特許第5757383号(P5757383)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5757383画像形成装置、画像形成装置の制御プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5757383
(24)【登録日】2015年6月12日
(45)【発行日】2015年7月29日
(54)【発明の名称】画像形成装置、画像形成装置の制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   B41J 29/38 20060101AFI20150709BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20150709BHJP
   B41J 21/00 20060101ALI20150709BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20150709BHJP
   H04N 1/387 20060101ALI20150709BHJP
【FI】
   B41J29/38 Z
   G03G21/00 376
   B41J21/00 Z
   B41J29/42 F
   H04N1/387
【請求項の数】10
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2010-209526(P2010-209526)
(22)【出願日】2010年9月17日
(65)【公開番号】特開2012-61806(P2012-61806A)
(43)【公開日】2012年3月29日
【審査請求日】2013年8月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士ゼロックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000039
【氏名又は名称】特許業務法人アイ・ピー・ウィン
(72)【発明者】
【氏名】森 敦史
(72)【発明者】
【氏名】横江 毅
(72)【発明者】
【氏名】岩下 秀晴
(72)【発明者】
【氏名】遠田 剛
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 隆義
(72)【発明者】
【氏名】丸山 聡
【審査官】 名取 乾治
(56)【参考文献】
【文献】 特開平10−278395(JP,A)
【文献】 特開2005−115958(JP,A)
【文献】 特開2001−130083(JP,A)
【文献】 特開2002−046329(JP,A)
【文献】 特開2004−330457(JP,A)
【文献】 特開2010−030235(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 29/38
B41J 3/60
G03G 21/00
H04N 1/00
G06F 3/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷が行われた用紙で小冊子を生成可能とするように、複数の画像情報を並び替えて複数の用紙の表裏にページ割付を行う割付手段と、
前記割付手段によりページ割付された画像情報に基づいて印刷すべき全ての用紙の表面又は裏面の一方に印刷を行った後、用紙の表面又は裏面の他方に印刷を行う印刷手段と、
用紙の表面又は裏面の一方の印刷時に障害が生じた場合は、印刷に障害を生じたと指示されたページを含む用紙を印刷再開位置と決定し、用紙の表面又は裏面の他方の印刷時に障害が生じた場合は、印刷に障害を生じたと指示されたページを含む用紙の次に印刷すべき用紙を印刷再開位置と決定する決定手段と、
を具備することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
印刷に障害を生じた場合に印刷に障害を生じたページを確認するための情報を表示する表示手段をさらに有する請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記表示手段は、画像情報が割り付けられた用紙裏面を示す裏面表示欄と、画像情報が割り付けられた用紙表面を示す表面表示欄とを有することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記表示手段は、障害のために未印刷となった画像情報が割り付けられた用紙表面及び裏面を示す保存情報表示欄を有することを特徴とする請求項2又は3記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記印刷手段が予め定めた数の印刷を行う毎に該印刷手段による印刷を停止する停止手段をさらに具備し、
前記表示手段は、前記停止手段により印刷が停止した際に、前記停止手段により停止された最後に出力された用紙を指定するための表示を行うことを特徴とする請求項2乃至4いずれか記載の画像形成装置。
