特許第5760526号(P5760526)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 富士ゼロックス株式会社の特許一覧

特許5760526情報処理装置、印刷装置、プログラム及び印刷システム
<>
  • 特許5760526-情報処理装置、印刷装置、プログラム及び印刷システム 図000002
  • 特許5760526-情報処理装置、印刷装置、プログラム及び印刷システム 図000003
  • 特許5760526-情報処理装置、印刷装置、プログラム及び印刷システム 図000004
  • 特許5760526-情報処理装置、印刷装置、プログラム及び印刷システム 図000005
  • 特許5760526-情報処理装置、印刷装置、プログラム及び印刷システム 図000006
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5760526
(24)【登録日】2015年6月19日
(45)【発行日】2015年8月12日
(54)【発明の名称】情報処理装置、印刷装置、プログラム及び印刷システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20150723BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20150723BHJP
【FI】
   G06F3/12 353
   G06F3/12 304
   B41J29/38 Z
【請求項の数】7
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2011-51529(P2011-51529)
(22)【出願日】2011年3月9日
(65)【公開番号】特開2012-190135(P2012-190135A)
(43)【公開日】2012年10月4日
【審査請求日】2014年2月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士ゼロックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】特許業務法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】梶山 肇
【審査官】 田川 泰宏
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−296059(JP,A)
【文献】 特開2007−193524(JP,A)
【文献】 特開2009−113320(JP,A)
【文献】 特開2008−307744(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/12
B41J 29/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷指令を生成する印刷指令生成手段と、
前記印刷指令が特定の設定情報に基づいて生成される場合に、前記印刷指令を実行するか実行を制限するかの判定に使用される付加情報が付加された前記印刷指令を印刷装置に出力し、前記印刷指令が前記特定の設定情報に基づいて生成されない場合に、前記付加情報が付加されていない前記印刷指令を印刷装置に出力する印刷指令出力手段と、
前記印刷指令が特定の設定情報に基づいて生成されない場合に、前記特定の設定情報を、前記付加情報が付加されず、実行が制限された前記印刷指令の実行に使用される設定情報として、前記印刷指令とは別に前記印刷装置に出力する設定情報出力手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
記設定情報出力手段は、前記設定情報とともに、前記付加情報が付加されず、実行が制限された前記印刷指令を識別するための識別情報を前記印刷装置に出力する、
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記識別情報は、自装置のアドレス情報である、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
情報処理装置から印刷指令を受付ける印刷指令受付手段と、
前記印刷指令が特定の設定情報に基づいて生成された旨を表す付加情報が前記印刷指令に付加されていない場合に、前記印刷指令の実行を制限する実行制限手段と、
前記印刷指令が特定の設定情報に基づいて生成されない場合に前記印刷指令とは別に前記情報処理装置から出力される前記特定の設定情報を受付ける設定情報受付手段と、
前記特定の設定情報を受付けた場合に、前記特定の設定情報を使用して、実行が制限された前記印刷指令を実行する印刷指令実行手段と、
を備えることを特徴とする印刷装置。
【請求項5】
印刷指令を生成する印刷指令生成手段と、
前記印刷指令が特定の設定情報に基づいて生成される場合に、前記印刷指令を実行するか実行を制限するかの判定に使用される付加情報が付加された前記印刷指令を印刷装置に出力し、前記印刷指令が前記特定の設定情報に基づいて生成されない場合に、前記付加情報が付加されていない前記印刷指令を印刷装置に出力する印刷指令出力手段と、
前記印刷指令が特定の設定情報に基づいて生成されない場合に、前記特定の設定情報を、前記付加情報が付加されず、実行が制限された前記印刷指令の実行に使用される設定情報として、前記印刷指令とは別に前記印刷装置に出力する設定情報出力手段と、
としてコンピュータを機能させるプログラム。
【請求項6】
情報処理装置から印刷指令を受付ける印刷指令受付手段と、
前記印刷指令が特定の設定情報に基づいて生成された旨を表す付加情報が前記印刷指令に付加されていない場合に、前記印刷指令の実行を制限する実行制限手段と、
前記印刷指令が特定の設定情報に基づいて生成されない場合に前記印刷指令とは別に前記情報処理装置から出力される前記特定の設定情報を受付ける設定情報受付手段と、
前記特定の設定情報を受付けた場合に、前記特定の設定情報を使用して、実行が制限された前記印刷指令を実行する印刷指令実行手段と、
としてコンピュータを機能させるプログラム。
【請求項7】
印刷指令を出力する情報処理装置と、前記印刷指令を実行する印刷装置と、を備える印刷システムであって、
前記情報処理装置は、
印刷指令の実行に使用される設定情報を保持する設定情報保持手段と、
前記印刷指令を生成する印刷指令生成手段と、
