(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、
図1から
図27を用いて、本発明の実施形態に係る遊技台(例えば、スロットマシン100等の回胴遊技機や、パチンコ機等の弾球遊技機)について詳細に説明する。まず、
図1を用いて、本発明の実施形態に係るスロットマシン100の全体構成について説明する。なお、同図はスロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
【0010】
図1に示すスロットマシン100は、本体101と、本体101の正面に取り付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には、(図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110乃至112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
【0011】
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110乃至112が構成されている。リール110乃至112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110乃至112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110乃至112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
【0012】
各々のリール110乃至112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110乃至112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
【0013】
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン114を示すランプである。有効となる入賞ラインは、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ライン114は5ラインあり、例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン114の数については5ラインに限定されるものではなく、また、例えば、メダルが1枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの5ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、ベット数に関係なく、一律に同一数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
【0014】
告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
【0015】
ベットボタン130乃至132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAXベットボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
【0016】
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130乃至132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および、払出枚数表示器127は、7セグメント(SEG)表示器とした。
【0017】
スタートレバー135は、リール110乃至112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130乃至132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110乃至112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
【0018】
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137乃至139が設けられている。ストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110乃至112に対応づけられている。以下、ストップボタン137乃至139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。なお、各ストップボタン137乃至139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137乃至139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
【0019】
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
【0020】
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受け皿161が設けられている。
【0021】
音孔181はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能な表示装置であればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
【0022】
図2は、前面扉102を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図である。本体101は、上面板261、左側の側面板260、右側の側面板260、下面板264および背面板242で囲われ、前面に開口する箱体である。本体101の内部には、背面板242の上部に設けた通風口249と重ならない位置に、内部に主制御基板を収納した主制御基板収納ケース210が配置され、この主制御基板収納ケース210の下方に、3つのリール110乃至112が配置されている。主制御基板収納ケース210及びリール110乃至112の側方、即ち向って左側の側面板260には、内部に副制御基板を収納した副制御基板収納ケース220が配設してある。また、向かって右側の側面板260には、主制御基板に接続されて、スロットマシン100の情報を外部装置に出力する外部集中端子板248が取り付けられている。
【0023】
そして、下面板264には、メダル払出装置180(バケットに溜まったメダルを払出す装置)が配設され、このメダル払出装置180の上方、即ちリール110乃至112の下方には、電源基板を有する電源装置252が配設され、電源装置252正面には電源スイッチ244を配設している。電源装置252は、スロットマシン100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して後述する主制御部300、副制御部400、500等の各制御部、各装置に供給する。さらには、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
【0024】
メダル払出装置180の右側には、メダル補助収納庫240が配設してあり、この背後にはオーバーフロー端子が配設されている(図示省略)。電源装置252には、電源コード265を接続する電源コード接続部が設けられ、ここに接続された電源コード265が、本体101の背面板242に開設した電源コード用穴262を通して外部に延出している。
【0025】
前面扉102は、本体101の左側の側面板260にヒンジ装置276を介して蝶着され、図柄表示窓113の上部には、演出装置160、および、この演出装置160を制御する演出制御基板(図示省略)、上部スピーカ272、を設けている。図柄表示窓113の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ170、このメダルセレクタ170が不正なメダル等をメダル受皿161に落下させる際にメダルが通過する通路266等を設けている。さらに、音孔181に対応する位置には低音スピーカ277を設けている。
【0026】
図3を用いて、スロットマシン100の制御部の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
【0027】
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
【0028】
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、WDT(ウォッチドックタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。
【0029】
この基本回路302のCPU304は、水晶発振器315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
【0030】
主制御部300は、水晶発振器315aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を導出する乱数値生成回路316(この回路には2つの乱数値生成回路を内蔵しているものとする)と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
【0031】
乱数値生成回路316は、基本回路302で使用する乱数値を生成する。この乱数値生成回路316における乱数値の生成には、大別するとカウンタモードと乱数モードとの2種類の方法がある。カウンタモードでは、所定の時間間隔でカウントアップ(ダウン)する数値を取得して、その数値を乱数値として導出する。乱数モードには、さらに2つの方法がある。乱数モードにおける一つ目の方法は、乱数値の種を用いて所定関数(例えばモジュラス関数)による演算を行い、この演算結果を乱数値として導出する。二つ目の方法は、0〜65535の範囲の数値がランダムに配列された乱数テーブルから数値を読み出し、その読み出した数値を乱数値として導出する。乱数値生成回路316では、各種センサ318からセンサ回路S320に入力される信号に重畳しているホワイトノイズを利用して不規則な値を取得する。乱数値生成回路316は、こうして取得した値を、カウンタモードでカウントアップ(ダウン)させるカウンタの初期値として用いたり、乱数値の種として用いたり、あるいは乱数テーブルの読み出し開始位置を決定する際に用いる。
【0032】
また、主制御部300には、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110の光学式センサ、リール111の光学式センサ、リール112の光学式センサ、等)の状態を監視している。
【0033】
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数値生成回路316に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
【0034】
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、および、ストップボタン139は、各々のストップボタン137乃至139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
【0035】
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、および、ベットボタン132センサは、メダル投入ボタン130乃至132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
【0036】
リール110の光学式センサ、リール111の光学式センサ、および、リール112の光学式センサは、各リール110乃至112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
【0037】
主制御部300は、リール装置110乃至112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、各種ランプ336(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129は、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328を備えている。
【0038】
また、基本回路302には、情報出力回路334(外部集中端子板248)を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
【0039】
また、主制御部300は、電源管理部(図示しない)から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
【0040】
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
【0041】
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM406は、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等を記憶する。
【0042】
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
【0043】
また、第1副制御部400には、音源IC418を設けており、音源IC418に出力インタフェースを介してスピーカ272、277を設けている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS−ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
【0044】
また、第1副制御部400には、駆動回路422が設けられ、駆動回路422に入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ、等)が接続されている。
【0045】
また、第1副制御部400には、シャッタ163のモータを駆動する駆動回路424を設けており、駆動回路424には出力インタフェースを介してシャッタ163を設けている。この駆動回路424は、CPU404からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
【0046】
また、第1副制御部400には、センサ回路426を設けており、センサ回路426には入力インタフェースを介してシャッタセンサ428を接続している。CPU404は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ428状態を監視している。
【0047】
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。第2副制御部500は、演出画像表示装置157の表示制御を含む演出装置160の各種制御を行う。なお、第2副制御部500は、例えば、液晶表示装置157の表示の制御を行う制御部、各種演出用駆動装置の制御を行う制御部(例えば、シャッタ163のモータ駆動を制御する制御部)とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
【0048】
第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512と、を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM506は、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等を記憶する。
【0049】
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU504に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
【0050】
また、第2副制御部500には、VDP516(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)を設けており、このVDP516には、バスを介してROM506、VRAM518が接続されている。VDP516は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM518のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
【0051】
図4(a)を用いて、上述の各リール110乃至112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
【0052】
<図柄配列>
