特許第5759045号(P5759045)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5759045
(24)【登録日】2015年6月12日
(45)【発行日】2015年8月5日
(54)【発明の名称】キャップ装置
(51)【国際特許分類】
   B65D 51/24 20060101AFI20150716BHJP
   B65D 51/16 20060101ALI20150716BHJP
【FI】
   B65D51/24 Z
   B65D51/16 B
【請求項の数】10
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-119994(P2014-119994)
(22)【出願日】2014年6月10日
【審査請求日】2014年6月10日
(31)【優先権主張番号】103118534
(32)【優先日】2014年5月28日
(33)【優先権主張国】TW
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 <<特許メモ>> 参考文献には「ボトル内部に真空を形成するキャップ装置において、側管部分によって通路からの気体を吸出して排出する真空生成器を含むこと。」が記載も示唆もされていない。
(73)【特許権者】
【識別番号】595096431
【氏名又は名称】財團法人食品工業發展研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100108833
【弁理士】
【氏名又は名称】早川 裕司
(74)【代理人】
【識別番号】100162156
【弁理士】
【氏名又は名称】村雨 圭介
(72)【発明者】
【氏名】朱 燕華
(72)【発明者】
【氏名】曾 琳祥
(72)【発明者】
【氏名】彭 宣融
(72)【発明者】
【氏名】黄 寶鴻
【審査官】 佐野 健治
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−124162(JP,A)
【文献】 特表2007−507396(JP,A)
【文献】 特開2001−354206(JP,A)
【文献】 特開2009−202912(JP,A)
【文献】 特開2005−279182(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 51/24
B65D 51/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通路がその中に形成された上蓋と、
前記上蓋に分離可能な方式で連結された下蓋と、
前記下蓋に穿設され、前記上蓋が前記下蓋に連結された時、前記通路内部にその一部が位置する管状部材と、
前記上蓋に設置され、且つ前記通路に流体連結した側管部分を含む真空生成器であって、流体を通過させるように配置され、前記側管部分によって前記通路からの気体を吸出して排出する真空生成器とを含むキャップ装置。
【請求項2】
前記真空生成器は、入口部分および出口部分を更に含み、前記入口部分は、前記流体を受けるように配置され、且つ前記出口部分は、前記流体を排出するように配置され、前記側管部分は、前記入口部分に連結され、前記通路内に横向きに延伸する請求項1に記載のキャップ装置。
【請求項3】
前記真空生成器内に流路構造が形成され、前記流路構造は、縮小部および吸気部を含み、前記縮小部は、前記入口部分に設けられるとともに前記出口部分の方向に向けて幅が徐々に縮小し、前記吸気部は、前記側管部分に位置し、且つ縮小部に流体連結する請求項2に記載のキャップ装置。
【請求項4】
前記入口部分の上端に位置する前記流路構造の幅は、前記出口部分の下端に位置する前記流路構造の幅より大きい請求項3に記載のキャップ装置。
【請求項5】
前記縮小部の最小幅は、前記入口部分の上端に位置する前記流路構造の幅より小さく、且つ前記出口部分の下端に位置する前記流路構造の幅より小さい請求項3に記載のキャップ装置。
【請求項6】
前記管状部材は、第1部分および第2部分を含み、前記第1部分は前記通路内に配置され、前記第2部分は前記第1部分からオフセットしている請求項1に記載のキャップ装置。
【請求項7】
真空保持部品を更に含み、前記真空保持部品は、
第1の位置および第2の位置に移動可能な方式で前記上蓋の前記通路内に設けられたロッドと、
第1の気密リングと、
第2の気密リングとを備え、
前記第1の気密リングおよび前記第2の気密リングは、前記ロッドの外側面と前記通路の内壁面との間に設置され、前記ロッドが前記第1の位置に配置された時、前記第1の気密リングおよび前記第2の気密リングは、前記側管部分よりも前記管状部材から離れ、前記ロッドが前記第2の位置に配置された時、前記側管部分は、前記第1の気密リングおよび前記第2の気密リングの間に配置される請求項1に記載のキャップ装置。
【請求項8】
