(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5759390
(24)【登録日】2015年6月12日
(45)【発行日】2015年8月5日
(54)【発明の名称】圧サポート装置及びその運転方法
(51)【国際特許分類】
A61M 16/00 20060101AFI20150716BHJP
A61M 16/16 20060101ALI20150716BHJP
【FI】
A61M16/00 305A
A61M16/16 Z
【請求項の数】16
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2011-549703(P2011-549703)
(86)(22)【出願日】2010年1月22日
(65)【公表番号】特表2012-517850(P2012-517850A)
(43)【公表日】2012年8月9日
(86)【国際出願番号】IB2010050290
(87)【国際公開番号】WO2010092496
(87)【国際公開日】20100819
【審査請求日】2013年1月18日
(31)【優先権主張番号】61/152,466
(32)【優先日】2009年2月13日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100141117
【弁理士】
【氏名又は名称】川村 雅弘
(72)【発明者】
【氏名】マグローリー,ポール デニス
(72)【発明者】
【氏名】マルート,ミシェル
(72)【発明者】
【氏名】グリーンバーグ,ジョシュア マーク
(72)【発明者】
【氏名】ダン,ヒュー エム
(72)【発明者】
【氏名】ダイクバラ,マイク ヨシアキ
(72)【発明者】
【氏名】コール,ケネス イー
(72)【発明者】
【氏名】ディクソン,ティモシー ジェイムズ
【審査官】
鈴木 洋昭
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2008/056993(WO,A2)
【文献】
特表2008−517682(JP,A)
【文献】
国際公開第2007/019628(WO,A1)
【文献】
特表2003−506161(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 16/00
A61M 16/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者に供給する呼吸ガスの流れを生成するよう構成される圧サポート装置であって:
ハウジング;
前記ハウジングに囲まれるコントローラであって、当該圧サポート装置を単独で、或いは、アクセサリと一緒に動作させるよう構成されるコントローラ;及び
前記コントローラに動作可能に結合されるユーザインタフェースであって、一次ディスプレイ部、該一次ディスプレイ部とは別の二次ディスプレイ部、及びコントロール部を有し、該コントロール部が、第1の運転モードにおいて当該圧サポート装置の1又は複数の運転パラメータを調節するために、且つ、第2の運転モードにおいて前記アクセサリの1又は複数の運転パラメータを調節するために操作可能であり、該二次ディスプレイ部が該第2の運転モードでのみ動作可能であるところのユーザインタフェース;
を有する圧サポート装置。
【請求項2】
前記ユーザインタフェースの前記コントロール部は、当該圧サポート装置の前記ハウジングに可動的に結合されるコントロールノブであり、
前記コントロールノブは、前記第1の運転モードと前記第2の運転モードとを切り換えるために、前記ハウジングのほうに押下可能であり、且つ、
前記コントロールノブは、前記第1の運転モードにおける当該圧サポート装置の1又は複数の運転パラメータ、及び、前記第2の運転モードにおける前記アクセサリの1又は複数の運転パラメータを調節するために、時計回り及び反時計回りに回転可能である、
請求項1に記載の圧サポート装置。
【請求項3】
前記一次ディスプレイ部は、当該圧サポート装置の1又は複数の運転パラメータを示す1又は複数の一次しるしを含み、
前記二次ディスプレイ部は、前記アクセサリの1又は複数の運転パラメータを示す1又は複数の二次しるしを含む、
請求項1に記載の圧サポート装置。
【請求項4】
前記二次ディスプレイ部は、前記第1の運転モードでは、デッドフロントであり、
前記二次しるしは、前記デッドフロントに配置される1又は複数の照明可能な文字を含み、
前記ユーザインタフェースは、1又は複数の照明要素を更に有し、
前記第1の運転モードにおいて、前記1又は複数の照明要素は非作動状態であり、前記1又は複数の照明可能な文字は前記デッドフロントで実質的に不可視であり、
前記第2の運転モードにおいて、前記1又は複数の照明要素のうちの少なくとも1つが、前記1又は複数の照明可能な文字のうちの少なくとも1つが前記二次ディスプレイ部で視認可能となるよう、前記1又は複数の照明可能な文字のうちの少なくとも1つを照らすよう作動される、
請求項3に記載の圧サポート装置。
【請求項5】
前記コントロール部は、前記二次ディスプレイ部から外側に延びるコントロールノブであり、
前記第2の運転モードにおいて、前記コントロールノブは、前記デッドフロントの前記1又は複数の照明可能な文字のうちの1つを選択するために、時計回り及び反時計回りに回転可能であり、
選択された照明可能な文字は、前記アクセサリの1又は複数の運転パラメータの個々に対応し、
前記第2の運転モードにおいて、前記コントロールノブは、前記選択された照明可能な文字に対応する前記アクセサリの運転パラメータの個々を調節するために、時計回り及び反時計回りに回転可能である、