各リール110乃至112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では8種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0〜20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0〜20は、各リール110乃至112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号1のコマには「リプレイ」の図柄、中リール111の番号0のコマには「ベル」の図柄、右リール112の番号2のコマには「スイカ」の図柄、がそれぞれ配置されている。
【0053】
<入賞役の種類>
次に、
図4(b)を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、同図は入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組合せ、各入賞役の作動または払出を示している。本実施形態における入賞役のうち、ビッグボーナス(BB1、BB2)および、レギュラーボーナス(RB)はボーナス遊技に移行する役として、また、再遊技(リプレイ)は新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役として、それぞれ入賞役とは区別され「作動役」と呼ばれる場合があるが、本実施形態における「入賞役」には、作動役である、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技が含まれる。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組合せが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技への入賞が含まれる。
【0054】
スロットマシン100の入賞役には、ビッグボーナス(BB1、BB2)と、レギュラーボーナス(RB)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)と、再遊技(リプレイ)がある。なお、入賞役の種類は、これに限定されるものではなく、任意に採用できることは言うまでもない。
【0055】
「ビッグボーナス(BB1、BB2)」(以下、単に、「BB」と称する場合がある)は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。対応する図柄組合せは、BB1が「白7−白7−白7」、BB2が「青7−青7−青7」である。また、BB1、BB2についてはフラグ持越しを行う。すなわち、BB1、BB2に内部当選すると、これを示すフラグが立つ(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)が、その遊技においてBB1、BB2に入賞しなかったとしても、入賞するまで内部当選を示すフラグが立った状態が維持され、次遊技以降でもBB1、BB2に内部当選中となり、BB1に対応する図柄組み合わせ「白7−白7−白7」、BB2に対応する図柄組み合わせ「青7−青7−青7」が、揃って入賞する状態にある。
【0056】
「レギュラーボーナス(RB)」は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)が開始される特殊役(作動役)である。対応する図柄組合せは、「ボーナス−ボーナス−ボーナス」である。なお、RBについても上述のBBと同様にフラグ持越しを行う。但し、(詳細は後述するが)ビッグボーナス遊技(BB遊技)においては、レギュラーボーナス遊技(RB遊技)が内部当選することや、図柄組み合わせが入賞ライン上に表示されること、を開始条件とせずに、ビッグボーナス遊技の開始後からレギュラーボーナス遊技を開始し、1回のレギュラーボーナス遊技を終了した場合には次のレギュラーボーナス遊技をすぐに開始するような自動的にレギュラーボーナス遊技を開始させる設定としてもよい。 「小役(チェリー、スイカ、ベル)」(以下、単に、「チェリー」、「スイカ」、「ベル」と称する場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組合せは、チェリーが「チェリー−ANY−ANY」、スイカが「スイカ−スイカ−スイカ」、ベルが「ベル−ベル−ベル」である。また、対応する払出枚数は同図に示す通りである。なお、「チェリー−ANY−ANY」の場合、左リール110の図柄が「チェリー」であればよく、中リール111と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。
【0057】
「再遊技(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組合せは、再遊技は「リプレイ−リプレイ−リプレイ」である。
【0058】
<遊技状態の種類>
次に、スロットマシン100の遊技状態の種類について説明する。遊技状態とは、抽選などにおいて選択する抽選データの種別を識別するための情報である。本実施形態では、スロットマシン100の遊技状態は、通常遊技と、BB遊技と、RB遊技と、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技と、に大別した。但し、内部当選遊技は、通常遊技に含まれる区分けであってもよい。
【0059】
<通常遊技>
通常遊技に内部当選する入賞役には、ビッグボーナス(BB)と、レギュラーボーナス(RB)と、再遊技(リプレイ)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)がある。
【0060】
「ビッグボーナス(BB)」は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。レギュラーボーナス(RB)」は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)を開始する特殊役(作動役)である。「再遊技(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダルの投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出も行われない。「小役」は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役である。なお、各々の役の内部当選確率は、通常遊技に用意された抽選データから、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(例えば65535)で除した値で求められる。通常遊技に用意された抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、何れの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部抽選役を決定する。この抽選データは少なくとも1つの役の当選確率を異ならせた設定1〜設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
【0061】
通常遊技は、内部抽選の結果が概ねハズレ(ビッグボーナス(BB)、レギュラーボーナス(RB)、再遊技(リプレイ)および小役に当選していない)となる設定、又は、停止表示結果がいずれの役の図柄組合せに該当しないハズレの停止表示結果が概ね導出される設定がされており、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数に満たない遊技状態になっている。よって、遊技者にとっては不利益となる遊技状態である。但し、予め定めた条件を満たした場合(例えば、特定の図柄組み合わせが表示された場合)には、再遊技の内部当選の確率を上昇させる変動をさせてもよい遊技状態であり、この場合、遊技に用いられるメダルの消費が抑えられ、小役の入賞によって所定数のメダルが払い出されることにより、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態になり、遊技者にとっては利益となる遊技状態になる場合がある。
【0062】
<BB遊技>
BB遊技は、遊技者にとっては利益となる遊技状態になるように設定されている。つまり、BB遊技は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態となる。BB遊技は、本実施形態では、ビッグボーナス(BB)の入賞により開始され、RB遊技(後述する)を連続して繰り返し実行可能になっており、遊技中に予め定められた一の数(例えば、465枚)を超えるメダルが獲得された場合に終了する。但し、BB遊技はRB遊技を複数回数実行可能であればよく、例えば、RB遊技を開始する役(図柄組み合わせは例えば、リプレイ−リプレイ−リプレイ)を設定し、この役が内部当選した場合、または、入賞した場合に、RB遊技を開始するように設定してもよい。さらには、BB遊技は、BB遊技中のRB遊技を除くBB一般遊技を予め定めた回数(例えば、30回)実行した場合、または、BB遊技中に実行したRB遊技の回数が予め定めた回数に達した場合(例えば、3回)に終了するようにしてもよい。
【0063】
<RB遊技>
RB遊技は、遊技者にとっては利益となる遊技状態になるように設定されている。つまり、RB遊技は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態となる。RB遊技は、本実施形態では、レギュラーボーナス(RB)の入賞により開始され、予め定めた一の役が内部当選の確率を上昇させる変動(例えば、「設定1」「通常遊技」に設定された「小役1」の内部当選確率1/15を、予め定めた一の値である内部当選確率1/1.2に上昇させる)をし、予め定めた一の数(例えば、8回)の入賞があった場合に終了する。RB遊技は、予め定めた回数(少なくとも2回)の入賞があった場合(例えば、8回)、または、RB遊技中に実行したRB遊技の回数が予め定めた回数に達した場合(例えば、8回)に終了するようにしてもよい。上述したBB遊技は、RB遊技を複数回数実行可能であるので、一回のRB遊技を行った場合には、BB遊技で得られるメダルの総数よりも少ないメダル数を獲得して終了することとなる。
【0064】
<ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技>
ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技に内部当選する入賞役には、再遊技(リプレイ)と、小役がある。ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)は内部当選することはなく、ビッグボーナス(BB)かレギュラーボーナス(RB)に対応する図柄組み合わせを入賞させることが可能となっている遊技状態である。
【0065】
但し、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)に内部当選した次遊技から、再遊技の内部当選の確率を変動させてもよく、例えば、再遊技の内部当選の確率を上昇させる変動をさせて、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)対応する図柄組み合わせが入賞するまでの間は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数とほぼ同じとなる遊技状態とし、通常遊技と比べると遊技者にとっては利益となる遊技状態としてもよい。なお、BB遊技、RB遊技は両者とも遊技者にとって利益となる遊技状態であるため、総じて、ボーナス遊技、又は、特別遊技と称する場合がある。
【0066】
<主制御部メイン処理>
図5を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
【0067】
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って
図5に示す主制御部メイン処理を実行する。
【0068】
電源投入が行われると、まず、ステップSA01で各種の初期設定を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。ステップSA03ではメダル投入・スタート操作受付処理を実行する。ここではメダルの投入の有無をチェックし、メダルの投入に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。なお、前回の遊技で再遊技に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135の操作があればステップSA05へ進む。
【0069】
ステップSA05では投入されたメダル枚数を確定し、有効な入賞ラインを確定する。ステップSA07では乱数値生成回路316で発生させた乱数値を取得する。ステップSA09では、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとステップSA07で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合、その入賞役のフラグがONになる。ステップSA11では内部抽選結果に基づき、リール停止データを選択する。
【0070】
ステップSA13では全リール110乃至112の回転を開始させる。ステップSA15では、ストップボタン137乃至139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリール110乃至112の何れかをステップSA11で選択したリール停止制御データに基づいて停止させる。全リール110乃至112が停止するとステップSA17へ進む。ステップSA17では、入賞判定を行う。ここでは、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する絵柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「ベル−ベル−ベル」が揃っていたならばベル入賞と判定する。ステップSA19では払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを入賞ライン数に応じて払い出す。ステップSA21では遊技状態制御処理を行う。遊技状態制御処理では、通常遊技、BB遊技、RB遊技、内部当選遊技、の各遊技状態の移行に関する処理を行い、それらの開始条件、終了条件の成立により、遊技状態を移行する。以上により1ゲームが終了する。以降ステップSA03へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
【0071】
<主制御部300タイマ割込処理>
図6を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
【0072】
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
【0073】
ステップSB01では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
【0074】
ステップSB03では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
【0075】
ステップSB05では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
【0076】
ステップSB07では、各種遊技処理を行う。具体的には、割込みステータスを取得し(各種センサ318からの信号に基づいて各種割込みステータスを取得する)、このステータスに従った処理を行う(例えば、取得した各ストップボタン137乃至139の割込みステータスに基づいて、停止ボタン受付処理を行う)。
【0077】
ステップSB09では、タイマ更新処理を行う。各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
【0078】
ステップSB11では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は本実施形態では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、スタートレバー受付コマンド、演出抽選処理に伴う演出コマンド、リール110乃至112の回転を開始に伴う回転開始コマンド、ストップボタン137乃至139の操作の受け付けに伴う停止ボタン受付コマンド、リール110乃至112の停止処理に伴う停止位置情報コマンド、メダル払出処理に伴う払出枚数コマンド及び払出終了コマンド、遊技状態を示すコマンド等)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成されている。
【0079】
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
【0080】
