特許第5756175号(P5756175)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲーの特許一覧

特許5756175インターフェロン不使用治療におけるHCVウイルス動態の予測
<>
  • 特許5756175-インターフェロン不使用治療におけるHCVウイルス動態の予測 図000005
  • 特許5756175-インターフェロン不使用治療におけるHCVウイルス動態の予測 図000006
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5756175
(24)【登録日】2015年6月5日
(45)【発行日】2015年7月29日
(54)【発明の名称】インターフェロン不使用治療におけるHCVウイルス動態の予測
(51)【国際特許分類】
   C12N 15/09 20060101AFI20150709BHJP
   C12Q 1/68 20060101ALI20150709BHJP
   A61K 38/00 20060101ALI20150709BHJP
   A61P 31/14 20060101ALI20150709BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20150709BHJP
【FI】
   C12N15/00 AZNA
   C12Q1/68 A
   A61K37/02
   A61P31/14
   A61P43/00 111
【請求項の数】6
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2013-522238(P2013-522238)
(86)(22)【出願日】2011年8月3日
(65)【公表番号】特表2013-534138(P2013-534138A)
(43)【公表日】2013年9月2日
(86)【国際出願番号】EP2011063327
(87)【国際公開番号】WO2012016995
(87)【国際公開日】20120209
【審査請求日】2013年3月27日
(31)【優先権主張番号】61/370,903
(32)【優先日】2010年8月5日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591003013
【氏名又は名称】エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN−LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075270
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100096013
【弁理士】
【氏名又は名称】富田 博行
(74)【代理人】
【識別番号】100092967
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 修
(74)【代理人】
【識別番号】100135415
【弁理士】
【氏名又は名称】中濱 明子
(72)【発明者】
【氏名】チュウ,トム
(72)【発明者】
【氏名】ロパティン,ユーリ
(72)【発明者】
【氏名】シュルマン,ナンシー
【審査官】 小石 真弓
(56)【参考文献】
【文献】 LIVER INT.,2009年,VOL29,P57-67
【文献】 NATURE ,2009年,VOL461,P798-802
【文献】 HEPATOLOGY,2010年 3月26日,P421-429
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12Q 1/68
C12N 15/
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
BIOSIS/MEDLINE/WPIDS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの直接作用性抗ウイルス剤を含むインターフェロン不使用治療に対する、HCVに感染したヒト被験体の早期ウイルス負荷減少を予測するための方法であって、前記ヒト被験体由来の試料を提供すること、および一塩基多型rs12979860に存在するヌクレオチドを同定することを含み、ここで、前記被験体において、rs12979860において2つのCアレル存在する場合に、rs12979860に2つのCアレルが存在していない被験体に比較して、前記インターフェロン不使用治療による早期ウイルス負荷減少の可能性がより高いと予測され、
前記少なくとも1つの直接作用性抗ウイルス剤が、HCVプロテアーゼ阻害剤またはHCVポリメラーゼ阻害剤であり、
前記HCVプロテアーゼ阻害剤が、ダノプレビルであり、
前記HCVポリメラーゼ阻害剤が、RG7128である、方法。
【請求項2】
少なくとも1つの直接作用性抗ウイルス剤を含むインターフェロン不使用治療に対する、HCVに感染したヒト被験体の早期ウイルス負荷減少を予測するための方法であって、前記ヒト被験体由来の試料を提供すること、および一塩基多型rs12979860に存在するヌクレオチドを同定することを含み、ここで、前記被験体において、rs12979860において2つのTアレルまたは1つのTアレルおよび1つのCアレル存在する場合に、rs12979860に2つのCCアレルが存在している被験体に比較して、前記インターフェロン不使用治療による早期ウイルス負荷減少の可能性がより低いと予測され、
