(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第2制御部は、前記第2通信部により前記依頼情報が受信された場合に、前記廃棄布団を配送する担当の配送店に関する情報と、前記依頼情報に含まれる商品識別情報とを含む配送情報を、前記第2通信部に前記廃棄物処理管理装置へ送信させるように構成されており、
前記第3制御部は、前記第3通信部により前記配送情報が受信された場合に、前記配送店に関する情報を、前記商品識別情報と対応づけて前記第3記憶部に記憶させるように構成されている、
請求項2に記載の廃棄布団管理システム。
前記第1制御部は、店舗において布団が販売された場合に、販売された布団を識別するための商品識別情報と、布団の販売に関する情報とを含む布団販売情報を、前記第1通信部に前記廃棄物処理管理装置へ送信させるように構成されており、
前記第3制御部は、前記販売商品管理装置から送信された前記布団販売情報が前記第3通信部により受信された場合に、前記布団販売情報に含まれる前記布団の販売に関する情報を、前記商品識別情報と対応づけて前記第3記憶部に記憶させるように構成されている、
請求項2又は4に記載の廃棄布団管理システム。
前記第1制御部は、店舗が顧客から廃棄布団を回収した場合に、顧客から通知された商品識別情報が前記第1記憶部に記憶されていないときには、前記商品識別情報を含む販売店問合せ情報を、前記第1通信部に前記廃棄物処理管理装置へ送信させるように構成されており、
前記第3制御部は、前記販売商品管理装置から送信された前記販売店問合せ情報が前記第3通信部により受信された場合に、前記第3記憶部において前記販売店問合せ情報に含まれる商品識別情報に対応づけて記憶されている販売店識別情報を、前記第3通信部に前記販売商品管理装置へ送信させるように構成されており、
前記販売商品管理装置は、出力部をさらに具備し、
前記第1制御部は、前記廃棄物処理管理装置から送信された前記販売店識別情報が前記第1通信部により受信された場合に、前記販売店識別情報によって識別される店舗に関する情報を、前記出力部に出力させるように構成されている、
請求項5に記載の廃棄布団管理システム。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
【0015】
(実施の形態1)
[廃棄布団管理システムの構成]
図1は、本実施の形態に係る廃棄布団管理システムの全体構成を示す模式図である。本実施の形態に係る廃棄布団管理システム1は、複数の布団販売業者と、荷物を配送する配送業者と、廃棄物である布団をリサイクル処理する廃棄物処理業者とによって使用される。かかる廃棄布団管理システム1は、廃棄物処理業者において使用される廃棄物処理管理装置10と、布団販売業者において使用される販売商品管理装置20,20,…と、配送業者において使用される配送管理装置30とを備えている。廃棄物処理管理装置10、販売商品管理装置20,20,…、及び配送管理装置30のそれぞれは、専用線又はインターネット等の通信ネットワーク40に接続されており、互いにデータ通信可能となっている。
【0016】
<廃棄物処理管理装置10の構成>
廃棄物処理管理装置10は、廃棄物のリサイクル処理の管理に用いられる。
図2は、廃棄物処理管理装置10の構成を示すブロック図である。廃棄物処理管理装置10は、コンピュータ10aによって実現される。
図2に示すように、コンピュータ10aは、本体11と、表示部12と、入力部13とを備えている。本体11は、CPU11a、ROM11b、RAM11c、ハードディスク11d、読出装置11e、入出力インタフェース11f、通信インタフェース11g、及び画像出力インタフェース11hを備えており、CPU11a、ROM11b、RAM11c、ハードディスク11d、読出装置11e、入出力インタフェース11f、通信インタフェース11g、及び画像出力インタフェース11hは、バス11jによって接続されている。
【0017】
CPU11aは、RAM11cにロードされたコンピュータプログラムを実行することが可能である。そして、廃棄物処理管理用のコンピュータプログラム14aを当該CPU11aが実行することにより、コンピュータ10aが廃棄物処理管理装置10として機能する。
【0018】
ROM11bは、マスクROM、PROM、EPROM、又はEEPROM等によって構成されており、CPU11aに実行されるコンピュータプログラム及びこれに用いるデータ等が記録されている。
【0019】
RAM11cは、SRAMまたはDRAM等によって構成されている。RAM11cは、ハードディスク11dに記録されているコンピュータプログラム14aの読み出しに用いられる。また、CPU11aがコンピュータプログラムを実行するときに、CPU11aの作業領域として利用される。
【0020】
ハードディスク11dは、オペレーティングシステム及びアプリケーションプログラム等、CPU11aに実行させるための種々のコンピュータプログラム及び当該コンピュータプログラムの実行に用いられるデータがインストールされている。廃棄物処理管理用のjコンピュータプログラム14aも、このハードディスク11dにインストールされている。
【0021】
読出装置11eは、フレキシブルディスクドライブ、CD−ROMドライブ、またはDVD−ROMドライブ等によって構成されており、可搬型記録媒体14に記録されたコンピュータプログラムまたはデータを読み出すことができる。また、可搬型記録媒体14には、コンピュータを廃棄物処理管理装置10として機能させるためのコンピュータプログラム14aが格納されており、コンピュータ10aが当該可搬型記録媒体14からコンピュータプログラム14aを読み出し、当該コンピュータプログラム14aをハードディスク11dにインストールすることが可能である。
【0022】
なお、前記コンピュータプログラム14aは、可搬型記録媒体14によって提供されるのみならず、電気通信回線(有線、無線を問わない)によってコンピュータ10aと通信可能に接続された外部の機器から前記電気通信回線を通じて提供することも可能である。例えば、前記コンピュータプログラム14aがインターネット上のサーバコンピュータのハードディスク内に格納されており、このサーバコンピュータにコンピュータ10aがアクセスして、当該コンピュータプログラムをダウンロードし、これをハードディスク11dにインストールすることも可能である。
