(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明による車椅子の外付けフットレスト装置の実施形態について説明する。
【0011】
(第1実施形態)
図1〜
図4は、本発明を適用した車椅子の構造を示す側面図、平面図、正面図および背面図である。なお、本明細書においては、車椅子に着座している搭乗者の視点を基準として、上下左右及び前後の各方向を規定するものとする。
【0012】
図1において、車椅子は、車両前部の左右両側においてキャスタ(輪)11を備えると共に、車両後部の左右両側において大径の主車輪12を備える。
【0013】
車体フレーム10は、
図1〜
図4に示すように、パイプフレームで形成した右側フレーム10Rと、同様にパイプフレームで形成した左側フレーム10Lと、左右フレーム10R,10Lを連結する前後一対のX字状のクロスメンバ10Xと、で構成される。左右フレーム10R,10Lは、図示する例では、パイプフレームにより同様の形状に形成されており、下方において前後方向に配置されたロアービーム13Aと、座席を支持するよう前後方向に配置されたセンタービーム13Bと、アームレストが取付られる前後方向に配置されたアッパービーム13Cと、を備える。センタービーム13Bは前方において斜め下方に屈曲されてロアービーム13Aの前端に連結され、斜め下方に延びる傾斜部分には後述する外付けフットレスト装置40が取付られる。アッパービーム13Cは前方において下方に屈曲されてセンタービーム13Bに連結されると共に、その延長端がロアービーム13Aに連結されている。
【0014】
センタービーム13Bおよびアッパービーム13Cの後端は、ロアービーム13Aに下端が結合された上下ビーム13Dに連結され、上下ビーム13Dの上端は後方に屈曲されて介護者のハンドルを構成している。車両前部の左右両側のキャスタ11は、その旋回軸がアッパービーム13Cの下方への延長端に固定されている。また、車両後部の左右両側の主車輪12は、その軸が上下ビーム13Dの、センタービーム13Bとロアービーム13Aとの連結部分の中間位置にブラケットを介して固定されている。
【0015】
左右フレーム10R,10Lを連結する前後一対のX字状のクロスメンバ10Xは、
図4〜
図7に示すように、車両前後方向から見て互いに交差するよう斜め方向に配置されると共に中央部の交差部分において軸14Aにより互いの交差角度を変更可能とした一対のクロスビーム14B,14Cを車両前後方向に夫々備える。また、車両前後方向に配置される一対のクロスビーム14B,14Cの交差部分の軸14Aは、両者間に配置されたブロック21に先端をねじにより結合して、ブロック21と前後の軸14Aとは一体化されている。
【0016】
車両前後方向に配置される一対のクロスビーム14B,14Cは、その下端において夫々左右フレーム10R,10Lのロアービーム13Aに回動可能に連結される。また、車両前後方向に配置される一対のクロスビーム14B,14Cの上端は、車両前後方向のシート保持パイプ14Eにより、相互に連結されている。シート保持パイプ14Eには、搭乗者が着座するシート15が取付られる。
【0017】
一対のクロスビーム14B,14Cは、その交差角(一方のクロスビームの上方部分と他方のクロスビームの下方部分とがなす角度)を狭めることにより、左右フレーム10R,10L同士の間隔を拡大させることができ、その交差角を拡大させることにより左右フレーム10R,10Lの間隔を狭めることができる。一対のクロスビーム14B,14C同士の交差角を狭めることにより、シート保持パイプ14Eは下方に下降され、左右フレーム10R,10Lのセンタービーム13Bに設けたブラケット13Eに係合させることにより、左右フレーム10R,10Lを拡大させての車椅子の使用状態とすることができる。また、一対のクロスビーム14B,14C同士の交差角を拡大させて左右フレーム10R,10Lの間隔を狭めることにより、シート保持パイプ14Eは上方に上昇されると共に左右を互いに接近させてシート15を折り畳んだ状態として、車椅子を格納状態とすることができる。
【0018】
前記したブロック21には、車椅子の使用状態において、ブロック21の回転を防止するプレート22が固定されている。プレート22には一対の前方片22Aを備え、一対の前方片22Aが車椅子を使用状態とするよう一対のクロスビーム14B,14C同士の交差角を狭めた状態において、車両前方における交差部分より下方部分のクロスビーム14B,14C上面に接するようにしている。ただし、一対の前方片22Aは一対のクロスビーム14B,14C同士の交差角を拡大させて左右フレーム10R,10Lの間隔を狭めて車椅子を格納状態とした際には、交差部分より下方部分が前方片22Aより離れるため、車椅子の折り畳みの障害とならない。
【0019】