ステップSB13では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
【0081】
ステップSB15では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップSB05において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ336、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
【0082】
ステップSB17では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップSB21に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップSB19に進む。
【0083】
ステップSB19では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップSB01で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、
図5に示す主制御部メイン処理に復帰する。
【0084】
一方、ステップSB21では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、
図5に示す主制御部メイン処理に復帰する。
【0085】
<第1副制御部400の処理>
図7を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、
図7(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。
図7(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。
図7(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
【0086】
まず、
図7(a)のステップSC01では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップSC01で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
【0087】
ステップSC03では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップSC05の処理に移行する。
【0088】
ステップSC05では、タイマ変数に0を代入する。
【0089】
ステップSC07では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。
【0090】
ステップSC09では、演出制御処理を行う。例えば、ステップSC07で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。この処理には、例えば、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
【0091】
ステップSC11では、ステップC09の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、ステップSC09で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。
【0092】
ステップSC13では、ステップC09の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、ステップSC09で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
【0093】
ステップSC15では、ステップSC09の処理結果に基づいてシャッタ制御処理を行う。例えば、ステップSC09読み出した演出データの中にシャッタ制御の命令がある場合には、この命令に対応するシャッタ制御を行う。
【0094】
ステップSC17では、ステップSC09の処理結果に基づいて第2副制御部500に制御コマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップSC09で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップSC03へ戻る。
【0095】
次に、
図7(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップSD01では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
【0096】
次に、
図7(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
【0097】
ステップSE01では、
図7(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップSC03において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップSC03において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
【0098】
ステップSE03では、ステップSC17で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
【0099】
<第2副制御部500の処理>
図8を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、
図8(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。
図8(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。
図8(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。
図8(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
【0100】
まず、
図8(a)のステップSF01では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップSF01で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
【0101】
ステップSF03では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップSF05の処理に移行する。
【0102】
ステップSF05では、タイマ変数に0を代入する。
【0103】
ステップSF07では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
【0104】
ステップSF09では、演出制御処理を行う。例えば、ステップSF07で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。この処理には、例えば、演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
【0105】
ステップSF11では、ステップSF09の処理結果に基づいて画像制御処理を行う。例えば、ステップSF09で読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行い(詳細は後述する)、ステップSF03へ戻る。
【0106】
次に、
図8(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップSG01では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
【0107】
次に、
図8(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
【0108】
ステップSH01では、
図8(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップSF03において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップSF03において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。ステップSH03では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
【0109】
次に、
図8(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるステップSF13の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示した図である。
【0110】
ステップSI01では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM518の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP516のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM518の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM518への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP516は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM518に転送する。その後、VDP516は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
【0111】
ステップSI03では、VDP516からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップSI05に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。ステップSI05では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップSI01でVRAM518に転送した画像データに基づいてVRAM518の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM518の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP516に指示する。VDP516はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
【0112】
ステップSI07では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP516に画像の描画開始を指示する。VDP516は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
【0113】
ステップSI09では、画像の描画終了に基づくVDP516からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップSI11に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。ステップSI11では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
【0114】
本実施形態のスロットマシン100は、上述の如く第1副制御部400が遊技演出の決定に基づいて第2副制御部500に表示情報を送信し、第2副制御部500が当該表示情報に基づき演出画像表示装置157に表示する画像を制御する。
【0115】
以下、
図9から
図27を参照して、スロットマシン100の演出画像表示装置157による演出画像の表示の一例について説明する。
【0116】
<<第1の実施形態>>
<演出画像表示装置による表示>
図9から
図21を参照して、本発明の第1の実施形態の演出画像表示装置157による演出画像の表示の一例について説明する。
【0117】
より詳細には、第1副制御部400は、遊技開始情報を含む第1表示情報と、演出情報(演出を更新するための情報)を含む第2表示情報とを送信可能とする。第1表示情報は、例えば通常遊技開始コマンド(第1副制御部通常遊技開始コマンド、以下同様)であり、ここではスタートレバー135操作を主制御部300で検出した場合に主制御部300から第1副制御部400に送信されるコマンドに基づき、第1副制御部400から第2副制御部500に送信されるコマンドである。なお、通常遊技開始コマンドは、例えばリール回転開始を検出した場合や、メダルの投入を検出した場合等に主制御部300から第1副制御部400に送信されるコマンドに基づき、第1副制御部300から第2副制御部500に送信されるコマンドであってもよい。第2表示情報は例えば内部当選コマンド(第1副制御部内部当選コマンド、以下同様)である。スタートレバー135操作を契機として主制御部300において内部抽選が行われ、第1副制御部400において演出抽選が行われる。入賞役に内部当選した場合には主制御部300から第1副制御部400に送信されるコマンド(内部当選コマンド)に基づき、第2表示情報(第1副制御部内部当選コマンド)が第1副制御部400から第2副制御部500に送信されるが、非当選の場合は送信されない。このように、第2表示情報は、第1表示情報を送信後に送信される場合と、送信されない場合がある。
【0118】
第2副制御部500は、所定の期間に第1遊技画像702Aまたは第2遊技画像702Bを表示する制御が可能であり、第1遊技画像702Aまたは第2遊技画像702Bの非表示期間に遊技背景画像700を表示する制御が可能である。
【0119】
図9から
図11を参照して、本実施形態の遊技背景画像700と第1遊技画像702Aおよび第2遊技画像702Bについて説明する。
【0120】
図9および
図10は遊技背景画像700を説明図であり、
図9は、演出画像表示装置157の表示領域で表示される遊技背景画像700の位置変更態様を説明する概要図であり、
図10は、
図9に対応した第1の実施形態の位置変更態様における遊技背景画像700の表示の具体例である。
【0121】
遊技背景画像700は、特定の期間、演出画像表示装置157の表示領域(本図では破線で示す)に表示される。特定の期間とは例えば、前回の遊技終了後(今回の遊技のための遊技媒体の受付)から、他の画像(例えば、前回遊技結果(内部当選役)に基づいた演出画像(第1遊技画像))が表示されるまでの期間、あるいは次回の遊技のための遊技媒体の受付までの期間である。また、特定の期間とは例えば、特定の遊技状態が設定されている期間であり、特定の遊技状態とは例えば、通常遊技状態が設定されている期間であり、この場合に遊技背景画像700は、第2副制御部500により演出画像表示装置157に通常遊技状態が設定されている期間に表示される画像である。
【0122】
本実施形態の遊技背景画像700は、一例として、図示の如く全体の画像サイズが表示領域より大きく、その一部を、所定の位置変更態様により変更させながら、複数の表示位置で演出画像表示装置157の表示領域に表示される。例えば、表示領域よりも横幅が広い遊技背景画像700の場合には、時間経過に伴い、左右にスライドするように表示位置が変更される。
【0123】
図9を参照して、遊技背景画像700は、演出画像表示装置157の表示領域に、例えば同図(a)から同図(h)の複数種類の表示位置で表示される。なお、破線の外の遊技背景画像700は、演出画像表示装置157に表示されないので、破線の外の遊技背景画像700をVRAM518内で生成しないようにしてもよい。その場合、破線の外の遊技背景画像700の生成に係わる処理が削減できる。すなわち第2副制御部500は、複数の表示座標で遊技背景画像700を表示するように、演出画像表示装置157を制御する。本実施形態では説明の便宜上、
図9(a)、
図9(e)の位置、すなわち、表示領域の幅方向の中心線Cと遊技背景画像700の全領域における幅方向の中心線とが一致するように遊技背景画像を表示する位置を表示の基準の位置(基準表示位置S)とする。遊技背景画像700は基準表示位置Sを中心に左右にスライド移動(水平方向に往復移動)するように表示される。すなわち、基準表示位置S(
図9(a))から、最左端表示位置Lにて遊技背景画像700の最左端を表示し(
図9(c))、最右端表示位置Rにて最右端を表示して(
図9(g))元の基準表示位置S(
図9(a))に戻る。
【0124】
このように第2副制御部500は、遊技背景画像700を所定の位置変更態様によって移動させながら(例えば一部ずつ左右に移動させながら)、遊技背景画像700演出画像表示装置157の表示領域に表示する。すなわち、ある期間においては、遊技背景画像700の一の部分の画像は視認可能となるが、他の部分の画像は視認不可となる。
