特許第5759053号(P5759053)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許5759053-吸水性のシートを用いた日除け 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5759053
(24)【登録日】2015年6月12日
(45)【発行日】2015年8月5日
(54)【発明の名称】吸水性のシートを用いた日除け
(51)【国際特許分類】
   E04F 10/00 20060101AFI20150716BHJP
   E04F 10/02 20060101ALI20150716BHJP
   E06B 9/24 20060101ALI20150716BHJP
   A47H 23/00 20060101ALI20150716BHJP
【FI】
   E04F10/00
   E04F10/02
   E06B9/24 Z
   A47H23/00 Z
【請求項の数】2
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2014-226090(P2014-226090)
(22)【出願日】2014年11月6日
【審査請求日】2015年1月19日
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、権利譲渡・実施許諾の用意がある。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】510070843
【氏名又は名称】鈴木 矩子
(72)【発明者】
【氏名】鈴木矩子
【審査官】 五十幡 直子
(56)【参考文献】
【文献】 実公昭43−012267(JP,Y1)
【文献】 実公昭37−004356(JP,Y1)
【文献】 実開昭60−043920(JP,U)
【文献】 実開昭62−073784(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04F 10/00−10/10
A47H 23/00
E06B 9/24
E04B 1/76
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部に給水口、下部に複数個の穴のある水槽を軒下に吊るし、水槽の穴と同数の
管(3)を水槽の穴に通し、管(3)は多数個のコネクター(4)を使って分岐させ、
分岐先に葉の色・形をした吸水性のシートを設けた吸水性シートを用いた日除け。
【請求項2】
上部に給水口、下部に複数個の穴のある水槽を軒下に吊るし、水槽と穴と同数の
管(7)を水槽の穴に通し、管(7)は多数個の穴を有し、二枚の吸水性シートの
間に多数個の穴のあいた管(7)を張り巡らせてサンシェードとした吸水シートを
用いた日除け。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、気化熱を利用した日除けに関する。
【背景技術】
【0002】
古来簾やのれんのように直射日光を遮るために、多くの日除けが工夫されてきた。近年はブラインド、サンシェードなど更に工夫されたものが見受けられる。またゴーヤ・胡瓜など窓の外に葉を張り巡らせて涼をとる方法も見受けられる。簾に水を通し気化熱を応用したものには特許文献1・特許文献2があるが、吸水性のシートを使用しているものは他に見当たらない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−139452号公報
【特許文献2】特開2003−310423号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
地球温暖化と共に異常気象が懸念されている。35度を越す猛暑が各地で起こり、熱中症で死亡する人も増えてきている。加えて電気料金の値上げに庶民はクーラーも思うように使えず苦しんでいる。エコでより涼の取れるものを作ることが課題である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
課題を解決するために本発明は従来使われてきた日除けの布に変えて吸水性のシートを用い、そのシートへ水を送る管とで構成されるものとした。
【0006】
横に長い水槽(2)を軒下に吊るす。
水槽の上部に給水口(2−1)を設ける。
水槽の下には複数個の穴(2−2)を設ける。
【0007】
水槽の穴(2−2)に水槽の穴と同数の管(3)を通して、水槽の水を下方へ送る。
管(3)は多数個の分岐を有し、分岐に葉の色・形をした吸水性のシート(5)を設ける。
管と葉で一本の蔦を形成する。(図2
【0008】
分岐点を有する管に変えて、多数の穴を有する管(7)を用い、二枚の吸水性シート(9)の間に管(7)を張り巡らせサンシェードを作る。吸水性シートを用いたサンシェード型日除け(8)。(図4
【0009】
