特許第5756876号(P5756876)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5756876ワンタイムプログラマブル機能を有するメモリ装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5756876
(24)【登録日】2015年6月5日
(45)【発行日】2015年7月29日
(54)【発明の名称】ワンタイムプログラマブル機能を有するメモリ装置
(51)【国際特許分類】
   G11C 17/14 20060101AFI20150709BHJP
【FI】
   G11C17/06 B
【請求項の数】10
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-81321(P2014-81321)
(22)【出願日】2014年4月10日
(62)【分割の表示】特願2009-113278(P2009-113278)の分割
【原出願日】2009年5月8日
(65)【公開番号】特開2014-146411(P2014-146411A)
(43)【公開日】2014年8月14日
【審査請求日】2014年4月10日
(31)【優先権主張番号】10-2008-0045127
(32)【優先日】2008年5月15日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】505087780
【氏名又は名称】マグナチップセミコンダクター有限会社
【氏名又は名称原語表記】MAGNACHIP SEMICONDUCTOR LTD
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】特許業務法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シン チャン ヒ
(72)【発明者】
【氏名】チョ ギ ソク
(72)【発明者】
【氏名】オ グォン ヨン
【審査官】 後藤 彰
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−196079(JP,A)
【文献】 特開2006−236511(JP,A)
【文献】 特開2008−016085(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11C 17/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のワンタイムプログラマブルの単位セルを備え、書き込み動作時に内部電圧生成部から生成された書き込み電圧の入力を受けて動作するセルアレイと、
前記書き込み電圧の変化を検出する検出部と、
該検出部の出力信号に応答し、前記内部電圧生成部及び前記単位セルの動作を各々同時に制御する制御部と、を備え
前記制御部は、
前記検出部を介して前記書き込み電圧の電圧降下を検出した場合、前記内部電圧生成部を動作させ、同時に単位セルの書き込み動作を中止させ、
前記検出部を介して前記書き込み電圧が電圧降下した分だけ電圧上昇したことを検出した場合、前記内部電圧生成部を中止させ、同時に単位セルの書き込みを進行することを特徴とするワンタイムプログラマブル機能を有するメモリ装置。
【請求項2】
前記検出部は、
前記書き込み電圧を分配する電圧分配部と、
該電圧分配部を介して分配された分配電圧と基準電圧とを比較する比較部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載のワンタイムプログラマブル機能を有するメモリ装置。
【請求項3】
前記比較部は、差増幅器からなることを特徴とする請求項2に記載のワンタイムプログラマブル機能を有するメモリ装置。
【請求項4】
前記比較部は、ロジックゲート(logic gate)からなることを特徴とする請求項2に記載のワンタイムプログラマブル機能を有するメモリ装置。
【請求項5】
前記内部電圧生成部は、チャージポンプ形態で構成されたことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のワンタイムプログラマブル機能を有するメモリ装置。
【請求項6】
前記内部電圧生成部は、SMPS(Switching Mode Power Supply)形態で構成されたことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のワンタイムプログラマブル機能を有するメモリ装置。
【請求項7】
前記単位セルは、
第1ノードと第2ノードとの間に直列接続された第1スイッチ部及び第2スイッチ部と、
該第2スイッチ部と前記第2ノードとの間に接続されたアンチヒューズと、
