(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記グレンタンク内に貯留されている穀粒を搬出するための穀粒搬出用オーガと、その穀粒搬出用オーガが走行機体上の所定位置に存在するか否かを検出するオーガ検知手段とが備えられ、
前記制御装置には、前記オーガ検知手段からの検出信号に基づいてオーガ位置を判別するオーガ位置判別手段が備えられ、
前記出力制御手段は、前記オーガ位置判別手段での判別結果に基づいて、前記穀粒搬出用オーガが所定位置から外れていると前記収量計測手段での演算結果に基づく制御指令が出力され、前記穀粒搬出用オーガが所定位置に存在していると前記収量計測手段での演算結果に基づく制御指令が出力されないように構成されている請求項1又は2記載のコンバイン。
前記ロードセルは、前記グレンタンクに貯留された穀粒重量を検出可能な計測位置と、前記グレンタンクに貯留された穀粒重量が作用しない非計測位置とに位置変更可能に構成されている請求項1〜3のいずれか一項記載のコンバイン。
前記ロードセルの計測位置と非計測位置との間における位置変更は、前記ロードセルの受圧面の位置を上下に位置変化させる油圧シリンダの作動によって行われるように構成されている請求項4記載のコンバイン。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面に基づいて、本発明に係るコンバインの実施形態について説明する。
【0020】
〔全体構成〕
図1及び
図2に示すように、コンバインは、自脱型に構成されている。
このコンバインの機体フレーム1が、左右一対のクローラ走行装置2によって支持されて自走式に構成されているとともに、機体フレーム1上には、操縦部3、脱穀装置4、グレンタンク5、排ワラ処理装置7等が装備されている。そして、その機体フレーム1の前部に対して、後端側を揺動支点として前端側を上下揺動可能に刈取部8が備えられている。このように構成されたコンバインでは、収穫対象の植立穀稈を刈り取って機体後方に向けて搬送し、脱穀装置4で脱穀・選別処理して、選別回収された穀粒をグレンタンク5に貯留し、排ワラは排ワラ処理装置7で細断処理して圃場へ排出するように構成されている。
【0021】
〔走行装置〕
前記クローラ走行装置2は、機体フレーム1上の操縦部3における運転座席30の載置台を兼ねるエンジンボンネット31に内装されたエンジン9の駆動力を受けて駆動されるように構成してある。つまり、エンジン9の駆動力は、図示しないミッションケースを介して、左右の駆動スプロケット20から左右のクローラベルト21に各別に伝達されるように構成してある。したがって、左右の駆動スプロケット20の等速同方向回転によって、前進、又は後進での直進走行が行われ、左右の駆動スプロケット20の不等速での同方向回転、もしくは互いに逆方向での回転によって旋回走行が行われる。
【0022】
また、このクローラ走行装置2によって、水平面に対する機体フレーム1の姿勢が変更可能に構成されている。
つまり、左右のクローラ走行装置2は、夫々、多数の転輪23を支持する左右のトラックフレーム22の夫々が、前後一対の昇降リンク24,24で支持されており、その昇降リンク24,24は、各トラックフレーム22が機体フレーム1に対して、各別に上下方向で遠近移動するように、夫々の揺動軸心P1,P2周りで揺動可能に構成されている。
【0023】
前後の各昇降リンク24,24は、夫々の揺動軸心P1,P2を有した支軸と一体に構成された揺動アーム(図示せず)を備え、その揺動アームの遊端側が夫々油圧シリンダ25(
図7参照)に連結されている。そして、各別に伸縮作動するように備えた油圧シリンダ25(
図7参照)の伸縮作動によって各別に揺動駆動されるように構成してある。したがって、前後の昇降リンク24,24が機体フレーム1に対してトラックフレーム22を上下方向で平行移動、もしくは機体フレーム1に対して前傾、もしくは後傾姿勢に姿勢変更させることができる。
これらの各油圧シリンダ25と、その油圧シリンダ25に対する圧油の給排を行うことによって伸縮作動を制御する電磁操作弁26とによって、クローラ走行装置2の姿勢制御を行う姿勢制御装置27が構成されている。
【0024】
上記の姿勢制御装置27によって、前後の昇降リンク24,24を前後で同量だけ同方向に揺動作動させることによってトラックフレーム22を上下方向で平行移動させて機体フレーム1の対地高さを変更することができる。したがって、左右でトラックフレーム22の昇降移動量を等しくすると機体フレーム1の全体が平行移動して対地高さを変化させることができ、左右でトラックフレーム22の昇降移動量を異ならせると機体フレーム1の左右方向での傾きを変更することができる。
また、前後の昇降リンク24,24のうち、前側の昇降リンク24を後側の昇降リンク24よりも大きく押し下げて前側を高くすると機体フレーム1を後傾姿勢とすることができ、逆に後側の昇降リンク24を前側の昇降リンク24よりも大きく押し下げて後側を高くすると機体フレーム1を前傾姿勢とすることができる。
【0025】
〔操縦部〕