【請求項6】
印刷が行われた用紙で小冊子を生成可能とするように、複数の画像情報を並び替えて複数の用紙の表裏にページ割付を行う割付処理と、
前記割付処理によりページ割付された画像情報に基づいて印刷すべき全ての用紙の表面又は裏面の一方に印刷を行った後、用紙の表面又は裏面の他方に印刷を行う印刷処理と、
用紙の表面又は裏面の一方の印刷時に障害が生じた場合は、印刷が失敗したと指示されたページを含む用紙を印刷再開位置と決定し、用紙の表面又は裏面の他方の印刷時に障害が生じた場合は、印刷が失敗したと指示されたページを含む用紙の次に印刷すべき用紙を印刷再開位置と決定する決定処理と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする画像形成装置の制御プログラム。
【請求項7】
印刷に障害を生じた場合に印刷に障害を生じたページを確認するため情報を表示する表示処理をさらに前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項6記載の画像形成装置の制御プログラム。
【請求項8】
前記表示処理は、画像情報が割り付けられた用紙裏面を示す裏面表示処理と、画像情報が割り付けられた用紙表面を示す表面表示処理とを前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項7記載の画像形成装置の制御プログラム。
【請求項9】
前記表示処理は、障害のために未印刷となった画像情報が割り付けられた用紙表面及び裏面を示す保存情報表示処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項7又は8記載の画像形成装置の制御プログラム。
【請求項10】
前記印刷処理が予め定めた数の印刷を行う毎に該印刷処理による印刷を停止する停止処理をさらに前記コンピュータに実行させ、
前記表示処理は、前記停止処理により印刷が停止した際に、前記停止処理により停止された最後に出力された用紙を指定するための表示を行う
ことを特徴とする請求項7乃至いずれか記載の画像形成装置の制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、画像形成装置の制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、プリンタ等の画像形成装置は、様々な用途に利用されるようになっており、画像形成装置にも、様々な機能が付加されている。
【0003】
画像形成装置が有する付加機能としては、例えば、小冊子の印刷を目的とした小冊子印刷機能がある。小冊子印刷機能は、用紙の両面のそれぞれに2ページを割り付けて両面印刷した用紙を重ねて2つに折って綴じた際に、小冊子となるようにしたもので、ページの割付処理は、複雑なものとなる。
【0004】
このため、印刷を実行する前に、印刷後の状態をプレビューすることができるようにした技術(例えば、特許文献1参照)や、差込印刷が反映されたプレビューを表示する技術(例えば、特許文献2参照)など、印刷後の状態を印刷を実行する前に確認できるようにしたものが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−134410号公報
【特許文献2】特開2003−091528号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、手動による両面印刷を利用して小冊子を生成する際に、印刷時に障害が生じた場合でも、その後の対応を容易に行わせることのできる画像形成装置、画像形成装置の制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した目的を達成するため、請求項1の発明は、手動による両面印刷を行った際に、該印刷が行われた用紙で小冊子を生成可能とするように、複数の画像情報をページ順に従って並び替えてページ割付を行う割付手段と、前記割付手段によりページ割付された画像情報に基づいて印刷を行う印刷手段と、前記印刷手段による印刷時に障害が生じた際に、該印刷手段により印刷を再開する際に用いる用紙を前記画像情報により特定した情報を表示する表示手段とを具備することを特徴とする。
【0008】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記表示手段が表示した情報に応じて前記印刷手段により印刷を再開する際に用いる用紙の指定を受け付ける受付手段と、前記受付手段が受け付けた用紙の指定に基づいて前記印刷手段による印刷を再開した場合に未印刷となる画像情報が存在する場合に、該画像情報を特定する情報を再印刷情報として保存する保存手段とをさらに具備することを特徴とする。
【0009】
