(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0008】
耐熱性不織布は、多層複合材または積層体の表面とすることができる。例えば、耐熱性不織布は、その場で作製された少なくとも2つのメルトブロー層を含む多層複合材または積層体とすることができる。各層は、伸長性、弾性または非弾性とすることができる。各メルトブロー層は、同一でありまたは異なる1つまたは複数の樹脂を含むことができる。任意の所与の層に適した樹脂はまた、選択された樹脂およびこれらの相対的含量に応じて、生成したブレンドを伸長性、非弾性または弾性とすることができるように、各樹脂が伸長性、非弾性または弾性である、2つ以上の樹脂のブレンドとすることができる。
1つまたは複数の実施形態において、耐熱性不織布は、1つまたは複数の織布層をさらに含むことができる。1つまたは複数の実施形態において、耐熱性不織布は、1つまたは複数のスパンレース層、スパンボンド層、スパンレイド層、布地層、エアレイド層、パルプ層、高吸収ポリマー(複数可)(「SAP」)層および/またはフィルム層をさらに含むことができる。好ましくは、少なくとも2つのメルトブロー層は、互いに近くに配置し、存在する場合、1つまたは複数の織布層、スパンレース層、スパンボンド層、スパンレイド層、布地層、エアレイド層、パルプ層、SAP層、および/またはフィルム層を、他のメルトブロー層の上または間に配置する。
【0009】
本明細書で使用する場合、「複合材」または「織物」は、空気の通過を防止はしても、停止しないような厚さを有する、好ましくは平坦ではあるが、屈曲可能さもなければ成形可能な構造体であり、この構造体は、これらが構造体を形成するように、化学結合、溶融接着または製織(機械的連結)を介して一緒に結合している繊維から作製される。本明細書で使用する場合、「繊維」とは、その長さがその直径または幅より極めて大きな材料であり、その平均直径は、約5〜250μmであり、天然および/または合成物質を含む。
本明細書で使用する場合、「弾性」であると称される材料、樹脂、繊維、および/または織物は、100%の変形後少なくとも70%再生することができるものである。本明細書で使用する場合、「非弾性」であると称される物質、樹脂、繊維および/または織物は、100%の変形後20%未満再生することができものである。本明細書で使用する場合、「伸長性」であると称される材料、樹脂、繊維および/または織物は、ASTM D412で決定されているように、100%変形後20%〜70%再生することができるものである。伸長性の材料および織物は、当技術分野で周知であり、1つの例として、例えば米国特許第5,523,141号に記載されているように、伸長性である材料から形成されたものまたは力学的に織物(天然または合成)を歪曲しまたはねじることにより形成されたものである。
【0010】
適切な樹脂は、セルロース系材料、ナイロン、ポリアセタール、ポリアルキレンナフタレート、ポリエステル、コポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド(polyamids)、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリオレフィンホモポリマー、ポリオレフィンコポリマー、アクリル、およびこれらのブレンドとすることができ、またはこれらを含むことができる。他に述べられていない限り、「コポリマー」という用語は、2つ以上のモノマーから誘導されるポリマー(ランダム、ブロック、またはグラフトの分布で並べることができるターポリマー、テトラポリマーなどを含む)を意味し、「ポリマー」という用語は、1つまたは複数の異なるモノマーの繰り返し単位を有する任意の炭素含有化合物を指す。
【0011】
好ましいセルロース系材料は、レーヨンおよびビスコースを含む。好ましいポリアセタールは、ポリオキシメチレンコポリマーである。好ましいポリエステルとして、ポリオレフィン−テレフタレートおよびポリアルキレンテレフタレート、例えばポリ(エチレンテレフタレート)(PET)、ポリ(ブチレンテレフタレート)(PBT)、およびポリ(シクロヘキサンジメチレンテレフタレート)(PCT)などが挙げられる。
好ましいポリオレフィンは、これらだけには限定されないが、2〜8個の炭素原子を有するモノマー、例えばエチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブチレン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、5−メチル−1−ヘキセン、これらの混合物、ならびに(メタ)アクリレートおよび/またはビニルアセテートとのこれらのコポリマーを含めたモノオレフィンモノマーから調製することができる。他の適切なポリオレフィンとして、1つまたは複数のプロピレンホモポリマー(100質量%のプロピレン由来のユニット)、プロピレンコポリマー、プロピレン−α−オレフィンコポリマー、ポリプロピレンインパクトコポリマー(ICP)、ランダムなコポリマー(RCP)線状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、エチレンブロックコポリマー(例えば、Infuse(商標)オレフィンブロックコポリマー)、スチレン系ブロックコポリマー(例えば、Kraton(商標)スチレン系コポリマー)、エチレンビニルアセテート、ウレタン、ポリエステルおよびこれらのブレンドを挙げることができる。特定の具体的な伸長性樹脂として、ポリアクリロニトリル、ポリブチレンテレフタレート、PET、PCTポリアミド、および/またはアクリルを挙げることができる。
【0012】
本明細書で使用する場合、「ポリプロピレン」は、プロピレンホモポリマー、またはプロピレンのコポリマー、またはプロピレンホモポリマーとコポリマーのいくつかの混合物を指す。特定の実施形態において、本明細書中に記載されているポリプロピレンは、主に結晶であり、よってポリプロピレンは、110℃または115℃または130℃を超える融点(T
m)を有し得る。「結晶」という用語は、本明細書で使用する場合、高い程度の分子間および分子内の整列を有するようなポリマーを特徴づけられる。特定の実施形態においてポリプロピレンは、示差走査熱量測定(DSC)分析で測定した場合、60J/gまたは70J/gまたは80J/gを超える融解熱(H
f)を有する。H
fは、ポリプロピレンの組成に依存し、一番高い次元のポリプロピレンに対する熱エネルギーは、189J/gであると推定される。すなわち、100%結晶化度は、189J/gのH
fと同じである。ポリプロピレンホモポリマーは、コポリマーまたはホモポリマーとコポリマーのブレンドより高いH
fを有することになる。
【0013】
特定の実施形態において、ポリプロピレン(複数可)は、アイソタクチックとすることができる。ポリプロピレンにおけるプロピレン配列のアイソタクチシティーは、望ましい触媒組成物を選択して重合により達成することができる。
13C NMRで測定し、メソダイアッド含有量として表現したポリプロピレンのアイソタクチシティーは、90%(メソダイアッド[m]>0.90)を超え、または米国特許第4,950,720号において、特定の実施形態において、
13C NMRで測定されたように95%または97%または98%を超える。別の方式で表現した場合、
13C NMRで測定し、ペンタッド含有量として表現したポリプロピレンのアイソタクチシティーは、特定の実施形態において93%または95%または97%を超える。
【0014】
ポリプロピレンは、組成において、広く異なることができる。例えば、他のモノマーの10質量%以下を含有する、すなわち、少なくとも90質量%のプロピレンを含有する、実質的にアイソタクチックのポリプロピレンホモポリマーまたはプロピレンコポリマーを使用することができる。さらに、ポリプロピレンは、グラフトまたはブロックコポリマーの形態で存在することができ、ポリプロピレンのブロックは、グラフトまたはブロックコポリマーが、立体規則性のプロピレン配列の特徴である、110℃または115℃または130℃より上の鋭い融点を有する限り、プロピレン−α−オレフィンコポリマー(以下に記載されている)と実質的に同じ立体規則性を有する。
ポリプロピレンは、本明細書中に記載されているようにホモポリプロピレン、および/またはランダム、および/またはブロックコポリマーの組合せとすることができる。ポリプロピレンがランダムコポリマーの場合、コポリマー中のα−オレフィン由来のユニットのパーセンテージは、一般的にポリプロピレンの5質量%まで、別の実施形態において0.5質量%〜5質量%、さらに別の実施形態において1質量%〜4質量%である。好ましいコモノマーは、エチレンまたは4〜12個の炭素原子を含有するα−オレフィンから誘導される。1つ、2つ以上のコモノマーをプロピレンと共重合することができる。例示的α−オレフィンは、エチレン;1−ブテン;1−ペンテン−2−メチル−1−ペンテン−3−メチル−1−ブテン;1−ヘキセン−3−メチル−1−ペンテン−4−メチル−1−ペンテン−3,3−ジメチル−1−ブテン;1−ヘプテン;1−ヘキセン;1−メチル−1−ヘキセン;ジメチル−1−ペンテン;トリメチル−1−ブテン;エチル−1−ペンテン;1−オクテン;メチル−1−ペンテン;ジメチル−1−ヘキセン;トリメチル−1−ペンテン;エチル−1−ヘキセン;1−メチルエチル−1−ペンテン;1−ジエチル−1−ブテン;プロピル−1−ペンテン;1−デセン;メチル−1−ノネン;1−ノネン;ジメチル−1−オクテン;トリメチル−1−ヘプテン;エチル−1−オクテン;メチルエチル−1−ブテン;ジエチル−1−ヘキセン;1−ドデセン;および1−ヘキサドデセンからなる群から選択することができる。
【0015】
ポリプロピレンの質量平均分子量(Mw)は、50,000g/モル〜3,000,000g/モルの間、または別の実施形態において90,000g/モル〜500,000g/モルとすることができ、分子量分布(MWD、Mw/Mn)は、1.5〜2.5;または3.0〜4.0;または5.0〜20.0の範囲内にある。ポリプロピレンは、10dg/分〜15dg/分;または18dg/分〜30dg/分;または35dg/分〜45dg/分;または40dg/分〜50dg/分の範囲のMFR(2.16kg/230℃)を有することができる。
「ランダムポリプロピレン」(「RCP」)という用語は、本明細書で使用する場合、9質量%まで、好ましくは2質量%〜8質量%のαオレフィンコモノマーを有するプロピレンの単相コポリマーを大まかに意味する。好ましいαオレフィンコモノマーは、2個の炭素原子または4〜12個の炭素原子を有する。好ましくは、αオレフィンコモノマーはエチレンである。
【0016】
プロピレンインパクトコポリマー(「ICP」)は、不均質であり、インパクトコポリマーの総質量に対して、70〜95質量%のホモポリプロピレンの第一相と、5質量%〜30質量%のエチレン−プロピレンゴムの第二相とを含むことができる。プロピレンインパクトコポリマーは、インパクトコポリマーの総質量に対して、78質量%〜95質量%のホモポリプロピレンと、5質量%〜22質量%のエチレン−プロピレンゴムとを含むことができる。特定の実施形態において、インパクトコポリマーは、インパクトコポリマーの総質量に対して、90質量%〜95質量%のホモポリプロピレンと、5質量%〜10質量%のエチレン−プロピレンゴムとを含むことができる。
【0017】
本明細書中に記載されているポリプロピレンを調製するための方法について特に限定はない。しかし、例えばポリマーは、単一段階反応器または多段階反応器内でのプロピレンの単独重合により得たプロピレンホモポリマーである。コポリマーは、4〜20個の炭素原子を有するプロピレンおよびエチレンまたはα−オレフィンを、単一段階反応器または多段階反応器内で共重合することによって得ることができる。重合方法として、任意の適切な触媒、例えば伝統的なZiegler−Natta触媒または単一部位触媒、メタロセン触媒系、またはこれらの組合せ、例えばバイメタル(すなわち、Ziegler−Nattaとメタロセン)担持の触媒系などを使用した、高圧、スラリー、ガス、バルク、または溶液相、またはこれらの組合せが挙げられるが、これらに限らない。
【0018】
例示的な商業用ポリプロピレンとして、Achieve(商標)ポリマー(ExxonMobil Chemical Company、Baytown、TX)のファミリーが挙げられる。Achieveポリマーは、メタロセン触媒系を使用して生成される。特定の実施形態において、メタロセン触媒系は、狭い分子量分布のポリマーを生成する。MWDは通常、1.5〜2.5の範囲である。しかし、より広範なMWDポリマーを、複数の反応器を用いた工程で生成することができる。異なるMWポリマーを、各反応器内で生成することによって、MWDを広げることができる。Achieve 3854などのAchieveポリマー、すなわち、24dg/分のMFRを有するホモポリマーを、本明細書中に記載されているブレンド構成成分として使用することができる。あるいは、Achieveポリマー、例えばAchieve 6936G1など、すなわち1550dg/分のMFRホモポリマーは、本明細書中に記載されているブレンド構成成分として使用することができる。他のポリプロピレンのランダムコポリマーおよびインパクトコポリマーも使用することができる。ポリプロピレンMFRの選択を、ブレンド、特に対向層の組成物の最終MFRを調整する手段として使用することができる。本明細書中に記載されているポリプロピレンのいずれかを、制御されたレオロジーにより改質することによって、当技術分野で知られているように、スピン性能を向上させることができる。
【0019】
「プロピレン−α−オレフィンコポリマー」は、プロピレン由来のユニットおよび1つまたは複数のエチレン由来のユニットまたはC
4−C
10α−オレフィンおよび任意選択の1つまたは複数のジエン由来のユニットのコポリマーであり、比較的弾性であり、および/または弾性の(極限伸びは、500%超から)不織布繊維および織物を形成する。このコポリマーの全コモノマー含有量は、一実施形態において5〜35質量%の範囲である。ある実施形態において、複数のコモノマーが存在する場合、ある特定のコモノマーの含量は、5質量%未満であってよいが、合わせたコモノマー含有量は、5質量%超からである。プロピレン−α−オレフィンコポリマーは、任意の数の異なるパラメータにより記載することができ、これらのパラメータは、プロピレン−α−オレフィンコポリマーに対して本明細書中に記載されているような、任意の望ましい下限と共に、任意の望ましい上限で構成される数値的な範囲を含むことができる。
