(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
記憶手段に記憶されたゲームプログラムに従って、ゲームのプレイ状態が前記記憶手段に記憶された所定のイベント発生条件を満たした場合にゲーム上のイベントを発生させる電子ゲーム装置であって、
前記イベント発生条件は、前記ゲームのプレイ状態を定める複数のパラメータの各々が満たすべき複数のパラメータ条件を含み、
前記複数のパラメータ条件、及びプレイヤが前記イベント発生条件を満たさずにプレイを終了したときの前記プレイヤが取得した前記複数のパラメータの値に基づいて、前記プレイヤが満たさなかったパラメータ条件を特定するパラメータ条件特定手段と、
前記プレイヤが満たさなかったパラメータ条件に基づいて、前記ゲームプログラムにおいて定義され前記記憶手段に記憶されたゲーム上の特典であって前記プレイヤが満たさなかったパラメータ条件を満たすのに有利となる特典を特定し、特定された前記特典を前記プレイヤに付与する特典付与手段を備え、
前記電子ゲーム装置の処理部が、前記ゲームプログラムに従って、前記イベント発生条件を満たさずにプレイが終了したときのプレイ状態に前記特典を組み合わせたプレイ状態からゲームを再開させることを特徴とする電子ゲーム装置。
前記ゲームは、画面上に配置された複数種類からなるパズルピース群に含まれるパズルピースをプレイヤが移動させ、前記パズルピース群のうち複数のパズルピースの配置関係が所定の配置条件を満たした場合に当該複数のパズルピースが消去されポイントが加算されるゲームであり、
前記複数のパラメータ条件は、前記パズルピース群に含まれる1または複数の特殊パズルピースの数が所定数以下となること、及び所定期間以内に所定のポイントを取得することを含む、
ことを特徴とする、請求項1または2に記載の電子ゲーム装置。
ゲームのプレイ状態が、記憶手段に記憶され、前記ゲームのプレイ状態を定める複数のパラメータの各々が満たすべき複数のパラメータ条件を含む所定のイベント発生条件を満たした場合に、ゲーム上のイベントを発生させる電子ゲーム装置としてコンピュータを機能させる電子ゲームプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記複数のパラメータ条件、及びプレイヤが前記イベント発生条件を満たさずにプレイを終了したときの前記プレイヤが取得した前記複数のパラメータの値に基づいて、前記プレイヤが満たさなかったパラメータ条件を特定させ、
前記プレイヤが満たさなかったパラメータ条件に基づいて、前記電子ゲームプログラムにおいて定義され前記記憶手段に記憶されたゲーム上の特典であって前記プレイヤが満たさなかったパラメータ条件を満たすのに有利となる特典を特定させ、特定された前記特典を前記プレイヤに付与させ、
前記イベント発生条件を満たさずにプレイが終了したときのプレイ状態に前記特典を組み合わせたプレイ状態からゲームを再開させる、
ことを特徴とする電子ゲームプログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の技術においては、ゲームオーバーになったプレイ状況からゲームをコンティニューさせる際に、ゲームオーバーになったときのプレイ状況に関わらず、ルーレット等によって確率的に選ばれた特典が与えられるだけである。その結果、プレイヤに付与される特典が当該プレイヤにとってゲームをその状況から進行させるために効果的なものとならない場合がある。特に、ゲームオーバーとなったときのプレイ状況からゲームをコンティニューさせたときに次のイベントに到達するまでのプレイに有効な特典とならないことがある。
【0006】
本発明の目的は、ゲームのプレイ状況に応じてゲーム上の特典をプレイヤに付与することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る電子ゲーム装置は、
記憶手段に記憶されたゲームプログラムに従って、ゲームのプレイ状態が
前記記憶手段に記憶された所定のイベント発生条件を満たした場合にゲーム上のイベントを発生させる電子ゲーム装置であって、
前記イベント発生条件は、前記ゲームのプレイ状態を定める複数のパラメータの各々が満たすべき複数のパラメータ条件を含み、前記複数のパラメータ条件、及びプレイヤが前記イベント発生条件を満たさずにプレイを終了したときの前記プレイヤが取得した前記複数のパラメータの値に基づいて、前記プレイヤが満たさなかったパラメータ条件を特定するパラメータ条件特定手段と、前記プレイヤが満たさなかったパラメータ条件に基づいて、前記ゲームプログラムにおいて定義され前記記憶手段に記憶されたゲーム上の特典であって前記プレイヤが満たさなかったパラメータ条件を満たすのに有利となる特典を特定し、特定された前記特典を前記プレイヤに付与する特典付与手段を備え、