【0125】
図10を参照して、遊技背景画像700の表示例について説明する。遊技背景画像700は、女子学生と男子学生がそれぞれ卓球のラケットを持ち、卓球台を挟んで向かい合う様子が表現されている。遊技者が遊技中に視認できる領域は、破線で示す表示領域内の画像となる。つまり、破線の領域の内側の画像(一の部分の画像)が視認されるときは、破線の領域の外側の画像(他の部分の画像)は、視認不可となる。遊技背景画像700の位置は、時間経過とともに変化するので、一の部分の画像と他の部分の画像の表示内容も変化する。
【0126】
図10(a)および
図10(e)は、同じ位置(基準表示位置S)にある場合に表示される画像例であり、表示領域内に卓球台の全体像と、女子学生のラケット部分を除く全体像と、女子学生と男子学生の奥にあるロッカーの1列目から4列目が完全に視認可能となっている。また男子学生は帽子の先端とラケットの先端のみが視認可能となっている。
【0127】
例えば、
図10(a)に示す基準表示位置Sから所定時間の経過により、遊技背景画像700の表示座標(x座標)の値が増加する方向に位置が変更され、遊技背景画像700が右方向に移動し、女子学生の後方奥の洗面器が徐々に表示領域において視認可能となる。なお、この場合、y軸方向は移動がないので一定値である。遊技背景画像700の最左端表示位置L(
図10(c))では、女子学生はラケットも含めて全体像が視認可能となり、洗面器も全体像が視認可能となる一方、男子学生は完全に視認不可となる。
【0128】
その後は、遊技背景画像700の表示座標(x座標)の値が減少する方向に位置が変更され、遊技背景画像700が左方向に移動し、再び基準表示位置S(
図10(e))に戻る。更に遊技背景画像700の表示座標(x座標)の値が減少する方向に位置が変更され、女子学生のラケットが徐々に視認不可となる一方、男子学生の前方奥の用具入れが徐々に視認可能となり、最右端表示位置R(
図10(g))では用具入れは完全に視認可能となる。その後再び、遊技背景画像700の表示座標(x座標)の値が増加する方向に位置が変更され、基準表示位置S(
図10(a))に戻る。
【0129】
図11は、遊技背景画像700および、第1遊技画像(シーンA)702Aと第2遊技画像(シーンB)702Bの表示例を説明する図である。
【0130】
第1遊技画像702Aおよび第2遊技画像702Bは、例えばそれぞれ入賞役の内部当選に対応した特定の演出を行う画像である。
【0131】
図11(a)の如く、遊技背景画像700が(左右にスライドするように)表示されている場合に、スタートレバー135の操作があると、内部抽選が行われる。所定の入賞役に内部当選し、演出抽選によって所定の演出(特定演出)の画像が表示される状態になると、演出画像表示装置157に特定演出の遊技画像(第1遊技画像702Aまたは第2遊技画像702B)が表示される。第1副制御部400から送信された第2表示情報を第2副制御部500が受信したと判断した場合に、第2表示情報に含まれる演出情報に応じて、第2副制御部500は、第1遊技画像702Aまたは第2遊技画像702Bを表示するよう演出画像表示装置157に表示するよう制御を行う。なお、以下の説明において、第1遊技画像702AをシーンA(第1演出画像)と称し、第2遊技画像702BをシーンB(第2演出画像)と称する場合がある。また、本実施形態では、2つの異なる遊技画像(第1遊技画像702Aおよび第2遊技画像702B)を表示する場合を例に説明するが、遊技画像はこれ以上準備されていてもよいし、1つであってもよい。
【0132】
具体的には、内部抽選の結果、所定の入賞役(例えば、小役「スイカ」)に内部当選した場合は、
図11(b)〜(d)の如く、これを示唆する演出として第1遊技画像702Aが、遊技背景画像700に替えて演出画像表示装置157に表示される。
【0133】
第1遊技画像(シーンA)702Aは例えば、表示領域のほぼ中央に男子学生が単独で表示され、ラケットを振りぬくシーンを表す、数フレーム(ここでは3フレーム)間に渡る画像である。特に本実施形態の第1遊技画像(シーンA)702Aは、
図11(b)の画像から表示開始となるが、小役「スイカ」の内部当選を示唆する画像は、数フレーム後(ここでは2フレーム後)の
図11(d)に示す画像(男子学生の背中に「スイカ」が表示される画像)となる。
【0134】
また、内部抽選の結果、所定の入賞役(例えば、小役「ベル」)に内部当選した場合は、
図11(e)〜(g)の如く、これを示唆する演出として第2遊技画像702Bが、遊技背景画像700に替えて演出画像表示装置157に表示される。
【0135】
第2遊技画像(シーンB)702Bは例えば、表示領域のほぼ中央に女子学生が単独で表示され、ラケットを振りぬくシーンを表す、数フレーム間に渡る画像である。特に本実施形態の第2遊技画像(シーンB)702Bは、
図11(e)の画像から表示開始となるが、小役「ベル」の内部当選を示唆する画像は、数フレーム後(ここでは2フレーム後)の
図11(g)に示す画像(男子学生の前方に「ベル」が表示される画像)となる。
【0136】
第1実施形態では、第1遊技画像702Aおよび第2遊技画像702Bの表示開始条件は、いずれも内部当選時(第2副制御部500が内部当選コマンド(第2表示情報)を受信したと判断した時)とする。また、第1遊技画像702Aおよび第2遊技画像702Bの表示終了条件はいずれも、スタートレバー135操作(通常遊技開始コマンド(第1表示情報)の受信)を契機とする表示終了条件成立までとするが、この理由については後述する。
【0137】
なお、ここでは、第1遊技画像702Aと第2遊技画像702Bを異なる遊技画像としたが、これらは同じ(シーンを表す)遊技画像(同じ内部当選役に対応する遊技画像)であってもよい。すなわち本実施形態において、第1遊技画像702Aとは、遊技背景画像700から遊技画像に切り替わる場合に、遊技背景画像700に替えて第1番目に表示される遊技画像でもあり、第2遊技画像702Bとは、第2番目に(第1番目の遊技画像の後に)表示される遊技画像でもある。
【0138】
図12を参照して、第1実施形態の、演出情報に基づく演出表示の概要を説明する。
図12は時間経過に伴って演出画像表示装置157に表示される遊技背景画像700、第1遊技画像702Aおよび第2遊技画像702Bの概要を示す図である。
図12(a)、(b)は、第1表示情報を受信した後の所定期間に第2副制御部500が演出情報(第2表示情報)を受信していない場合の表示画像の概要を示しており、
図12(b)は
図12(a)の破線丸印部分の拡大図である。また、
図12(c)、(d)は、第1表示情報を受信した後の所定期間に第2副制御部500が演出情報(第2表示情報)を受信した場合の表示画像の概要を示しており、
図12(d)は
図12(c)の破線丸印部分の拡大図である。
【0139】
図12(a)を参照して、遊技背景画像700の表示中に1回目のスタートレバー135操作(スタートレバー操作1)があると、主制御部300によって入賞役の内部抽選処理(
図5のステップSA09)が行われ、第1副制御部400の演出制御処理(
図7のステップSC09)によって、演出の抽選が行われ、これらの結果に応じた演出(例えば、演出画像の表示)が開始される。当該演出が第1遊技画像702Aの表示である場合(すなわち、小役「スイカ」に内部当選し、これを示唆する第1遊技画像702Aの表示である場合)、第2副制御部500は、第1副制御部400から第1表示情報(通常遊技開始コマンド)を受信し、これに続いて第1遊技画像702Aを表示するための演出情報を含む第2表示情報(内部当選コマンド)を受信する。第2副制御部500は第2表示情報に基づき、遊技背景画像700に替えて、第1遊技画像(シーンA)702Aを演出画像表示装置157に表示するよう、制御を行う。
【0140】
図12(a)(b)を参照して、第1遊技画像702Aの表示中に2回目のスタートレバー135の操作(スタートレバー操作2)があり(
図12(a)の破線丸印)、第2副制御部500がスタートレバー135操作による第1表示情報(通常遊技開始コマンド)を受信したと判断した場合は、第2副制御部500は、第1遊技画像(シーンA)702Aを継続表示するよう制御を行う。そして、第2副制御部500は、第1遊技画像(シーンA)702Aの継続表示中に第1遊技画像(シーンA)702Aの表示を終了させる条件が成立したと判断した場合は、第1遊技画像(シーンA)の表示に替えて演出画像表示装置157に遊技背景画像700を表示するよう、制御を行う。第1遊技画像(シーンA)702Aの表示を終了させる条件とは、当該第1遊技画像702A表示中に第1表示情報(通常遊技開始コマンド)を受信したと判断したことに基づいて設定される条件であり、例えば、第2副制御部500において、スタートレバー操作2による第1表示情報(通常遊技開始コマンド)の受信後の所定期間内に、演出情報が「無」と判断された場合(第2表示情報を受信したと判断できない場合、内部抽選の結果が「はずれ」の場合)である(
図12(b))。
【0141】
一方、演出情報が「有」の場合は以下の通りである。すなわち
図12(c)を参照して、遊技背景画像700の表示中にスタートレバー135操作(スタートレバー操作1)があると、主制御部300によって入賞役の内部抽選処理(
図5のステップSA09)が行われ、第1副制御部400の演出制御処理(
図7のステップSC09)によって、演出の抽選が行われ、これらの結果に応じた演出(例えば、演出画像の表示)が開始される。当該演出が第1遊技画像702Aの表示である場合(すなわち、小役「スイカ」に内部当選し、これを示唆する第1遊技画像702Aの表示である場合)、第2副制御部500は、第1副制御部400から第1表示情報(通常遊技開始コマンド)を受信し、これに続いて第1遊技画像702Aを表示するための演出情報を含む第2表示情報(内部当選コマンド)を受信する。第2副制御部は第2表示情報に基づき、遊技背景画像700に替えて、第1遊技画像(シーンA)702Aを演出画像表示装置157に表示するよう、制御を行う(ここまでは
図12(a)と同様である)。
【0142】
図12(c)(d)を参照して、第1遊技画像702Aの表示中にスタートレバー135の操作(スタートレバー操作2)があり(
図12(c)の破線丸印)、第2副制御部500がスタートレバー135操作による第1表示情報(通常遊技開始コマンド)を受信したと判断した場合は、第2副制御部500は、第1遊技画像(シーンA)702Aを継続表示するよう制御を行う。そして、第1遊技画像(シーンA)702Aの継続表示中にスタートレバー操作2があり、これを契機とする内部抽選の結果、所定の入賞役(例えば、小役「ベル」)に内部当選した場合は、第2副制御部500は、演出情報が「有」と判断し、第2遊技画像702Bを表示する。すなわち、第2副制御部500が、小役「ベル」の内部当選を報知する第2遊技画像702Bを表示するための演出情報を含む第2表示情報(内部当選コマンド)を受信したと判断した場合は、第1遊技画像(シーンA)702Aの表示に替えて(第1遊技画像の表示を終了し)、第2遊技画像(シーンB)702Bを演出画像表示装置157に表示するよう、制御を行う(
図12(d))。
【0143】
さらに、図示は省略するが、第2遊技画像(シーンB)702Bの表示を終了させる終了条件が成立したと判断した場合は、第2遊技画像702Bの表示に替えて遊技背景画像700を表示するよう、制御を行う。第2遊技画像702Bの表示を終了させる条件とは、当該第2遊技画像702B表示中に第1表示情報(通常遊技開始コマンド)を受信したと判断したことに基づいて設定される条件であり、例えば、スタートレバー135操作による第1表示情報(通常遊技開始コマンド)の受信後の所定期間内に、演出情報が「無」と判断された場合(第2表示情報を受信したと判断できない場合)である。
【0144】
このように、第1遊技画像702Aは、当該画像表示中のスタートレバー135操作(スタートレバー操作2)、すなわち第1表示情報(通常遊技開始コマンド)の受信を契機とする表示終了条件に基づき、その表示を終了する。
【0145】
具体的には、第1遊技画像702Aは当該画像表示中のスタートレバー操作2による第1表示情報(通常遊技開始コマンド)の受信後の所定期間内に第2表示情報(内部当選コマンド)を受信したと判断できたか否かでその表示を終了する。第2表示情報を受信したと判断した場合(演出情報が「有」の場合(
図12(c)(d)の場合))は、受信を判断した後直ちに(所定期間の経過を待たずに)その表示を終了し、第2表示情報を受信したと判断で着ない場合は、所定期間経過後にその表示を終了する。
【0146】
第1遊技画像702Aの表示終了条件をスタートレバー135の操作を契機とするのは以下の理由による。
図11の如く、本実施形態では内部当選役を報知する画像にストーリーを持たせるために数フレームに渡って第1遊技画像(シーンA)702Aを表示し、その後半(最終フレーム、
図11(d))で内部当選役の報知を行っている。このような場合、シーンAの表示開始直後後(例えば
図11(b)(c)の状態などで)表示を終了したのでは遊技者が内部抽選の結果を認識できず、内部当選役の報知まで(
図11(d)まで)シーンA全体の表示時間をある程度長く確保する必要がある。一方で、シーンAの表示中に次遊技が開始されると(次遊技のスタートレバー135の操作があると)他の役に内部当選する可能性があり、その場合は内部当選役に応じた遊技画像(第2遊技画像702B)を表示する必要がある。したがって、現在の内部当選を示唆する第1遊技画像702Aの最長の表示期間は、次遊技の内部抽選の結果が判明するまでとすることが望ましい。
【0147】
ここで、次遊技の内部抽選の結果、内部当選した場合には、第1副制御部400から第2副制御部500に第2表示情報(内部当選コマンド)が送信されるため、第2副制御部500では、このコマンドの受信を判断し、第1遊技画像702Aの表示を終了すればよい。これに対し、内部抽選が「はずれ」の場合は、スタートレバー135操作による第1表示情報(通常遊技開始コマンド)は第1副制御部400から第2副制御部500に送信されるものの、第2表示情報(内部当選コマンド)は送信されない。そこで本実施形態では、第1遊技画像702Aの表示中に第2制御部500が第1表示情報を受信した場合、その後、所定期間経過するまでのうちに第2表示情報を受信しない場合は、内部抽選に「はずれ」と判断し、第1遊技画像702Aの表示を終了する。この所定期間は、例えば約0.5秒である。第1副制御部400の仕様上、約0.5秒あれば、内部当選していた場合には必ず第2表示情報を送信(第2副制御部500で受信)できるため、この期間が経過した場合に第2表示情報が第2副制御部500において受信できない場合は、内部抽選に「はずれ」と判断できる。以上、第1遊技画像702Aの表示終了条件について説明したが、第2遊技画像702Bの表示終了条件についても同様である。
【0148】
<比較例>
図13から
図15を参照して、本実施形態の比較例として、第1遊技画像702Aと第2遊技画像702Bの間に遊技背景画像700が表示されてしまう状態について説明する。
【0149】
図13は、第1遊技画像702Aと第2遊技画像702Bの間で遊技背景画像700が表示される状態を示す概要図であり、
図13(a)が、スタートレバー135操作のタイミングと演出画像表示装置157の表示例を示す図であり、
図13(b)は、
図13(a)の破線丸印部分の拡大図であって、遊技者のスタートレバー135の操作と、各制御部における処理のタイミング、および演出画像表示装置157における表示の一例を示す図である。
【0150】
図13(a)を参照して、例えばメダル投入受付を契機としてデモ画面等に替えて遊技背景画像700Aが演出画像表示装置157に表示されていた場合に、1回目のスタートレバー135の操作(スタートレバー操作1)があると、主制御部300で内部抽選を行う。そして内部抽選において内部当選した場合に、当選役に応じた第1遊技画像(シーンA)702Aが表示される。
【0151】
上述の如く、第1遊技画像702Aをできる限り長く表示する(最長の表示期間を確保する)ために、当該画像表示中にスタートレバー135の操作(スタートレバー操作2)があったことを第2副制御部500が認識したとき、その表示を終了することとなっている場合、第1遊技画像702Aの表示中にスタートレバー操作2があると(第2副制御部500が、通常遊技開始コマンドの受信を判断すると)直ちに第1遊技画像702Aの表示を終了する。その後、スタートレバー操作2を契機とする内部抽選の結果、第2遊技画像(シーンB)702Bを表示することとなった場合、第1遊技画像702Aと第2遊技画像702Bの間で画像生成が実行されている遊技背景画像700が瞬間的に表示されてしまう。
【0152】
より詳細には、
図13(b)を参照して、遊技者のスタートレバー135の操作(スタートレバー操作2)を主制御部300が検出すると、主制御部300は遊技開始のコマンドを第1副制御部400に送信する。当該コマンドを受信した第1副制御部400は、第1副制御部400で行う遊技開始演出制御(例えば、効果音の再生やランプの発光などの制御)の実行を開始するとともに、第2副制御部500に通常遊技開始コマンド(第1表示情報(第1副制御部遊技開始コマンド))を送信する。
