【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明は、第1の環状壁と第1の環状壁の回りに延びる第2の環状壁とを有し、第1の環状壁が、本体を通って延びるボアを少なくとも部分的に形成する本体と、ボアを通り、第1の流体流れがそこを通ってヘアドライヤーに入る第1の流体入口から、ヘアドライヤーから第1の流体流れを放出する第1の流体出口まで延びる流体流路と、少なくとも部分的に本体を通り、主流体流れがそこを通ってヘアドライヤーに入る第2の流体入口から第2の流体出口まで延びる主流体流路とを含み、主流体流路が、本体内に、第1の部分及び第2の部分と、主流体流路の第2の部分に配置された加熱器とを含み、主流体流路の第1の部分が、流体を環状壁のうちの少なくとも1つの内面上へ向けるように配列され、主流体流路の第1の部分が、主流体流路の第2の部分の上流に又はこれと平行に配列されるヘアドライヤーを提供する。
【0004】
好ましくは、第1の部分は、第2の部分の上流にある。第1の部分は、流体を第2の環状壁の内面上に向けることが好ましい。
【0005】
好ましくは、第1の部分は、流体を第1の環状壁の内面上に向けるように配設される。
【0006】
ヘアドライヤーは、流体流路に配置されたファンユニットを更に含み、ファンユニットは、第1の部分の下流かつ第2の部分の上流に配置されることが好ましい。
【0007】
好ましくは、流体を第1の部分ら第2の部分まで運ぶためのダクトがある。ヘアドライヤーは、ハンドルを更に含み、ダクトはハンドルを通って延びることが好ましい。
【0008】
好ましくは、主流体流路は、本体内に、流体を環状壁の1つの内面上に向けるように配置された第3の部分を更に含む。第3の部分は、流体を第1の環状壁の内面上に向けることが好ましい。
【0009】
好ましくは、第3の部分は、第2の部分の上流に配列される。好ましくは、第3の部分は、第1の部分と平行である。好ましくは、第3の部分は、第2の部分と平行である。
【0010】
好ましくは、主流体流路の第2及び第3の部分は、第2の流体出口の上流で併合する。
【0011】
第2の流体入口は、本体に配置されることが好ましい。好ましくは、第1の環状壁は、第2の流体出口を少なくとも部分的に形成する。好ましくは、第2の流体出口は、流体を流体流路へ流出されるように配列される。
【0012】
第2の流体出口は、流体流路の回りに延びること、すなわち、流体流路は、第2の流体流路に入れ子にされるか又は組み込まれていることが好ましい。主流体流路は、流体流路に対して環状とすることができる。好ましくは、主流体流路の流体出口は環状である。
【0013】
第1及び主流体流路が本体内で結合することは、この結合が主流体流路からの暖かい流体の流体流路からの取り込まれた流体との均等な混合を可能にするので望ましい。好ましくは、流体流路は、ヘアドライヤー内で併合する。
【0014】
好ましくは、第2の流体出口は、流体を流体流路内へ流出するように配列される。第2の流体出口は、第1の流体出口の回りに延びることが望ましい。第1の流体出口は、ヘアドライヤーから流体を流出するように配列される。
【0015】
好ましくは、流体は、ヘアドライヤーから流体流路の流体出口及び主流体流路の流体出口の各々を通して流出され、すなわち、主流体流路の第1の流体出口及び第2の流体出口は、ヘアドライヤーから流体を放出するように配列される。
【0016】
第1の流体出口と第2の流体出口は、同一平面にあることが好ましい。
【0017】
好ましくは、流体流路は、ヘアドライヤー内で隔離される。
【0018】
ボアは、ヘアドライヤーの本体の外部壁であることが好ましい。好ましくは、ボアは、ヘアドライヤー本体内にあり、それは、流体がそれに沿って取り込まれる外面を形成する。ボアは本体の内側にあり、本体を通って延びる孔を形成する。孔の周囲は、本体ダクトにより形成される。ボアは、単品であり又は一緒になって第1の流体流路を形成する2つ又はそれよりも多くの部品を含む。
【0019】
ファンアセンブリの上流にある流路及び主流路は、加熱器の近くで主流路に関するヒートシンク又は熱交換器として作用する。それはまた、本体を貫流する全ての流体が能動的に又は受動的に加熱されることをもたらす。
【0020】