このブロック21には、上下方向に摺動自在に移動可能であり、同芯状に配置したばね23により上方へ移動するよう付勢され且つ後述するケーブル27、28により所定以上の上方への移動を阻止された前後一対のスライド軸25が取付けられている。この一対のスライド軸25の上端には、搭乗者の着座に応じて下方へ撓むシート15によりスライド軸25を押下げて下降し、搭乗者の離席に応じて下方への撓みが復元するシート15によりスライド軸25への押下げが解除されて上昇する着座検出プレート26が固定されている。着座検出プレート26は搭乗者の在席検出装置を構成している。
【0020】
着座検出プレート26の前記した上下移動は、ケーブルガイドがブロック21に固定され且つケーブル先端が着座検出プレート26に固定されたプルケーブルによりなる制動ケーブル27により、後述するブレーキ装置30に伝達される。また、着座検出プレート26の上下移動に連動して緊張され、後述する外付けフットレスト装置40の上部ロック装置46を解除するプルケーブルよりなる上部ロックケーブル28が、制動ケーブル27を分岐するか若しくは制動ケーブル27とは独立させて設けられている。
【0021】
ブレーキ装置30は、
図8に示すように、主車輪12と共に回転するブレーキドラム31に外周から図示しないブレーキバンドを巻付かせることにより、ブレーキドラム31を締付けて制動するバンドブレーキにより構成されている。この種のブレーキ装置は、ブレーキバンドの一端はブレーキバックプレート32に固定され、ブレーキドラム31に巻付けたブレーキバンドの他端を、ブレーキレバー33により巻付き方向に移動させることによりブレーキバンドをブレーキドラム31外周に巻付かせて制動する。また、ブレーキドラム31に巻付けたブレーキバンドの他端を、ブレーキレバー33により巻付き方向とは反対側に移動させることによりブレーキバンドをブレーキドラム31外周から離脱させることにより制動状態を非制動状態に解除する。
【0022】
また、ブレーキレバー33は、図示しないばねにより制動解除方向に一定の付勢力が付与されて、通常時はブレーキ非制動状態としている。このブレーキレバー33には制動ケーブル27の他端におけるケーブル先端が固定され、制動ケーブル27の他端におけるケーブルガイドがブレーキバックプレート32に固定されることにより、制動ケーブル27によりブレーキレバー33を制動方向に回動させることにより制動させることができる。即ち、この制動ケーブル27の他端は前述した着座検出プレート26に連結され、図に示すように、搭乗者の着座により制動ケーブル27が弛められてブレーキレバー33がばねによる付勢方向に回動してブレーキ非制動状態となる。また、図に示すように、搭乗者の離席により制動ケーブル27が緊張されてブレーキレバー33がばねによる付勢方向に抗して回動されてブレーキ制動状態となる。
【0023】
なお、ブレーキ装置30としては、上記したものに限定されるものでなく、例えば、ブレーキドラムの内面にブレーキシューを接触させることにより制動するものやブレーキドラムの外周にブレーキシューを接触させて制動するものであってもよい。
【0024】
また、前記ブレーキ装置30には、
図8に示すように、制動状態のブレーキ装置30を外部より非制動状態に変更するブレーキ解除装置35が連結されている。このブレーキ解除装置35は、搭乗者の離席により制動ケーブル27が緊張されてブレーキ制動状態となった車椅子を介助者が運搬する際に、解除レバー36を操作することにより制動状態のブレーキ装置30を非制動状態に解除する。ブレーキ制動状態が解除されることにより、車椅子は介助者によりブレーキ抵抗なく運搬することができる。そして、車椅子の運搬が完了した際には、解除レバー36を初期位置に復帰させることにより、ブレーキ装置30を再び制動状態に戻して、車椅子を安定して停車させておくことができる。
【0025】
上記ブレーキ解除装置35は、解除レバー36と、解除レバー36の操作時に緊張されてブレーキ装置30のブレーキレバー33をブレーキ解除方向に回動させるプルケーブルよりなる解除ケーブル34と、を備える。ブレーキレバー33をブレーキ解除方向に回動させる解除ケーブル34は、ケーブルガイドがフレームに固定され、そのケーブル先端がブレーキレバー33に係合している。そして、解除レバー36が操作されていない状態おいて、搭乗者の着座によって制動ケーブル27が弛められてブレーキ装置30が非制動状態にある時には、解除ケーブル34先端は、
図9に示すように、ブレーキレバー33の係合部分から浮き上がった状態となっている。しかしながら、搭乗者の離席によって制動ケーブル27が緊張されてブレーキ装置30が制動状態にある時には、解除ケーブル34先端は、
図8に示すように、ブレーキレバー33の係合部分に係合した状態となる。
【0026】
この解除ケーブル34の他端は、解除レバー36に連結され、そのケーブルガイドは解除レバー36を回動自在に支持するブラケット37に固定されている。解除レバー36は、操作されていない状態おいては、
