特許第5760097号(P5760097)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5760097CO2の車両内回収及び貯蔵のための廃熱を利用した可逆的な固体吸着方法及びシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5760097
(24)【登録日】2015年6月12日
(45)【発行日】2015年8月5日
(54)【発明の名称】CO2の車両内回収及び貯蔵のための廃熱を利用した可逆的な固体吸着方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
   F01N 3/08 20060101AFI20150716BHJP
   F01N 3/18 20060101ALI20150716BHJP
   F01N 5/02 20060101ALI20150716BHJP
   B01D 53/92 20060101ALI20150716BHJP
   C01B 31/20 20060101ALN20150716BHJP
【FI】
   F01N3/08 AZAB
   F01N3/18 B
   F01N5/02 Z
   B01D53/92 240
   !C01B31/20 B
【請求項の数】18
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2013-550613(P2013-550613)
(86)(22)【出願日】2012年1月20日
(65)【公表番号】特表2014-509360(P2014-509360A)
(43)【公表日】2014年4月17日
(86)【国際出願番号】US2012022008
(87)【国際公開番号】WO2012100149
(87)【国際公開日】20120726
【審査請求日】2013年9月17日
(31)【優先権主張番号】61/434,694
(32)【優先日】2011年1月20日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】511304464
【氏名又は名称】サウジ アラビアン オイル カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100087398
【弁理士】
【氏名又は名称】水野 勝文
(74)【代理人】
【識別番号】100128783
【弁理士】
【氏名又は名称】井出 真
(74)【代理人】
【識別番号】100128473
【弁理士】
【氏名又は名称】須澤 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100105072
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 英宣
(72)【発明者】
【氏名】ハマド,エサム,ザキ
(72)【発明者】
【氏名】アル‐サダト,ワジディ,イッサム
【審査官】 今関 雅子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−177684(JP,A)
【文献】 特開2002−079052(JP,A)
【文献】 特開昭61−254221(JP,A)
【文献】 特開平04−347307(JP,A)
【文献】 特表平10−509379(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01N 3/02−5/02
B01D 53/92
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に動力を供給するのに使用される内燃機関(Internal Combustion Engine:ICE)によって放出される排気ガス流により、大気中に排出されるCOの量を減らす方法であって、
a.排気ガス流を、車両に搭載され、排気流からCOを抽出する予め定められた容量を有する捕捉剤であって少なくとも一つの容器内に固定されたCO捕捉剤との接触に渡すこと、
b.減少されたCO容量を有する処理済みの排気ガス流を大気中に排出すること、
c.前記捕捉剤によって抽出されたCOの濃度が予め定められたレベルに達した場合に、前記排気ガス流を前記捕捉剤との接触に渡すことを中止すること
d.前記ICEによって放出された熱排気ガス流との熱交換により前記CO捕捉剤を加熱して、抽出されたCOを放出して該捕捉剤を再生すること、
e.前記抽出されたCOをCOが濃厚なガス流として回収すること、
f.エネルギー転換媒質との接触により、前記ICEによって放出された熱排気ガス流から熱エネルギーを回収すること;
g.前記COが濃厚なガス流をステップ(f)で回収された熱エネルギーにより稼働される一つ以上の圧縮機に渡すこと
h.前記一つ以上の圧縮機を使用して、前記COが濃厚なガス流を前記車両内で圧縮して当該容量を縮小すること、及び、
i.前記圧縮されたCOが濃厚なガス流を、前記車両内で一時的に貯蔵するためにCO貯蔵区域に渡すこと、
を含む方法。
【請求項2】
前記車両のICEの始動に続いて実質的に継続して稼働することを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
ステップ(a)で前記CO捕捉剤との接触に渡す前の前記排気ガス流及びステップ(b)で処理された排気ガス流の両方のCOの濃度を測定し、該測定された濃度を比較し、前記CO捕捉剤が飽和状態に達したかを判定することをさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記CO捕捉剤の飽和状態は、前記CO捕捉剤との接触に渡す前の前記排気ガス流のCOの濃度と、前記処理された排気ガス流のCOの濃度が同じである場合に、判定されることを特徴とする請求項3記載の方法。
【請求項5】
前記熱交換は、シェルアンドチューブ(shell and tube)熱交換器で発生する請求項記載の方法。
【請求項6】
前記CO捕捉剤は、マグネシウム化合物の混合塩を含有する混合塩組成物及びグループIA金属、アルミン酸塩に基づいた材料、アミンに基づいた材料、アミンに担持されるもの、金属酸化物、ハイドロタルサイト、ジルコン酸塩、ケイ酸塩、及び炭酸塩の内の少なくとも一の塩を包含する化学吸着剤及び、活性炭、ゼオライト、有機骨格の金属物質及び有機と無機のハイブリッドを包含する物理的吸着剤から成るグループから選択された固体吸着剤であることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項7】
前記CO捕捉剤は、金属酸化物、ハイドロタルサイト、ジルコン酸塩、ケイ酸塩、アルミン酸塩、炭酸塩、及びアミンに担持されるもの、を含む、固体吸着剤及び固体担体上の液体吸着剤から選択されることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項8】
CO捕捉剤は、固定床または流動床で排気ガス流と接触される固体吸着剤であることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項9】
前記排気流の熱エネルギーの一部は、前記再生ステップ(d)及びステップ(g)の圧縮で利用されることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項10】
前記捕捉剤は、別個の吸着及び脱着セルに含まれる容器に固定され、前記セルの一方を排気ガスが通過する間、他方のセルが加熱されてCOを放出して前記捕捉剤を再生することを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項11】
ステップ(c)で、前記捕捉剤の温度または温度の上昇率が、前記捕捉剤の飽和状態に対応する予め定められた値に達する場合、前記排気ガス流を前記捕捉剤との接触に渡すことが中止されることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項12】
前記温度は、前記捕捉剤と接触する複数の温度センサーによって測定されることを特徴とする請求項11記載の方法。
【請求項13】
前記捕捉剤を含む容器中の圧力又は圧力の上昇率が、前記捕捉剤の飽和状態に対応する予め定められた値に達する場合、前記ステップ(c)で前記排気ガス流を前記捕捉剤との接触に渡すことが中止されることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項14】
車両から大気中に放出されるCOの量を縮小するために、車両に動力を供給するのに用いられる炭化水素燃料を燃料とする内燃機関(ICE)により放出されるCO含有の排気ガス流の車両内処理のためのシステムであって、
a.前記排気ガス流からCOを抽出するための予め定められた容量を有する捕捉剤を各々含む少なくとも二つの容器を備えた車両に搭載された処理区域であって、
前記容器は、COの抽出のために、前記車両の排気ガス流を前記少なくとも二つの容器の一のみの容器ける弁を用いて、吸着、及び、その後の再生のために択一的に作動するように設定及び構築され、
前記処理区域は、排気ガス流を受け入れるための流入口、及びCO量が縮小された処理済み排気流の通過のための流出口を備え、
