【文献】
日本瓦斯株式会社,携帯電話でガスの配送業務プロセスを管理,流通ネットワーキング,(株)日工・テクノリサーチ,2011年 5月10日,通巻265号,p.15-16
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記配送可能本数を算出するステップは、前記各配送員の休暇データに基づき、前記一定期間の配送予定日が休暇でないことを示す同一の配送拠点に所属する各配送員の1日に配送可能なガスボンベの本数を前記配送予定日毎に合計し、前記一定期間の配送予定日毎の配送可能本数を算出するステップを含むことを特徴とする請求項3または4に記載の方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、各配送拠点における日毎の配送予定本数が決定する一方で、現実的には、配送拠点毎に配送能力、すなわち1日当りの配送可能本数が異なる。配送拠点毎に配送能力が異なるのは、配送拠点毎の配送エリアにおいて需要家数やガスの使用量が異なり、これらに基づいて配送員の体制を組んでいるためである。また、配送予定本数は、顧客の使用実績に大きく影響するため、必ずしも日々平均的になるとは限らず、ある日は配送可能本数に対して配送予定本数が多いにも関わらず、その翌日は少ない、などといった非効率なケースが発生している。そのため、一定期間内の配送予定本数に対し、配送可能本数を用いて、配送予定本数、延いては配送予定日の調整が行われている(本明細書では、当該配送予定本数の調整、または配送予定日の調整までも含めて平準化と呼ぶ)。具体的には、配送順位を優先度付けし、配送予定本数が配送可能本数内に収まるように、人の手(例えば配送管理者)によって、配送予定本数の一部を、予め決定された配送予定日より前または後の日に振り分け直している。これを一定期間(例えば1週間)先までの配送予定日のものに対して行っている。ここで、一定期間と範囲を設けているのは、例えば、交通状況などにより平準化済みの配送予定本数通りに配送できないことや、新たに配送が必要なガス容器の本数は日々増減することから、あまり先のものまで含めて平準化しても、結局のところ、一定期間経過した後、再度平準化する必要があるだろうという考えに基づいている。
【0008】
また、1日当りの配送可能本数は、同一の配送拠点においても日毎に異なる。すなわち、1日当りの配送可能本数は、同一の配送拠点に所属する各配送員の配送可能本数の合計であるが、各配送員の配送可能本数は能力に応じて異なり、かつ日毎に出勤する配送員は異なるためである。
【0009】
さらに、平準化の際、平準化の除外対象となる顧客やガス容器が存在する。例えば、顧客により曜日や日程が指定され、配送予定日の変更ができない場合などである。このような場合、これらに係るガス容器を除外本数としてカウントし、予め配送可能本数から減じた上(すなわち先に配送可能本数に振り分ける)で平準化を行っている。
【0010】
以上の平準化作業を、配送管理者、または配送員などがデータを直接参照しながら行っており、非常に手間となっている。また、上述の通り、交通状況などにより、平準化済みの配送予定本数通りに配送できない場合や、新たに配送が必要なガス容器も日々発生する場合もあるため、平準化済みの配送予定本数のライフサイクルはそれほど長くなく、定期的に当該平準化作業を行う必要がある。
【0011】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、一定期間のLPガス容器の配送予定本数を配送可能本数を用いて平準化し、予め決められた配送予定日を調整する方法を、コンピュータに実行させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、少なくとも配送員の識別データと前記配送員が1日に配送可能なガスボンベの本数とを格納する配送員データ記憶部と、少なくとも配送予定日と配送予定本数を格納する配送予定データ記憶部と、前記配送員の休暇データを格納する休暇データ記憶部とを備えた配送管理システムにおいて、一定期間の配送予定本数を前記配送員の配送能力に基づき平準化する方法であって、前記方法は、
前記配送管理システムのデータ取得手段が、前記配送予定データ記憶部から、一定期間の配送予定日の配送予定データを抽出するステップと、
