(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
従来から、種々のモータが知られており、その一つとして、特許文献1に開示されるスイッチトリラクタンスモータ(以下、単に「SRモータ」とも称する。)が知られている。
【0003】
このSRモータは、
図6に示されるように、回転軸101を有するロータ102と、このロータ102を回転軸101の周方向に囲うステータ103と、を備える。ステータ103は、ロータ102と所定の間隔をおいて当該ロータ102を周方向に囲うステータコア104と、ステータコア104からロータ102に向けて延びる複数のティース105、105、…と、各ティース105に設けられる励磁コイル106と、を有する。この励磁コイル106は、絶縁被覆銅線等の導体線がティース105に巻回されることによって構成されている。ロータ102は、ロータ本体107から径方向に突出する複数の突極108、108、…を有する。
【0004】
SRモータ100では、励磁コイル106によって形成された磁場によってロータ102の各突極108が回転軸101の回転方向前方側のティース106に引き寄せられる。これにより、ロータ102が回転してこの回転力が回転軸101を通じて外部に伝達される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のSRモータ100では、ロータ102を回転させるために、ティース105がロータ102の突極108を磁場吸引力によって断続的に引き寄せることで、各ティース105が当該ティース105の固有振動数の高調波成分を多く含む加振力を受ける場合がある。この場合、各ティース105が共振してステータ103の振動が増大し、SRモータ100において騒音が発生する。
【0007】
また、上記のSRモータ100では、励磁コイル106に電流が断続的に供給されることで各励磁コイル106が発熱するため、励磁コイル106を構成する絶縁被覆銅線等の導体線における被覆膜の耐熱性の観点から励磁コイル106を冷却する必要がある。
【0008】
ここでは、SRモータについて事情を説明したが、励磁コイルによって生じるステータとロータとの間における磁力の吸引と反発とによって回転するモータ一般についても同様である。
【0009】
そこで、本発明は、上記問題に鑑み、ステータにおけるティースの共振を抑えると共に励磁コイルの冷却可能なモータを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、種々検討した結果、上記目的は、以下の本発明により達成されることを見出した。すなわち、本発明にかかるモータの一態様では、回転軸を有するロータと、前記ロータを前記回転軸の周方向に囲うステータと、を備える。そして、前記ステータは、励磁コイルが取り付けられた複数のティースを有し、各ティースには、その表面から突出する防振冷却用部材がそれぞれ設けられ、前記複数のティースの各防振冷却用部材において重さの異なるものがある。
【0011】
かかる構成によれば、重さの異なる防振冷却用部材を設けることによってティース同士の固有振動数を異なる値にしてこれらティース間の共振を抑え、これにより、モータにおける前記共振に起因する騒音の発生を抑えることができる。しかも、突出するように防振冷却用部材をティースに設けることによって励磁コイルからティースに伝わった熱を放熱できる面の面積を増大させ、これにより、励磁コイルを効果的に冷却する。
【0012】
そして、上述のモータにおいて、以下の態様が好ましい。まず、上述のモータにおいて、前記ステータは、前記ロータと所定の間隔をおいて当該ロータを前記周方向に囲うステータコアを有し、前記各ティースは、前記ステータコアから前記ロータに向けてそれぞれ延び、前記防振冷却用部材は、前記各ティースにおける前記ロータ側の端部に設けられることを特徴とする。
【0013】
かかる構成によれば、ステータコアに片持ち状態で設けられたティースの自由端(先端部)に所定の重さの部材(防振冷却用部材)が設けられるため、当該ティースの固有振動数を効果的に変化させることができる。これにより、ティース同士の固有振動数を好適に変えることができる。
【0014】
