特許第5760255号(P5760255)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5760255フィルタアセンブリをコンディショニングするためのシステムおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5760255
(24)【登録日】2015年6月19日
(45)【発行日】2015年8月5日
(54)【発明の名称】フィルタアセンブリをコンディショニングするためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   B01D 65/06 20060101AFI20150716BHJP
   A61M 1/14 20060101ALN20150716BHJP
   A61M 1/34 20060101ALN20150716BHJP
【FI】
   B01D65/06
   !A61M1/14 563
   !A61M1/34 500
【請求項の数】42
【外国語出願】
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2013-231094(P2013-231094)
(22)【出願日】2013年11月7日
(65)【公開番号】特開2014-94375(P2014-94375A)
(43)【公開日】2014年5月22日
【審査請求日】2013年11月7日
(31)【優先権主張番号】13/674,415
(32)【優先日】2012年11月12日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】596064112
【氏名又は名称】ポール・コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】Pall Corporation
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100148596
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 和弘
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】マイケル ジョセフ メサウィッチ
(72)【発明者】
【氏名】ジョセフ ビカ
(72)【発明者】
【氏名】マイケル スチュアート セヴェグニー
(72)【発明者】
【氏名】グレン ダド
(72)【発明者】
【氏名】バリー ゴトリンスキー
(72)【発明者】
【氏名】リチャード イー. ノヴァック
【審査官】 池田 周士郎
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第04556486(US,A)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0126985(US,A1)
【文献】 米国特許第05507959(US,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0135498(US,A1)
【文献】 特開2001−187323(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 61/00−71/82
A61M 1/00− 1/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上流側と下流側とを有する透過性フィルタメディアと、
前記フィルタメディアの上流側の入口および通気孔と、
前記フィルタメディアの下流側の出口と
を含むフィルタアセンブリをコンディショニングするための方法であって、
前記入口および前記通気孔を開放して、前記出口を閉じるとともに、パージ液を、開放した前記入口に通過させて、前記フィルタメディアの上流側に沿って、前記フィルタアセンブリの開放した通気孔に通すステップと、
前記入口および前記出口を開放して、前記通気孔を閉じるとともに、最初に、パージ液を、第1の流量で、開放した前記入口に通過させて、前記上流側から前記下流側へ前記フィルタメディアに通過させるとともに、前記フィルタメディアの下流側に沿って、前記フィルタアセンブリの開放した出口に通し、その後、パージ液を、第1の流量よりも多い第2の流量で、開放した前記入口に通して、前記上流側から前記下流側へ前記フィルタメディアに通過させるとともに、前記フィルタメディアの下流側に沿って、前記フィルタアセンブリの開放した出口に通し、それにより、前記フィルタアセンブリにパージ液を充填するステップと、
を備える方法。
【請求項2】
パージ液を通過させる前記ステップが溶媒を通過させるステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
パージ液を、開放した前記入口に通過させて、前記フィルタメディアの上流側に沿って、開放した前記通気孔に通す前記ステップが、前記フィルタアセンブリの前記入口の圧力を増大させるステップを含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
パージ液を第1の流量で通過させる前記ステップが、前記フィルタアセンブリの前記出口の圧力を減少させるステップを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記フィルタアセンブリの前記出口の圧力を減少させる前記ステップが、前記フィルタアセンブリの前記出口からパージ液を真空引きするステップを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
パージ液を第2の流量で通過させる前記ステップが、前記フィルタアセンブリの前記入口のパージ液の圧力を増大させるステップを含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
パージ液を、開放した前記入口に通過させて、前記フィルタメディアの上流側に沿って、前記フィルタアセンブリの開放した前記通気孔に通す前記ステップが、パージ液を、開放した前記通気孔から、前記フィルタアセンブリの前記通気孔に流体結合される廃棄物リザーバへ方向付けるステップを含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
パージ液を、第1の流量で、開放した前記入口に通過させて、前記上流側から前記下流側へ前記フィルタメディアに通過させるとともに、前記フィルタアセンブリの開放した出口に通す前記ステップが、パージ液を、前記出口から、前記フィルタアセンブリの前記出口に結合される廃棄物リザーバへ方向付けるステップを含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記フィルタアセンブリの前記入口のパージ液の圧力を増大させる前記ステップが、パージ液を収容するとともに前記フィルタアセンブリの前記入口に流体結合される容器に対して圧力を印加し、それにより、パージ液を前記容器から前記フィルタアセンブリの前記入口へ推し進めるステップを含む、請求項3または6に記載の方法。
【請求項10】
前記フィルタアセンブリの前記入口に流体結合される第1の容器からパージ液を供給するステップを更に備える、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
パージ液を、第2の流量で、開放した前記入口に通して、前記上流側から前記下流側へ前記フィルタメディアに通過させるとともに、前記フィルタアセンブリの開放した出口に通す前記ステップが、パージ液を、前記出口から、パージ液を収容することができる第2の容器へ方向付けるステップを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第2の容器を第2のフィルタアセンブリの入口に結合して、前記第2の容器内のパージ液を用いて前記第2のフィルタアセンブリをコンディショニングするステップを更に備える、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第2のフィルタアセンブリをコンディショニングする前記ステップが、前記第2の容器と前記第2のフィルタアセンブリの入口との間のフィルタにパージ液を通すステップを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
パージ液を前記フィルタアセンブリの前記出口から前記第2の容器へ方向付ける前記ステップが、パージ液を前記出口と前記第2の容器との間のフィルタに通すステップを含む、請求項11または12に記載の方法。
【請求項15】
フィルタアセンブリをコンディショニングするための方法であって、当該フィルタアセンブリは、
流側と下流側とを有する透過性フィルタメディアと、
前記フィルタアセンブリの上流側の入口および通気孔と、
前記フィルタアセンブリの下流側の出口と、を含み、
当該方法は、
前記入口および前記通気孔を開放して、前記出口を閉じるステップと、
前記フィルタアセンブリの前記入口に流体結合される第1の容器からパージ液を供給するステップと、
パージ液を、開放した前記入口に通過させて、前記フィルタメディアの上流側に沿って、開放した前記通気孔に通すステップと、
パージ液を開放した前記通気孔から廃棄物リザーバへ方向付け、その後、前記入口および出口を開放するとともに、前記通気孔を閉じるステップと、
前記フィルタアセンブリの前記入口に流体結合される前記第1の容器からパージ液を供給するステップと、
最初に、パージ液を、開放した前記入口に通過させて、前記上流側から前記下流側へ前記フィルタメディアに通過させるとともに、前記フィルタメディアの下流側に沿って、開放した前記出口に通して、前記廃棄物リザーバへ送るステップと、
その後、パージ液を、開放した前記入口に通過させて、前記上流側から前記下流側へ前記フィルタメディアに通過させるとともに、前記フィルタメディアの下流側に沿って、開放した前記出口に通して、パージ液を収容できる第2の容器へ送り、それにより、前記フィルタアセンブリにパージ液を充填するとともに、パージ液の一部を回収するステップと、
を備える方法。
【請求項16】
前記第2の容器を第2のフィルタアセンブリの入口に結合して、前記第2の容器内のパージ液を用いて前記第2のフィルタアセンブリをコンディショニングするステップを更に備える、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記フィルタアセンブリの前記出口と前記第2の容器との間に結合されるフィルタを通じてパージ液を方向付けるステップを更に備える、請求項15または16に記載の方法。
【請求項18】
前記第2の容器と前記第2のフィルタアセンブリとの間に結合されるフィルタを通じてパージ液を方向付けるステップを更に備える、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
パージ液を、開放した前記入口に通過させて、前記上流側から前記下流側へ前記フィルタメディアに通過させるとともに、開放した前記出口に通して、前記廃棄物リザーバへ送る前記ステップは、パージ液を第1の流量で開放した前記入口に通すステップを含み、パージ液を、開放した前記入口に通過させて、前記上流側から前記下流側へ前記フィルタメディアに通過させるとともに、開放した前記出口に通して、パージ液を収容できる第2の容器へ送る前記ステップは、パージ液を第1の流量よりも多い第2の流量で開放した前記入口に通すステップを含む、請求項15〜18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