請求項4に記載の圧サポート装置。
【請求項6】
前記デッドフロントの前記1又は複数の照明可能な文字は、少なくとも1つのシンボル及び複数の数字を含み、
前記シンボルは、前記アクセサリの種類を特定し、
前記数字は、前記アクセサリの1又は複数の運転パラメータの大きさに対応し、
前記数字は、前記コントロールノブに対して放射状に配置される、
請求項5に記載の圧サポート装置。
【請求項7】
当該圧サポート装置の前記ハウジングは、外装を含み、
前記デッドフロントは、前記外装上に配置され、
前記コントロール部は、前記デッドフロントにほぼ垂直に、前記ハウジングから外に延び、
前記一次ディスプレイ部は、前記コントロール部に近接して、前記ハウジングの前記外装上に配置される、
請求項4に記載の圧サポート装置。
【請求項8】
当該圧サポート装置は、CPAPマシンであり、
前記アクセサリは、加湿器であり、
前記加湿器は、前記CPAPマシンのハウジングに動作可能に結合されるよう構成され、
前記第2の運転モードは、前記加湿器と一緒になった前記CPAPマシンの運転に対応し、
前記第1の運転モードにおいて、前記ユーザインタフェースの前記コントロール部は、前記CPAPマシンの1又は複数の運転パラメータを制御し、
前記第2の運転モードにおいて、前記ユーザインタフェースの前記コントロール部は、前記加湿器の1又は複数の運転パラメータを制御する、
請求項1に記載の圧サポート装置。
【請求項9】
前記ユーザインタフェースは、前記患者のためのプログラムされたセラピーモードに対応する少なくとも1つのプリセットボタンを更に有する、
請求項1に記載の圧サポート装置。
【請求項10】
アクセサリが動作可能に結合される圧サポート装置の運転方法であって:
前記圧サポート装置のハウジングに配置されるユーザインタフェースによる作動を受け付けるステップであり、該ユーザインタフェースが一次ディスプレイ部、該一次ディスプレイ部とは別の二次ディスプレイ部、及びコントロール部を有し、該一次ディスプレイ部が、第1の運転モードにおける前記圧サポート装置の1又は複数の運転パラメータを示す1又は複数の一次しるしを含み、該二次ディスプレイ部が、第2の運転モードにおける前記アクセサリの1又は複数の運転パラメータを示す1又は複数の二次しるしを含み、該二次ディスプレイ部が該第2の運転モードでのみ動作可能であるところのステップ;及び
前記ユーザインタフェースの前記コントロール部による作動を受け付けるステップであり、前記コントロール部が、(a)前記第1の運転モードにおける前記圧サポート装置の運転パラメータのうちの対応するものを選択し且つ調節するために、(b)前記第2の運転モードにおける前記アクセサリの運転パラメータのうちの対応するものを選択し且つ調節するために、且つ、(c)前記第1の運転モードと前記第2の運転モードとを切り換えるために、操作可能であるところのステップ;
を有する方法。
【請求項11】
前記圧サポート装置の前記二次ディスプレイ部は、デッドフロントであり、
前記二次しるしは、前記デッドフロント上に配置される1又は複数の照明可能な文字を含み、
前記ユーザインタフェースは、更に、1又は複数の照明要素を有し、且つ、
当該方法は、前記第2の運転モードにおいて、前記1又は複数の照明可能な文字のうちの対応する少なくとも1つが前記デッドフロント上で視認可能となるよう該対応する少なくとも1つを照らすために前記1又は複数の照明要素のうちの少なくとも1つを照明させるステップを更に有する、
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記ユーザインタフェースの前記コントロール部は、前記圧サポート装置の前記ハウジングに可動的に結合されるコントロールノブであり、
当該方法は、
前記第1の運転モードにおいて、前記圧サポート装置の1又は複数の運転パラメータを調節するための前記コントロールノブの時計回り及び反時計回りの回転による作動を受け付けるステップ、
前記第2の運転モードにおいて、前記アクセサリの1又は複数の運転パラメータを調節するための前記コントロールノブの時計回り及び反時計回りの回転による作動を受け付けるステップ、及び
前記第1の運転モードと前記第2の運転モードとを切り換えるための前記圧サポート装置の前記ハウジングのほうへの前記コントロールノブの押下による作動を受け付けるステップ、を有する、
請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記圧サポート装置は、CPAPマシンであり、
前記アクセサリは、加湿器である、
請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の運転モードにおいて、前記CPAPマシンの1又は複数の運転パラメータを調節するための前記ユーザインタフェースの前記コントロール部の調節による作動を受け付けるステップ、及び、
前記第2の運転モードにおいて、前記加湿器の1又は複数の運転パラメータを調節するための前記ユーザインタフェースの前記コントロール部の調節による作動を受け付けるステップ、
を更に有する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
患者のためのプログラムされたセラピーモードを起動するための前記ユーザインタフェースのプリセットボタンの作動を受け付けるステップを更に有する、
請求項10に記載の方法。
【請求項16】