プロピレン−α−オレフィンコポリマーは、プロピレンのターポリマー、プロピレンのブロックコポリマー(コモノマー由来のユニットが長い配列に沿って生じる)、インパクトコポリマー、ランダムポリプロピレン、ランダムコポリマー(コモノマー由来のユニットがポリマーバックボーンに沿ってランダムに分布)、またはこれらの混合物であってよい。コポリマーにおけるランダム性または「ブロック性」の存在は、当技術分野で公知であり、例えば、18J. Poly. Sci.: Poly. Lett. Ed. 389-394 (1980)に記載されているように、
13C NMRで測定することができる。
【0020】
特定の実施形態において、プロピレン−α−オレフィンコポリマーは、エチレンまたはC
4−C
10α−オレフィン由来のユニット(または「コモノマー由来のユニット」)を、5質量%または7質量%または8質量%または10質量%から18質量%または20質量%または25質量%または32質量%または35質量%までのコポリマーの範囲で含むことができる。プロピレン−α−オレフィンコポリマーはまた、2つの異なるコモノマー由来のユニットを含むことができる。また、これらのコポリマーおよびターポリマーは、以下に記載されているようなジエン由来のユニットを含むことができる。ある特定の実施形態において、プロピレン−α−オレフィンコポリマーは、プロピレン由来のユニットおよびエチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、および1−オクテンから選択されるコモノマーユニットを含む。より特定の実施形態において、コモノマーはエチレンであり、よってプロピレン−α−オレフィンコポリマーはプロピレン−エチレンコポリマーである。
【0021】
プロピレン−α−オレフィンコポリマーは、1つまたは複数のプロピレン−α−オレフィン−ジエンターポリマーまたはプロピレン−ジエンコポリマーであってよく、またはこれらを含んでもよい。例えば、プロピレン−α−オレフィンコポリマーは、1つまたは複数のジエンとプロピレンを重合することによって調製することができる。少なくとも1つの他の具体的な実施形態において、プロピレン−α−オレフィンコポリマーは、プロピレンを、エチレンおよび/または少なくとも1つのC
4−C
20α−オレフィン、またはエチレンと少なくとも1つのC
4−C
20α−オレフィンおよび1つまたは複数のジエンとの組合せと重合することによって調製することができる。1つまたは複数のジエンは、共役でも、非共役でもよい。好ましくは、1つまたは複数のジエンは、非共役である。
【0022】
コモノマーは、直鎖でも分枝でもよい。好ましい直鎖コモノマーとして、エチレンまたはC
4−C
8α−オレフィン、より好ましくはエチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、および1−オクテン、さらにより好ましくはエチレン、または1−ブテンが挙げられる。好ましい分枝のコモノマーとして、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、および3,5,5−トリメチル−1−ヘキセンが挙げられる。1つまたは複数の実施形態において、コモノマーは、スチレンを含むことができる。
例示的ジエンとして、5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB);1,4−ヘキサジエン;5−メチレン−2−ノルボルネン(MNB);1,6−オクタジエン;5−メチル−1,4−ヘキサジエン;3,7−ジメチル−1,6−オクタジエン;1,3−シクロペンタジエン;1,4−シクロヘキサジエン;ビニルノルボルネン(VNB);ジシクロペンタジエン(dicyclopendadiene)(DCPD);およびこれらの組合せを挙げることができるがこれらに限らない。好ましくは、ジエンはENBである。
【0023】
プロピレン−α−オレフィンコポリマーを生成するための好ましい方法および触媒は、米国公開第2004/0236042号および国際公開第05/049672号および米国特許第6,881,800号の中に見出され、これらはすべて本明細書中に参照により組み込まれている。ピリジンアミン錯体、例えばPCT国際公開第03/040201号に記載されているものなどはまた、本明細書中で有用なプロピレン−α−オレフィンコポリマーを生成するのに有用である。触媒は流動性錯体を含むことができ、この流動性錯体は、米国特許第6,559,262号のような、立体規則性の所望の中断を得るための周期性の分子内再配置を行う。触媒は、プロピレン挿入に対して混合した影響を有する立体剛性の錯体とすることができる。Rieger、欧州特許第1070087号を参照されたい。欧州特許第1614699号に記載されている触媒はまた、本発明に適したバックボーンの生成のために使用することもできた。
プロピレン−α−オレフィンコポリマーは、ポリマーの質量に対して、質量パーセントベースで、およそ60質量%からおよそ99.7質量%、より好ましくはおよそ60質量%からおよそ99.5質量%、より好ましくはおよそ60質量%からおよそ97質量%、より好ましくはおよそ60質量%からおよそ95質量%の平均プロピレン含有量を有することができる。一実施形態において、この残部は、ジエンを含む。別の実施形態において、この残部は、1つまたは複数のジエンおよび前に記載したα−オレフィンの1つまたは複数を含む。他の好ましい範囲は、ポリマー質量に対して、およそ80質量%からおよそ95質量%のプロピレン、より好ましくはおよそ83質量%からおよそ95質量%のプロピレン、より好ましくはおよそ84質量%からおよそ95質量%のプロピレン、より好ましくはおよそ84質量%からおよそ94質量%のプロピレンである。
【0024】
好ましくは、プロピレン−α−オレフィンコポリマーは、ポリマー質量に対して、およそ0.2質量%からおよそ24質量%、より好ましくはおよそ0.5質量%からおよそ12質量%、より好ましくはおよそ0.6質量%からおよそ8質量%、より好ましくはおよそ0.7質量%からおよそ5質量%の非共役ジエンを含む。他の実施形態では、ジエン含有量は、ポリマー質量に対して、およそ0.2質量%からおよそ10質量%、より好ましくはおよそ0.2質量%からおよそ5質量%、より好ましくはおよそ0.2質量%からおよそ4質量%、好ましくはおよそ0.2質量%からおよそ3.5質量%、好ましくはおよそ0.2質量%からおよそ3.0質量%、好ましくはおよそ0.2質量%からおよそ2.5質量%の範囲である。本明細書中の上記または他の1つまたは複数の実施形態において、プロピレン−α−オレフィンコポリマーは、およそ0.5質量%からおよそ4質量%、より好ましくはおよそ0.5質量%からおよそ2.5質量%、より好ましくはおよそ0.5質量%からおよそ2.0質量%の含量のENBを含む。
【0025】
他の実施形態では、プロピレン−α−オレフィンコポリマーは、好ましくは上述した範囲のうちの1つまたは複数の範囲のプロピレンおよびジエンを含み、この残部は、1つまたは複数のC
2および/またはC
4−C
20オレフィンを含む。一般的に、これは全部で、ポリマー質量に対して、好ましくはおよそ5質量%からおよそ40質量%の1つまたは複数のC
2および/またはC
4−C
20のオレフィンを含むプロピレン−α−オレフィンコポリマーに達することになる。C
2および/またはC
4−C
20オレフィンが存在する場合、ポリマー内のこれらオレフィンを合わせた含量は、好ましくは少なくともおよそ5質量%であり、これは本明細書中に記載されている範囲に入る。1つまたは複数のα−オレフィンに対する他の好ましい範囲として、およそ5質量%からおよそ35質量%、より好ましくはおよそ5質量%からおよそ30質量%、より好ましくはおよそ5質量%からおよそ25質量%、より好ましくはおよそ5質量%からおよそ20質量%、より好ましくはおよそ5質量%からおよそ17質量%、より好ましくはおよそ5質量%からおよそ16質量%が挙げられる。
【0026】
特定の実施形態において、プロピレン−α−オレフィンコポリマーは、
13C NMRで測定した場合、75%または80%または82%または85%または90%超からの3つのプロピレンユニットのトリアッド立体規則性を有する。一実施形態において、トリアッド立体規則性は、50%から99%、別の実施形態において60%から99%、さらに別の実施形態において75%から99%、さらに別の実施形態において80%から99%、さらに別の実施形態において60%から97%の範囲内である。トリアッド立体規則性は、以下の通り測定される:本明細書中で「m/r」として表現される立体規則性インデックスは、
13C NMRにより測定される。立体規則性インデックスm/rは、H. N. Cheng, “
13C NMR Analysis of Ethylene-Propylene Rubbers,”in Vol. 17, Issue 10, MACROMOLECULES, pp. 1950-1955 (1984年10月)で定義された通りに計算する。「m」または「r」の記号表示は、隣接するプロピレン基のペアの立体化学を表現し、「m」はメソを、「r」はラセミを示す。1.0のm/r比は一般的にシンジオタクチックポリマーを表現し、2.0のm/r比はアタクチック材料を表現している。アイソタクチックの材料は、理論的に、無限大に接近する比を有してよく、多くの副生成物のアタクチックポリマーは、十分なアイソタクチックの含有量を有することで、その結果、比は50を超える。プロピレン−α−オレフィンコポリマーの実施形態は、4または6から8または10または12までの範囲の立体規則性インデックスm/rを有する。
【0027】
特定の実施形態において、プロピレン−α−オレフィンコポリマーは、本明細書中に記載されているDSC手順に従い測定した0.5または1または5J/gから35または40または50または65または75J/gまでの範囲のH
fを有する。特定の実施形態において、H
f値は、75または65または55J/g未満からである。
特定の実施形態において、プロピレン−α−オレフィンコポリマーは、0.5%から40%、別の実施形態において1%から30%、さらに別の実施形態において5%から25%の範囲内のパーセント結晶化度を有し、ここで「パーセント結晶化度」は、本明細書中に記載されているDSC手順に従い測定される。(一番高い次元のポリプロピレンに対する熱エネルギーは、189J/g(すなわち、100%結晶化度は、189J/gと等しい)と推測される。)別の実施形態において、プロピレン−α−オレフィンコポリマーは、40%または25%または22%または20%未満からのパーセント結晶化度を有する。
特定の実施形態において、プロピレン−α−オレフィンコポリマーは、DSCで測定した場合、単一ピークの融解転移を有する。特定の実施形態において、プロピレン−α−オレフィンコポリマーは、90℃未満からの第1のピーク融解転移を有し、およそ110℃超から広範な溶融転移の終点を有する。最大T
mは、試料の溶融範囲内の最大の熱吸収温度として定義される。しかし、プロピレン−α−オレフィンコポリマーは、主要ピークの近くの第2の溶融ピーク、および/または溶融転移の終点を示すこともあるが、本明細書中の目的のためには、このような第2の溶融ピークは一緒に、単一の融点としてみなされ、これらピークの最高点が、プロピレン−α−オレフィンコポリマーのT
mと考えられる。プロピレン−α−オレフィンコポリマーは、特定の実施形態において70または80または90または100または105℃未満からのピーク融点(T
m)を有し、他の実施形態において、10または15または20または25から65または75または80または95または105℃の範囲内にある。
【0028】
DSC測定の手順は以下の通りである。およそ0.5グラムのポリマーを秤量し、バッキングシートとして「DSC金型」およびMylar(商標)を使用して、およそ140℃〜150℃で、およそ15〜20ミル(およそ381〜508μm)の厚さに圧縮する。圧縮したパッドは、空気中に吊るして周辺温度まで冷却させておく(Mylarは取り外さなかった)。圧縮したパッドは、室温でおよそ8日間アニーリングする(およそ23℃〜25℃)。この期間の終わりに、穿孔機ダイを使用して圧縮したパッドからおよそ15〜20mgのディスクを取り、10マイクロリットルのアルミニウムの試料パンの中に置く。示差走査熱量計(Perkin Elmer Pyris 1 Thermal Analysis System)内に試料を置き、およそ−100℃に冷却する。試料をおよそ10℃/分で加熱して、最終温度がおよそ165℃に達する。試料の溶融ピークの下の領域として記録された熱出力は、融解熱の尺度であり、ポリマー1グラム当たりのジュール(J/g)で表現することができ、Perkin Elmer Systemにより自動的に計算することができる。これらの条件下、溶融プロファイルは、2つの最高点を示すが、最高温度での最高点を、温度の関数として増加するポリマーの熱容量に対するベースライン測定に対して、試料の溶融範囲内での融点として取り入れた。
【0029】
特定の実施形態において、プロピレン−α−オレフィンコポリマーは、ASTM D−1505試験法により室温で測定した値である、0.840g/cm
3〜0.920g/cm
3、別の実施形態において、0.845g/cm
3〜0.900g/cm
3、さらに別の実施形態において、0.850g/cm
3〜0.890g/cm
3の範囲の密度を有する。
特定の実施形態において、プロピレン−α−オレフィンコポリマーは、10または20から80または90のショアAの範囲のショアA硬さ(ASTM D2240)を有する。さらに別の実施形態において、プロピレン−α−オレフィンコポリマーは、500%、1,000%または2,000%を超える極限伸び(ASTM−D412)を有する。プロピレン−α−オレフィンコポリマーはまた、およそ300%、400%、または500%の低い範囲から、およそ800%、1,200%、1,800%、2,000%、または3,000%までの高い範囲の極限伸び(ASTM−D412)を有することができる。
【0030】
特定の実施形態において、プロピレン−α−オレフィンコポリマーは、20,000〜5,000,000g/モル、別の実施形態において50,000〜1,000,000g/モル、さらに別の実施形態において70,000〜400,000g/モルの範囲内のMw値を有する。別の実施形態において、プロピレン−α−オレフィンコポリマーは、4,500〜2,500,000g/モル、20,000〜250,000g/モル、さらに別の実施形態において50,000〜200,000g/モルの範囲内の数平均分子量(Mn)値を有する。さらに別の実施形態において、プロピレン−α−オレフィンコポリマーは、20,000〜7,000,000g/モル、別の実施形態において100,000〜700,000g/モル、さらに別の実施形態において140,000〜500,000g/モルの範囲内のz−平均分子量(Mz)値を有する。
