(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1、
図2は、本発明実施例1のリザーバタンクを示しており、
図3〜
図5は、本発明実施例2のリザーバタンクを示しており、
図6、
図7は、本発明実施例3のリザーバタンクを示しており、
図8は、本発明実施例4のリザーバタンクを示しており、
図9〜
図12は、本発明実施例5のリザーバタンクを示している。
本発明全実施例にわたって共通する部分には、本発明全実施例にわたって同じ符号を付してある。
まず、本発明全実施例にわたって共通する部分を、たとえば、
図1、
図2を参照して、説明する。
【0014】
〔全実施例〕
本発明実施例のリザーバタンク10は、たとえば、自動車のパワーステアリング装置等に用いられるリザーバタンク(オイルリザーバタンク)である。リザーバタンク10は、
図1に示すように、リザーバタンク本体40と、中間体50と、バッフラ60と、オイル流入管70と、オイル流出管80と、を有する。
【0015】
リザーバタンク本体40は、たとえば樹脂製である。リザーバタンク本体40は、リザーバロア20と、リザーバアッパ30と、を備える。
【0016】
リザーバロア20は、上方に開放する箱状である。リザーバロア20は、ロア下壁部21と、ロア下壁部21の外周部(外縁部)から上方に延びるロア側壁部22と、ロア側壁部22の上端部に設けられるロアフランジ部23と、ロア側壁部22の内側でロア下壁部21から上方に中間体50に当接するまで延びるロア隔壁部24を備える。
ロア隔壁部24は、
図2に示すように、リザーバロア20と中間体50とで形成される(囲まれる)空間を、互いに一部で連通し合う第1の部屋25と第2の部屋26とに分ける。
【0017】
リザーバアッパ30は、下方に開放する箱状である。リザーバアッパ30は、アッパ上壁部31と、アッパ上壁部31の外周部(外縁部)から下方に延びるアッパ側壁部32と、アッパ側壁部32の下端部に設けられるアッパフランジ部33と、を備える。
アッパ上壁部31には、図示略のキャップによって開閉可能な注油口31aが設けられている。
【0018】
リザーバロア20とリザーバアッパ30とは、ロアフランジ部23とアッパフランジ部33とをバイブレーション溶着(振動溶着)等することで、互いに固定されている。
【0019】
ロアフランジ部23には、ロアフランジ部23とアッパフランジ部33とのバイブレーション溶着の際に溶融する溶融リブ23aが上方に突出して設けられている。溶融リブ23aは、ロアフランジ部23の全周にわたって連続して設けられている。ただし、溶融リブ23aは、ロアフランジ部23ではなくアッパフランジ部33に設けられていてもよく、ロアフランジ部23とアッパフランジ部33の両方に設けられていてもよい。溶融リブ23aが溶融することでロアフランジ部23とアッパフランジ部33が溶着し合う。
【0020】
アッパフランジ部33には、ロアフランジ部23とアッパフランジ部33との溶着の際に発生するバリがリザーバタンク本体40の外にはみ出すことを抑制するために、外側バリ隠し33aが下方に突出して設けられている。外側バリ隠し33aは、アッパフランジ部33の全周にわたって連続して設けられている。ただし、外側バリ隠し33aは、アッパフランジ部33ではなくロアフランジ部23に設けられていてもよく、アッパフランジ部33とロアフランジ部23の両方に設けられていてもよい。
【0021】
アッパフランジ部33には、ロアフランジ部23とアッパフランジ部33との溶着の際に発生するバリがリザーバタンク本体40の内部空間にはみ出すことを抑制するために、内側バリ隠し33bが下方に突出して設けられている。内側バリ隠し33bは、アッパフランジ部33の全周にわたって連続して設けられている。内側バリ隠し33bは、中間体50に上方から当接して中間体50がリザーバタンク本体40内で上方向に移動することを抑制している。
【0022】
中間体50には、金属製または樹脂製のストレーナ(メッシュ)51が固定して取付けられている。ストレーナ51は、オイル流入管70からリザーバタンク本体40内に流入したオイルを濾過するために設けられる。中間体50は、中間体50を成形するための図示略の成形型にストレーナ51をセット(インサート)した状態で成形(インサート成形)される。
【0023】