前記処理区域は、前記ICEからの熱排気ガス流を受け入れ、前記捕捉剤との熱交換関係に通し、COを放出して前記捕捉剤を再生するための流入口と、冷却された排気ガス流のための流出口と、を備えた熱交換器をさらに含み、
前記処理区域は、前記再生された捕捉剤から放出されたCOのためのCO排出口を備え、
b.前記処理区域前記CO排出口と流体連結する圧縮区域であって、該圧縮区域はCOの容量を縮小するための1つ以上の圧縮機を含み、
c.圧縮されたCOを、車両内の一時貯蔵用に受け入れるための貯蔵区域、及び、
d.前記処理区域からの処理済み排気ガス流出口と流体連結する排気ガス導管
を含むシステム。
【請求項15】
大気中に放出される前に前記処理区域へ進む排気ガス流の容積量を規制するための誘導弁を含むことを特徴とする請求項14記載のシステム。
【請求項16】
前記誘導弁は、前記ICEの稼働状況に基づいて制御されることを特徴とする請求項15記載のシステム。
【請求項17】
前記排気ガス流の全て又は一部を、前記処理区域を通過させずに大気中に放出するための制御手段を含むことを特徴とする請求項14記載のシステム。
【請求項18】
前記処理区域は、圧縮も膨張もされていない排気ガス流を処理するように構成されたことを特徴とする請求項14記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、廃熱を生成する内燃機関及び他の熱機関によって動力が供給される車両の排気ガス流からの二酸化炭素排出の削減に関する。
【背景技術】
【0002】
現在受け入れられている考えは、地球温暖化が二酸化炭素(CO)及びメタン(CH)のような温室効果ガスの排出が原因であるということである。現在、人間に起因する地球規模なCO放出の約4分の1は、移動発生源すなわち、内燃機関(ICE:Internal Combustion Engine)によって動力が供給される自動車、トラック、バス、及び列車から生じるものと見積もられる。この比例的な寄与は、開発途上国の自動車及びトラック所有の予測される急増で近い将来に急速に増大するであろう。現在、輸送セクタは、原油のための主要輸出先であり、また、CO放出の制御は、環境上の責任と、代替技術(例えば、電動機と蓄電池によって動力が供給される自動車)からの挑戦に直面した輸送セクタにおける原油市場の生存を維持するための望ましい目標の両面性を有する。
【0003】
移動発生源からの二酸化炭素管理は、移動発生源に動力を供給するICEの、空間と重量の制限、スケールの任意の経済性の欠如、及び稼働の動的性質を含む多くの課題を有している。
【0004】
燃焼ガスからのCOの捕集のための先行技術方法は、発電所のような固定汚染源に主に注目した。移動発生源からのCO放出を削減する問題に対処するものは、酸素を使用する燃焼を採用し、CO捕捉剤を再生及び再使用するための手段及び/又は、熱源から回収された廃熱の利用を提供しない。酸素を使用する燃焼は、酸素と窒素の分離を必要とし、これは、排気ガスからCOを分離することよりも多くのエネルギーが必要となり、もしも車両に搭載されて試みられたならば一層困難になるであろう。
【0005】
CO捕集技術の焦点は、静止の、すなわち固定発生源に関して当てられており、移動発生源からのCOの捕集は、それが規模の非経済性を伴う分布システムを含んでいるので、高価すぎると一般に考えられてきた。かかる問題の解決策は、車両の内蔵(on−board)空間の制限、付加的なエネルギー及び装置の必要条件、及び車両の稼働サイクル(例えば、急加速及び減速の断続的な期間)の動的な性質により、非実用的とみなされていた。
【0006】
したがって、本発明の目的は、かかる課題に対処し、COの一時的な内蔵の貯蔵によって、車両からのCO放出を効率的かつコスト効率が良く削減する方法、システム及び装置を提供することである。そのようなシステムの大量生産に対する適応性は、これらの移動発生源の分配される性質に関連した他のコストを少なくとも部分的に相殺するであろう。
【0007】
本書で使用される用語「内燃機関(Internal Combustion Engine)」、すなわちICEは、炭素含有の燃料が燃焼されて、動力または仕事を生み出し、除去または放散されなければならない廃熱を生成する熱機関を含む。
【0008】
本書で使用される用語「移動発生源(mobile source)」は、COを含有する排気ガス流を生み出す1つ以上の内燃機関によって動力が供給され、物品及び/又は人々を輸送するために使用されることができる既知の運搬手段の広い種類の内の任意のものを意味する。
【0009】
これは、ICEからの排気が大気中に放出される前に導管へ放出される、地上移動の全ての種類のエンジン駆動車両、飛行機、及び船を含む。
【0010】
本書で使用される用語「車両(vehicle)」は、便宜的な略語として理解され、「移動発生源」と同義であり、上で使用されたように、一般に、「運搬(conveyance)」を伴う。
【0011】
本書で使用される用語である、「CO捕捉剤」及び「捕捉剤(capture agent)」は、ICEの排気ガス流から抽出されたCOを可逆的に抽出し保持する、固体の吸着性の物質または組成物を意味する。さらに、液体の吸収性の組成物で覆われた及び/又は含浸させられた固形物が含まれる。かかる用語は、さらに、COと可逆的に反応して新たな組成物を形成する試薬を意味することができる。
【0012】
本書で使用されるように、用語「廃熱(waste heat)」は、典型的なエンジンが生み出す熱であり、主として、高温排気ガス(〜300℃−650℃)及び高温冷却剤(〜90℃−120℃)に含まれる。追加の熱がエンジンブロックから出射され、 その排気ガスがマニホールド、配管、触媒コンバータと消音器を含む関連コンポーネント、及び他のコンポーネントを通過して、対流及び放散によって失われる。この熱エネルギーの合計は、典型的な炭化水素(HC)燃料が提供するエネルギーの約60%になる。
【発明の概要】
【0013】
本発明は、大気中に放出されるCOの量を縮小するために、車両に動力を供給するのに用いられる炭化水素燃料を燃料とする内燃機関(ICE)により放出されるCO含有の排気ガス流の車両内処理のための方法とシステムを広く含み、前記システムは、
a.排気流からCOを抽出するための予め定められた容量を備えた捕捉剤を含む、車両に搭載された処理区域であって、
該処理区域は、排気ガス流を受け入れるための流入口、及びCO量が縮小された処理済み排気流の通過のための流出口を備え、
前記処理区域は、前記ICEからの高温熱交換流体、例えば熱排気ガス流を受け入れ、前記捕捉剤との熱交換関係に通し、COを放出して前記捕捉剤を再生するための流入口と、冷却された熱交換流体、例えば排気ガス流のための流出口と、を備えた熱交換器をさらに含み、
前記処理区域は、前記再生された捕捉剤から放出されたCOのためのCO排出口を備え、
b.前記処理区域からの前記CO排出口と流体連結する圧縮区域であって、該圧縮区域はCOの容量を縮小するための1つ以上の圧縮機を含み、
c.該圧縮されたCOを、車両内の一時貯蔵用に受け入れるための貯蔵区域、及び、
d.前記処理区域からの処理済み排気ガス流出口と流体連結する排気ガス導管
を含む。
【0014】
本発明は、車両に廃熱として内蔵され利用できるフリーエネルギーを用いてCOを捕集し、燃料補給されるまでの一時的貯蔵用にその密度を高めることにより、スペース制限及び補助電源の必要性という問題を解決する。本発明は、(a)エンジン排気ガスからCOの全てまたは多くの部分を除去するために捕捉剤を用いた吸着分離方法、(b)エンジン廃熱の幾らかを使用して実質的に純粋なCOを回収し、捕捉剤を再生すること、(c)エンジンの廃熱の幾らかを力(つまり仕事エネルギー)に転換すること、及び、(d)この力を使用して、一時的な内蔵の貯蔵装置のために、捕集されたCO密度を増加させること、を含む。捕集、再生、及び高密度化のためのエネルギーを提供する廃熱の使用は、捕集コストを著しく引き下げ、また、高密度化は、COの一時的な車内貯蔵のための必要容量を縮小するであろう。
【0015】
本発明は、さらに、CO圧縮機を稼働するために、エンジンの仕事のある部分のオプションの使用を含む。かかるエンジンの仕事は、該エンジンが減速モードで作動しており、エンジンを遅くする働きをするであろう場合、及びエンジンがアイドリング状態である場合に利用することができる。内蔵のプロセッサ及び制御機は、予め定められた適切なエンジン稼働状況で該エンジンへの圧縮機駆動リンクを取るために利用することができる。
【0016】
本発明は、化石に基づく、または炭化水素燃料の燃焼によって作動する乗用車、トラック、バス、丈夫な車両、列車、船、飛行機及びその他同種のもののような、広範囲の移動発生源で使用されることができる。本発明のシステム及び装置は、新たな移動発生源に、及び/又は既存の移動発生源を改造することによって、実装されることができる。
【0017】
車両のICEから回収された廃熱を使用して、燃焼後の効率的なCO捕集、高密度化及び続く当該乗物に搭載される一時的貯蔵装置用のシステムを形成するために、本発明は、様々なコンポーネントの統合に基づく。かかるシステムは、(a)エンジン排気ガスからのCOの捕集のための吸着/分離区域、(b)エンジン廃熱のうちの幾らかを使用する捕捉剤からのCOの放出のための再生区域、(c)廃熱のうちの幾らかが力(仕事エネルギー)に変換される転換区域、及び、(d)廃熱から引き出された力が、一時的な車内貯蔵のために、捕集されたCOの密度を増加させるために使用される高密度化区域、が含まれることができる。本発明の方法の実施では、システムを稼働するのに必要とされるエネルギーの全てまたは多くの部分は、エンジン廃熱によってもたらされる。
