(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
一つまたは複数のプログラムを記憶するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記一つまたは複数のプログラムは、タッチスクリーンディスプレイを伴うポータブル電子装置により実行されたときに、当該ポータブル電子装置に対して、
インスタントメッセージ会話のリストを前記タッチスクリーンディスプレイ上に表示させるインストラクションであって、前記インスタントメッセージ会話の夫々は、前記ポータブル電子装置のユーザとそのインスタントメッセージ会話の他者との間で交わされた1組のインスタントメッセージを含む、インストラクションと、
前記インスタントメッセージ会話のリストを表示しながら第1のスクロールジェスチャーを検出させるインストラクションであって、前記第1のスクロールジェスチャーは、前記タッチスクリーンディスプレイとの第1のユーザ接触の実質的な垂直移動を含むスクロールジェスチャーである、インストラクションと、
前記第1のスクロールジェスチャーに対して、前記インスタントメッセージ会話のリストを前記第1のスクロールジェスチャーの方向に従ってスクロールすることにより、応答させるインストラクションであって、前記第1のスクロールジェスチャーは、前記タッチスクリーンディスプレイとの前記第1のユーザ接触があった水平位置と実質的に独立している、インストラクションと、
前記インスタントメッセージ会話のリスト内のある特定のインスタントメッセージ会話を選択する選択ジェスチャーを検出させるインストラクションと、
前記選択ジェスチャーに応答して、前記インスタントメッセージ会話のリストの表示を前記特定のインスタントメッセージ会話の表示により置き換えさせるインストラクションであって、この特定のインスタントメッセージ会話は、前記ポータブル電子装置のユーザと1人の他者との間で交換された時間順の一組のインスタントメッセージを含む、インストラクションと、
前記特定のインスタントメッセージ会話のインスタントメッセージを表示しながら、前記タッチスクリーンディスプレイとの第2のユーザ接触の実質的な垂直移動を含む第2のスクロールジェスチャーを検出させるインストラクションであって、前記第2のスクロールジェスチャーの検出は、前記タッチスクリーンディスプレイとの前記第2のユーザ接触があった水平位置とは実質的に独立したものである、インストラクションと、
前記第2のスクロールジェスチャーに応答して、前記特定のインスタントメッセージ会話に含まれるインスタントメッセージの表示を、前記第2のスクロールジェスチャーの方向に従ってスクロールさせるインストラクションと、
を含み、
前記インスタントメッセージ会話は時間順にリストされることを特徴とする記憶媒体。
一つまたは複数のプログラムを記憶するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記一つまたは複数のプログラムは、タッチスクリーンディスプレイを伴うポータブル電子装置により実行されたときに、当該ポータブル電子装置に対して、
インスタントメッセージ会話のリストを前記タッチスクリーンディスプレイ上に表示させるインストラクションであって、前記インスタントメッセージ会話の夫々は、前記ポータブル電子装置のユーザとそのインスタントメッセージ会話の他者との間で交わされた1組のインスタントメッセージを含む、インストラクションと、
前記インスタントメッセージ会話のリストを表示しながら第1のスクロールジェスチャーを検出させるインストラクションであって、前記第1のスクロールジェスチャーは、前記タッチスクリーンディスプレイとの第1のユーザ接触の実質的な垂直移動を含むスクロールジェスチャーである、インストラクションと、
前記第1のスクロールジェスチャーに対して、前記インスタントメッセージ会話のリストを前記第1のスクロールジェスチャーの方向に従ってスクロールすることにより、応答させるインストラクションであって、前記第1のスクロールジェスチャーは、前記タッチスクリーンディスプレイとの前記第1のユーザ接触があった水平位置と実質的に独立している、インストラクションと、
前記インスタントメッセージ会話のリスト内のある特定のインスタントメッセージ会話を選択する選択ジェスチャーを検出させるインストラクションと、
前記選択ジェスチャーに応答して、前記インスタントメッセージ会話のリストの表示を前記特定のインスタントメッセージ会話の表示により置き換えさせるインストラクションであって、この特定のインスタントメッセージ会話は、前記ポータブル電子装置のユーザと1人の他者との間で交換された時間順の一組のインスタントメッセージを含む、インストラクションと、
前記特定のインスタントメッセージ会話のインスタントメッセージを表示しながら、前記タッチスクリーンディスプレイとの第2のユーザ接触の実質的な垂直移動を含む第2のスクロールジェスチャーを検出させるインストラクションであって、前記第2のスクロールジェスチャーの検出は、前記タッチスクリーンディスプレイとの前記第2のユーザ接触があった水平位置とは実質的に独立したものである、インストラクションと、
前記第2のスクロールジェスチャーに応答して、前記特定のインスタントメッセージ会話に含まれるインスタントメッセージの表示を、前記第2のスクロールジェスチャーの方向に従ってスクロールさせるインストラクションと、
を含み、
さらに、前記ポータブル電子装置に対して、
前記インスタントメッセージ会話のリストを表示している間に、夫々のインスタントメッセージ会話について、当該インスタントメッセージ会話中の最近のメッセージの少なくとも一部を表示させるインストラクションを含むことを特徴とする記憶媒体。
一つまたは複数のプログラムを記憶するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記一つまたは複数のプログラムは、タッチスクリーンディスプレイを伴うポータブル電子装置により実行されたときに、当該ポータブル電子装置に対して、
インスタントメッセージ会話のリストを前記タッチスクリーンディスプレイ上に表示させるインストラクションであって、前記インスタントメッセージ会話の夫々は、前記ポータブル電子装置のユーザとそのインスタントメッセージ会話の他者との間で交わされた1組のインスタントメッセージを含む、インストラクションと、
前記インスタントメッセージ会話のリストを表示しながら第1のスクロールジェスチャーを検出させるインストラクションであって、前記第1のスクロールジェスチャーは、前記タッチスクリーンディスプレイとの第1のユーザ接触の実質的な垂直移動を含むスクロールジェスチャーである、インストラクションと、
前記第1のスクロールジェスチャーに対して、前記インスタントメッセージ会話のリストを前記第1のスクロールジェスチャーの方向に従ってスクロールすることにより、応答させるインストラクションであって、前記第1のスクロールジェスチャーは、前記タッチスクリーンディスプレイとの前記第1のユーザ接触があった水平位置と実質的に独立している、インストラクションと、
前記インスタントメッセージ会話のリスト内のある特定のインスタントメッセージ会話を選択する選択ジェスチャーを検出させるインストラクションと、
前記選択ジェスチャーに応答して、前記インスタントメッセージ会話のリストの表示を前記特定のインスタントメッセージ会話の表示により置き換えさせるインストラクションであって、この特定のインスタントメッセージ会話は、前記ポータブル電子装置のユーザと1人の他者との間で交換された時間順の一組のインスタントメッセージを含む、インストラクションと、
前記特定のインスタントメッセージ会話のインスタントメッセージを表示しながら、前記タッチスクリーンディスプレイとの第2のユーザ接触の実質的な垂直移動を含む第2のスクロールジェスチャーを検出させるインストラクションであって、前記第2のスクロールジェスチャーの検出は、前記タッチスクリーンディスプレイとの前記第2のユーザ接触があった水平位置とは実質的に独立したものである、インストラクションと、
前記第2のスクロールジェスチャーに応答して、前記特定のインスタントメッセージ会話に含まれるインスタントメッセージの表示を、前記第2のスクロールジェスチャーの方向に従ってスクロールさせるインストラクションと、
を含み、
さらに、前記ポータブル電子装置に対して、
前記ユーザにより前記1人の他者に送られたインスタントメッセージについては、前記タッチスクリーンディスプレイの第1の側部にアラインさせて表示させ、前記1人の他者から前記ユーザに送られたインスタントメッセージについては、前記タッチスクリーンディスプレイの反対側の側部にアラインさせて表示させるインストラクションを含むことを特徴とする記憶媒体。
一つまたは複数のプログラムを記憶するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記一つまたは複数のプログラムは、タッチスクリーンディスプレイを伴うポータブル電子装置により実行されたときに、当該ポータブル電子装置に対して、
インスタントメッセージ会話のリストを前記タッチスクリーンディスプレイ上に表示させるインストラクションであって、前記インスタントメッセージ会話の夫々は、前記ポータブル電子装置のユーザとそのインスタントメッセージ会話の他者との間で交わされた1組のインスタントメッセージを含む、インストラクションと、
前記インスタントメッセージ会話のリストを表示しながら第1のスクロールジェスチャーを検出させるインストラクションであって、前記第1のスクロールジェスチャーは、前記タッチスクリーンディスプレイとの第1のユーザ接触の実質的な垂直移動を含むスクロールジェスチャーである、インストラクションと、
前記第1のスクロールジェスチャーに対して、前記インスタントメッセージ会話のリストを前記第1のスクロールジェスチャーの方向に従ってスクロールすることにより、応答させるインストラクションであって、前記第1のスクロールジェスチャーは、前記タッチスクリーンディスプレイとの前記第1のユーザ接触があった水平位置と実質的に独立している、インストラクションと、
前記インスタントメッセージ会話のリスト内のある特定のインスタントメッセージ会話を選択する選択ジェスチャーを検出させるインストラクションと、
前記選択ジェスチャーに応答して、前記インスタントメッセージ会話のリストの表示を前記特定のインスタントメッセージ会話の表示により置き換えさせるインストラクションであって、この特定のインスタントメッセージ会話は、前記ポータブル電子装置のユーザと1人の他者との間で交換された時間順の一組のインスタントメッセージを含む、インストラクションと、
前記特定のインスタントメッセージ会話のインスタントメッセージを表示しながら、前記タッチスクリーンディスプレイとの第2のユーザ接触の実質的な垂直移動を含む第2のスクロールジェスチャーを検出させるインストラクションであって、前記第2のスクロールジェスチャーの検出は、前記タッチスクリーンディスプレイとの前記第2のユーザ接触があった水平位置とは実質的に独立したものである、インストラクションと、
前記第2のスクロールジェスチャーに応答して、前記特定のインスタントメッセージ会話に含まれるインスタントメッセージの表示を、前記第2のスクロールジェスチャーの方向に従ってスクロールさせるインストラクションと、
を含み、
さらに、前記ポータブル電子装置に対して、
前記ユーザから前記1人の他者に新たに送られたインスタントメッセージの、前記タッチスクリーンディスプレイ上での、メッセージ構成領域からメッセージ表示領域への移動を可視的にアニメ化させるインストラクションを含むことを特徴とする記憶媒体。
一つまたは複数のプログラムを記憶するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記一つまたは複数のプログラムは、タッチスクリーンディスプレイを伴うポータブル電子装置により実行されたときに、当該ポータブル電子装置に対して、
インスタントメッセージ会話のリストを前記タッチスクリーンディスプレイ上に表示させるインストラクションであって、前記インスタントメッセージ会話の夫々は、前記ポータブル電子装置のユーザとそのインスタントメッセージ会話の他者との間で交わされた1組のインスタントメッセージを含む、インストラクションと、
前記インスタントメッセージ会話のリストを表示しながら第1のスクロールジェスチャーを検出させるインストラクションであって、前記第1のスクロールジェスチャーは、前記タッチスクリーンディスプレイとの第1のユーザ接触の実質的な垂直移動を含むスクロールジェスチャーである、インストラクションと、
前記第1のスクロールジェスチャーに対して、前記インスタントメッセージ会話のリストを前記第1のスクロールジェスチャーの方向に従ってスクロールすることにより、応答させるインストラクションであって、前記第1のスクロールジェスチャーは、前記タッチスクリーンディスプレイとの前記第1のユーザ接触があった水平位置と実質的に独立している、インストラクションと、
前記インスタントメッセージ会話のリスト内のある特定のインスタントメッセージ会話を選択する選択ジェスチャーを検出させるインストラクションと、
前記選択ジェスチャーに応答して、前記インスタントメッセージ会話のリストの表示を前記特定のインスタントメッセージ会話の表示により置き換えさせるインストラクションであって、この特定のインスタントメッセージ会話は、前記ポータブル電子装置のユーザと1人の他者との間で交換された時間順の一組のインスタントメッセージを含む、インストラクションと、
前記特定のインスタントメッセージ会話のインスタントメッセージを表示しながら、前記タッチスクリーンディスプレイとの第2のユーザ接触の実質的な垂直移動を含む第2のスクロールジェスチャーを検出させるインストラクションであって、前記第2のスクロールジェスチャーの検出は、前記タッチスクリーンディスプレイとの前記第2のユーザ接触があった水平位置とは実質的に独立したものである、インストラクションと、
前記第2のスクロールジェスチャーに応答して、前記特定のインスタントメッセージ会話に含まれるインスタントメッセージの表示を、前記第2のスクロールジェスチャーの方向に従ってスクロールさせるインストラクションと、
を含み、
さらに、前記ポータブル電子装置に対して、
前記インスタントメッセージ会話のリストを表示している間に、
前記タッチスクリーンディスプレイ内に編集アイコンを表示させ、
前記編集アイコンの選択の検知に応答して、リスト表示された各々の会話に夫々隣接させて消去アイコンを表示させ、前記編集アイコンを完了アイコンで置き換えさせ
前記消去アイコンの1つの選択を検出に応じて、前記選択された消去アイコンに隣接する前記会話に隣接させて確認アイコンを表示させ、
