特許第5756568号(P5756568)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5756568
(24)【登録日】2015年6月5日
(45)【発行日】2015年7月29日
(54)【発明の名称】人体の平滑筋弛緩装置
(51)【国際特許分類】
   A61N 5/06 20060101AFI20150709BHJP
【FI】
   A61N5/06 Z
【請求項の数】13
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2014-518786(P2014-518786)
(86)(22)【出願日】2012年5月31日
(65)【公表番号】特表2014-525771(P2014-525771A)
(43)【公表日】2014年10月2日
(86)【国際出願番号】KR2012004297
(87)【国際公開番号】WO2013180321
(87)【国際公開日】20131205
【審査請求日】2013年2月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】513049723
【氏名又は名称】カラー セブン カンパニー、リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100060690
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 秀雄
(74)【代理人】
【識別番号】100070002
【弁理士】
【氏名又は名称】川崎 隆夫
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100110733
【弁理士】
【氏名又は名称】鳥野 正司
(72)【発明者】
【氏名】キム、ナンギョン
(72)【発明者】
【氏名】パク、ギョンジュン
【審査官】 村上 聡
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−072528(JP,A)
【文献】 特開2009−000545(JP,A)
【文献】 特表2002−534218(JP,A)
【文献】 特表2009−539538(JP,A)
【文献】 特開昭62−066872(JP,A)
【文献】 特開2008−178702(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61N 5/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スイッチを用いた直接操作による光照射モードの選択と動作開始可否を判断して、電極プローブ連結端子に発光ダイオード駆動信号を出力するコントローラ本体と、
前記コントローラ本体の電極プローブ連結端子に着脱されて電気的に接離され、前記コントローラ本体から伝達される発光ダイオード駆動信号により駆動されて、人体の平滑筋を弛緩させる物質として知られているcAMP(cyclic Adenosine Monophosphate)またはcGMP(cyclic Guanosine Monophospate)の濃度を増加できる400nm〜800nm波長帯域の光を放出する有線電極プローブとから構成される人体の平滑筋弛緩装置であって、
前記コントローラ本体が、色光出力又は多色光順次出力による光照射モードの選択及び動作開始のための1以上のスイッチを備えて、各スイッチ入力による光照射モード選択信号及び動作開始信号を、主制御部に伝達する動作選択部と、
前記スイッチ入力による光照射モード選択信号及び動作開始信号の入力可否により、光照射信号発生部の動作を制御するための光照射制御信号を出力する主制御部と、
前記主制御部の光照射制御信号により制御され、単色光出力又は多色光順次出力のための発光ダイオード駆動信号を発生する光照射信号発生部とを含んで構成され、
前記有線電極プローブは、中空のつぼ状ボディからなり、前方が開放し、内部空間を備え、その内部空間にLED及び光学部材を収容する電極ケースと、
前記電極ケースのボディ内部に設けられ、前記電極ケースの開放部に向けて光を放出できるように設けられて、人体の平滑筋弛緩を誘導するための定められた波長帯域の可視光を放出するLEDと、
前記電極ケースの開放部に設けられ、前記LEDと一定の距離離隔して設けられて、前記LEDから放出された可視光を透過させて集束する光学部材と、
両面に接着層を備え、その一面が前記電極ケースの前面開放部の周辺に取り付けられ、他面を介して、前記電極ケースの開放部を身体に取り付ける両面接着式ステッカーとを含んで構成されることを特徴とする人体の平滑筋弛緩装置。
【請求項2】
更に、単色光又は多色光による光照射モードの選択及び動作開始のための1以上のスイッチと無線通信が可能な無線送信部を備えて、スイッチ入力による光照射モード選択信号及び動作開始信号を無線で送出する無線制御部を更に備え、
前記コントローラ本体は、
前記無線制御部から光照射モード選択信号及び動作開始信号を無線受信して、主制御部に伝達する無線通信部を更に含んで構成することを特徴とする請求項1に記載の人体の平滑筋弛緩装置。
【請求項3】
前記コントローラ本体は、更に、
光照射モードの選択により出力される発光ダイオード駆動信号を、無線信号に変換して送出する無線送出部を更に含み、
前記無線送出部との無線通信により、前記コントローラ本体から出力される発光ダイオード駆動信号を無線で受信し、前記無線受信される発光ダイオード駆動信号により駆動されて、人体の平滑筋を弛緩させる物質として知られているcAMP(cyclic Adenosine Monophosphate)またはcGMP(cyclic Guanosine Monophospate)の濃度を増加できる400nm〜800nm波長帯域の光を放出する無線電極プローブを、更に含んで構成され、