【0023】
ハードディスク11dには、例えば米マイクロソフト社が製造販売するWindows(登録商標)等のマルチタスクオペレーティングシステムがインストールされている。以下の説明においては、本実施の形態に係るコンピュータプログラム14aは当該オペレーティングシステム上で動作するものとしている。
【0024】
また、ハードディスク11dには、廃棄物処理情報データベース14bが設けられている。廃棄物処理情報データベース14bの詳細は後述する。
【0025】
入出力インタフェース11fは、例えばUSB,IEEE1394,又はRS-232C等のシリアルインタフェース、SCSI,IDE,又は IEEE1284等のパラレルインタフェース、及びD/A変換器、A/D変換器等からなるアナログインタフェース等から構成されている。入出力インタフェース11fには、キーボード及びマウスからなる入力部13が接続されており、ユーザが当該入力部13を使用することにより、コンピュータ10aにデータを入力することが可能である。
【0026】
通信インタフェース11gは、Ethernet(登録商標)インタフェースである。通信インタフェース11gはインターネット40に接続されている。コンピュータ10aは、通信インタフェース11gにより、所定の通信プロトコルを使用して販売商品管理装置20,20,…及び配送管理装置30との間でデータの送受信が可能である。
【0027】
画像出力インタフェース11hは、LCDまたはCRT等で構成された表示部12に接続されており、CPU11aから与えられた画像データに応じた映像信号を表示部12に出力するようになっている。表示部12は、入力された映像信号にしたがって、画像(画面)を表示する。
【0028】
<販売商品管理装置20の構成>
図1に示すように、布団販売業者の店舗には、販売商品管理装置20と、キャッシュレジスター25と、バーコードリーダ25aとが設置されている。バーコードリーダ25aはキャッシュレジスター25に接続されており、キャッシュレジスター25は販売商品管理装置20に接続されている。顧客に商品が販売されるときには、商品のタグ等に付されたバーコードからバーコードリーダ25aにより商品に関する情報が読み取られ、キャッシュレジスター25に売上金額が入力される。キャッシュレジスター25に入力された商品の識別情報、販売価格、販売日時等の情報が販売商品管理装置20に与えられ、販売商品管理装置20に記録される。
【0029】
図3は、本実施の形態に係る販売商品管理装置20の構成を示すブロック図である。販売商品管理装置20は、コンピュータ20aによって実現される。
図3に示すように、コンピュータ20aは、本体21と、表示部22と、入力部23とを備えている。本体21は、CPU21a、ROM21b、RAM21c、ハードディスク21d、読出装置21e、入出力インタフェース21f、通信インタフェース21g、及び画像出力インタフェース21hを備えており、CPU21a、ROM21b、RAM21c、ハードディスク21d、読出装置21e、入出力インタフェース21f、通信インタフェース21g、及び画像出力インタフェース21hは、バス21jによって接続されている。
【0030】
ハードディスク21dは、オペレーティングシステム及びアプリケーションプログラム等、CPU21aに実行させるための種々のコンピュータプログラム及び当該コンピュータプログラムの実行に用いられるデータがインストールされている。販売商品管理用のコンピュータプログラム24aも、このハードディスク21dにインストールされている。
【0031】
読出装置21eは、フレキシブルディスクドライブ、CD−ROMドライブ、またはDVD−ROMドライブ等によって構成されており、可搬型記録媒体24に記録されたコンピュータプログラムまたはデータを読み出すことができる。また、可搬型記録媒体24には、コンピュータを販売商品管理装置20として機能させるためのコンピュータプログラム24aが格納されており、コンピュータ20aが当該可搬型記録媒体24からコンピュータプログラム24aを読み出し、当該コンピュータプログラム24aをハードディスク21dにインストールすることが可能である。
【0032】
なお、前記コンピュータプログラム24aは、可搬型記録媒体24によって提供されるのみならず、電気通信回線(有線、無線を問わない)によってコンピュータ20aと通信可能に接続された外部の機器から前記電気通信回線を通じて提供することも可能である。例えば、前記コンピュータプログラム24aがインターネット上のサーバコンピュータのハードディスク内に格納されており、このサーバコンピュータにコンピュータ20aがアクセスして、当該コンピュータプログラムをダウンロードし、これをハードディスク21dにインストールすることも可能である。
【0033】
また、ハードディスク21dには、例えば米マイクロソフト社が製造販売するWindows(登録商標)等のマルチタスクオペレーティングシステムがインストールされている。以下の説明においては、本実施の形態に係るコンピュータプログラム24aは当該オペレーティングシステム上で動作するものとしている。
【0034】
また、ハードディスク21dには、商品情報データベース24bが設けられている。商品情報データベース24bの詳細は後述する。
【0035】
入出力インタフェース21fは、例えばUSB,IEEE1394,又はRS-232C等のシリアルインタフェース、SCSI,IDE,又は IEEE1284等のパラレルインタフェース、及びD/A変換器、A/D変換器等からなるアナログインタフェース等から構成されている。入出力インタフェース21fには、キーボード及びマウスからなる入力部23が接続されており、ユーザが当該入力部23を使用することにより、コンピュータ20aにデータを入力することが可能である。また、入出力インタフェース21fには、キャッシュレジスター25が接続されており、当該キャッシュレジスター25から、販売した商品を識別するためのJANコード、販売価格、商品の販売日時等を受け付けることが可能である。
