(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5759580
(24)【登録日】2015年6月12日
(45)【発行日】2015年8月5日
(54)【発明の名称】原料のレベル及び温度検出用ケーブル方式センサ
(51)【国際特許分類】
G01D 21/02 20060101AFI20150716BHJP
G01D 11/24 20060101ALI20150716BHJP
G01K 13/10 20060101ALI20150716BHJP
G01F 23/24 20060101ALI20150716BHJP
G01F 23/284 20060101ALI20150716BHJP
【FI】
G01D21/02
G01D11/24 A
G01K13/10
G01F23/24 B
G01F23/284
【請求項の数】12
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-44608(P2014-44608)
(22)【出願日】2014年3月7日
(65)【公開番号】特開2015-102543(P2015-102543A)
(43)【公開日】2015年6月4日
【審査請求日】2014年3月11日
(31)【優先権主張番号】102142813
(32)【優先日】2013年11月25日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】514046862
【氏名又は名称】桓達科技股▲フン▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100077584
【弁理士】
【氏名又は名称】守谷 一雄
(74)【代理人】
【識別番号】100106699
【弁理士】
【氏名又は名称】渡部 弘道
(72)【発明者】
【氏名】黄 建龍
(72)【発明者】
【氏名】陳 勝守
(72)【発明者】
【氏名】蔡 賜轉
(72)【発明者】
【氏名】游 燿臣
(72)【発明者】
【氏名】▲ゴ▼ 定國
(72)【発明者】
【氏名】鄭 兆凱
【審査官】
藤田 憲二
(56)【参考文献】
【文献】
特開2001−066177(JP,A)
【文献】
国際公開第98/025109(WO,A2)
【文献】
米国特許第07561113(US,B2)
【文献】
特表2010−540942(JP,A)
【文献】
特開平10−227680(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01D 11/24,21/02
G01F 23/00,23/14−23/296
G01K 13/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
頂部、底部、前記頂部に形成された空間部、前記空間部と連通するために前記底部を貫通して形成された孔部、前記底部に取り付けられた基部及び前記基部を貫通して形成されたテーパー状孔部からなる電子ボックスと、
前記基部の前記テーパー状孔部と前記電子ボックスの前記孔部に延びる第1の端部を有し、感知経路、前記感知経路を被覆する絶縁層、前記絶縁層に埋め込まれた複数の鋼線からなり、前記鋼線の端末は前記絶縁層から延び、ケーブルバッドを形成するように広がり、さらに前記感知経路に沿うように取り付けられた複数の温度感知ユニットからなるケーブルと、
テーパー状ブロックであり、前記基部の前記テーパー状孔部に圧入されるストッパであって、前記ケーブルバッドを前記ストッパ及び前記基部の間に強制的に挟み込むためのものと、
前記電子ボックスの前記空間部に取り付けられ、電子的に前記温度感知ユニット及び前記鋼線に接続された信号処理モジュールとからなることを特徴とするケーブル方式センサ。
【請求項2】
さらに、前記電子ボックスは、中空管であり、前記電子ボックスの前記孔部を貫通して延びる絶縁スリーブからなり、前記絶縁スリーブは、前記底部に取り付けられ前記基部を受けるための上端部と、前記電子ボックスの前記孔部を貫通して延び、前記ケーブルの前記第1の端部の周りに取り付けられた下端部とを有していることを特徴とする請求項1記載のケーブル方式センサ。
【請求項3】
さらに、前記ケーブルは、前記絶縁層を被覆し、前記絶縁スリーブによって被覆された保護電極からなることを特徴とする請求項2記載のケーブル方式センサ。
【請求項4】
さらに、ケーブルは、前記絶縁層の周りに取り付けられた同心接地管と、
前記同心接地管の側面を貫通して形成された流出孔とからなることを特徴とする請求項1記載のケーブル方式センサ。
【請求項5】
さらに、前記ケーブルは、前記絶縁層の周りに取り付けられた接地保護枠からなることを特徴とする請求項1記載のケーブル方式センサ。
【請求項6】
さらに、前記電子ボックスは、前記電子ボックスの側面に取り付けられた防水性コネクタからなることを特徴とする請求項1から5までのいずれかの請求項に記載のケーブル方式センサ。
【請求項7】
