(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5756179
(24)【登録日】2015年6月5日
(45)【発行日】2015年7月29日
(54)【発明の名称】可撓性のあるロータ組立体を備える直流電気モータおよびその製造方法
(51)【国際特許分類】
H02K 23/58 20060101AFI20150709BHJP
H02K 23/66 20060101ALI20150709BHJP
【FI】
H02K23/58 A
H02K23/66 A
【請求項の数】15
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-535289(P2013-535289)
(86)(22)【出願日】2011年9月23日
(65)【公表番号】特表2013-541316(P2013-541316A)
(43)【公表日】2013年11月7日
(86)【国際出願番号】EP2011004784
(87)【国際公開番号】WO2012055471
(87)【国際公開日】20120503
【審査請求日】2013年7月19日
(31)【優先権主張番号】102010049524.7
(32)【優先日】2010年10月25日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】506358236
【氏名又は名称】マクソン モーター アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100148596
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 和弘
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】テイメル, アーノルド
(72)【発明者】
【氏名】トリポネス, イブス
(72)【発明者】
【氏名】ミテルバック, ピーター
【審査官】
森山 拓哉
(56)【参考文献】
【文献】
実開昭52−094114(JP,U)
【文献】
実開昭54−078811(JP,U)
【文献】
特開2002−058214(JP,A)
【文献】
実開平06−031368(JP,U)
【文献】
特開平06−089769(JP,A)
【文献】
特開平11−215785(JP,A)
【文献】
特開昭64−008852(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 23/00−23/68
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャフト(2)と、少なくとも一層を有するよう設計された軸受部品としてのプリント回路基板(5)である巻線支持体と、複数の集電線(9)を備える集電体(8)と、複数の巻線端末(4)を備える空心アウターロータ巻線(3)とを具備する小型の直流電気モータであって、
前記アウターロータ巻線(3)は、トルクに耐える状態で一端が前記プリント回路基板(5)を介して前記シャフト(2)に接続され、前記アウターロータ巻線(3)が、前記集電体(8)に電気的に接続される、直流電気モータにおいて、
前記プリント回路基板(5)が、ガラス繊維強化熱硬化性プラスチックから作られ、前記プリント回路基板(5)が、該プリント回路基板(5)の中央孔に設けられた金属ハブ(7)を介して前記シャフト(2)に接続されることを特徴とする、直流電気モータ。
【請求項2】
前記プリント回路基板(5)が、前記アウターロータ巻線(3)に対向する軸線方向外側面に、1つの巻線端末(4)と対応する1つの集電線(9)とに各々接触する周方向に分配配置された複数の別個の銅面(6)を備えることを特徴とする、請求項1に記載の直流電気モータ。
【請求項3】
整流中の火花の発生を抑えるための干渉抑制回路が、前記プリント回路基板(5)に内蔵されることを特徴とする、請求項1または2に記載の直流電気モータ。
【請求項4】
前記プリント回路基板(5)が、軸線方向に多層設計構造であり、整流中の火花の発生を抑えるための干渉抑制回路の電気部品が、多層設計構造である前記プリント回路基板(5)の内層(10)に集積され、前記金属ハブ(7)が、多層設計構造である前記プリント回路基板(5)に埋め込まれることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の直流電気モータ。
【請求項5】
前記プリント回路基板(5)が、軸線方向に多層設計構造であり、整流中の火花の発生を抑えるための干渉抑制回路の電気部品が、多層設計構造である前記プリント回路基板(5)の内層(10)に集積され、前記金属ハブ(7)が、前記プリント回路基板(5)内に圧入されると共に、境界を画定しまたは前記プリント回路基板に径方向にかしめ止めされることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の直流電気モータ。
【請求項6】
前記金属ハブ(7)が、前記プリント回路基板(5)内に圧入されると共に、境界を画定しまたは前記プリント回路基板に径方向にかしめ止めされることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の直流電気モータ。
【請求項7】