【0031】
特定の実施形態において、望ましい分子量(したがって、望ましいMFR)は、プロピレン−α−オレフィンコポリマーをビスブレーキングすることによって達成される。「ビスブレーキングされたプロピレン−α−オレフィンコポリマー」(当技術分野では「制御されたレオロジー」または「CR」としても公知である)とは、ビスブレーキング剤がポリマー鎖をバラバラにするように、ビスブレーキング剤で処理したコポリマーである。ビスブレーキング剤の非限定的な例として、ペルオキシド、ヒドロキシルアミンエステル、および他の酸化剤およびフリーラジカル生成剤が挙げられる。別の言い方をすれば、このビスブレーキングされたコポリマーは、ビスブレーキング剤とコポリマーの反応生成物であってよい。具体的には、ビスブレーキングされたプロピレン−α−オレフィンコポリマーとは、処理前のMFR値に対して、そのMFRが、一実施形態において、少なくとも10%、別の実施形態において少なくとも20%増加するようにビスブレーキング剤で処理されたものである。
【0032】
特定の実施形態において、プロピレン−α−オレフィンコポリマーのMWDは、特定の実施形態において、1.5または1.8または2.0から3.0または3.5または4.0または5.0または10.0までの範囲内である。Mn、MzおよびMwおよびMWDを決定するための技法は、以下の通りであり、21 MACROMOLECULES 3360(1988)のVerstateらによる通りである。本明細書中に記載されている条件は、公開された試験条件より優先される。Mn、MzおよびMw、およびMWDは、Chromatix KMX−6オンライン光散乱測光器を備えたWaters 150 ゲルパーミエーションクロマトグラフを使用して測定する。このシステムは、移動相として1,2,4−トリクロロベンゼンを用いて135℃で使用した。Showdex(商標)(Showa−Denko America、Inc.)ポリスチレンゲルカラム802、803、804および805を使用する。この技法は、LIQUID CHROMATOGRAPHY OF POLYMERS AND RELATED MATERIALS III 207 (J. Cazes ed., Marcel Dekker, 1981)において論じられている。カラムスプレッディングに対する修正は利用しなかった。しかし、一般的に認められた基準、例えば、National Bureau of Standards、Polyethylene(SRM1484)およびアニオン性として生成された水素化ポリイソプレン(エチレン−プロピレンの交互コポリマー)についてのデータから、Mw/MnまたはMz/Mwについてのこのような修正は、0.05ユニット未満であることが実証されている。Mw/Mnは、溶出時間と分子量の関係から計算し、これに対してMz/Mwは、光散乱測光器を使用して評価した。数値的分析は、LDC/Milton Roy−Riviera Beach、Flaから入手可能な、市販のコンピュータソフトウエアGPC2、MOLWT2を使用して遂行することができる。
【0033】
本明細書中に記載されているプロピレン−α−オレフィンコポリマーは、ポリプロピレンの生成に対して知られている任意の触媒および/または工程を使用して生成することができる。特定の実施形態において、プロピレン−α−オレフィンコポリマーは、PCT国際公開第02/36651号、米国特許第6,992,158号および/またはPCT国際公開第00/01745号における手順に従い調製したコポリマーを含むことができる。プロピレン−α−オレフィンコポリマーを生成するための好ましい方法は、米国特許公開第2004/0236042号および米国特許第6,881,800号において見出される。好ましいプロピレン−α−オレフィンコポリマーは、VISTAMAXX(商標)(ExxonMobil Chemical Company、Houston、TX、USA)およびVERSIFY(商標)(The Dow Chemical Company、Midland、Michigan、USA)、特定のグレードのTAFMER(商標)XMまたはNOTIO(商標)(Mitsui Company、Japan)、特定のグレードのLMPO(商標)、Idemitsu製、または特定のグレードのSOFTELL(商標)(Lyondell Basell Polyolefine GmbH、Germany)の商標名で、商業的に入手可能である。エチレンベースのポリオレフィンブロックコポリマーの商業的な例は、Dow ChemicalからのINFUSE(商標)オレフィンブロックコポリマーである。
【0034】
1つまたは複数の実施形態において、メルトブロー樹脂は、以下とすることができ、または以下を含むことができる:天然ゴム(NR)、合成ポリイソプレン(IR)、ブチルゴム(イソブチレンとイソプレンのコポリマー、IIR)、ハロゲン化したブチルゴム(クロロ−ブチルゴム(CIIR)、ブロモ−ブチルゴム(BIIR))、ポリブタジエン(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、SEBSブロックコポリマー、SISブロックコポリマー、SBSブロックコポリマー、エチレン−オクテンブロックコポリマー、エチレン−オクテンコポリマー、エチレン−ヘキセンコポリマー、エチレン−ブテンコポリマー、ニトリルゴム、水素化ニトリルゴム、クロロプレンゴム(CR)、ポリクロロプレン、ネオプレン、EPM(エチレン−プロピレンゴム)およびEPDMゴム(エチレン−プロピレン−ジエンゴム)、エピクロロヒドリンゴム(ECO)、ポリアクリルゴム(ACM、ABR)、シリコーンゴム、フルオロシリコーンゴム、フルオロエラストマー、パーフルオロエラストマー、ポリエーテルブロックアミド(PEBA)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、エチレン−ビニルアセテート(EVA)、熱可塑性エラストマー(TPE)、熱可塑性加硫ゴム(TPV)、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、熱可塑性オレフィン(TPO)、ポリスルフィドゴム、またはこれらエラストマーのうちのいずれか2つ以上のブレンド。少なくとも1つの具体的な実施形態において、弾性の樹脂は、1つまたは複数のポリオレフィンポリマーであるか、またはこれらを含む。「ポリオレフィンポリマー」という用語は、40%未満の結晶化度、または75J/g未満のH
fを有するα−オレフィンのホモポリマーまたはコポリマーを指す。
【0035】
特定の実施形態において、メルトブロー樹脂は、1つまたは複数のmPEホモポリマーまたはコポリマーを含む、1つまたは複数のメタロセンポリエチレン(「mPE」)とすることができ、またはこれらを含むことができる。mPEホモポリマーまたはコポリマーは、モノ−またはビス−シクロペンタジエニル遷移金属触媒を、アルモキサンのアクチベーターおよび/または非配位アニオンと組み合わせて、溶液、スラリー、高圧または気体相の中で使用して生成することができる。触媒およびアクチベーターは、担持されていても、担持されていなくてもよく、シクロペンタジエニル環は、置換または非置換であってよい。このような触媒/アクチベーターの組合せを用いて生成された、いくつかの商品は、ExxonMobil Chemical Company、Baytown、Texasから、EXACT(商標)という商標名で市販されている。このようなmPEホモポリマーおよびコポリマーを生成するための方法および触媒/アクチベーターについてのさらなる情報については、PCT国際公開第94/26816号、第92/00333号、第91/09882号、第94/03506号、および第94/03506号、欧州特許第0277003号、第0129368号、第0520732号、第0426637号、第0573403号、第0520732号、第0495375号、第0500944号、第0570982号、および第0277004号、米国特許第5,153,157号、第5,198,401号、第5,240,894号、第5,324,800号、第5,264,405号、第5,096,867号、第5,507,475号、第5,055,438号、および第5,017,714号、およびカナダ特許第1,268,753号を参照されたい。
【0036】
特定の実施形態において、メルトブロー樹脂は、1つまたは複数のターモノマーおよびテトラモノマーとすることができ、またはこれらを含むことができ、これらのターモノマーおよびテトラモノマーは、1つまたは複数のC
3−C
20オレフィンであってよく、任意のC
4−C
20直鎖、環状または分枝のジエンまたはトリエンであってもよく、任意のスチレン系モノマー、例えばスチレン、α−メチルスチレン、またはパラ−メチルスチレンなどであってよい。好ましい例として、ブタジエン、ペンタジエン、シクロペンタジエン、ヘキサジエン、シクロヘキサジエン、ヘプタジエン、オクタジエン、ノナジエン、ノルボルネン、ビニルノルボルネン、エチリデンノルボルネン、イソプレンおよびヘプタジエンが挙げられる。
【0037】
C
3−C
20およびC
4−C
20オレフィンは、任意の重合可能なオレフィンモノマーとすることができ、好ましくは直鎖、分枝または環状のオレフィン、さらにより好ましくはα−オレフィンである。適切なオレフィンの例として、プロピレン、ブテン、イソブチレン、ペンテン、イソペンテン、シクロペンテン、ヘキサン、イソヘキセン、シクロヘキセン、ヘプテン、イソヘプテン、シクロヘプテン、オクタン、イソオクタン、シクロオクテン、ノネン、シクロノネン、デセン、イソデセン、ドデセン、イソデセン、4−メチル−ペンテン−1、3−メチル−ペンテン−1、3,5,5−トリメチル−ヘキセン−1が挙げられる。適切なコモノマーとしてまた、ジエン、トリエン、およびスチレン系モノマーも挙げられる。好ましい例として、スチレン、α−メチルスチレン、パラ−アルキルスチレン(例えばパラ−メチルスチレンなど)、ヘキサジエン、ノルボルネン、ビニルノルボルネン、エチリデンノルボルネン、ブタジエン、イソプレン、ヘプタジエン、オクタジエン、およびシクロペンタジエンが挙げられる。エチレンのコポリマーに対して好ましいコモノマーは、プロピレン、ブテン、ヘキセンおよび/またはオクテンである。
【0038】
特定の実施形態において、メルトブロー樹脂は、1つまたは複数のポリα−オレフィン(PAO)を含むことができる。PAOは、完全なパラフィン構造および高度の枝分れを有する、高純度の炭化水素である。適切なPAOは、−10℃以下の流動点および100℃(KV100℃)で3cSt以上の運動粘度を有する液体である。このようなPAOとして、C
3−C
24(好ましくはC
5−C
18、好ましくはC
6−C
14、好ましくはC
8−C
12)α−オレフィン、好ましくは直鎖α−オレフィン(LAO)のC
15−C
1500(好ましくはC
20−C
1000、好ましくはC
30−C
800、好ましくはC
35−C
400、最も好ましくはC
40−C
250)オリゴマー(例えばダイマー、トリマーなど)を挙げることができるが、ただし、C
3およびC
4α−オレフィンは、30質量%以下(好ましくは20質量%以下、好ましくは10質量%以下、好ましくは5質量%以下)で存在するものとする。適切なLAOとして、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、およびこれらのブレンドが挙げられる。
【0039】
1つまたは複数の実施形態において、単一のLAOを使用してオリゴマーを調製する。好ましい実施形態は、1−オクテンまたは1−デセン、好ましくは1−デセンのオリゴマー化を含む。1つまたは複数の実施形態において、PAOは、2つ以上のC
3−C
18LAOのオリゴマーであることによって、またはこれらを含むことによって,「バイポリマー」または「ターポリマー」またはより高い次元のコポリマーの組合せが作製されるが、ただし、C
3およびC
4のLAOは、30質量%以下(好ましくは20質量%以下、好ましくは10質量%以下、好ましくは5質量%以下)で存在するものとする。好ましい実施形態は、偶数の炭素数を有するC
6−C
18LAOから選択されるLAOの混合物のオリゴマー化を含む。別の好ましい実施形態は、1−オクテン、1−デセン、および1−ドデセンのオリゴマー化を含む。
1つまたは複数の実施形態において、PAOは、5〜24の炭素数(好ましくは6〜18、より好ましくは8〜12、最も好ましくは10)を有する単一のα−オレフィン種のオリゴマーを含む。1つまたは複数の実施形態において、PAOは、混合α−オレフィン(すなわち、2つ以上のα−オレフィン種)のオリゴマーを含み、各α−オレフィンは、5〜24の炭素数(好ましくは6〜18、好ましくは8〜12)を有する。1つまたは複数の実施形態において、PAOは、混合α−オレフィン(すなわち、2つ以上のα−オレフィン種を含む)のオリゴマーを含み、α−オレフィン混合物に対する質量平均炭素数は、6〜14である(好ましくは8〜12、好ましくは9〜11)。
【0040】
1つまたは複数の実施形態において、PAOまたはPAOのブレンドは、400〜15,000g/モル(好ましくは400〜12,000g/モル、好ましくは500〜10,000g/モル、好ましくは600〜8,000g/モル、好ましくは800〜6,000g/モル、好ましくは1,000〜5,000g/モル)のM
nを有する。1つまたは複数の実施形態において、PAOまたはPAOのブレンドは、1,000g/モルを超える(好ましくは1,500g/モルを超える、好ましくは2,000g/モルを超える、好ましくは2,500g/モルを超える)M
nを有する
【0041】
1つまたは複数の実施形態において、PAOまたはPAOのブレンドは、3cSt以上(好ましくは4cSt以上、好ましくは5cSt以上、好ましくは6cSt以上、好ましくは8cSt以上、好ましくは10cSt以上、好ましくは20cSt以上、好ましくは30cSt以上、好ましくは40cSt以上、好ましくは100以上、好ましくは150cSt以上)のKV100℃を有する。1つまたは複数の実施形態において、PAOは、3〜3,000cSt(好ましくは4〜1,000cSt、好ましくは6〜300cSt、好ましくは8〜150cSt、好ましくは8〜100cSt、好ましくは8〜40cSt)のKV100℃を有する。1つまたは複数の実施形態において、PAOまたはPAOのブレンドは、10〜1000cSt(好ましくは10〜300cSt、好ましくは10〜100cSt)のKV100℃を有する。さらに別の実施形態において、PAOまたはPAOのブレンドは、4〜8cStのKV100℃を有する。さらに別の実施形態において、PAOまたはPAOのブレンドは、25〜300cSt(好ましくは40〜300cSt、好ましくは40〜150cSt)のKV100℃を有する。1つまたは複数の実施形態において、PAOまたはPAOのブレンドは、100〜300cStのKV100℃を有する。