前記少なくとも1つの直接作用性抗ウイルス剤が、HCVプロテアーゼ阻害剤またはHCVポリメラーゼ阻害剤であり、
前記HCVプロテアーゼ阻害剤が、ダノプレビルであり、
前記HCVポリメラーゼ阻害剤が、RG7128である、方法。
【請求項3】
HCVに感染したヒト被験体において持続的ウイルス陰性化を達成するための、少なくとも1つの直接作用性抗ウイルス剤を含むインターフェロン不使用治療の期間を選択する方法であって、前記ヒト被験体由来の試料を提供すること、および一塩基多型rs12979860に存在するヌクレオチドを同定することを含み、ここで、前記被験体において、rs12979860において2つのCアレル存在する場合に、rs12979860に2つのCアレルが存在していない被験体に比較して、持続的ウイルス陰性化を達成するための前記インターフェロン不使用治療の期間がより短く選択され、
前記少なくとも1つの直接作用性抗ウイルス剤が、HCVプロテアーゼ阻害剤またはHCVポリメラーゼ阻害剤であり、
前記HCVプロテアーゼ阻害剤が、ダノプレビルであり、
前記HCVポリメラーゼ阻害剤が、RG7128である、方法。
【請求項4】
少なくとも1つの直接作用性抗ウイルス剤を含むインターフェロン不使用治療に対する、HCVに感染したヒト被験体の応答を予測するための方法であって、前記ヒト被験体由来の試料を提供すること、および一塩基多型rs12979860に存在するヌクレオチドを同定することを含み、ここで、前記被験体において、rs12979860において2つのCアレル存在する場合に、rs12979860に2つのCアレルが存在していない被験体に比較して、前記インターフェロン不使用治療に対して、前記被験体によって早期ウイルス陰性化または持続的ウイルス陰性化が達成される可能性がより高いと予測され、
前記少なくとも1つの直接作用性抗ウイルス剤が、HCVプロテアーゼ阻害剤またはHCVポリメラーゼ阻害剤であり、
前記HCVプロテアーゼ阻害剤が、ダノプレビルであり、
前記HCVポリメラーゼ阻害剤が、RG7128である、方法。
【請求項5】
少なくとも1つの直接作用性抗ウイルス剤を含むインターフェロン不使用治療に対する、HCVに感染したヒト被験体の応答を予測するための方法であって、前記ヒト被験体由来の試料を提供すること、および一塩基多型rs12979860に存在するヌクレオチドを同定することを含み、ここで、前記被験体において、rs12979860において2つのTアレルまたは1つのTアレルおよび1つのCアレル存在する場合に、rs12979860に2つのCアレルが存在している被験体に比較して、前記インターフェロン不使用治療に対して、前記被験体によって早期ウイルス陰性化または持続的ウイルス陰性化が達成されない可能性がより高いと予測され、
前記少なくとも1つの直接作用性抗ウイルス剤が、HCVプロテアーゼ阻害剤またはHCVポリメラーゼ阻害剤であり、
前記HCVプロテアーゼ阻害剤が、ダノプレビルであり、
前記HCVポリメラーゼ阻害剤が、RG7128である、方法。
【請求項6】
前記被験体が遺伝子型1のHCVに感染している、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬理学的治療に対するC型肝炎(HCV)感染患者の応答を予測するのに有用な方法に関する。
【背景技術】
【0002】
慢性C型肝炎のための標準治療は、ペグインターフェロンに加えてリバビリンの組み合わせである。標準治療での治療後、全持続的ウイルス陰性化(sustained virological response)(SVR)率は、およそ50%である2−4が、個々の患者がSVRを達成するかどうかを予測することは困難である。
【0003】
SVRを達成する可能性は、患者およびウイルス要因の群により変動する。例えば、より若い患者、白人およびアジア人患者、ならびに進行した肝線維症を伴わない個体は、治療後にHCV感染を一掃する可能性がより高い5−8。同様に、遺伝子型1ではなく、HCV遺伝子型2または3に感染している患者、ならびに血清中に低いベースラインHCV RNAレベルを有する患者は、治癒する可能性が最も高い2−4、6、8
【0004】
SVRのより正確な予測は、現在、治療開始後にのみ可能である。HCV遺伝子型にかかわらず、治療4または12週後にHCV RNAを一掃する個体は、持続性ウイルス血症を有するものよりも、SVRを達成する可能性がはるかに高い。迅速なウイルス陰性化(RVR、第4週でHCV RNAが検出不能)は、SVRの強い予測因子である;逆に、早期ウイルス陰性化(EVR、第12週でHCV RNAの2対数より大きい減少)を達成するのに失敗することは、前治療特性とは独立に、非応答の強い予測因子である10
【0005】
標準治療に対する潜在的な応答者と非応答者との間をプロスペクティブに区別することが可能であれば、慢性C型肝炎患者の治療に大きな影響を与えうる。治療決定は、患者が標準治療に応答する可能性に基づいて個別化されうる。例えば、現在の標準治療でSVRを達成する可能性が最低である患者は、直接作用性抗ウイルス剤が利用可能になるまで治療を延期するかもしれない。逆に、SVRを達成する可能性が高い患者は、既知の実体である治療措置を用いて、直ちに療法を開始することを好むかもしれない。
【0006】
宿主およびウイルス要因に加えて、宿主遺伝的多様性もまた、標準治療での治療に対する応答に影響を及ぼす11。ゲノム全体の関連研究からの最近の証拠によって、IL−28b遺伝子のプロモーター領域における一塩基多型(SNP)は、ペグインターフェロンに加えてリバビリンで治療された患者におけるSVRの可能性に強い影響を発揮することが示唆されている12−14。しかし、インターフェロン不使用措置に対する宿主IL−28b遺伝子型の影響は知られていない。