パージ液を通過させる前記ステップが溶媒を通過させるステップを含む、請求項15〜19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
パージ液を、開放した前記入口に通過させて、前記フィルタメディアの上流側に沿って、開放した前記通気孔を通じて前記廃棄物リザーバへ送る前記ステップが、前記フィルタアセンブリの前記入口の圧力を増大させるステップを含む、請求項15〜20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
パージ液を、開放した前記入口に通過させて、前記上流側から前記下流側へ前記フィルタメディアに通過させるとともに、開放した前記出口に通して、前記廃棄物リザーバへ送る前記ステップが、前記フィルタアセンブリの前記出口の圧力を減少させるステップを含む、請求項15〜20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記フィルタアセンブリの前記出口の圧力を減少させる前記ステップが、前記フィルタアセンブリの前記出口からパージ液を真空引きするステップを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
パージ液を、開放した前記入口に通過させて、前記上流側から前記下流側へ前記フィルタメディアに通過させるとともに、開放した前記出口に通して、前記第2の容器へ送る前記ステップが、前記フィルタアセンブリの前記入口の圧力を増大させるステップを含む、請求項15〜23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
上流側と下流側とを含むフィルタメディアと、
前記フィルタメディアの上流側の入口および通気孔と、
前記フィルタメディアの下流側の出口と
を有するフィルタアセンブリをコンディショニングするためのシステムであって、
フィルタアセンブリの入口に結合可能なパージ液供給源と、
前記フィルタアセンブリの出口および通気孔に結合可能な廃棄物リザーバと、
パージ液を前記パージ液供給源から前記フィルタアセンブリの前記入口へ推し進めるようになっている圧力源と、
前記フィルタアセンブリの前記入口を開閉するように動作可能な入口弁と、
前記フィルタアセンブリの前記出口を開閉するように動作可能な出口弁と、
前記フィルタアセンブリの前記通気孔を開閉するように動作可能な通気弁と、
前記圧力源、前記入口弁、前記出口弁、および、前記通気弁に接続されるコントローラと
を備え、
前記コントローラが、第1の段階で、前記入口弁および前記通気弁を開放して、前記出口弁を閉じるとともに、パージ液を、前記パージ液供給源から、前記フィルタアセンブリの開放した前記入口に通過させて、前記フィルタメディアの上流側に沿って、開放した通気孔に通して前記廃棄物リザーバへ方向付けるように動作可能であり、前記コントローラが、続く第2の段階の第1の局面で、前記入口弁および前記出口弁を開放して、前記通気弁を閉じるとともに、パージ液を、前記パージ液供給源から、第1の流量で、前記フィルタアセンブリの開放した前記入口に通過させて、前記上流側から前記下流側へ前記フィルタメディアに通過させるとともに、前記フィルタメディアの下流側に沿って、開放した出口に通して前記廃棄物リザーバへ方向付けるように動作可能であり、前記コントローラが、第2の段階の続く第2の局面で、前記入口弁および前記出口弁を開放して、前記通気弁を閉じるとともに、パージ液を、前記パージ液供給源から、より多い第2の流量で、前記フィルタアセンブリの開放した前記入口に通して、前記上流側から前記下流側へ前記フィルタメディアに通過させるとともに、前記フィルタメディアの下流側に沿って、開放した出口を通じて方向付けるように動作可能であり、それにより、前記フィルタアセンブリにパージ液を充填する、システム。
【請求項26】
前記フィルタアセンブリの前記出口に結合可能な真空装置を更に備え、
前記コントローラが、前記真空装置に結合されるとともに、第2の段階の第1の局面中に前記フィルタアセンブリの前記出口の圧力を減少させるために真空源を制御するように動作可能である、請求項25に記載のシステム。
【請求項27】
前記コントローラが、第1の段階中に前記フィルタアセンブリの前記入口の圧力を増大させるために前記圧力源を制御するように動作可能である、請求項25または26に記載のシステム。
【請求項28】
前記コントローラが、第2の段階の第2の局面中に前記フィルタアセンブリの前記入口の圧力を増大させるために前記圧力源を制御するように動作可能である、請求項25または26に記載のシステム。
【請求項29】
前記パージ液供給源が容器を備え、前記圧力源が、前記容器の外面に圧力を及ぼしてパージ液を前記容器から前記フィルタアセンブリの前記入口へ推し進めるように前記コントローラによって制御される、請求項25または26に記載のシステム。
【請求項30】
前記パージ液供給源がパージ液を収容するための第1の容器を備え、前記システムが、パージ液を収容するための第2の容器と、前記フィルタアセンブリの前記出口、前記廃棄物リザーバ、および、前記第2の容器の間に結合される第1の弁装置とを更に備え、前記コントローラは、第2の段階の第1の局面中にパージ液を開放した前記出口から前記廃棄物リザーバへ方向付けるとともに第2の段階の第2の局面中にパージ液を開放した前記出口から前記第2の容器へ方向付けるように前記第1の弁装置に接続される、請求項25〜28のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項31】
前記第2の容器が第2のフィルタアセンブリの入口に結合可能である、請求項30に記載のシステム。
【請求項32】
前記第1の容器、前記フィルタアセンブリの前記出口、および、前記フィルタアセンブリの前記入口の間に結合される第2の弁装置と、
前記第2の容器、前記フィルタアセンブリの前記出口、および、前記フィルタアセンブリの前記入口の間に結合される第3の弁装置と
を更に備え、
前記パージ液供給源が前記第1の容器および前記第2の容器を備え、前記コントローラが、パージ液を前記第1の容器から第1のフィルタアセンブリの開放した入口および開放した出口を通じて前記第2の容器へ推し進めることと、パージ液を前記第2の容器から第2のフィルタアセンブリの開放した入口および開放した出口を通じて前記第1の容器へ推し進めることとを交互に行なうように前記第2および第3の弁装置に接続される、請求項30に記載のシステム。
【請求項33】
前記フィルタメディアが0.05ミクロン以下の除去率を有する、請求項25〜32のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項34】
上流側と下流側とを含むフィルタメディアと、
前記フィルタメディアの上流側の入口および通気孔と、
前記フィルタメディアの下流側の出口と
を有するフィルタアセンブリをコンディショニングするためのシステムであって、
パージ液を収容し、フィルタアセンブリの前記入口に結合可能な第1の容器と、
パージ液を収容し、フィルタアセンブリの前記出口に結合可能な第2の容器と、
前記フィルタアセンブリの前記出口および前記通気孔に結合可能な廃棄物リザーバと、
パージ液を前記第1の容器から前記フィルタアセンブリの前記入口へ推し進めるようになっている圧力源と、
前記フィルタアセンブリの前記入口を開閉するように動作可能な入口弁と、
前記フィルタアセンブリの前記出口を開閉するように動作可能な出口弁と、
前記フィルタアセンブリの前記通気孔を開閉するように動作可能な通気弁と、
前記圧力源、前記入口弁、前記出口弁、および、前記通気弁に接続されるコントローラと
を備え、
前記コントローラが、第1の段階で、前記入口弁および前記通気弁を開放して、前記出口弁を閉じるとともに、パージ液を、前記第1の容器から、前記フィルタアセンブリの開放した前記入口に通過させて、前記フィルタメディアの上流側に沿って、開放した通気孔に通して前記廃棄物リザーバへ方向付けるように動作可能であり、前記コントローラが、第2の段階の第1の局面で、前記入口弁および前記出口弁を開放して、前記通気弁を閉じるとともに、パージ液を、前記第1の容器から、前記フィルタアセンブリの開放した前記入口に通過させて、前記上流側から前記下流側へ前記フィルタメディアに通過させるとともに、前記フィルタメディアの下流側に沿って、開放した出口に通して前記廃棄物リザーバへ方向付けるように動作可能であり、前記コントローラが、第2の段階の続く第2の局面で、前記入口弁および前記出口弁を開放して、前記通気弁を閉じるとともに、パージ液を、前記第1の容器から、開放した前記入口に通して、前記上流側から前記下流側へ前記フィルタメディアに通過させるとともに、前記フィルタメディアの下流側に沿って、開放した出口を通じて第2の容器へ方向付けるように動作可能であり、それにより、前記フィルタアセンブリにパージ液を充填するとともに、パージ液の一部を回収する、システム。
【請求項35】
前記フィルタアセンブリの前記出口、前記廃棄物リザーバ、および、前記第2の容器の間に結合される第1の弁装置を更に備え、
前記コントローラが、前記第1の弁装置に接続されるとともに、第2の段階の第1の局面中にパージ液を前記廃棄物リザーバへ方向付けるとともに第2の段階の第2の局面中にパージ液を前記第2の容器へ方向付けるように動作可能である、請求項34に記載のシステム。
【請求項36】
前記フィルタアセンブリの前記出口に結合可能な真空装置を更に備え、
前記コントローラが、前記真空装置に結合されるとともに、第2の段階の第1の局面中に前記フィルタアセンブリの前記出口の圧力を減少させるために真空源を制御するように動作可能である、請求項34または35に記載のシステム。
【請求項37】
前記圧力源が、前記第1の容器の外面に圧力を及ぼしてパージ液を前記容器から前記フィルタアセンブリの前記入口へ推し進めるように前記コントローラによって制御される、請求項34〜36のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項38】
前記コントローラが、第1の段階中に前記フィルタアセンブリの前記入口の圧力を増大させるために前記圧力源を制御するように動作可能である、請求項34〜36のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項39】
前記コントローラが、第2の段階の第2の局面中に前記フィルタアセンブリの前記入口の圧力を増大させるために前記圧力源を制御するように動作可能である、請求項34〜36のいずれか一項または38に記載のシステム。
【請求項40】
前記第2の容器が前記フィルタアセンブリの前記入口に結合可能である、請求項34〜39のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項41】
前記第1の容器、前記フィルタアセンブリの前記出口、および、前記フィルタアセンブリの前記入口の間に結合される第2の弁装置と、前記第2の容器、前記フィルタアセンブリの前記出口、および、前記フィルタアセンブリの前記入口の間に結合される第3の弁装置とを更に備え、
前記圧力源がパージ液を前記第2の容器から推し進めるようになっており、前記コントローラが、パージ液を前記第1の容器から第1のアセンブリの開放した入口および開放した出口を通じて前記第2の容器へ推し進めることと、パージ液を前記第2の容器から第2のフィルタアセンブリの開放した入口および開放した出口を通じて前記第1の容器へ推し進めることとを交互に行なうように前記第2および第3の弁装置に結合される、請求項34〜39のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項42】
