特許第5756846号(P5756846)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5756846
(24)【登録日】2015年6月5日
(45)【発行日】2015年7月29日
(54)【発明の名称】フェンス用支柱
(51)【国際特許分類】
   E04H 17/16 20060101AFI20150709BHJP
   E04H 17/22 20060101ALI20150709BHJP
【FI】
   E04H17/16 105A
   E04H17/22
【請求項の数】1
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2013-246302(P2013-246302)
(22)【出願日】2013年11月28日
(65)【公開番号】特開2015-105467(P2015-105467A)
(43)【公開日】2015年6月8日
【審査請求日】2014年1月30日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 2013年10月タキゲン製造株式会社発行のカタログ「TAKIGEN 太陽光発電関連金具シリーズVol.7」の第16ページ〜第17ページに掲載
(73)【特許権者】
【識別番号】000108708
【氏名又は名称】タキゲン製造株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100078950
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 忠
(72)【発明者】
【氏名】山田 晃史
【審査官】 五十幡 直子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−211402(JP,A)
【文献】 実開平2−148046(JP,U)
【文献】 特開平10−292679(JP,A)
【文献】 実開平6−22473(JP,U)
【文献】 特公昭42−11613(JP,B1)
【文献】 実開平4−23754(JP,U)
【文献】 特開2011−137301(JP,A)
【文献】 特開2012−188873(JP,A)
【文献】 特開2007−138416(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04H 17/00−17/16
E04G 21/32
E04F 11/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
垂直の取り付け側面に沿うように金網パネルを支持するフェンス用の支柱であって、
設置面上に立設される基礎パイプと、この基礎パイプの上部に下部が高さ調整自在に外挿されて基礎パイプに接続される支柱パイプと、前記基礎パイプ上の所望の高さ位置に前記支柱パイプを固定する固定金具とを具備し、
前記固定金具は、固定部材と、この固定部材に上下に相互間隔を置いて固着される第1及び第2のクランプ金具と、固定部材に前記金網パネルの下端部を引き止めるフックボルトを具備し、
前記固定部材は、一方の面に前記第1及び第2のクランプ金具が固着され他方の面に前記金網パネルが沿わされる垂直の接続板部と、この接続板部の他方の面の下部から直角に延出し上面に前記金網パネルの下端を載せ受ける支持板部とを具備し、
前記第1のクランプ金具は、前記接続板部の下部に固着され、前記基礎パイプを所望の高さ位置で把持し、上面に前記支柱パイプの下端を載せ受け、
前記第2のクランプ金具は、前記第1のクランプ金具の上方において前記接続板部に固着され、前記基礎パイプ上の前記支柱パイプを把持し、
前記フックボルトは、軸部とこの軸部の一端側に形成された鈎部とを具備し、軸部が前記金網パネルの下部及び前記接続板部の下部を貫通してナットで当該接続板部に固定され、軸部と前記支持板部との間に金網パネルの下端部を拘束することを特徴とするフェンス用支柱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、垂直の側面に沿って金網パネルを吊り止めるフェンス用の支柱に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、フェンス用支柱の支持構造として、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。この支持構造においては、地面に打ち込まれた鋼管基礎と、この鋼管基礎の上端に取付けられた支柱とを有する。鋼管基礎の上端には、連結プレートが溶接などで固定され、支柱の下端にも連結プレートが溶接などで固定される。鋼管基礎上端の連結プレート上に支柱下端の連結プレートが載置され、ボルト締めして固定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−45005号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のフェンス用支柱の支持構造においては、地面に固定される鋼管基礎とその上端に取付けられる支柱とに、互いに接続するための連結プレートを予め設ける必要があり、両柱材共に特殊形状のものであるため、比較的高価なものとならざるを得ず、また、接続作業も容易ではないという課題がある。
したがって、本発明は、構造簡易で安価な部材で構成でき、接続作業も容易なフェンス用支柱を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以下、添付図面の符号を参照して説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
