特許第5756985号(P5756985)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5756985
(24)【登録日】2015年6月12日
(45)【発行日】2015年7月29日
(54)【発明の名称】制御システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   B60R 16/02 20060101AFI20150709BHJP
【FI】
   B60R16/02 640Z
【請求項の数】15
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2011-66840(P2011-66840)
(22)【出願日】2011年3月25日
(65)【公開番号】特開2012-201189(P2012-201189A)
(43)【公開日】2012年10月22日
【審査請求日】2014年2月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】391001848
【氏名又は名称】株式会社ユピテル
(74)【代理人】
【識別番号】100092598
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 伸一
(72)【発明者】
【氏名】福田 稔
【審査官】 前田 浩
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭59−208580(JP,A)
【文献】 実開昭64−017849(JP,U)
【文献】 実開昭63−045335(JP,U)
【文献】 特開2001−239856(JP,A)
【文献】 実開昭60−149446(JP,U)
【文献】 特開2011−039038(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3033899(JP,U)
【文献】 特開2011−006034(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 16/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の外方向に向けて表示を行う第一表示手段と前記車両内の操作者の方向へ向けて表示を行う第二表示手段とに対して制御を行う制御システムであって、
表示内容を決定し、決定した表示内容を前記第一表示手段に表示させる制御を行うとともに、前記第二表示手段に前記表示内容に関する情報を表示させる制御を行う制御手段を備え
前記制御手段は、車両状態を取得し、前記第一表示手段の表示を反転表示させるか否かを前記車両状態に基づいて決定し、反転表示させる旨の決定がされた場合には前記第一表示手段の表示を反転表示させること
を特徴とする制御システム。
【請求項2】
車両の外方向に向けて表示を行う第一表示手段と前記車両内の操作者の方向へ向けて表示を行う第二表示手段とに対して制御を行う制御システムであって、
表示内容を決定し、決定した表示内容を前記第一表示手段に表示させる制御を行うとともに、前記第二表示手段に前記表示内容に関する情報を表示させる制御を行う制御手段を備え
前記制御手段は、車両の現在位置が車両の速度測定装置の位置と所定の接近関係になった場合に、運転者に対する接近警報を発する警報手段を制御して警報させる制御を行い、前記運転者に対する接近警報を行っている場合に、前記第一表示手段に対しても接近警報を表示させること
を特徴とする制御システム。
【請求項3】
車両の外方向に向けて表示を行う第一表示手段と前記車両内の操作者の方向へ向けて表示を行う第二表示手段とに対して制御を行う制御システムであって、
表示内容を決定し、決定した表示内容を前記第一表示手段に表示させる制御を行うとともに、前記第二表示手段に前記表示内容に関する情報を表示させる制御を行う制御手段を備え
前記制御手段は、前記車両のウインカーとハザードの状態を取得し、前記ウインカーの状態が左右いずれかのウインカーが出された後、所定時間内に、ハザードが出された場合には、感謝の意思を示す文字列を表示させること
を特徴とする制御システム。
【請求項4】
車両の外方向に向けて表示を行う第一表示手段と前記車両内の操作者の方向へ向けて表示を行う第二表示手段とに対して制御を行う制御システムであって、
表示内容を決定し、決定した表示内容を前記第一表示手段に表示させる制御を行うとともに、前記第二表示手段に前記表示内容に関する情報を表示させる制御を行う制御手段を備え
前記制御手段は、クラクションの操作状態を取得し、前記クラクションの操作状態が所定の長さ以下の鳴動指示の場合には、前方車両の運転者へ知らせたい内容の文字を表示させること
を特徴とする制御システム。
【請求項5】
前記制御手段は、前記第一表示手段の表示を反転表示させるか否かのユーザからの指示を入力し、反転表示させる旨の指示が入力された場合には前記第一表示手段の表示を反転表示させること
を特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の制御システム。
【請求項6】
前記第一表示手段に表示する表示内容の文字列を入力する入力手段と、前記文字列を記憶する記憶手段を備え、
前記制御手段は、前記表示内容を前記記憶手段に記憶された前記文字列に決定すること
を特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の制御システム。
【請求項7】
前記第一表示手段に表示可能な複数の異なる表示内容を記憶する記憶手段を備え、
前記制御手段は、前記記憶手段に記憶された複数の異なる表示内容に関する情報を第二表示手段に表示させ、表示させた複数の異なる表示内容に関する情報の中から第一表示手段への表示対象の表示内容を選択させ、選択された表示内容を前記第一表示手段に表示させるとともに、選択された表示内容に関する情報を前記第二表示手段に表示させること
を特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の制御システム。
【請求項8】
前記記憶手段は、前記表示内容として、感謝の意思を示す文字列、進路をゆずる意思を示す文字列、自車に乗車している者の特徴を示す文字列、自車を動かす方向に関する文字列の少なくともいずれか1つを予め記憶していること
を特徴とする請求項6または7に記載の制御システム。
【請求項9】
前記制御手段は、前記第一表示手段及び第二表示手段に表示させる情報である表示用情報を記憶する記憶手段を備え、
前記記憶手段は、前記表示用情報を更新可能に構成したこと
を特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の制御システム。
【請求項10】
前記記憶手段は、着脱可能な記録媒体に前記表示内容を記憶する構成としたこと
を特徴とする請求項9に記載の制御システム。
【請求項11】
前記制御手段は、車両状態を取得し、前記第一表示手段に前記決定した表示内容を表示させる指示が入力された場合に前記第一表示手段に表示させる制御を行い、前記決定した表示内容を表示させる指示が入力されていない場合には前記第一表示手段に対して前記車両状態に関する情報の表示をさせること