前記フィルタメディアが0.05ミクロン以下の除去率を有する、請求項34〜41のいずれか一項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【発明の開示】
【0001】
発明の開示
[0001]マイクロエレクトロニクス産業や医薬産業を含む多くの産業で使用される化学物質は、極めて純度が高いものでなければならない。これらの産業により使用されるプロセスを妨げる場合がある何らかの汚染物質を除去するために、或いはこれらの産業により形成される製品を損なう場合がある何らかの汚染物質を除去するために、使用ポイントにおいてしばしば、これらの化学物質を極めて微細な濾過を行う必要がある。一般に、これらの化学物質を濾過するために使用されるフィルタアセンブリは、透過性フィルタメディアを有する。化学物質がフィルタメディアを通過し、化学物質中のいかなる汚染物質をもフィルタメディア内またはフィルタメディアの表面上にて捕捉される。
【0002】
[0002]化学物質が濾過される前に、本発明を具現化するシステムおよび方法は、フィルタアセンブリをコンディショニングして、フィルタアセンブリ自体が汚染物質を化学物質中に入り込むことを防止する。一般に、新たに製造されたフィルタアセンブリであってもフィルタアセンブリ内に含まれる場合がある何らかの汚染物質を除去するために、パージ液がフィルタアセンブリを通じてフラッシングされる。パージ液は、濾過されるべき化学物質に適合する任意の液体であるとよい。毒性が低いまたは安価な化学物質の場合には、パージ液が化学物質自体であってもよい。多くの場合、パージ液は、化学物質の毒性が低いあるいは安価な液状成分または化学物質のための液体溶剤である。フィルタアセンブリがフラッシングされると、パージ液は、フィルタアセンブリ内のあらゆるガスを移動させて、フィルタアセンブリ内に含まれるあらゆる他の汚染物質を取り除くことができる。フラッシング後、パージ液が充填されたコンディショニング済みのフィルタアセンブリは、保管されおよび/または輸送されてもよく、また、パージ液がフィルタアセンブリから除去された後に化学物質を濾過するために使用されてもよい。
【発明の概要】
【0003】
[0003]本発明を具現化するシステムおよび方法は、フィルタアセンブリを1つずつあるいは同時に複数、コンディショニングするために使用されてもよい。各フィルタアセンブリは、フィルタメディアと、入口と、通気孔と、出口とを含むものとすることができる。フィルタメディアは、フィルタアセンブリ内に上流側と下流側とを有する。入口および通気孔がフィルタメディアの上流側にあってもよく、出口がフィルタメディアの下流側にあってもよい。
【0004】
[0004]本発明の一態様によれば、フィルタアセンブリをコンディショニングするための方法は、入口および通気孔を開放して、フィルタアセンブリの出口を閉じるステップを備えてもよい。その後、パージ液が、開放した入口に通されて、フィルタメディアの上流側に沿って、開放した通気孔に通されてもよい。方法は、入口および出口を開放して、通気孔を閉じるステップを更に備えてもよい。その後、パージ液はまず、第1の流量で、開放した入口に通されて、上流側から下流側へフィルタメディアを通過されるとともに、開放した出口に通されてもよい。続いて、パージ液は、第1の流量よりも多い第2の流量で、開放した入口に通されて、上流側から下流側へフィルタメディアを通過されるとともに、フィルタメディアの下流側に沿って、開放した出口に通されてもよい。パージ液は、フィルタメディアの上流側、フィルタメディア内、および、フィルタメディアの下流側のフィルタアセンブリ内の汚染物質を含むフィルタアセンブリにおけるあらゆる空気および他の汚染物質を移動させおよび/または取り除き、それにより、フィルタアセンブリに汚染物質がない状態にしてパージ液が充填される。
【0005】
[0005]本発明の他の態様によれば、フィルタアセンブリをコンディショニングするためのシステムは、パージ液供給源と、廃棄物リザーバと、圧力源とを備えてもよい。パージ液供給源はフィルタアセンブリの入口に結合されてもよく、また、圧力源は、パージ液をパージ液供給源からフィルタアセンブリの入口へ推し進めるようになっていてもよい。廃棄物リザーバは、フィルタアセンブリの出口および通気孔に結合されてもよい。システムは、入口弁、出口弁、通気弁、および、コントローラを更に備えてもよい。入口弁は、フィルタアセンブリの入口を開閉するように動作可能であってもよく、出口弁は、フィルタアセンブリの出口を開閉するように動作可能であってもよく、および、通気弁は、フィルタアセンブリの通気孔を開閉するように動作可能であってもよい。コントローラは、少なくとも圧力源、入口弁、出口弁、および、通気弁に接続されてもよい。コントローラは、第1の段階で、入口弁および通気弁を開放して、出口弁を閉じるとともに、パージ液を、パージ液供給源から、フィルタアセンブリの開放した入口に通過させて、フィルタメディアの上流側に沿って、開放した通気孔を通じて方向付けるように動作可能であってもよい。コントローラは、第2の段階の第1の局面で、入口弁および出口弁を開放して、通気弁を閉じるとともに、パージ液を、第1の流量で、フィルタアセンブリの開放した入口に通過させて、上流側から下流側へフィルタメディアに通過させるとともに、開放した出口を通じて方向付けるように動作可能であってもよい。コントローラは、更に、第2の段階の続く第2の局面で、入口弁および出口弁を開放して、通気弁を閉じるとともに、パージ液を、第1の流量よりも多い第2の流量で、フィルタアセンブリの開放した入口に通して、上流側から下流側へフィルタメディアに通過させるとともに、フィルタメディアの下流側に沿って、開放した出口を通じて方向付けるように動作可能であってもよい。パージ液は、フィルタメディアの上流側、フィルタメディア内、および、フィルタメディアの下流側のフィルタアセンブリ内の汚染物質を含むフィルタアセンブリ内のあらゆる汚染物質を移動させおよび/または取り除き、それにより、フィルタアセンブリに汚染物質がない状態にしてパージ液が充填される。
【0006】
[0006]本発明のこれらの態様を具現化する方法およびシステムは、例えば汚染物質をフィルタアセンブリから除去するために非常に有効な特徴を含む多くの有利な特徴を有する。例えば、1)パージ液を、開放した入口に通して、フィルタメディアの上流側に沿って、出口が閉じられた状態で開放した通気孔を通じて方向付けること、および、2)パージ液を、開放した入口に通して、上流側から下流側へフィルタメディアに通過させ、フィルタメディアの下流側に沿って、通気孔が閉じられた状態で開放した出口を通じて方向付けることの両方により、本発明のこれらの態様を具現化する方法およびシステムは、フィルタメディアの上流側、フィルタメディア自体、および、フィルタメディアの下流側が全て完全にパージ液によってフラッシングされるようにする。また、パージ液を第1の低流量で、続いて第2の高流量でフィルタメディアを通じて方向付けることにより、本発明のこれらの態様を具現化する方法およびシステムは、汚染物質がフィルタメディア内から更に一層効果的に除去されるようにする。パージ液を第1の低流量でフィルタメディアに通すことにより、パージ液は、フィルタメディア内の細孔および空隙の全てを完全に満たすことができ、それにより、さもなければフィルタメディアに捕捉されたままとなる場合がある小さい気孔または気泡を含む全ての汚染物質が移動する。続いて、パージ液を第2の高流量でフィルタメディアに通すと、フィルタメディア内から除去された全ての汚染物質がフィルタメディアの下流側を通じておよび開放した出口を通じて効果的にフラッシングされる。
【0007】
[0007]本発明の他の態様によれば、フィルタアセンブリをコンディショニングするための方法は、入口および通気孔を開放して、フィルタアセンブリの出口を閉じるステップを備えてもよい。その後、パージ液が、第1の容器から供給されて、開放した入口に通され、フィルタメディアの上流側に沿って、開放した通気孔に通されるとともに、開放した通気弁から廃棄物リザーバへ方向付けられてもよい。方法は、入口および出口を開放して、フィルタアセンブリの通気孔を閉じるステップを更に備えてもよい。その後、パージ液が第1の容器から開放した入口へ供給されてもよい。最初に、パージ液は、開放した入口に通過されて、上流側から下流側へフィルタメディアに通過されるとともに、フィルタメディアの下流側に沿って、開放した出口に通されて、廃棄物容器へ送られてもよい。続いて、パージ液は、開放した入口に通過されて、上流側から下流側へフィルタメディアに通過されるとともに、フィルタメディアの下流側に沿って、開放した出口に通されて、パージ液を収容できる第2の容器へ送られてもよく、それにより、フィルタアセンブリに汚染物質がない状態のままパージ液が充填される。また、パージ液の一部が第2の容器内に回収されてもよい。
【0008】
[0008]本発明の他の態様によれば、フィルタアセンブリをコンディショニングするためのシステムは、第1の容器と、第2の容器と、廃棄物リザーバと、圧力源とを備えてもよい。第1の容器は、パージ液を収容して、フィルタアセンブリの入口に結合可能であってもよく、圧力源は、パージ液を第1の容器からフィルタアセンブリの入口へ推し進めるようになっていてもよい。廃棄物リザーバは、フィルタアセンブリの出口および通気孔に結合可能であってもよい。第2の容器は、フィルタアセンブリの出口に結合可能であってもよく、また、パージ液を収容できてもよい。システムは、入口弁、出口弁、通気弁、および、コントローラを更に備えてもよい。入口弁は、フィルタアセンブリの入口を開閉するように動作可能であってもよく、出口弁は、フィルタアセンブリの出口を開閉するように動作可能であってもよく、および、通気弁は、フィルタアセンブリの通気孔を開閉するように動作可能であってもよい。コントローラは、少なくとも圧力源、入口弁、出口弁、および、通気弁に接続されてもよい。コントローラは、第1の段階で、入口弁および通気弁を開放して、出口弁を閉じるとともに、パージ液を、第1の容器から、フィルタアセンブリの開放した入口に通過させて、フィルタメディアの上流側に沿って、開放した通気孔に通して廃棄物リザーバへ方向付けるように動作可能であってもよい。コントローラは、第2の段階の第1の局面で、入口弁および出口弁を開放して、通気弁を閉じるとともに、パージ液を、第1の容器から、フィルタアセンブリの開放した入口に通過させて、上流側から下流側へフィルタメディアに通過させるとともに、フィルタメディアの下流側に沿って、開放した出口に通して廃棄物リザーバへ方向付けるように動作可能であってもよい。コントローラは、第2の段階の続く第2の局面で、入口弁および出口弁を開放して、通気弁を閉じるとともに、パージ液を、第1の容器から、フィルタアセンブリの開放した入口に通して、上流側から下流側へフィルタメディアに通過させるとともに、フィルタメディアの下流側に沿って、開放した出口を通じて第2の容器へ方向付けるように更に動作可能であってもよく、それにより、フィルタアセンブリに汚染物質がない状態のままパージ液が充填される。また、パージ液の一部が第2の容器内に回収されてもよい。
【0009】
[0009]本発明のこれらの態様を具現化する方法およびシステムは、例えば、汚染物質を除去するために非常に有効な特徴と廃棄物をかなり減少させる特徴とを含む多くの有利な特徴を有する。例えば、この場合も先と同様に、1)パージ液を、開放した入口に通して、フィルタメディアの上流側に沿って、出口が閉じられた状態で開放した通気孔を通じて方向付けること、および、2)パージ液を、開放した入口に通して、上流側から下流側へフィルタメディアに通過させ、フィルタメディアの下流側に沿って、通気孔が閉じられた状態で開放した出口を通じて方向付けることの両方により、本発明のこれらの態様を具現化する方法およびシステムは、フィルタメディアの上流側、フィルタメディア自体、および、フィルタメディアの下流側が全て完全にパージ液によってフラッシングされるようにする。また、パージ液の一部分を廃棄物リザーバへではなく第2の容器へ方向付けることにより、パージ液のこの部分が回収されて再使用されてもよく、それにより、廃棄物の発生量がかなり減少される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】フィルタアセンブリをコンディショニングするためのシステムの一実施形態の概略図である。