前記操縦部3では、運転座席30の前方位置に操縦パネル32を備え、運転座席30の左横側方にサイドパネル33を備えている。前方の操縦パネル32に表示装置34(出力対象機器に相当する)、ならびに前後左右に揺動操作可能な操縦レバー35が装備され、サイドパネル33に変速操作具36ならびにオーガ操作具37が装備されている。
前記表示装置34には、車速やエンジン回転数、及び燃料残量等の他に、グレンタンク5に収容された穀物の重量を表示可能に構成されている。
【0026】
前記操縦レバー35は、前後方向の揺動操作で刈取部8の昇降操作を行え、左右方向の揺動操作で機体の操向操作を行えるように構成されている。そして、その操縦レバー35の握り部近くに、水平面に対する機体フレーム1の姿勢を、前後左右で変更可能な押しボタン式の指操作スイッチ35A(姿勢変更操作具に相当する。
図7参照)を装備させてある。
この指操作スイッチ35Aが、後述する制御装置100に設けられている姿勢修正手段103に対して人為操作指令を入力するように構成されていて、指操作スイッチ35Aによる人為操作指令に基づいて前記クローラ走行装置2の昇降リンク24を揺動操作する姿勢制御装置27に対して姿勢修正手段103からの制御信号が出力されるように構成してある。
前記操縦レバー35の近傍位置には、表示指令スイッチ38も設けてある。この表示指令スイッチ38を押し操作すると、後述する出力制御手段106の指令によって姿勢修正手段103が機体を水平姿勢に戻すように制御指令を出力し、機体が水平姿勢に戻されることによって、表示装置34に穀物重量が表示されるように構成されている。
【0027】
運転座席30の横側方位置に配設されているサイドパネル33には、グレンタンク5内の穀物搬出用に設けられたオーガ50を操作するためのオーガ操作具37が備えられている。
このオーガ操作具37では、オーガ50を上下方向、及び左右方向に操作するための操作スイッチ部を備えてあり、人為操作でオーガ50の上下左右方向での操作を行うことができる。
また、オーガ50を格納位置で下方から支えるための受け部43Aを有するオーガ受け43が備えられている。受け部43Aの底部に、オーガ50が格納位置に存在していることを検出するためのオーガ検知手段としての検出スイッチ44が備えられている。
【0028】
図示は省略するが、エンジン9の駆動力は、前述したように左右のクローラ走行装置2に伝達される他、その走行用の伝動系から分岐した動力が刈取搬送用の伝動系を介して刈取部8に伝達され、さらに、エンジン9からの動力が脱穀装置4に伝達される一方、そこから分岐した動力が排ワラ処理装置7に伝達されるように伝動系が構成されている。
【0029】
〔脱穀装置〕
脱穀装置4は、刈取部8から搬送された刈取穀稈の株元側を図示しないフィードチェーンにより挟持して搬送しながら、扱室内で回転駆動される扱胴(図示せず)により穂先側を扱いて脱穀処理する。脱穀装置4の内部に備えられた選別機構(図示せず)による選別作用により、脱穀処理物は、単粒化した穀粒とワラ屑等の塵埃とに選別される。単粒化した穀粒はグレンタンク5に搬送され、塵埃は機外へ排出される。又、脱穀処理後の排ワラは排ワラ処理装置7で細断処理される。
【0030】
図2に示すように、脱穀装置4の底部に一番物回収スクリュー40が備えられ、この一番物回収スクリュー40により穀粒を機体横幅方向に沿ってグレンタンク5側に横送り搬送するように構成されている。又、脱穀装置4とグレンタンク5との間には、一番物回収スクリュー40と図示しないベベルギア伝動機構により連動連結される状態で搬送装置としてのスクリューコンベア式の揚穀装置41が備えられている。
【0031】
そして、一番物回収スクリュー40で横送りされた穀粒は、揚穀装置41によって上方に搬送され、その揚穀装置41の上端部に形成された吐出口42(
図1参照)から、グレンタンク5の左側壁部5Aの上部に形成された供給口(図示せず)を通してグレンタンク5の内部へ搬送されるように構成されている。
前記揚穀装置41は、図示しないが、円筒状の筒内にスクリュー軸を内装し、かつスクリュー軸の上端部に穀粒をグレンタンク5内に向けて跳ね飛ばす回転羽根が設けられ、穀粒を極力広範囲に拡散させて、均した状態でグレンタンク5内に貯留させることができるように構成されている。
【0032】
〔グレンタンク〕
図1に示すように、グレンタンク5の底部に穀粒を機体後方側に向けて搬送する搬出用底スクリュー51が備えられ、グレンタンク5の機体後部側に、搬出用底スクリュー51とベベルギア伝動機構(図示せず)を介して連動連結される状態で、搬送終端部から穀粒を揚上搬送する縦送りスクリューコンベア52が備えられている。又、縦送りスクリューコンベア52の上部には、揚上搬送された穀粒を横送り搬送して先端の排出口53Aから排出する横送りスクリューコンベア53の基端部が、水平軸芯x1周りで上下揺動自在にベベルギア伝動機構(図示せず)を介して連動連結されている。
【0033】
つまり、搬出用底スクリュー51、縦送りスクリューコンベア52、及び、横送りスクリューコンベア53によって穀粒搬出用のオーガ50が構成されている。そして、このオーガ50により、グレンタンク5内に貯留されている穀粒を排出口53Aから外部に排出することができる。
【0034】