前記電子ゲーム装置の処理部が、前記ゲームプログラムに従って、前記イベント発生条件を満たさずにプレイが終了したときのプレイ状態に前記特典を組み合わせたプレイ状態からゲームを再開させることを特徴とする。
【0010】
望ましくは、前記イベント発生条件は、ゲームにおいてプレイヤが獲得したポイントが所定のクリアポイント以上であることを含み、前記特典付与手段は、前記クリアポイントと、プレイが終了したときの前記プレイヤの獲得ポイントとの差が大きい程、前記プレイヤにとってより有利な特典を
特定する、ことを特徴とする。
【0011】
望ましくは、前記ゲームは、画面上に配置された複数種類からなるパズルピース群に含まれるパズルピースをプレイヤが移動させ、前記パズルピース群のうち複数のパズルピースの配置関係が所定の配置条件を満たした場合に当該複数のパズルピースが消去され
ポイントが加算されるゲームであり、前記複数のパラメータ条件は、前記パズルピース群に含まれる1または複数の特殊パズルピースの数が所定数以下となること、及び所定期間以内に所定の
ポイントを取得することを含む、ことを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、ゲームのプレイ状態が、記憶手段に記憶され、前記ゲームのプレイ状態を定める複数のパラメータの各々が満たすべき複数のパラメータ条件を含む所定のイベント発生条件を満たした場合に、ゲーム上のイベントを発生させる電子ゲーム装置としてコンピュータを機能させる電子ゲームプログラムであって、前記コンピュータに、前記複数のパラメータ条件、及びプレイヤが前記イベント発生条件を満たさずにプレイを終了したときの前記プレイヤが取得した前記複数のパラメータの値に基づいて、前記プレイヤが満たさなかったパラメータ条件を特定させ、前記プレイヤが満たさなかったパラメータ条件に基づいて、前記電子ゲームプログラムにおいて定義され前記記憶手段に記憶されたゲーム上の特典であって前記プレイヤが満たさなかったパラメータ条件を満たすのに有利となる特典を特定させ、特定された前記特典を前記プレイヤに付与させ、前記イベント発生条件を満たさずにプレイが終了したとき
のプレイ状態に前記特典を組み合わせたプレイ状態からゲームを再開させる、ことを特徴とする電子ゲームプログラムである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ゲームをコンティニューさせる際のプレイ状況に応じてゲーム上の特典をプレイヤに付与することができる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、電子ゲーム装置は携帯電話、スマートフォン、あるいはタブレット端末などの携帯端末である。もちろん、電子ゲーム装置としては上記の機器には限られない。
【0016】
図1は、電子ゲーム装置10の構成概略図である。処理部12は、例えばCPUやマイクロプロセッサであり、電子ゲーム装置10全体の制御を行う。処理部12は、記憶部14に記憶された電子ゲームプログラムを実行することで、電子ゲーム装置10上において電子ゲームを動作させる。
【0017】
記憶部14は、ROMやRAM、あるいはハードディスクなどであり、処理部12とアクセス可能なように電気的に接続される。記憶部14には、電子ゲームプログラムやゲーム内における処理結果などが記憶される。入力部16は、タッチパネルやボタンなどを含み、電子ゲーム装置10に対してゲームのプレイヤから指示命令を入力するものである。表示部18は、例えば液晶画面などであり、ゲームのプレイ画面などを表示するものである。
【0018】
また、電子ゲーム装置10は、音声出力部20を含んでいてもよい。音声出力部20は、例えばスピーカなどであり、ゲームにおいて再生される音楽や効果音などを音声として出力するものである。
【0019】
さらに、電子ゲーム装置10は、通信部22を含んでいてもよい。通信部22は、例えばインターネットや移動体通信網を介して他の通信機器と通信するためのものである。通信部22を有することにより、電子ゲーム装置10は、例えば遠隔地に設置されたサーバからインターネットなどを介して電子ゲームプログラムを取得することができる。あるいは、電子ゲームプログラムがサーバにおいて実行されており、入力部16から入力されたプレイヤの指示情報がサーバへ送信されてサーバ内においてゲーム上の処理が行われ、その結果情報がサーバから送信されてプレイ画面に表示される、という態様を取ることもできる。この場合、電子ゲーム装置10は当該サーバを含むものとなる。