図2】フィルタアセンブリをコンディショニングするためのシステムの他の実施形態の概略図である。
図3】フィルタアセンブリをコンディショニングするためのシステムの他の実施形態の概略図である。
図4】フィルタアセンブリをコンディショニングするためのシステムの他の実施形態の概略図である。
図5】フィルタアセンブリからパージ液を移動させるためのシステムの一部の一実施形態の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[0015]本発明の1つ以上の態様に係るフィルタアセンブリをコンディショニングするためのシステムは、任意の多数の方法で具現化されることができ、また、任意の多種多様なフィルタアセンブリをコンディショニングする、すなわち、一度に1つのアセンブリをコンディショニングするあるいは一度に複数のフィルタアセンブリの全てをコンディショニングするために使用されてもよい。
【0012】
[0016]各フィルタアセンブリは様々に構成され得る。一般に、各フィルタアセンブリ11は、産業プロセスで使用される液状化学物質から汚染物質を除去するためのフィルタメディア12を含む。これらの産業、例えば、マイクロエレクトロニクス産業および医薬産業の多くにおいては、化学物質が極めて純度の高いものでなければならない。その結果、フィルタメディアは、微細孔範囲またはナノ細孔範囲の除去率を有してもよい。例えば、除去率は、約40、30、20、10、または、5ナノメートル以下を含めて、約0.05ミクロンまたは0.05ミクロン未満にまで至ってもよい。フィルタは、例えば、透過性金属材料、透過性セラミック材料、あるいは、透過性高分子膜または高分子のファイバあるいはフィラメントの透過性のシートあるいはマスを含む透過性高分子材料から形成されてもよい。また、フィルタメディアは、例えば、平坦構造、ハニカム構造、襞構造、螺旋巻回構造、または、中空ファイバ構造を有してもよい。
【0013】
[0017]フィルタアセンブリ11は、フィルタメディア12を取り囲むハウジング13を更に含んでもよく、フィルタメディア12は、フィルタアセンブリ11内を上流側14と下流側15とに画定する。コンディショニング前、フィルタアセンブリ11には、フィルタメディア12内の細孔および空隙を含めて、ガス、例えば空気または窒素などの不活性ガスが充填されてもよく、あるいは、プレウェッティング液、例えば、水またはアルコールを含む溶液が充填されてもよい。フィルタアセンブリ11は、フィルタメディア12の上流側14に互いに離間される入口20および通気孔21を更に含むとともに、フィルタメディア12の下流側15に出口22を更に含んでもよい。入口、通気孔、および、出口は、上端、下端、および/または、側部を含むフィルタアセンブリの様々な場所に配置されてもよい。図示の実施形態において、入口20、通気孔21、および、出口22はそれぞれハウジング13の上端にあってもよい。ハウジング13は、フィルタアセンブリ11内に、例えば入口20と通気孔21との間および入口20と出口22との間に1つ以上の流路を形成してもよい。多くの実施形態に関して、フィルタメディア12は、中空の略円筒状の形態を有してもよく、また、ブラインドエンドキャップ23がフィルタメディア12の一端に接合されてもよい。フィルタアセンブリ11は、フィルタメディア12の外部のフィルタアセンブリ11の上流側14からフィルタメディア12の内部のフィルタアセンブリ11の下流側15へ外側から内側へ流すようになっていてもよい。あるいは、フィルタアセンブリが内側から外側へ流すようになっていてもよい。例えば取引称号EZD下で米国ニューヨーク州のポートワシントンのPall社から入手できるフィルタアセンブリを含む多くの異なるフィルタアセンブリが本発明を具現化するシステムおよび方法によってコンディショニングされてもよい。
【0014】
[0018]コンディショニングしステム10の一実施形態の多くの様々な例のうちの1つが図1に示されている。コンディショニングしステム10は、様々な方法でフィルタアセンブリ11の入口20に結合可能であってもよいパージ液供給源24を含んでもよい。例えば、入口ライン25がパージ液供給源24とフィルタアセンブリ11の入口20との間で延びてもよい。圧力源26が、パージ液をパージ液供給源24から例えば入口ライン25に沿ってフィルタアセンブリ入口20へ推し進めるようになっていてもよい。コンディショニングしステム10は、フィルタアセンブリ11の通気孔21および出口22に任意の様々な方法で結合可能な廃棄物リザーバ30を含んでもよい。例えば、別個の通気ライン31および出口ライン32がフィルタアセンブリ11の通気孔21および出口22のそれぞれと廃棄物リザーバ30との間で延びてもよい。コンディショニングしステム10は、入口弁33、通気弁34、および、出口弁35を更に含んでもよい。入口弁33、通気弁34、および、出口弁35は、入口20、通気孔21、および、出口22を開閉するために、フィルタアセンブリ11の入口20、通気孔21、および、出口22のそれぞれと作用的に関連付けられてもよい。処理の一部が手作業で行なわれてもよいが、大部分の実施形態に関して、コンディショニングしステム10は、フィルタアセンブリ11のコンディショニングを制御するために構成要素のうちの1つ以上に接続されるコントローラ36を更に含む。例えば、図1のコンディショニングしステム10において、コントローラ36は、圧力源26、入口弁33、通気弁34、および、出口弁35に接続されてもよい。
【0015】
[0019]コンディショニングしステム10の構成要素が任意の多数の方法で構成されてもよい。例えば、パージ液供給源は、例えば、大量のパージ液を保持するタンクまたはドラムとして、または、少量のパージ液を収容する柔軟容器を含む更に小さい容器として様々に構成されてもよい。パージ液を供給するための様々な容器が、米国特許出願公開2005/0173458号明細書で特定されるような分配液を収容する容器、リザーバ、および、バッグの多くを含めて適し得る。任意の多数のパージ液がパージ液供給源内に収容されてもよい。パージ液は、化学物質自体、化学物質の1つ以上の成分、例えば主成分、または、化学物質あるいは成分のための溶媒を含む、フィルタアセンブリによって濾過されるべき化学物質と適合する任意の液体であってもよい。化学物質およびパージ液は、例えば、産業内の所望のプロセスに応じて変わってもよい。例えば、フォトリソグラフィ産業において、濾過されるべき化学物質は、光反応性化学物質、例えば、フォトレジスト、反射防止コーティング、または、基板ウエハ上に分配されるようになっている任意の他の化学物質であってもよい。多くの実施形態において、パージ液は、これらの分配可能な化学物質のための溶媒であってもよい。そのような溶媒の例としては、エチル(S)−2−ヒドロキシプロパン酸、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、シクロヘキサノン、ブチルアセテート、ジヒドロフラン−2(3H)−1、および、1−メトキシプロパン−2−o1が挙げられるが、これらに限定されない。
【0016】
[0020]圧力源は、パージ液をフィルタアセンブリの入口へ推し進めるために様々な方法で構成されてもよい。殆どの実施形態において、圧力源は、フィルタアセンブリの入口に増大された圧力または正圧を与える。その結果、圧力源は、ポンプとして構成されてもよく、また、パージ液供給源とフィルタアセンブリ入口との間に配置されてもよい。例えば、ポンプが入口ラインに配置されてもよい。あるいは、ポンプは、フィルタアセンブリの入口に負圧を印加するために、通気孔および/または出口にあるいはその下流側に、例えば通気ラインおよび/または出口ラインに配置されてもよい。ポンプは、例えば、低容量、低せん断の容積移送式ポンプとして様々に構成されてもよい。あるいは、圧力源は、重力供給式アセンブリあるいは空気圧式または機械的なエクスプレッサを備えてもよい。多くの実施形態において、圧力源26は、取引称号NOWPak下でATMIから入手できるエクスプレッサなどの空気圧式エクスプレッサを備えてもよい。空気圧式エクスプレッサにおいて、パージ液供給源は、パージ液が充填されて圧力容器内に配置される柔軟容器またはバッグであってもよい。所望の流量のパージ液を柔軟容器から例えば入口ラインに沿ってフィルタアセンブリの入口へ推し進めるために、窒素などの不活性ガスが柔軟容器の外側で圧力容器へ供給されてもよい。
【0017】
[0021]廃棄物リザーバ30は、フィルタアセンブリ11からの汚染されたパージ液を受けるべく様々な方法で構成されてもよい。例えば、廃棄物リザーバは、汚染されたパージ液を受けて適切に廃棄するための排液ラインであってもよい。あるいは、廃棄物リザーバは、より多くの量を受けて蓄えるためのタンクまたはドラム、あるいは、少量の汚染されたパージ液を受けて蓄えるための固定されたまたは柔軟容器を含んでもよい。
【0018】
[0022]任意の多数の弁が、入口弁33、通気弁34、および、出口弁35に適している。それらの弁のうちの1つ以上は、流量可変弁であってもよく、かつ、フィルタアセンブリへの及び/またはフィルタアセンブリからの流体の流量を制御するために使用されてもよい。しかしながら、多くの実施形態において、弁は、バイナリON/OFF弁、例えば高速作動ON/OFF弁であってもよく、また、流量が圧力源26によって制御されてもよい。各弁は、フィルタアセンブリの入口、通気、または、出口を開閉するために様々な位置に配置されてもよい。例えば、入口弁33は、入口20またはその近傍に配置されてもよく、例えば入口ライン25に配置されてもよく、通気弁34は、通気孔21またはその近傍に配置されてもよく、例えば通気ライン31に配置されてもよく、また、出口弁35は、出口22またはその近傍に配置されてもよく、例えば出口ライン32に配置されてもよい。
【0019】
[0023]コントローラ36は任意の様々な方法で構成されてもよい。例えば、コントローラ36は、電子コントローラであってもよく、例えば、フィルタアセンブリをコンディショニングすることに関与する様々なステップを実施するためのマイクロプロセッサまたは論理アレイ、例えばプログラマブル論理アレイを含んでもよい。コントローラは、別個のユニットであってもよく、また、コンディショニングしステムの残りの部分またはコンディショニングしステムの任意の他の構成要素と共に物理的に配置されてもよい。あるいは、コントローラは、フィルタアセンブリをコンディショニングすることに加えて、1つ以上のプロセス、例えば分配プロセスを制御するための大型電子システムと一体化されてもよい。コントローラは、システムに関する情報を受けるおよび/または送るためおよび/またはコンディショニングしステムの1つ以上の構成要素の機能を制御するためにコンディショニングしステムの任意の構成要素に接続されてもよい。例えば、図1に示されるコントローラ36は、パージ液供給源24からフィルタアセンブリ11の入口20へのパージ液の流れを制御するために圧力源26に接続されてもよい。コントローラ36は、弁を開閉してフィルタアセンブリ11を通じた流れを制御するために、入口弁33、通気弁34、および、出口弁35に接続されてもよい。
【0020】