好ましくは、本体は、第1の外部壁と、第1の外部壁の回りに延びる第2の外部壁とを含み、第1の外部壁は、本体を通って延びるボアを形成し、流体流路は、ボアを通って延びる。
【0021】
ヘアドライヤーは、流体流路の流体流れに作用するための手段を含む。限定されるものではないが、そのような手段は、ファンアセンブリ及び加熱器である。流体流れに作用するこの手段はまた、例えば、ヘアドライヤーを通して流体を引き込み、流体を加熱し又は流体流れを濾過することにより、流れる流体を処理するプロセッサと考えることができる。
【0022】
2つ流路の具備は、各流路を貫流する流体がヘアドライヤー内で異なる方法で処理されることを可能にする。
【0023】
流体流路の流体流れに作用するための手段は、第1の流路の流体、すなわち、取り込まれた流体に間接的に作用することが好ましい。従って、第1の流体流路は、加熱器と熱的に連絡又は隣接し、主流体流路は、加熱器を通って延びる。同様に、ファン及びモータ(ファンアセンブリ)は、主流体流路の流体を直接的に処理し又はこれに作用し、流体流路の流体は、ファンアセンブリの作用によりヘアドライヤーに取り込まれるので間接的に作用する。
【0024】
ヘアドライヤーを通して部分的に引き込まれる及び部分的に取り込まれる流体流れの具備は、以下のいくつかの理由により有利であり、その理由とは、引き込まれる流体がより少ないのでファンアセンブリのモータは小さくかつより軽量にすることができ、ファンを通る流れがより少ないのでファンアセンブリによって生成されるノイズは低減可能であり、これは、モータ及び/又は加熱器がヘアドライヤーを通る流れの一部を処理するのみであるので、より小さく及び/又はよりコンパクトなヘアドライヤー及び使用する電力がより少ないヘアドライヤーに帰着可能なことである。
【0025】
理想的には、流体流れに作用するための手段は、第1の流体流路の流体に間接的に作用し、主流路の流体に直接的に作用する。入口端における2つの流路の具備は、ヘアドライヤーを貫流する流体流れの一部のみが処理されること、すなわち、直接加熱されること又はファンを通じて引き込まれることが必要であることを意味する。これは、ファンを通る空気流がより少なくなることにつながり、それは、モータ及び/又は加熱器がヘアドライヤーを通る流れの一部を処理するのみであるので、より静かなヘアドライヤー、より軽いヘアドライヤー、より小さく及び/又はよりコンパクトなヘアドライヤー、及び使用電力がより少ないヘアドライヤーのうちの1つ又はそれよりも多くをもたらす。例えば、ファン及びモータは、より小さくすることができる。
【0026】
これは、ファンアセンブリが本体から出る流体の一部のみを処理し、本体を通って延びる流体の残った部分は、ファンアセンブリにより処理されることなく本体を通って延びる第1の流体流路を通り、本体を貫流することを意味する。従って、引き込まれた又は処理された流れは、取り込まれた空気により増強又は補強される。ファンアセンブリが流れの一部を処理するのみであるヘアドライヤーの具備は、以下のいくつかの理由により有利であり、その理由とは、引き込まれる流体がより少ないのでファンアセンブリのモータは小さくかつより軽量にすることができ、ファンを通る流れがより少ないのでファンアセンブリによって生成されるノイズは低減可能であり、これは、モータ及び/又は加熱器がヘアドライヤーを通る流れの一部を処理するのみであるので、より小さく及び/又はよりコンパクトなヘアドライヤー及び使用する電力がより少ないヘアドライヤーに帰着可能なことである。
【0027】
ヘアドライヤーは、流体増幅器を含むと考えることができ、それによってプロセッサ(ファンアセンブリ及び/又は加熱器)により処理された流体は、取り込まれた流れにより増幅される。
【0028】
ヘアドライヤーのノイズは、長い流体流路、コイル状の/ループ状の/湾曲した/s字状の/ジグザグの流体流路及び周波数緩和ライニング材料を有することにより低減される。しかし、これらの特徴の使用は、例えば、流れを抑制する可能性がある流体流路での抵抗のようないくらかの不具合を導入し、電気器具の大きさが増大する。これらの不具合を是正するために、部分的に引き込まれかつ部分的に取り込まれた流れを使用し、流れの約半分を処理するのみであるファンが使用される。
【0029】
流体流路は、主流体流路に入れ子にされるか又は組み込まれている。主流体流路は、流体流路と同心であっても、同心でなくてもよい。