【0036】
なお、販売商品管理装置20のその他の構成は、上述した廃棄物処理管理装置10の構成と同様であるので、その説明を省略する。
【0037】
<配送管理装置30の構成>
配送管理装置30は、配送業者における配送業務の管理に使用される。
図4は、本実施の形態に係る配送管理装置30の構成を示すブロック図である。配送管理装置30は、コンピュータ30aによって実現される。
図4に示すように、コンピュータ30aは、CPU31a、ROM31b、RAM31c、ハードディスク31d、及び通信インタフェース31gを備えており、CPU31a、ROM31b、RAM31c、ハードディスク31d、及び通信インタフェース31gは、バス31jによって接続されている。
【0038】
ハードディスク31dは、オペレーティングシステム及びアプリケーションプログラム等、CPU31aに実行させるための種々のコンピュータプログラム及び当該コンピュータプログラムの実行に用いられるデータがインストールされている。配送管理用のコンピュータプログラム34aも、このハードディスク31dにインストールされている。
【0039】
また、ハードディスク31dには、例えば米マイクロソフト社が製造販売するWindows(登録商標)等のマルチタスクオペレーティングシステムがインストールされている。以下の説明においては、本実施の形態に係るコンピュータプログラム34aは当該オペレーティングシステム上で動作するものとしている。
【0040】
また、ハードディスク31dには、配送情報データベース34bが設けられている。配送情報データベース34bには、配送依頼日時、配送依頼者、集荷日時、荷物の種類、配送担当店舗、配送担当者、配送予定日等の配送に関する情報が記憶される。
【0041】
なお、配送管理装置30のその他の構成は、上述した廃棄物処理管理装置10の構成と同様であるので、その説明を省略する。
【0042】
<廃棄物処理情報データベース14bの構成>
次に、本実施の形態に係る廃棄布団管理システム1において使用される廃棄物処理情報データベース14bについて説明する。
図5は、廃棄物処理情報データベース14bの構成を示す模式図である。
図5に示すように、廃棄物処理情報データベース14bは、販売された布団に割り当てられたJAN(Japanese Article Number)コードと、廃棄布団を顧客から引き取った販売店の情報と、廃棄布団を廃棄物処理業者が受け取った受取日時とを対応づけて格納可能となっている。
【0043】
<商品情報データベース24bの構成>
次に、本実施の形態に係る廃棄布団管理システム1において使用される商品情報データベース24bについて説明する。
図6は、商品情報データベース24bの構成を示す模式図である。
図6に示すように、商品情報データベース24bは、販売用の布団に割り当てられたJANコードと、販売業者が商品の布団を仕入れた仕入日時と、顧客に布団を販売した販売日時と、布団の販売価格と、顧客から廃棄布団を引き取った引取日時と、販売店が廃棄布団を廃棄物処理業者へ発送した発送日時とを対応づけて格納可能となっている。
【0044】
[廃棄布団管理システムの動作]
以下、本実施の形態に係る廃棄布団管理システム1の動作について説明する。
【0045】
<商品販売処理>
布団販売業者は店舗において顧客に布団を販売する。
図7は、布団販売業者が顧客に布団を販売するときの販売商品管理装置20による商品販売処理の手順を示すフローチャートである。布団販売業者の店舗において顧客に販売される布団には、ふとんエコカードが添付されている。このふとんエコカードには、後述するように当該布団のJANコードが印刷されている。また、商品である布団に付されたタグには、JANコードが符号化されたバーコードが印刷されており、このバーコードに示されるJANコードは、当該布団に添付されるふとんエコカードに印刷されたJANコードと一致している。販売業者の店員は、顧客に布団を販売するとき、商品である布団に付されたタグのバーコードからバーコードリーダ25aにJANコードを読み出させる。また、店員は顧客から代金を受け取り、キャッシュレジスター25に販売価格等を入力する。このようにして店員からキャッシュレジスター25に入力されたJANコード及び販売価格は、販売商品管理装置20に与えられる(ステップS101)。商品情報データベース24bには、布団が仕入れられたときに、その布団のJANコードが登録される。即ち、布団が販売される時点では、既にその布団のJANコードは商品情報データベース24bに登録されている。販売商品管理装置20のCPU21aは、入力されたJANコードに対応づけて、販売価格及び販売日時を商品情報データベース24bに登録し(ステップS102)、処理を終了する。
【0046】
<廃棄物受取処理>
顧客は新たな布団を購入した場合、古い布団が不要となることがある。かかる場合に、本実施の形態に係る廃棄布団管理システム1においては、布団販売業者が店舗において顧客から廃棄布団を引き取る。布団を購入した顧客は、購入した布団に添付されているふとんエコカードと共に、不要となった廃棄布団を布団廃棄業者の店舗へと持ち込む。布団販売業者は、顧客がふとんエコカードを持参した場合にのみ、廃棄布団を当該顧客から引き取る。なお、販売業者が顧客の自宅まで出向いて廃棄布団を引き取ることもできる。
【0047】
図8は、ふとんエコカードの一例を示す図である。ふとんエコカード5には、当該ふとんエコカードが付される布団を識別するためのJANコード51と、JANコードが符号化されたバーコード52とが印刷されている。JANコードは、商品毎に割り当てられたユニークなコードであり、商品を識別するために用いられる。即ち、ふとんエコカード5には、販売される布団を識別するためのJANコードが印刷されており、顧客は当該ふとんエコカード5と共に、購入した布団とは異なる廃棄布団を店舗に持参する。店舗において引き取られた廃棄布団は、配送業者によって廃棄物処理業者へ配送され、廃棄物処理業者によってリサイクル処理される。
【0048】