[0024]コンディショニングしステムは、システムに関する更なる情報を与えるために、例えば圧力センサ、温度センサ、流量センサ、および、レベルセンサなどのセンサを含む1つ以上の更なる構成要素を含んでもよい。更なる構成要素は、システム内の補助機能を果たすために、緩衝器、脱気器、気泡トラップ、および、フィルタなどの他の装置を含んでもよい。例えば、圧力センサおよび/または流量センサが、フィルタアセンブリの入口および/または出口と関連付けられる圧力情報または流量情報を与えるために入口ラインおよび/または出口ラインに配置されてもよく、緩衝器、脱気器、および/または、フィルタが、フィルタアセンブリの入口よりも上流側で補助機能を果たすために入口ラインに配置されてもよく、および/または、気泡トラップが、フィルタアセンブリの出口よりも下流側で補助機能を果たすために出口ラインに配置されてもよい。
【0021】
[0025]本発明の1つ以上の態様に係るフィルタアセンブリをコンディショニングするための方法が任意の多数の方法で具現化されてもよい。フィルタアセンブリが本発明を具現化するコンディショニングしステムに組み込まれた後、フィルタアセンブリは、これらの方法のうちのいずれかにしたがってコンディショニングされてもよく、また、システムコントローラは、これらの方法のうちのいずれかに関して記載されるステップおよび一連のステップにしたがってプログラミングされてもよい。
【0022】
[0026]コンディショニング方法の一実施形態の多くの様々な例のうちの1つは、第1の段階で、例えば図1に示されるフィルタアセンブリ11の入口20および通気孔21を開放すること、および、出口22を閉じることを含んでもよい。多くの実施形態において、入口20を開放すること、通気孔21を開放すること、および、出口22を閉じることは、コントローラ36の指示で、入口弁33を開くこと、通気弁34を開くこと、および、出口弁35を閉じることをそれぞれ含んでもよい。入口20および通気孔21が開いて出口22が閉じられた状態で、パージ液、例えば前述したような溶媒が、例えばプラスのゲージ圧で、フィルタアセンブリ11の内側のフィルタメディア12の上流側14に沿って、開放した入口20に通されるとともに、開放した通気孔21に通されてもよい。例えば、コントローラ36の指示で、圧力源26は、パージ液をフィルタアセンブリ11を通じてフィルタメディア12の上流側14に沿って推し進めるために、任意の様々な方法でフィルタアセンブリ11の入口20の圧力を増大させてもよい。多くの実施形態においては、パージ液供給源24が柔軟容器であってもよく、また、圧力源26が空気圧式エクスプレッサであってもよい。コントローラ36は、不活性ガス、例えば窒素を柔軟容器24の外面に押しつけるように加えて、パージ液を柔軟容器24から例えば入口ライン25に沿って開放した入口弁33を介して開放した入口20を通じて推し進めるべく、圧力源26を制御してもよい。パージ液は、パージ液がフィルタアセンブリ11の底部へ流れてフィルタメディア12の上流側14に沿って上昇できるようにする流量で、上昇するパージ液に先立ってフィルタメディア12の上流側14にあるフィルタアセンブリ11内の任意のガスまたは任意のプレウェッティング液を開放した通気孔21を通じて移動させるように、開放した入口20に通されてもよい。フィルタメディア12の上流側14に沿う流れは、ガスまたはプレウェッティング液とパージ液との任意の混合を減らすために、少なくとも当初は非乱流であってもよい。この流量は、フィルタアセンブリのサイズ、例えばフィルタアセンブリ内の流路のサイズを含む多くの因子に依存してもよい。マイクロエレクトロニクス産業を対象にするフィルタアセンブリと共に用いる実施形態を含む多くの実施形態において、開放した入口20を通るパージ液流量は、例えば、約20mL/分以下〜約100mL/分以上の範囲内であってもよい。
【0023】
[0027]パージ液が任意のガスまたはプレウェッティング液をフィルタメディア12の上流側14から移動させたら、開放した入口20を通じたパージ液の流れが続いてもよく、また、排出されたあるいは浸出された微粒子または他の物質を含む汚染物質をフィルタメディア12の上流側14からあるいはハウジング13の内側から開放した通気孔21を通じて更に除去するために、流量が更に増大されてもよくあるいは増大されなくてもよい。例えば、コントローラ36の指示で、圧力源26は、フィルタアセンブリ11の入口20の圧力を更に増大させてもよい。マイクロエレクトロニクス産業を対象にする実施形態を含む多くの実施形態において、第1の段階で開放した入口20を通じてフィルタメディア12の上流側14に沿っておよび開放した通気孔21を通じてフラッシングされるパージ液の総量は、例えば、約100mL以下〜約300mL以上の範囲であってもよい。
【0024】
[0028]殆どの実施形態において、コンディショニング方法の第1の段階で開放した通気孔21を通じてフィルタアセンブリ11から出るパージ液および汚染物質は、廃棄物リザーバ30へ方向付けられてもよい。例えば、コントローラ36の指示で、フィルタアセンブリ11の内側のフィルタメディア12の上流側14からのパージ液および汚染物質は、圧力源26により開放した通気孔21を通じて廃棄物リザーバ30へ、例えば開放した通気弁34および通気ライン31を介して推し進められてもよい。第1の段階の終わりに、フィルタアセンブリ11の内側のフィルタメディア12の上流側14に汚染物質がないパージ液が充填されてもよい。
【0025】
[0029]コンディショニング方法は、コンディショニング方法の第2の段階において、入口20を開放すること、出口22を開放すること、および、フィルタアセンブリ11の通気孔21を閉じることを更に含んでもよい。この場合も先と同様に、入口20を開放すること、出口22を開放すること、および、通気孔21を閉じることは、コントローラ36の指示で、入口弁33を開くこと、出口弁35を開くこと、および、通気弁34を閉じることを含んでもよい。入口20および出口22が開いて通気孔21が閉じられた状態で、パージ液は、例えばプラスのゲージ圧において、第2の段階の第1の局面において、第1の流量で、開放した入口20に通されて、上流側14から下流側15へフィルタメディア12に通され、フィルタメディア12の下流側15に沿って、開放した出口22に通されてもよい。例えば、コントローラ36の指示で、圧力源26は、パージ液をフィルタメディア12を通じて開放した出口22へ推し進めるために、任意の様々な方法でフィルタアセンブリ11の入口20の圧力を増大させてもよい。この場合も先と同様に、多くの実施形態において、コントローラ36は、不活性ガスを柔軟容器24の外面に押しつけるように供給して、パージ液を柔軟容器24から例えば入口ライン25に沿って開放した入口弁33を介して開放した入口20に通して第1の流量で推し進めるべく、圧力源26を制御してもよい。
【0026】
[0030]第2の段階の第1の局面における第1の流量は、パージ液がフィルタメディアを完全に満たすようにフィルタメディア12を通じて十分にゆっくりと流れることができるようにしてもよい。開放した入口20の圧力は、パージ液がフィルタメディア12の細孔および空隙の全ての中に拡散できるようにするために、十分な時間にわたって保持されてもよく、それにより、さもなければフィルタメディア12に捕捉されたままとなり得る全てのガスまたはプレウェッティング液がこれらの細孔および空隙から移動する。パージ液がフィルタメディア12を通過するにつれて、第1の流量により、パージ液は、パージ液に先立って任意のガスまたはプレウェッティング液を開放した出口22を通じて移動させるように、フィルタアセンブリ11の内側のフィルタメディア12の下流側15を下から上へ満たすことができてもよい。第1の流量は、ガスまたはプレウェッティング液とパージ液との任意の混合を減らすために、非乱流プロファイルを可能にしてもよい。また、第1の流量は、フィルタアセンブリのサイズ、および、フィルタメディアの特性、例えば除去率を含む多くの因子に依存してもよい。フィルタメディアが約0.05ミクロン以下の除去率を有する場合があるマイクロエレクトロニクス産業で使用される実施形態を含む多くの実施形態において、第2の段階の第1の局面におけるパージ液の第1の流量は、例えば、約20mL/分以下〜約100mL/分以上の範囲内であってもよい。
【0027】
[0031]パージ液がフィルタメディア12の細孔および空隙からガスまたはプレウェッティング液の全てを移動させて、ガスまたはプレウェッティング液がフィルタメディア12の下流側15から移動すると、開放した入口20を通じた、フィルタメディア12を通じた、および、開放した出口22を通じたパージ液の流量が、第2の段階の第2の局面で、第1の流量よりも多い第2の流量へ増大されてもよい。例えば、コントローラ36の指示で、圧力源26は、フィルタアセンブリ11の入口20のゲージ圧を更に増大させてもよく、それにより、パージ液がパージ液供給源24から更に多くの流量で開放した入口20へ推し進められる。より多くの第2の流量は、フィルタメディアから排出されあるいは浸出される微粒子または他の物質を含む汚染物質並びに任意の残りのガスまたはプレウェッティング液を、より少ない第1の流量よりもかなり効果的に、フィルタアセンブリ11からフラッシングする。第2の流量は、第1の流量と同じ因子の多くに依存してもよい。マイクロエレクトロニクス産業で使用される実施形態を含む多くの実施形態において、第2の流量は、約50mL/分以下〜約500mL/分以上を含む最大で約500mL/分以上の範囲内であってもよい。また、第2の段階中に開放した入口20を通じて、フィルタメディア12を通じて、および、開放した出口22を通じてフラッシングされるパージ液の総量は、例えば、約250mL以下〜約1000mL以上の範囲内であってもよく、総量のかなりの部分、例えば5%〜約25%以上が、第2の段階の第2の局面においてフィルタアセンブリ11を通じてフラッシングされる。
【0028】
[0032]図1のコンディショニング方法の第2の段階の第1の局面および第2の局面の両方で開放した出口22を通じてフィルタアセンブリ11から出るパージ液および汚染物質は、廃棄物リザーバ30へ方向付けられてもよい。例えば、コントローラ36の指示で、フィルタメディア12内からおよびフィルタアセンブリ11内のフィルタメディアの下流側15からのパージ液および汚染物質は、圧力源26によって開放した出口22を通じて例えば開放した出口弁35および出口ライン32を介して廃棄物リザーバ30へ推し進められてもよい。第2の段階の終わりに、フィルタアセンブリ11の全体に汚染物質がないパージ液が充填されてもよい。その後、フィルタアセンブリがコンディショニングしステムから除去されてもよい。入口、出口、および、通気孔がシールされてもよく、それにより、フィルタアセンブリを汚染物質がないパージ液を充填して保管しおよび/または輸送できる。これに代えてあるいはこれに加えて、パージ液は、例えば、濾過されるべき化学物質によってフィルタアセンブリから移動されてもよく、また、フィルタアセンブリは、化学物質を濾過するために使用状態に置かれてもよい。
【0029】
[0033]コンディショニングしステム10およびコンディショニング方法の他の実施形態が図2に示される。図2のコンディショニングしステム10は、図1のコンディショニングしステム10に非常に類似しており、そのため、類似の構成要素が同じ参照符号によって特定される。図2のコンディショニングしステム10は、既に説明した方法のうちのいずれかで、例えば入口ライン25を介して、フィルタアセンブリ11の入口20に結合可能であってもよいパージ液供給源24を同様に含んでもよい。圧力源26が、同様に、例えば圧力源26に接続されるコントローラ36の制御下で、パージ液をパージ液供給源24からフィルタアセンブリの入口20へ推し進めるようになっていてもよい。入口弁33、通気弁34、および、出口弁35は、同様に、フィルタアセンブリ11の入口20、通気孔21、および、出口22のそれぞれと作用的に関連付けられて、コントローラ36に接続されてもよい。また、コンディショニングしステム10は、フィルタアセンブリ11の通気孔21および出口22に例えば通気ライン32および出口ライン33を介して同様に結合される廃棄物リザーバ30を含んでもよい。
