図3
図4