(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記UEに前記判定情報を送信するステップは、前記Pcellを介しRRC(Radio Resource Control)シグナリングを用いて前記判定情報を送信するステップを有する、請求項1記載の方法。
前記RRCシグナリングを用いて前記判定情報を送信するステップは、RRC専用シグナリング又はRRCブロードキャストシグナリングの少なくとも1つを有する、請求項2記載の方法。
前記RRCシグナリングを用いて前記判定情報を送信するステップは、マスタ情報ブロック(MIB)又はシステム情報ブロック(SIB)の少なくとも1つにおいてRRC専用シグナリングを利用して前記判定情報を送信するステップを有する、請求項3記載の方法。
前記プロセッサはさらに、前記Pcellを介しRRC(Radio Resource Control)シグナリングを利用して前記判定情報を送信するよう動作可能である、請求項8記載の基地局。
前記プロセッサはさらに、マスタ情報ブロック(MIB)又はシステム情報ブロック(SIB)の少なくとも1つにおいてRRC専用シグナリングを利用して前記判定情報を送信するよう動作可能である、請求項10記載の基地局。
当該基地局は、LTE(Long Term Evolution)規格に準拠したevolved Node B装置からなる、請求項8乃至12何れか一項記載の基地局。
【背景技術】
【0002】
参照することによりここに援用されるThe Third Generation Partnership Project(3GPP) Technical Specification Group Radio Access Network,Requirements for Further Advancements for E−UTRA(LTE−Advanced又はLTE−A),Release−10(3GPP TR 36.913 V8.0.0 (2008−06))のLTE−Advancedネットワークは、1Gbpsのダウンリンク(DL)ピークデータレートと、500Mbpsのアップリンク(UL)ピークデータレートとをターゲットとする。Release−8(LTE)とRelease−10(LTE−Advanced)とを比較すると、ULピークデータレートは50Mbpsから500Mbpsまで増加し、ピークダウンリンク(DL)レートは1Gpbsまで増加した。
【0003】
LTE−Advancedの1つの重要な特徴は、提供することが意図される先進的なトポロジーネットワークであるラージセル(マクロ)とスモールセル(ピコ、フェムト、リモートラジオヘッド)との混合と中継ノードとを備えたヘテロジーニアスネットワークである。LTEと比較して、LTE−Aは、多数のより小型で低電力のノード又はセルの追加を提供し、キャパシティ及びカバレッジを向上させる。向上したデータレートを提供するため、LTE−Advancedは、データレートを増加し、ユーザ装置(UE)に対してより大きな帯域幅を提供するため、複数のキャリアのアグリゲーションを表す“マルチキャリア”を導入する。セル間協調送受信(CoMP)として知られるさらなるエンハンスメントが、例えば、Release−11,Release−11,Release−12又は以降のものなどのLTEの将来のリリースにおいて検討されている。CoMPによると、UEは、複数のポイントから連係して信号を送受信でき、複数のポイントは複数のセル又は複数のサイト、さらに複数のアンテナであってもよい。
【0004】
LTE又はLTE−Aに準拠したシステムでは、キャリアアグリゲーションのための複数のコンポーネントキャリアが存在する。LTE Release−10では、各コンポーネントキャリア(CC)は、Release−8に互換的なコンポーネントキャリアである。すなわち、Release−8のUEは、各コンポーネントキャリアを介しデータを送受信する機能を有する。従って、Release−8に互換的な各コンポーネントキャリアについて、ブロードキャストチャネル(PCH)を搬送する物理ブロードキャストチャネル(PBCH)、ダウンリンク共有チャネル(DL−SCH)及びページングチャネル(PCH)を搬送するダウンリンク物理共有チャネル(PDSCH)、マルチキャストチャネル(MCH)を搬送する物理マルチキャストチャネル(PMCH)、DCI情報を搬送するダウンリンク物理制御チャネル(PDCCH)、HI情報を搬送する物理制御フォーマットインジケータチャネル(PCFICH)、及びCFI情報を搬送する物理ハイブリッドARQインジケータチャネル(PHICH)を含むダウンリンクにおける各CCの複数の物理/トランスポートチャネルがある。さらに、3GPP TS 36.211,36.212,36.213などの3GPP Release−8規格に示されるように、共通リファレンス信号(CRS)、チャネル状態情報リファレンス信号又はチャネル状態インジケータリファレンス信号(CSI−RS)、ポジショニングリファレンス信号(PRS)、復調リファレンス信号(DM−RS)、プライマリ同期信号及びセカンダリ同期信号を含むダウンリンクの各CCの多数のリファレンス及び同期信号がある。
【0005】
Release−8及びRelease−10では、CRS信号は、UEがPDCCH及び他の共通チャネルの復調と共に、測定及びフィードバックのためにチャネル推定を実行することを可能にするリファレンス信号である。Release−10では、CSI−RS信号が、特に複数のアンテナケースにためチャネル状態を測定するために、Release−10のUEのため導入及び利用される。さらに、他のフィードバック情報は、プリコーディングマトリックスのプリコーディングマトリックスインジケータ(PMI)、チャネルクオリティインジケータ(CQI)及びランクインジケータ(RI)などのCSI−RSの測定に基づくものであってもよい。CSI−RS信号(Release−10において)は、8つまでの送信アンテナをサポート可能である一方、CRS信号(Release−8/9)は、最大で4つの送信アンテナしかサポートできない。CSI−RSアンテナポートの個数は、1,2,4及び8とすることが可能である。CRS信号と同数のアンテナポートをサポートしながら、CSI−RS信号は、時間及び周波数においてそれの低密度のためはるかに少ないオーバヘッドしか利用しない。CSI−RS信号パターンは、ラジオリソースコントローラ(RRC)信号を用いてUEに送信され、8つまでの送信アンテナをサポートできる。CSI−RS信号は、サブフレームオフセットにより繰り返し/定期的に送信される。
【0006】
近傍セルのCSI−RS信号により生じる干渉を低減するため、ミュート処理がPDSCHの送信の対して実行される。すなわち、PDSCHの送信は、理想的にはミュート処理パターンにより示されるミュート化されたリソースエレメントにおいては何も送信すべきでない。ミュート処理パターンをRelease−10のUEに通知するシグナリングがあるため、UEは、PDSCHの受信においてミュート化されたリソースエレメントを破棄することができる。
【0007】