図9は、本実施の形態に係る廃棄布団管理システム1による廃棄物受取処理の手順を示すフローチャートである。布団販売業者の店員は、店舗に廃棄布団と共に持ち込まれたふとんエコカード5に印刷されているバーコード52から、バーコードリーダ25aにJANコードを読み取らせる。読み取られたJANコードは、販売商品管理装置20に入力される(ステップS111)。販売商品管理装置20のCPU21aは、JANコードの入力を受け付けると、商品情報データベース24bに、入力されたJANコードに対応づけて、JANコードが入力された時刻である引取日時を登録する(ステップS112)。
【0049】
ここで、顧客が持参したふとんエコカード5に印刷されているバーコード52から読み取られたJANコードに対応する引取日時が、既に商品情報データベース24bに登録されている場合には、ふとんエコカード5が偽造されたものであると判断することができる。このような場合に、布団販売業者の店員は、廃棄布団の引き取りを拒否する。つまり、本実施の形態に係る廃棄布団管理システム1にあっては、ふとんエコカードが偽造されたものであるか否かをチェックすることができ、不正に持ち込まれた廃棄布団が回収されることを防止することができる。
【0050】
上記のようにして販売業者によって引き取られた廃棄布団は、店舗において保管される。本実施の形態においては、販売業者の店舗で保管される廃棄布団が8枚以上になると、廃棄布団は配送業者により廃棄物処理業者へ配送される。CPU21aは、顧客から引き取った廃棄布団の数が8枚以上であるか否かを判別し(ステップS113)、8枚未満である場合には(ステップS113においてNO)、ステップS111へ処理を戻す。顧客から引き取った廃棄布団の数が8枚以上である場合には(ステップS113においてYES)、CPU21aは、廃棄布団に対応するJANコード(即ち、廃棄布団と共に引き取ったふとんエコカード5に印刷されているJANコード)及び当該布団販売業者の店舗を識別するための情報である販売店情報を含む配送要求データを配送管理装置30へ送信し、配送業者に廃棄布団の配送を依頼する(ステップS114)。また、このステップS114において、CPU21aは、配送要求データを廃棄物処理管理装置10へも送信し、廃棄布団の配送を依頼したことを廃棄物処理業者へ通知する。CPU21aは、ステップS114の処理の後、処理を終了する。
【0051】
配送管理装置30のCPU31aは、販売商品管理装置20から送信された配送要求データを受信すると(ステップS121)、発注元である布団販売業者の店舗の情報(販売店情報)、JANコード、及び配送要求データを受信した時刻である受注日時を配送情報データベース34bに登録する(ステップS122)。さらにCPU31aは、発注元の店舗の位置から、配送を担当する配送業者の店舗(以下、「配送店」という。)を決定し、当該店舗の端末に対して配送指示データを送信して配送を指示する(ステップS123)。この配送指示データには、発注元の布団販売業者の店舗の名称及び住所、配送する荷物の種類(布団)、その数量、JANコード、並びに配送予定日等の情報が含まれる。
【0052】
他方、廃棄物処理管理装置10のCPU11aは、販売商品管理装置20から送信された配送要求データを受信すると(ステップS131)、JANコード、及び発送元である布団販売業者の店舗の情報(販売店情報)を廃棄物処理情報データベース14bに登録する(ステップS132)。また、CPU11aは、発送元の布団販売業者の店舗名及び廃棄布団に対応するJANコード、廃棄布団の数量等を示す配送発注画面を表示部12に表示させる(ステップS133)。廃棄物処理業者の作業員は、この配送発注画面を確認することにより、廃棄布団の配送が配送業者に発注されたこと、発注した布団販売業者の店舗名、廃棄布団に対応するJANコード、及び廃棄布団の数量等を把握することができ、廃棄布団を受け取るために準備することができる。
【0053】
配送を担当する店舗の作業員は、配送指示データを受信した端末により、発注元の布団販売業者の店舗の名称及び住所、配送する荷物の種類(布団)、その数量、JANコード、並びに配送予定日等を確認し、配送の手配を行う。配送業者の作業員は、布団販売業者の店舗において廃棄布団を集荷し、廃棄物処理業者の施設まで配送する。配送が完了すると、配送業者の作業者は、端末を操作して配送完了データを配送管理装置30へ送信させる。この配送完了データには、配送した廃棄布団に対応するJANコード(即ち、布団販売業者が廃棄布団と共に引き取ったふとんエコカード5に印刷されているJANコード)が含まれている。
【0054】
配送管理装置30は、配送完了データを受信すると(S124)、配送完了データに含まれるJANコードに対応づけて、廃棄布団の配送日時等を登録することにより配送情報データベース34bを更新し(ステップS125)、処理を終了する。
【0055】
廃棄物処理業者の作業者は、配送された廃棄布団を配送業者から受け取ると、入力部13を操作して廃棄物処理管理装置10に当該廃棄布団に対応するJANコードを入力する。廃棄物処理管理装置10のCPU11aは、JANコードの入力を受け付けると(ステップS134)、入力されたJANコードに対応づけて、入力を受け付けた時刻である受取日時を登録することにより廃棄物処理情報データベース14bを更新し(ステップS135)、処理を終了する。
【0056】
本実施の形態に係る廃棄布団管理システム1によれば、販売した布団を識別するためのJANコードを利用して、廃棄布団の回収を管理することが可能である。即ち、布団販売業者、配送業者、及び廃棄物処理業者は、顧客に販売された布団に割り当てられたJANコードをキーとして、廃棄布団の回収に関する情報をデータベースに登録する。したがって、廃棄布団の回収に関する情報をJANコードを使用して追跡することが可能であり、廃棄布団の回収に関する情報のトレーサビリティを確保することができる。
【0057】
また、JANコードは、日本国内において標準的に用いられる商品コードであり、POSシステム(Point Of Sales system)等にも用いられている。したがって、本実施の形態に係る廃棄布団管理システム1によれば、JANコードを使用した既存のシステムを利用することにより、容易に廃棄布団管理システム1を導入することが可能となる。
【0058】