前記データ取得手段が、前記配送員データ記憶部から、配送員のデータを抽出するステップと、
前記データ取得手段が、前記休暇データ記憶部から、前記抽出した配送員の休暇データを抽出するステップと、
前記配送管理システムの配送可能本数計算手段が、前記抽出した休暇データに基づき、前記一定期間の配送予定日が休暇でないことを示す配送員の前記1日に配送可能なガスボンベの本数を配送予定日毎に合計し、前記一定期間の配送予定日毎の配送可能本数を算出するステップと、
前記配送可能本数計算手段が、前記一定期間の配送予定日毎の配送可能本数を合計し、配送可能本数計を算出するステップと、
前記配送管理システムの配送予定本数計算手段が、前記抽出した配送予定データの配送予定本数を合計し、配送予定本数計を算出するステップと、
前記配送管理システムの平準化本数計算手段が、
第1の式
(配送予定日毎の配送可能本数/配送可能本数計)×配送予定本数計
に従って、前記一定期間の配送予定日毎の平準化本数を算出するステップと
を備えたことを特徴とする。
【0013】
また、前段落に記載の配送管理システムは、平準化処理の除外対象を格納する平準化除外データ記憶部をさらに備え、
前記データ取得手段が、前記平準化除外データ記憶部から、平準化除外データを抽出するステップと、
前記配送管理システムの平準化除外本数計算手段が、前記抽出した平準化除外データに基づき、平準化処理の除外対象とする配送予定本数を配送予定日毎に合計し、前記一定期間の日毎の平準化除外本数を算出するステップと
をさらに備え、前記平準化本数を算出するステップは、
第2の式
((配送予定日毎の配送可能本数/配送可能本数計)×配送予定本数計)−配送予定日毎の平準化除外本数
に従って、前記一定期間の配送予定日毎の平準化本数を算出するステップと
を備えたことを特徴とする。
【0014】
さらに、前段落に記載の配送管理システムは、
配送予定データ記憶部は、前記ガスボンベに対するガス切れのリスク係数である配送間隔をさらに格納し、
前記データ取得手段が、前記抽出した配送予定データを、前記配送予定日および前記配送間隔に基づき、ソートするステップであって、前記ソートするステップは、前記抽出した平準化除外データに基づき、平準化処理の除外対象とする配送予定データを除外してソートする、ソートするステップと、
前記配送管理システムの配送予定振分手段が、前記抽出した配送予定データの配送予定本数を配送予定日毎に合計し、前記一定期間の配送予定日毎の配送予定本数を算出するステップであって、前記抽出した配送予定データの配送予定本数を合計するステップは、前記抽出した平準化除外データに基づき、平準化処理の除外対象とする配送予定データを除外して合計する、算出するステップと、
前記配送予定振分手段が、前記配送予定日毎の配送予定本数から前記配送予定日毎の平準化除外本数を減算し、前記一定期間の配送予定日毎の振分予定本数を算出するステップと、
前記配送予定振分手段が、前記一定期間の配送予定日の初日から順番に前記ソートした配送予定データの配送予定日を調整するステップであって、前記調整するステップは、
前記初日に係る、前記配送予定日毎の振分予定本数と平準化本数を比較するステップと、
前記比較した振分予定本数が前記比較した平準化本数より多い場合、超過分の配送予定日を翌日に更新するステップと、
前記比較した平準化本数が前記比較した振分予定本数より多い場合、その差分の翌日配送予定分の配送予定日を前日に更新するステップであって、以降、前記初日の翌日の配送データに対し、前記一定期間の配送予定日の最終日まで配送予定日毎に前記調整するステップを繰り返す、更新するステップと、
を含む、調整するステップと
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
以上説明したように、本発明によれば、一定期間のLPガス容器の配送予定本数を配送可能本数を用いて平準化し、配送予定日の変更ができないものを考慮しつつ、予め決められた配送予定日を調整することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態に係る配送システムを詳細に説明する。
【0018】
