(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の望ましい一実施例を
図1〜
図10を参照してより詳細に説明する。
【0012】
図1は本発明の一実施例による液晶表示装置を示したブロック図である。
図1に示されたように、本発明の一実施例による液晶表示装置100は液晶パネル110、液晶パネル110のゲートラインGL1、GL2を駆動するゲートドライバ120、液晶パネル110のデータラインDL1〜DL4を駆動するデータドライバ130、ゲートドライバ120とデータドライバ130を制御するタイミングコントローラ140、及び高階調ガンマ電圧と低階調ガンマ電圧とを選択的に供給するガンマ電圧部150を含む。
【0013】
液晶パネル110は、1つのゲートラインGL1;GL2と2つのデータラインDL1、DL2;DL3、DL4に画定される複数の画素P1〜P4を含む。1つの画素P1は高階調領域と低階調領域それぞれに形成された第1画素電極VHと第2画素電極VL、第1画素電極VH及び第2画素電極VLそれぞれ独立して接続される第1薄膜トランジスタT1と第2薄膜トランジスタT2、及び第1薄膜トランジスタT1と第2薄膜トランジスタT2に共通に接続されるゲートラインGL1と第1薄膜トランジスタT1と第2薄膜トランジスタT2それぞれに接続されるデータラインDL1、DL2を含む。ここで、高階調領域と低階調領域それぞれに形成された第1画素電極VHと第2画素電極VLは互いに異なる階調電圧曲線に基づいて生成された階調電圧に応じてデータを表現する。
【0014】
一方、奇数番目ゲートラインGL1に接続された奇数番目画素P1は、第1薄膜トランジスタT1が第1画素電極VHに接続され、第2薄膜トランジスタT2が第2画素電極VLに接続された構造を有し、奇数番目ゲートラインGL1に接続された偶数番目画素P2は第1薄膜トランジスタT3が第2画素電極VLに接続され、第2薄膜トランジスタT3が第1画素電極VHに接続された構造を有する。
【0015】
また、偶数番目ゲートラインGL2に接続された奇数番目画素P3は第1薄膜トランジスタT5が第2画素電極VLに接続され、第2薄膜トランジスタT6が第1画素電極VHに接続された構造を有し、偶数番目ゲートラインGL2に接続された偶数番目画素P4は第1薄膜トランジスタT7が第1画素電極VHに接続され、第2薄膜トランジスタT8が第2画素電極VLに接続された構造を有する。
【0016】
タイミングコントローラ140は、外部から入力された同期信号及びクロック信号を用いてゲートドライバ120を制御するゲート制御信号と、データドライバ130を制御するデータ制御信号を発生し、外部から入力されるデータ信号を再整列してデータドライバ130に供給する。また、タイミングコントローラ140はガンマ電圧部150を制御するスイッチング信号を生成する。
【0017】
ここで、スイッチング信号は1つの水平周期期間の間、高階調ガンマ電圧部152と低階調ガンマ電圧部154の出力をスイッチングするように、ガンマ電圧スイッチ156を制御する。スイッチング信号は、1つの水平周期期間の間、高階調ガンマ電圧部152と低階調ガンマ電圧部154の出力時間を適切に調整できるように選択可能となっている。以下では、スイッチング信号は、1/2水平周期の間、高階調ガンマ電圧部152が高階調ガンマ電圧を出力するようにし、残りの1/2水平周期の間、低階調ガンマ電圧部154が低階調ガンマ電圧を出力するように選択された場合を例示して説明する。
【0018】
ガンマ電圧部150は、複数の高階調ガンマ電圧を生成する高階調ガンマ電圧部152と、複数の低階調ガンマ電圧を生成する低階調ガンマ電圧部154と、高階調ガンマ電圧部ガンマ電圧部152と低階調ガンマ電圧部154の出力をスイッチングするガンマ電圧スイッチ156を含む。ガンマ電圧スイッチ156は、1/2水平周期の期間、高階調ガンマ電圧部152から高階調ガンマ電圧を、残りの1/2水平周期の期間、低階調ガンマ電圧部154から低階調ガンマ電圧をスイッチングしてデータドライバ130に供給する。
【0019】
ゲートドライバ120はタイミングコントローラ140からのゲート制御信号に応答して液晶パネル110のゲートラインGL1、GL2にゲート駆動信号を印加してゲートラインGL1、GL2を順に駆動する。
【0020】