前記金属ハブ(7)が、摩擦接合および材料接合により前記シャフト(2)に接続されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の直流電気モータ。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか一項に記載の直流電気モータの製造方法において、
前記ロータ(1)を組み立てるために、まず前記プリント回路基板(5)が、前記金属ハブ(7)と共に前記シャフト(2)に押し嵌めされ、その後、前記金属ハブ(7)および前記シャフト(2)が互いに溶接され、前記集電線(9)を備える前記集電体(8)が、次の段階では、別個のユニットとして前記シャフト(2)に装着され、前記集電線(9)は、前記アウターロータ巻線(3)が装着された後に、それぞれの適切な接触面を介して関連する巻線端末(4)に電気的に接続され、その後、電気的接続点および機械的接続点が、成形材(18)により成形され、前記金属ハブ(7)および前記シャフト(2)が、レーザ溶接によって互いに溶接されることを特徴とする、直流電気モータの製造方法。
【請求項9】
シャフト(2)と、金属板(12)である巻線支持体と、複数の集電線(9)を備える集電体(8)と、複数の巻線端末(4)を備える空心アウターロータ巻線(3)とを具備する、小型の直流電気モータであって、
前記アウターロータ巻線(3)は、トルクに耐える状態で一端が前記金属板(12)を介して前記シャフト(2)に接続され、前記金属板(12)が軸受部品を呈し、前記金属板(12)が、該金属板(12)の外周面に設けられた絶縁リング(14又は16)によって前記アウターロータ巻線(3)から電気的絶縁がされ、前記アウターロータ巻線(3)が、前記集電体(8)に電気的に接続される、直流電気モータにおいて、
前記金属板(12)が前記シャフト(2)との接続のための中央孔を具備し、前記絶縁リング(14又は16)がプラスチックまたはセラミックからなり、前記集電体(8)が別個の中空円筒状ユニットとして前記シャフト(2)上に装着され、
前記金属板(12)が、摩擦接合および材料接合により前記シャフト(2)に接続されることを特徴とする、直流電気モータ。
【請求項10】
前記金属板(12)が、前記アウターロータ巻線(3)に対向する少なくとも軸線方向外側面に電気絶縁被覆または電気絶縁被膜(14)を具備することを特徴とする、請求項9に記載の直流電気モータ。
【請求項11】
整流中の火花の発生を抑えるための干渉抑制回路を備えるプリント回路基板(5)が、前記金属板(12)の軸線方向外側面に装着され、前記プリント回路基板(5)が、1つの巻線端末(4)と対応する1つの集電線(9)とに各々接触する周方向に分配配置された複数の別個の電気接触面(6)を具備し、前記プリント回路基板(5)が、軸線方向に多層設計構造であり、前記干渉抑制回路の前記電気部品が、多層設計構造である前記プリント回路基板(5)の内層(10)に集積されることを特徴とする、請求項10に記載の直流電気モータ。
【請求項12】
銅板から打ち抜かれた接触星形部(15)が、前記アウターロータ巻線(3)に対向する前記金属板(12)の前記軸線方向外側面に装着され、前記接触星形部の梁が、少なくとも1つの射出成形されたプラスチックリング(16,17)により互いに離間した状態で保持され、前記接触星形部(15)の各梁が、1つの巻線端末(4)と前記それぞれの対応する集電線(9)とに接触する役割を果たし、前記接触星形部(15)の前記梁が、整流中の火花の発生を抑えるために干渉抑制回路により相互に接続され、前記干渉抑制回路がプリント回路基板(5)に搭載されることを特徴とする、請求項9または10に記載の直流電気モータ。
【請求項13】
前記プリント回路基板(5)の基材が、ガラス繊維強化熱硬化性プラスチックであること特徴とする、請求項11または12に記載の直流電気モータ。
【請求項14】
前記金属板(12)が、プラスチックで被覆されることを特徴とする、請求項9〜13のいずれか一項に記載の直流電気モータ。
【請求項15】
請求項9〜14のいずれか一項に記載の直流電気モータの製造方法において、
前記ロータ(1)を組み立てるために、まず前記金属板(12)が、前記シャフト(2)に押し嵌めされ、その後、前記金属板(12)および前記シャフト(2)が互いに溶接され、以下の段階の1つにおいて、前記集電線(9)を備える前記集電体(8)が、別個の中空円筒状ユニットとして前記シャフト(2)に装着され、前記集電線(9)は、前記アウターロータ巻線(3)が装着された後に、それぞれの適切な接触面を介して関連する巻線端子(4)に電気的に接続され、次に、電気的接続点および機械的接続点が成形材により成形されることを特徴とする、直流電気モータの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
請求項1および請求項11の前文に記載の直流電気モータならびに独立請求項9および独立請求項21の前文に記載の直流電気モータの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から空心アウターロータを備える直流電気モータが知られている。このような直流電気モータのロータは、シャフトと、複数の巻線端末を備える空心の中空円筒状アウターロータ巻線と、円筒状の集電線の周りにラメラ状に配設され、かつアウターロータ巻線の巻線端末に電気的に接続される複数の集電線を備える集電体とを実質的に具備する。アウターロータ巻線は、通常、いわゆる巻線支持体の外周面に片側が固定され、トルクに耐えるように、シャフトに対して同シャフトに巻線支持体により保持される。