図8,9に示すように、ブラケット37で形成したストッパに接触した非操作位置にあり、ブレーキ装置30の制動状態を解除する際には、矢印方向に操作される。
【0027】
このレバー操作により、解除ケーブル34を緊張させてケーブル先端をブレーキレバー33への係合方向に移動させる。この時、搭乗者の離席によって制動ケーブル27が緊張されてブレーキレバー33が制動方向に回動されている時には、解除ケーブル34先端をブレーキレバー33に係合させ、次いでブレーキレバー33をブレーキ解除方向に回動させ、ブレーキ装置30を非制動状態とする。この時、解除レバー36には解除ケーブル34・ブレーキレバー33・制動ケーブル27・着座検出プレート26を介して、着座検出プレート26を元の位置に復帰させるよう付勢するばね23の反力が作用し、解除レバー36を非操作位置へ戻すよう作用する。
【0028】
このため、
図10に示すように、解除レバー36に係合突起36Aを設けると共に、この係合突起36Aの移動軌跡上に出没可能なストッパ部材38をブラケット37に設け、係合突起36Aとストッパ部材38とを係合させることにより、解除レバー36を操作位置に保持するようにしている。出没可能なストッパ部材38は、
図11に示すように、ブラケット37を構成するU字状部材に段付きピン38Aをピン軸方向に摺動自在に嵌め込むことにより構成する。
【0029】
即ち、ブラケット37を構成するU字状部材の一方に小径穴を、またU字状部材の一方に大径穴を、同軸上に設ける。また、段付きピン38Aは、小径穴に嵌合する小径部38Bと大径穴に嵌合する大径部38Cと大径部38Cの端部のピンヘッド38Dとを備えるものとする。そして、小径部38Bを小径穴に大径部38Cを大径穴に嵌合させ、ブラケット37から突出した小径部38Bに抜け止めリングを嵌め、ブラケット37と大径部38Cの端部のピンヘッド38Dとの間に圧縮ばね38Eを配置する。
【0030】
従って、通常時は圧縮ばね38Eによりブラケット37を構成するU字状部材間には段付きピン38Aの小径部38Bが配置され、この小径部38Bは解除レバー36の係合突起36Aの移動軌跡上にはないため、解除レバー36の非操作位置への復帰を阻止しない。しかし、ピンヘッド38D側から圧縮ばね38Eを撓ませて段付きピン38Aを押込むことでU字状部材間に大径部38Cを進出させると、
図12に示すように、この大径部38Cは大径に形成されて解除レバー36の係合突起36Aの移動軌跡上に出っ張る。このため、解除レバー36の非操作位置への復帰を阻止することとなる。
【0031】
解除レバー36の係合突起36Aと大径部38Cとが係合すると、解除レバー36に作用している戻し力により段付きピン38Aの摺動移動を阻止し、解除レバー36から手を離しても、その操作状態を維持させることができ、解除ケーブル34を介してブレーキレバー33をブレーキ非制動状態に維持させることができる。なお、再び解除レバー36を操作方向に操作すると、係合突起36Aと大径部38Cとの係合が解除され、段付きピン38Aは圧縮ばね38Eの作用により通常位置に復帰し、解除レバー36を非操作位置へ戻すことができる。
【0032】
また、ブレーキ解除装置35には、解除レバー36によるブレーキ解除操作に連動して緊張され、後述する外付けフットレスト装置40の下部ロック装置47を解除するプルケーブルからなる下部ロックケーブル29が、解除ケーブル34を分岐するか若しくは解除ケーブル34とは独立させて設けられている。
【0033】
なお、解除レバー36として、
図13に示すように、ばねにより係合方向に付勢したラチェット爪39Aを備え、また、解除レバー36の移動軌跡上には、解除レバー36が所定角度以上操作された際にラチェット爪39Aと係合するラチェット歯39Bを設ける構成としてもよい。この構成では、解除レバー36が所定角以上操作された場合には、解除レバー36から手を離しても、その操作状態を保持させることができ、解除ケーブル34を介してブレーキレバー33をブレーキ非制動状態に維持させることができる。なお、ラチェット爪39Aは、解除レバー36に設けたノブ39Cを押込むことによりラチェット歯39Bから離脱させることができ、ノブ39Cを押した状態で解除レバー36を非操作位置へ戻すことができる。
【0034】
外付けフットレスト装置40は、センタービーム13Bにおける斜め前方に延びる傾斜部分に夫々固定された左右一対の昇降ガイド41と、左右一対の昇降ガイド41の下端に両端が連結されて車両横方向に配置されるフットレスト42と、で構成される。
【0035】
左右一対の昇降ガイド41は、センタービーム13Bの傾斜部分に夫々固定された上下ガイド43A,43Bと、上下ガイド43A,43Bに案内されて上下方向に昇降自在な一対のガイドロッド44と、上下ガイド43A,43Bにシリンダ45A部分が固定されてガイドロッド44を上方へ引上げるよう付勢するばね装置45と、から構成されている。
【0036】