また、上述のモータは、前記回転軸の少なくとも一方側の端部を残して前記ロータ及び前記ステータを囲うケーシングを備え、前記防振冷却用部材は、前記ティースと反対側の端部が前記ケーシングに接続されていることを特徴とする。
【0015】
かかる構成によれば、励磁コイルからティースに伝わった熱が防振冷却用部材を通じてケーシングに伝熱されて当該ケーシングの表面からも放熱されるため、励磁コイルがより効果的に冷却される。
【0016】
また、本発明にかかるモータの他の一態様では、回転軸を有するロータと、前記ロータを前記回転軸の周方向に囲うステータと、前記回転軸の少なくとも一方側の端部を残して前記ロータ及び前記ステータを囲うケーシングと、を備える。そして、前記ステータは、前記ロータと所定の間隔をおいて当該ロータを前記周方向に囲うステータコアと、前記ステータコアから前記ロータに向けて延びる複数のティースと、を有し、各ティースは、当該ティースと前記ケーシングとを接続する防振冷却用バネ部材をそれぞれ有し、前記防振冷却用バネ部材は、前記ティースのロータ側の端部が初期位置から変位するのに伴い弾発力を生成してこの弾発力によって前記ロータ側の端部を前記初期位置に戻す方向に付勢する形状を有し、前記複数のティースの各防振冷却用バネ部材においてバネ定数の異なるものがある。
【0017】
かかる構成によれば、バネ定数の異なる防振冷却用バネ部材が設けられたティース同士の固有振動数が異なった値となるため、これらティース間の共振が抑えられ、これにより、モータにおける騒音の発生が抑えられる。詳しくは、ティースの先端が例えば出力軸と直交する方向に振動(変位)したときに、バネ定数の異なる防振用冷却部材が設けられたティース同士ではこの振動によって防振冷却用バネ部材が弾性変形することによるティースの固有振動数が異なる。このため、当該モータにおいて、ある回転数での電磁力により発生する加振力の周波数成分と共振周波数が一致するティースが一部となり、その結果、ステータ全体での振動の増大が抑制される。これにより、モータで生じる騒音を抑えることができる。
【0018】
しかも、ティースとケーシングとを接続するように防振冷却用バネ部材が設けられることによって励磁コイルからティースに伝わった熱を放熱できる面の面積(表面積)を増加させると共に、前記熱を当該防振冷却用バネ部材を通じてケーシングに伝熱して当該ケーシングの表面からも放熱させることによって励磁コイルを効果的に冷却することができる。
【0019】
上記のモータは、例えば、スイッチトリラクタンスモータであってもよい。
【発明の効果】
【0020】
以上より、本発明によれば、ステータにおけるティースの共振を抑えると共に励磁コイルを冷却可能なモータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】第1実施形態に係るスイッチトリアクタンスモータの縦断面図である。
【
図2】前記スイッチトリアクタンスモータの横断面図である。
【
図3】(A)は、前記スイッチトリアクタンスモータの横断面図の一部拡大図であり、(B)は、
図3(A)における筒状のステータコアを真っ直ぐに広げた状態で
図3(A)の矢印A方向から見た図である。
【
図4】第2実施形態に係るスイッチトリアクタンスモータであって、(A)は、横断面の一部拡大図であり、(B)は、
図4(A)における筒状のステータコアを真っ直ぐに広げた状態で
図4(A)の矢印B方向から見た図である。
【
図5】他実施形態に係るスイッチトリアクタンスモータであって、(A)は、横断面の一部拡大図であり、(B)は、
図5(A)における筒状のステータコアを真っ直ぐに広げた状態で
図5(A)の矢印C方向から見た図である。
【
図6】従来のスイッチトリアクタンスモータの横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の第1実施を添付図面に基づいて説明する。尚、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、適宜、その説明を省略する。
【0023】
本実施形態に係るモータは、いわゆるスイッチトリラクタンスモータ(以下、単に「SRモータ」とも称する。)であり、
図1〜