また、請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記印刷手段が予め定めた数の印刷を行う毎に該印刷手段による印刷を停止する停止手段をさらに具備し、前記表示手段は、前記停止手段により印刷が停止した際に、前記印刷手段により印刷を再開する際に用いる用紙を前記画像情報により特定した情報を表示することを特徴とする。
【0010】
また、請求項4の発明は、手動による両面印刷を行った際に、該印刷が行われた用紙で小冊子を生成可能とするように、複数の画像情報をページ順に従って並び替えてページ割付を行う割付処理と、前記割付処理によりページ割付された画像情報に基づいて印刷手段に印刷を行わせる印刷処理と、前記印刷手段による印刷時に障害が生じた際に、該印刷手段により印刷を再開する際に用いる用紙を前記画像情報により特定した情報を表示する表示処理とをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0011】
また、請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記表示処理で表示した情報に応じて前記印刷手段により印刷を再開する際に用いる用紙の指定を受け付ける受付処理と、前記受付処理で受け付けた用紙の指定に基づいて前記印刷手段による印刷を再開した場合に未印刷となる画像情報が存在する場合に、該画像情報を特定する情報を再印刷情報として保存する保存処理とをさらに前記コンピュータに実行させることを特徴とする。
【0012】
また、請求項6の発明は、請求項4の発明において、前記印刷手段が予め定めた数の印刷を行う毎に該印刷手段による印刷を停止する停止処理をさらに前記コンピュータに実行させ、前記表示処理は、前記停止処理により印刷が停止した際に、前記印刷手段により印刷を再開する際に用いる用紙を前記画像情報により特定した情報を表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明によれば、手動による両面印刷を利用して小冊子を生成する際の印刷時に、紙詰まり等の障害が生じた場合であっても、該障害から復帰した後の印刷再開を容易に行うことができるとともに、用紙の無駄を防止することが可能となる。
【0014】
また、請求項2の発明によれば、紙詰まり等の障害が生じたことにより不足するページの再印刷を容易に行うことが可能となる。
【0015】
また、請求項3の発明によれば、用紙の重送等により、表面と裏面の印刷にずれが生じた場合であっても、無駄となる用紙の数を減少させることが可能となる。
【0016】
また、請求項4の発明によれば、手動による両面印刷を利用して小冊子を生成する際の印刷時に、紙詰まり等の障害が生じた場合であっても、該障害から復帰した後の印刷再開を容易に行うことができるとともに、用紙の無駄を防止することが可能となる。
【0017】
また、請求項5の発明によれば、紙詰まり等の障害が生じたことにより不足するページの再印刷を容易に行うことが可能となる。
【0018】
また、請求項6の発明によれば、用紙の重送等により、表面と裏面の印刷にずれが生じた場合であっても、無駄となる用紙の数を減少させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】画像形成装置の構成を示すブロック図である。
図2】制御部2の構成例を示す図である。
図3】制御部2の機能的な構成の構成例を示すブロック図である。
図4】割り付け処理を説明するための図である。
図5】制御部2の動作の流れを示すフローチャートである。
図6】制御部2の動作の流れを示すフローチャートである。
図7】対応指示画面の例を示した図である。
図8】再開確認指示画面の例を示した図である。
図9】再開確認指示画面の例を示した図である。
図10】対応指示画面の例を示した図である。
図11】再開確認指示画面の例を示した図である。
図12】再開確認指示画面の例を示した図である。
図13】再印刷指示画面の例を示した図である。
図14】再開確認指示画面の例を示した図である。
図15】制御部2の動作の流れを示すフローチャートである。
図16】再開確認指示画面の例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明に係る画像形成装置、画像形成装置の制御プログラムの一実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
【実施例1】
【0021】
図1は、画像形成装置の構成を示すブロック図である。同図に示すように、画像形成装置1は、制御部2と表示部3、指示入力部4、通信部5、画像情報記憶部6、画像形成部7を有している。
【0022】
制御部2は、画像形成装置1の全体、つまり、表示部3、指示入力部4、通信部5、画像情報記憶部6、画像形成部7の各部を制御する。
【0023】
表示部3は、画像形成装置1の操作者に対して、操作方法の案内や障害発生の通知等を表示する。
【0024】