中間体50は、リザーバタンク本体40内に配置される。中間体50は、上端部に設けられる中間体フランジ部52と、中間体フランジ部52から下方に延びる中間体側壁部53と、中間体底壁部54と、を備える。中間体50は、中間体フランジ部52がロアフランジ部23に引っ掛かるまで、リザーバアッパ30と固定される前のリザーバロア20に上方から挿入されている。中間体50は、ロアフランジ部23とアッパフランジ部33とを溶着する際に中間体フランジ部52がロアフランジ部23とアッパフランジ部33とで上下方向に挟まれることによって、リザーバタンク本体40に保持されている。
【0024】
リザーバタンク本体40と中間体50との
間は、オイルがストレーナ51を通過せずにリザーバタンク本体40と中間体50との
間を通過することを抑制するために、シールされている。リザーバタンク本体40は、上下方向に延びるタンクシール面41を備えており、中間体50は、上下方向に延びる中間体シール面55を備えており、タンクシール面41と中間体シール面55とでリザーバタンク本体40と中間体50との
間をシールしている。
【0025】
バッフラ60は、中間体50に設けられている。バッフラ60は、中間体50に一体に形成されていてもよく、中間体50と別体に形成されて中間体50に保持されていてもよい。
【0026】
バッフラ60は、中間体50とともに、オイル流入管70からのオイルがストレーナ51を通る前に流入する圧力室(加圧室)61を形成する。圧力室61は、ストレーナ51を介して第1の部屋25に連通している。バッフラ60により、圧力室61でオイル流入管70からのオイルを加圧できる。そのため、バッフラ60が設けられていない場合に比べて、寒冷地における冬季などオイルの粘度が比較的高い場合であっても、オイルを比較的円滑にストレーナ51を通過させることができる。
【0027】
バッフラ60には、
図1に示すように、メンテナンス時にオイル中のエアを抜くためのエア抜き孔60aが形成されている。エア抜き孔60aは、常時は、注油口31aを閉塞する図示略のキャップに設けられる図示略の棒状部材が挿入されることで閉塞されている。
【0028】
オイル流入管70は、リザーバタンク本体40に設けられている。オイル流入管70は、リザーバロア20に設けられていてもよく、リザーバアッパ30に設けられていてもよい。オイル流入管70は、リザーバタンク本体40に一体に形成されていてもよく、リザーバタンク本体40と別体に形成されてリザーバタンク本体40に固定して取付けられていてもよい。オイル流入管70は、リザーバタンク本体40の内部にオイルを流入させる管である。
【0029】
オイル流出管80は、リザーバタンク本体40に設けられている。オイル流出管80は、リザーバロア20に設けられている。オイル流出管80は、リザーバロア20に一体に形成されていてもよく、リザーバロア20と別体に形成されてリザーバロア20に固定して取付けられていてもよい。オイル流出管80は、
図2に示すように、第1の部屋25にあるオイルをリザーバタンク本体40の外部に流出させる管である。
【0030】
オイル流入管70からリザーバタンク本体40内に流入したオイルは、圧力室61に流入する。圧力室61に流入したオイルは、ストレーナ51を通って第1の部屋25に流入する。第1の部屋25に流入したオイルは、オイル流出管80を通ってリザーバタンク本体40の外部に流出する。
【0031】
ここで、本発明全実施例にわたって共通する作用を説明する。
本発明実施例によれば、上下方向に延びるタンクシール面41と上下方向に延びる中間体シール面55とでリザーバタンク本体40と中間体50との
間をシールしている。そのため、リザーバロア20に対するリザーバアッパ30の上下方向位置が設計上の狙った位置からずれた場合であっても、このずれがリザーバタンク本体40と中間体50との間のシール性に及ぼす影響は無いかまたはあっても無視できる程度である。よって、リザーバロア20に対するリザーバアッパ30の上下方向の位置ずれが、リザーバタンク本体40と中間体50との間のシール性に影響を及ぼすことを従来に比べて抑制できる。
【0032】
中間体50に、オイル流入管70からのオイルが流入する圧力室61を形成するバッフラ60が設けられているため、加圧式(圧力室を形成するバッフラが設けられているタイプ)のリザーバタンク10であっても、上記の作用(リザーバロア20に対するリザーバアッパ30の上下方向の位置ずれがリザーバタンク本体40と中間体50との間のシール性に影響を及ぼすことを抑制可能)を得ることができる。