【0020】
図2は、表示部18に表示される電子ゲームのプレイ画面を示す図である。以下、電子ゲーム装置10において実行される電子ゲームがパズルゲームである例について本実施形態を説明する。電子ゲーム装置10において実行される電子ゲームとしては、所定のイベント発生条件を満たしたときに所定のイベントが発生するゲームであって、ゲームオーバーになったときにコンティニュー(ゲームオーバーになったプレイ状態からゲームを再開させること)が可能な電子ゲームである限りにおいて、他の電子ゲームであってもよい。
【0021】
本実施形態に係るパズルゲームでは、ゲームが開始されると、プレイ画面上にパズルピース群30が表示される。パズルピース群30は、上下左右方向に整列された複数種類(本ゲームではハートマーク、丸マーク、クロスマーク、星マーク、およびダイヤマークの5種類)のパズルピース32から構成される。プレイヤは、パズルピース群30に含まれる1つのパズルピースと当該パズルピースの上下左右のいずれかに隣接するパズルピースとが交換されるように、両パズルピースの位置変更操作を行う。当該パズルピースの位置変更操作を1回行うとターン数が1増加する。
【0022】
パズルピースの位置変更操作を行った結果、同じ種類のパズルピースが縦、横、あるいは斜め方向に3つ以上並んだとき、当該3つ以上のパズルピースが消去される。パズルピースの消去に伴ってプレイヤにポイントが与えられる。プレイヤに与えられるポイントは、消去されたパズルピースの数などに応じて変更される。例えば、同種類のパズルピースが3つ並んだときには100点、4つ並んだときには150点、あるいは1回の位置変更操作によって2種類のパズルピースを消去した場合は300点というように与えられる。なお、消去されたパズルピースと同じ数だけ新たなパズルピースがパズルピース群30に追加されるため、パズルピース群30に含まれるパズルピースの総数は変化しないようになっている。
【0023】
パズルピース群30には、通常のパズルピースとは異なる特殊パズルピース34が含まれる。
図2において枠が付されたパズルピースが特殊パズルピース34である。特殊パズルピース34は、通常のパズルピース同様に位置の変更が可能であり、消去もされる。特殊パズルピース34は、後述のようにステージクリア条件に関わるパズルピースである。
【0024】
本ゲームは、複数のステージを有しており、ステージ毎にステージクリア条件が定められている。各ステージにおいてイベント発生条件としてのステージクリア条件が満たされ
ると、次のステージに進むというイベントが発生する。ステージクリア条件は、1または複数の条件を含んでいてもよい。本例では、ステージクリア条件として2つのパラメータ条件を含んでいる。第1のパラメータ条件として、上限ターン数(本例のステージ1では10ターン)以内にクリアポイント(本例のステージ1では1000ポイント)を獲得すること、第2のパラメータ条件として、上限ターン数以内に特殊パズルピース34を全て消去すること(残特殊パズルピース数が0であること)が定められている。もちろん、クリアポイントおよびクリア判定となる残特殊パズルピース数は任意に設定されてよい。これら第1および第2のパラメータ条件を全て満たしたときに、ステージクリア条件が満たされたと判定され、次のステージに進むことができる。なお、上記では、ステージクリア条件として上限ターン数以内にパラメータ条件を満たすことを例として説明したが、ステージクリア条件として所定制限時間以内にパラメータ条件を満たすこととしてもよい。
【0025】
プレイ画面上には、現在のステージ数を示すステージ表示ウィンドウ36、現在のターン数および上限ターン数を示すターン数ウィンドウ38、現在獲得ポイントを示す獲得ポイントウィンドウ40、および第1のパラメータ条件の閾値であるクリアポイントを示すクリアポイントウィンドウ42が表示される。
【0026】
プレイ画面上にはさらに、アイテム使用ボタン44が表示される。本ゲームにおいては、プレイヤはゲームを有利に進めるためのアイテムを使用することができる。プレイヤは、アイテム使用ボタン44を押し、使用したいアイテムを選択することで、ゲームプレイ中任意のタイミングでアイテムを使用することが可能である。これらのアイテムは、ゲーム内のイベントにおいて獲得されてもよいし、後述のように、ゲームオーバー後にボーナスコンティニューを選択することでも獲得することができる。
