特許第5758977号(P5758977)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 微邦科技股▲ふん▼有限公司の特許一覧

特許5758977幾何立体噴霧プレートを備える液体霧化モジュール
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5758977
(24)【登録日】2015年6月12日
(45)【発行日】2015年8月5日
(54)【発明の名称】幾何立体噴霧プレートを備える液体霧化モジュール
(51)【国際特許分類】
   B05B 17/06 20060101AFI20150716BHJP
   B06B 1/06 20060101ALN20150716BHJP
【FI】
   B05B17/06
   !B06B1/06 Z
【請求項の数】12
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-273405(P2013-273405)
(22)【出願日】2013年12月27日
(65)【公開番号】特開2014-159025(P2014-159025A)
(43)【公開日】2014年9月4日
【審査請求日】2014年9月29日
(31)【優先権主張番号】102105747
(32)【優先日】2013年2月19日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】511030530
【氏名又は名称】微邦科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100117042
【弁理士】
【氏名又は名称】森脇 正志
(72)【発明者】
【氏名】謝淑品
(72)【発明者】
【氏名】董勇星
(72)【発明者】
【氏名】林建華
(72)【発明者】
【氏名】許由忠
(72)【発明者】
【氏名】章才泰
【審査官】 加藤 昌人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−166189(JP,A)
【文献】 特開2013−230429(JP,A)
【文献】 欧州特許出願公開第1916037(EP,A2)
【文献】 米国特許出願公開第2011/023302(US,A1)
【文献】 特開2011−235202(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05B 17/06
B06B 1/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
幾何立体噴霧プレートを備える液体霧化モジュールであって、作動リングと、幾何立体噴霧プレートと、圧電リングと、を備え、
前記幾何立体噴霧プレートは、全体に複数の噴霧孔が設けられ、その周縁に取付部を形成して前記作動リングと前記圧電リングとの間に挟んで設けられ、
前記幾何立体噴霧プレートは、少なくとも一つの幾何立体状の補強部が設けられ、前記少なくとも一つの補強部は、前記幾何立体噴霧プレートの中心点を基準とし途切れなく突起していて、少なくとも一つのリング体を形成しており、使用するときは、前記圧電リングの振動エネルギーを幾何立体噴霧プレートの中心部に集中させることなく、振動エネルギーを均一に前記幾何立体噴霧プレートの隅々に分布させ、霧化区域の面積を拡大できることを特徴とする、液体霧化モジュール。
【請求項2】
前記補強部が複数設けられており、前記補強部のそれぞれは、矩形状に形成され、側面が隣り合うように連結してリング体を形成し、前記取付部と前記噴霧孔との間に配置されていることを特徴とする、請求項1記載の液体霧化モジュール。
【請求項3】
前記補強部が複数設けられており、前記補強部のそれぞれは、矩形状に形成され、その側面が隣り合うように連結して前記リング体を形成し、前記取付部と前記噴霧孔との間に配置されていることを特徴とする、請求項2記載の液体霧化モジュール。
【請求項4】
前記補強部が複数設けられており、前記補強部のそれぞれは、矩形状に形成され、所定の角度をずらしながら側面が隣り合うように連結してリング体を形成し、前記取付部と前記噴霧孔との間に配置されていることを特徴とする、請求項2記載の液体霧化モジュール。
【請求項5】
前記補強部が複数設けられており、前記補強部のそれぞれは、矩形状に形成され、所定の角度をずらしながら側面の一部が重ね合わされるように連結してリング体を形成し、前記取付部と前記噴霧孔との間に配置されていることを特徴とする、請求項2記載の液体霧化モジュール。