【0018】
典型的なエンジンが生産する廃熱は、主として約300℃から650℃の温度範囲の熱排気ガス及び約90℃から120℃の温度に熱せられた冷却液から成る。図1の図表中に示されるように、この熱エネルギーは、典型的な炭化水素(HC)燃料がICE中の燃焼で生産するエネルギーの約60%になる。エネルギーは、排気ガスからCOを分離して、かつ、効率的な内蔵の貯蔵装置用に、捕集されたCOの全てあるいは一部を圧縮し、液化し、或いは凍らせるために必要である。このエネルギーは、通常、仕事と熱エネルギーのミックスである。エネルギーの仕事成分は、廃熱の一部を使用してこの仕事を生産することにより生成される。ある廃熱は、吸着性物質あるいは反応生成物として形成される固体の炭酸塩のようなCO分離の中で使用される任意の物質を再生成するために、使用されることができる。
【0019】
排気ガスからのCO分離は、炭酸塩あるいは他の合成物を形成するために、物理的吸着、化学的吸着、及び/又は化学反応の1つ以上の可逆的プロセスによって生じる。これらのメカニズムは当分野で良く知られており、また、幾らかは図2及び図3中に概要的に示される。図2中で例示されるように、燃料のエネルギー価の約60%は廃熱に変換され、その一部は、COを脱着して捕捉剤を再生し、かつ電気的なエネルギー及び力の他の形式を生成するために、あるいはCOを圧縮するのに必要な仕事に使用されることができる。図3は、COを脱着し、かつ捕捉剤を再生するために排気ガスの熱の使用の一例を示す。水も、冷やされた排気ガスの凝縮液として除去され、縮小されたCO容量の排気ガスは、大気中に放出されることができる。
【0020】
移動発生源に搭載されて利用可能になることができる、制限のあるスペースの特定の用法は、多くのパラメータの綿密な分析を必要とする。捕捉剤の再生は、望ましくは、搭載された温度動揺(swing)または圧力動揺のプロセスによって発生するであろう。しかしながら、捕捉剤がCOの捕集及び高密度化することの両方に役立つ極めて高容量を有している場合、その再生は、燃料補給中にまたは固定ステーションで完了することができる。後者の場合、再生温度必要条件及び/又は伝熱条件は、車両搭載では実際に達することが可能ではない。吸着剤は、適切な設備で再生のために除去されることが可能なカートリッジまたは他の除去可能なコンテナ内で、維持されることができる。拡張された車両稼働のために、多数のカートリッジが並列で実装されることができる。
【0021】
再生及び高密度化のステップは、さらに、同時に進行することができる。捕捉剤が加熱されると、それはCOを放出し始めるであろう。COが除去されない又は膨張する部屋を与えられない場合は、高い圧力及び高温のCOが蓄積するであろう。この場合、捕捉剤の再生は、放出されたCOが除去される場合ほど完全にはならない。
【0022】
先行技術のプロセスに従って、吸着及び脱着の床あるいはセルの間の動揺(swing)稼働は、流出物の成分のモニタリングに基づく。収着剤ベッドからのCOの予め定められた濃度を超過することは、収着剤物質の飽和が完全である或いは近いことを示す。同様に、脱着ベッドからのフロー中の減少したまたは最小化したCO濃度は、収着剤の再生の完了を示す。
【0023】
本発明に従って、収着剤への排気ガス流のフローを終了し、関連する脱着ステップを開始する時を判定するための新しい基準が開発される。かかる新しい基準は、吸着と脱着のセルの温度プロフィール及び圧力に基づく。吸着セルの収着剤の温度の増加は継続的な吸着を示し、他方、脱着セルの圧力の増加は、COの継続的な再生を示している。このプロセス制御方略は、吸着と脱着のセルの間で切り替えるために、CO濃度測定ではなく、温度及び圧力計に依存する点において目新しい。
【0024】
特定のシステムのための温度と圧力のプロフィールの判定は、収着剤の有用なサイクル寿命に関しての試験中に得られた経験的なデータに基づくことができる。動揺(swing)点は、温度及び圧力の内の一方、他方、あるいは両方に基づくことができる。また、動揺点は、温度及び圧力のいずれか又は両方の変化の割合に基づくことができる。そのような判定は、技能の範囲であり、セル中に及び収着剤に接して位置したセンサからのデータに基づくことができる。
【0025】
好ましい実施形態では、チューブ・アンド・シェル・ユニット内で捕捉剤から放出されたCOは、正の圧力を生成するであろうし、また、圧縮機の吸入は下流に低圧区域を生成するものであり、それによって、圧縮のための脱着されたCOガス流のフローに帰着する。予め定められた量のCOが脱着された場合、当該吸着ユニットは、サービスに戻されてエンジン排気流を受け取ることができる。
【0026】
効率的な内蔵の一時的貯蔵装置用の濃厚なCOの形成は、圧縮、液化、あるいは固体のCO、すなわちドライアイスを形成するためにガスを凍結することによって遂行される。COの最終的な密度は、その状態(すなわち、気体、液体及び/又は固体)に依存するものであり、5乃至1600kg/mの範囲にあるだろう。高密度化に必要とされる総仕事エネルギーの少なくとも一部は、かかる廃熱から、熱電変換の使用により得られる。
【0027】
CO捕集サイクルの稼働立ち上げ中に、あるいは、他の特別の稼働上のニーズの要求に合致して、エンジンの出力の一部、またはそうでなければ搭載されたバッテリーに貯蔵された電気が使用されることができる。システムの正常な定常的な稼働中に、CO捕集及び高密度化に必要とされるエネルギーの少なくとも一部は、ICEの廃熱から来るであろう。
【0028】
固定発生源からのCO放出を減少させるための先行技術のプロセスを凌ぐ本発明により得られる1つの利点は、廃熱温度を相対的に高いものから適度にすることの即時の有効性である。石炭またはガス燃料の発電設備からの燃焼ガスの温度は、燃料のエネルギー価を最大限にし、かつ廃熱の環境への放出を最小限にするために、より多く引き下げられており、熱エネルギーのコストは、固定発生源からCOを捕集するための費用の主要な品目である。
【図面の簡単な説明】
【0029】
本発明は、以下に、同一又は同様の要素が同一番号により識別される添付図面を参照してさらに説明される。
図1】典型的な内燃機関によって、熱し、動力供給または作動する炭化水素燃料エネルギーの転換の概要を表した図である。
図2図1を組込んだ本発明の方法を概要的に表す図である。
図3】捕捉剤を再生するためにICEからの廃熱を使用し、動揺(swing)モードで操作される、本発明のシステムで用いられる方法と装置の一の実施形態の概要を示す図である。
図4】2つの並列のCO捕集/再生サブシステム及び代表的な熱回収装置を備えたシステム及び装置の一の実施形態の概要を示す図である。
図4A】CO捕集サブシステムのうちの1つが再生され、他方は冷却された排気ガス流からCOを抽出している稼働サイクル中の段階での図4のシステムの概要を示す図である。
図4B図4Aに類似し、サブシステムの機能が逆にされた概要的な図である。
図5】2つの並列のサブシステム及び代表的な熱回収装置を備えたシステムの他の実施形態の概要を示す図である。
図5A】サブシステムのうちの1つで再生成され、他方は排気ガス流からCOを抽出している設定での5Aのシステムの概要を示す図である。
図5B図5Aに類似しサブシステムの機能が逆にされた概要的な図である。
図6】固体のアルカリ土類金属及びアルカリ金属化合物の実用温度に関してのCO吸着容量の典型的な変化を例示する図表である。
図7】温度及び水蒸気のある及び水蒸気のないCOガス流に対する固体のアルミン酸塩の吸着性の合成物のCO吸着容量の増加を例示する図表である。
図8】固体の収着剤を含む1対のセルのうちの一方からCOを脱着するための、本発明の方法に従って稼働されたシステムの実施形態の概要を示す図である。
図9】セルのペアにおける他方のセルでCOを吸着するための図8のシステム概要を示す図である。
図10】排気ガス流がセルをバイパスすることが表された図8のシステムの概要を示す図である。
図11】本発明のシステムの稼働開始及びシャット・ダウンで用いられるための段階的なプロトコルの実施形態の処理フローチャートである。
図12】本発明のシステムでの脱着プロセス及び装置の制御のための段階的なプロトコルの実施形態の処理フローチャートである。
図13図10乃至図12に対応するプロセス及び装置のバイパスの活性化の制御のための段階的なプロトコルの実施形態の処理フローチャートである。
図14図8乃至図12で表されるような本発明のシステムでの送風機制御のための段階的なプロトコルの実施形態についての処理フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
(発明の詳細な説明)
本発明は、捕捉剤の容量が到達し、続いてCOが該捕捉剤から回収され、捕捉剤が同時に再生されるまで、COガスがエンジンの排気ガスから抽出される実施形態に関して説明される。ガス流として回収されたCOは、その後、気体、液体及び/又は固体として貯蔵用に圧縮される。ステップの幾つか或いは全てに必要となるエネルギーの幾らか或いは全ては、エンジン排気流から回収された熱から引き出され、かかるエネルギーは、捕捉剤の再生に直接使用され、及び/又は、他の従来の装置によって電気または仕事に変換することができる。