【0030】
[0034]また、図2のコンディショニングしステム10は、開放した出口22を通じて例えばマイナスのゲージ圧でパージ液をフィルタアセンブリ11の開放した入口20へ引き込むための真空装置40を含んでもよい。真空装置は様々な方法で構成されてもよい。例えば、真空装置40は、排出装置を含んでもよく、また、パージ液を開放した入口20へ真空引きしてもよい。真空装置40は、コントローラ36に接続されてもよく、また、コンディショニングしステム10の様々な場所に結合されてもよい。例えば、真空装置40は、出口22の圧力を減少させてフィルタアセンブリ11を通るパージ液を開放した入口20からフィルタメディア12および開放した出口22を通じて引き込むために、フィルタアセンブリ11の出口22に結合されてもよい。図示の実施形態において、真空装置40は、出口ライン32に、例えば出口弁35よりも下流側に配置されてもよい。
【0031】
[0035]図2のフィルタアセンブリ11をコンディショニングするための方法は、図1のフィルタアセンブリ11をコンディショニングするための方法に非常に類似してもよい。例えば、図2のコンディショニング方法の第1の段階は、既に説明した図1のコンディショニング方法の第1の段階に非常に類似してもよい。多くの実施形態において、第1の段階では、真空装置40が使用不能であってもよく、入口20および通気孔21が開放されてもよく、出口22が閉じられてもよく、また、パージ液は、パージ液供給源24から、開放した入口20を通じて、フィルタアセンブリ11内のフィルタメディア12の上流側14に沿って、開放した通気孔21を通り、廃棄物リザーバ30へ送られてもよい。例えば、コントローラ36の指示で、入口弁33および通気弁34が開放されてもよく、出口弁35が閉じられてもよく、また、圧力源26が開放した入口20の圧力を増大させ、それにより、パージ液をフィルタアセンブリ11内へ推し進めてもよい。フィルタアセンブリ11内のフィルタメディア12の上流側14のパージ液および汚染物質は、開放した通気孔21から出て、既に説明したように廃棄物リザーバ30へ推し進められる。第1の段階の終わりに、フィルタアセンブリ11内のフィルタメディア12の上流側14に汚染物質がないパージ液が充填されてもよい。
【0032】
[0036]図2のコンディショニング方法の第2の段階では、前述したように、入口20および出口22が開放されてもよく、また、通気孔21が閉じられてもよく、また、第2の段階の第1の局面では、前述したように、パージ液が第1の流量でフィルタアセンブリに通されてもよい。しかしながら、第2の段階の第1の局面では、真空装置40および圧力源26が、大気圧よりも低い圧力をフィルタアセンブリ11の開放した出口22に与えるようになっていてもよい。例えば、圧力源26は、大気圧を上回る圧力増大を開放した入口20に殆ど与えなくてもよくあるいは全く与えなくてもよく、一方、真空装置40は、開放した出口22の圧力を大気圧未満に、例えば約−12psig以下まで減少させてもよい。多くの実施形態において、コントローラ36は、パージ液を収容する柔軟容器24の外面に大気圧を上回る増大した圧力を殆ど印加しないあるいは全く印加しないように圧力源26に指示してもよく、一方、真空装置40は、コントローラ36の指示で、開放した出口22の圧力を大気圧未満に減少させる。
【0033】
[0037]第2の段階のこの第1の局面において、パージ液は、例えばコントローラ36の指示で、真空装置40により、パージ液供給源24から、例えば入口ライン31に沿って、開放した入口弁33を通じて、フィルタアセンブリ11へ引き込まれてもよい。その後、パージ液は、第1の流量で開放した入口20を通じて引き込まれ、上流側14から下流側15へフィルタメディア12に通されて、フィルタメディア12の下流側15に沿って、開放した出口22を通じて引き込まれてもよい。第1の流量は、非乱流プロファイルを可能にしてもよく、また、パージ液が細孔および空隙の全てを満たすべくフィルタメディア12を通じて十分にゆっくりと流れることができるようにしてもよく、それにより、図1に関して既に説明したように、細孔および空隙からガスまたはプレウェッティング液が移動する。開放した出口22に大気圧未満の圧力を与えることにより、真空装置40は、フィルタメディア12の細孔および空隙からのガスまたはプレウェッティング液の除去を更に促進させる。真空装置40の「引き」は、フィルタメディア12の細孔および空隙からガスまたはプレウェッティング液をより完全に除去するために流入するパージ液の「押し」と組み合わさってもよく、また、約0.05ミクロン以下の除去率を有するフィルタメディアの小さい細孔および空隙にとって特に効果的である。フィルタメディア12から、パージ液は、フィルタアセンブリ11内のフィルタメディア12の下流側15を例えば下から上へ満たしてもよく、それにより、空気またはプレウェッティング液がパージ液に先立って開放した出口22に通される。
【0034】
[0038]パージ液がフィルタメディア12の細孔および空隙並びにフィルタメディア12の下流側15からガスまたはプレウェッティング液を移動させた後、開放した入口20を通じた、フィルタメディア12を通じた、および、開放した出口22を通じたパージ液の流量が、コンディショニング方法の第2の段階の第2の局面で、より多い第2の流量へ増大されてもよい。図2のコンディショニング方法の第2の段階の第2の局面は、真空装置40を使用不能にすることを含んでもよいが、前述した図1のコンディショニング方法の第2の段階の第2の局面とほぼ同一であってもよい。例えば、真空装置40が使用不能であってもよく、また、圧力源26は、例えばコントローラ36の指示で、より多い第2の流量を達成するために、フィルタアセンブリ11の開放した入口20の圧力を増大させてもよい。その後、より多くのパージ液が、より多い第2の流量で、パージ液供給源24から開放した入口20へ推し進められ、図1に関して前述したように、汚染物質をフィルタアセンブリ11からより効果的にフラッシングする。
【0035】
[0039]図2のコンディショニング方法の第2の段階の第1の局面および第2の局面の両方でフィルタアセンブリ11の開放した出口22から出るパージ液および汚染物質は、例えば前述したようにコントローラ36の指示で開放した出口弁35および出口ライン32を介して、廃棄物リザーバ30へ方向付けられてもよい。第2の段階の終わりに、フィルタアセンブリの全体に汚染物質がないパージ液が充填されてもよく、また、前述したように、フィルタアセンブリ11の全体が輸送、保管、または、使用に備えてもよい。
【0036】
[0040]コンディショニングしステム10およびコンディショニング方法の他の実施形態が図3に示される。図3のコンディショニングしステム10は、図1および図2のコンディショニングしステム10に非常に類似しており、そのため、類似の構成要素が同じ参照符号によって特定される。図3のコンディショニングしステム10は、既に説明した方法のうちのいずれかで、例えば入口ライン25を介して、フィルタアセンブリ11の入口20に結合可能であってもよいパージ液供給源24を同様に含んでもよい。圧力源26が、同様に、例えば圧力源26に結合されるコントローラ36の制御下で、パージ液をパージ液供給源24からフィルタアセンブリ11の入口20へ推し進めるようになっていてもよい。入口弁33、通気弁34、および、出口弁35は、同様に、フィルタアセンブリ11の入口20、通気孔21、および、出口22のそれぞれと作用的に関連付けられて、コントローラ36に接続されてもよい。また、コンディショニングしステム10は、フィルタアセンブリ11の通気孔21および出口22に例えば通気ライン32および出口ライン33を介して結合される廃棄物リザーバ30を含んでもよい。また、図3のコンディショニングしステム10は、図2に示される真空装置40と同様に、例えば出口ライン32を介して出口22に結合されてコントローラ36に接続される真空装置40を含んでもよい。
【0037】
[0041]また、図3のコンディショニングしステム10は、パージ液を収容できる容器41、例えば第2の容器を含んでもよい。第2の容器41は、例えば固定されたあるいは柔軟な容器として様々に構成されてもよく、また、フィルタアセンブリ11の出口22に様々な方法で結合されてもよい。例えば、第2の容器41は、回収ライン42と該回収ライン42を出口ライン32に接続する出口弁装置43,44とを介してフィルタアセンブリ11の出口22に結合されてもよい。真空装置40を含む実施形態において、回収ライン42は、図3に示されるように出口ライン32の上流側に接続されてもよく、あるいは、真空装置40の下流側に接続されてもよい。コントローラ36に接続されてもよい出口弁装置43,44は、パージ液をフィルタアセンブリ11の開放した出口22から廃棄物リザーバ30または第2の容器41のいずれかへ方向付けるようになっていてもよい。
【0038】
[0042]図3のフィルタアセンブリ11をコンディショニングするための方法は、図1または図2のフィルタアセンブリ11をコンディショニングするための方法に非常に類似してもよい。例えば、図3のコンディショニング方法の第1の段階は、既に説明した図1または図2のコンディショニング方法の第1の段階とほぼ同一であってもよい。多くの実施形態において、第1の段階では、真空装置40が使用不能であってもよく、フィルタアセンブリ11の入口20および通気孔21が開放されてもよく、出口22が閉じられてもよく、また、パージ液は、パージ液供給源24から、開放した入口20を通じて、フィルタアセンブリ11内のフィルタメディア12の上流側14に沿って、開放した通気孔21を通り、廃棄物リザーバ30へ送られてもよい。例えば、コントローラ36の指示で、入口弁33および通気弁34が開放されてもよく、出口弁35が閉じられてもよく、また、圧力源26は、前述したように、開放した入口20の圧力を増大させ、それにより、パージ液を開放した入口20へ送って、フィルタメディア12の上流側14のパージ液およびあらゆる汚染物質を開放した通気孔21を通じて廃棄物リザーバ30へフラッシングしてもよい。第1の段階の終わりに、フィルタアセンブリ11内のフィルタメディア12の上流側14に汚染物質がないパージ液が充填されてもよい。
【0039】
[0043]図3のコンディショニング方法の第2の段階は、図2のコンディショニング方法の第2の段階とほぼ同一であってもよい。フィルタアセンブリ11の入口20および出口22が開放されてもよく、また、通気孔21が閉じられてもよい。例えば、コントローラ36の指示で、入口弁33および出口弁35が開放されてもよく、また、通気弁34が閉じられてもよい。また、圧力源26および真空装置40は、前述したように、大気圧よりも低い圧力を開放した出口22に与えるようになっていてもよい。しかしながら、パージ液が第2の段階の第1の局面でフィルタアセンブリ11の開放した入口20に通される前に、出口弁装置43,44は、例えばコントローラ36の指示で、回収ライン42を閉じるとともに出口弁装置43,44と廃棄物リザーバ30との間の出口ライン32を開放するようになっていてもよい。その結果、パージ液は、図2に関して既に説明したように、真空装置40により、パージ液供給源24からフィルタアセンブリ11の開放した入口20へ引き込まれるとともに、更に第1の流量で開放した入口20を通り、上流側14から下流側15へフィルタメディア12を通って、フィルタメディア12の下流側15に沿って、開放した出口22に通されてもよい。フィルタメディア12内およびフィルタメディア12の下流側15のガスまたはプレウェッティング液を含む汚染物質は、フィルタアセンブリ11から開放した出口22を通じて効果的に移動されおよび/または運ばれる。第2の段階の第1の局面中に、パージ液および汚染物質は、開放した出口22から廃棄物リザーバ30へ方向付けられてもよい。例えば、出口弁装置43,44は、コントローラ36の指示で、パージ液および汚染物質を出口ライン32を介して廃棄物リザーバ30へ方向付けてもよい。