ミュート処理パターンは、16ビットのビットマップを用いてUEに通知される。各ビットは、4ポートのCSI−RSパターンを表す。ビット1は、4ポートCSI−RSパターンがミュート化されていることを示し、ビット0は、4ポートCSI−RSパターンがミュート化されていないことを示す。
【0008】
一般的な用語では、直交周波数分割多重接続(OFDMA)は、周波数帯域幅を周波数領域において複数のサブキャリアに分割する。時間領域では、1つのサブフレームは、複数のOFDMシンボルに分割される。各OFDMシンボルは、複数のパス遅延から生じるシンボル間干渉を回避又は低減するためサイクリックプリフィックスを有してもよい。1つのリソースエレメントは、1つのサブキャリア及び1つのOFDMシンボル内の時間周波数リソースにより規定される。リファレンス信号と、データチャネル(PDSCH)及び制御チャネル(PDCCH)などの他の信号とは直交し、時間周波数領域において異なるリソースエレメントに多重化される。これらの信号は、リソースエレメントに変調及びマッピングされる(周波数領域の各OFDMシンボル変換信号毎に時間領域の信号への逆フーリエ変換)。
【0009】
キャリアアグリゲーションが利用されるとき、UE及びeNodeBは、2以上のコンポーネントキャリア(CC)を用いて通信する。各コンポーネントキャリアはまた、“セル”とも呼ばれる。参考のため、プライマリセル(PCell)という用語は、UEが初期的な接続確立処理を実行するか、又は接続再確立処理を開始するプライマリ周波数(コンポーネントキャリア)において動作するセル、又はハンドオーバ処理においてプライマリセルとして示されるセルを含む。セカンダリセル(SCell)という用語は、UEとのPCellが確立されると設定され、追加的な無線リソースを提供するのに利用されるセカンダリ周波数(コンポーネントキャリア)上で動作するセルを含む。
【0010】
確立されると、Pcell接続は、Scellの設定のためシステム情報及びセルID情報をUEに通知するのに利用される。ヘテロジーニアスタイプネットワークでは、このScellは、他のセルによる干渉を受ける可能性があり、これにより、UEはScellの同期信号を検出することに失敗する。Pcellは、UEにPcellの同期情報(及びサイクリックプリフィックス情報)がまたScellに対して利用可能であることを通知してもよい。
【0011】
しかしながら、この従来のシステム設計は、物理ブロードキャストチャネル(PBCH)、同期信号(SCH)及び/又はCRS信号(CRS)が常にセカンダリコンポーネントキャリア上で報知されることを想定している。
【発明を実施するための形態】
【0017】
各種実施例の構成及び実現が、以下において詳細に説明される。しかしながら、本開示は広範な具体的なコンテクストにおいて実現可能な多数の適用可能な発明概念を提供することが理解されるべきである。ここに開示される特定の実施例がここでの教示及び技術を作成及び実現するための具体的な方法の単なる例示であるが、それらは、本開示の範囲を限定するものでない。
【0018】
図1を参照して、1以上の実施例が実現される一例となる通信システム100の全体的なブロック図が示される。システム100は、複数の無線ユーザがデータ及びコンテンツを送受信することを可能にし、符号分割多重接続(CDMA)、時分割多重接続(TDMA)、周波数分割多重接続(FDMA)、直交FDMA(OFDMA)、シングルキャリアFDMA(SC−FDMA)及び他のチャネル接続プロトコルなどの1以上のチャネル接続方法を実現するものであってもよい。
【0019】
通信システム100は、UE110a,110b,110c、第1及び第2無線アクセスネットワーク(RAN)120a,120b、コアネットワーク130、PSTN(Public Switched Telephone Network)140、インターネット150及び他のネットワーク160を含む。これらのコンポーネント又は要素の何れかのタイプ及び個数がシステム100に含まれてもよい。UE110は、システム100において動作及び/又は通信するよう構成される。例えば、UE110は、無線信号を送信及び/又は受信するよう構成されてもよく、ユーザ装置(UE)、無線送受信ユニット(WTRU)、移動局、固定又は移動加入ユニット、ページャ、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)、スマートフォン、ラップトップ、コンピュータ、タッチパッド、無線センサ、家電機器などとして当該装置を有してもよい(又は参照されてもよい)。
【0020】
図1に示されるように、システム100はまた、複数の基地局170a及び170bを有する。各基地局は、コアネットワーク130、PSTN140、インターネット150及び/又は他のネットワーク160へのアクセスを可能にするため、UE110の1以上と無線によりやりとりするよう構成される。例えば、基地局170a,170bは、BTS(Base Transceiver Station)、Node−B(NodeB)、evolved Node B(eNodeB)、Home Node B、Home eNodeB、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)及び無線ルータなどの複数の周知の装置の1以上を含むものであってもよい(であってもよい)。
【0021】
図示された実施例では、基地局170aは、他の基地局、要素及び/又は装置を含むRAN120aの一部を構成し、基地局170bは、他の基地局、要素及び/又は装置を含むRAN120bの一部を構成する。各基地局170a,170bは、“セル”と呼ばれることもある特定の地理的領域又はエリア内で無線信号を送受信するよう動作する。さらに、各セルに対して複数の送受信機を有するMIMO(Multiple−Input Multiple−Output)技術が、利用されてもよい。
【0022】
基地局170a,170bは、無線通信リンクを利用して1以上の無線インタフェース(参照番号190により特定される)を介しUE110の1以上と通信する。無線インタフェース190は、何れか適切な無線アクセス技術を利用してもよい。
【0023】
システム100は、上述されたような方式を含む複数のチャネルアクセス機能を利用してもよいことが想定される。実施例では、基地局及びUEは、LTE及び/又はLTE−Aを実現する。理解されるように、他の複数のアクセス方式及び無線プロトコルが利用されてもよい。
【0024】
RAN120aと120bとは共に、UEに音声、データ、アプリケーション及び/又はVoIP(Voice over Internet Protocol)サービスを提供するため、コアネットワーク130と通信する。理解できるように、RAN120及び/又はコアネットワーク130は、1以上の他のRAN(図示せず)と直接的又は間接的な通信を行ってもよい。コアネットワーク130は、他のネットワーク(PSTN140、インターネット150、他のネットワーク160)のためのゲートウェイアクセスとして機能してもよい。さらに、UE110の一部又は全ては、異なる無線技術及び/又はプロトコルを利用して異なる無線リンクを介し異なる無線ネットワークと通信する機能を有してもよい。
