【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の好適な一実施形態によれば、固定素子を素地に打ち込むための打ち込み装置は、エネルギーを固定素子に伝達するためのエネルギー伝達素子有する。好適には、エネルギー伝達素子は、初期位置と作業位置との間で変位可能とし、この場合、エネルギー伝達素子は、打ち込み作業前においては初期位置に存在し、打ち込み作業後においては作業位置に位置する。
【0006】
本発明の好適な一実施形態によれば、打ち込み装置は、機械的エネルギーを蓄積するための機械的エネルギー蓄積器を有する。この場合、エネルギー伝達素子は、機械的エネルギー蓄積器によるエネルギーを固定素子に伝達するのに特に適する。
【0007】
本発明の好適な一実施形態によれば、打ち込み装置は、エネルギー源からエネルギーを機械的エネルギー蓄積素子に伝達するためのエネルギー伝達装置を備える。好適には、打ち込み作業用のエネルギーは、機械的エネルギー蓄積素子に暫定的に蓄えることで、衝撃的に固定素子に伝達する構成とする。好適には、エネルギー伝達装置は、エネルギー伝達素子を作業位置から初期位置に変位させるのに適する。好適には、エネルギー源は、電気的エネルギー蓄積器であり、特に好適には、蓄電池または蓄電地とする。好適には、打ち込み装置にエネルギー源を有する。
【0008】
本発明の好適な一実施形態によれば、エネルギー伝達装置は、エネルギーを機械的エネルギー蓄積器に伝達することなく、エネルギー伝達素子を作業位置から初期位置側に変位させるのに適する。これにより、エネルギー伝達素子を作業位置に変位させることなく、機械的エネルギー蓄積器がエネルギーを蓄積および/または釈放することが可能になる。さらに、固定素子を打ち込み装置から打ち込むことなく、エネルギー蓄積器からエネルギーを釈放させることができる。
【0009】
本発明の好適な一実施形態によれば、エネルギー伝達装置は、エネルギー伝達素子を変位させずに、エネルギーを機械的エネルギー蓄積器に伝達するのに適する。
【0010】
本発明の好適な一実施形態によれば、エネルギー伝達装置は、エネルギー蓄積器からの力をエネルギー伝達素子に伝達する、および/またはエネルギー伝達装置からの力を機械的エネルギー蓄積器に伝達するための力伝達装置を有する。
【0011】
本発明の好適な一実施形態によれば、エネルギー伝達装置は連行素子を備え、この連行素子は、エネルギー伝達素子を作業位置から初期位置に変位させるため、エネルギー伝達素子と係合可能とする。
【0012】
好適には、上記の連行素子は、エネルギー伝達素子の初期位置から作業位置への変位を許容するものとする。特に、連行素子はエネルギー伝達素子に当接するだけであるため、この連行素子は、互いに逆向きである2つの方向の一方にのみ、エネルギー伝達素子を連行する。
【0013】
好適には、連行素子は、細長本体、特にロッドを有する。
【0014】
本発明の好適な一実施形態によれば、エネルギー伝達装置は、線形的に変位可能な線形運動出力部を備え、この線形運動出力部は、連行素子を有して、力伝達装置に連結するよう構成する。
【0015】
本発明の好適な一実施形態によれば、打ち込み装置は、モータ出力部を設けたモータを備え、この場合、エネルギー伝達装置は、回転運動を直線運動に変換するための運動変換装置であって、モータにより駆動可能な回転駆動部と、線形運動出力部と、トルクをモータ出力部から回転駆動部に伝達するためのトルク伝達装置とで構成する運動変換装置を有する。
【0016】
好適には、運動変換装置は、スピンドルとスピンドルに配置するスピンドルナットを設けたスピンドル駆動部を有する。好適な一実施形態によれば、スピンドルにより回転駆動部を構成し、スピンドルナットにより線形運動出力部を構成する。他の好適な一実施形態によれば、スピンドルナットが回転駆動部を構成し、スピンドルが線形運動出力部を構成する。
【0017】
本発明の好適な一実施形態によれば、線形運動出力部は回転駆動部に対し、連行素子により回転を防止するよう配置するものとする。この回転防止は、特に、連行素子を連行素子ガイドによってガイドさせることに起因する。
【0018】
本発明の好適な一実施形態によれば、エネルギー伝達装置は、トルクをモータ出力部から回転駆動部に伝達するためのトルク伝達装置と、線形運動出力部からエネルギー蓄積器への力の伝達のための力伝達装置とを有する。
【0019】
好適には、機械的エネルギー蓄積器は、ポテンシャルエネルギーを蓄積するために設けるものとする。特に好適には、機械的エネルギー蓄積器は、ばね、特にコイルばねとする。
【0020】
好適には、機械的エネルギー蓄積器は、回転エネルギーを蓄積するために設ける。特に好適には、機械的エネルギー蓄積器は、フライホイールとする。
【0021】