を特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の制御システム。
【請求項12】
前記制御手段は、前記車両状態として車両のブレーキの状態を取得し、前記ブレーキの状態がブレーキをかけている状態である場合、前記車両状態に関する情報としてブレーキをかけていることに関する情報を前記第一表示手段に表示させること
を特徴とする請求項11に記載の制御システム。
【請求項13】
前記制御手段は、前記車両状態として車両の減速状態を取得し、前記減速状態である場合、前記車両状態に関する情報として減速中であることに関する情報を前記第一表示手段に表示させること
を特徴とする請求項11または12に記載の制御システム。
【請求項14】
前記制御手段が前記第一表示手段及び第二表示手段を制御するための制御信号の伝送は、有線または無線のいずれか一方によって行うこと
を特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の制御システム。
【請求項15】
請求項1〜14のいずれかに記載の制御手段としての機能をコンピュータに実現させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の外方向に向けて表示の制御を行う制御システム等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、車両の後方から見ることができる部位に、後方車両に感謝のメッセージを伝達するメッセージ表示装置を設け、メッセージ表示装置の動作を制御するスイッチ手段をオン状態に操作することによりメッセージ表示装置を一定時間作動できる構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】登録実用新案3033899号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような表示装置は車両の外方向に向けて設置していることなどにより、運転者がどのようなメッセージが表示されているのかが分かりにくいという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、係る問題等を解決するためになされたもので、車両の外方向に向けて表示している内容を従来に比べ操作者が容易に把握でき、使い勝手のよい制御システム等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)上述した目的を達成するために、本発明に係る制御システムは、車両の外方向に向けて表示を行う第一表示手段と前記車両内の操作者の方向へ向けて表示を行う第二表示手段とに対して制御を行う制御システムであって、表示内容を決定し、決定した表示内容を前記第一表示手段に表示させる制御を行うとともに、前記第二表示手段に前記表示内容に関する情報を表示させる制御を行う制御手段を備えることを特徴とする。
【0007】
このようにすれば、車両の外方向に向けて表示を行う第一表示手段にどのような表示内容が表示されているかを、操作者は第二表示手段を見て確認することができる。特に操作者が運転者である場合、運転者は、外方向に向けてどのような表示がなされているかをぱっと見て一目で容易に確認できる。
【0008】
なお、「表示内容に関する情報」は、表示内容そのものでもよいし、表示内容を加工した情報や、表示内容を連想させる情報などでもよく、表示内容が操作者に分かる情報であればよい。
【0009】
(2)前記第一表示手段は前記外方向として前記車両の前方方向を向けて設置されており、前記制御手段は、前記表示内容左右反転した像として前記第一表示手段に表示させるとともに、前記第二表示手段に表示させる前記表示内容に関する情報は左右反転した像としない構成とするとよい。
【0010】
このようにすれば、本車両の前方車両の運転者は、本車両に設置した第一表示手段に表示された表示内容をバックミラーによって容易に確認できる。たとえば表示内容が文字列である場合にも、バックミラーに写った文字列は左右反転して表示されるので、第一表示手段に表示された左右反転された文字列は、バックミラーにはそのまま読むことのできる左右反転されない文字列が表示されることになる。一方、第二表示手段には、本車両内の操作者の方向へ向けて左右反転しない像として表示内容が表示されることになる。したがって、操作者は第二表示手段を直接見て第一表示手段に表示された表示内容がどのような内容であるか容易に確認することができる。
【0011】
(3)前記制御手段は、前記第一表示手段としての前記車両の前方方向を向けて設置する前向表示手段と前記車両の後方方向を向けて設置する後向表示手段に対して制御を行い、前記制御手段は、前記表示内容を左右反転した像として前記前向表示手段に表示させるとともに、前記後向表示手段に表示させる前記表示内容に関する情報は左右反転した像としない構成とするとよい。
【0012】
このようにすれば、例えば、本車両の前方の車両の運転者はバックミラーによって前向表示手段に表示された表示内容をそのまま認識でき、本車両の後方の車両の運転者は後向表示手段に表示された表示内容をそのまま認識でき、本車両の運転者は第二表示手段に表示された表示内容に関する情報によって前向表示手段と後向表示手段に表示している表示内容を把握することができる。
【0013】
(4)前記制御手段は、前記第一表示手段の表示を反転表示させるか否かの指示を入力し、反転表示させる旨の指示が入力された場合には前記第一表示手段の表示を反転表示させる構成とするとよい。
【0014】
ユーザからの指示の入力は例えば制御手段に接続したスイッチ等によって行うようにしてもよいし、車両の操作用スイッチ等の信号線の状態を入力してもよいし、車両に備える車内LANからデータを取得し、そのデータ中のユーザからの指示に相当する内容を入力してもよい。
【0015】
このようにすれば、車両の外に向けて運転者等の操作者の意図に沿った表示を行うことができるとともに、その内容を運転者自身が容易に確認することができる。例えば、第一表示手段に文字列を表示する場合、操作によって反転表示するか否かを選択できるので、歩行者からでも、バックミラー越しでも読めるようにできる。このように、第一表示手段を見る者がどのような状況の者かによって操作者がその状況にあわせて第一表示手段の表示を反転表示するか否かを選択できる。
【0016】
なお、第一表示手段に対して反転表示しているか否かを示す情報を前記表示内容に関する情報として第二表示手段に表示するようにするとよい。このようにすれば、第二表示手段を見るだけで、選択した表示方法で第一表示手段に表示されているかを容易に確認することができる。
【0017】
(5)前記制御手段は、車両状態を取得し、前記第一表示手段の表示を反転表示させるか否かを前記車両状態に基づいて決定し、反転表示させる旨の決定がされた場合には前記第一表示手段の表示を反転表示させる構成としてもよい。
【0018】
このようにすれば、車両状態に応じて反転表示させるか否かが自動的に決定されるので運転者等はいちいち反転表示させるか否かの指示を入力しなくてもよいこととなる。例えば車間距離センサによって前方車両との車間距離を検出し、検出した車間距離が所定距離以内(例えば10m以内)になったら、反転表示とし、これ以外の場合には、反転表示しないようにするとよい。
【0019】