【0040】
[0044]パージ液がフィルタメディア12の細孔および空隙並びにフィルタメディア12の下流側15からガスまたはプレウェッティング液を移動させた後、開放した入口20を通じた、フィルタメディア12を通じた、および、開放した出口22を通じたパージ液の流量が、コンディショニング方法の第2の段階の第2の局面で、より多い第2の流量へ増大されてもよい。図3のコンディショニング方法の第2の段階の第2の局面は、図2のコンディショニング方法の第2の段階の第2の局面とほぼ同一であってもよい。例えば、真空装置40が使用不能であってもよく、また、圧力源26は、例えばコントローラ36の指示で、より多い第2の流量を達成するために、フィルタアセンブリ11の開放した入口20の圧力を増大させてもよい。その後、パージ液が、より多い第2の流量で、パージ液供給源24からフィルタアセンブリ11の開放した入口20へ推し進められ、図1および図2に関して前述したように、汚染物質をフィルタアセンブリ11からより効果的にフラッシングする。
【0041】
[0045]また、図3のコンディショニング方法は、第2の段階の第2の局面中に、パージ液をフィルタアセンブリ11の開放した出口22から第2の容器41へ廃棄物リザーバ30から離れて方向付けることを更に含む。例えば、第2の段階の第2の局面中、出口弁装置43,44は、例えばコントローラ36の指示で、出口弁装置43,44よりも下流側の出口ライン32を閉じて回収ライン42を開くようになっていてもよい。その結果、パージ液は、フィルタアセンブリ11の開放した出口22から、例えば出口ライン32および回収ライン42を介して、第2の容器41へ移動する。多くの実施形態においては、十分な量のパージ液が第2の流量でフィルタアセンブリ11およびフィルタメディア12を通過した後、ほぼ全ての汚染物質がフィルタメディア12およびフィルタアセンブリ11内のフィルタメディア12の下流側15から除去されてしまっている。第2の流量でのパージ液の連続した流れは、残りの分離された汚染物質を除去するのに有益となり得るが、一般に、このときに開放した出口22から出るパージ液は、汚染物質がほぼなく、第2の容器41内に回収されてもよい。フィルタメディア12を含むフィルタアセンブリ11を汚染物質がほぼない状態にするために第2の段階の第2の局面中にフィルタアセンブリ11に通されてもよいパージ液の十分な量は、例えば、フィルタアセンブリ11のサイズおよび清浄度、並びに、フィルタメディア12の特性、例えば除去率に応じて変わってもよく、また、任意の所定のフィルタアセンブリ11に関して実験的に決定されてもよい。多くの実施形態においては、コンディショニング方法の第2の段階の第2の局面中にフィルタアセンブリ11に通されるパージ液の総量の約5%以下〜約25%以上が第2の容器41内に回収されてもよい。第2の段階の終わりに、フィルタアセンブリの全体に汚染物質がないパージ液が充填されてもよく、また、前述したように、フィルタアセンブリの全体が輸送、保管、または、使用に備えてもよい。また、パージ液供給源から供給されるパージ液のかなりの部分が第2の容器内に回収されてもよい。
【0042】
[0046]図3のコンディショニング方法は、第2の容器41内に回収されるパージ液を再使用することを更に含んでもよい。例えば、第2の容器41は、図3のコンディショニングしステム10に組み込まれる新たなフィルタアセンブリ11の開放した入口に結合されてもよい。幾つかの実施形態において、回収されたパージ液を収容する第2の容器41は、圧力源26内の使い果たされたパージ液供給源24、例えば使い果たされた第1の容器に取って代わってもよい。このとき、第2の容器は、例えば入口ライン25を介して新たなフィルタアセンブリ11の入口20に結合されてもよく、また、フィルタ、例えば新たなフィルタアセンブリ11内のフィルタメディアの除去率と同様の除去率を有するフィルタが入口ライン25に配置されてもよい。また、空の第2の容器41が、例えば回収ライン42の端部で、フィルタアセンブリ11の出口22に結合されてもよい。その後、圧力源26は、例えばコントローラ36の指示で、新たなフィルタアセンブリ11をコンディショニングするために、第2の容器内の回収されたパージ液を新たなフィルタアセンブリ11の開放した入口20へ推し進めてもよい。入口ライン25のフィルタ(図示せず)は、回収されたパージ液から微量汚染物質を除去してもよい。回収されたパージ液のかなりの部分が、回収ライン42に結合される空の第2の容器41内に再び回収されてもよい。
【0043】
[0047]コンディショニングしステム10およびコンディショニング方法の他の実施形態が図4に示される。図4のコンディショニングしステム10は、図1図2および図3のコンディショニングしステム10に非常に類似しており、そのため、類似の構成要素が同じ参照符号によって特定される。図4のコンディショニングしステム10は、既に説明した方法のうちのいずれかで、例えば入口ライン25を介して、フィルタアセンブリ11の入口20に結合可能であってもよいパージ液供給源24、例えば第1の容器を含んでもよい。第1の圧力源26が、例えば第1の圧力源26に結合されるコントローラ36の制御下で、パージ液をパージ液供給源24からフィルタアセンブリ11の入口20へ推し進めるようになっていてもよい。入口弁33、通気弁34、および、出口弁35は、フィルタアセンブリ11の入口20、通気孔21、および、出口22のそれぞれと作用的に関連付けられて、コントローラ36に接続されてもよい。コンディショニングしステム10は、廃棄物リザーバ30、真空装置40、および、パージ液を収容できる第2の容器41を更に含んでもよい。廃棄物リザーバ30は、例えば通気ライン31および出口ライン32を介してフィルタアセンブリ11の通気孔21および出口22に結合されてもよい。真空装置40は、例えば出口ライン32を介してフィルタアセンブリ11の出口22に結合されてもよく、また、コントローラ36に接続されてもよい。第2の容器41は、例えば出口弁装置43,44および回収ライン42を介して、フィルタアセンブリ11の出口22に結合されてもよい。
【0044】
[0048]また、図4のコンディショニングしステム10は、パージ液を第2の容器41から推し進めるための第2の圧力源45を含んでもよい。第2の圧力源45は、第1の圧力源26の方法と同様の様々な方法で構成されてもよい。例えば、第2の圧力源45は、空気圧式エクスプレッサであってもよく、また、コントローラ36に結合されてもよい。第2の容器41が第2の圧力源45内に配置される柔軟容器であってもよく、また、第2の圧力源45は、第1の圧力源26に関して既に説明したように、例えばコントローラ36の指示で、窒素などの不活性ガスを柔軟な第2の容器の外面に適用するようになっていてもよい。一方の容器24,41を一度に回収ライン42に接続して他方の容器41,24を回収ライン42から分離するために、回収弁装置50,51が回収ライン42と第1および第2の容器24,41との間に結合されてもよい。一方の容器24,41を一度に入口ライン25に接続して他方の容器41,24を入口ライン25から分離するために、入口弁装置52,53が入口ライン25と第1および第2の容器24,41との間に結合されてもよい。回収弁装置50,51および入口弁装置52,53はいずれも、コントローラ36に結合されてもよく、また、交互に、1)第2の容器41が入口ライン25にではなく回収ライン42に結合される一方で第1の容器24を回収ライン42にではなく入口ライン25に結合し、2)第1の容器24が入口ライン25にではなく回収ライン42に結合される一方で第2の容器41を回収ライン42にではなく入口ライン25に結合するようになっていてもよい。したがって、図4のコンディショニングしステム10は、幾つかのサイクルにわたって長期間、複数のフィルタアセンブリを個別にコンディショニングしてもよい。各サイクルでは、第1の容器24がフィルタアセンブリ11をコンディショニングするためにパージ液を供給し、一方、第2の容器41がパージ液の一部を回収し、その後、第2の容器41がフィルタアセンブリ11をコンディショニングするためにパージ液を供給し、一方、第1の容器24がパージ液の一部を回収する。回収されたパージ液から微量汚染物質を除去するために、図3に関して説明したフィルタと同様のフィルタ54が入口ライン25に配置されてもよい。
【0045】
[0049]図4のコンディショニング方法は、図1図2および図3のコンディショニング方法に非常に類似してもよい。例えば、図4のコンディショニング方法の第1および第2の段階は、容器41,24の一方を入口ライン25から分離すること、および、容器24,41の他方を回収ライン42から分離することに加えて、前述したように、図3のコンディショニング方法の第1および第2の段階とほぼ同一であってもよい。例えば、コントローラ36は、第2の容器41を回収ライン42に接続するとともに第2の容器41を入口ライン25から分離するために、回収弁装置50,51を制御してもよい。コントローラ36は、第1の容器24を入口ラインに接続するとともに第1の容器を回収ライン42から分離するために入口弁装置52,53を制御してもよい。その後、複数のフィルタアセンブリ11のコンディショニングが第1の半サイクルにわたって続いてもよい。すなわち、一方のフィルタアセンブリ11が、他方のフィルタアセンブリの後に、コンディショニングしステム10に組み込まれて、コンディショニング方法の第1および第2の段階に晒され、その後、コンディショニングしステム10から除去される。第1の圧力源26は、コンディショニング方法の連続する第1および第2の段階中、第1の容器24が使い果たされて第2の容器41が第1の容器24から供給されるパージ液のかなりの部分を回収するまで、パージ液を第1の容器24から各フィルタアセンブリ11へ推し進めてもよい。
【0046】
[0050]第2の半サイクル中、例えば、回収弁装置50,51および入口弁装置52,53の作用により、コントローラ36の制御下で、回収されたパージ液を収容する第2の容器41が入口ライン25に結合されて回収ライン42から分離され、一方、第1の容器24が回収ライン42に接続されて入口ライン25から分離される。その後、複数のフィルタアセンブリ11のコンディショニングが、第2の半サイクルにわたって、第2の容器41の回収されたパージ液が使い果たされて第1の容器24が第2の容器41から供給される回収されたパージ液のかなりの部分を再び回収するまで、同様に続いてもよい。その後、図4のコンディショニング方法は、各サイクルにわたって、回収されたパージ液がかなり汚染されて信頼を以って使用できなくなるまであるいは十分な量のパージ液が回収されなくなるまで、フィルタアセンブリ11のコンディショニングを続けてもよい。
【0047】