前記圧サポート装置に動作可能に結合されている前記アクセサリを自動的に検出するステップ、及び
前記アクセサリの検出に応じて前記ユーザインタフェースの前記二次ディスプレイ部を作動させるステップ、
を更に有する、請求項10に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この特許出願は、2009年2月13日出願の米国仮特許出願第61/152466号の、合衆国法典第35巻第119条(e)に基づく優先権の利益を主張し、本書においてその内容が参照により援用される。
【背景技術】
【0002】
本発明は、概して、圧サポート装置を制御する方法及び装置に関し、より詳細には、その圧サポート装置を単独で制御し、或いは、例えば加湿器のようなアクセサリと一緒にその圧サポート装置を制御するための単一コントロールを有するユーザインタフェースに関する。
【0003】
医学的障害を治療するために、高められた圧力で呼吸ガスの流れを患者の気道に提供するための圧サポート装置がよく知られている。圧サポート装置の基本形状の1つは、持続的気道陽圧(CPAP)マシン1であり、その1例を
図1に示す。具体的には、CPAPマシン1は、コントローラ(図示せず。)を取り囲むハウジング3を含む。ユーザインタフェース5は、ハウジング3上に配置され、マシン1又はその運転パラメータにアクセスし且つ/或いは調節するための複数の独立したコントロール(例えば非限定的な例としてのボタンである。)7、9、11を含む。なお、その運転パラメータは、例えば非限定的な例として、その患者に供給されるガスの圧力の強さ、並びに、提供される治療のタイプ及び/又は期間がある。
図1のCPAPマシン1のユーザインタフェース5はまた、マシンハウジング3のカバー15の下でアクセス可能なサブパネル13を含む。サブパネル13は、ディスプレイ17と、CPAPマシンパラメータを調節し且つ設定するための追加のコントロール19、21、23、25とを含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
CPAPマシン1は、例えば非限定的な例として
図1の例で示される加湿器27のようなアクセサリと一緒に動作するように構成される。加湿器27は、加湿器運転パラメータ33(例えば非限定的な例としての湿度レベルである。)を調節するための複数の独立したコントロール
部31(例えば非限定的な例としてのノブである。)を有するそれ自身のユーザインタフェース29を含む。それ故に、コントロール
部7、9、11、19、21、23、25の1セットが、CPAPマシン1の運転パラメータを調節するために必要とされ、別の独立したコントロール
部31が、加湿器27のパラメータ33を調節するために必要とされる。
【0005】
他の不利点としては、複数の異なるコントロール
部7、9、11、19、21、23、25、31が、ユーザ(例えば、患者、介護者、臨床医である。)にとって威圧的で煩わしいものとなり得、適切な治療を患者に提供するようにCPAPマシン1及び/又は加湿器27が適切に調節されたことの確認を困難にする。また、CPAPマシン1及び加湿器27のそれぞれの個別のユーザインタフェース5及び29とコントロール
部7、9、11、19、21、23、及び25、並びに31とは、潜在的な混乱状態を増大させ、且つ、その圧サポートシステムの複雑さ及びコストを増大させる多くの電気部品(例えば、非限定的な例としての複合回路板(図示せず。)である。)を必要とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
これらのニーズ及び他のニーズは、同
じコントロール
部が、その圧サポート装置の運転パラメータ、設定、及び機能を、単独で制御するように、或いは、例えば、加湿器がその圧サポート装置に取り付けられている場合にはその加湿器のような適切なアクセサリと一緒に制御するように操作可能であるところの、圧サポート装置を制御するための、ユーザインタフェース及び方法を対象とする本発明の実施例によって満たされる。
【0007】
本発明の一態様として、圧サポート装置が提供される。圧サポート装置は、患者に供給される呼吸ガスの流れを生成するように構成される。その圧サポート装置は、ハウジングと、そのハウジングによって囲まれるコントローラであり、その圧サポート装置を単独
で、或いは、アクセサリと一緒に
動作させるように構成されるコントローラと、そのコントローラに動作可能に結合されるユーザインタフェースとを有し、そのユーザインタフェースは、一次ディスプレイ
部、
その一次ディスプレイ部とは別の二次ディスプレイ
部、及
びコントロール
部を有し、そ
のコントロール
部は、第1の運転モードにおいて、その圧サポート装置の
1又は複数の運転パラメータを調節するために操作可能であり、
且つ、第2の運転モードにおいて、そのアクセサリの
1又は複数の運転パラメータを調節するために操作可能であり、その二次ディスプレイ
部は、その第2の運転モードでのみ動作可能である。
【0008】
そのユーザインタフェースにおけ
るコントロール
部は、圧サポート装置のハウジングに
可動的に結合され
るコントロールノブであってもよい
。コントロールノブは、第1の運転モードと第
2の運転モードとを切り換えるためにハウジングのほうに押下可能であってもよい
。コントロールノブはまた、第1の運転モードにお
ける圧サポート装置の
1又は複数の運転パラメータ
、及び、第2の運転モードにお
けるアクセサリの
1又は複数の運転パラメー
タを調節するために、時計回り及び反時計回りに回転可能であってもよい。
【0009】