【発明の概要】
【0007】
本発明は、rs12979860の位置でのSNP遺伝子型とインターフェロン不使用措置で治療された患者におけるウイルス動態との間の関連の発見に基づく。1つの態様において、本発明は、少なくとも1つの直接作用性抗ウイルス剤を含むインターフェロン不使用治療に対する、HCVに感染したヒト被験体の早期ウイルス負荷減少を予測するための方法であって、前記ヒト被験体由来の試料を提供すること、および一塩基多型rs12979860に存在するヌクレオチドを同定することを含み、ここで、前記被験体において、rs12979860における2つのCアレルの存在が、rs12979860に2つのCアレルが存在していない被験体に比較して、前記インターフェロン不使用治療による早期ウイルス負荷減少の可能性がより高いことを示す、方法を提供する。
【0008】
別の態様において、本発明は、少なくとも1つの直接作用性抗ウイルス剤を含むインターフェロン不使用治療に対する、HCVに感染したヒト被験体の早期ウイルス負荷減少を予測するための方法であって、前記ヒト被験体由来の試料を提供すること、および一塩基多型rs12979860に存在するヌクレオチドを同定することを含み、ここで、前記被験体において、rs12979860における2つのTアレルまたは1つのTアレルおよび1つのCアレルの存在が、rs12979860に2つのCCアレルが存在している被験体に比較して、前記インターフェロン不使用治療による早期ウイルス負荷減少の可能性がより低いことを示す、方法を提供する。
【0009】
別の態様において、本発明は、HCVに感染したヒト被験体において持続的ウイルス陰性化を達成するための、少なくとも1つの直接作用性抗ウイルス剤を含むインターフェロン不使用治療の期間を選択する方法であって、前記ヒト被験体由来の試料を提供すること、および一塩基多型rs12979860に存在するヌクレオチドを同定することを含み、ここで、前記被験体において、rs12979860における2つのCアレルの存在が、rs12979860に2つのCアレルが存在していない被験体に比較して、持続的ウイルス陰性化を達成するための前記インターフェロン不使用治療の期間がより短いことを示す、方法を提供する。
【0010】
さらなる態様において、本発明は、少なくとも1つの直接作用性抗ウイルス剤を含むインターフェロン不使用治療に対する、HCVに感染したヒト被験体の応答を予測するための方法であって、前記ヒト被験体由来の試料を提供すること、および一塩基多型rs12979860に存在するヌクレオチドを同定することを含み、ここで、前記被験体において、rs12979860における2つのCアレルの存在が、rs12979860に2つのCアレルが存在していない被験体に比較して、前記インターフェロン不使用治療に対して、前記被験体によって早期ウイルス陰性化または持続的ウイルス陰性化が達成される可能性がより高いことを示す、方法を提供する。
【0011】
なおさらなる態様において、本発明は、少なくとも1つの直接作用性抗ウイルス剤を含むインターフェロン不使用治療に対する、HCVに感染したヒト被験体の応答を予測するための方法であって、前記ヒト被験体由来の試料を提供すること、および一塩基多型rs12979860に存在するヌクレオチドを同定することを含み、ここで、前記被験体において、rs12979860における2つのTアレルまたは1つのTアレルおよび1つのCアレルの存在が、rs12979860に2つのCアレルが存在している被験体に比較して、前記インターフェロン不使用治療に対して、前記被験体によって早期ウイルス陰性化または持続的ウイルス陰性化が達成されない可能性がより高いことを示す、方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】遺伝子型(CC対非CC)によるウイルス負荷(IU/ml)減少の分布、コホートC、D、E、F、G、14日目。囲みは分布の25〜75パーセンタイル範囲を示し、そして中央の線は中央値を示す。囲みの上部および下部の点線は、それぞれ、分布の75〜100パーセンタイルおよび0〜25パーセンタイル範囲を示す。青い点は、分布平均を示す。
図2】遺伝子型によるウイルス負荷(IU/ml)減少、コホートFおよびG。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の理解を容易にするため、いくつかの用語を以下で定義する。本明細書で定義する用語は、本発明に関連する分野の当業者によって、一般的に理解される意味を有する。「a」、「an」および「the」のような用語は、単数の実体のみを指すとは意図されず、例示のためにその具体例が使用されうる一般的な種類を含む。本明細書の用語法は、本発明の特定の態様を記載するために用いられるが、その用法は、特許請求の範囲に概略されるものを除いて、本発明の限界を定めない。
【0014】
治療に対する用語「応答」は、薬剤の投与に対する望ましい応答である。「インターフェロン不使用治療」は、外因性インターフェロンまたは以下に定義するようなペグ化インターフェロンの使用を伴わない、患者の治療を指す。ウイルス学的終点には、ベースラインから12週までの血清HCV RNA(「ウイルス負荷」)の≧2対数の低下として定義される「早期ウイルス陰性化」(EVR)(Cobas Amplicor HCV Monitor Test,v2.0による、定量化限界600IU/ml)、血清中のHCV RNA検出不能として定義される完全EVR(cEVR)(Cobas Amplicor HCV Test v2.0による、検出限界50IU/ml)、またはおよび24週の無治療追跡期間終了時のHCV RNA検出不能(<50IU/ml)として定義される「持続的ウイルス陰性化」(SVR)が含まれた。
