(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5760363
(24)【登録日】2015年6月19日
(45)【発行日】2015年8月12日
(54)【発明の名称】スクリーン印刷装置およびその印刷方法
(51)【国際特許分類】
B41F 15/16 20060101AFI20150723BHJP
B41F 15/08 20060101ALI20150723BHJP
H05K 3/12 20060101ALI20150723BHJP
【FI】
B41F15/16 A
B41F15/08 303E
H05K3/12 610N
【請求項の数】4
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2010-221995(P2010-221995)
(22)【出願日】2010年9月30日
(65)【公開番号】特開2012-76303(P2012-76303A)
(43)【公開日】2012年4月19日
【審査請求日】2013年8月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
(72)【発明者】
【氏名】山口 浩孝
【審査官】
鈴木 友子
(56)【参考文献】
【文献】
特開平03−254944(JP,A)
【文献】
特開平04−199895(JP,A)
【文献】
特開2007−038641(JP,A)
【文献】
特開2009−214555(JP,A)
【文献】
特開2003−145709(JP,A)
【文献】
特開平03−236962(JP,A)
【文献】
特開2007−021883(JP,A)
【文献】
特開2010−036523(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41F 15/16
B41F 15/08
H05K 3/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スクリーン印刷を行う際に、被印刷物を保持する面状のステージであって、
前記ステージの形状は、
z方向から観察した形状は正方形又は長方形であり、
前記z方向と垂直なx方向から観察した断面形状は長方形であり、
前記z方向及び前記x方向と垂直なy方向から観察した断面形状は、横長の長方形の上部に、その中央部を頂点とする放物線を下側に凸となるように組み込んだ形状であり、
前記ステージを観察した際の前記放物線が、
L=k×m2
(但し、L:紗のz方向軸上における変異量とし、m:紗のx方向軸上の位置、但し中央部を0とし、k:Lおよびmの2次方程式によって導きだされた紗固有の係数とする)
により表せることを特徴とするスクリーン印刷用ステージ。
【請求項2】
前記紗がステンレス又はナイロンであることを特徴とする請求項1に記載のスクリーン印刷用ステージ。
【請求項3】
請求項1〜2のいずれかに記載のスクリーン印刷用ステージを用いたことを特徴とするスクリーン印刷装置。
【請求項4】
前記請求項3に記載のスクリーン印刷装置を用いたことを特徴とするスクリーン印刷方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷対象物の表面に各種インキ、樹脂、導電ペーストなどの各種の粘度の高い塗布材料を、広範囲に高解像力、高寸法精度のある優れた画像を安定的に印刷するための印刷方法に関するものである。具体的にはICカードアンテナ(コイル状のパターン)や太陽電池バックシート導配線、電磁シールド、タッチパネルITO配線等を印刷目的として、PET、PEN、アクリル等のシート上に導電性インキ、導電性ペースト等を広範囲の面積で高細線の印刷することに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、建材分野、パッケージ分野、出版分野、エレクトロニクス分野など生活系、電気系、情報系さまざまな分野における工業製品の製造方法として、スクリーン印刷法のナイロンおよび金属のメッシュ、多孔構造を持つシートに印刷する画像の部分を除いた樹脂膜または、ニッケル、銅、クロム箔などの金属箔のマスクを貼り付けた積層シートのマスクが無い側から、ゴムまたは金属のスクレーパーを用いて、印刷対象物の表面に各種インキ、樹脂、導電ペーストなどの粘度の高い塗布材料を高解像、高寸法精度で、広範囲に印刷することが要求されていた(特許文献1)。
【0003】
そのためには、スクリーン印刷法等の孔版印刷法には、下記のような機能がさらに必要である。
[1]広範囲に均一かつ安定した高精細な細線の印刷を可能にすること。
[2]印刷対象物に印刷された細線が、断線しないこと。
[3]安定した膜厚の細線を印刷できること。
【0004】
量産をする為には、一度に印刷できる面積を増やし、一度に印刷できるパターンの数を増加させることである。広範囲に高粘度の樹脂を均一に印刷することを可能にするには、上記スクリーンメッシュおよびマスクで形成された細線パターンの孔を高粘度の樹脂が、均等により多く通過し、印刷対象物に転移させることが必要となる。