一次ディスプレイ
部は、圧サポート装置の
1又は複数の運転パラメータを示す
1又は複数の一次しるしを含み得る。また、二次ディスプレイ
部は、アクセサリの
1又は複数の運転パラメータを示す
1又は複数の二次しるしを含み得る。二次ディスプレイ
部は、
第1の運転モードでは、デッドフロントであってもよく、二次しるしは、そのデッドフロント上に配置される
1又は複数の照明可能な文字を含む。ユーザインタフェースはさらに、
1又は複数の照明要素を有し、第1の運転モードにおいて、その
1又は複数の照明要素は、
1又は複数の照明可能な文字がそのデッドフロント上で実質的に不可視となるように、非作動状態であってもよく、第2の運転モードにおいて、
1又は複数の照明可能な文字のうちの少なくとも1つが
二次ディスプレイ部上で視認可能となるように、その
1又は複数の照明可能な文字のうちの少なくとも1つを照らすために
1又は複数の照明要素のうちの少なくとも1つが作動させられてもよい。
【0010】
圧サポート装置は、CPAPマシンであってもよく、また、アクセサリは、そのCPAPマシンのハウジングに動作可能に結合されるよう構成される加湿器であってもよい。第2の運転モードは、その加湿器と一緒になったCPAPマシンの運転に
対応し得る。第1の運転モードにおいて、ユーザインタフェース
のコントロール
部は、そのCPAPマシンの
1又は複数の運転パラメータを制御し、第2の運転モードにおいて、そのユーザインタフェース
のコントロール
部は、その加湿器の
1又は複数の運転パラメータを制御する。
【0011】
本発明の別の態様として、
アクセサリが動作可能に結合される圧サポート装置の運転方法が提供される。その方法は
、圧サポート装置のハウジングに配置されたユーザインタフェース
による作動を受け付けるステップであり、ユーザインタフェースが一次ディスプレイ
部、
その一次ディスプレイ部とは別の二次ディスプレイ
部、及
びコントロール
部を有し、一次ディスプレイ
部が、第1の運転モードにお
ける圧サポート装置の
1又は複数の運転パラメータを示す
1又は複数の一次しるしを含み、二次ディスプレイ
部が、第2の運転モードにお
けるアクセサリの
1又は複数の運転パラメータを示す
1又は複数の二次しるしを含み、二次ディスプレイ
部が第2の運転モードでのみ動作可能であるところのステップと、ユーザインタフェース
のコントロール
部による作動を受け付けるステップであり
、コントロール
部が、(a)第1の運転モードにお
ける圧サポート装置の運転パラメータのうちの対応するものを選択し且つ調節するために、(b)第2の運転モードにお
けるアクセサリの運転パラメータのうちの対応するものを選択し且つ調節するために、
且つ、(c)第1の運転モードと第2の運転モードとを切り換えるために操作可能であるところのステップと、を有する。
【0012】
さらに、その方法は、圧サポート装置に動作可能に結合されているアクセサリを自動的に検出し、そのアクセサリの検出に応じて、ユーザインタフェースの二次ディスプレイを作動させるステップを有していてもよい。
【0013】
本発明のこれらの並びに他の目的、特徴、及び特性は、操作方法、関連する構造要素の機能、部品の組み合わせ、及び製造上の経済性と同様に、添付図面を参照しながら以下の記載及び添付の請求項を考慮することでより明確になるであろう。添付図面は、その全てが本明細書の一部を形成し、種々の図面において同じ参照番号が対応する部品を示す。しかしながら、それらの図面は、説明のみを目的としたものであり、本発明の限界を定めるものではない。本明細書及び請求項で用いられるように、単数形は、明示的に記載されていない限り、複数の指示対象を含む。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】圧サポート装置及びその圧サポート装置のための加湿器の部分組立分解等角図であり、圧サポート装置及び加湿器の別々のユーザインタフェースを示す。
【
図2】本発明の非限定的な実施例に従った圧サポートシステムの概略図である。
【
図3】本発明の非限定的な実施例に従った圧サポート装置及びその圧サポート装置のためのユーザインタフェースの等角図である。
【
図4】
図3の圧サポート装置と共に使用される加湿器を示すために修正された、
図3の圧サポート装置及びその圧サポート装置のためのユーザインタフェースの等角図である。
【
図5】本発明の非限定的な実施例に従った第1の運転モードでの状態を示す
図4のユーザインタフェースの上面図である。
【
図6】本発明の非限定的な実施例に従って第2の運転モードにおけるデッドフロントディスプレイの動作を示すために修正された、
図5のユーザインタフェースの上面図である。
【
図7】本発明の非限定的な実施例に従って第2の運転モードにおけるデッドフロントディスプレイの動作を示すために修正された、
図5のユーザインタフェースの上面図である。
【
図8】本発明の非限定的な実施例に従った圧サポート装置の運転方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
説明のために、加湿器を採用するCPAPマシンに本発明の実施例が適用されるように記載されるが、それらが、多種多様な医療用換気装置、及び/又は、加湿器に加え或いは加湿器の代わりとなるその医療用換気装置のためのアクセサリを制御するためにも適用され得ることは明らかである。
【0016】
例えば、上方、下方、内方、外方、時計回り、反時計回り、及びそれらの派生語等(なお、これらに限定されることはない。)の本書で用いられる方向を示す語句は、図に示す要素の向きに関するものであり、明示的に述べられていない限り、請求項を限定するものではない。
