(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した従来の排泄物処理具では、上側カップと下側カップとの間の空間を空気の通路としていたため、空気吹き出し口から吹き出す空気が安定しないという問題があった。
また、排泄物処理具は使用者の臀部の下に敷かれるため、使用者の体重によって特に上側カップと下側カップとの継ぎ目に隙間や割れが生じやすく、そこから上側カップと下側カップとの間を通る空気が漏れ出してしまうという問題もあった。
【0006】
一方、排泄物処理具は使用者の臀部の下に敷かれるため、排泄物処理具の高さはできるだけ低くすることが好ましい。
また、褥瘡防止のため、使用者が左右に寝返りを打ちやすいように、排泄物処理具の左右の幅はできるだけ狭くすることが好ましい。
このため、排泄物処理具の内部には、空気の通路を設けるスペースが限られている。
【0007】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、使用者の股間に装着される排泄物処理具において、空気の通路を設けるスペースが限られた中で、受け部内の排泄物を押し出すための空気を安定して供給することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(請求項1)
請求項1の発明は、使用者の排泄物を受けるための受け部40と、前記受け部40の一方側(立ち上がり部30側)に設けられ、前記受け部40の内部と連通し、前記受け部40で受けた排泄物を排出するための排泄物排出管51と、前記排泄物排出管51の上方に相当する位置に設けられ、外部機器から供給された空気を2つに分ける分岐部60と、前記受け部40の前記排泄物排出管51とは反対側に設けられたエアチャンバ70と、前記排出物排出管51と前記エアチャンバ70とを結ぶ線の両側をそれぞれ通って前記分岐部60から前記エアチャンバ70まで至り、前記分岐部60と前記エアチャンバ70とを連通させる第1送風パイプ65及び第2送風パイプ66とを備え、前記エアチャンバ70には、少なくとも、前記排泄物排出管51と対向する位置に開口する中央送風口76と、前記中央送風口76の両側にそれぞれ開口する第1送風口77及び第2送風口78とが設けられ、前記第1送風パイプ65及び前記第2送風パイプ66で供給した空気を、前記エアチャンバ70内で合流させ、これを前記中央送風口76、前記第1送風口77及び前記第2送風口78の各々から前記排泄物排出管51方向へ向けて噴き出させるように形成され
、前記分岐部60は、外部機器から空気を供給する管と接続される筒状の幹管61と、第1送風パイプ65と接続される筒状の第1分岐管63と、第2送風パイプ66と接続される筒状の第2分岐管64とを有し、前記第1送風パイプ65は、前記第1分岐管63と前記エアチャンバ70の内部とを連通させる筒状に形成され、前記第2送風パイプ66は、前記第2分岐管64と前記エアチャンバ70の内部とを連通させる筒状に形成され、前記中央送風口76、前記第1送風口77、及び前記第2送風口78は、前記エアチャンバ70の内部と外部とを連通させるように開口する開口部であり、前記エアチャンバ70は、第1送風パイプ65における前記エアチャンバ70側の端部付近の外周面と嵌合するように開口する開口部である第1接続口と、第2送風パイプ66における前記エアチャンバ70側の端部付近の外周面と嵌合するように開口する開口部である第2接続口とを有し、前記第1接続口、前記第2接続口、前記中央送風口76、前記第1送風口77、及び前記第2送風口78以外の開口部を有しない箱状に形成され、前記幹管61の上流側端面における筒の内部に相当する部分の面積をA、前記第1送風パイプ65の前記第1分岐管63側端面における筒の内部に相当する部分の面積をB1、前記第2送風パイプ66の前記第2分岐管64側端面における筒の内部に相当する部分の面積をB2、前記第1送風パイプ65の前記エアチャンバ70側端面における筒の内部に相当する部分の面積をC1、前記第2送風パイプ66の前記エアチャンバ70側端面における筒の内部に相当する部分の面積をC2、前記中央送風口76の開口面積をD1、前記第1送風口77の開口面積をD2、前記第2送風口78の開口面積をD3としたときに、下記(式1)から(式4)を満たすように形成されていることを特徴とする。
B1=B2・・・(式1)
C1=C2・・・(式2)
D2=D3・・・(式3)
A<(B1+B2)≦(C1+C2)<(D1+D2+D3)・・・(式4)
【0009】