指示入力部4は、画像形成装置1の操作者により操作され、各種設定や印刷実行の指示等が入力される。なお、指示入力部4は、キーボード等の入力装置を用いたものでもよく、表示部3と一体化したタッチパネルを用いたものでもよい。もちろん、両者を併用したものであってもよい。
【0025】
通信部5は、図示しない情報処理装置等と通信網等を介して通信を行い、情報処理装置等が出力する印刷情報を受信する。印刷情報は、図示しない情報処理装置等のプリンタドライバで生成されたページ記述言語等で記述された情報である。
【0026】
画像情報記憶部6は、通信部5が受信した印刷情報や、この印刷情報に基づいて画像形成部7が生成した画像情報等を一時的に記憶する。
【0027】
画像形成部7は、通信部5が受信した印刷情報に基づいて画像情報を生成する画像処理や、画像情報に基づいて用紙上に画像を印刷する印刷処理等を行う。なお、印刷処理は、トナーを用紙上に転写して定着させるものや、インクにより用紙上に印刷を行うものなど、どのような方式によるものでもよい。なお、画像形成部7は、自動で両面印刷を行うための用紙を反転させる機能は有していないものとする。
【0028】
続いて、制御部2の詳細について説明する。図2は、制御部2の構成例を示す図であり、図3は、制御部2の機能的な構成の構成例を示すブロック図である。
【0029】
図2に示すように、制御部2は、演算部21と、一時記憶部22、記憶部23、接続部24を有している。
【0030】
演算部21は演算処理行うもので、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサにより実現されるものである。
【0031】
一時記憶部24は、演算部21が演算処理を行う際の作業領域等に用いられ情報等を一時的に記憶するもので、例えばRAM(Random Access Memory)等の半導体記憶素子で実現されるものである。
【0032】
記憶部23は、プログラムや設定情報等を記憶するもので、例えばROM(Read Only Memory)、不揮発性メモリ(Nonvolatile Memory)等の半導体記憶素子で実現されるものである。
【0033】
接続部24は、表示部3、指示入力部4、通信部5、画像情報記憶部6、画像形成部7のそれぞれと接続するもので、電気回路等で実現されるものである。
【0034】
制御部2は、記憶部23に記憶されているプログラムにしたがって演算部21が動作することにより、図3に示す各機能部を実現する。
【0035】
図3に示すように、制御部2は、割付部201と画像形成制御部202、障害検知部203、表示情報生成部204、再開位置決定部205、再印刷情報記憶制御部206の各機能部を有している。
【0036】
割付部201は、通信部5が受信した印刷情報に、画像情報のページ割り付けが必要な形態での印刷指示が含まれている場合に、割り付け処理を行う機能部であり、小冊子印刷が指示されている場合にも、割り付け処理を行う。なお、小冊子印刷を行う場合の割り付け処理については後述する。
【0037】
画像形成制御部202は、画像形成部7を制御し、割付部201による割り付け処理の結果に応じて、画像形成部7に印刷を実行させる機能部である。
【0038】
障害検知部203は、画像形成部7が印刷を行っている際に、紙詰まり等の障害が発生したことを画像形成部7から出力される信号等に基づいて検知する機能部である。障害検知部203は、障害の発生を検知した場合には、これを画像形成部202と表示情報生成部204に通知し、画像形成部7を停止させるとともに、操作者に障害に対応させるための指示を表示させる。
【0039】
表示情報生成部204は、表示部3に表示する表示情報を生成し、紙詰まり等の障害が発生した際には、操作者に障害に対応させるための指示を含む表示情報を生成して表示部3に表示させる機能部である。なお、生成する表示情報については後述する。
【0040】
再開位置決定部205は、表示情報生成部204が生成して表示部3に表示した表示情報に応じて、操作者により指示入力部4に入力された指示入力に基づいて、障害から復帰した際に印刷を再開する位置を決定する機能部である。なお、位置決定の詳細については後述する。
【0041】
再印刷情報記憶制御部206は、障害が発生したことに起因して、未印刷となった画像情報を特定する情報を画像情報記憶部6に記憶させる機能部である。
【0042】
次に、割付部201による小冊子印刷を行う場合の割り付け処理について説明する。図4は、割り付け処理を説明するための図である。
【0043】
小冊子印刷を行う場合の割り付け処理では、まず、割付部201は、割り付ける画像情報のページ数を調整する。小冊子印刷では、用紙の表面と裏面のそれぞれに2ページの画像情報を割り付けるため、各用紙に合計4ページの画像情報を割り付けることになる。このため、印刷情報に基づいて生成した画像情報の数が4の倍数でない場合には、空白ページを追加して、画像情報の数が4の倍数となるように調整を行う。例えば、図4(a)に示すように、画像情報の数が1ページから190ページまでの190であった場合には、図4(b)に示すように、空白ページである191ページと192ページと追加する。