【0015】
用語「試料」または「生物学的試料」は、個体から単離される組織または体液の試料を指し、例えば、組織生検、血漿、血清、全血、脊髄液、リンパ液、皮膚、呼吸器、腸管および尿生殖器管の外切片(external section)、涙、唾液、ミルク、血球、腫瘍、臓器が挙げられるが、これらに限定されない。in vitro細胞培養物構成要素(培地中の細胞の増殖から生じる馴化培地、推定上のウイルス感染細胞、組換え細胞、および細胞構成要素が挙げられるが、これらに限定されない)の試料も含まれる。
【0016】
用語「インターフェロン」および「インターフェロン−アルファ」は、本明細書において交換可能に用いられ、ウイルス複製および細胞増殖を阻害し、そして免疫反応を調節する、相同性の高い種特異的タンパク質ファミリーを指す。典型的で適切なインターフェロンとしては、インターフェロンアルファ−2、例えばSchering社、ニュージャージー州ケニルワースより入手可能なIntron(登録商標)Aインターフェロン、組換えインターフェロン・アルファ−2a、例えばHoffmann−La Roche、ニュージャージー州ナットレーより入手可能なRoferon(登録商標)−Aインターフェロン、組換えインターフェロンアルファ−2C、例えばBoehringer Ingelheim Pharmaceutical, Inc.、コネチカット州リッジフィールドより入手可能なBerofor(登録商標)アルファ2インターフェロン、インターフェロンアルファ−n1、天然アルファインターフェロンの精製ブレンド、例えば住友、日本より入手可能なSumiferon(登録商標)、またはGlaxo−Wellcome Ltd.、英国ロンドンより入手可能なWellferon(登録商標)インターフェロンアルファ−n1(INS)、あるいはコンセンサスアルファインターフェロン、例えば米国特許第4,897,471号および第4,695,623号(特に、その実施例7、8または9)に記載されるもの、ならびにAmgen, Inc.、カリフォルニア州ニューベリーパークより入手可能な特定の製品、あるいはインターフェロンアルファ−n3、Interferon Sciencesよって製造され、そしてPurdue Frederick Co.、コネチカット州ノーウォークよりAlferon登録商標の下に入手可能な天然アルファインターフェロンの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。インターフェロンアルファ−2aまたはアルファ−2bの使用が好ましい。インターフェロンは、以下に定義するようなペグ化インターフェロンも含みうる。
【0017】
用語「ペグ化インターフェロン」、「ペグ化インターフェロンアルファ」および「ペグインターフェロン」は、本明細書において交換可能に用いられ、インターフェロンアルファ、好ましくは、インターフェロンアルファ−2aおよびアルファ−2bのポリエチレングリコール修飾コンジュゲートを意味する。典型的で適切なペグ化インターフェロンアルファとしては、Pegasys(登録商標)およびPeg−Intron(登録商標)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0018】
用語「リバビリン」は、合成非インターフェロン誘導性広域抗ウイルスヌクレオシド類似体であり、名称Virazole(登録商標)およびCopegus(登録商標)の下に入手可能である、化合物、1−((2R,3R,4S,5R)−3,4−ジヒドロキシ−5−ヒドロキシメチル−テトラヒドロ−フラン−2−イル)−1H−[1,2,4]トリアゾール−3−カルボン酸アミドを指す。
【0019】
「直接作用性抗ウイルス剤」は、免疫機能とは独立に特異的抗ウイルス効果を発揮する。HCVに関する直接作用性抗ウイルス剤の例としては、プロテアーゼ阻害剤、ポリメラーゼ阻害剤、NS5A阻害剤、IRES阻害剤およびヘリカーゼ阻害剤が挙げられるが、これらに限定されない。
【0020】
用語「RG7128」および「RO5024048」は交換可能に用いられ、そしてHCV NS5B RNAポリメラーゼの阻害剤である、シトシンヌクレオシド類似体b−D−2`−デオキシ−2`−フルオロ−2`−C−メチシチジン(methycytidine)のジイソブチルエステルプロドラッグを指す。他のHCV NS5Bポリメラーゼ阻害剤としては、Anadys Pharmaceuticalsの「ANA−598」、Abbottの「ABT−333」、Vertex Pharmaceuticalsの「VX−222」、Boehringer Ingelheimの「BI−207127」、およびPfizerの「フィリブビル」が挙げられる。
【0021】