前記確認アイコンの選択の検出に応じて、前記選択された消去アイコンに隣接する前記確認アイコンを消去させる、
インストラクションをさらに含むことを特徴とする記憶媒体。
【発明を実施するための形態】
【0026】
添付図面に示された実施形態を以下に詳細に説明する。以下の詳細な説明において、本
発明を完全に理解するために多数の特定の細部について述べる。しかしながら、当業者で
あれば、本発明は、これらの特定の細部を伴わずに実施できることが明らかであろう。そ
の他の点で、これら実施形態の観点を不必要に不明瞭にしないために、良く知られた方法
、手順、コンポーネント、回路及びネットワークは、詳細に説明しない。
【0027】
ポータブル電子装置、このような装置のためのユーザインターフェイス、及びこのよう
な装置を使用するための関連プロセスの実施形態について説明する。ある実施形態では、
装置は、PDA及び/又は音楽プレーヤファンクションのような他のファンクションも含
む移動電話のようなポータブル通信装置である。
【0028】
ユーザインターフェイスは、タッチスクリーン、又はタッチスクリーン上に表示される
バーチャルクリックホイールに加えて、物理的なクリックホイールを含むことができる。
クリックホイールとは、ホイールの角度変位又は装置のユーザによるホイールとの接触点
に基づいて、ナビゲーションコマンドを与えることのできるユーザインターフェイス装置
である。又、クリックホイールは、例えば、装置のユーザがホイールの少なくとも一部分
又はホイールの中心を押し下げたときに、1つ以上のアイテムの選択に対応するユーザコ
マンドを与えるように使用することもできる。或いは又、タッチスクリーン面上のクリッ
クホイール映像との接触を遮断すると、選択に対応するユーザコマンドを指示することが
できる。簡単化のために、以下の説明において、タッチスクリーンを含むポータブルマル
チファンクション装置は、一実施形態として使用される。しかしながら、ユーザインター
フェイス及びそれに関連するプロセスの幾つかは、物理的クリックホイール、物理的キー
ボード、マウス、及び/又はジョイスティックのような1つ以上の他の物理的ユーザイン
ターフェイス装置を含む、パーソナルコンピュータ及びラップトップコンピュータのよう
な他の装置にも適用できることを理解されたい。
【0029】
インスタントメッセージングに加えて、この装置は、種々の他のアプリケーション、例
えば、電話アプリケーション、ビデオ会議アプリケーション、e−メールアプリケーショ
ン、ブログアプリケーション、デジタルカメラアプリケーション、デジタルビデオカメラ
アプリケーション、ウェブブラウジングアプリケーション、デジタル音楽プレーヤアプリ
ケーション、及び/又はデジタルビデオプレーヤアプリケーションをサポートする。
【0030】
装置において実行することのできる種々のアプリケーションは、少なくとも1つの共通
の物理的ユーザインターフェイス装置、例えば、タッチスクリーンを使用することができ
る。タッチスクリーンの1つ以上のファンクション、及び装置に表示される対応する情報
は、アプリケーションごとに及び/又は各アプリケーション内で調整し及び/又は変更す
ることができる。このように、装置の共通の物理的アーキテクチャー(タッチスクリーン
のような)は、直感的及び透過的なユーザインターフェイスで種々のアプリケーションを
サポートすることができる。
【0031】
ユーザインターフェイスは、1つ以上のソフトキーボード実施形態を含むことができる
。ソフトキーボード実施形態は、参考として内容をここに援用する2006年7月24日
に出願された“Keyboards For Portable Electronic Devices”と題する米国特許出願第
11/459,606号、及び2006年7月24日に出願された“Touch Screen Keybo
ards For Portable Electronic Devices”と題する第11/459,615号に説明され
たように、キーボードの表示アイコン上に標準(QWERTY)及び/又は非標準構成の
記号を含むことができる。キーボード実施形態は、タイプライターの場合のような既存の
物理的キーボードにおけるキーの数に対して減少された数のアイコン(又はソフトキー)
を含むことができる。これは、ユーザがキーボードにおいて1つ以上のアイコン、ひいて
は、1つ以上の対応する記号を容易に選択できるようにする。キーボードの実施形態は、
適応式とすることができる。例えば、表示されるアイコンは、1つ以上のアイコン及び/
又は1つ以上の対応する記号を選択する等のユーザのアクションに基づいて変更すること
ができる。ポータブル電子装置における1つ以上のアプリケーションは、共通の及び/又
は異なるキーボード実施形態を使用することができる。従って、使用するキーボード実施
形態は、少なくとも幾つかのアプリケーションに対して仕立てることができる。ある実施
形態では、1つ以上のキーボード実施形態を各ユーザに対して仕立てることができる。例
えば、各ユーザのワード使用履歴(辞書、スラング、個々の使用)に基づく。キーボード
実施形態の幾つかは、1つ以上のアイコン、従って、ソフトキーボード実施形態を使用す
るときには1つ以上の記号、を選択するときのユーザエラーの確率を減少するように調整
できる。
【0032】
ここで、装置の実施形態に注意を向ける。
図1は、ある実施形態に基づくタッチ感知デ
ィスプレイ112を伴うポータブル電子装置100を示すブロック図である。タッチ感知
ディスプレイ112は、便宜上「タッチスクリーン」とも称される。この装置100は、
メモリ102(1つ以上のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含む)と、メモリコン
トローラ122と、1つ以上の処理ユニット(CPU)120と、周辺インターフェイス
118と、RF回路108と、オーディオ回路110と、スピーカ111と、マイクロホ
ン113と、入力/出力(I/O)サブシステム106と、他の入力又は制御装置116
と、外部ポート124と、を含むことができる。更に、装置100は、1つ以上の光学的
センサ164を含むこともできる。これらのコンポーネントは、1つ以上の通信バス又は
信号ライン103を経て通信することができる。
【0033】
装置100は、ポータブル電子装置100の一例に過ぎず、又、装置100は、図示さ
れた以上の又はそれ以下のコンポーネントを有してもよく、2つ以上のコンポーネントを
組み合わせてもよく、或いは異なる構成又は配置のコンポーネントを有してもよいことが
明らかである。
図1に示す種々のコンポーネントは、1つ以上の信号処理及び/又は特定
用途向け集積回路を含めて、ハードウェア、ソフトウェア、又はその両方の組合せで実施
されてもよい。
【0034】
メモリ102は、高速ランダムアクセスメモリを含み、又、不揮発性メモリ、例えば、
1つ以上の磁気ディスク記憶装置、フラッシュメモリ装置、又は他の不揮発性ソリッドス
テートメモリ装置を含んでもよい。装置100の他のコンポーネント、例えば、CPU1
20及び周辺インターフェイス118によるメモリ102へのアクセスは、メモリコント
ローラ122によって制御することができる。
【0035】
周辺インターフェイス118は、装置の入力及び出力周辺機器をCPU120及びメモ
リ102に結合する。1つ以上のプロセッサ120は、メモリ102に記憶された種々の
ソフトウェアプログラム及び/又はインストラクションセットを走らせ或いは実行して、
装置100の種々のファンクションを遂行し、データを処理する。
【0036】
ある実施形態では、周辺インターフェイス118、CPU120、及びメモリコントロ
ーラ122は、チップ104のような単一チップにおいて実施されてもよい。幾つかの他
の実施形態では、それらは、個別のチップにおいて実施されてもよい。
【0037】
RF(高周波)回路108は、電磁信号とも称されるRF信号を受信し送信する。RF
回路108は、電気信号と電磁信号との間で変換を行い、電磁信号を経て通信ネットワー
ク及び他の通信装置と通信する。RF回路108は、これらのファンクションを遂行する
ための良く知られた回路を含むことができ、アンテナシステムや、RFトランシーバーや
、1つ以上の増幅器や、チューナや、1つ以上の発振器や、デジタル信号プロセッサや、
CODECチップセットや、加入者アイデンティティモジュール(SIM)カードや、メ
モリ、等を含むが、これらに限定されない。RF回路108は、ネットワーク、例えば、
ワールドワイドウェブ(WWW)とも称されるインターネットや、イントラネット及び/
又はワイヤレスネットワーク、例えば、セルラー電話ネットワーク、ワイヤレスローカル
エリアネットワーク(LAN)及び/又はメトロポリタンエリアネットワーク(MAN)
や、他の装置とワイヤレス通信により通信することができる。ワイヤレス通信は、複数の
通信規格、プロトコル、及びテクノロジーのいずれかを使用することができ、これらは、
グローバルシステム・フォー・モバイルコミュニケーション(GSM(登録商標))や、エンハンスト
データGSM(登録商標)エンビロンメント(EDGE)や、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)や、ワイドバンドコード分割多重アクセス(W−CDMA)や、コード分割多重アクセス(CDMA)や、時分割多重アクセス(TDMA)や、ブルーツースや、ワイヤレスフィデリティ(Wi−Fi)(例えば、IEEE802.11a、IEEE802.11b、IEEE802.11g、及び/又はIEEE802.11n)や、ボイスオ
ーバーインターネットプロトコル(VoIP)や、Wi−MAXや、e−メール用のプロ
トコル(例えば、インターネットメッセージアクセスプロトコル(IMAP)及び/又は
ポストオフィスプロトコル(POP))や、インスタントメッセージング(例えば、エク
ステンシブル・メッセージング・アンド・プレゼンス・プロトコル(XMPP)、セッシ
ョン・イニシエーション・プロトコル・フォー・インスタントメッセージング・アンド・
プレゼンス・レバレッジ・エクステンションズ(SIMPLE)、及び/又はインスタン
トメッセージング・アンド・プレゼンスサービス(IMPS))や、及び/又はショート
メッセージングサービス(SMS)や、本願の出願日にはまだ開発されていない通信プロ
トコルを含む他の適当な通信プロトコルを含むが、これらに限定されない。
【0038】
オーディオ回路110、スピーカ111及びマイクロホン113は、ユーザと装置10
0との間のオーディオインターフェイスをなす。オーディオ回路110は、周辺インター
フェイス118からオーディオデータを受け取り、そのオーディオデータを電気信号に変
換し、そしてその電気信号をスピーカ111へ送出する。スピーカ111は、電気信号を
人間が聞き取れる音波へ変換する。又、オーディオ回路110は、音波からマイクロホン
113により変換された電気信号も受け取る。オーディオ回路110は、電気信号をオー
ディオデータへ変換し、そしてそのオーディオデータを処理のために周辺装置118へ送
出する。オーディオデータは、周辺インターフェイス118により、メモリ102及び/
又はRF回路108から検索され及び/又はそこに送出されてもよい。ある実施形態では
、オーディオ回路110は、ヘッドセットジャック(図示せず)も含む。ヘッドセットジ
ャックは、オーディオ回路110と、取り外し可能なオーディオ入力/出力周辺機器、例
えば、出力専用のヘッドホン、或いは出力(例えば、片耳又は両耳用のヘッドホン)及び
入力(例えば、マイクロホン)の両方を伴うヘッドセットとの間のインターフェイスをな
す。
【0039】
I/Oサブシステム106は、装置100の入力/出力周辺機器、例えば、ディスプレ
イシステム112及び他の入力/制御装置116を周辺インターフェイス118に結合す
る。I/Oサブシステム106は、他の入力又は制御装置のためのディスプレイコントロ
ーラ156及び1つ以上の入力コントローラ160を含むことができる。1つ以上の入力
コントローラ160は、他の入力又は制御装置116との間で電気信号を送信/受信する
。他の入力/制御装置116は、物理的なボタン(例えば、プッシュボタン、ロッカーボ
タン、等)、ダイヤル、スライダースイッチ、ジョイスティック、クリックホイール、等
を含むことができる。幾つかの別の実施形態では、入力コントローラ160(1つ又は複
数)は、次のうちのどれかに接続されてもよい(又はどれにも接続されなくてもよい)。
即ち、キーボード、赤外線ポート、USBポート、及びマウスのようなポインタ装置。1
つ以上のボタン(例えば、
図2の208)は、スピーカ111及び/又はマイクロホン1
13の音量制御のためのアップ/ダウンボタンを含んでもよい。1つ以上のボタンは、プ
ッシュボタン(例えば、
図2の206)を含んでもよい。プッシュボタンを素早く押すと
、タッチスクリーン112のロックを外すことができるか、又はタッチスクリーン上のジ
ェスチャーを使用して装置をアンロックするプロセスを開始することができ、これは、参
考としてここに援用する(2005年12月23日に出願された“Unlocking a Device b
y Performing Gestures on an Unlock Image”と題する)米国特許出願第11/322,
549号に説明されている。プッシュボタン(例えば、206)を長く押すと、装置10
0への電力をオン又はオフにすることができる。ユーザは、1つ以上のボタンのファンク
ションをカスタマイズすることもできる。タッチスクリーン112は、バーチャル又はソ
フトボタン及び1つ以上のソフトキーボードを実施するのに使用される。
【0040】
タッチ感知タッチスクリーン112は、装置とユーザとの間の入力インターフェイス及
び出力インターフェイスをなす。ディスプレイコントローラ156は、タッチスクリーン
112との間で電気信号を送信及び/又は受信する。タッチスクリーン112は、ユーザ
に視覚出力を表示する。この視覚出力は、グラフィック、テキスト、アイコン、ビデオ、
及びその組み合わせ(「グラフィック」と総称する)を含むことができる。ある実施形態
では、視覚出力の幾つか又は全部が、ユーザインターフェイスオブジェクトに対応しても
よく、その更なる詳細は、以下に述べる。
【0041】
タッチスクリーン112は、触覚及び/又は触感接触に基づくユーザからの入力を受け
容れるタッチ感知面、センサ、又はセンサのセットである。タッチスクリーン112及び
ディスプレイコントローラ156は(メモリ102における関連モジュール、及び/又は
インストラクションのセットと共に)、タッチスクリーン112上の接触(及び接触の移
動又は遮断)を検出し、そしてその検出された接触を、タッチスクリーン上に表示される
ユーザインターフェイスオブジェクト(例えば、1つ以上のソフトキー、アイコン、ウェ