【0044】
続いて、割付部201は、用紙の裏面に印刷を行うためのページ割り付けを行う。裏面に印刷が行われた用紙は、その後、表面への印刷が行われるため、裏面の印刷時には、出力順が逆となり、最初に出力される用紙に、全ページ数(画像情報の数)を2で除した値のページと、その次ページが印刷されるように割り付けが行われ、次に出力される用紙には、それぞれ前々ページ、次々ページが印刷されるように割り付けが行われる。例えば、図4(b)に示した画像情報を割り付けた場合、図4(c)に示すように、48枚目の用紙の裏面に96ページと97ページを割り付け、47枚目の用紙の裏面に94ページと99ページを割り付け、1枚目の用紙の裏面に2ページと191ページを割り付ける。
【0045】
続いて、割付部201は、用紙の表面に印刷を行うためのページ割り付けを行う。表面の印刷時には、最初に出力される用紙に、最後のページと最初のページが印刷されるように割り付けが行われ、次に出力される用紙には、それぞれ前々ページ、次々ページが印刷されるように割り付けが行われる。例えば、図4(b)に示した画像情報を割り付けた場合、図4(d)に示すように、1枚目の用紙の表面に192ページと1ページを割り付け、2枚目の用紙の表面に190ページと3ページを割り付け、48枚目の用紙の表面に98ページと95ページを割り付ける。
【0046】
このように割り付け処理を行うことにより、例えば、図4(b)に示した画像情報を割り付けた18枚目の用紙には、その裏面に36ページと157ページが割り付けられ、その表面には、158ページと35ページが割る付けられる。
【0047】
次に、制御部2の動作について説明する。図5及び図6は、制御部2の動作の流れを示すフローチャートである。
【0048】
制御部2は、通信部5が印刷情報を受信すると(ステップ301)、当該印刷情報が、小冊子印刷の指示を含むものであるか否かを判断する。当該印刷情報が小冊子印刷の指示を含むものでない場合には(ステップ302でNO)、通常の処理を行う(ステップ303)。この通常の処理は、従来から行われている処理と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0049】
一方、通信部5が受信した印刷情報が小冊子診察の指示を含むものであった場合には(ステップ302でYES)、割付部201が、小冊子印刷のための割り付け処理を行う(ステップ304)。
【0050】
続いて、画像形成制御部202が画像形成部7を制御して、用紙裏面の印刷を行う(ステップ305)。
【0051】
用紙裏面の印刷を行っている際に紙詰まり等の障害が発生し、これを障害検知部203が検知すると(ステップ306でYES)、表示情報生成部204は、操作者に対応を指示するための対応指示画面を生成し、これを表示部3に表示する(ステップ307)。
【0052】
対応指示画面は、例えば、図7に示す画面501のように、「紙詰まりが発生しました」、「用紙を取り除いて下さい」等の操作者に対する指示が含まれているものである。
【0053】
操作者が対応指示画面に表示された指示にしたがって、紙詰まりの原因となた用紙を取り除き、画像形成装置1が印刷の再開が可能な状態になると(ステップ308でYES)、表示情報生成部204が、操作者に印刷再開の確認を行う旨を指示するための再開確認指示画面を生成し、これを表示部3に表示する(ステップ309)。
【0054】
再開確認指示画面は、例えば、図8に示す画面502のように、「印刷に失敗したページをプレビューで確認して下さい」等の操作者に対する指示が含まれているものであり、当該画面に対して応答指示を入力、例えば、画面502を表示している表示部3がタッチパネルであれば、当該画面に触れると、表示情報生成部204は、再開確認指示画面として図9に示す画面503のように、印刷に失敗したページを指定することのできる画面を表示部3に表示する。
【0055】
画面503は、全ての画像情報(ページ)をシンボルで示す画像情報表示欄531と、画像情報が割り付けられた用紙裏面をシンボルで示す裏面表示欄532、裏面表示欄532に表示しているシンボルのうち、選択されたシンボルに対応する画像情報の縮小画像を表示する縮小画像表示欄533を有している。裏面表示欄532は、表示をスクロールさせることで、全ての用紙の裏面の状態を確認することができ、操作者は、画像情報表示欄531、裏面表示欄532、縮小画像表示欄533を参照して、裏面表示欄532から、印刷に失敗したページを指定することとなる。なお、画像情報や用紙裏面を示すシンボルに代えて、縮小画像を表示することも可能である。
【0056】
操作者が印刷に失敗したページを指定すると、制御部2は、これを再開確認指示の入力として検知し(ステップ310でYES)、再開位置決定部202が、印刷を再開する位置を決定する(ステップ311)。このとき、再開位置決定部202は、操作者により指定された印刷が失敗したページを含む用紙を、印刷を再開する位置に決定する。例えば、操作者が92ページを含む46枚目の用紙のシンボルを指定した場合は、46枚目から印刷を再開するようにする。