さらに、前記ケーブルは、前記感知経路に沿うように取り付けられ、電子的に前記信号処理モジュールと接続された複数の湿度処理ユニットからなることを特徴とする請求項1から5までのいずれかの請求項に記載のケーブル方式センサ。
【請求項8】
前記ケーブルの第2の端部は、前記絶縁層と接続されたコアロッドと、
前記コアロッドを包囲し、前記絶縁層と接続された端部スリーブとからなることを特徴とする請求項1から5までのいずれかの請求項に記載のケーブル方式センサ。
【請求項9】
さらに、前記ケーブルは、前記端部スリーブで回転される接続ユニットと、
前記接続ユニットに取り付けられた絶縁体と、
前記絶縁体に取り付けられた接合ユニットとからなることを特徴とする請求項8記載のケーブル方式センサ。
【請求項10】
さらに、前記電子ボックスの前記底部と接続された回転基部であって、前記回転基部の両側から延びる2本の回転軸を有するものと、
基台であって、前記基台の据え付け頂部に形成された2つの円弧状凹部を有するものとからなり、
前記回転軸は、円弧状凹部に受け入れられ、
前記ケーブルは、前記回転基部及び前記基台を貫通して延びていることを特徴とする請求項1から5までのいずれかの請求項に記載のケーブル方式センサ。
【請求項11】
さらに、基台と、
前記基台の据え付け頂部に形成された円弧状凹部と、
回転基部であって、前記回転基部の両側から延びる2つの円弧状リブを有するものと、
前記回転基部を貫通して延び、前記円弧状凹部に取り付けられた2つの取付ユニットとからなり、
スライドレールが前記円弧状リブの各々を貫通して形成され、
前記ケーブルは前記回転基部、前記円弧状凹部及び前記基台を貫通して延びていることを特徴とする請求項1から5までのいずれかの請求項に記載のケーブル方式センサ。
【請求項12】
さらに、回転台と、
基板と、
前記回転台及び前記基板の間に位置する回転ボールとからなり、
前記ケーブルは、前記回転台、前記基板及び前記回転ボールを貫通して延びていることを特徴とする請求項1から5までのいずれかの請求項に記載のケーブル方式センサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はケーブル方式センサに係り、特に原料のレベル及び温度を検出するためのケーブル方式センサに関する。
【背景技術】
【0002】
サイロに貯蔵されたバルク原料の管理のために、原料のレベルを検出するためのセンサは非常に重要である。原料のレベルはサイロの原料の高さを意味し、原料のレベルはサイロに貯蔵された原料の総量を得るために変換することができる。センサは石油化学産業、食品産業、飼料産業、鉄鋼産業、セメント産業等に適用することができる。サイロに貯蔵された原料は固体、液体、あるいは液体−固体混合物の場合がある。例えば、原料は石油、石炭、砂鉄、セメント、小麦粉、牛脂等の場合がある。それぞれの原料がサイロに貯蔵される場合、温度、湿度及び原料の総量が原料の品質に影響を及ぼす。いくつかの特定の産業においては、サイロに貯蔵された原料の温度が適切に制御されない場合、乾燥した塵状の原料が粉塵爆発を引き起こす場合がある。
【0003】
原料が液体の場合、従来のセンサが原料の温度、湿度、若しくは原料のレベルを検出できる。従来のセンサは電圧パルスによって生成された磁場を原料に送り、原料のレベルを計算するために磁場のフィードバックを検出する。さらに、従来のセンサの他のタイプは原料のレベルを計算するために原料の液体の張力とそのインピーダンスとの間の変化を検出することができる。
【0004】
しかし、前述の従来のセンサは、従来のセンサの検出用ケーブルが固体原料の衝撃によって容易に損傷されるので固体原料を検出することができない。従って、従来のセンサはさらに改善される必要がある。前述の欠点は米国特許
(特許文献1)を参照して紹介される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】US 6543283 B2
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は原料のレベル及び温度を検出するためのケーブル方式センサを提供することである。ケーブル方式センサは液体原料及び固体原料の原料レベルを検出することができ、液体原料及び固体原料の温度を検出することができる。ケーブル方式センサはケーブル及び電子ボックスを有し、ケーブルは固体原料による衝撃を防ぐために電子ボックスに堅固に接続されている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述の目的を達成するために、ケーブル方式センサは電子ボックス、ケーブル、ストッパ、及び信号処理モジュールからなる。
【0008】
電子ボックスは頂部、底部、信号処理モジュールを収納するために頂部に形成された空間部、孔部、及び基部を含む。孔部は底部を貫通して形成されており、空間部と連通している。基部は底部に取り付けられている。テーパー状孔部が基部を貫通して形成されている。
【0009】