ブページ又は映像)との相互作用へと変換する。ここに例示する実施形態では、タッチス
クリーン112とユーザとの間の接触点は、ユーザの指に対応する。
【0042】
タッチスクリーン112は、LCD(液晶ディスプレイ)技術又はLPD(発光ポリマ
ーディスプレイ)技術を使用できるが、他の実施形態では他のディスプレイ技術を使用し
てもよい。タッチスクリーン112及びディスプレイコントローラ156は、現在知られ
ているか又は今後開発される複数のタッチ感知技術のいずれかを使用して、接触及びその
移動又は遮断を検出することができ、このタッチ感知技術は、容量性、抵抗性、赤外線、
及び表面音波技術、並びにタッチスクリーン112との1つ以上の接触点を決定するため
の他の接近センサアレー又は他の素子を含むが、これらに限定されない。タッチスクリー
ン112の幾つかの実施形態におけるタッチ感知ディスプレイは、参考として各々ここに
援用する米国特許第6,323,846号(ウェスターマン氏等)、第6,570,55
7号(ウェスターマン氏等)、及び/又は第6,677,932号(ウェスターマン氏)
、及び/又は米国特許公告第2002/0015024A1号に説明されたマルチタッチ
感知タブレットと同様のものでよい。しかしながら、タッチスクリーン112は、ポータ
ブル装置100からの視覚出力を表示するが、そのタッチ感知タブレットは、視覚出力を
与えない。タッチスクリーン112は、100dpiを越える解像度をもつことができる
。ここに例示する実施形態では、ディスプレイシステムのタッチスクリーンは、約168
dpiの解像度を有する。ユーザは、適当なオブジェクト又は付属物、例えば、スタイラ
ス、指、等を使用してタッチスクリーン112と接触することができる。ある実施形態で
は、ユーザインターフェイスは、主として指に基づく接触及びジェスチャーで機能するよ
うに設計され、これは、タッチスクリーンにおける指の接触面積が大きいために、スタイ
ラスに基づく入力よりも精度がかなり低い。ある実施形態では、装置が、指に基づくおお
よその入力を、ユーザが希望するアクションを遂行するための正確なポインタ/カーソル
位置又はコマンドへと変換する。
【0043】
タッチスクリーン112のある実施形態におけるタッチ感知ディスプレイは、次の特許
出願に説明されている。(1)2006年5月2日に出願された“Multipoint Touch Sur
face Controller”と題する米国特許出願第11/381,313号、(2)2004年
5月6日に出願された“Multipoint Touch screen”と題する米国特許出願第10/84
0,862号、(3)2004年7月30日に出願された“Gestures For Touch Sensiti
ve Input Devices”と題する米国特許出願第10/903,964号、(4)2005年
1月31日に出願された“Gestures For Touch Sensitive Input Devices”と題する米国
特許出願第11/048,264号、(5)2005年1月18日に出願された“Mode-B
ased Graphical User Interfaces For Touch Sensitive Input Devices”と題する米国特
許出願第11/038,590号、(6)2005年9月16日に出願された“Virtual
Input Device Placement On A Touch Screen User Interface”と題する米国特許出願第
11/228,758号、(7)2005年9月16日に出願された“Operation Of A C
omputer With A Touch Screen Interface”と題する米国特許出願第11/228,70
0号、(8)2005年9月16日に出願された“Activating Virtual Keys Of A Touch
-Screen Virtual Keyboard”と題する米国特許出願第11/228,737号、及び(9
)2006年3月3日に出願された“Multi-Functional Hand-Held Device”と題する米
国特許出願第11/367,749号。これらの出願は、全て、参考としてここに援用す
る。
【0044】
ある実施形態では、タッチスクリーンに加えて、装置100は、特定のファンクション
をアクチベート又はデアクチベートするためのタッチパッド(図示せず)を含むことがで
きる。ある実施形態では、タッチパッドは、タッチスクリーンとは異なり、視覚出力を表
示しない装置のタッチ感知エリアである。タッチパッドは、タッチスクリーン112とは
個別のタッチ感知面でもよいし、又はタッチスクリーンにより形成されたタッチ感知面の
延長部でもよい。
【0045】
ある実施形態では、装置100は、入力制御装置116として物理的又はバーチャルク
リックホイールを含むことができる。ユーザは、クリックホイールを回転することにより
、又はクリックホイールとの接触点を移動することにより(例えば、接触点の移動量を、
クリックホイールの中心点に対するその角度変位で測定する場合)、タッチスクリーン1
12に表示される1つ以上のグラフィックオブジェクト(以下、アイコンと称する)の中
をナビゲートすることができ且つそれらと対話することができる。又、クリックホイール
は、表示されたアイコンの1つ以上を選択するのに使用することもできる。例えば、ユー
ザは、クリックホイールの少なくとも一部分又はそれに関連したボタンを押し下げること
ができる。クリックホイールを経てユーザにより与えられるユーザコマンド及びナビゲー
ションコマンドは、入力コントローラ160、並びにメモリ102における1つ以上のモ
ジュール及び/又はインストラクションセットにより処理することができる。バーチャル
クリックホイールの場合、クリックホイール及びクリックホイールコントローラは、各々
、タッチスクリーン112の一部分及びディスプレイコントローラ156でよい。又、バ
ーチャルクリックホイールの場合、クリックホイールは、装置とのユーザ対話に応答して
タッチスクリーンディスプレイ上に現れたり消えたりする不透明又は半透明なオブジェク
トでよい。ある実施形態では、バーチャルクリックホイールは、ポータブルマルチファン
クション装置のタッチスクリーン上に表示され、タッチスクリーンとのユーザ接触により
動作される。
【0046】
又、装置100は、種々のコンポーネントに通電するための電源システム162も備え
ている。この電源システム162は、電力管理システムと、1つ以上の電源(例えば、バ
ッテリ、交流(AC))と、再充電システムと、停電検出回路と、電力コンバータ又はイ
ンバータと、電力状態インジケータ(例えば、発光ダイオード(LED))と、ポータブ
ル電子装置における電力の発生、管理及び配電に関連した他のコンポーネントとを含むこ
とができる。
【0047】
又、装置100は、1つ以上の光学的センサ164も含むことができる。
図1は、I/
Oサブシステム106内の光学的センサコントローラ158に結合された光学的センサを
示す。光学的センサ164は、電荷結合装置(CCD)又は相補的金属酸化物半導体(C
MOS)ホトトランジスタを含むことができる。光学的センサ164は、周囲から1つ以
上のレンズを通して投射された光を受け、そしてその光を、映像を表すデータへと変換す
る。像形成モジュール143に関連して、光学的センサ164は、静止映像又はビデオを
捕獲することもできる。ある実施形態では、装置前面のタッチスクリーンディスプレイ1
12とは反対の装置100の背面に光学センサが配置され、タッチスクリーンディスプレ
イは、静止映像及び/又はビデオ映像取得のためのビューファインダとして使用すること
ができる。ある実施形態では、装置の前面に光学的センサを配置して、ビデオ会議のため
のユーザの映像を得る一方、ユーザは、他のビデオ会議参加者をタッチスクリーンディス
プレイに見ることができる。ある実施形態では、光学的センサ164の位置をユーザが切
り換え(例えば、装置ハウジング内でレンズ及びセンサを回転することにより)、単一の
光学的センサ164を、タッチスクリーンディスプレイと共に、ビデオ会議と、静止映像
及び/又はビデオ映像取得との両方に使用することができる。
【0048】
又、装置100は、1つ以上の接近センサ166を含むこともできる。
図1は、周辺イ
ンターフェイス118に結合された接近センサ166を示している。或いは又、接近セン
サ166は、I/Oサブシステム106の入力コントローラ160に結合されてもよい。
接近センサ166は、参考としてここに援用する2005年9月30日に出願された“Pr
oximity Detector In Handheld Devices”と題する米国特許出願第11/241,839
号、及び2005年9月30日に出願された“Proximity Detector In Handheld Devices
”と題する米国特許出願第11/240,788号に説明されたように動作することがで
きる。ある実施形態では、接近センサは、マルチファンクション装置がユーザの耳の付近
に配置されたときに(例えば、ユーザが電話コールをなすときに)タッチスクリーン11
2をターンオフし、ディスエイブルする。ある実施形態では、装置がロック状態にあると
きに不必要なバッテリの消耗を防止するために、接近センサは、装置がユーザのポケット
、ハンドバック又は他の暗いエリアに入れられたときにスクリーンをオフに保持する。
【0049】
又、装置100は、1つ以上の加速度計168を含むこともできる。
図1は、周辺イン
ターフェイス118に結合された加速度計168を示す。或いは又、加速度計168は、
I/Oサブシステム106の入力コントローラ160に結合することができる。加速度計
168は、“Acceleration-based Theft Detection System for Portable Electronic De
vices”と題する米国特許公告第20050190059号、及び“Methods And Apparat
us For Operating A Portable Device Based On An Accelerometer”と題する米国特許公
告第20060017692号に説明されたように動作することができ、これらは、両方
とも、参考としてここに援用する。ある実施形態では、1つ以上の加速度計から受け取っ
たデータの分析に基づいて情報がタッチスクリーンディスプレイに肖像ビュー又は風景ビ
ューで表示される。
【0050】
ある実施形態では、メモリ102に記憶されるソフトウェアコンポーネントは、オペレ
ーティングシステム126と、通信モジュール(又はインストラクションのセット)12
8と、接触/運動モジュール(又はインストラクションのセット)130と、グラフィッ
クモジュール(又はインストラクションのセット)132と、テキスト入力モジュール(
又はインストラクションのセット)134と、グローバルポジショニングシステム(GP
S)モジュール(又はインストラクションのセット)135と、アプリケーション(又は
インストラクションのセット)136と、を含むことができる。
【0051】
オペレーティングシステム126(例えば、ダーウイン(Darwin)、RTXC、LINU
X(登録商標)、UNIX(登録商標)、OS X、WINDOWS(登録商標)、又は埋め込まれたオペレーティングシステム
、例えば、VxWorks)は、一般的なシステムタスク(例えば、メモリの管理、記憶
装置の制御、電源の管理、等)を制御し及び管理するための種々のソフトウェアコンポー
ネント及び/又はドライバを備え、そして種々のハードウェアコンポーネントとソフトウ
ェアコンポーネントとの間の通信を容易にする。
【0052】
通信モジュール128は、1つ以上の外部ポート124を経て他の装置との通信を容易
にし、又、RF回路108及び/又は外部ポート124により受け取られたデータを取り
扱うための種々のソフトウェアコンポーネントも備えている。外部ポート124(例えば
、ユニバーサルシリアルバス(USB)、ファイアワイヤ(FIREWIRE)、等)は、他の装置
へ直結するか、又はネットワーク(例えば、インターネット、ワイヤレスLAN、等)を
経て間接的に結合するようにされる。ある実施形態では、外部ポートは、iPod(アッ
プルコンピュータ社の商標)装置に使用される30ピンコネクタと同じであるか又は同様
であるか及び/又はそれに適合できるマルチピン(例えば、30ピン)コネクタである。
【0053】
接触/運動モジュール130は、タッチスクリーン112(ディスプレイコントローラ
156に関連した)及び他のタッチ感知装置(例えば、タッチパッド又は物理的なクリッ
クホイール)との接触を検出することができる。接触/運動モジュール130は、接触の
検出に関連した種々の動作、例えば、接触が生じたかどうか決定し、接触の移動があるか
どうか決定すると共にタッチスクリーン112にわたって移動を追跡し、及び接触が遮断
したかどうか(即ち、接触が止んだかどうか)決定する、等の動作を遂行するための種々
のソフトウェアコンポーネントを備えている。接触点の移動を決定することは、接触点の
スピード(大きさ)、速度(大きさ及び方向)、及び/又は加速度(大きさの変化及び/
又は方向)を決定することを含む。これらの動作は、単一の接触(例えば、1本の指の接
触)又は複数の同時接触(例えば、「マルチタッチ」/複数本の指の接触)に適用するこ
とができる。ある実施形態では、接触/運動モジュール130及びディスプレイコントロ
ーラ156は、タッチパッド上の接触も検出する。ある実施形態では、接触/運動モジュ
ール130及びコントローラ160は、クリックホイール上の接触を検出する。
【0054】
グラフィックモジュール132は、表示されるグラフィックの強度を変化させるコンポ
ーネントを含めて、タッチスクリーン112上にグラフィックをレンダリングし表示する
ための種々の既知のソフトウェアコンポーネントを備えている。ここで使用する「グラフ
ィック」という語は、これに限定されないが、テキスト、ウェブページ、アイコン(ソフ
トキーを含むユーザインターフェイスオブジェクトのような)、デジタル映像、ビデオ、
アニメーション、等を含めて、ユーザに表示できるいかなるオブジェクトも含む。
【0055】
グラフィックモジュール132のコンポーネントでよいテキスト入力モジュール134
は、種々のアプリケーション(例えば、連絡先137、e−メール140、IM141、
ブログ142、ブラウザ147、及びテキスト入力を必要とする他のアプリケーション)
においてテキストを入力するためのソフトキーボードを与える。
【0056】
GPSモジュール135は、装置の位置を決定し、そしてこの情報を種々のアプリケー
ションに使用するべく与える(例えば、位置に基づくダイヤル動作に使用するために電話