【0033】
〔実施例1〜4〕
つぎに、本発明実施例1〜4にわたって共通する部分を、たとえば、
図1、
図2を参照して、説明する。
【0034】
本発明実施例1〜4のリザーバタンク10では、
図1に示すように、バッフラ60が中間体50と別体に形成されて中間体50に保持されている。また、リザーバアッパ30は、
図2に示すように、バッフラ60に上方から当接してバッフラ60が中間体50から外れることを防止するバッフラ当接部34を備えている。
【0035】
バッフラ当接部34は、リザーバアッパ30のアッパ側壁部32の内周面に設けられるリブ、段差等からなる。なお、本発明図示例では、バッフラ当接部34がアッパ側壁部32の内周面に周方向に複数設けられるリブからなる場合を示している。バッフラ当接部34は、リザーバアッパ30と別体に形成されてリザーバアッパ30に固定して取付けられていてもよいが、部品点数削減のためにリザーバアッパ30に一体に形成されていることが望ましい。
【0036】
中間体50は、
図1に示すように、上方に開放する箱状である。中間体50は、中間体側壁部53の内側で中間体底壁部54から上方に延びる中間体隔壁部56を備える。中間体隔壁部56は、中間体側壁部53の内側の空間(箱状の中間体50の内側の空間)を、オイル流入管70に近い側の部屋である中間体第1の部屋57と、オイル流入管70から遠い側の部屋である中間体第2の部屋58に隔てる。
【0037】
バッフラ60は、上下方向に全周にわたって延びるバッフラ側壁部62と、バッフラ側壁部62の上部(バッフラ側壁部62の上下方向中央より上方部分)に設けられる天板部63と、を備える。
【0038】
バッフラ60は、バッフラ側壁部62の下端が中間体底壁部54の上面に当接するまで、中間体第1の部屋57に上方から挿入されている。バッフラ60は、中間部第1の部屋57に挿入された後、リザーバアッパ30と固定される前のリザーバロア20に中間体50とともに上方から挿入される。その後、リザーバロア20とリザーバアッパ30とを溶着することで、バッフラ60は、
図2に示すように、リザーバアッパ30のバッフラ当接部34によって中間体第1の部屋57から上方に抜ける(外れる)ことが防止されている。
【0039】
中間体50とバッフラ60の
間は、オイルが圧力室61に流入せずオイルが圧力室61で加圧されなくなることを抑制するために、シールされている。中間体50は、上下方向に延びる中間体第2のシール面59を備えており、バッフラ60は、上下方向に延びるバッフラシール面64を備えており、中間体第2のシール面59とバッフラシール面64とで中間体50とバッフラ60との
間をシールしている。
【0040】
中間体第2のシール面59は、中間体側壁部53の内周面の中間体第1の部屋57に面する部分と、中間体隔壁部56の中間体第1の部屋57に面する部分と、からなる。バッフラシール面64は、バッフラ側壁部62の外周面からなる。
【0041】
本発明実施例1〜4のリザーバタンク10によれば、つぎの作用を得ることができる。
バッフラ60が、中間体50と別体に形成されて中間体50に保持されているため、圧力室61を形成するバッフラ60が設けられていない無加圧式のリザーバタンク10にバッフラ60を追加するだけでリザーバタンク10を加圧式にすることができる。すなわち、リザーバタンク本体40、中間体50、オイル流入管70およびオイル流出管80を、無加圧式のリザーバタンク10と加圧式のリザーバタンク10とで共用でき、コスト上有利である。
【0042】
上下方向に延びる中間体第2のシール面59と上下方向に延びるバッフラシール面64とで中間体50とバッフラ60との
間をシールしている。そのため、リザーバロア20に対するリザーバアッパ30の上下方向位置が設計上の狙った位置からずれた場合であっても、このずれが中間体50とバッフラ60との間のシール性に及ぼす影響は無いかまたはあっても無視できる程度である。よって、リザーバロア20に対するリザーバアッパ30の上下方向の位置ずれが、中間体50とバッフラ60との間のシール性に影響を及ぼすことを従来に比べて抑制できる。
【0043】
つぎに、本発明の各実施例に特有な部分を、説明する。
〔実施例1〕(
図1、
図2)