【0031】
図4で概要的に例示された本発明の1つの実施形態では、排気が熱回収装置を通過した後に、該排気流からCOが吸着されることができる適切なシステム及び装置が示される。それぞれのセル内の破線は、それらが接続される導管中の流体の流路を示す。稼働の方法及び気体の流路は、後の図中に例示される。本システムは、2つのサブシステムあるいはセルで例示的に示される;但し、捕捉剤の容量、排気ガスの流速、及びシステムの他の特性に基づいて、追加のサブシステムが使用されることができる。捕捉剤が各々の管に固定床として設置される場合、チューブ・アンド・シェル(tube and shell)熱交換器のための設計において類似し得る。また、捕捉剤は、当該外殻の側に配置されることができ、その場合には、かかる管に加熱及び冷却される気体が通過される。
【0032】
図4A及び図4Bは、2個のセル間の動揺(swing)動作の方法を実証するものであり、ここでは他方のセル(脱着セル)で使用済みの捕捉剤(例えば固体の吸着剤物質)の再生が発生する間に、一方のセル(吸着セル)で、COが捕集される。この一連の図において、明るい弁は開位置を示し、暗くなった弁は、閉じた或いは、非流出入位置を示す。
【0033】
図4A及び4Bの実施形態では、熱排気ガスは、脱着セルの外殻側を通過し、廃熱が捕捉剤に脱着の熱を供給するために使用されて、COを放出し、捕捉剤を再生成する。熱排気ガスは、脱着セルの外殻側を通過した後、熱を失って温度が減少する。
【0034】
排気ガスは、捕捉剤上でCOが物理的に及び/又は化学的に吸着される吸着セルの管側に入る。かかる排気ガスは、COが低下されて該吸着セルを出る。COは、捕捉剤で吸着されるとともに、吸着熱を放出する。熱の除去は、空気を外殻側に通過させることによって、遂行することができる。捕捉剤が最大容量に達すると、図4A及び4B中で示されるように、排気ガス及び冷却空気が捕集セル間で動揺(swing)される。かかる吸着及び脱着セル間の動揺プロセスは、排気ガス中のCO濃度のモニタリングをトリガーすることができ、あるいは、稼働経験に基づいて予め定められた最適の稼働時間の後に生じさせることができる。
【0035】
COが減少されたガスは、大気に放出される。COに富んだガスは、一時的な内蔵の貯蔵装置のために、気圧調節、液化或いは凝固される高密度化区域へ渡される。当該貯蔵されたCOは、車両が燃料を補給される場合、或いは専門の回収設備にいる場合に、回収されることができる。
【0036】
この実施形態は物理または化学吸着に使用することができる。物理的な吸着剤は、これらの材料での吸着熱が、化学吸着剤と比較して一般に相対的により低いために、現在好まれている。一般に、化学吸着剤は、固形物上でのCOの高い積載能力という長所を有しており、それにより、COの比較可能な容量に対するより小さな収着剤セルに帰着する。
【0037】
ガソリン又はディーゼル燃料を供給されたICEからの排気ガス流は、約13%の水蒸気を含んでいる。水蒸気の存在は、排気流からCOを除去する特定の収着剤の能力に関して、正、負、或いは効果なし、となる。例えば、図7でグラフ的に例示されるように、水蒸気の存在は、比較的低い温度では、固体収着剤のCOのパーセンテージでの重量利得を増加させる。500℃の温度かつ水がない状態での収着剤に対する重量利得が約22%であるのに対し、水蒸気が存在する場合の重量利得は、ほぼ2倍の約42%である。300℃及び400℃での相対的な重量利得は、水蒸気がある状態でCOに対して約3倍である。水蒸気の存在がその物質のCO吸着容量を増強する吸着剤の場合には、COの規定容量に対してより少ない収着剤が使用されることができる。排気流中の水の存在から利益を得る収着剤は、カルシウム・アルミン酸塩、ポリ(アリルアミン)、及び多孔性の固体で支持された高沸点液アミンのような、アルミン酸塩に基づいた、及びアミンに基づいた材料を含む。
【0038】
水蒸気によって逆の影響が出る吸着性の物質は、当該物質が、CO保持について、最初の2つのカテゴリに分類される合成物を超過する初期の高容量を有していれば、本発明の実施で利用することができる。
【0039】
どのような場合も、実質的に、水蒸気は全て、窒素及び任意の残りのCOとともに大気に放出されるだろう。
【0040】
ここで図5図5A及び図5Bを参照すると、吸着熱が除去され、脱着熱が閉ループの中で熱交換液体を用いて供給される、本発明のシステムの他の実施形態が例示される。かかるシステム及び装置は、図5に概要的に示され、及び図5A及び5Bに稼働の特定の方法が示される。熱排気ガス及び空気は、当該セルの外殻(shell)側で通過されない。熱は、熱交換器によって液体に供給される。その後、液体は、第1のセルの外殻側を通過して、捕捉剤に脱着熱を供給する。かかる液体は、脱着セルを通過後に熱を失い、温度が減少する。熱交換液の温度は、さらに空冷式熱交換器を使用して減少させることができる。
【0041】
冷却された液体は、その後、吸着セルの外殻側を通過して、排気ガス流が管側を通過してCOが捕捉剤によって物理的及び/又は化学的に吸着されたときに、吸着熱を除去する。吸着及び脱着セル間の動揺プロセスは、前述されたように、排気ガス中のCO濃度の検出により、または、経験的な稼働時間の予め定められた期間の後に、あるいは以下により詳細に説明されるように、様々なタイプのセンサによりモニタリングされる幾らかの他のパラメータ(ら)及びエンジン管理システムによって処理されるデータ、をトリガーとして実行することができる。
【0042】
残部のCOに乏しい排気ガス流は大気中へ放出され、また、COが濃厚なガス流は、それが収集可能になるまで一時的に貯蔵される前に、気圧調節されて液化または凝固される高密度化区域へ渡される。
【0043】
本発明の実施形態の他の運転モードは、図8図9及び図10を参照して説明される。この実施形態では、固体の収着剤は、動揺モードで稼働される各々の1ペアのセル、すなわち、他方が以前に捕集されたCOを除去することで再生成されている間に、一方がCOを吸着しているセルに配置される。かかるセルは、概して、外殻(shell)を二者択一で通過する熱/冷温ガスと熱交換するための管内に配置された収着剤を備えた外殻及び管(shell and tube)のデザインである。この実施形態では、捕集されたCOは、気体として貯蔵装置用に圧縮される。COの密度を一層高めるために、さらなる圧縮及び急速膨張が使用され得ることが理解されるであろう。
【0044】
図に関してさらに詳細に説明すると、記載される特定の稼働モード中、実線は、エンジン10から放出された排気流20を概要的に表わし、点線は、吸着セルの下流の排気ガス流56のバランスを表わし、破線は、脱着後のCOに富んだ流52を表わし、鎖(dash−dot)線は、冷媒空気を表わし、鎖点(dash−dot−dot)線は、回路を冷やす熱電素子であり、鎖々点(dash−dash−dot)線は、活発な流れのない導管及び弁を表わす。
【0045】
図8は、エンジン10の始動の後に、セル50Aで生じる脱着プロセス及びセル50Bで生じる吸着すなわちCOの捕集の定常状態中のシステムの稼働を概要的に例示する。排気ガス流20は、セル50Aの外殻側を通過して、COを放出するための脱着に必要な熱を提供するために収着剤を加熱する。続いて排気流が熱電素子30を通過して、知覚可能な廃熱のうちの幾らかを回収し、電気的なコンダクタ32によって引き出される電力を産出する。その後、排気流は、セル50BのCOと接触される管側または内部を通過して、収着剤によって吸着される。吸着プロセスを経るセルを冷やすために、84で空気も供給されて、発熱を伴う吸着熱を除去して最適の収着剤温度を維持する。吸着されなかったNOx、水蒸気及び任意の残部COを含有する残りの排気ガス流56は、出口58経由で大気に放出される。
【0046】
脱着されたCO流52は、セル50Aから放出され、真空ポンプ72によって引き出される。COに富んだ流れは、CO圧縮機74によって圧縮され、CO貯蔵タンク70に貯蔵される前に、一連の空気及び液体熱交換器62,64,66によって冷却される。貯蔵タンク70中の圧力がその予め定められた極大値に達する場合、タンク遮断弁79は、システム管理ユニットの制御機から当該アクチュエータへの信号によって閉じられる。
【0047】
熱電素子30は、冷却液ポンプ36及び熱交換器38を含む閉じた循環する液体冷却システム34を使用して冷却される。空冷式、フィン式、或いは薄型プレート式の熱交換器を含め、他の冷却手段が使用されることができる。
【0048】
熱電素子30によって生産された電気的なエネルギーは、例えば冷却液ポンプ36,送風機82,真空ポンプ72,或いは圧縮機74のような任意の1又は2以上のシステム構成部に電力を供給するために使用されることができる。あるいは、電気的なエネルギーは、車両の蓄電池(図示せず)に向けることができる。
【0049】