まず始めに、ガス容器の配送システムの概要を説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るネットワーク構成を示す図である。
図1において、本社に設置された配送サーバー101が、ネットワーク102を介して、各配送拠点の配送を一元で管理する配送センターに設置された複数のクライアントコンピューター103a、103b、・・・、103n(以下、クライアントコンピューター103と呼ぶ)と、およびネットワーク104を介して、複数のモバイル端末105a、105b、・・・、105n(以下、モバイル端末105と呼ぶ)と通信を行うよう構成されている。さらに、モバイル端末105は、短距離無線通信技術(例えば、Bluetooth(登録商標)など)を介して、配送車に搭載されている複数のカーナビ106a、106b、・・・、106n(以下、カーナビ106と呼ぶ)と通信を行うよう構成されている。
【0019】
配送サーバー101は、配送拠点から翌日に配送すべきガス容器のデータと、本日、配送すべきであったが配送できなかったガス容器のデータとを合算して、配送拠点毎の配送データを生成する。その後、配送サーバー101は、生成した配送データを配送拠点に所属する各配送員に振り分け、配送員別配送データを生成する。
【0020】
配送サーバー101は、また、配送員のモバイル端末105からの配送データ要求に応答して、ネットワーク104を介して、配送員に対応する配送員別配送データを送信する。さらに、配送サーバー101は、配送員による配送作業データ、または配送残データをモバイル端末105から受信し、受信したデータを用いて配送サーバー101が有する記憶部を更新する。
【0021】
クライアントコンピューター103は、配送センターのユーザーによって使用される端末である。ユーザーは、クライアントコンピューター103を介して配送サーバー101に接続し、配送状況の確認、配送データの作成指示など、配送業務を専用で行う。本実施形態では、クライアントコンピューター103を配送センターに設置しているが、配送サーバー101と同じく本社に設置することも、配送拠点に配置することもできる。
【0022】
モバイル端末105は、配送拠点の各配送員が所有する端末である。配送員は、モバイル端末105を介して配送サーバー101に接続し、配送データ要求を送信する。配送データを受信すると、配送員は、モバイル端末105からカーナビ106に、配送データに含まれる顧客の住所データ(郵便番号、住所、および緯度/経度情報など)を送信する。
【0023】
カーナビ106は、配送車に搭載され、配送員によって使用される。モバイル端末105から住所データを受信すると、対応する複数の地点を認識し、配送員の配送を支援するデータとして利用され得る。
【0024】
次に、
図2のブロック図を参照して、上述した配送サーバー101の構成を詳細に説明する。なお、
図2では、単一のコンピュータシステムを想定し、必要な機能構成だけを示しているが、配送サーバー101を、複数のコンピュータシステムによる多機能の分散システムの一部として構成することもできる。
【0025】
配送サーバー101は、CPU201に、システムバス202を介してRAM203、入力装置204、出力装置205、通信制御装置206および不揮発性記憶媒体(ROMやHDDなど)で構成される記憶装置207が接続された構成を有する。記憶装置207は、配送システムの各機能を奏するためのソフトウェアプログラムを格納するプログラム格納領域と、随時取得するデータや処理結果としてのデータなどを格納するデータ格納領域とを備えている。以下に説明するプログラム格納領域の各手段は、実際は独立したソフトウェアプログラム、そのルーチンやコンポーネントなどであり、CPU201によって記憶装置207から呼び出されRAM203のワークエリアに展開されて、データベースなどを適宜参照しながら順次実行されることで、各機能を奏するものである。
【0026】
データ格納領域は、本発明に関連するものだけを列挙すると、配送予定データ記憶部221、配送員データ記憶部222、休暇データ記憶部223、および平準化除外データ記憶部224を備える。何れも、記憶媒体207内に確保された一定の記憶領域である。
【0027】