用語「ダノプレビル」、「RG7227」、「RO5190591」および「ITMN−191」は交換可能に用いられ、そしてHCV NS3/4Aプロテアーゼの大環状ペプチド擬似体阻害剤、4−フルオロ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−カルボン酸(Z)−(1S,4R,6S,14S,18R)−14−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−シクロプロパンスルホニルアミノカルボニル−2,15−ジオキソ−3,16−ジアザ−トリシクロ[14.3.0.04,6]ナノデク−7−エン−18−イルエステルを指す。他のHCV NS3およびNS3/4Aプロテアーゼ阻害剤としては、「ボセプレビル」または「SCH−503034」: (1R,5S)−N−[3−アミノ−1(シクロブチルメチル)−2,3−ジオキソプロピル]−3−[2(S)−[[[(1,1−ジメチルエチル)アミノ]カルボニル]アミノ]−3,3−ジメチル−1−オキソブチル]−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−(S)−カルボキサミド;および「テラプレビル」または「VX−950」: (1S,3aR,6aS)−2−[(2S)−2−[[(2S)−シクロヘキシル[(ピラジニルカルボニル)アミノ]アセチル]アミノ]−3,3−ジメチルブタノイル]−N−[(1S)−1−[(シクロプロピルアミノ)オキソアセチル]ブチル]オクタヒドロシクロペンタ[c]ピロール−1−カルボキサミド;「バニプレビル」または「MK−7009」:(1R,21S,24S)−21−tert−ブチル−N−((1R,2R)−1−{[(シクロプロピルスルホニル)アミノ]カルボニル}−2−エチルシクロプロピル)−16,16−ジメチル−3,19,22−トリオキソ−2,18−ジオキサ−4,20,23−トリアザテトラシクロ[21.2.1.1.0]ヘプタコサ−6,8,10−トリエン−24−カルボキサミド;および「ナルラプレビル」または「SCH−900518」: (1R,2S,5S)−3−((S)−2−(3−(1−(tert−ブチルスルホニルメチル)シクロヘキシル)ウレイド)−3,3−ジメチルブタノイル)−N−((S)−1−(シクロプロピルアミノ)−1,2−ジオキソヘプタン−3−イル)−6,6−ジメチル−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボキサミドが挙げられる。
【0022】
慢性C型肝炎(CHC)患者に関して、標準治療またはSOCと称される、現在推奨される第一選択治療は、遺伝子型1または4のウイルスを保有する患者においては48週間、そして遺伝子型2または3のウイルスを保有する患者においては24週間の、リバビリンと組み合わせたペグ化インターフェロンアルファである。リバビリンとの併用治療は、1回またはそれより多いインターフェロンアルファ療法コースの後に再発した患者において、ならびに以前未治療である患者において、インターフェロンアルファ単独療法よりもより有効であることが見出された。しかし、リバビリンは、催奇性および発癌性を含む重大な副作用を示す。さらに、リバビリンは、患者のおよそ10〜20%において、用量減少またはリバビリン療法の中断を要する、溶血性貧血を引き起こすが、これは赤血球におけるリバビリン三リン酸の集積に関連する可能性がある。したがって、治療費および副作用の発生を減少させるため、有効性を損なうことなく、治療をより短い期間にすることが望ましい。リバビリンとペグ化インターフェロンアルファでの遺伝子型1の患者のための短縮「治療期間」は、例えば24週間であろう。直接作用性抗ウイルス剤での遺伝子型1の患者のための短縮治療期間は、8週間、12週間、または16週間と同程度に短いことも可能である。
【0023】
本明細書において使用される場合、用語「アレル」および「アレル変異体」は、イントロン、エクソン、イントロン/エクソン結合部、ならびに遺伝子またはその一部と関連する3’および/または5’非翻訳領域を含む、遺伝子の代替型を指す。一般的に、アレルは相同染色体上で、同じ遺伝子座または位置を占める。被験体がある遺伝子の2つの同一アレルを有する場合、被験体は、その遺伝子またはアレルに関してホモ接合性であるという。被験体がある遺伝子の2つの異なるアレルを有する場合、被験体は、その遺伝子に関してヘテロ接合性であるという。特定の遺伝子のアレルは、単一ヌクレオチドで、または数ヌクレオチドで互いに異なっていてもよく、ヌクレオチドの置換、欠失、および挿入を含んでもよい。
【0024】
本明細書において使用される場合、用語「多型」は、エクソンおよびイントロン、またはその一部(例えばアレル変異体)を含む、核酸の1より多い型の共存を指す。少なくとも2つの異なる型、すなわち2つの異なるヌクレオチド配列がある遺伝子部分を、遺伝子の多型領域と称する。多型領域は、単一ヌクレオチド、すなわち「一塩基多型」または「SNP」であってもよく、その同一性は異なるアレルで異なる。多型領域はまた、長さ数ヌクレオチドであってもよい。
【0025】
多型を検出するための多くの方法が知られており、本発明と組み合わせて使用されうる。一般的には、これらは、直接(例えばin situハイブリダイゼーション)または間接的に(二次分子、例えばタンパク質配列またはタンパク質結合に対する変化を同定する)、根底にある核酸配列における1以上の突然変異を同定することを含む。
【0026】
多型を検出するための1つのよく知られた方法は、突然変異または多型部位と重複し、そして突然変異または多型領域周囲で、約5、10、20、25、または30ヌクレオチドを有するプローブを使用するアレル特異的ハイブリダイゼーションである。キットでの使用のために、例えば、アレル変異体、例えば一塩基多型に特異的にハイブリダイズ可能ないくつかのプローブが使用者に提供されるか、あるいはそれらをさらに固相支持体、例えばビーズまたはチップに付着させる。
【0027】