(6)前記第一表示手段に表示する表示内容の文字列を入力する入力手段と、前記文字列を記憶する記憶手段を備え、前記制御手段は、前記表示内容を前記記憶手段に記憶された前記文字列に決定する構成とするとよい。
【0020】
このようにすれば、操作者が任意の文字列を入力してその文字列を車両の外に向けて表示させることができる。文字列の入力は、キーボード等から行うようにしてもよいし、音声入力で行うようにしてもよい。
【0021】
(7)前記第一表示手段に表示可能な複数の異なる表示内容を記憶する記憶手段を備え、前記制御手段は、前記記憶手段に記憶された複数の異なる表示内容に関する情報を第二表示手段に表示させ、表示させた複数の異なる表示内容に関する情報の中から第一表示手段への表示対象の表示内容を選択させ、選択された表示内容を前記第一表示手段に表示させるとともに、選択された表示内容に関する情報を前記第二表示手段に表示させる構成とするとよい。
【0022】
このようにすれば、複数の異なる表示内容の中から表示したいものを選択して表示させることが容易にできる。
【0023】
(8)前記記憶手段は、前記表示内容として、感謝の意思を示す文字列、進路をゆずる意思を示す文字列、自車に乗車している者の特徴を示す文字列、自車を動かす方向に関する文字列の少なくともいずれか1つを予め記憶している構成とするとよい。
このようにすれば、いちいち表示内容を入力しなくても、予め記憶されている表示内容から選択して車両の外に向けて表示させることができる。
【0024】
(9)前記制御手段は、前記第一表示手段及び第二表示手段に表示させる情報である表示内容を記憶する記憶手段を備え、前記記憶手段は、前記表示内容を更新可能に構成するとよい。このようにすれば、常に固定された表示内容ではなく、必要に応じて随時、新しい表示内容を車両の外に向けて表示させることができる。更新は、例えば、記憶手段自体をメモリカード等の着脱可能な媒体で構成して、メモリカードの内容をパソコン等の端末で書き換えて更新するようにしてもよいし、例えば制御手段に通信手段を接続し、通信手段を介して通信相手の機器から更新情報を取得して、記憶手段の内容を更新情報に基づいて更新するようにしてもよい。
【0025】
(10)前記記憶手段は、着脱可能な記録媒体に前記表示内容を記憶する構成とするとよい。このようにすれば、記録媒体を差し替えるだけで、表示内容を変更することができる。
【0026】
(11)前記制御手段は、前記第一表示手段に前記決定した表示内容を表示させる指示が入力された場合に前記第一表示手段に表示させる制御を行い、前記決定した表示内容を表示させる指示が入力されていない場合には前記第一表示手段に対して前記車両状態に関する情報の表示をさせる構成とするとよい。
【0027】
このようにすれば、操作者から表示指示が入力された場合には決定した表示内容が第一表示手段に表示され、操作者から表示指示が入力されていないときには車両状態に関する情報が第一表示手段に自動的に表示されることとなる。したがって、操作者が車両の外に向けて知らせたいことがあるときにはその内容を表示指示の入力によって表示させることができ、操作者が車両の外に向けて知らせたいことがないときや表示指示が入力できないような状況のときには、自動的に、車両状態を車両の外に向けて表示させることができる。
【0028】
よって、車両の外部の者が、この車両状態を第一表示手段に表示された表示内容を見て知ることができ、この車両の運転者等も第二表示手段に表示された表示内容に関する情報を見てその内容を知ることができる。
【0029】
(12)前記制御手段は、前記車両状態として車両のブレーキの状態を取得し、前記ブレーキの状態がブレーキをかけている状態である場合、前記車両状態に関する情報としてブレーキをかけていることに関する情報を前記第一表示手段に表示させる構成とするとよい。
【0030】
このようにすれば、例えば後続車のようなこの車両の外部の者が第一表示手段に表示された表示内容を見てこの車両のブレーキの状態を知ることができ、またこの車両の運転者等も第二表示手段に表示された表示内容に関する情報を見てその内容を知ることができる。
【0031】
(13)前記制御手段は、前記車両状態として車両の減速状態を取得し、前記減速状態である場合、前記車両状態に関する情報として減速中であることに関する情報を前記第一表示手段に表示させる構成とするとよい。
【0032】
このようにすれば、例えば後続車の運転者のようなこの車両の外部の者が第一表示手段に表示された表示内容を見てこの車両の減速状態を知ることができ、またこの車両の運転者等も第二表示手段に表示された表示内容に関する情報を見てその内容を知ることができる。
【0033】
(14)前記制御手段が前記第一表示手段及び第二表示手段を制御するための制御信号の伝送は、有線または無線のいずれか一方によって行うとよい。
【0034】
(15)前記制御手段は、車両の現在位置が車両の速度測定装置の位置と所定の接近関係になった場合に、運転者に対する接近警報を発する警報手段を制御して警報させる制御を行う構成とするとよい。
【0035】
(16)前記制御手段は、前記運転者に対する接近警報を行っている場合に、前記第一表示手段に対しても接近警報を表示させる構成とするとよい。このようにすれば、例えば後続者の運転者等の車両の外の者も速度測定装置の位置に接近していることを、第一表示手段の表示内容を見て知ることができる。
【0036】
(17)前記制御手段は、前記車両のウインカーとハザードの状態を取得し、前記ウインカーの状態が左右いずれかのウインカーが出された後、所定時間内に、ハザードが出された場合には、感謝の意思を示す文字列を表示させる構成とするとよい。ハザードは感謝の意を表するのに用いられているから、このようにすれば、ユーザは表示のための特別な操作をすることなく、通常の運転操作を行うだけで感謝の意を第一表示手段に表示させることができる。
【0037】
(18)前記制御手段は、クラクションの操作状態を取得し、前記クラクションの操作状態が所定の長さ以下の鳴動指示の場合には、前方車両の運転者へ知らせたい内容の文字を表示させる構成とするとよい。
【0038】
前方車両の運転者へ知らせたい内容の文字としては、例えば前の車のストップランプが片方切れている場合、「車が故障しているようですよ」といった文字を表示させるとよい。このようにすれば、軽くクラクションを鳴らすと、前の車の運転者はバックミラーで後続車を見ると思われるので、「車が故障しているようですよ」という文字を見て、後方車両から視認可能な部位に故障があることを認識できる。例えば車の後方のストップランプが切れている場合のように、後方車両から視認可能な部位の故障は当該車両の運転者がなかなか気づかない場合があるが、このようにすれば、容易に気づかせることができる。
【0039】
(19)(1)〜(18)のいずれかに記載の電子機器における制御手段としての機能をコンピュータに実現させるためのプログラムとして構成するとよい。
【発明の効果】
【0040】
本発明によれば、車両の外方向に向けて表示している内容を従来に比べ操作者が容易に把握でき、使い勝手のよい制御システム等を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1】本発明の好適な一実施形態であるレーダー探知機の構成を示す図である。