脱着プロセスがセル50Bで発生し、吸着がセル50Aの中で発生している場合、継続的な稼働の段階を例示する図9がここで参照される。三方弁54は、セル50Bの外殻側を現在通過する排気流20を転換するために作動され、収着剤及び吸着されたCOを内部で熱して、脱着の必要な熱を提供する。排気流20は、続いて熱電素子30を通過し、その廃熱値の幾らかを変換して電力を生産する。排気流は、その後、COが収着剤上で吸着されるセル50Aの内部又は管側へ導入される。また、排気流56の残余は、セル50Aから通過し、出口58経由で大気へ放出される。
【0050】
他の観点では、システムの機能及びその稼働の方法は、実質的に図8に関して上述された。
【0051】
ここで図10を参照すると、CO捕集システムが完全にバイパスされ、排気ガス20が排気出口58を通じて大気に直接放出される稼働モードが例示される。この稼働モードで必要とする条件は、貯蔵タンク70で最大圧力限界に達していること、または、安定状態の条件がシステムの制御能力を超えるようになるまでエンジン10が急激に加速されること、を含むことができる。
【0052】
さらに、真空ポンプ72とCO圧縮機74の間のラインに、調整可能な3方向のバイパス弁76及びCOバイパス導管78が位置する。例えば、貯蔵タンク70中で予め定められたCOの最大圧力に達しており、該状況がシステムからCOを除去すると望まれる場合、バイパス弁76は、かかる状況で内蔵のエンジン管理プロセッサ/制御機によって作動される。この例では、バイパス弁76及び導管は、大気(図示せず)へCOを放出することができる。後にさらに詳細に説明されるように、バイパス導管76からのCOもエンジン10に再利用することができる。
【0053】
当業者に明白であるように、システムの稼働は、搭載されたコンピュータで最先端技術エンジン・マネジメント・プログラムを使用して、好ましく自動化される。簡明のために、圧力及び温度センサーは、添付した概要図面には示されない。稼働上のフィード・バック・ループは、真空ポンプ72、CO圧縮機74、冷却液ポンプ36及び冷却送風機82を含むコンポーネント上で規定通りに提供される。
【0054】
警告信号及び/又は自動遮断スイッチを備えた圧力センサーは、送風機82、CO真空ポンプ72、CO圧縮機74及びCO貯蔵タンク70の稼働特性に関連する。特に、タンク70中で最大圧力に達した場合、プログラムされた信号は、誘導弁90を作動させて、排気出口58経由でエンジン排気20を全て大気へ放出する。
【0055】
熱電対の形態の温度センサーは、システムの稼働を制御するために有利に使用されることができる。例えば、吸着剤または吸着剤のコンテナの温度は、多くの熱電対によって測定され、予め定められた温度に達する場合に、吸着剤のCOの所望の容量にに達したことを示すと判定するプログラムによってモニタリングされる。その後、プログラム制御機は、排気ガス流20を別のセルに転換し、その間の時間、脱着モードで稼働し、その収着剤が再生されてCOを吸着し始め、その一方で隣接したセルは、その脱着サイクルを開始する。
【0056】
他の自動弁及びスイッチ機能が含まれることができるが、圧力が予め定められた最小値(例えば、1.5psig)に落ちる場合または極大値(1600psig)に達する場合に、CO貯蔵タンク入り口弁71を閉じることに制限されるものではなく、CO貯蔵タンク温度が予め定められたレベル(例えば、50℃)を超過する場合または最大圧力に達する場合に、CO圧縮機を切ること、が含まれ得る。
【0057】
稼働プログラムは、さらに、排気ガス流の流速と関係するデータを受信し、該データは、例えばエンジンrpmまたは同種のものから引き出され、それは経験的に、先の研究所かプロトタイプ試験によってセル50A及び50B中の収着剤の吸着容量に関連付けられる。これらの相関性は、排気ガスシステムの容積測定での流速の合計に基づいたセルについての吸着サイクルの時間と関係があり、それは次に、サイクル期間を制御するために変数として使用される。したがって、セルの転換の時間を計るために排気ガス流流速を使用することは、より低いエンジンrpmで(つまり、より低い車両速度またはエンジンがアイドリングである間は)より長い稼働サイクルに帰着し、また、より高いrpm及び車両速度では相対的により短い時間のサイクルとなる。
【0058】
本発明のさらなる実施形態では、捕捉剤の再生の後に回収されるCOの一部は、バイパス導管76を通じて、大気の空気及び燃料と混合させられるエンジン10の吸気口に戻される。システム稼働のこの側面は、エンジン稼働温度を下げて、これにより、燃料の燃焼の間に生み出されるNOx化合物の量を減らすために現在用いられる、排気ガス再循環(EGR)と類似する。排気ガス容量の5〜15パーセントと等価なCOの量は、吸気口に戻すことができる。かかるCOの戻しは、さらに燃料混合で引き出された空中窒素の量を減らすものであり、これは排気でのNOx化合物をさらに縮小する有益な効果が得られる。排気ガス流中のCOのパーセントも増加させられる。
【0059】
自動車上の排気ガス再循環のために慣例通りに使用された同じ装置及び制御システムは、COの再循環を実行することができる。COの再循環も既存のEGRシステムと共に試みることができる。COは、エンジン稼働状況に基づいて、あるいは現在の慣習に従って、全てあるいは排気ガスの予め定められた一部を交換することができ、或いは、エンジンが冷たい時の起動時のような場合、または急激な加速中及び/又はICEが重い負荷状態にある場合に、再循環の全体を中止することができる。
【0060】
熱電対は、本システムの稼働のための制御方略において有利に使用される。1つの、しかし望ましくは複数の熱電対は、吸着剤温度を、特定された種類のセル及びセル中に位置した特定の吸着剤のために経験的に先決された目標の吸着又は脱着温度と比較することにより、セル50A及び50B間の動揺(swing)稼働を決定するために使用される。また、熱電対は、吸着熱を消散させる吸着サイクル中に要求されるような捕集セルを冷却する送風機を稼働するために使用される。さらに、熱電対は、排気ガス流の温度が熱電素子に対する限度を越える場合に、損害を回避するために、バイパス弁を制御するために使用されることができる。また、個別の熱電対は、COの吸込温度が極大値を超過する場合に、CO圧縮機70を保護するために使用され、その場合には、導管78を通じてCOを放出するためにバイパス弁76が作動される。
【0061】
システム制御を促進するために、圧力センサーも使用される。例えば、システムを通した圧力低下がエンジンの性能に影響する値を超過する場合に、システム・バイパス弁90を始動させるために、エンジン排気の圧力センサーが使用される。かかる圧力センサーは、吸気圧力が予め定められた最小値以下に落ちる場合に、CO圧縮機74をオフにするために使用される。蓄積された圧力がタンクの設計圧力に近い値に達する場合、CO圧縮機74をオフにしてCO貯蔵タンク70を分離するために、個別の圧力センサーが使用される。
【0062】
好ましい実施形態では、本発明のCO捕集システムの稼働及び制御、及びプロセスは、自動化される。プログラミングされたエンジン管理ユニットは、システムをモニターするセンサ及び他の装置からのデータ及び信号に基づいて機能する、プロセッサ及び制御機を含む。当該稼働の種々の側面のための好適な制御プロトコルの例は、図11乃至図14の詳細な処理フローチャートで提供される。かかる一連の図において、「TE」は「熱電素子」を意味する。
【0063】
図11を参照すると、システムの起動及びシャットダウンの時に様々な装置を作動させて弁を開く及び閉じるように設定された稼働のシーケンスが図式で識別される。システムのシャットダウン中に、全ての弁は、プロセッサ/制御機によって弁アクチュエータに出された信号に応答して閉じられる。真空貯蔵所バイパスは、本システムが止められた場合であっても、加熱の影響で温度が上昇するのを回避するために、CO圧縮機の入口を100°F以下に維持するように機能する。
【0064】
図12を参照すると、脱着ユニット稼働制御方略のためのステップ及びセンサ・チェックの詳細なシーケンスが示される。
【0065】
図13を参照すると、バイパス制御方略のためのステップ及びセンサ・チェックのシーケンスが示される。この実施形態では、システムバイパス弁についてのデフォルト位置は開状態である;排気ガス流をCOの捕集用の吸着剤へ渡すために、弁アクチュエータは、プロセッサ/制御機から「閉」コマンドあるいは信号を受信する。図示されたシーケンスは、ステップ「車両性能が大幅に妨げられるか?」を含む。エンジン速度、アクセルペダル位置及びエンジン連結管背圧のような機能は、CO吸着システムがバイパスされるべきか否か判定するために使用される。車両性能の大幅な妨げは、車両稼働に対する顕著な出力の縮小として定義される。図中のこのステップは、排気ガス流が脱着手段を通過されるときは常に車両の性能が著しく縮小されないことが分かる場合には、省略されることができる。
【0066】