一塩基多型「rs28416813」、「rs12979860」、および「rs810314」は、SNPデータベース(dbSNP、www.ncbi.nlm.nih.gov/SNP/)中のアクセッション番号によって同定されるSNPを指し、ヒト第19番染色体上のIL28b遺伝子およびそのプロモーター領域内に位置する。
【0028】
インターフェロン応答性に関するベースライン遺伝的予測因子の利用は、直接作用性抗ウイルス療法、ならびにインターフェロンを用いた標準治療を調整することを可能にする。インターフェロン応答性が劣っていると定義される患者、すなわちrs12979860における2つのTアレル(あるいはrs8103142の2つのCアレルまたはrs2841683の2つのGアレル)は、内因性または外因性インターフェロン仲介経路の相加的または相乗的効果に依存する小分子療法剤に関しては劣った候補者である可能性があり、これらがSOCに加えて単一の剤として提供される場合は特にそうである。これらの患者は、有効な単一療法の結果、薬剤耐性突然変異を発展させるリスクが高いことが懸念されるであろう。
【0029】
逆に、インターフェロン応答性表現型を有する患者、すなわちrs12979860における2つのCアレル(あるいはrs8103142の2つのTアレルまたはrs2841683の2つのCアレル)は、SOC単独の、または小分子と組み合わせた、より短いコースの療法の上位の候補となるであろう。インターフェロン応答性に対する遺伝的素因が可能にするさらなる考察は、直接作用性抗ウイルス剤の組み合わせの「調整」である。許容されうる内因性インターフェロン応答性を有すると予測される患者は、ウイルス機能をターゲットとする薬剤、例えば内因性インターフェロン応答に対しても阻害的役割を有するプロテアーゼ阻害剤、の優れた候補である可能性があり、そしてウイルス性PAMP(病原体関連分子パターン、例えばポリメラーゼ阻害剤)の量を減少させる薬剤のより劣った候補である可能性があり、これは、これらが患者の内因性インターフェロン応答性を介して患者自身の治癒を促進する患者の能力を損なうように働く可能性があるためである。同様に、インターフェロン応答性が劣っていると予測される患者は、直接作用性抗ウイルス剤単独、または三重療法(SOCと1つのDAA)と比較して、第一選択療法としての「四重」療法(2つの直接作用性抗ウイルス剤がリバビリンを伴うペグインターフェロンに追加される)の候補である可能性がある。
【0030】
INFORM−1試験の分析結果(実施例セクションに記載される)は、インターフェロン応答性の表現型および劣ったインターフェロン応答性の表現型が、SOCの非存在下で、CHC治療のための2つ組み合わせた直接作用性抗ウイルス剤に対して、早期の相違を示すことを示唆する。早期応答は、SOCで治療したCHC患者に関して、持続的ウイルス陰性化と相関することが知られているため、インターフェロン応答性のマーカーは、潜在的に、インターフェロン不使用治療のガイダンスのために使用可能である。例えば、インターフェロン応答性表現型の指標であるrs12979860に2つのCアレル(あるいはrs8103142の2つのTアレルまたはrs2841683の2つのCアレル)を持つ患者集団は、劣ったインターフェロン応答性表現型の指標であるrs12979860中の2つのTアレル(あるいはrs8103142の2つのCアレルまたはrs2841683の2つのGアレル)を持つ患者集団に比較して、より短い期間または減少させた投薬量の、SOCを伴わない2つ以上組み合わせた直接作用性抗ウイルス剤で、SVRを達成する可能性がある。また、臨床および他の実験室パラメータと組み合わせてIL28B遺伝子型を用いて、インターフェロン含有およびインターフェロン不使用治療の中から、個々の患者に最適な治療措置を選択することが可能である。可能な場合、SVRを達成するのに必要な治療の予期される期間および強度を最小限にすることによって、副作用率の観点から薬剤安全性を、そして治療コンプライアンス率の観点から有効性を改善することが可能である。
【実施例】
【0031】
1.方法
1.1 研究設計およびDNA試料収集
INFORM−1試験に登録された慢性C型肝炎(CHC)患者に対して、IL28B多型に関する遺伝子型分析を行った。INFORM−1試験の目的は、CHCの現在の標準治療(SOC)であるペグ化されたインターフェロンまたはリバビリンを伴わない、2つの実験的直接作用性抗ウイルス剤(DAA)の組み合わせが、安全に投与可能であり、そして耐性の発生なしに有意な抗ウイルス活性を提供可能であることを立証することであった。研究薬剤は、HCV NS5B RNAポリメラーゼの阻害剤であるシトシンヌクレオシド類似体β−D−2’−デオキシ−2’−フルオロ−2’−C−メチルシチジンのジイソブチルエステルプロドラッグ、RG7128(RO5024048としてもまた知られる)、およびHCV NS3/4Aプロテアーゼの大環状ペプチド擬似体阻害剤であるダノプレビル(RG7227、RO5190591およびITMN−191としてもまた知られる)からなった。どちらもHCVに対して、強力なin vitroおよびin vivo活性を有し、そして本研究時、どちらの化合物も第I相開発中であった。
【0032】