【0003】
このような直流電気モータは、例えば、独国特許第10021392号明細書で知られている。この文献に記載の電気モータの巻線支持体は、プラスチックで製造される場合、集電体と共にシャフトに射出成形される。巻線支持体と集電体とから構成されるプラスチック部品を軸線方向および周方向に確実に固定するために、シャフトは、射出成形された被覆領域に刻み付き領域と環状溝とを有する。集電体スリーブにラメラ状に配設された集電体は、巻線支持体の領域で径方向外側に湾曲し、巻線支持体の外側面に径方向に延び、巻線端末の1つに各々溶接される。1つのチップコンデンサが、軸線方向通路を通じて各集電線に半田付けされるが、このチップコンデンサは、銅からなる短絡リングにより径方向に相互接続され、したがって、火花を抑制するため、かつ電気モータの耐用年数を延ばすための干渉抑制回路である。いわゆるディスクコンデンサの形態の干渉抑制回路を前方または後方から巻線支持体に装着することも知られている。このようなディスクコンデンサは、大抵の場合、特殊セラミックまたはプリント回路基板で作られ、1本の集電線に各々接触するのに適した接触面を具備する。ディスクコンデンサは、2つの隣接する接触面の間、ひいては2つの隣接する集電線の間に各々直列または並列に接続されるコンデンサと抵抗とを各々具備する。ディスクコンデンサの使用は、例えば、独国特許出願公開第19740551号明細書で知られている。
【0004】
上記直流電気モータの製造においては、様々な顧客の要求を考慮しなければならない。例えば、応用に応じて、異なるシャフトが必要とされ、および/または貴金属整流ブラシまたは黒鉛整流ブラシに異なる集電線が使用される。従来技術で知られるロータのシャフトと集電線の両方を、1つの加工段階において巻線支持体および集電体のプラスチックでの押出被覆により被覆し、それゆえ、最終的にロータのシャフトと集電線は各々に対して位置付けられるので、ロータの所望の変形が、製造の極めて初期の段階で既知でなければならない。それゆえ、公知のロータ組立体は、製造中の可撓性が低く、かつ加工時間が長くかかる。公知のロータ組立体のさらなる欠点は、射出成形されたプラスチックからなる巻線支持体が、必要な安定性のために、またモータ駆動トルクを確実に伝達するために比較的厚くなければならならず、これにより、ロータひいては完全な電気モータの構造体積および特に構造長さが比較的大きくなることにある。必要な構造体積が大きくなるにつれて、巻線支持体に載置される取付部品(例えば、火花抑制のためのディスクコンデンサ)が多くなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明の目的は、製造においてより高い可撓性を可能にし、かつロータの構造体積を小型化できるようにするロータ組立体を提供することである。また、本発明の目的は、従来技術で知られる製造工程と比較してロータの製造においてより高い可撓性を可能にする、直流電気モータの製造方法を提供することにもある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的は、本発明の請求項1および請求項9の特徴により達成される。ここで、シャフトと、巻線支持体と、プリント回路基板と、複数の集電線を有する集電体と、複数の巻線端末を備える空心アウターロータ巻線とを具備する特に小型の直流電気モータを仮定する。アウターロータ巻線は、トルクに耐えるように一端が巻線支持体を介してシャフトに接続され、さらに、集電体に電気的に接続される。巻線支持体は軸受部品である。本発明によれば、巻線支持体は、ガラス繊維強化熱硬化性プラスチックからなる軸受部品としてのプリント回路基板に置き換えられ、プリント回路基板は、少なくとも1層で設計され、かつ金属ハブを介してシャフトに接続される。プリント回路基板に用いられるガラス繊維強化熱硬化性プラスチックは、巻線支持体をプラスチックで押出被覆するために従来技術で用いられる良質なガラス繊維強化熱可塑性プラスチックの弾性係数の2倍の高さにまで達し得る弾性係数を有する。それゆえ、プリント回路基板は、従来技術で知られる巻線支持体よりも軸受部品として実質的に薄い設計を有することができる。プリント回路基板の中央の金属ハブは、ロータ組立の間いつでもプリント回路基板をシャフトに載置できるようにする。ここで、プリント回路基板が均一なハブ径で製造され、かつ異なるシャフトもまた、少なくとも後にプリント回路基板に接続される領域に均一な直径を有する場合、複数の異なるシャフトおよび異なるプリント回路基板の中から選択することができる。これは、多様な顧客の要求を実現するための非常に可撓性のあるロータ組立体を可能にする。鋼製ハブが金属ハブとして好適であり、シャフトもまた鋼で作られることが好ましい。
【0007】
請求項9によれば、このような直流電気モータの製造方法は、本発明による以下の一連の工程段階を含む。
【0008】
ロータを取り付けるために、プリント回路基板が、まず金属ハブと共にシャフト上に押し嵌められる。次に、金属ハブおよびシャフトが互いに溶接される。顧客の要求に応じて、複数の異なるプリント回路基板およびシャフトの中から選択することができる。次の段階では、集電体は、集電線と共に別個のユニットとしてシャフトに装着され、集電線は、アウターロータ巻線が装着された後に、適切な接触面を介して関連する巻線端末に電気的に接続される。集電体は独立したユニットであるので、ここでもまた、例えば貴金属整流ブラシまたは黒鉛整流ブラシに異なる設計を用いることができる。集電線と巻線端末とを、直接またはプリント回路基板の互いの銅面に半田付けすることができる。その後、電気的接続点および機械的接続点が成形材(casting compound)により成形(cast)される。一方では、これにより安定性を高め、他方では、成形材が、例えば、黒鉛ブラシの摩耗から生じる、集電線または巻線端末およびその間に付着するであろう微粉炭により引き起こされる短絡から電気的接続を保護する役割を果たす。