前記無線電極プローブは、中空のつぼ状ボディからなり、前方が開放し、内部空間を備え、その内部空間にLED及び光学部材、無線受信手段とバッテリと充電器とオン/オフスイッチ回路とを収容する電極ケースと、
前記電極ケースのボディ内部に設けられ、前記電極ケースの開放部に向けて光を放出できるように設けられて、人体の平滑筋弛緩を誘導するための定められた波長帯域の可視光を放出するLEDと、
前記電極ケースの開放部に設けられ、前記LEDと一定の距離離隔して設けられて、前記LEDから放出された可視光を透過させ、集束する光学部材と、
両面に接着層を備え、その一面が前記電極ケースの前面開放部の周辺に取り付けられ、他面を介して、前記電極ケースの開放部を身体に取り付ける両面接着式ステッカーとを含んで構成されることを特徴とする請求項2に記載の人体の平滑筋弛緩装置。
【請求項4】
単色光又は多色光による光照射モードの選択及び動作開始のための1以上のスイッチと無線通信が可能な無線送信部を備えて、スイッチ入力による光照射モード選択信号及び動作開始信号を無線で送出する無線制御部と、
前記無線制御部から光照射モード選択信号及び動作開始信号を無線受信して、主制御部に伝達する無線通信部を含むコントローラ本体とから構成される人体の平滑筋弛緩装置であって、
前記コントローラ本体は、受信した光照射モード選択信号及び動作開始信号により、光照射信号発生部の動作を制御するための光照射制御信号を出力する主制御部とを更に含み、
前記コントローラ本体は、光照射モードの選択により出力される発光ダイオード駆動信号を、無線信号に変換して送出する無線送出部を更に含み、
前記無線送出部との無線通信により、前記コントローラ本体から出力される発光ダイオード駆動信号を無線で受信し、前記無線受信される発光ダイオード駆動信号により駆動されて、人体の平滑筋を弛緩させる物質として知られているcAMP(cyclic Adenosine Monophosphate)またはcGMP(cyclic Guanosine Monophospate)の濃度を増加できる400nm〜800nm波長帯域の光を放出する無線電極プローブを、更に含んで構成され、
前記無線電極プローブは、中空のつぼ状ボディからなり、前方が開放し、内部空間を備え、その内部空間に、LED及び光学部材、無線受信手段とバッテリと充電器とオン/オフスイッチ回路とを収容する電極ケースと、
前記電極ケースのボディ内部に設けられ、前記電極ケースの開放部に向けて光を放出できるように設けられて、人体の平滑筋弛緩を誘導するための定められた波長帯域の可視光を放出するLEDと、
前記電極ケースの開放部に設けられ、前記LEDと一定の距離離隔して設けられて、前記LEDから放出された可視光を透過させ、集束する光学部材と、
両面に接着層を備え、その一面が前記電極ケースの前面開放部の周辺に取り付けられ、他面を介して、前記電極ケースの開放部を身体に取り付ける両面接着式ステッカーとを含んで構成されることを特徴とする人体の平滑筋弛緩装置。
【請求項5】
前記主制御部は、
前記動作開始信号の入力可否により、予め指定された一定時間の間、光照射制御信号を出力し、指定された時間が経過すると、光照射制御信号の出力を遮断するように制御することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の人体の平滑筋弛緩装置。
【請求項6】
前記コントローラ本体は、
前記光照射制御信号の出力が遮断される時点で、前記主制御部により駆動されて振動を発生する振動発生部と、
前記光照射制御信号の出力が遮断される時点で、前記主制御部により駆動されて警報を発生する警報発生部とのいずれか1つ、又は両方を含んで構成されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の人体の平滑筋弛緩装置。
【請求項7】
前記無線電極プローブは、
前記コントローラ本体の無線送出部から送信される1つの発光ダイオード駆動信号により、その動作が同時に開始/終了される多数個の電極プローブから構成されることを特徴とする請求項3又は4に記載の人体の平滑筋弛緩装置。
【請求項8】
前記コントローラ本体は、1つの本体ハウジングにより搭載され、前記本体ハウジングの一側又は後方には、リング又はクリップが形成されて、紐や腰紐により着用可能になるように構成されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の人体の平滑筋弛緩装置。
【請求項9】
前記無線制御部は、
RF方式、ブルートゥース(bluetooth)方式、ジグビー(ZigBee)方式のいずれか1つの方式で、前記無線通信部と無線通信するように構成されることを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか一項に記載の人体の平滑筋弛緩装置。
【請求項10】
前記光学部材は、
石英(Quartz)、水晶(crystal)、クリスタルガラス(crystal glass)から選択されるいずれか1つの材質で構成され、投光面が多角にカッティング処理されるか、凸レンズ状に構成され、前記LEDから放出された可視光が、前記電極ケースの開放部を介して、集中的に人体の平滑筋から構成された臓器関連の経穴に照射されるようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の人体の平滑筋弛緩装置。
【請求項11】
前記有線電極プローブ、又は無線電極プローブは、更に、