【0025】
図2を参照して、一例となるUE110の全体的なブロック図が示される。UE110は、プロセッサ200、送受信機210、アンテナ要素220、1以上の入出力装置230(スピーカー/マイクロフォン、キーパッド、ディスプレイ/タッチパッドなど)及びメモリ240を有する。UE110は、1以上の他のコンポーネント、装置又は機能(図示せず)を有してもよい。UE110は、上述された要素のうちより少数又は多数を含むものであってもよいことが理解されるであろう。
【0026】
プロセッサ200は、汎用、特定用途又はデジタル信号プロセッサであってもよく、複数のプロセッサ又はこれらのプロセッサの組み合わせであってもよい。プロセッサ120は、信号符号化、データ処理、電力制御、入出力処理及び/又はUE110がシステム100において動作することを可能にする他の何れかの機能を実行するための機能を有する。プロセッサ200は、アンテナ要素220に接続される送受信機210に接続される。プロセッサ200及び送受信機210が別々のコンポーネントであるか、又は一緒に統合されていることが理解されるであろう。同様に、アンテナ要素220は、単一の要素又は複数の要素であってもよい(複数のアンテナ又は要素)。
【0027】
送受信機210は、アンテナ220による送信用のデータ又は信号を変調し、アンテナ220により受信されたデータ又は信号を復調するよう構成される。
【0028】
プロセッサ200は、ユーザデータを入出力するよう動作可能な1以上の入出力装置230(ポート又はバスを含む)に接続される。さらに、プロセッサ200は、データを格納及び抽出するよう動作可能なメモリ230に接続される。RAM(Random Access Memory)、ROM(Read−Only Memory)、ハードディスク、SIM(Subscriber Identity Module)カード、メモリスティック、セキュアデジタル(SD)メモリカードなどの何れか適切なタイプのメモリストレージ装置が含まれてもよい。
【0029】
UE110内に含まれる他の要素又は装置は、本開示の理解に必要又は関連しない場合には、ここでは説明されない。
【0030】
図3を参照して、本開示の実施例によるRAN120a及びコアネットワーク130のシステム図が示される。本実施例では、RAN120aは、無線インタフェース190を介しWTRU110a,110bと通信するため、LTE−A無線アクセスインタフェース技術を利用する。RAN120aはまた、コアネットワーク1306と通信し、RAN120bと通信してもよい(RAN120bは
図3には図示されていないが)。
【0031】
図示されるように、RAN120aは、eNodeB300a,300b,300cなどの1以上のeNodeBを有する。eNodeBのそれぞれは、無線インタフェース190を介しUEと通信するための1以上の送受信機を有する。一実施例では、eNodeBは、UE110a,110bと無線信号を送受信するため複数のアンテナを利用するMIMO技術を実現する。
【0032】
参照の容易のため、以下の説明は、eNodeB300a及びUE110aのインタラクションに着目する。eNodeB300aは、各セルが異なるキャリア周波数又はコンポーネントキャリア(CC)を含む可能性があり、無線リソース管理判定、ハンドオーバ判定、アップリンク及び/又はダウンリンクにおけるユーザのスケジューリングなどの典型的なeNodeB機能を処理するよう構成される1以上のセル(図示せず)と関連付けされる。
図3に示されるように、eNodeBは、X2インタフェースを介し互いに通信してもよい。
【0033】
コアネットワーク130は、モビリティ管理ゲートウェイ(MME)310、サービングゲートウェイ320及びパケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイ330を有してもよい。MME310は、S1インタフェースを介しRAN120aにおいて各eNodeBと接続され、UEのユーザの認証、ベアラセットアップ/コンフィギュレーション/リリース、及びWTRUの初期的な取得中の特定のサービングゲートウェイの選択を行う制御ノードとして機能する。MMEはまた、RAN120aと他のRAN(図示せず)との間のスイッチングのための制御プレーン機能を提供してもよい。
【0034】
サービングゲートウェイ320は、S1インタフェースを介し各eNodeBに接続され、UEとの間でユーザデータパケットをルーティング及び転送する。サービングゲートウェイ320は、eNodeB間ハンドオーバ中のユーザプレーンのアンカー処理、ダウンリンクデータがUEに対して利用可能であるときのページングのトリガ、及びUEのコンテクストの管理及び格納などの他の機能を実行してもよい。サービングゲートウェイ144はまた、通信を実現するため、インターネット150などの他のパケット交換ネットワークへのアクセスをUEに提供するPDNゲートウェイ330に接続されてもよい。
【0035】
コアネットワーク130はまた、従来の固定通信装置との回線交換ネットワーク(PSTN140)とUEとの間などの他のネットワークとの通信を実現してもよい。
【0036】
図4を参照して、プロセッサ400、送信機410、受信機420、アンテナ430及びメモリ440を有する一例となるeNodeB300のブロック図が示される。さらなる適したコンポーネント又は装置が含まれてもよい(図示されないが)。アンテナ430は、1以上のアンテナ及び/又は1以上の要素を有してもよい(複数のアンテナ又は要素)。
【0037】
eNodeB300の構成及び処理は、当業者により容易に認識及び理解され、本開示の理解に筆等でない場合、又はここに提案される新規又は追加的な機能を除き、それの構成又は処理のさらなる説明はここでは提供されない。
【0038】
本明細書における参照のため、“コンポーネントキャリア(CC)”という用語は、UE(及びeNodeB)が動作する周波数を含む。
【0039】
UEは、ダウンリンク(DL)CC上の伝送を受信する。DL CCは、マッピングされたトランスポートチャネルと共に1以上のDL物理チャネルを有してもよい(上述した背景で説明されたように)。
【0040】
PCFICHにおいて、UEは、DL CCの制御領域のサイズを示す制御データを受信する。PHICHにおいて、UEは、以前のアップリンク送信のためのHARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)アクノリッジメント/ネガティブアクノリッジメント(ACK/NACK)フィードバックを示す制御データを受信してもよい。PDCCHにおいて、UEは、ダウンリンク及びアップリンクリソースをスケジューリングするのに主として利用されるDCIメッセージを受信する。PDSCHにおいて、UEは、ユーザ及び/又は制御データを受信してもよい。
【0041】