図2】レーダー探知機のブロック図である。
図3】待ち受け画面・レーダースコープ・GPS警報の表示例を示す図である。
図4】レーダー波警報機能における警報画面の表示例を示す図である。
図5】後方表示器の車両への設置状態及び後方表示機能による後方表示器41及び表示器5への表示例を示す図である。
図6】後方表示機能を実現するための制御部18の処理を示すフローチャートである。
図7】前方表示機能による前方表示器への表示例等を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
図1図2は、本発明の制御システムとして好適な一実施形態であるレーダー探知機の構成を示している。本レーダー探知機は通常ダッシュボード上に取り付けられる。本レーダー探知機は通常ダッシュボード上に台座33のプレート33bの底面を貼りつけて固定される。台座33の上部にはボールジョイント受け部33aを設けており、ケース本体1の底面から下方に伸びる支柱部31の下端部に設けたボール部をこのボールジョイント受け部33aに挿し込み、ボール部をその可動範囲内の任意の角度・姿勢で保持させることができる。台座33は、その上面所定位置に球面状の凹部を備えており、台座33は、ゴム等の弾性変形可能で、適度な摩擦係数を有する材質から構成している。ボール部の外径と、凹部の内径とはほぼ等しく設定している。これにより、ボール部が凹部内に入り込んだ状態では、ボール部の外形状と凹部の内形状とが略符合し、ボール部は球面に沿って任意の方向に回転・移動できるようになる。そして、両者の径をほぼ一致させると共に、凹部の内形状に適度な摩擦係数を持たせることで、ボール部を任意の角度・姿勢で保持させることができる。さらに、台座33は弾性変形が可能であるので、図1に示す状態から台座33を保持しつつケース本体1を上方に引き上げる方向に付勢すると、凹部の開口部の径が広がりボール部を凹部から離脱させることができる。逆に、台座33とボール部とが分離した状態の場合、ボール部を凹部の開口部に押し当て、その状態のまま台座33に向けて押し込むように付勢すると、凹部の弾性変形によりその開口部が一旦広がり凹部内にボール部が収納される。その後は、台座33の弾性復元力により凹部の形状は元に戻り、ボール部が簡単に凹部から離脱するのが抑制される。また、台座33の底面には、粘着シートや両面接着テープや面ファスナー等の接着部材の一面が装着され、その接着部材の他の面がダッシュボード等の車室内の所定位置に取り付けられる。これにより、係る車室内の運転者から視認可能な所定位置に台座33が固定される。
【0043】
本レーダー探知機は、図1に示すように、ケース本体1の上面にソーラーパネル2及びスイッチ部3を配置し、ケース本体1の前面側(車両前方へ配置される側(フロントガラス側))の内部に速度測定装置の発する周波数帯のマイクロ波を検知するマイクロ波受信器4を配置する。一方、ケース本体1の後面側(車両後方へ配置される側(ユーザ側(ドライバー側))には、表示部5と警報ランプ6と赤外線通信機7とリモコン受信器16を配置している。また、ケース本体1の上面側内部には、GPS受信器8を配置する。さらに、ケース本体1の一方の側面には、アダプタージャック9を配置し、他方の側面には電源スイッチ10並びに図示省略するDCジャックを配置する。ケース本体の底面側内部にはバッテリを備え、このバッテリにはソーラーパネル2及びDCジャックから供給される電力を充電し、各部に電力を供給する。また、ケース本体1内には、スピーカ20も内蔵している。本実施形態では、表示部5はバックライトを有する2.4インチの小型カラードットマトリックス液晶ディスプレイであり、ケース本体1の後面側(車両後方へ配置される側(ユーザ側(ドライバー側))を表示面としている。表示部5を実装するケース本体1の後方側の高さHは、その他の部位の高さH0よりも大きくしている。
【0044】
図2に示すように、赤外線通信機7は携帯電話機12等の赤外線通信機を内蔵した通信装置との間でデータの送受を行なう。アダプタージャック9は、メモリカードリーダ13を接続する端子である。アダプタージャック9にメモリカードリーダ13を接続することで、そのメモリカードリーダ13に装着されたメモリカード14に格納されたデータを内部に取り込んだり、データベース19や制御部18のメモリの内容をメモリカード14に書き込んだりすることができる。より具体的には、メモリカード14に格納されたデータに、新規な目標物の情報(経度・緯度を含む位置情報,種別情報等)などの更新情報がある場合、その更新情報を制御部18が本レーダー探知機に内蔵されるデータベース19に格納(ダウンロード)し、データベース19のデータを更新する。なお、メモリカードリーダ13の機能は、本体ケース1内に内蔵するように構成してもよい。
【0045】
データベース19は、制御部18のマイコン内あるいはマイコンに外付けした不揮発性メモリ(たとえばEEPROM)である。データベース19には、出荷時に一定の目標物に関する情報を登録しており、その後に追加された目標物についてのデータ等は上記のようにしてデータ更新することができる。また、データ更新は、赤外線通信機7を介して行なうこともできる。
【0046】
DCジャックは、図示省略のシガープラグコードを接続するためのもので、そのシガープラグコードを介して車両のシガーソケットに接続して電源供給を受け得るようにする。
【0047】
無線受信器15は、飛来する所定周波数の無線を受信する。リモコン受信器16は、赤外線によりリモコン(携帯機:子機)17とデータ通信をし、本装置に対する各種の設定を行なう。また、スイッチ部3も制御部18に接続され(図示省略)、リモコン17と同様の設定を行えるようになっている。リモコン17には、待受切替ボタン、設定ボタン、選択ボタン、取消ボタン、決定ボタン、リセットボタン、上下左右の十字ボタンを備えている。
【0048】
さらに本実施形態のレーダー探知機は、図2に示すように車両に実装されているOBD−II(IIはローマ数字の「2」であり、以下「OBD−II」を「OBD2」と記す)コネクタに接続する接続ケーブル22を備え、この接続ケーブル22の先端には、車両のOBD2コネクタに着脱自在に装着できるコネクタ端子23が取り付けられている。OBD2コネクタは、故障診断コネクタとも称され、車両のECUに接続され、各種の車両情報が出力される。さらに本実施形態では、接続ケーブル22の他端には、レーダー探知機のケース本体1の側面に設けたソケット口24と接続するためのコネクタ端子25を設けており、レーダー探知機に対しても接続ケーブル22を着脱できるようにしている。もちろん、接続ケーブル22をレーダー探知機に直接接続するようにしても良い。
【0049】
そこで、この接続ケーブル22に取り付けられたコネクタ端子23と、車両本体側のOBD2コネクタとを連結することで、制御部18は、各種の車両情報を一秒おきに取得する。この車両情報としては、車速、エンジン回転数、エンジン負荷率、スロットル開度、燃料流量、瞬間燃費、吸入空気量(MAF)、インジェクション開時間、残燃料量、アクセル開度、ウインカー情報(左右のウインカーの動作(ON/OFF))、ブレーキ開度、ハンドルの回転操舵角情報等がある。
【0050】