データドライバ130はタイミングコントローラ140からのデータ制御信号に応答して、1/2水平周期の期間、高階調ガンマ電圧を用いてタイミングコントローラ140からのデータ信号を高階調データ信号に変換してデータラインDL1に供給し、残りの1/2水平周期の期間、低階調ガンマ電圧を用いてタイミングコントローラ140からのデータ信号を低階調データ信号に変換してデータラインDL2に供給する。
【0021】
図2及び
図3に示すように、本発明の一実施例による液晶表示装置の画素の構造をさらに詳細に説明する。
図2は
図1の液晶表示装置の画素の構造を示した平面図である。
図2に示されたように、本発明の一実施例による液晶表示装置の画素は第1画素電極260、第2画素電極262、第1薄膜トランジスタT1、第2薄膜トランジスタT2、ゲートライン210、第1データライン220、第2データライン225、第1蓄積キャパシタCST1及び第2蓄積キャパシタCST2を含む。
【0022】
第1画素電極260は、コンタクトホール268を介して第1トランジスタT1のドレイン電極254と第1蓄積キャパシタの上部電極250に接続される。第1画素電極260は第1トランジスタT1を介して第1データライン220から高階調データ信号の印加を受け高階調データ信号に基づく表示を行う。
【0023】
第2画素電極262は、第1画素電極260と分離されて第1画素電極260を取り囲む形状で形成される。第2画素電極262は、コンタクトホール264を介して第2トランジスタT2のドレイン電極259と接続され、コンタクトホール266を介して第2蓄積キャパシタの上部電極255に接続される。第2画素電極262は第2トランジスタT2を介して第2データライン225から低階調データ信号の印加を受けてデータ信号に基づく表示を行う。
【0024】
第1薄膜トランジスタT1は、ゲートライン210に接続されるゲート電極212、第1データライン220に接続されるソース電極222、ドレイン電極252に接続されるドレイン電極254、絶縁層を媒介にしてゲート電極212と重畳される活性層230を含む。第1薄膜トランジスタT1はゲートライン210に印加されるゲート駆動信号に応答して1/2水平周期の期間、第1データライン220から供給される高階調データ信号をドレイン電極254を介してドレインライン252に印加する。
【0025】
第2薄膜トランジスタT2は、ゲートライン210に接続されるゲート電極214、第2データライン225に接続されるソース電極227、ドレインライン257に接続されるドレイン電極259、絶縁層を媒介にしてゲート電極214と重畳する活性層232を含む。第2薄膜トランジスタT2は、ゲートライン210から印加されるゲート駆動信号に応答して、第2薄膜トランジスタT2は、1/2水平周期の期間、第2データライン225から供給される低階調データ信号を、ドレイン電極259を介してドレインライン257に印加する。
【0026】
ゲートライン210は第1薄膜トランジスタT1のゲート電極212と第2薄膜トランジスタT2のゲート電極214に接続される。ゲートライン210はゲートドライバから入力されるゲート駆動信号を第1薄膜トランジスタT1のゲート電極212と第2薄膜トランジスタT2のゲート電極214に印加する。
【0027】
第1データライン220は、画素の一側であってゲートライン210に交差するように形成され、第1薄膜トランジスタT1のソース電極222に接続される。第1データライン220は1/2水平周期期限の間データドライバから入力される高階調データ信号を第1薄膜トランジスタT1のソース電極222に印加する。
【0028】
第2データライン225は、画素の他側であってゲートライン210に交差するように形成され、第2薄膜トランジスタT2のソース電極227に接続される。第2データライン225は、残り1/2水平周期期限の間、データドライバから入力される低階調データ信号を第2薄膜トランジスタT2のソース電極227に印加する。
【0029】
第1蓄積キャパシタCST1は、蓄積キャパシタライン240に接続される下部電極244と、絶縁層を媒介にして下部電極244と重畳する上部電極250を含む。上部電極250は、ドレインライン252を介して第1薄膜トランジスタT1のドレイン電極254と直接接続される。第1蓄積キャパシタCST1の下部電極244と上部電極250は、第2蓄積キャパシタCST2の下部電極242と上部電極255より広い面積であることが望ましい。
【0030】