UEは、アップリンク(UL)CC上の伝送を送信してもよい。UL CCは、アップリンク物理制御チャネル(PUCCH)及びアップリンク物理共有チャネル(PUSCH)などの1以上のUL物理チャネルを含むものであってもよい。PUSCHにおいて、UEは、ユーザ及び/又は制御データを送信してもよい。PUCCHにおいて、及びいくつかのケースではPUSCHにおいて、UEは、アップリンク制御情報(CQI(Channel Quality Indicator)/プリコーディングマトリックスインデックス(PMI)/RI(Rank Indication)又はスケジューリングリクエスト(SR)など)及び/又はHARQ ACK/NACKフィードバックを送信してもよい。UL CCにおいて、UEにはまた、サウンディングリファレンス信号(SRS)の送信のための専用のリソースが割り当てられてもよい。
【0042】
“セル”は、任意的には、UEにより受信されるシステム情報(SI)に基づきUL CCにリンクされるDL CCとして説明される。このSIは、DL CC上で報知されるか、又はネットワークから専用のコンフィギュレーションシグナリングを用いて送信される。例えば、DL CC上で報知されるとき、UEは、SystemInformationBlockType2(SIB2)情報要素の一部としてリンクされたUL CCのアップリンク周波数及び帯域幅を受信してもよい。
【0043】
参照のため、プライマリセル(PCell)という用語は、UEが初期的な接続確立処理を実行するか、又は接続再確立処理を開始するプライマリ周波数(コンポーネントキャリア)で動作するセル、又はハンドオーバ処理におけるプライマリセルとして示されるセルを含む。セカンダリセル(SCell)という用語は、RRC接続が確立されると設定され、追加的な無線リソースを提供するのに利用されるセカンダリ周波数(コンポーネントキャリア)上で動作するセルを含む。
【0044】
典型的には、互換的なコンポーネントキャリア(CC)がプライマリセル(Pcell)として機能し、互換的なCCがセカンダリセル(Scell)として機能する。Release−10では、Scellは、Pcellと同じシステムフレーム番号又は同じ時間/周波数同期を有すると想定されてもよく、従って、時間/周波数同期が、UEによるPcellのモニタリングによって取得及び/又は維持できる。従って、PcellのPDCCH情報は、ScellのPDSCHをスケジューリングするのに利用可能であり、これは、キャリアアグリゲーションシナリオのケースにおけるRelease−10に規定されるクロスキャリアスケジューリングである。
【0045】
Release−10では、Scell設定情報(ScellのセルID、Scellコンポーネントキャリアの中心周波数、アンテナポート情報など)が、Pcellのコンポーネントキャリアを用いてUEに送信される。ヘテロジーニアスタイプネットワークでは、Scellの同期信号は、近傍セルによる干渉のため検出不可である可能性がある。3GPP RAN1 contribution R1−110031では、近傍セルからの重大な干渉を有する互換的なコンポーネントキャリアScell(それのPcellについて同じCCを利用するマクロセルなど)が導入される。Scellは、同期信号(SCH)の検出及びPBCHの復号化に基づきRelease−8/Release−10のUEによってアクセス不可である(SCH/PBCH信号/チャネルは干渉を受ける可能性があるため)。従って、重大な干渉のあるScellの時間/周波数同期に対してリファレンスセル及びサイクリックプリフィックス長(通常又は拡張)をUEのPcellを介しUEに通知するための様々な提案が、R1−110031において導入された。
【0046】
例えば、Release−11又は以降のUEなどの互換性のないCCを用いた通信機能を備えたUEに対して、Scellはオーバヘッドを削除することによってより良好なスペクトル効率のため、又はRel−8において規定される6つの値、1.4MHz(6RB),3MHz(15RB),5MHz(25RB),10MHz(50RB),15MHz(75RB)及び20MHz(100RB)の1つの代わりに、フレキシブルな帯域幅コンフィギュレーションを有するようフレキシブルに設定可能である。しかしながら、Scellが従来のUE(Release−8又はRelease−10)に対してサービス提供する必要がある場合、Scellの帯域幅/チャネルのコンフィギュレーションに対して制約がある。すなわち、ScellのCCは、PBCH/SCH/CRSチャネル/信号のすべてを含むことが必要となる可能性がある。そうでない場合、従来のUEは、データ送信及び/又は受信のためScellを利用することができなくなる可能性がある。
【0047】
従って、本開示は、ScellのCCがPBCH/SCH/CRSチャネル/信号を有するかUEに通知するためのシグナリング方法及びシステムを提供する。理解されるように、“PBCH/SCH/CRSチャネル/信号”という用語は、特段の断りがない場合、チャネル又は信号のすべて又は何れか一部を表す可能性がある。
【0048】
Scell CCがPBCH/SCH/CRSチャネル/信号を含まない場合、これらのチャネル/信号に通常関連付けされるリソースエレメントは、ユーザデータ(又は他の情報)をUEに送信するため割り当てられてもよい。LTE及びLTE−A規格によると、PBCH、SCH及びCRSのそれぞれには、LTE DLフレーム内の所定のリソースエレメントセットが割当又は配分される。CCがPBCH/SCH/CRSチャネル/信号を有しない場合、UEは従来のように動作し(Release−8,Release−10など)、すなわち、PBCH/SCH/CRSのリソース(所定のリソースエレメントなど)が、PBCH/SCH/CRSのためリザーブ(及び利用)される。ネットワークがUEにPBCH/SCH/CRSがあるか通知する場合、UEは、それに従ってPDCCHにおいて搬送される従来のリソース割当シグナリングを解釈する。従って、本開示は、同期検出が必要とされるとき、又はPBCH/SCH/CRSがセカンダリセルにおいて従来のUEに対する互換性を維持するのに必要とされるときなど、異なる状況に基づきUEに対してPBCH/SCH/CRSを動的に設定することを提案する。従来のUEは常に、PBCH/SCH/CRSリソースエレメントがPBCH/SCH/CRSのためにリザーブされていると想定する。従って、従来のUEについて、PBCH/SCH/CRSリソースは、他のデータ送信には利用できない。
【0049】
非互換的なScellと動作不可なUEについて(現在、Release−10のUEは互換的なScellのみと動作することが想定される)、PBCH/SCHがヘテロジーニアスタイプネットワークトポロジー(上述されるような)において同期取得及びセル特定のために利用できなくても、UEは、Scellが従来のチャネル/信号(すなわち、PBCH/SCH/CRSチャネル/信号)を有すると想定できる。非互換的なScellと動作する能力を備えたUEに対して、Scellを利用するためのより効率的な方法が可能である。
【0050】