後方表示器41は、フルカラーLEDのドットマトリックス表示器であり、赤、緑、青のLEDが縦横複数マトリックス状に配置されており、任意の文字列を表示可能な表示器である。後方表示器41は、図5(a)に示すように車両のリアウインドウ92の内側の車内に設置され、リアウインドウ92越しに車両の外部から表示内容を視認可能なように車両に固定している。
【0051】
また、制御部18は、CPU,ROM,RAM,不揮発性メモリ、I/O等を備えるマイコンであり、上記の各種の入力機器から入力される情報に基づき所定の処理を実行し、上記の各種の出力機器を利用して所定の警報・メッセージや情報を出力する。なお、これらの基本構成は、基本的に従来のものと同様のものを用いることができる。
【0052】
本実施形態のレーダー探知機における機能は、制御部18に有するコンピュータが実行するプログラムとして制御部18のEEPROM上に格納され、これを制御部18に有するコンピュータが実行することで実現される。
【0053】
制御部18の有するプログラムによってコンピュータが実現する機能としては、GPSログ機能、待ち受け画面表示機能、レーダースコープ表示機能、車両情報表示機能、GPS警報機能、レーダー波警報機能、無線警報機能、後方表示機能などがある。
【0054】
GPSログ機能は、制御部18が1秒ごとにGPS受信器8によって検出された現在位置をその検出した時刻および速度(車速)と関連づけて位置履歴として不揮発性メモリに記憶する機能である。この位置履歴は例えばNMEA形式で記録する。
待ち受け画面表示機能は、図3(a)に示すように、GPS受信器8によって検出した自車両の速度、緯度、経度、高度を表示部5に表示する機能である。
【0055】
レーダースコープ表示機能は、図3(b)に示すように、GPS受信器8によって検出した現在位置から所定の範囲内(例えば約1kmの範囲内)にある目標物をデータベース19に記憶された位置情報に基づいて検索し、自車位置と目標物の位置との相対的な位置関係を表示部5に表示させる機能である。図3(b)中の左側の「W」が西、右側の「E」が東、上側の「N」が北の方角を示し、「W」と「E」を結ぶ左右方向の線と「N」から下へ伸びる上下方向の線との交点にあるアイコンが自車位置を示している。また「L」「RD」「P」「N」等の文字を有するアイコンが目標物の種類と位置を示す。
【0056】
車両情報表示機能は、図3(c)に示すように、前述したようにOBD2コネクタを介して車両から取得した車両情報のうち、エンジン負荷率の現在値に加え、スロットル開度、燃料流量、瞬間燃費の現在値と、本レーダー探知機を車両に取り付けたときから現在までに1秒おきに取得した瞬間燃費の平均値である平均燃費を表示するとともに、エンジン負荷率の大きさに応じてエンジンの形状を示す3Dオブジェクトの表示態様を変化させて表示する。
【0057】
図3(a)に示すような待ち受け画面表示機能実行中にリモコン17に設けた待受切替ボタンの押下が検出された場合、図3(b)に示すようなレーダースコープ表示機能に切り替える。また、レーダースコープ表示機能実行中にリモコン17に設けた待受切替ボタンの押下が検出された場合、図3(c)に示す車両情報表示機能に切り替える処理を行う。また、車両情報表示機能実行中にリモコン17に設けた待受切替ボタンの押下が検出された場合、待ち受け画面表示機能に切り替える処理を行う。
【0058】
制御部18は、待ち受け画面表示機能、レーダースコープ表示機能、車両情報表示機能、(以下これらの機能を総称して待受機能と称する)の実行中に、発生したイベントに応じて、GPS警報機能、レーダー波警報機能、無線警報機能等の各機能を実現する処理を実行し、当該機能の処理終了時には元の待受機能の処理に戻る。各機能の優先度は、高いほうから、レーダー波警報機能、無線警報機能、GPS警報機能の順に設定している。
【0059】
GPS警報機能は、制御部18に有するタイマーからのイベントにより所定時間間隔(1秒間隔)で実行される処理であり、データベース19に記憶された目標物の緯度経度とGPS受信器8によって検出した現在位置の緯度経度から両者の距離を求め、求めた距離が所定の接近距離(例えば500m以内)になった場合に、表示部5に図4(a)に示すようなGPS警報表示をし、スピーカ20からその旨を示す接近警告の音声を出力する処理である。
【0060】
こうした目標物としては、居眠り運転事故地点、レーダー、制限速度切替りポイント、取締エリア、検問エリア、駐禁監視エリア、Nシステム、交通監視システム、交差点監視ポイント、信号無視抑止システム、警察署、事故多発エリア、車上狙い多発エリア、急/連続カーブ(高速道)、分岐/合流ポイント(高速道)、ETCレーン事前案内(高速道)、サービスエリア(高速道)、パーキングエリア(高速道)、ハイウェイオアシス(高速道)、スマートインターチェンジ(高速道)、PA/SA内 ガソリンスタンド(高速道)、トンネル(高速道)、ハイウェイラジオ受信エリア(高速道)、県境告知、道の駅、ビューポイントパーキング等があり、これらの目標物の種別情報とその位置を示す緯度経度情報と表示部5に表示する模式図または写真のデータと音声データとを対応付けてデータベース19に記憶している。
【0061】
レーダー波警報機能は、マイクロ波受信器4によって速度測定装置(移動式レーダー等(以下、単に「レーダー」と称する))から発せられる周波数帯のマイクロ波に対応する信号が検出された場合に、表示部5に対して警報画面を表示するとともに、スピーカ20から警報音を出力する警報機能である。例えば、レーダーの発するマイクロ波の周波数帯のマイクロ波がマイクロ波受信器4によって検出された場合に、図4(b)に示すように、データベース19に記憶されたレーダーの模式図または写真を表示部5に警報画面として表示するとともに、データベース19に記憶された音声データを読み出して「レーダーです。スピード注意」という音声をスピーカ20から出力する。音声出力中は、警報ランプ6を点燈させる。
【0062】
無線警報機能は、無線受信器15によって、緊急車両等の発する無線電波を受信した場合に、その走行等の妨げとならないよう、警報を発する機能である。無線警報機能においては、取締無線、カーロケ無線、デジタル無線、特小無線、署活系無線、警察電話、警察活動無線、レッカー無線、ヘリテレ無線、消防ヘリテレ無線、消防無線、救急無線、高速道路無線、警備無線等の周波数をスキャンし、スキャンした周波数で、無線を受信した場合には、データベース19に無線種別ごとに記憶されたその周波数に対応する無線を受信した旨の模式図を警報画面として表示部5に表示するとともに、データベース19に無線種別ごとに記憶された音声データを読み出して、スピーカ20からその無線の種別を示す警報音声を出力する。たとえば、取締無線を受信した場合には「取締無線です。スピード注意」のように音声を出力する。音声出力中は、警報ランプ6を点燈させる。
【0063】
本実施形態のレーダー探知機は、これらの機能に加え、車両情報表示機能を備える。車両情報表示機能は、必要に応じて図5に示すように後方表示器31にメッセージを表示し、この後方表示器31に表示したメッセージを表示器5にも表示する機能である。図5(a)に示すように、後方表示器31に「ありがとうございます」と表示を行うとともに、図5(b)に示すように、表示部5に「ありがとうございます」と後方表示器31に表示中の旨を示す表示を行っている。この機能は、制御部18による図6に示すフローチャートに示す処理によって実現される。図6のフローチャートに示す処理は、制御部18の有するタイマー割り込みによって、0.5秒に1回実行される。