縦送りスクリューコンベア52は、減速機付きの電動モータ54の作動により縦軸芯y1周りで回動操作可能に構成され、横送りスクリューコンベア53は油圧シリンダ55により基端部の水平軸芯x1周りで上下揺動操作可能に構成されている。したがって、サイドパネル33に設けたオーガ操作具37の操作に基づいて、横送りスクリューコンベア53を旋回操作並びに昇降操作させて、排出口53Aの位置を変更させることができる。これにより、機外の運搬用トラックの荷台の位置等に対応させて穀粒の吐出位置を変更して排出させることができる。
このとき、穀物搬出用に設けられたオーガ50として用いられるところの横送りスクリューコンベア53が、格納位置、つまり受け部43Aの底部に支持されている状態であることを検出スイッチ44(オーガ検知手段に相当する)の入り作動で検出することができ、格納位置から外れて、上昇もしくは旋回している状態であることを、前記検出スイッチ44の切り作動で検出することができるように構成されている。
【0035】
搬出用底スクリュー51と縦送りスクリューコンベア52とを連動連結するベベルギア伝動機構は、
図1に示すように、グレンタンク5の後側壁部5Dの下部に設けられている。このベベルギヤ伝動機構は、グレンタンク5の後方に突出して露出する搬出用底スクリュー51の後端部並びに縦送りスクリューコンベア52の始端部を覆うベベルギアケース56に内装されている。また、このベベルギヤケース56には、その底部から下方に向けて延出する円筒状の支軸部56Aが一体形成されている。
【0036】
機体フレーム1にはベベルギヤケース56の支軸部56Aを相対回転可能に支持する軸支部1Cが備えられ、グレンタンク5は、上下向きの支軸となるベベルギヤケース56の支軸部56Aを支点にした左右方向への揺動操作が可能となるように機体フレーム1に支持される構成となっている。この支軸部56Aの中心は前記縦送りスクリューコンベア52の縦軸芯y1と同一位置であり、グレンタンク5の前記支軸部56Aを支点にした左右方向への揺動操作は、縦軸芯y1周りの揺動作動となる。
【0037】
このような構成から、グレンタンク5は、その後端に位置するベベルギヤケース56の支軸部56Aを支点にして機体前部側を左右方向に揺動変位させることにより、機体内方側に引退して左側壁部5Aが脱穀装置4に隣接して供給口14が揚穀装置41の吐出口42に連通する作業位置と、横側外方に張り出して前部側が脱穀装置4から離間してエンジン9の後方及び脱穀装置4の右側方を開放するメンテナンス位置とにわたって位置変更自在である(
図2参照)。
【0038】
グレンタンク5の搬出用底スクリュー51の前端部には、
図3に示すように、エンジン9からの動力を搬出用底スクリュー51に伝える伝動状態と伝動を遮断する遮断状態とに切り換え自在なベルトテンション式の排出クラッチ70が備えられている。このため、グレンタンク5を作業位置からメンテナンス位置に切り換えるときは、予め、この排出クラッチ70を遮断状態に切り換えた後に伝動ベルト71を取り外しておくことになる。又、
図3に示すように、グレンタンク5の底部及び左側壁部5Aの近傍には、グレンタンク5が作業位置に切り換えられた状態でロックするバネ係合式のロック機構72,73が備えられている。
【0039】
グレンタンク5は、作業位置で機体左右方向での内方側に存在する左側壁部5A、外方側に存在する右側壁部5B、機体前方側に存在する前側壁部5C、及び機体後方側に存在する後側壁部5Dを備えて箱形に形成されている。このグレンタンク5には、
図3に示すように穀物の貯留レベルを検出するレベルセンサ57が設けられている。
レベルセンサ57は、感圧センサで構成されていて、機体前方側の前側壁部5Cに3個と、機体後方側の後側壁部5Dに1個の計4個が上下方向で所定間隔置きに設けられ、穀物が各レベルセンサ57の存在箇所にまで貯留されたことの検出信号を後述する制御装置100に出力する。
【0040】
制御装置100では、4個のレベルセンサ57のうち、機体後方側の後側壁部5Dに設けられた最下位のレベルセンサ57が穀物の存在を検出すると、グレンタンク5内に穀物が投入され始めたことの表示指令を後述する表示装置34に対して出力する。
そして、制御装置100では、機体前方側の前側壁部5Cに設けられた上から3つ目のレベルセンサ57が穀物の存在を検出すると、グレンタンク5内に約1/3の穀物量が貯留されたとして、その時点での貯留量に基づいて穀物重量を演算し、上から2つ目のレベルセンサ57が穀物の存在を検出すると、グレンタンク5内に約2/3の穀物量が貯留されたとしてその時点の穀物重量を演算し、最上位のレベルセンサ57が穀物の存在を検出すると、グレンタンク5内に満杯の穀物量が貯留されたとして穀物重量を演算するように構成されている。
【0041】
また、グレンタンク5の内部には、揚穀装置41が備える図示しないスクリュー軸の上端部に設けられた回転羽根でグレンタンク5内に拡散放出された穀物の一部を一時的に受け止めて水分量を計測する水分センサ58を設けてあり、その水分センサ58による水分量の計測結果が前記制御装置100に対して出力されるように構成されている。
制御装置100では、水分センサ58による水分量の計測結果とレベルセンサ57による穀物量の検出結果とに基づいて、前記レベルセンサ57での各検出時点おける穀物重量を演算するように構成されている。
【0042】
〔重量検出部〕