Release−10では、Scell(CC)の中心周波数、物理的なセルID、アンテナポート情報及び帯域幅情報が、RRC(Radio Resource Control)シグナリングを利用してUEに送信され、すなわち、Pcellにより確立されたRRC接続を介し送信される。Release−10では、DCサブキャリアは、UEのCC(又はセル)の帯域幅の中心周波数と常に同じであり、このため、CC(又はセル)の中心周波数及び帯域幅のサイズのシグナリングは、UEがRelease−10において実際の周波数リソースを決定するのに十分である。さらに、ScellのCRC信号が、36.214において規定されるRSRS/RSPQ測定又はRelease−10のUEによるRLM(Radio Link failure Monitor)測定などのRRM(Radio Resource Management)測定のため利用されてもよい。従って、CRS信号は、従来のUEがScellを利用するのに必要である。
【0051】
他方、Release−11又は以降のUEについて、CRSは不要である一方、DMRS及びCSI−RSしか測定及び/又はチャネル推定のため設定されないことが可能である。これはオーバヘッドを低減する。この結果、従来のUEのサポートとScellを利用する効率との双方を考慮する方式がここで検討される。
【0052】
図5を参照して、本開示の一実施例による処理500を示すフロー図が示される。処理500は、追加的なデータ(すなわち、非PBCH/SCH/CRSデータ)を搬送するためのScellのPDSCHリソースエレメントとして、PBCH/SCH/CRSリソースエレメントなどの非PDSCHリソースエレメントを動的に割り当てる。
【0053】
UE110a及びeNodeB300aは、第1キャリアコンポーネントに関するPcell接続を確立する(ステップ502)。第2キャリアコンポーネント(Pcellとのアグリゲーション用)に関する候補となるScellが特定され、関連するScell識別情報(コンポーネントキャリア(CC)、物理セルID、アンテナポート情報、帯域幅情報など)がUE110aに送信される(ステップ504)。理解されるように、この情報の一部又はすべてがUE110aへの以降の送信中に伝送されてもよい。
【0054】
eNodeB300aは、候補となるScellに関する以下の判定を行う(ステップ506)。すなわち、PBCHが必要又は要求されるか(ステップ506a)、(2)SCHが必要又は要求されるか(ステップ506b)、及び/又は(3)CSR/CSI−RSが必要又は要求されるか(ステップ506c)判定する。このステップ又は異なるステップにおいて、eNodeB300aはまた、帯域幅全体が配分されない場合にUE110aに配分される特定の帯域幅を特定する情報をUE110aに送信してもよい。(Scell帯域幅の部分的割当に関する以降のさらなる説明を参照されたい。)
一実施例では、従来のUEがScellによりサポートされる必要がある場合、ScellにPBCH、SCH及びCRS/CSI−RSを含めることが要求されてもよい。従来のUEは、LTE規格のRelease−8/10による互換的なコンポーネントキャリアとの処理をサポートするUEとして規定される。サポートされる従来のUEは、eNodeB300aとScellにおいて現在動作中の従来のUE又はScellを介しeNodeBとの接続を待機する従来のUE(Pcellですでに動作しているが、追加的な帯域幅をリクエストしている従来のUEなど)を含むことができる。
【0055】
一実施例では、eNodeB300aは、既存のPcellを介し当該情報をUE110aに送信する(ステップ508)。動作について、UE110aには、所与のScellがPBCH(ステップ508a)、SCH(ステップ508b)及び/又はCRS/CSI−RS(ステップ508c)を含むか通知される。この例では、UE110aは、非互換的なコンポーネントキャリアと互換的なコンポーネントキャリア(Release−11及びそれ以降など)との双方をサポートするUEである。理解されるように、eNodeBの判定ステップ(ステップ506)は、複数のステップ又は単一のステップとして処理されてもよく、図示された506a〜cのすべて又は一部のみが実行されてもよい。同様に、UE110aへの判定情報の送信(ステップ508)は、複数ステップ又は単一ステップとして処理され、図示された508a〜cのステップのすべて又は一部のみが実行されてもよい。
【0056】
eNodeB300aからUE110aへの判定情報(ステップ508a〜c)の送信は、より上位のレイヤのシグナリングを利用して実現されてもよい(MACシグナリング又はRRCシグナリングなど)。従って、eNodeB300aは、所与のScellのコンポーネントキャリアにおいてPBCH、SCH及び/又はCRS/CSI−RSが存在するか否か(又は以降の存在するか否か)UE110aに通知する。
【0057】
一実施例では、RRCシグナリングは、専用又は報知シグナリングの形式によるそれのより高い信頼性のため実現される。例えば、報知シグナリングでは、eNodeB300aは、既存のPcellにおいてマスタ情報ブロック(MIB)又はシステム情報ブロック(SIB)内でこの情報を送信してもよい。既存のPcellの他の部分がまた利用されてもよい。他の実施例では、専用シグナリングが、追加されたフレキシビリティを提供し、専用のRRCシグナリングを利用して実現されてもよい。
【0058】
UE110aにおいて受信された情報が、ScellがPBCH、SCH及びCRS/CSI−RSを含むことを示す場合、従来、UE110aは、動作中のScell(
図5では図示せず)内においてPBCH、SCH及びCRS/CSI−RSを受信及び利用してもよい。
【0059】
そうでない場合、UE110aにおいて受信される情報(すなわち、ScellについてPBCH/SCH/CRSがない)が、PBCH、SCH及び/又はCRS/CSI−RSについて通常又は静的にリザーブされるリソースエレメントが、eNodeB300aからUE110aにユーザデータ又は他の情報を搬送するのに利用可能であることを示す可能性がある。
【0060】
任意的には、UE110aは、UE110aへのデータ送信用のこれらの非PDSCHリソースエレメントの1以上をリザーブ/特定するためのリクエストを生成し、eNodeB300aに転送してもよい。すなわち、UE110aは、eNodeB300aが、PBCH、SCH及び/又はCSR/CSI−RSを搬送するためRelease 8/10により規定される特定のリソースエレメントなどの非PDSCHリソースエレメントを動的に割り当てる(又は再割り当てする)ことを要求してもよい。図示されるように、UE110aは、UE110aへのデータ送信用にPDCHリソースエレメントの1以上をリザーブ/特定するリクエストを送信してもよい(及びeNodeB300は受信してもよい)(ステップ510a)。同様に、UE110aは、UE110aへのデータ送信用のSCHリソースエレメントの1以上をリザーブ/特定するためのリクエストを送信し(及びeNodeB300aは受信し)(ステップ510b)、UE110aは、UE110aへのデータ送信用のCSR/CSI−RSリソースエレメントの1以上をリザーブ/特定するためのリクエストを送信してもよい(eNodeB300aは受信してもよい(ステップ510c)。理解されるように、ステップ510は任意的であり、必要ではない。当該ステップは、UE自体がこれらのリソースエレメントの一部を特定及びリザーブすることが所望されるときに利用されてもよい。