【0005】
広範囲に無断線の細線パターンを形成するには、マスクに形成された細線パターンの孔の中を通過する高粘度の樹脂を、広範囲に均一に印刷対象物に転移させることが必要である。
【0006】
このように広範囲に均一に印刷対象物に転移させ、安定した膜厚の細線を可能にするには、常に安定した量の樹脂を、マスクの細線パターンの孔に充填し、印刷対象物全体に均等な印圧をかけることが必要である。
【0007】
しかし、従来知られている金属箔を使用したメタルマスクや、乳剤を使用した樹脂マスクを使用し、広範囲に高精細線や高膜厚の細線を印刷すると、スクリーン枠にナイロンや金属のメッシュ、多孔構造を持つシートを高い張力で貼り付けている為に、中心から枠周辺に向かって高精細線の線幅および膜厚が減少し、断線の発生量が増加する問題が生じていた。
特に、この傾向は、高精細線用に開発されている高い張力で張る事ができるナイロンおよび金属メッシュを使ったスクリーン枠に顕著に見られていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2008−272978号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記従来技術において発生していた問題を解決するためになされたものであり、その課題はスクリーン印刷において、特に高粘度の樹脂を、広範囲に均一で安定した膜厚で、高精細な細線を印刷することができる印刷装置及び方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するための本発明の構成を以下に示す。
スクリーン印刷を行う際に、被印刷物を保持する面状のステージであって、
前記ステージの形状は、
z方向から観察した形状は正方形又は長方形であり、
前記z方向と垂直なx方向から観察した断面形状は長方形であり、
前記z方向及び前記x方向と垂直なy方向から観察した断面形状は、横長の長方形の上部に、その中央部を頂点とする放物線を下側に凸となるように組み込んだ形状であることを特徴とするスクリーン印刷用ステージ。
さらに、前記ステージを観察した際の前記放物線が、
L=k×m
2
(但し、L:紗のz方向軸上における変異量とし、m:紗のx方向軸上の位置、但し中央部を0とし、k:Lおよびmの2次方程式によって導きだされた紗固有の係数とする)
により表せることを特徴とする。
さらに、前記紗がステンレス又はナイロンであることを特徴としてもよい。
また、本スクリーン印刷用ステージを用いたことを特徴とするスクリーン印刷装置としてもよい。
また、本スクリーン印刷装置を用いたことを特徴とするスクリーン印刷方法としてもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、樹脂や金属を使用した紗(スクリーン)を用いたスクリーン印刷方法で、広範囲の面積で高粘度樹脂を高細線で安定して印刷することができた。
また、本発明によれば、広範囲の面積で高細線の印刷が可能になったことで、電子回路の配線パターンを印刷した際に、個々の配線パターンの導電性を示す指標である抵抗値のバラツキが少なくすることができた。エッチング法によって従来形成されていた、金属性回路を導電性インキ、導電性ペーストで置き換えることが容易になった。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】既存のスクリーン印刷方式の外観概略図である。
【
図3】既存のスクリーン印刷方式の問題点を示した概略図である。
【
図4】既存のスクリーン印刷方式の問題点をグラフ化した概略図である。
【
図5】本発明のスクリーン印刷装置のステージ断面をグラフ化した概要図および方程式である。
【
図6】本発明のスクリーン印刷方法の外観概略図である。
【
図7】本発明のスクリーン印刷装置を適用した結果、得られる効果の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
【0014】
図1には、既存のスクリーン印刷方式として公知のスクリーン版を示すものである。
アルミ等の金属製または木製の四角い枠101に、ナイロンまたはステンレス等の紗102が張られている。この紗102の裏側もしくは下側表面に、多数の大小の穴により画線パターンを開口したシート103が設置されている。
このスクリーン版の上面側に金属または樹脂で形成した板状のスクレーパーもしくはドクター104が設けられている。
【0015】
その枠の下に、印刷対象物を配置する為、真空吸着等による固定システム等を有するステージ105が設けられており、ステージ上に印刷対象物が搭載されている。
【0016】
図2aは、