【0027】
図3は、電子ゲーム装置10において実行されるゲームの処理の流れを示すフローチャートである。本ゲームにおいては、ゲームオーバー後にコンティニューしたときに、プレイヤが希望すればプレイヤに対して特典が付与される。当該特典は、ゲームオーバー時のゲームのプレイ状態に応じて決定される。以下、
図1などを参照しながら
図3のフローチャートを用いて、電子ゲーム装置10において電子ゲームプログラムを実行して行われる本ゲームの処理、特にコンティニュー時にプレイヤに与えられる特典の付与について説明する。
【0028】
まず、ゲームが開始されると、
図2に示すようなプレイ画面が表示部18に表示される。上述のように、プレイヤはパズルピースの位置変更操作を繰り返すことでゲームを進めていく。
【0029】
ステップS10において、処理部12は、ゲームのプレイ状態が設定されたステージクリア条件を満たしているか否かを判定する。すなわち、ゲームのプレイ状態がステージクリア条件に含まれる各パラメータ条件を満たしているか否かを判定する。本例では、処理部12は、プレイヤの獲得ポイントおよび残特殊パズルピース数をモニタしておき、プレイヤの獲得ポイントがクリアポイント以上であり、かつ、残特殊パズルピース数が0となった場合にステージクリアと判定する。この場合、次のステージに進む。
【0030】
一方、各ステージに設定された上限ターン数に達しても、プレイヤの獲得ポイントがクリアポイント未満の場合、または残特殊パズルピース数が0でない場合は、処理部12は、ステージクリア失敗と判定しゲームオーバーとする。本ゲームにおいては、ゲームオーバーとなった後コンティニュー(ゲームを再開すること)が可能であり、コンティニュー時にプレイヤが希望すれば特典が付与される。以下、ステップS12−S24において、プレイヤに付与すべき特典を決定する処理が行われる。
【0031】
ステップS12において、処理部12は、ステージクリア条件に含まれるパラメータ条件のうち、どのパラメータ条件が満たされなかったかを識別する。プレイヤの獲得ポイントがクリアポイント未満であった場合にはステップS14に進み、残特殊パズルピース数が0でなかった場合にはステップS20に進む。両方のパラメータ条件を満たさなかった場合については後述する。
【0032】
ゲームオーバーしたときにプレイヤの獲得ポイントがクリアポイント未満であった場合、ステップS14において、処理部12は、プレイヤの獲得ポイントが予め設定された閾値以上であるか否かを判定する。当該閾値は、当然ながらクリアポイントよりも低い値に設定される。
【0033】
プレイヤの獲得ポイントが閾値以上である場合は、ステップS16に進み、特典付与手段としての処理部12は、プレイヤに与えるべき特典として通常アイテム1を特定する。プレイヤの獲得ポイントが閾値未満である場合は、ステップS18に進み、特典付与手段としての処理部12は、プレイヤに与えるべき特典として、通常アイテム1とは異なるアイテムであるスペシャルアイテム1を特定する。このように、処理部12は、ゲームオーバーになったときのプレイ状態に応じてプレイヤに与える特典を変更する。
【0034】
このように、本実施形態では、イベント発生条件に関連するパラメータであるプレイヤの獲得ポイントに応じてプレイヤに付与される特典が変更される。プレイヤの獲得ポイントが閾値未満であれば、処理部12は、プレイヤをより支援するようなアイテム、あるいはゲームの難易度を比較的大きく下げるようなスペシャルアイテム1を特典として特定する。スペシャルアイテム1がプレイヤに付与されることにより、クリアポイントから程遠いポイントしか獲得できなかったプレイヤ、すなわちゲームのプレイ能力が比較的低いプレイヤがゲームをコンティニューした場合に次のイベントへ到達し易くなる。
【0035】
一方、プレイヤの獲得ポイントがクリアポイント未満ではあるものの閾値以上であれば、処理部12は、少なくともスペシャルアイテム1よりはプレイヤを支援しない、あるいは少なくともスペシャルアイテム1よりはゲームの難易度を下げないような通常アイテム1を特典として特定する。クリアポイントに近いポイントを獲得したプレイヤ、すなわちゲームのプレイ能力が比較的高いプレイヤに対しては、スペシャルアイテム1のようにあまりにプレイヤを支援するアイテムを与えてしまうと、プレイヤのゲームプレイ能力とゲームの難易度のバランスが崩れて、当該プレイヤがつまらないと感じてゲームをやめてしまうことにもなりかねない。そこで、ゲームのプレイ能力が比較的高いプレイヤに対してはプレイヤをあまり支援しない、あるいはゲームの難易度をあまり下げないアイテムを特典として付与することで、当該プレイヤは、ゲームプレイ能力とゲームの難易度のバランスを崩されることなく、かつ特典を獲得してゲームを再開することができる。