そして、このコンバインには、グレンタンク5に貯留された穀粒の重量を計測するための重量検出部6が設けられている。
この重量検出部6では、
図3乃至
図5に示すように、グレンタンク5に貯留される穀粒の重量を計測するためのロードセル60が、作業位置に位置するグレンタンク5の荷重を受け止めて重量を計測可能な状態で機体フレーム1に備えられている。
そして、グレンタンク5がメンテナンス位置から作業位置に向けて回動するに伴って、グレンタンク5の下端部を受け止め支持しながらロードセル60での重量計測が可能な所定位置まで案内する受け止め案内体61が備えられている。
【0043】
図3及び
図4に示すように、受け止め案内体61にて案内されるグレンタンク5の下端支持部は、水平軸芯周りで回転可能に支持されて前記受け止め案内体61上を転動可能なローラ62によって構成されている。
このローラ62は、グレンタンク5の前側下部に取り付けられた支持部材5Eに対して、その支持部材5Eの下端部よりも下方に突出する状態でグレンタンク5の長手方向に沿った向きの支持軸62aにより回動自在に支持されている。又、このローラ62は、グレンタンク5が作業位置にあるとき、グレンタンク5の機体前後方向視でグレンタンク5の左右幅方向の略中央部に位置する状態で設けられている。
尚、支持部材5Eは、
図3に示すように、グレンタンク5の前側壁部5Cの下端部に固定され、グレンタンク5の排出クラッチ70の伝動部材やロック機構72等を支持するものである。
【0044】
受け止め案内体61は、ロードセル60の上部に備えられる受圧面60Aに対して上方から載置される荷重受け止め状態と、ロードセル60の上方を開放するように外方に退避する退避状態とに切り換え自在に設けられている。
すなわち、
図4及び
図5に示すように、機体フレーム1における横幅方向外側部に設けられた前後向きフレーム部1Aにおける横外側面に前後一対のブラケット10が固定状態で設けられ、受け止め案内体61の基端部61Aが、この前後のブラケット10により機体前後軸芯z1周りで回動自在に支持されている。
【0045】
そして、受け止め案内体61には、基端部61Aから一体的に延設される状態で案内載置部61Bが設けられている。退避状態では、
図4に仮想線で示すように、案内載置部61Bが基端部61Aよりも機体外方側に位置する状態であり、荷重受け止め状態に切り換えられると、
図4に実線で示すように、案内載置部61Bが基端部61Aよりも機体内方側に位置する状態となる。
【0046】
図4に示すように、案内載置部61Bの上面は、受け止め案内体61が荷重受け止め状態に切り換えられた状態で、水平、もしくは基端部61Aから遠い側が僅かに上方に位置する程度の緩い傾斜面を形成するように構成されている。
この案内載置部61Bの上面の傾斜は、グレンタンク5がメンテナンス位置から作業位置に向けて回動するに伴って転動案内される際に、ローラ62が少し乗り上がり気味に移動して、その重量を確実にロードセル60側へ伝えられるようにするためのものである。
したがって、グレンタンク5の回動移動に対する大きな抵抗とはならず、グレンタンク5に穀粒がほぼ満杯の状態で、ローラ62が乗り上がったとき、その重量による受け止め案内体61自体の僅かな変形を伴うことによって、その上面が水平となる程度の傾斜であるのが望ましい。
【0047】
図4乃至
図6に示すように、ロードセル60は、荷重受け止め状態に切り換えられた受け止め案内体61の下方側に位置して、上端部の受圧面60Aで受け止め案内体61を下方から受け止める状態で設けられている。このロードセル60は、グレンタンク5が作業位置にあるとき、機体前後方向視でグレンタンク5の略重心位置に対応する箇所に位置している。
【0048】
ロードセル60の本体部60Bは、
図6に示すように、機体フレーム1における支持用フレーム部1Bに対して、シリンダ部材63Aとピストン部材63Bとからなる支持台部材63を介して取り付けられている。前記支持台部材63は、シリンダ部材63Aとピストン部材63Bとの間の油室64に圧油を給排可能な油圧シリンダ装置に構成されている。
【0049】
そして、油室64に圧油が供給されている状態で前記ピストン部材63Bがロードセル60の受圧面60Aを所定の位置にまで押し上げた計測位置にあり、油室64内の圧油が排出されると、受圧面60Aが下降して、ロードセル60の周辺に存在するストッパー部65の上面と同等、もしくはストッパー部65の上面よりも下方に位置する状態となる。
このように受圧面60Aが下降してストッパー部65の上面と同等もしく下方に位置すると、受け止め案内体61の下面がストッパー部65の上面に受け止められて受圧面60Aが受け止め案内体61の下面から離れることになる。このため、ローラ62からの重量が受圧面60Aに作用しなくなり、ロードセル60は、グレンタンク5に貯留された穀粒重量が作用しない非計測位置に存在した状態となる。
前記支持台部材63は、支持用フレーム部1Bに対してフランジ部63Cをネジ止めして取り付けられるように着脱自在に構成されている。
【0050】
