【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、イバンドロン酸又はその薬学的に許容される塩もしくはそれらの水和物、及びビタミンDを含む、骨粗しょう症予防又は治療用組成物を提供する。
【0011】
本発明によれば、前記組成物は、イバンドロン酸又はその薬学的に許容される塩もしくはそれらの水和物、及びビタミンDを含む、固定単位剤形の複合剤(fixed dosage combination)であってもよい。すなわち、本発明に係る前記骨粗しょう症予防又は治療用組成物は、1回の投薬で、2つの有効成分であるイバンドロン酸又はその薬学的に許容される塩もしくはそれらの水和物、及びビタミンDを摂取することが可能な複合剤であってもよい。例えば、前記組成物は、イバンドロン酸又はその薬学的に許容される塩もしくはそれらの水和物、及びビタミンDを含む錠剤であってもよい。
【0012】
本発明に係る前記組成物は、イバンドロン酸又はその薬学的に許容される塩もしくはそれらの水和物を含む顆粒、及びビタミンDを含む、骨粗しょう症予防又は治療用組成物であってもよい。
【0013】
有効成分であるイバンドロン酸又はその薬学的に許容される塩もしくはそれらの水和物の顆粒を製造すると、前記ビタミンDとの密度や粒度などの物理的性質の差を減少させることができるため、固定単位剤形の複合剤を製造する際に、均一な物性を有する複合剤を容易に製造することができる。
【0014】
イバンドロン酸又はその薬学的に許容される塩もしくはそれらの水和物を顆粒とせずに、直ちにビタミンDと混合すると、スティッキング(sticking)が見られ、及び流動性が不良であって、錠剤などの固定単位剤形の複合剤を製造する際に問題が発生するおそれがある。
【0015】
前記イバンドロン酸又はその薬学的に許容される塩もしくはそれらの水和物を含む顆粒は、乾式顆粒化工程によって製造することができる。或いは、前記イバンドロン酸又はその薬学的に許容される塩もしくはそれらの水和物を含む顆粒は、湿式顆粒化工程によって製造することができる。
【0016】
好ましくは、前記顆粒は乾式顆粒化工程によって製造することができる。乾式顆粒化工程によって顆粒を製造すると、前記顆粒製造工程中に、有効成分であるイバンドロン酸又はその薬学的に許容される塩もしくはそれらの水和物に熱が加えられないため、前記有効成分を安定に維持することができる。また、製造工程の条件を一定に維持することが容易であるから、生成される顆粒の物性変化が少なく、均一な物性の顆粒を製造することができ、これにより最終的に生成される組成物の物性も均一に維持することができる。また、前記乾式顆粒化工程によって製造された顆粒は、ビタミンDとの密度差が少ないため、前記顆粒と前記ビタミンDを全て含む固定単位剤形の複合剤の製造の際に、前記顆粒と前記ビタミンDとを均一に混合することができる。
【0017】
本発明において、前記顆粒は、0.3g/mL〜0.75g/mLの密度を有してもよい。前記顆粒が前記範囲の密度を有するとき、ビタミンDと前記顆粒の密度差が少なく、組成物の製造の際に均一に混合することができる。例えば、前記顆粒は0.4g/mL〜0.7g/mLの密度を有することができ、好ましくは0.5g/mL〜0.65g/mLの密度を有する。
【0018】
本発明において、前記顆粒は、前記顆粒の約30重量%以上が、30メッシュ以上80メッシュ以下(メッシュ:標準規格KSA5101−1による)の粒度を有することができる。前記の粒度を有する場合、ビタミンDと類似の粒度を有するため、前記顆粒と前記ビタミンDを含む固定単位剤形の複合剤の製造の際に、前記ビタミンDと前記顆粒とが均一に混合されて、最適の薬効を示す複合剤を製造することができる。好ましくは、前記顆粒は、前記顆粒の約50重量%以上が、30メッシュ以上80メッシュ以下の粒度を有することができる。すなわち、本発明に係る組成物に含まれる前記顆粒は、直径が類似であって均一な粒度を有することができ、その結果、前記顆粒を含む複合剤などの組成物の製造の際に、均一な薬理効果を有する組成物を得ることができる。