前記コントローラ本体から有線又は無線で伝達される発光ダイオード駆動信号による各電極プローブ端末での光放出動作をオン/オフするための端末スイッチを更に備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の人体の平滑筋弛緩装置。
【請求項12】
光照射モードの選択及び動作開始のための遠隔操作信号を無線送信する無線制御部と、
スイッチを用いた直接操作、又は前記無線制御部での遠隔操作による光照射モードの選択と動作開始可否を判断して、発光ダイオード駆動信号を電極プローブ連結端子に出力するか、無線送出するコントローラ本体と、
前記コントローラ本体の電極プローブ連結端子に着脱されて電気的に接離され、前記コントローラ本体から伝達される発光ダイオード駆動信号により駆動されて、人体の平滑筋を弛緩させる物質として知られているcAMP(cyclic Adenosine Monophosphate)またはcGMP(cyclic Guanosine Monophospate)の濃度を増加できる400nm〜800nm波長帯域の光を放出する有線電極プローブと、
前記コントローラ本体から無線送出される発光ダイオード駆動信号を受信して、人体の平滑筋を弛緩させる物質として知られているcAMP(cyclic Adenosine Monophosphate)またはcGMP(cyclic Guanosine Monophospate)の濃度を増加できる400nm〜800nm波長帯域の光を放出する無線電極プローブと、を含んで構成され、
前記有線電極プローブ、又は無線電極プローブは、
中空のつぼ状ボディからなり、前方が開放し、内部空間を備え、有線電極プローブの場合は、その内部空間に、LED及び光学部材を、無線電極プローブの場合は、その内部空間に、LED及び光学部材、無線受信手段とバッテリと充電器とオン/オフスイッチ回路とを収容する電極ケースと、
前記電極ケースのボディ内部に設けられ、前記電極ケースの開放部に向けて光を放出できるように設けられて、人体の平滑筋弛緩を誘導するための定められた波長帯域の可視光を放出するLEDと、
前記電極ケースの開放部に設けられ、前記LEDと一定の距離離隔して設けられて、前記LEDから放出された可視光を透過させ、集束する光学部材と、
両面に接着層を備え、その一面が前記電極ケースの前面開放部の周辺に取り付けられ、他面を介して、前記電極ケースの開放部を身体に取り付ける両面接着式ステッカーとを含んで構成されることを特徴とする 人体の平滑筋弛緩装置。
【請求項13】
前記光学部材は、
石英(Quartz)、水晶(cystal)、クリスタルガラス(crystal glass)から選択されるいずれか1つの材質で構成され、投光面が多角にカッティング処理されるか、凸レンズ状に構成され、前記LEDから放出された可視光が、前記電極ケースの開放部を介して、集中的に人体の平滑筋から構成された臓器関連の経穴に照射されるようにしたことを特徴とする請求項1、3、4または12のいずれか一項に記載の人体の平滑筋弛緩装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人体の平滑筋弛緩装置に関し、より詳しくは、一定の波長帯域の光を照射する電極プローブを用いて、人体の平滑筋弛緩作用を誘導することができる人体の平滑筋弛緩装置に関する。
【背景技術】
【0002】
人体には、骨格筋、平滑筋、心筋の3書類の筋肉がある。このうち、運動神経の支配を受けて、自分の意志で動かすことができる筋肉として、骨格筋がこれに属する。骨格筋は、運動やマッサージ及び休息など、人間の努力により収縮及び弛緩を意図的にさせることができる。しかし、自律神経の支配を受けて、自分の意思で動かせない筋肉が、心筋と平滑筋である。
【0003】
平滑筋と心筋は、人間の努力で収縮及び弛緩をさせることが非常に難しい。特に、人体の血管及びリンパ管など、内部臓器のほとんどが平滑筋から構成されているが、人間が意図的に収縮及び弛緩をさせながら酸素や栄養分を供給させることができない。それで、腹式呼吸や走りなどにより、内部臓器全体の運動を通じて、血液循環を誘導して酸素や栄養分を供給させたりするが、必要により、部分的な平滑筋の収縮及び弛緩をさせる必要がある時、前記のような運動では、やることが非常に難しい。平滑筋の弛緩の一例を紹介すると、まるで遅い春や夏に暖かい日差しに静かにのんびり横になっていると、ある瞬間、身が楽で枝垂れる時の感じが、平滑筋の弛緩状態の一例であると言える。
【0004】
人体の平滑筋弛緩の他の例は、平滑筋弛緩を誘導して勃起力を増進する薬物の場合である。勃起力増進の核心原理は、陰茎海綿体の平滑筋(Smooth Muscles)を最大限弛緩させて、陰茎海綿体が十分な血液を吸収できるようにすることである。陰茎海綿体の平滑筋を弛緩させることにおいて、細胞内のcAMP(Cyclic Adenosine Monophosphate)やcGMP(Cyclic Guanylate Monophosphate)物質濃度の増加と密接に関連があると知られており、市販のバイアグラ(viagra)などのような薬品の原理がいずれも、これと同じである。
特に、日本の柳沢輝行、平則夫の“細胞内Cаイオン濃度の測定”(『血管研究法の進歩』江橋節郎(編集)学会出版センタ、東京1990、pp.277-289)には、 細胞Cа2+イオンの濃度測定法として、蛍光測定法を説明しながら、第281頁のe)光測定装置の3行〜4行において、2波長の励起光を適用する方法として、340nmと380nmのバンドパスフィルタを回転円盤に装着し回して、2波長の励起光を発生させ、これにより平滑筋の張力の変化が生じ、これを用いて測定する。即ち、平滑筋が、340nmと380nmの周波数帯で、筋肉が弛緩されることが分かる。