【0017】
図面に示され且つ本書に記載される特定の要素は、本発明の単なる典型的な実施例である。したがって、本書で開示される実施例に関する特定の寸法、向き、及び他の物理特性は、本発明の範囲を限定するものと解釈されてはならない。
【0018】
本書で用いられるように、用語“アクセサリ”は、圧サポート装置と共に用いるのに適した既知の或いは適切な任意の補助的装置を参照し、加湿器を明示的に含むが、それに限定されることはない。
【0019】
本書で用いられるように、用語“デッドフロント”は、装置(例えば圧サポート装置であるがそれに限定されない。)の一部(例えばパネル、表面、正面であるがそれらに限定されない。)を参照し、その装置の1運転モードにおいて(例えば第1の運転モードであるがそれに限定されない。)実質的にブランクに見え且つ如何なる機能をも実行せず、また、その装置の別の運転モードにおいて(例えば第2の別の運転モードであるがそれに限定されない。)、その第2の運転モードに関連する運転パラメータに対応する複数のしるしを提示(例えば表示、可視化である。)するよう機能する。
【0020】
本書で用いられるように、2以上の部品が一緒に“結合される”という記載は、それらの部品が直接的に合わせられ、或いは、1以上の中間部品を通じて合わせられることを意味する。本書で用いられるように、用語“数”は、1又は1より大きい整数(すなわち複数)を意味する。
【0021】
図2は、本発明の原理にしたがった非限定的な実施例の1つによる圧サポートシステム48の概略図であり、本書では、本発明の様々な態様を説明するために使用される。具体的には、圧サポートシステム48は、圧サポート装置50を含み、圧サポート装置50は、図示され且つ本書で説明される例では、CPAPマシン50である。CPAPマシン50は、概して矢印Cで示す、任意の適切なソース(例えば酸素若しくは空気の加圧タンク(図示せず。)、周囲の大気、又はそれらの組み合わせ(図示せず。)であるがそれらに限定されない。)からの呼吸ガスを受けるガス流生成器52(例えばブロワであるがそれに限定されない。)を囲むハウジング51を含む。ガス流生成器52は、患者54の気道への供給のため、比較的高い又は比較的低い圧力(例えば周囲の大気圧にほぼ等しいか或いはそれ以上である。)で、空気、酸素、又はそれらの混合物等の呼吸ガスの流れを生成する。概して矢印Dで示される加圧された呼吸ガスの流れは、ガス流生成器52から供給管56を介して呼吸マスク又は任意の既知の構成の患者インタフェース58に供給される。患者インタフェース58は、呼吸ガスの流れDを患者54の気道に伝えるために、通常、患者54によって着用され、そうでなければ患者54に取り付けられる。供給管56及び患者インタフェース装置58は、通常、集合的に患者回路と称される。患者インタフェース58は、望ましくは、コントローラ64に動作可能に結合される、患者54に供給されるガスの圧力を測定するための、圧力センサを含む。
【0022】
図2の圧サポートシステム48は、当該技術分野でシングル・リム・システムとして知られ、患者回路が、患者54をCPAPマシン50に接続する供給管56のみを含むことを意味する。そういうわけで、概して矢印Eで示すようにそのシステムから呼気ガスを放出するために供給管56には排気口57が備えられる。排気口57は、供給管56のところに加えて或いはその代わりに、例えば患者インタフェース装置58のところ等(それに限定されることはない。)、他の場所(図示せず。)にも備えられ得ることが理解されるであろう。また、排気口57は、ガスが圧サポートシステム48から放出されるときの所望の態様に応じて、多種多様な代替の構成をとり得ることが理解されるであろう。
【0023】
また、供給管(例えば56)及び排気管(図示せず。)の双方が患者54に接続される2リム・システム(図示せず。)も本発明によって予期される。2リム・システムでは、排気管は、患者54から排気ガスを運び去り、また、患者54から遠位にある端部のところに排気バルブを含む。そのような実施例におけるその排気バルブは、典型的には、一般的に終末呼気陽圧(PEEP)として知られている、そのシステムにおける所望のレベル又は圧力を維持するために積極的に制御される。
【0024】
図2で示す実施例では、患者インタフェース装置58は、鼻マスクである。しかしながら、患者インタフェース装置58は、鼻/口マスク、鼻枕、気管チューブ、気管内チューブ、又は、適切なガス流伝達機能をもたらす既知の若しくは適切な他の任意の装置を含み得る。本発明において、語句“患者インタフェース”は、供給管56、及び、加圧された呼吸ガスDのソースを患者54に接続する他の任意の構造を含む。
【0025】
図示された実施例では、圧サポートシステム48は、供給管56に備えられるバルブ60の形をとる圧コントローラを含む。バルブ60は、患者54に供給される流れ生成器52からの呼吸ガスDの流れの圧力を制御する。流れ生成器52及びバルブ60は、本書では集合的に圧力生成システムと称される。それらは、患者54に供給されるガスDの圧力及び/又は流れを制御するよう協調するためである。しかしながら、非限定的な例として、流れ生成器52のブロワ速度を、単独で或いは圧力制御バルブと共同して変更する等、患者54に供給されるガスの圧力を制御するための、既知の或いは適切な他の任意の代替技術が、本発明によって予期される。それ故に、バルブ60は、患者54に供給される呼吸ガスDの流れの圧力を制御するために利用される技術に応じた任意的なものである。バルブ60が取り除かれた場合、患者回路58におけるガスの圧力は、例えば、流れ生成器52のモータ速度を制御することによって制御される。