グレンタンク5がメンテナンス位置から作業位置に向けて回動すると、ローラ62が案内載置部61Bの傾斜姿勢の案内面に沿って転動案内され、ローラ62が少しだけ上方に持ち上がる状態で案内されることになる。そうすると、グレンタンク5の荷重がローラ62及び受け止め案内体61を介して、ロードセル60が計測位置にあれば、そのロードセル60の受圧面60Aによって受け止められ、ロードセル60が非計測位置にあれば、ストッパー部65によって受け止められることになる。
【0051】
このように作業位置にあるグレンタンク5の機体前部側の荷重が、受け止め案内体61を介してロードセル60、又はストッパー部65によって受け止められるように構成されていて、計測位置にあるロードセル60によりグレンタンク5に貯留されている穀粒の重量を計測することが可能な構成となっている。
尚、グレンタンク5を揺動可能に機体フレーム1に支持する支持箇所においては、グレンタンク5が上下方向に少しだけ移動可能なように上下方向に融通があり、その融通を利用してロードセル60にグレンタンク5の荷重が作用するように構成してある。したがって、グレンタンク5の荷重をそのままロードセル60で受け止めることができ、貯留される穀粒の重量を計測可能な構成となっている。
【0052】
ロードセル60での検出値は、コンバインの機体が傾斜すると、そのことに起因して正確な値を得られなくなる傾向がある。このため本発明では、走行機体の適所に、機体の左右傾斜角を検出する左右傾斜角センサ66Aと、前後傾斜角を検出する前後傾斜角センサ66Bとからなる傾斜センサ66(
図7参照)が備えられ、後述する制御装置100によって、走行機体の傾斜角度が予め設定された許容範囲内であるときにのみ、ロードセル60での検出値による穀物重量が表示装置34で表示されるように構成してある。
【0053】
そして、刈取作業が行われるのに伴って穀粒の貯留量が逐次変化することになるが、走行機体の傾斜が許容範囲内であるときのロードセル60によって検出された穀粒重量が操縦部3に備えられた表示装置34に表示されることになる。ロードセル60では無段階に貯留穀粒の重量を検出することができ、しかも、表示装置34は、多段階のレベルメータ表示あるいは数値表示等、少量ずつの変化も判るような高分解能の表示形態となっている。このように構成することで、刈取作業中だけでなく、例えば、作業開始時にも、表示装置34の表示内容を確認することで、少量であってもグレンタンク5内に穀粒が残っているか否かをチェックすることもできる。
【0054】
〔制御装置〕
図7に示すように、姿勢制御装置27、オーが50、及び出力対象機器としての表示装置34に対して制御指令を出力する制御装置100は次のように構成されている。
すなわち、制御装置100はマイクロコンピュータを利用して構成されており、オーガ位置判別手段101、オーガ制御手段102、姿勢修正手段103、収量計測手段104、重量比較手段105、出力制御手段106、及び位置検出手段107のそれぞれを、EEPROM等の不揮発性メモリーに記憶されたプログラムによって構成している。
【0055】
オーガ位置判別手段101は、オーガ50がオーガ受け43の受け部43Aの底部に設けた検出スイッチ44から入力された検出信号に基づいて、オーガ50が所定位置から外れているか否かを判別するものである。そして、検出スイッチ44がオーガ50の存在を検出していると、オーガ50が所定位置、すなわち受け部43Aに位置した格納状態であると判別し、検出スイッチ44がオーガ50の存在を検出していなければ、オーガ50が所定位置から外れた状態であると判別して、その検出結果を収量計測手段104に伝達するように構成されている。
【0056】
オーガ制御手段102は、操縦部3に設けたオーガ操作具37のスイッチ操作に基づいて、オーガ50を上下方向、及び左右方向に操作するように、縦送りスクリューコンベア52を縦軸芯y1周りで回動操作する電動モータ54、及び横送りスクリューコンベア53を水平軸芯x1周りで上下揺動操作する油圧シリンダ55の制御用の電磁弁45に対して制御指令を出力するように構成されている。
【0057】
姿勢修正手段103は、操縦レバー35の握り部近くに設けた指操作スイッチ35Aの操作に基づいて、姿勢制御装置27の油圧シリンダ25の伸縮作動を制御する電磁操作弁26に対して制御指令を出力するように構成されている。
また、この姿勢修正手段103には、出力制御手段106からの制御指令も入力されるように構成してある。つまり、走行機体の傾斜を検出する傾斜センサ66が許容範囲外の機体傾斜を検出している状態で、表示指令スイッチ38が押し操作されると、この傾斜センサ66及び表示指令スイッチ38の検出信号が入力される出力制御手段106から、姿勢修正手段103に対して、走行機体を水平姿勢に戻すように指令する信号が出力される。これに基づいて姿勢修正手段103から姿勢制御装置27に対して制御指令が出力され、走行機体が水平姿勢に戻されるように制御される。
【0058】
収量計測手段104は、オーガ位置判別手段101の判別結果と、ロードセル60の検出信号と、傾斜センサ66の検出信号に基づく出力制御手段106からの制御指令とが入力されるように構成してある。
つまり、オーガ50が所定位置から外れていることの判別結果がオーガ位置判別手段101から入力され、傾斜センサ66の検出信号に基づく出力制御手段106からの制御指令が、機体傾斜が許容範囲内であることによる穀物重量の演算指令が入力され、ロードセル60の検出信号が入力されると、ロードセル60の検出信号に基づく穀物重量が演算されて重量比較手段105に出力される。