[0051]本発明を具現化するコンディショニングしステムおよびコンディショニング方法は、化学物質を濾過するためのコンディショニングされたフィルタアセンブリを前処理することを更に含んでもよい。前処理システムは、別個の独立型システムであってもよく、あるいは、前述したコンディショニングしステムまたは分配システムを含む他のシステムと一体化されてもよい。前処理システム60の多くの異なる例のうちの1つが図5に示される。一般に、前処理システム60は、パージ液が充填されたコンディショニングされたフィルタアセンブリ11の入口20に結合される不活性ガス供給源61、例えば窒素ガス源を含んでもよい。不活性ガス供給源61は、例えばタンクまたはキャニスタとして様々に構成されてもよい。図示の実施形態において、不活性ガス供給源61は、例えば入口弁33の上流側の入口ライン25を介してコンディショニングされたフィルタアセンブリ11の入口20に直接的にあるいは間接的に結合される不活性ガスラインを備えてもよい。コンディショニングしステムのコントローラ36などのコントローラに結合されてもよいガスライン弁62が、例えばコントローラ36の指示で、不活性ガス供給源61を入口ライン25に結合しあるいは不活性ガス供給源61を入口ライン25から分離するようになっていてもよい。
【0048】
[0052]前処理システム60は、例えばタンクまたはラインとして、あるいは、図5に示されるように容器、例えば柔軟容器として様々に構成されてもよい化学物質供給源63を更に含んでもよい。化学物質供給源63は、例えば入口弁33の上流側の入口ライン25に接続される化学物質ライン64を介して、コンディショニングされたフィルタアセンブリ11の入口20に直接的にあるいは間接的に結合されてもよい。化学物質ライン64の弁65が、コントローラ36に接続されてもよく、また、例えばコントローラ36の指示下で化学物質供給源63を入口ライン25に結合しあるいは化学物質供給源63を入口ライン25から分離するようになっていてもよい。前述した圧力源26と同様の圧力源66が、コントローラ36に接続されてもよく、また、化学物質をフィルタアセンブリ入口20へ推し進めるようになっていてもよい。例えば、圧力源66が空気圧式エクスプレッサを備えてもよく、このエクスプレッサは、化学物質供給源63を取り囲むとともに、例えばコントローラ35の指示でガス圧を化学物質供給源63の外面に対して印加し、それにより、化学物質がフィルタアセンブリ入口20へ推し進められる。
【0049】
[0053]前処理システム60は、前述した廃棄物リザーバと同様の廃棄物リザーバ30を更に備えてもよい。廃棄物リザーバ30は、様々な方法でコンディショニングされたフィルタアセンブリ11の通気孔21および出口22に結合されてもよい。例えば、通気孔21は、通気ライン31とコントローラ36に接続される通気弁34とを通じて、廃棄物リザーバ30に結合されてもよい。出口22は、出口ライン32とコントローラ36に結合される出口弁35とを通じて、廃棄物リザーバ30に結合されてもよい。
【0050】
[0054]コンディショニングされたフィルタアセンブリ11を前処理するための方法は、任意の多数の方法で具現化されてもよい。例えば、前処理方法は、最初に、コンディショニングされたフィルタアセンブリ11のフィルタメディア12の上流側14からパージ液を移動させることを備えてもよい。フィルタメディアの上流側のパージ液は、化学物質自体によって移動してもよい。しかしながら、図5に示される実施形態において、パージ液は、不活性ガスによってフィルタメディア12の上流側14から移動してもよい。例えば、コンディショニングされたフィルタアセンブリ11の入口20および通気孔21が開放されて、出口22が閉じられてもよい。多くの実施形態においては、例えばコントローラ36の指示で、入口20および通気孔21が入口弁33および通気弁34を開くことによって開放されてもよく、また、出口22が出口弁35を閉じることによって閉じられてもよい。また、例えばコントローラ36の指示で、ガスライン弁62が開放されてもよく、また、化学物質ライン弁65が閉じられてもよい。その後、加圧下の不活性ガスが、例えばコントローラ36の指示で、不活性ガス供給源61からコンディショニングされたフィルタアセンブリ11の開放した入口20へ供給されてもよく、この場合、不活性ガスは、開放した入口20を通り、フィルタアセンブリ11内のフィルタメディア12の上流側14に沿って、開放した通気孔21を通過する。
【0051】
[0055]不活性ガスは、パージ液をフィルタアセンブリ11内のフィルタメディア12の上流側14から移動させ、それにより、パージ液が開放した通気孔21を通じて推し進められる。不活性ガスの圧力は、パージ液をフィルタメディア12の上流側14に沿って開放した通気孔21に通過させるべく十分大きいが、ガスがフィルタメディア12の細孔および空隙に無理やり入るのを防止するべく十分低くてもよい。適した圧力は、例えば、除去率、例えば細孔および空隙のサイズに応じて、所定のフィルタメディアに関して実験的に決定されてもよい。開放した通気孔21から、不活性ガスは、例えばコントローラの指示で、移動するパージ液を、例えば開放した通気弁34および通気ライン31を介して、廃棄物リザーバ30へ推し進めてもよい。他の実施形態において、移動するパージ液は、例えば前述したような回収ラインおよび第2の容器を介して、容器内に回収されてもよい。
【0052】
[0056]多くの実施形態において、パージ液がフィルタメディア12の上流側14から移動した後、前処理方法は、フィルタアセンブリ内のフィルタメディア12の上流側14に化学物質を充填することを含んでもよい。例えば、入口20および通気孔21、例えば入口弁33および通気弁34が開放したままであってもよく、また、出口22、例えば出口弁35が閉じられたままであってもよい。例えばコントローラ36の指示で、ガスライン弁62が閉じられてもよく、また、化学物質ライン弁65が開かれてもよい。その後、例えばコントローラ36の指示で、化学物質供給源63内の化学物質がフィルタアセンブリ11の開放した入口20へ送られてもよい。圧力源66は、化学物質を化学物質供給源63からフィルタアセンブリ11の開放した入口20へ推し進めてもよい。その後、化学物質は、開放した入口20を通過し、フィルタアセンブリ11内のフィルタメディア12の上流側14に沿って、開放した通気孔21を通り、それにより、フィルタメディア12の上流側14に沿ってフィルタアセンブリ11に化学物質が充填されるとともに、不活性ガスがフィルタメディア12の上流側14に沿って推し進められて開放した通気孔21に通される。開放した通気孔21から、化学物質および不活性ガスが廃棄物リザーバ30へ方向付けられてもよい。
【0053】
[0057]前処理方法は、パージ液をフィルタメディア12およびフィルタメディア12の下流側15から移動させること、および、フィルタメディア12およびフィルタメディア12の下流側15に化学物質を充填することを更に含んでもよい。例えば、フィルタメディア12の上流側14に化学物質が充填された後、例えばコントローラ36の指示で入口弁33および出口弁35を開くとともに通気弁34を閉じることによって、入口20および出口22が開放されて、通気孔21が閉じられてもよい。このとき、化学物質は、化学物質供給源63から開放した入口20へ供給されて、開放した入口20を通り、上流側14から下流側15へフィルタメディア12を通過するとともに、フィルタメディア12の下流側15に沿って、開放した出口22を通過してもよく、それにより、フィルタメディア12の細孔および空隙とフィルタメディア12の下流側15とに化学物質が充填されるとともに、パージ液が開放した出口22を通じて移動する。開放した出口22から、化学物質およびパージ液は、例えば開放した出口弁35および出口ライン32を介して、廃棄物リザーバ30へ送られてもよい。前処理方法の終わりに、フィルタアセンブリは、汚染物質がない化学物質で満たされ、いつでも使用できる状態となる。
【0054】
[0058]本発明を既に説明されて図示された実施形態で開示してきたが、本発明はこれらの実施形態に限定されない。例えば、実施形態の1つ以上の特徴が排除されあるいは変更されてもよく、1つの実施形態の1つ以上の特徴が他の実施形態の1つ以上の特徴と組み合わされてもよく、あるいは、本発明の範囲から逸脱することなく、非常に異なる特徴を有する実施形態が想起されてもよい。例えば、幾つかの実施形態は、パージ液を回収するための第2の容器を含んでもよいが、パージ液を第1の流量でフィルタメディアを通じて引き込むための真空源を含まなくてもよい。これらの実施形態は、パージ液を第1の流量でフィルタメディアを通じて推し進めるために圧力源を使用してもよい。幾つかの実施形態において、コンディショニングしステムは、フィルタアセンブリを製造するあるいは使用するための任意のシステムとは別個の独立型ユニットであってもよい。他の実施形態において、コンディショニングしステムは、分配システムなどのエンドユーザのシステムまたは製造システムと一体化されるサブシステムであってもよい。幾つかの実施形態において、コンディショニングしステムおよびコンディショニング方法は、フィルタアセンブリを保管または輸送のために前処理してもよい。幾つかの実施形態において、コンディショニングしステムおよびコンディショニング方法は、エンドユーザによる即時の使用のためにフィルタアセンブリを前処理してもよい。したがって、本発明は、特許請求の範囲内に入り得る数えきれない数の実施形態および改良を包含する。
【0055】
[0059]本明細書中で挙げられる公報、特許出願、および、特許を含む全ての文献は、あたかも各文献が参照することにより組み入れられるべく個別に且つ具体的に示されてその全体が本明細書中に記載されたかと同じ程度まで、参照することにより本源に組み入れられる。
【0056】
[0060]本発明を説明する文脈(特に以下の特許請求の範囲の文脈)における用語「1つ(a,an)」および「その」並びに同様の指示対象の使用は、本明細書中で別段示唆されずあるいは文脈により明らかに矛盾しなければ、単数形および複数形の両方を網羅するように解釈されるべきである。用語「備える」、「有する」、「含む」、および、「包含する」は、他に言及されなければ、非制約的用語(すなわち、「〜を含むがそれに限定されない」を意味する)として解釈されるべきである。本明細書中における値の範囲の列挙は、本明細書で他に示唆されなければ、その範囲内に入るそれぞれの別個の値を個別に参照する速記法としての役目を果たすべく意図されるにすぎず、また、それぞれの別個の値は、あたかもそれが本明細書中に個別に列挙されたかのように明細書中に組み入れられる。本明細書中に記載される全ての方法は、本明細書中で別段示唆されずあるいは文脈により明らかに矛盾しなければ、任意の適した順序で行なうことができる。本明細書中で与えられる任意の全ての例または典型的な用語(例えば「など」)の使用は、本発明をより良く説明しようとしているにすぎず、特許請求の範囲に別段記載がなければ、本発明の範囲を限定するものではない。明細書中の用語は、特許請求の範囲に記載されない任意の要素を本発明の実施に不可欠であるとして示すように解釈されるべきではない。
【符号の説明】
【0057】
10…コンディショニングしステム、11…フィルタアセンブリ、12…フィルタメディア、13…ハウジング、14…上流側、15…下流側、20…入口、21…通気孔、22…出口、23…ブラインドエンドキャップ、24…パージ液供給源、24…柔軟容器、25…入口ライン、26…圧力源、30…廃棄物リザーバ、31…通気ライン、32…出口ライン、33…入口弁、34…通気弁、35…出口弁、36…コントローラ、40…真空装置、41…第2の容器、42…回収ライン、43,44…出口弁装置、45…第2の圧力源、50,51…回収弁装置、52,53…入口弁装置、60…前処理システム、61…不活性ガス供給源、62…ガスライン弁、63…化学物質供給源、64…化学物質ライン、65…化学物質ライン弁、66…圧力源
図1
図2
図3
図4
図5