1つまたは複数の実施形態において、PAOまたはPAOのブレンドは、120以上(好ましくは130以上、好ましくは140以上、好ましくは150以上、好ましくは170以上、好ましくは190以上、好ましくは200以上、好ましくは250以上、好ましくは300以上)の粘度指数(VI)を有する。1つまたは複数の実施形態において、PAOまたはPAOのブレンドは、120〜350(好ましくは130〜250)のVIを有する。
【0042】
1つまたは複数の実施形態において、PAOまたはPAOのブレンドは、−10℃以下(好ましくは−20℃以下、好ましくは−25℃以下、好ましくは−30℃以下、好ましくは−35℃以下、好ましくは−40℃以下、好ましくは−50℃以下)の流動点を有する。1つまたは複数の実施形態において、PAOまたはPAOのブレンドは、−15〜−70℃(好ましくは−25〜−60℃)の流動点を有する。
1つまたは複数の実施形態において、PAOまたはPAOのブレンドは、−40℃以下(好ましくは−50℃以下、好ましくは−60℃以下、好ましくは−70℃以下、好ましくは−80℃以下)のガラス転移温度(T
g)を有する。1つまたは複数の実施形態において、PAOまたはPAOのブレンドは、−50〜−120℃(好ましくは−60〜−100℃、好ましくは−70〜−90℃)のT
gを有する。
1つまたは複数の実施形態において、PAOまたはPAOのブレンドは、200℃以上(好ましくは210℃以上、好ましくは220℃以上、好ましくは230℃以上)、好ましくは240℃〜290℃の間の引火点を有する。1つまたは複数の実施形態において、PAOまたはPAOのブレンドは、0.86以下(好ましくは0.855以下、好ましくは0.85以下、好ましくは0.84以下)の比重(15.6℃)を有する。
1つまたは複数の実施形態において、PAOまたはPAOのブレンドは、2以上(好ましくは2.5以上、好ましくは3以上、好ましくは4以上、好ましくは5以上、好ましくは6以上、好ましくは8以上、好ましくは10以上)のM
w/M
nを有する。1つまたは複数の実施形態において、PAOまたはPAOのブレンドは、5以下(好ましくは4以下、好ましくは3以下)のM
w/M
nおよび10cSt以上(好ましくは20cSt以上、好ましくは40cSt以上、好ましくは60cSt以上)のKV100℃を有する。
【0043】
望ましいPAOは、ExxonMobil Chemical(USA)からSpectraSyn(商標)およびSpectraSyn Ultra(商標)として市販されており、これらのいくつかは、表Aにおいて要約されている。他の有用なPAOとして、ChevronPhillips Chemical(USA)からのSynfluid(商標)として、Innovene(USA)からのDurasyn(商標)として、Neste Oil(Finland)からのNexbase(商標)として、およびChemtura(USA)からのSynton(商標)として入手可能なものが挙げられる。PAOに対して、鎖型のパラフィン構造(C
P)内の炭素のパーセンテージは、100%に近い(通常98%を超え、または99%をも超える)。さらなる詳細は、例えば、米国特許第3,149,178号;第4,827,064号;第4,827,073号;第5,171,908号;および第5,783,531号;およびSynthetic Lubricants and High-Performance Functional Fluids (Leslie R.Rudnick & Ronald L. Shubkin, ed. Marcel Dekker, Inc. 1999), pp. 3-52において記載されている。
【0044】
グラフトした(官能化した)バックボーン
1つまたは複数の実施形態において、プロピレン−α−オレフィンコポリマーは、1つまたは複数のグラフトモノマーを使用してグラフトすることができる(すなわち、「官能化される」)。本明細書で使用する場合、「グラフト」という用語は、グラフトモノマーを、プロピレン−α−オレフィンコポリマーのポリマー鎖へ共有結合させることを意味する。
グラフトモノマーは、少なくとも1つのエチレン性不飽和カルボン酸または酸誘導体、例えば酸無水物、エステル、塩、アミド、イミド、アクリレートなどとすることができ、またはこれらを含むことができる。例示的モノマーとして、以下が挙げられるがこれらに限らない:アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、無水マレイン酸、4−メチルシクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、ビシクロ(2.2.2)オクテン−2,3−ジカルボン酸無水物、1,2,3,4,5,8,9,10−オクタヒドロナフタレン−2,3−ジカルボン酸無水物、2−オキサ−1,3−ジケトスピロ(4.4)ノネン、ビシクロ(2.2.1)ヘプテン−2,3−ジカルボン酸無水物、マレオピマル酸、テトラヒドロフタル酸無水物、ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物、ナド酸無水物、メチルナド酸無水物、ヒム酸無水物、メチルヒム酸無水物、および5−メチルビシクロ(2.2.1)ヘプテン−2,3−ジカルボン酸無水物。他の適切なグラフトモノマーとして以下が挙げられる:アクリル酸メチルおよびアクリル酸高級アルキル、メタクリル酸メチルおよびメタクリル酸高級アルキル、アクリル酸、メタクリル酸、メタクリル酸ヒドロキシメチル、メタクリル酸ヒドロキシルエチルおよびメタクリル酸高級ヒドロキシアルキルおよびメタクリル酸グリシジル。無水マレイン酸は、好ましいグラフトモノマーである。
【0045】
1つまたは複数の実施形態において、グラフトしたプロピレンベースのポリマーは、およそ0.5質量%からおよそ10質量%のエチレン性不飽和カルボン酸または酸誘導体、より好ましくはおよそ0.5質量%からおよそ6質量%、より好ましくはおよそ0.5質量%からおよそ3質量%、他の実施形態においておよそ1質量%からおよそ6質量%、より好ましくはおよそ1質量%からおよそ3質量%のエチレン性不飽和カルボン酸または酸誘導体を含む。グラフトモノマーが無水マレイン酸である好ましい実施形態において、グラフトしたポリマーの無水マレイン酸濃度は、好ましくはおよそ1質量%からおよそ6質量%の範囲であり、好ましくは少なくともおよそ0.5質量%、極めて好ましくはおよそ1.5質量%である。
【0046】
スチレンおよびその誘導体、例えばパラメチルスチレンなど、または他の高級アルキル置換スチレン、例えばt−ブチルスチレンなどを、グラフトモノマーの存在下で電荷移動剤として使用することによって、鎖の切断を抑制することができる。これによって、β切断反応をさらに最小化させ、より高い分子量のグラフトしたポリマー(MFR=1.5)の生成を可能にする。
【0047】
グラフトしたプロピレン−α−オレフィンコポリマーの調製
グラフトしたプロピレン−α−オレフィンコポリマーは、従来の技法を使用して調製することができる。例えば、グラフトポリマーは、溶液中、流動床反応器の中で、または溶融グラフトにより調製することができる。好ましいグラフトしたポリマーは、剪断を与える反応器、例えば押出し反応器などの中で溶融ブレンディングにより調製することができる。単軸押出し反応器、好ましくは二軸押出し反応器、例えば同方向回転型かみあい型押出し機または逆方向回転型非かみあい型押出し機ばかりでなく、またコニーダー例えばBussから販売されているものなどが特に好ましい。
1つまたは複数の実施形態において、グラフトしたポリマーは、非グラフトプロピレン−α−オレフィンコポリマーを、フリーラジカル生成触媒、例えばペルオキシド開始剤などと共に、グラフトモノマーの存在下で、溶融ブレンディングすることによって調製することができる。グラフト反応に好ましい順序は、プロピレン−α−オレフィンコポリマーを溶融するステップ、グラフトモノマーを添加および分散するステップ、ペルオキシドを導入するステップ、およびペルオキシド分解から生成された未反応のモノマーおよび副生成物を放出させるステップを含む。他の順序は、モノマーを供給し、ペルオキシドを溶媒中に前もって溶解させるステップを含むことができる。
【0048】
例示的ペルオキシド開始剤として、以下が挙げられるが、これらに限らない:ジアシルペルオキシド、例えばベンゾイルペルオキシドなど、ペルオキシエステル、例えばtert−ブチルペルオキシベンゾエートなど、tert−ブチルペルオキシアセテート、OO−tert−ブチル−O−(2−エチルヘキシル)モノペルオキシカーボネート、ペルオキシケタール、例えばn−ブチル−4,4−ジ−(tert−ブチルペルオキシ)吉草酸塩など、およびジアルキルペルオキシド、例えば1,1−ビス(tert−ブチルペルオキシ)シクロヘキサンなど、1,1−ビス(tert−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ビス(tert−ブチルペルオキシ)ブタン、ジクミルペルオキシド、tert−ブチルクミルペルオキシド、ジ−(2−tert−ブチルペルオキシ−イソプロピル−(2))ベンゼン、ジ−tert−ブチルペルオキシド(DTBP)、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシン、3,3,5,7,7−ペンタメチル1,2,4−トリオキセパンなど。
【0049】
添加剤
樹脂または層のいずれも、1つまたは複数の添加剤をさらに含むことができる。適切な添加剤は、任意の1つまたは複数の加工油:(芳香族、パラフィンおよびナフテン系(napthathenic)鉱油);相溶化剤;か焼粘土;カオリン粘土;ナノクレイ;タルク;シリケート;カーボネート;スルフェート;カーボンブラック;砂;ガラスビーズ;鉱物凝集体;珪灰石;雲母;ガラス繊維;他の増量剤;顔料;着色料;色素;カーボンブラック;増量剤;分散剤;難燃剤;抗酸化剤;伝導性粒子;UV−阻害剤;安定剤;光安定剤;光吸収体;シランおよびチタネートを含めたカップリング剤;可塑剤;滑沢剤;遮断剤;抗遮断剤;帯電防止剤;蝋;発泡剤;核剤;スリップ剤;酸スカベンジャー;滑沢剤;アジュバント;界面活性剤;結晶化助剤;ポリマー添加剤;脱泡剤;保存剤;増粘剤;レオロジー改質剤;湿潤剤;架橋助剤;加硫剤/クロスリンク剤/硬化剤;加硫促進剤/クロスリンク促進剤/硬化促進剤;硬化遅延剤、およびこれらの組合せを含むことができる。
【0050】
複合材を作製するための工程
多層複合材または織物は、任意のメルトブロー工程を使用して形成することができる。好ましくは、多層複合材は、500psi(3447kPa)超からの溶融圧力および100℃〜350℃の範囲の溶融温度で作動することができ、平均直径1μmまで微細な繊維を作製することが可能な装置からメルトブローされる。
【0051】
図1は、1つまたは複数の実施形態による多層メルトブロー複合材を作製するための例示的メルトブローシステムまたは配置100の概略図を描写している。このシステム100は、少なくとも1つの押出し機110を含み、システム100内で溶融圧力を維持するためのモーター120を含み得る。押出し機110は、スピナレット部分またはスピナレット140に結合している少なくとも1つのダイブロックまたはアレイダイ130に結合することができる。ダイブロック130はまた、高圧空気をダイブロック130のスピナレット部分140へ送達するための少なくとも1つの空気マニホールド135に結合している。スピナレット140は、複数のスピンノズル145を含み、溶融物は、これらを介して押し出され、同時に空気圧で細くされることによって、フィラメントまたは繊維150を形成する。スピンノズル145は、円形の、ダイキャピラリーであるのが好ましい。好ましくは、スピナレット140は、20、30、または40穴/2.54cm(40穴/インチ)から200、250、または320穴/2.54cm(200、250、または320穴/インチ)の範囲のノズル密度を有する。一実施形態において、各ノズル145は、およそ0.05mm、0.10mm、または0.20mmから0.80mm、0.90mm、または1.00mmの範囲の内側直径を有する。
ダイスピナレット140において、溶融した糸またはフィラメントは、ホットな、高速の気体流(例えば、空気または窒素)と収束することによって、溶融した熱可塑性物質のフィラメントを細めて、個々の繊維150を形成する。減衰気体流の温度および流速は、熱交換器160および空気弁170を使用して制御することができる。フィラメントの直径は、気体流により所望の粒度へと減少させることができる。その後、メルトブロー繊維150は、高速気体流により運ばれ、捕集面180上に堆積させることによって、ランダムに分配されたメルトブロー繊維の少なくとも1つのウェブ185を形成する。捕集面180は、例えば真空ドラムの外部表面とすることができる。
【0052】
図2は、1つまたは複数の実施形態による例示的ダイアセンブリー200の拡大された概略図を描写している。このダイアセンブリー200は、ダイブロック130とスピナレット140とを含む。描写されているように、空気(「第1の空気」)は、少なくともダイスピナレット140の側面上に位置する第1の空気ノズル210を介して提供される。ダイブロック130は、溶融したポリマーが抜け出て、冷たくなるにつれ、ダイブロック130が凝固するポリマーで詰まるのを防止するための第1の空気、抵抗性加熱エレメント、または他の公知のデバイスまたは技法(示されていない)を使用して加熱することができる。空気はまた溶融物を引き出し、または細めて繊維にする。周辺温度よりも上の温度の、第2の、またはクエンチする空気を、ダイブロック130を介して提供することもできる。第1の空気の流速は通常、2.54cm(1インチ)のダイ幅当たり、およそ0.028〜0.85標準m
3/分(1〜30標準立方フィート/分(SCFM/インチ))の範囲である。特定の実施形態においてメルトブロー工程における第1の空気圧は通常、抜け出る直前のダイブロック130のある点において、およそ13.79kPa(2psig)、20.68kPa(3psig)、34.47kPa(5psig)、または48.26kPa(7psig)の低い範囲から、およそ68.95kPa(10psig)、103.42kPa(15psig)、137.9kPa(20psig)、または206.8kPa(30psig)までの範囲である。第1の空気の温度は通常、150℃、200℃、または230℃から300℃、320℃、または350℃の範囲内である。