【0026】
圧サポートシステム48は、供給管56内の呼吸ガスの流れを測定する流れセンサ62を更に有する。
図2の例で示す特定の実施例では、流れセンサ62は、供給管56に沿って配置され、望ましくは、バルブ60の下流に配置される。流れセンサ62は、コントローラ64に供給され、且つ、患者54のところのガスの流れを決定するためにコントローラ64によって用いられる流れ信号Q
MEASUREDを生成する。当然ながら、非限定的な例としての、患者54のところでの直接的な或いは供給管56に沿った他の地点での呼吸流量の測定、流れ生成器52の動作に基づく患者の流量の測定、及び、バルブ60の上流での流量センサ(図示せず。)を用いた患者の流量の測定等、患者54の呼吸流量を測定するための他の技術が、本発明によって予期される。コントローラ64は、非限定的な例として、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラであってもよく、或いは、圧サポートシステム48及び特にCPAPマシン50の動作を制御するためにコントローラ64によって実行可能なソフトウェア並びにデータのための記憶媒体を提供するメモリ(図示せず。)を含む若しくはそのメモリに動作可能に結合される既知の若しくは適切な他の任意の処理装置であってもよい。
【0027】
最後に、以下でより詳細に説明するように、圧サポートシステム48は、ユーザインタフェース66を含む。ユーザインタフェース66は、CPAPマシン50及び/又はそのアクセサリ70における各種パラメータを調整し且つ/或いは設定するために、ユーザ(例えば患者54、臨床医、介護人である。)からの入力をコントローラ64に伝える。また、ユーザインタフェース66は、情報及びデータをユーザに対して表示し且つ/或いは出力する。
図2に示す実施例(
図4も参照。)では、アクセサリ70は加湿器である。加湿器70のハウジング71は、CPAPマシン50のハウジング51に取り付けられる。しかしながら、加湿器70以外の、或いは、加湿器70に加えた、既知の或いは適切な他のアクセサリ(図示せず。)の使用が本発明の範囲内に含まれることが理解されるであろう。
【0028】
図2及び
図4で示すように加湿器70がCPAPマシン50に結合されると、それは、CPAPマシン50と同じユーザインタフェース66を用いて制御される(例えば、調節され或いは設定されるがそれらに限定されない。)。したがって、従来の圧サポートシステム(例えば、
図1におけるCPAPマシン1及び加湿器15を参照。それらのそれぞれは、個別のコントローラ(図示せず。)及び個別のユーザインタフェース5、27をそれぞれ有する。)とは異なり、本発明にしたがって、単一のユーザインタフェース66が、加湿器70とは独立して、また、加湿器70と一緒にCPAPマシン50を制御するために、コントローラ64とやり取りする。
【0029】
図3は、加湿器70無しのCPAPマシン50を示し、一方で、
図4は、加湿器70有りのCPAPマシン50を示す。それにより、
図3で示すようにCPAPマシン50を単独で動作させるために、或いは、
図4に示される非限定的な例としての加湿器70のような適切なアクセサリと一緒に動作させるために、上述のコントローラ64(
図2参照。)が構成されるという事実を更に示す。また、本発明に従ったユーザインタフェース66の非限定的な特定の実施例も示される。具体的には、ユーザインタフェース66は、CPAPマシンハウジング51の外装53からアクセス可能であり、一次ディスプレイ72、二次ディスプレイ74、及び単一コントロール76を含む。以下でより詳細に説明されるように、二次ディスプレイ74は、CPAPマシンハウジング51の外装53上のデッドフロントである。図示され且つ本書で説明される例では単一コントロールノブである単一コントロール76は、図示されるように、デッドフロント74にほぼ垂直に、ハウジング51から外側に延びる。一次ディスプレイ72もまた、ハウジング51の外装53上に、単一コントロールノブ76に近接して配置される。回転可能で且つ押下可能な単一コントロールノブ76が説明を目的として本書において記載されるが、既知の或いは適切な任意の代替の単一コントロール(図示せず。)が、本発明の範囲から逸脱することなく、採用され得ることが理解されるであろう。例えば、非限定的な例として、タッチパッド、スライダ(例えば、水平スライダ、鉛直スライダである。)、スイッチ、及び、音声作動式コントロールが採用され得る。また、本書で図示され且つ説明されるようなCPAPマシンハウジング51の上に配置されるのとは対照的に、ユーザインタフェース66、ディスプレイ72、74、及びその単一コントロール76が、分離されたコントロールモード(例えば、非限定的な例としての多機能リモートコントロールである。)(図示せず。)を構成し得ることが理解されるであろう。
【0030】
単一コントロールノブ76は、CPAPマシン50の運転パラメータ78、79、80、81を選択し且つ/或いは調節するために、
図5で示すような一の運転モードで操作可能であり、また、加湿器70の運転パラメータ82を選択し且つ/或いは調節するために、
図6及び
図7で示すような別の運転モードで操作可能である。図示されるように、例えば、
図5と
図6及び
