特許第5756044号(P5756044)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5756044中継装置、及び伝送システム、並びに中継装置の節電方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5756044
(24)【登録日】2015年6月5日
(45)【発行日】2015年7月29日
(54)【発明の名称】中継装置、及び伝送システム、並びに中継装置の節電方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 12/46 20060101AFI20150709BHJP
   H04L 12/44 20060101ALI20150709BHJP
   H04L 13/08 20060101ALI20150709BHJP
【FI】
   H04L12/46 100Z
   H04L12/44 200
   H04L13/08
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-58181(P2012-58181)
(22)【出願日】2012年3月15日
(65)【公開番号】特開2013-192127(P2013-192127A)
(43)【公開日】2013年9月26日
【審査請求日】2014年2月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】000237662
【氏名又は名称】富士通テレコムネットワークス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100072718
【弁理士】
【氏名又は名称】古谷 史旺
(74)【代理人】
【識別番号】100116001
【弁理士】
【氏名又は名称】森 俊秀
(72)【発明者】
【氏名】村松 達之
【審査官】 大石 博見
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−068989(JP,A)
【文献】 特開2012−044511(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 12/46
H04L 12/44
H04L 13/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報をネットワークに中継する中継装置において、
前記情報をバッファするために使用する第1メモリと、
前記第1メモリよりも容量、及び消費電力が小さい第2メモリと、
バックアップ電源を供給する時に設定される低消費電力モードへの移行に応答して、使用するメモリを前記第1メモリから前記第2メモリに切り替えるメモリ切替手段と、
前記バックアップ電源に切り替わることに応答して送出される入力電源切替信号と、緊急又は異常時に送出される低消費電力モード切替信号と、を監視する信号監視手段とを備え、
前記信号監視手段は、前記入力電源切替信号と前記低消費電力モード切替信号との両方を受けることに応答して前記低消費電力モードに移行する
とを特徴とする中継装置。
【請求項2】
前記第1メモリは、予め前記情報に設定されている優先情報毎に優先度バッファを設
前記第2メモリは、前記第1メモリよりも少ない数の優先度バッファを設けたことを特徴とする請求項1記載の中継装置。
【請求項3】
バックアップ電源に切り替わることに応答して入力電源切替信号を送出する電源供給装置と、
緊急、又は異常時に低消費電力モード切替信号を送出する低消費電力モード切替信号送出装置と、
前記入力電源切替信号と前記低消費電力モード切替信号との両方の信号を受信することに応答して、ネットワークに中継する情報をバッファするために使用するメモリを、第1メモリからこれよりも容量、及び消費電力が小さい第2メモリに切り替える中継装置と、
を備えることを特徴とする伝送システム。
【請求項4】
バックアップ電源に切り替わることに応答して送出される入力電源切替信号と、緊急、又は異常時に送出される低消費電力モード切替信号との両方の信号を受信することに応答して、ネットワークに中継する情報をバッファするために使用するメモリを、第1メモリからこれよりも容量、及び消費電力が小さい第2メモリに切り替えることを特徴する中継装置の節電方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パケットやフレーム等の情報をネットワーク内に中継する中継装置、及び伝送システム、並びに中継装置の節電方法に関し、さらに詳しくは、電源電圧が低下する時、又は電源が遮断される時に電源供給がバックアップ電源に切り替わる中継装置、及びこれを用いる伝送システム、並びに中継装置の節電方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、設備コストを抑えることができる光通信システムとして、OLT(Optical Line Terminal(通信事業者側光回線終端装置))から光スプリッタまでの光伝送路を共有し、光スプリッタと複数のONU(Optical Network Unit(光加入者側光回線終端装置))とを個別の光伝送路で接続したPON(Passive Optical Network)光通信システムが実用化されている。
【0003】