また、本実施の形態に係る廃棄布団管理システム1によれば、布団販売業者の店舗において、保存している廃棄布団が8枚以上に達したときに、配送業者に対して配送の依頼が行われる。このため、配送業者は、8枚以上の廃棄布団をまとめて集荷し、配送することができ、廃棄布団を1枚ずつ集荷し、配送する場合に比べて配送業者は効率よく複数の廃棄布団を配送することができる。さらに、布団販売業者がその店舗で顧客から廃棄布団を引き取ることとしたため、配送業者は布団販売業者の店舗において廃棄布団を集荷すればよい。例えば、顧客が廃棄布団の配送を配送業者に依頼する場合には、配送業者は毎回異なる顧客の自宅まで廃棄布団の集荷に行く必要がある。これに比べて、本実施の形態では、配送業者は毎回同じ店舗に(複数の店舗がある場合であっても、少数の店舗の何れかに)廃棄布団の集荷に行けばよく、配送業者の負担が軽減される。
【0059】
また、本実施の形態に係る廃棄布団管理システム1によれば、布団販売業者は、廃棄布団の回収サービスを付帯して、布団を販売することができる。布団販売業者は、このような廃棄布団の回収サービスにより、布団販売が促進されるというメリットを受けることができる。他方、顧客にとっては、布団を購入すると、廃棄布団の回収サービスを受けることができる。したがって、新たに布団を購入したことにより不要となった廃棄布団を顧客自らが廃棄物処理場等に移送したり、顧客が配送業者に廃棄布団の配送を依頼したりする必要がない。さらに、回収された廃棄布団はリサイクル処理されるため、自然環境の保護にも役立つ。また、布団販売業者によって布団が販売されると、その顧客から回収された廃棄布団が廃棄物処理業者に配送される。このため、廃棄物処理業者には、布団販売業者の顧客から出された廃棄布団を確保することができ、多数の廃棄布団を安定して得ることが可能となる。
【0060】
また、本実施の形態に係る廃棄布団管理システム1によれば、顧客は布団を購入した店舗以外の店舗に、廃棄布団を引き渡すこともできる。例えば、布団を購入した店舗よりも顧客の自宅に近い店舗が存在する場合には、自宅に近い店舗に廃棄布団を持参する等、顧客は自分の都合に合わせて、購入した店舗とは異なる店舗に廃棄布団を持参することもできる。
【0061】
(実施の形態2)
[廃棄布団管理システムの構成]
まず、本実施の形態に係る廃棄布団管理システムの構成について説明する。
【0062】
本実施の形態に係る廃棄物処理管理装置は、廃棄物処理情報データベースの構成を除き、実施の形態1に係る廃棄物処理管理装置10の構成と同様であるので、同一構成要素については同一符号を付し、その説明を省略する。
【0063】
図10は、本実施の形態に係る廃棄物処理情報データベースの構成を示す模式図である。
図10に示すように、廃棄物処理情報データベース14cは、販売された布団に割り当てられたJANコードと、廃棄布団を顧客から引き取った販売店の情報と、廃棄布団の配送を担当した配送店の情報と、廃棄布団の配送予定日時と、廃棄布団を廃棄物処理業者が受け取った受取日時とを対応づけて格納可能となっている。
【0064】
なお、本実施の形態に係る廃棄布団管理システムのその他の構成は、実施の形態1に係る廃棄布団管理システムの構成と同様であるので、同一構成要素については同一符号を付し、その説明を省略する。
【0065】
[廃棄布団管理システムの動作]
以下、本実施の形態に係る廃棄布団管理システムの動作について説明する。なお、商品販売処理については、実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
【0066】
<廃棄物受取処理>
図11は、本実施の形態に係る廃棄布団管理システムによる廃棄物受取処理の手順を示すフローチャートである。販売商品管理装置20によるステップS211〜S214の処理は、実施の形態1に係る販売商品管理装置20によるステップS111〜S114の処理と同様であるので、その説明を省略する。
【0067】
配送管理装置30のCPU31aは、販売商品管理装置20から送信された配送要求データを受信すると(ステップS221)、発注元である布団販売業者の店舗の情報(販売店情報)、JANコード、及び配送要求データを受信した時刻である受注日時を配送情報データベース34bに登録する(ステップS222)。さらにCPU31aは、発注元の店舗の位置から、配送店を決定し、当該配送店の端末に対して配送指示データを送信して配送を指示する(ステップS223)。この配送指示データには、発注元の布団販売業者の店舗の名称及び住所、配送する荷物の種類(布団)、その数量、JANコード、並びに配送予定日等の情報が含まれる。CPU31aは、配送する廃棄ふとんに対応するJANコード、決定された配送店及び配送予定日の情報を含む配送情報を、廃棄物処理管理装置10へ送信する(ステップS224)。
【0068】
他方、廃棄物処理管理装置10のCPU11aは、販売商品管理装置20から送信された配送要求データを受信すると(ステップS231)、JANコード、及び発送元である布団販売業者の店舗の情報(販売店情報)を廃棄物処理情報データベース14cに登録する(ステップS232)。
【0069】
また、廃棄物処理管理装置10のCPU11aは、配送管理装置30から送信された配送情報を受信すると(ステップS233)、当該配送情報に含まれるJANコードに対応付けて、配送店及び配送予定日の情報を登録することにより廃棄物処理情報データベース14cを更新し(ステップS234)、配送予定画面を表示部12に表示させる(ステップS235)。
【0070】
図12は、配送予定画面の一例を示す図である。配送予定画面D2には、廃棄布団の発送元の布団販売業者の店舗名、配送店、及び配送予定日の情報、及び廃棄布団に対応するJANコードが含まれている。廃棄物処理業者の作業員は、この配送予定画面D2を確認することにより、廃棄布団の配送が行われること、発注した布団販売業者の店舗名、配送店、配送予定日、廃棄布団に対応するJANコード、及び廃棄布団の数量等を把握することができ、廃棄布団を受け取るために準備することができる。また、布団を一般廃棄物と捉えた場合、市町村から許可を受けた廃棄物処理業者でなければリサイクル処理を行うことができないことになる。したがって、作業者は、配送予定画面D2により、発送元の布団販売業者の店舗が、廃棄物処理業者において対応可能な市町村に所在する店舗であるかどうかを確認することが可能である。かかる配送予定画面D2には、ボタンコントロールであるOKボタンC2が設けられており、作業者がマウスのクリック操作等によりOKボタンC2を選択すると、配送予定画面は閉じられる。