138へ、ピクチャー/ビデオメタデータとしてカメラ143及び/又はブロガー142
へ、そして天気ウィジェット、地方のイエローページウィジェット及びマップ/ナビゲー
ションウィジェットのような位置に基づくサービスを提供するアプリケーションへ)。
【0057】
アプリケーション136は、次のモジュール(又はインストラクションのセット)或い
はそのサブセット又はスーパーセットを含むことができる。
●連絡先モジュール137(時々アドレス帳又は連絡先リストとも称される)、
●電話モジュール138、
●ビデオ会議モジュール139、
●e−メールクライアントモジュール140、
●インスタントメッセージング(IM)モジュール141、
●ブログモジュール142、
●静止映像及び/又はビデオ映像のためのカメラモジュール143、
●映像管理モジュール144、
●ビデオプレーヤモジュール145、
●音楽プレーヤモジュール146、
●ブラウザモジュール147、
●カレンダーモジュール148、
●天気ウィジェット149−1、株ウィジェット149−2、計算器ウィジェット14
9−3、アラームクロックウィジェット149−4、辞書ウィジェット149−5、及び
ユーザにより得られる他のウィジェット、並びにユーザ生成ウィジェット149−6を含
むことのできるウィジェットモジュール149、
●ユーザ生成ウィジェット149−6を形成するためのウィジェットクリエータモジュ
ール150、及び/又は
●サーチモジュール151。
【0058】
メモリ102に記憶できる他のアプリケーション136は、例えば、メモパッド及び他
のワード処理アプリケーション、JAVA(登録商標)イネーブルアプリケーション、暗号化、デジタ
ル権利の管理、音声認識、及び音声複製を含む。
【0059】
RF回路108、タッチスクリーン112、ディスプレイコントローラ156、接触モ
ジュール130、グラフィックモジュール132、及びテキスト入力モジュール134に
関連して、インスタントメッセージングモジュール141は、インスタントメッセージに
対応するキャラクタのシーケンスを入力し、既に入力されたキャラクタを変更し、各イン
スタントメッセージを送信し(例えば、電話ベースのインスタントメッセージのためのシ
ョートメッセージサービス(SMS)又はマルチメディアメッセージサービス(MMS)
プロトコルを使用するか、或いはインターネットベースのインスタントメッセージのため
のXMPP、SIMPLE又はIMPSを使用して)、インスタントメッセージを受信し
、そしてポータブル装置100のユーザと他の各個人との間で交換されるメッセージを含
むIM変換を見るために使用することができる。ある実施形態では、送信及び/又は受信
されるインスタントメッセージは、MMS及び/又はエンハンストメッセージングサービ
ス(EMS)でサポートされるグラフィック、写真、オーディオファイル、ビデオファイ
ル及び/又は他のアタッチメントを含むことができる。ここで使用する「インスタントメ
ッセージング」という語は、電話ベースのメッセージ(例えば、SMS又はMMSを使用
して送信されるメッセージ)及びインターネットベースのメッセージ(例えば、XMPP
、SIMPLE又はIMPSを使用して送信されるメッセージ)の両方を指す。インスタ
ントメッセージングモジュール141を使用するユーザインターフェイス及び関連プロセ
スの実施形態を以下に詳細に説明する。
【0060】
上述したモジュール及びアプリケーション(インスタントメッセージングモジュール1
41を含む)は、上述した1つ以上のファンクションを遂行するためのインストラクショ
ンのセットに対応することに注意されたい。これらのモジュール(即ち、インストラクシ
ョンのセット)は、個別のソフトウェアプログラム、手順又はモジュールとして実施され
る必要はなく、従って、種々の実施形態では、これらモジュールの種々のサブセットを組
み合わせるか、さもなければ、アレンジし直すことができる。ある実施形態では、メモリ
102は、上述したモジュール及びデータ構造体のサブセットを記憶することができる。
更に、メモリ102は、上述されない付加的なモジュール及びデータ構造体を記憶するこ
ともできる。
【0061】
ある実施形態では、装置100は、装置におけるファンクションの規定のセットの動作
がタッチスクリーン112及び/又はタッチパッドを通して排他的に実行される装置であ
る。タッチスクリーン及び/又はタッチパッドを、装置100を動作するための一次入力
/制御装置として使用することにより、装置100における物理的入力/制御装置(プッ
シュボタン、ダイヤル、等)の数を減少することができる。
【0062】
タッチスクリーン及び/又はタッチパッドを通して排他的に遂行できるファンクション
の規定のセットは、ユーザインターフェイス間のナビゲーションを含む。ある実施形態で
は、タッチパッドは、ユーザがタッチすると、装置100を、装置100上に表示できる
ユーザインターフェイスからのメイン、ホーム又はルートメニューへとナビゲートする。
このような実施形態では、タッチパッドは、「メニューボタン」と称することができる。
他の実施形態では、メニューボタンは、タッチパッドに代わって、物理的なプッシュボタ
ン又は他の物理的な入力/制御装置でもよい。
【0063】
図2は、ある実施形態に基づくタッチスクリーン112を有するポータブル電子装置1
00を示す。タッチスクリーンは、1つ以上のグラフィックを表示することができる。こ
の実施形態、及び以下に述べる他の実施形態では、ユーザは、例えば、1本以上の指20
2(図中には正しいスケールで描かれていない)又はスタイラス(図示せず)でグラフィ
ックに接触又はタッチすることにより1つ以上のグラフィックを選択することができる。
ある実施形態では、ユーザが1つ以上のグラフィックとの接触を遮断したときに1つ以上
のグラフィックの選択が生じる。ある実施形態では、接触は、1回以上タップ(tap)する
こと、1回以上スワイプ(swipe)すること(左から右へ、右から左へ、上方及び/又は下
方へ)、及び/又は装置100と接触させた指をローリング(rolling)すること(左から
右へ、右から左へ、上方及び/又は下方へ)、等のジェスチャーを含むことができる。あ
る実施形態では、グラフィックとの偶発的な接触でグラフィックが選択されることはない
。例えば、アプリケーションアイコン上を拭うスワイプジェスチャーは、選択に対応する
ジェスチャーがタップであるときには、対応するアプリケーションを選択できない。換言
すれば、ポータブル電子装置100は、そのときどのアプリケーション又はモジュールが
使用されるか考えた後に、ジェスチャーの意味を解釈し、それに応じて作用する。
【0064】
又、装置100は、「ホーム(home)」又はメニューボタン204のような1つ以上の物
理的ボタンを含むこともできる。上述したように、メニューボタン204は、装置100
において実行できるアプリケーションセット内の任意のアプリケーション136へナビゲ
ートするのに使用できる。或いは又、ある実施形態では、メニューボタンは、タッチスク
リーン112のGUIにおけるソフトキーとして実施される。
【0065】
一実施形態では、装置100は、タッチスクリーン112と、メニューボタン204と
、装置を電源オン/オフすると共に装置をロックするためのプッシュボタン206と、音
量調整ボタン(1つ又は複数)208とを備えている。プッシュボタン206は、このボ
タンを押して規定の時間インターバル中このボタンを押圧状態に保持することにより装置
の電源をオン/オフにし、このボタンを押して規定の時間インターバルが経過する前にこ
のボタンを解除することにより装置をロックし、及び/又は装置をアンロックするか又は
アンロックプロセスを開始するために、使用することができる。別の実施形態では、装置
100は、マイクロホン113を通して幾つかのファンクションをアクチベート又はデア
クチベートするために言葉による入力も受け容れることができる。
【0066】
ポータブル電子装置100において実施できるユーザインターフェイス(UI)及び関
連プロセスの実施形態について以下に説明する。
【0067】
図3は、ある実施形態に基づきポータブル電子装置をアンロックするためのユーザイン
ターフェイスを例示する。ある実施形態では、ユーザインターフェイス300は、次のエ
レメント、或いはそのサブセット又はスーパーセットを含む。
●装置をアンロックするための指ジェスチャーで移動されるアンロック映像302、
●アンロックジェスチャーに対して視覚キューを与える矢印304、
●アンロックジェスチャーに対して付加的なキューを与えるチャンネル306、
●時刻308、
●曜日310、
●日付312、及び
●壁紙映像314。
【0068】
ある実施形態では、この装置は、それがユーザインターフェイスロック状態にある間に
タッチ感知ディスプレイとの接触(例えば、ユーザの指がアンロック映像302又はその
付近に接触する)を検出する。装置は、この接触に基づいてアンロック映像302を移動
する。装置は、検出された接触が、チャンネル306を横切ってアンロック映像を移動す
るような規定のジェスチャーに対応する場合は、ユーザインターフェイスアンロック状態
へと移行する。逆に、装置は、検出された接触が規定のジェスチャーに対応しない場合に
は、ユーザインターフェイスロック状態を維持する。上述したように、タッチスクリーン
上でのジェスチャーを使用して装置をアンロックするプロセスは、参考としてここに援用
する2005年12月23日に出願された“Unlocking a Device by Performing Gesture
on an Unlock Image”と題する米国特許出願第11/322,549号に説明されてい
る。
【0069】
図4は、ある実施形態に基づくポータブル電子装置におけるアプリケーションのメニュ
ーのためのユーザインターフェイスを例示する。ある実施形態では、ユーザインターフェ
イス400は、次のエレメント或いはそのサブセット又はスーパーセットを含む。
●ワイヤレス通信のための信号強度インジケータ402、
●時刻404、
●バッテリ状態インジケータ406、
●次のような頻繁に使用されるアプリケーションに対するアイコンを伴うトレー408
、
○電話138、
○読まれないe−メールの数のインジケータ410を含んでもよいe−メールクライ
アント140、
○ブラウザ147、
○音楽プレーヤ146、及び
●次のような他のアプリケーションに対するアイコン、
○IM141、
○映像管理144、
○カメラ143、
○ビデオプレーヤ145、
○天気149−1、
○株149−2、
○ブログ142、
○カレンダー148、
○計算器149−3、
○アラームクロック149−4、
○辞書149−5、及び
○ユーザ生成ウィジェット149−6。
【0070】
ある実施形態では、UI400は、全ての利用可能なアプリケーション136を1つの
スクリーン上に表示し、アプリケーションのリストを(例えば、スクロールバーにより)
スクロールする必要がないようにする。ある実施形態では、アプリケーションの数が増加
するにつれて、アプリケーションに対応するアイコンのサイズを減少させて、全てのアプ
リケーションを、スクロールせずに、単一のスクリーン上に表示できるようにする。ある
実施形態では、1つのスクリーン上に全てのアプリケーションをもたせると共に、メニュ
ーボタンをもたせることで、ユーザは、(例えば、アプリケーションに対応するアイコン
におけるタップ又は他の指ジェスチャーにより)メニューボタン204をアクチベートし
、次いで、希望のアプリケーションをアクチベートするというせいぜい2つの入力で、希
望のアプリケーションにアクセスすることができる。
【0071】
ある実施形態では、UI400は、ウィジェットベースのアプリケーション及び非ウィ
ジェットベースのアプリケーションの両方への一体的なアクセスを与える。ある実施形態
では、ユーザが生成したかどうかに関わらず、全てのウィジェットがUI400に表示さ
れる。他の実施形態では、ユーザ生成ウィジェット149−6のアイコンをアクチベート
すると、そのユーザ生成ウィジェット又はそのユーザ生成ウィジェットに対応するアイコ
ンを含む別のUI(図示せず)を導くことができる。
【0072】
ある実施形態では、ユーザは、例えば、参考としてここに援用する2006年7月24
日に出願された“Portable Electronic Device With Interface Reconfiguration Mode”
と題する米国特許出願第11/459,602号に説明されたプロセスを使用して、UI
400においてアイコンをアレンジし直すことができる。例えば、ユーザは、指ジェスチ
ャーを使用して、アプリケーションアイコンをトレー408へ及びトレー408から移動
することができる。
【0073】
ある実施形態では、UI400は、参考としてここに援用する2005年12月23日
に出願された“Account Information Display For Portable Communication Device”と
題する米国特許出願第11/322,552号に説明されたように、装置の使用に関連し
たアカウント(例えば、セルラー電話アカウント)に対する更新されたアカウント使用メ
トリックを表示するゲージ(図示せず)を備えている。
【0074】
図5は、ある実施形態に基づきポータブル電子装置にインスタントメッセージ会話をリ
ストするためのユーザインターフェイスを例示する図である。インスタントメッセージ会
話は、ポータブル電子装置のユーザと、1人以上の他の個人との間で交換されるメッセー
ジのセットを含む。ある実施形態では、ユーザインターフェイス500は、次のエレメン
ト或いはそのサブセット又はスーパーセットを含む。
●上述した402、404及び406、
●「インスタントメッセージ」又は他の同様のラベル502、
●ユーザがインスタントメッセージ会話をした個人の名前504(例えば、Jane Doe
504−1)、又は対応する個人の名前が得られない場合には電話番号(例えば、408-12
3-4567 504−3)、
●会話における最後のメッセージ又はその一部分のテキスト506(最後のメッセージ
とは、ユーザにより送信され又は受信された最後のものであることに注意されたい)、
●会話における最後のメッセージの日付508及び/又は時刻、
●アクチベートされたときに(例えば、アイコンを指でタップすることにより)、それ
に対応する会話のためのUI(例えば、Jane Doe 504−1については
図6A)への移
行を開始する選択アイコン510、
●アクチベートされたときに(例えば、アイコンを指でタップすることにより)、会話
を削除するためのUI(例えば、
図7)への移行を開始する編集アイコン512、
●アクチベートされたときに(例えば、アイコンを指でタップすることにより)、ユー
ザ連絡先リスト(例えば、