【0153】
第2副制御部500は、スタートレバー操作2による通常遊技開始コマンドを受信したと判断した場合は、第1遊技画像702Aの表示を終了し、これに替えて遊技背景画像700を演出画像表示装置157に表示するよう制御する。
【0154】
一方で、スタートレバー操作2を契機として主制御部300は内部抽選を行い、抽選結果(当選した場合の内部当選コマンド)を第1副制御部400に送信する。第1副制御部では演出の抽選を行い、その抽選結果(演出情報)を含む内部当選コマンド(第1副制御部内部当選コマンド)を第2副制御部500に送信する。第2副制御部500では、(第1副制御部)内部当選コマンドを受信したと判断した場合は、演出情報に基づき、第2遊技画像(シーンB)702Bを演出画像表示装置157に表示するよう制御する。
【0155】
しかしこのとき、内部抽選や演出抽選など、各制御部で処理時間がかかり、下流(主制御部300→第1副制御部400→第2副制御部500)に行くほど処理のタイミングが遅くなるため、演出画像表示装置157の表示画像として、第1遊技画像702Aから第2遊技画像702Bの表示まではある程度の時間を要する。一方で、遊技背景画像700は、第1副制御部400で行う遊技開始演出と連動させるため、通常遊技開始コマンドを第2副制御部500で受信した時点で表示を開始する必要があり、第1遊技画像702Aの表示を終了してから第2遊技画像702Bを表示するまでの間に遊技背景画像700が数フレーム表示されることとなってしまう。
【0156】
このような場合、スタートレバー操作2によって瞬間的に遊技背景画像700が表示されたと認識した遊技者は、特定の演出が実行されたのか、あるいは自分の操作が誤ったものであったのか、など誤認や混乱を招く恐れがある。
【0157】
図14および
図15は、他の比較例を示す図であり、遊技背景画像700が2種類(第1遊技背景画像700A、第2遊技背景画像700B)準備されている場合の表示例である。
【0158】
図14は、第1遊技背景画像700Aを表示したのち、スタートレバー135操作に基づき、第2遊技背景画像700Bを表示するよう予定されている場合に生じる問題を説明する図である。
【0159】
図14(a)を参照して、例えば、通常遊技の状態を示す第1遊技背景画像700Aが表示されている場合に、スタートレバー135の操作(スタートレバー操作1)を契機とする内部当選によって、次回の遊技が例えばビッグボーナス(BB)遊技であることとなった場合、第2副制御部500は次のスタートレバー135操作(スタートレバー操作2)を契機として第1遊技背景画像700Aに替えてBB遊技の第2遊技背景画像700Bを表示する。
【0160】
図14(b)を参照して、このような場合に、遊技背景画像700A表示中にスタートレバー操作1による内部抽選によって第1遊技画像702Aが表示され、その表示中にスタートレバー操作2が行われると、第2副制御部500は、第1遊技画像702Aの表示を直ちに終了する。そして、スタートレバー操作2による内部抽選によって第2遊技画像702Bを表示することとなった場合、内部抽選や演出抽選など処理と表示準備に時間を要するため、その間に第2遊技背景画像700Bを数フレーム表示した後、第2遊技画像702Bの表示を開始することとなる。
【0161】
特に、スタートレバー操作2によってスタートレバー操作1の時点の遊技背景画像(第1遊技背景画像700A)とは異なる第2遊技背景画像700Bが表示される場合には、遊技者は今までと異なる第2遊技背景画像700Bを数フレーム程度視認することとなり、何を意図する表示であるのかわからないなど、さらに混乱を招く恐れがある。
【0162】
ここで、
図14に示す例では、遊技状態が遷移したことを示す他の遊技背景画像(第2遊技背景画像700B)の表示開始の条件は、スタートレバー操作2を契機とするものに限らないが、以下の理由によってスタートレバー操作2を契機とすることが望ましい。
【0163】
図15は、他の遊技背景画像700Bの表示開始条件を説明する概略図である。
図15(a)がスタートレバー操作2以前の時点を表示開始条件とする場合であり、
図15(b)がスタートレバー2操作後の時点を表示開始条件とする場合であり、
図15(c)がスタートレバー操作2の時点を表示開始条件とする場合である。
【0164】
図15(a)を参照して、スタートレバー操作2以前の時点、例えば、メダル投入(ベット)を契機として第1遊技背景画像700Aから第2遊技背景画像700Bに切り替える仕様の場合、スタートレバー操作2以前ではメダルの返却が可能であるため、遊技状態(第2遊技背景画像700B)を確認した結果、例えば、演出(内部当選)がないことがわかると、遊技者が当該遊技をキャンセルしてしまう場合がある。
【0165】
また
図15(b)を参照して、スタートレバー操作2以後の時点、例えば、回転するリールの第1停止(ストップボタンの押下)を契機として第1遊技背景画像700Aから第2遊技背景画像700Bに切り替える仕様の場合、遊技状態の変更がスタートレバー操作2によるものか、リールの第1停止によるものかが不明となり、遊技者が混乱する恐れがある。
【0166】
このようなことから、
図15(c)の如く、スタートレバー操作1で次遊技の状態が変更になることが予定される場合は、スタートレバー操作2を契機として第2遊技背景画像700Bを表示することが望ましい。このようにすることで、遊技者は、第2遊技背景画像700Bによって今回の遊技状態を把握しやすくなる。また、第1副制御部400で実行される、第2遊技背景画像700B用の効果音出力およびランプ発光の演出制御を、スタートレバー操作2を契機として第2副制御部500で実行される第2遊技背景画像700Bの表示制御と同期して開始することが可能となる。効果音出力およびランプ発光の演出制御は、例えばメダル投入を契機として行うこともできるが、その場合遊技が開始されるか未定であり、その状態で当該演出を開始すると、遊技者はそれをうるさく感じる場合もあり、好ましくない。
【0167】
このような理由から、上述の比較例では、スタートレバー操作2を契機として第2遊技背景画像700Bを表示することとしているが、これにより、スタートレバー操作2を契機とする内部抽選の結果によって第2遊技画像702Bを表示することとなった場合、スタートレバー操作2から第2遊技画像702Bの表示まではある程度の時間を要するため、第1遊技画像702Aと第2遊技画像702Bの間で遊技背景画像700(700B)が瞬間的に視認されることとなり、遊技者の混乱を招く等の問題となる。
【0168】
そこで、本実施形態では、第1遊技画像702Aの後に第2遊技画像702Bが表示されることとなった場合であっても、その間に遊技背景画像700を表示させないような処理をすることとした。
【0169】
図16を参照して、本実施形態の表示例について場合を分けて具体的に説明する。同図は、本実施形態の演出画像表示装置157における、遊技背景画像700、第1遊技画像702Aおよび第2遊技画像702Bの表示例を示す概要図である。
図16(a)は、第1遊技画像702Aが表示されない場合の概要図であり、
図16(b)は、第1遊技画像702Aの後に遊技背景画像700が表示される場合の概要図であり、
図16(c)は、第1遊技画像702Aの後に第2遊技画像702Bが表示される場合の概要図である。
【0170】
図16(a)を参照して、遊技開始前には演出画像表示装置157にはデモ画像が表示されるなどし、メダルの投入受付を待機する状態となっている。遊技者によってメダルの投入がなされると、それを契機としてデモ画像に替えて通常遊技のための遊技背景画像700が表示される。遊技背景画像700の表示中に、遊技者によってスタートレバー135が操作されると、主制御部300で内部抽選を行う。内部抽選の結果、入賞役の内部当選がない場合は、遊技背景画像700の表示が継続され、第1遊技画像702Aは表示されない。この処理は、スタートレバー135操作(スタートレバー操作1)によって、主制御部300から第1副制御部400に送信されたコマンドに基づき、通常遊技開始コマンド(第1表示情報)が第1副制御部400から第2副制御部500に送信されることにより実行されるが、内部当選がないため、主制御部300から第1副制御部400への内部当選コマンド、および第1副制御部400から第2副制御部500への内部当選コマンド(第2表示情報)は、送信されない。
【0171】
図16(b)を参照して、例えば、
図16(a)に示す遊技背景画像700の表示中に、1回目のスタートレバー135が操作(スタートレバー操作1)されると、主制御部300は内部抽選を行う。内部抽選の結果、入賞役(例えば、小役「スイカ」)の内部当選があり、第1副制御部400での演出抽選の結果、特定演出として第1遊技画像702Aの表示が決定した場合、第2副制御部500は、遊技背景画像700の表示に替えて第1遊技画像702Aを演出画像表示装置157に表示する。この処理は、スタートレバー135操作によって、通常遊技開始コマンド(第1表示情報)が、第1副制御部400から第2副制御部500に送信され、通常開始コマンドの送信後に、第1遊技画像702Aを表示するための演出情報を含む内部当選コマンド(第2表示情報)が、第1副制御部400から第2副制御部500に送信されることで実行される。
【0172】
第1遊技画像702Aの表示中に、2回目のスタートレバー135が操作(スタートレバー操作2)されると、主制御部300は再び内部抽選を行う。また、スタートレバー操作2を契機として、第1遊技画像702Aは表示終了条件の成立待ちの状態となる。所定時間内に次遊技の入賞役の内部当選がない場合は、第2副制御部500は、第1遊技画像702Aの表示を終了させ、再び遊技背景画像700を演出画像表示装置157に表示する。この処理は、スタートレバー操作2によって、通常遊技開始コマンド(第1表示情報)が、第1副制御部400から第2副制御部500に送信されることにより実行される。一方で内部当選がないため、内部当選コマンド(第2表示情報)は、第2副制御部500に送信されない。このため、第2副制御部500は、通常遊技開始コマンドを受信したと判断した後、所定時間(例えば約0.5秒)が経過するまで第1遊技画像702Aの表示を継続し、その間に、内部当選コマンドを受信したと判断しない場合に第1遊技画像702Aの表示を終了し、遊技背景画像700を表示する。
【0173】
なお、第1遊技画像702A表示中は、遊技者が視認する状態としては遊技背景画像700の表示は中断されている。しかし遊技者から視認不可になるだけであり、例えば第1遊技画像702Aの背面で遊技背景画像700の表示が継続していてもよいし、表示はしないが遊技背景画像700の画像生成が継続していてもよい。
【0174】
図16(c)を参照して、例えば、
図16(b)に示す第1遊技画像702Aの表示中に、2回目のスタートレバー135が操作(スタートレバー操作2)されると、主制御部300は再び内部抽選を行う。また、スタートレバー操作2を契機として、第1遊技画像702Aは表示終了条件の成立待ちの状態となる。所定時間内に次遊技の入賞役(例えば、小役「ベル」に内部当選があり、第1副制御部400での演出抽選の結果、特定演出として第2遊技画像702Bの表示が決定した場合、第2副制御部500は、第1遊技画像702Aの表示に替えて(第1遊技画像702Aの表示を終了して)、第2遊技画像702Bを演出画像表示装置157に表示する。この処理は、スタートレバー操作2によって、通常遊技開始コマンド(第1表示情報)が、第1副制御部400から第2副制御部500に送信され、通常開始コマンドの送信後に、第2遊技画像702Aを表示するための演出情報を含む内部当選コマンド(第2表示情報)が、第1副制御部400から第2副制御部500に送信されることで実行される。この場合の内部当選コマンドは、第1副制御部400から第2副制御部500に通常遊技開始コマンドを送信した後、所定時間内(約0.5秒以内)に第2副制御部500に送信される。つまり第2副制御部500は、通常遊技開始コマンドを受信したと判断した後、所定時間以内に内部当選コマンドを受信し、第2遊技画像702Bが表示されるまで第1遊技画像702Aの表示を継続し、第1遊技画像702Aの表示終了後直ちに(次フレームから)第2遊技画像702Bを表示する。
【0175】
<第2副制御部の演出制御処理>
図17を参照して、第2副制御部500の演出制御処理(
図8のステップSF09)について詳細に説明する。
図17(a)は、第1副制御部400から第2副制御部500に送信される表示情報(制御コマンド)の一例を示す図であり、
図17(b)は、第2副制御部500の演出制御処理の流れを示すフローチャートである。
【0176】
まず、
図17(a)を参照して、第1副制御部400から第2副制御部500に送信される制御コマンドには、通常遊技開始コマンド(第1表示情報)と、内部当選コマンド(第2表示情報)、メダル投入コマンド等が含まれる。
【0177】
通常遊技開始コマンドは、遊技の開始情報(ここでは遊技を行うためのメダル投入が有効になり、スタートレバー135の操作があったこと)を第2副制御部500に認識させるコマンドである。
【0178】
内部当選コマンドは、内部抽選の結果、内部当選した入賞役を第2副制御部400に認識させるコマンドである。内部当選コマンドには、内部当選した入賞役の種類(例えば、小役「スイカ」)を示す情報、および内部当選を報知する遊技画像(例えば、第1遊技画像702A)を表示するための演出情報が含まれる。
【0179】
メダル投入コマンドは、規定枚数のメダルが投入されたことを第2副制御部500に認識させるコマンドである。
【0180】
図17(b)を参照して、ステップSJ01では、演出情報があるか否か、すなわち、第2副制御部500で演出情報を含む内部当選コマンドを受信したか否か、を判定する。内部当選コマンドを受信したと判断した場合は、ステップSJ02に進み、そうでない場合はステップSJ07に進む。
【0181】
ステップSJ02では、遊技画像(例えば、第1遊技画像702A)の表示終了タイマ(または、遊技背景画像700の表示開始タイマ、以下同様)の設定があるか否かを判定し、表示終了タイマの設定がある場合は、ステップSJ03に進み、そうでない場合はステップSJ04に進む。表示終了タイマは、第1遊技画像702Aの表示を継続するか否か(第1遊技画像702Aの表示終了条件)を判定するためのタイマであり、第2副制御部500のメイン処理の初期設定(
図8のステップSF01)で非設定と(タイマ変数に0が代入)されている。
【0182】
ステップSJ03では、表示終了タイマを非設定とする。すなわち、表示終了タイマのタイマ変数に0を代入し、ステップSJ04に進む。
【0183】
ステップSJ04では、内部当選コマンドに含まれる演出情報に基づき、例えば、内部当選の示唆を行う遊技画像(例えば、第1遊技画像702A)の表示設定処理を行う。演出情報には、表示する画像データの情報(VRAM518の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)が含まれている。ステップSI01でCPU504からVDP516に指示があると、これらの設定に基づき、遊技背景画像700に替えて遊技画像(第1遊技画像702A)が演出画像表示装置157の表示領域に表示される。
【0184】
ステップSJ05では、特定演出として実行するか否か、を判定する。実行する場合は、ステップSJ06に進み、そうでない場合は、ステップSJ08に進む。ここで、特定演出とは、上述の第1遊技画像702Aまたは第2遊技画像702Aを表示する演出、すなわち、次遊技のスタートレバー135を契機とする表示終了条件が成立するまで(通常遊技開始コマンド受信後内部当選コマンドを受信するか、通常遊技開始コマンド受信後所定時間(約0.5秒)経過するまで)現在の遊技画像を継続表示する演出をいう。
【0185】
ステップSJ06では、特定演出フラグを設定する(フラグを立てる)。特定演出フラグは、特定演出が実行中に設定され、実行中でない場合に非設定となる。特定演出フラグは、第2副制御部500のメイン処理の初期設定(
図8のステップSF01)で非設定とされている。
【0186】
ステップSJ07では、遊技開始状態であることを示す、背景画像表示設定処理を行う。背景画像表示設定処理については後述する。
【0187】
ステップSJ08では、他の画像表示設定処理を行い、処理を終了する。
【0188】
<背景画像表示設定処理>
図18を参照して、遊技背景画像700の表示を制御する背景画像表示設定処理について説明する。同図は、背景画像表示設定処理の流れを示すフローチャートである。
【0189】
ステップSK01では、メダル投入があるか否か、すなわち、第2副制御部500でメダル投入コマンドを受信したか否か、を判定する。メダル投入コマンドを受信したと判断した場合は、ステップSK02に進み、そうでない場合はステップSK05に進む。
【0190】