フットレスト42は、左右のガイドロッド44の下端に連結され、一方のガイドロッド44の下端に対しては前後方向の軸回りに回動可能とされ、他方のガイドロッド44の下端に対しては、上方から係合可能とされる。このため、車椅子の折り畳み時には、フットレスト42を他方のガイドロッド44に対する係合を外して、一方のガイドロッド44に対する軸回りに回動させて起して、車椅子の左右フレーム10R,10Lの接近移動を可能とするようにする。
【0037】
なお、
図3に示すように、フットレスト42を左右のガイドロッド44の下端と一体となるよう完全に結合するようにしてもよい。この場合には、図示しないが、フットレスト42が中央部分で上方に山形に折れ曲り、左右のガイドロッド44近傍で谷折り状態に折れ曲るよう構成することにより、車椅子の折り畳みに対応させる。そして、フットレスト42を水平に延した状態においては、フットレスト42は一体となった剛体とでき、フットレスト42と左右のガイドロッド44とを完全に一体化され、左右のガイドロッド44の昇降動作が左右でバラバラになることが抑制できる。
【0038】
上下ガイド43A,43Bは、ブッシュ43Eを備えた上下方向の穴43Cによりガイドロッド44を摺動自在に案内するよう支持する。このように、穴43Cとガイドロッド44との隙間をブッシュ43Eで埋めつつガイドロッド44を摺動自在に案内することで、ガイドロッド44の左右前後方向の動きを規制することができる。また上下ガイド43A,43Bは、隣接する上下方向の穴43Dにばね装置45のシリンダ45A部分を固定して保持している。
【0039】
ばね装置45としては、
図18に示すように、シリンダ45Aにピストン45B及びピストンロッド45Cを摺動自在に挿入し、内蔵する
ばね45Dによりピストン45Bを押上げてシリンダ45Aからピストンロッド45Cが押出される構造がある。また、
図19に示すように、内蔵したガス45Eにより内圧が上昇されたシリンダ45Aと、シリンダ45A内に摺動自在に挿入されたピストン45Bと、ピストン45Bと一体となってシリンダ45A端から出没するピストンロッド45Cと、を備え、ピストン45Bで区画するシリンダ室同士をオリフィス45Fで連通させるガスダンパーにより構成することもできる。なお、ピストンロッド45Cの収縮方向への移動を速やかにするチェックバルブ45Gも設けられている。シリンダ室は作動油で満たされており、作動油とガス45Eを区画するフリーピストンが設けられている。シリンダ室は作動油で満たされており、作動油とガス45Eを区画するフリーピストンが設けられている。シリンダ室は作動油で満たされており、作動油とガス45Eを区画するフリーピストンが設けられている。
【0040】
ガイドロッド44の上端は、ばね装置45より突出方向に付勢されたピストンロッド45Cの先端に連結されている。このため、ピストンロッド45Cとガイドロッド44とは一体となって昇降移動し、ばね装置45により常時上方へ移動するよう付勢される。従って、ガイドロッド44の下端に連結されているフットレスト42も同様に、ばね装置45により常時上方へ移動するよう付勢される。
【0041】
また、上部ガイド43Aにはガイドロッド44を上昇位置でロックする上部ロック装置46が、また、下部ガイド43Bにはガイドロッド44を下降位置でロックする下部ロック装置47が設けられている。また、ガイドロッド44には、ガイドロッド44が上昇された時に上部ロック装置46に臨む位置に設けた上部ロック溝46Aと、ガイドロッド44が下降された時に下部ロック装置47に臨む位置に設けた下部ロック溝47Aと、を備える。
【0042】
上部ロック装置46(下部ロック装置47)は、
図17に示すように、ガイドロッド44に直交する方向に移動可能であり、背面に配置したばね46B(47B)によりガイドロッド44に向かって進むように付勢され、先端が円弧状をなしてガイドロッド44に設けた上部ロック溝46A(下部ロック溝47A)に係合する上部ロック片46C(下部ロック片47C)を備える。従って、ガイドロッド44が上下ガイド43A,43Bに案内されて上昇され、その上部ロック溝46Aが上部ロック片46Cと上下方向に位置が一致されると、上部ロック片46Cが背面のばね46Bの付勢力により上部ロック溝46Aに係合してガイドロッド44を上部位置でロックする。
【0043】
上部ロック片46Cには、上部ロックケーブル28の他端におけるケーブル先端が連結され、上部ロックケーブル28の他端におけるケーブルガイドの先端は上部ガイド43Aに連結されている。このため、上部ロックケーブル28の一端に配置されている着座検出プレート26の上下移動に連動して上部ロック片46Cが移動する。即ち、搭乗者のシート15への着座状態(着座検出プレート26の下降位置)から立ち上がり等により空車状態(着座検出プレート26の上昇)に伴い、上部ロックケーブル28が緊張される。このため、上部ロック片46Cがガイドロッド44の上部ロック溝46Aへの係合状態から背面のばね46Bに抗して外周側に移動され、上部ロック装置46のロック解除が実行される。