【0036】
通常アイテム1およびスペシャルアイテム1は、満たさなかったパラメータ条件を満たすのに有利となるアイテムであるのが好ましい。この場合、満たさなかったパラメータ条件は獲得ポイントであるので、通常アイテム1およびスペシャルアイテム1は、ポイントの獲得を支援するアイテムとするのが好ましい。例えば、パズルピースを消去した時に獲得するポイントが大きく増える(例えばパズルピースを3つ消去した時に、通常であれば100ポイント獲得するところ150ポイント獲得できるようになる)効果を奏するアイテムをスペシャルアイテム1とし、パズルピースを消去した時に獲得するポイントが少し増える(例えばパズルピースを3つ消去した時に、110ポイント獲得できるようになる)効果を奏する通常アイテム1とする。また、獲得ポイントに関するパラメータ条件を満たす難易度を下げるアイテムとしてもよい。例えば、クリアポイントを500ポイント下げるアイテムをスペシャルアイテム1とし、クリアポイントを100ポイント下げるアイテムを通常アイテム1としてもよい。
【0037】
なお、通常アイテム1を付与するかスペシャルアイテム1を付与するかの判断基準となる閾値は、適宜調整することができる。例えば、ゲームオーバーとなった時にプレイしていたステージの難易度、前回特典として付与したアイテム、あるいはプレイヤが現在獲得しているアイテムなどに応じて設定されてよい。
【0038】
ゲームオーバーしたときに残特殊パズルピース数が0でなかった場合、ステップS20において、処理部12は、残特殊パズルピース数が予め設定された閾値以上であるか否かを判定する。
【0039】
残特殊パズルピース数が閾値未満である場合は、ステップS22に進み、特典付与手段としての処理部12は、プレイヤに与えるべき特典として通常アイテム2を特定する。残特殊パズルピース数が閾値以上である場合は、ステップS24に進み、特典付与手段としての処理部12は、プレイヤに与えるべき特典として通常アイテム2とは異なるスペシャルアイテム2を特定する。
【0040】
ステップS14−S18同様に、処理部12は、ゲームオーバーになったときのプレイ状態に応じてプレイヤに与える特典を変更する。ステップS20−S24においては、イベント発生条件に関連するパラメータである残パズルピース数に基づいてプレイヤに与える特典を変更している。
【0041】
ステップS14−S18同様、残特殊パズルピース数が閾値以上であれば、処理部12は、プレイヤをより支援する、あるいはゲームの難易度を比較的大きく下げるスペシャルアイテム2を特典として特定する。これにより、残特殊パズルピース数が多く残してしまったプレイヤ、すなわちゲームのプレイ能力が比較的低いプレイヤがゲームをコンティニューした場合に次のイベントへ到達し易くなる。また、残特殊パズルピース数が0ではないものの閾値未満であれば、処理部12は、少なくともスペシャルアイテム2よりはプレイヤを支援しない、あるいは少なくともスペシャルアイテム1よりはゲームの難易度を下げないような通常アイテム2を特典として特定する。これにより、残特殊パズルピース数をあまり残さなかったプレイヤ、すなわちゲームのプレイ能力が比較的高いプレイヤは、ゲームプレイ能力とゲームの難易度のバランスを崩されることなく、かつ特典を獲得してゲームを再開することができる。当該閾値も、例えば最初から設けられる特殊パズルピースの数などに応じて、適宜調整することができる。
【0042】
通常アイテム2およびスペシャルアイテム2も、満たさなかったパラメータ条件を満たすのに有利となるアイテムであるのが好ましい。この場合、満たさなかったパラメータ条件は残パズルピース数であるので、通常アイテム1およびスペシャルアイテム1は、特殊パズルピースの消去を支援するアイテムであるのが好ましい。したがって、通常アイテム1と通常アイテム2は異なるアイテムであり、スペシャルアイテム1とスペシャルアイテム2も異なるアイテムとするのが好ましい。例えば、残った全ての特殊パズルピースの位置をプレイヤが任意の位置に変更できるアイテムをスペシャルアイテム2とし、残った特殊パズルピースのうち1つの特殊パズルピースの位置をプレイヤが任意の位置に変更できるアイテムを通常アイテム2とする。