【0064】
図6のS110では、車両情報としてOBD2コネクタを介して車両側ECUから取得したウインカー情報から左右のウインカーの双方が点滅している状態であるハザード出力状態にあるか否かを判定する。ハザード出力状態である場合には(S110:Y)、S120へ移行する。一方、ハザード出力状態でない場合には(S110:N)、S150へ移行する。
【0065】
S120では、車両情報としてOBD2コネクタを介して車両側ECUから取得したギヤ情報からギヤがバックに入れられているか否かを判定する。ギヤがバックに入れられている場合には(S120:Y)、S140へ移行する。一方、ギヤがバックに入れられていない場合には(S120:N)、S130へ移行する。
【0066】
S130では、図5(a)に示すように、後方表示器41に「ありがとうございます」という文字列の表示を行い、さらに本レーダー探知機のランプ6を点滅させ、表示部5に後方表示器41への表示内容を表示する画面である後方表示器表示内容報知画面を表示する処理を行う。後方表示器41に表示する文字列の色は青色、この文字列以外の背景部分の色は黒色として表示する。一方、レーダー探知機の表示部5の後方表示器表示内容報知画面は、図5(b)に示すように、後方表示器表示内容表示部52と、表示状態表示部53を有する。後方表示器表示内容表示部52は、後方表示器41に表示中の内容を表示する部分であり、表示状態表示部53は後方表示器41に後方表示器表示内容表示部52に表示した表示内容を表示しているか否かの情報を表示する部分である。後方表示器表示内容表示部52は、後方表示器41の外形形状と相似形状をした長方形の外枠線内に、後方表示器41に表示している文字列と相似形状で文字列を後方表示器41に表示した色と同一の色で表示する。図5(b)の例では図5(a)に表示した「ありがとうございます」の文字列と相似形状の文字でかつ同一の色である青色で「ありがとうございます」と表示を行う(背景は黒色)。また、表示状態表示部53は、後方表示器41に表示内容を表示している場合には、図5(b)に示すように「後方表示中」の文字を白色で表示させ、後方表示器41に表示内容を表示していない場合にはなにも表示をしない(背景色である黒色とする)部分であり、S130では、図5(b)に示すように「後方表示中」の文字を白色で表示させ、S110へ戻る。
【0067】
S140では、S130と同様の処理を行う。違いは、後方表示器41及び表示部5の後方表示器表示内容表示部52に表示する文字列が「バックします」という文字列であり、この文字列の色が赤色(背景色は黒色)であることである。
【0068】
S150では、表示を呼び出し前の状態とする。すなわち、後方表示器41の表示は、消去(全体を黒(全LEDを消灯))状態にし、表示部5に後方表示器表示内容報知画面の表示中である場合には、後方表示器表示内容報知画面の表示前に表示していた待受画面の処理に戻る。
【0069】
以上のように、本発明に係る制御システムである本レーダー探知機は、車両の外方向に向けて表示を行う後方表示器41とこの車両内の操作者の方向へ向けて表示を行う表示部5とに対して制御部18が制御を行う制御システムであって、制御部18は、表示内容を決定し、決定した表示内容を後方表示器41に表示させる制御を行うとともに、表示部5に、この表示内容に関する情報を表示させる制御を行う。これにより、車両の外方向に向けて表示を行う後方表示器41にどのような表示内容が表示されているかを、操作者は表示部5を見て確認することができる。特に操作者が運転者である場合、運転者は、外方向に向けてどのような表示がなされているかをぱっと見て一目で容易に確認できる。
【0070】
後続車に意志を伝える手段として、後方表示器41に文字を表示させることができるので、例えば、感謝の意を表すのに、窓から外に手を挙げるなど、身振りで示す場合に比べ、文字により、誰にでもはっきりと伝わり、気分的に良い。また、夜間等も、確実に意志を伝えられる。使用例として合流地点等で、道を譲ってもらった場合などに、車両のハザードを点滅させれば、「ありがとうございます」の文字表示が行なわれるので、表示のための特別な操作をする必要がなく運転に専念できる。また、運転者の仕草による意思表示をなくせる結果、運転に専念できる。
【0071】
なお、「表示内容に関する情報」として、本実施形態では、後方表示器41に表示した表示内容を縮小して表示部5に後方表示器表示内容表示部52として表示するとともに、この縮小表示した内容が後方表示器41に現在表示されているか否かを示す情報を表示状態表示部53に表示するようにしている。これは一例であり、表示部5に表示する後方表示器41に表示した表示内容に関する情報は、表示内容を連想させる情報などでもよく、表示内容が操作者に分かる情報であればよい。例えばアイコンなどで表示するようにしてもよい。
【0072】
本実施形態では、ハザード有りの場合でかつギヤがバックでない場合に、後方表示器41に「ありがとうございます」と表示を行うこととした。本実施形態のように複数の異なる車両情報に基づく条件を設定するとよい。複数の異なる車両状態を運転中に判断して表示を手動で行うのは困難な場合が多いからである。なお、これらの条件は、任意に設定できる。また、これら以外の車両情報に基づいて表示を行うようにしてもよい。
【0073】
例えば、制御部18は、車両状態としてウインカーの状態を取得し、ウインカーの状態が左右いずれかのウインカーが出された後、所定時間内に、ハザードが出された場合には、感謝の意思を示す文字列を表示させる構成とするとよい。ハザードは感謝の意を表するのに用いられているから、このようにすれば、ユーザは表示のための特別な操作をすることなく、通常の運転操作を行うだけで感謝の意を後方表示器41に表示させることができる。また制御部18は、クラクションの操作状態を取得し、クラクションの操作状態が所定の長さ以下の鳴動指示の場合には、図7のように、前方車両の運転者へ知らせたい内容の文字を表示させる構成としてもよい。
【0074】
前方車両の運転者へ知らせたい内容の文字としては、例えば前の車のストップランプが片方切れている場合、図7のように「ランプが切れていますよ」という文字や、あるいは「車が故障しているようですよ」といった文字を表示させるとよい。このようにすれば、軽くクラクションを鳴らすと、前の車の運転者はバックミラーで後続車を見ると思われるので、こうした文字を見て、後方車両から視認可能な部位に故障があることを認識できる。例えば前方車両の後方のストップランプが切れている場合のように、後方車両から視認可能な部位の故障は前方車両の運転者がなかなか気づかない場合があるが、このようにすれば、容易に気づかせることができる。
【0075】