前記側管部分の気体が前記通路に入るのを制限するように配置される単方向逆止弁を更に含む請求項1に記載のキャップ装置。
【請求項9】
ボトルに用いられ、前記上蓋が前記下蓋に連結された時、前記管状部材が前記通路と前記ボトル内部に連通し、前記上蓋が前記下蓋から分離された時、前記下蓋は前記ボトル上に固定され、前記ボトル内の液体は前記管状部材によって取り出される請求項1に記載のキャップ装置。
【請求項10】
ボトルに用いられ、且つ前記キャップ装置は、エアバルブを更に含み、前記エアバルブは、分離可能な方式で前記管状部材と連結され、前記ボトルを選択的に密封する請求項1に記載のキャップ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャップ装置に関し、特に、ボトル内部に真空を形成するキャップ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、日常生活で液体(例えば、酒類、ジュース、炭酸水、オイル)を入れるのに用いられるボトルは、開封する前は通常、コルク栓、金属キャップ、またはプラスチックキャップなどで密封閉蓋する。しかしながら、開けた後、ボトル内部の液体は、気体と接触するため、変質または細菌を増殖させ易い。このため、ボトルの密封をどのように維持して、ボトルに入れた液体の品質を変質させないようにするかが、常に解決すべき問題である。
【0003】
中国実用新案CN202414395Uは、栓本体、栓本体に対応して往復運動する吸気ハンドル、およびバネを含む一体型の真空キャップを開示している。吸気ハンドルが圧力を受けて栓本体に向けて移動した時、吸気ハンドルと栓本体内に配置された空洞内の空気が排出される。吸気ハンドルが圧力を受けない時、バネは回復力を提供し、吸気ハンドルを上に向けて跳ね返す。吸気ハンドルと栓本体内に配置された空洞の空間は増加し、真空キャップの下方に位置する単方向バルブを開け、ボトル内の気体を空洞内に吸出する。次いで、数回プッシュした後、ボトル内の気体は絶えず抽出され、真空状態に近づく。
【0004】
しかしながら、上述のキャップ装置は、体積が大き過ぎて、現在の社会における消費者の商品の外観に対する好みに合わない。また一方では、真空に吸気する時は、全手動で操作するため、大幅に使用の便利性と実用性を低下させる。また、ボトル内の液体を出したい時は、キャップ装置がボトルの開口から完全に取り外す必要があるため、大量の空気がボトルの内部に入るため、液体の変質を加速させる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ボトル内部に真空を形成するキャップ装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
従来のボトル装置の欠点に鑑み、本発明の目的は、使い易いキャップ装置を提供することにある。また、本発明のもう1つの目的は、真空度を効果的に維持できるキャップ装置を提供し、ボトル内の液体が変質する可能性を効果的に減少することにある。
【0007】
本発明の一部の実施形態に基づき、上述のキャップ装置は、上蓋、下蓋、管状部材、および真空生成器を含む。下蓋は分離可能な方式で上蓋に連結されることができる。管状部材は、下蓋に設置され、液体を通過させるように配置される。上蓋が下蓋に連結された時、管状部材の一部分は、通路内部に配置される。真空生成器は、上蓋に設置され、且つ通路に流体連結した側管部分を含む。真空生成器は、液体を通過させるように配置され、側管部分によって通路からの気体を吸出して排出する。
【0008】
上述の実施形態では、真空生成器は、入口部分および出口部分を更に含み、入口部分は、流体を受けるように配置され、且つ出口部分は、流体を排出するように配置される。側管部分は、入口部分に連結され、通路内に横向きに延伸する。
【0009】
上述の実施形態では、流路構造は、真空生成器内に形成され、流路構造は、縮小部および吸気部を含み、縮小部は、入口部分に設けられるとともに出口部分の方向に向けて幅が徐々に縮小し、吸気部は、側管部分に配置され、且つ縮小部に流体連結する。入口部分の上端に位置する流路構造の幅は、出口部分の下端に位置する流路構造の幅より大きい。縮小部の最小幅は、入口部分の上端に位置する流路構造の幅より小さく、且つ出口部分の下端に位置する流路構造の幅より小さい。
【0010】
上述の実施形態では、管状部材は第1部分および第2部分を含み、第1部分は通路内に配置され、第2部分は第1部分からオフセットしている。また、キャップ装置は、密封材料を更に含み、密封材料は、第2部分の外縁を囲む。
【0011】
上述の実施形態では、キャップ装置は、真空保持部品を更に含む。真空保持部品は、ロッド、第1の密封部材および第2の密封部材を含む。ロッドは、第1の位置および第2の位置に移動可能な方式で上蓋の通路内に設置される。第1の密封部材、第2の密封部材は、ロッドの外側面と通路の内壁面の間に設置される。ロッドが第1の位置に配置された時、第1の密封部材、第2の密封部材は、側管部分よりも管状部材から離れ、ロッドが第2の位置に配置された時、側管部分は、第1の密封部材と第2の密封部材との間に配置される。