【0009】
また、上記の目的は、本発明の請求項11および請求項21の特徴によって達成される。ここでは、シャフトと、巻線支持体と、複数の集電線を有する集電体と、複数の巻線端末を備える空心アウターロータ巻線とを具備する特に小型の直流電気モータを仮定する。アウターロータ巻線は、トルクに耐えるように一端が巻線支持体を介してシャフトに接続され、さらに、集電体に直接またはプリント回路基板を通じて電気的に接続される。電気的接続点および機械的接続点は、成形材(例えば、樹脂)により成形することができる。巻線支持体は軸受部品である。本発明によれば、巻線支持体は、シャフトとの接続のための中央孔を有する金属板である。さらに、プラスチックまたはセラミックからなる絶縁リングは、アウターロータ巻線に対する電気的絶縁のために本発明による金属板の外周面に設けられる。部分的な押出被覆により絶縁プラスチックを適用することができる。孔を通じて達成される金属板とシャフトとの接続により、1つのユニットを形成するために、2つの部品を複数の異なるシャフトおよび異なる金属板から組み立てることができる。これはつまり、ロータ組立体の高い可撓性を意味し、このロータ組立体において、個々の顧客の要求を考慮することができる。ここで、所望のシャフトの直径に対応する孔が組立の直前に金属板に形成されることが考えられる。代替案として、異なるシャフトが、少なくとも金属板と接続する領域において孔の直径を有する、孔の均一な直径を決定することができる。特に金属板に鋼が用いられる場合、金属板は、安定性が同等もしくはさらに良好であると同時に、プラスチックより優れた材料特性、特に高強度のおかげで、従来技術で知られるプラスチック製の巻線支持体と比較して極めて薄い設計を有することができる。これにより、ロータの構造体積および特に構造長さの小型化が達成される。金属板の外周面におけるプラスチックまたはセラミックからなる絶縁リングにより、アウターロータ巻線の短絡が防止される。金属板は、打ち抜き、金属粉末射出成形または焼結により回転部として製造することができる。
【0010】
請求項21に記載のこのような直流電気モータの製造方法は、本発明による以下の一連の工程段階を含む。
【0011】
ロータを組み立てるために、金属板がまず、シャフト上に押し嵌められる。次に、金属板およびシャフトが互いに溶接される。顧客の要求に応じて、複数の異なるシャフトおよび巻線支持体として複数の異なる金属板の中から選択することができる。以下の段階の1つにおいて、集電線を備える集電体は、別個のユニットとしてシャフトに装着される。ここでもまた、顧客の要求に応じて、例えば、貴金属整流ブラシまたは黒鉛整流ブラシに対する異なる変形例が可能である。集電線は、アウターロータ巻線が装着された後にそれぞれに適切な接触面を介して対応する巻線端末に電気的に接続される。この接続は、半田付けまたは溶接により行うことができる。その後、電気的接続点および機械的接続点が成形材により成形される。一方では、これにより安定性を高め、他方では、成形材が、例えば、黒鉛ブラシの摩耗から生じ、かつ集電線または巻線端末およびその間に付着するであろう微粉炭により引き起こされる短絡から電気部品を保護する役割を果たす。
【0012】
本発明のさらなる実施形態は、従属請求項の主題である。
【0013】
以下の説明は、請求項1に記載の本発明の直流電気モータの好適な実施形態に関するものである。
【0014】
好ましい実施形態において、プリント回路基板は、アウターロータ巻線に対向する軸線方向外側面に、1つの巻線端末と対応する1つの集電線とに各々接触する周方向に分配配置された複数の別個の銅面を具備する。これにより、ロータの組立がかなり容易になる。プリント回路基板に既に接続されているシャフトに集電体を装着した後、まず集電線を各々銅面の1つに半田付けすることができる。半田付けは、銅面の径方向内側の領域で行われる。アウターロータ巻線を装着した後に、巻線端末を各々1つの銅面の径方向外側の領域で半田付けすることができる。
【0015】
好適には、干渉抑制回路は、整流中の火花の発生を抑えるためにプリント回路基板に内蔵される。これにより、干渉抑制回路を使用したとしても、コンパクトな設計が可能となり、その設計では、ロータの組立中に干渉抑制回路を設置するための追加の作業工程が排除される。このような干渉抑制回路は、貴金属ブラシを備えるモータの耐用年数を大幅に延ばし、また同時にモータの作動中の電磁放射を低減する。
【0016】