ケーブルは感知経路、絶縁層、複数の鋼線、及び複数の温度感知ユニットからなる。ケーブルの第1の端部は基部のテーパー状孔部及び電子ボックスの孔部に延びている。感知経路は絶縁層により被覆されている。鋼線は感知経路の周りに取り付けられ、絶縁層に埋め込まれている。鋼線の端末は絶縁層から延び、ケーブルバッド(cable bud)を形成するように広がっている。ケーブルバッドは基部のテーパー状孔部に取り付けられている。
温度感知ユニットは感知経路に沿うように取り付けられている。
【0010】
ストッパはテーパー状ブロックであり、ケーブルバッドをストッパと基部との間に強制的に挟み込むようにするために基部のテーパー状孔部に圧入されている。
【0011】
信号処理モジュールは電子ボックスの空間部に取り付けられており、電子的に温度感知ユニットと接続されている。ケーブルバッドは信号処理モジュールの電極である。
【0012】
ケーブルバッドはストッパと基部の間に挟み込まれている。従って、ケーブルをケーブルバッドにより電子ボックスの底部に堅固に配置することができる。ケーブルが固体原料によって衝撃を受けた場合、それでもケーブルは電子ボックスの底部に堅固に位置することができ、固体原料によって損傷を受けることがない。
【0013】
発明の他の目的、効果及び新規な特徴は添付の図面と併せることにより以下の詳細な説明からより明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図6】
図1のセンサのケーブルの断面平面図である。
【
図8A】本発明のケーブルの第1の実施例の断面側面図である。
【
図8B】ケーブルの第1の実施例の断面平面図である。
【
図9A】本発明のケーブルの第2の実施例の断面側面図である。
【
図9B】ケーブルの第2の実施例の断面平面図である。
【
図10A】本発明のケーブルの第3の実施例の断面側面図である。
【
図10B】ケーブルの第3の実施例の断面平面図である。
【
図11A】本発明のケーブルの第4の実施例の断面側面図である。
【
図11B】ケーブルの第4の実施例の断面平面図である。
【
図12A】本発明のケーブルの第5の実施例の断面側面図である。
【
図12B】ケーブルの第5の実施例の断面平面図である。
【
図13】サイロの屋根に据え付けられている
図1のセンサを示す概略図である。
【
図14】本発明の据え付け基部の第1の実施例の斜視図である。
【
図15】本発明の据え付け基部の第2の実施例の斜視図である。
【
図16】本発明の据え付け基部の第3の実施例の分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1、2及び3を参照すると、本発明のケーブル方式センサの第1の実施例は電子ボックス10、ケーブル20、ストッパ30、及び信号処理モジュール40からなる。
【0016】
電子ボックス10は頂部11、底部12、頂部11に形成された空間部111、孔部121及び基部122を含む。孔部121は底部12を貫通して形成され、空間部111と連通している。基部122は底部12に取り付けられている。テーパー状孔部123は基部122を貫通して形成されている。
【0017】
ケーブル20は感知経路21、感知経路21を被覆するための絶縁層22、複数の鋼線23及び温度感知ユニット24を含む。ケーブル20の第1の端部は基部122のテーパー状孔部123と電子ボックス10の孔部121に延びている。鋼線23は感知経路21の周りに取り付けられ、絶縁層22に埋め込まれている。鋼線23の端末は絶縁層22から延び、ケーブルバッド231を形成するように広がっている。ケーブルバッド231は基部122のテーパー状孔部123に取り付けられている。温度感知ユニット24(図示されていない)は感知経路121に沿うように取り付けられ、伝送線(図示されていない)が温度感知ユニット24と信号処理モジュール40との間を電子的に接続するために感知経路21に設けられている。鋼線23は優れた引張強度を提供することができ、信号処理モジュール40の電極として作動することができる。例えば、鋼線23はサイロに貯蔵された原料のレベルを検出するために信号処理モジュール40の陽極または陰極であることが可能である。実施例においては、絶縁層22は二フッ化ポリビリニデン(PVDF)、テフロン(登録商標)、ポリプロピレン(PP)、
エチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)若しくは
ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)からなることもある。
【0018】
ストッパ30はテーパー状ブロックであり、ケーブルバッド231をストッパ30と基部122との間に強制的に挟み込むようにするために基部122のテーパー状孔部123に圧入されている。
【0019】
図3から