配送予定データ記憶部221は、配送予定日や本数など、配送予定に関する情報を格納する。一実施形態では、配送予定データ記憶部221は、
図3に示されるように、顧客を識別する「顧客ID」、「配送予定日」、配送予定のガス容器の容量を示す「容量」、配送予定本数を示す「本数」、以下で詳細に説明するガス切れのリスク係数である「配送間隔」、および配送員が所属する配送拠点を識別する「配送拠点コード」、を格納する。
【0028】
配送員データ記憶部222は、配送員の名前、所属する配送拠点など、配送員に関する情報を格納する。一実施形態では、配送員データ記憶部222は、
図4に示されるように、配送員を識別する「配送員コード」、配送員の氏名を示す「名前」、配送員の配送能力を示す「ランク」、配送能力に対して超過して配送するガス容器を割り当ててよいかを示す「超過割当係数」、および配送拠点コードを格納する。特に、「ランク」は、一実施形態では、配送員が一日に配送することができるガス容器の本数そのものを格納することができる。また、この場合、「ランク」に「超過割当係数」を掛けることで、配送員に一日に割り当ててよい超過本数を加味した本数を算出することができる。
【0029】
休暇データ記憶部223は、配送員の休日など、配送員の休暇に関する情報を格納する。一実施形態では、休暇データ記憶部223は、
図5に示されるように、ユニーク値である「ID」、「配送員コード」、および配送員の固定の休日を示す「休暇曜日ID」を格納する。特に、「休暇曜日ID」は、一実施形態では、「1」が日曜、「2」が月曜、などと曜日毎に特定の数字を割り当てて格納することができる。また、
図6は別の実施形態であり、ユニーク値である「ID」、「配送員コード」、「休暇予定日」、および全休、半休など休暇の種類を示す「休暇種別」を格納する。特に、「休暇種別」は、一実施形態では、全休の場合は「0」、半休の場合は「1」を格納することができる。なお、
図6を別の実施形態と示したが、
図5および6に示す両方の休暇データを併用することもできる。
【0030】
平準化除外データ記憶部224は、平準化処理の対象から除外する顧客など、平準化除外対象に関する情報を格納する。一実施形態では、平準化除外データ記憶部224は、
図7に示されるように、「顧客ID」、および平準化処理の対象から除外する理由の種類を示す「平準化除外種別」を格納する。平準化処理の対象から除外する理由とは、例えば顧客から日付指定があった場合や、顧客が飲食店などで毎日必ず配送する場合、ガス切れが発生し確実に配送が必要な場合などである。このような場合、予め決定された配送予定日を平準化処理により調整することは適切ではないため、処理対象から除外する。なお、
図8に示す平準化除外データは、あくまでも一実施形態であり、例えば除外する理由毎に別々のデータとして管理、記憶することもできる。
【0031】
プログラム格納領域に格納されているソフトウェアプログラムは、本発明に関連するものだけを列挙すると、データ取得手段211、配送可能本数計算手段212、配送予定本数計算手段213、平準化除外本数計算手段214、平準化本数計算手段215、および配送予定振分手段216を備えている。
【0032】
データ取得手段211は、データ格納領域の記憶部から、所定のデータを取得する。まず、配送予定データ記憶部221から、一配送拠点の、一定期間(例えば向こう1週間)の配送予定日の配送予定データを抽出する。次に、配送予定データ記憶部222から、一配送拠点の配送員データを抽出する。配送員データを抽出すると、休暇データ記憶部223から、休暇データを抽出する。また、配送予定データを抽出すると、平準化除外データ記憶部224から、一定期間の平準化除外データを抽出する。また、配送予定データを抽出する際、または抽出した後、配送予定データを所定の順番でソートする。
【0033】
配送可能本数計算手段212は、抽出した配送員データのランクを合計し、休暇データを考慮した上で、一定期間の日毎の配送可能本数を算出する。また、日毎の配送可能本数を合計し、一定期間の配送可能本数の合計(以下、配送可能本数計と呼ぶ)を算出する。
【0034】
配送予定本数計算手段213は、抽出した配送予定データの(配送予定)本数を合計し、一定期間の配送予定本数の合計(以下、配送予定本数計と呼ぶ)を算出する。