【0061】
eNodeB300aは、PBCHに通常属するPBCHリソースエレメントによりデータを送信する(及びUE110aは受信する)(ステップ512a)。同様に、eNodeB300aは、SCHに属するSCHリソースエレメントによりデータを送信し(及びUE110aは受信し)(ステップ512b)、eNodeB300aはCSR/CSI−RSに属するCSR/CSI−RSリソースエレメントによりデータを送信してもよい(UE110aは受信してもよい)(ステップ512c)。この“データ”は、これらの所定のリソースエレメント内に通常は含まれないユーザトラフィックデータ又は他のシステム情報データであってもよい。一実施例では、eNodeB300aにより送信されるデータは、ダウンリンク物理共有チャネル(PDSCH)によりDL−SCHトランスポートチャネル内で通常送信されるユーザトラフィックデータである。
【0062】
理解されるように、リザーブステップ(任意的なステップ510)及びeNodeBデータ送信ステップ(ステップ512)に対する各UEリクエストは、複数のステップ又は単一のステップとして処理されてもよく、図示された510a〜c及び512a〜cのステップのすべて又は一部のみが実行されてもよい。
【0063】
他の観点から、本開示は、PDSCHについて利用されるリソースエレメントの個数を増加する。これは、PDSCHにおいて通常搬送されるデータを搬送するためにPBCH/SCH/CRSのリソースエレメントを利用することによって実現される。従って、PDSCH内のリソースエレメントの通常は静的な個数は、PBCH/SCH/CRSのリソースエレメントを動的に利用することによって増加する。
【0064】
本開示のため、“割当て”、“再割当て”、“再配分”又は“再定義”されたリソースエレメントという用語は、PBCH/SCH/CRSデータ以外のデータを現在動的に搬送する(本開示の教示に従って)PBCH/SCH/CRSデータ(又は以前に定義又は割り当てられていない)を搬送するため、LTE Release−8/10に従って静的に定義されたリソースエレメントを表す。さらに、“PBCH/SCH/CRSリソースエレメント”という用語は、ダウンリンクブロードキャストチャネル(PBCH)、同期信号(SCH)及びリファレンス信号(CRS/CSI−RS)を搬送するため、LTE Release−8/10内で静的に指定されるリソースエレメントの何れかを表す。
【0065】
理解されるように、追加的なリソースエレメントの一部のみがUE110aに(eNodeBによって)割り当てられているか特定し、割り当てられている場合には何れの部分かを特定するため、追加的なシグナリングがこれらの割り当てられている(又は再割当てされた)リソースエレメント内に含まれてもよい。他の実施例では、UEはまた、これらのリソースエレメントの特定のものを自らリザーブしてもよい(ステップ510を参照されたい)。例えば、割り当てられた(又は再割当てされた)リソースエレメントの異なる部分が異なるUEに配分されてもよい。
【0066】
本開示はさらに、システム100において任意的に利用されるさらなる効果及び教示を提供する。Release−11及び以降のUEについて、CCの1以上のCSI−RSパターンがUEに通知されてもよい。しかしながら、従来のUEについて、1つのみのCSI−RSパターンが、コンポーネントキャリアについてUEに通知できる。コンポーネントキャリアについてUEに複数のCSI−RSパターンがある場合、ScellのセルIDなどのセルIDによって決定される同一のスクランブリングコードを有する必要はないかもしれない。他方、CSI−RSパターンは複数のIDに対応してもよい。例えば、UEについて通知されたCSI−RSパターンは、他の近傍セルのCSI−RSパターンであってもよい。この場合、CSI−RSパターンは、近傍セルのセルIDにより決定されるスクランブリングコードによってスクランブル化される。従って、CSI−RSパターンの周波数シフト又はスクランブリングコードを決定するため通知されたIDは、近傍セルのセルIDと同じ値を有してもよい。CSI−RSパターンのスクランブリングコードを決定するためのIDが実際のセルに関連しているか、又は関連していなくてもよいが、UEは知っている必要はないため、CSI−RSパターンのスクランブリングコードを決定するのに利用されるIDを“バーチャル”セルIDと呼ぶ。CSI−RSパターンのIDに対するスクランブリングコードの生成方法は、CSI−RSパターンのIDと同じ値を有するセルIDからCSI−RSのスクランブリングコードを生成するためのRelease−8と同じものである。
【0067】
CRSについて、同様の方式が適用可能である。シグナリングは、シグナリングは、UEにコンポーネントキャリア(又はセル)について複数のCRSを通知してもよく、CRSは複数のIDにより決定された複数のスクランブリングコードによってスクランブル化されてもよい。CRSパターンの周波数シフトもまた、IDにより決定されてもよい。一般に、IDからスクランブリングコードを生成する方法は、互換性を維持するため、すなわち、Scellが近傍のLTE−A Release−10の互換セルからCRS/CSI−RSを借用することを可能にするため、Release−10のセルIDから生成されるスクランブリングコードと同じであり、近傍セルのIDの値は、CRS/CSI−RSパターンのスクランブリングコード又は周波数シフトを生成するためUEに通知されてもよい。
【0068】
Release−10では、スクランブリングコードは、CRS/CSI−RSのためのシンボル/スロット/サブフレームとセルIDにより決定される初期的なフェーズによるGoldシーケンスである。スクランブリングコードは、3GPP規格で指定されるCRS/CSI−RS信号に変調される。
【0069】
CCのための複数のCRS/CSI−RSパターンのシグナリングによると、UEは、PDSCHのチャネル推定又は測定のためCRS/CSI−RSを利用してもよく(RRM測定又はCSI−RS測定)、UEはCRS/CSI−RSパターンに対応する実際の近傍セルがあるか否か知る必要はない。すなわち、スクランブリングコードを決定するためのセルIDは、UEの観点からの実際のセルIDでなく、スクランブリングコード及び/又はCRS/CSI−RSパターンを生成するためのバーチャルセルIDであってもよい。すなわち、セルIDは、実際のセルのIDでなく、UEがCoMPを実現するためCRS/CSI−RSパターンを通知するのに利用されるバーチャルセルIDであってもよい。UEは複数のCRS/CSI−RSの情報を有しているため、例えば、UEは、チャネル推定のためCRSを利用するか、又はチャネル状態情報のフィードバックのためCSI−RSを利用してもよく、UEはダウンリンク送信のため複数のCRS/CSI−RSに対応するアンテナを利用することが可能であってもよい。特に、UEは、空間周波数ブロック符号化(SFBC)又は空間時間ブロック符号化(STBC)などの制御チャネルの送信ダイバーシティのため、CRSに対応する複数のアンテナを利用してもよい。