近年、ネットワーク全体での省電力化が謳われている。そこで、省電力化を図るONUが知られている(特許文献1)。特許文献1に記載のONUは、ユーザ側送信有無判別手段と、省電力制御開始通知手段とを備え、ONUに接続された通信端末が予め定めた時間以上信号の送信を行っていないことをユーザ側送信有無判別手段が判別すると、これに応答して省電力制御開始通知手段がOLTに省電力制御の開始を通知し、その後、自装置を省電力制御の行われる省電力モードに設定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−171823号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、PON光通信システムで使用されるOLTは、局舎に設けた電源供給装置から電力が供給されている。電源供給装置は、商用電源から入力される電力が低下、又は断たれた場合、バックアップ電源(バッテリ等の非常用電源)に切り替えて電力を供給するバックアップ機能を備えている。
【0006】
しかしながら、計画停電や長期にわたる電源供給停止、あるいは節電の状況においては、バックアップ電源の供給を少しでも長期的に継続させるために、最低限のサービス(IP電話、ショートメール、伝言掲示板等のライフラインに関係するサービス)のみを提供し、他のサービスを停止する制御を行うことが望まれている。
【0007】
本発明は、上記の課題を解決するために、バックアップ電源の供給を長期的に維持することができる中継装置、及び伝送システム、並びに中継装置の節電方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明を例示する中継装置の一態様は、ネットワークに中継される情報をバッファするために使用する第1メモリと、第1メモリよりも容量及び消費電力が小さい第2メモリと、バックアップ電源に切り替わった時に設定される低消費電力モードへの移行に応答して使用するメモリを第1メモリから第2メモリに切り替えるメモリ切替制御手段と、を備えたものである。
【0009】
第1メモリとしては、予め情報に設定されている優先情報毎に優先度バッファを設けた構成であり、第2メモリとしては、第1メモリよりも少ない数の優先度バッファを設けた構成であるのが望ましい。これによれば、第2メモリの優先度バッファに優先度の高い情報のみを通過させる差別化サービスを実現することができる。例えば、優先度の高い情報(フレーム)を、最低限のサービス(IP電話、ショートメール、伝言掲示板等のライフラインに関係するサービス)に対応する情報(フレーム)に割り当てることで、計画停電や長期にわたる電源供給停止、あるいは節電の状況において、バックアップ電源の供給を少しでも長期的に継続させることができる。
【0010】
また、バックアップ電源に切り替わることに応答して送出される入力電源切替信号を監視する信号監視手段を備え、信号監視手段は、入力電源切替信号を受信することに応答して低消費電力モードに移行する構成にしてもよい。
【0011】
さらに、入力電源切替信号と、緊急又は異常時に送出される低消費電力モード切替信号とを監視する信号監視手段を備え、信号監視手段は、入力電源切替信号と低消費電力切替信号との両方の信号を受信することに応答して低消費電力モードに移行する構成としてもよい。なお、低消費電力モード切替信号は、例えば災害時、計画停電時、長期にわたる電源供給停止等、節電が要求される時に、遠隔地のオペレーションセンター等にいる管理者が特定の操作を行うことに応答して低消費電力切替信号が送出されるように構成してもよい。また、公共機関から得られる緊急地震速報や津波情報等のデータを取得することに応答して自動的に送出されるように構成してもよい。
【0012】
本発明の伝送システムとしては、バックアップ電源に切り替わることに応答して入力電源切替信号を送出する電源供給装置と、緊急時又は異常時に低消費電力モード切替信号を送出する低消費電力モード切替信号送出装置と、入力電源切替信号と低消費電力切替信号との両方の信号を受けることに応答してネットワークに中継する情報をバッファするために使用するメモリを第1メモリからこれよりも容量及び消費電力が小さい第2メモリに切り替える中継装置と、を備えたものである。
【0013】
さらにまた、本発明の中継装置の節電方法では、バックアップ電源に切り替わった時に送出される入力電源切替信号と低消費電力切替信号との両方の信号を受信することに応答してネットワークに中継する情報をバッファするために使用するメモリを、第1メモリからこれよりも容量及び消費電力が小さい第2メモリに切り替えるものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、低消費電力モードへ移行する時に、使用するメモリを第1メモリからこれよりも容量及び消費電力が小さい第2メモリに切り替えるため、バックアップ電源による電源供給を長期的に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明を用いる光アクセスシステムの概略を示す説明図である。
図2】OSUの概略を示す構成図である。
図3】OSUの動作手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明を用いた光アクセスシステム10の一態様は、図1に示すように、サービス網とPONとで構成されている。サービス網は、地域毎に建てた局舎20に設置されるL2SW(レイヤ2スイッチ)12を繋げた通信業者側のネットワークである。PONは、1つのOSU(Optical Subscriber Unit)13が複数のONU(optical network unit)14と光ファイバ15、及び1対多の光スプリッタ16を介して、ポイント・ツー・マルチポイントの通信を行うネットワークである。局には、OLT17が設置されており、OLT17は、複数のOSU13と制御ユニット18とで構成される。制御ユニット18は、管理者がOSU13の設定やOSU13に接続されているONU14の設定をする場合に利用する。L2SW12は、OSU13と接続され、OSU13から中継されるフレーム(情報)を多重する大規模な多重分離装置である。