図7とを比較することによって、デッドフロント74が第2運転モードでのみ動作可能であることが理解されるであろう。当然のことながら、開示の節約から第1及び第2の運転モードのみが本書で説明されているが、ユーザインタフェース66は、既知の或いは適切な任意の代替の数のモードで操作可能であってもよいことが理解されるであろう。より具体的には、
図5で示すように、デッドフロント74は、第1の運転モードでは、ハウジング51の外装53の実質的にブランクな部分(例えばパネルである。)のように見える。しかしながら、
図6及び
図7で示すように、加湿器70(
図4参照。なお、図示を簡単にするために
図6及び
図7では加湿器70が図示されていない。)に関連する様々なパラメータ(例えば82)を表示するために、第2の運転モードでは、デッドフロント74の少なくとも一部が照らされている。
【0031】
図5〜
図7の例では、一次ディスプレイ72上で見ることができる運転パラメータ78、79、80、及び81は、セラピー78、フレックス79、セットアップ80、及びデータ81を含む。それらの運転パラメータは、一般的によく知られており、例えば、(例えば
図1に示す)Philips Respironics社製CPAPマシンのREMstar Mシリーズで利用可能である。カーソル88のような一次インジケータ又はしるしは、例えば、所望の運転パラメータ78、79、80、又は81をハイライトすることによって、一次ディスプレイ72のナビゲーションを容易にするために提供される。例えば、非限定的な例として、
図5〜
図7では、カーソル88が、セラピーパラメータ78をハイライトしている。それ故に、CPAPマシン50の一次ディスプレイ72は、よく知られた圧サポート機能を表示し、それを選択し且つ/或いは調節するための能力をもたらすことが理解されるであろう。
【0032】
1つの非限定的な例として、ユーザ(例えば、患者、臨床医、介護人である。)は、第1の運転モードにおいて、CPAPマシン50における所望の運転パラメータ78、79、80、81をハイライトするために、ユーザインタフェース66の単一コントロールノブ76を回転させる(例えば、
図6の矢印86の方向に時計回り又は反時計回りに回転させる)。ひとたびハイライトされると、その所望のパラメータ(例えば、非限定的な例としてのセラピー78)は、例えば、
図4の矢印84の方向に単一コントロールノブ76をハウジング51の方に押下することによって、選択され得る。ひとたび選択されると、ユーザは、CPAPマシン50のその特定の運転パラメータ(例えば78である。)に関連する追加的な特徴を調節し且つ設定するために、単一コントロールノブ76を用いることができる。それ故に、ユーザインタフェース66が、単一コントロールノブ76のおかげで比較的迅速且つ容易に、適切に調節され得る幅広い機能を提供することが理解されるであろう。
【0033】
また、
図4で示すように、加湿器70が動作可能にCPAPマシン50に結合されると、
図6及び
図7で示すように、ユーザインタフェース66のデッドフロント74が作動させられる。デッドフロント74は、
図6及び
図7の実施例では加熱された加湿器のシンボル90及び数字92のような照明可能な文字である複数の二次しるし90、92を含む。具体的には、ユーザインタフェース66における複数の照明要素94(例えば、非限定的な例としての電球、LEDである。)は、対応する照明可能な文字90、92を照らしてデッドフロント74上で視認できるようにする。図示を容易にするため、
図6では、1つの照明要素94のみが簡略化された形で、隠線で示されている。照明要素94は、デッドフロント74の下に配置され、対応する照明可能な文字(例えばシンボル90である。)を照らすために第2の運転モードでのみ作動させられることが理解されるであろう。第1の運転モードでは、照明要素94は非作動状態にあり、それ故に、照明可能な文字90、92は、デッドフロント74上で実質的に不可視となり、例えば
図5で示すように、デッドフロント74が実質的にブランクに見えるようにする。本発明にしたがって、第2の運転モードにおいてデッドフロント74を適切に照らすために、既知の或いは適切な任意の数、タイプ、及び/又は構成の照明要素94が採用され得ることが理解されるであろう。
【0034】
それ故に、第2の運転モードでは、第1の運転モードにおいてCPAPマシン50の運転パラメータ78、79、80、81を調節するために使用されたのと同じ単一コントロールノブ76が、加湿器70(なお、図示を簡単にするために
図6及び
図7では加湿器70が図示されていない。)の運転パラメータ82(例えば、非限定的な例としての湿度レベルである。)を調節し且つ/或いは選択するために使用される。この点は、例えば、所望の数字92ひいては湿度レベルを選択するために(例えば照らすために)、
図6の矢印86で示す方向に時計回りに或いは反時計回りに単一コントロールノブ76を回転させることによって達成され得ることが理解されるであろう。例えば、非限定的な例として、
図7の実施例では、湿度レベル4が選択されている。シンボル90は、加熱・加湿運転モードが実行されていることを示すために、容易に視認可能なインジケータ・しるしをユーザに提示する。
【0035】
上述の調節及び選択機能を実行することに加えて、単一コントロールノブ76は、例えば、第1の運転モード(
図5参照。)と第2の運転モード(
図6及び
図7参照。)とを切り換えるために、