特に好ましい実施形態において、プリント回路基板は、軸線方向に複数の層で組み立てられる。これにより、プリント回路基板の内層に付設された回路をプリント回路基板に内蔵することができ、このプリント回路基板において、回路がプリント回路基板の外層により保護される。いわゆる「埋め込み」技術によって多層プリント回路基板の内層に干渉抑制回路の電気部品を集積し、それにより、プリント回路基板の外層で、例えば、組立の間の取扱いによる負荷から保護することが特に好適であると判明した。巻線支持体で利用可能な軸線方向における円形面は、巻線端末の接触および必要であれば、集電体への追加の電気的接続により外側面に部品を組み立てるスペースがごく僅かしかないので、上記「埋め込み技術」によってのみ13mm未満の直径を有する小型モータに干渉抑制回路を内蔵することが可能である。部品をプリント回路基板の内層に配置することにより、より多量の電力消費を可能にするより大型のハウジング形状をさらに使用することができ、ひいては耐用年数を延ばすことができる。さらに、空気に比べて良好な熱伝導性により、発生する損失熱がより良好に放散される。多層プリント回路基板において、少なくとも1つの径方向溝および/または径方向舌部を備える多層プリント回路基板にプリント回路基板の金属ハブを確実に埋め込むこともまた好適である。ここでは、径方向溝または径方向舌部による軸線方向の形状嵌合に加えて、また互いに回転にしないように、プリント回路基板および金属ハブを固定する形状接続要素(例えば、歯)を金属ハブの周方向に形成することもできる。
【0017】
さらに好適な実施形態において、プリント回路基板の製造工程においてプリント回路基板の1つまたは複数の層に金属ハブを埋め込むことができる。
【0018】
金属ハブをプリント回路基板に圧入し、境界を画定するかまたは金属ハブをプリント回路基板に径方向にかしめ止めすることが製造において簡単かつ安価である。
【0019】
別の好ましい実施形態において、金属ハブは、摩擦接合および材料接合によりシャフトに接続される。これにより、最高の安定性と最適なモータトルクの伝達が確保される。材料接合による接続が溶接により達成される一方で、摩擦接続は、例えば、金属ハブをシャフトに押し嵌めることにより達成することができる。レーザ溶接により、反りが生じない非常に正確な溶接が達成される。さらに、レーザ溶接は安価であり、迅速な製造工程を可能にする。
【0020】
以下の説明は、請求項11に記載の本発明の直流電気モータの好適な態様に関するものである。
【0021】
結果的に、摩擦接合または材料接合により金属板をシャフトに接続することが特に好適であることが判明した。この接続により、高い安定性とロータ内での確実なトルクの伝達が確保される。材料接合による接続が溶接により達成される一方で、摩擦接続は、例えば、金属ハブをシャフトに押し嵌めることにより達成することができる。好適には、一方では安価であり、他方ではロータの極めて迅速な組立を確実にするレーザ溶接法が用いられる。
【0022】
好ましい実施形態において、金属板は、アウターロータ巻線に対向する少なくとも軸線方向外側面に電気絶縁被覆または電気絶縁被膜を有する。これにより、集電線または金属板の外側面に延びる巻線端末により引き起こされる可能性のある短絡を防止する。
【0023】
好適には、整流中の火花の発生を抑えるための干渉抑制回路を備えるプリント回路基板は、金属板の軸線方向外側面に装着される。このような干渉抑制回路は、整流ブラシを備えるモータの耐用年数を大幅に延ばし、また同時にモータの作動中の電磁放射を低減する。好適には、プリント回路基板は、1つの巻線端末と対応する1つの集電線とに各々接触する周方向に分配配置された複数の別個の電気的接触面を有する。これにより、組立ならびに特に集電線および巻線端末の電気的接触が極めて容易になる。
【0024】
特に好ましい実施形態において、プリント回路基板は、軸線方向に複数の層で組み立てられる。これにより、プリント回路基板の内層に付設された回路をプリント回路基板に内蔵することができ、回路がプリント回路基板の外層により保護される。いわゆる「埋め込み」技術によって多層プリント回路基板の内層に干渉抑制回路の電気部品を集積し、これにより、プリント回路基板の外層で電気部品を保護することが特に好適であると判明した。これにより、13mm未満の直径を有する小型モータにさえ干渉抑制回路を内蔵することが可能である。部品をプリント回路基板の内層に配置することにより、より多くの電力消費を可能にするより大型のハウジング形状をさらに使用することができ、ひいては耐用年数を延ばすことができる。さらに、基盤材の空気に比べて良好な熱伝導性により、発生する損失熱がより良好に放散される。静電容量が面積および層構造により決定するディスクコンデンサの使用とは対照的に、稠密なプリント回路基板において、巻線およびモータに応じて配線および(抵抗およびコンデンサなどの)部品の寸法決めを最適に調整することができる。
【0025】
本発明の別の好ましい実施形態において、銅板から打ち抜かれた接触星形部は、アウターロータ巻線に対向する金属板の軸線方向外側面に装着される。この接触星形部の梁は、好適には、射出成形された少なくとも1つのプラスチックリングにより離間して配置される。接触星形部の各梁は、巻線端末とそれぞれの関連する集電線とに接触する役割を果たす。本実施形態は組立を容易にし、特に、高電流強度に適している。好適には、接触星形部の梁は、整流中の火花の発生を抑えるための干渉抑制回路に相互接続される。ここで、干渉抑制回路がプリント回路基板に搭載される場合、製造の良好な自動化が達成される。干渉抑制回路および電気部品が付設されるプリント回路基板の基材は、FR4などのガラス繊維強化熱硬化性プラスチックであることが好ましい。代替案として、セラミックもまた、基材として適している。
【0026】
別の好ましい実施形態において、金属板は、短絡を避けるために、また電気的遮蔽のためにプラスチックで被覆される。
【0027】