【0035】
平準化除外本数計算手段214は、抽出した配送予定データ、および抽出した平準化除外データから、一定期間の日毎の平準化除外本数を算出する。
【0036】
平準化本数計算手段215は、算出した日毎の配送可能本数、配送可能本数計、および配送予定本数計から、一定期間の日毎の平準化本数の中間データ(以下、平準化本数(中間)と呼ぶ)を算出する。平準化本数(中間)は、未だ平準化除外本数が考慮されていない段階の本数であり、最終的な平準化本数と区別するために、本明細書では中間データとしている。また、平準化本数計算手段215は、算出した平準化本数(中間)、および日毎の平準化除外本数から、平準化本数の最終データ(以下、平準化本数と呼ぶ)を算出する。
【0037】
配送予定振分手段216は、抽出した配送予定データから、配送予定日毎の配送予定本数を合計し、そこから日毎の平準化本数を減算することで日毎の振分予定本数を算出する。さらに日毎の振分予定本数と日毎の平準化本数を比較することで、配送予定データを振り分ける。
【0038】
次に、
図8のフローチャート、および
図9−13の表を参照して、一実施形態に係る平準化本数計算処理を詳細に説明する。
【0039】
まず、配送予定データ記憶部221に記憶された配送予定データ(
図3)から、平準化処理を実施する一配送拠点の配送拠点コードと一致し、かつ配送予定日が一定期間のものである配送予定データを抽出する(ステップ801)。ここで、一定期間とは、平準化処理の対象とする期間であり、例えば処理日の翌日から1週間などである。別の実施形態では処理日の翌々日から1週間とすることや、期間を設けずに一配送拠点に係る配送予定データ全てを対象とすることもできる。
【0040】
次に、配送員データ記憶部222に記憶された配送員データ(
図4)から、平準化処理を実施する一配送拠点の配送拠点コードと一致する配送員データを抽出する(ステップ802)。なお、ステップ801および802は、何れが先に処理されてもよい。
【0041】
続いて、休暇データ記憶部223に記憶された休暇データ(
図5および/または
図6)から、ステップ802で抽出した配送員データの配送コードと一致する休暇データを抽出する(ステップ803)。
図5に示す休暇データは、配送員の休暇が曜日で固定である場合のデータ例である。一方、
図6に示す休暇データは、配送員の休暇が日付指定である場合のデータ例である。いずれか一方、または両方を用いることができる。両方を用いる場合は、例えば配送員の休暇が曜日固定であるが、不定期に休日を設定する場合などである。
図6に示す休暇データの休暇種別(「0」:全休、「1」:半休)は、以下に詳細に示すように配送可能本数の算出の際、用いることができる。
【0042】
続いて、一定期間の日毎の配送可能本数を算出し、それらの合計である配送可能本数計を算出するために、一定期間の初日の日付データを取得し(ステップ804)、ステップ803で抽出した休暇データに同日の休暇データが存在するか判定する(ステップ805)。存在する場合、休暇データが存在する配送員(すなわち一定期間の初日が休日である配送員)のランク(配送可能本数)を、配送拠点の配送可能本数に含むことはできないため、ステップ802で抽出した配送員データから、休暇データが存在する配送員に係るデータ以外の配送員データのランクを合計し、一配送拠点における一定期間の初日の配送可能本数を算出する(ステップ806)。また、ランクを合計する際、例えば、休暇データの休暇種別が半休を示す場合はランクの半数を合計する、などとすることもできる。
【0043】
ステップ805において、休暇データが存在しない場合(すなわち一定期間の初日が休日である配送員はいない場合)、ステップ802で抽出した配送員データ全てのランクを合計し、一配送拠点における一定期間の初日の配送可能本数を算出する(ステップ807)。
【0044】
