【実施例1】
【0048】
図1から
図3は、この発明の実施例1に関係する図であり、
図1はロジック部を含めた要部断面図、
図2は
図1の点線51で囲まれた箇所のブートストラップダイオードの構成図、
図3は主回路を含めた全体の回路ブロック図である。
図3の点線52で囲まれた箇所の一部の断面図が
図1の断面図である。つぎにこれらの図を詳細に説明をする。
【0049】
図1は、この発明の第1実施例の高耐圧集積回路装置100の要部断面図である。この図はU相部分のGDUの一部とブートストラップダイオードに関係する箇所の断面図である。
【0050】
図1において、高耐圧集積回路装置100は、p
-基板1上に形成されるn
-エピ層2(エピタキシャル成長層)の表面層に形成されるpチャネルMOSFET31とpオフセット領域と、pオフセット領域21内に形成されるnチャネルMOSFET32とを備えている。この半導体素子であるpチャネルMOSFET31とnチャネルMOSFET32でGDU内のCMOS回路33が形成される。このCMOS回路33はロジック回路である。
【0051】
また、n
-エピ層2の表面層にCMOS回路33と離して形成されるn
+領域7と、n
+領域7と離して形成されるp
+領域6と、このp
+領域6と離して形成されるフローティングp領域5からなる。このn
+領域7とp
+領域6でブートストラップダイオードDbが形成され、n
+領域7がカソード領域、p
+領域6がアノード領域となる。
【0052】
また、フローティングp領域5と離して形成されるGNDp領域4と、p
-基板1の表面層に形成されフローティングp領域5と接し、さらにカソード領域であるn
+領域7下まで延在するSON構造35を構成する空洞3からなる。このGNDp領域4とは、p
-基板1をGND電位に固定するためのp
+領域のことである。
【0053】
この高耐圧集積回路装置100の製造方法を説明する。p
-基板1の表面に微細なホールトレンチを複数形成し、水素雰囲気で1000℃以上の温度で熱処理することでp
-基板1の表面層にSON構造35が形成される。このSON構造35が形成されたp
-基板1の上面全域にn
-エピ層2を形成する。その後で、フローティングp領域5、GNDp領域4、ブートストラップダイオードDbおよびCMOS回路33などをn
-エピ層2に形成する。
【0054】
このn
-エピ層2を形成するときに、p
-基板1の表面層がn型に反転してn
-半導体層2dになる。SON構造35を構成する空洞3上の半導体層(CAP層と呼ばれる層)もn
-半導体層2aとなり、このn
-半導体層2aはn
-半導体層2dに含まれる。尚、n
-エピ層2は本来はn
-半導体層2bであるが、ここでは説明の都合上n
-半導体層2dを含めn
-半導体層2bとn
-半導体層2dを合わせた層とする。
【0055】
空洞3上の全体のn
-半導体層2cはn
-半導体層2aとn
-半導体層2bを合せた層となる。もし、CAP層が厚くn
-半導体層2aが空洞3に達しない場合やn
-半導体層2dの不純物濃度をn
-半導体層2bより高くしたい場合には、n
-半導体層2dに高濃度のn型不純物を拡散すればよい。
【0056】
前記のGNDp領域4はGND端子11に接続し、p
+領域6はVDD端子12に接続する。n
+領域7はU−VCC端子13に接続し、U−VCC端子13は外付けのブートストラップコンデンサC1の高電位側に接続し、さらにCMOS回路33を構成するpチャネルMOSFET31のpソース領域18に接続する。C1の低電位側はCMOS回路33を構成するnチャネルMOSFET32のnソース領域22に接続し、さらに、U−OUT端子14に接続する。pチャネルMOSFET31のpドレイン領域19とnチャネルMOSFET32のnドレイン領域23が接続し、U−GATE端子15に接続する。前記のCMOS回路33はハイサイド回路であり、高電位の浮遊電位領域内に形成される。VDD端子12はローサイド回路を駆動する制御電源の高電位側端子であり、制御電源は低電圧電源である。U−VCC端子13は、ハイサイド回路を駆動する制御電源の高電位側端子であり、U−OUT端子14の中間電位を基準にしたVDD電源16の高電位側電位とほぼ等しくなる。U−OUT端子14の中間電位は主回路電源である高圧電源VCC2の高電位側電位VCC2H〜低電位側電位VCC2Lの間で変動する。前記したことは、U相について説明したがV相およびW相についても同様である。