特に好適には、互いに対向するばねの2つの端部を可動に構成し、ばねを緊張させるまたは圧縮できるようにする。
【0022】
特に好適には、ばねは、互いに間隔を空け、かつ相互に背反する側で支持する、2個のばね素子とする。
【0023】
本発明の好適な一実施形態によれば、エネルギー伝達装置は、エネルギー供給装置であって、エネルギー源から機械的エネルギー蓄積器にエネルギーを供給するための装置と、エネルギー供給装置から分離し、かつ独立的に動作する復帰装置であって、エネルギー伝達素子を作業位置から初期位置に変位させるための装置とを有する。
【0024】
本発明の好適な一実施形態によれば、打ち込み装置は、初期位置において暫定的にエネルギー伝達素子を保持するためのクラッチ装置を有する。好適には、一時的にエネルギー伝達素子を保持するクラッチ装置の利用は、初期位置においてのみ適用する。
【0025】
本発明の好適な一実施形態によれば、打ち込み装置は、エネルギー伝達装置であって、エネルギー伝達素子を作業位置から初期位置のクラッチ装置に向けて変位させるための、線形的に変位可能な線形運動出力部を設けたエネルギー伝達装置を有する。
【0026】
本発明の好適な一実施形態によれば、クラッチ装置を打ち込み軸線上、または打ち込み軸線周りにほぼ対称的に配置する。
【0027】
本発明の好適な一実施形態によれば、エネルギー伝達素子および線形運動出力部は、クラッチ装置に対して、特に打ち込み軸線方向に対し、変位可能に配置する。
【0028】
本発明の好適な一実施形態によれば、打ち込み装置はハウジングを備え、このハウジング内にエネルギー伝達素子と、ハウジングに固定したクラッチ装置とエネルギー伝達装置とを収容する。これにより、クラッチ装置において特に損傷しやすい部位が、エネルギー伝達素子などと同等の加速力に晒すことを確実に回避することができる。
【0029】
本発明の好適な一実施形態によれば、ばねは、互いに距離を空けて配置し、特に互いに連動する2個のばね素子とする。この場合、クラッチ装置は、相互に距離を空けて配置した2個のばね素子間に配置する。
【0030】
本発明の好適な一実施形態によれば、クラッチ装置は、打ち込み軸線に対し直交する方向に変位可能なロック素子を有する構成とする。好適には、ロック素子はボールとして構成し、これらボールは金属および/または合金で構成する。
【0031】
本発明の好適な一実施形態によれば、クラッチ装置は、打ち込み軸線に沿って延在させた内側スリーブであって、ロック素子を収容するため、打ち込み軸線に直交する方向に延在する空所を設けた内側スリーブと、この内側スリーブを包囲し、ロック素子を支持するための支持面を設けた外側スリーブとを有する。好適には、支持面は打ち込み軸線に対し鋭角をなすよう傾斜させる。
【0032】
本発明の好適な一実施形態によれば、線形運動出力部はエネルギー伝達素子に対し、特に打ち込み軸線方向に変位可能に配置する。
【0033】
本発明の好適な一実施形態によれば、さらに、クラッチ装置は、打ち込み軸線方向において外側スリーブに力を及ぼす復元ばねを有する構成とする。
【0034】
本発明の好適な一実施形態によれば、打ち込み装置は保持素子を備え、この保持素子はそのラッチ位置においては、復元ばねの力に抗して外側スリーブを保持し、保持素子のラッチ解放位置においては、復元ばねの力により外側スリーブによる変位を可能にする。
【0035】
好適には、エネルギー伝達素子は剛体で構成する。
【0036】
好適には、エネルギー伝達素子は、ロック素子を収容するためのクラッチ凹部を設ける。
【0037】
本発明の好適な一実施形態によれば、エネルギー伝達素子は凹部を備え、力伝達装置がその凹部にエネルギー伝達素子が初期位置にある場合だけでなく、作業位置にある場合にも係合する。
【0038】
本発明の好適な一実施形態によれば、凹部は貫通口として構成し、力伝達装置はこの貫通口を通してエネルギー伝達素子が初期位置にある場合だけでなく、作業位置にある場合にも係合する。
【0039】
本発明の好適な一実施形態によれば、力伝達装置は、力伝達装置から伝達された力の方向を転換するための力転向装置を有する。好適には、力転向装置は凹部または貫通口を通してエネルギー伝達素子が初期位置にある場合だけでなく、作業位置にある場合にも係合する。好適には、力転向装置は、機械的エネルギー蓄積器および/またはエネルギー伝達素子に対し変位可能に配置する。
【0040】
本発明の好適な一実施形態によれば、打ち込み装置は、エネルギー伝達素子をその初期位置において暫定的に固定するためのクラッチ装置と、エネルギー伝達装置、特に線形運動出力部および/または回転駆動部による引張り力を、クラッチ装置に伝達するための引張りアンカーとを有する。
【0041】