【0044】
また、ガイドロッド44が上下ガイド43A,43Bに案内されて下降され、その下部ロック溝47Aが下部ロック片47Cと上下方向に位置が一致されると、下部ロック片47Cが背面のばね47Bの付勢力により下部ロック溝47Aに係合してガイドロッド44を下部位置でロックする。
【0045】
この下部ロック片47Cには、下部ロックケーブル29の他端におけるケーブル先端が連結され、下部ロックケーブル29の他端におけるケーブルガイドの先端は下部ガイド43Bに連結されている。このため、下部ロックケーブル29の一端に配置されているブレーキ解除装置35の解除動作に連動して下部ロック片47Cが移動する。即ち、ブレーキ解除装置35の解除レバー36を非操作位置から解除方向に操作することに伴い、下部ロックケーブル29が緊張される。このため、下部ロック片47Cがガイドロッド44の下部ロック溝47Aへの係合状態から背面のばね47Bに抗して外周側に移動され、下部ロック装置47のロック解除が実行される。
【0046】
図20は、以上に説明した車椅子の外付けフットレスト装置40の在席検出装置、ブレーキ装置30、ブレーキ解除装置35、外付けフットレスト装置40の上下ロック装置46,47との制御ケーブルの配索状態を示すものである。
【0047】
以上の構成の車椅子の外付けフットレスト装置40の動作について以下に説明する。
【0048】
車椅子のシート15に搭乗者が着座している状態においては、搭乗者の着座に応じて下方へ撓むシート15により、シート15の下部に配置している着座検出プレート26がばね23に抗して下方に押下げられている。着座検出プレート26の下方への押下げにより、制動ケーブル27及び上部ロックケーブル28の緊張が無くなり、夫々緩んだ状態となる。このため、制動ケーブル27に連結されているブレーキ装置30のブレーキレバー33は解除方向へ回動され、ブレーキ装置30は非制動状態となっている。また、上部ロックケーブル28に連結されている外付けフットレスト装置40における上部ロック装置46は、上部ロックケーブル28の弛みにより上部ロック片46Cの非ロック状態への拘束が解除され、上部ロック片46Cは背面のばね46Bによりガイドロッド44の上部ロック溝46Aに係合し、フットレスト42を上昇位置で固定している。
【0049】
なお、ブレーキ解除装置35は操作されていないために、解除ケーブル34及び下部ロックケーブル29も弛んだ状態にあり、下部ロックケーブル29に連結されている外付けフットレスト装置40における下部ロック装置47の下部ロック片47Cも背面のばね47Bによりガイドロッド44の下部ロック溝47Aから外れた外周部分に押付けられている。
【0050】
搭乗者が車椅子から下車する場合には、フットレスト42に体重を掛けつつシート15より腰を浮かせる。この立上り動作により、シート15に加わる体重による荷重が抜けて、座面下のばね23が伸び、着座検出プレート26が上昇する。この着座検出プレート26の上昇に伴い、制動ケーブル27及び上部ロックケーブル28にばね23による緊張力が作用し、夫々のケーブルが引っ張られる。
【0051】
制動ケーブル27の緊張力はブレーキ装置30のブレーキレバー33を制動解除方向に付勢する図示しないばねに抗して制動方向に回動させ、ブレーキブレーキドラム31をブレーキバンドにより締付け、ブレーキ装置30を制動状態とし、車椅子の移動が自動的に規制される。このため、搭乗者の下車動作による車椅子の移動を阻止できることから、搭乗者は安全に下車動作を開始することができる。
【0052】
一方、上部ロックケーブル28の緊張力は、外付けフットレスト装置40における上部ロック装置46の上部ロック片46Cを背面のばね46Bに抗してガイドロッド44の上部ロック溝46Aより離脱させ、ガイドロッド44を非拘束状態とし、フットレスト42を昇降可能とする。ガイドロッド44にはばね装置45(ガスダンパー)の反力により上昇させようとする付勢力が作用しているが、フットレスト42に掛かる搭乗者の踏力(ほぼ体重)がばね装置45(ガスダンパー)の反力より大きいため、上下ガイド43A,43Bに沿ってガイドロッド44を摺動させてフットレスト42は下降される。そして、ガイドロッド44の下部ロック溝47Aが、下部ガイド43Bに設けた下部ロック装置47の位置まで下降すると、下部ロック片47Cが背面のばね47Bにより前進してガイドロッド44の下部ロック溝47Aに嵌まり、フットレスト42を下降位置で固定する。
【0053】
搭乗者が車椅子に乗り込む場合には、フットレスト42は下降位置で固定されている状態であるため、フットレスト42を踏みつけて、そのまま乗車し、シート15に着座する。ブレーキ装置30は制動状態となっているため、乗車時に車椅子が移動することがなく、安全に乗り込むことができる。
【0054】