【0071】
配送店の作業員は、配送指示データを受信した端末により、発注元の布団販売業者の店舗の名称及び住所、配送する荷物の種類(布団)、その数量、JANコード、並びに配送予定日等を確認し、配送の手配を行う。配送業者の作業員は、布団販売業者の店舗において廃棄布団を集荷し、廃棄物処理業者の施設まで配送する。配送が完了すると、配送業者の作業者は、端末を操作して配送完了データを配送管理装置30へ送信させる。この配送完了データには、配送した廃棄布団に対応するJANコード(即ち、布団販売業者が廃棄布団と共に引き取ったふとんエコカード5に印刷されているJANコード)が含まれている。
【0072】
配送管理装置30は、配送完了データを受信すると(S225)、配送完了データに含まれるJANコードに対応づけて、廃棄布団の配送日時等を登録することにより配送情報データベース34bを更新し(ステップS226)、処理を終了する。
【0073】
廃棄物処理業者の作業者は、配送された廃棄布団を配送業者から受け取るときに、発送元の布団販売業者の店舗、配送店、JANコード等を確認することで、配送予定画面D2に表示されていた発送元の布団販売業者の店舗、配送店、JANコード等と一致するかを確認することができる。これにより、作業者は、前記JANコードに対応する廃棄布団が、発送元の布団販売業者の店舗から予定通りに配送されたものであることを確認することができる。
【0074】
廃棄物処理業者の作業者は、上記のようにして廃棄布団を配送業者から受け取ると、入力部13を操作して廃棄物処理管理装置10に当該廃棄布団に対応するJANコードを入力する。廃棄物処理管理装置10のCPU11aは、JANコードの入力を受け付けると(ステップS236)、入力されたJANコードに対応づけて、入力を受け付けた時刻である受取日時を登録することにより廃棄物処理情報データベース14cを更新し(ステップS237)、処理を終了する。
【0075】
(実施の形態3)
[廃棄布団管理システムの構成]
まず、本実施の形態に係る廃棄布団管理システムの構成について説明する。
【0076】
本実施の形態に係る廃棄物処理管理装置は、廃棄物処理情報データベースの構成を除き、実施の形態1に係る廃棄物処理管理装置10の構成と同様であるので、同一構成要素については同一符号を付し、その説明を省略する。
【0077】
図13は、本実施の形態に係る廃棄物処理情報データベースの構成を示す模式図である。
図13に示すように、廃棄物処理情報データベース14dは、販売用の布団に割り当てられたJANコードと、布団を販売する販売店の情報と、販売店が布団を仕入れた仕入れ日時と、布団が販売された販売日時と、廃棄布団が顧客から引き取られた引取日時と、廃棄布団を顧客から引き取った販売店(以下、「引取店」という。)の情報と、廃棄布団を廃棄物処理業者が受け取った受取日時とを対応づけて格納可能となっている。
【0078】
なお、本実施の形態に係る廃棄布団管理システムのその他の構成は、実施の形態1に係る廃棄布団管理システムの構成と同様であるので、同一構成要素については同一符号を付し、その説明を省略する。
【0079】
[廃棄布団管理システムの動作]
以下、本実施の形態に係る廃棄布団管理システムの動作について説明する。本実施の形態においては、顧客は、布団を購入した販売店にのみ(即ち、布団を購入した販売店に、当該布団に添付されていたふとんエコカードを持参した場合にのみ)廃棄布団を引き渡すことができ、布団を購入した販売店以外の販売店には廃棄布団を引き渡すことができないものとする。
【0080】
<商品仕入れ処理>
図14は、本実施の形態に係る廃棄布団管理システムによる商品仕入れ処理の手順を示すフローチャートである。本実施の形態においては、布団製造業者において布団のJANコードが発行された後、当該JANコードは廃棄物処理業者に通知される。廃棄物処理業者の作業者は、入力部13を操作して、通知されたJANコードを廃棄物処理管理装置10に入力する。廃棄物処理管理装置10のCPU11aは、JANコードの入力を受け付けると(ステップS301)、入力されたJANコードを廃棄物処理情報データベース14dに登録する(ステップS302)。
【0081】
布団製造業者によって製造された布団は、販売業者において仕入れられる。販売業者の店舗において、仕入れられた布団が納入されると、販売業者の店員は、バーコードリーダ25aに、商品である布団に付されたタグのバーコードからJANコードを読み出させる。このようにしてバーコードリーダ25aによって読み出されたJANコードは、販売商品管理装置20に与えられる(ステップS311)。販売商品管理装置20のCPU21aは、入力されたJANコードを商品情報データベース24bに登録し(ステップS312)、当該JANコード及び販売店を識別する情報、及び仕入れ日時を含む布団仕入れ情報を廃棄物処理管理装置10へ送信し(ステップS313)、処理を終了する。
【0082】
廃棄物処理管理装置10のCPU11aは、販売商品管理装置20から送信された布団仕入れ情報を受信すると(ステップS303)、布団仕入れ情報に含まれるJANコードに対応付けて、布団を仕入れた販売店の情報及び仕入れ日時を廃棄物処理情報データベース14dに登録し(ステップS304)、処理を終了する。これにより、JANコードに基づいて、布団を仕入れた販売店及び仕入れ日時の情報が、廃棄物処理管理装置10によって管理される。
【0083】
<商品販売処理>
図15は、本実施の形態に係る廃棄布団管理システムによる商品販売処理の手順を示すフローチャートである。販売業者の店員は、顧客に布団を販売するとき、商品である布団に付されたタグのバーコードからバーコードリーダ25aにJANコードを読み出させる。また、店員は顧客から代金を受け取り、キャッシュレジスター25に販売価格等を入力する。このようにして店員からキャッシュレジスター25に入力されたJANコード及び販売価格は、販売商品管理装置20に与えられる(ステップS321)。販売商品管理装置20のCPU21aは、入力されたJANコードに対応づけて、販売価格及び販売日時を商品情報データベース24bに登録する(ステップS322)。また、CPU21aは、当該JANコード及び販売店を識別する情報、及び販売日時を含む布団販売情報を廃棄物処理管理装置10へ送信し(ステップS323)、処理を終了する。