請求項2の発明は、請求項1において、前記第1送風パイプ65は、前記エアチャンバ70の一方側に連通し、前記第2送風パイプ66は、前記エアチャンバ70における、前記第1送風パイプ65の連通部位とは反対側に連通し、前記中央送風口76は、前記エアチャンバ70における、前記第1送風パイプ65及び前記第2送風パイプ66の連通部位から等距離の位置に設けられ、前記第1送風口77は、前記エアチャンバ70における、前記中央送風口76より前記第1送風パイプ65の連通部位側の位置に設けられ、前記第2送風口78は、前記エアチャンバ70における、前記中央送風口76より前記第2送風パイプ66の連通部位側の位置に設けられ、前記エアチャンバ70における、前記中央送風口76が設けられた部分は、前記第1送風口77及び前記第2送風口78が設けられた部分より、内径が小さく形成されていることを特徴とする。
【0011】
(作用)
請求項1の発明においては、外部機器から供給された空気は、排泄物排出管51の上方に相当する位置に設けられた分岐部60で2つに分けられる。
また、分岐部60で2つに分けられた空気の一方は、受け部40の側方に配置された第1送風パイプ65を通って、排泄物排出管51とは反対側まで至り、他方は、受け部40の側方であって第1送風パイプ65とは反対側に配置された第2送風パイプ66を通って、排泄物排出管51とは反対側まで至る。
【0012】
さらに、第1送風パイプ65を通った空気、及び第2送風パイプ66を通った空気は、排泄物排出管51とは反対側に設けられたエアチャンバ70内で合流し、その後、中央送風口76、第1送風口77、及び第2送風口78の各々から排泄物排出管51方向へ向けて噴き出す。
【0013】
特に、送風通路は、第1送風パイプ65及び第2送風パイプ66の2本であり、送風口は、少なくとも、中央送風口76、第1送風口77、及び第2送風口78の3つあるが、これらの間にエアチャンバ70を設け、そこで空気を合流させることにより、中央送風口76、第1送風口77、及び第2送風口78から安定して空気が噴き出すようにすることができる。
【0014】
また、使用者の体重によって受け部40の周辺に隙間や割れ目ができたとしても、そこから空気が漏れ出さないようにすることができる。
さらに、外部機器から供給された空気の通路を、第1送風パイプ65及び第2送風パイプ66の2つに分けて、これらが受け部40の両側方をそれぞれ通るようにしたので、その分、受け部40の高さを低くすることができる。
また、幹管61の上流側端面における筒の内部に相当する部分の面積をA、第1送風パイプ65の第1分岐管63側端面における筒の内部に相当する部分の面積をB1、第2送風パイプ66の第2分岐管64側端面における筒の内部に相当する部分の面積をB2、第1送風パイプ65のエアチャンバ70側端面における筒の内部に相当する部分の面積をC1、第2送風パイプ66のエアチャンバ70側端面における筒の内部に相当する部分の面積をC2、中央送風口76の開口面積をD1、第1送風口77の開口面積をD2、第2送風口78の開口面積をD3としたときに、B1=B2、C1=C2、D2=D3、及びA<(B1+B2)≦(C1+C2)<(D1+D2+D3)を満たすようにしている。
すなわち、第1送風パイプ65及び第2送風パイプ66を対称形状とし、かつ上流側から下流側に向けて送風通路の内径が次第に太くなるようにしている。
このように、送風通路の内径を上流側から下流側に向けて次第に太くしていくことで、空気の速度は次第に低下していくものの、中央送風口76、第1送風口77、及び第2送風口78から噴き出す空気の力が弱くならないようにすることができ、ひいては受け部40内の排泄物を浮かしたり、押し出す力が弱くならないようにすることができる。
また、送風通路の内径を上流側から下流側に向けて次第に太くしていくと、排泄物処理具10に空気を供給するための外部機器側のモータに負荷がかからないようにすることができる。
【0015】
請求項2の発明においては、中央送風口76は、第1送風パイプ65及び第2送風パイプ66の連通部位から等距離の位置に設けられている。また、第1送風口77は、中央送風口76より第1送風パイプ65の連通部位側の位置に設けられ、第2送風口78は、中央送風口76より第2送風パイプ66の連通部位側の位置に設けられている。そして、エアチャンバ70における、中央送風口76が設けられた部分は、第1送風口77及び第2送風口78が設けられた部分より、内径が小さく形成されている。
【0016】