図8A)への移行を開始するメッセージ生成アイコン514、
及び
●インスタントメッセージ会話のリストのどの部分が表示されるかユーザが理解するの
を助ける垂直バー516。
【0075】
図10は、ある実施形態に基づきポータブル電子装置のタッチスクリーンにインスタン
トメッセージ会話のリストを表示するプロセスを示すフローチャートである。指ジェスチ
ャーを検出すると(1002)(例えば、
図4のIMアイコン141における指タップ4
12)、IMモジュール141は、IM会話のセットを識別し(1004)、そしてそれ
らをタッチスクリーン上に表示する(1006)。既存の会話を編集するか又は新たな会
話を開始できるようにするために、ポータブル装置は、編集アイコン512及び生成メッ
セージアイコン514をタッチスクリーンに各々表示することができる(1008)。ポ
ータブル装置は、タッチスクリーンとのユーザ接触を監視し、それに応じてアクションを
行う(1010)。
【0076】
図5に示すように、会話のリストは、時間順に表示することができる。“Jane Doe”と
の会話は、この例では、2006年1月29日と仮定される今日508−1発生された少
なくとも1つのメッセージを含む唯一の会話であるために、最上部にある。ある実施形態
では、会話は、各会話における最新のメッセージのタイムスタンプにより順序付けされる
。ある実施形態では、ユーザによりチェックされていない少なくとも1つのメッセージを
含む会話は、タッチスクリーンにおいてハイライト状態にされる。例えば、リストにおけ
る第3の会話は、電話番号408-123-4567の個人により送信された最近のメッセージをユー
ザがチェックしていないことを示唆するために太字キャラクタを使用して表示される。
【0077】
ある実施形態では、インスタントメッセージ会話に関連した名前504は、そのインス
タントメッセージ会話により使用される電話番号を含むユーザの連絡先リスト137内の
エントリーを見つけることにより決定される。このようなエントリーが見つからない場合
には、電話番号のみが表示される(例えば、504−3)。ある実施形態では、他の個人
が2つ以上の異なる電話番号からメッセージを送信する場合に、使用する全ての電話番号
がユーザの連絡先リスト137内の同じエントリー(即ち、他の個人に対するエントリー
)において見つかる場合には個人の名前を含む同じ会話にメッセージが現れる。ある実施
形態では、会話は、他の個人に関連した電話番号及び/又はe−メールアドレスから送信
されたメッセージを含む。ある実施形態では、他の個人により送信されるメッセージは、
他の個人に関連した第1アドレスから送信される第1メッセージと、その第1アドレスと
は異なる他の個人に関連した第2アドレスから送信される第2メッセージとを含む。ある
実施形態では、第1アドレスは電話番号であり、第2アドレスはe−メールアドレスであ
る。ある実施形態では、第1及び第2アドレスが2つの異なる電話番号である。ある実施
形態では、第1及び第2アドレスが2つの異なるe−メールアドレスである。
【0078】
他の実施形態では、他の個人が、2つ以上の異なる電話番号からメッセージを送信する
場合に、メッセージが、異なる番号に対応する異なる会話に現れる。電話番号又は他の識
別子は、これらの会話を互いに区別するために個人の名前の次に表示される。
【0079】
ある実施形態では、インスタントメッセージ会話の名前フィールドは、その会話にメッ
セージの受信者及び/又は送信者として参加する複数の当事者の名前又は他の識別子を含
む。全ての名前を表示するための余地がない場合には、名前の選択されたサブセットが、
終わりに“...”のような記号を伴って表示され、これは、より多くの当事者が会話に
存在することを指示する。デフォールトにより、ポータブル電子装置のユーザによるメッ
セージは、会話の全当事者へ送信される。簡単化のために、ここに述べるIM会話の以下
の実施形態は、ユーザ及び別の当事者の、2人の当事者しか含まない。しかし、当業者で
あれば、本発明について述べる方法は、3人以上の当事者を含むIM会話にも適用できる
ことが明らかであろう。
【0080】
インスタントメッセージを「会話」(装置のユーザと各個人又は電話番号との間で交換
されるインスタントメッセージ)へと自動的にビン処理(binning)することで、ユーザが
複数の当事者とのインスタントメッセージ交換を実行し、追跡することが容易にされる。
以下に述べるように、ユーザは、他の当事者により送信された最後のメッセージを見るこ
とができるだけでなく、ユーザと他の当事者との間で交換された古いメッセージを参観す
ることもできる。
【0081】
ある実施形態では、垂直バー516は、タッチスクリーンディスプレイ又はその付近で
オブジェクトが検出された(例えば、インスタントメッセージ会話のリスト上のどこかで
指タッチが検出された)後に、一時的に表示される。ある実施形態では、垂直バー516
は、リストの表示部分の頂部の垂直位置が、リストの表示部分のリスト内垂直位置に対応
している。ある実施形態では、垂直バー516は、垂直長さが、表示されるリストの部分
に対応している。ある実施形態では、IM会話の全リストをタッチスクリーン112に同
時に表示できる場合には、垂直バー516が表示されない。ある実施形態では、IM会話
の全リストをタッチスクリーン112に同時に表示できる場合には、垂直バー516が、
リスト表示エリアの長さに対応する長さで表示される(例えば、
図5に示すように)。
【0082】
上述したように、ポータブル装置は、会話リストとのユーザ接触を監視する(1010
)。ユーザがタッチスクリーン上で自分の指又はスタイラスを実質的に垂直方向にスワイ
プするときに(1012)、このユーザ接触をスクロールジェスチャーとして解釈するこ
とができる。ある実施形態では、スクロールジェスチャーは、タッチスクリーンディスプ
レイとのユーザ接触の水平位置とは独立している。ある実施形態では、スクロールジェス
チャーは、タッチスクリーンディスプレイとのユーザ接触の水平位置とは実質的に独立し
ている(例えば、タッチスクリーンディスプレイの1つ以上の側部領域は、他のファンク
ション、例えば、スクロールジェスチャーに利用できないアイコン、ソフトキー又はアプ
リケーションナビゲーションファンクションに対応するファンクションに予約されてもよ
い)。従って、ポータブル電子装置は、会話リストをスクロールし、会話リストの異なる
部分を表示する(1020)。
【0083】
図5に示したように、会話リストは、スクロールジェスチャー516に一致する方向に
移動する。スクロールジェスチャーが下方(又は上方)である場合には、会話リストも、
下方(又は上方)に移動する。会話リストを下方にスクロールすると、典型的に、第1エ
ントリー(例えば、Jane Doe504−1)に到達するまで、リストをリスト内のより早期
のエントリーへとスクロールする。しかし、ユーザがIM会話をあまり多くもたない場合
には、ポータブル電子装置は、会話リスト全体を表示することができ、スクロールジェス
チャーは、効果がない。
【0084】
ユーザが自分の指又はスタイラスを使用して編集アイコン512をタップする場合には
(1018)、ポータブル電子装置は、会話リストUIを、ユーザが会話を編集できるよ
うにする新たなUIに置き換える。会話編集特徴の詳細な説明は、
図7及び16を参照し
て以下に述べる。
【0085】
同様に、ユーザがメッセージ生成アイコン514をタップする場合には(1019)、
ポータブル電子装置は、会話リストUIを、ユーザが新たなインスタントメッセージ、ひ
いては、新たな会話を生成できるようにする新たなUIに置き換える。この特徴のより詳
細な説明は、
図8A−8B、9及び19を参照して以下に述べる。
【0086】
ユーザがリスト内の特定の会話をタップする場合には(1014)、ポータブル電子装
置は、そのタップを、ユーザがユーザ選択会話に関連したメッセージをチェックしようと
することを指示するジェスチャーとして解釈する。従って、ポータブル電子装置は、
図5
に示す会話リストUIを、
図6Aに示す会話UIに置き換える。
【0087】
図6Aないし6Kは、ある実施形態に基づきインスタントメッセージのテキストを入力
するためのユーザインターフェイスを例示する。
【0088】
ある実施形態では、ユーザインターフェイス600A(
図6A)は、次のエレメント、
或いはそのサブセット又はスーパーセットを含む。
●上述した402、404及び406、
●インスタントメッセージ会話に使用される電話番号に対応する名前504(又は名前
が得られない場合には電話番号それ自体)、
●アクチベートされたときに(例えば、アイコンを指でタップすることにより)、イン
スタントメッセージ会話をリストするUI(例えば、UI500)への移行を開始するイ
ンスタントメッセージアイコン602、
●典型的にUI600Aの片側に沿って整然とリストされた他の当事者からのインスタ
ントメッセージ604、
●会話におけるメッセージの前後の相互作用を示すために典型的にUI600Aの反対
側に沿って整然とリストされた他の当事者へのインスタントメッセージ606、
●インスタントメッセージの少なくとも幾つかに対するタイムスタンプ608、
●テキストエントリーボックス612、
●アクチベートされたときに(例えば、アイコンを指でタップすることにより)、他の
当事者(例えば、Jane Doe 504−1)へのテキストボックス612内のメッセージの
送信を開始する送信アイコン614、
●ボックス612にテキストを入力するための文字キーボード616、
●アクチベートされたときに(例えば、アイコンを指でタップすることにより)、異な
るキーボード(例えば、624、
図6C)の表示を開始する別のキーボードセレクタアイ
コン618、
●アクチベートされたときに(例えば、アイコンを指でタップすることにより)、他の
当事者(例えば、Jane Doe 504−1)へのテキストボックス612内のメッセージの
送信を開始する送信アイコン620、
●アクチベートされたときに(例えば、アイコンを指でタップすることにより)、文字
キーボード616で選択された次の文字を大文字にするシフトキー628、及び
●IM会話におけるインスタントメッセージのリストのどの部分が表示されるかユーザ
が理解するのを助ける垂直バー630。
【0089】
図11は、ある実施形態に基づきポータブル電子装置のタッチスクリーンとの規定のユ
ーザ接触を検出する際にユーザ選択インスタントメッセージ会話を表示するためのプロセ
スを示すフローチャートである。この例では、Jane Doeとの会話における指ジェスチャー
518(
図5)に応答して、Jane Doeとの会話が表示される。
【0090】
Jane Doeとの会話のユーザ選択を検出すると(1102)、IMモジュール141は、
会話に関連したインスタントメッセージ604及び606のセットを識別し(1104)
、そしてタッチスクリーンのメッセージ表示領域にインスタントメッセージを時間順に表
示する(1106)。既存の会話を見ているユーザは、他の個人への新たなインスタント
メッセージをコンポーズしたくなることがあるので、ポータブル電子装置は、タッチスク
リーン上にメッセージコンポーズ領域も表示する(1108)。ある実施形態では、メッ
セージコンポーズ領域は、ユーザにより入力されたキャラクタを表示するテキストボック
ス612と、送信メッセージアイコン614と、文字キーボード616と、キーボードセ
レクタアイコン618とを含む。ポータブル電子装置は、タッチスクリーンとのユーザ接
触を監視し、そしてそれに応じて応答する(1110)。
【0091】
ある実施形態では、ポータブル電子装置は、装置のユーザが別のアプリケーションを使
用し、例えば、ブラウザ147を使用してウェブページをブラウジングするか又は音楽プ
レーヤ146を使用して音楽を聴く間に、インスタントメッセージを受信する。この場合
に、装置は、タッチスクリーン112において進行中のアプリケーションのユーザインタ
ーフェイスを新たなユーザインターフェイスに置き換えるか、又は進行中のアプリケーシ
ョンに対するユーザインターフェイスの上に新たなユーザインターフェイスを重畳するこ
とができる。
図21は、ある実施形態に基づき新たなインスタントメッセージに対してユ
ーザにアラートするためのユーザインターフェイスを例示する。このユーザインターフェ
イスは、進行中のアプリケーションを中止又は終了してもよいし、しなくてもよい。例え
ば、ユーザは、この新たなユーザインターフェイスがタッチスクリーン112に現れたと
きに音楽をまだ聞くことができる。これは、ユーザがその後にIMモジュール141をア
クチベートするように選択し、そして新たなメッセージに応答する場合でも、言えること
である。
【0092】
ある実施形態では、新たなユーザインターフェイス(例えば、UI2100、
図21)
は、次のエレメント或いはそのサブセット又はスーパーセットを含む。
●到来するインスタントメッセージの電話番号とユーザ連絡先137における電話番号
との一致をとることで決定できるインスタントメッセージ送信者の名前(例えば、Jane D
oe)2102、
●新たに受信されたインスタントメッセージ又はその一部分2104(例えば、“Do U
want 2...”、
●第1のアクションアイコン2106、例えば、“Ignore(無視)”、及び
●第2のアクションアイコン2108、例えば、“View(ビュー)”。
“Ignore”アイコン2106をユーザが選択すると、進行中アプリケーションのユーザイ
ンターフェイスを回復し、そしてユーザは、到来するメッセージにより中断されたオペレ
ーションを再開することができる。“View”アイコン2108をユーザが選択すると、ユ
ーザインターフェイス500をバイパスし、新たなインスタントメッセージを含むユーザ
インターフェイス600Aへユーザを直接もっていく。次いで、ユーザは、以下に述べる
ように、メッセージに関連したオペレーションを遂行することができる。
【0093】
ある実施形態では、ポータブル電子装置は、それがロックモードにある間にインスタン
トメッセージを受信することができる。この場合に、装置は、ユーザインターフェイス3
00における新たなメッセージの到着を指示する視覚アラートを含み、及び/又は装置の
スピーカ111を通して聴覚アラートを発生することができる。装置のユーザが視覚及び
/又は聴覚アラートに応答して装置のタッチスクリーン112をアンロックする場合には
、ユーザは、タッチスクリーン上でユーザインターフェイス600Aを見ることができる
(ユーザインターフェイス400ではない)。
【0094】
図6Aに示すように、Jane Doeからのインスタントメッセージ604は、最も最近のメ
ッセージ(例えば、604−2)を最下部に向けた状態で、メッセージ表示領域の左側に