【請求項6】
前記補強部が複数設けられており、前記補強部のそれぞれは、三角形状に形成され、所定の角度をずらしてから鋭角を重ね合わせるように連結してリング体を形成し、前記取付部と前記噴霧孔との間に配置されていることを特徴とする、請求項2記載の液体霧化モジュール。
【請求項7】
前記補強部が複数設けられており、前記補強部のそれぞれは、リング状の突起部と重なるように複数の楕円形状に形成され、かつ楕円形状の一端は幾何立体噴霧プレートの中心に向かい、他端は外部に向かうように配置して放射状のリング体を形成し、前記取付部と前記噴霧孔との間に配置されていることを特徴とする、請求項2記載の液体霧化モジュール。
【請求項8】
前記補強部が複数設けられており、前記補強部のそれぞれは、円形状に形成され、かつ隣り合わせて連結してリング体を形成し、前記取付部と前記噴霧孔との間に配置されていることを特徴とする、請求項2記載の液体霧化モジュール。
【請求項9】
前記補強部の断面形状は、三角形、半円形、矩形のいずれかの一つであることを特徴とする、請求項2記載の液体霧化モジュール。
【請求項10】
前記補強部は前記幾何立体噴霧プレートの一表面に隆起していて、かつ前記幾何立体噴霧プレートは平面であることを特徴とする、請求項2記載の液体霧化モジュール。
【請求項11】
前記補強部は前記幾何立体噴霧プレートの一表面に隆起していて、かつ前記幾何立体噴霧プレートの他面は前記補強部に対応して凹面を形成していることを特徴とする、請求項2記載の液体霧化モジュール。
【請求項12】
エネルギー伝導素子をさらに有し、その中心部に前記作動リングと前記圧電リングとの間に位置するとおり穴を設けることによって、前記幾何立体噴霧プレートを前記エネルギー伝導素子と前記作動リングとの間に挟んで設けることを特徴とする、請求項2記載の液体霧化モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は霧化装置に関し、特に幾何立体噴霧プレートを備える液体霧化モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
液体霧化装置は、芳香及び噴霧を提供する機能があるため、近年は医療保健と美容などの分野へ大量に応用されている。そのほか、気候が乾燥している地域には環境を加湿して環境湿度をバランスさせることができる。液体霧化装置に使用し、かつ一般に良く見かける液体霧化モジュールは、圧力装置による加圧と、超音波素子による高周波振動と、圧電素子による高周波振動の3つの種類がある。そのうち、圧電素子による霧化の手段は主に圧電リングの逆圧電効果によって、電気を振動エネルギーに置き換えて、高周波の微小振動を発生させ、ベクトルの水霧を形成して、ブラウン運動効果によって、空気中に芳香剤を噴霧する。
【0003】
図1、公知の圧電リングを備える霧化装置の概略図を参照する。図1に示すように、一般に圧電リングを適用された霧化装置は、噴霧プレートP11と、作動リングP12と、圧電リングP13と、を備える。噴霧プレートP11は金属部材からなり、作動リングP12は噴霧プレートP11を載置し固定され、圧電リングP13は作動リングP12の一側に取り付けられている。使用するときは、圧電リングP13に電場を印加し、圧電リングP13に高周波の振動が発生すると、噴霧プレートP11が圧電リングP13の連動によって、曲げ変形の振動を発生され、液体の分子構造をバラバラにして、霧化効果を形成して噴霧される。
【0004】
さらに、現在の市場で良く見かける噴霧プレートP11は、プレート式の噴霧プレートと、複数の隆起部(突起部)を有する噴霧プレートの2種類に分けられる。プレート式の噴霧プレートは、圧電リングP13が振動するときに、圧電リングP13の振動エネルギーの伝達方向は外縁部から噴霧プレートP11の中心部に伝達されるが、この種のプレート式噴霧プレートの振動エネルギーの伝達効率が良くないため、噴霧プレートP11中心部のごく一部しか霧化区域を形成できない。よって、噴霧プレートP11はほとんど剛性の強い部材を選択するかまたはその厚みを増やせるなどにして、振動エネルギーを噴霧プレートP11の中心部に伝達させ、霧化区域の面積の拡大を図る。よって、圧電リングP13の消費エネルギーを増大しなければならず、より多くのエネルギー消費となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一方、複数の隆起部を設けた噴霧プレートは、隆起部に良い霧化効果が与えられ、霧化区域の面積を増やすことができる。