【0057】
尚、図中の符号で、8,9,10,26,27,29,30は各領域に接続する電極であり25,28はゲート電極である。また、20,24はnコンタクト領域およびpコンタクト領域である。また、GNDp領域4の表面層はコンタクト領域としてのp
+領域が形成されている。また、アノード領域のp
+領域6は、p領域の表面層にコンタクト領域のp
+領域が形成された構造をしており、カソード領域のn
+領域7は、n領域の表面層にコンタクト領域のn
+領域が形成された構造をしている。
【0058】
図2は、GDUとそれを囲む耐圧構造部にブートストラップダイオードDbが形成された図であり、同図(a)は要部平面図、同図(b)は同図(a)のX−X線で切断した要部断面図である。
【0059】
p
-基板1とn
-エピ層2の間に部分的に空洞3が形成され、この空洞3に接するようにフローティングp領域5が形成され、このフローティングp領域5に囲まれてアノード領域となるp
+領域6およびこのp
+領域6に囲まれてカソード領域となるn
+領域7が形成される。また、p
-基板1に達するGNDp領域4が形成され、フローティングp領域5がこのGNDp領域4で取り囲こまれる。また、ハイサイド側のロジック部(図ではLogicと書かれている)はカソード領域であるn
+領域7で取り囲まれる。このロジック部は
図1のCMOS回路33などで構成され、
図3のGDU−Uの回路が含まれる。
【0060】
n
-エピ層2の表面にLOCOS41が形成され、このLOCOS41の開口部にGNDp領域4と接続するGND電極8、p
+領域6と接続するアノード電極9、n
+領域7と接続するカソード電極10が形成される。GND電極8にGND端子11が接続し、アノード電極9にVDD端子12が接続し、カソード電極10にU−VCC端子13が接続する。
【0061】
図3は、高耐圧集積回路装置100を構成する主回路駆動回路およびブートストラップ回路の要部ブロック図である。
図3では主回路を構成する上アーム出力素子Q1(U相)と下アーム出力素子Q4(X相)およびそれらと逆並列接続するダイオードD1,D4も示した。
【0062】
図3において、主回路駆動回路は、HVゲートドライバICと称せられる高耐圧集積回路装置100に形成され、主回路(ここでは3相インバータ回路のU相とX相を示す)を構成する上アーム出力素子Q1と下アーム出力素子Q4のゲートを駆動する回路である。上アーム出力素子Q1と下アーム出力素子Q4の接続点は主回路の中間点端子OUTであり、高耐圧集積回路装置100のU−OUT端子14に接続し、また図示しない負荷(モータなど)に接続する。U−OUT端子14(OUT端子)は中間電位にあり、主回路電源である高圧電源VCCの高電位側電位VCC2H〜低電位側電位VCC2Lの間で変動する。
【0063】
外付けの上アーム出力素子Q1、下アーム出力素子Q4として、それぞれ、IGBTを用いた場合の例で説明する。このIGBTの代わりにMOSFET(MOS型電界効果トランジスタ)、GTO(ゲートターンオフサイリスタ)、サイリスタ、SIT(静電誘導型トランジスタ)、SI(静電誘導)サイリスタ等の他の出力素子を用いても構わない。
【0064】
上アーム出力素子Q1のコレクタ電極は高圧電源VCC2のVCC2H端子に、下アーム出力素子Q4のエミッタ電極は接地電位にあるGND端子(VCC2L端子)に接続されている。そして上アーム出力素子Q1のエミッタ電極と、下アーム出力素子Q4のコレクタ電極とが、中間電位となる中間点端子OUTに接続され、この中間点端子OUTは図示していない負荷と接続される。各相の中間点端子OUTには