表示することができる。ユーザによってJane Doeに送信されるメッセージは、表示領域の
反対側にある。メッセージの相対的な垂直位置は、それらのメッセージが装置のユーザと
Jane Doeとの間で交換された順序に対応する。選択されたタイムスタンプ608は、更に
、これらのメッセージが交換されたときを指示する。ある実施形態では、タイムスタンプ
は、それに関連するメッセージの付近に表示される。メッセージ表示領域が、現在、各メ
ッセージのタイムスタンプを表示するに充分な余地をメッセージ表示領域に有していない
場合には、装置は、メッセージのサブセットに対するタイムスタンプ、例えば、メッセー
ジ604−1に対応するタイムスタンプ608−1をメッセージ領域の最上部に表示する
と共に、メッセージ606−2に対応するタイムスタンプ608−2をメッセージ領域の
最下部に表示するように選択できる。ある実施形態では、装置は、例えば、2つのメッセ
ージ間の時間ギャップが規定のスレッシュホールドより高い場合には、メッセージに対す
るより多くのタイムスタンプを中間部に表示することができる。インスタントメッセージ
から、ユーザは、会話の話題を容易に捕獲することができる。もし必要であれば、ユーザ
は、メッセージ表示領域にスクロールジェスチャー610を適用することにより(111
2)、ディスプレイ上に現在ない他の古いメッセージをブラウズすることができる。それ
に応答して、ポータブル電子装置は、メッセージ会話のセットをスクロールする(112
4)。ある実施形態では、スクロールジェスチャーは、タッチスクリーンディスプレイと
のユーザ接触の水平位置とは独立している。ある実施形態では、スクロールジェスチャー
は、上述したように、タッチスクリーンディスプレイとのユーザ接触の水平位置とは実質
的に独立している。
【0095】
ある実施形態では、装置は、例えば、アンダーライン、異なるフォントサイズ又はスタ
イル、及び/又はカラーを使用して、到来するメッセージ及び出て行くメッセージのある
部分をハイライト状態にする。典型的に、ハイライト状態の部分は、電話番号、URL、
株チッカー、又は連絡先名のような特殊な含蓄を有すると思われる。これらのハイライト
状態のメッセージ部分は、ユーザ選択可能である。例えば、メッセージ604−2のハイ
ライト状態の部分“apple.com”においてユーザが指でジェスチャーすると、ブラウザ1
47がアクチベートされ、ウェブサイトwww.apple.comのホームページへもっていく。同
様に、電話番号においてユーザが指でジェスチャーすると、電話138がアクチベートさ
れ、その電話番号へのコールを開始する。
【0096】
ある実施形態では、垂直方向下方のスクロールジェスチャーは、会話を下方にスクロー
ルし、これにより、会話の、より古いメッセージを示す。ある実施形態では、垂直方向上
方のスクロールジェスチャーは、会話を上方にスクロールし、これにより、会話の、より
新しい、より最近のメッセージを示す。ある実施形態では、上述したように、会話におけ
る最後のメッセージ(例えば、606−2)が、インスタントメッセージ会話500のリ
ストに表示される(例えば、506−1)。
【0097】
ある実施形態では、垂直バー630は、タッチスクリーンディスプレイ又はその付近で
オブジェクトが検出された(例えば、インスタントメッセージのリストのどこかで指タッ
チが検出された)後に一時的に表示される。ある実施形態では、垂直バー630は、リス
トの表示部分の頂部の垂直位置が、リストの表示部分のリスト内垂直位置に対応している
。ある実施形態では、垂直バー630は、垂直長さが、表示されるリストの部分に対応し
ている。例えば、
図6Aにおいて、垂直バー630の垂直位置は、メッセージのリストの
底部(最新のメッセージに対応する)が表示されていることを指示し、又、垂直バー63
0の垂直長さは、会話におけるメッセージのほぼ半分が表示されていることを指示する。
【0098】
キーボードの異なる文字キーにおけるユーザの指ジェスチャーに応答して(1114)
、新たなインスタントメッセージがテキストボックス612にコンポーズされる。このコ
ンポーズプロセスの説明は、
図12を参照して以下に述べる。ある実施形態では、
図6A
のキーボード616は、タッチスクリーンのサイズが限定されているために、26個の英
文字しか有していない。数字、句読点及び他の特殊な記号のようなキャラクタを入力する
ために、ユーザは、キーボードセレクタアイコン618上でタップし(1120)及び/
又はシフトキーアイコン628上でタップして(1116)、付加的なキーボードをもっ
てくるか、又は既存のキーボードを異なる表示モードに切り換える(例えば、大文字/小
文字から小文字/大文字へ)ことが必要になる。これらプロセスの詳細な説明は、
図13
及び14を参照して、各々、以下に述べる。新たなメッセージを完成した後に、ユーザは
、送信メッセージアイコン614又は620をタップし、メッセージを会話の他の参加者
へ送信する(1118)。送信プロセスの更に詳細な説明は、
図15を参照して以下に述
べる。
【0099】
図12は、ある実施形態に基づき、ユーザが入力したキャラクタ及びワード示唆がもし
あれば、それを表示するためのプロセスを示すフローチャートである。文字キーのユーザ
選択を検出すると(1202)、ポータブル電子装置は、ユーザが選択した文字をテキス
トボックス612に表示する(1204)。新たなメッセージをコンポーズするプロセス
を促進するために、ポータブル電子装置は、ユーザ入力に基づいてワード示唆を提示でき
るかどうか決定する(1206)。これを行うために、ポータブル電子装置は、言語に基
づくアルゴリズム(例えば、参考としてここに全体を援用する2006年10月13日に
出願された“Method, System, and Graphical User Interface for Text Entry with Par
tial Word Display”と題する米国特許出願第11/549,624号に説明された)を
ユーザ入力に適用して、そのデータベースから1つ以上の関連ワードを表示することがで
きる(1208)。
【0100】
図6Bに示すように、ユーザインターフェイス600Bは、次のエレメント或いはその
サブセット又はスーパーセットを含む。
●上述した402、404、406、602、604、606、608、612、61
4、616、618、620、及び
●テキストボックス612においてユーザによりタイプされているワード断片を完了さ
せるために考えられるワードのリストを与えるワード示唆エリア622。
【0101】
この実施例では、ユーザ入力ストリング“vacat”に基づき、ポータブル電子装置は、
3つの考えられるワード“vacant”、“vacate”及び“vacation”をエリア622に表示
する。ユーザは、各ワードアイコンにおける指タップによりそれらのいずれかを選択する
ことができる。或いは又、ユーザは、自分の入力に厳密に一致するものにおいてタップす
ることにより全てのコンピュータ示唆ワードを無視することができる。ある実施形態では
、ポータブル電子装置は、ユーザ入力を新たなワードとしてそのデータベースにセーブす
る。その後、ユーザが同じストリング又はそのサブセットを入力すると、ポータブル電子
装置は、この新たなワードをワード示唆の1つとして表示することができる。ある実施形
態では、ワード示唆エリアは、テキストにおける規定の時間遅延(例えば、2−3秒)が
ユーザにより入力される後までUI600Bに現れない。ある実施形態では、ワード示唆
エリアは、使用されないか、又はユーザによりターンオフすることができる。
【0102】
ポータブル電子装置によって何も示唆されないか、又はオプションがターンオフされる
場合には、ポータブル電子装置は、タッチスクリーンとのユーザ接触の監視を再開し、そ
してそれに応じてアクションを行う(1210)。
【0103】
ワード示唆を与える付加的な説明は、参考としてここにその内容をそのまま援用する2
007年1月5日に出願された“Method, System, and Graphical User Interface for P
roviding Word Recommendations”と題する米国特許出願第11/620,642号に見
ることができる。
【0104】
上述したように、キーボード616は、ユーザが入力を希望する全てのキャラクタを含
まないことがある。付加的なキャラクタを導入するために種々の解決策が存在する。例え
ば、
図6Bに示すように、ユーザは、キーボード選択アイコン618をタップして、現在
文字キーボード616を、数字及び/又は句読点のようなキャラクタの異なるセットを含
む新たなキーボードに置き換えることができる。
【0105】
図13は、ある実施形態に基づきキーボード選択アイコンとのユーザ接触を検出する際
に各キーボードを表示するためのプロセスを示すフローチャートである。キーボードセレ
クタ618のユーザ選択に応答して(1302)、ポータブル電子装置は、どんな形式の
キーボードが要求されたかチェックする(1304)。要求されたキーボードの形式に基
づいて、ポータブル電子装置は、文字キーボードを表示する(1308)か、非文字キー
ボードを表示する(1306)。ある実施形態では、キーボードセレクタアイコン618
とのユーザ接触の意味は、キーボードの現在表示モードに依存する。要求されたキーボー
ドの表示に続いて、ポータブル電子装置は、タッチスクリーンとのユーザ接触の監視を再
開する(1310)。
【0106】
図6Cに示すように、
図6Bにおけるキーボードセレクタアイコン618に対するユー
ザ指ジェスチャーの後に、新たなユーザインターフェイス600Cが、タッチスクリーン
上に次のエレメント或いはサブセット又はスーパーセットでレンダリングされる。
●上述した402、404、406、602、604、606、608、612、61
4、620、及び622、
●主として、数字と句読点で形成され、頻繁に使用される句読点キー(例えば、ピリオ
ドキー631、コンマキー633、疑問符キー635、及び感嘆符キー637)が他のキ
ーより大きく作られている別のキーボード624、
●アクチベートされたときに(例えば、アイコンを指でタップすることにより)、文字
キーボード(例えば、616、
図6A)の表示を開始する文字キーボードセレクタアイコ
ン626、及び
●アクチベートされたときに(例えば、アイコンを指でタップすることにより)、更に
別のキーボード(例えば、639、
図6D)の表示を開始するシフトキー628。
【0107】
図6Bの非文字キーボードセレクタ618は、ここで、
図6Cの文字キーボードセレク
タ626と置き換えられることに注意されたい。ある実施形態では、ピリオドキー631
及びコンマキー633は、頻繁に使用されるピリオド及びコンマを入力するためにユーザ
の指を移動する必要のある距離を短縮するために、キーボードセレクタアイコン626の
付近に位置される。
【0108】
しかし、別のキーボード624は、全てを含まなくてもよい。例えば、“+”、“−”
、“*”又は“/”のような演算子はもたなくてもよい。キーボードセレクタ626に対
する指ジェスチャーは、新たなキーボードではなく、文字キーボード616に戻す。ある
実施形態では、ユーザは、別のマルチファンクションキー、例えば、シフトキー628を
タップし、付加的なキーボードをもってくることができる。
【0109】
ある実施形態では、キーボードセレクタアイコン(618、626)と同様に、シフト
キー628は、異なるコンテクストにおいて異なる意味を有する。
図14は、ある実施形
態に基づきシフトキー628との特定のユーザ接触の意味を解釈するプロセスを示すフロ
ーチャートである。ポータブル電子装置は、シフトキーのユーザ選択を検出する(140
2)。ポータブル電子装置は、どんなキーボードがタッチスクリーンに現在表示されてい
るかチェックする(1404)。現在のキーボードが文字キーボードである場合には、シ
フトキーに対する指ジェスチャーでポータブル電子装置をトリガーして、その後のユーザ
入力文字の表示モードを大文字から小文字へ又はそれとは逆に切り換える(1406)。
【0110】
図6Bへ戻ると、ある実施形態では、ポータブル電子装置は、デフォールトにより、第
1ワード“how”の第1文字“h”のみを大文字で表示する。ユーザは、同じ文章に別の大
文字を入力したい場合には、シフトキー628をタップすることができる。その結果、シ
フトキー628は、指ジェスチャーの後に視覚的に異なる仕方で(例えば、異なる色又は
陰影で)表示される。ある実施形態では、シフトキー628は、ユーザが次の文字を大文
字で入力した後に、小文字モードへ戻る。ユーザは、一連の大文字を入力したい場合は、
シフトキー628が新たな見掛けを有するまで、規定の延長時間中(例えば、1−3秒間
)、シフトキー628との指接触を維持することができる。他の実施形態では、シフトキ
ー628は、シフトキー628に対して別の指ジェスチャーが検出されるまで、その後の
全てのユーザ入力文字に対して大文字モードに留まる。
【0111】
図14に戻ると、シフトキー628とのユーザ接触は、現在キーボードが非文字キーボ
ード(例えば、
図6Cにおける別のキーボード624)である場合に、異なる意味を有す
る。キーボード624は、いずれのキャラクタも、2つの異なる表示モードを有していな
いので、ポータブル電子装置は、キーボード624を別の非文字キーボード639に置き
換え(1408)、次いで、タッチスクリーンとの次のユーザ接触を待機する(1410
)。
【0112】
図6Dは、対応するユーザインターフェイス600Dのスクリーンショットで、これは
、次のエレメント或いはそのサブセット又はスーパーセットを含む。
●上述した402、404、406、602、604、606、608、612、61
4、620、622、626、628、及び
●主として、記号と句読点で形成され、頻繁に使用される句読点キー(例えば、ピリオ
ドキー631、コンマキー633、疑問符キー635、及び感嘆符キー637)が他のキ
ーより大きく作られている更に別のキーボード639。
【0113】
キーボード624と同様に、キーボード639のいずれのキャラクタも、2つの異なる
表示モードを有していない。ある実施形態では、ユーザは、シフトキー628を再びタッ
プして、より多くの特殊なキャラクタ又は記号をもつより多くの別のキーボードをもって
くることができる。ある実施形態では、ユーザは、シフトキー628を再びタップして、
別のキーボード624へ戻ることができる。又、いつでも、ユーザは、キーボード選択ア
イコン626をタップすることにより、文字キーボードに戻るように切り換えることもで
きる。
【0114】
ソフトキーボードの選択についての付加的な説明は、参考としてここに内容をそのまま