【0005】
人体の平滑筋弛緩を誘導して勃起力増進のための内科的薬物療法には、バイアグラ、シアリス(Cialis)、レヴィトラ(Levitra)などが使用される。これらの薬品は、必ず、医者の処方せんがなければならないにもかかわらず、不法流通経路で購入して服用する場合が多く、ややもすれば、濫用と誤用で取り返しのつかない危険に陥ることもある。もし、これらの薬品を、狹心症患者が服用すると、血圧が急激に落ちて、非常に危険になることがあり、頭痛、顔面紅潮、胃腸障害、鼻づまり、尿路感染、視力異常、下痢、めまい、皮膚発疹などの副作用があり得る。
【0006】
また、他の平滑筋弛緩装置の例として、電気刺激を用いて喘息を治療する装置である。この装置は、喘息発作と直接的な連関のある迷走神経(vagus nerve)に電気刺激を加えて、気道を取り囲んでいる平滑筋収縮を抑制することで喘息を治療する。すなわち、平滑筋を弛緩させる機器の一種である。この装置は、小さい発電機と1つの電極とから構成されている。発電機は、体外に設けられ、電極は、迷走神経が通る首の横部分の肌に挿入される。この装置に電気刺激を送ると、気道を収縮させる神経細胞の活動を遮断して、喘息発作が止むようになるということである。
【0007】
しかし、いままで、可視光線を出す波長帯の光を用いて、人体の平滑筋を弛緩させる物質の濃度を増進して、平滑筋を弛緩させる装置は、現在まで発表されていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする技術的課題は、人体の平滑筋弛緩作用を誘導できる一定の波長帯域の光を、電極プローブを介して、人体の平滑筋から構成された内部臓器に関連した経穴に直接照射するようにして、平滑筋を弛緩させる物質の濃度を増加することができる人体の平滑筋弛緩装置を提供することである。
【0009】
本発明が解決しようとする他の技術的課題は、電極プローブを、プローブ連結端子を介してコントローラ本体に着脱可能に構成し、無線制御機を用いて、遠隔で操作できるようにして、携帯可能で、使い勝手の良い人体の平滑筋弛緩装置を提供することである。
【0010】
本発明が解決しようとする更に他の技術的課題は、電極プローブを、コントローラ本体と分離される無線電極プローブから構成し、1つのコントローラを用いて、複数個のプローブを無線で同時に遠隔操作するようにして、移動時にも使用できるようにし、携帯可能で、使い勝手の良い人体の平滑筋弛緩装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記目的を達成するための本発明の1実施形態は、スイッチを用いた直接操作による光照射モードの選択と動作開始可否を判断して、電極プローブ連結端子に発光ダイオード駆動信号を出力するコントローラ本体と、電極プローブ連結端子に着脱されて電気的に接離され、発光ダイオード駆動信号により駆動されて、人体の平滑筋を弛緩させる物質の濃度を増加できる一定の波長帯域の光を放出する有線電極プローブとから構成される人体の平滑筋弛装置である。
【0012】
前記目的を達成するための本発明の他の実施形態は、光照射モードの選択及び動作開始のための遠隔操作信号を無線送信する無線制御部と、スイッチを用いた直接操作、又は無線制御部による遠隔操作による光照射モードの選択と動作開始可否を判断して、電極プローブ連結端子に発光ダイオード駆動信号を出力するコントローラ本体と、電極プローブ連結端子に着脱されて電気的に接離され、発光ダイオード駆動信号により駆動されて、平滑筋を弛緩させる物質の濃度を増加できる一定の波長帯域の光を放出する有線電極プローブとを備える人体の平滑筋弛緩装置である。
【0013】
前記目的を達成するための本発明の他の実施形態は、光照射モードの選択及び動作開始のための遠隔操作信号を無線送信する無線制御部と、スイッチを用いた直接操作、又は前記無線制御部による遠隔操作による光照射モードの選択と動作開始可否を判断して、電極プローブ連結端子、又は無線送出部を介して発光ダイオード駆動信号を出力するコントローラ本体と、 電極プローブ連結端子に着脱されて電気的に接離され、発光ダイオード駆動信号により駆動されて、人体の平滑筋を弛緩させる物質の濃度を増加できる一定の波長帯域の光を放出する有線電極プローブと、無線送出される発光ダイオード駆動信号を受信して、人体の平滑筋を弛緩させる物質の濃度を増加できる一定の波長帯域の光を放出する無線電極プローブとをさらに含むことを特徴とする人体の平滑筋弛緩装置である。
【発明の効果】
【0014】
本発明による人体の平滑筋弛緩装置によると、我が身において、平滑筋から構成された内部臓器に関連した経穴に、平滑筋弛緩に効果のが大きい波長帯のカラー光エネルギを、一定の時間の間、単に照射することで、平滑筋を弛緩する効果を導き出せる利点がある。
また、本発明は、可搬可能であり、可視光線を使用するため、副作用が全くなくて安全であり、いつでも、どこでも、誰も便利に使用できるというメリットがある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、本発明の実施例による人体の平滑筋弛緩装置の全体的な構成例を示すブロック図である。
図2図2は、本発明の実施例の人体の平滑筋弛緩装置において、主制御部により処理されるプローブ駆動過程を示す動作フロー図である。
図3図3は、本発明の1実施形態による人体の平滑筋弛緩装置の斜視図である。
図4図4は、本発明の他の実施形態による人体の平滑筋弛緩装置の斜視図である。
図5a図5аは、図4の無線電極プローブを拡大して示す断面図である。
図5b図5bは、図4の無線電極プローブを拡大して示す断面図である。
図6図6は、平滑筋から構成された臓器に関連した経穴の位置を示す参考図である。