シート15に着座すると、シート15に搭乗者の体重が加わり、着座検知プレート26がばね23に抗して下降され、制動ケーブル27及び上部ロックケーブル28を弛める。このため、制動ケーブル27に連結されているブレーキレバー33がばねにより解除方向に回動され、ブレーキ装置30が非制動状態となる。
【0055】
また、上部ロックケーブル28が弛められることにより、上部ロックケーブル28に連結されている外付けフットレスト装置40における上部ロック装置46の上部ロック片46Cも背面のばね46Bによりガイドロッド44の上部ロック溝46Aから外れた外周部分に押付けられる。
【0056】
次いで、ブレーキ解除装置35の解除レバー36を操作位置に一旦操作し、次いで非操作位置へ戻す。解除レバー36の操作位置への一時的な回動により、解除ケーブル34及び下部ロックケーブル29が一時的に緊張される。
【0057】
ブレーキ装置30においては、ブレーキレバー33は非制動位置に回動しているため、解除ケーブル34のケーブル先端がブレーキレバー33へ係合する方向に空移動した後、再び非係合方向に空移動して、元の位置に戻る。
【0058】
外付けフットレスト装置40における下部ロック装置47においては、下部ロック片47Cを背面のばね47Bに抗してガイドロッド44の下部ロック溝47Aより離脱させ、ガイドロッド44を非拘束状態とし、フットレスト42が昇降可能となる。ガイドロッド44には、ばね装置45(ガスダンパー)の反力により上昇させようとする付勢力が作用しているため、上下ガイド43A,43Bに沿ってガイドロッド44を摺動させてフットレスト42は上昇される。そして、ガイドロッド44の上部ロック溝46Aが、上部ガイド43Aに設けた上部ロック装置46の位置まで上昇すると、上部ロック片46Cが背面のばね46Bにより前進してガイドロッド44の上部ロック溝46Aに嵌まり、フットレスト42を上昇位置で固定する。
【0059】
また、搭乗者が下車した空車状態の車椅子においては、空車状態であるためブレーキ装置30は制動状態となっており、また、搭乗者の下車に伴ってフットレスト42は下降位置で固定されている。このため、介護者が空車状態の車椅子を保管位置に移動させる場合には、ブレーキ装置30を非制動状態とする必要があり、ブレーキ解除装置35の解除レバー36を操作位置に移動させる。
【0060】
この時、解除レバー36には解除ケーブル34・ブレーキレバー33・制動ケーブル27・着座検出プレート26を介して、着座検出プレート26を元の位置に復帰させるよう付勢するばね23の反力が作用し、解除レバー36を非操作位置へ戻すよう作用している。このため、ストッパ部材38を操作して、段付きピン38Aの大径部38Cを係合突起36Aに臨ませ、解除レバー36の係合突起36Aをストッパ部材38の大径部38Cに係合させて、解除レバー36を操作位置で保持する。
【0061】
解除レバー36の操作位置への移動は、解除ケーブル34及び下部ロックケーブル29を緊張させる。解除ケーブル34の緊張は、解除ケーブル34先端をブレーキレバー33に係合させ、次いでブレーキレバー33をブレーキ解除方向に回動させ、ブレーキ装置30を非制動状態とする。
【0062】
また、下部ロックケーブル29の緊張は、外付けフットレスト装置40における下部ロック装置47において、下部ロック片47Cを背面のばね47Bに抗してガイドロッド44の下部ロック溝47Aより離脱させ、ガイドロッド44を非拘束状態とし、フットレスト42が昇降可能となる。ガイドロッド44にはばね装置45(ガスダンパー)の反力により上昇させようとする付勢力が作用しているため、上下ガイド43A,43Bに沿ってガイドロッド44を摺動させてフットレスト42は上昇される。そして、ガイドロッド44の上部ロック溝46Aが、上部ガイド43Aに設けた上部ロック装置46の位置まで上昇すると、上部ロック片46Cが背面のばね46Bにより前進してガイドロッド44の上部ロック溝46Aに嵌まり、フットレスト42を上昇位置で固定する。
【0063】
以上のように、空車状態の車椅子のブレーキ装置30を非制動状態とできるため、介護者はブレーキ装置30のブレーキ抵抗を受けることなく、任意の保管位置に車椅子を移動させることができる。そして、移動した保管位置において、再び解除レバー36に操作位置を超える操作を加えることにより、ストッパ部材38を係合突起36Aと係合しない状態、段付きピン38Aの小径部38Bを係合突起36Aに臨ませて、解除レバー36を非操作位置に戻す。これにより、解除ケーブル34を弛めて、ブレーキレバー33を制動位置に回動させ、ブレーキ装置30を制動状態として、車椅子を保管位置に停止させることができる。
【0064】
上記実施例においては、上部ロック装置46及び下部ロック装置47のロック機構として、ロック片46C,47Cがガイドロッド44に直交する方向に移動可能であり、背面のばね46B,47Bにより付勢されてガイドロッド44のロック溝46A,47Aに係合するものについて説明した。しかし、上下ロック機構として、上記したものに限定されるものでなく、例えば、