図1に示す従来の印刷方式を使用し、印刷中央付近における樹脂等で構成されたインキまたはペースト202が紗102の部分に残り、紗102裏側に形成した大小の穴または画線パターンを開口した部分203に一度印刷したことによって形成された空間204が出来た状態から、上側の紗102側から樹脂等で構成されたインキまたはペースト202を金属または樹脂で形成した板状のスクレーパーもしくはドクター105で図左側から右側へ掻きはじめる状態を示したものである。
【0017】
図2bは、上側の紗102側から樹脂等で構成されたインキまたはペースト202を金属または樹脂で構成した板状のスクレーパーもしくはドクター105で図左側から右側へ掻き終わった状態で、被印刷物201へ樹脂等で構成されたインキまたはペースト202が、転写された状態を示したものである。
【0018】
図2cで示す状態は、
図2bまでの工程によって転移させた樹脂等で構成されたインキまたはペースト202が載った被印刷物201と大小の穴または画線パターンを開口したシート103とが離れ、転移された樹脂等で構成されたインキまたはペースト202の膜高さ507が均一および高い状態、転移幅が開口幅に近い状態であることを示したものである。
【0019】
図3aで示す状態は、
図1に示す印刷方式を使用し、印刷中央から遠いアルミ等の金属製または木製の四角い枠101に近いところの開口部において、上側の紗102側から樹脂等で構成されたインキまたはペースト202を金属または樹脂で構成した板状のスクレーパーもしくはドクター105で図左側から右側へ掻き終わった状態で、被印刷物201へ樹脂等で構成されたインキまたはペースト202が、転写された状態を示したものである。
【0020】
図3aで示す状態は、
図2bの状態と異なり、紗102の張力が枠101に近い部分になることによって、高くなってしまうことで、上方向へ紗102が被印刷物201から離れてしまう現象を示したものである。
【0021】
よって、
図3aで示す状態は、上側の紗102側から樹脂等で構成されたインキまたはペースト202を金属または樹脂で構成した板状のスクレーパーもしくはドクター105で図左側から右側へ掻き終わった状態で、被印刷物201へ樹脂等で構成されたインキまたはペースト202が、完全に転写されず、少量転写された状態を示したものである。
【0022】
図3bで示す状態は、
図2bまでの工程によって転移させた樹脂等で構成されたインキまたはペースト202が載った被印刷物201と大小の穴または画線パターンを開口したシート103とが離れ、転移された樹脂等で構成されたインキまたはペースト202の膜高さ507が不均一および低い状態、転移幅が開口幅より狭い状態であることおよび開口部にインキが残ることによりインキが詰まった状態を示したものである。
【0023】
図4で示すグラフおよび概略図は、既存スクリーン印刷の悪さを示したものである。
【0024】
図4で示すグラフおよび概略図は、
図1で示すステージ105を上側から見下ろした図を中心に
図2で示した印刷方式の左から右への掻き工程を
図1の手前側から見た図を上に、
図1の左側面側から見た図を右に、
図2bの工程時に被印刷物201に加わる圧力分布グラフを
図1手前側から見たときの場合を下に、
図1の左側面側から見た場合を左に、
図2cの工程時に被印刷物201に転写された膜507の状態を示した従来方式の転写
図209を下に示したものである。
【0025】
図4で示すグラフおよび概略図によれば、スキージ移動方向205の場合、被印刷物201上下方向に中心軸206をとった場合、中心軸206を原点として左右に直交する形で圧力分布が、2次曲線の圧力分布をとることを被印刷物201の濃淡および下グラフ207にて示す。
【0026】
また、中心軸を横から並行する形での圧力分布が、ほぼ直線的に推移する事を左グラフ208で示す。
【0027】
左グラフ208の横軸は圧力、縦軸はスキージ移動量、下グラフ207の横軸はアルミ等の金属製または木製の四角い枠内側の幅、縦軸は圧力である。
【0028】
上記の既存の印刷方式では、従来方式の転写
図209で示すように、被印刷物201に転写された膜507の転写量および細線幅が被印刷物201の中央から左右方向に減衰する形で推移してしまう。
【0029】
つまり、細線印刷を行った場合、中心から外側へ向かって、徐々に細線が細くなり、外側ではインキ等のカスレ、欠落等が発生しやすいことを示している。
【0030】
図5で示すグラフおよび数式は、上記の問題を解決する為の本発明で採用した所定の法則を示したものである。
【0031】
図5で示すグラフは、
図4で示した下グラフ207の縦軸をナイロンまたはステンレス等の紗102の変異量、横軸をナイロンまたはステンレス等の紗102が張られたアルミ等の金属製または木製の四角い枠101の内側寸法に置き換え、ナイロンまたはステンレス等の紗102の変異量をL、ナイロンまたはステンレス等の紗102が張られたアルミ等の金属製または木製の四角い枠101の内側寸法の2分の1をmとし、原点0を通るkを係数とする2次曲線グラフである。
【0032】