本発明の好適な一実施形態によれば、引張りアンカーは、クラッチ装置と堅固に連結した回転軸受および回転駆動部と堅固に連結し、かつ回転軸受内において回転可能に設置した回転部分を有する。
【0042】
本発明の好適な一実施形態によれば、力転向装置は、ベルトを有する。
【0043】
本発明の好適な一実施形態によれば、力転向装置は、ロープを有する。
【0044】
本発明の好適な一実施形態によれば、力転向装置は、チェーンを有する。
【0045】
本発明の好適な一実施形態によれば、エネルギー伝達素子は、この伝達素子を暫定的にクラッチ装置に連結しておくためのクラッチ差し込み部分を有する。
【0046】
本発明の好適な一実施形態によれば、クラッチ差し込み部分は、クラッチ装置のロック素子が嵌合する凹部を有する。
【0047】
本発明の好適な一実施形態によれば、エネルギー伝達素子は、固定素子側に向けたシャフトを備える。好適には、このシャフトは、凸錐状のシャフト部を有する。
【0048】
本発明の好適な一実施形態によれば、凹部、特に貫通口は、クラッチ差し込み部分とシャフトとの間に配置する。
【0049】
本発明の好適な一実施形態によれば、力伝達装置、特に力転向装置およびエネルギー伝達装置、特に線形運動出力部は、互いに力を及ぼし合う一方で、エネルギー伝達素子はエネルギーを固定素子に伝達する。
【0050】
本発明の好適な一実施形態によれば、エネルギー伝達装置は、回転運動を直線運動に変換するため、回転駆動部、線形運動出力部およびこの線形運動出力部による力を、エネルギー蓄積器に伝達するための力伝達装置を設けた運動変換装置を有する。
【0051】
本発明の好適な一実施形態によれば、力伝達装置、特に力転向装置のベルトは、線形運動出力部に固定する。
【0052】
本発明の好適な一実施形態によれば、エネルギー伝達装置、特に線形運動出力部は隙間を備え、この場合、力伝達装置、特に力転向装置のベルトはこの隙間から通すことにより、ロック素子に固定する。このロック素子は力伝達装置、特に力転向装置のベルトとともに、隙間に対し直交させた場合、隙間の寸法よりも大きな幅を有する。好適には、ロック素子は、ローラとして構成する。他の好適な位置実施形態によれば、上記のロック素子はリングとして構成する。
【0053】
本発明の好適な一実施形態によれば、力伝達装置、特に力転向装置のベルトが、ロック素子を包囲する構成とする。
【0054】
本発明の好適な一実施形態によれば、力伝達装置、特に力転向装置のベルトは、ダンパ素子を有する構成とする。好適には、ダンパ素子は、ロック素子と線形運動出力部との間に配置する。
【0055】
本発明の好適な一実施形態によれば、線形運動出力部はダンパ素子を有する。
【0056】
本発明の好適な一実施形態によれば、ベルトは強化繊維を混入した合成樹脂の母材で構成する。好適には、この合成樹脂の母材はエラストマで構成する。さらに、好適には、強化繊維は、ワイヤ束を含む。
【0057】
本発明の好適な一実施形態によれば、ベルトは織成したまたは不織繊維による織物もしくは不織布を含み、好適には、これら織地または不織布はプラスチック繊維を含むものとする。
【0058】
本発明の好適な一実施形態によれば、上記の織物または不織布は、織物繊維または不織布とは異なる強化繊維を含むものとする。
【0059】
好適には、強化繊維は、ガラス繊維、炭素繊維、ポリアミド繊維、特にアラミド繊維、金属繊維、特に鋼繊維、セラミック繊維、玄武岩繊維、ホウ素繊維、ポリエチレン繊維、特に高強度ポリエチレン繊維(HPPE繊維)、液晶繊維、ポリマ繊維、特にポリエステル繊維、またはこれらの複合繊維を含むものとする。
【0060】
本発明の好適な一実施形態によれば、打ち込み装置は、エネルギー伝達素子を引き留めるための引き留め素子を備える。好適には、引き留め素子は、エネルギー伝達素子のためのストッパ面を有する。
【0061】
本発明の好適な一実施形態によれば、打ち込み装置は、引き留め素子を収容するための収容素子を有する。好適には、収容素子は、引き留め素子を軸線方向において支持するための第1支持壁、および引き留め素子を半径方向において支持するための第2支持壁を有する。好適には、収容素子は、金属および/または合金で構成する。
【0062】
本発明の好適な一実施形態によれば、ハウジングは合成樹脂で形成し、収容素子はハウジングを介してのみ駆動装置に固定する。
【0063】
本発明の好適な一実施形態によれば、ハウジングは1個または複数個の第1補強リブを有する。
【0064】
好適には、第1補強リブは、引き留め素子から収容素子に作用する力を、駆動装置に伝達するよう構成する。
【0065】
本発明の好適な一実施形態によれば、引き留め素子は打ち込み軸線方向において、収容素子よりも大きな寸法を有する構成とする。
【0066】