【0012】
上述の実施形態では、キャップ装置は、側管部分の気体が通路に入るのを制限するように配置される単方向逆止弁を更に含む。
【0013】
上述の実施形態では、キャップ装置は、ボトルに用いられ、上蓋が下蓋に連結された時、管状部材が通路とボトル内部に連通する。上蓋が下蓋から分離された時、下蓋はボトル上に固定され、ボトル内の液体は管状部材によって取り出される。
【0014】
上述の実施形態では、キャップ装置は、ボトルに用いられ、且つキャップ装置は、エアバルブを更に含む。エアバルブは、ボトルを密封するように配置され、分離可能な方式で管状部材と連結される。キャップ装置が真空吸出の操作を行っている時、ボトル内部の気体はエアバルブと管状部材によって吸出される。キャップ装置が真空吸出の操作を完成した後、エアバルブは、ボトルの開口に保留され、ボトル内の真空状態を保持する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一部の実施形態に基づく、ボトルに用いられるキャップ装置の概略図である。(上蓋が下蓋に連結している状態を示している。)
図2】本発明の一部の実施形態に基づく、ボトルに用いられるキャップ装置の概略図である。(上蓋が下蓋から分離している状態を示している。)
図3】本発明の一部の実施形態に基づく、キャップ装置の断面図である。
図4】本発明の一部の実施形態に基づく、真空保持部品が第1の位置に配置している状態のキャップ装置の断面図である。
図5】本発明の一部の実施形態に基づく、真空保持部品が第2の位置に配置している状態のキャップ装置の断面図である。
図6】本発明の一部の実施形態に基づく、管状部材がエアバルブから分離し、且つエアバルブがボトル上に固定されているボトルに用いられる状態のキャップ装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の目的、特徴および利点は、添付の図面と併せて解釈されると、以下の実施形態の説明から明白になり、より容易に理解される。実施形態内の各構成要素の配置は説明のためのもので本発明を限定するものではない。実施例形態の図の符号は、説明を簡易化するためのもので異なる実施形態の間の関連性を示すものではない。
【0017】
図1、2を参照に、一部の実施形態では、本発明のキャップ装置1は、液体(例えば、酒類、ジュース、オイル)を入れるボトル2に用いられる。ボトル2が開けられた後、キャップ装置1は、ボトル2の開口に設置され、ボトル2内部の気体を吸出しボトル2内部を真空状態に維持する。一部の実施形態では、図2に示されるように、キャップ装置1の上蓋10は、下蓋12から分離し、下蓋12の管状部材18によってボトル2内の液体を取り出すことができる。キャップ装置1の構造の特徴は、以下の説明で更に述べる。
【0018】
図3を参照に、一部の実施形態では、キャップ装置1は、上蓋10、下蓋12、真空生成器14、単方向逆止弁17、管状部材18、および密封材料19を含む。理解しなければならないのは、キャップ装置1の構成要素は、増加または減少することができ、これに限定されるものではないことである。
【0019】
上蓋10は、上面101および下面102を有する。上蓋10は、その下面102によって分離の方式で下蓋12に結合することができる。凹溝103は、上蓋10の上面101に形成され、且つ通路104が上蓋10の下面102に形成される。通路104は、基準軸aに沿って延伸するが凹溝103の底部1031を通過しない。一部の実施形態では、1つ以上の気密リング105が通路104の内壁面に設置され、管状部材18が通路104内に設置された時、気密リング105は、通路104と管状部材18の間に配置され、通路を密封する。
【0020】
真空生成器14は、駆動流体(例えば: 水)を通過させるように配置され、通路104からの気体を抽出し、排出する。一部の実施形態では、真空生成器14は、入口部分142、出口部分144、および側管部分146を含む。真空生成器14の入口部分142および出口部分144は、実質的に基準軸aに平行した方向に沿って配列される。入口部分142は、上蓋10の凹溝103の底部1031に設置され、外部からの駆動流体を受けるように配置される。出口部分144は、上蓋10の下面102と下蓋12に設置され、駆動流体を排出するように配置される。一部の実施形態では、複数の気密リング106が真空生成器14と下蓋12が接続している間隙内に設置され、駆動流体が真空生成器14と下蓋12が接続している間隙から漏出するのを防止する。側管部分146は、入口部分142に連結し、通路104に流体連結する。側管部分146は、入口部分142から横向き(基準軸aに垂直な方向)に延伸し、その末端が通路104の内側壁と揃う。