【0030】
流体流路は、好ましくは、形状が実質的に円形であり、代替的に、それらは、楕円形、長円形、矩形、又は正方形である。実際、各流路は、形状又は構成が異なってもよい。
【0031】
本体に連結されたダクトがあること、及び主流体流路はダクトを通って延びることが好ましい。従って、主流体流路は、直線状でない。
【0032】
好ましくは、ダクトはヘアドライヤーのハンドル部分を含む。主流体流路は、ハンドル部分及び本体の各々を少なくとも部分的に通って延びることが好ましい。ファンユニットは、ダクトの内側に配置されることが好ましい。ファンユニットは、流体を第2の流路入口を通して主流体流路に引き込むものである。
【0033】
この実施形態において、ファンアセンブリは、ヘアドライヤーを通る流体流れの一部、約半分を処理するのみであるので、ダクトのハンドル部分は、快適な保持のために満足できる直径にすることができる。
【0034】
ダクトは断面が円形とすることができるが、ダクトは断面が非円形であること、すなわち、扁円形、長円形、又はレーストラック形状であることが好ましい。非円形のダクトの使用には利点があり、第1に、ダクトがハンドルとして使用される場合に、扁円形又は長円形は、円形のグリップよりも曲げた指により作られる形状により正確に似ているので、ユーザがそれを把持し易く、第2に、非円形は、ダクト又はハンドルに方向性を与えるために使用可能である。方向性は、ユーザのヘアドライヤーの使用をより容易にする。第3の利点は、把持可能なハンドルに関して、長円形は円形ハンドルよりもより大きな断面積を与え、より多い流体流れが長円形のハンドルを貫流可能であることを意味する。これは、作動しているヘアドライヤーによって生成されるノイズ、ヘアドライヤーにより消費される電力、及びヘアドライヤー内の圧力又はダクト損失のうちの1つ又はそれよりも多くを軽減可能である。
【0035】
好ましくは、ダクトは材料でライニングされる。好ましくは、材料は、発泡体又はフェルトである。材料は、音吸収性材料であることが好ましい。代替的又は追加的に、材料は、振動吸収性材料及び/又は例えば熱的絶縁体又はノイズ絶縁体のような絶縁体である。材料の吸収特性は、問題となっている特性を少なくとも軽減し、好ましくは、例えば、物質密度及びライニング厚みにより、具体的に電気器具に合わせてもよい。材料は、更に、電気器具の共振周波数に基づいて選択可能である。材料は、更に、電気器具の共振周波数に基づいて選択又は調整可能である。このような方法で、電気器具は全体的に静められ、又は操作することができ、ユーザに対するノイズ特性を改善する。材料は、好ましくは、厚みが約3mmである。
【0036】
好ましくは、ダクトのハンドル部分は、上述の材料でライニングされる。ライニングは、ダクト及び/又はハンドル部分の回りで連続していることが好ましい。好ましくは、ダクトは、ヘアドライヤーの第1のハンドル部分及び第2のハンドル部分を含み、各ハンドル部分は上述の材料でライニングされる。
【0037】
好ましくは、ハンドルは、第1のハンドル部分及び第2のハンドル部分を含み、流体はハンドル部分の各々を貫流する。
【0038】
ファンユニットは、好ましくは、第1のハンドル部分と第2のハンドル部分の間に流体的に配置され、従って、ハンドル手段は、流体をファンユニットに向けて又はこれから遠ざかるように運ぶ少なくとも1つのダクトを含む。
【0039】
好ましくは、流体流路は、ユーザがアクセス可能である。
【0040】
本発明はまた、加熱器が流体入口からアクセス不能なヘアドライヤーを提供する。好ましくは、加熱器は、第2の流体入口からアクセス不能である。
【0041】
入口及び/又は出口からアクセス不能な加熱器の具備は、安全面から有用である。何かが電気器具に挿入されても、それは、加熱器に直接接触することはできない。アクセス不能な加熱器はまた、入口及び/又は出口から見通せない加熱器である。
【0042】
好ましくは、加熱器出口は、少なくとも20mm、好ましくは30mm、より好ましくは40mm、好ましくは50mm、最も好ましくは少なくとも56mm、ヘアドライヤーの本体の入口及び/又は出口から離れている。
【0043】