【0057】
これらの処理は、全ての用紙の裏面に対する印刷が終了するまで繰り返され(ステップ312でNO)、裏面に対する印刷が終了すると(ステップ312でYES)、表示制御部313は、裏面が印刷済みの用紙を、給紙トレイまたは手差しトレイ等の給紙元にセットする旨を指示する画面を表示する(ステップ313)。
【0058】
そして、操作者が裏面が印刷済みの用紙を給紙元にセットして、指示入力部4から印刷の実行を指示し、これを制御部2が受け付けると(ステップ314でYES)、画像形成制御部202が画像形成部7を制御して、用紙表面の印刷を行う(ステップ315)。
【0059】
用紙表面の印刷を行っている際に紙詰まり等の障害が発生し、これを障害検知部203が検知すると(ステップ316でYES)、表示情報生成部204は、操作者に対応を指示するための対応指示画面を生成し、これを表示部3に表示する(ステップ317)。対応指示画面は、例えば、図10に示す画面601のように、「紙詰まりが発生しました」、「用紙を取り除いて下さい」等の操作者に対する指示が含まれているものである。
【0060】
操作者が対応指示画面に表示された指示にしたがって、紙詰まりの原因となた用紙を取り除き、画像形成装置1が印刷の再開が可能な状態になると(ステップ318でYES)、表示情報生成部204が、操作者に印刷再開の確認を行う旨を指示するための再開確認指示画面を生成し、これを表示部3に表示する(ステップ319)。
【0061】
再開確認指示画面は、例えば、図11に示す画面602のように、「印刷に失敗したページをプレビューで確認して下さい」等の操作者に対する指示が含まれているものであり、当該画面に対して応答指示を入力、例えば、画面602を表示している表示部3がタッチパネルであれば、当該画面に触れると、表示情報生成部204は、再開確認指示画面として図12に示す画面603のように、印刷に失敗したページを指定することのできる画面を表示部3に表示する。
【0062】
画面603は、全ての画像情報(ページ)をシンボルで示す画像情報表示欄631と、画像情報が割り付けられた用紙裏面をシンボルで示す裏面表示欄632、画像情報が割り付けられた用紙表面をシンボルで示す表面表示欄633、障害のために未印刷となった画像情報が割り付けられた用紙表面及び裏面をシンボルで示す保存情報表示欄634、裏面表示欄632と表面表示欄633と保存情報表示欄634に表示しているシンボルのうち、選択されたシンボルに対応する画像情報の縮小画像を表示する縮小画像表示欄635を有している。裏面表示欄632、表面表示欄633、保存情報表示欄634は、いずれかが選択的に表示され、それぞれ表示をスクロールさせることが可能となる。操作者は、画像情報表示欄631、裏面表示欄632、表面表示欄633、縮小画像表示欄635を参照して、裏面表示欄632または表面表示欄633から、印刷に失敗したページを指定することとなる。なお、裏面表示欄632と表面表示欄633には、同じ用紙の情報が表示されるため、印刷に失敗したページの指定は、裏面表示欄632と表面表示欄633のいずれから行ってもよい。また、障害である紙詰まりが、用紙の重送に起因して発生する場合もあり、この場合には、失敗した用紙が複数枚となることから、印刷に失敗したページの指定は、複数指定することを可能としている。
【0063】
操作者が印刷に失敗したページを指定すると、制御部2は、これを再開確認指示の入力として検知し(ステップ320でYES)、再開位置決定部202が、印刷を再開する位置を決定する(ステップ321)。このとき、再開位置決定部202は、操作者により指定された印刷が失敗したページを含む用紙の次に印刷すべき用紙を、印刷を再開する位置に決定する。例えば、操作者が5ページを含む3枚目の用紙のシンボルを指定した場合は、4枚目から印刷を再開するようにする。また、操作者が3枚目の用紙のシンボルと4枚目の用紙のシンボルを指定した場合は、5枚目から印刷を再開するようにする。
【0064】
また、再開位置決定部202が、印刷の再開位置を決定した際に、未印刷となるページが生じた場合(ステップ322でYES)、再印刷情報記憶制御部206が、画像情報記憶部6に、再印刷情報として未印刷となるページの情報を記憶する(ステップ323)。このとき、対象となるページの画像情報を記憶してもよく、未印刷となるページを特定する情報のみを記憶してもよい。未印刷となるページは、例えば、操作者が3枚目の用紙のシンボルを指定し、4枚目を再開位置に決定した場合、3枚目の用紙に印刷すべき5ページと188ページが未印刷に相当し、また、厳密には未印刷ではないが、裏面が印刷済みの3枚目の用紙が破棄されたことにより未印刷と同等となる6ページと187ページも未印刷に相当するものとなる。
【0065】