オーガ50が所定位置から外れていないことの判別結果がオーガ位置判別手段101から入力された場合、あるいは、傾斜センサ66の検出信号に基づく出力制御手段106からの制御指令が、機体傾斜が許容範囲外であることによる指令が入力された場合には、ロードセル60の検出信号に基づく穀物重量の演算結果は重量比較手段105に出力されない。
【0059】
重量比較手段105は、レベルセンサ57と水分センサ58との検出信号、及び前記収量計測手段104での穀物重量の演算結果が入力されるように構成されている。そして、この重量比較手段105では、いずれのレベルセンサ57からの検出信号も入力されていない状態では、前記収量計測手段104での穀物重量の演算結果の情報がそのまま出力制御手段106に伝えられ、出力制御手段106からは、表示装置34に対してロードセル60での検出信号に基づく穀物重量の演算結果を表示するように制御指令が出力される。
【0060】
重量比較手段105では、前記レベルセンサ57から入力される検出信号があり、その検出信号が最下端位置のレベルセンサ57からの検出信号であるときには、出力制御手段106に対してレベルセンサ57からの検出信号が最下端のレベルセンサ57の検出信号である情報を伝える。そして、出力制御手段106からは、収量計測手段104での穀物重量の演算結果の情報とともに、表示装置34がグレンタンク5内で穀物の貯留が開始されたことを表示するように指令する表示指令が出力される。
【0061】
重量比較手段105では、前記レベルセンサ57から入力される検出信号があり、その検出信号が、前回に検出されたレベルセンサ57とは異なる新たなレベルセンサ57からの検出信号であるときには、その新たなレベルセンサ57からの検出信号に基づく穀物量と、水分センサ58の検出信号に基づく水分量とから、前記新たなレベルセンサ57で穀物を検出した時点での穀物重量を演算する。
レベルセンサ57から入力される検出信号が、前回に検出されたレベルセンサ57と同じレベルセンサ57からの検出信号であるときには、そのレベルセンサ57で検出される穀物量や水分センサ58で検出される水分量に基づく穀物重量の演算は行わず、前記収量計測手段104での穀物重量の演算結果の情報がそのまま出力制御手段106に伝えられ、出力制御手段106からは、表示装置34に対してロードセル60での検出信号に基づく穀物重量の演算結果を表示するように制御指令が出力される。
【0062】
そして、このレベルセンサ57で検出される穀物量や水分センサ58で検出される水分量に基づく穀物重量と、前記ロードセル60の検出重量に基づく収量計測手段104で演算された穀物重量とを比較し、その差が所定未満であれば前記収量計測手段104での穀物重量の演算結果の情報がそのまま出力制御手段106に伝えられ、出力制御手段106からは、表示装置34に対してロードセル60での検出信号に基づく穀物重量の演算結果を表示するように制御指令が出力される。
また、レベルセンサ57で検出される穀物量や水分センサ58で検出される水分量に基づく穀物重量と、前記ロードセル60の検出重量に基づく収量計測手段104で演算された穀物重量とを比較し、その差が所定以上であれば、計測値が異常であることの情報を出力制御手段106に伝え、出力制御手段106からは、表示装置34で計測値が異常であることを警告する表示がなされるように制御指令が出力される。
【0063】
位置検出手段107は、走行機体の適所に設置されたGPS受信機39での位置情報の検出信号が入力され、その検出信号に基づいて、圃場の区画内で該当する作業地点に関する情報を出力制御手段106に出力するように構成されている。
【0064】
出力制御手段106は、傾斜センサ66による機体傾斜の検出信号と、重量比較手段105からの入力信号と、表示指令スイッチ38の検出信号と、位置検出手段107からの入力信号とが入力されるように構成されている。
そして、出力制御手段106からは、姿勢修正手段103に対する制御指令と、収量計測手段104に対する制御指令と、出力対象機器である表示装置34、及び送信機46に対する制御指令が出力されるように構成されている。
【0065】
出力制御手段106では、傾斜センサ66による機体傾斜が許容範囲内であると、収量計測手段104に対して穀物重量の演算指令を出力し、傾斜センサ66による機体傾斜が許容範囲外であると、収量計測手段104に対する穀物重量の演算指令は出力されない。
このとき、表示指令スイッチ38が入り操作されると、傾斜している走行機体を水平姿勢に戻すための制御指令が姿勢修正手段103から姿勢制御装置27に出力されるように構成されており、この姿勢修正手段103による制御指令を表示指令スイッチ38の操作に連繋させて出力させるための指令が出力制御手段106から出力される。
【0066】
そして、出力制御手段106からは、重量比較手段105からの入力信号により、ロードセル60の検出重量に基づく収量計測手段104で演算された穀物重量に相当する表示指令を表示装置34に対して出力する、あるいは、計測値が異常であることを警告する表示を行うように表示装置34に対して表示指令を出力するように構成されている。