図11に示すようにU−OUT端子,V−OUT端子,W−OUT端子に接続する。
【0065】
上アーム出力素子Q1には上アームダイオードD1(還流ダイオード)が、下アーム出力素子Q4には下アームダイオードD4(還流ダイオード)が逆並列接続されている。
図3に示すように、上アーム出力素子Q1は、フローティング状態(浮遊電位状態)の上アームドライバGDU−Uにより駆動される。つまり外付けの上アーム出力素子Q1の制御電極にはHVゲートドライバICの上アームドライバGDU−Uの出力端子U−GATEが接続される。
【0066】
一方、外付けの下アーム出力素子Q4の制御電極にはHVゲートドライバICの下アームドライバGDU−Xの出力端子X−GATEが接続される。上アームドライバGDU−Uは内部電源であるU−VCC電源の高電位側端子(U−VCC端子13)と中間点端子OUT(U−OUT端子14)間に接続され、所定の電源電圧(C1電圧=VDD電圧)が供給される。前記の上アームドライバGDU−Uは高電位で浮遊電位にあるハイサイド回路であり、下アームドライバGDU−Xは低電位で固定電位にあるローサイド回路である。
【0067】
また、下アームドライバGDU−Xは低電圧電源であるVDD電源16の高電位側端子であるVDD端子12と接地電位にあるGND端子11間に接続され、所定の電源電圧(VDD電圧)が供給される。
図12、
図13に示すように、上アームドライバGDU−UにはLSUにある高耐圧nチャネルMOSFET61を介して、制御回路部CUから上アーム用制御信号が、下アームドライバGDU−Xには制御回路部CUから直接下アーム用制御信号が入力される。
【0068】
図示していないが、上アームドライバGDU−Uは上アームCMOSインバータと上アーム・バッファアンプおよび上アーム・コントロールロジックから構成されている。一方、下アームドライバGDU−Xは下アームCMOSインバータと、下アーム・バッファアンプおよび下アーム・コントロールロジックとから構成されている。
【0069】
図3に示す構成において、上アーム出力素子Q1および下アーム出力素子Q4は、上アームドライバGDU−Uおよび下アームドライバGDU−Xにより駆動され、それぞれ交互にオン/オフを行う。
【0070】
したがって中間点端子OUTの電位(中間電位)は上アーム出力素子Q1および下アーム出力素子Q4の交互のオン/オフに伴って、接地電位(GND=VCC2L)と高圧電源VCC2の高電位側電位(VCC2H)の間で上昇・下降を繰り返す。上アーム出力素子Q1と下アーム出力素子Q4との交互のオン/オフの際のブートストラップ回路(ブートストラップダイオードDbとブートストラップコンデンサC1)の動作については、前記したように、ブートストラップコンデンサC1は、上アーム出力素子Q1がオフの場合でかつ、中間点端子OUTの電位がグランド電位まで下げられた時のみ充電するため、ローサイドスイッチ(下アーム出力素子Q4)のオンタイム(あるいはハイサイドスイッチ(上アーム出力素子Q1)のオフタイム)は、ハイサイドドライバGDU−UによってブートストラップコンデンサC1から引き出される電荷が完全に補充されるのに十分な長さにしなければならない。
【0071】
また、高耐圧ブートストラップダイオードDbの逆耐圧は、前記主回路の電源電圧VCC2Hに前記下アーム出力素子のゲートに制御信号を伝送する低電圧電源の電源電圧VDDを加算した電圧以上に高い電圧にする。
【0072】
図2において、ブートストラップダイオードDbは、pnダイオードであり、Dbのn
+領域7とp
+領域6およびフローティングp領域5は空洞3上のn
-半導体層2cに形成される。SON構造35を構成する空洞3上のn