援用する2006年10月26日に出願された“Method, System, and Graphical User I
nterface for Selecting a Soft Keyboard”と題する米国特許出願第11/553,43
1号に見ることができる。
【0115】
新たなメッセージを完成した後に、ユーザは、送信メッセージアイコン614又は62
0を(例えば、指ジェスチャーで)アクチベートすることにより、メッセージを送信する
。
図6Eは、このようなユーザインターフェイス600Eを示しており、これは、次のエ
レメント或いはそのサブセット又はスーパーセットを含む。
●上述した402、404、406、602、604、606、608、612、61
4、616、618、620、及び
●他の当事者に送信される新たなインスタントメッセージ6006−3。
【0116】
ある実施形態では、ユーザのこの指ジェスチャーは、テキストボックス612からメッ
セージ表示領域の側へ移動して、装置のユーザにより送信されたメッセージを示す新たな
メッセージのアニメーションをトリガーする。例えば、ユーザが送信キー(例えば、61
4又は620)をトリガーすると、テキストボックス612のテキストが、ボックスから
「飛び出す(pop)」か、又は他の仕方で出て来て、他の当事者へのユーザメッセージ60
6のストリングの一部分となる。
図6Eの黒い矢印は、引用吹き出し606−3のアニメ
化形成を示す。ある実施形態では、引用吹き出しのサイズは、メッセージのサイズと共に
増減する。ある実施形態では、メッセージが送信されるときに、ユーザに通知するために
、水滴音のような音も作られる。
【0117】
図15は、ある実施形態に基づき各受信者へインスタントメッセージを送信するプロセ
スを示すフローチャートである。送信メッセージアイコンのユーザ選択に応答して(15
02)、ポータブル電子装置は、テキストボックスにユーザ入力が存在するかどうかチェ
ックする(1504)。存在しなければ、送信アイコンにおけるユーザの指のジェスチャ
ーを単に無視するか、又はタッチスクリーンにエラーメッセージを表示することができる
(1508)。ある実施形態では、テキストボックスにユーザ入力が存在しない場合には
送信アイコン614の視覚的見掛けが変化される(例えば、薄暗くされる)。
【0118】
テキストボックスにユーザ入力が存在する場合には(1504、イエス)、ポータブル
電子装置は、任意であるが、ユーザ入力のスペルチェックを行うことができる(1506
)。スペルエラーがある場合には(1506、イエス)、ユーザが選択するためにタッチ
スクリーンにエラーメッセージ及び/又はワード示唆が表示される(1512)。スペル
エラーがない場合には、ポータブル電子装置は、メッセージを送信すると共に、テキスト
ボックスからメッセージ表示領域への新たなメッセージの移動をアニメ化することもでき
る(1514)。次いで、ポータブル電子装置は、タッチスクリーンとのユーザ接触を監
視する(1516)。
【0119】
ある実施形態では、キーボード616(
図6A、6B、6E−6K)、624(
図6C
)、及び/又は639(
図6D)のキーは、ユーザがタッチ/アクチベートしたときに、
希望のキーをアクチベートしたことをユーザが学習する上で助けとなるように、形状、陰
影及び/又は色を短時間変化させる。ある実施形態では、指のジェスチャーによるタッチ
スクリーン上でのキーのユーザ選択は、同じ目的で音を付随する。他の実施形態では、ユ
ーザによりどのキーが「押された」のか指示するために、異なる形式のキーストロークに
異なる音が関連付けられる。ある実施形態では、ユーザの指接触に対応する輪郭又は陰影
付けエリアが、ユーザのトレーニングを助けるために、キーボード上に示される。
【0120】
ある実施形態では、ユーザは、メッセージ表示領域における対応する引用吹き出しを指
でタップすることにより会話からインスタントメッセージを削除することができる。それ
に応答して、ポータブル電子装置は、吹き出しを灰色化し、タッチスクリーンに小さな窓
を飛び出させる。この小さな窓は、“Yes”アイコン及び“No”アイコンを含むことがで
きる。ユーザが“Yes”アイコンを指でタップすることによりメッセージ削除の判断を再
確認した場合に、ポータブル電子装置は、メッセージ表示領域から吹き出しを除去する。
しかし、ユーザが“No”アイコンを選択した場合には、引用吹き出しがその通常の見掛け
を再開する。
【0121】
ある実施形態では、ユーザインターフェイス600F(
図6F)は、次のエレメント或
いはそのサブセット又はそのスーパーセットを含む。
●上述した402、404、406、612、614、616、618、620、及び
628、
●アクチベートされたときに(例えば、フィールドを指でタップすることにより)、イ
ンスタントメッセージの受信者の電話番号(又は受信者がユーザの連絡先リストに既にあ
る場合には受信者の名前)を受け取って表示する受信者入力フィールド632、
●アクチベートされたときに(例えば、アイコンを指でタップすることにより)、スク
ロール可能な連絡先リスト(例えば、638、
図6G)の表示を開始する追加受信者アイ
コン634、及び
●アクチベートされたときに(例えば、アイコンを指でタップすることにより)、新た
なインスタントメッセージをキャンセルするキャンセルアイコン636。
【0122】
ある実施形態では、ユーザインターフェイス600G(
図6G)は、次のエレメント或
いはそのサブセット又はそのスーパーセットを含む。
●上述した402、404、406、612、614、616、618、620、62
8、632、634、及び636、
●受信者入力フィールド632の入力に一致する連絡先のスクロール可能なリスト63
8、及び
●受信者入力フィールド632の入力に一致する連絡先リスト内のどれほど多くのアイ
テムが表示されているかユーザが理解する上で助けとなる垂直バー640。
【0123】
ある実施形態では、リスト638は、受信者入力フィールド632の入力に一致する連
絡先を含む。例えば、文字“v”が入力された場合は、名前又は名字のいずれかが“v”
で始まる連絡先が示される。フィールド632に文字“va”が入力された場合は、連絡
先のリストは、名前又は名字のいずれかが“va”で始まる連絡先へと狭められ、等々と
なって、表示された連絡先の1つが選択される(例えば、リスト638の連絡先をタップ
することにより)まで行われる。
【0124】
ある実施形態では、ユーザは、リスト638を表示するエリアに垂直スワイプジェスチ
ャー642を適用することによりリスト638をスクロールすることができる。ある実施
形態では、垂直方向下向きのジェスチャーがリストを下方にスクロールし、又、垂直方向
上向きのジェスチャーがリストを上方にスクロールする。
【0125】
ある実施形態では、垂直バー640は、タッチスクリーンディスプレイ又はその付近で
オブジェクトが検出された(例えば、リスト638上のどこかで指タッチが検出された)
後に、一時的に表示される。ある実施形態では、垂直バー640は、リストの表示部分の
頂部の垂直位置が、リストの表示部分のリスト内垂直位置に対応している。ある実施形態
では、垂直バー640は、垂直長さが、表示されるリストの部分に対応している。
【0126】
ある実施形態では、ユーザインターフェイス600H(
図6H)及び600I(
図6I
)は、次のエレメント或いはそのサブセット又はそのスーパーセットを含む。
●上述した402、404、406、612、614、616、618、620、62
8、632、634、及び636、
●入力されているワードに隣接する示唆されたワード644、
●キーボード616のスペースバーにおける示唆されたワード、及び/又は
●挿入マーカー656(例えば、カーソル、挿入バー、挿入点、又はポインタ)。
【0127】
ある実施形態では、示唆されたワード644をアクチベートすると(例えば、示唆され
たワードを指でタップすることにより)、タイプされているワードがその示唆されたワー
ド644に置き換わる。ある実施形態では、示唆されたワード646をアクチベートする
と(例えば、スペースバーを指でタップすることにより)、タイプされているワードがそ
の示唆されたワード646に置き換わる。ある実施形態では、ユーザは、示唆されたワー
ド644及び/又は646が示されるかどうかセットすることができる(例えば、ユーザ
の好みをセットすることにより)。
【0128】
ある実施形態では、ユーザへフィードバックを与えるために、文字が選択されると、そ
れが短時間拡大される(例えば、
図6Hにおいて、“din”をタイプした後に“N”が
短時間拡大される)。
【0129】
ある実施形態では、ユーザインターフェイス600J(
図6J)及び600K(
図6K
)は、次のエレメント或いはそのサブセット又はそのスーパーセットを含む。
●上述した402、404、406、612、614、616、618、620、62
8、632、634、636、及び656、
●拡張挿入マーカー657(時々「挿入点拡大子」と称される)の位置をユーザが調整
する上で助けとなるグラフィックの拡張部分650、
●拡張挿入マーカー657、及び
●テキストの複数の行を含むインスタントメッセージのどの部分が表示されているか指
示する垂直バー658。
【0130】
ある実施形態では、挿入マーカー656又はその付近での指接触648−1は、挿入点
拡大子650及び拡張挿入マーカー657−1の表示を開始する。ある実施形態では、指
接触がタッチスクリーン上で移動されると(例えば、位置648−2へ)、拡張挿入マー
カーが対応的に移動する(例えば、657−2へ)と共に、挿入点拡大子650も対応的
に移動する。従って、挿入点拡大子650は、タッチスクリーン上の指入力を使用して、
カーソル又は他の挿入マーカーを位置付けるための効率的な仕方を与える。ある実施形態
では、拡大子650は、目に見える状態に留まり、タッチスクリーンとの連続的な接触が
維持される限り、位置付けし直すことができる(例えば、648−1から648−2へ、
更に、648−3へ)。
【0131】
ある実施形態では、ポータブル電子装置は、グラフィックを表示すると共に、挿入マー
カー(例えば、マーカー656、
図6I)を、タッチスクリーンディスプレイ(例えば、
図6I)のグラフィックにおける第1の位置に表示する。ある実施形態では、挿入マーカ
ー656は、カーソル、挿入バー、挿入点又はポインタである。ある実施形態では、グラ
フィックは、テキストを含む(例えば、ボックス612のテキスト、
図6I)。
【0132】
指接触(例えば、接触648−1、
図6I)がタッチスクリーンディスプレイで検出さ
れる。ある実施形態では、指接触の位置が挿入マーカーの位置に接近している。ある実施
形態では、指接触の位置が、テキスト入力エリア内のどこかである(例えば、ボックス6
12、
図6I)。
【0133】
検出された指接触に応答して、挿入マーカーがタッチスクリーンディスプレイ上で第1
のサイズ(例えば、マーカー656、
図6I)から第2のサイズ(例えば、マーカー65
7−1、
図6J)へ拡張され、又、タッチスクリーンディスプレイ上のグラフィックの一
部分(例えば、部分650−1、
図6J)が元のサイズから拡張サイズへと拡張される。
【0134】
ある実施形態では、拡張されるグラフィックの一部分は、挿入マーカー及び隣接グラフ
ィックを含む。ある実施形態では、挿入点及びグラフィックの一部分が拡張された後に、
挿入マーカー及び隣接グラフィックを元のサイズ及び拡張サイズで含むグラフィックが表
示される。
【0135】
指接触の移動(例えば、648−1から648−2へ、
図6J)がタッチスクリーンデ
ィスプレイ上で検出される。
【0136】
拡張挿入マーカーは、グラフィックにおける第1の位置(例えば、657−1、
図6J
)から第2の位置(例えば、657−2、
図6J)への指接触の検出された移動に基づい
て移動される。
【0137】
ある実施形態では、拡張されるグラフィックの一部分は、挿入マーカーが第1の位置か
ら第2の位置へ(例えば、650−1から650−2へ、
図6J)移動するときに変化す
る。ある実施形態では、拡張されるグラフィックの一部分は、規定の形状で表示される。
ある実施形態では、拡張されるグラフィックの一部分(例えば、650、
図6J)は、円
で表示される。ある実施形態では、拡張挿入マーカーが円内にある。
【0138】
ある実施形態では、指接触の検出された移動は、タッチスクリーンディスプレイ上の水
平成分と、タッチスクリーンディスプレイ上の垂直成分とを有する。ある実施形態では、
指接触の検出された移動に基づいて拡張挿入マーカー657を移動することは、指接触が
接触を遮断せずにテキストエントリーエリアの外部へ移動する場合、指接触の移動の水平
成分に基づいて拡張挿入マーカー及びグラフィックの拡張部分を移動することを含む。例
えば、
図6Iにおいて、指接触が648−2(テキストエントリーエリア612の内部)
から648−3(キーボードエリア内)へ移動する場合は、拡張挿入点657及びグラフ
ィックの拡張部分650が、648−2から648−3への移動の水平成分(図示せず)
に基づいてテキストエントリーエリアの下部に沿って水平に移動し得る。
【0139】
ある実施形態では、指接触の検出された移動に基づいて拡張挿入マーカーを移動するこ
とは、ソフトキーボードを使用して入力されたキャラクタを含むタッチスクリーンの第1
のエリア(例えば、テキストボックス612、
図6J)において拡張挿入マーカーを移動
することを含み、ここで、ソフトキーボードは、第1のエリアから離れたタッチスクリー
ンの第2のエリアに配置される(例えば、キーボード616、
図6I)。
【0140】
ある実施形態では、拡張挿入マーカーは、タッチスクリーンディスプレイとの指接触が
遮断された場合には、第2のサイズから第1のサイズへ収縮される(例えば、挿入マーカ
ー656、
図6K)。ある実施形態では、収縮することは、拡張挿入マーカー657のア
ニメーションが第2の位置おける挿入マーカー656へと収縮することを含む。
【0141】
ある実施形態では、グラフィックの拡張部分650は、タッチスクリーンディスプレイ
との指接触が所定時間中もはや検出されない場合に収縮される。
【0142】
タッチスクリーンディスプレイを伴うポータブル電子装置のグラフィックユーザインタ
ーフェイスは、挿入マーカー及びグラフィックを含む。タッチスクリーンディスプレイと
の指接触648を検出するのに応答して、挿入マーカーは、第1のサイズ656から第2
のサイズ657へ拡張され、そしてグラフィックの一部分が拡張される。タッチスクリー
ンディスプレイ上での指接触の移動を検出するのに応答して、グラフィックにおける第1
の位置657−1からグラフィックにおける第2の位置657−2への指接触の検出され