ここで図14を参照すると、送風機の制御のためのステップ及び稼働のシーケンスが示される。かかるステップの各々の記載の詳細な機能、及び、図8乃至図10に関して上に提供されたことを考慮すると、これ以上の説明は不要であると考えられる。本発明のシステムは、車両に従来通りに実装された触媒コンバーター(ら)の下流の排気ガス流からCOを受け取り捕集するように、好ましく実装される。排気ガス流において窒素を含有する合成物を窒素に転換することは、吸着剤の容量及び吸着剤物質の循環の寿命に影響し得る燃焼生成物の潜在的な存在及びを最小限にする。触媒コンバーター(ら)の下流の排気ガス流温度は、より高いものであり、より多くの発熱量が回収されることができる。さらに、エンジンが稼働開始で冷たい場合、触媒コンバーターの下流の排気ガスは、該コンバーターに生じる発熱を伴う反応によって、上流よりもより熱くなる。さらに、設計されたエンジン性能特性に悪影響を及ぼさないようにするために、温度及び触媒コンバーターの下流の排気ガス流からの二酸化炭素の除去に関連して、圧力低下を生じさせることが望ましい。車両の触媒コンバーター(ら)の下流にシステムを配置することは、さらに、残部の排気ガス流の、吸着剤セルを通過した後の放出を簡素化する。
【0067】
CO捕集コンポーネント(ら)の実施形態は、以下のものを含むことができるが、これらに制限されるものではない。
【0068】
1.捕捉剤は、排気ガスからの分離のために、COの化学的または物理的吸着に基づくことができる、すなわち化学吸着剤または物理吸着剤である。物理吸着剤は、活性炭、ゼオライト、有機骨格の金属(MOF)物質及び有機と無機のハイブリッドを含む。
【0069】
2.捕捉剤を選択する際に、それが配備される特定の車両の種類及びシステムの各々の排気ガス温度での長期安定性について考慮されなければならない。ガソリンエンジンとディーゼルエンジンとでは、排気ガス温度が変わり得るものであり、ガソリン燃料でのエンジン排気は、一般に、比較可能な稼働状況の下では、より熱い。他に考慮されるべき要素は、次のものを含む。
a.異なる生産者によって使用された、精製過程での固有の制限により燃料の中に存在する任意の種類の不純物;
b.窒素酸化物(NOx)及び硫黄酸化物(SOx)のように、特定の種類の燃料に特有であり、燃焼中に酸化する化合物;及び、
c.浄化剤、染料、アンチノック及び潤滑添加剤のように、精製所で燃料に導入される化合物。
【0070】
3.捕捉剤は、CO吸着ができる固体の吸着剤、固体の炭酸塩あるいは他の材料として使用されることができる。捕捉剤の例は、金属酸化物、ハイドロタルサイト、ジルコン酸塩、ケイ酸塩、アルミン酸塩、炭酸塩、及びアミンに担持されるもの、を含む。捕捉剤は、カリウムに促進されたアルミナのような、促進された高表面積支援の形態とすることができる。CO捕捉剤は、物質の単一のクラス或いは多数のクラスを含むことができる。
【0071】
4.捕捉剤は、異なる形態とされることができる。固体の吸着剤は、特に例えば、球状の粒子、小球(pellet)、小粒(granule)、モノリス、粉末、及び成形品として、充填されることができる。捕捉剤は、中空繊維吸着剤の形態とされることができる。薄い繊維マトリックス管は、CO捕捉剤を支援マトリックス内に含むことが可能であり、内部に不浸透性の管を含むことができる。流体は、CO捕捉剤の吸着及び再生を管理するために必要とされる熱を供給及び除去するために、分離されたインナー管の内部で使用されることができる。好ましい実施形態では、熱伝導材料で作られ、高温に耐えることができる繊維マトリックスが使用される。多くの並列の中空繊維吸着剤管は、CO捕集コンポーネントとして使用されることができる。排気ガスがアウタ管を通過する場合、そのCOが捕捉剤と反応し、また、熱はインナー管からの流体を使用して除去される。COの再生のために、流体は、インナー管からの脱着のための熱を供給する。
【0072】
捕捉剤は、さらに、モノリスの表面に適用されることができ、それは本書に定義されたように、モノリスの長手方向に沿って伸びる木立(grove)を備えたパイプのように、異なる形状とすることができる高表面積領域支援部である。吸着剤は、高い表面の気体との相互作用を供給し、さらに、ICE効率にとって不可欠である圧力低下の縮小のために、モノリスの表面に適用されることができる。吸着剤はまた、モノリスの木立の内部に充填されることができる。モノリスは、熱伝導性の材料、例えば、吸着/脱着中に捕集のコンポーネントの伝熱特性を増強する金属で構築されることができる。
【0073】
捕捉剤のためのキャリアとして、非常に多孔性の発泡金属が使用されることができる。上述されたモノリスと全く同じように、固い発泡金属から様々な構造の形が形成されることができ、捕捉剤で覆う及び/又は含浸させることができる。
【0074】
5.吸着と脱着のセルは異なったデザインとされることができる。図4及び図5は、吸着剤が管内で充填される場所で、シェル・アンド・チューブ(shell and tube)熱交換器として捕集区域のコンポーネントを例示する。捕捉剤を保持するために、他のタイプの熱交換器が使用されることができる。これらは、プレート式、スパイラル式、対向流式、及び他のタイプを含む。大変優れたコンパクト性及び吸収/脱着剤の熱の非常に効率的な交換を可能にするために、一つのユニットで、吸収と脱着の両方の区域を組み合わせることができる。例えば、吸着剤は、動揺(swing)型の装置の両側に充填されることができる。吸着熱は、COが捕集される際に放出され、吸着剤の再生に必要な熱の少なくとも一部を提供するために、伝導され、或いは、反対側に伝搬されるであろう。
【0075】
固定床の稼働に加えて、1セットの流動床は、捕集コンポーネントに使用されることができる。
【0076】
6.吸着及び脱着間の転換プロセスのための2個の捕集セルが例示された。また、異なる吸着/脱着サイクルに備えるために、多数のセルが使用されることができる。
【0077】
7.図3図4及び図5と共に説明された温度変動吸着に加えて、圧力変動、真空動揺(swing)及び電気的な動揺(swing)吸着のような他のプロセスが使用されることができる。捕集セルを通すガスの流れを転換することは、捕捉剤のCO容量の最大/最適利用を保証するために選択された、排気出口で検知されたCO濃度、定義された稼働回数、及び他の基準に基づいて、引き起こされることができる。
【0078】
気体のCOに対して特に有用な固体の吸着剤は、MgCOまたはMgOのようなマグネシウム化合物とグループIA金属の少なくとも1つの塩との混合塩からなる混合塩組成物であって、Mg対グループIA金属のモル比は、8:1から3:1、望ましくは6:1から4:1であることが見出された。マグネシウム化合物は、望ましくはMgOであり、また、グループIA金属の少なくとも1つの塩は、望ましくは炭酸塩及び/又は硝酸塩である。特に好ましい吸着剤の組成は、MgO:NaCO:NaNOであり、ここで、Mg:Naのモル比は、約4:8から1までである。Li,KあるいはRbの塩類は、好ましい組成では、ナトリウム塩類と置き換えることができる。
【0079】
本発明の混合塩吸着剤は、例えば、後の実施例1に記載されるようなゲル化反応を通じて、または、望ましくは実施例2に記載されるような沈降反応によって作ることができる。マグネシウム塩及びグループIA金属塩は、溶液の形態で準備され、反応混合物を形成するために混合させられる。この反応は、付随的に、沈殿剤とともに行なわれる。塩類は、互いに反応する際に、MgOまたはMgCOが沈殿物中に形成されるようなものが選択される。望ましくは、MgOそれ自体、Mg(OH)、最も望ましくはMg(NOのような、きわめて可溶性に優れたMg合成物が使用される。以前に注記されたように、MgClまたはMg(CHCOO)も使用されることができる。ひとたびMg塩が選択されると、当業者は、所望のMgO/MgCOを産出するために、どのNa塩あるいは塩類がMg塩と反応するかを決定することができるであろう。
【0080】
準備の後に、吸着剤粉末は、ベーマイトのようなバインダーを加えることによって、あるいは、吸着性の損失に帰着することができる既知の特別の予備的な技術(但し、当該技術は、充填床において圧力低下を低く保つのに、及び材料をより容易に取り扱えるようにするのに役立つもの)によって、成形品に作られることができる。記載された粉末状の塩類を使用して、バインダーなしで作られた成形品に対して、より大きなCO吸着容量が見出され、300℃で約20重量%のCO荷重が達成された。
【0081】
バインダーのない成形品の粉砕強度は、0.51MPaであり、ベーマイト(0.55MPa)で準備された成形品と等価であることが分かった。
【0082】
この反応は、反応性の塩の濃度で行われるものであり、ここでは、マグネシウムとIA族金属との比率が3:1から8:1、最も望ましくは4:1から6:1と規定される。この選択は、上述のように、比率を変えることによって異なる特性を有する吸着剤が生成されるため、当業者に委ねられる。吸着剤が作用する条件を知ることによって、採用する比率が決定される。必要に応じて、例えばNaNOなどの反応を促進するために、沈殿剤が添加されることができる。かかる沈殿剤は、望ましくは、IA族金属の塩である。
【0083】
実施例1
【0084】
この実施例は、ゼラチン法と呼ばれる方法により、本発明のプロセスで使用するための固体CO吸着剤の準備について説明する。脱イオン化された水に溶かされた炭酸ナトリウム(42.18g)及び硝酸ナトリウム(21.63g)の溶液の800mlに対して、炭酸マグネシウム水酸化物(MgCO・Mg(OH) x H0)の量(395g)が加えられた。これは、30分間撹拌されて、混合塩スラリーを産出した。かかるスラリーは、続いて遮蔽され、MgO:NaCO:NaNOの乾燥したケーキを形成するために、16時間120℃で乾燥させた後に、室温で16時間放置した。分析によって、75.8:16:8.2の質量比、及び、約4.8のMg:Naのモル比を示した。次に、この乾燥したケーキは、3℃/分のランプ速度で120℃から450℃まで加熱され、続いて450℃で4時間加熱されることにより、焼成された。焼成されたケーキは、粉砕され、残りの体積を占めるためのSiCのような不活性物質での充填層での使用に適した150乃至425メッシュの画分を収集するために、篩い分けされた。 試験結果は、吸着剤のCOの負荷が300℃で最大に達するが、かかる吸着剤は、温度の広い範囲で有効であったことを示した。