図4の矢印84の方向にハウジング51の方に押下可能である。この方法では、CPAPマシン50のハウジング51上に配置される、同じ単一ユーザインタフェース66における同じ単一コントロールノブ76が、CPAPマシン50を単独で調節するために、また、加湿器70のような既知の或いは適切な任意の1つのアクセサリ又は複数のアクセサリと一緒にCPAPマシン50を調節するために、容易に操作可能となっている。
【0036】
単一コントロールノブ76に加えて、ユーザインタフェース66は、患者54(
図2参照。)のためのプログラムされたセラピーモードに対応する少なくとも1つのプリセットボタン96をオプションで含むことが理解されるであろう。例えば、非限定的な例として、
図5〜
図7の実施例では、一般的によく知られるプログラムされた漸増圧サポートセラピーであるランプセラピーを作動させるために押下され得るプリセットボタン96が含まれる。当然ながら、既知の或いは適切な代替の若しくは追加の任意のプログラムされたセラピーモードに対応する代替の若しくは追加のプリセットボタン(図示せず。)が、本発明の範囲から逸脱することなく、ユーザインタフェース66で採用され得ることが理解されるであろう。さらに、そのようなプリセットボタン96は必須ではなく、むしろ、開示されたCPAPマシン50の利便性を更に向上させるための便利な機能としてオプションで提供されることが理解されるであろう。
【0037】
図8は、本発明に係る特定の非限定的な実施例に従ったCPAPマシン50(
図2〜
図7参照。)の運転方法を示すフローチャートである。その方法は、加湿器70(
図2及び
図4参照。)がCPAPマシン50に取り付けられているか否かを判定するステップ100で始まる。加湿器70がCPAPマシン50に取り付けられていないと判定した場合、ステップ102において、ユーザインタフェース66及び特にその単一コントロールノブ76が、CPAPマシンの運転パラメータ78、79、80、81を適切に調節するために、第1の運転モードで使用され得る。その後、ステップ104において、CPAPマシン50は、加湿器無し(例えば
図3及び
図5参照。)で運転され得る。或いは、ステップ106において、加湿器70は、システムコントローラ64(
図2参照。)により、自動的に検出されてもよい。しかしながら、加湿器70が自動的に検出されなかったとしても、デッドフロント74(
図6及び
図7参照。)はそれでもなお、ステップ108において、例えば非限定的な例として、上述のように
図4の矢印84の方向にCPAPマシン50に向かって単一コントロールノブ76を押下することによって、手動で作動させられ得る。次に、ステップ110において、ユーザインタフェース66のデッドフロント74は、加湿器運転パラメータ82(例えば非限定的な例としての湿度レベルである。)にアクセスすべく照らされ、ステップ112において、同じユーザインタフェース66、特にその同じ単一コントロールノブ76が、第2の運転モードにおいて、
図6及び
図7に関して上述されたように、加湿器パラメータ82を調節するために、
図6の矢印86の方向に時計回りに或いは反時計回りに調節可能となる。
【0038】
第2の運転モードにおいて加湿器70を適切に調節した後、ステップ114において、ユーザは、第2の運転モードから第1の運転モードへの切り換えのために、ユーザインタフェース66の単一コントロールノブ76を任意的に作動させてもよい(例えば、
図4の矢印84の方向に押下してもよい)。例えばCPAPマシン50が既に要望通りに設定されているため、このことが行われなかった場合、ステップ116において、CPAPマシン50は、決められた設定にしたがって加湿器70とともに作動させられ得る。或いは、ステップ114においてユーザが第1の運転モードに戻した場合には、ステップ118において、ユーザインタフェース66、特に単一コントロールノブ76は、
図5に関して上述されたように、CPAPマシンの運転パラメータ78、79、80、81を調節するために、(例えば、
図6の矢印86の方向に時計回りに或いは反時計回りに)調節され得る。その後、ステップ120において、第1の運転モードにおいてCPAPマシン50が適切に調節され、且つ、第2の運転モードにおいて加湿器70が適切に調節された後、CPAPマシン50は、加湿器70と一緒に運転される。
【0039】
このように、本書で詳細に説明されたように、本発明は、圧サポート装置50を提供し、また、圧サポート装置50の運転パラメータを独立して効率的且つ効果的に調節するための、或いは、適切なアクセサリ70と一緒に圧サポート装置50の運転パラメータを効率的且つ効果的に調節するための、単一ユーザインタフェース66、特に単一コントロール76を使用するための運転方法を提供する。このことは、圧サポート装置50及びアクセサリ70のために別々のユーザインタフェース及び関連するコントロールが要求されることを有利的に取り除き、それによって、圧サポートシステム48のコストを低減させる。単一コントロール76及び特有のデッドフロントを持つ二次ディスプレイ74もまた、そのシステムの操作を単純化し、従来の複数コントロールの圧サポート装置(例えば、
図1のCPAPマシン1参照。)よりも、そのシステムを実質的により利便性の高いものにする。
【0040】
本発明は、現時点で最も実用的で且つ好適であると考えられる実施例に基づいて説明目的で詳細に記載されたが、それら詳細は説明のためだけのものであって、本発明がそれら開示された実施例に限定されることはない。反対に、本発明は、添付の請求項の精神及び範囲内にある変形及び均等物を包含することを意図する。例えば、本発明は、可能な限りにおいて、任意の実施例における1又は複数の特徴が他の任意の実施例における1又は複数の特徴に組み合わせ可能であることを予期する。