本発明実施例1では、つぎの場合を示している。
(a)
図2に示すように、オイル流入管70が、リザーバロア20の、ストレーナ51より上方位置に配設されている。
(b)中間体側壁部53にオイル通過孔53aが形成されており、バッフラ側壁部62にオイル通過孔62aが形成されており、オイル流入管70からのオイルがオイル通過孔53a、62aを通って圧力室61に流入できるようになっている。
(c)中間体隔壁部56の上下方向高さ(長さ)は、
図1に示すように、中間体隔壁部56の全体にわたって一定(略一定を含む)であり、中間体側壁部53の上下方向高さ(長さ)と同じ(略同じ)である。
(d)タンクシール面41は、リザーバロア20のロア側壁部22の内周面からなり、中間体シール面55は、中間体側壁部53の外周面からなる。
【0044】
本発明実施例1では、つぎの特有な作用を得ることができる。
中間体隔壁部56の上下方向高さが、中間体隔壁部56の全体にわたって一定であり、中間体側壁部53の上下方向高さと同じであるため、中間体隔壁部56の上下方向高さは中間体隔壁部56の全体にわたって比較的大である。そのため、中間体隔壁部56に切欠き等が設けられている場合に比べて、中間体第2のシール面59の面積を大にすることができ、中間体50とバッフラ60との
間のシール性上有利である。
【0045】
〔実施例2〕(
図3〜
図5)
本発明実施例2では、つぎの場合を示している。
(a)
図3に示すように、オイル流入管70が、リザーバロア20の、ストレーナ51より上方位置に配設されている。
(b)中間体側壁部53にオイル通過孔53aが形成されており、バッフラ側壁部62にオイル通過孔62aが形成されており、オイル流入管70からのオイルがオイル通過孔53a、62aを通って圧力室61に流入できるようになっている。
(c)
図4、
図5に示すように、中間体隔壁部56に、切欠き部56aが設けられている。
(d)中間体50に、オイル流入管70を通ってきたオイルの流れの向きを水平面内で90度(略90度を含む)変える整流リブ53bが設けられている。
(e)タンクシール面41は、
図3に示すように、リザーバロア20のロア側壁部22の内周面からなり、中間体シール面55は、中間体側壁部53の外周面からなる。
【0046】
本発明実施例2では、つぎの特有な作用を得ることができる。
中間体50に整流リブ53bが設けられているため、整流リブ53bが設けられていない場合に比べて、リザーバタンク10が無加圧式である場合(バッフラ60が設けられていない場合)に、オイル流入管70を流れてきたオイルが中間体隔壁部56に衝突しにくくなる。そのため、整流リブ53bが設けられていない場合に比べて、オイル流入管70を流れてきたオイルが中間体隔壁部56に衝突して泡立つことを抑制できる。
【0047】
中間体隔壁部56に切欠き部56aが設けられているため、中間体隔壁部56に切欠き部56aが設けられていない場合に比べて、リザーバタンク10が無加圧式である場合(バッフラ60が設けられていない場合)に、オイル流入管70を流れてきたオイルが中間体隔壁部56に衝突しにくくなる。そのため、中間体隔壁部56に切欠き部56aが設けられていない場合に比べて、オイル流入管70を流れてきたオイルが中間体隔壁部56に衝突して泡立つことを抑制できる。
【0048】
〔実施例3〕(
図6、
図7)
本発明実施例3では、つぎの場合を示している。
(a)オイル流入管70の全部または一部が、
図7に示すように、リザーバロア20の、ストレーナ51より下方位置に配設されている。リザーバロア20に、第1の部屋25内でオイル流入管70からのオイルを上方に導く流路形成壁27が設けられている。
(b)中間体底壁部54に、オイル通過孔54aが形成されており、オイル流入管70からリザーバタンク本体40内に流入し流路形成壁27にて上方に導かれたオイルがオイル通過孔54aを通って圧力室61に流入できるようになっている。
(c)中間体隔壁部56の上下方向高さ(長さ)は、
図6に示すように、中間体隔壁部56の全体にわたって一定(略一定を含む)であり、オイル通過孔54aが形成されている部分を除いた中間体側壁部53の上下方向高さ(長さ)と同じ(略同じ)である。
(d)タンクシール面41は、