【0019】
本発明に係る前記組成物は、賦形剤、滑沢剤、崩壊剤などの添加剤をさらに含んでもよい。
【0020】
前記賦形剤は、乳糖又はその水和物、各種澱粉、白糖、マンニトール、ソルビトール、無機塩又はその混合物を含んでもよい。前記滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ステアリン酸、二酸化珪素又はこれらの混合物を含んでもよい。前記崩壊剤としては、クロスポビドン、クロスカルメロースナトリウム、澱粉グリコール酸ナトリウム又はこれらの混合物を含んでもよい。
【0021】
本発明に係る前記組成物に含まれる顆粒は、賦形剤及び滑沢剤をさらに含んでもよい。前記賦形剤としては乳糖、その水和物、セルロース又はこれらの混合物を使用してもよい。例えば、前記顆粒は、乳糖水和物及び微結晶セルロースの混合物であってもよい。また、前記滑沢剤としてはステアリン酸マグネシウム、二酸化珪素又はこれらの混合物を使用してもよい。例えば、前記顆粒はステアリン酸マグネシウムとコロイド性二酸化珪素の混合物を含んでもよい。
【0022】
本発明に係る前記組成物は、前記顆粒の外部に滑沢剤及び崩壊剤をさらに含んでもよい。前記滑沢剤はステアリン酸マグネシウム、タルク、ステアリン酸又はこれらの混合物を使用してもよく、前記崩壊剤としてはクロスポビドン、クロスカルメロースナトリウム、澱粉グリコール酸ナトリウム又はこれらの混合物を使用してもよい。例えば、前記組成物は、顆粒の外部にさらにステアリン酸マグネシウムとクロスポビドンを含んでもよい。
【0023】
本発明によれば、前記組成物は、前記イバンドロン酸又はその薬学的に許容される塩もしくはそれらの水和物を75mg〜300mg含んでもよく、好ましくは100mg〜200mg含む。例えば、前記組成物は、イバンドロン酸又はその薬学的に許容される塩もしくはそれらの水和物を150mg含んでもよい。前記組成物に含まれるイバンドロン酸又はその薬学的に許容される塩もしくはそれらの水和物を前記含量の範囲で含む場合、ビタミンDと共に複合剤に製剤化することが容易であり得る。これに対し、イバンドロン酸又はその薬学的に許容される塩又はそれらの水和物の含量が300mgを超える場合、ビタミンDと共に複合剤に製剤化することが難しいおそれがある。
【0024】
本発明に係る前記組成物において、前記薬学的に許容される塩は、アンモニウム塩、アルカリ金属塩、アルカリ土金属塩又はアミノ酸塩であってもよい。例えば、前記薬学的に許容される塩はナトリウム塩であってもよい。
【0025】
本発明に係る前記組成物は、前記ビタミンDを12,000IU〜36,000IUで含んでもよく、好ましくは20,000IU〜30,000IUで含む。前記組成物が前記ビタミンDを前記含量の範囲内で含むと、骨粗しょう症の予防又は治療効果に優れると同時に、前記イバンドロン酸、その薬学的に許容される塩もしくはそれらの水和物と均一に混合されて、固定単位剤形の複合剤を効果的に形成することができる。また、前記組成物が前記ビタミンDを前記含量の範囲内で含むと、血液中のカルシウムを効果的に補充することができ、前記組成物を経口摂取向けのサイズに容易に剤形化することができる。
【0026】