図7a図7аは、本発明による人体の平滑筋弛緩装置が、平滑筋から構成された臓器に関連した経穴に付着して使用される状態を示す参考図である。
図7b図7bは、本発明による人体の平滑筋弛緩装置が、平滑筋から構成された臓器に関連した経穴に付着して使用される状態を示す参考図である。
図8図8(а)及び(b)は、本発明による人体の平滑筋弛緩装置を、リングやクリップを用いて携帯する状態を示す参考図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の各実施形態による人体の平滑筋弛緩装置の構成及び動作を、添付の図面を参照して詳しく説明する。
【0017】
本明細書及び請求範囲で使用される用語や単語は、通常的・辞書的な意味として限定解釈されることではなく、発明者は、その自分の発明を一番最善の方法として説明するため用語の概念を適切に定義することができるという原則に即して、本発明の技術的思想に符合する意味と概念として解釈されるべきである。従って、本明細書に記載した実施例と図面に示されている構成は、本発明のもっとも好適な一実施例に過ぎないだけであり、本出願時点において、これらを代替できる様々な均等物と変形例などがあり得ることを理解しなければならない。
【0018】
図1は、本発明の実施例による人体の平滑筋弛緩装置の全体的な構成例を示すブロック図であり、図2は、本発明の実施例の人体の平滑筋弛緩装置において、主制御部により処理されるプローブ駆動過程を示す動作フロー図であり、図3及び図4は、本発明の各実施形態による人体の平滑筋弛緩装置の斜視図であり、図5а及び図5bは、図4の無線電極プローブの一例を拡大して示す断面図である。
【0019】
本発明による人体の平滑筋弛緩装置は、有線電極プローブ10とコントローラ本体100とから簡単に1実施例を具現することができ、無線制御部30、及び/又は無線電極プローブ20、20аを更に含んで、それぞれ異なる実施例を具現することもできる。しかし、本発明による好適な実施例は、図1に示しているように、有線電極プローブ10と、無線電極プローブ20、20аと、無線制御部30と、コントローラ本体100とから構成されるものであり、このような構成の好適な実施例を具現するため、コントローラ本体100は、無線通信部110と、動作選択部120と、主制御部130と、光照射信号発生部140と、電極プローブ連結端子150と、無線送出部160と、電源部180とを備え、振動発生部171、及び/又は警報発生部172を選択的に更に備える。従って、以下では、好適な実施例を基に、本発明の構成と動作を説明することにする。
【0020】
有線電極プローブ10は、コントローラ本体100の電極プローブ連結端子150に着脱されて、コントローラ本体100に電気的に接離され、これにより、コントローラ本体100から伝達される発光ダイオード駆動信号で駆動されて、人体の平滑筋を弛緩させる物質の濃度を増加できる一定の波長帯域の光を放出する。このような有線電極プローブ10は、図3の点線部分の拡大図に示しているように、電極ケース11と、LED12と、光学部材13と、両面接着式ステッカー14とを含んで構成される。
【0021】
無線電極プローブ20、20аは、コントローラ本体100とは別に構成され、コントローラ本体100の無線送出部160との無線通信が行えるように無線受信手段を備え、これにより、コントローラ本体100から出力される発光ダイオード駆動信号を無線で受信し、無線受信される発光ダイオード駆動信号により駆動されて、人体の平滑筋を弛緩させる物質の濃度を増加できる一定の波長帯域の光を放出する。この無線電極プローブ20、20аは、図5а及び図5bの拡大図に示しているように、内部空間を備える電極ケース21と、前記電極ケース21の内部に収容されるLED22と、光学部材23と、無線受信回路とバッテリと27とその充電回路とオン/オフスイッチ回路とを搭載したPCB基板26と、開放部に接着される両面接着式ステッカー14とを含み、前記LED22は、無線受信回路と、バッテリ充電回路と、オン/オフスイッチ回路とが搭載されたPCB基板26に装着して構成される。このような無線電極プローブ20、20аが多数個で構成される場合、それぞれの無線電極プローブ20、20аは、コントローラ本体100の無線送出部160から送信される1つの発光ダイオード駆動信号により、その動作が同時に開始、終了するように構成される。
【0022】
無線制御部30は、動作開始のための作動スイッチ31と、単色光又は多色光による光照射モードの選択のためのモード選択スイッチ32と、無線通信が可能な無線送信部33とを備え、それぞれのスイッチ入力による光照射モード選択信号及び動作開始信号を無線で送出する。このような無線制御部30は、RF方式、ブルートゥース(bluetooth)方式、ジグビー(ZigBee)方式のいずれか1つの方式で、無線通信部110と無線通信するように構成される。このため、無線制御部は、光照射モード選択信号が伝送できるプログラムが搭載されるか、又はUI(User Interface)画面を提供するPC、ノートPC、スマートフォン、PDАなどのような携帯型無線通信機器などで構成することも望ましい。このようなプログラムとUI画面は、当業者水準で容易に理解し、多様に実施可能なものである。例えば、PCやノートPCの背景画面、あるいはスマートフォンやPDАのウィジェット(widget)画面に設置される平滑筋弛緩用アイコンを用いて、使用者が、単色光出力又は多色光順次出力による光照射モードのいずれか1つを選択するようになると、該当モード選択信号と動作開始信号を、外部に伝送できるプログラム又はUI画面で具現することができる。また、このような無線制御部30は、使用者が手に持って携帯可能となるように構成(図8(а)と(b)参照)するのが望ましい。