一方、ドレインライン252に接続された上部電極250は、コンタクトホール268を介して第1画素電極260に接続される。従って、第1薄膜トランジスタT1のドレイン電極254に接続されたドレインライン252を介して入力される高階調データ信号は、第1画素電極260に印加されると同時に、第1蓄積キャパシタCST1に蓄積される。
【0031】
第2蓄積キャパシタCST2は、蓄積キャパシタライン240に接続される下部電極242と、絶縁層を媒介にして下部電極242と重畳する上部電極255を含む。上部電極255は、第2薄膜トランジスタT2のドレイン電極259に接続された第2画素電極262とコンタクトホール266を介して接続される。従って、第2薄膜トランジスタT2のドレイン電極259に接続されたドレインライン257を介して入力される低階調データ信号は第2画素電極262に印加され、第2蓄積キャパシタCST2に蓄積される。
【0032】
第1蓄積キャパシタCST1をさらに詳細に説明する。
図3は
図2の第1蓄積キャパシタのI-I’断面図である。
図3に示されたように、第1蓄積キャパシタCST1はガラス基板202に形成された下部電極244と、絶縁層204を媒介にして下部電極244と重畳するように形成された上部電極250を含む。上部電極250はドレインライン252を介して第1薄膜トランジスタのドレイン電極と直接接続され、保護膜206に形成されたコンタクトホール268を介して第1画素電極260に接続される。
【0033】
本発明の一実施例による液晶表示装置は、第1薄膜トランジスタT1のドレイン電極254と第1蓄積キャパシタCST1の上部電極250及び第1画素電極260の接続のための第1コンタクトホール268、第2薄膜トランジスタT2のドレイン電極259と第2画素電極262の接続のための第2コンタクトホール264、及び第2画素電極262と第2蓄積キャパシタCST2の上部電極255の接続のための第3コンタクトホール266を含む。
【0034】
即ち、本発明の一実施例による液晶表示装置は、第1薄膜トランジスタT1のドレイン電極254と第1画素電極260の直接接続のためのコンタクトホールを含まず、第1薄膜トランジスタT1のドレイン電極254が直接第1蓄積キャパシタCST1の上部電極255に接続される構造を有するので、液晶表示装置の製造過程で発生した静電気は、第1薄膜トランジスタT1に流入する前に第1蓄積キャパシタCST1に蓄積され、第1薄膜トランジスタT1に静電気が流入する経路が遮断される。従って、液晶表示装置の製造過程では、静電気によるチャンネルショート不良、特に、静電気によって高階調トランジスタのチャンネルがショートする問題点を解決できる。
【0035】
本実施においては、第1薄膜トランジスタT1のドレイン電極254と第1画素電極260の直接接続のためのコンタクトホールを含まないで、第1薄膜トランジスタT1のドレイン電極254が直接第1蓄積キャパシタCST1の上部電極255に接続される構造に対して説明したが、このような構成に限定されるものではなく、第2薄膜トランジスタT2のドレイン電極259と第2画素電極262の直接接続のためのコンタクトホール264を除去し、第2薄膜トランジスタT2のドレイン電極257を直接第2蓄積キャパシタCST2の上部電極255に接続することもできる。
【0036】
以下、
図4〜
図8を参照して、
図1の液晶表示装置の薄膜トランジスタ基板を製造する方法に関して説明する。
【0037】
図4はゲートライン形成工程を示す。ゲートライン形成工程はガラス基板上にゲート電極212、214を含むゲートライン210と、下部電極242、244を含む蓄積キャパシタライン240とを形成する。蓄積キャパシタライン240は、ゲートライン210に平行に形成される。具体的に、ガラス基板上にスパッタリング方法などで金属を蒸着する。金属層はモリブデン、アルミニウム、クロム、などとこれらの合金の単一層または複層構造を有することができる。
【0038】
図5は活性層形成工程を示す。活性層形成工程は、ゲートライン210と蓄積キャパシタライン240が形成されたガラス基板上にゲート絶縁膜を形成し、その上に第2マスク工程で、活性層230、232がゲート電極212、214に重畳するように形成する。活性層230、232は、オーミックコンタクト層をさらに含むことができる。具体的に、第1マスク工程を経たガラス基板上に、プラズマ化学気相蒸着PECVDなどの蒸着方法でゲート絶縁膜、非晶質シリコン層、n+非晶質シリコン層を順に形成する。そして、第2マスクを用いたフォトリソグラフィ工程及びエッチング工程で非晶質シリコン層、n+非晶質シリコン層、活性層230、232を形成する。ゲート絶縁膜は酸化シリコンSiOx、窒化シリコンSiNxのような無機絶縁物質であることが望ましい。また、活性層230、232はゲートライン210とデータラインとが交差される部分また蓄積キャパシタライン240とデータラインとが交差する部分にも形成することができる。