図21に示すように、スリーブタイプのものであってもよい。
【0065】
図21に示すロック機構では、ガイドロッド44を案内するガイド本体43に放射状に設けられた穴内に配置されガイドロッド44のロック溝46A,47Aに係合するロックボール48と、ロックボール48を外周側から規制し、ガイドロッド44軸方向に移動可能なロックスリーブ49と、を備える。ロックスリーブ49の内周には、テーパ部を挟んで小径部49Aと大径部49Bとが設けられ、小径部49Aをロックボール48の外周に位置させる時にはロックボール48をガイドロッド44のロック溝46A,47Aに係合させてガイドロッド44の移動を規制する。
【0066】
また、ロックスリーブ49を摺動移動させて、大径部49Bをロックボール48の外周に位置させる時にはロックボール48の外周側への移動を許容して、ガイドロッド44に軸方向の荷重が作用した際にロックボール48のロック溝46A,47Aからの抜け出しを許容して、ガイドロッド44の移動を許容する。ロックスリーブ49には、小径部49Aがロックボール48外周に位置するようスプリング50により付勢されるとともにロックケーブル28,29のケーブル先端が係合されている。このため、
図22に示すように、ロックケーブル28,29が緊張された際には、スプリング50に抗してロックスリーブ49が強制移動されて、ロックボール48外周に大径部49Bが臨むように構成されている。
【0067】
なお、上記各実施例においては、上部ロック装置46のロック機構として、上部ロックケーブル28によりロック状態を解除するものについて説明したが、ガイドロッド44に加わる軸方向の荷重が予め設定した設定値を超えた際にロック状態を解除するものであってもよい。
図23に示すロック機構では、外周側の背面に配置したスプリング52により内周側に付勢されてガイドロッド44の上部ロック溝46Aにロックボール53が嵌合することにより、ガイドロッド44の移動を規制する構成を備える。
【0068】
このロック機構では、ガイドロッド44に加わる下方への軸方向荷重がスプリング52で設定する所定値を超えた際に、上部ロック溝46Aによりロックボール53をスプリング52の付勢力に抗して外周側に移動させ、ロック状態を解除させる。スプリング52で設定する下方への軸方向荷重の所定値は、搭乗者の踏込みによる荷重(体重)により設定する。
【0069】
このロック機構では、搭乗者の踏込みによる荷重(体重)により、ロック状態を解除させることができるため、ロックケーブルの配索が省略でき、より一層機構を単純化できる。
【0070】
また、上記実施形態において、在席検出装置として、搭乗者のシート15への着座状態を検出するものについて説明したが、搭乗者の在席状態を検出できるものであればよい。例えば、
図24に示すように、アームレスト61をばね62により上方に付勢されて上下動可能に形成し、アームレスト61が下降されていることにより乗車状態と検出し、アームレスト61が上昇されていることにより空車状態と検出するものであってもよい。この場合においては、着座検出プレート26に対すると同様に、アームレスト61に対して制動ケーブル27及び上部ロックケーブル28を配索することにより、上記実施例と同様に作動させることができる。
【0071】
図25は、本実施形態による外付けフットレスト装置40の効果を説明する図である。
図25では、発明の理解を容易にするため、左右フレーム10R,10Lに取り付けられた外付けフットレスト装置40を簡略化して示した。
【0072】
図25に示すように、本実施形態による外付けフットレスト装置40は、ピストンロッド45Cの左右方向外側にガイドロッド44を配置し、このガイドロッド44を上下ガイド43A,43Bに設けた穴43Cによって上下方向に摺動自在に案内するよう支持する。
【0073】
フットレスト42が足で踏み込まれたときは、フットレスト42に作用する搭乗者の踏力によってピストンロッド45Cがばね装置45の反力に抗して図中に示した作動方向に下降し、シリンダ45Aの内部に収容される。そして、ピストンロッド45Cの下降にあわせてガイドロッド44が上下ガイド43A,43Bに設けた穴43Cによって案内されつつ下降し、フットレスト42が下降する。
【0074】
このとき、本実施形態では、穴43Cとガイドロッド44との隙間が無くなるように、穴43Cにガイドロッド44を受けるブッシュ43Eを設けたので、ガイドロッド44の下降時におけるガイドロッド44のガタツキを抑制できる。具体的には、ガイドロッド44が下降時に左右方向に動くのを抑制できる。
【0075】
これにより、ピストンロッド45Cに作用する左右方向の荷重(以下「横荷重」という。)を小さくすることができ、ピストンロッド45Cに発生する曲げモーメントの大きさを抑制することができる。
【0076】