【0017】
PONの規格としては、IEEE802.3ahで規定されているEPON(Ethernet(登録商標) passive optical network)が標準化されている。EPONは、複数のONU14から送信された信号が光スプリッタ16から先の光ファイバ15で共有されるため、異なるONU14から送信された信号の衝突を避けるように、信号の送信タイミングを制御するプロトコル(MPCP:multi point control protocol)で構築されている光通信システムである。
【0018】
局舎20には、OSU13へ主電源を供給する電源供給装置22が設置されている。電源供給装置22には、商用電源(主電源))が供給されている。電源供給装置22は、商用電源の電源断、又は電圧低下を検出して、バッテリ23の電源等のバックアップ電源(非常用電源)に電源供給を切り替えるバックアップ機能を備えている。バックアップ機能は、バックアップ電源への切替えに応答して入力電源切替信号をOSU13に送出する。この信号の送出は、バックアップ電源が供給されている間、続けられる。
【0019】
オペレーションセンター(OPS)24のL2SW12には、管理サーバ25が接続されている。管理サーバ25は、L2SW12で構築されるネットワークを管理している。管理サーバ25には、操作部26(低消費電力モード切替信号送出装置)が設けられている。操作部26は、例えば災害時、計画停電時、長期にわたる電源供給停止等の節電が要求される時(緊急又は異常時)に、管理者の判断により操作され、この操作に応答して、OSU13に低消費電力モード切替信号を送出する。この信号の送出は、操作部26で解除操作を行わない限り、維持される。
【0020】
なお、管理者の手動操作の代わりに、公共機関等から得られる緊急地震速報や津波情報等のデータを取得することに応答して低消費電力モード切替信号が自動的に送出されるように構成してもよい。
【0021】
OSU13は、ネットワークポート送受信部30、切替判定部31、下りin用SW32、下りout用SW33、上りout用SW34、上りIN用SW35、下り・上り用内部メモリ36,37、優先度制御部38、外部メモリ39、PONポート送受信部40、及び、電源部41を備えている。
【0022】
このうちSW32〜35、内部メモリ36,37、及び優先度制御部38の各機能は、LSI(Large Scale Integration)50に実装されている。なお、図示していないが、LSI50には、周知のサービス網とPONとのブリッジ処理を行うブリッジ機能、及びVLANタグに基づいたフレーム処理を行うVLAN機能も実装されている。
【0023】
ネットワークポート送受信部30は、L2SW12のポートに接続されるポートであり、サービス網から入力される下りフレームを各ONU14に送り、また、各ONU14から入力される上りフレームをサービス網に送出する。PONポート送受信部40は、各ONU14のポートと接続され、各ONU14から上りフレームが入力され、下りフレームを各ONU14に送出する。電源部41は、主電源が電源供給装置22から入力され、各部に電源を供給する。
【0024】
切替判定部31は、入力電源切替信号と低消費電力モード切替信号との2つの信号の入力を監視しており、これら両方の信号の入力を検知することを条件として、SW32〜35に切換信号を送出して、使用するメモリを外部メモリ39から内部メモリ36,37に切替える。なお、切替判定部31、及びSW32〜35が本発明のメモリ切替手段に、また切替判定部31が信号監視手段に、さらに外部メモリ39が第1メモリに、さらにまた内部メモリ36,37が第2メモリにそれぞれ相当する。
【0025】
外部メモリ39は、LSI50と接続されており、優先度制御部38により制御される。この外部メモリ39には、下りフレームをバッファする領域42と、上りフレームをバッファする領域43とに分けられており、各領域42,43には、フレームに設定されている優先情報に基づく優先度毎に複数の優先度バッファ44が設けられている。この例では、高優先、中高優先、中低優先、及び低優先との4つの優先度が予め設定されており、外部メモリ39の下り用領域42には、4つの優先度バッファ44a〜44dが設けられている。勿論、上り用領域43にも同じ数の優先度バッファ45、例えば優先度バッファ45a〜45dが設けられている。
【0026】
なお、外部メモリとしては、下りフレームをバッファするものと、上りフレームをバッファするものとの二つで構成されたものを使用してもよい。
【0027】
優先度制御部38は、優先度検出部47、振り分け制御部48、及び書き込み・読み出し制御部49から構成される。優先度検出部47は、フレームに設定される優先情報を検出して優先度を求める。振り分け制御部48は、優先度検出部47が求めた優先度に基づいて優先度毎に設けた複数の優先度バッファ44a〜44d,45a〜45dのうち、対応する優先度バッファを決定する。書き込み・読み出し制御部49は、振り分け制御部48が決定した優先度バッファへのフレームの書き込みを行うとともに、優先度バッファ44,45に存在する最も優先度の高いフレームから順に読み出す。