【0023】
コントローラ本体100は、無線通信部110と、動作選択部120と、主制御部130と、光照射信号発生部140と、電極プローブ連結端子150と、無線送出部160と、 電源部180とを備え、動作選択部120のスイッチを用いた直接操作、又は無線制御部30による遠隔操作の光照射モードの選択と動作開始可否を判断し、その判断結果により、発光ダイオード駆動信号を電極プローブ連結端子150に出力して、1以上の有線電極プローブ10を動作させるか、無線送出部160から無線送出して、1以上の無線電極プローブ20、20аを動作させる。このような構成のコントローラ本体100は、図3及び図4に示しているように、1つの本体ハウジング101によって搭載され、このような本体ハウジング101の一側又は後方には、リング102又はクリップ103が形成されて、紐や腰紐によって着用可能になるように構成することができる。
無線通信部110は、無線制御部30の無線送信部33から送出される光照射モード選択信号及び動作開始信号を無線で受信して、主制御部130に伝達する。
【0024】
動作選択部120は、単色光又は多色光による光照射モードの選択のためのモード選択スイッチ121と、動作開始のための作動スイッチ122とを備え、それぞれのスイッチ入力による光照射モード選択信号及び動作開始信号を、主制御部130に伝達する。
【0025】
主制御部130は、動作選択部120でのスイッチ入力による光照射モード選択信号及び動作開始信号、又は無線制御部30での遠隔操作の光照射モードの選択信号と動作開始信号の入力可否によって、光照射信号発生部140の動作を制御するための光照射制御信号を出力する。この主制御部130では、動作開始信号の入力がある度に、予め指定された一定の時間の間(例えば、30分)、光照射制御信号を出力し、指定された時間が経過すると、光照射制御信号の出力を遮断する。このために、主制御部130は、図2に示している動作フロー図に示しているような制御ロジッグのプロセスが搭載される。このプロセスは、無線制御部による遠隔操作による光照射モードの選択信号と動作開始信号の入力可否、又は、動作選択部による直接操作による光照射モード選択信号及び動作開始信号の入力可否を判断するステップ(S101−S104)と、前記判断結果、光照射モードの選択信号及び動作開始信号の入力がある場合、光照射信号発生部の駆動を制御する光照射制御信号を出力し、時間カウンタを作動させるステップ(S105)、時間カウンタの動作時間の経過可否を確認して、光照射信号発生部の動作を停止する光照射制御信号を出力し、時間カウンタを初期化させるステップ(S106、S107)、及び動作の終了を報知する警報又は振動を発生させるステップ(S108)とをを含む。
【0026】
光照射信号発生部140は、主制御部130から出力される光照射制御信号により制御され、単色光出力又は多色光順次出力のための発光ダイオード駆動信号を発生する。
【0027】
電極プローブ連結端子150は、有線電極プローブ10の電極ピン16が電気的に接離される1以上の電極端子であって、図3に示しているように、それぞれの電極端子は、コントローラ本体100の本体ハウジング101の外部に露出して、有線電極プローブ10の電極ピン16が挿入可能に構成される。
【0028】
無線送出部160は、光照射モードの選択結果により、光照射信号発生部140から出力される発光ダイオード駆動信号を無線信号に変換して、アンテナを介して無線で送出する。
【0029】
振動発生部171と警報発生部172は、光照射制御信号の出力が遮断される時点で、主制御部130によりそれぞれ駆動されて、振動、又は警報を発生する。
【0030】
電源部180は、有線電極プローブ10、コントローラ本体100の各部分に駆動電源を供給して、充電バッテリで構成されることができる。この電源部180は、充電バッテリの電源が消耗した場合、充電ジャック181を介して、充電電源を供給する充電アダプダが差し込まれて接続されることができる。充電アダプダとしては、商用АC電源端子に連結されて、12V又は5Vの正電圧を発生することを使用するのが望ましく、このような充電アダプダは、具体的に示して説明しなくても、当業者水準で容易に理解して実施可能なものである。
【0031】
一方、有線電極プローブ10、及び無線電極プローブ20、20аは、図3乃至図5bに示しているように、電極ケース11、21は、中空状であって、円筒状ボディ、又は、つぼ状ボディ、又は、半球状ボディのいずれか1つで構成されることができ、それぞれの電極ケースは、前方が開放して開放部11а、21аを形成し、内部空間を備えて、その内部空間に、LED及び光学部材を収容するように構成される。このような電極ケースは、図面では、円筒状、つぼ状、及び半球状のケースを示しているが、平たい円筒状や楕円状、ハート状などのように、様々な形状に変形可能である。
【0032】