【0021】
流路構造15は、真空生成器14内に形成され、真空生成器14の内部を通過する駆動流体をガイドするように配置される。一部の実施形態では、流路構造15は、注入部151、縮小部153、排出部155、チャンバー157、および吸気部159を含む。
【0022】
注入部151の一端は、入口部分142の上端に設置され、注入部151のもう一端は縮小部153に連結される。排出部155の一端は、出口部分144の下端に設置され、且つ排出部155のもう一端はチャンバー157と連結される。吸気部159の一端は、通路104内の側壁に配置された側管部分146に設置され、吸気部159の一端はチャンバー157に連結される。縮小部153は、注入部151と排出部155の間に配置される。入口部分142から出口部分144の方向に向けて、縮小部153の幅は徐々に縮小する。また、縮小部153は、排出部155の一端に面し、チャンバー157によって吸気部159に流体連結する。
【0023】
一部の実施形態では、注入部151の幅W1は、排出部155の幅W2より大きく、排出部155の一端に面する縮小部153は、最小幅W3を有し、最小幅W3は、注入部151の幅W1および排出部155の幅W2より小さい。理解すべきは、流路構造15の構造の特徴は、需要に応じて調整することができ、この実施形態に限定されるものではない。
【0024】
単方向逆止弁17は、側管部分146と出口部分144の気体が通路104内に入るのを制限するように配置される。単方向逆止弁17は、ベース172とボール174を含む。ベース172は、吸気部159の開口に設置され、且つ気体が通過できる気孔を含む。ボール174は、吸気部159の内部に配置され、吸気部159の内部で自由に転がることができる。
【0025】
管状部材18は、下蓋12に設置され、且つ第1部分182と第2部分184を有する。第1部分182は、実質的に基準軸aに沿って延伸し、且つその上部は口径縮小構造1821を有し、液体を有利に提供する。第2部分184は第1部分182に連結し、第2部分184は、基準軸aからオフセットしており、基準軸aに平行した方向に沿って延伸する。密封材料19(例えば:ゴム)は、管状部材18の第2部分184の外縁を囲む。理解すべきは、キャップ構造1の堆積を減少するために、管状部材18の第1部分182と第2部分184は、同じ基準軸上に延伸しないが、これに限定されるものではない。その他の図式のない実施形態では、管状部材の第1部分および第2部分は、共に同じ基準軸上に延伸してもよい。
【0026】
図1図3を共に参照に、一部の実施形態では、本発明のキャップ装置1の使用方式が以下のように説明されている。
【0027】
キャップ装置1を用いてボトル2に真空を形成したい時、キャップ装置1の下蓋12をボトル2上に固定し、管状部材18の第2部分184をボトル2の開口内に差し込み、且つ密封材料19をボトル2の開口の内壁面に緊密に接触させる。次いで、上蓋10を下蓋12に結合し、管状部材18の第1部分182を通路104内に差し込み、且つ真空生成器14の出口部分144を下蓋12に設置させる。
【0028】
次いで、真空生成器14の入口部分142を駆動流体の出所(例えば: 水道管)と連結し、前記駆動流体の出所から駆動流体を提供し、前記駆動流体を流路構造15の注入部151、縮小部153、排出部155を通して出口部分144から流出させる。縮小部153の幅は徐々に縮小されるため、駆動流体が縮小部153を通過する時、流速が増加し、ベルヌーイの定理に従ってチャンバー157内の気体の圧力が減少する。この時、チャンバー157内部の気体の圧力は、通路104内部の気体の圧力より小さく、単方向逆止弁17のボール174は、駆動を受けてベース172を離れた方向に向けて移動し、ボトル2内部からの空気は、管状部材18、通路104、および吸気部159を通過してチャンバー157に入り、駆動流体に沿って排出部155から排出される。ボトル2内の真空は徐々に確立される。
【0029】
流体が提供を停止した時、チャンバー157内分は、大気の圧力に戻る。この時、チャンバー157内部の気体の圧力は、通路104内部の圧力より大きく、単方向逆止弁17のボール174は、駆動を受けてベース172に接触し、真空が通路104、管状部材18、およびボトル2内部に維持される。ボトル2内部から液体を取り出したい時は、図2に示されるように、上蓋10に力を加え、通路104と管状部材18の内部の真空をなくすと、上蓋10が下蓋12から取り外されることができる。ボトル2内部の液体は、管状部材18から取り出され、下蓋12を取り外す必要なく使用の利便性を増す。
【0030】