このため、中央送風口76の手前で第1送風口77及び第2送風口78が開口するものの、中央送風口76から噴き出す空気が、第1送風口77や第2送風口78から噴き出す空気より弱くならないようにすることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、使用者の股間に装着される排泄物処理具において、空気の通路を設けるスペースが限られた中で、受け部内の排泄物を押し出すための空気を安定して供給することができる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の実施の形態を、
図1〜
図14に基づいて説明する。
排泄物処理具10は、使用者の股間に装着されるものである。
図1、
図3及び
図4に示すように、排泄物処理具10は、使用者の臀部の下に配置される基部20と、基部20の一端から上方へ向けて延びる立ち上がり部30とを備える。
【0022】
また、
図2に示すように、本実施形態では、基部20の下側部分と立ち上がり部30の外側部分とが一体的に形成された外側部材11と、基部20の上側部分と立ち上がり部30の内側部分とが一体的に形成された内側部材12とを備える。また、外側部材11と内側部材12とを組み合わせると、基部20及び立ち上がり部30が形成されるとともに、
図4及び
図5に示すように、外側部材11と内側部材12との間に空間Sが形成される。そして、空間Sの内部に、空気を送る送風通路や、洗浄水を送る給水通路や、各種センサ類の信号を送信する信号ケーブル等が収納される。
【0023】
また、内側部材12における、基部20を構成する部分の中央には、凹状の窪みが設けられており、この凹状の窪みが、使用者の排泄物を受けるための受け部40とされる。
また、
図4及び
図5に示すように、受け部40における、立ち上がり部30側の側面には、受け部40で受けた排泄物を排出するための排出口50が開口している。さらに、
図3〜
図5に示すように、内側部材12の基部20を構成する部分における、排出口50に対応する位置には、受け部40で受けた排泄物を排出するための排泄物排出管51が設けられている。
【0024】
すなわち、排泄物排出管51は、受け部40の一方側(立ち上がり部30側)に設けられており、受け部40の内部と連通している。そして、内側部材12と外側部材11とを組み合わせると、排泄物排出管51は、空間Sの内部に収納されるとともに、立ち上がり部30の下方に位置するようになっている。
また、
図3〜
図5に示すように、排泄物排出管51の先端には、吸引ホース接続口31が設けられている。そして、この吸引ホース接続口31に、受け部40で受けた排泄物を吸引するための吸引ホースの一端が接続される。なお、吸引ホースの他端は外部機器に接続され、この外部機器によって排泄物が吸引され、回収される。
【0025】
また、受け部40における、立ち上がり部30(排出口50、排泄物排出管51)とは反対側には、送風口が設けられている。そして、この送風口から、受け部40で受けた排泄物を排出口50方向へ向けて押すように空気が噴き出すようになっている。
また、受け部40における、立ち上がり部30とは反対側には、送風口と隣接して、洗浄水ノズル90が設けられている。そして、この洗浄水ノズル90から、受け部40内を洗浄する水が噴き出すようになっている。
【0026】
このように、受け部40を挟んで排出口50とは反対側に、送風口及び洗浄水ノズル90が設けられており、送風口から噴き出した空気と、洗浄水ノズル90から噴き出した水とによって、受け部40で受けた排泄物を排出口50方向へ向けて押し出し、さらには受け部40内を洗浄したり、乾燥させるようにしている。
【0027】
また、立ち上がり部30における、吸引ホース接続口31の上方に相当する位置には、送風ホース接続口32が設けられている。そして、この送風ホース接続口32に、送風口から噴き出す空気を供給するための送風ホースの一端が接続される。なお、送風ホースの他端は外部機器に接続され、この外部機器から排泄物処理具10に空気が供給される。
【0028】
このように、吸引ホース及び送風ホースは、ともに外部機器に接続されるものであり、1セットとして取り扱われる。このため、吸引ホース接続口31及び送風ホース接続口32は、互いに隣接して設けることが好ましい。
また、受け部40で受けた排泄物を排出口50から排出しやすくすること、使用者の臀部の下に配置される基部20の高さをできるだけ低くすること、褥瘡防止のため、使用者が左右に寝返りを打ちやすいように、基部20の左右の幅をできるだけ狭くすることを考えると、吸引ホース接続口31が下側、かつ送風ホース接続口32が上側となるように、これらを上下に並べて配置することが好ましい。