図面を参照して、本発明の実施形態を以下により詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1a】本発明による直流電気モータのロータの第1の実施形態を示す図である。
【
図1b】アウターロータ巻線と集電体との間の接続の領域に成形材による接続領域のカバーを備える
図1aのロータを示す図である。
【
図2】
図1aおよび
図1bのロータのプリント回路基板を示す詳細図である。
【
図3】
図1aおよび
図1bのロータの集電体を示す詳細図である。
【
図5】本発明による直流電気モータのロータのさらなる実施形態を示す図である。
【
図6】本発明による直流電気モータのロータのさらなる実施形態を示す図である。
【
図7】本発明による直流電気モータのロータのさらなる実施形態を示す図である。
【
図8】製造中に巻線端末と集電線とを接触させるための
図7のロータの銅製星形部を示す図である。
【
図9】加工完了状態の
図8の銅製星形部を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、同様の部品には、同様の参照符号を付す。
【0030】
図1aは、金属整流ブラシまたは黒鉛整流ブラシを備える小型モータ用の鐘状ロータとして設計される本発明による直流電気モータのロータ1の縦断面図である。ロータ1は、シャフト2と、空心アウターロータ巻線3と、集電体8とから実質的になる。アウターロータ巻線3は、プリント回路基板5の外周面に一端が固定され、このプリント回路基板5は金属ハブ7を介してシャフトに接続される。したがって、プリント回路基板5は、軸受部品となり、ガラス繊維強化エポキシ樹脂で作られる。大抵、銅線として巻回されるアウターロータ巻線3は、トルクに耐えるように、かつプリント回路基板5を介してシャフト2に対して同シャフトに保持される。
図2はプリント回路基板5の詳細図を示しており、
図3は集電体8の詳細図を示している。プリント回路基板5の金属ハブ7は、鋼で作られるとともに鋼からなるロータ1のシャフト2に押し嵌められ、シャフト2に溶接される。スリーブ状の集電体8は、プリント回路基板5よりもかなり小さい直径を有し、集電体の外周面にラメラ状に配設された集電線9を具備する。各集電線9は、プリント回路基板5の銅面6を介してアウターロータ巻線3の巻線端末4に電気的に接続される。このため、プリント回路基板5の銅面6は、プリント回路基板5の外側面に星形に配置され、互いに分離される。ロータ1を組み立てるために、まずシャフト2、プリント回路基板5および集電体8が、顧客の要求に対応する複数の代替部品から選択される。プリント回路基板5は、この時点で、プリント回路基板に圧入され境界を画定する鋼製ハブ7を既に具備している。集電体8は、別個のユニットとして所望の集電線9を既に装着している。まず、プリント回路基板5がシャフト2に押し嵌められ、シャフト2に溶接される。次の段階では、中空円筒状の集電体8をシャフト2の上に移動させてプリント回路基板5まで下げ、その結果として、集電線9とプリント回路基板5の銅面6との間に接触が生じる。その後、集電線9および銅面6が互いに半田付けされる。次に、中空円筒状のアウターロータ巻線3は、プリント回路基板5に装着され、アウターロータ巻線3の巻線端末4もまたプリント回路基板の銅面6に半田付けされる。
【0031】
図1bは、プリント回路基板および接続部が、最終段階において、一方では安定性を高め、他方ではプリント回路基板5の領域の巻線端末4、銅面6または集電線9に付着し得る粉体により引き起こされる可能性のある短絡の発生を防止する成形材18で覆われること示している。
【0032】
図4は、星形のように径方向外側に湾曲した集電線9を備える集電体8の代替的な実施形態である。星形のように径方向外側に湾曲した集電線9により、集電線9とプリント回路基板5の銅面6との間の接触面が増大し、これにより、電気的接触を改善する。
【0033】
図5は、本発明による直流電気モータのロータの代替的な実施形態を示す図である。これもまた、金属整流ブラシまたは黒鉛整流ブラシを備える小型モータ用の鐘状ロータである。
図1aおよび
図1bの実施形態とは対照的に、プリント回路基板5は多層設計構造を有する。プリント回路基板5の内層10には、整流中の火花の発生を抑えるため、また電気モータを作動する際に電磁放射を防ぐための部品が装着される。干渉抑制回路は、プリント回路基板5の外層の銅面6の間に直列または並列に接続されるコンデンサと抵抗とから各々なる電気部品11から構成される。プリント回路基板5の鋼製ハブ7は、プリント回路基板5の製造工程中にプリント回路基板5の多層設計構造において径方向に延びる舌部に埋め込まれる。本実施形態では、
図4の代替的な集電体8が用いられる。ここでもまた、安定性を高めるため、また短絡を排除するために、プリント回路基板および接続部が成形材で外側から覆われる。
【0034】