これらの処理は、全ての用紙の表面に対する印刷が終了するまで繰り返され(ステップ324でNO)、裏面に対する印刷が終了すると(ステップ324でYES)、制御部2は、画像情報記憶部6に再印刷情報が記憶されていなければ(ステップ325でNO)、印刷処理を終了し、画像情報記憶部6に再印刷情報が記憶されていれば(ステップ325でYES)、再印刷処理を行って、印刷処理を終了する。
【0066】
再印刷処理は、表示情報生成部204が、再印刷指示画面として、例えば、図13に示すような画面604を表示し、この画面604から選択された画像情報を印刷することで行われる。画面604は、図12に示した画面603において、選択的に表示される裏面表示欄632、表面表示欄633、保存情報表示欄634のうちから、保存情報表示欄634を表示させている状態に相当するものである。
【0067】
なお、裏面の印刷と表面の印刷は、その順序が逆であってもよく、先に印刷する面を印刷している際、上述の例では裏面を印刷している際は、結果として、片面印刷をしている場合と同様の処理であるため、ステップ309、ステップ310、ステップ311の処理を省略することもできる。
【0068】
また、再開確認指示画面は、必ずしも図9図12に示したようなシンボルや縮小画像を用いた画面である必要はなく、例えば、図14に示すような、文字のみを表示する画面であってもよい。
【0069】
さらに、障害検知部203が検知する障害は、紙詰まりに限らず、用紙の重送等であっても、検知可能な障害であれば、同様に処理を行うこととなる。
【実施例2】
【0070】
実施例2では、実施例1で説明した処理に加え、検知することができなかった用紙の重送によって表面と裏面の印刷結果のずれが生じた場合に、用紙の無駄を少なくするための処理を実行する場合の例を説明する。なお、ここで説明する例は、実施例1で説明した処理と一部が異なるのみであるため、ここでは、相違点のみ説明する。
【0071】
図15は、制御部2の動作の流れを示すフローチャートである。なお、同フローチャートは、図6に示したフローチャートにステップ350を加えたのみであるため、前後の処理を省略している。
【0072】
制御部2は、障害が発生することなく表面の印刷を行っている際に(ステップ316でNO)、その印刷枚数が予め定めた数に達した場合(ステップ350でYES)、画像形成制御部202が画像形成部7を制御して印刷を停止させ、表示情報生成部204が、操作者に印刷再開の確認を行う旨を指示するための再開確認指示画面を生成し、これを表示部3に表示する(ステップ319)。
【0073】
再開確認指示画面は、例えば、「最後に出力された用紙のページをプレビューで確認して下さい」等の操作者に対する指示が含まれているものであり、当該画面に対して応答指示が入力されると、表示情報生成部204は、再開確認指示画面として図16に示す画面701のように、最後に出力された用紙を指定することのできる画面を表示部3に表示する。
【0074】
画面701には、最後に出力されたと想定される用紙の裏面と表示面の情報をシンボルで示す表裏面表示欄711を有している。表裏面表示欄711は、表示をスクロールさせることが可能であり、これにより、操作者は、最後に出力された用紙をプレビューと比較することができる。
【0075】
その結果、最後に出力された用紙の表面と裏面の対応がプレビューと一致していなければ、操作者がその旨を指示入力部4から入力することにより、表示情報生成部204は、再開確認指示画面として図12に示した画面603を表示し、この画面603に対して実施例1の場合と同様の処理を行うことで印刷を再開した際に、表面と裏面の対応が正常とすることができる。
【0076】
また、最後に出力された用紙の表面と裏面の対応がプレビューと一致していれば、そのまま印刷が再開され、再度、印刷枚数が予め定めた数に達した場合に(ステップ350でYES)、同様の処理を行うこととなる。
【0077】
このような処理により、検知できない用紙の重送が生じた場合でも、無駄となる用紙が最大でも予め定めた数となり、重送が生じた以降の全ての用紙が無駄となるといった事態を回避することができる。
【符号の説明】
【0078】
1 画像形成装置
2 制御部
3 表示部
4 指示入力部
5 通信部
6 画像情報記憶部
7 画像形成部
21 演算部
22 一時記憶部
23 記憶部
24 接続部
201 割付部
202 画像形成制御部
203 障害検知部
204 表示情報生成部
205 再開位置決定部
206 再印刷情報記憶制御部
501 画面
502 画面
503 画面
531 画像情報表示欄
532 裏面表示欄
533 縮小画像表示欄
601 画面
602 画面
603 画面
604 画面
631 画像情報表示欄
632 裏面表示欄
633 表面表示欄
634 保存情報表示欄
635 縮小画像表示欄
701 画面
711 表裏面表示欄
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16