を備えることを特徴とする請求項1に記載のワンタイムプログラマブル機能を有するメモリ装置。
【請求項8】
前記単位セルは、
第1ノードと第2ノードとの間に接続された第1スイッチ部と、
第3ノードと前記第2ノードとの間に接続された第2スイッチ部と、
前記第2ノードと第4ノードとの間に接続されたアンチヒューズと、
を備えることを特徴とする請求項1に記載のワンタイムプログラマブル機能を有するメモリ装置。
【請求項9】
前記第1スイッチ部及び第2スイッチ部は、トランジスタからなることを特徴とする請求項7または請求項8に記載のワンタイムプログラマブル機能を有するメモリ装置。
【請求項10】
前記アンチヒューズは、キャパシタまたはトランジスタからなることを特徴とする請求項7または8に記載のワンタイムプログラマブル機能を有するメモリ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワンチップ(one−chip)ソリューション(solution)で構成された小型の表示パネルに関し、特に、ワンタイムプログラマブル(One Time Programmable)機能を有するメモリ装置(以下、OTPと称する)に関する。
【背景技術】
【0002】
OTPは、表示パネルの駆動チップ、例えば、液晶表示装置(Liquid Crystal Display、LCD)駆動チップなどのような非メモリ半導体のチップ内に内蔵型で構成されたメモリ装置であって、電源が途切れても情報が消されない不揮発性(non−volatile)特性がある。
【0003】
図1は、一般的な液晶表示装置を説明するために示す平面図であり、図2は、図1に示された液晶パネル駆動チップの背面(液晶パネルの下部基板と対向する面)を示す平面図である。
【0004】
図1及び図2に示すように、一般的な液晶表示装置は、液晶パネル100と、液晶パネル100を駆動させるための駆動チップ110と、駆動チップ110を制御するための駆動回路部130と、駆動チップ110と駆動回路部130とを接続するフレキシブル(flexible)基板120とを備える。
【0005】
液晶パネル100は、ゲートライン、データライン、薄膜トランジスタ、及び画素電極などが形成された下部基板101と、下部基板101と対向してカラーフィルタ及び共同電極などが形成された上部基板102と、下部基板101と上部基板102との間に充填している液晶層(図示せず)とを備えている。下部電極101及び上部基板102の両面には偏光板103が取り付けられ得る。
【0006】
駆動チップ110は、非メモリ半導体装置においてゲートドライバ、ソースドライバ、内部電圧生成部、メインロジック部などを備えている。また、駆動チップ110は、メモリ装置において、揮発性メモリ装置のSRAM(Static Random Access Memory)及び非揮発性メモリ装置のOTPなどを備えている。
【0007】
駆動チップ110は、下部基板101の一側に実装されている。このとき、下部基板101に形成されている複数の電極(図示せず)の接合部には異方性導電フィルム140が取り付けられ、異方性導電フィルム140上には駆動チップ110及びフレキシブル基板120が加熱圧着を介して実装されている。
【0008】
図2に示すように、駆動チップ110の背面には、複数の出力パッド111及び複数の入力パッド112が備えられる。出力パッド111は、下部基板101に形成されている複数の電極と各々接続され、入力パッド112は、フレキシブル基板120と各々接続され得る。
【0009】
入力パッド112は、OTPの書き込み動作時の書き込み電圧が印加されるパッド(A参照)を備える。このとき、OTPの書き込み電圧用パッドは、フレキシブル基板120を介して駆動回路部130と接続される。ここで、OTPの書き込み電圧用パッドの位置は、図2に図示された位置に限定されることなく、OTPの位置に応じて駆動チップ110内で適した位置に位置づけられ得る。
【0010】
OTPの書き込み動作時の書き込み電圧は、外部電圧から駆動回路部130を介して印加される。駆動回路部130に印加された書き込み電圧は、フレキシブル基板120を介してOTPの書き込み電圧用パッドに供給される。OTPの書き込み電圧用パッドに伝えられた書き込み電圧は、OTP単位セルのアンチヒューズに伝達され、アンチヒューズ内に構成されているゲート絶縁膜の絶縁を破壊する。
【0011】