ステップSK02では、特定演出が実行中であるか否か、すなわち、特定演出フラグが設定されているか否かを判定する。設定されていないと判断した場合は、ステップSK03に進み、そうでない場合(設定されていると判断した場合)はステップSK12に進む。
【0191】
ステップSK03では、遊技開始を示す(遊技状態に対応する)背景画像表示設定中であるか否か、すなわち、背景画像設定フラグが設定されているか否かを判定する。設定されていないと判断した場合は、ステップSK04に進み、そうでない場合(設定されている、すでに遊技背画像700の表示がされていると判断した場合)は処理を終了するため、ステップSK12に進む。
【0192】
ステップSK04では、背景画像表示設定処理を行う。背景画像表示設定処理では通常遊技開始コマンドを第2副制御部500が受信した場合に、遊技開始を示す画像として、遊技状態に対応する遊技背景画像700の表示設定を行う。ステップSI01でCPU504からVDP516に指示があると、これらの設定に基づき、演出画像表示装置157の表示領域に遊技背景画像700が表示される。また、本ステップにおいて、背景画像設定フラグを設定する。背景画像設定フラグは、第2副制御部500のメイン処理の初期設定(
図8のステップSF01)で非設定とされている。
【0193】
ステップSK05では、遊技開始状態であるか、すなわち、通常遊技開始コマンドを受信したと判断したか否か、を判定し、受信したと判断した場合は、ステップSK06に進み、そうでない場合はステップSK09に進む。
【0194】
ステップSK06では、特定演出が実行中であるか、すなわち、特定演出フラグが設定されている(第1遊技画像702Aが表示中であるか)か否か、を判定し、設定中である場合は、ステップSK07へ進み、そうでない場合はステップSK08に進む。
【0195】
ステップSK07では、第1遊技画像702Aの表示終了タイマの設定処理を行う。表示終了タイマに例えば、約0.5秒の数値が設定される。すなわち本ステップでは第1遊技画像702Aの表示は継続されている。表示終了タイマに設定する数値は、第1副制御部400の仕様上、内部当選していた場合には必ず第2表示情報を送信(第2副制御部500で受信)できる時間である。
【0196】
ステップSK08では、遊技開始を示す画像(遊技状態に対応する遊技背景画像700)を表示するための背景画像表示設定処理を行う。当該処理は、ステップSK04と同様であるので説明は省略する。
【0197】
ステップSK09では、第1遊技画像702Aの表示終了タイマの設定があるか否かを判定する。表示終了タイマの設定がある場合は、ステップSK10へ進み、そうでない場合は、ステップSK12に進む。
【0198】
ステップSK10では、タイムアウトしているか否か、すなわち、表示終了タイマの設定時間(約0.5秒)を経過したか否かを判定する。経過している場合は、ステップSK11へ進み、そうでない場合は、ステップSK12に進む。
【0199】
ステップSK11では、通常遊技開始コマンドを受信し遊技開始を示す画像(遊技状態に対応する遊技背景画像700)を表示するため背景画像表示設定処理を行う。当該処理は、ステップSK04と同様であるので説明は省略するが、本ステップにおいて、遊技背景画像700の表示設定を行うと(ステップSI01でCPU504からVDP516に指示があると)、現在、演出画像表示装置157に表示されている第1遊技画像702Aの表示は終了し、これに替えて遊技背景画像700が表示される。本ステップの処理以前に、(ステップSK10において)表示終了タイマの設定時間(約0.5秒)は経過しているため(すなわち、次の遊技画像(第2遊技画像702B)の表示がないことが確定するまで遊技背景画像700の表示を遅延させているため)、第1遊技画像702Aと第2遊技画像702Bの間に遊技背景画像700が数フレーム表示されることを防止できる。本ステップ終了後は、ステップSK12に進む。
【0200】
ステップSK12では、他の画像表示設定を行い、処理を終了する。
【0201】
図19は、遊技開始の背景画像設定処理(
図17のステップSJ07)で設定される画像の表示例を示す図であり、
図19(a)は、ROM506等で保持される表示情報テーブルの一例であり、
図19(b)は、遊技状態と表示される画像の関係を示す概要図である。
【0202】
図19(a)を参照して、遊技背景画像700は遊技状態に応じて複数準備される。例えば、3種類の通常遊技状態1、2、3に対応してそれぞれ、遊技背景画像700A、700B、700Cが準備され、2種類の高確率再遊技状態1、2に対応してそれぞれ、遊技背景画像700D、700Eが準備される。
【0203】
第1副制御部400は、上述の複数種類の遊技状態(通常遊技状態1〜3と高確率再遊技状態1、2)のそれぞれに対応する複数種類の通常遊技開始コマンド(第1表示情報)を送信可能とし、第2副制御部500は、複数種類の通常遊技開始コマンドのそれぞれに対応する遊技背景画像700A〜700Eを表示する。
【0204】
つまり、
図19(b)を参照して、第2副制御部500は、今回受信を判断した通常遊技開始コマンド(例えば、高確率再遊技状態の通常遊技開始コマンド)が、前回受信を判断した通常遊技開始コマンド(例えば、通常遊技状態の通常遊技開始コマンド)と異なっていた場合、現在表示している遊技背景画像700(遊技背景画像700A〜700Cのいずれか)に替えて、今回受信を判断した通常遊技開始コマンドに対応する新たな遊技背景画像700(遊技背景画像700Dまたは700Eのいずれか)を表示する。
【0205】
このように、複数の遊技状態に対応した複数の遊技背景画像700を準備し、複数の遊技状態にそれぞれ対応する通常遊技開始コマンドの受信によってそれぞれに対応する遊技背景画像700を表示することで、遊技者が現在の遊技の状態を容易に視認することができる。
【0206】
なお、第1遊技画像702Aおよび第2遊技画像702Bのように表示終了条件の成立をスタートレバー135操作(通常遊技開始コマンド(第1表示情報)の受信)までとした場合、(前回遊技の終了時に遊技状態は変更されているものの)遊技状態の変更があったことを遊技者が視認可能となるのは、次遊技のスタートレバー135操作(スタートレバー操作2)があった後になる。このように実際に設定されている遊技状態とその状態を報知する演出(遊技状態に対応した遊技背景画像700の表示)とはタイミングにずれが生じる場合があり、加えて内部当選の演出(第2遊技画像702Bの表示)実行などによってその表示期間が非常に短い場合には、遊技者は、何の演出が実行されたか(どのような遊技状態に変更されたか)理解困難と感じてしまう(
図14(B)参照)。本実施形態ではこのような場合であっても、第1遊技画像702Aの表示終了から第2遊技画像702B表示開始までの非常に短い期間に遊技背景画像700が表示されることを回避できる。
【0207】
図20は、遊技画像設定処理(
図17のステップSJ04など)で設定される、遊技画像702(第1遊技画像702Aおよび第2遊技画像702Bを含む遊技画像)の表示例を示す図であり、ROM506等で保持される表示情報テーブルの一例である。
【0208】
上述の説明における第1遊技画像702Aおよび第2遊技画像702Bは、特定演出の画像である。特定演出の画像とは、次遊技のスタートレバー135を契機とする表示終了条件が成立するまで(通常遊技開始コマンド受信後内部当選コマンドを受信するか、通常遊技開始コマンド受信後所定時間(約0.5秒)経過するまで)現在の遊技画像を継続表示する画像をいい、本実施形態では、特定演出以外の演出に用いる遊技画像も準備されている。
【0209】
この例では、再遊技役に内部当選した場合に表示される遊技画像702として、再遊技当選表示A,B,Cの少なくとも3種類の画像が準備され、小役「ベル」に内部当選した場合に表示される遊技画像702として、ベル当選表示A,B,Cの少なくとも3種類の画像が準備され、小役「スイカ」に内部当選した場合に表示される遊技画像702として、スイカ当選表示A,Bの少なくとも2種類の画像が準備されている。
【0210】
そして、再遊技当選表示A、ベル当選表示A、スイカ当選表示Aの画像は、いずれも特定演出表示情報が「有」となっており、これらは特定演出の画像、すなわち、当該画像を表示中にスタートレバー135操作があった場合、それを契機とする表示終了条件が成立するまで(次遊技のスタートレバー操作まで)継続して表示する画像であることを示している。したがって、これら3つの画像のうち、スタートレバー135操作によって1回目に表示される画像が上述の第1遊技画像702Aであり、2回目に表示される画像が第2遊技画像702Bである。
【0211】
これに対し、特定演出表示情報「無」の画像(例えば、再遊技当選表示B,Cなど)は、次遊技のスタートレバー135の操作まで継続表示することなく、切り替えられる画像である。例えば、所定時間(1秒間)継続表示して終了する演出で表示に使用される画像である。
【0212】
なお、特定演出表示情報(の有無)で区別することなく、全ての演出(遊技画像)に対して、本実施形態を適用してもよい(つまりすべての遊技画像について、特定演出表示情報「有」として処理してもよい)。
【0213】
<特定演出の変形例>
図21を参照して、第1の実施形態の特定演出の他の形態について説明する。
図21(a)(b)は、第1遊技画像702Aの表示開始条件または表示終了条件を異ならせた場合の表示例を示す概要図である。
【0214】
図21(a)は、第1遊技画像702Aの表示開始条件を、リールの回転開始時とする場合の表示例である。すなわち、主制御部300がリールの回転開始を検出した場合に、遊技開始のコマンドを第1副制御部400に送信し、第1副制御部400から送信された通常遊技開始コマンド(第1表示情報)を第2副制御部500が受信したと判断し、さらにその後内部当選コマンド(第2表示情報)も受信したと判断した場合に、第2副制御部500が第1遊技画像702Aを表示する。第1遊技画像702Aの表示開始条件(通常遊技開始コマンドを第1副制御部400から第2副制御部500に送信する契機)はこれに限らず、例えば、メダルがベットされた場合や、回転するリールを第1停止した場合など他の条件であってもよい。また、特定演出は、複数遊技に渡って第1遊技画像(シーンA)702Aが表示される演出であってもよい。更に、第1遊技画像702Aの表示中のスタートレバー135操作(スタートレバー操作1)による内部当選がなかった場合の第1遊技画像702Aの終了条件は、スタートレバー操作1による通常遊技開始コマンドを第2副制御部500が受信したと判断した後の所定時間(約0.5秒)の経過後ではなく、更に次遊技のスタートレバー135操作(スタートレバー操作2)時(スタートレバー操作2による通常遊技開始コマンドを第2副制御部500が受信したと判断した時点)であってもよい。この表示例は、第2遊技画像702Bであっても同様である。更に、第2遊技画像702Bの表示開始条件は、第2副制御部500が第1副制御部400から第2遊技画像702Bの開始契機となるコマンド(内部当選コマンドを除く)を受信したと判断した場合であればよく、この場合、第2副制御部500は、事前に第1遊技画像702Aを表示した後に第2遊技画像702Bを表示することを予定しており、第1副制御部400から第2遊技画像702Bの開始契機となるコマンド(内部当選コマンドを除く)を受信したと判断した場合に、第2遊技画像702Bを表示する。
【0215】
図21(b)は、第2遊技画像702Bの表示終了条件の他の形態を示す表示例である。尚、ここでは第1遊技画像702Aに連続して第2遊技画像702Bを表示する場合ではなく、第1遊技画像702Aと第2遊技画像702Bが異なる演出の画像であった場合、第2遊技画像702Bを単独で(遊技背景画像700に続いて)表示する場合を例に示す。
【0216】
遊技背景画像700表示中の1回目のスタートレバー135の操作(スタートレバー操作1)を契機とする内部当選の結果、第2遊技画像702Bを表示することとなった場合、遊技背景画像700に替えて第2遊技画像702Bを表示する。第2遊技画像702Bの表示中のスタートレバー135操作(スタートレバー操作2)による内部当選がなかった場合の第2遊技画像702Bの終了条件は、スタートレバー操作2による通常遊技開始コマンドを第2副制御部500が受信したと判断した後の所定時間(約0.5秒)の経過後ではなく、その遊技が終了した時点であってもよい。この表示例は、第1遊技画像702Aであっても同様である。
【0217】
図21(c)は、遊技背景画像700と第1遊技画像702Aの表示例の他の形態を示す概要図である。
図21(c)の上段は、遊技者が視認可能な演出画像表示装置157の表示例を示す概要図であり、同図下段は、生成される画像の状態を示す概要図である。
【0218】
特定演出の遊技画像(第1遊技画像702Aまたは第2遊技画像702B)を表示する画像生成と、遊技背景画像700を表示する画像生成は、並行して行われてもよい。ただしその場合、第1遊技画像702Aの表示期間において遊技者が視認できる画像は、第1遊技画像702Aのみとする。
【0219】
すなわち、同図下段を参照して、遊技背景画像700は、当該遊技開始時点から遊技終了時点まで連続して画像生成が行われており、第1遊技画像702Aの表示期間においては、第1遊技画像702Aの遊技背景画像700の画像生成と並行して第1遊技画像702Aの画像生成が行われるが、第1遊技画像702Aは、遊技背景画像700の前面(遊技者側)に描画する。第1遊技画像702Aの表示期間が終了した後も、遊技背景画像700の画像生成は(当該遊技終了まで)継続して行われる。
【0220】
このようにすることで、同図上段の如く、第1遊技画像702Aの表示期間以前では、遊技者が視認する画像は遊技背景画像700となり、特定演出時に遊技者が視認する画像は、第1遊技画像702Aのみとなり、特定演出の終了時に遊技者が視認する画像は、再び遊技背景画像700となる。更に、遊技者は、第1遊技画像702Aの表示終了後は、遊技背景画像700をシーンの途中から視認することができ、飽きずに画像に注視することが可能となる。例えば、遊技背景画像700が約1分間で一回の表示を終了する動画であり、遊技背景画像700の表示期間中は繰り返し実行される動画である場合、シーンAが終了したときに遊技背景画像700を最初から実行する仕様とした場合、シーンAの実行が終了するたびに一から遊技背景画像700を見ることとなるので画像に飽きてしまう問題があったが、第1遊技画像702Aの表示終了後は、遊技背景画像700をシーンの途中から視認することができれば、一から遊技背景画像700を見る頻度を抑えることができる。
【0221】
<<第2実施形態>>
図22および
図23を参照して、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0222】
第1実施形態では、例えば、第1遊技画像702A表示中のスタートレバー135操作による内部当選がなく、第1遊技画像702A表示終了後に遊技背景画像700を表示する場合(
図16(b)の場合)、遊技背景画像700の画像生成を第1遊技画像702Aの表示終了後から行うものである。遊技背景画像700の画像生成は、第1遊技画像702Aの表示終了より早期に(例えば、第1遊技画像702Aの表示中のスタートレバー135操作時に)開始し、表示のみ遅らせるものであってもよく、第2実施形態ではこのような表示処理の一例について説明する。
【0223】
図22を参照して、第2実施形態の第2副制御部500の演出制御処理(
図8のステップSF09)について説明する。同図は、第2副制御部500の演出制御処理の流れを示すフローチャートであり、第1実施形態の
図17(b)および
図18に相当するものであるが、
図18におけるメダル投入の判定処理(ステップSK01〜ステップSK04)は、第1実施形態と同様であるので、図示および説明は省略している。
【0224】
ステップSL01では、演出情報があるか否か、すなわち、第2副制御部500で演出情報を含む内部当選コマンドを受信したか否か、を判定する。内部当選コマンドを受信したと判断した場合は、ステップSL02に進み、そうでない場合はステップSL07に進む。
【0225】
ステップSL02では、内部当選コマンドに含まれる演出情報に基づき、例えば、内部当選の示唆を行う特定演出の遊技画像(例えば、第1遊技画像702A)の描画・表示設定処理を行う。演出情報には、表示する画像データの情報(VRAM518の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)が含まれている。ステップSI01でCPU504からVDP516に指示があると、これらの設定に基づき、それまで遊技背景画像700を表示していた場合は、遊技背景画像700に替えて遊技画像(第1遊技画像702A)が演出画像表示装置157の表示領域に表示される。
【0226】
ステップSL03では、特定演出として実行するか否か、を判定する。実行する場合は、ステップSL04に進み、そうでない場合は、ステップSL05に進む。特定演出については、第1実施形態と同様であるので、説明は省略する。
【0227】