好ましくは、ヘアドライヤーの出口から流れる流体の約半分がモータを通じて引き込まれる。ヘアドライヤーの出口から出る流体の残った部分は、処理される流体により取り込まれ又は誘引される。取り込まれた流体に対する引き込み流体の約50%の割合は、必須ではなく、より少ないこと又はより多いことができ、相対的な流体流量は、ダクト通路内での各流路に関する損失及び構成、例えば、ダクト通路の直径及び断面積の関数である。
【0044】
流体流路は、本体を直線的に通ることが好ましい。
【0045】
従来のヘアドライヤーは、流体を管内に引き込むように、ファンを有する開いた管が必須である。これは、大きなしかも遅いファンを使用しなければヘアドライヤーを騒がしくするが、これは、次に大きなモータが必要になり、それは、重量を増加させる。本体を通って延びる長い流体流路及びダクト配列の具備は、発生するノイズを低減し、湾曲した、ジグザグの、s字状の、又はループ状の流体流路の具備(2つの本体部分及びそれらの間のダクト形成によって提供される)は、電気器具が発生するノイズを更に低減する。
【0046】
ヘアドライヤーを貫流する流体の一部を処理するファンアセンブリを有し、部分的に引き込まれかつ部分的に取り込まれる流体を有する更に別の利点は、処理された流体がそこを貫流可能なダクトは、比較的小さな直径にすることができることである。例えば、本体から出る約25リットル/秒の流出に関して、約10から12リットル/秒がダクトを通り、この流れは、約25メートル/秒の最大流速を有する。形成されたダクトは、全ての流体の処理に必要とされるよりも小さな直径を有するので、主流体流路の流体を通じて発生するノイズは、直径がより大きいダクトに関するよりも周波数のより広範囲にわたって有効に沈静される。従って、空気伝播ノイズは、より高い周波数へ緩和される。この理由は、波長の約半分よりも小さいダクト直径が平面波挙動を促進するからである。
【0047】
主流体流路を濾過するためにフィルタを設けることが好ましい。これは、本体入口の全体を覆うよりも使用するフィルタ材料をより少なくすることができる利点を有する。更に、それは、フィルタ材料により遮蔽されないヘアドライヤーの中心開口を通る視線を提供する。フィルタは、流路がファンアセンブリに流入する前に、主流体流路を横切って配置されたグリル及びメッシュ材料の一方又は両方を含む。
【0048】
好ましくは、フィルタは、ファンユニットの上流に配置される。ファンユニットは、モータと、モータの上流に配置されたフィルタとを含む。従って、フィルタは、流体をそれがモータに到達する前に、好ましくは、流体がファンユニット、すなわち、ファン及びモータに到達する前に濾過し、従って、フィルタは、モータ前フィルタである。これは、フィルタが、モータに有害な異物の流体流路への進入からモータを保護することを意味し、異物の例は、毛髪、ほこり、及びファンの作用により引き込まれる場合があるそれ以外の軽量の異物である。
【0049】
好ましくは、フィルタは、加熱器の上流に配置される。
【0050】
好ましくは、フィルタは、第2の流体入口に又はこれに隣接して配置される。
【0051】
好ましくは、加熱器の形状は環状である。加熱器の形状は、管状であることが好ましい。
【0052】
好ましくは、入口及び出口の1つ又はそれよりも多くは、ヘアドライヤーを格納するために使用することができる。例えば、内側開口部は、必要に応じて保管又は取り出しの便宜のためにフック又はくぎのような保持器上に配置することができる。
【0053】
本発明はまた、第1の環状壁と第1の環状壁の回りに延びる第2の環状壁とを有し、第1の環状壁が、少なくとも部分的に本体を通って延びるボアを形成する本体と、ボアを通り、第1の流体がそこを通って電気器具に入る第1の流体入口から、ヘアドライヤーから第1の流体を流出する第1の流体出口まで延びる流体流路と、少なくとも部分的に本体を通り、主流体流路がそこを通って電気器具に入る第2の流体入口から第2の流体出口まで延びる主流体流路とを含み、主流体流路が、本体内に、第1の部分及び第2の部分と、主流体流路の第2の部分に配置された加熱器とを含み、主流体流路の第1の部分が、流体を環状壁のうちの少なくとも1つの内面上へ向けるように配列され、主流体流路の第1の部分が、主流体流路の第2の部分に対して上流に又は平行に配列される電気器具を提供する。
【0054】
以下、添付図面を参照して1つの例示として本発明を説明する。