図6は、本発明による直流電気モータのロータのさらなる実施形態を示す縦断面図である。これは、金属整流ブラシまたは黒鉛整流ブラシのための小型の鐘状ロータである。ロータ1は、シャフト2と、アウターロータ巻線3と、集電体8とから実質的になる。アウターロータ巻線3は、金属板12の外周面に一端が固定され、ならびにトルクに耐えるように、かつシャフト2に対して同シャフトに金属板12を介してシャフト2に接続される。アウターロータ巻線3における短絡を防止するために、鋼からなる金属板12は、両側および外周面においてプラスチック被覆14で電気的に絶縁される。金属板12とプラスチック被覆14との結合を高めるために、金属板12は、同様にプラスチック被覆14で充填される周面にわたって分配配置された孔の形態の軸線方向貫通開口13を有する。整流中の火花の発生を抑えるための干渉抑制回路を備えるプリント回路基板5は、外側から金属板12または金属板のプラスチック被覆14に装着される。プリント回路基板5は多層設計構造を有する。干渉抑制回路の電気部品は、いわゆる「埋め込み」技術によって多層プリント回路基板5の内層10に集積される。各々コンデンサと抵抗とから構成される電気部品11が付設されるプリント回路基板5は、ガラス繊維強化熱硬化性プラスチックからなる。コンデンサおよび抵抗は、プリント回路基板5の銅面6の間に各々直列または並列に接続される。プリント回路基板5の前面に離間した状態で、径方向に分配配置された銅面6は、アウターロータ巻線3の巻線端末4と対応する集電体8の集電線9とに各々接触する役割を果たす。集電線9は、中空円筒状の集電体8の周面にわたってラメラ状に分配配置される。ロータ1を組み立てるために、顧客の要求に従って、最初にシャフト2、金属板12、プリント回路基板5および集電体8が選択される。次に、金属板12は、金属板の中央孔を通じてシャフト2に押し付けられ、シャフト2に溶接される。次の段階では、集電線9がプリント回路基板5の銅面6の1つに各々半田付けされた状態で、プリント回路基板5および集電体8がシャフトに装着される。次の段階では、鐘状ロータの中空円筒状のアウターロータ巻線3が、金属板12に装着される。次にまた、アウターロータ巻線3の巻線端末4は、プリント回路基板5の銅面6の1つに各々半田付けされる。ここでもまた、機械的接続およびプリント回路基板5、特に電気部品11を安定させ、かつ損傷および短絡から電気的接続を保護する成形材が外側から塗布される。
【0035】
図7は、本発明による直流電気モータのロータのさらなる実施形態を示す分解縦断面図である。
図6の実施形態と同様に、アウターロータ巻線3は、トルクに耐えるように、かつシャフト2に対して同シャフトに金属板12を介して保持される。しかしながら、金属板12は、プラスチック被覆を全く有さない。アウターロータ巻線3は、外側プラスチックリング16によって金属板12に対して電気的に絶縁される。金属板12の外周面における歯が、外側プラスチックリング16の内歯に係合し、これにより、アウターロータ巻線3から金属板12へ、そして金属板12からシャフト2への確実なトルクの伝達を確保する。金属板12は、金属板の中央孔によりシャフト2に押し嵌められ、シャフト2に溶接される。外側プラスチックリング16は、
図8および
図9にさらに詳細に示す銅製星形部15に射出成形される。製造のために、銅製星形部15は銅板から打ち抜かれるが、外方へ向かう銅製星形部15の梁(beam)は、最初は中央で接続された状態である。次に、外側プラスチックリング16および内側プラスチックリング17が、銅製星形部15に付設され、これにより、銅製星形部15の梁が定位置に保持される。この銅製星形部15の状態は
図8に示されている。銅製星形部15の梁が2つのプラスチックリング16および17により定位置に固定されるので、この時点で、梁を相互に接続する星形部の中央部を打ち抜くことができる。この状態は
図9に示されている。この時点で、梁はもはや相互に接触しておらず、したがって、電気的に導通するように相互に接続されていない。ロータ1を組み立てるために、アウターロータ巻線3の巻線端末4を銅製星形部15の1つの梁に各々電気的に接触させた状態で、アウターロータ巻線3を銅製星形部15に装着する。銅製星形部15およびアウターロータ巻線3が既にシャフト2に取り付けられた鋼板12と共に挿入されるときに、銅製星形部15の内側プラスチックリング17は、銅製星形部15の梁が金属板12から離間して配置され、ひいては金属板12により短絡が生じないように保護する。取り付けが完了したロータ1では、中空円筒状の集電体8の集電線9もまた、銅製星形部15の1本の梁に各々接続される。火花を抑制するために、干渉抑制回路の電気部品11を備えるプリント回路基板5を銅製星形部15に装着することができる。
[発明の例]
[例1]
シャフト(2)と、巻線支持体と、プリント回路基板(5)と、複数の集電線(9)を備える集電体(8)と、複数の巻線端末(4)を備える空心アウターロータ巻線(3)とを具備する、特に小型の、直流電気モータであって、
前記アウターロータ巻線(3)は、トルクに耐える状態で一端が前記巻線支持体を介して前記シャフト(2)に接続され、前記巻線支持体が軸受部品を呈し、前記アウターロータ巻線(3)が、前記集電体(8)に電気的に接続される、直流電気モータにおいて、
前記巻線支持体が、ガラス繊維強化熱硬化性プラスチックからなる軸受部品としての前記プリント回路基板(5)に置き換えられ、前記プリント回路基板(5)が、少なくとも1つの層で設計され、金属ハブ(7)を介して前記シャフト(2)に接続されることを特徴とする、直流電気モータ。
[例2]
前記プリント回路基板(5)が、前記アウターロータ巻線(3)に対向する軸線方向外側面に、1つの巻線端末(4)と対応する1つの集電線(9)とに各々接触する周方向に分配配置された複数の別個の銅面(6)を備えることを特徴とする、例1に記載の直流電気モータ。
[例3]
整流中の火花の発生を抑えるための干渉抑制回路が、前記プリント回路基板(5)に内蔵されることを特徴とする、例1または2に記載の直流電気モータ。
[例4]