【0039】
図6はソース/ドレインパターン形成工程を示す。ソース/ドレインパターン形成工程は、活性層230、232が形成されたゲート絶縁膜上にソース/ドレイン金属パターンを形成する。ソース/ドレイン金属パターンは、第1データライン220、第1薄膜トランジスタのソース電極222とドレイン電極254、第1蓄積キャパシタCST1の上部電極250、第1薄膜トランジスタT1のドレイン電極254と第1蓄積キャパシタCST1の上部電極250を接続するドレインライン252、第2データライン225、第2薄膜トランジスタT2のソース電極227とドレイン電極259、第2蓄積キャパシタCST2の上部電極255及び第2薄膜トランジスタT2のドレイン電極259に接続されるドレインライン257を含む。
【0040】
第1データライン220は、第1薄膜トランジスタT1のソース電極222に接続され、第2データライン225は第2薄膜トランジスタT2のソース電極227に接続される。一方、第1蓄積キャパシタCST1の上部電極250は、第1蓄積キャパシタCST1の下部電極244に対応して形成し、第2蓄積キャパシタCST2の上部電極255は第2蓄積キャパシタCST2の下部電極242に対応して形成する。従って、第1蓄積キャパシタCST1の上部電極250の面積は第2蓄積キャパシタCST2の上部電極255の面積より大きく形成される。
【0041】
具体的に、第2マスク工程を経たガラス基板上にソース/ドレイン金属層をスパッタリング方法で形成する。そして、第3マスクを用いたフォトリソグラフィ工程及びエッチング工程でソース/ドレイン金属層をパターニングする。そして、ソース電極222、227とドレイン電極254、259の間に露出されるオーミックコンタクト層を除去してソース電極222、227とドレイン電極254、259を電気的に分離させる。このようにして、ゲートライン210と第1データライン220に接続される第1薄膜トランジスタT1と、ゲートライン210と第2データライン225に接続される第2薄膜トランジスタT2とを形成することができる。
【0042】
図7はコンタクトホール形成工程を示す。コンタクトホール形成工程はソース/ドレイン金属パターンが形成されたゲート絶縁膜上に有機絶縁膜206を形成し、第4マスク工程で有機絶縁膜206の一部を除去して第1コンタクトホール268、第2コンタクトホール264及び第3コンタクトホール266を形成する。ここで、第1コンタクトホール268は、第1薄膜トランジスタT1のドレイン電極254と第1蓄積キャパシタCST1の上部電極250及び次の工程で形成される第1画素電極を接続するためのである。第2コンタクトホール264は、第2薄膜トランジスタT2のドレイン電極259と次の工程で形成される第2画素電極を接続するためのものである。第3コンタクトホール266は、第2画素電極と第2蓄積キャパシタCST2の上部電極255を接続するためである。
【0043】
具体的に、第3マスク工程を経たガラス基板上にアクリル系有機化合物などのような有機絶縁物質をスピンコーティング、スピンレスコーティングなどの方法でコーティングして有機絶縁膜206を形成する。そして、第4マスクを用いたフォトリソグラフィ工程及びエッチング工程で有機絶縁膜206の一部を除去して第1蓄積キャパシタCST1の上部電極250、第2薄膜トランジスタCST2のドレイン電極259に接続されたドレインライン257の末端及び第2蓄積キャパシタCST2の上部電極255を露出させ第1コンタクトホール268、第2コンタクトホール264及び第3コンタクトホール266を形成する。
【0044】
図8は画素電極形成工程を示す。画素電極形成工程は、有機絶縁膜上に透明導電パターンの第1画素電極260と第2画素電極262を形成する。具体的に、第4マスク工程を経たガラス基板上にITOまたはIZOなどのような透明導電物質をスパッタリングなどのような蒸着方法で塗布する。そして、第5マスクを用いたフォトリソグラフィ工程及びエッチング工程でパターニングして、第1画素電極260と第2画素電極262を形成する。