しかし、実際に実験を実施した結果、圧電リングP13の振動エネルギーを伝達する過程において、隆起部以外の平面の部位にはその振動エネルギーを伝達させることができないことから、振動エネルギーのムラが形成され、霧化が不均一になるという問題が残る。よって、このような隆起部とその形状がかえって振動エネルギーの伝達経路の妨げになり、霧化区域が有効に利用されないことから、これを改良する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一目的は、少なくとも一つの補強部を設けることによって、構造が補強されるほか、振動エネルギーの伝達経路を妨げることなく、霧化区域の面積を有効拡大できる幾何立体噴霧プレートを備える液体霧化モジュールを提供することである。
【0007】
本発明の他の目的は、比較的柔らかく、かつ薄い部材に適用でき、振動の伝達能力を向上させるとともに、振動伝達の消費パワー軽減し、省エネ効果を有する霧化区域の面積を有効に拡大できる幾何立体噴霧プレートを備える液体霧化モジュールを提供することである。
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の幾何立体噴霧プレートを備える液体霧化モジュールは、作動リングと、幾何立体噴霧プレートと、圧電リングと、を備える。作動リングは圧電リングの一側に取り付けられている。特徴として、幾何立体噴霧プレートは、全体に複数の噴霧孔を設け、作動リングと圧電リングとの間に挟んで設けられ、幾何立体噴霧プレートの断面形状と外観形状が三角形、半円形、矩形などそのうちいずれかの幾何立体構造の少なくとも一つの補強体を形成し、このうち少なくとも一つの補強部は、幾何立体噴霧プレートの中心を基準点として、途切れなく突起状のリング体が形成されている。使用するときは、圧電リングの振動エネルギーは補強部によって、幾何立体噴霧プレートの中心部に集中することなく、振動エネルギーを均一に幾何立体噴霧プレートの隅々に分布し、霧化区域の面積を拡大する。特に注意したいことは、振動エネルギーを均一に幾何立体噴霧プレートの隅々に分布させ、霧化区域の面積の拡大に役立つことができるのであれば、リング体は例えば突起状のリング体または凹状のリング体あるいは突起状のリング体と凹状リング体であっても良い。
【0009】
さらに、補強部は幾何立体噴霧プレートの一表面に隆起していて、かつかかる幾何立体噴霧プレートの他面は補強部に対応して凹面を形成され、補強部の断面は三角形、半円形、矩形のいずれかから選択されたものである。
【0010】
本発明の幾何立体噴霧プレートを備える液体霧化モジュールはエネルギー伝導素子をさらに有し、その中心部に作動リングと前記圧電リングとの間に位置する「とおり穴」を設けることによって、幾何立体噴霧プレートをエネルギー伝動素子と作動リングとの間に挟んで設けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】公知の圧電リングを備える霧化装置の概略図である。
図2A】本発明の第1実施例による幾何立体噴霧プレートを備える液体霧化モジュールの上面図である。
図2B】本発明の第1実施例による幾何立体噴霧プレートを備える液体霧化モジュールの側断面図である。
図3A】本発明のそれぞれの形状の幾何立体リングによる側断面を示す図である。
図3B】本発明のそれぞれの形状の幾何立体リングによる側断面を示す図である。
図3C】本発明のそれぞれの形状の幾何立体リングによる側断面を示す図である。
図3D】本発明のそれぞれの形状の幾何立体リングによる側断面を示す図である。
図4A】本発明のフィルムによる様々態様の側断面を示す図である。
図4B】本発明のフィルムによる様々態様の側断面を示す図である。
図4C】本発明のフィルムによる様々態様の側断面を示す図である。
図4D】本発明のフィルムによる様々態様の側断面を示す図である。
図5】本発明の第2実施例による幾何立体噴霧プレートを備える液体霧化モジュールの態様図である。
図6A】本発明のフィルムによる様々態様の鳥瞰を示す図である。
図6B】本発明のフィルムによる様々態様の鳥瞰を示す図である。
図6C】本発明のフィルムによる様々態様の鳥瞰を示す図である。
図6D】本発明のフィルムによる様々態様の鳥瞰を示す図である。
図6E】本発明のフィルムによる様々態様の鳥瞰を示す図である。
図6F】本発明のフィルムによる様々態様の鳥瞰を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
審査官の方々が本発明の内容のさらなる理解を図るため、以下にて図面と合わせて説明する。ご参照ください。
【実施例1】