図3(B)に示されるように、ケーシング(収容容器、筐体)11と、ステータ(固定子)20と、出力軸(回転軸、シャフト)31を有するロータ(回転子)30と、防振冷却用部材50と、を備える。このSRモータ10では、出力軸31の一部を外部に突出させた状態でケーシング11内にロータ30とステータ20とが各軸心を一致させて(同軸に)配置され、回転変化する磁界(回転磁界)によってロータ30が回転する。
【0025】
ケーシング11は、略円筒形状のケーシング本体12と、ケーシング本体12の一方(
図1における右側)の開放端側に取り付けられて当該ケーシング本体12の一方の開放端を閉塞するフロントブラケット13と、ケーシング本体12の他方(
図1における左側)の開放端側に取り付けられて当該ケーシング本体12の他方の開放端を閉塞するエンドブラケット14と、を備える。フロントブラケット13及びエンドブラケット14は、軸受け15、16をそれぞれ有し、各軸受け15、16は、ロータ30の出力軸31を回動可能に軸支する。
【0026】
ステータ20は、ステータコア21と、複数(本実施形態の例では12個)のティース22、22、…と、を備え、ロータ30を出力軸31の周方向(回転方向)に囲う。
【0027】
ステータコア21は、ロータ30と所定の間隔をおいて当該ロータ30を周方向に囲う略円筒形状を有し、ケーシング本体12の内周面12aに固着される。
【0028】
各ティース22は、ステータコア21に囲まれた領域内において当該ステータコア21からロータ30に向けてそれぞれ延びると共に出力軸31方向に沿って延びる突条部位である。各ティース22には、励磁コイル(巻線)23が取り付けられている。この励磁コイル23は、絶縁被覆銅線等の絶縁体で被覆された導体線がティース22に巻回されることによって形成される。このようなティース22及び励磁コイル23によって磁極が形成されており、当該磁極は、所定の個数(磁極数)で設けられている。本実施形態の磁極数は、例えば、12である。当該SRモータ10では、このような複数のティース22、22、…に取り付けられた各励磁コイル23に対して所定の位相差の電流が供給されることにより、前記回転磁界が形成され、これにより、ロータ30が回転する。
【0029】
以上のステータコア21とティース22とを備えたステータ20は、例えば、複数の電磁鋼板が積層されることによって形成される。尚、ステータ20は、電磁鋼板が積層される構成に限定されず、例えば、軟磁性体粉末等によって形成された、いわゆる圧分コアであってもよい。
【0030】
ロータ30は、出力軸31と、出力軸31が挿通された円柱形状のロータ本体32と、ロータ本体32の外周面から半径方向に突出する複数(本実施形態の例では8個)の突極33、33、…と、を備える。各突極33は、出力軸31方向に延びる突条であり、これら複数の突極33、33、…は、ロータ本体32の外周面において周方向に等間隔となるように設けられている。
【0031】
出力軸31は、一方の端部(
図1における左端)がエンドブラケット14に設けられた軸受け16に軸支された状態で、ロータ30の回転により生じた出力をケーシング11の外部へ伝えるべく、フロントブラケット13を挿通して外方に延設されている。
【0032】
防振冷却用部材50は、ティース22の表面から突出するように各ティース22にそれぞれ設けられている。この防振冷却用部材50は、中実の柱形状を有し、ティース22とケーシング11(詳しくはフロントブラケット13又はエンドブラケット14)とを接続する。本実施形態の防振冷却用部材50は、銅によって形成されているが、この素材に限定されず、例えば、アルミ等であってもよい。
【0033】
具体的に、防振冷却用部材50は、ティース22のロータ30側の端部(先端部)22aにおける出力軸31方向両端部からそれぞれ延びている。各ティース22に設けられた防振冷却用部材50において、重さの異なるものがある。本実施形態では、隣り合うティース22、22に設けられた防振冷却用部材50、50同士の重さが互いに異なる。詳しくは、本実施形態のSRモータ10では、重さの異なる3種類(第1〜第3部材50A、50B、50C)の防振冷却用部材50が用いられている。そして、各防振冷却用部材50A、50B、50Cは、例えば、
図2において時計回りに、第1部材50A、第2部材50B、第3部材50Cが順に繰り返されるように各ティース22に配置されている。これにより、隣り合うティース22、22の固有振動数が異なった状態となり、これらティース22、22間の共振が抑えられる。