【0043】
ステップS16−S24においてプレイヤに付与すべき特典が特定されたところで、ステップS26において、処理部12は、プレイヤに対してコンティニューするか否かを問う画面を表示部18に表示させる。
図4(a)は、特典として通常アイテム1が特定された場合のコンティニュー選択画面である。コンティニュー選択画面には、ノーマルコンティニューボタン50、ボーナスコンティニューボタン52a、あきらめるボタン54が含まれている。プレイヤは、ゲームオーバーになった後、これらのボタンから1つのボタンを選択して押すことで、特典の付与なしにコンティニューするノーマルコンティニュー、コンティニューと共に特典を獲得できるボーナスコンティニュー、およびゲームをあきらめる、のいずれかを選択する。
【0044】
コンティニュー選択画面には、プレイヤが現在有しているゲーム内通貨を表示するゲーム内通貨ウィンドウ56も含まれている。ノーマルコンティニューおよびボーナスコンティニューをするには、所定額のゲーム内通貨を支払う必要がある。ボーナスコンティニューをする場合に必要なゲーム内通貨の額は、ノーマルコンティニューを行う場合に必要なゲーム内通貨の額よりも多くなっている。必要なゲーム内通貨の額はノーマルコンティニューボタン50およびボーナスコンティニューボタン52aにそれぞれ示されている。
【0045】
ボーナスコンティニューボタン52aには、先に処理部12が特定した特典が示されている。
図4(a)の例は、特典として通常アイテム1が特定されたときの例であるので、ボーナスコンティニューで獲得できるアイテムが獲得ポイントUPアイテム(通常アイテム1)であることが示されている。プレイヤは、ボーナスコンティニューボタン52aに表示されたアイテムを見てボーナスコンティニューするか否かを決定することができる。
【0046】
図4(b)は、処理部12が特典としてスペシャルアイテム1が特定された場合のコンティニュー選択画面である。
図4(b)においても同様に、ノーマルコンティニューボタン50、ボーナスコンティニューボタン52b、あきらめるボタン54が表示される。
図4(b)におけるボーナスコンティニューボタン52bには、ボーナスコンティニューで獲得できるアイテムが獲得ポイント大幅UPアイテム(スペシャルアイテム1)であることが示されている。なお、
図4には特典として通常アイテム1およびスペシャルアイテム1が特定された場合の例が示されているが、通常アイテム2またはスペシャルアイテム2が特定された場合であっても、ボーナスコンティニューボタンに示されるアイテムの種類が変わるだけで、同様のコンティニュー選択画面が表示される。
【0047】
図3に戻り、ステップS26においてプレイヤによりボーナスコンティニューが選択されると、ステップS28において、特典付与手段としての処理部12は、ステップS16−S24で特定した特典をプレイヤに付与する。具体的には、特典として特定されたアイテムをプレイヤの獲得アイテムリストに付加する。そして、ステップS30において、処理部12は、ゲームオーバーになったときのプレイ状態に特典が付与された状態が組み合わされた状態からゲームを再開させる。
【0048】
ステップS26においてプレイヤによりノーマルコンティニューが選択されると、処理部12は、ステップS30に進み、特典を付加せずにゲームオーバーになったプレイ状態からプレイを再開させる。また、ステップS26においてプレイヤによりあきらめるが選択されると、処理部12はプレイを再開させず、そのままプレイを終了させる。
【0049】
以上のように、処理部12は、ゲームオーバーになったときのプレイ状態に応じてプレイヤに付与する特典を変更する。これにより、ゲームのプレイ能力が比較的低いプレイヤに対しては、イベントをクリアし易くなる特典を付与し、ゲームのプレイ能力が比較的高いプレイヤに対しては、ゲームプレイ能力とゲームの難易度のバランスを保ちつつ特典を付与する、といったように、各プレイヤに適した特典を付与することを可能にしている。各プレイヤに適した特典を付与することにより、各プレイヤにとってのゲームの娯楽性を向上させることにも貢献する。
【0050】
また、処理部12は、ゲームオーバーになったときにパラメータ条件を満たすことができなかったパラメータに応じて特典を変更する。特に、満たすことができなかったパラメータ条件を満たすことを支援する特典をプレイヤに付与する。これにより、ゲームをクリアするにあたってプレイヤが有効に利用できる特典を付与することを可能にしている。