しかし、OTPの書き込み電圧用パッドは、OTPの書き込み動作が完了した後、浮動(floating)状態に放置されるため、漏れ電流(leakage current)を誘発させる要因として作用する。OTPの書き込み動作後、OTPの書き込み電圧用パッドと接続された駆動回路部130の外部電圧印加用パッドは、外部電圧を供給する供給源から分離されて浮動状態に放置される。このため、駆動回路部130の外部電圧印加用パッドと接続されているOTPの書き込み電圧用パッドも浮動状態で存在し、漏れ電流に起因したノイズを誘発させる要因になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
したがって、本発明は、従来技術に係る問題点を解決するために提案されたものであって、次のような目的がある。
【0013】
本発明における第1の目的は、OTPを備える表示パネルの駆動チップにおいて、OTPの書き込み電圧用パッドに起因したノイズに影響されない(ノイズフリーな)表示パネルの駆動チップを提供することにある。
【0014】
本発明における第2の目的は、OTPが内蔵されている表示パネルの駆動チップを備える表示装置において、OTPの書き込み電圧用パッドに起因したノイズに影響されない(ノイズフリーな)表示装置を提供することにある。
【0015】
本発明における第3の目的は、内部電圧を用いて書き込み動作が可能なOTPを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
前述した目的を達成するための一側面に係る本発明は、表示パネルと、内部電圧を生成する内部電圧生成部及びワンタイムプログラマブル(One Time Programmable)機能を有するメモリ装置が内蔵され、前記内部電圧を出力する第1パッド及び前記メモリ装置の書き込み電圧が入力される第2パッドが備えられた駆動チップとを備え、前記表示パネルが、前記駆動チップの実装において前記第1パッドと第2パッドとが各々接続される第1接続部及び第2接続部と、該第1接続部及び第2接続部を相互接続する内部配線と、が備えられた第1基板を備える。
【0017】
また、前述した目的を達成するための他の側面に係る本発明は、外部電圧の入力を受けて内部電圧を生成する内部電圧生成部と、ワンタイムプログラマブル機能を有するメモリ装置が内蔵された表示パネルの駆動チップであって、前記メモリ装置が、書き込み動作時に前記内部電圧生成部から生成された内部電圧を書き込み電圧で入力を受けて動作するために、第1内部配線を介して前記内部電圧生成部と接続される。メモリ装置は、第1内部配線を介して内部電圧生成部と接続され、内部電圧生成部で生成された内部電圧を書き込み動作時に書き込み電圧として入力し動作する。
【0018】
また、前述した目的を達成するための他の側面に係る本発明は、複数のワンタイムプログラマブルの単位セルを備え、書き込み動作時に内部電圧生成部から生成された書き込み電圧の入力を受けて動作するセルアレイと、前記書き込み電圧の変化を検出する検出部と、該検出部の出力信号に応答し、前記内部電圧生成部及び前記単位セルの動作を各々制御する制御部と、を備える。
【発明の効果】
【0019】
本発明によると、内部電圧生成部及びワンタイムプログラマブル(One Time Programmable)機能を有するメモリ装置が内蔵された表示パネルの駆動チップにおいて、メモリ装置の書き込み動作時における書き込み電圧を外部電圧でない内部電圧生成部から提供される構成であるため、メモリ装置の書き込み電圧用パッドに起因したノイズに影響されない(ノイズフリーな)表示パネルの駆動チップを提供することができる。また、メモリ装置の書き込み電圧用パッドを駆動チップに形成する必要がないため、駆動チップのパッド面積に対する効率性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】一般的な液晶表示装置を示す平面図である。
図2図1に示された液晶パネル駆動チップの背面を示す平面図である。
図3】本発明の実施形態1に係る表示装置の表示パネルを示す平面図である。
図4図3に示された表示パネルの駆動チップの背面を示す平面図である。
図5】本発明の実施形態2に係る表示装置の表示パネルの駆動チップの背面を示す 平面図である。
図6】内部電圧生成部の構成を示す構成図の一例である。
図7】内部電圧生成部の構成を示す構成図の他の例である。
図8A】OTPの書き込み動作時に内部電圧の電圧降下を説明するために示す概念 図である。
図8B】OTPの書き込み動作時に内部電圧の電圧降下を説明するために示す概念 図である。
図8C】OTPの書き込み動作時に内部電圧の電圧降下を説明するために示す概念 図である。
図8D】OTPの書き込み動作時に内部電圧の電圧降下を説明するために示す概念 図である。
図9】本発明の実施形態に係るOTPの構成を示す構成図である。
図10図9に示された検出部の構成を示す構成図の一例である。
図11図9に示された検出部の構成を示す構成図の他の例である。