た移動に基づいて拡張挿入マーカーが移動される。
【0143】
図6Eを参照して上述したように、送信キー614をユーザが指で選択すると、テキス
トボックス612からメッセージ表示領域へ移動するメッセージのアニメーションをトリ
ガーする。ある実施形態では、メッセージを送信する前に、テキストが入力されるときに
テキストボックスのサイズが拡張する(例えば、
図6Hにおけるテキストの1行から
図6
Iにおけるテキストの2行へ)。ある実施形態では、テキストボックス612は、あまり
多くのテキスト行を有する場合には(短い垂直バー658で示される)、全メッセージを
表示するに充分な余地をもたない。複数行のメッセージを含む引用吹き出しがテキストボ
ックス612から出て来るときには、規定の条件を満足するまで(例えば、吹き出しが全
メッセージを含むに充分な余地を有し、及び/又は吹き出しのサイズが、会話における既
存のメッセージの数に基づいて装置により静的に又は動的に決定されたスレッシュホール
ドに到達する)、そのサイズを徐々に増大する。例えば、テキストボックスが、10行の
インスタントメッセージのうちの3行を示す場合には、引用吹き出しは、テキストボック
ス612からメッセージ表示領域へとメッセージを移動するアニメーションの間に、3行
の引用吹き出しから10行の引用吹き出しへと増大することができる。
【0144】
挿入マーカーの位置付けに関する更なる説明は、参考としてここに内容をそのまま援用
する2006年10月26日に出願された“Method, System, And Graphical User Inter
face For Positioning An Insertion Marker In A Touch Screen Display”と題する米国
特許出願第11/553,436号に見ることができる。
【0145】
会話から個々のメッセージを削除するのに加えて、
図5の編集アイコン512を経て全
会話を削除することができる。
図7は、ある実施形態に基づきインスタントメッセージ会
話を削除するためのユーザインターフェイスを例示する。ある実施形態では、ユーザイン
ターフェイス700は、次のエレメント或いはそのサブセット又はそのスーパーセットを
含む。
●上述した402、404、406、504、506、508、510、
●削除アイコン702、
●除去アイコン704、及び
●終了アイコン706。
【0146】
図16は、ある実施形態に基づきインスタントメッセージ会話のリストを編集のために
表示するプロセスを示すフローチャートである。編集アイコン512のユーザ選択を検出
すると(1602)、ポータブル電子装置は、削除アイコン702を各会話に関連付ける
(1604)(例えば、削除アイコン702が各会話の次に現れる)。更に、ポータブル
電子装置は、編集アイコン512を終了アイコン706に置き換え(1606)、そして
タッチスクリーンとのユーザ接触を監視する(1608)。
【0147】
ユーザが自分の指又はスタイラスをタッチスクリーン上で実質的に垂直方向にスワイプ
する場合には(1610)、ポータブル電子装置は、会話リストをスクロールする(16
16)。ユーザが(例えば、指ジェスチャーで)削除アイコンをアクチベートする場合に
は、ポータブル電子装置は、対応する会話に対する削除プロセスを続行する。例示的な会
話除去プロセスの詳細な説明は、
図17及び18を参照して以下に述べる。しかし、ユー
ザが終了アイコンにタッチする場合には、ポータブル電子装置は、タッチスクリーンから
全ての削除アイコン702を除去し、そして
図5に示すように会話リストUIに戻す。
【0148】
図17は、ある実施形態に基づきユーザが選択したインスタントメッセージ会話を編集
するプロセスを示すフローチャートである。会話に関連した削除アイコンのユーザ選択を
検出すると(1702)、ポータブル電子装置は、削除アイコンの見掛けを変化させる(
例えば、選択された削除アイコン702−4、
図7、を90度回転する)(1704)。
ポータブル電子装置は、確認アイコン(例えば、除去アイコン704)を選択された会話
に関連付ける(1706)。ある実施形態では、編集プロセス中に、せいぜい一度に1つ
の確認がタッチスクリーン上に表示される。タッチスクリーンとの次のユーザ接触に基づ
いて(1708)、ポータブル電子装置は、会話リストに対して異なるオペレーションを
遂行することができる。例えば、装置は、ユーザによるスクロールジェスチャーに応答し
てリストをアップ/ダウンにスクロールすることができる(1710、1718)。装置
は、終了アイコン上での指ジェスチャー(1714)に応答して会話リストUIに戻すこ
とができる。
【0149】
図18は、ある実施形態に基づきユーザ選択インスタントメッセージ会話を除去するか
又は会話編集モードを退出するプロセスを示すフローチャートである。ユーザが確認アイ
コンを選択した場合には(1712、1802)、ポータブル電子装置は、タッチスクリ
ーンから会話を除去する(1804)。除去された会話が、リスト内の最後の会話でない
場合には、ポータブル電子装置は、除去された会話により残されたスペースを埋めるため
に他の会話を上方にシフトすることができる(1806)。確認アイコン704に加えて
、変更された削除アイコン702−4上での、又はある実施形態では、タッチスクリーン
上のどこかでの指ジェスチャー(1716、1803)は、ユーザが会話を削除しないと
決定することを指示する。従って、ポータブル電子装置は、削除アイコンをその元の見掛
けに戻すよう変更し(1805)、そしてタッチスクリーンから確認アイコンを除去する
(1807)。
【0150】
オペレーション1806又は1807に続いて、ポータブル電子装置は、タッチスクリ
ーンとのユーザ接触の監視を再開する(1808)。例えば、ユーザは、IM会話の削除
を終了したときに終了アイコン706を指でタップすることによりそれをアクチベートす
ることができ(1814)、そして装置は、UI500に復帰する。ユーザは、それに関
連した削除アイコンをアクチベートすることにより別の会話を削除することができる(1
812)。スクリーンエリア以上を埋める長い会話リストがある場合には、ユーザは、タ
ッチスクリーン上での垂直方向上方及び/又は垂直方向下方のジェスチャー708を使用
してリストをスクロールすることができる(1810、1816)。
【0151】
タッチスクリーンの異なる部分でユーザによる複数のジェスチャーを要求するこの会話
除去プロセス(例えば、削除アイコン702−4及び確認アイコン704は、タッチスク
リーンの互いに反対側にある)は、ユーザが偶発的に会話又は他の同様のアイテムを削除
する機会を減少することができる。
【0152】
再び
図5を参照すれば、ユーザは、メッセージ生成アイコン514を(例えば、指タッ
プ又は他のジェスチャーで)アクチベートすることにより別の個人との新たな会話をスタ
ートすることができる。
図19は、ある実施形態に基づきインスタントメッセージを送信
するためにユーザが選択する連絡先のリストを表示するプロセスを示すフローチャートで
ある。メッセージ生成アイコンのユーザ選択を検出した後(1902)、ポータブル電子
装置は、この新たな会話が誰に向けられるか知らないので、ユーザのアドレス帳又は同等
のものから連絡先のセットを識別する(1904)。次いで、ポータブル電子装置は、識
別された連絡先をタッチスクリーン上に表示する(1908)。ある実施形態では、ポー
タブル電子装置は、連絡先リストに加えて、複数のアイコン、例えば、グループ連絡先ア
イコン、名前及び名字アイコン、アルファベットリストアイコン、キャンセルアイコン、
及び他の番号のアイコンをタッチスクリーン上に表示する。これらアイコンのより詳細な
説明は、
図8A及び8Bを参照して以下に述べる。連絡先リスト及び付加的なアイコンを
レンダリングした後に、ポータブル電子装置は、タッチスクリーンとのユーザ接触を監視
する(1910)。
【0153】
図8A及び8Bは、ある実施形態に基づく連絡先リストのためのユーザインターフェイ
スを例示する図である。ある実施形態では、ユーザインターフェイス800A及び800
Bは、次のエレメント或いはそのサブセット又はそのスーパーセットを含む。
●上述した402、404、406、
●アクチベートされたときに(例えば、アイコン上での指ジェスチャーにより)、連絡
先のグループの表示を開始するグループアイコン802、
●アクチベートされたときに(例えば、アイコン上での指ジェスチャーにより)、名前
(first name)によるユーザの連絡先のアルファベット表示を開始する名前アイコン804
(
図8B)、
●アクチベートされたときに(例えば、アイコン上での指ジェスチャーにより)、名字
(last name)によるユーザの連絡先のアルファベット表示を開始する名字アイコン806
(
図8A)、
●表示された連絡先リストにおける特定の第1文字に素早く到達するようにユーザがタ
ッチできるアルファベットリストアイコン808、
●アクチベートされたときに(例えば、アイコン上での指ジェスチャーにより)、手前
のUI(例えば、UI500)へ移行して戻るキャンセルアイコン810、及び
●アクチベートされたときに(例えば、アイコン上での指ジェスチャーにより)、イン
スタントメッセージングのための電話番号、例えば、ユーザの連絡先リストにない電話番
号を入力するためのUI(例えば、UI900、
図9)への移行を開始する他の番号のア
イコン812。
【0154】
参考としてここに全体を援用する2005年12月23日に出願された“Scrolling Li
st With Floating Adjacent Index Symbols”と題する米国特許出願第11/322,5
47号に説明されたように、ユーザは、タッチスクリーン上での垂直方向上方及び/又は
垂直方向下方のジェスチャー814を使用して連絡先リストをスクロールすることができ
る。
【0155】
次のユーザ接触が、このようなスクロールジェスチャー814であるか(1912)、
又は名前アイコン804、名字アイコン806及びアルファベットリストアイコン808
の1つにおける指ジェスチャーである(1914)場合には、ポータブル電子装置は、デ
ィスプレイ上に現在ある連絡先を変更する(1920)。連絡先リストを、同じポータブ
ル装置の複数のアプリケーション(例えば、e−メール、電話、及びインスタントメッセ
ージング)によって共有できるが、この状況では連絡先リストにおける名前のユーザ選択
がIMサービスに対して使用される。というのは、連絡先リストは、IMアプリケーショ
ン内から要求されるからである。ここでは、連絡先リストは、IMアプリケーション14
1におけるメッセージ生成アイコン514のユーザアクチベーションに関連して示されて
いる。
【0156】
ポータブル電子装置は、これが連絡先リスト内の1つの個人の名前又は他の識別子にお
ける指ジェスチャーを検出すると(1916)、選択された連絡先へのメッセージに対す
るメッセージコンポーズ領域を表示し(1108、
図11)、そして
図6Aに示すように
、会話UIを表示する。ある実施形態では、ユーザと選択された個人との間に既存の会話
がある場合には、ポータブル電子装置は、既存の会話に関連したメッセージを表示するこ
とにより新たな会話を既存の会話に合併する。
【0157】
ポータブル電子装置は、これがキャンセルアイコン810上でのユーザジェスチャーを
検出すると(1918)、新たな会話を生成するプロセスを中止し、
図5に示す会話リス
トに戻す(1006、
図10)。
【0158】
ポータブル電子装置が、他の番号のアイコン812上での指ジェスチャーを検出すると
(1919)、典型的に、連絡先リストにない個人との新たな会話が開始される。従って
、ポータブル電子装置は、ユーザが、新たな会話に使用されようとしている個人の連絡先
情報を入力するための新たなユーザインターフェイスをレンダリングすることができる。
【0159】
図20は、ある実施形態に基づき新たな電話番号を使用して新たな会話を開始するプロ
セスを示すフローチャートである。他の番号のアイコンのユーザ選択を検出すると(20
02)、ポータブル電子装置は、タッチスクリーン上に連絡先情報表示領域を与える(2
004)と共に、連絡先情報コンポーズ領域を与える(2006)。連絡先情報は、電話
番号でもよいし、又はIMサービスに対するe−メールアドレスでもよい。連絡先情報表
示領域は、ユーザが入力する連絡先情報を表示するためのテキストボックス906を含む
。連絡先情報コンポーズ領域は、ユーザがこのような連絡先情報を入力するためのキーボ
ード624を含む。ユーザがキャンセルアイコンをアクチベートする場合には(2012
)、ポータブル電子装置は、新たな会話を生成するプロセスを中止し、そして
図5に示し
た会話リストUIへ戻る。ユーザ入力が文字又は数字である場合に(2010)、ポータ
ブル電子装置は、それをテキストボックスに表示する(2014)。
【0160】
図9は、ある実施形態に基づきインスタントメッセージングの電話番号を入力するため
のユーザインターフェイスを例示する。ある実施形態では、ユーザインターフェイス90
0は、次のエレメント或いはそのサブセット又はそのスーパーセットを含む。
●上述した402、404、406、602、及び624、
●アクチベートされたときに(例えば、アイコン上での指ジェスチャーにより)、手前
のUI(例えば、UI800A又はUI800B)への移行を開始するキャンセルアイコ
ン902、
●アクチベートされたときに(例えば、アイコン上での指ジェスチャーにより)、入力
された電話番号をインスタントメッセージ会話リスト(例えば、UI500)にセーブし
、そしてその入力された電話番号へ送信されるべきインスタントメッセージをコンポーズ
するためのUI(例えば、UI600A)を表示することを開始するセーブアイコン90
4、及び
●キーボード624を使用して電話番号を入力するための数字エントリーボックス90
6。
【0161】
表示されるキーボードは、アプリケーションコンテクストに依存することに注意された
い。例えば、UIは、数字入力が必要とされるか又は予想されるときには数字を伴うソフ
トキーボード(例えば、624)を表示する。又、UIは、文字入力が必要とされるか又
は予想されるときには文字を伴うソフトキーボード(例えば、616)を表示する。
【0162】
以上、特定の実施形態を参照して本発明を詳細に述べた。しかしながら、前記説明は、
余すところのないものではなく、本発明をその正確な形態に限定するものではない。以上
の教示に鑑み、多数の変更や修正が考えられる。前記実施形態は、本発明の原理及びその
実際の応用を最良に説明するために選択され説明されたもので、当業者であれば、意図さ
れた特定の用途に適するように種々の変更を加えて、本発明及び種々の実施形態を最良に
利用することができよう。