一本の長い吸水性シート素材のストロー(11)を、窓の幅に合わせて数箇所でジャバラ部を設け曲げてストロー簾(10)とした吸水性シートを用いた日除け。
【発明の効果】
【0010】
吸水性シートの日除けで、直射日光を遮ることが出来る。
吸水性シートを使用しているので、気化熱が奪われ、日除けの下の気温は下がる。
熱中症予防対策となる。
電気を使わないので、各家庭での電気の消費量が減り、電気料金もクーラーを使うより安くなる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明正面図
図2】一本の蔦
図3】一本の蔦分解図
図4】吸水性シートを使ったサンシェード斜視図
図5】サンシェード詳細図
図6】吸水性シートを素材として用いたストロー簾正面図
【発明を実施するための形態】
【0012】
課題を解決するために本発明は従来使われてきた日除けの布に変えて吸水性のシートを用い、そのシートへ水を送る管とで構成されるものとした。
【0013】
横に長い水槽(2)を軒下に吊るす。
水槽の上部に給水口(2−1)を設け、水道の蛇口からホースで水を入れる。または容器を用いて給水口(2−1)から水を入れる。
水槽の下部に複数個の穴(2−2)を設ける。
水槽の穴(2−2)に水槽の穴と同数の管(3)を通して、水槽の水を下方へ送るようにする。
管(3)は多数個のコネクター(4)を使って分岐させ、分岐に葉の色・形をした吸水性のシート(5)を設け、一本の蔦を作る。(図2
通常分岐点を有する管はないので、管と管の間にコネクター(4)を設け、分岐させる。コネクターの分岐点1(4−1)に上部に繋がる管(3−1)を、分岐点2(4−2)に下部へ繋げる管(3−2)を繋げ、分岐点3に葉の色・形をした吸水性シート(5)を取り付ける。管(3)はシリコンゴムチューブのような伸縮性のものが望ましい。分岐点を有する管は製造の過程からか、製造されていないが型を起こしての製造は可能である。
複数本の蔦をフェンス(6)に取り付けると吸水性シートを用いた日除けとなる。(図1
吸水性シートはポリマー使用のものがあるが、ポリエステル製不織布も開発されている。いずれにしても合成樹脂で出来ており、色・形も様々に加工することが可能なので、青や黄色の星にすることも出来、キティちゃんやドラえもんなど好きなもので窓辺を飾ることができる。
このことにより、水槽の給水口より水を入れ、水は管を通って下方に流れ、分岐点より吸水性シートに流れ込む。葉により直射日光は遮られ、屋外に設置すれば、風により葉の表面から水分が蒸発し、気化熱を奪う。葉陰の気温は下がって日除けの下は周囲の気温より低くなる。従来暑い日は道路に水を撒くことを行ってきたが、これは気化熱で涼しくなることは良く知られていることである。
湿度が高いと人は不快に思うので、葉陰で扇風機を回すなど、吸水性シートに風をあてるようにすると、気化熱を奪う効果が増す。
【0014】
分岐点を有する管に変えて、多数の穴を有する管(7)を用いる。二枚の吸水性シート(9)の間に管を張り巡らせサンシェードを作る。水槽から送られた水は、管を通り、吸水性シートを湿らせることが出来る(図4
結露を防ぐために吸水パネルが開発されているが、ポリエステル・アクリル製の不織布は、布としてサンシェードにすることが出来る。
【0015】
一本の長い吸水性シート素材のストロー(11)を、窓の幅に合わせて数箇所でジャバラ部(12)を設け曲げてストロー簾(10)とした吸水性シートを用いた日除け。
コップに水を入れ卓上に置き、ポリエステル不織布で出来たフィルターに水分を吸収させた自然気化式の加湿器がある。ポリプロピレンに変えてポリエステル不織布のストローに、曲がるジャバラの部分をつけ、一本の長いストローを数ヵ所で折り曲げて簾を作れば、吸水性シートを用いた日除け・ストロー簾とすることが出来る。(図6
【符号の説明】
【0016】
1 本発明本体
2 水槽
2−1 給水口
2−2 穴
3 管
3−1 上部に繋がる管
3−2 下部へ繋げる管
4 コネクター
4−1 分岐点1
4−2 分岐点2
4−3 分岐点3
5 葉の色・形をした吸水性シート
6 フェンス
7 サンシェード型日除け
8 穴のあいた管
9 吸水性シート
10 ストロー簾
11 吸水性シート素材のストロー
12 曲がるストローのジャバラ部
13 給水口
14 止栓
【要約】
【課題】地球温暖化と共に異常気象が懸念されている。35度を越す猛暑が各地で起こり、熱中症で死亡する人も増えてきている。加えて電気料金の値上げに庶民はクーラーも思うように使えず苦しんでいる。エコでより涼の取れるものを提供する。
【解決手段】課題を解決するために本発明は従来使われてきた日除けの布に変えて吸水性のシートを用い、そのシートへ水を送る管とで構成されるものとした。直射日光を遮るとともに吸水性シートに含ませた水分を蒸発させる時に気化熱を奪うことを利用した、電気を使わないエコなものとしたことを特徴とする。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6