ここで、フットレスト42には、搭乗者の踏力がフットレスト42の中心に均等に作用することは少なく、例えば右足側や左足側に体重を多くかけることによって左右方向のいずれか一方に偏って作用することのほうが多い。そのため、ピストンロッド45Cには大きな横荷重が入力されやすく、本実施形態によるフットレスト装置40のようにブッシュ43Eによってガイドロッド44のガタツキを抑制しなければ、ピストンロッド45Cに大きな曲げモーメントが発生しやすい。
【0077】
ピストンロッド45Cに大きな曲げモーメントが発生すると、ピストンロッド45Cが湾曲してしまい、ピストンロッド45Cの軸方向と作動方向とがずれてしまう。そうすると、ピストンロッド45Cがうまくシリンダ45Aの内部に収容できなくなって、作動不良をおこすおそれがある。このような作動不良が続くと、外付けフットレスト装置40の劣化を早めることにもなる。
【0078】
これに対し、本実施形態による外付けフットレスト装置40は、前述した通り、ブッシュ43Eによってガイドロッド44のガタツキを抑制することで、横荷重の発生を抑制してピストンロッド45Cに発生する曲げモーメントの大きさを抑制することができる。よって、このような作動不良の発生を抑制でき、外付けフットレスト装置40の信頼性及び耐久性を向上させることができる。
【0079】
また、ピストンロッド45Cの左右方向外側にガイドロッド44を配置することで、ピストンロッド45Cの前後方向に配置する場合と比べて、ガイドロッド44が車椅子の乗降時に邪魔にならない。そのため、車椅子の乗り降りの快適性を確保することができる。
【0080】
(
参考例)
次に、
参考例について説明する。本実施形態による外付けフットレスト装置40は、ピストンロッド45Cの前後方向前側に、かつ、ピストンロッド45Cに対して平行にガイドロッド44を配置した点で第1実施形態と相違する。以下、その相違点を中心に説明する。なお、以下に示す各実施形態では前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を用いて重複する説明を適宜省略する。
【0081】
図26は、左右フレーム10R,10Lに取り付けられた本実施形態による外付けフットレスト装置40の概略構成図である。
【0082】
図26に示すように、本実施形態による外付けフットレスト装置40は、ピストンロッド45Cの前後方向前側に、かつ、ピストンロッド45Cに対して平行にガイドロッド44を配置する。
【0083】
このように、ピストンロッド45Cの左右方向ではなく前後方向にガイドロッド44を配置することで、フットレスト42に搭乗者の踏力が偏って作用した場合であっても、ピストンロッド45Cに横荷重が発生しない。そのため、前述したようなピストンロッド45Cの湾曲に起因する作動不要の発生を防止することができるので、外付けフットレスト装置40の信頼性及び耐久性を向上させることができる。
【0084】
また、ピストンロッド45Cに横荷重が発生するのを防止できるので、第1実施形態の外付けフットレスト装置40のように、上下ガイド43A,43Bにガイドロッド44を案内するための穴43Cやブッシュ45Eを設ける必要がないので、外付けフットレスト装置40の製造コスト及び製造工数を削減することができる。
【0085】
(第
2実施形態)
次に、本発明の第
2実施形態について説明する。本実施形態による外付けフットレスト装置40は、リニアガイド401によってガイドロッド44を案内して支持しつつ、下降時のガタツキを抑制する点で第1実施形態と相違する。以下、その相違点を中心に説明する。
【0086】
図27は、左右フレーム10R,10Lに取り付けられた本実施形態による外付けフットレスト装置40の概略構成図である。
【0087】
図27に示すように、本実施形態による外付けフットレスト装置40は、ピストンロッド45Cの左右方向両側にガイドロッド44を配置する。そして、ガイドロッド44とほぼ同径の収容穴401Aを備えるリニアガイド401によって、そのガイドロッド44を案内するとともに支持する。リニアガイド401の後端は、フットレスト42に固定され、ガイドロッド44の上下動に応じてフットレスト42がリニアガイド401と共に上下動する。
【0088】
本実施形態による外付けフットレスト装置40によっても、ガイドロッド44の下降時におけるガイドロッド44のガタツキを抑制できるので、横荷重の発生を抑制してピストンロッド45Cに発生する曲げモーメントの大きさを抑制することができる。
【0089】
また、第1実施形態のように、上下ガイド43A,43Bに形成した穴43Cとブッシュ43Eとでガイドロッド44を案内して支持する場合と比較して、本実施形態のほうが、左右方向外側に占める外付けフットレスト装置40の割合(幅)を小さくすることができる。そのため、外付けフットレスト装置40を取り付けたときに、外付けフットレスト装置40が車椅子の走行の邪魔にならない。
【0090】
なお、本発明は上記の実施形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。