S130及びS140での後方表示器41及びそれに対応する表示部5の後方表示器表示内容表示部52と表示状態表示部53に表示する内容は、その文字列及び文字フォントとして格納しておきこれを展開してそれぞれ対応付けて表示するようにしてもよいし、画像データとして格納しておきこのデータを読みだしてそれぞれ対応付けて表示するようにしてもよい。これらのデータは、データベース19に記憶しておいてもよいが、特にメモリカード14に記憶しておき、メモリカード14に記憶されたこれらのデータを、メモリカードリーダ13を介して読みだして表示するようにするとよい。このようにすれば、メモリカード14の記録内容をパソコン等で書き換えて、表示内容を自由に入れ替えることができる。また、メモリカード14を差し替えるだけで、表示内容を変更することができる。この場合、メモリカードリーダ13は本レーダー探知機内に内蔵するとよい。すなわち、制御部18は、前方表示器・後方表示器41及び表示部5に表示させる情報である表示内容をメモリカード14に記憶しておき、その表示内容を更新可能に構成するとよい。このようにすれば、常に固定された表示内容ではなく、必要に応じて随時、新しい表示内容を車両の外に向けて表示させることができる。また、更新は、例えば制御部18に携帯電話等の通信機を接続し、通信機を介して通信相手の機器から更新情報を取得して、メモリカード13やデータベース19の内容を更新情報に基づいて更新するようにしてもよい。
【0076】
また、例えば、前方表示器や後方表示器に表示可能な複数の異なる表示内容をデータベース19等に記憶し、制御部18は、データベース19に記憶された複数の異なる表示内容に関する情報を表示部5に表示させ、表示させた複数の異なる表示内容に関する情報の中から後方表示器41への表示対象の表示内容を選択させ、選択された表示内容を前方表示器や後方表示器41に表示させるとともに、選択された表示内容に関する情報を表示部5に表示させる構成とするとよい。このようにすれば、複数の異なる表示内容の中から表示したいものを選択して表示させることが容易にできる。例えば、複数の表示内容の中から、S130、S140でのそれぞれの表示内容をリモコン17の操作を、リモコン受信器16を介して検出して選択させる選択画面を設け、この画面で選択された表示内容を表示させるようにしてもよい。例えば、リモコン17の設定ボタンの押下が検出された場合に、複数の表示内容を表示部5に一覧表示し、十字ボタンと決定ボタンの操作を検出して一覧の中から選択された表示内容を検出するようにするとよい。
【0077】
さらには、リモコン17とは別の多数のボタンからなる多機能リモコンを設け、その多機能リモコンのボタンが押下されたことを、リモコン受信器16を介して制御部18にて検出した場合、その押下されたボタンに予め対応づけた表示内容を、S130の処理と同様の処理によって表示するようにしてもよい。例えば、1番から7番までのボタンを設け、押下されたボタンの番号に対応して表示内容を後方表示器41及び表示部5の後方表示器表示内容表示部52に表示させるようにするとよい。例えば、後方表示器41及びそれに対応する表示部5の後方表示器表示内容表示部52に表示する表示内容として、1番の表示内容として「ありがとうございます」、2番の表示内容として「バックします」、3番の表示内容として「お先にどうぞ」、4番の表示内容として「子供が乗っています」、5番の表示内容として「この先渋滞しています」、6番の表示内容として「左右に曲がります」、7番の表示内容として「駐車します」という表示内容を記憶しておき、押下されたリモコンのボタンの番号に対応した番号の表示内容を表示させるとよい。このようにすれば、操作者の意思に基づいてリモコンで伝えたい内容を一発選択でき、後続車に文字でその内容を伝えることができる。また、多機能リモコンのボタンの押下が検出されないときには、ブレーキランプとして後方表示器41を機能させるように構成してもよい。
【0078】
例えば制御部18は、前方表示器・後方表示器41に決定した表示内容を表示させる指示が入力された場合に前方表示器・後方表示器41に表示させる制御を行い、決定した表示内容を表示させる指示が入力されていない場合には前方表示器・後方表示器41に対して車両状態に関する情報の表示をさせる構成とするとよい。このようにすれば、操作者から表示指示が入力された場合には決定した表示内容が後方表示器41に表示され、操作者から表示指示が入力されていないときには車両状態に関する情報が後方表示器41に自動的に表示されることとなる。したがって、操作者が車両の外に向けて知らせたいことがあるときにはその内容を表示指示の入力によって表示させることができ、操作者が車両の外に向けて知らせたいことがないときや表示指示が入力できないような状況のときには、自動的に、車両状態を車両の外に向けて表示させることができる。よって、車両の外部の者が、この車両状態を前方表示器・後方表示器41に表示された表示内容を見て知ることができ、この車両の運転者等も表示部5に表示された表示内容に関する情報を見てその内容を知ることができる。制御部18は、車両状態として車両のブレーキの状態を取得し、ブレーキの状態がブレーキをかけている状態である場合、車両状態に関する情報としてブレーキをかけていることに関する情報を前方表示器・後方表示器41に表示させる構成とするとよい。このようにすれば、例えば後続車のようなこの車両の外部の者が後方表示器41に表示された表示内容を見てこの車両のブレーキの状態を知ることができ、またこの車両の運転者等も表示部5に表示された表示内容に関する情報を見てその内容を知ることができる。また制御部18は、車両状態として取得した車速から車両の減速状態を取得し、減速状態である場合、車両状態に関する情報として減速中であることに関する情報を後方表示器41に表示させる構成とするとよい。このようにすれば、例えば後続車の運転者のようなこの車両の外部の者が後方表示器41に表示された表示内容を見てこの車両の減速状態を知ることができ、またこの車両の運転者等も表示部5に表示された表示内容に関する情報を見てその内容を知ることができる。
【0079】
表示内容としては、感謝の意思を示す文字列、進路をゆずる意思を示す文字列、自車に乗車している者の特徴を示す文字列、自車を動かす方向に関する文字列の少なくともいずれか1つを予め記憶している構成とするとよい。このようにすれば、いちいち表示内容を入力しなくても、予め記憶されている表示内容から選択して車両の外に向けて表示させることができる。
【0080】
本実施形態では、S130及びS140での後方表示器41及びそれに対応する表示部5の後方表示器表示内容表示部52と表示状態表示部53に表示する内容は、点灯させることとしたが点滅させるようにしてもよい。所定のスクロール表示をするなど、表示に動きを持たせてもよい。また、後方表示器41及びそれに対応する表示部5の後方表示器表示内容表示部52と表示状態表示部53に表示を行うか否かを設定する設定画面を設け、リモコン17等の操作を検出して、設定を行うようにし、この設定に基づいて表示するか否かを決定するようにしてもよい。
【0081】
制御部18が後方表示器41及び表示部5を制御するための制御信号の伝送は、有線または無線のいずれか一方によって行うとよい。例えば、制御部18と後方表示器41との間は、配線によって接続(ワイヤード)でも良いし、例えば、ブルートゥース等の無線通信を使用したワイヤレスでもよい。
【0082】