樹脂の融点(Tm)は、50℃〜300℃の範囲とすることができる。さらに他の実施形態において、融点は、少なくとも50℃であり、150℃、200℃、220℃、230℃、250℃、260℃、270℃、280℃、290℃、300℃、310℃、または320℃未満である。500psi(3447kPa)または750psi(5171kPa)または1,000psi(6895kPa)または2,000psi(13790kPa)超から、または500psi(3447kPa)または750psi(5171kPa)から1,000psi(6895kPa)または2,000psi(13790kPa)または2,500psi(17237kPa)までの範囲内の溶融圧力で、樹脂を繊維に形成することができる。
【0053】
1ユニット時間当たり、ダイ2.54cm(1インチ)当たりに流れる組成物の量で表現した場合、本明細書中に記載されている組成物を使用したメルトブロー織物の製造に対するスループットは通常、毎分1穴当たり、0.1、0.2、0.3、または0.5から1.0、1.5、2.0、または3.0グラム(ghm)の範囲である。よって、2.54cm(1インチ)当たり30の穴を有するダイに対して、ポリマースループットは通常およそ0.11、0.23または0.45からおよそ2.18、または5.44kg/(2.54cm/時間)(0.25、0.5、または1.0からおよそ4、8、または12lbs/インチ/時間(PIH))である。
このような高温を使用することができるので、ノズルから放出される繊維をクエンチ、または凝固させるために繊維から多量の熱を取り除くことが望ましい。示されていないが、冷たい空気または窒素の気体を使用することによって、メルトブロー繊維の冷却および凝固を促進することができる。具体的には、繊維の伸び方向に対して直交流方向(垂直または角度をつけた方向)に流れる冷却(「第2の」)空気を使用することによって、メルトブロー繊維をクエンチすることができる。また、追加の冷却器加圧したクエンチ空気を使用してもよく、繊維のさらに高速の冷却および凝固を生じることができる。特定の実施形態において、第2の冷たい空気流を使用することによって、繊維を細めることができる。空気およびアレイダイ温度、空気圧およびポリマー供給量の制御を介して、メルトブロー工程中に形成される繊維の直径を調整することができる。
【0054】
図3から8は、本明細書中に記載されている多層複合材を作製するために使用することができる様々な例示的メルトブローシステムまたは配置の概略図を描写している。
図3は、例えば、多層メルトブロー複合材350を作製するための例示的メルトブローシステム300の概略図を描写している。このメルトブローシステム300は、3つ以上の垂直に配置されたダイ305A、305B、305Cを含むことができる。各ダイ305A、305B、305Cは、
図2に関して上で論じられ、記載されたダイ200と同様にすることができる。任意の樹脂または樹脂の組合せを、任意の所与のダイ305A、305B、305Cを介してブローすることができ、第1のダイ305Aは、第1の対向層または第1の外層を提供し、第2のダイ305Bは、中心層または中間体層を提供し、第3のダイ305Cは、第2の対向層または第2の外層を提供する。
メルトブローシステム300は、垂直に整列した、2つ以上の捕集面380A、380Bをさらに含むことができる。各捕集面380A、380Bは、
図1に関して上で描写され、記載された捕集ドラム180と同様にすることができる。捕集面380A、380Bは、所望のギャップ(「ニップ」)がこれらの間に定められるように、互いに隣接させることができる。描写されているように、各ダイ305A、305B、305Cからの繊維は、捕集面380Aおよび/または380Bに対して水平に向けられ、これら表面上に捕集されることによって、3層の織物複合材350を形成する。ダイ305A、305B、305Cは、独立して互いに移動可能とすることができる。ダイ305A、305B、305Cはまた、独立して捕集面380A、380Bに対して移動可能とすることによって、ダイから捕集機までの距離(「DCD」)を変動させることができる。
【0055】
図4は、1つまたは複数の実施形態による多層メルトブロー複合材450を作製するための別の例示的メルトブローシステム400の概略図を描写している。このメルトブローシステム400は、3つ以上の水平に配置されたダイ405A、405B、405Cおよび水平に整列した捕集面480A、480Bを含むことができる。各ダイ405A、405B、405Cは、
図2に関して上で論じられ、記載されたダイ200と同様にすることができる。各捕集面480A、480Bは、
図1に関して上で描写され、記載されたように捕集ドラム180と同様にすることができる。ダイ405A、405B、405Cは、独立して、互いに移動可能とすることができる。ダイ405A、405B、405Cはまた、独立して捕集面480A、480Bに対して移動可能とすることによって、DCDを変動させることができる。
任意の樹脂または樹脂の組合せを、任意の所与のダイ405A、405B、405Cを介して垂直に押し出すことによって、本明細書中に記載されているように、中心層に対して配置された第1および第2の対向層を有する多層複合材を得ることができる。描写されているように、各ダイ405A、405B、405Cからの繊維は、捕集面480Aおよび/または480Bに対して向けられ、これら表面上に捕集されることによって、3層の織物複合材450を形成する。
【0056】
図5は、1つまたは複数の実施形態による多層メルトブロー複合材550を作製するための別の例示的メルトブローシステム500の概略図を描写している。このメルトブローシステム500は、3つ以上のダイ505A、505B、505Cを含むことによって、本明細書中に記載されているように、中心層に対して配置された第1および第2の対向層を有する多層複合材を得ることができる。各ダイ505A、505B、505Cは、
図2に関して上で論じられ、記載されたダイ200と同様にすることができる。このメルトブローシステム500は、垂直に整列された2つ以上の捕集面580A、580Bをさらに含むことができる。各捕集面580A、580Bは、
図1に関して上で描写され、記載されたように捕集ドラム180と同様にすることができる。
第1のダイ505Aおよび第3のダイ505Cは、互いに垂直に整列させ、捕集面580A、580Bの対向する側面上に位置させることができる。第2のダイ505Bは、第1および第3のダイ505A、505Cの中間に位置することができ、または3層の織物複合材550を提供することができる。
任意の樹脂または樹脂の組合せを、任意の所与のダイ505A、505B、505Cを介して押し出すことによって、多層複合材550を得ることができる。ダイ505A、505B、505Cは、独立して互いに移動可能とすることができる。ダイ505A、505B、505Cはまた、独立して捕集面580A、580Bに対して移動可能とすることによって、DCDを変動させることができる。
【0057】
図6は、1つまたは複数の実施形態による多層メルトブロー複合材650を作製するためのさらに別の例示的メルトブローシステム600の概略図を描写している。このメルトブローシステム600は、3つ以上のダイ605A、605B、605Cを含むことができる。各ダイ605A、605B、605Cは、
図2に関して上で論じられ、記載されたダイ200と同様にすることができる。メルトブローシステム600は、垂直に整列した2つ以上の捕集面680A、680Bをさらに含むことができる。各捕集面は、
図1に関して上で描写され、記載されたように捕集ドラム180と同様にすることができる。
図5の実施形態と同様に、第1のダイ605Aおよび第3のダイ605Cを互いに垂直に整列させ、捕集面680A、680Bの対向する側面上に位置させることができ、その一方で、第2のダイ605Bを、第1および第3のダイ605A、605Cの中間に位置させることができる。
【0058】
第1の対向層610は、第1の捕集面680Aを介してメルトブローシステム600に導入することができる。第2の対向層620もまた、第2の捕集面680Bを介してメルトブローシステム600に導入することができる。示されているように、捕集面680A、680Bは、対向層610、620をそれぞれ提供し、これらの層上に、ダイ605A、605B、605Cからそれぞれブローされた繊維が捕集される。したがって、生成した多層複合材は、少なくとも5つの層を有する。
任意の樹脂または樹脂の組合せを、任意の所与のダイ605A、605B、605Cを介して押し出すことができる。ダイ605A、605B、605Cは、独立して互いに移動可能とすることができる。ダイ605A、605B、605Cはまた、独立して、捕集面180A、180Bおよび/または捕集面180A、180B上に配置された対向層610、620に対して移動可能とすることができる。
【0059】
図7は、1つまたは複数の実施形態によるさらなる別の例示的メルトブローシステム700の概略図を描写している。このメルトブローシステム700は、4つ以上のダイ705A、705B、705C、705Dを含むことができる。各ダイ705A、705B、705C、705Dは、
図2に関して上で論じられ、記載されたダイ200と同様にすることができる。メルトブローシステム700は、水平に整列した2つ以上の捕集面780A、780Bをさらに含むことができる。各捕集面780A、780Bは、
図1に関して上で描写され、記載されたように捕集ドラム180と同様にすることができる。
少なくとも2つのダイ、例えばダイ705Aおよびダイ705Dなどを、互いに水平に整列させ、捕集面780A、780Bの対向する側面上に位置させることができる。少なくとも2つのダイ、例えばダイ705Bおよびダイ705Cなどを、ダイ705A、705Dの中間に位置させることができる。ダイ705A、705B、705C、705Dは、独立して、互いに移動可能とすることができる。ダイ705A、705B、705C、705Dはまた、独立して捕集面180A、180Bに対して移動可能とすることによって、DCDを変動させることもできる。
任意の樹脂または樹脂の組合せを、任意の所与のダイ705A、705B、705C、705Dを介して押し出すことによって、多層複合材750を得ることができる。描写されているように、各ダイ705A、705B、705C、705Dからの繊維は、捕集面780A、780Bに対して向けられ、これら表面上に捕集されることによって、3層の織物複合材750を形成する。中央層または中間層、すなわち、「中心の」層は、ダイ705B、705Cから生成された繊維の混合物を含むことができる。樹脂または1つまたは複数の添加剤の追加層を、スプレーまたはさもなければダイ705Bおよび705Cの間に位置するノズル706を介して導入することができる。
【0060】
図8は、1つまたは複数の実施形態によるさらに別の例示的メルトブローシステム800の概略図を描写している。このメルトブローシステム800は、5つ以上のダイ805A、805B、805C、805D、805Eを含むことができる。各ダイ805A、805B、805C、805D、805Eは、
図2に関して上で論じられ、記載されたダイ200と同様にすることができる。このメルトブローシステム800は、2つ以上の水平に配置された捕集面820A、820Bをさらに含むことができる。描写されているように、第1の捕集面820Aは、2つの水平に整列したドラム810Aおよび815Aに対して配置され、これらにより移動するコンベヤーベルトとすることができる。同様に、第2の捕集面820Bは、2つの水平に整列されたドラム810B、815Bに対して配置され、これらにより移動するコンベヤーベルトとすることができる。捕集面820A、820Bは、所望のギャップ(「ニップ」)がこれらの間に定められるように互いに隣接させることができる。
【0061】
各ダイ805A、805B、805C、805D、805Eは、捕集面820A、820Bの上に水平に整列させることができるか、または他の空間的な方向性で整列させることができる。ダイ805A、805B、805C、805D、805Eは、独立して、互いに移動可能とすることができる。ダイ805A、805B、805C、805D、805Eはまた、独立して、捕集面820A、820Bに対して移動可能とすることができる。
捕集面820A、820Bは、ダイ805A、805B、805C、805D、805Eから生成した繊維に対して捕集面を提供することができる。任意の樹脂または樹脂の組合せを、任意の所与のダイ805A、805B、805C、805D、805Eを介して押し出すことができる。描写されているように、各ダイ805A、805B、805C、805D、805Eからの繊維は、捕集面820Aおよび/または820Bに対して向けられ、これら表面上に捕集されることによって、5層の織物複合材850を形成する。
【0062】
図9は、記載されている1つまたは複数の実施形態による多層メルトブロー複合材を作製するためのまたさらに別の例示的メルトブローシステム900の概略図を描写している。描写されているように、単一の捕集面920を使用することができ、ダイ905A、905B、905Cは、捕集面に対してどこにでも並べることができる。
【0063】
図1から9に関して上に記載された、または本明細書の中で他に記載された任意のシステムまたは配置100、200、300、400、500、600、700、800、または900を参照すると、別の伸長性構造体を積層体と接触させて多層構造体を形成する間、軽い圧力をその上に加えながら、積層体を、非加熱または加熱したスムースな捕集面(複数可)、または非加熱または加熱したパターン化した捕集面(複数可)、またはこれら2つ以上の組合せの間のニップを通過させることができる。本明細書中に記載されている多層構造体が形成されたとして、特定の実施形態において、接着剤は、構造体を実質的に存在せず、これは、互いに織物および/またはフィルムの層を固定するために接着剤が使用されていないことを意味する。本明細書で使用する場合、「接着剤」とは、当技術分野で知られているように、2つの層のフィルムまたは織物を互いに固定させるために使用される物質である。接着剤物質の例として、ポリオレフィン、ポリ酢酸ビニルポリアミド、炭化水素樹脂、蝋、天然アスファルト、スチレンゴム、およびこれらのブレンドが挙げられる。また、記載されている300、400、500、600、700、および800の各構成において、最内側の層(「中心層」)を、
図3〜8に描写されているように、捕集面(複数可)のニップに対して左右対称にブローすることができ、示されていないが、記載されている各構成300、400、500、600、700、および800の最内側の層(「中心層」)は、捕集面(複数可)のニップに対して非対称的にブローすることができる。
【0064】