続いて、ステップ806またはステップ807で算出した配送可能本数を、配送可能本数計(初期値0)に加算する(ステップ808)。次に、取得した日付データ(すなわち直前に配送可能本数を算出した日付のデータ)が、一定期間の最終日であるかの判定を行う(ステップ809)。最終日でない場合(すなわち未だ処理すべきデータが存在する場合)、一定期間の次の日付データを取得し(ステップ810)、一定期間の最終日まで、ステップ805から809を繰り返す。これにより、ステップ808で加算された配送可能本数計が、一定期間内の全ての日付の配送可能本数を合計した値になる。なお、配送可能本数計は、一定期間内の全ての日付に対して配送可能本数を合計すればよく、上述したように一定期間の初日から最終日までを順番に処理する必要がないことは容易に理解されよう。
【0045】
上述のように、ステップ801からステップ810を実行すると、
図9に例示する配送可能本数データが算出されることになる。
図9は、配送予定日が一定期間(4月1日〜4月7日の1週間)の日毎の配送可能本数と、その合計(=配送可能本数計)を示すものである。
【0046】
図8に戻り、ステップ809において、取得した日付データが一定期間の最終日であった場合、ステップ801において抽出した配送予定データの(配送予定)本数を合計し、一定期間の配送予定本数計を算出する(ステップ811)。なお、ステップ811は、ステップ801において配送予定データを抽出した後であれば、ステップ811までにいつでも実行することができる(例えばステップ801と802との間など)。
【0047】
上述のように、ステップ811を実行すると、
図10に例示する配送予定本数データが算出されることになる。
図10は、
図9と同様に、配送予定日が一定期間の日毎の配送予定本数と、その合計(=配送予定本数計)を示すものである。
【0048】
図8に戻り、続いて、一定期間の日毎の平準化本数(中間)を算出する(ステップ812)。これは次の式1を用いて算出する。
(配送可能本数/配送可能本数計)×配送予定本数計 式1
【0049】
式1における配送可能本数は、ステップ806または807において算出した、一定期間内の任意の1日の配送可能本数である。すなわち、式1は、一定期間に対する当該任意の1日の配送可能本数の割合を、配送予定本数計に乗ずることにより、配送予定本数を平準化することを意味する。また、式1は、小数点以下を切り上げて計算する。これは、日毎の平準化本数(中間)を合計しても、配送予定本数計に満たなくなってしまうことを防ぐためである。
【0050】
上述のように、ステップ812を実行すると、
図11に例示する平準化本数(中間)データが算出されることになる。
図11は、配送予定日が一定期間の日毎の平準化本数(中間)と、その合計を示すものである。なお、
図11では、計算の途中経過を明確にするため、式1の計算結果を配送予定数(中間)として示し、それに小数点以下の切り上げを行った結果を小数点以下切り上げとして示している。ここで小数点以下の切り上げを行った場合、日毎の平準化本数(中間)の合計(
図11では、764本)が、配送予定本数計(760本)を上回ってしまう場合がある。これを補正するため、超過分(4本)を一定期間の最終日の小数点以下切り上げ後の本数から減算する(-4本)。これにより、平準化本数(中間)の合計が、配送予定本数計に補正される。なお、超過分を一定期間の最終日において減算するのは、配送可能なガス容器は早めに配送するという考えなどに基づくが、一定期間で平均的に減算したり、平準化本数(中間)が配送可能本数を上回る本数が最も多いい日から減算することもできる。
【0051】
図8に戻り、続いて、平準化除外データ記憶部224に記憶された平準化除外データ(
図7)から、ステップ801において抽出した配送予定データの顧客IDと一致する平準化除外データを抽出する(ステップ813)。ステップ801において抽出した配送予定データの配送予定日毎に、ステップ813において抽出した平準化除外データの顧客IDと一致する配送予定データの(配送予定)本数を合計し、一定期間の日毎の平準化除外本数を算出する(ステップ814)。なお、ステップ813および814は、ステップ801において配送予定データを抽出した後であれば、ステップ813までにいつでも実行することができる(例えばステップ801と802との間など)。
【0052】
上述のように、ステップ813および814を実行すると、
図12に例示する平準化除外データが算出されることになる。
図12は、配送予定日が一定期間の日毎の平準化除外本数と、その合計を示すものである。