本実施形態では、後方表示器41は外方向として車両の後方方向を向けて設置することとしたが、後方表示器41を車両のダッシュボード上に車両の前方方向を向けて設置することで前方表示器として機能させるようにしてもよい。この場合、制御部18は表示内容を左右反転した像として前方表示器に表示させるとともに、表示部5に表示させる前記表示内容に関する情報は左右反転した像としない構成とするとよい。例えば、図7(a)に示すように、「ランプが切れていますよ」の文字列を左右反転した文字列を前方表示器に表示させるとともに、表示部5には図7(b)に示すように左右反転させない「ランプが切れていますよ」の文字列を表示させる。前方車両の運転者は、バックミラーを見ると、前方表示器に表示された表示内容は、図7(c)に示すようにミラーにうつってみえる。したがって、本レーダー探知機を搭載した車両の前方車両の運転者は、本車両に設置した前方表示器に表示された表示内容をバックミラーによって容易に確認できる。このように、表示内容が文字列である場合には、バックミラーに写った文字列は左右反転して表示されるので、前方表示器に表示された左右反転された文字列は、バックミラーにはそのまま読むことのできる左右反転されない文字列が表示されることになる。一方、表示部5には、本車両内の操作者の方向へ向けて左右反転しない像として表示内容が表示されることになる。したがって、操作者は表示部5を直接見て前方表示器に表示された表示内容がどのような内容であるか容易に確認することができる。
【0083】
さらに、前方表示器と後方表示器の双方を設け、それぞれ制御部18に接続して制御する構成としてもよい。この場合、制御部18は、前述したのと同様に前方表示器には文字列を左右反転した像として表示させるとともに、後方表示器には文字列は左右反転せずに表示する。このようにすれば、例えば、本車両の前方の車両の運転者はバックミラーによって前方表示器に表示された表示内容をそのまま認識でき、本車両の後方の車両の運転者は後方表示器に表示された表示内容をそのまま認識でき、本車両の運転者は表示部5に表示された表示内容に関する情報によって前方表示器と後方表示器に表示している表示内容を把握することができる。表示部5への表示は、例えば、図5(b)の表示と図7(b)の表示を一定時間ごとに切替表示するようにしてもよいし、図5(b)の表示と図7(b)の表示とを1画面内で同時に行うようにしてもよい。
【0084】
また、制御部18は、前方表示器の表示を反転表示させるか否かをリモコン17により選択入力し、反転表示させる旨の指示が入力された場合には前述したように前方表示器の表示を反転表示させる構成とするとよい。例えば、前方表示器の表示を反転表示させるか否かの設定画面を設け、リモコン17の操作を検出して設定を行うようにするとよい。また設定画面は設けずにリモコン17の選択ボタンの押下が検出されている間は反転表示をし、リモコン17の選択ボタンの押下が検出されていない間は反転表示させず通常表示としてもよい。
【0085】
なお、ユーザからの指示の入力はリモコン17によって行うようにしてもよいし、車両の操作用スイッチ等の信号線の状態を入力してもよいし、車両に備える車内LANからデータを取得し、そのデータ中のユーザからの指示に相当する内容を入力してもよい。例えば、車両ライトをパッシングさせるレバーの操作(短時間のレバーオン状態)を検出して、このレバーのパッシング操作が検出された場合に、反転表示させるようにし、パッシング操作が検出されない場合には、反転表示させずに通常表示とするとよい。
【0086】
このようにすれば、車両の外に向けて運転者等の操作者の意図に沿った表示を行うことができるとともに、その内容を運転者自身が容易に確認することができる。例えば、前方表示器に文字列を表示する場合、操作によって反転表示するか否かを選択できるので、歩行者からでも、バックミラー越しでも読めるようにできる。このように、前方表示器を見る者がどのような状況の者かによって操作者がその状況にあわせて前方表示器の表示を反転表示するか否かを選択できる。
【0087】
なお、前方表示器に対して反転表示しているか否かを示す情報を表示部5に表示するようにするとよい。例えば、図7(b)の「前方表示中」の文字を「前方へ反転表示中」に変更して表示する。このようにすれば、表示部5を見るだけで、選択した表示方法で前方表示器に表示されているかを容易に確認することができる。
【0088】
制御部18は、本実施形態のようにして車両状態を取得し、前方表示器41の表示を反転表示させるか否かをこの取得した車両状態に基づいて決定し、反転表示させる旨の決定がされた場合に前方表示器の表示を反転表示させる構成としてもよい。例えば前方車両との間の車間距離を検出する車間距離センサを制御部18に接続し、この車間距離センサによって前方車両との車間距離を検出し、検出した車間距離が所定距離以内(例えば10m以内)になったら、反転表示とし、これ以外の場合には、反転表示しないようにするとよい。このようにすれば、車両状態に応じて反転表示させるか否かが自動的に決定されるので運転者等はいちいち反転表示させるか否かの指示を入力しなくてもよいこととなる。
【0089】
また、後方表示器41や前方表示器に表示する表示内容の文字列を入力する入力画面を設け、入力画面で入力された文字列をデータベース19に記憶しておき、制御部18は、データベース19に記憶された文字列を表示するようにしてもよい。例えば、図5に示した「ありがとうございます」の文字列を編集できるように構成するとよい。例えば、いわゆるソフトウェアキーボードを表示部5に表示してリモコン17のボタンによって文字を選択入力する構成とするとよい。このようにすれば、操作者が任意の文字列を入力してその文字列を車両の外に向けて表示させることができる。文字列の入力は、リモコン17だけでなく、制御部18にキーボードやマイク等を接続してキー入力や音声入力(音声認識)で行うようにしてもよい。
【0090】
制御部18は、GPS警報機能による警報中に、前方表示器・後方表示器41に対しても接近警報を表示させる構成とするとよい。例えば、GPS警報機能による警報中に後方表示器41に対して「速度測定装置に接近中」と表示する。このようにすれば、例えば後続者の運転者等の車両の外の者も速度測定装置の位置に接近していることを、後方表示器41の表示内容を見て知ることができる。
上述した各構成要素は適宜組み合わせてレーダー探知機を構成するとよい。
【0091】
本実施形態では、シガープラグコードを介して車両のシガーソケットに接続して電源供給を受け得るようにしたがOBD2コネクタから電源の供給を受けるようにしてもよい。
【0092】
また、本実施形態では、レーダー探知機の例で説明したが、車載用の各種の電子機器の機能として実施することができる。たとえば、ナビゲーション装置や、ドライブレコーダ、カーオーディオの機能として組み込んでもよい。また本実施例で記載した数値の値は、実験等を行って適宜、効果を奏する値に変更してもよい。表示部5の画面サイズなども任意のものとすることができる。また、制御部18には、各機能や警報の優先順位をリモコン17等からのユーザからの指示に基づいて設定する機能を設け、この設定された優先順位で制御部18が処理を行うように構成してもよい。
【符号の説明】
【0093】
1 ケース本体
2 ソーラーパネル
4 マイクロ波受信器
5 表示部
6 ランプ
7 赤外線通信機
8 GPS受信器
9 アダプタージャック
10 電源スイッチ
11 携帯電話機
12 メモリカードリーダ
14 メモリカード
15 無線受信器
16 リモコン受信器
17 リモコン
18 制御部
19 データベース
20 スピーカ
21 DCジャック
22 接続ケーブル
41 後方表示器
図1
図2
図4
図5
図6
図7
図3