本明細書中の上記または他の1つまたは複数の実施形態において、メルトブロー繊維は、連続的または不連続であってよく、一般的には、平均直径が0.5〜250μm、好ましくは200μm未満、150μm未満、100μm未満、75μm未満、50μm未満、40μm未満、30μm未満、20μm未満、10μm未満、5μm未満、4μm未満、3μm未満、2μm未満、または1μm未満の範囲内である。特定の実施形態において、メルトブロー繊維は、平均直径が、5または6または8または10から20または50または80または100または150または200または250μmまでの範囲の直径を有することができ、他の実施形態において、80または50または40または30または20または10または5μm未満からの直径を有する。
本明細書中の上記または他の1つまたは複数の実施形態において、多層複合材の各層の繊維直径は、同一でありまたは異なることができる。したがって、隣接する層の繊維直径の比は、同じでも、または変動してもよい。例えば隣接する層の繊維直径の比は、およそ0.1:1の低い範囲から、およそ1:200までの高い範囲とすることができる。このような比はまた、およそ1:150;1:100;1:75;1:50;1:25;1:10;1:5;または1:2の範囲とすることができる。
本明細書中の上記または他の1つまたは複数の実施形態において、多層構造の任意の所与の層の少なくとも1%の繊維は、相互に結合するかまたは結びついていることができる。より好ましくは、多層構造の任意の所与の層の少なくとも2%、5%、10%、15%、20%、または25%の繊維が、相互に結合するか、または結びついていることができる。相互に結合したまたは結びついている繊維の量はまた、およそ1%、5%、または10%の低い範囲から、およそ25%、35%、または45%までの高い範囲とすることができる。
【0065】
本明細書中の上記または他の1つまたは複数の実施形態において、多層構造の任意の1つまたは複数の層の繊維は、きっちりと線引きされた層間のインターフェイスなしに、任意の1つまたは複数の隣接層の繊維とある程度の融合、溶融、取込みまたは機械的なかみ合いを示すまたは有することができる。
本明細書中の上記または他の1つまたは複数の実施形態において、多層構造の少なくとも1つの層は、100%の伸長後その元の長さの少なくとも80%を再生することができ、200%の伸長後その元の長さの少なくとも70%を再生することができる。1つまたは複数の実施形態において、多層構造は、100%の伸長後その元の長さの少なくとも80%を再生することができ、200%の伸長後その元の長さの少なくとも70%を再生することができる。
【0066】
本明細書中の上記または他の1つまたは複数の実施形態において、試料をその元の長さの100%まで引き伸ばし、次いで解放する際に、多層構造の少なくとも1つの層の50%伸長の力は、およそ0.59×10
-3kg/(2.54cm)/gsm(およそ1.3×10
-3lbf/in/gsm)である。
本明細書中の上記または他の1つまたは複数の実施形態において、多層構造は、およそ0.05hPa/gsm(0.05mbar/gsm)以上のハイドロヘッドを有する。好ましくは、ハイドロヘッドは、0.1hPa/gsm(0.1mbar/gsm)、0.2hPa/gsm(0.2mbar/gsm)、0.3hPa/gsm(0.3mbar/gsm)、0.4hPa/gsm(0.4mbar/gsm)、または0.5hPa/gsm(0.5mbar/gsm)を超える。ハイドロヘッドはまた、およそ0.1hPa/gsm(0.1mbar/gsm)、0.2hPa/gsm(0.2mbar/gsm)または0.3hPa/gsm(0.3mbar/gsm)の低い範囲から、およそ0.7hPa/gsm(0.7mbar/gsm)、0.8hPa/gsm(0.8mbar/gsm)、または0.9hPa/gsm(0.9mbar/gsm)までの高い範囲とすることができる。
本明細書中の上記または他の1つまたは複数の実施形態において,多層構造の任意の1つまたは複数の層の空気浸透性は、およそ0.02cm
3/cm
2/s以上である。1つまたは複数の実施形態において、多層構造の空気浸透性は、およそ0.02cm
3/cm
2/s以上である。空気浸透性はまた、およそ0.02cm
3/cm
2/s、0.05cm
3/cm
2/s、または1.0cm
3/cm
2/sの低い範囲から、およそ2.0cm
3/cm
2/s、3.0cm
3/cm
2/sまたは5.0cm
3/cm
2/sまでの高い範囲とすることができる。
【0067】
本明細書中の上記または他の1つまたは複数の実施形態において、織物は、10または20または30から、50または80または100または150g/m
2までの範囲内の坪量を有することができる。これらの織物はまた、200%または300%または500%または1,000%を超える極限伸びを有することで特徴づけることができる。この方法で、少なくとも3つのメルトブロー層(「MMM」)を有する多層構造体を形成することができる。他の多層メルトブロー構造は、例えばM
xQ、QM
xQ、M
x、QM
x、Q
xS、M
xA
yM
y、QM
xA
yM
yQ、QM
xQM
yS、QM
xQM
y、M
xQM
yQ、QQM
xQ(式中、xは、少なくとも3であり、yは、0〜100である)などが想定される。例えば、xは、3〜100;3〜50;3〜25;または3〜10であってよく、xはまた、およそ3、4、または5の低い範囲から、およそ6、10、または15までの高い範囲とすることができ、xはまた、およそ1、2、3、4、または5の低い範囲から、およそ6、7、8、10、または15までの高い範囲とすることができる。「M」は、メルトブロー織物の層(ここで、構造体中の各「M」は同じでも異なっていてもよい)を示し、「Q」は、スパンボンド、スパンレース、織物、またはフィルム(ここで、構造体中の各「S」は同じでも異なっていてもよい)を示し、「A」は、1つまたは複数の添加剤を示す。メルトブロー繊維を別の織物に接着することが所望される場合、第2の冷却用空気流を減弱し、および/または加熱することによって、いくらかの溶融性を維持させることができ、したがって形成する弾性メルトブロー繊維の、これらが結合する織物への結合能力を維持することができる。
【0068】
より具体的には、多層構造体を形成する際、ポリオレフィンポリマーは、形成するメルトブロー織物の底面または前面を通過する伸長性織物、例えばスパンレース織物上にメルトブローさせることができる。溶融温度、およびスピナレットと通過する伸長性織物との間の距離は、繊維が、織物(複数可)と接触して2または3層構造体を形成する時点で、依然として溶融状態または部分的に溶融状態にあるように調整する。次いでコーティングされた織物(複数可)は、溶融した、または部分的に溶融した弾性メルトブロー繊維/織物がそれに接着している。
【0069】
繊維
繊維は、単一成分繊維とすることができる。この繊維はまた、少なくとも2つのポリマーが、別個の押出し機から押し出され、一緒にメルトブローまたは紡糸されることによって、1つの繊維を形成する工程から形成された多成分繊維であってもよい。1つまたは複数の実施形態において、多成分繊維に使用されるポリマーは、同じまたは実質的に同じである。1つまたは複数の実施形態において、多成分繊維に使用されるポリマーは互いに異なる。多成分繊維の構成は、例えば鞘/芯配置、並行配置、パイ状配置、「海島」配置、またはこれらの変形とすることができる。繊維を引き出すことによって、配向を介して機械的特性を増強させることもでき、続いて高温ではあるが、結晶融点以下の温度でアニーリングすることによって、縮みを減らし、高温での寸法安定性を向上させることもできる。
【0070】
特定の実施形態において、別個の織物または層が工程に巻き込まれていない、例えば
図6などの場合、さらにこれが例えば積層体の対向層として使用される場合、これらの織物は、例えばスパンボンド式織物、短繊維において見られるような連続繊維、または例えばカード織物において見られるような不連続繊維とすることができる。短繊維の長さおよび直径は、繊維強化された組成物の所望の靭性および剛性に応じて変動させることができる。1つまたは複数の実施形態において、繊維は、1/4インチ(0.635cm)の長さ、または1/8インチ(0.3175cm)、または1/6インチ(0.423cm)の下限、および1インチ(2.54cm)、または1.5インチ(3.81cm)または5インチ(12.70cm)の上限を有する範囲内の長さを有する。1つまたは複数の実施形態において、繊維の直径は、0.1μmの下限および100μmの上限を有する範囲内である。直径はまた、0.1μm、0.5μmまたは1.0μmの低い範囲から、およそ5μm、10μmまたは15μmまでの高い範囲とすることができる。適切な範囲として、0.1〜8μm、0.2〜7μm、0.3〜6μm、0.1〜5μm、および0.1〜3μmもまた挙げられる。
特定の実施形態において、本明細書中に記載されているメルトブロー織物(または多層構造体)の機械的特性は、延伸または配向工程により増強させることができる。アニーリングは、CDまたはMDのいずれかまたは両方において機械的配向と組み合わせることができる。所望する場合、機械的配向は、伸長力の非存在下でこれが緩められる前に、一時的な、短時間の強制された織物の伸長により行うことができる。メルトブロー工程において、レイダウンまたはスピン工程だけでも付与される、MDにおける繊維のある程度の配向が存在し得る。しかし特定の実施形態において、追加の機械的配向または延伸は必要ではない。よって、特定の実施形態において、本明細書中に記載されているメルトブロー織物は、低い程度の配向が生じるか、または配向はまったく生じない。他の実施形態では、配向は、CDには生じるが、MDには生じない。よって、特定の実施形態においてメルトブロー織物は、20または50または80または100%未満のMDの伸び、および100または200または300%を超えるCDの伸びを有する。別の言い方をすれば、メルトブロー織物は、0.1または0.5および2または3または5または7または10の間のCD/MD破断点伸び比を有する。
【0071】
一実施形態において、弾性繊維および織物の形成は、機械的配向を用いた、または用いないアニーリングステップを含む。アニーリングはまた、弾性繊維からの織物の製造後に行うこともできる。特定の実施形態において、弾性のメルトブロー繊維または織物は、50℃または60℃から130℃または160℃までの範囲内の温度でアニーリングする。織物の熱アニーリングは、織物を、上記範囲内の温度で、1秒間から1分間、好ましくは1〜10秒の間の時間維持することによって行われる。アニーリング時間および温度は、任意の特定のコポリマーまたはコポリマー組成に応じて調整することができる。別の実施形態において、メルトブロー織物は、低い張力でのカレンダー加工(calendaring)中加熱したロールにより単一ステップでアニーリングすることができる。他の実施形態では、メルトブロー織物は、製造後の加工をほとんど、さらにはまったく必要としない。
【0072】
特定の実施形態において、形成する多層構造体を、多層構造体をハイドロエンタングリング装置に通過させることによって、よって高速水流で繊維を互いにかみ合わせ、エンタングリングすることによって、弾性繊維のウェブを、互いにまたは他の隣接する織物層とさらに結合させることでさらに処理する。ハイドロエンタングリングは、当技術分野で公知であり、A. M. Seyamら, “An Examination of the Hydroentangling Process Variables,” INT’L NONWOVENS J. pp. 25-33 (Spring2005)においていくらか詳細に記載されている。
【0073】
上述されているように、繊維は、連続的(長繊維)または不連続(短繊維)とすることができる。長繊維は、60、好ましくは200〜500を超える長さと直径のアスペクト比を有することになり、短繊維は、60、好ましくは20〜60未満の長さと直径のアスペクト比を有することになる。メルトブロー織物の6.45cm
2(1平方インチ)当たりの繊維数(繊維密度)は、20繊維/6.45cm
2(繊維/in
2)、40繊維/6.45cm
2(繊維/in
2)、または50繊維/6.45cm
2(繊維/in
2)の低い範囲から、100繊維/6.45cm
2(繊維/in
2)、250繊維/6.45cm
2(繊維/in
2)、または500繊維/6.45cm
2(繊維/in
2)までの高い範囲が好ましい。適切な範囲はまた、25繊維/6.45cm
2(繊維/in
2)〜400繊維/6.45cm
2(繊維/in
2)、50繊維/6.45cm
2(繊維/in
2)〜300繊維/6.45cm
2(繊維/in
2)、60繊維/6.45cm
2(繊維/in
2)〜200繊維/6.45cm
2(繊維/in
2)、20繊維/6.45cm
2(繊維/in
2)〜80繊維/6.45cm
2(繊維/in
2)、および30繊維/6.45cm
2(繊維/in
2)〜70繊維/6.45cm
2(繊維/in
2)を含む。
多層構造体は、機械的に延伸することによって、複合材の弾性の性能を調整することができる。理論に制約されることを望むことなく、最初の延伸は、複合材におけるエラストマー成分の構造および潜在的に層間および/または層内での繊維間の界面結合を修正すると考えられている。最初の延伸は、変形中にエラストマーにより吸収されるエネルギーの尺度であるヒステリシスループを減らすことができる。理想的なエラストマーは、ヒステリシスがない。または別の言い方をすれば、エラストマーに加わったまたはエラストマー中に保存されたすべてのエネルギーは、エラストマーがその元のサイズおよび形に戻る際に付与される。理想的な弾性挙動を示すエラストマーはわずかであり、そのような弾性積層体はさらにわずかしか存在しない。全部ではないが、大部分がいくらかのレベルのヒステリシスを示す。最初の負荷および無負荷サイクルは通常ヒステリシスループを減らすことになり、これは、材料または積層体がさらに効果のあるエラストマーであることを意味する。エラストマーおよびエラストマー複合材の機械的延伸は、例えば変形時のピーク荷重を減少させ、永久歪み、収縮性の力を潜在的に改善し、外層/表面の見た目に美しさを調整するという他の有利な効果を得ることができる。
【0074】