【0034】
本実施形態の防振冷却用部材50は、全て銅によって形成されている(即ち、同じ素材で形成されている)ため、断面積(大きさ)を変えることにより重さを変えているが、素材を変えることによって重さを変えてもよい。また、各ティース22に設けられる防振冷却用部材50の数を変更することにより、各ティース22の固有振動数を異なった状態にしてもよい。
【0035】
以上のSRモータ10によれば、重さの異なる防振冷却用部材50を設けることによってティース22、22同士の固有振動数を異なる値にしてこれらティース22、22間の共振を抑え、これにより、SRモータ10における前記共振に起因する騒音の発生を抑えることができる。しかも、突出するように防振冷却用部材50をティース22に設けることによって励磁コイル23からティース22に伝わった熱を放熱できる面(放熱面)の面積(表面積)を増大させ、これにより、励磁コイル23を効果的に冷却する。
【0036】
また、本実施形態のSRモータ10では、ステータコア21に片持ち状態で設けられたティース22の自由端(先端部)22aに所定の重さの部材(防振冷却用部材)50が設けられるため、当該ティース22の固有振動数を効果的に変化させることができる。これにより、ティース22、22同士の固有振動数を好適に変えることができる。
【0037】
また、本実施形態のSRモータ10では、防振冷却用部材50がティース22とケーシング11とを接続しているため、励磁コイル23からティース22に伝わった熱が防振冷却用部材50を通じてケーシング11に伝熱されて当該ケーシング11の表面からも放熱されるため、励磁コイル23がより効果的に冷却される。
【0038】
次に、本発明の第2実施形態について
図4(A)及び
図4(B)を参照しつつ説明するが、上記第1実施形態と同様の構成には同一符号を用いると共に詳細な説明を省略し、異なる構成ついてのみ詳細に説明する。
【0039】
本実施形態のSRモータでは、防振冷却用部材150が、第1実施形態のSRモータ10の防止冷却用部材50と異なる。本実施形態の防振冷却用部材150は、ティース22の先端部22aとケーシング11(詳しくは、フロントブラケット13又はエンドブラケット14)とを接続するバネ部材(防振冷却用バネ部材)である。このバネ部材150は、ティース22の先端部22aが初期位置から変位するのに伴い弾発力を生成してこの弾発力によってティース22の先端部22aを初期位置に戻す方向に付勢する。複数のティース22、22、…の各バネ部材150においてバネ定数の異なるものがある。即ち、第1実施形態の防振冷却用部材50は、防振冷却用部材自身の重さ(自重)の違いによって各ティース22の固有振動数を変えているのに対し、本実施形態の防振冷却用部材(バネ部材)150は、バネ定数の違いによって各ティース22の固有振動数を変えている。
【0040】
このバネ部材150は、ティース22とフロントブラケット13(又はエンドブラケット14)とを接続し、出力軸31の径方向外側に向かって見たときに矩形状の角筒形状を有する。本実施形態のバネ部材150は、例えば、銅によって形成されているが、この素材に限定されない。各バネ部材150(150A、150B、150C)は、
図4(B)に示されるように、厚みを変えることによってバネ定数を変えている。
【0041】
このような構成のバネ部材150は、ティース22の先端22aが出力軸31と直交する方向に振動(変位)したときにこの振動によって弾性変形して弾発力を生成し、この弾発力によってティース22の振動を抑える(振動を小さくする)。このとき、バネ部材150のバネ定数が異なることによって振動が小さくなった状態のティース22、22間の振動(固有振動数)が異なることで、これらティース22、22同士の共振が抑えられ、この共振に起因してSRモータ10で生じる騒音を抑えることができる。
【0042】
また、このバネ部材150は、ティース22とケーシング11とを接続するように設けられることによって励磁コイル23からティース22に伝わった熱を放熱可能な面の面積を増加させると共に、前記熱を当該バネ部材150を通じてケーシング11に伝熱して当該ケーシング11の表面からも放熱させることにより励磁コイル23を効果的に冷却することができる。