発光ダイオード(LED:12、22)は、電極ケース11、21のボディ内部に設けられ、電極ケースの開放部11а、21аに向けて光を放出できるように設けられ、人体の平滑筋弛緩を誘導するための定められた波長帯域の可視光を放出する。これらの発光ダイオードは、定められた波長範囲(例えば、400nm〜800nm)のカラー光(例えば、樺色、赤色、緑色、黄色など)を放出するようになり、単色LED、三色LED 、及び有機LEDなどが使用可能である。例えば、前記光照射信号発生部140が、単色光を放出するための発光ダイオード駆動信号を出力すると、LED11は、樺色、赤色、緑色、黄色のいずれか1つの単色光を放出するようになる。この時、多数個の有線電極プローブ10が少なくとも1以上の電極プローブ連結端子150に接続されている場合、それぞれの電極プローブ10がいずれも単色光を放出するようにするか、あるいは互いに異なる単色光を放出するようにすることができる。これとは異なり、前記光照射信号発生部140が多色光を順次放出するための発光ダイオード駆動信号を出力すると、前記有線電極プローブ10のLED11は、樺色、赤色、緑色、黄色などの4種の多色光、あるいは2種の多色光を、予め定められた手順で、例えば、樺色→赤色→緑色→黄色、あるいは樺色→赤色などの手順で放出する。また、前記光照射信号発生部140が、単色光を特定の周波数で放出するための発光ダイオード駆動信号を出力すると、前記有線電極プローブ10のLED11は、予め定められた特定の周波数帯で放出する。もちろん、このような放出動作は、多数個の無線電極プローブ20、20аにも同じく適用される。
【0033】
光学部材13、23は、電極ケースの開放部11а、21аに設けられ、LEDと一定の距離離隔して設けられ、LED12、22から放出された可視光を透過させてフィルタリングし、集束できるように構成される。特に、この光学部材13、23は、石英 (Quartz)、水晶(crystal)、クリスタルガラス(crystal glass)から選択されるいずれか1つの材質から構成され、投光面が多角(例えば、五角、六角、八角など)にカッティング処理されるか、凸レンズ状に構成され、前記LED12、22から放出された可視光が、電極ケース11、21の開放部11а、21аを介して、集中的に人体の平滑筋から構成された臓器に関連した経穴に照射されるように構成するのが望ましい。
【0034】
両面接着式ステッカー14は、両面に接着層を設け、その一面が、前記電極ケースの前面開放部11а、21аの周辺に取り付けられ、他面を介して、前記電極ケースの開放部を身体に取り付ける役目をするようにする。
【0035】
このような有線電極プローブ10、又は無線電極プローブ20、20аは、コントローラ本体100から有線又は無線で伝達される発光ダイオード駆動信号による各電極プローブ端末での光放出動作をオン/オフするための端末スイッチ15、25を、更に備えて構成する。
【0036】
このような構成の本発明による光エネルギーを用いた人体の平滑筋弛緩装置の全体的な動作及び作用効果について、説明する。
【0037】
まず、人体で平滑筋を弛緩させる原理を考察するため、平滑筋から構成された陰茎海綿体を例にして、勃起力増進について説明する。一般に、勃起力増進の核心原理は、陰茎海綿体の平滑筋(Smooth Muscles)を最大限弛緩させて、陰茎海綿体が十分な血液を吸収できるようにすることである。陰茎海綿体の平滑筋を弛緩させることにおいて、細胞内のcAMP(Cyclic Adenosine Monophosphate)やcGMP(Cyclic Guanylate Monophosphate)物質濃度の増加と密接に関連があると知られており、市販のバイアグラ(viagra)などのような薬品の原理が、これと同じである。
【0038】
したがって、本発明は、400nm〜800nmの波長帯域を有する可視光線を哺乳動物細胞(Mammalian Cells)に一定時間の間、照射すると、cAMPの濃度が増加し、DNAやRNAの合成(Synthesis)の割合が増加するという事実(T.I. KARU, Biological action of low-intensity visible monochromatic light and some of its medical application, International Congress on laser in medicine and surgery, Bologna, June 26, 1985; T.I. KARU, O.A. TIPHLOVA, Effect of irradiation with monochromatic visible light on cAMP content in chinese hamster fibroblasts, IL NUOVO CIMENTO, vol.9D、 N.10, pp.1245-1250, 1987)と、経穴(Acupuncture point)に光を照射すると、光が経絡(Meridian)に沿って、同じ経絡に連結された経穴や臓器(Organs)に伝達されるという事実(Sergei Pankratov, Meridian conducts light, Raum & Zeit, Germany, 1991)と、東洋医書である東医宝監と皇帝内経において経穴は、経絡に沿って内部臓器に連結されており、また、性機能に関連して重要視される経穴であって、身の元気が集まる海と呼ばれる気海穴(CV6)と、身の精気が集まるという関元穴(CV4)、及び非尿生殖器関連穴が中極穴(CV3)であるという事実とに基づいて、提供されることである。
【0039】
このような原理を基に、本発明は、400nm〜800nmの波長帯域の可視光線を放出するように構成された有線電極プローブ10、又は無線電極プローブ20、20аを毎日一定時間の間(例えば、30分)、我が身において性機能と関連のある経穴40、すなわち、気海穴(CV6)、関元穴(CV4)、中極穴(CV3)などに直接取り付けて、光エネルギーを照射するようになることであり、このように、経穴に照射された光線は、経絡に乗って勃起力に関連する組職細胞に光エネルギーを供給し、陰茎海綿体の平滑筋細胞に到達して、陰茎海綿体の平滑筋(smooth muscles)の弛緩作用を誘導し、血液流入を円滑にすることで、勃起力を増進することができるようになる。
【0040】