【0085】
実施例2
【0086】
この実施例では、沈殿プロセスと呼ばれる方法によって、発明に使用されるのと同じ混合塩組成物の固体のCO吸着剤の準備について説明する。3000mlの脱イオン化された水でのNaCOの233.4gの溶液が5.0リットルのプラスチックビーカー内に入れられ、機械的な振動器で活発に撹拌された。脱イオン化された500mlの水に188.4gのMg(NO:6HOの第2の溶液が、およそ30ml/分のレートで最初の溶液中に送り込まれた。1時間撹拌されてスラリーとなった。前述されたように、かかるスラリーは夜通しで貯蔵され、次に濾過されて、多湿の沈殿ケーキを産出した。濾液を約3200mls回収した。これは、120℃で24時間乾燥させ、実施例1で説明され処理された乾燥ケーキを形成した。試験結果は、吸着剤上のCO負荷の量が325℃でピークに達することを示し、さらに、例1による吸着剤でのように、この実施例での吸着剤産品は、広い温度範囲に亘って有効であった。
【0087】
最終的な吸着剤製品を準備するために、Li,Na,またはK塩類を使用して、混合塩吸着剤組成物中のアルカリ成分の影響を評価した。塩類は、Mg:アルカリ金属のモル比が6:1を用いて、前述された方法で準備された。その結果物は、シミュレートされた排気ガス流からCOを除去するそれらの能力に関して試験された。吸着は3,125/時間のGHSVで100℃乃至450℃の温度範囲で実行された。吸着剤は、ランプ温度が450℃まで、10℃/分の速度で、及び2500/時間のGHSVにより再生された。
【0088】
結果は、Naが最良の運用上の温度範囲を示し、LiとKのアルカリ金属が異なる温度で良く機能することを示した。ナトリウムを含有する吸着剤は、200℃から400℃の温度範囲にわたってCOを吸着し、325℃で最大に達した。リチウムを含有する粉末は、200℃で最も効果的で、250℃まで有効であったのに対し、カリウムを含有する合成物は、約300℃から約400℃の高温でCOを吸着した。
【0089】
追加の試験は、本発明の混合塩構成がMgCOまたはMgOのいずれかを成分として有すべきことを示し、また、これらの吸着剤の準備では、これらのうちの1つをもたらすMgの合成物が好ましく選択される。
【0090】
Mg(NO,MgO,及びMg(OH)は、全て実施例1及び実施例2と同じパラメータを使用して試験された。これらは全てCOを吸着したが、硝酸塩は、MgOまたはMg(OH)塩よりも、COを吸着する能力が著しく大きい能力を持った吸着剤を産出した。
【0091】
Mg(NOが他の合成物よりも水での著しく大きな可溶性を持っていることは注目すべきである。かかる可溶性の差違は、さらに、最終生産物が異なる反応機構に起因することを示す。硝酸塩は、例えば、ナトリウム塩類との陰イオン交換に参加するが、他方、酸化物と水酸化物はそうではない。従って、より可溶なのがマグネシウム塩であり、最終生産物の吸着能力がより大きい。Mg(NO、MgCl、Mg(CHCOO)及び他の高溶解性マグネシウム塩は、発明の吸着剤を作る際にこのように好まれる。
【0092】
ナトリウムの濃度は、異なる温度での最適な吸着容量とともに、吸着剤の性能に影響を及ぼす。Naに対するMgの濃度の減少は、CO充填温度のピークを325℃−350℃に対して250℃−275℃に変化させる結果となった。対照的に、吸着剤上に充填されたCOの増加は、12−13重量%と比較してより高い濃度である約20重量%から観察された。
【0093】
上記の試験は沈殿剤としてNaCOを使用したが、(NHCOで例示されたように、他のものが使用されることができる。
【0094】
NaCOで吸着剤を準備するために、MgNOの溶液に、沈殿剤が溶液の形態でゆっくりと加えられた。MgNOとNaNOの溶液に、Mg:Naの6:1のモル比を維持しながら(NH)2COが加えられた。
【0095】
その結果、NaCOで得られた産品は広範囲での活性を示し、他方、(NHCOで準備された産品は、300℃でCO吸着活性における非常に鋭いスパイクを示し、他の温度ではほとんど活性を示さなかった。これらの結果は、異なった適用に対する吸着剤を準備するために、沈殿剤を変えて使用することができることを示唆する。
【0096】
本発明の実施では、COは、約100℃から約450℃、好ましくは約250℃から約350℃の範囲の温度で、排気ガス流から吸着剤がCOの全て又は一部分を除去するのに十分な時間、説明した混合塩吸着剤と接触させることにより、排気ガス流から吸着される。前述のように、吸着剤がCOで飽和される状態となるが、このことは、吸着剤と接触する前と後の排気ガス流中のCOの含有量を測定及び比較することによって判定することができる。COが排気流からそれ以上除去されないことが明白な場合、該吸着剤は、例えば、その脱着温度(例えば約500℃)に加熱されることによって、再生することができる。再び、排気ガスに含まれるCOの量を測定することによって、当業者は、吸着剤が再使用の準備ができる時期を決定することができる。
【0097】
CO高密度化成分は、内蔵の一時的貯蔵装置のためにCOの気圧調節、液化或いは凝固化を保証するための適切な能動/受動の冷却システムとともに、単一又は多段の圧縮機によって達成されることができる。かかるCO貯蔵装置は、移動発生源に搭載された単一のタンク或いは多数のタンクに存することができる。燃料タンクも、燃料側とCO側の間の移動する区分を備えることで、捕集されたCOを貯蔵するために使用することができる。全てのシステム構成部の制御は、性能を最適化するために、当該移動発生源の制御システムまたは個別の制御システムに統合されることができる。
【0098】
CO捕捉剤の吸着と脱着のサイクルを制御するために、熱管理が必要とされる。図6でグラフ的に示されるように、吸着剤のCO吸収容量は、温度に応じて著しく変わり得る。図示された例では、容量は、350℃に接近するにつれて最大に増加し、かつ350℃と400℃の間で急速に縮小する。
【0099】
一般に、商業上利用可能なプレート式のコンパクトな熱交換器は、排気ガス流の温度を縮小するのに有効であることが見出された。それらは、様々なサイズ及び材料の制作において利用できる。大きな伝熱表面は、比較的小型な装置の使用を許可し、車両に加えられる容量と重量の両方を節約する。
【0100】
COが吸着剤に(物理的または化学的に)吸着されると吸着熱が放出されるので、熱は当該捕集部から除去される必要があるだろう。COが吸着剤から放出される場合に、脱着/再生に必要な熱を提供するために、当該捕集部に熱が供給される必要があるだろう。熱の供給及び除去は、伝導、対流、放射、生成、及び/又はこれらの方法の組み合わせを含む異なる方法を使用して遂行することができる。
【0101】
伝導の場合には、金属のような熱導伝性の材料を使用して、熱が供給され又はCO捕捉剤から除去されることができる。CO捕捉剤が管の中で充填される場合、熱は、外殻構造による伝導を用いて、管の外部から除去することができる。管の外部の外殻からの熱を供給または除去するために、流体を使用することができる。管の内部のフィン、金属網及び他のデザイン及び既知の技術は、捕捉剤に接する表面積を増加させて、かつ伝熱を増強するために使用することができる。フィン及び他の表面の変形も、システムの伝熱を増強するために管の外側の外殻構造により使用することができる。また、CO捕捉剤は、流体を用いて熱を供給または除去するために使用される管の外部及び内部に充填または搭載されることができる。かかるCO捕捉剤は、上に覆われるか、あるいは支持材が金属のように熱伝導性に優れている場合、モノリス型の捕集コンポーネントに搭載されることができる。熱は、単一体の支持物を通じた熱伝導を使用して、供給または除去することができる。
【0102】
対流熱交換については、熱は、流体を使用して、CO捕捉剤から供給されまたは除去される。例えば、CO捕捉剤が管の内部に搭載されると、流体は、管の外部の外殻から、あるいは捕捉剤との直接の接触により、熱を供給または除去することができる。CO捕捉剤がモノリス型の捕集コンポーネントに覆われる又は搭載される場合、例えば、捕捉剤との直接の接触によって、または単一体の支持物に浸透する管の使用によって、流体は、モノリス型の外部の外殻から熱を供給または除去することができる。
【0103】
放射熱交換については、熱は、再生のために捕捉剤に供給することができる。熱を供給するために、高温源またはマイクロ波が使用されることができる。例えば熱電素子により電力が供給される電気ヒーターのような熱生成コンポーネントを通じて、CO捕捉剤に熱を供給することもできる。
【0104】