【0053】
図8に戻り、続いて、一定期間の日毎の平準化本数を算出する(ステップ815)。これは次の式2を用いて算出する。
平準化本数(中間)−平準化除外本数 式2
【0054】
式2における平準化本数(中間)は、ステップ812において算出した、一定期間内の任意の1日の平準化本数(中間)である。同様に、平準化除外本数は、ステップ814において算出した平準化除外本数である。
【0055】
上述のように、ステップ815を実行すると、
図13に例示する平準化本数データが算出されることになる。
図13は、配送予定日が一定期間の日毎の平準化本数と、その合計を示すものである。なお、ステップ815を実行すると、平準化処理は終了する。
【0056】
以上により、一定期間の日毎の平準化本数が算出され、次にこの日毎の平準化本数に対し、配送予定本数の振り分けを行い、配送予定日を調整する。
図14のフローチャートを参照して、一実施形態に係る配送予定振分処理を詳細に説明する。
【0057】
まず、ステップ801で抽出した配送予定データを、配送予定日(昇順)、ガス切れのリスク係数である配送間隔(昇順)の優先順位でソートする(ステップ1401)。この際、平準化除外データに係る配送予定データは除いた上でソートする。ここで、配送間隔は、次の式3を用いて算出する。
(ガス容器容量×産気率)/予測算定基準 式3
【0058】
式3におけるガス容器容量は、例えば、上述した
図3における「容量」である。また、
産気率は、液体であるLPガス(容量の単位はkg)が気化した場合の体積(m
3)への換算率であり、これは気温により変動する。予測算定基準は、ある基点日以降の予測使用量(m
3)を当該基点日以降の日数で割ったものであり、日毎の平均予測使用量である。ここで、予測使用量は、毎月の検針時の使用実績などに基づいて予め算出される値である。したがって、配送間隔とは、ガス容器容量のLPガスを使い切る(ガス切れを起こす)までの予測日数である。そのため、配送間隔の値が少ないほど、ガス切れのリスクは高くなり、配送の優先順位は高くなる。
【0059】
また、本ステップにおけるソート結果(並び順)が、配送予定データの振り分け優先順位となり、別の実施形態では、配送予定日(昇順)などの優先順位パラメータを別の項目に変更し、またはこれらに対し新たな項目を追加し、ソートすることができる。
【0060】
続いて、一定期間の日毎の振分予定本数を算出する(ステップ1402)。これは、本来であれば、一定期間の任意の1日に対し、配送予定データを振り分けるべき本数であり、次の式4を用いて算出する。
配送予定本数−平準化除外本数 式4
【0061】
式4における配送予定本数は、ステップ801で抽出した配送予定データから、配送予定日毎に(配送予定)本数を合計したものである。
【0062】
続いて、一定期間の初日の日付データを取得し(ステップ1403)、一定期間の初日の平準化本数と振分予定本数との比較を行う(ステップ1404)。これは、振分予定本数が平準化本数内に収まるかどうか判定するものであり、平準化本数内に収まらない場合は、ステップ1401の優先順位で振り分け処理を行い、超過分は翌日の配送分に振り分ける。
【0063】
振分予定本数が平準化本数より多いい場合、取得した日付データと同日の配送予定日の配送予定データを1レコード分取得する(ステップ1405)。この際、取得するレコードは、ステップ1401でソートした順番である。これにより、以下に詳細に示す振り分け処理の優先順位が決定される。
【0064】
続いて、取得した配送予定データの(配送予定)本数を、取得した日付データと同日の配送予定日の配送分として振り分ける(ステップ1406)。ここで「振り分ける」や「振り分け処理」には、取得した日付データで配送予定日を更新することを含む。なお、元の配送予定日と更新しようとする配送予定日が同日の場合は、更新しなくてもよい。一方、振り分け対象となる配送予定本数は必ずしも1本とは限らない。そのため、例えば、配送予定本数が2本で、平準化本数に対して振り分けることができる残りの本数が1本であっても、配送予定本数2本を振り分ける。これは、顧客(配送先)が同一のガス容器を、わざわざ複数回配送するような非効率な事態を避けるためである。
【0065】