【0045】
画素電極形成工程で、第1画素電極260は第1コンタクトホール268を介して第1蓄積キャパシタCST1の上部電極250と接続される。また、第2画素電極262は第2コンタクトホール264を介して第2薄膜トランジスタT2のドレイン電極259に接続されたドレインライン257に接続され、第3コンタクトホール266を介して第2蓄積キャパシタCST2の上部電極255と接続される。
【0046】
上述した方法で製造される薄膜トランジスタ基板は、共通電極とカラーフィルタの形成されたカラーフィルタ基板とアセンブリされて液晶表示装置の製造工程に使用することができる。
【0047】
次に、本発明の一実施例による液晶表示装置の他の画素の構造を説明する。
図9は
図1に示された液晶表示装置の他の画素の構造を示した図である。
図9に示されたように、本発明の液晶表示装置の他の画素は第1画素電極360、第2画素電極362、第1薄膜トランジスタT1、第2薄膜トランジスタT2、ゲートライン310、第1データライン320、第2データライン325、第1蓄積共通CST1、第2蓄積キャパシタCST2、第3蓄積キャパシタCST3及び第4蓄積キャパシタCST4を含む。
【0048】
第1画素電極260は、コンタクトホール364を介して第1トランジスタT1のドレイン電極354及び第3蓄積キャパシタCST3の上部電極380と接続され、コンタクトホール368を介して第1蓄積キャパシタCST2の上部電極355に接続される。第1画素電極360は第1トランジスタT1を介して第1データライン320から高データ信号の印加を受け高階調データ信号を表現する。
【0049】
第2画素電極262は、第1画素電極360と分離され第1画素電極360を取り囲む形状に形成される。第2画素電極362はコンタクトホール369を介して第2トランジスタT2のドレイン電極359及び第4蓄積キャパシタCST4と接続され、コンタクトホール366を介して第2蓄積キャパシタCST2の上部電極355に接続される。第2画素電極362は、第2トランジスタT2を介して第2データライン325から低階調データ信号の印加を受け低階調データ信号を表現する。
【0050】
第1蓄積キャパシタCST1は、第1蓄積キャパシタライン340に接続される下部電極344と、絶縁層を媒介にして下部電極344と重畳する上部電極350を含む。上部電極350は、第1薄膜トランジスタT1のドレイン電極354に接続された第1画素電極360とコンタクトホール368を介して接続される。第3蓄積キャパシタCST2は、第2蓄積キャパシタライン341に接続される下部電極371と、絶縁層を媒介にして下部電極371と重畳する上部電極380を含む。上部電極380は第1薄膜トランジスタT2のドレイン電極354に接続され、第1画素電極360とコンタクトホール364を介して接続される。従って、第1薄膜トランジスタT1のドレイン電極354に接続されたドレインライン352を介して入力される高階調データ信号は第1画素電極360に印加されると同時に第1蓄積キャパシタCST1に蓄積される。
【0051】
第2蓄積キャパシタCST2は、第1蓄積キャパシタライン240に接続される下部電極342と、絶縁層を媒介にして下部電極342と重畳される上部電極355を含む。上部電極355は第2薄膜トランジスタT2のドレイン電極359に接続された第2画素電極362とコンタクトホール366を介して接続される。第4蓄積キャパシタCST4は、第2蓄積キャパシタライン241に接続される下部電極373と、絶縁層を媒介にして下部電極373と重畳する上部電極382を含む。上部電極382は、第2薄膜トランジスタT2のドレイン電極359に接続され、第2画素電極362とコンタクトホール369を介して接続される。従って、第2薄膜トランジスタT2のドレイン電極359に接続されたドレインライン357を介して入力される低階調データ信号は第2画素電極362に印加され、第2蓄積キャパシタCST2に蓄積されることができる。
【0052】
ここで、第1蓄積キャパシタライン340と第2蓄積キャパシタライン341は連結ライン370、372によって電気的に接続される。連結ライン370、372は第1及び第2画素電極360、362と重畳しないように形成して画素の開口率減少を防ぐようにすることが望ましい。
【0053】
第1薄膜トランジスタT1、第2薄膜トランジスタT2、ゲートライン310、第1データライン320及び第2データライン325は、