【0070】
図6及び7に示されるように、eNodeB300a及び/又はリモートラジオヘッド(RRH)600は異なるセルIDを有してもよいが、eNodeB300a及び1つのRRH600について、近傍のRRH/eNodeB(又はセル)からの他のCRS/CSI−RSが、セルエッジパフォーマンスの向上のため現在のセルにおいてUEに通知可能である。
【0071】
PBSCH及び/又はSCH(以降においてPBCH/SCHと呼ばれる)について、Release−11又は以降のUEは、セルが近傍セル(マクロセル)によって重大な干渉を受けるヘテロジーニアスネットワークシナリオなどのいくつかのシナリオにおいてセルを特定するため、PBCH/SCHを正確に検出しなくてもよい。しかしながら、Pcellは、依然としてデータ送信又は受信のためのScellとしてセルを利用するようUEに通知することが可能であってもよい。Release−10のシステムでは、すべてのコンポーネントキャリアは、Release−8に互換的なコンポーネントキャリアであることが想定され、従って、これらのUEは、PDSCHのリソース割当てを検討するときに常にPBCH/SCHが存在することを想定する。すなわち、PBCH/SCHに配分されるリソースはリザーブされ、PDSCHの送信用には利用できない。しかしながら、Release−11又は以降のUEについて、コンポーネントキャリアは、PBCH/SCHを有しない、又はPBCH/SCHリソースがリザーブされているが、他のセルとの干渉を回避するため送信に利用されないなど、互換的でないかもしれない。従って、PBCH/SCHがリザーブされ、PDSCHの送信に利用できないか示すためのシグナリングは、ScellのフレキシブルなPBCH/SCHコンフィギュレーションを可能にするための重要な考慮点である。
【0072】
さらに、このシグナリングは、UEに割り当てられたCCの帯域幅をUEに通知してもよい。データ送信に利用されないCCのDCサブキャリアの周波数位置は、一般にDCサブキャリアはハードウェアの実現の制約から生じるものであるため、通知されるべきである。実現の複雑さを回避するため(特に送信機における)、DCサブキャリアが必要とされる。当該信号は、UEにDCサブキャリアの位置とCCの全システム帯域幅を通知してもよい。全システム帯域幅は、システム帯域幅についてRelease−8において定義される6つの値の1つであってもよい。CCの全システム帯域幅は、DCサブキャリア周波数と共に、UE capability及びRAN4 RF要求をネゴシエートするのに有用であるかもしれない。一般に、CCのDCサブキャリアは、Release−10においてCCのシステム帯域幅のほぼ中心である。しかしながら、Release−11又は以降のUEについて、本開示はさらに、UEがデータを送受信するか、又はシステムをモニタリングするための周波数リソースの一部の割当てを創出/提案する。例えば、CCの周波数リソースの一部のみが測定のため割り当てられ、UEは、測定用のセルのシステム帯域幅の通知された部分においてCRS/CSI−RSを利用することのみ想定してもよいさらに、CCの全周波数リソース帯域幅の一部のみがUEに割り当てられ、他の部分は割り当てられなくてもよい。
【0073】
図8を参照して、UEについて2つのコンポーネントキャリアが示され、キャリア1はプライマリCCであり、キャリア2はセカンダリCCである。図示されるように、本例では、キャリア2の斜線の周波数リソースのみがシステム100によってUEに割り当てられる。
【0074】
割当てをUEに通知するため、各種の適切な方法が利用可能である。1つのシグナリング方法及びリソース割当て方法は、DCサブキャリアの周波数位置と共にRB(リソースブロック)番号に関して、CCの帯域幅のサイズと共にスタート又はストップRB番号をUEに通知するものであってもよい。例えば、シグナリングは、UEのためのCCの帯域幅はRB nからn+bまでであることを示すものであってもよく、nはスタートRB番号であり、bは当該UEのためのトータルRB数である。
【0075】
従来のUEとの互換性を維持するため、UEのCC(又はセル)の特定の帯域幅のCRS/CSI−RSにおけるスクランブリングコードは、Release−8に定義される最大システム帯域幅及び実際のDCサブキャリア位置に基づき生成されるべきである。
【0076】
他のシグナリング方法は、ビットマップに基づくものであってもよい。すなわち、RB又はRBグループ(RBG)は、1以上のビットにより表現できる。このビット値は、RB/RBGがUEに割り当てられているか否かを決定する。
図9において、一例が示される。ブランク部分は、DCサブキャリアの中心である。DCの周波数位置は、本例では6つのRB(又はRBG)であるシステムの帯域幅全体と共にUEに通知される。信号は、当該UEのリソース割当てのため、0と番号付けされたスタートRBと2つのRB(斜線により示される)とを示すものであってもよい。従って、2つのRB(又はRBG)は、UEについて割り当てられた帯域幅である。本例では、UEの帯域幅についてバーチャルDCが存在することを想定しない(実際、2つのRB(RBG)についてバーチャルDCは必要でない)。
【0077】
UEについて特定の帯域幅を通知するための利益がある。例えば、UEのための制限された帯域幅は、より少ない帯域幅がリソース配分のためのより少ないオーバヘッドを意味するため、制限された帯域幅においてPDSCHをスケジューリングするためのPDCCHにおけるオーバヘッドを低減するようにしてもよい。他の効果は、干渉の調整を可能にすることである可能性がある。例えば、現在のセルのセルエッジユーザについて周波数リソースの一部があってもよく、近傍セルはセルエッジユーザについて異なる周波数リソースを利用してもよい。従って、現在のセルについて、周波数リソースの2つの異なる部分は異なる干渉を有してもよい。CRS/CSI−RSについての2つの異なる周波数リソースの通知は、干渉の調整に役立つかもしれない。UEに割り当てられた異なる周波数リソース部分について、異なるCRS/CSI−RSが設定可能である。1つのCCの最大システム帯域幅及びDCサブキャリア位置に基づきスクランブリングコードを生成するためRelease−8と同じ方式を利用することによって、DCサブキャリアを含む周波数リソースの中心部分が、Release−10に互換的なUEに割当て可能である。最大システム帯域幅は、規格において予め定義される。
【0078】
他の実施例では、UEに利用する帯域幅が通知され、UEについて通知された帯域幅内に含めるより大きなシステム帯域幅があってもよいし、なくてもよい。しかしながら、UEの割り当てられた帯域幅からの制限された周波数リソースが、CSI−RS/CRSのためUEに通知できる。すなわち、UEの帯域幅の周波数リソースの一部のみがCSI−RS/CRSに割り当てられる。0から14まで番号付けされたRBがそれの帯域幅としてUEに割り当てられた他の例が、