図12A】本発明の実施形態に係るOTP単位セルを示す図面である。
図12B】本発明の実施形態に係るOTP単位セルを示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が本発明の技術的な思想を容易に実施できる程度で詳説するために、本発明の最も好ましい実施形態を添付した図面を参照して説明する。また、各実施形態の説明において、表示パネルは、液晶パネルを例に上げて説明する。しかし、本発明の技術的な思想が液晶パネルに限定されるのではなく、OTPの内蔵された駆動チップによって動作する全ての表示パネルを備える。また、各実施形態の駆動チップの内部構成において、本発明と関連した事項を除外した構成は一般的な構成と同じように構成され得る。
【0022】
<実施形態1>
図3は、本発明の実施形態1に係る表示装置を説明するために表示パネル200を示す平面図である。また、図4は、表示パネルの駆動チップ210の背面を示す平面図である。
【0023】
図3及び図4に示すように、本発明の実施形態1に係る表示装置は、表示パネル200と、外部電圧からの入力を受けて内部電圧を生成する内部電圧生成部213と、OTP214が内蔵された駆動チップ210とを備える。駆動チップ210の背面には、内部電圧を出力する第1パッド207と、OTP214の書き込み電圧が入力される第2パッド208が備えられている。表示パネル200は、下部基板201(以下、第1基板という)を備え、第1基板201上には第1パッド及び第2パッド207、208と各々接続される第1接続部及び第2接続部205、206と、第1接続部及び第2接続部205、206を相互接続する内部配線204とが備えられている。
【0024】
駆動チップ210は、背面(パッドの形成された面)が第1基板201の対面(接続部の形成された面)と対向するよう、第1基板201上にチップオングラス(Chip On Glass、COG)方式で実装されている。また、チップオンフィルム(Chip On Film、COF)方式またはテープキャリヤパッケージ(Tape Carrier Package、TCP)方式など、多様な実装方式で実装することができる。
【0025】
駆動チップ210の背面には、図4に示すように、複数の出力パッド211と、外部駆動回路とインタフェースするために複数の入力パッド212とが備えられる。第1パッド及び第2パッド207、208は、入力パッド212のいずれか1つである。図示していないが、第1パッド及び第2パッド207、208は、出力パッド211のいずれか1つであり得る。すなわち、第1パッド及び第2パッド207、208が配置される位置は制限されることなく、駆動チップ210内で内部電圧生成部213及びOTP214が形成された位置に応じてチップのレイアウト(layout)の効率性及びチップの動作特性を考慮して適材適所に配置することができる。
【0026】
第1パッド207は、内部電圧生成部213の出力端と接続され、内部電圧生成部213から生成された内部電圧を出力する。第2パッド208は、OTP214の入力端と接続され、OTP214の書き込み動作時の書き込み電圧の入力を受けてOTP214のセルアレイに伝達する。第1パッド207と第2パッド208との間には入力パッドが存在する。図示していないが、第1パッド207と第2パッド208との間には入力パッドが存在しなくてもよい。
【0027】
表示パネル200は液晶パネルであって、第1基板201及び第1基板201と接合される上部電極202(以下、第2基板という)と、第1基板201と第2基板202との間に充填している液晶層(図示せず)とを備える。第1基板201には、ゲートライン、データライン、薄膜トランジスタ、及び画素電極などが形成される。第2基板202には、カラーフィルタ及び共同電極などが形成される。第1基板201及び第2基板202の両面には偏光板203が取り付けられ得る。
【0028】
第1基板201の一側には、第1接続部及び第2接続部205、206を備えている複数の接続部(図示せず)が備えられている。接続部の一部は、駆動チップ210の出力パッド及び入力パッド211、212と接続され得る。接続部の一部は画素電極の一部であるか、または画素電極と接続されたパッドであり得る。接続部は、作業上の便宜のためにITO(Indium Tin Oxide)またはIZO(Indium Zinc Oxide)を含んで構成され得る。また、接続部は、錫(Sn)と金(Au)の合金、クロム(Cr)、金(Au)、及びアルミニウム(Al)の少なくともいずれか1つを含んで構成され得る。
【0029】