【0029】
また、
図3〜
図5に示すように、立ち上がり部30の内部における、送風ホース接続口32に対応する位置には、外部機器から供給された空気を2つに分ける分岐部60が設けられている。この分岐部60は、立ち上がり部30の内部(空間Sの内部)において、排泄物排出管51の上方に位置するように配置されている。
【0030】
また、分岐部60は、幹管61、傾斜管62、第1分岐管63、及び第2分岐管64を有している。
幹管61は、送風ホース接続口32と連通しており、送風ホース接続口32と同軸とされている。
また、傾斜管62は、幹管61の下流側に連設されており、その軸が幹管61の軸に対して鋭角をなすように傾斜している。具体的には、傾斜管62は、幹管61の下流側の端部から受け部40方向に向かうように斜め下方に向かって延びている。
【0031】
また、第1分岐管63は、傾斜管62の下流側に連設されており、その軸が傾斜管62の軸に対して鋭角をなすように傾斜している。具体的には、第1分岐管63は、傾斜管62の下流側の端部から排泄物排出管51の側方に向かうように斜め下方に向かって延びている。
【0032】
また、第2分岐管64は、傾斜管62の下流側に連設されており、その軸が傾斜管62の軸に対して鋭角をなすように傾斜している。具体的には、第2分岐管64は、傾斜管62の下流側の端部から排泄物排出管51の側方であって第1分岐管63とは反対側に向かうように斜め下方に向かって延びている。
【0033】
このため、幹管61から供給された空気が、傾斜管62を通って、第1分岐管63及び第2分岐管64に円滑に流れるようにすることができるとともに、送風に伴うノイズが発生しにくくなるようにすることができる。
したがって、送風口から噴き出す空気の力が弱くならないようにすることができるとともに、排泄物処理具10に空気を供給するための外部機器側のモータに負荷がかからないようにすることができる。
【0034】
また、
図3〜
図5に示すように、受け部40の立ち上がり部30(排出口50、排泄物排出管51)とは反対側には、エアチャンバ70が設けられている。具体的には、空間Sの内部であって、受け部40を挟んで立ち上がり部30とは反対側に相当する位置に、エアチャンバ70が設けられている。本実施形態では、エアチャンバ70は、ABS樹脂を用いて形成されている。
【0035】
そして、分岐部60とエアチャンバ70とは、第1送風パイプ65及び第2送風パイプ66によって連通している。
具体的には、第1送風パイプ65の上流側は、分岐部60の第1分岐管63に接続されて、分岐部60に連通し、第1送風パイプ65の下流側は、エアチャンバ70の第1接続部71に接続されて、エアチャンバ70に連通している。
また、第2送風パイプ66の上流側は、分岐部60の第2分岐管64に接続されて、分岐部60に連通し、第2送風パイプ66の下流側は、エアチャンバ70の第2接続部72に接続されて、エアチャンバ70に連通している。
【0036】
ここで、排泄物排出管51の中心、受け部40の中心、及びエアチャンバ70の中心を通る直線を中心線とすると、第1送風パイプ65及び第2送風パイプ66は、空間Sの内部において、中心線の両側をそれぞれ通って、分岐部60からエアチャンバ70まで至るように配置されている。
具体的には、
図7に示すように、第1送風パイプ65は、空間Sの内部において、受け部40の一方の側部に沿うように配置されている。
また、第2送風パイプ66は、空間Sの内部において、受け部40の他方(第1送風パイプ65とは反対側)の側部に沿うように配置されている。
【0037】
すなわち、第1送風パイプ65は、空間Sの内部において、分岐部60の第1分岐管63から、受け部40の側方を通って、受け部40の立ち上がり部30(排出口50、排泄物排出管51)とは反対側まで至り、エアチャンバ70の第1接続部71に接続される。
また、第2送風パイプ66は、空間Sの内部において、分岐部60の第2分岐管64から、受け部40の側方であって第1送風パイプ65とは反対側を通って、受け部40の立ち上がり部30(排出口50、排泄物排出管51)とは反対側まで至り、エアチャンバ70の第2接続部72に接続される。
【0038】
また、第1送風パイプ65及び第2送風パイプ66は、変形しにくい材料を用いて形成されている。本実施形態では、第1送風パイプ65及び第2送風パイプ66は、ポリプロピレン(PP)を用い、ブロー成型によって形成されている。なお、第1送風パイプ65及び第2送風パイプ66は、PETを用いて形成してもよい。