-半導体層2aの厚さが2〜6μm程度で、例えば4μmであり、その上のn
-半導体層2bの厚さは5〜50μm程度で、例えば10μmである。つまり、空洞3上の全体のn
-半導体層2cの厚さは、空洞3上のn
-半導体層2aとその上のn
-半導体層2bを加えた厚さであり、例えば14μm程度である。空洞3の厚さQが大きく、幅Pが広くなるほど空洞3は潰れやすくなるので、空洞3の厚さQは6μm程度以下に、幅Pは100μm〜200μm程度以下とするとよい。
【0073】
また、1200Vクラスの高耐圧レベルシフタを想定した場合、p
-基板1としては比抵抗率250〜400Ω・cm程度のものを用いる。
つぎに、SON構造35の空洞3の形成方法を説明する。支持基板であるp
-基板1にマスク酸化膜(熱酸化)を形成し、トレンチホールのパターニング後にドライエッチングでトレンチのエッチングを行う。
【0074】
つぎに、エッチング後はウェットエッチングでマスク酸化膜を除去し、1000〜1200℃高温下の不活性ガス雰囲気(例えば水素ガス)でアニール処理を行う。
このアニール後はトレンチホールパターンの上部が塞がり空洞3が形成される。
【0075】
ここで、電解エッチングなどでポーラスシリコンを形成し、高温下の不活性ガス雰囲気でアニール処理を行い、空洞3を形成してもよい。空洞3形成後、n
-エピ層2の成長をさせる。n
-エピ層2の不純物濃度は1×10
14〜1×10
16/cm
3程度である。
【0076】
図2に示されているように、空洞3に接するフローティングp領域5、GND端子11に接続するGNDp領域4および空洞3上にDbのp
+領域6とn
+領域7をそれぞれ形成するために、パターニング後にリン・ボロンのイオン注入を行う。ドーズ量は次の通りである。Dbのp
+領域6は1×10
12〜1×10
14/cm
2、Dbのn
+領域7は1×10
15/cm
2、フローティングp領域5は1×10
12〜5×10
14/cm
2、GNDp領域4は1×10
12〜1×10
14/cm
2程度である。
【0077】
フローティングp領域5を空洞3にまで拡散させ、かつGNDp領域4をp
-基板1に達するように拡散させるため、イオン注入後に1100〜1200℃程度で10時間ほどアニール処理をする。このフローティングp領域5によって、VDD端子12に接続されたDbのp
+領域6からGND端子11に接続するp
-基板1への正孔によるリーク電流を抑えることができる。
【0078】
ここでDbのp
+領域6とn
+領域7が空洞3にまで拡散してもかまわない。但し、Dbのp
+領域6、フローティングp領域5およびGNDp領域4同士が接続しないように、互いに隙間を設ける。Dbのp
+領域6とn
+領域7の間隔は100μm程度に設定し、p
+領域6とフローティングp領域5の間はVDD電源電圧(例えば、15V程度)でパンチスルーしない広さに空ける。
【0079】
図1に示すように、半導体層の表面構造は、p
+領域6であるアノード領域とアノード電極9(VDD端子12に接続)、n
+領域7であるカソード領域とカソード電極10(U−VCC端子13に接続)、p
+領域であるGNDp領域4とGND電極8、
図2(b)に示すように、フィールド酸化膜であるLOCOS41、TEOS(テトラエトキシシラン)やBPSG(ボロン・リンガラス)などのシリコン酸化膜である層間絶縁膜42およびシリコン窒化膜であるパッシベーション膜43により構成されている。
【0080】
ここで、空洞3形成後にn
-エピ層2ではなくp
-エピ層を成長させ、リン不純物を注入し拡散することで、
図2(b)のGNDp領域4とフローティングp領域5の間のn領域と、フローティングp領域5からDbのカソード領域であるn
+領域7までの間のn領域を形成してもよい。不純物注入後、1100〜1200℃で10時間ほどアニール処理を行い、これらのn領域を空洞の深さまで拡散させる。このとき、これらのn領域の濃度は1×10