接続部の上部には、駆動チップ210の出力パッド及び入力パッド211、212と安定した接続のために導電性接続部材(図示せず)が取り付けられる。また、導電性接続部材上には、駆動チップ210とフレキシブル基板(図示せず)(駆動回路とのインタフェースのための基板)が加熱圧着を介して実装されている。導電性接続部材は、異方性導電フィルム(Anisotropic Conductive Film、ACF)またはハンダ(solder)を使用し得る。ハンダは、錫(Sn)と金(Au)の合金、クロム(Cr)、金(Au)またはアルミニウム(Al)のいずれか1つを含んで構成され得る。
【0030】
第1接続部及び第2接続部205、206を接続させるための内部配線204は、第1基板201上に形成されたゲートラインまたはデータラインと同じ層に形成され得、このラインの形成工程、すなわちパターニング(patterning)工程(エッチング工程)時に共に定義され得る。内部配線204は、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Ni、Ti、Co、Cu、Pt、W、Cr、Mo、Au、Ag、Zn、Ir、Ta、Hf、K、Li、Cs、Al、及びこれらの合金からなる群で選択されたいずれか1つの金属で構成され得る。
【0031】
<実施形態2>
図5は、本発明の実施形態2に係る表示パネルの駆動チップ310の背面を示す平面図である。
【0032】
同図に示すように、本発明の実施形態2に係る表示パネルの駆動チップ310は、外部電圧からの入力を受けて内部電圧を生成する内部電圧生成部313及びOTP314が内蔵されている。また、OTP314は、書き込み動作時に内部電圧生成部313から生成された内部電圧の入力を受けて書き込み電圧で使用するため、第1内部配線315を介して内部電圧生成部313と接続される。
【0033】
駆動チップ310の背面には、複数の出力パッド311と、外部駆動回路とインタフェースするために複数の入力パッド312とが備えられている。入力パッド312のうち、内部電圧生成部313の出力端と接続されたパッド307は、内部電圧生成部313から出力された内部電圧を出力する。また、パッド307は、第1内部配線315を介してOTP314の入力端と接続され、OTP314の書き込み動作時の書き込み電圧をOTP314のセルアレイに伝達する。また、図示していないが、OTP314の入力端と接続された第1内部配線315がパッド307と直接接続することなく、内部電圧生成部313から生成された内部電圧をパッド307に伝達する第2内部配線316と直接接続することもできる。
【0034】
本発明の実施形態2に係る駆動チップ310は、本発明の実施形態1に係る駆動チップ210(図4を参照)及びパッド配置構造において類似している構造を有する。ただし、OTP314の入力端(書き込み動作時の書き込み電圧が入力される端)と接続されたパッドは存在しない(A参照)。このように、実施形態2において、OTP314の書き込み電圧用パッドを駆動チップ310の背面に形成しないことから、その分だけ駆動チップ310のパッド面積を效率よく改善させることができる。
【0035】
実施形態1及び2を介して説明したように、本発明では、OTPの書き込み動作時に外部電圧を書き込み電圧で使用するのではなく、内部電圧生成部から生成された内部電圧を書き込み電圧で使用する。このために、実施形態1では、駆動チップ210の背面に第1パッド及び第2パッド207、208をそのまま残した状態で、表示パネル200の第1基板201上に第1パッド及び第2パッド207、208と各々対向するよう形成された第1接続部及び第2接続部205、206を内部配線204を介して相互接続させる。実施形態2では、駆動チップ310内において内部電圧生成部313の出力端と接続されたパッド307と、第1内部配線315を介してOTP314の入力端を相互接続させたり、OTP314の入力端と接続された第1内部配線315を、内部電圧生成部313の出力端と接続された第2内部配線316と接続させる。
【0036】
実施形態1及び実施形態2において、内部電圧生成部として図6に示すように、ポンプキャパシタC1、C2と、スイッチ部SW1〜SW3を備えるチャージポンプ(charge pump)の形態を使用する。また、図7に示すように、インダクタL、ダイオードD、トランジスタNM、及びキャパシタCを備えているSMPS(Switching Mode Power Supply)の形態を使用し得る。
【0037】
図6及び図7に示すように、内部電圧生成部は、外部電圧Vextの入力を受けて内部電圧、すなわち書き込み電圧Vwrを生成するためにキャパシタを使用する。キャパシタの特性上、内部電圧生成部は、外部電圧のように持続的に一定サイズの書き込み電圧を供給することができない。
【0038】