縦方向(MD)および横方向(CD)の両方向に複合材を機械的に延伸させるための多くの異なる方法が存在する。かみあい型ブレードまたはディスクに基づくデバイスは、ユニットを直列に置いた場合、それぞれ、MDまたはCDのいずれかまたは両方に、織物を増加的に延伸させるのに効果的である。増加的延伸という用語は、これらの全体の幅または長さに渡り増加的な方法で織物が延伸されるという事実から生じる。織物が延伸される増分または距離は、隣接するディスクまたはブレードのスペーシングおよび2セットのディスクまたはブレードの間の相互貫入の距離により決まる。この技術および別個のディスクではなく孔型ロールを使用した同様の技術の例は、米国特許第4,223,059号、第4,251,585号、第4,285,100号、および第4,368,565号において見出すことができる。より狭いウェブ/フィルムを効率的に延伸する、または延伸の量を増大させる、またはウェブ全域に渡り延伸量を変動させることを可能とする、この基本的技術に対するさらなる向上は、米国特許第5,143,679号、第5,156,793号、および第5,167,897号において見出すことができる。
MDの延伸にさらに適した延伸ウェブに対して、他の技術が使用可能である。この目的のためにニップロールを使用した例が米国特許第7,320,948号に記載されており、この中で、異なるスピードで作動する2つのニップロールのセットは、織物および積層体のMDへの延伸を可能にする。
【0075】
特定の層ブレンド
1つまたは複数の好ましい実施形態において、多層複合材の少なくとも1つの層は、少なくとも1つのプロピレンベースまたはエチレンベースのホモポリマー、または、エチレンおよびC4−C10α−オレフィン(プロピレンベースのポリマー)およびC
3−C
10α−オレフィン(エチレンベースのポリマー)から選択されるコモノマー由来のユニットのランダム、ブロック、もしくはグラフトコポリマー(0(すなわち、ホモポリマー)、または0.1質量%または1質量%または2質量%または5質量%から10質量%または15質量%または20質量%または45質量%のポリマーを含む)を含む。好ましくは、多層複合材の少なくとも1つの層は、織物層/組成物の質量のおよそ50質量%〜99質量%;または60質量%〜95質量%;または50質量%〜90質量%;または55質量%〜85質量%の範囲内の1つまたは複数のポリプロピレンを含む。1つまたは複数の実施形態において、多層複合材の少なくとも1つの層は、基本的に1つまたは複数のポリプロピレンからなる。
【0076】
1つまたは複数の実施形態において、中心層は、少なくとも1つのプロピレン−α−オレフィンコポリマー樹脂と少なくとも1つのポリプロピレン樹脂のブレンドを含む。例えば、好ましいブレンドは、50質量%の1つまたは複数のプロピレン−α−オレフィンコポリマー樹脂と、50質量%の1つまたは複数のポリプロピレン樹脂とを含む。ブレンド中のプロピレン−α−オレフィンコポリマー樹脂の量は、およそ20質量%、30質量%、または40質量%の低い範囲から、およそ60質量%、70質量%、または90質量%までの高い範囲とすることができる。ブレンド中のポリプロピレン樹脂の量は、およそ1質量%、5質量%、または10質量%の低い範囲から、およそ20質量%、30質量%、または45質量%までの高い範囲とすることができる。
1つまたは複数の好ましい実施形態において、少なくとも1つの対向層は、ポリプロピレンと50質量%未満の1つまたは複数のブレンド成分のブレンドを含む。このブレンド成分は、1つまたは複数のインパクトコポリマー、1つまたは複数のランダムコポリマー(RCP)、1つまたは複数のポリエチレン、20,000g/モル未満のMwを有する1つまたは複数のポリエチレン、20,000g/モル未満のMwを有する1つまたは複数のポリプロピレン、1つまたは複数のポリα−オレフィンまたは任意のこれらの組合せ(複数可)とすることができる。ブレンド成分(ポリプロピレンではない)の量は、およそ0.5質量%、1質量%、または5質量%の低い範囲から、およそ30質量%、40質量%、または50質量%までの高い範囲の量で存在することができる。例えばブレンド成分の量は、およそ1質量%〜49質量%、またはおよそ5質量%〜45質量%、またはおよそ5質量%〜40質量%、またはおよそ5質量%〜25質量%とすることができる。
【0077】
対向層の樹脂またはブレンドのMFR(ASTM D1238、230℃、2.16kg)は、好ましくは2,000dg/分(g/10分)未満、より好ましくは1,500dg/分以下、1,200dg/分以下、900dg/分以下、600dg/分以下、300dg/分以下、200dg/分以下、150dg/分以下、100dg/分以下、または90dg/分以下である。特定の実施形態において、伸長性樹脂またはブレンドのMFRは、およそ50dg/分、75dg/分、または80dg/分の低い範囲から、およそ250dg/分、500dg/分、または1,000dg/分までの高い範囲とすることができる。対向層の樹脂またはブレンドのMFRはまた、およそ20dg/分、30dg/分、または40dg/分の低い範囲から、およそ90dg/分、120dg/分、または150dg/分までの高い範囲とすることができる。対向層の樹脂またはブレンドのMFRはまた、およそ20dg/分、35dg/分、または45dg/分の低い範囲から、およそ65dg/分、80dg/分、または95dg/分までの高い範囲とすることができる。対向層の樹脂またはブレンドのMFRはさらに、およそ0.1dg/分、0.5dg/分、1dg/分、または5dg/分の低い範囲から、およそ30dg/分、40dg/分、70dg/分、または90dg/分までの高い範囲とすることができる。
【0078】
対向層の樹脂またはブレンドの質量平均分子量(Mw)は、500,000;400,000;300,000;または250,000未満が好ましい。例えば、対向層の樹脂またはブレンドのMwは、およそ50,000からおよそ200,000の範囲とすることができる。1つまたは複数の実施形態において、対向層の樹脂またはブレンドのMwは、およそ50,000;80,000;または100,000の低い範囲から、およそ155,000;170,000;または190,000までの高い範囲とすることができる。1つまたは複数の実施形態において、対向層の樹脂またはブレンドのMwは、およそ80,000からおよそ200,000;100,000からおよそ175,000;または140,000からおよそ180,000の範囲とすることができる。
【0079】
中心層の樹脂またはブレンドのMFR(ASTM D1238、230℃、2.16kg)は、好ましくは2,000dg/分(g/10分)未満、より好ましくは1,500dg/分以下、1,200dg/分以下、900dg/分以下、600dg/分以下、300dg/分以下、200dg/分以下、150dg/分以下、100dg/分以下、または90dg/分以下である。特定の実施形態において、中心層の樹脂またはブレンドのMFRは、およそ50dg/分、75dg/分、または80dg/分の低い範囲から、およそ250dg/分、500dg/分、または1,000dg/分までの高い範囲とすることができる。中心層の樹脂またはブレンドのMFRはまた、およそ20dg/分、30dg/分、または40dg/分の低い範囲から、およそ90dg/分、120dg/分、または150dg/分までの高い範囲とすることができる。中心層の樹脂またはブレンドのMFRはまた、およそ25dg/分、35dg/分、または45dg/分の低い範囲から、およそ75dg/分、85dg/分、または95dg/分までの高い範囲とすることができる。中心層の樹脂またはブレンドのMFRはさらに、およそ0.1dg/分、0.5dg/分、1dg/分、または5dg/分の低い範囲から、およそ30dg/分、40dg/分、70dg/分、または90dg/分までの高い範囲とすることができる。少なくとも1つの具体的な実施形態において、中心層の樹脂またはブレンドのMFRは、およそ2dg/分からおよそ90dg/分、およそ2dg/分からおよそ20dg/分、およそ3dg/分からおよそ90dg/分、またはおよそ3dg/分からおよそ20dg/分の範囲である。
【0080】
中心層の樹脂またはブレンドのMwは、好ましくは500,000、400,000、300,000、または250,000未満である。例えば、中心層の樹脂またはブレンドのMwは、およそ50,000からおよそ290,000の範囲とすることができる。1つまたは複数の実施形態において、中心層の樹脂またはブレンドのMwは、およそ50,000、65,000、または80,000の低い範囲から、およそ130,000、190,000、または290,000までの高い範囲とすることができる。1つまたは複数の実施形態において、中心層の樹脂またはブレンドのMwは、およそ80,000からおよそ285,000、80,000からおよそ240,000、または80,000からおよそ140,000の範囲とすることができる。
【0081】
多層構造体弾性を特徴づける1つの方法は、以下の繰り返し試験手順でヒステリシス曲線を測定することである。一般的に、不織布の試料を、Instron Corporationから市販のInstron 1130装置を使用して1回または複数回延伸する。別途述べられていない限り、ヒステリシス曲線を作成するために本明細書中で使用される試験パラメータは、試料幅=2.54cm(1インチ)、試料長さ=7.62cm(3インチ)、ゲージ長、すなわちクランプ間の距離は2.54cm(1インチ)、クロスヘッドスピード、すなわち延伸力を加えるクランプ先端部のスピードは25.4cm/分(10in/分)である。本明細書で使用する場合「第1のサイクル」および「第2のサイクル」とは、個々の試料が延伸された回数を指す。
【0082】
試料の試験は、最初に不織布試料を特定された試料サイズに切断することから始まる。試料を最初にクロスヘッド/クランプ先端部に、次いで底面クランプに取り付けることによって、Instron 1130装置に各試験試料を載せる。クランプ間の距離は、特定されたゲージの長さである。試料には、事前に張力を加えない。
次いで、クロスヘッドスピード、すなわち延伸スピードである25.4cm/分(10in/分)を使用して、試料の長さで測定される、例えば、100%、または200%など、所望の歪みまで試料を延伸する。次いで試料を、いかなるホールドタイムもなく、同じクロスヘッドスピードで荷重ゼロに戻す。試料に加わる力を、伸長および収縮の間の歪みの関数として記録する。
さらなる特性決定のために試料を装置から取り除くか、または追加のサイクルデータ、例えば第2のサイクルデータが所望される場合、1回または複数回延伸する。第2のサイクルヒステリシス曲線は、第1のサイクルですでに試験した試料を再び組み込むことによって作成される。他に具体的に報告されていない限り、同じゲージ長を使用して試料を載せる。第1のサイクルに対して上述された手順と同じ手順を第2のサイクルに利用する。
【0083】
本明細書中で他に記載されていない限り、永久歪みとは、特定された歪みのパーセンテージとして表現される、特定された歪みから収縮した後に試料内に残存する歪みの量である。収縮後に、ゼロ荷重において試料内に残存する伸び(収縮曲線がx軸により切断される点で測定)を、そのサイクル中に試料が延伸した最大の伸びで割る。
本明細書中で他に記載されていない限り、50%の収縮力とは、所与の伸びまで延伸された後に試料によって生じ、この伸び分の半分まで試料を縮めることを可能にする力である。
本明細書中で他に記載されていない限り、ピーク荷重(0.45kg/2.54cm(lbs/in))とは、伸長中に試料に対して加えられる最大荷重の力(0.45kg(ポンド))を、試料の幅(2.54cm(インチ))で割ったものである。
本明細書中で他に記載されていない限り、ピーク力MD(N)とは、伸長中に試料に対して縦方向(MD)に加えられる最大の力(ニュートンで表現)である。
本明細書中で他に記載されていない限り、ピーク力CD(N)とは、伸長中に試料に対して横方向(CD)に加えられる最大の力(ニュートンで表現)である。
本明細書中で他に記載されていない限り、破断点での伸びMD(%)とは、縦方向への伸長後、破断点で測定された試料の長さの増加を、元のゲージ長で割ったもの(パーセンテージで表現)である。
本明細書中で他に記載されていない限り、破断点での伸びCD(%)とは、横方向への延伸後、その破断点で測定された試料の長さの増加を、元のゲージ長で割ったもの(パーセンテージで表現)である。
【0084】
架橋助剤
樹脂または樹脂ブレンドは、1つまたは複数の架橋助剤を含んでもよい。適切な架橋助剤として、液体および金属の多官能性アクリレートおよびメタクリレート、官能化したポリブタジエン樹脂、官能化したシアヌレート、およびアリルイソシアヌレートを挙げることができる。より具体的には、適切な架橋助剤として、多官能性ビニルまたはアリル化合物、例えば、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、ペンタエルトリトールテトラメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジアリルマレエート、ジプロパルギルマレエート、ジプロパルギルモノアリルシアヌレート、アゾビスイソブチロニトリルなど、およびこれらの組合せを挙げることができるがこれらに限らない。市販の架橋助剤は、Sartomerから購入することができる。
【0085】
1つまたは複数の実施形態において、樹脂または樹脂ブレンドは、ブレンドの総質量に対して、少なくとも0.1質量%の架橋助剤を含有する。1つまたは複数の実施形態において、架橋助剤(複数可)の量は、ブレンドの総質量に対して、およそ0.1質量%からおよそ15質量%の範囲とすることができる。1つまたは複数の実施形態において、架橋助剤(複数可)の量は、ブレンドの総質量に対して、およそ0.1質量%、1.5質量%または3.0質量%の低い範囲から、およそ4.0質量%、7.0質量%、または15質量%までの高い範囲とすることができる。1つまたは複数の実施形態において、架橋助剤(複数可)の量は、ブレンドの総質量に対して、およそ2.0質量%、3.0質量%または5.0質量%の低い範囲から、およそ7.0質量%、9.5質量%、または12.5質量%までの高い範囲とすることができる。1つまたは複数の実施形態において、架橋助剤(複数可)の量は、ブレンドの総質量に対して、およそ3質量%である。
【0086】
抗酸化剤
樹脂または樹脂ブレンドは、1つまたは複数の抗酸化剤を含んでもよい。適切な抗酸化剤として、以下を挙げることができる:ヒンダードフェノール;ホスフィット;ヒンダードアミン;Irgafos 168;Irganox 1010;Irganox 3790;Irganox B225;Irganxo 1035;Irgafos 126;Irgastab 410;Ciba Geigy Corpにより製造されているChimassorb944など。これらを樹脂または樹脂ブレンドに添加することによって、成形または製造作業中の分解を防ぎ、および/または鎖分解の程度をより良く制御することもできる。