本発明に係る前記組成物において、前記ビタミンDは、コレカルシフェロール(cholecalciferol)、カルシフェジオール(calcifediol)、カルシトリオール(calcitriol)、エルゴカルシフェロール又はその混合物であってもよく、好ましくはコレカルシフェロールである。例えば、前記ビタミンDはブチル化ヒドロキシトルエン(butylated hydroxytoluene、BHT)によって抗酸化処理された力価90,000IU/g〜120,000IU/gの濃縮コレカルシフェロール粉末であってもよい。
【0027】
本発明の前記組成物は、経口投与又は非経口投与(例えば、静脈内、皮下、腹腔内又は局所に適用)でき、投与量は、患者の体重、年齢、性別、健康状態、食事、投与時間、投与方法、排泄率又は疾患の症状の程度などによって、その範囲は様々である。本発明の前記組成物は、週1回又は毎月1回単一投与でき、組成物に含まれたイバンドロン酸又はその薬学的に許容される塩もしくはそれらの水和物、及びビタミンDなどの有効成分の含量に応じて、投与回数を適切に調節することができる。例えば、前記組成物は、毎月1回0.5mg/Kg〜30mg/Kg、好ましくは2mg/Kg〜10mg/Kgの量で投与できる。
【0028】
本発明は、イバンドロン酸又はその薬学的に許容される塩もしくはそれらの水和物、及びビタミンDを含む、骨粗しょう症予防又は治療用錠剤を提供する。
【0029】
本発明に係る錠剤は、イバンドロン酸又はその薬学的に許容される塩もしくはそれらの水和物を含む顆粒、及び前記ビタミンDを含んでもよい。
【0030】
本発明に係る錠剤に含まれる前記顆粒は、乾式顆粒化工程又は湿式顆粒化工程によって製造することができ、好ましくは乾式顆粒化工程によって製造される。前記乾式顆粒化工程によって製造された顆粒は、前記ビタミンDと類似の密度及び粒度を有するため、錠剤製造の際に、前記ビタミンDと均一に混合することができる。その結果として、均一な物性を有し、且つ有効成分であるイバンドロン酸又はその薬学的に許容される塩もしくはそれらの水和物及びビタミンDを高い用量で含有する、固定単位剤形の錠剤を製造することができる。
【0031】
本発明は、イバンドロン酸又はその薬学的に許容される塩もしくはそれらの水和物を含む顆粒を製造する段階、及び前記顆粒にビタミンDを添加して混合物を製造する段階を含む、骨粗しょう症予防又は治療用組成物の製造方法を提供する。
【0032】
前記骨粗しょう症予防又は治療用組成物の製造方法によれば、前記イバンドロン酸又はその薬学的に許容される塩もしくはそれらの水和物を含む顆粒を製造すると、前記顆粒は、前記ビタミンDと類似の密度を有してもよく、かつ均一な粒度を有してもよい。よって、前記顆粒をビタミンDと混合して固定単位剤形の複合剤などの骨粗しょう症予防又は治療用組成物を製造すると、均一な物性を有する骨粗しょう症予防又は治療用組成物を製造することができる。
【0033】
本発明の製造方法によれば、前記顆粒は乾式顆粒化工程によって製造することができる。すなわち、前記顆粒は水又は有機溶媒などの溶媒を使用せずに製造することができる。また、前記顆粒は湿式顆粒化工程によっても製造することができる。前記湿式顆粒化工程は、練合、造粒、乾燥及び整粒工程を含む通常の方法によって行ってもよい。
【0034】
前述したようにイバンドロン酸又はその薬学的に許容される塩もしくはそれらの水和物を用いて顆粒を形成すると、前記顆粒は0.3g/mL〜0.75g/mLの密度を有することができる。前記顆粒の密度が前記範囲の値であると、前記顆粒とビタミンDの密度差が少なく、複合剤の製造の際に互いに均一に混合することができる。
【0035】