図7に示すように、ロア側壁部22の内周面と、流路形成壁27の上下方向に延びる面と、からなる。中間体シール面55は、中間体側壁部53の外周面と、中間体底壁部54に設けられ流路形成壁27に接触する段差部54cの上下方向に延びる面と、からなる。
【0049】
本発明実施例3では、つぎの特有な作用を得ることができる。
中間体隔壁部56の上下方向高さが、中間体隔壁部56の全体にわたって一定であり、オイル通過孔54aが形成されている部分を除いた中間体側壁部53の上下方向高さと同じであるため、中間体隔壁部56の上下方向高さは中間体隔壁部56の全体にわたって比較的大である。そのため、中間体隔壁部56に切欠き等が設けられている場合に比べて、中間体第2のシール面59の面積を大にすることができ、中間体50とバッフラ60との間
のシール性上有利である。
【0050】
〔実施例4〕(
図8)
本発明実施例4では、つぎの場合を示している。
(a)オイル流入管70の全部または一部が、リザーバロア20の、ストレーナ51より下方位置に配設されている。リザーバロア20に、第1の部屋25内でオイル流入管70からのオイルを上方に導く流路形成壁27が設けられている。
(b)中間体底壁部54に、オイル通過孔54aが形成されており、オイル流入管70からリザーバタンク本体40内に流入し流路形成壁27にて上方に導かれたオイルがオイル通過孔54aを通って圧力室61に流入できるようになっている。
(c)中間体隔壁部56に、切欠き部56aが設けられている。
(d)中間体50に、オイル通過孔54aを通ってきたオイルの流れの向きを上方から90度(略90度を含む)変えて水平方向にする整流リブ54bが設けられている。
(e)タンクシール面41は、ロア側壁部22の内周面と、流路形成壁27の上下方向に延びる面と、からなる。中間体シール面55は、中間体側壁部53の外周面と、中間体底壁部54に設けられ流路形成壁27に接触する図示略のリブの上下方向に延びる面と、からなる。
【0051】
本発明実施例4では、つぎの特有な作用を得ることができる。
中間体50に整流リブ54bが設けられているため、リザーバタンク10が無加圧式である場合(バッフラ60が設けられていない場合)に、オイル通過孔54aを通ってきたオイルの流れの向きを水平方向に変えることができる。そのため、整流リブ54bが設けられていない場合に比べて、リザーバタンク10が無加圧式である場合(バッフラ60が設けられていない場合)に、オイルを円滑にストレーナ51を通過させることができる。
【0052】
中間体隔壁部56に切欠き部56aが設けられているため、中間体隔壁部56に切欠き部56aが設けられていない場合に比べて、リザーバタンク10が無加圧式である場合(バッフラ60が設けられていない場合)に、整流リブ54bで流れの向きが変えられたオイルが中間体隔壁部56に衝突しにくくなる。そのため、中間体隔壁部56に切欠き部56aが設けられていない場合に比べて、オイルが中間体隔壁部56に衝突して泡立つことを抑制できる。
【0053】
〔実施例5〕(
図9〜
図12)
本発明実施例5では、つぎの場合を示している。
(a)
図9に示すように、バッフラ60が中間体50と一体に形成されている。バッフラ60は、中間体底壁部54から上方に延びる上方延び部65と、上方延び部65の上端部から水平方向(略水平方向を含む)に延びる水平方向延び部66と、を備える。
(b)オイル流入管70の全部または一部が、リザーバロア20の、ストレーナ51より下方位置に配設されている。リザーバロア20に、第1の部屋25内でオイル流入管70からのオイルを上方に導く流路形成壁27が設けられている。
(c)タンクシール面41は、ロア側壁部22の内周面と、流路形成壁27の上下方向に延びる面と、からなる。中間体シール面55は、中間体側壁部53の外周面と、中間体底壁部54に設けられ流路形成壁27に接触する中間体リブ54dの上下方向に延びる面と、からなる。
【0054】
本発明実施例5では、つぎの特有な作用を得ることができる。
バッフラ60が、中間体50に一体に形成されているため、バッフラ60が中間体50と別体に形成される場合に比べて、加圧式のリザーバタンク10の部品点数を削減できる。
【0055】
バッフラ60が中間体50と一体に形成されているため、バッフラ60が中間体50と別体に形成される場合と異なり、バッフラ60と中間体50との間のシールは不要である。そのため、バッフラ60と中間体50との間にシールを要する場合に比べて、軽量化を図ることができる。