上記課題を解決するための、本発明のフェンス用支柱1は、基礎パイプ2と、支柱パイプ3と、両パイプを接続する固定金具4とを具備し、垂直の取り付け側面に沿うように金網パネルPを支持する。基礎パイプ2は、設置面B上に立設される。支柱パイプ3は、基礎パイプ2の上部に下部が高さ調節自在に外挿され、基礎パイプ2上に固定金具4で接続される。固定金具4は、第1及び第2のクランプ金具6,7と、これらを固定する固定部材5と、固定部材5に金網パネルの下端部を引き止めるフックボルト8とを具備する。下位の第1のクランプ金具6は、基礎パイプ2を所望の高さ位置で把持し、それの上面に支柱パイプ3の下端を載せ受ける。上位の第2のクランプ金具7は、支柱パイプ3を把持する。第1及び第2のクランプ金具6,7は、固定部材5に、上下に相互間隔を置いて固着される。固定部材5は、第1及び第2のクランプ金具6,5が一方の面に固着される垂直の接続板部51と、この接続板部51の他方の面の下部から延出する支持板部52とを具備する。フックボルト8は、軸部81とその先端の鈎部82とを具備し、軸部81が接続板部51の下部を貫通してナットで接続板部51に固定され、鈎部82と支持板部52とで金網パネルPの下端部を引き止める。
【発明の効果】
【0006】
本発明のフェンス用支柱1は、それを構成する基礎パイプ2と支柱パイプ3が、構造の簡易な管材からなるため、安価に得られ、また両パイプ2,3を固定金具4によって、高さを調整しつつ容易に固定できる。固定金具4の支持板部52とフックボルト7によって、金網パネルPの固定作業も容易に行える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明に係るフェンス用支柱の斜視図である。
図2図1のフェンス用支柱における固定金具の斜視図である。
図3図1のフェンス用支柱の正面図である。
図4図1のフェンス用支柱の平面図である。
図5図3におけるV−V断面図である。
図6】本発明に係るフェンス用支柱の設置状態の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
フェンス用支柱1は、基礎パイプ2と、支柱パイプ3と、両パイプを接続する固定金具4とを具備し、垂直の取り付け側面に沿うように、金網パネルPを支持する。
【0009】
図5に示すように、基礎パイプ2は、下部を地中に打ち込む等して、設置面B上に垂直に立設される。支柱パイプ3は、基礎パイプ2より大径で、下部が基礎パイプ2の上部に外挿され、固定金具4により、所定の高さ位置に固定される。支柱パイプ3は、上下方向に所定の相互間隔で形成された複数のボルト孔を有し、これに金網パネルPを支持するフックボルト10(図6)が取り付けられる。
【0010】
固定金具4は、基礎パイプ2上の所望の高さ位置に、支柱パイプ3を固定するもので、固定部材5と、第1及び第2のクランプ金具6,7と、フックボルト7とを具備する。フックボルト7は、固定部材5に金網パネルの下端部を引き止める
【0011】
固定部材5は、垂直の接続板部51と、接続板部51の下部から直角に延出する支持板部52と、支持板部52の先端縁から直角に立ち上がる起立片53とを具備する。接続板部51の支持板部52と反対側の一方の面に第1及び第2のクランプ金具6,7が固着される。なお、接続板部51は、基礎パイプ2と支柱パイプ3の径の違いを吸収するための段部51aを備えている。支持板部52は、上面に金網パネルPの下端を載せ受ける。金網パネルPは、接続板部51の他方の面に沿わされる。
【0012】
図5に示すように、第1のクランプ金具6は、接続板部51の下部に固着され、基礎パイプ2を所望の高さ位置で把持し、上面に支柱パイプ3の下端を載せ受ける。
【0013】
第2のクランプ金具7は、第1のクランプ金具6の上方において接続板部51に固着される。第2のクランプ金具7は、基礎パイプ2に外挿され、第1のクランプ金具6上に高さを決めて立ち上げられた支柱パイプ3を把持する。
【0014】
フックボルト8は、軸部81とその先端の鈎部82とを具備し、軸部81が接続板部51の下部のボルト孔51bを貫通してナット9で接続板部51に固定され、鈎部7aと支持板部52とで金網パネルPの下端部を固定金具4に引き止める。
【0015】
フェンス用支柱1を立設する場合には、例えば下部を地中に打ち込んで設置面Bに垂直に固定された基礎パイプ2の所望の高さ位置を下方のクランプ金具6で把持することにより、固定金具4を基礎パイプ2上に固着する。支柱パイプ3の固定高さ位置は、基礎パイプ2上のクランプ金具6の把持位置により決定されるので、それを考慮して把持位置を定める。次いで、基礎パイプ2上に、支柱パイプ3の下端部を外挿し、その下端面をクランプ金具6の上面に支持させ、上方のクランプ金具7で、支柱パイプ3の外周を把持する。これにより、支柱パイプ3が基礎パイプ2上の所望の高さ位置に固定される。地盤面の高さに応じて、下方のクランプ金具6で基礎パイプ2を把持する位置を調整することで、隣接する支柱パイプ3の高さを合わせる。
【0016】
このようにして複数立設された支柱1の側面に金網パネルPを支持する。金網パネルPの取り付けに当たっては、例えば、それの下端を隣り合う2つの支柱1の固定金具4の支持板部52上に支持した上、支柱1毎に取り付け高さ位置を調整しつつ、図1に示すように、金網パネルPの下端の横格子P1にフックボルト8の鈎部82を掛け、ナット9(図2)で引き留める。図6に示すように、金網パネルPの上部は、支柱パイプ3のボルト孔に挿通された別のフックボルト10により支柱1に引き止められる。
【符号の説明】
【0017】
1 フェンス用支柱
2 基礎パイプ
3 支柱パイプ
4 固定金具
5 固定部材
51 接続板部
51a 段部
51b ボルト孔
52 支持板部
6 第1のクランプ金具
7 第2のクランプ金具
8 フックボルト
81 軸部
82 鈎部
9 ナット
10 フックボルト
P 金網パネル
P1 横格子
図1
図2
図3
図4
図5
図6