【0028】
上り・下り用内部メモリ36,37は、LSI50に実装されており、外部メモリ39よりも容量、及び消費電力が小さい。各内部メモリ36,37には、外部メモリ39よりも少ない数、例えば前記4つの優先度のうち、高優先のみのフレームをバッファする優先度バッファ36a,37aがそれぞれ設けられている。ここで、高優先は、最低限のサービス(IP電話やショートメール、伝言掲示板等のライフラインに関するサービス)に対応するフレームに設定される。このため、緊急、又は異常時には、最低限のサービスに対応するフレームのみが中継され、そして、書き込み・読み出し制御部49は、上り・下り用内部メモリ36,37に書き込む時に、高優先以外のフレームを廃棄する。
【0029】
なお、外部メモリ39、及び内部メモリ36,37に設定する優先度バッファの数は、前述した数に限定されることはなく、内部メモリ36,37の方を少なく設定しておけばよい。
【0030】
上記構成の作用を簡単に説明する。電源供給装置22は、所定電圧の商用電源が供給されている時に、入力電源切替信号の出力をオフしており、商用電源が遮断、又は所定値よりも低下した場合に、バッテリ23の電源に切り替えて入力電源切替信号を切替判定部31に送出する。
【0031】
また、OPS24に設けた操作部26は、通常時は、低消費電力モード切替信号の送出をオフしており、節電が要求される緊急又は異常時に、管理者により操作部26が操作される。これに応答して管理サーバ25は、低消費電力モード切替信号を切替判定部31に送出する。
【0032】
OSU13は、図3に示すように、切替判定部31で入力電源切替信号と低消費電力モード切替信号との入力を監視する(S−1)。両方の信号が入力されていない時、又は何れか一方の信号が入力されていない時(S−2の「N」側)には、切替判定部31は、外部メモリ39の電源をオンして(S−3)、外部メモリ39を使用するように各SW32〜35を制御している(S−4)。
【0033】
ネットワークポート送受信部30から入力されるフレームは、優先度検出部47により、優先情報が検出され、予め設定されている優先度が求められる。振り分け制御部48は、求めた優先度に基づいて外部メモリ39に優先度毎に設けた複数の優先度バッファ44a〜44dのうちの対応する優先度バッファを決定する。例えば低優先であると求めたフレームは、外部メモリ39の下り用領域42のうちの低優先度に応じた優先度バッファ44dに書き込まれる。
【0034】
書き込み・読み出し制御部49は、振り分け制御部48が決定した優先度バッファ44に、優先度を求めたフレームを書き込むとともに、優先度バッファ44に存在する最も優先度の高いフレームから順に読み出す。読み出されたフレームは、PONポート送受信部40から各ONU14に送信される。逆に、PONポート送受信部40から入力されるフレームに対しても前述したと同様な手順で優先制御が行われてサービス網に送出される。
【0035】
切替判定部31は、入力電源切替信号と低消費電力モード切替信号との両方が入力されることを検出すると(S−2の「Y」側)、SW32〜35を制御して使用するメモリを内部メモリ36,37に切り替え(S−5)、その後、外部メモリ39の電源をオフする(S−6)。これにより、内部メモリ36,37に対してフレームがバッファされる。
【0036】
ネットワークポート送受信部30から入力されるフレームは、優先度検出部47により優先情報が検出される。例えば高優先であると求められた場合には、振り分け制御部48は、高優先の優先度バッファ36aに決定し、書き込み・読み出し制御部49は、高優先の優先度バッファ36aに、優先度を求めたフレームを書き込む。ここで、書き込み・読み出し制御部49は、高優先以外の優先度が求められたフレームに対しては廃棄する。これにより、内部メモリ36,37からは、最も優先度の高いフレームのみが読み出され、PONポート送受信部40から各ONU14に送信される。逆に、PONポート送受信部40から入力されるフレームに対しても同様な手順で処理されて、高優先に設定されるフレームのみがサービス網に送出される。
【0037】
このように、バックアップ電源で動作する状況下と、節電が要求される緊急、又は異常時との2つの条件を満す場合に、消費電力の大きい外部メモリ39の電源をオフして、消費電力の少ない内部メモリ36,37を使用して優先度の高いフレームのみを中継するため、バックアップ電源の供給を長期的に維持することができる。
【0038】
なお、切替判定部31は、入力電源切替信号と低消費電力モード切替信号とのうちの何れか一方の信号の入力がオフした場合、すなわち、OPS24にある操作部26での操作が解除されたか、又は商用電源の供給が復帰した場合には、外部メモリ39の電源をオンして(S−3)、外部メモリ39を使用するように各SW32〜35を制御する(S−4)。これにより、優先度の低いフレームも中継され、全てのサービスが開始される。
【0039】
以上、本発明を各実施形態に基づいて説明しているが、上記各実施形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なことは言うまでもない。
【符号の説明】
【0040】
10 光アクセスシステム
13 OSU
17 OLT
22 電源供給装置
23 バッテリ
36,37 内部メモリ
38 優先度制御部
39 外部メモリ
47 優先度検出部
48 振り分け制御部
49 書き込み・読み出し制御部
図1
図2
図3