【0039】
ここで、第1送風パイプ65及び第2送風パイプ66として、たとえばゴムチューブを用いると、外側部材11と内側部材12とを組み合わせるときに、これらが変形する(曲がる、潰れる)ことがある。また、第1送風パイプ65や第2送風パイプ66が変形すると、送風口まで空気を安定して供給することができなくなってしまう。さらに、第1送風パイプ65又は第2送風パイプ66のいずれか一方が変形して、これらの間で空気の供給量にバラつきが生じると、送風口からの空気の噴き出しが不安定になってしまう。
そこで、本実施形態では、変形しにくい材料を用いて第1送風パイプ65及び第2送風パイプ66を形成することにより、送風口まで空気を安定して供給するとともに、送風口からの空気の噴き出しが不安定にならないようにしている。
【0040】
また、
図9〜
図11に示すように、エアチャンバ70は、第1送風パイプ65が接続される第1接続部71と、第2送風パイプ66が接続される第2接続部72と、第1接続部71に連通する第1空気室73と、第2接続部72に連通する第2空気室74と、第1空気室73の第1接続部71とは反対側と第2空気室74の第2接続部72とは反対側とを連結する連結空気室75とを有している。
具体的には、エアチャンバ70は、平面視で略U字形に形成されており、一方の端部に第1接続部71が設けられ、他方の端部に第2接続部72が設けられている。また、第1空気室73は、第1接続部71に連通し、第2空気室74は、第2接続部72に連通している。そして、連結空気室75は、第1空気室73の第1接続部71とは反対側と、第2空気室74の第2接続部72とは反対側とを連結している。
【0041】
また、第1空気室73の第1接続部71側の内径は、第1送風パイプ65のエアチャンバ70側の内径より大きく形成されている。さらに、第1空気室73は、第1接続部71側から連結空気室75側に向かって、一旦、内径が次第に大きくなっていき、その後、内径が次第に小さくなっていくように形成されている。
また、第2空気室74の第2接続部72側の内径は、第2送風パイプ66のエアチャンバ70側の内径より大きく形成されている。さらに、第2空気室74は、第1空気室73と同様に、第2接続部72側から連結空気室75側に向かって、一旦、内径が次第に大きくなっていき、その後、内径が次第に小さくなっていくように形成されている。
このように、第1空気室73及び第2空気室74ともに、連結空気室75側に向かって、一旦、内径が次第に大きくなっていくようにすることで、第1送風パイプ65及び第2送風パイプ66から供給された空気が、連結空気室75に向かって円滑に流れるようにするとともに、送風に伴うノイズが発生しにくくなるようにしている。
また、第1空気室73及び第2空気室74は、対称形状とされている。
また、連結空気室75は、第1空気室73及び第2空気室74より内径(容積)が小さく形成されている。
【0042】
また、
図10に示すように、エアチャンバ70には、送風口として、排出口50及び排泄物排出管51と対向する位置に開口する中央送風口76と、中央送風口76の両側にそれぞれ開口する第1送風口77及び第2送風口78とが設けられている。
また、中央送風口76は、エアチャンバ70の連結空気室75と連通し、第1送風口77は、エアチャンバ70の第1空気室73と連通し、第2送風口78は、エアチャンバ70の第2空気室74と連通している。
そして、第1送風パイプ65及び第2送風パイプ66で供給した空気を、エアチャンバ70内で合流させ、これを中央送風口76、第1送風口77、及び第2送風口78の各々から排出口50及び排泄物排出管51方向へ向けて噴き出させるようにしている。
【0043】
すなわち、第1送風パイプ65は、エアチャンバ70の一方側に連通し、第2送風パイプ66は、エアチャンバ70における、第1送風パイプ65の連通部位とは反対側に連通している。
また、中央送風口76は、エアチャンバ70における、第1送風パイプ65及び第2送風パイプ66の連通部位から等距離の位置に設けられ、第1送風口77は、エアチャンバ70における、中央送風口76より第1送風パイプ65の連通部位側の位置に設けられ、第2送風口78は、エアチャンバ70における、中央送風口76より第2送風パイプ66の連通部位側の位置に設けられている。
そして、エアチャンバ70における、中央送風口76が設けられた部分は、第1送風口77及び第2送風口78が設けられた部分より、内径(容積)が小さく形成されている。