本発明のステージの形状は、z方向から観察した形状は正方形又は長方形であり、z方向と垂直なx方向から観察した断面形状は長方形であり、z方向及び前記x方向と垂直なy方向から観察した断面形状は、横長の長方形の上部に、その中央部を頂点とする放物線を下側に凸となるように組み込んだ形状である。
この放物線(2次曲線)は、ちょうど上記
図4の2次曲線を示した圧力分布を上下反転させた形をとり、以下の数式で表される。
【0033】
ステージ105の断面の上側曲線形状を以下の2次曲線
L=k×m
2
と、定義する。
L: 縦軸をナイロンまたはステンレス等の紗102の変異量または、ステージ曲線を形成すると
きの変異量
m:横軸をナイロンまたはステンレス等の紗102が張られたアルミ等の金属製または木製の四
角い枠101の内側寸法÷2はたは、ステージを形成する際の幅寸法÷2
k:Lおよびmの2次方程式によって導きだされた紗固有の係数
【0034】
kの張力係数の導き方は、印刷に使用する横軸をナイロンまたはステンレス等の紗102が張られたアルミ等の金属製または木製の四角い枠101の内側寸法の2×mに対し、紗102中央に約2.35Nの荷重をかけたときの変異量をLに代入し、枠101うち寸法÷2で求めた値をmに代入して、kを求める。
【0035】
約2.35Nの荷重は、一般的に「テンションゲージ STG80A」を使用する。
【0036】
よって、求まったkを係数とした2次方程式で形成された曲線をステージ105の断面の上側曲線形状に採用する。
【0037】
次に、この曲線形状を中心軸206基準にステージ奥行き分積分することによってステージ105に必要な本発明のステージ面が形成される。
【0038】
ステージの材質として、アルミ、ステンレス、多孔質材、‥などがあげられ、各辺20cm〜500cmの正方形、長方形とすることができる。
また、このような曲線形状のステージを製造する方法として、切削法、研磨法、鋳造法、板を曲げる等の板金法などがあげられる。
【実施例】
【0039】
静電容量タッチパネルのメタル配線を導線部幅50μm、被導線部幅50μm、線ピッチ100μmをPET基材上に導電性銀ペーストを使って、スクリーン印刷方式で印刷を行った。
【0040】
スクリーン版は、アサダメッシュ製HS-D500の高張力紗を550mm×550mmアルミ角パイプ枠に張り、200mm×300mmを有効印刷範囲とする大小の穴または画線パターンを開口したシートを紗下側に配置したものを使用した。
【0041】
上記スクリーン版に必要な、被印刷物を搭載するステージ105に、本発明である2次方程式の曲線を積分した形状に加工したものを採用し印刷を実施した。
【0042】
アサダメッシュ製HS-D500の高張力紗を550mm×550mmアルミ角パイプ枠内側寸法500mmであったため、500÷2=250mmをmとし、「テンションゲージ STG80A」で紗中央を測定した変異量0.21mmをLとして、上記方程式へ代入しkを求めた。
【0043】
k=L÷m
2=0.21÷(250)
2=0.33×10
−5
であるから
使用するステージ105の形状は
L=k×m
2
L=0.33×10
−5×m
2
を断面曲線とした形状とした。
【0044】
つまり、ステージ幅600mm×奥行き600mmとして、m=600÷2=300mm
とし、
L=0.33×10
−5×m
2=0.33×10
−5×300
2=0.297mm
となり、
ステージ幅600mm×奥行き600mmのステージの左右端の高さが、ステージ中央を原点と
して、左右300mmの位置における高さ0.297mm高い点を通る2次曲線を奥行き600mm分積分した面を持つステージを製作した。
【0045】
上記、ステージを使い、スキージをミノグループ既製品である、Bタイプスキージ ミノプレーン9mmY WSカット加工付幅275mm、スキージ全体に加わる圧力を10kgfとして、印刷を実施した。
【0046】
結果、
図7概略図で示されたような、広範囲に均等な膜厚、線幅の細線印刷ができた。
【産業上の利用可能性】
【0047】
この発明によって、エレクトロニクス用デバイス関連等の配線パターンの安定品質の量産化が可能である。
【0048】
この発明によって、エレクトロニクス用デバイス関連等の導線層、絶縁層、から形成される多層回路形成が、容易に形成できる。
【0049】
この発明によって、圧力分布起因である印刷の欠落頻度が下がる。
【符号の説明】
【0050】
101・・・アルミ等の金属製または木製の四角い枠
102・・・ナイロンまたはステンレス等の紗
103・・・大小の穴または画線パターンを開口したシート
104・・・金属または樹脂で形成した板状のスクレーパーもしくはドクター
105・・・ステージ
201・・・被印刷物または印刷対象物
202・・・樹脂等で構成されたインキまたはペースト
203・・・紗裏側に形成した大小の穴または画線パターンを開口した部分
204・・・一度印刷したことによって形成された空間
205・・・スキージ移動方向
206・・・中心軸
207・・・下グラフ
208・・・左グラフ
209・・・従来方式の転写図
507・・・樹脂等で印刷された膜