図6は、性機能に関連する経穴の位置を示している参考図であって、身の元気が集まる海と呼ばれる気海穴(CV6)と、身の精気が集まる関元穴(CV4)、そして、非尿生殖器に関連する中極穴(CV3)に対する位置を示している。
【0041】
図7аと図7bは、本発明による人体の平滑筋弛緩装置が、図6の経穴位置に取り付けられて使用される状態を示している参考図であり、図8а及び図8bは、本発明による人体の平滑筋弛緩装置をリングやクリップを用いて携帯する状態を示す参考図である。
【0042】
これを参考して使用方法を説明すると、有線電極プローブを使用とする場合、使用者は、まず、1以上の有線電極プローブ11が連結されている電極ピン16を、コントローラ本体100の電極プローブ連結端子150に差し込んで接続する。もちろん、無線電極プローブ20、20аを使用しようとする場合、このような過程は、省略される。
【0043】
ついで、使用者は、有線電極プローブ10、又は無線電極プローブ20、20аの電極ケース11、21の前面の開放部11а、21аの周辺に、両面接着式ステッカー14の一面を取り付けた後、ステッカー14の残りの他面を、身体の性機能関連の経穴に付着する。
【0044】
このように取り付けた状態で、動作選択部120のモード選択スイッチ122を操作するか、無線制御部30のモード選択スイッチ32を操作して、単色光出力又は多色光順次出力モードのいずれか1つを選択するようになると、動作選択部120、又は無線制御部30の無線送信部33では、前記2つのモード選択信号のいずれか1つを出力することができるようになる。
【0045】
このように出力されたモード選択信号は、コントローラ本体100の主制御部130に直接入力されるか、あるいは、無線通信部110を経て主制御部130に入力され、以後、使用者がコントローラ本体100の作動スイッチ121、又は無線制御機30の作動スイッチ31を押すことになると、動作選択部120又は無線制御部30では、これらの作動スイッチ121、31が1回入力される度に、動作開始信号を出力して、主制御部130に入力できるようにする。
【0046】
これにより、主制御部130は、動作開始信号が入力される度に、時間カウンタを作動させて、定められた時間をチェックしながら、光照射制御信号を出力して、前記光照射信号発生部140に伝達し、ついで、光照射信号発生部140では、勃起力増進のため、定められた波長範囲(例えば、400nm〜800nm)の単色光(例えば、樺色、赤色、緑色、黄色など)を放出するための発光ダイオード駆動信号を出力して、電極プローブ連結端子150を介して、有線電極プローブ10のLED12を点灯させるか、又は、無線送出部160を介して、無線電極プローブ20、20аのLED22を点灯させ、これにより、各電極10、20、20аのLED12、22から放出されたカラー光が、光学部材13、23によりフィルタリングされ、集束された後、電極ケース11、21の開放部11а、21аを介して、集中的に身体の性機能関連の経穴に照射される。このような光照射動作中には、各プローブ10、20、20аに備えられた端末スイッチ15、25をオン/オフにして、各プローブの光照射動作をそれぞれ、個別的に制御することができるようになる。
【0047】
前記のように、主制御部130の動作開始信号が出力された後、主制御部130は、時間カウンタを用いた定められた時間の経過可否を判断し、定められた時間(例えば、30分)が経過すると、主制御部130は、時間カウンターの初期化と共に、光照射終了のための発光ダイオード駆動停止信号を出力する。この時、警報発生部172は、警告音や音声を発生し、振動発生部171は、振動を発生して、光照射の終了を使用者に報知する。また、前記光照射信号発生部140は、光照射終了信号が入力されると、発光ダイオード駆動信号の出力を中断し、この時、各電極10、20、20аのLED12、22は、消灯される。
【0048】
この状態で、使用者が、カラー光を用いた照射を継続しようとする場合、無線制御部30の作動スイッチ31、または、コントローラ本体100の作動スイッチ121を再度1回押すと、光照射動作が開始され、このように、使用者が作動スイッチ31、121を1回押す度に、カラー光を用いた光照射動作が繰り返し行われる。
【0049】
以上で説明した本発明による人体の平滑筋弛緩装置は、前記の実施例に限るものではなく、生理痛治療、不妊治療、高血圧、緊張性頭痛、偏頭痛、リンパ浮腫、下肢浮腫、血管及びリンパ管の運動増進、尿失禁治療、前立線治料、 大小腸の運動増進、逆流性食道炎など、その他の平滑筋からなる人体のすべての臓器の疾患治療、及び疾病予防に適用され、以下の特許請求の範囲で請求する本発明の要旨を逸脱することなく、本発明が属する分野で通常の知識を有する者であれば、誰でも多様に変更して実施可能な範囲まで、その技術的精神がある。
【符号の説明】
【0050】
10 : 有線電極プローブ
11、21 : 電極ケース
11а、21а : 開放部
12、22 : LED
13、23 : 光学部材
14 : 両面接着式ステッカー
15、25 : 端末スイッチ
16 : 電極ピン
20、20а : 無線電極プローブ
26 : PCB基板
27 : バッテリ
30 : 無線制御部
31、121 : 作動スイッチ
32、122 : モード選択スイッチ
33 : 無線送信部
100 : コントローラ本体
101 : 本体ハウジング
102 : リング
103 : クリップ
110 : 無線通信部
120 : 動作選択部
130 : 主制御部
140 : 光照射信号発生部
150 : 電極プローブ連結端子
160 : 無線送出部
171 : 振動発生部
172 : 警報発生部
180 : 電源部
181 : 充電ジャック
図1
図2
図3
図4
図5a
図5b
図6
図7a
図7b
図8