図4図5は、本発明の一部の実施形態のキャップ装置1’の断面図を示している。キャップ装置1’とキャップ装置1の異なる所は、キャップ装置1’は、上蓋10の上に設置された真空保持部品20を更に含む所である。具体的に言うと、真空保持部品20は、ロッド22および2つ以上の気密リング(例えば: 第1の気密リング24および第2の気密リング26)を含む。ロッド22は、凹溝103の底部1031の穿孔1033に設置され、移動可能な方式で上蓋10の通路104内に設置される。第1の気密リング24および第2の気密リング26は、ロッド22の外側面と通路104の内壁面と通路104の内壁面との間に設置される。第1の気密リング24および第2の気密リング26は、互いに間隔を有する。一部の実施形態では、第1の気密リング24と第2の気密リング26との間の間隔は、真空生成器14の側管部分146の幅より大きい。
【0031】
キャップ装置1’を用いてボトル2(図1)に真空を形成する時、真空保持部品20は、第1の位置に配置される(図4)。この時、第1、第2の気密リング24、26は、側管部分146と比べ、管状部材18から離れる。気体は側管部分146によって通路104外に吸出される。ボトル2内の真空が確立された後、真空保持部品20は、第2の位置に移動する(図5)。この時、ロッド22は、管状部材18に接触し、且つ側管部分146は、第1、第2の気密リング24、26の間に配置され、側管部分146は、第1、第2の気密リング24、26を受けて密封する。通路104が第1、第2の気密リング24、26を受けて密封するため、外部の気体は、通路104または管状部材18によってボトル2に入ることができず、よって、ボトル2が真空状態を維持する時間が延長する。
【0032】
図6は、本発明の一部の実施形態のキャップ装置1’の断面図を示している。キャップ装置1”とキャップ装置1の異なる所は、キャップ装置1の密封材料19が密封材料30で代替され、且つキャップ装置1”がエアバルブ5を更に含む所である。密封材料30は、リング状の構造を有し、且つ管状部材18の末端に隣接した所の外側面に設置される。エアバルブ5は、ボトル2の開口に配置され、選択的に流体をボトル2の内外に連通させる。
【0033】
ボトル2(図1)に真空を形成したい時、エアバルブ5は、ボトル2の開口に固定され、管状部材18によって上蓋10、下蓋12、および真空生成器14をエアバルブ5に連結する。次いで、キャップ装置1の操作方式同様に、エアバルブ5によってボトル2内の空気を吸気し、ボトル2内部に真空を確立する。次いで、管状部材18をエアバルブ5の排気口から分離し、エアバルブ5をボトル2の開口上に単独に設置させる。この時、エアバルブ5は、閉じた状態に配置され、ボトル2は、エアバルブを受けて密封する。ボトル2内の液体を取り出したい時、先にエアバルブ5を開け、ボトル2の開口からエアバルブ5を外せば、ボトル2内の液体を取り出すことができる。キャップ装置1に比べ、キャップ装置1”は、エアバルブ5をボトル2上に保留する必要があるだけで、ボトル2を密封する目的を達成することができる。よって、キャップ装置1”は、より好ましい使用の便利性を有する。
【0034】
本発明のキャップ装置は、流体駆動によってボトル2を密封する目的を達成し、従来の手動を用いた方式で駆動したキャップ装置に比べ、便利かつ使用し易い。また、本発明のキャップ装置は、ボトルの真空度を効果的に維持し、ボトル内部の液体が変質する可能性を減少することができる。
【0035】
本発明は、実施例の方法及び望ましい実施の形態によって記述されているが、本発明は開示された実施形態に限定されるものではない。当業者は、本発明の思想と技術的範囲から逸脱しない種々の修正及び変更を行い得る。実施形態および実施例は、例示的なものであるに過ぎず、本発明の範囲は、以下の請求項及びその均等のものによって規定されて保護される。
【符号の説明】
【0036】
1、1’、1” キャップ装置
2 ボトル
5 エアバルブ
10 上蓋
101 上面
102 下面
103 凹溝
1031 底部
1033 穿孔
105、106 気密リング
12 下蓋
14 真空生成器
142 入口部分
144 出口部分
146 側管部分
15 流路構造
151 注入部
153 縮小部
155 排出部
157 チャンバー
159 吸気部
17 単方向逆止弁
172 ベース
174 ボール
18 管状部材
182 第1部分
1821 口径縮小構造
184 第2部分
19 密封材料
20 真空保持部品
22 ロッド
24 気密リング(第1気密リング)
26 気密リング(第1気密リング)
30 密封材料
【要約】

【課題】 ボトル内部に真空を形成するキャップ装置を提供する。
【解決手段】 キャップ装置は、通路がその中に形成された上蓋と、上蓋に分離可能な方式で連結された下蓋と、下蓋に穿設され、上蓋が下蓋に連結された時、通路内部にその一部が配置される管状部材と、上蓋に設置され、且つ通路に流体連結した側管部分を含む真空生成器であって、液体を通過させるように配置され、側管部分によって通路からの気体を吸出して排出する真空生成器とを含む。
【選択図】 図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6