【0013】
図2A図2Bは、本発明の第1実施例による幾何立体噴霧プレートを備える液体霧化モジュールの上面図と、本発明の第1実施例による幾何立体噴霧プレートを備える液体霧化モジュールの上面図側断面である。図に示すように、本発明の液体霧化モジュール1は、作動リング11と、幾何立体噴霧プレート12と、圧電リング13と、を備える。この液体霧化モジュールは、チャンバー(図示しない)の開口部に取り付けられる。
【0014】
そのうち、作動リング11は薄く平らなリング体125を形成していて、かつ中心部に第1とおり穴111が設けられている。
【0015】
幾何立体噴霧プレート12は、ポリイミド(Polyimide)、ポリエチレン(Polyethylene, PE)、ポリプロピレン(Polypropylene, PP)、ポリエーテルエーテルケトン(Polyetheretherketone, PEEK)またはいずれかのハイレベルエンジニアリング・プラスチックなど非金属部材のいずれか、あるいは、金属部材などから仕上げられた、ディスク状の構造体を選択し、作動リング11と圧電リング13との間に挟んで設けられる。幾何立体噴霧プレート12は、その周縁部に取付部121が設けられ、全体に複数の噴霧孔122が設けられる。幾何立体噴霧プレート12は補強部123を有する。補強部123は単純なリング体125である。そのため、補強部123にも噴霧孔122が設けられており、幾何立体噴霧プレート12の中心を基準点として、途切れなく突起して少なくとも一つのリング体125が形成される。
引き続き、図2Bを参照する。補強部123は圧電リング13の方向に向かって隆起し、幾何立体噴霧プレート12の一表面に突き出しており、その厚みは周りの平面より高いため、周りの平面に比べて、補強部123は有効に構造強度を向上しており、リング体125は途切れがないため、振動エネルギーの伝達経路を妨げないことから、幾何立体噴霧プレート12の最大の霧化面積を充分に利用できる。幾何立体噴霧プレート12の外観形状は円形、矩形及び多辺形のいずれかを選択できる。取付部121は作動リング11と圧電リング13によって挟み込まれているため、固定されているとともに、補強部123と噴霧孔122の一表面は第1とおり穴111の内部に露出される。このほか、補強部123の分布面積は幾何立体噴霧プレート12の合計面積の3%〜90%を占められている。
【0016】
さらに、圧電リング13はジルコン酸チタン酸鉛材料から構成される圧電セラミックスを仕上げたものであり、作動リング11の一側に取り付けられている。圧電リング13中心の穴部(図示しない)は第1とおり穴111に対応していて、かつ補強部123と噴霧孔122の他面は穴部の内部に露出されている。
【0017】
図3A〜3Dは、本発明のそれぞれの形状の幾何立体リングによる側断面を示す図である。図に示すように、補強部123は幾何立体噴霧プレート12の一部を隆起して形成した隆起部である。すなわち、補強部123の断面形状は例えば半円形(図3A)、矩形(図3B)、三角形(図3C)及び半楕円形(図3D)などに形成すればよく、幾何立体噴霧プレート12の他方の面は平面に形成する。さらに、幾何立体噴霧プレート12の噴霧孔122に対応する位置は、補強部123の反対方向に突起面124を隆起させていてもよい。
【0018】
使用するときは、電圧を圧電リング13に印加し、圧電リング13に反復性の伸縮変形を形成して、波形状態によってエネルギーを幾何立体噴霧プレート12に伝達し、幾何立体噴霧プレート12を振動させる。本発明の幾何立体噴霧プレート12によれば、幾何立体噴霧プレート12が補強部123を有するため、従来の平面構造の平板型噴霧プレートに比べて剛性が向上すると共に、低周波域の周波数応答が打ち消されることで低周波振動によるエネルギー損失が無くなり、幾何立体噴霧プレート12に効率よく高周波振動が伝達され、その結果、圧電リング13の振動エネルギーが効率よく高周波噴出エネルギーに変換される。さらに、補強部123は立体型補強構造を形成しており、これはあたかも人間の骨格のような支持効果を担っていて、比較的柔らかくかつ厚みの薄い(約20μm〜125μm)部材を適用することで、圧電リング13の振動エネルギーが簡単、かつ均一に幾何立体噴霧プレート12の隅々まで伝達し、振動エネルギーの伝達経路を妨げないため、幾何立体噴霧プレート12の噴霧孔122を充分に利用し、霧化面積及び噴霧範囲を有効に拡大させると共に、均一な霧化効果を得ることができる。このほか、幾何立体噴霧プレート12の霧化効果に影響する一因は、高周波振動であり、特に噴霧孔122が位置する場所の上下移動の距離で発生しやすい。従来の平板型噴霧プレートに比べて、高周波振動において、本発明の幾何立体噴霧プレート12はより適切に噴霧孔122が位置する場所の上下移動に必要な変形量を提供し、振動幅が向上し、顕著でかつ優れた霧化効果が得られる。