また、位置検出手段107から入力された作業地点に関する情報を、出力対象機器としての送信機46に対して出力するように構成してある。
尚、図示しないが、送信機46から送信される作業地点に関する情報は、無線通信で適宜外部の管理施設で、作業地点毎の穀物収量や水分量などの各種データとともに集中管理される。
【0067】
〔制御動作〕
制御装置100による制御動作を
図8及び
図9の記載に基づいて説明する。
図8に示すメインルーチンでは、姿勢制御(ステップ1)、オーガ操作制御(ステップ2)、収量出力制御(ステップ3)、位置検出制御(ステップ4)の各サブルーチンでの制御が順次行われ、図示しないエンジンキースイッチの入り操作などの制御開始条件が満たされたときに制御作動を開始し、エンジンキースイッチの切り操作などの終了条件が満たされたとき(ステップ5)、制御作動を停止するように構成されている。
【0068】
姿勢制御では、姿勢変更操作具としての指操作スイッチ35Aの操作に伴って、姿勢制御装置27の各油圧シリンダ25を伸縮作動させるように、姿勢修正手段103からの制御指令が各電磁操作弁26に対して出力される。これによって、油圧シリンダ25に対する圧油の給排作動が行われ、各油圧シリンダ25の伸縮作動に伴って昇降リンク24がトラックフレーム22を昇降作動、あるいは傾斜させて機体の姿勢が制御される。
【0069】
オーガ操作制御では、オーガ操作具37の操作に伴ってオーガ50を上下方向、及び左右方向に操作するように、オーガ制御手段102から、旋回用の電動モータ54、及び起伏作動用の油圧シリンダ55の電磁弁45に対して制御指令が出力される。
【0070】
収量出力制御では、
図9に示すように、下記[1]〜[9]の制御が行われる。
[1]検出スイッチ44によるオーガ50の位置情報、傾斜センサ66による機体傾斜角度の情報、ロードセル60による検出重量、レベルセンサ57による穀物量の検出情報、水分センサ58による含水量の情報、表示指令スイッチ38の検出情報、GPS受信機39による位置情報、等の検出データを読み込む(ステップ6)。
[2]検出スイッチ44の検出情報からオーガ50が所定位置から外れているか否かをオーガ位置判別手段101で判別し、外れていなければメインルーチンに戻り、外れていれば傾斜センサ66による機体傾斜角度の情報から、機体傾斜が許容範囲内であるのか否かを出力制御手段106で判別する(ステップ7及び8)。
【0071】
[3]機体傾斜が許容範囲内であると、その情報が出力制御手段106から収量計測手段104に渡され、ロードセル60でのグレンタンク5の重量検出結果に基づく穀物重量の演算が収量計測手段104によって行われる(ステップ11)。
[4]機体傾斜が許容範囲外であると、表示指令スイッチ38が入り操作されたか否かを出力制御手段106で判別し、入り操作されていなければメインルーチンに戻る。入り操作されていれば、姿勢修正手段103から姿勢制御装置27に対して走行機体を水平姿勢に戻す制御指令が出力されるように、姿勢修正手段103に対して指令する(ステップ9及びステップ10)。
【0072】
[5]収量計測手段104で演算された穀物重量の演算結果は、重量比較手段105で、レベルセンサ57や水分センサ58からの検出信号の入力状況との相関で処理される。つまり、レベルセンサ57からの穀物検出信号が重量比較手段105に対して入力されているか否かを判別し、入力されていなければ、収量計測手段104で演算された穀物重量の演算結果は、そのまま出力制御手段106から出力対象機器である表示装置34に対して出力される(ステップ12及びステップ18)。
[6]レベルセンサ57からの穀物検出信号が重量比較手段105に対して入力されていると、その穀物検出信号が最下端のレベルセンサ57からの入力であるか否かを判別し、最下端のレベルセンサ57からの入力であると、出力制御手段106から表示装置34に対して、収量計測手段104での穀物重量の演算結果の情報とともに、穀物貯留が開始されたことを表示する指令が出力される(ステップ13、ステップ14、及びステップ18)。
【0073】
[7]重量比較手段105に対して入力されているレベルセンサ57からの穀物検出信号が最下端のレベルセンサ57からの入力ではないと判断された場合には、その穀物検出信号が前回に入力されたレベルセンサ57からのものと同じである否かを判別し、前回と同じであれば重量比較手段105での処理は行われず、収量計測手段104で演算された穀物重量の演算結果が、そのまま出力制御手段106に伝えられ、出力制御手段106から出力対象機器である表示装置34に対して出力される(ステップ13、ステップ15、及びステップ18)。
[8]重量比較手段105に対して入力されているレベルセンサ57からの穀物検出信号が前回に入力されたレベルセンサ57からのものと同じではないと判断された場合には、そのレベルセンサ57で検出された穀物量と水分センサ58で検出された水分量とから、そのレベルセンサ57で検出された時点での穀物量に基づく穀物重量が演算される。そして、この穀物量に基づく穀物重量と、収量計測手段104で演算されたロードセンサ60での検出重量に基づく穀物重量とが比較され、その差が所定範囲内であれば、収量計測手段104で演算された穀物重量の演算結果が、そのまま出力制御手段106から出力対象機器である表示装置34に対して出力される(ステップ16及びステップ18)。