ステップSL04では、特定演出フラグを設定する(フラグを立てる)。特定演出フラグは、特定演出が実行中に設定され、実行中でない場合に非設定となる。特定演出フラグは、第2副制御部500のメイン処理の初期設定(
図8のステップSF01)で非設定とされている。
【0228】
ステップSL05では、遊技画像(例えば、第1遊技画像702A)の表示終了タイマ(遊技背景画像700の表示開始タイマでも同様)の設定があるか否かを判定し、表示終了タイマの設定がある場合は、ステップSL06に進み、そうでない場合はステップSL15に進む。表示終了タイマは第1実施形態と同様であるので説明は省略する。
【0229】
ステップSL06では、表示終了タイマを非設定とする。すなわち、表示終了タイマのタイマ変数に0を代入し、ステップSL15に進む。
【0230】
ステップSL07では、遊技開始状態であるか、すなわち、通常遊技開始コマンドを受信したと判断したか否か、を判定し、受信したと判断した場合は、ステップSL08に進み、そうでない場合はステップSL12に進む。
【0231】
ステップSL08では、特定演出が実行中であるか、すなわち、特定演出フラグが設定されているか(第1遊技画像702Aが表示中であるか)否か、を判定し、設定中である場合は、ステップSL09へ進み、そうでない場合はステップSL11に進む。
【0232】
ステップSL09では、背景画像描画設定処理を行う。背景画像描画設定処理では通常遊技開始コマンドを第2副制御部500が受信した場合に、遊技開始を示す画像として、遊技状態に対応する遊技背景画像700の描画設定を行う。本ステップでは、VRAM518内での描画が開始されるのみであり、演出画像表示装置157の表示領域への遊技背景画像700の表示は行わない。
【0233】
ステップSL10では、第1遊技画像702Aの表示終了タイマ(または、遊技背景画像700の表示開始タイマ、以下同様)の設定処理を行う。表示終了タイマに例えば、約0.5秒の数値が設定される。すなわち本ステップでは第1遊技画像702Aの表示は継続されている。表示終了タイマに設定する数値は、第1副制御部400の仕様上、内部当選していた場合には必ず第2表示情報を送信(第2副制御部500で受信)できる時間である。
【0234】
ステップSL11では、遊技開始を示す画像として、背景画像描画・表示設定処理を行い、遊技背景画像700の描画と表示を行う。当該処理は、ステップSL02と同様であるので説明は省略する。
【0235】
ステップSL12では、第1遊技画像702Aの表示終了タイマの設定があるか否かを判定する。表示終了タイマの設定がある場合は、ステップSL13へ進み、そうでない場合は、ステップSL15に進む。
【0236】
ステップSL13では、タイムアウトしているか否か、すなわち、表示終了タイマの設定時間(約0.5秒)を経過したか否かを判定する。経過している場合は、ステップSL13へ進み、そうでない場合は、ステップSL15に進む。
【0237】
ステップSL14では、遊技開始を示す画像として、背景画像表示設定処理を行う。本ステップにおいて、遊技背景画像700の表示設定を行うと、(ステップSI01でCPU504からVDP516に指示があった場合に)、現在、演出画像表示装置157に表示されている第1遊技画像702Aの表示は終了し、これに替えてステップSL09において、描画設定されていた遊技背景画像700が表示される。本ステップの処理以前に、(ステップSK10において)表示終了タイマの設定時間(約0.5秒)は経過しているため(すなわち、次の遊技画像(第2遊技画像702B)の表示がないことが確定するまで遊技背景画像700の表示を遅延させているため)、第1遊技画像702Aと第2遊技画像702Bの間に遊技背景画像700が数フレーム表示されることを防止できる。本ステップ終了後は、ステップSL15に進む。
【0238】
ステップSL15では、他の画像表示設定を行い、処理を終了する。
【0239】
このように、第2実施形態では、遊技背景画像700の表示に際し、画像描画設定の処理(ステップSL09)と画像表示設定の処理(ステップSL14)を別のステップで行う場合と、描画と表示設定を1つのステップ(ステップSL02、ステップSL11)で行う場合がある。
【0240】
これにより、第1遊技画像702Aの表示中にスタートレバー135操作があった場合、遊技背景画像700の描画は開始されるが、表示は第1遊技画像702Aの終了まで遅らせることができる。
【0241】
このように処理することで、第1副制御部400で実行する演出制御(効果音再生およびランプ発光の演出制御)と第2副制御部500で実行する遊技背景画像700の表示制御とを連動させる場合に有効となる。
【0242】
図23を参照して具体的に説明する。
図23は、遊技者の操作のタイミングと、遊技背景画像700および第1遊技画像702A(第2遊技画像702B)の画像生成と表示の一例を示す概要図である。
図23(a)は、第2遊技画像702Bの表示がない場合の例であり、
図23(b)は、第2遊技画像702Bの表示がある場合の例である。いずれも上段は、遊技者が視認可能な演出画像表示装置157の表示領域の表示例を示す概要図であり、中段は、生成される画像の状態を示す概要図であり、下段は遊技者のスタートレバー135操作のタイミングを示す図である。
【0243】
図23(a)を参照して、同図中段のように、第1遊技画像702Aは、前面、すなわち遊技者側(レイヤー手前)に表示され、遊技背景画像700は、後面(レイヤー背後)に表示される。遊技背景画像700は、遊技開始後に画像生成され(後面で)表示されており、遊技者の1回目のスタートレバー135操作(スタートレバー操作1)を契機とする内部抽選の結果、第1遊技画像702Aを表示することとなった場合は、第1遊技画像702Aの画像が生成され、前面に表示される。第1遊技画像702A表示中の2回目のスタートレバー135操作(スタートレバー操作2)を契機とする内部抽選の結果、内部当選がない(第2遊技画像702Bの表示がない)場合は、所定時間が経過するまで第1遊技画像702Aの表示は継続される。この時、遊技背景画像700は、スタートレバー操作2を契機として(すなわち、通常遊技開始コマンドを受信したと判断した場合に)画像の生成(描画)が開始される。ただし、遊技背景画像700は後面に表示され、前面に第1遊技画像702Aが表示される。
【0244】
このようにすることで、同図上段の如く、第1遊技画像702Aの表示期間以前では、遊技者が視認する画像は遊技背景画像700となり、特定演出時に遊技者が視認する画像は、第1遊技画像702Aのみとなり、特定演出の終了時(スタートレバー操作2以降、所定時間経過後)に遊技者が視認する画像は、再び遊技背景画像700となる。
【0245】
図23(b)を参照して、第2遊技画像702Bを表示する場合、同図中段のように、第1遊技画像702Aと第2遊技画像702Bは、前面に表示され、遊技背景画像700は、後面に表示される。遊技背景画像700は、遊技開始後に画像生成され(後面で)表示されており、遊技者の1回目のスタートレバー135操作(スタートレバー操作1)を契機とする内部抽選の結果、第1遊技画像702Aを表示することとなった場合は、第1遊技画像702Aの画像が生成され、前面に表示される。第1遊技画像702A表示中の2回目のスタートレバー135操作(スタートレバー操作2)があると、所定時間が経過するまで(スタートレバー操作2を契機とする内部抽選の結果、第2遊技画像702Bの表示が決定するまで)第1遊技画像702Aの表示は継続される。この時、遊技背景画像700は、スタートレバー操作2を契機として(すなわち、通常遊技開始コマンドを受信したと判断した場合に)画像の生成(描画)が開始され、第1遊技画像(シーンA)702Aの表示を継続している際に、遊技背景画像700の生成を行う。ただし、遊技背景画像700は後面に表示され、前面に第1遊技画像702Aが表示される。更に、第1遊技画像702Aの表示が終了すると、遊技背景画像700の前面に第2遊技画像702Bが表示される。
【0246】
このようにすることで、同図上段の如く、第1遊技画像702Aの表示期間以前では、遊技者が視認する画像は遊技背景画像700となり、1回目の特定演出時に遊技者が視認する画像は、第1遊技画像702Aのみとなり、これに続く特定演出時に遊技者が視認する画像は、第2遊技画像702Bのみとなり、第2遊技画像702Bの表示終了後に遊技者が視認する画像は、再び遊技背景画像700となる。
【0247】
この場合、第1副制御部400は、スタートレバー操作2を契機とする通常遊技開始コマンドの送信を行う直前または送信を行った直後から、効果音再生およびランプ発光の少なくとも一方の演出制御を開始し、第2副制御部500、第1遊技画像(シーンA)702Aの表示を継続している際に、遊技背景画像700の生成を行うものとしてもよい。
【0248】
スタートレバー操作2を契機として遊技背景画像700の生成(描画)および後面での表示を行っておくことで、スタートレバー操作2を契機とする第1制御部400の演出(効果音再生・ランプ発光の演出)と遊技背景画像700を連動させる場合に好適である。また、第2遊技画像702Bの表示終了後に、遊技背景画像700を途中から表示することができる。特に遊技背景画像700が動きのあるシーンを表現しているような場合に、第2遊技画像702Bの表示が終了した後、遊技背景画像700を最初から表示(再生)すると、同じシーンが繰り返し表示されることになり、遊技者の興趣をそぐ場合もあるが、途中から表示させることにより、飽きることなく画像に注視させることができる場合がある。
【0249】
また表示画像の切り替えにおいて、第1遊技画像702Aの後に第2遊技画像702Bを表示することとなった場合でも、これらの間で瞬間的に遊技背景画像700が表示されることを防止できる。
【0250】
<<第3実施形態>>
図24から
図27を参照して、本発明の第3の実施形態について説明する。第3実施形態は、第1遊技画像702Aの表示終了後に、特別なシーンを表現する割込み画像を表示し、第1遊技画像702Aの表示終了タイマを用いずに、他の画像に切り替えるものである。
【0251】
つまり、第1副制御部400は、他の遊技開始情報を含む第三の表示情報(例えば、特殊遊技開始コマンド(第1副制御部特殊遊技開始コマンド、以下同様))を第2副制御部500に送信可能であり、遊技画像(例えば、第1遊技画像702A)は、特殊開始コマンドの遊技情報の受信を判断する前に表示される前期表示画像と、特殊開始コマンドの受信を判断した後に表示される後期表示画像と、によって構成されている。
【0252】
図24を参照して、第3実施形態の遊技画像(例えば、第1遊技画像702A)について説明する。
図24(a)は、第1遊技画像702Aの画像データを示す概要図であり、
図24(b)は、第1遊技画像702Aの表示例を示す概要図である。
【0253】
図24(a)を参照して、第3実施形態の第1遊技画像702Aは、例えば、所定の方式(MPEG4等の公知の圧縮方式)で圧縮されたムービー動画であり、解凍されると230フレームのムービー画像である。第1遊技画像702Aは1フレームから200フレームまでの前段部702AF(前期表示画像)と、201フレームから230フレームまでの後段部702AR(後期表示画像)とで構成される。
【0254】
図24(b)を参照して、第1遊技画像702Aの前段部702AFは、第1遊技画像(シーンA)702Aの表示開始から、スタートレバー135の操作を受け付けるまで(特殊技開始コマンドを第2副制御部500が受信したと判断するまで)繰り返し表示(再生)される。
【0255】
第1遊技画像702Aの後段部702ARは、スタートレバー135の操作を受け付けた場合(特殊遊技開始コマンドを第2副制御部500が受信したと判断した後)表示(再生)される。
【0256】
スタートレバー135の操作は、遊技者の任意のタイミングで行われその操作時が不定なため、スタートレバー135操作の受付があるまで(特殊遊技開始コマンドを受信したと判断するまで)は、前段部702AF(1フレーム〜200フレーム)を繰り返し表示するようにし、スタートレバー135操作を受け付けると後段部702AR(201フレーム〜230フレーム)を表示する。後段部702ARは、前段部702AFの表示の途中(例えば125フレーム目)であっても、スタートレバー135操作の受付により、201フレームから表示を開始する。そして、後段部702ARを30フレーム表示したのち、遊技背景画像700または内部当選に応じて第2遊技画像702Bを表示する。なお、第2遊技画像702Bも第1遊技画像702Aと同様に、前段部702AFと後段部702ARにより構成されている。なお、スタートレバー135操作の受付があるまで(特殊遊技開始コマンドを受信したと判断するまで)は、前段部702AF(1フレーム〜200フレーム)の全てを繰り返し表示しなくてもよく、例えば、前段部702AF(1フレーム〜200フレーム)の表示を一回実行したのちは、前段部702AFの一部(180フレーム〜200フレーム)を繰り返し表示してもよい。なお、後段部702AR(30フレーム表示)の表示を所定回数(2回)行ったのち遊技背景画像700または内部当選に応じて第2遊技画像702Bを表示するようにしてもよい。
【0257】
図25を参照して、第3実施形態の第2副制御部500の演出制御処理(
図8のステップSF09)について説明する。同図は、第2副制御部500の演出制御処理の流れを示すフローチャートであり、第1実施形態の
図17(b)および
図18に相当するものであるが、
図18におけるメダル投入の判定処理(ステップSK01〜ステップSK04)は、第1実施形態と同様であるので、図示および説明は省略している。
【0258】
ステップSM01では、演出情報があるか否か、すなわち、第2副制御部500で演出情報を含む内部当選コマンドを受信したか否か、を判定する。内部当選コマンドを受信したと判断した場合は、ステップSM02に進み、そうでない場合はステップSM05に進む。
【0259】
ステップSM02では、内部当選コマンドに含まれる演出情報に基づき、例えば、内部当選の示唆を行う特定演出の遊技画像(例えば、第1遊技画像702A)の前段部702AFの画像表示設定処理を行う。第3実施形態ではスタートレバー135操作の受付があるまで(第2副制御部500が特殊遊技開始コマンドの受信を判断するまで)は、前段部702AFが繰り返し表示(再生)される。演出情報には、表示する画像データ(前段部702AF)の情報(VRAM518の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)が含まれている。ステップSI01でCPU504からVDP516に指示があると、これらの設定に基づき、それまで遊技背景画像700を表示していた場合は、遊技背景画像700に替えて遊技画像(第1遊技画像702A)の前段部702AFの画像が演出画像表示装置157の表示領域に(繰り返し)表示される。
【0260】
ステップSM03では、特定演出として実行するか否か、を判定する。実行する場合は、ステップSM04に進み、そうでない場合は、ステップSM13に進む。特定演出については、第1実施形態と同様であるので、説明は省略する。
【0261】
ステップSM04では、特定演出フラグを設定する(フラグを立てる)。特定演出フラグは、特定演出が実行中に設定され、実行中でない場合に非設定となる。特定演出フラグは、第2副制御部500のメイン処理の初期設定(
図8のステップSF01)で非設定とされている。
【0262】
ステップSM05では、遊技開始状態であるか、すなわち、第2副制御部500が特殊遊技開始コマンドを受信したと判断したか否か、を判定し、受信したと判断した場合は、ステップSM06に進み、そうでない場合はステップSM10に進む。
【0263】
ステップSM06では、特定演出が実行中であるか、すなわち、特定演出フラグが設定されているか(第1遊技画像702Aが表示中であるか)否か、を判定し、設定中である場合は、ステップSM07へ進み、そうでない場合はステップSM09に進む。
【0264】
ステップSM07では、背景画像描画予約設定処理を行う。背景画像描画予約設定処理では特殊遊技開始コマンドを第2副制御部500が受信した場合に、遊技開始を示す画像として、遊技状態に対応する遊技背景画像700の描画設定を行う。また、画像予約フラグを設定する。画像予約フラグは例えば、第2副制御部500のメイン処理の初期設定(
図8のステップSF01)で非設定とされている。なお、本ステップでは、VRAM518内での描画が開始されるのみであり、演出画像表示装置157の表示領域への遊技背景画像700の表示は行わない。
【0265】
ステップSM08では、遊技画像(例えば、第1遊技画像702A)の後段部702ARの画像表示設定処理を行う。スタートレバー135の操作を検出すると(ステップSM05において特殊遊技開始コマンドを受信したと判断した場合)、表示する画像データ(後段部702AR)の描画設定を行う。ステップSI01でCPU504からVDP516に指示があると、これらの設定に基づき、それまで表示していた遊技画像(第1遊技画像702A)の前段部702AFの表示に替えて後段部702ARの画像が演出画像表示装置157の表示領域に表示される。