INFORM−1は、第1b期の無作為化二重盲検プラセボ対照用量増大試験であった。適格な患者は、慢性的な遺伝子型1のHCV感染を伴い、肝硬変を伴わず、かつ10IU/mLの最小ベースラインHCV RNA(Roche Taqmanアッセイ)を伴う、子どもを設ける可能性がない(non−child−bearing potential)18〜65歳の間の男性および女性であった。研究には、SOC治療未経験、治療失敗(TF)、およびヌル応答者の患者が含まれた。治療未経験は、CHCに関して、インターフェロンに基づく治療措置を受けたことがない、と定義した;治療失敗(非ヌル)は、再発患者(SOCを受けている間、HCV RNAが検出限界未満であったが、療法中断後に再発した患者)または部分的応答者(以前のSOCに際して、治療12週後、少なくとも2 log10単位のHCV RNA減少を示したが、HCV RNAが常に血中で検出可能なままであった患者)のいずれか、と定義した。ヌル応答者は、1ヶ月でHCV RNAの1 log10単位未満の減少および/または先のSOC療法の12週後に2log10未満の減少を示した。登録された患者を、表1にしたがって研究治療またはプラセボのいずれかに無作為化した。コホートB〜Gは、13日間の実験的療法を受けた。すべてのコホートが有意なウイルス負荷減少を示したが、コホートC、D、F、およびGは、研究薬剤の最高の用量を投与され、そして同等の曝露を受けた。これらのコホートはまた、ウイルス負荷の同様の減少も示した。
【0033】
【表1】
【0034】
研究治療完了に際して、患者は治療中の医師の裁量で、SOC治療の開始を許された。
【0035】
COBAS TaqMan HCVアッセイ、バージョン2(Roche Molecular Systems)を用いて、定量下限43IU/mLおよび検出下限15IU/mLで、血漿HCV RNAレベルを測定した。スクリーニング時、ベースライン時、および治療時に研究薬剤投与終了まで複数回、ならびに追跡調査90日間に渡って、HCV RNAレベルを測定した。
【0036】
研究設計のさらなる詳細、包含および排除基準、ならびにこれらの試験の一次結果は、別の場所で公表する。
【0037】
遺伝的分析に参加することに同意した患者から遺伝的分析のための血液試料を収集し、Roche試料リポジトリに保存した。Roche試料リポジトリでDNAを抽出し、そして50ng/μLに規準化した。
【0038】
1.2 データ分析
14日間、異なる用量の併用療法を受けた53人の患者(37人の治療未経験者、8人のSOCに対する部分的応答者/再発者である以前の治療失敗患者、および8人のSOCに対するヌル応答者)を研究した。未経験患者を、治療薬の投薬量およびスケジューリングが異なる4つの治療コホートに無作為化した。IL28B遺伝子および上流領域の部分を直接配列決定することによって、rs28416813、rs12979860、およびrs8103142遺伝子座の遺伝子型を決定した。インターフェロン不使用療法の13日間、ならびに続くSOCの4週および12週後のウイルス動態プロファイルを、遺伝子型によって比較した。分析目的のため、最低投薬量コホート(B)は考慮しなかった。
【0039】
2.結果
53人のINFORM 1患者すべてに関して、rs12979860遺伝子型の全頻度は、CC−28.3%、CT−58.5%、およびTT−13.2%であった。CC遺伝子型頻度は、高用量コホートの間で同様であった(n=45)(表2)。rs28416813およびrs8103142に関する遺伝子型結果は、rs12979860に関するものと本質的に同一であった。
【0040】
【表2】
【0041】
ウイルス動態における相違(研究した患者の数が少数であったため、統計的に有意ではない)を、患者をrs12979860遺伝子型によって層別化した際、IFN不使用治療13日間に渡って観察した。
【0042】
同等の用量の研究薬剤を投与された患者に関して(図1、表3)、rs12979860のCC遺伝子型を保有する患者は、療法14日後、他の遺伝子型よりも、およそ0.5 log10単位の平均ウイルス負荷減少を示し、そして応答分布は、非CC遺伝子型患者に比較して、シフトする。
【0043】
【表3】
【0044】
遺伝子型によるウイルス動態の相違は、研究薬剤の最高用量を投与された患者において、最も容易に観察された(図2)。
【0045】
これらのデータは、IL28B遺伝子型は、C型肝炎のためのインターフェロン不使用治療を受けている患者において、早期ウイルス動態に影響を及ぼす可能性があるが、インターフェロン含有治療に関するよりも低い度合いであるようであることを示唆する。この観察は、IL28B遺伝子型情報が、内因性インターフェロン応答性を反映するという仮説と一致する。IL28B遺伝子型情報は、インターフェロン不使用およびインターフェロン含有措置の両方に関して、薬剤、投薬量、または期間に関して、CHC治療の選択を通知しうる。
【0046】
本明細書に開示し、特許請求の範囲に記載した組成物および/または方法はすべて、本開示を踏まえると、過度の実験を伴わずに、作製および実行可能である。好ましい態様に関して本発明の組成物および方法を記載してきたが、当業者には、本発明の概念、精神および範囲から逸脱することなく、本明細書記載の組成物および/または方法に対して、そして方法の工程において、または工程の順序において、変動を適用してもよいことが明らかであろう。当業者には明らかな、すべてのそのような類似の置換および改変は、添付の特許請求の範囲によって定義される、本発明の精神、範囲および概念内にあると見なされる。
【0047】
参考文献
1. Ghany MG, Strader DB, Thomas DL, Seeff LB. Diagnosis, management, and treatment of hepatitis C: An update. Hepatology 2009;49:1335-1374.