前記プリント回路基板(5)が、軸線方向に多層設計構造であることを特徴とする、例1〜3のいずれか一項に記載の直流電気モータ。
[例5]
前記干渉抑制回路の前記電気部品が、多層設計構造である前記プリント回路基板(5)の内層(10)に集積されることを特徴とする、例4に記載の直流電気モータ。
[例6]
前記金属ハブ(7)が、多層設計構造である前記プリント回路基板(5)における少なくとも1つの径方向溝および/または径方向舌部に埋め込まれることを特徴とする、例4または5に記載の直流電気モータ。
[例7]
前記金属ハブ(7)が、前記プリント回路基板(5)内に圧入され、境界を画定し、または前記プリント回路基板に径方向にかしめ止めされることを特徴とする、例1〜4のいずれか一項に記載の直流電気モータ。
[例8]
前記金属ハブ(7)が、摩擦接合および材料接合により前記シャフト(2)に接続されることを特徴とする、例1〜7のいずれか一項に記載の直流電気モータ。
[例9]
例1〜8のいずれか一項に記載の直流電気モータの製造方法において、
前記ロータ(1)を組み立てるために、まず前記プリント回路基板(5)が、前記金属ハブ(7)と共に前記シャフト(2)に押し嵌めされ、その後、前記金属ハブ(7)および前記シャフト(2)が互いに溶接され、前記集電線(9)を備える前記集電体(8)が、次の段階では、別個のユニットとして前記シャフト(2)に装着され、前記集電線(9)は、前記アウターロータ巻線(3)が装着された後に、それぞれの適切な接触面を介して関連する巻線端末(4)に電気的に接続され、その後、電気的接続点および機械的接続点が、成形材(18)により成形されることを特徴とする、直流電気モータの製造方法。
[例10]
前記金属ハブ(7)および前記シャフト(2)が、レーザ溶接によって互いに溶接されることを特徴とする、例9に記載の方法。
[例11]
シャフト(2)と、巻線支持体と、複数の集電線(9)を備える集電体(8)と、複数の巻線端末(4)を備える空心アウターロータ巻線(3)とを具備する、特に小型の、直流電気モータであって、
前記アウターロータ巻線(3)は、トルクに耐える状態で一端が前記巻線支持体を介して前記シャフト(2)に接続され、前記巻線支持体が軸受部品を呈し、前記アウターロータ巻線(3)が、前記集電体(8)に電気的に接続される、直流電気モータにおいて、
前記巻線支持体が、前記シャフト(2)との接続のための中央孔を具備する金属板(12)であり、プラスチックまたはセラミックからなる絶縁リング(14;16)が、前記アウターロータ巻線(3)との電気的絶縁のために前記金属板(12)の外周面に設けられることを特徴とする、直流電気モータ。
[例12]
前記金属板(12)が、摩擦接合および材料接合により前記シャフト(2)に接続されることを特徴とする、例11に記載の直流電気モータ。
[例13]
前記金属板(12)が、前記アウターロータ巻線(3)に対向する少なくとも軸線方向外側面に電気絶縁被覆または電気絶縁被膜(14)を具備することを特徴とする、例11または12に記載の直流電気モータ。
[例14]
整流中の火花の発生を抑えるための干渉抑制回路を備えるプリント回路基板(5)が、前記金属板(12)の軸線方向外側面に装着され、前記プリント回路基板(5)が、1つの巻線端末(4)と対応する1つの集電線(9)とに各々接触する周方向に分配配置された複数の別個の電気接触面(6)を具備することを特徴とする、例13に記載の直流電気モータ。
[例15]
前記プリント回路基板(5)が、軸線方向に多層設計構造であることを特徴とする、例14に記載の直流電気モータ。
[例16]
前記干渉抑制回路の前記電気部品が、多層設計構造である前記プリント回路基板(5)の内層(10)に集積されることを特徴とする、例15に記載の直流電気モータ。
[例17]
銅板から打ち抜かれた接触星形部(15)が、前記アウターロータ巻線(3)に対向する前記金属板(12)の前記軸線方向外側面に装着され、前記接触星形部の梁が、少なくとも1つの射出成形されたプラスチックリング(16,17)により離間した状態で保持され、前記接触星形部(15)の各梁が、1つの巻線端末(4)と前記それぞれの対応する集電線(9)とに接触する役割を果たすことを特徴とする、例11〜13のいずれか一項に記載の直流電気モータ。
[例18]
前記接触星形部(15)の前記梁が、整流中の火花の発生を抑えるために干渉抑制回路により電気的に相互に接続され、前記干渉抑制回路がプリント回路基板(5)に搭載されることを特徴とする、例17に記載の直流電気モータ。
[例19]
前記プリント回路基板(5)の基材が、ガラス繊維強化熱硬化性プラスチックであること特徴とする、例14,15,16または18に記載の直流電気モータ。
[例20]
前記金属板(12)が、プラスチックで被覆されることを特徴とする、例11〜19のいずれか一項に記載の直流電気モータ。
[例21]
例11〜20のいずれか一項に記載の直流電気モータの製造方法において、
前記ロータ(1)を組み立てるために、まず前記金属板(12)が、前記シャフト(2)に押し嵌めされ、その後、前記金属板(12)および前記シャフト(2)が互いに溶接され、以下の段階の1つにおいて、前記集電線(9)を備える前記集電体(8)が、別個のユニットとして前記シャフト(2)に装着され、前記集電線(9)は、前記アウターロータ巻線(3)が装着された後に、それぞれの適切な接触面を介して関連する巻線端子(4)に電気的に接続され、次に、電気的接続点および機械的接続点が成形材により成形されることを特徴とする、直流電気モータの製造方法。