14〜1×10
17/cm
3程度である。この場合、
図2(b)のフローティングp領域5はp
-エピ層2に置き換わる。または、n
-エピ層2ではなくp
-エピ層を成長させ、GNDp領域4からn
+領域7までの間のn領域を一体として形成し、その後にGNDp領域4を形成してもよい。
【0081】
また、
図4に示すように、前記の空洞3をGNDp領域4に接するように形成しても良い。
第1実施例で示したようにフローティングp領域5を設けることで、外付けのブートストラップコンデンサC1を充電する時に、p
-基板1へのホールによるリーク電流を抑えることができる。また、ホールによるリーク電流を抑えることで、消費電力が小さく高機能なゲートドライブ回路を有する高耐圧集積回路装置100を実現できる。
【0082】
また、ブートストラップダイオードDbをp
-基板1に形成すること(内蔵化)によって、このブートストラップダイオードDbを外付けした場合に比べてプリント基板など導電パターン付絶縁基板の省面積化ができる。
【0083】
また、空洞3はブートストラップダイオードDbの島領域(帯状のリング領域)に部分的に形成すればよいので、ウェハ(p
-基板1)の反りに与える影響は少ない。
また、部分SON形成には、トレンチホール形成工程(マスク酸化,パターニング,トレンチエッチング)・水素アニール工程・エピ成長工程を加えるだけでよいので、第5実施例に示すSOI基板を用いる場合より製造コストを抑えることができる。
【0084】
図5は、ハイサイド側にあるロジック部がGNDp領域4の外側に配置された要部平面図である。
ブートストラップダイオードDbのカソード領域であるn
+領域7はボンディングワイヤ45でハイサイド側にあるロジック部と接続される。このハイサイド側にあるロジック部もまたブートストラップダイオードDbを取り囲むGNDp領域4とは別のGNDp領域4で取り囲まれている。このロジック部は
図1のCMOS回路33などで構成され、
図3のGDU−Uが含まれる。
【0085】
また、空洞3を形成する範囲は、最小でフローティングp領域5からn
+領域7である。また、これより広くしてハイサイド側のロジック部下まで形成しても構わない。空洞3が広いほどp
-基板1へのホールによるリーク電流が小さくなる。
【0086】
つぎに、前記の空洞3の厚さについて説明する。一般にリサーフ(RESURF)効果を損なわないときの誘電体分離半導体装置の耐圧Vbrはポアソン式を変換して式(1)で表される。
【0087】
Vbr=Ecr×(d/2+Tox×εsi/εox)・・・(1)
ここでEcrは臨界電界、dはn
-型半導体層の厚さ、Toxは誘電体層の厚さ、εsiはシリコンの比誘電率、εoxは誘電体の比誘電率である。
【0088】
誘電体層が空洞3の場合、εoxに対応する空洞3の誘電率ε
cabityは1となり、Ecr=3×10
5(V/cm),d=10μm,εsi=11.7で、Toxに対応する空洞3の厚さT
cabity=4μmを代入するとVbr=1550Vとなる。この空洞3の厚さはSOI基板を用いるときの酸化膜の厚さの1/4程度になる。
【0089】
一般に高耐圧集積回路装置100に搭載されるレベルシフタLSUや高耐圧ブートストラップダイオードDbの耐圧は1200V製品仕様の場合にはn
-半導体層(n
-エピ層2)の比抵抗バラツキ、空洞3の厚さバラツキ、さらに外付け部品のパワートランジスタQ1,Q4の実耐圧などを加味すると最低でも1500V程度の耐圧が要求される。(1)式から、誘電体分離半導体装置の高耐圧化にはn
-半導体層(n
-エピ層2)、または誘電体層の厚膜化を行えばよいことがわかるが、誘電体層を空洞3とした場合、空洞3を厚くしてしまうと、空洞3が潰れてしまう。よって空洞3の厚さは4〜6μm程度が好適である。
【0090】
また、空洞3にアノード領域となるp
+領域6およびカソード領域となるn
+領域7を接するように形成しても構わない。