【0266】
ステップSM09では、遊技開始を示す画像として、背景画像表示設定処理を行う。背景画像表示設定処理では特殊遊技開始コマンドを第2副制御部500が受信した場合に、遊技開始を示す画像として、遊技状態に対応する遊技背景画像700の表示設定を行う。ステップSI01でCPU504からVDP516に指示があると、これらの設定に基づき、演出画像表示装置157の表示領域に遊技背景画像700が表示される。本ステップでは、遊技背景画像700の(表示終了タイマによる)待機は行われず、直ちに遊技背景画像700の描画および表示が開始される。
【0267】
ステップSM10では、画像予約フラグが設定されているか否かを判定する。画像予約フラグの設定がある場合は、ステップSM11へ進み、そうでない場合は、ステップSM13に進む。
【0268】
ステップSM11では、遊技画像(第1遊技画像702A)の後段部702AR(201フレーム〜230フレーム)の表示が終了しているか否かを判定する。図示は省略するが、当該判定は、VDP516から、遊技画像(第1遊技画像702A)の後段部702ARの表示終了の信号を受信して判定する。後段部702ARの表示が終了している場合には、ステップSM12へ進み、そうでない場合は、ステップSM13に進む。
【0269】
ステップSM12では、ステップSM07において描画設定が行われていた(描画のみ開始されていた)遊技背景画像700の表示を開始する。本ステップ終了後は、ステップSM13に進む。
【0270】
ステップSM13では、他の画像表示設定を行い、処理を終了する。
【0271】
図26は、遊技者の操作のタイミングと、遊技背景画像700および第1遊技画像702A(第2遊技画像702B)の画像生成と表示の一例を示す概要図である。
図26(a)は、第2遊技画像702Bの表示がない場合の例であり、
図26(b)は、第2遊技画像702Bの表示がある場合の例である。いずれも上段は、遊技者が視認可能な演出画像表示装置157の表示領域の表示例を示す概要図であり、中段は、生成される画像の状態を示す概要図であり、下段は遊技者のスタートレバー135操作のタイミングを示す図である。
【0272】
図26(a)を参照して、同図中段のように、遊技背景画像700は、遊技開始後に画像生成および表示がされており、遊技者の1回目のスタートレバー135操作(スタートレバー操作1)を契機とする内部抽選の結果、第1遊技画像702Aを表示することとなった場合は、第1遊技画像702Aの前段部702AF(フレーム1〜フレーム200)の画像が生成され、繰り返し表示される。
【0273】
第1遊技画像702A表示中の2回目のスタートレバー135操作(スタートレバー操作2)を第2副制御部500が検出すると(特殊遊技開始コマンドを受信したと判断すると)第2副制御部500は、第1遊技画像702Aの後段部702AR(フレーム201〜フレーム230)の画像を生成、表示する。スタートレバー操作2を契機とする内部抽選の結果、内部当選がない(第2遊技画像702Bの表示がない)場合は、第1遊技画像702Aの後段部702AR(フレーム230)の表示が終了すると、遊技背景画像700の画像が生成され、表示される。
【0274】
このようにすることで、同図上段の如く、第1遊技画像702Aの表示期間以前では、遊技者が視認する画像は遊技背景画像700となり、特定演出時に遊技者が視認する画像は、第1遊技画像702Aの前段部702AF(の繰り返し表示)となる。スタートレバー操作2があった場合に遊技者が視認する画像は、第1遊技画像702Aの後段部702AR(30フレーム)となり、その後、再び遊技背景画像700となる。
【0275】
図26(b)を参照して、第2遊技画像702Bを表示する場合を説明する。なおスタートレバー操作1後に第1遊技画像702Aの前段が繰り返し表示される状態については
図26(a)と同様であるので、説明は省略する。
【0276】
第1遊技画像702A表示中の2回目のスタートレバー135操作(スタートレバー操作2)を第2副制御部500が検出すると(特殊遊技開始コマンドを受信したと判断すると)第2副制御部500は、第1遊技画像702Aの後段部702AR(フレーム201〜フレーム230)の画像を生成、表示する。スタートレバー操作2を契機とする内部抽選の結果、第2遊技画像702Bの表示が決定すると、第1遊技画像702Aの後段部702AR(30フレーム)の表示が終了した後、第2遊技画像702Bの画像の生成および表示が開始される。
【0277】
このようにすることで、同図上段の如く、第1遊技画像702Aの表示期間以前では、遊技者が視認する画像は遊技背景画像700となり、1回目の特定演出時に遊技者が視認する画像は、第1遊技画像702Aの前段部702AF(の繰り返し表示)となる。スタートレバー操作2があった場合に遊技者が視認する画像は、第1遊技画像702Aの後段部702AR(30フレーム)となり、その後、第2遊技画像702Bとなる。
【0278】
このようにすることで、第1遊技画像702Aの表示終了タイマ(遊技背景画像700の表示開始を待機させるタイマ)を用いることなく、表示画像の切り替えを行うことができる。表示画像の切り替えにおいて、第1遊技画像702Aの後に第2遊技画像702Bを表示することとなった場合でも、これらの間で瞬間的に遊技背景画像700が表示されることを防止できる。また、第1遊技画像702Aの表示中にスタートレバー135操作を行った場合、後段部702ARによって特別なシーンを表示することで、遊技者の興趣を高めることができる。
【0279】
<変形例>
図27を参照して、第3実施形態の遊技画像(第1遊技画像702Aおよび第2遊技画像702B)の他の形態について説明する。
【0280】
図27(a)は、第1遊技画像(シーンA)702Aの他の形態を示す図であり、
図27(b)は、第2遊技画像(シーンB)702Bの他の形態を示す図である。
【0281】
図27(a)を参照して、第1遊技画像702Aは複数種類の特定演出のムービー画像(シーンA−1、シーンA−2、シーンA−3、シーンA−4、シーンA−5、シーンX)からなり、実行契機により異なる特定演出を表示するものとしてもよい。
【0282】
例えば、内部当選時(第2副制御部500が内部当選コマンド(第2表示情報)を受信したと判断したことを契機とした場合に)シーンA−1の画像を表示し、回転するリールの第1停止を契機としてシーンA−2の画像を表示し、リールの第2停止を契機としてシーンA−3の画像を表示し、リールの第3停止を契機としてシーンA−4の画像を表示し、所定役の入賞を契機としてシーンA−5の画像を表示する。各シーンはそれぞれ例えば200フレームの画像で構成され、次の実行契機が来るまで、繰り返し再生される。入賞後に次回の遊技開始(2回目のスタートレバー135)の操作があった場合(特殊遊技開始コマンドを第2副制御部500が受信したと判断した場合)は、シーンXを表示する。シーンXは他のシーンより表示期間が短い例えば30フレームのムービー画像により構成され、シーンXの表示終了後に遊技背景画像700または内部当選役に応じて第2遊技画像702Bが表示される。
【0283】
この場合、シーンA−5とシーンXにおいて、登場するキャラクタを同じにするなどし、関連性のある演出とすることで、遊技者の興趣を高め、表示画像に注視させることができる。
【0284】
図26(b)を参照して、第2遊技画像702Bについても第1遊技画像702Aと同様である。すなわち第2遊技画像702Bは複数種類の特定演出のムービー画像(シーンB−1、シーンB−2、シーンB−3、シーンB−4、シーンB−5、シーンX)からなり、実行契機(遊技開始、リール第1停止、リール第2停止、リール第3停止、入賞、遊技開始)により異なる特定演出を表示するものとしてもよい。
【0285】
シーンB−5とシーンXにおいて、登場するキャラクタを同じにするなどし、関連性のある演出とすることで、遊技者の興趣を高め、表示画像に注視させることができる。なお、この場合、シーンXの30フレームは、シーンAとシーンBとで共通のシーンとしてもよい。
【0286】
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、スロットマシン100)は、画像の表示を制御する画像表示制御手段(例えば、第2副制御部500)と、遊技演出の決定に基づいて前記画像表示制御手段に表示情報を送信する遊技演出制御手段(例えば、第1副制御部400)と、を備えた遊技台であって、前記遊技演出制御手段は、第一の表示情報(例えば、通常遊技開始コマンド)を送信したら、次に、第二の表示情報(例えば、内部当選コマンド)を送信可能なものであり、前記画像表示制御手段は、第一の遊技画像(例えば、第1遊技画像702A)と第二の遊技画像(例えば、第2遊技画像702B)とを表示可能なものであり、前記第一の遊技画像の非表示中および前記第二の遊技画像の非表示中に遊技背景画像(例えば、遊技背景画像700)を表示可能なものであり、前記第一の遊技画像の表示中に前記第一の表示情報の受信を判断した場合に、前記第一の遊技画像を継続表示するものであり、前記第一の遊技画像の継続表示中に前記第一の表示情報の受信を判断したことに基づいて設定された前記第一の遊技画像の表示を終了させる条件が成立した場合に、前記第一の遊技画像の表示に替えて前記遊技背景画像を表示するものであり、前記第一の遊技画像の継続表示中に前記第二の表示情報の受信を判断したことに基づいて設定された前記第二の遊技画像の表示条件が成立した場合に、前記第一の遊技画像の表示に替えて前記第二の遊技画像を表示するものである、ことを特徴とする遊技台である。
また、画像の表示を制御する画像表示制御手段(例えば、第2副制御部500)と、遊技演出の決定に基づいて前記画像表示制御手段に表示情報を送信する遊技演出制御手段(例えば、第1副制御部400)と、を備えた遊技台であって、前記遊技演出制御手段は、第一の表示情報(例えば、通常遊技開始コマンド)を送信した後に、第二の表示情報(例えば、内部当選コマンド)を送信可能な手段であり、前記画像表示制御手段に前記第一の表示情報を送信することで、遊技背景画像(例えば、遊技背景画像700)を表示可能な手段であり、前記画像表示制御手段は、少なくとも前記第二の表示情報の受信を判断した場合、第一の遊技画像(例えば、第1遊技画像702A)または第二の遊技画像(例えば、第2遊技画像702B)を表示可能な手段であり、前記第一の遊技画像の表示中に前記第一の表示情報の受信を判断した場合には、前記遊技背景画像を表示せずに前記第一の遊技画像を表示する手段であり、前記第一の遊技画像の表示中に前記第一の遊技画像の表示を終了させる条件が成立した場合には、前記第一の遊技画像の表示に替えて前記遊技背景画像を表示する手段であり、前記第一の遊技画像の表示中に前記第二の表示情報の受信を判断したことに基づいて設定された前記第二の遊技画像の表示条件が成立した場合に、前記第一の遊技画像の表示に替えて前記第二の遊技画像を表示する手段であってもよい。
【0287】
本実施形態に係るスロットマシン100によれば、第1遊技画像702Aおよび第2演遊技画像792Bの非表示期間に遊技背景画像700が表示可能な遊技台において、第1遊技画像702Aの表示を終了して第2遊技画像702Bを表示することとなった場合、第1遊技画像702Aから第2遊技画像702Bが表示されるまでの間に瞬間的に遊技背景画像700が表示されることを防止することができる場合がある。
【0288】
また、前記遊技演出制御手段(例えば、第1副制御部400)は、複数種類の状態のそれぞれに対応する複数種類の前記第一の表示情報(例えば、通常遊技開始コマンド)を送信可能となものとし、前記画像表示制御手段(例えば、第2副制御部500)は、前記複数種類の前記第一の表示情報のそれぞれに対応する前記遊技背景画像(例えば、遊技背景画像700A,700Dなど)を表示可能なものし、今回受信を判断した前記第一の表示情報が、前回受信を判断した前記第一の表示情報と異なっていた場合、今回受信を判断した前記第一の表示情報に対応する前記遊技背景画像を表示するものとしてもよい。
【0289】
このような構成とすれば、遊技背景画像によって、遊技者が現在の遊技の状態(通常遊技状態であるのか、高確率再遊技状態であるのか、ボーナス遊技状態であるのか、など)を容易に視認することができる場合がある。
【0290】
また、効果音出力手段(例えば、スピーカ272など)と、装飾ランプ発光手段(例えば、各種ランプ420)と、を備え、前記遊技演出制御手段(例えば、第1副制御部400)は、前記第一の表示情報(通常遊技開始コマンド)の送信を行う直前または送信を行った直後から、前記効果音出力手段および前記装飾ランプ発光手段の少なくとも一方の演出制御を開始するものであり、前記画像表示制御手段(例えば、第2副制御部500)は、前記第一の遊技画像(シーンA)の表示を継続している際に、前記遊技背景画像の生成を行う、ものとしてもよい。
【0291】
このような構成とすれば、第1遊技画像702A表示中のスタートレバー135操作を契機とする内部抽選の結果、内部当選がなく、遊技背景画像700の表示に切り替わった場合に、第1副制御部400で実行される効果音再生やランプ発光等の演出制御と第2副制御部500で制御される遊技背景画像700の表示とを連動させることができる場合がある。
【0292】
また、前記遊技演出制御手段(例えば、第1副制御部400)は、他の遊技開始情報を含む第三の表示情報(例えば、特殊遊技開始コマンド)を送信可能なものであり、前記第一の遊技画像(例えば、第1遊技画像702A)は、前記第三の遊技情報の受信を判断する前に表示される前期表示画像と、前記第三の遊技情報の受信を判断した後に表示される後期表示画像と、によって構成されている、ものとしてもよい。
【0293】
このような構成にすることで、遊技者の興趣を高め、表示画像に注視させることができる場合がある。
【0294】
以上、上記の実施形態は第1副制御部400と第2副制御部500とを別の基板(第1の副制御基板と第2の副制御基板)にそれぞれ配置し、両基板間で通信する構成を備える場合を例に説明した。しかしこれに限らず、例えば、一つの基板(副制御基板)上に第1副制御部400と第2副制御部500があってもよく、また、一つの基板(副制御基板)上に第1副制御部400と第2副制御部500の処理を実行可能な一つの副制御部を備えるようにしてもよい。
【0295】
なお、上記実施形態においては、メダル(コイン)を遊技媒体としたスロットマシン100の例を示したが、これに限るものではなく、遊技球(例えば、パチンコ玉)を遊技媒体としたスロットマシンにも適用可能である。
【0296】
なお、スロットマシンは、メダルを使用せずに電子データのやり取りのみ行うスロットマシンであってもよく、この場合、遊技媒体は、メダルに相当する電子化したデータを含むものであり、遊技媒体の投入は、所定の外部装置(電子貯留装置)から、電子化したデータを入力することを含むものであり、遊技媒体の払出は、所定の外部装置(電子貯留装置)へ、電子化したデータを出力することを含むものである。
【0297】
また、本発明を、アレンジボール遊技機、じゃん球遊技機、ピンボールマシン、に適用してもよい。また、本発明を、遊技媒体の投入を契機として遊技可能となる遊技機(例えば、カジノマシン、ビデオゲームマシン、封入式のパチンコ遊技機)、遊技媒体自体を遊技に使用する遊技機(例えば、メダル落としゲーム機)に適用してもよい。ここで、「遊技媒体の投入」とは「賭ける」を意味し、「ベット」とも同意である。「遊技媒体の投入」は、「通貨の投入」や「電子マネーの投入」を含む。カジノマシンとは、通貨の投入により遊技が開始可能となり、抽選結果が当選の場合に、該当選結果に対応付けられて設定された図柄が停止し、遊技者に特典となる払出しを行う、カジノマシンである。
【0298】
また、本発明の遊技台は、遊技球(例えば、パチンコ玉)を遊技媒体としたスロットマシンや、アレンジボール遊技機や、じゃん球遊技機、スマートボール等の弾球遊技機に適用可能である。
【0299】
なお、パチンコ機は、所定の遊技領域に球を発射する発射装置と、発射装置から発射された球を入球可能に構成された入賞口と、入賞口に入球した球を検知する検知手段と、検知手段が球を検知した場合に球を払出す払出手段と、所定の図柄(識別情報)を変動表示する可変表示装置を備え、入賞口に遊技球が入って入賞することを契機として、可変表示装置が図柄を変動させた後に停止表示させて、遊技状態の推移を告知するようなパチンコ機であってもよい。
【0300】
また、本発明に係る遊技台は、封入式遊技機に適用することもできる。ここで、「封入式遊技機」は、遊技機内に封入された遊技球を循環使用するものである。封入式遊技機は、封入した球を発射球として使用し、球の払出はクレジットによって実行されるものであってもよい。
【0301】
また、本発明の実施の形態に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。また、実施形態に記載した複数の構成のうち、1つの構成に記載している内容を、他の構成に適用することでより遊技の幅を広げられる場合がある。