本発明の好適な一実施形態によれば、打ち込み装置は、収容素子に連結し、固定素子をガイドするためのガイドチャネルを有する。好適には、ガイドチャネルは、変位可能にガイドレールに配置する。本発明の好適な一実施形態によれば、ガイドチャネルまたはガイドレールは、収容素子と堅固に一体連結した構成とする。
【0067】
本発明の好適な一実施形態によれば、収容素子は、ハウジング、特に第1補強リブに堅固にねじで締結することにより堅固に連結する。
【0068】
本発明の好適な一実施形態によれば、収容素子は、ハウジングの作業側において支持される構成とする。
【0069】
本発明の好適な一実施形態によれば、ハウジングは、ハウジング内部に突出する支持素子を備え、機械的エネルギー蓄積器がこの支持素子に固定されるようにする。好適には、支持素子はフランジを有する。
【0070】
本発明の好適な一実施形態によれば、ハウジングは、1個または複数個の、支持素子に連結する第2補強リブを有する。好適には、第2補強リブは、支持素子と堅固に、特に一体連結する構成とする。
【0071】
本発明の好適な一実施形態によれば、ハウジングは、第1ハウジングシェルと、第2ハウジングシェルと、ハウジングシール部とを備える。好適には、ハウジングシール部は、第1ハウジングシェルを第2ハウジングシェルに対しシールする機能を有する。
【0072】
本発明の好適な一実施形態によれば、第1ハウジングシェルは第1材料強度を備え、第2ハウジングシェルは第2材料強度を備え、さらに、ハウジングシール部は、第1ハウジングシェルおよび/または第2ハウジングシェルの材料強度とは異なる材料強度を有する。
【0073】
本発明の打ち込み装置において、第1ハウジングシェルは第1材料を有し、第2ハウジングシェルは第2材料を有し、さらに、ハウジングシール部は、第1ハウジング材料および/または第2ハウジング材料とは異なる材料で構成する。
【0074】
本発明の好適な一実施形態によれば、ハウジングシール部は、エラストマで構成する。
【0075】
本発明の好適な一実施形態によれば、第1ハウジングシェルおよび/または第2ハウジングシェルは、ハウジングシール部を配置する溝を有する。
【0076】
本発明の好適な一実施形態によれば、ハウジングシール部は、第1および/または第2ハウジングシェルと材料結合により連結する。
【0077】
本発明の好適な一実施形態によれば、プランジャシール部が、エネルギー伝達素子に対してガイドチャネルをシールする構成とする。
【0078】
本発明の好適な一実施形態によれば、打ち込み装置は、押し付け装置であって、打ち込み装置から素地までの距離を検出する押し付けセンサおよび押し付けセンサシール部を設けた押し付け装置を有する。好適には、押し付けセンサシール部が押し付け装置、特に押し付けセンサを第1および/または第2ハウジングシェルに対してシールする。
【0079】
本発明の好適な一実施形態によれば、プランジャシール部および/または押し付けセンサシール部は、環状に構成する。
【0080】
本発明の好適な一実施形態によれば、プランジャシール部および/または押し付けセンサシール部は、ベローズを有する構成とする。
【0081】
本発明の好適な一実施形態によれば、打ち込み装置は、電機的エネルギー蓄積器を打ち込み装置に接続するための接点素子と、モータをモータ制御装置に接続するための第1導線と、接続素子をモータ制御装置に接続するための第2導線とを備え、この場合、第1導線は第2導線よりも長い構成とする。
【0082】
好適には、モータ制御装置は、第1導線を通して段階的に整流して電力を供給する。
【0083】
本発明の好適な一実施形態によれば、打ち込み装置は、作業者が打ち込み装置を握ることができるためのグリップを有する。好適には、ハウジングおよび制御ハウジングは、グリップに対して互いに反対側に配置する。
【0084】
本発明の好適な一実施形態によれば、ハウジングおよび/または制御ハウジングは、グリップに連結するよう構成する。
【0085】
本発明の好適な一実施形態によれば、打ち込み装置は、作業者がグリップを握り、放すことを検知するためのグリップセンサを有する。
【0086】
好適には、制御装置は、グリップセンサによって作業者がグリップを離したことを検知したとき、機械的エネルギー蓄積器に蓄積したエネルギーを空の状態にするために設ける。
【0087】
本発明の好適な一実施形態によれば、グリップセンサはスイッチ素子を有するものとし、このスイッチ素子により、作業者がグリップを離している間は制御装置をスタンバイモードおよび/またはオフ状態に切り替え、作業者がグリップを握っている間は制御装置を通常モードに切り替えることが可能になる。
【0088】
好適には、スイッチ素子は機械的スイッチとして構成し、特に、直流遮断スイッチ、磁気スイッチ、電子スイッチ、電子センサまたは非接触式の近接スイッチとして構成する。