図6までを参照すると、電子ボックス10の頂部11はさらに開口部112からなり、蓋部113が開口部112を覆うために設けられている。電子ボックス10はさらに電子ボックス10の側面に取り付けられ、空間部111と連通している防水性コネクタ13からなる。電源線あるいは伝送線は信号処理モジュール40に電子的に接続されるように防水性コネクタ13を貫通して延びてもよい。さらに、他の電子装置がレベル信号により原料のレベルを得ることができるように、電源線あるいは伝送線はまた他の電子装置に電子的電力または伝送レベル信号を受け取るために外部電源に電子的に接続されている。電子ボックス10の底部12はさらに絶縁スリーブ124からなる。絶縁スリーブ124は中空管であり、電子ボックス10の孔部121を貫通して延びている。絶縁スリーブ124の上端部は底部12に取り付けられ、基部122を受けている。絶縁スリーブ124の下端部は孔部121を貫通して延びており、ケーブル20の第1の端部の周りに取り付けられている。実施例において、絶縁スリーブ124は二フッ化ポリビリニデン(PVDF)、テフロン(登録商標)、ポリプロピレン(PP)、
エチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)若しくは
ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)からなることもある。
【0020】
図7を参照すると、信号処理モジュール40は電子ボックス10の空間部111に取り付けられ、温度感知ユニット24とケーブル20によるレベル信号及び温度信号出力を受信するための鋼線23と電子的に接続されている。信号処理モジュール40は計算ユニット41及び表示ユニット42からなる。計算ユニット41はレベル信号と温度信号を受信し、サイロに貯蔵された原料のレベルと温度分布を計算するために温度感知ユニット24と表示ユニット42と電子的に接続されている。表示ユニット42は原料のレベルを表示する。
【0021】
ケーブル20はさらに複数の湿度感知ユニット25からなる。湿度感知ユニット25は感知経路21に沿うように取り付けられており、湿度信号を伝送するために計算ユニット41と電子的に接続されている。計算ユニット41はサイロに貯蔵された原料の湿度分布を計算することができる。
【0022】
図1、2及び3を参照すると、ケーブル20の第2の端部はコアロッド260、端部スリーブ261、接続ユニット270、絶縁体271、及び接合ユニット272からなる。
【0023】
コアロッド260の一端は感知経路21に延び、絶縁層22と接続されている。端部スリーブ261はコアロッド260を包囲しており、感知経路21やコアロッド260に水が浸透することを防ぐために絶縁層22と接続されている。接続ユニット270はケーブル20の位置を調整するために端部スリーブ261で回転される。絶縁体271はケーブル20を電子的に接地されることから防ぐために接続ユニット270と接合ユニット272との間に取り付けられている。ケーブル方式センサがサイロに貯蔵された原料のレベルを検出するために使用される場合、接合ユニット272はケーブル20が垂直に引き延ばされるようにサイロの床に取り付けられている。
【0024】
図8A、8Bから
図12A、12Bまでを参照すると、ケーブル20は5つの実施例を有する。ケーブル20の第1の実施例は
図8A及び8Bに示される。ケーブル20は感知経路21、絶縁層22、鋼線23、取付部201、及び接続部202からなる。感知経路21は絶縁層22によって被覆されており、鋼線23は感知経路21の周りに取り付けられ、絶縁層22に埋め込まれている。取付部201はフランジでもよく、電子ボックス10と接続されており、ケーブル方式センサが原料のレベルを検出するために使用される際にサイロの屋根に取り付けられる。接続部202は電子ボックス10と接続されており、ケーブル20を覆っている。
【0025】
ケーブル20の第2の実施例は
図9A及び9Bに示される。第1の実施例と比較すると、ケーブル20はさらに絶縁スリーブ124からなる。絶縁スリーブ124はケーブル20と電子ボックス10との間の接続を強化するためと電子ボックス10とサイロに貯蔵された原料との間の接続を遮断するために絶縁層22の周りに取り付けられている。
【0026】
ケーブル20の第3の実施例は
図10A及び10Bに示される。第2の実施例と比較すると、ケーブル20はさらに保護電極203からなる。保護電極203は絶縁層22と絶縁スリーブ124との間に取り付けられている。保護電極203の電圧は取付部201と感知経路21との間のあらゆる残留物に起因する影響を打ち消すために鋼線23の電圧と同じである。
【0027】
ケーブル20の第4の実施例は
図11A及び11Bに示される。第1の実施例と比較すると、ケーブル20はさらに同心接地管204からなる。同心接地管204は絶縁層22の周りに取り付けられており、流出孔205が同心接地管204の側面を貫通して形成されている。第4の実施例は液体原料を検出するために使用される。従って、流出孔205は同心接地管204の内部と外部の間の圧力を平衡に保つことができる。同心接地管204は基準電圧を与えるために設置される。