【0051】
上述の例では、ステップS12、S14、およびS20において、ゲームオーバーとなったときのプレイ状態としてパラメータ条件に関連するパラメータ(獲得ポイントおよび残特殊パズルピース数)を参照したが、ゲームオーバーとなったときに参照するプレイ状態は、パラメータ条件とは関わらないプレイ状態を参照するようにしてもよい。例えば、1回のパズルピースの位置変更操作で複数種類のパズルピースを消去した回数(コンボ回数)をカウントしておき、コンボ回数に応じてプレイヤに付与する特典を決定するようにしてもよい。これにより、コンボ回数が少ないプレイヤ、すなわちゲームプレイ能力が低いプレイヤ程有利な特典を獲得することができる。
【0052】
ステップS12において、プレイヤの獲得ポイントと残特殊パズルピース数の両方がパラメータ条件を満たさなかった場合は、ステップS14−S18までの処理とステップS20−S24までの処理の双方を実行し、通常アイテム1またはスペシャルアイテム1、および通常アイテム2またはスペシャルアイテム2、の2つのアイテムを特典として付与するようにしてもよい。あるいは、獲得ポイントと残特殊パズルピース数のいずれか一方を優先するようにしてもよい。例えば獲得ポイントが優先される場合、プレイヤの獲得ポイントと残特殊パズルピース数の両方がパラメータ条件を満たさなかった場合は、ステップS14に進み、以下上記同様の処理を行うようにしてもよい。
【0053】
また、上述の例では、ステップS14において、獲得ポイントが閾値以上であるか否かによってプレイヤに付与する特典を変更しており、すなわちプレイヤに付与される特典が通常アイテム1とスペシャルアイテム1との2つから選択されているが、閾値を複数設け、プレイヤに付与される特典を段階的に変更するようにしてもよい。この場合も、クリアポイントと獲得ポイントの差が大きい程、プレイヤにとって有利な特典が与えられるようにしてよい。例えば、クリアポイントが1000ポイントである場合、閾値として300ポイントおよび600ポイントの2つを設ける。そして、獲得ポイントが300ポイント未満のときには特典1、獲得ポイントが300ポイント以上であり600ポイント未満のときには特典2、獲得ポイントが600ポイント以上のときには特典3を付与するようにする。このとき特典1が最もプレイヤにとって有利な特典とし、次いで特典2、特典3の順に有利な特典とする。ステップS20においても同様に、閾値を複数設け、残ったパズルピース数が多い程プレイヤにとって有利な特典が与えられるようにしてもよい。
【0054】
また、上述の例では、特典としてプレイヤに対してアイテムを付与したが、特典としてはアイテムに限られない。例えば、上述した各アイテムが有する効果がコンティニュープレイ開始時に自動的に発動されるという特典にしてもよい。あるいは、プレイヤにとって有利となる特典パズルピースがパズルピース群の中に含まれるようにしてもよい。特典パズルピースとしては、例えば、消去されたときに通常の2倍のポイントが獲得できる、消去されると周囲のパズルピースも一緒に消去される、などの効果を有するものである。
【0055】
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではない。イベント発生条件を満たさずにゲームプレイが終了したときのプレイ状態に応じてゲーム上の特典を付与するという特徴を有する限りにおいて、上記実施形態の変形例も本発明の概念に含まれる。また、変形例としては、イベント発生条件を満たさずにゲームプレイが終了したときのプレイ状態のうち、イベント発生条件に関連するプレイ状態とイベント発生条件との関係に応じて特典が付与されるのが好適である。
【解決手段】処理部12は、ゲームオーバーになったときに、ステージクリア条件に関わるパラメータであるプレイヤの獲得ポイントおよび残特殊パズルピース数を参照する。獲得ポイントがクリアポイントに達しなかった場合、処理部12は、獲得ポイントと所定の閾値とを比較し、獲得ポイントが閾値未満の場合、獲得ポイントが閾値以上の場合に比べて、ポイントを獲得するためにより有利な特典をプレイヤに付与する。残特殊パズルピース数がクリア条件を満たさなかった場合、処理部12は、残特殊パズルピース数と所定の閾値とを比較し、残特殊パズルピース数が閾値以上の場合、残特殊パズルピース数が閾値未満の場合に比べて、特殊パズルピースを消去するためにより有利な特典をプレイヤに付与する。