図2の第1薄膜トランジスタT1、第2薄膜トランジスタT2、ゲートライン210、第1データライン220及び第2データライン225の説明から当業者が容易に理解できるので詳細な説明は省略する。
【0054】
第3蓄積キャパシタCST3及び第4蓄積キャパシタCST4をより詳細に説明する。
図10は
図9の第3蓄積キャパシタCST3のI-I’線に沿って切断した断面図である。
図10に示されたように、第3蓄積キャパシタCST3はガラス基板302に形成された下部電極371と、絶縁層304を媒介にして下部電極344と重畳するように形成された上部電極350を含む。上部電極350はドレインライン352を介して第1薄膜トランジスタのドレイン電極と接続され、保護膜306に形成されたコンタクトホール364を介して第1画素電極360に連結される。第4蓄積キャパシタCST4は第3蓄積キャパシタCST3と同一の構造を有するので詳細な説明は省略する。
【0055】
本発明の一実施例による液晶表示装置は第1薄膜トランジスタT1のドレイン電極354に接続される第3蓄積キャパシタCST3と第2薄膜トランジスタT2のドレイン電極359に接続される第4蓄積キャパシタCST4を含む。ここで、第3及び第4蓄積キャパシタCST3、CST4は連結ライン370、372を介して第1及び第2蓄積キャパシタCST1、CST2に接続される。
【0056】
このような構造の液晶表示装置は、液晶表示装置の製造過程で発生された静電気がコンタクトホール364、369を介して第1薄膜及び第2薄膜トランジスタT1、T2に流入する前に、第3蓄積キャパシタ及び第4蓄積キャパシタCST3、CST4に蓄積され、第1及び第2蓄積キャパシタCST1.CST2に拡散され、第1及び第2薄膜トランジスタT1、T2に静電気が流入する経路を遮断する。従って、液晶表示装置の製造過程で、静電気によるチャンネルショート不良、特に、静電気によって高階調トランジスタのチャンネルがショートするという問題点を解決できる。
【0057】
図11〜
図14は
図9及び
図10に示された薄膜トランジスタ基板を製造する方法を説明するための図面である。
図11はゲートライン形成工程を示す。ゲートライン形成工程はガラス基板上にゲート電極312、314が含まれたゲートライン310と下部電極が含まれた第1及び第2蓄積キャパシタライン340,341を形成する。第1及び第2蓄積キャパシタライン340、341は、互いに電気的に接続する連結ライン370、372をさらに含む。具体的な工程は
図4のゲートライン形成工程と同一であるので詳細な説明は省略する。
【0058】
図12は活性層形成工程を示す。活性層330、332工程は
図4の活性層形成工程と同一であるので詳細な説明は省略する。
【0059】
図13はソース/ドレインパターン形成工程を示す。ソース/ドレインパターン形成工程は活性層330、332が形成されたゲート絶縁膜上にソース/ドレイン金属パターンを形成する。ソース/ドレイン金属パターンは第1及び第2データライン320、325、第1及び第2薄膜トランジスタT1、T2のソース電極322、327とドレイン電極354、359、第1〜第4蓄積キャパシタCST1、CST2、CST3、CST4の上部電極350、355、380、382、第1及び第2薄膜トランジスタT1、T2のドレイン電極354、359と第3及び第4蓄積キャパシタCST3、CST4の上部電極380,382をそれぞれ接続するドレインライン352、357を含む。
【0060】
第1及び第2データライン320、325は、それぞれ第1及び第2薄膜トランジスタT1のソース電極322、327に接続される。一方、第1〜第4蓄積キャパシタの上部電極350、355、380、382は、それぞれ第1〜第4蓄積キャパシタの下部電極344、342、371、373に対応して形成される。具体的な工程は
図6のソース/ドレインパターン形成工程と同一であるので詳細な説明は省略する。
【0061】
図14はコンタクトホール形成工程を示す。コンタクトホール形成工程はソース/ドレイン金属パターンが形成されたゲート絶縁膜上に有機絶縁膜306を形成し、第4マスク工程で有機絶縁膜306の一部を除去して第1〜第4コンタクトホール368、366、364、369を形成する。ここで、第1コンタクトホール368は第1蓄積キャパシタCST1の上部電極350と次の工程で形成される第1画素電極を接続するためのである。第2コンタクトホール366は第2蓄積キャパシタCST2の上部電極355と次の工程で形成される第2画素電極を接続するためのである。