【0089】
本発明の好適な一実施形態によれば、グリップは、作業者がグリップを握る際に掴むグリップ面を備え、グリップセンサ、特にスイッチ素子をこのグリップ面に配置する。
【0090】
本発明の好適な一実施形態によれば、グリップは、固定素子を素地に打ち込むための作動スイッチおよびグリップセンサ、特にスイッチ素子を備え、この場合、作動スイッチの操作は人指し指で行い、グリップセンサ、特にスイッチ素子の操作は、人指し指と同じ手の中指、薬指および/または小指で行うようにする。
【0091】
本発明の好適な一実施形態によれば、グリップは、固定素子を素地に打ち込むための作動スイッチおよびスイッチを備え、この場合、作動スイッチの操作は人指し指で行い、グリップセンサ、特にスイッチ素子の操作は、人指し指と同じ手による手のひらおよび/または母指球で行うようにする。
【0092】
本発明の好適な一実施形態によれば、駆動装置は、トルクをモータ出力部から回転駆動部に伝達するためのトルク伝達装置を有する。好適には、トルク伝達装置は、第1回転軸線を有するモータ側の回転素子、および第1回転軸線に平行にシフトした第2回転軸線を有する、運動変換装置側の回転素子を設ける。この場合、モータ側における第1回転軸線周りのトルクは、直接、運動変換装置側における回転素子の回転を生じさせる。好適には、モータ側の回転素子は、モータ出力部に対し変位することができず、運動変換装置側の回転素子に対しては、第1回転軸線に沿って変位可能に配置する。モータ側の回転素子を運動変換装置側の回転素子から分離することによって、モータ側の回転素子およびモータが、運動変換装置側の回転素子および運動変換装置からの衝撃を受けることがなくなる。
【0093】
本発明の好適な一実施形態によれば、モータ側の回転素子は、モータ出力部に対し相対回転不能に配置し、特にモータピニオンとして構成する。
【0094】
本発明の好適な一実施形態によれば、トルク伝達装置は1個または複数個の付加的な回転素子を備え、これら回転素子がモータ出力部からのトルクをモータ側の回転素子に伝達し、かつ付加的な回転素子の1個または複数個の回転軸が、モータ出力部の回転軸に対し、および/または、第1回転軸に対し、位置をずらして配置される構成とする。これにより、1個または複数個の付加的な回転素子はモータとともに、運動変換装置から衝撃を受けることがなくなる。
【0095】
本発明の好適な一実施形態によれば、運動変換装置側の回転素子は、回転駆動部に対し相対回転不能に配置する。
【0096】
本発明の好適な一実施形態によれば、トルク伝達装置は、1個または複数個の付加的な回転素子を備え、これら回転素子によって運動変換装置側の回転素子によるトルクを回転駆動部に伝達し、かつ付加的な回転素子の1個または複数個の回転軸が、第2回転軸線に対し、および/または、回転駆動部の回転軸線に対し位置をずらして配置される構成とする。
【0097】
本発明の好適な一実施形態によれば、モータ側の回転素子はモータ側の歯を備え、運動変換装置側の回転素子は、駆動部素子側の歯を有する。好適には、モータ側の歯、および/または、駆動素子側の歯は、第1回転軸線方向に延在させる。
【0098】
本発明の好適な一実施形態によれば、駆動装置はモータダンパ素子を備え、このダンパ素子は、運動変換装置に対する運動エネルギー、特にモータの振動エネルギーを吸収するよう構成する。
【0099】
好適には、モータダンパ素子はエラストマで構成する。
【0100】
本発明の好適な一実施形態によれば、モータダンパ素子は、特にモータ周りにおいて環状に配置する。
【0101】
本発明の好適な一実施形態によれば、駆動装置は、回転に対してモータ出力部を固定するのに適した保持装置を有する。
【0102】
本発明の好適な一実施形態によれば、モータダンパ素子は、特に保持装置周りにおいて環状に配置する。
【0103】
好適には、モータダンパ素子は、材料接合でモータおよび/または保持装置に固定する。特に好適には、モータダンパ素子は、モータおよび/または保持装置に加硫処理して配置する。
【0104】
好適には、モータダンパ素子は、ハウジングに配置する。特に好適には、ハウジングは、モータダンパ素子を配置、特に固定することができる環状の取り付け素子を有する。特に好適には、モータダンパ素子を加硫処理で取り付け素子に固定する。
【0105】
本発明の好適な一実施形態によれば、モータダンパ素子は、ハウジングに対しモータおよび/または保持装置をシールする。
【0106】
本発明の好適な一実施形態によれば、モータはモータ側に張力緩和素子をそなえ、この張力緩和素子により、第1導線を電気的接続部から距離を空けた状態でモータに固定する。
【0107】
本発明の好適な一実施形態によれば、ハウジングはハウジング側に張力緩和素子を備え、この張力緩和素子により、第1導線をハウジングに固定する。