図10に示される。UEには0〜4及び10〜14により番号付けされたRB(斜線のRB)のみがCSI−RS/CRS情報を有すると通知されるか、又はUEは、これらのRBにおいて測定又はチャネル推定用のCSI−RS/CRSが存在することしか想定しなくてもよい。
【0079】
他の例では、5〜9と番号付けされた中心部分のRBのみが、CSI−RS/CRSを有するとしてUEに特定される。中心部分がRelease−8に互換する場合、中心部分はCRSを有してもよいが、他の周波数リソースは、双方の周波数リソースが当該UEの帯域幅の一部として通知されても、CRSを有しなくてもよい。すなわち、拡張キャリア(Scell)上のCRS又はCSI−RSは、UEの完全な帯域幅又は部分的な帯域幅にあってもよい。UEについて制限された帯域幅及び/又は制限されたCRS/CSI−RSによると、これは、干渉の影響を受けやすい帯域(例えば、GPS周波数帯など)に近い周波数リソースがプロテクト可能であるという効果を提供するものであってもよい。
【0080】
図8を再び参照して、キャリア2の下位部分のみが特定され、キャリア2の上位部分に近い周波数帯域に対する干渉を回避するため、データ送信用にUEに割り当てられる。アップリンク送信帯域幅について、UEのための制限された帯域幅は、近傍の帯域に対するアップリンク干渉を低減するものであってもよい。帯域幅の中心周波数がDCサブキャリアでないDCサブキャリア周波数及び帯域幅をUEに通知するための方式が、ダウンリンクとアップリンクトの双方に適用可能である。
【0081】
上述されるように、本開示は複数の貴重な特徴を提供する。例えば、シグナリング方法は、eNodeBがUEにPBCH、SCH及び/又はCRS(CSI−RS)情報がセカンダリセル内に存在するか否かUEに通知する特徴を有する。このシグナリング情報は、PBCH/SCH/CRSが存在してもいなくても同程度にシンプルにすることができる。このシグナリング情報はまた、CRS/CSI−RSの帯域幅、UEの帯域幅及び/又は帯域幅が(Scellの)全帯域幅の一部であるか否かを示すものであってもよい。このシグナリングはまた、1以上のバーチャルセルIDに対応する1以上のスクランブリングコードによって1以上のCRS/CSI−RSパターンを示すようにしてもよい。
【0082】
UEは、セカンダリセルにPBCH/SCH/CRSが存在するか判断するためシグナリングを復号化し、存在しない場合、追加的なリソースエレメントがPBCH、SCH及び/又はCRSの1以上のリソースエレメントを利用することによって、セカンダリセル内のPDSCHに動的に割当て可能である。シグナリングは、制御チャネルが存在するか否か、及び/又は何れかの帯域幅が制御チャネルを有するか示すものであってもよい。シグナリングは、複数のバーチャルセルIDに対応する1以上のCRS/CSI−RSパターンを示すものであってもよい。しかしながら、バーチャルセルIDに対応しえないCRS/CSI−RSパターンを示すこともまた可能である。すなわち、より多くのCRS/CSI−RSパターンを有するため、Release−10のCRS/CSI−RSパターンに加えて、Release−8のスクランブリングコード生成方式に従ってバーチャルセルIDにより生成されないスクランブリングコードを有するCRS/CSI−RSパターンがある。
【0083】
以下の参考文献は、本開示の主題に関連する。これらの参考文献のそれぞれは、その全体が参照することによってここに援用される。
[1]3GPP TS 36.331,V10.1.0(2011−03)、3rd Generation Partnership Project;Technical Specification Group Radio Access Network;Evolved Universal Terrestrial Radio Access(E−UTRA);Radio Resource Control(RRC);Protocol specification(Release 10)
[2]3GPP TS 36.213,V10.1.0(2011−03)、3rd Generation Partnership Project;Technical Specification Group Radio Access Network;Evolved Universal Terrestrial Radio Access(E−UTRA);Physical layer procedures(Release 10)
[3]3GPP TS 36.211,V10.1.0(2011−03)、3rd Generation Partnership Project;Technical Specification Group Radio Access Network;Evolved Universal Terrestrial Radio Access(E−UTRA);Physical channels and modulation(Release 10)
各特徴及び要素が特定の組み合わせにより上述されたが、各特徴又は要素は他の特徴及び要素なく単独で、又は他の特徴及び要素を有する又は有さない各種組み合わせで利用可能である。ここに提供される装置、方法又はフローチャートの1以上の機能又は処理の一部又はすべては、汎用コンピュータ又はプロセッサにより実行のためコンピュータ可読記憶媒体に実現されてもよい。コンピュータ可読記憶媒体の具体例として、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体記憶装置、内部のハードディスク及び着脱可能なディスクなどの磁気媒体、光磁気媒体、CD−ROMディスクやDVD(Digital Versatile Disk)などの光媒体などがあげられる。
【0084】
本特許明細書を通じて利用される特定の単語及びフレーズの定義を提供することが効果的であるかもしれない。“含む”及び“有する”という用語は、それらの派生語と共に限定することなく内包を意味する。“又は”という用語は、内包的であり、及び/又はを意味する。“関連する”及び“それに関連する”というフレーズは、それらの派生語と共に、内部に含まれる、相互接続される、含む、内部に含まれる、接続する、結合する、通信可能である、連係する、インタリーブする、転置する、近接する、しなければならない、有する、性質を有するなどを含むことを意味する。“コントローラ”という用語は、少なくとも1つの処理を制御する何れかの装置、システム又はその一部を意味する。コントローラは、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又は同じものの少なくとも1つの組み合わせにより実現されてもよい。何れか特定のコントローラに関連する機能は、ローカル又はリモートにかかわらず、中央化又は分散化されてもよい。
【0085】
本開示は特定の実施例と全体的に関連する方法とを説明したが、これらの実施例及び方法の変更及び組み合わせが当業者に明らかであろう。従って、実施例の上記説明は、本開示を定義又は制限するものでない。以下の請求項により規定されるような本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、他の変更、置換及び変形がまた可能である。