【0062】
第3コンタクトホール364は第3蓄積キャパシタCST3の上部電極380と次の工程で形成される第1画素電極を接続するためのである。第4コンタクトホール369は第4蓄積キャパシタCST4の上部電極382と次の工程で形成される第2画素電極を接続するためのである。具体的な工程は
図7のソース/ドレインパターン形成工程から当業者が容易に類推できるので詳細な説明は省略する。
【0063】
図15は画素電極形成工程を示す。画素電極形成工程は、有機絶縁膜上に透明導電パターンの第1画素電極360と第2画素電極362を形成する。具体的な工程は
図8の画素電極形成工程から当業者が容易に類推できるので詳細な説明は省略する。
【0064】
画素電極形成工程で第1画素電極360は第1コンタクトホール368を介して第1蓄積キャパシタCST1の上部電極350と接続され、第3コンタクトホール366を介して第1薄膜トランジスタT1のドレイン電極354に接続される。また、第2画素電極362は第2コンタクトホール366を介して第2蓄積キャパシタCST2の上部電極355と接続され、第4コンタクトホール369を介して第2薄膜トランジスタT2のドレイン電極359に接続される。
【0065】
上述した方法で製造される薄膜トランジスタ基板は共通電極とカラーフィルタの形成されたカラーフィルタ基板とアセンブリされ液晶表示装置の製造工程で使用されることができる。
【0066】
図16は、本発明の他の実施例による液晶表示装置を示すブロック図である。
図16に示されたように、本発明の他の一実施例による液晶表示装置400は液晶パネル410と、液晶パネル410のゲートラインGL1〜GL4を駆動するゲートドライバ420と、液晶パネル410のデータラインDL1、DL2を駆動するデータドライバ430と、ゲートドライバ420とデータドライバ430を制御するタイミングコントローラ440及び高階調ガンマ電圧と低階調ガンマ電圧を選択的に供給するガンマ電圧部450を含む。
【0067】
液晶パネル410は2つのゲートラインと1つのデータラインで画定される複数の画素P1〜P4を含む。1つの画素P1は高階調領域と低階調領域それぞれに形成された第1画素電極VHと第2画素電極VL、第1画素電極VH及び第2画素電極VLそれぞれに独立して接続される第1薄膜トランジスタT1と第2薄膜トランジスタT2、及び第1薄膜トランジスタT1と第2薄膜トランジスタT2に共通に接続されるデータラインDL1と第1薄膜トランジスタT1の第2薄膜トランジスタT2それぞれに接続されるゲートラインGL1、GL2を含む。ここで、高階調領域と低階調領域それぞれに形成された第1画素電極VHと第2画素電極VLは互いに異なる階調電圧カバーによって生成された階調電圧に応じてデータを表現する。
【0068】
タイミングコントローラ440、ゲートドライバ420、データドライバ430及びガンマ電圧部450は
図1のタイミングコントローラ140、ゲートドライバ120、データドライバ130及びガンマ電圧部150の構成及び動作から容易に類推できるので詳細な説明は省略する。
【0069】
図17を参照して、本発明の他の実施例による液晶表示装置の画素の構造をより詳細に説明する。
図17は
図16に示された液晶表示装置の画素の構造を示す平面図である。
図17に示されたように、本発明の他の実施例による液晶表示装置の画素は第1画素電極560、第2画素電極562、第1薄膜トランジスタT1、第2薄膜トランジスタT2、第1ゲートライン510、第2ゲートライン515、データライン520、第1蓄積キャパシタCST1、及び第2蓄積キャパシタCST2を含む。
【0070】
第1画素電極560はコンタクトホール568を介して第1トランジスタT1のドレイン電極554と第1蓄積キャパシタCST1の上部電極550に接続される。第1画素電極560は第1トランジスタT1を介してデータライン520から高階調データ信号の印加を受け高階調データ信号を表現する。
【0071】
第2画素電極562は第1画素電極560と分離され第1画素電極560を取り囲む形状に形成される。第2画素電極562はコンタクトホール564を介して第2トランジスタT2のドレイン電極559と接続され、コンタクトホール566を介して第2蓄積キャパシタCST2の上部電極555に接続される。第2画素電極562は第2トランジスタT2を介してデータライン520から低階調データ信号の印加を受け低階調データ信号を表現する。