【0108】
本発明の好適な一実施形態によれば、モータを第1回転軸線方向にガイドするためのモータガイドを有する。
【0109】
本発明の好適な一実施形態によれば、保持装置は、回転素子に対して、特に回転軸線方向に変位するが、相対回転不能となるよう設ける。
【0110】
本発明の好適な一実施形態によれば、保持装置は電気的に操作可能に構成する。好適には、保持装置に電圧を加えた場合、保持装置が回転素子に保持力を及ぼし、電圧をなくした場合、回転素子を釈放する。
【0111】
本発明の好適な一実施形態によれば、保持装置は電磁コイルを有する構成とする。
【0112】
本発明の好適な一実施形態によれば、保持装置は、摩擦接触により回転素子を保持するものとする。
【0113】
本発明の好適な一実施形態によれば、保持装置はラップスプリングクラッチを有する構成とする。
【0114】
本発明の好適な一実施形態によれば、保持装置は互いに補完し合う形状の嵌合により回転素子を保持するものとする。
【0115】
本発明の好適な一実施形態によれば、エネルギー伝達装置はモータ出力部を有するモータを備え、このモータ出力部を分離不能に機械的エネルギー蓄積器に対して力駆動連結(直結)する。しかし、モータ出力部の変位は、エネルギー蓄積器におけるエネルギーの蓄積または解放を生じさせる。モータ出力部と機械的エネルギー蓄積器との間における力伝達は、例えば、クラッチによる遮断の場合と異なり、遮断することができない。
【0116】
本発明の好適な一実施形態によれば、エネルギー伝達装置はモータ出力部を設けたモータを備え、このモータ出力部を分離不能に回転駆動部に対してトルク駆動連結する。モータ出力部の回転によって、回転駆動部による回転が生じ、その逆も同様である。モータ出力部と回転駆動部との間におけるトルク伝達は、例えば、クラッチによる遮断の場合と異なり、遮断することができない。
【0117】
本発明の好適な一実施形態によれば、打ち込み装置は、固定素子をガイドするためのガイドチャネルと、打ち込み軸線方向において打ち込み装置と素地との間における間隔を検出するため、打ち込み軸線方向のガイドチャネルに対し変位可能に配置し、かつ押し付けセンサを設けた押し付け装置と、遮断素子が解放位置にある場合は押し付け装置の変位を可能にし、遮断素子が遮断位置にある場合は押し付け装置の変位を不能にする遮断素子と、外部から操作可能な遮断解除素子であって、遮断解除素子が遮断解除位置にある場合は遮断素子を解放位置に保持し、遮断解除素子が待機位置にある場合は遮断素子が遮断位置に変位することを可能にする、該遮断解除素子とを有する。
【0118】
本発明の好適な一実施形態によれば、押し付け装置は、打ち込み軸線方向における打ち込み装置から素地への距離が所定の基準値を超えないことを検出した場合のみ、固定素子へのエネルギー伝達を許容する。
【0119】
本発明の好適な一実施形態によれば、打ち込み装置は、遮断素子を遮断位置に変位させる係合ばねを有する。
【0120】
本発明の好適な一実施形態によれば、ガイドチャネルは発射部を有し、この発射部に配置した固定素子(鋲またはボルト)が、特に係合ばねのばね力に抗して遮断素子を解放位置に保持する。好適には、発射部は、素地に打ち込むための固定素子をその中に配置するために設ける。
【0121】
好適には、ガイドチャネルは特にその内部に供給溝孔、特に供給開口を有し、この溝孔を通して固定素子をガイドチャネルに供給することができる。
【0122】
本発明の好適な一実施形態によれば、打ち込み装置は、ガイドチャネルに固定素子を供給するための供給装置を有する。好適には、供給装置はマガジンとして構成する。
【0123】
本発明の好適な一実施形態によれば、供給装置は送りばねを有し、この送りばねによって射出部に配置した固定素子をガイドチャネル内に保持する。好適には、発射部に配置した固定素子に作用する送りばねのばね力は、同一の固定素子に作用する係合ばねのばね力よりも大きくする。
【0124】
本発明の好適な一実施形態によれば、供給装置は、送りばねからガイドチャネルに対し作用する送り素子を有する。好適には、送り素子は、作業者により外部から操作可能、特に変位可能とし、これにより固定素子を供給装置に供給することができる。
【0125】
本発明の好適な一実施形態によれば、打ち込み装置は、遮断解除素子を待機位置に変位させる離脱ばねを有する。^
【0126】
好適には、遮断素子は、解放位置と遮断位置との間における第1方向において往来的に変位可能とし、遮断解除素子は、遮断解除位置と待機位置との間における第2方向において往来的に変位可能とする。
【0127】
本発明の好適な一実施形態によれば、送り素子は、第1方向において往来的に変位可能とする。
【0128】
好適には、第1方向は、第2方向に対し傾斜、特に直交するものとする。