【0044】
このように、本実施形態では、分岐部60、第1送風パイプ65、第2送風パイプ66、及びエアチャンバ70によって、送風通路が形成されている。
外部機器から供給された空気は、排泄物排出管51の上方に相当する位置に設けられた分岐部60で2つに分けられる。
【0045】
また、分岐部60で2つに分けられた空気の一方は、受け部40の側方に配置された第1送風パイプ65を通って、排泄物排出管51とは反対側まで至り、他方は、受け部40の側方であって第1送風パイプ65とは反対側に配置された第2送風パイプ66を通って、排泄物排出管51とは反対側まで至る。
【0046】
さらに、第1送風パイプ65を通った空気、及び第2送風パイプ66を通った空気は、排泄物排出管51とは反対側に設けたエアチャンバ70内で合流し、その後、中央送風口76、第1送風口77、及び第2送風口78の各々から排泄物排出管51方向へ向けて噴き出す。
【0047】
特に、送風通路は、第1送風パイプ65及び第2送風パイプ66の2本であり、送風口は、中央送風口76、第1送風口77、及び第2送風口78の3つあるが、これらの間にエアチャンバ70を設け、そこで空気を合流させることにより、中央送風口76、第1送風口77、及び第2送風口78から安定して空気が噴き出すようにすることができる。
【0048】
また、エアチャンバ70における、第1接続部71と中央送風口76との間には第1送風口77が開口し、第2接続部72と中央送風口76との間には第2送風口78が開口するものの、連結空気室75の内径(容積)を、第1空気室73及び第2空気室74の内径(容積)より小さくしたので、中央送風口76から噴き出す空気が、第1送風口77や第2送風口78から噴き出す空気より弱くならないようにすることができる。
【0049】
また、使用者の臀部の下に敷かれる基部20に、使用者の体重によって隙間や割れ目ができたとしても、そこから空気が漏れ出さないようにすることができる。
さらに、外部機器から供給された空気の通路を、第1送風パイプ65及び第2送風パイプ66の2つに分けて、これらが受け部40の両側方(中心から外れた位置)をそれぞれ通るようにしたので、その分、受け部40の高さを低くすることができ、ひいては使用者の臀部の下に敷かれる基部20の高さを低くすることができる。
【0050】
また、中央送風口76、第1送風口77、及び第2送風口78における立ち上がり部30(排出口50、排泄物排出管51)とは反対側の周辺部から立ち上がり部30方向へ向けて突出するように、整流板80が設けられている。
そして、この整流板80により、中央送風口76、第1送風口77、及び第2送風口78の各々から噴き出した空気が、受け部40の表面に沿って流れるようにしている。
これにより、受け部40内の排泄物を浮かしやすくして、排出しやすくしている。
【0051】
また、
図12及び
図13に示すように、整流板80における、中央送風口76と第1送風口77との間に相当する位置には、中央送風口76及び第1送風口77の各々から噴き出した空気の流れを仕切る第1補助整流板81が設けられている。
同様に、整流板80における、中央送風口76と第2送風口78との間に相当する位置には、中央送風口76及び第2送風口78の各々から噴き出した空気の流れを仕切る第2補助整流板82が設けられている。
【0052】
また、第1補助整流板81及び第2補助整流板82は、いずれも、整流板80の下面(受け部40側の面)から下方(受け部40方向)へ向けて突出している。
これにより、中央送風口76、第1送風口77、及び第2送風口78の各々から噴き出した空気が互いにぶつかり合わないようにし、受け部40内の空気の流れが乱れないようにして、受け部40内の排泄物を排出口50及び排泄物排出管51方向に向けて効果的に押し出すことができるようにしている。
【0053】
また、分岐部60の上流側の端部、すなわち幹管61の断面積をAとする。
さらに、第1送風パイプ65の分岐部60側の端部の断面積をB1とし、第2送風パイプ66の分岐部60側の端部の断面積をB2とする。
また、第1送風パイプ65のエアチャンバ70側の端部の断面積をC1とし、第2送風パイプ66のエアチャンバ70側の端部の断面積をC2とする。
【0054】
さらに、中央送風口76の面積をD1とし、第1送風口77の面積をD2とし、第2送風口78の面積をD3とする。
このとき、B1=B2、かつ、C1=C2、かつ、D2=D3、かつ、A<(B1+B2)<(C1+C2)<(D1+D2+D3)を満たすように形成されている。