図8A及び図8Bに示すように書き込み動作初期にはアンチヒューズのゲート絶縁膜の絶縁破壊が起きない状態(円形を参照)であるため、書き込み電圧Vwrの電圧降下が発生しない。しかし、図8C及び図8Dに示すようにアンチヒューズのゲート絶縁膜の絶縁破壊が一部起きる場合(円形を参照)、書き込み電圧Vwrの電圧降下(図8DのA参照)が発生する。このように、書き込み電圧Vwrの電圧降下が発生すると、一定サイズの書き込み電圧Vwrをアンチヒューズに供給することができないため書き込みの不良が生じ得る。1ビットでない複数ビットに対して書き込み動作を実施する場合、このような現象はさらに深化する。
【0039】
したがって、以下は、OTPの書き込み動作時において外部電圧の代りに内部電圧を書き込み電圧で使用する場合、書き込み電圧の電圧降下が防止できるOTPに対して説明する。
【0040】
図9は、書き込み電圧の電圧降下を防止することができるOTPの構成を示す構成図である。
【0041】
同図に示すように、OTPは、複数のOTP単位セルを備え、書き込み動作時に内部電圧生成部910から生成された書き込み電圧Vwrの入力を受けて動作するセルアレイ920と、書き込み電圧Vwrの変化を検出する検出部930と、検出部930の出力信号Copに応答して内部電圧生成部910及び単位セルの動作を制御する制御部940とを備えている。
【0042】
内部電圧生成部910は、図6及び図7に示すようにチャージポンプまたはSMPSの形態でなり得る。
【0043】
検出部930は、書き込み電圧Vwrを分配する電圧分配部931と、電圧分配部931を介して分配された分配電圧と基準電圧Vrefとを比較する比較部932とを備える。具体的に、図10及び図11に示すように、電圧分配部931は、直列に接続された抵抗素子R1、R2からなり、比較部932は、アナログ比較器として差増幅器(図10参照)を使用し、デジタル比較器としてロジックゲート(図11参照)を使用し得る。例えば、ロジックゲートは、ANDゲート、NORゲート、NANDゲート、ORゲートを使用する。例えば、検出部930は、書き込み電圧Vwrを検出し、検出の結果(電圧降下)に応じて論理ハイ「1」または論理ロー「0」状態の出力信号Copを出力する。
【0044】
制御部940は、検出部930の出力信号Copに応答し、内部電圧生成部910を制御する第1制御信号Cint、及びセルアレイ920の単位セルの動作を制御する第2制御信号Cotpを生成する。例えば、書き込み電圧Vwrに電圧降下が発生した場合、第1制御信号Cintを介して内部電圧生成部910を動作させることで書き込み電圧Vwrを生成すると同時に、第2制御信号Cotpを介して単位セルの書き込み動作を中止させる。その後、書き込み電圧Vwrが電圧降下された分だけ上昇すると、第1制御信号Cintを介して内部電圧生成部910を中止させると同時に、第2制御信号Cotpを介して単位セルの書き込み動作を進行する。
【0045】
図12Aに示すように、単位セルは、第1ノードAと第2ノードBとの間に直列接続された第1スイッチ部及び第2スイッチ部SW1、SW2と、第2スイッチ部SW2と第2ノードBとの間に接続されたアンチヒューズANT_FSとを備えている。また、図12Bに示すように、単位セルは、第1ノードAと第2ノードCとの間に接続された第1スイッチ部SW1と、第3ノードBと第2ノードCとの間に接続された第2スイッチ部SW2と、第2ノードCと第4ノードDとの間に接続されたアンチヒューズANT_FSとを備えている。このとき、第1スイッチ部及び第2スイッチ部SW1、SW2は各々のトランジスタ(nまたはp−チャネル)からなり、アンチヒューズANT_FSはトランジスタからなる。また、図示していないが、アンチヒューズANT_FSは、キャパシタからなり得る。
【0046】
以上で説明したように、本発明の技術的な思想は好ましい実施形態から具体的に記述されたが、これは説明のためのものであり、その制限のためのものでないことを注意すべきである。また、この技術分野の通常の専門家であれば、本発明の技術思想の範囲内で実施形態1及び2の組合せを介して多様な実施形態が可能であることを理解できるであろう。
【符号の説明】
【0047】
100、200 液晶パネル
101、201 下部基板
102、202 上部基板
103、203 偏光板
110、210、310 駆動チップ
111、211、311 出力パッド
112、212、312 入力パッド
205、206 接続部
207、208、307 パッド
213、313、910 内部電圧生成部
214、314 OTP
204、315、316 内部配線
920 OTPセルアレイ
930 検出部
940 制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図8D
図9
図10
図11
図12A
図12B