続いて、平準化本数に対して振り分けることができる残りの本数がまだあり、さらに振り分け処理を行うことができるかどうか判定する(ステップ1407)。これは、例えば、振り分け処理済みの配送予定本数をカウントしておき、平準化本数と比較することで判定することができる。
【0066】
さらに振り分け処理を行うことができる場合、振り分け処理(ステップ1405から1407)を繰り返す。振り分け処理を行うことができない場合、取得した日付データと同日の配送予定日の配送予定データにおいて、振り分け処理を行っていないデータ(以下、未振り分け分データと呼ぶ)があるかどうか判定する(ステップ1408)。
【0067】
未振り分け分データがない場合、ステップ1417に進む。一方、未振り分け分データがある場合、未振り分け分データの配送予定本数を翌日の配送予定日の配送分として(すなわち翌日の平準化本数に対して)、優先的に振り分ける(ステップ1409)。この振り分け処理も、ステップ1405から1407の振り分け処理同様、ステップ1401でソートした順番で行うことができるが、この際、翌日の平準化本数さえも超えて、未振り分け分データの配送予定本数が存在する場合は、さらに翌々日の平準化本数に対して振り分け処理を行う。これを未振り分け分データの配送予定本数の振り分けが完了するまで繰り返す。しかしながら、このようなケースは稀であり、処理が煩雑になるため、図示していない。
【0068】
続いて、ステップ1409において翌日の平準化本数に対して、未振り分け分データの振り分け処理を行ったため、翌日の平準化本数から未振り分け分の本数を減算する(ステップ1410)。本ステップ後、ステップ1417に進む。
【0069】
一方、ステップ1404において、振分予定本数が平準化本数以内の場合、取得した日付データと同日の配送予定日の配送予定データを全て振り分ける(ステップ1411)。この振り分け処理も、ステップ1405から1407の振り分け処理同様、ステップ1401でソートした順番で行うことができるが、最終的には取得した日付データと同日の配送予定日の配送予定データの全てに対して振り分け処理を行うことになるため、順番は不問である。
【0070】
続いて、平準化本数に対して振り分けることができる残りの本数がまだあり、さらに振り分け処理を行うことができるかどうか判定する(ステップ1412)。さらに振り分け処理を行うことができない場合、すなわち振分予定本数と平準化本数が同数である場合、ステップ1417に進む。
【0071】
一方、さらに振り分け処理を行うことができる場合、すなわち平準化本数より振分予定本数が少ない場合、翌日分の配送予定データを前倒しで振り分けることができる。この場合、取得した日付データの翌日の配送予定日の配送予定データを1レコード分取得する(ステップ1413)。続いて、取得した翌日分の配送予定データの(配送予定)本数を、取得した日付データと同日の配送予定日の配送分として振り分ける(ステップ1413)。
【0072】
続いて、平準化本数に対して振り分けることができる残りの本数がまだあり、さらに振り分け処理を行うことができるかどうか判定する(ステップ1415)。さらに振り分け処理を行うことができる場合、振り分け処理(ステップ1413から1415)を繰り返す。振り分け処理を行うことができない場合、ステップ1414において翌日分の配送予定データの配送予定本数の振り分け処理を行ったため、翌日の振り分け予定本数から振り分け済分の本数を減算する(ステップ1416)。振り分け済分の本数は、ステップ1414において振り分け処理を行った配送予定本数の合計である。本ステップ後、ステップ1417に進む。
【0073】
ステップ1417において、取得した日付データ(すなわち直前に振り分け処理を行った日付のデータ)が、一定期間の最終日であるかの判定を行う。最終日でない場合(すなわち未だ処理すべきデータが存在する場合)、一定期間の次の日付データを取得し(ステップ1418)、一定期間の最終日まで、ステップ1404から1417を繰り返す。これにより、一定期間の初日から最終日までの全ての配送予定データに対し、振り分け処理を行うことができる。なお、ステップ1417において、取得した日付データが一定期間の最終日である場合、配送予定振分処理は終了する。