前記顆粒は、好ましくは乾式顆粒化工程によって製造することができる。前記乾式顆粒化工程のように、水又は有機溶媒などの溶媒を使用せずに、有効成分としてのイバンドロン酸又はその薬学的に許容される塩もしくはそれらの水和物を含む顆粒を製造すると、前記有効成分を高温で加熱することなく顆粒を製造することができる。よって、前記イバンドロン酸又はその薬学的に許容される塩もしくはそれらの水和物が熱によって分解せず、前記組成物の製造中、安定に維持することができる。また、湿式顆粒化工程と比較して、前記乾式顆粒化工程は顆粒製造中の工程条件が一定に維持され、一定の密度及び粒度を有する顆粒を製造することができる。また、前記乾式顆粒化工程によって製造されたイバンドロン酸又はその薬学的に許容される塩もしくはそれらの水和物を含む顆粒は、0.5g/mL以上の密度を有するため、湿式顆粒化工程によって製造された顆粒に比べて、ビタミンDと類似の密度を有する。また、前記乾式顆粒化工程によって製造された顆粒は、約50重量%以上が30メッシュ〜80メッシュ(標準規格KSA5101−1)の均一な密度を有する。従って、前記乾式顆粒化工程によって製造された前記顆粒を用いて、イバンドロン酸又はその薬学的に許容される塩もしくはそれらの水和物、及びビタミンDを含む固定単位剤形の錠剤のような複合剤を製造する場合、イバンドロン酸又はその薬学的に許容される塩もしくはそれらの水和物とビタミンDを均一に混合することができるため、薬理効果のバラツキがない組成物を製造することができる。
【0036】
本発明の製造方法に係る前記顆粒の製造においては、イバンドロン酸又はその薬学的に許容される塩もしくはそれらの水和物に賦形剤及び滑沢剤を添加して、顆粒用混合物を製造する。前記顆粒用混合物を圧縮して圧縮物を製造した後、前記圧縮物を粉砕及び整粒して、前記顆粒を製造することができる。
【0037】
本発明の前記顆粒用混合物の製造において、前記賦形剤としては、乳糖、その水和物、セルロース又はこれらの混合物を使用してもよい。例えば、前記顆粒用混合物の前記賦形剤は、乳糖水和物と微結晶セルロースの混合物であってもよい。また、前記滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、二酸化珪素、又はこれらの混合物を使用してもよい。例えば、前記顆粒用混合物の製造において、前記滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウムとコロイド性二酸化珪素の混合物であってもよい。
【0038】
前記圧縮物は、前記顆粒用混合物を2MPa〜10MPaの圧力下で圧縮して製造することができる。好ましくは、前記圧縮物は3MPa〜9MPaの圧力下で圧縮して製造することができる。前記圧力下で前記顆粒用混合物を圧縮すると、前記ビタミンDと均一に混合できる密度及び粒度を有する顆粒を製造することができる。
【0039】
このように熱を加える工程を経ることなく特定の圧力下で圧縮し、粉砕して顆粒を製造する場合、熱により組成物中の有効成分が不安定になることを防ぐことができ、それにより含まれた有効成分の安定性を向上することができる。
【0040】
本発明に係る製造方法において、前記顆粒とビタミンDを含む混合物に滑沢剤及び崩壊剤の少なくとも一つを添加した後、これを打錠して錠剤を製造することができる。
【0041】
前記滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ステアリン酸、又はこれらの混合物を使用してもよく、前記崩壊剤としては、クロスポビドン、クロスカルメロースナトリウム、澱粉グリコール酸ナトリウム、又はこれらの混合物を使用してもよい。例えば、前記ビタミンDと前記顆粒を含む錠剤の製造において、滑沢剤としてはステアリン酸マグネシウムを使用してもよく、前記崩壊剤としてはクロスポビドンを使用してもよい。
【0042】
本発明の製造方法によって製造された前記錠剤は、各錠剤毎に薬理効果のバラツキがなく、物性が均一であって、経口用製剤として優れた物性を有する。