【0043】
尚、本発明のモータは、上記第1及び第2実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0044】
上記第1及び第2実施形態のモータは、SRモータであるが、この形式のモータに限定されない。即ち、励磁コイルによって形成された磁力による吸引と反発とによってロータが回転したときに、当該ロータの周囲を囲うステータのティースに振動が生じる形式のモータであれば、本発明を適用することができる。例えば、磁石付きの同期モータ、誘導モータなどの積層鋼板で構成されるモータ、又はステッピングモータ等であってもよい。
【0045】
重さの異なる防振冷却用部材50(又はバネ定数の異なるバネ部材150)の具体的な配置順は、限定されない。例えば、重さの異なる防振冷却用部材50A、50B、50Cは、ランダムに配置されてもよく、また、
図2において時計回りに、第1部材50A、第2部材50B、第3部材50C、第2部材50B、第1部材50A、第2部材50B、…等の順で配置されてもよい。また、防振冷却用部材50の重さ(又はバネ部材150のバネ定数)は、3種類に限定されず、ティース22、22間の固有振動数を異ならせてティース22、22同士の共振を抑えることができる重さ(バネ定数)であれば2種類又は4種類以上であってもよい。
【0046】
また、複数のティース22、22、…に設けられた各防振冷却用部材50(又はバネ部材150)のうちの少なくとも1つの防振冷却用部材50の重さ(又は少なくとも1つのバネ部材150のバネ定数)が異なっていればよい。これにより、この異なる重さの防振冷却用部材(例えば50A)(又は異なるバネ定数のバネ部材(例えば150A))が設けられたティース22と、他の防振冷却用部材(例えば50B又は50C)(又は他のバネ部材(例えば150B又は150C))が設けられたティース22との共振が抑えられ、その結果、モータで発生する前記共振に起因する騒音のレベルを低下させることができる。
【0047】
上記第1及び第2実施形態のSRモータでは、ティース22の先端部22aにおいて、防振冷却用部材50(又はバネ部材150)が出力軸31方向両端からそれぞれ延びている(
図1においてティース22から左右方向両端からそれぞれ延びている)が、出力軸31方向の一方側の端部のみから延びていてもよい(
図1においてティース22の左右方向における一方側端部のみから延びていてもよい)。
【0048】
また、防振用冷却部材50又はバネ部材150の配置位置は、ティース22の先端部22aに限定されず、例えば、ティース22の基部側(ステータコア21側)に設けられてもよい。
【0049】
また、上記第1実施形態の防振冷却用部材50は、直線状又は略直線状に延びているが、途中で屈曲又は湾曲等し、防振冷却用部材50におけるティース22と反対側の端部がケーシング11の周壁(ケーシング本体12等)に接続されていてもよい。
【0050】
また、上記第1実施形態の防振冷却用部材50は、ティース22とケーシング11とを接続しているが、この構成に限定されず、
図5(A)及び
図5(B)に示されるように、防振冷却用部材250は、ティース22から延び、ティース22と反対側の端部が自由端となっていてもよい。防振冷却用部材250がこのような構成であっても、防振冷却用部材250(例えば、250A、250B)同士の重さが異なっていればこれら防振冷却用部材250A、250Bが設けられたティース22、22同士の固有振動数を異ならせることができ、また、ティース22から突出した形状とすることによって放熱面積を増大させて励磁コイル23を冷却することができる。
【0051】
また、防振冷却用部材の具体的形状は限定されない。例えば、上記第1実施形態の防振冷却用部材は柱状であるが、これに限定されず、例えば、半球状や、板状であってもよい。即ち、防振冷却用部材は、励磁コイル23からティース22に伝わった熱を放熱できる面(所定の大きさの表面)を有していればよい。
【0052】
また、上記第2実施形態のバネ部材150の具体的形状は限定されない。例えば、上記第2実施形態のバネ部材150は角筒形状であるが、この形状に限定されない。バネ部材は、例えば、つるまきバネや板バネ等によって構成されていてもよい。