(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5756225
(24)【登録日】2015年6月5日
(45)【発行日】2015年7月29日
(54)【発明の名称】抵抗加熱素子を製造する方法及び抵抗加熱素子
(51)【国際特許分類】
H05B 3/14 20060101AFI20150709BHJP
【FI】
H05B3/14 C
【請求項の数】14
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2014-503124(P2014-503124)
(86)(22)【出願日】2012年4月4日
(65)【公表番号】特表2014-510384(P2014-510384A)
(43)【公表日】2014年4月24日
(86)【国際出願番号】EP2012056133
(87)【国際公開番号】WO2012136690
(87)【国際公開日】20121011
【審査請求日】2013年12月25日
(31)【優先権主張番号】102011006847.3
(32)【優先日】2011年4月6日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】594141406
【氏名又は名称】シュンク・コーレンストッフテヒニーク・ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ゴットハルト ナウディット
(72)【発明者】
【氏名】ローラント ヴァイス
(72)【発明者】
【氏名】イェレミアス シェーンフェルト
【審査官】
宮崎 賢司
(56)【参考文献】
【文献】
特開平07−106055(JP,A)
【文献】
特公昭55−050363(JP,B1)
【文献】
特開平09−115651(JP,A)
【文献】
特開2007−257876(JP,A)
【文献】
特開2011−040343(JP,A)
【文献】
特開平07−302681(JP,A)
【文献】
特開平07−299811(JP,A)
【文献】
特表2007−535461(JP,A)
【文献】
特開平10−251065(JP,A)
【文献】
米国特許第02941962(US,A)
【文献】
米国特許出願公開第2008/0143005(US,A1)
【文献】
特開2013−035741(JP,A)
【文献】
特公平8−15113(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 3/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
抵抗加熱素子を製造する方法であって、前記抵抗加熱素子は管状であり、前記抵抗加熱素子は単一の部品として形成され、前記抵抗加熱素子は炭化ケイ素から作られ、
前記方法は、
単一の部品からなる成形された本体を、焼結材料の粉末に圧力を加えて、焼結材料の粉末から形成すること、
前記圧力が加えられた成形された本体を焼きなますこと、
前記成形された本体の材料を熱分解すること、及び
前記成形された本体を焼結すること
を含み、
前記成形された本体が前記抵抗加熱素子に作り込まれ、
焼結材料からできている前記成形された本体は、粉末の均一な分布を有する
ことを特徴とする
方法。
【請求項2】
焼結材料からできている前記成形された本体は、前記粉末を半等方圧加圧することによって作られる
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
焼結材料からできている前記成形された本体は、前記粉末をダイプレスすることによって作られる
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
焼結材料からできている前記成形された本体を焼きなますことは、保護雰囲気中で行われる
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
焼結材料からできている前記成形された本体は、板状に作られる
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
焼結材料からできている前記成形された本体は、円形管状の断面を有する
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
均一な粉末混合物が形成される
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記粉末はふるいにかけられる
ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
結合剤が用いられる
ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記焼結材料は、フェノール樹脂、フラン樹脂、ホルムアルデヒド樹脂、エポキシド、炭化ケイ素、ケイ素、グラファイト、カーボンブラック、ポリシラザン、ポリカルボシラン、ポリシロキサン、ポリカルボシラザン、又は珪化モリブデンである製造材料から、又はこれら粉末の組み合わせから作られる製造材料から形成される
ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
焼きなましの後に、前記成形された本体の機械的処理が行われ、前記抵抗加熱素子(1
0)の最終的な形状が形成される
ことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
焼きなましの後に、前記抵抗加熱素子の高温処理が行われる
ことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
焼きなましの後に、前記抵抗加熱素子のCVDコーティング処理が炭化ケイ素で行われる
ことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
焼きなましの後に、前記抵抗加熱素子(10)の接続表面が火炎溶射によってコーティングされる
ことを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の特徴を有する抵抗加熱素子を製造する方法に関し、請求項16の特徴を有する抵抗加熱素子にも関する。
【背景技術】
【0002】
抵抗加熱素子は、いわゆるDSC炉(dynamic differential calorimetry furnace、動的示差走査熱量測定炉)における熱分析のための加熱素子として通常、使われている。したがって、既知の抵抗加熱素子は、管状にかつ1個の部品として形成され、その底部においてアノード及びカソード接触表面をそれぞれ持つ。抵抗加熱素子の壁部には2つの溝が設けられ、これらは螺旋形状を持つよう形成され、よって抵抗加熱素子の加熱コイルを形成する。抵抗加熱素子の加熱コイルの領域では、温度が1650℃に達する。ここでグローパターン(glow pattern)は、加熱コイルの領域にわたってなるべく均一に分散されるよう想定される。さらに抵抗加熱素子の製造材料の高純度さが非常に重要であるが、これは、例えばDSC炉中の試料の純度を決定する時、不要な添加物が抵抗加熱素子から拡散し、測定結果に悪影響を与え得るからである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
既知の抵抗加熱素子は、炭化ケイ素から実質的に製造される。炭化ケイ素でできた抵抗加熱素子を得るために、抵抗加熱素子の製造は、カーボンファイバーのようなファイバー材料からブランク材料(material blank)を形成し、ケイ素を浸透させると共に、最終的に熱分解をすることによって樹脂でその形状を安定化させることを含む。特に、モールド成形された部品内でケイ素が不均一に分布するせいで、ヒビが入ることもある。これは、製造原料の濃度が不均一なために、抵抗加熱素子内で不規則な温度分布が起こるので、抵抗加熱素子の動作状態を不安定にする。Si−SiC抵抗加熱素子を形成するための円筒形状の本体をスラリープロセスによってモールド成形することがさらに知られている。ここでは、所望の加熱コイル構造を形成するために、スラリープロセスの間に形成された未焼成本体が処理されなければならない。ここでは未焼成本体の低い剛性は、実質的に処理の可能性を狭めるので、比較的、デリケートである加熱コイルがスラリープロセスでは製造できないことになる。既知のプロセスの他の短所は、このプロセスで製造される抵抗加熱素子の遊離ケイ素によって呈されるが、これは、遊離ケイ素は抵抗加熱素子の外に拡散し得るので、遊離ケイ素のせいで最大動作温度が約1400℃に制限されるからである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
したがって本発明は、現状の技術で知られている短所を防ぐ、抵抗加熱素子を製造する方法及び抵抗加熱素子をそれぞれ提案する目的に基づく。
【0005】
この目的は、請求項1の特徴を有する方法によって、及び請求項16の特徴を有する抵抗加熱素子によって達成される。
【0006】
本発明による抵抗加熱素子を製造する方法によれば、前記抵抗加熱素子は管状であり、前記抵抗加熱素子は単一の部品として形成され、前記抵抗加熱素子は炭化ケイ素から作られ、前記方法は、単一の部品からなる成形された本体を、焼結材料の粉末に圧力を加えて、焼結材料の粉末から形成すること、前記圧力が加えられた成形された本体を焼きなますこと、前記成形された本体の材料を熱分解すること、及び前記成形された本体を焼結することを含み、前記成形された本体が前記抵抗加熱素子に作り込まれる。
【0007】
特に、単一の部品として成形された本体は、粉末から作られた焼結材料から圧縮されているという事実によって、事実上、どのような形状の成形された本体をも形成することが可能になり、その形状は、成形された本体内で焼結材料の実質的に均一な分布を有する。このようにして、成形された本体内での製造材料の不要な集中を避けることができ、つまり抵抗加熱素子の製造又は使用中の間にヒビが形成するような集中を避けることができる。よって、比較的、費用効果が高いやり方で成形された本体を作ることも可能であるが、これは焼結材料から成形された本体を形成することは、比較的、簡単なやり方で行われ得るからである。さらに、もしヒビが少ししか発生しないなら、製造中の不良品は減少し、これは費用の削減にも寄与する。このようにして製造される抵抗加熱素子は、さらに実質的に遊離ケイ素を含まず、その結果、1400℃より高い使用に特に適する。