すなわち、第1送風パイプ65及び第2送風パイプ66を対称形状とし、かつ上流側から下流側に向けて送風通路の内径が次第に太くなるようにしている。
【0055】
ここで、送風通路の内径を途中で細くすると、その箇所で、空気の速度は速くなるものの、空気の圧力は低くなる。これにより、中央送風口76、第1送風口77、及び第2送風口78から噴き出す空気の力が弱くなり、ひいては受け部40内の排泄物を浮かしたり、押し出す力が弱くなってしまう。
また、送風通路の内径を途中で細くすると、排泄物処理具10に空気を供給するための外部機器側のモータに負荷がかかってしまう。
【0056】
これに対し、送風通路の内径を上流側から下流側に向けて次第に太くしていくと、空気の速度は次第に低下していくものの、中央送風口76、第1送風口77、及び第2送風口78から噴き出す空気の力が弱くならないようにすることができ、ひいては受け部40内に排泄物を浮かしたり、押し出す力が弱くならないようにすることができる。
また、送風通路の内径を上流側から下流側に向けて次第に太くしていくと、排泄物処理具10に空気を供給するための外部機器側のモータに負荷がかからないようにすることができる。
【0057】
また、
図14に示すように、整流板80の先端と受け部40の表面との間の隙間は、中央送風口76、第1送風口77、及び第2送風口78よりも小さく設定されている。
ここで、整流板80の先端と受け部40の表面との間に形成される隙間の面積をEとしたときに、E<(D1+D2+D3)を満たすように形成されている。
これにより、分岐部60から中央送風口76、第1送風口77、及び第2送風口78に至るまでは、送風通路の内径が次第に太くなっていくものの、最後に空気の通路を狭くすることで、受け部40内の排泄物に向けて噴き出す空気の速度を速め、ひいては受け部40内の排泄物を浮かしやすく、かつ排出口50から排出しやすくしている。
【0058】
なお、上記実施形態では、エアチャンバ70には、送風口として、排泄物排出管51と対向する位置に開口する中央送風口76と、中央送風口76の両側にそれぞれ開口する第1送風口77及び第2送風口78とを備えたが、これに限られるものではない。
たとえば、送風口として、排泄物排出管51と対向する位置に開口する中央送風口76と、中央送風口76の両側にそれぞれ開口する第1送風口77及び第2送風口78と、第1送風口77の中央送風口76とは反対側に開口する第3送風口と、第2送風口78の中央送風口76とは反対側に開口する第4送風口とを備えることができる。
【0059】
すなわち、第3送風口、第1送風口77、中央送風口76、第2送風口78、第4送風口の順に、5つの送風口を横並びに設けてもよい。
さらに、中央送風口76は連結空気室75に連通させ、第3送風口及び第1送風口77は第1空気室73に連通させ、第2送風口78及び第4送風口は第2空気室74に連通させることができる。
そして、第1送風パイプ65及び第2送風パイプ66で供給した空気を、エアチャンバ70内で合流させ、これを中央送風口76、第1送風口77、第2送風口78、第3送風口、及び第4送風口の各々から排泄物排出管51方向へ向けて噴き出させてもよい。
【0060】
また、たとえば、エアチャンバ70における、排泄物排出管51と対向する位置に、送風口X及び送風口Yの2つの開口を横並びに設ける。また、送風口Xは、洗浄水ノズル90より第1送風口77側に開口するものとし、送風口Yは、洗浄水ノズル90より第2送風口78側に開口するものとする。さらに、送風口X及び送風口Yのいずれも、連結空気室75に連通させる。そして、送風口X及び送風口Yの2つの開口から、中央送風口76を構成してもよい。すなわち、中央送風口76は、2以上の開口から構成してもよい。
【0061】
また、上記実施形態では、A<(B1+B2)<(C1+C2)<(D1+D2+D3)を満たすように形成したが、A<(B1+B2)=(C1+C2)<(D1+D2+D3)を満たすように形成してもよい。
すなわち、第1送風パイプ65及び第2送風パイプ66については、これらの上流側の端部から下流側の端部まで、内径を等しくしてもよい。
【0062】
また、たとえば、受け部40は、排泄物排出管51とエアチャンバ70とを結ぶ線上の高さが最も低くなるように、断面が略U字形又は略V字形に形成することができる。そして、第1送風パイプ65及び第2送風パイプ66は、受け部40の下方であって排泄物排出管51とエアチャンバ70とを結ぶ線の両側をそれぞれ通って、分岐部60からエアチャンバ70まで至るように形成することができる。