【0072】
第1薄膜トランジスタT1は第1ゲートライン510に接続されるゲート電極512、データライン520に接続されるソース電極522、ドレインライン552に接続されるドレイン電極554、絶縁層を媒介にしてゲート電極512と重畳する活性層を含む。第1薄膜トランジスタT1は、第1ゲートライン510に印加されるゲート駆動信号に応答して、1/2水平周期期限の間、データライン520から供給される高階調データ信号をドレイン電極554を介してドレインライン552から印加する。
【0073】
第2薄膜トランジスタT2は、第2ゲートライン515に接続されるゲート電極514、データライン520に接続されるソース電極527、ドレインライン557に接続されるドレイン電極559、絶縁層を媒介にしてゲート電極514と重畳する活性層532を含む。第2薄膜トランジスタT2は、第2ゲートライン515に印加されるゲート駆動信号に応答して、残り1/2水平周期期限の間、データライン520から供給される低階調データ信号をドレイン電極559を介してドレインライン557に印加する。
【0074】
第1ゲートライン510は、第1薄膜トランジスタT1のゲート電極512に接続される。第1ゲートライン510は、1/2水平周期期限の間、ゲートドライバから入力されるゲート駆動信号を第1薄膜トランジスタT1のゲート電極512に印加する。
【0075】
第2ゲートライン515は、第2薄膜トランジスタT2のゲート電極514に接続される。第2ゲートライン512は、残り1/2水平周期期限の間、ゲートドライバから入力されるゲート駆動信号を第2薄膜トランジスタT2のゲート電極514に印加する。
【0076】
データライン520は、画素の一側に形成され第1及び第2ゲートライン510、515に交差するように形成され、第1薄膜トランジスタT1のソース電極522と第2薄膜トランジスタT2のソース電極527に接続される。データライン520は、1/2水平周期期限の間、データドライバから入力される高階調データ信号を第1薄膜トランジスタT1のソース電極522に印加し、残り1/2水平周期期限の間、データドライバから入力される低階調データ信号を第2薄膜トランジスタT2のソース電極527に印加する。
【0077】
第1蓄積キャパシタCST1は、蓄積キャパシタライン540に接続される下部電極544と、絶縁層を媒介にして下部電極544と重畳する上部電極550を含む。上部電極550は、ドレインライン522を介して第1薄膜トランジスタT1のドレイン電極544と直接接続される。第1蓄積キャパシタCST1の下部電極544と上部電極550は第2蓄積キャパシタCST2の下部電極542と上部電極555より広い面積を有することが望ましい。
【0078】
一方、ドレインライン552に接続された上部電極550はコンタクトホール568を介して第1画素電極560に接続される。従って、第1薄膜トランジスタT1のドレイン電極554に接続されたドレインライン552を介して入力される高階調データ信号は、第1画素電極560に印加されると同時に第1蓄積キャパシタCST1に蓄積される。
【0079】
第2蓄積キャパシタCST2は、蓄積キャパシタライン540に接続される下部電極524と、絶縁層を媒介にして下部電極542と重畳する上部電極555を含む。上部電極555は第2薄膜トランジスタT2のドレイン電極559と接続された第2画素電極562とコンタクトホール566を介して接続される。従って、第2薄膜トランジスタT2のドレイン電極559に接続されたドレインライン557を介して入力される低階調データ信号は第2画素電極562に印加され、第2蓄積キャパシタCST2に蓄積される。
【0080】
即ち、本発明の他の例による液晶表示装置は第1薄膜トランジスタT1のドレイン電極554と第1画素電極560との直接接続のためのコンタクトホールが除去され、第1薄膜トランジスタT1のドレイン電極554が直接第1蓄積キャパシタCST1の上部電極550に接続される構造を有するので、液晶表示装置の製造過程で発生された静電気は第1薄膜トランジスタT1に流入する前に、第1蓄積キャパシタCST1に蓄積され、第1薄膜トランジスタT1に静電気が流入する経路を遮断する。従って、液晶表示装置の製造過程では静電気によるチャンネルショート不良、特に、静電気によって高階調トランジスタのチャンネルがショートする問題点を解決できる。