[9]レベルセンサ57で検出された時点での穀物量に基づく穀物重量と、収量計測手段104で演算されたロードセンサ60での検出重量に基づく穀物重量との差が所定範囲外であると判断されると、計測値が異常である信号を出力制御手段106に送り、出力制御手段106から出力対象機器である表示装置34に対して計測値異常の表示を指令する出力がなされる(ステップ16及びステップ17)。
【0074】
位置検出制御では、GPS受信機39で受信した位置情報を位置検出手段107に入力し、その受信した位置情報から該当する圃場の作業地点を割り出し、出力制御手段106から出力対象機器としての送信機46に対して作業地点の情報、及び穀物重量や水分量などの他の検出情報をも送信するものである。
【0075】
〔別実施形態の1〕
走行機体の姿勢制御としては、実施の形態で示したような、機体フレーム1に対してトラックフレーム22を昇降させたり傾斜させたりする構造のものに限らず、例えば、機体フレーム1上に図示しない別の搭載フレームを設けて、その搭載フレームを機体フレーム1に対して前後左右に傾けられるように構成してもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
【0076】
〔別実施形態の2〕
グレンタンク5の下部に設けるローラ62を介してタンク重量がロードセル60に確実に作用するようにするために、実施の形態で示したように、グレンタンク5を上下軸心回りで揺動可能に機体フレーム1に支持する支持箇所において、グレンタンク5が上下方向に少しだけ移動可能であるように上下方向に融通を設けたものに限らず、例えば、グレンタンク自体が貯留された穀粒の重量によって僅かに変形することを利用して、その僅かな変形による上下動を利用してロードセル60による重量検出を行えるように構成してもよい。
また、グレンタンク5の荷重をロードセル60に伝えるものとしては、前述したローラ62に限らず、単なる接当片など、適宜の構造を採用すればよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
【0077】
〔別実施形態の3〕
実施の形態では、オーガ50が所定位置から外れているときに収量検出を行えるように構成した構造のものを示したが、これに限らず、例えばオーガ50が格納位置などの所定位置に存在しているときに収量検出を行えるようにしてもよい。
また、このようなオーガ50の位置に関係なく収量検出を行えるようにしたものであってもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
【0078】
〔別実施形態の4〕
実施の形態では、走行機体の傾斜が許容範囲外であるときに、表示指令スイッチ38の入り操作に伴って走行機体の傾斜を水平に戻すように構成したものを示したが、これに限らず、例えば、表示指令スイッチ38の入り操作で、機体傾斜を水平姿勢に戻すことなく、穀物重量とともに機体傾斜が許容範囲外であることを表示するなどの構成を採用してもよい。また、表示指令スイッチ38を備えないものであっても差し支えない。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
【0079】
〔別実施形態の5〕
実施の形態では、グレンタンク5に、感圧式のレベルセンサ57や水分センサ58を設けて計測値異常を判別できるようにした構造のものを示したが、レベルセンサ57としては感圧式のものに限らず、近接センサや赤外線センサなどを採用して
もよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
【0080】
〔別実施形態の6〕
実施の形態では、出力対象機器として、穀物重量などを表示する表示装置34や送信機46を示したが、これに限らず、例えば、音声による報知装置など任意の出力対象機器を選択することができる。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
【0081】
〔別実施形態の7〕
実施の形態では、ロードセル60の受圧面60Aの退避を、ピストン部材63Bの昇降動作による油圧シリンダ機構を用いて行うようにした構造のものを示したが、これに限らず、例えばロードセル60を水平方向に移動させて受け止め案内体61の作用箇所から退避させる、あるいは、受け止め案内体61と受圧面60Aとの接当を防ぐストッパー部材を用いて、そのストッパー部材を受け止め案内体61の作用箇所に対して出退させるように構成してもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
【0082】
〔別実施形態の8〕
実施の形態では、GPS受信機39で受信した位置情報を送信機46へ出力するように構成した構造のものを示したが、このようなGPS受信機39や送信機46を備えていないものであっても差し支えない。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。