【0019】
引き続き図4A図4Dを参照して、本発明の幾何立体噴霧プレートの様々な態様の側断面図について説明する。図4Aに示すように、補強部123が幾何立体噴霧プレート12の一表面に隆起していて、かつ幾何立体噴霧プレート12の他面は補強部123に対応して凹面を形成しており、補強部123のタイプは異なるものの、振動パワーの伝達を助けることができる。図4Bに示す補強部123のタイプは、図4Aと同じであるが、隆起方向と突起面124の隆起方向は同じ方向となるように設けられている。さらに、図4Cに示すように補強部123は複数設けることができる。図4Cでは、2つの補強部123を有し、隆起方向も同じであるが、特に注意したいことは、補強部123の高さと幅は必要に応じて調節できることである。続いて、図4Dに示すものは、図4Cに示す補強部123の隆起方向を反対方向に置き換えることによって、隆起方向が突起面124の隆起方向と同じ方向にしている。
【実施例2】
【0020】
次に、図5を参照して本発明の第2実施例による幾何立体噴霧プレートを備える液体霧化モジュールの態様図について説明する。ただし、図1を合わせて参照したい。図5に示すように、第2実施例において、主な素子は第1実施例と同じであり、異なる点は幾何立体噴霧プレート12を備える液体霧化モジュール1はエネルギー伝導素子14をさらに含み、中心部は作動リング11と圧電リング13との間に第2とおり穴141を設けることで幾何立体噴霧プレート12をエネルギー伝導素子14と作動リング11との間に挟んで配置している点にある。このような構成によって、エネルギー伝導素子14を用いて圧電リング13による振動パワーの伝動効果を強化できると共に、幾何立体噴霧プレート12の位置をより安定に固定することができる。さらに、補強部123が複数設けられている。図に示すように、補強部123は2つのリング体125であり、この2つのリング体125は同心に設けられ、霧化効果を高め、霧化区域の面積を有効に拡大することができる。
【0021】
次に図6A〜6Fを参照して本発明の立体リングによる様々な態様について説明する。それぞれの図に示すように、幾何立体噴霧プレート12の補強部123は様々なタイプの配列形状を有していてもよく、補強部123同士が隣り合って途切れなくリング体125を形成している。図6Aでは、補強部123のそれぞれは矩形状に形成され、側面が隣り合うように連結してリング体125を形成し、取付部121及び噴霧孔122との間に補強部123が配置されている。図6Bでは、補強部123のそれぞれは矩形状に形成され、所定の角度をずらしながら側面が隣り合うように連結してリング体125を形成し、取付部121と噴霧孔122との間に補強部123が配置されている。図6Cでは、補強部123のそれぞれは矩形状に形成され、所定の角度をずらしながら側面の一部が重ね合わされるように連結してリング体125を形成し、取付部121と噴霧孔122との間に補強部123が配置されている。図6Dでは、補強部123のそれぞれは三角形状に形成され、所定の角度をずらしてから鋭角を重ね合わせるように連結してリング体125を形成し、取付部121と噴霧孔122との間に補強部123が配置されている。図6Eでは、補強部123のそれぞれはリング状の突起部と重なるように複数の楕円形状に形成され、かつ楕円形状の一端は幾何立体噴霧プレート12の中心に向かい、他端は外部に向かうように配置して放射状のリング体125を形成し、取付部121と噴霧孔122との間に補強部123が配置されている。図6Fでは、補強部123のそれぞれは円形状に形成され、かつ隣り合わせて連結してリング体125を形成し、取付部121と噴霧孔122との間に補強部123が配置されている。
【符号の説明】
【0022】
1 幾何立体噴霧プレートを備える液体霧化モジュール
11 作動リング
111 第1とおり穴
12 幾何立体噴霧プレート
121 取付部
122 噴霧孔
123 補強部
124 突起面
125 リング体
13 圧電リング
14 エネルギー伝導素子
141 第2とおり穴
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図3D
図4A
図4B
図4C
図4D
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図6F