【0008】
焼結材料からなる成形された本体は、粉末を等方圧加圧することによって製造され得る。等方圧加圧によって、粉末は、例えば管状のモールドシェル内に入れられ、液体媒体内で圧力が加えられる。液体媒体によって誘導され、圧力は、モールドシェルの表面全体にわたって均一に分布し、その結果、粉末の均一な分布が得られる。等方圧加圧の間の圧力は、2000Bar以上にも達し得る。成形された本体は、粉末を半等方圧加圧することによって製造され得て、これはすなわち、この場合、成形された本体の、及びモールドシェルの部品は、それぞれカバーはされるが、圧力下には置かれない。例えば、圧力が加えられるべきモールドシェル及び粉末は、それぞれ、心棒の周りに配置され得て、ここで心棒の両端部はそれぞれ環状の横材を有する。よって環状の横材の間には、粉末は、容易に心棒に載りやすく、可撓性のモールドシェルによってカバーされ得る。既にその最終形状であるように、成形された本体を形成することも想定される。
【0009】
焼結材料でできた成形された本体は、粉末をダイプレスする(die pressing)ことによっても製造され得る。ここで焼結材料を軸方向にダイプレスすることによって、管状の成形された本体だけでなく、板状の成形された本体も形成され得る。
【0010】
焼結材料でできた、圧力が加えられた成形された本体を焼きなますことは、保護雰囲気中で行われ得る。例えば50℃〜600℃で焼きなますことは、成形された本体の硬化につながる。保護雰囲気は、保護ガスによって、又は真空によって形成され得る。
【0011】
特に簡単な実施形態では、焼結材料からできた成形された本体は、板状に形成され得る。これにより、それから平らでまっすぐな抵抗加熱素子が製造され得る。
【0012】
焼結材料からできている成形された本体は、円形管状の断面を有し得る。よって、成形された本体は、抵抗加熱素子の所望の形状を有し得る。成形された本体の機械的処理がさらなる製造プロセスでは省略され得ることも想定される。好ましくは、円形管状の断面が形成され得るが、この場合、継ぎ目のない成形された本体が心棒上に単に形成され得る。しかし原理的にはこの成形された本体は、任意の所望の管状であり得る。
【0013】
抵抗加熱素子内で炭化ケイ素及びケイ素の均一な分布を得るためには、もし焼結材料でできた成形された本体が粉末の均一な分布を有するなら、優位性がある。これは、成形された本体の製造材料内では、この場合、実質的に密度差が存在しないことを意味する。よって、炭化ケイ素からなる粒子構造間で、ケイ素のような製造材料の不要な累積が回避され得る。不均一さの結果、生じるヒビの発生も、これによって防止され得る。
【0014】
さらに均一な粉末混合物が形成され得る。この場合、成形された本体の製造材料内の分布において実質的に差異はなく、特定の製造材料が累積した領域もない。粉末の完全な混合は、例えば、アイリッヒ(Eirich)ミキサーで実現され得る。均一な粉末混合物は、成形された本体の製造材料のどの点においても同じ剛性の特性を呈し、よってヒビが形成されることを防ぐ。
【0015】
成形された本体内に材料が混入したり、又は気泡が発生したりすることを防ぐために、圧力が加えられる前に、粉末はふるいにかけられ得る。とりわけ粉末をふるいにかけることは、粉末の混合物を改善する働きもし得る。
【0016】
有利なことに、結合剤が用いられ得る。結合剤、つまりいわゆる前駆体は、高温に曝されることによって架橋されるポリマーであり得て、よって成形された本体の形状に粉末を固化することができる。好ましくは、炭化ケイ素前駆体が用いられ得て、製造プロセスを実行した後には、抵抗加熱素子の製造材料中にはそのうち炭化ケイ素だけが残る。
【0017】
焼結材料は、フェノール樹脂、フラン樹脂、ホルムアルデヒド樹脂、エポキシド、炭化ケイ素、ケイ素、グラファイト、カーボンブラック、ポリシラザン、ポリカルボシラン、ポリシロキサン、ポリカルボシラザン、又は珪化モリブデンである製造材料から、又はこれら粉末の組み合わせから作られる製造材料から形成され得る。さらに、潤滑剤として、及び粉末又は焼結材料の酸化を防止するために、ステアリン酸が加えられてもよい。好ましい方法においては、炭化ケイ素、ケイ素、炭素、及びポリカルボシランの粉末混合物が用いられ得る。
【0018】
焼きなました後に、成形された本体の機械的処理が行われてもよく、ここで抵抗加熱素子の最終形状が機械的処理によって形作られ得る。よって、成形された本体の内側直径は、さらに孔が開けられ、又は切削され、円筒部つまり外側直径は、旋盤で切削され、例えば、最大で1mmの成形された本体の均一な壁厚が作られるよう削られる。よって特に、成形された本体の高い機械的安定性のおかげで、この方法は、繊細な加熱コイルを製造することができる。さらに、このように処理された螺旋溝が成形された本体に刻まれることによって、抵抗加熱素子の加熱コイルがその後、形成される。基台領域において、又は成形された本体の及び抵抗加熱素子の接続表面の間で、それぞれ、この溝は、製造プロセスの間の成形された本体の安定性を確保する、横断する横材として形成され得る。抵抗加熱素子が形成された後には、この横材は単に切断されることで取り除かれ得る。