【0129】
本発明の好適な一実施形態によれば、遮断素子は、第1方向に対し鋭角の角度をなす第1押圧変位面を有し、この第1押圧変位面は、遮断解除素子に対向する構成とする。
【0130】
本発明の好適な一実施形態によれば、遮断解除素子は、第2方向に対し鋭角の角度をなす第2押圧変位面を有し、この第2押圧変位面が閉鎖素子に対向する構成とする。
【0131】
本発明の好適な一実施形態によれば、送り素子は、第1方向に対し鋭角の角度をなす第3押圧変位面を有し、この第3押圧変位面が遮断解除素子に対向する構成とする。
【0132】
本発明の好適な一実施形態によれば、遮断解除素子は、第2方向に対し鋭角の角度をなす第4押圧変位面を有し、この第4押圧変位面が送り素子に対向する構成とする。
【0133】
本発明の好適な一実施形態によれば、遮断解除素子は第1係止素子を有し、送り素子は第2係止素子を有し、遮断解除素子が遮断解除位置に変位した場合、第1および第2係止素子は互いに係止する構成とした。
【0134】
本発明の好適な一実施形態によれば、送り素子は、作業者によって外部からガイドチャネルから離れる方向に変位させることができ、特に送りばねに対し圧縮可能にし、これにより、固定素子を供給装置に供給することができる構成とする。
【0135】
本発明の好適な一実施形態によれば、遮断解除素子と送り素子との間における係止状態は、送り素子をガイドチャネルから離れる方向に変位させる際に解消する構成とする。
【0136】
本発明の好適な一実施形態によれば、打ち込み装置を使用するための方法において、モータが負荷トルクに対し減少した回転数で駆動されるものとし、この負荷トルクは、機械的エネルギー蓄積器からモータに及ぶ構成とする。特に、負荷トルクが大きくなるほど、機械的エネルギー蓄積器に蓄積するエネルギーを多くする。
【0137】
本発明の好適な一実施形態によれば、モータを、経時的な第1期間では負荷トルクに対し増大させた回転数で駆動し、その後の第2期間では負荷トルクに対し徐々に減少させた回転数で駆動し、その際、第2期間は第1期間よりも長くする。
【0138】
本発明の好適な一実施形態によれば、最大の負荷トルクは、モータから伝達される最大のトルクよりも大きくする。
【0139】
本発明の好適な一実施形態によれば、機械的エネルギー蓄積器にエネルギーを蓄積する間、モータに供給するエネルギーを減少させるようにする。
【0140】
本発明の好適な一実施形態によれば、機械的エネルギー蓄積器にエネルギーを蓄積する間、モータの回転数を減少させるようにする。
【0141】
本発明の好適な一実施形態によれば、モータは、負荷トルクに対し減少させた回転数で駆動するために設け、負荷トルクは機械的エネルギー蓄積器からモータに伝達されるようにする。
【0142】
本発明の好適な一実施形態によれば、モータ制御装置は、モータが機械的エネルギー蓄積器にエネルギーを蓄積するために駆動する間、モータにエネルギーを減少して供給する、または、モータの回転数を減少するよう構成する。
【0143】
本発明の好適な一実施形態によれば、打ち込み装置は、中間エネルギー蓄積器を有し、この中間エネルギー蓄積器は、モータが機械的エネルギー蓄積器にエネルギーを蓄積するために駆動する間、モータから伝達されるエネルギーを暫定的に蓄積し、かつ機械的エネルギー蓄積器に伝達するために設ける。
【0144】
好適には、中間エネルギー蓄積器は回転エネルギーを蓄積し、特にフライホイールを有する構成とする。
【0145】
本発明の好適な一実施形態によれば、中間エネルギー蓄積器、特にフライホイールは、モータ出力部に対して相対回転不能に連結する。
【0146】
本発明の好適な一実施形態によれば、中間エネルギー蓄積器、特にフライホイールは、モータのモータハウジング内に収容する。
【0147】
本発明の好適な一実施形態によれば、中間エネルギー蓄積器、特にフライホイールは、モータのモータハウジング外に配置する。
【0148】
本発明の好適な一実施形態によれば、引き留め素子は、金属および/または合金で構成し、エネルギー伝達素子のためのストッパ面を設けたストッパ素子、およびエラストマで構成する打ち込み力緩衝素子を有する。
【0149】
本発明の好適な一実施形態によれば、打ち込み力緩衝素子の質量は、打ち込み素子における質量の少なくとも15%、好適には少なくとも20%、特に好適には少なくとも25%とする。これにより、打ち込み力緩衝素子の耐用寿命を延ばすと同時に、その軽量化を図ることもできるようになる。
【0150】
本発明の好適な一実施形態によれば、打ち込み力緩衝素子の質量は、エネルギー伝達素子における質量の少なくとも15%、好適には少なくとも20%、特に好適には少なくとも25%とする。上記同様、これにより、打ち込み力緩衝素子の耐用寿命を延ばすと同時に、その軽量化を図ることができるようになる。