図4図4A図4B図5図5A及び図5Bは、さらに、熱エネルギーをシステムの高密度化装置及び弁のような他の補助的設備を操作するために使用することができる機械的仕事あるいは電力に変換する役目をする熱回収(HR)コンポーネントのための任意的な位置を示す。液体は、これらの吸着剤が吸着及び再生間で交換する大きな量の熱を運び伝えることができる。液体の容量の1ユニット当たりの熱容量(すなわちそれらの体積熱容量)は、気体のそれの約100倍以上である。したがって、同じ容量について、液体は、気体の約100倍以上の速度で熱を除去または提供することができる。同様に、加えられるまたは除去されるべき熱の同量について、液体の必要とされる容量は、気体の容量の約1/100である。
【0105】
単一または複合的な技術は、廃熱を電気的なエネルギー又は仕事に変換して、COを圧縮する或いは補助の設備に動力を供給するために、使用することができる。HRコンポーネントの寸法または容量、位置及び稼働状況は、(例えばエンジン排気流からの)廃熱の有効性に基づいて決定される。これは、排気であろうとエンジン冷却液であろうと、温度及び廃熱流の容積測定の流速の両方を含むであろう。単一あるいは2以上の種類の熱回収コンポーネントは、排熱流の性質及びその温度及びフロー条件に依存して使用することができる。
【0106】
熱/エネルギー回収システムの稼働は、温度及び流速センサからデータを受信し、流量調整弁と通信を制御するプリプログラムされたプロセッサ及び制御機によって制御されることができる。例えば、エンジン排気ガスの温度は、飽和された吸着剤のコンテナとの熱交換接触へ渡すことによってその温度を十分に上げてCOを放出するために、制御されることができる。低い温度を備える排気ガスは、続いて、電気を生成する熱電素子で、さらなる熱交換をされることができる。最後に、比較的低温の排気ガスは、大気へ放出される前に、そのCO容量の縮小のために、吸着区域に導入されることができる。
【0107】
本発明の実施で使用される熱回収(HR)コンポーネント(ら)の種類は、以下の種類の装置を含むことができるが、但しこれらに制限されるものではない。
【0108】
1.電力を生成する熱電素子又はモジュール。熱電素子モジュールの高温側は排気ガス側に実装され、冷温側は、(能動的システム)と呼ばれる閉じた冷却システムに実装され、或いは、大気(受動的システム)にさらされる。熱電モジュールは、高温側から熱の一部を除去し、高密度化装置及び/又は他の搭載された設備を稼働させるために使用することができる電力を生成する。
【0109】
廃熱を電気的なエネルギーに変換するために使用される熱電素子は、エネルギー転換を最適化するために、異なる位置及び配列で設置することができる。かかる熱電素子は、排気管、捕集コンポーネント、エンジンブロックあるいは装置の高温側としての他のエンジンコンポーネントと熱伝導性接触するように固着される。熱電素子の冷温側は、該素子を冷却するために空気対流するように露出されることができる。熱電素子の冷温側は、伝熱を促進し、さらに熱電モジュールの能力を制御するために、能動的な冷却システム(例えば循環する液体)に接触することができる。
【0110】
熱電素子は、排気ガスに対する圧力低下効果を最小限にするために、断面円筒状または矩形状の管のような異なる形を担うことができる。内部及び/又は外部のフィンも、熱電素子の伝熱を増強し、その結果それらの性能を増強するために使用することができる。
【0111】
熱電素子は、高い温度を活用するために、エンジンブロックに非常に接近して或いはその上に搭載されることができる。かかる高温に耐えるように、適切な材料が選択される。
【0112】
2.熱電モジュール(ら)を使用して生成された電力は、電気的な貯蔵システム(例えばバッテリー)に供給され、次には高密度化装置及び/又は他の設備に電力を供給する。熱電モジュール用の半導体の選択は、適用される温度範囲に基づく。熱回収とその結果の電気的なエネルギー生成を最適化するために、異なる熱電素子の積み重ねを用いることができる。
【0113】
3.ICE排気からの廃熱がエンジンのシリンダの一つ以上の壁に供給されてシリンダ内のガスを膨張させ、それによって高密度化圧縮を実行するのに、又はCOを液化または固化する冷温冷媒を提供する圧縮式冷却サイクルユニットの圧縮機を実行するのに必要な、機械的な仕事を遂行可能なピストンを駆動する、スターリングエンジン。
【0114】
4.高密度化圧縮機を稼働し或いはCOを液化又は凝固する冷却冷媒を提供する圧縮冷却サイクルユニットの圧縮機を稼働するための機械的仕事を生成するタービンに蒸気を供給するための蒸気発生器。
【0115】
5.(CuSn、InTi、TiNi及びMnCuのような)合金の形状を変更するために廃熱を利用し、捕集されたCOの密度を増加させるために使用される機械的仕事を生成する、小型の形状記憶合金エンジンまたは圧縮機。かかるエンジン・圧縮機は、当該合金の高温側及び冷温側を備えることにより動作し、必要とされる圧縮を生成する。以下の特許は、これら独特な合金の種類に基づいた熱機関について記述する:米国特許第3,913,326号明細書;米国特許第4,055,955号明細書;米国特許第5,442,914号明細書;米国特許第7,444,812号明細書;及び米国特許公開第2009/0315489号明細書。これらの特許文献の開示は、参照によって本書に組込まれる。
【0116】
6. 単一の熱回収システムまたは複数の熱回収システムは、排気ガス及び冷却システムに実装されることができる。
【0117】
7. 単一の熱回収システムまたは複数の熱回収システムは、必要な力を生成し、かつ排気ガスの温度を効果的に制御するために実装されることができる。
【0118】
8. 動力供給に加えて、熱回収コンポーネント(ら)は、排気ガスの温度を制御し、その結果、CO捕捉剤の能力を最適化するために使用されることができる。
【0119】
本発明のさらなる実施形態では、捕捉剤の再生の後に回収されるCOの一部は、適切な導管によって、大気の空気及び燃料と混合させるために、エンジンの吸気口に戻される。システム稼働のこの側面は、エンジン稼働温度を下げて、これにより、燃料の燃焼の間に生み出されるNOx化合物の量を減らすために現在用いられる、排気ガス再循環(EGR)のための既知の方法と類似する。排気ガス容量の5〜15パーセントと等価なCOの量は、吸気口に戻すことができる。C0の返還は、さらに燃料混合で引き出された空中窒素の量を減らすものであり、これは排気でのNOx化合物をさらに縮小する有益な効果が得られる。排気ガス流中のCOのパーセントも増加させられ、それによって、回収を増強する。
【0120】
自動車の排気ガス再循環のために従来通りに使用される同一の装置及び制御システムによって、COの再循環を実行することができる。COの再循環も、既存のEGRシステムと共に試みることができる。かかるCOは、エンジン稼働状況に基づいた排気ガスの全て或いは予め定められた部分と置き換えることが可能であり、または現在の実施に従って、エンジンが冷えている場合での始動時、または急速なアクセル及び/又はICEが大負荷下にある間のような場合に、再循環が全体で中止とされる。
【0121】
本発明のさらなる実施形態では、排気ガス流から直接回収され或いは密度が高められた貯蔵容器からのCOの一部が、水と混じり合って、その場所で形成される水素及び一酸化炭素の一時的な反応によりメタン及び水を形成する既知の方法を使用して、触媒現象的に反応した。その後、メタンと水は、エンジン吸入部に供給された従来の炭化水素燃料を補足するために使用される。COと反応させられた水は、排気ガス流または個々の目的のために供給される個別に搭載された源所から回収されることができる。
【0122】
本発明の方法及びシステムの他の利点は、車両の空調装置で使用される車両に搭載された気圧調節されたCOの有用性である。かかるCOは、環境を損なうために危険をもたらすと指摘された人造のハイドロフルオロカーボン化学薬品及びフロン・タイプの冷媒の代わりに使用される。
【0123】
この発明の方法及びシステムは、炭化水素燃料の燃焼によって作動する乗用車、トラック、バス、大型車両、列車、船、及び他のもののような広範囲の移動発生源で使用するのに適している。この発明は、新しい移動発生源に、あるいは既存の移動発生源を改造することにより実装されることができる。
【0124】
本発明は、移動発生源からの燃焼後のCO捕集及び内蔵の貯蔵装置に対処する。運転費と設備の必要条件を最小限にするために、従来通り大気中に放出される有効熱量は、燃焼ガスから抽出された吸着剤すなわち捕捉剤からのCOを分離すること、及び、効率的な内蔵の貯蔵装置用の生成されたCOの全て或いは一部を圧縮/液化するのに必要なエネルギーを提供するために使用される。給油所で回収のために放出または除去される場合、捕集されたCOは、燃料を補給するまで内蔵され貯蔵されることができる。本発明の装置は、改質のような化学反応を含んだり、COに対して透過性のあるシリンダー壁を設けるなどのエンジン設計に大きな変更を伴うことが提案されている方法と比較して、車両内に配置するのがより容易である。
【0125】
発明の様々な実施形態が上述され及び添付図面に記載されたが、この記載から他の修正及び変形例が当業者に明白になるものであり、また、本発明の範囲は続く請求項によって決定されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図4A
図4B
図5
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14