【0019】
有利なことに、焼結の後に、抵抗加熱素子の高温処理が行われ得る。焼結は、1350℃から1900℃の温度範囲で行われ、高温処理は、1900℃から2400℃の温度範囲で行われ得る。とりわけ、高温処理は、成形された本体中の酸素及び窒素を遊離させる働きをし得て、真空又は保護気体中で行われ得る。特に高温処理によって、この方法ステップによって引き起こされた寸法の偏差は最小化され得る。
【0020】
抵抗加熱素子の動作中に遊離ケイ素が漏れ出すことを避けるために、焼結の後に、抵抗加熱素子に炭化ケイ素でCVDコーティングプロセス(化学気相蒸着)を施すことがさらに行われ得る。このCVDコーティングプロセスによって、例えば700℃から1500℃において炭化ケイ素層が抵抗加熱素子上に設けられる。炭化ケイ素層は、抵抗加熱素子を実質的に完全に覆うことによって、抵抗加熱素子の製造材料内にトラップされたケイ素は素子から出ることができない。
【0021】
もし、焼結の後に、又はCVDコーティングプロセスの後に、抵抗加熱素子の接続表面が火炎溶射によってコーティングされるなら、接続用の接点を持つ抵抗加熱素子の特に良好な接触が達成され得る。したがって粉末状態のアルミニウムの溶射によって、接続表面は、容易に電気的に接触され得る。アルミニウムは、火炎溶射によって容易に処理され得るが、抵抗加熱素子の動作中には素子から溶け落ちることはない。
【0022】
本発明による抵抗加熱素子は、実質的に任意の形状を有し、抵抗加熱素子は単一の部品として形成され、前記抵抗加熱素子は炭化ケイ素から作られ、抵抗加熱素子は、炭化ケイ素の均一な構造又は均一な分布を有する。特に抵抗加熱素子の製造材料混合物中の炭化ケイ素の均一な構造は、抵抗加熱素子の動作中にヒビが発生する可能性を最小化する効果を有する。よって、抵抗加熱素子の動作時の安全性が実質的に改善される。好ましくは、抵抗加熱素子は管状である。
【0023】
有利なことには、抵抗加熱素子の材料中の炭化ケイ素は、粉末の粒子方向に従って構造化され得る。抵抗加熱素子のさらに優位性がある実施形態は、方法の請求項1を参照する独立請求項中に記載された特徴から得られる。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下において、本発明は、添付の図面を参照して説明される。
【0026】
図1は、抵抗加熱素子10を示し、これは管状であり、円状の円形断面を持つ形状で作られる。抵抗加熱素子10は、薄い管壁11を含み、これには2つの溝12及び13が貫通している。まっすぐな形状を有する溝12及び13は、抵抗加熱素子10の下部端14の領域においてはその長手方向に沿って形成されており、これにより、DSC炉に設けられた不図示の接続機器の接点に抵抗加熱素子10を接続するための2つの接続表面15及び16を形成する。抵抗加熱素子10の中間領域17では、螺旋の形状である溝12及び13は、管壁11の周囲に沿って長手方向に抵抗加熱素子10の上部端18へそれぞれ延びる。よって溝12及び13は、2つの加熱コイル19及び20を形成し、これらは環状部21の上部端18において互いに接続される。動作時に抵抗加熱素子10を加熱することは、加熱コイル19及び20の領域において実質的になされる。抵抗加熱素子は、1個の部品として成形され、実質的に炭化ケイ素でできており、ここで抵抗加熱素子10の製造材料の中における、製造プロセスで生じるケイ素、炭素及び他の製造材料の残留量を制限し得る。さらに抵抗加熱素子10の表面22は、ほとんど完全に炭化ケイ素でコーティングされ、ここで接続表面15及び16の領域においては、ここでは詳細には示されないが、アルミニウムの層が設けられる。
【0027】
図2は、方法の実施形態のあり得るフローチャートを示す。まず、炭化ケイ素、ケイ素、炭素、ポリシラザン、ポリカルボシラザン、ポリカルボシラン、ポリシロキサン、又はフェノール樹脂、ポリイミド、ポリフラン等のような他のプレポリマーのような、粉末状のいくつかの焼結材料の混合及びふるい作業が行われる。この粉末混合物は、管状のモールド成形された本体が現れるように、円筒状のボビンの周りに付着させられる。粉末混合物は、モールドシェルによって覆われ、半等方圧加圧(pressed semiisostatically)が行われ、その結果、粉末混合物の圧縮が起こる。このようにして作られた成形された本体は、約400℃で焼きなまされ、これにより硬化され、その結果、旋盤での切削によって成形された本体の機械的処理が行われ得る。この過程で、管状及び円形状の成形された本体の内側及び外側の直径は、成形された本体が実質的に均一な3mmの壁厚を有するように処理される。さらに、加熱コイル及び接続表面を形成するための溝は、成形された本体の管壁に刻み込まれる。最後に、成形された本体の材料の熱分解(pyrolizing)が850〜1200℃で行われ、この間に材料は一部が炭素に変換され、さらに、成形された本体は1650〜1900℃で焼結され、この間に成形された本体は、抵抗加熱素子に形成される。ここで抵抗加熱素子は、実質的に炭化ケイ素からなる。焼結の後、火炎溶射による接続表面のアルミニウムコーティングと共に、オプションとしての高温処理が続く。