【0151】
本発明の好適な一実施形態によれば、エネルギー伝達素子の最大運動エネルギーに対する打ち込み力緩衝素子における質量の割合は、少なくとも0.15g/J、好適には少なくとも0.20g/J、特に好適には少なくとも0.25g/Jとする。これにより、やはり打ち込み力緩衝素子の耐用寿命を延ばすと同時に、その軽量化を図ることができるようになる。
【0152】
本発明の好適な一実施形態によれば、打ち込み力緩衝素子は、材料接合で打ち込み素子に連結し、特に打ち込み素子に加硫処理して連結する。
【0153】
本発明の好適な一実施形態によれば、エラストマは、HNBR、NBR、NR、SBR、IIRおよび/またはCRで構成する。
【0154】
本発明の好適な一実施形態によれば、エラストマは、50ショアA硬度の硬さを有する。
【0155】
本発明の好適な一実施形態によれば、合金は特に硬化鋼とする。
【0156】
本発明の好適な一実施形態によれば、金属、特に合金は、少なくとも30HRCの表面硬度を有する。
【0157】
本発明の好適な一実施形態によれば、打ち込み面は凹錐部を有する。好適には、この凹錐部の円錐形状は、エネルギー伝達素子における凸錐部の形状と合致させる。
【0158】
本発明の好適な一実施形態に基づく方法によれば、まず復元位置においてモータの回転数を調節し、かつほぼ無荷重状態で駆動した後、電流の強さを調整した状態で緊張付与(圧縮)方向に駆動することにより、機械的エネルギー蓄積器にエネルギーを伝達する。
【0159】
好適には、エネルギー源は、電気的エネルギー蓄積器で構成する。
【0160】
本発明の好適な一実施形態によれば、緊張付与方向、例えば圧縮方向に対してモータを駆動する前に、所定の基準に基づいて定格電流の強さを決定する。
【0161】
好適には、所定の基準は、充電状態および/または電気的エネルギー蓄積器の温度および/または駆動時間および/または装置の使用年数を含むものとする。
【0162】
本発明の好適な一実施形態によれば、モータは、負荷トルクのかかる緊張付与(圧縮)方向および緊張付与(圧縮)方向とは反対側の復元方向でほぼ無荷重で駆動するために設ける。好適には、モータ制御装置は、緊張付与(圧縮)方向にモータを回転する際、モータが蓄積した電流の強さを所定の電流の強さに調節し、逆に復元方向にモータを回転する際、モータの回転数を所定の回転数に調節するために設ける。
【0163】
本発明の好適な一実施形態によれば、打ち込み装置は、エネルギー源を有する。
【0164】
本発明の好適な一実施形態によれば、エネルギー源は、電気的エネルギー蓄積器で構成する。
【0165】
本発明の好適な一実施形態によれば、モータ制御装置は、定格電流の強さを所定の基準に基づいて決定するよう構成する。
【0166】
本発明の好適な一実施形態によれば、打ち込み装置は安全機構を有し、この安全機構により、電気的エネルギー源を打ち込み装置から切り離したとき、機械的エネルギー蓄積器が自動的に緊張付与(圧縮)状態から弛緩状態になるよう、電気的エネルギー源を打ち込み装置に接続可能または接続される構成とする。
【0167】
本発明の好適な一実施形態によれば、打ち込み装置は保持装置を有し、この保持装置により機械的エネルギー蓄積器に蓄積したエネルギーを保持することができ、しかも電気的エネルギー源を打ち込み装置から切り離したとき、保持装置が機械的エネルギー蓄積素子のエネルギーを自動的に釈放する構成とする。
【0168】
本発明の好適な一実施形態によれば、安全機構は電気機械的なアクチュエータを有し、電気的エネルギー源を打ち込み装置から切り離したとき、上記のアクチュエータが、機械的エネルギー蓄積器に蓄積したエネルギーを保持する遮断装置を自動的に解除する。
【0169】
本発明の好適な一実施形態によれば、打ち込み装置は、クラッチおよび/またはブレーキ装置を有することにより、機械的エネルギー蓄積器のエネルギーを釈放するとき、この蓄積素子に蓄積したエネルギーを制御しながら釈放することができる。
【0170】
本発明の好適な一実施形態によれば、安全機構は少なくとも1個の安全スイッチを有し、このスイッチにより駆動モータの位相を短絡させることにより、機械的エネルギー蓄積器に蓄積したエネルギーを釈放する際、蓄積したエネルギーを制御しながら釈放することができる。好適には、安全スイッチは、自己制御電子スイッチ、特にJ-FETとして構成する。
【0171】
本発明の好適な一実施形態によれば、モータは3相として構成し、フリーホイールダイオードを設けた3相モータブリッジ回路により制御し、かつフリーホイールダイオードが、機械的エネルギー蓄積器の釈放に伴って生じる緊張力を平滑化する。
以下、固定素子を素地に打ち込むための打ち込み装置の実施形態を、添付図面につき詳述する。