【0084】
廃棄物処理管理装置10のCPU11aは、販売商品管理装置20から送信された布団販売情報を受信すると(ステップS331)、布団販売情報に含まれるJANコードに対応付けて、販売日時を廃棄物処理情報データベース14dに登録し(ステップS332)、処理を終了する。これにより、JANコードに基づいて、布団を販売した販売日時の情報が、廃棄物処理管理装置10によって管理される。
【0085】
<廃棄物受取処理>
図16A及び
図16Bは、本実施の形態に係る廃棄布団管理システムによる廃棄物受取処理の手順を示すフローチャートである。布団販売業者の店員は、店舗に廃棄布団と共に持ち込まれたふとんエコカード5に印刷されているバーコード52から、バーコードリーダ25aにJANコードを読み取らせる。読み取られたJANコードは、販売商品管理装置20に入力される(ステップS341)。販売商品管理装置20のCPU21aは、JANコードの入力を受け付けると、商品情報データベース24bに登録されているJANコードに、入力されたJANコードが含まれるか否かを判別する(ステップS342)。これにより、顧客が持参した廃棄布団が、当該販売店において販売された布団に対応するものであるか否か、即ち、顧客が廃棄布団と共に持参したふとんエコカードが、当該販売店において販売された布団に添付されていたものであるか否かが判別される。
【0086】
商品情報データベース24bに登録されているJANコードに、入力されたJANコードと一致するものが含まれていない場合、即ち、顧客が廃棄布団と共に持参したふとんエコカードが、当該販売店において販売された布団に添付されていたものでない場合には(ステップS342においてNO)、CPU21aは、入力されたJANコードを含む販売店問合せデータを廃棄物処理管理装置10へ送信し、入力されたJANコードにより識別される布団が販売された販売店を問い合わせる(ステップS343)。
【0087】
廃棄物処理管理装置10のCPU11aは、販売商品管理装置20から送信された販売店問合せデータを受信すると(ステップS351においてYES)、当該販売店問合せデータに含まれるJANコードをキーとして、当該JANコードにより識別される布団を販売した販売店の情報を、廃棄物処理情報データベース14dから検索する(ステップS352)。検索が終了すると、CPU11aは、検索された販売店情報を販売商品管理装置20へ送信し(ステップS353)、処理を終了する。
【0088】
販売商品管理装置20のCPU21aは、廃棄物処理管理装置10から送信された販売店情報を受信すると(ステップS344)、当該販売店情報を含む布団販売店通知画面を表示部22に表示させ(ステップS345)、処理を終了する。販売業者の店員は、かかる布団販売店通知画面を確認することで、顧客が廃棄布団と共に持参したふとんエコカードが、どの販売店によって販売された布団に添付されていたものであるのかを把握することができる。当該布団販売店通知画面を確認した作業者は、当該販売店では廃棄布団を引き取ることができないこと、及び、廃棄布団の引き取りが可能な販売店を顧客に知らせ、顧客は、知らされた販売店へ廃棄布団を持参する。
【0089】
ここで、顧客が持参したふとんエコカード5に印刷されているバーコード52から読み取られたJANコードが、廃棄物処理情報データベース14dに登録されていない場合、又は、前記JANコードに対応する引取日時及び引取店が、既に廃棄物処理情報データベース14dに登録されている場合には、ふとんエコカード5が偽造されたものであると判断することができる。このような場合、廃棄物処理管理装置10は、ふとんエコカード5が偽造されたものであることを通知するためのデータを、販売商品管理装置20へ送信し、販売商品管理装置20は、前記データを受信すると、ふとんエコカード5が偽造されたものであることを通知するための画面を出力する。布団販売業者の店員は、このような画面を確認した場合には、廃棄布団の引き取りを拒否する。つまり、本実施の形態に係る廃棄布団管理システムにあっては、顧客が持参したふとんエコカードが、その販売店において販売された布団に添付されていたものでない場合であっても、ふとんエコカードが偽造されたものであるか否かをチェックすることができ、不正に持ち込まれた廃棄布団が回収されることを防止することができる。
【0090】
他方、ステップS342において、商品情報データベース24bに登録されているJANコードに、入力されたJANコードと一致するものが含まれている場合、即ち、顧客が廃棄布団と共に持参したふとんエコカードが、当該販売店において販売された布団に添付されていたものである場合には(ステップS342においてYES)、CPU21aは、商品情報データベース24bに、入力されたJANコードに対応づけて、JANコードが入力された時刻である引取日時を登録し(ステップS346)、当該JANコードと、当該引取日時と、布団を引き取った販売店(以下、「引取店」という。)を識別するための販売店情報とを含む引取情報を、廃棄物処理管理装置10へ送信する(ステップS347)。
【0091】
廃棄物処理管理装置10のCPU11aは、販売店問合せデータを受信しなかった場合には(ステップS351においてNO)、販売商品管理装置20から送信された引取情報を受信し(ステップS354)、廃棄物処理情報データベース14dに、引取情報に含まれるJANコードに対応付けて、引取日時及び引取店の情報を登録する(ステップS355)。
【0092】