【0028】
ケーブル20の第5の実施例は
図12A及び12Bに示される。第1の実施例と比較すると、ケーブル20はさらに接地保護枠206からなる。接地保護枠206は接地のため及び基準電圧を与えるために絶縁層22の周りに取り付けられている。第5の実施例は砂岩、紛体、あるいはセメントなどの固体原料を検出するために使用される。従って、接地保護枠206はまたケーブル20を損傷から防ぐことができる。第5の実施例において、接地保護枠206はステンレス鋼によって作製されてもよく、また接地保護枠206はメッシュ網、リスかご状構造、あるいは管であってもよい。
【0029】
図13を参照すると、ケーブル方式センサがサイロの傾斜した屋根に設置される場合、電子ボックス10の底部12は原料の正確な総量を計算するためにサイロに貯蔵された原料のレベルを正確に検出するため水平軸に対して垂直になるように調整される。従って、ケーブル方式センサはさらに据え付け基部50からなる。
【0030】
据え付け基部50の第1の実施例は
図14に示されており、基台51と回転基部52とからなる。基台51は傾斜した屋根に取り付けられるようになっており、回転基部52は電子ボックス10の底部12と接続されている。2本の回転軸521が回転基部52の両側から延びている。2つの円弧状凹部511が回転軸521を受けるために基台51の据え付け頂部に形成されている。ケーブル20は回転基部52と基台51を貫通して延びている。回転軸521は円弧状凹部511で回転される。従って、基台51が傾斜した屋根に取り付けられる場合、ケーブル20を水平軸に対して垂直となるように調整するために電子ボックス10を据え付け基部50上で回転できる。
【0031】
据え付け基部50の第2の実施例は
図15に示され、基台51は傾斜した屋根に取り付けられる。円弧状凹部511は基台51の据え付け頂部に形成されている。2つの円弧状リブ522が回転基部52の両側から別々に延びており、2つのスライドレール523が2つの円弧状リブ522を貫通して別々に形成されている。2つの取付ユニット524がスライドレール523を貫通して別々に延びており、円弧状凹部511に取り付けられている。ケーブル20は回転基部52、円弧状凹部511、及び基台51を貫通して延びている。回転基部52は円弧状凹部511において回転でき、回転基部52の回転角を過剰な回転を避けるためにスライドレール523によって制限することができる。
【0032】
据え付け基部50の第3の実施例は
図16に示される。据え付け基部50は回転台53、回転ボール54及び基板55からなる。回転ボール54は回転台53と基板55との間に位置し、ケーブル20は回転台53、回転ボール54及び基板55を貫通して延びている。電子ボックス10の底部12はさらに回転ボール54に取り付けられており、ケーブル20を水平軸に垂直となるように調整するために回転ボール54をいかなる方向にも回転できる。
【0033】
要するに、ケーブル20はケーブルバッド231をストッパ30と基部122との間に強制的に挟み込むことによって電子ボックス10に接続されている。ケーブルバッド231の構造は固体原料の衝撃に起因する損傷を避けるためにケーブル20と電子ボックス10との間の接続を強化することができる。従って、ケーブル20を電子ボックス10の底部12に堅固に取り付けることができる。
【0034】
ケーブル20はサイロに貯蔵された原料の温度と湿度を検出するための温度感知ユニット24と湿度感知ユニット25とを含む。この場合、ユーザはサイロの温度や湿度を調整するために検出された温度及び湿度を参照することができる。
【0035】
ケーブル方式センサが設置される際、電子ボックス10の位置を調整し、ケーブル20が水平軸に対して垂直であることを確実にするために据え付け基部50を使用することができる。
【符号の説明】
【0036】
10・・・電子ボックス
11・・・頂部
12・・・底部
13・・・防水性コネクタ
20・・・ケーブル
21・・・感知経路
22・・・絶縁層
23・・・鋼線
24・・・温度感知ユニット
25・・・湿度感知ユニット
30・・・ストッパ
40・・・信号処理モジュール
41・・・計算ユニット
42・・・表示ユニット
50・・・据え付け基部
51・・・基台
52・・・回転基部
53・・・回転台
54・・・回転ボール
55・・・基板
111・・・空間部
112・・・開口部
113・・・蓋部
121・・・孔部
122・・・基部
123・・・テーパー状孔部
124・・・絶縁スリーブ
201・・・取付部
202・・・接続部
203・・・保護電極
204・・・同心接地管
205・・・流出孔
206・・・接地保護枠
231・・・ケーブルバッド
260・・・コアロッド
261・・・端部スリーブ
270・・・接続ユニット
271・・・絶縁体
272・・・接合ユニット
511・・・円弧状凹部
521・・・回転軸
522・・・円弧状リブ
523・・・スライドレール
524・・・取付ユニット