1つまたは複数の実施形態において、樹脂または樹脂ブレンドは、組成物の総質量に対して、少なくとも0.1質量%の抗酸化剤を含有する。1つまたは複数の実施形態において、抗酸化剤(複数可)の量は、組成物の総質量に対して、およそ0.1質量%からおよそ5質量%の範囲とすることができる。1つまたは複数の実施形態において、抗酸化剤(複数可)の量は、組成物の総質量に対して、およそ0.1質量%、0.2質量%、または0.3質量%の低い範囲から、およそ1質量%、2.5質量%、または5質量%までの高い範囲とすることができる。1つまたは複数の実施形態において、抗酸化剤(複数可)の量は、組成物の総質量に対して、およそ0.1質量%である。1つまたは複数の実施形態において、抗酸化剤(複数可)の量は、組成物の総質量に対して、およそ0.2質量%である。1つまたは複数の実施形態において、抗酸化剤(複数可)の量は、組成物の総質量に対して、およそ0.3質量%である。1つまたは複数の実施形態において、抗酸化剤(複数可)の量は、組成物の総質量に対して、およそ0.4質量%である。1つまたは複数の実施形態において、抗酸化剤(複数可)の量は、組成物の総質量に対しておよそ0.5質量%である。
【0087】
ブレンディングおよび添加剤
1つまたは複数の実施形態において、個々の物質および成分は、溶融混合によりブレンドすることによって、ブレンドを形成することができる。剪断および混合を行うことが可能な機械類の例として、混練機付の押出し機または1つもしくは複数のミキシングチップまたはフライト付の混合要素、1つまたは複数のスクリュー付の押出し機、共回転型または逆回転型の押出し機、Banbury混合器、Farrell Continuous混合器、およびBuss Kneaderなどが挙げられる。必要とされる混合、温度、および滞留時間の種類および強度は、上記機械のうちの1つを、混練または混合要素、スクリュー設計、およびスクリュー速度(<3000RPM)の選択と組み合わせて選択することによって達成できる。
1つまたは複数の実施形態において、架橋助剤、抗酸化剤および/または他の添加剤は、他の樹脂成分と同時に、または押出し機もしくはBuss混練機を使用する場合には、後に下流で、または後の時間のみに導入することができる。記載されている架橋助剤および抗酸化剤に加えて、他の添加剤として、抗遮断剤、帯電防止剤、紫外線安定剤、発泡剤および加工助剤を挙げることができる。添加剤は、純粋な形態またはマスターバッチでブレンドに添加することができる。
【0088】
硬化生成物
ある特定の実施形態において、架橋は、複合材を成形または押出加工した後、電子ビーム(または単に「ebeam」)により遂行される。適切なebeam機器は、E−BEAM Services、Incから入手可能である。ある特定の実施形態において、電子は、複数の照射においておよそ100kGy以下の線量で利用する。光源は、所望の線量を供給することが可能な出力を有する、およそ150Kevからおよそ12メガ電子ボルト(MeV)の範囲で作動する任意の電子ビーム発生器とすることができる。電子の電圧は、適切なレベルに調整することができ、これらのレベルは、例えば、100,000;300,000;1,000,000;2,000,000;3,000,000;6,000,000であってよい。ポリマーおよびポリマー製品に照射を行う広範囲な装置が入手可能である。
効果的な照射は、およそ10kGyからおよそ350kGyの間、好ましくはおよそ20からおよそ350kGy、またはおよそ30からおよそ250kGy、またはおよそ40からおよそ200kGyの線量で一般的に行われる。本実施形態のある特定の態様において、照射は室温で行われる。
【0089】
別の実施形態において、架橋は、e−ビームによる硬化に加えて、1つまたは複数の化学薬品への曝露により遂行することができる。例示的化学薬品として、ペルオキシドおよび他のフリーラジカル生成剤、硫黄化合物、フェノール樹脂、および水素化ケイ素などが挙げられるが、これらに限らない。本実施形態のある特定の態様において、架橋剤は、流体であるか、または複合材に均一に適用できるように流体へと変換する。流体の架橋剤として、気体(例えば、二塩化硫黄)、液体(例えば、Akzo Nobelから入手可能なTrigonox C)、溶液(例えば、アセトン中ジクミルペルオキシドまたはその懸濁液(例えば、ジクミルペルオキシドの水中懸濁液またはエマルジョンまたはペルオキシドに基づくレドックスシステム))であるような化合物が挙げられる。
【0090】
例示的ペルオキシドとして以下が挙げられるが、これらに限らない:ジクミルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシド、t−ブチルペルベンゾエート、ベンゾイルペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、t−ブチルペロクトエート、メチルエチルケトンペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、ラウリルペルオキシド、過酢酸tert−ブチルなど。使用する場合、ペルオキシド硬化剤は、一般的に有機ペルオキシドから選択される。有機ペルオキシドの例として、以下が挙げられるが、これらに限らない:ジ−tert−ブチルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、t−ブチルクミルペルオキシド、α、α−ビス(tert−ブチルペルオキシ)ジイソプロピルベンゼン、2,5ジメチル2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、−ブチル−4,4−ビス(tert−ブチルペルオキシ)バレレート、ベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、ジラウロイルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキセン−3、およびこれらの混合物。また、ジアリールペルオキシド、ケトンペルオキシド、ペルオキシジカーボネート、ペルオキシエステル、ジアルキルペルオキシド、ヒドロペルオキシド、ペルオキシケタール、およびこれらの混合物を使用してもよい。
【0091】
1つまたは複数の実施形態において架橋は、ヒドロシリル化技法を使用して行うことができる。
1つまたは複数の実施形態において架橋は、不活性なまたは酸素制限された雰囲気下で行うことができる。適切な雰囲気は、ヘリウム、アルゴン、窒素、二酸化炭素、キセノンおよび/または真空を使用することにより提供することができる。
化学薬品または照射のいずれかによる架橋は、架橋触媒、例えば有機塩基、カルボン酸、ならびに有機チタネート、および鉛、コバルト、鉄、ニッケル、亜鉛および錫の錯体またはカルボキシレートを含めた有機金属化合物(例えばジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫マレエート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジオクトエート、酢酸第一錫;第一錫オクトエート;ナフテン酸鉛;カプリル酸亜鉛;ナフテン酸コバルトなど)を用いて促進することができる。
【0092】
製品
多層構造体は、以下の特性または特質のうちのいずれか1つまたは複数を必要とする用途に対して特に有用である:吸収性、撥液性、弾力性、延伸性、柔軟性、強度、難燃性、洗浄性、緩衝性、フィルタリング、細菌バリアおよび滅菌性。例示的用途および使用として、中でも衛生、医療用、フィルターおよびジオテキスタイルなどを挙げることができるが、これらに限らない。
例えば、多層構造体を使用することによって、幼児用おむつ、女性用衛生ナプキン、成人失禁用製品、個人用衛生ふき取り繊維、包帯、外傷用包帯、空気フィルター、液体フィルター、家庭用ふき取り繊維、店舗用タオル、電池セパレーター、真空洗浄剤バッグ、化粧品パッド、食品パッケージ、衣類、衣服、医療用の衣類、および使い捨て下着を作製することができる。特に適切な使用として、幼児用おむつの密封システム、パンツ型紙おむつ、トレーニングパンツ、成人失禁用ブリーフおよびおむつ、包帯、ならびに他の使い捨てアイテムまたは処分可能なアイテムなどが挙げられる。
【0093】
一般的なフィルタリングの使用として、ガソリン、油および空気フィルター、水、コーヒーならびにティーバッグ、液体カートリッジならびにバッグフィルター、真空バッグ、ならびにアレルゲン膜などが挙げられる。例示的ジオテキスタイルおよびその使用として、土壌安定剤および道路の路盤、基礎安定剤、腐食制御、管状構造体、排水システム、ジオメンブレンの保護、霜よけ、農業根覆い、池および水路の水バリアならびに排水タイルのための砂浸潤バリアが挙げられる。
本明細書中に提供されている多層構造体の追加の製品および使用として、例えば、カーペットの裏当て、航海用帆の積層体、テーブルカバー積層体、細切りにしたストランドマット、機械刺しゅう用の裏当て/スタビライザー、梱包材料、断熱材、枕、クッションおよびクッションの詰め物、キルトまたは布団の詰め物、消費者用および郵送用の包装材料、タープ、ならびにテントおよび輸送(材木、スチール)用の包装材料などを挙げることができる。
全部の製品は、多層(multiplayer)構造体から形成することができるか、または多層構造体は、その個々のセクションまたは部分を形成することができる。例えば、幼児用おむつでは、多層構造体は、バックシート、羽根および/またはタブの少なくとも一部を形成することが想定される。
【0094】
以下に提供されているのは、さらに番号をつけた実施形態である:
1.耐熱性多層複合材を形成するための方法であって、
90dg/分未満からのMFRを有する1つまたは複数のポリオレフィンポリマーを、複数のノズルを有する少なくとも1つのダイを介して押出加工することによって、複数の連続繊維を形成するステップであって、少なくとも1つのダイが、500psi(3.45MPa)超からの溶融圧力で作動することによって、少なくとも1つの弾性メルトブロー層を形成するステップと、
この少なくとも1つの弾性メルトブロー層を、少なくとも1つの伸長性層に接着することによって、多層複合材を形成するステップと、
この弾性メルトブロー層もしくはこの伸長性層または両方を少なくとも部分的に架橋するステップと
を含む方法。
【0095】
2.弾性のメルトブロー織物が、10〜150g/m
2の範囲内の坪量を有するスパンレース織物の少なくとも1つの面に接着される、実施形態1に記載の方法。
3.伸長性織物が、織物の質量の10質量%を超えるポリオレフィンを含む、実施形態1または2に記載の方法。
4.多層構造体を、ハイドロエンタングリング装置に通過させるステップをさらに含む、実施形態1から3のいずれかに記載の方法。
5.ダイが、280℃未満からの溶融温度で作動する、実施形態1から4のいずれかに記載の方法。
6.ビスブレーキング剤が除かれた装置内で成分が溶融ブレンドされる、実施形態1から5のいずれかに記載の方法。
7.ポリオレフィンポリマーが、コポリマーの質量の5〜35質量%の範囲内のコモノマー由来の含有量を有するプロピレン−α−オレフィンコポリマーである、実施形態1から6のいずれかに記載の方法。
8.構造体が、1000%を超える伸びで、0.45〜9.5kg(1〜2lbs)の範囲内のピーク力値(ASTM2261−07a)を有する、実施形態1から7のいずれかに記載の方法。
9.弾性のメルトブロー織物の6.45cm
2(1平方インチ)当たりの連続繊維の数が、20〜500繊維/(6.45cm
2)(繊維/in
2)の範囲内である、実施形態1から8のいずれかに記載の方法。
【0096】
10.弾性のメルトブロー織物が、100%未満からのMDの伸びおよび100%を超えるCDの伸びを有する、実施形態1から9のいずれかに記載の方法。
11.伸長性織物が、10〜150g/m
2の範囲内の坪量を有し、織物の質量の10質量%を超えるポリオレフィンを含む、少なくとも1つの層のスパンレース織物を含む、実施形態1から10のいずれかに記載の方法。
12.伸長性織物が、200%を超える極限伸びを有する、実施形態1から11のいずれかに記載の方法。
13.多層構造体またはその個々の層が、機械的に延伸または配向されていない、実施形態1から12のいずれかに記載の方法。
14.織物層または織物層の成分としてのスチレン系ブロックコポリマーが、実質的に存在しない、実施形態1から13のいずれかに記載の方法。
15.請求項1から14のいずれかに記載の多層構造体を含む、吸収製品。
【0097】
16.幼児用おむつ、パンツ型紙おむつ、トレーニングパンツ、成人失禁用ブリーフおよびおむつ、パンティーライナー、サニタリーナプキン、医療用の衣類、ならびに包帯から選択される、実施形態15に記載の製品。
17.耐熱性多層複合材を形成するための方法であって、
1つまたは複数の弾性または伸長性の樹脂を、複数のノズルを有する1つまたは複数のダイを介して押出加工することによって、第1の複数の連続繊維を形成するステップと、
1つまたは複数の非弾性の樹脂または伸長性の樹脂を、1つまたは複数の弾性の樹脂と同時にまたはほとんど同時に、1つまたは複数のダイを介して押出加工することによって、第2の複数の連続繊維を形成するステップと、
e−ビーム線量がおよそ200kGy以下の電子ビーム照射を使用して、押出加工された樹脂を架橋するステップと
を含む方法。
18.e−ビーム線量がおよそ100kGyである、実施形態17に記載の方法。
19.e−ビーム線量が、40kGyからおよそ60kGyの範囲である、実施形態17または18に記載の方法。
20.実施形態17から19のいずれかに記載の硬化された多層構造体を含む吸収製品。
【0098】
特定の実施形態および特徴が、一組の数値的上限および一組の数値的下限を使用して記載されている。任意の下限から任意の上限までの範囲が、他に指示されない限り想定されることを理解されたい。特定の下限、上限および範囲が、以下の1つまたは複数の請求項に出現する。すべての数値的な値は、指摘された値の「およそ」または「約」であり、当業者であれば予想される実験誤差および変動を考慮に入れている。
様々な用語が上で定義された。請求項で使用された用語が上で定義されていない範囲では、少なくとも1つの印刷された刊行物または発行された特許において反映されるような、当業者がその用語に付与する最も広範な定義が付与されるべきである。さらに、本出願におけるすべての特許、試験手順、および引用された他の文献は、このような公開が本出願と矛盾しない範囲で、このような組み込みが認可されているすべての権限について、参照により完全に組み込まれている。
【0099】
以上は本発明の実施形態を対象とするものであるが、本発明の他のおよびさらなる実施形態が、その基本的範囲から逸脱することなく考案されてもよく、その範囲は、以下に続く特許請求の範囲により決定されるものとする。