2. Manns MP, McHutchison JG, Gordon SC, Rustgi VK, Shiffman M, Reindollar R, Goodman ZD, Koury K, Ling M, Albrecht JK. Peginterferon alfa-2b plus ribavirin compared with interferon alfa-2b plus ribavirin for initial treatment of chronic hepatitis C: a randomised trial. Lancet 2001;358:958-965.
3. Fried MW, Shiffman ML, Reddy KR, Smith C, Marinos G, Goncales FL, Jr., Haussinger D, Diago M, Carosi G, Dhumeaux D, Craxi A, Lin A, Hoffman J, Yu J. Peginterferon alfa-2a plus ribavirin for chronic hepatitis C virus infection. N Engl J Med 2002;347:975-982.
4. Hadziyannis SJ, Sette H, Jr., Morgan TR, Balan V, Diago M, Marcellin P, Ramadori G, Bodenheimer H, Jr., Bernstein D, Rizzetto M, Zeuzem S, Pockros PJ, Lin A, Ackrill AM. Peginterferon-alpha2a and ribavirin combination therapy in chronic hepatitis C: a randomized study of treatment duration and ribavirin dose. Ann Intern Med 2004;140:346-355.
5. Conjeevaram HS, Fried MW, Jeffers LJ, Terrault NA, Wiley-Lucas TE, Afdhal N, Brown RS, Belle SH, Hoofnagle JH, Kleiner DE, Howell CD. Peginterferon and ribavirin treatment in African American and Caucasian American patients with hepatitis C genotype 1. Gastroenterology 2006;131:470-477.
6. Dienstag JL, McHutchison JG. American Gastroenterological Association technical review on the management of hepatitis C. Gastroenterology 2006;130:231-264.
7. Missiha S, Heathcote J, Arenovich T, Khan K. Impact of asian race on response to combination therapy with peginterferon alfa-2a and ribavirin in chronic hepatitis C. Am J Gastroenterol 2007;102:2181-2188.
8. Reddy KR, Messinger D, Popescu M, Hadziyannis SJ. Peginterferon alpha-2a (40 kDa) and ribavirin: comparable rates of sustained virological response in sub-sets of older and younger HCV genotype 1 patients. J Viral Hepat 2009;16:724-731.
9. Ferenci P, Fried MW, Shiffman ML, Smith CI, Marinos G, Goncales FL, Jr., Haussinger D, Diago M, Carosi G, Dhumeaux D, Craxi A, Chaneac M, Reddy KR. Predicting sustained virological responses in chronic hepatitis C patients treated with peginterferon alfa-2a (40 KD)/ribavirin. J Hepatol 2005;43:425-433.
10. Martinot-Peignoux M, Maylin S, Moucari R, Ripault MP, Boyer N, Cardoso AC, Giuily N, Castelnau C, Pouteau M, Stern C, Auperin A, Bedossa P, Asselah T, Marcellin P. Virological response at 4 weeks to predict outcome of hepatitis C treatment with pegylated interferon and ribavirin. Antivir Ther 2009;14:501-511.
11. Asselah T, Bieche I, Sabbagh A, Bedossa P, Moreau R, Valla D, Vidaud M, Marcellin P. Gene expression and hepatitis C virus infection. Gut 2009;58:846-858.
12. Ge D, Fellay J, Thompson AJ, Simon JS, Shianna KV, Urban TJ, Heinzen EL, Qiu P, Bertelsen AH, Muir AJ, Sulkowski M, McHutchison JG, Goldstein DB. Genetic variation in IL28B predicts hepatitis C treatment-induced viral clearance. Nature 2009;461:399-401.
13. Suppiah V, Moldovan M, Ahlenstiel G, Berg T, Weltman M, Abate ML, Bassendine M, Spengler U, Dore GJ, Powell E, Riordan S, Sheridan D, Smedile A, Fragomeli V, Muller T, Bahlo M, Stewart GJ, Booth DR, George J. IL28B is associated with response to chronic hepatitis C interferon-alpha and ribavirin therapy. Nat Genet 2009;41:1100-1104.
14. Tanaka Y, Nishida N, Sugiyama M, Kurosaki M, Matsuura K, Sakamoto N, Nakagawa M, Korenaga M, Hino K, Hige S, Ito Y, Mita E, Tanaka E, Mochida S, Murawaki Y, Honda M, Sakai A, Hiasa Y, Nishiguchi S, Koike A, Sakaida I, Imamura M, Ito K, Yano K, Masaki N, Sugauchi F, Izumi N, Tokunaga K, Mizokami M. Genome-wide association of IL28B with response to pegylated interferon-alpha and ribavirin therapy for chronic hepatitis C. Nat Genet 2009;41:1105-110
図1
図2