販売商品管理装置20のCPU21aは、顧客から引き取った廃棄布団の数が8枚以上であるか否かを判別し(ステップS348)、8枚未満である場合には(ステップS348においてNO)、ステップS341へ処理を戻す。顧客から引き取った廃棄布団の数が8枚以上である場合には(ステップS348においてYES)、CPU21aは、廃棄布団に対応するJANコード(即ち、廃棄布団と共に引き取ったふとんエコカード5に印刷されているJANコード)及び当該布団販売業者の店舗を識別するための情報である販売店情報を含む配送要求データを配送管理装置30へ送信し、配送業者に廃棄布団の配送を依頼する(ステップS349)。また、このステップS349において、CPU21aは、配送要求データを廃棄物処理管理装置10へも送信し、廃棄布団の配送を依頼したことを廃棄物処理業者へ通知する。CPU21aは、ステップS349の処理の後、処理を終了する。
【0093】
配送管理装置30のCPU31aは、販売商品管理装置20から送信された配送要求データを受信すると(ステップS361)、発注元である布団販売業者の店舗の情報(販売店情報)、JANコード、及び配送要求データを受信した時刻である受注日時を配送情報データベース34bに登録する(ステップS362)。さらにCPU31aは、発注元の店舗の位置から、配送を担当する配送店を決定し、当該配送店の端末に対して配送指示データを送信して配送を指示する(ステップS363)。この配送指示データには、発注元の布団販売業者の店舗の名称及び住所、配送する荷物の種類(布団)、その数量、JANコード、並びに配送予定日等の情報が含まれる。
【0094】
他方、廃棄物処理管理装置10のCPU11aは、販売商品管理装置20から送信された配送要求データを受信すると(ステップS356)、発送元の布団販売業者の店舗名及び廃棄布団に対応するJANコード、廃棄布団の数量等を示す配送発注画面を表示部12に表示させる(ステップS357)。廃棄物処理業者の作業員は、この配送発注画面を確認することにより、廃棄布団の配送が配送業者に発注されたこと、発注した布団販売業者の店舗名、廃棄布団に対応するJANコード、及び廃棄布団の数量等を把握することができ、廃棄布団を受け取るために準備することができる。
【0095】
配送を担当する店舗の作業員は、配送指示データを受信した端末により、発注元の布団販売業者の店舗の名称及び住所、配送する荷物の種類(布団)、その数量、JANコード、並びに配送予定日等を確認し、配送の手配を行う。配送業者の作業員は、布団販売業者の店舗において廃棄布団を集荷し、廃棄物処理業者の施設まで配送する。配送が完了すると、配送業者の作業者は、端末を操作して配送完了データを配送管理装置30へ送信させる。この配送完了データには、配送した廃棄布団に対応するJANコード(即ち、布団販売業者が廃棄布団と共に引き取ったふとんエコカード5に印刷されているJANコード)が含まれている。
【0096】
配送管理装置30は、配送完了データを受信すると(S364)、配送完了データに含まれるJANコードに対応づけて、廃棄布団の配送日時等を登録することにより配送情報データベース34bを更新し(ステップS365)、処理を終了する。
【0097】
廃棄物処理業者の作業者は、配送された廃棄布団を配送業者から受け取ると、入力部13を操作して廃棄物処理管理装置10に当該廃棄布団に対応するJANコードを入力する。廃棄物処理管理装置10のCPU11aは、JANコードの入力を受け付けると(ステップS358)、入力されたJANコードに対応づけて、入力を受け付けた時刻である受取日時を登録することにより廃棄物処理情報データベース14dを更新し(ステップS359)、処理を終了する。
【0098】
本実施の形態に係る廃棄布団管理システムによれば、顧客から販売店に廃棄布団が持ち込まれた場合に、当該顧客が持参したふとんエコカードが当該販売店において販売された布団に添付されたものであるか否かを作業者が容易に知ることができる。
【0099】
(その他の実施の形態)
なお、上述した実施の形態においては、販売する布団を識別するためのJANコード及びバーコードを印刷したふとんエコカード5を当該布団に添付して販売することとしたが、これに限定されるものではない。
図17は、ふとんエコカードの他の例を示す図である。
図17に示すふとんエコカード500には、当該ふとんエコカードが付される布団を識別するためのJANコード501と、JANコードが符号化されたバーコード502とに加え、2次元バーコード503が印刷されている。2次元バーコードは、廃棄物処理業者が保有するウェブサーバ内の特定のHTMLファイルを示すURLが符号化されている。このHTMLファイルには、この廃棄物処理業者によって回収された廃棄布団がどのようにリサイクル処理されるかを示す説明文及び画像へのリンクが含まれている。顧客がふとんエコカード500に印刷されている2次元バーコードを、携帯電話機の内蔵カメラによって撮像して携帯電話機に読み取らせると、携帯電話機が当該HTMLファイルを読み出し、ウェブブラウザにより画面にウェブページが表示される。このウェブページには、廃棄物処理業者によって回収された廃棄布団がどのようにリサイクル処理されるかを示す説明文及び画像が含まれる。顧客は、このウェブページを閲覧することで、当該顧客から回収された廃棄布団がどのようにリサイクル処理されるかを知ることができる。
【0100】
また、廃棄物処理情報データベース14b又は商品情報データベース24bに、顧客の住所を登録する構成としてもよい。さらに、廃棄物処理業者が一般廃棄物処理の許可を得ている市町村に顧客が居住している場合には、布団販売業者が廃棄布団を引き取って廃棄物処理業者へ発送し、前記市町村に顧客が居住していない場合には、布団販売業者が廃棄布団を顧客から引き取らないようにしてもよい。つまり、廃棄物処理管理装置10又は販売商品管理装置20が、顧客の住所から顧客が前記市町村に居住しているか否かを判別し、顧客が前記市町村に居住している場合には廃棄布団の受け取りを許可し、顧客が前記市町村に居住していない場合には廃棄布団の受け取りを許可しない構成とすることもできる。
【0101】
また、上述した実施の形態においては、単一のコンピュータ10aによりコンピュータプログラム14aの全ての処理を実行する構成について述べたが、これに限定されるものではなく、上述したコンピュータプログラム14aと同様の処理を、複数の装置(コンピュータ)により分散して実行する分散システムとすることも可能である。コンピュータ20a及び30aについても同様である。