前記印刷指令が特定の設定情報に基づいて生成される場合に、その旨を表す付加情報が付加された前記印刷指令を印刷装置に出力し、前記印刷指令が前記特定の設定情報に基づいて生成されない場合に、前記付加情報が付加されていない前記印刷指令を印刷装置に出力する印刷指令出力手段と、
前記印刷指令が特定の設定情報に基づいて生成されない場合に、前記特定の設定情報を、前記印刷指令とは別に前記印刷装置に出力する設定情報出力手段と、
を備え、
前記印刷装置は、
前記情報処理装置から印刷指令を受付ける印刷指令受付手段と、
前記印刷指令が特定の設定情報に基づいて生成された旨を表す付加情報が前記印刷指令に付加されていない場合に、前記印刷指令の実行を制限する実行制限手段と、
前記印刷指令が特定の設定情報に基づいて生成されない場合に前記印刷指令とは別に前記情報処理装置から出力される前記特定の設定情報を受付ける設定情報受付手段と、
前記特定の設定情報を受付けた場合に、前記特定の設定情報を使用して、実行が制限された前記印刷指令を実行する印刷指令実行手段と、
を備える、
ことを特徴とする印刷システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、印刷装置、プログラム及び印刷システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、プリンタドライバを有しない情報処理装置が作成したファイルを、プリンタドライバを有するプリントサーバを介して印刷するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−163993号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、特定の設定情報を使用せずに印刷指令が実行された場合であってもこの設定情報を使用した印刷処理が可能な情報処理装置、印刷装置、プログラム及び印刷システムを提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、印刷指令を生成する印刷指令生成手段と、前記印刷指令が特定の設定情報に基づいて生成される場合に、前記印刷指令を実行するか実行を制限するかの判定に使用される付加情報が付加された前記印刷指令を印刷装置に出力し、前記印刷指令が前記特定の設定情報に基づいて生成されない場合に、前記付加情報が付加されていない前記印刷指令を印刷装置に出力する印刷指令出力手段と、前記印刷指令が特定の設定情報に基づいて生成されない場合に、前記特定の設定情報を、前記付加情報が付加されず、実行が制限された前記印刷指令の実行に使用される設定情報として、前記印刷指令とは別に前記印刷装置に出力する設定情報出力手段と、を備えることを特徴とする情報処理装置である。
【0006】
また、請求項2に記載の発明は、記設定情報出力手段は、前記設定情報とともに、前記付加情報が付加されず、実行が制限された前記印刷指令を識別するための識別情報を前記印刷装置に出力する、請求項に記載の情報処理装置である。
【0007】
また、請求項3に記載の発明は、前記識別情報は、自装置のアドレス情報である、請求項2に記載の情報処理装置である。
【0008】
また、請求項4に記載の発明は、情報処理装置から印刷指令を受付ける印刷指令受付手段と、前記印刷指令が特定の設定情報に基づいて生成された旨を表す付加情報が前記印刷指令に付加されていない場合に、前記印刷指令の実行を制限する実行制限手段と、前記印刷指令が特定の設定情報に基づいて生成されない場合に前記印刷指令とは別に前記情報処理装置から出力される前記特定の設定情報を受付ける設定情報受付手段と、前記特定の設定情報を受付けた場合に、前記特定の設定情報を使用して、実行が制限された前記印刷指令を実行する印刷指令実行手段と、を備えることを特徴とする印刷装置である。
【0009】
また、請求項5に記載の発明は、印刷指令を生成する印刷指令生成手段と、前記印刷指令が特定の設定情報に基づいて生成される場合に、前記印刷指令を実行するか実行を制限するかの判定に使用される付加情報が付加された前記印刷指令を印刷装置に出力し、前記印刷指令が前記特定の設定情報に基づいて生成されない場合に、前記付加情報が付加されていない前記印刷指令を印刷装置に出力する印刷指令出力手段と、前記印刷指令が特定の設定情報に基づいて生成されない場合に、前記特定の設定情報を、前記付加情報が付加されず、実行が制限された前記印刷指令の実行に使用される設定情報として、前記印刷指令とは別に前記印刷装置に出力する設定情報出力手段と、としてコンピュータを機能させるプログラムである。
【0010】
また、請求項6に記載の発明は、情報処理装置から印刷指令を受付ける印刷指令受付手段と、前記印刷指令が特定の設定情報に基づいて生成された旨を表す付加情報が前記印刷指令に付加されていない場合に、前記印刷指令の実行を制限する実行制限手段と、前記印刷指令が特定の設定情報に基づいて生成されない場合に前記印刷指令とは別に前記情報処理装置から出力される前記特定の設定情報を受付ける設定情報受付手段と、前記特定の設定情報を受付けた場合に、前記特定の設定情報を使用して、実行が制限された前記印刷指令を実行する印刷指令実行手段と、としてコンピュータを機能させるプログラムである。
【0011】
また、請求項7に記載の発明は、印刷指令を出力する情報処理装置と、前記印刷指令を実行する印刷装置と、を備える印刷システムであって、前記情報処理装置は、印刷指令の実行に使用される設定情報を保持する設定情報保持手段と、前記印刷指令を生成する印刷指令生成手段と、前記印刷指令が特定の設定情報に基づいて生成される場合に、その旨を表す付加情報が付加された前記印刷指令を印刷装置に出力し、前記印刷指令が前記特定の設定情報に基づいて生成されない場合に、前記付加情報が付加されていない前記印刷指令を印刷装置に出力する印刷指令出力手段と、前記印刷指令が特定の設定情報に基づいて生成されない場合に、前記特定の設定情報を、前記印刷指令とは別に前記印刷装置に出力する設定情報出力手段と、を備え、前記印刷装置は、前記情報処理装置から印刷指令を受付ける印刷指令受付手段と、前記印刷指令が特定の設定情報に基づいて生成された旨を表す付加情報が前記印刷指令に付加されていない場合に、前記印刷指令の実行を制限する実行制限手段と、前記印刷指令が特定の設定情報に基づいて生成されない場合に前記印刷指令とは別に前記情報処理装置から出力される前記特定の設定情報を受付ける設定情報受付手段と、前記特定の設定情報を受付けた場合に、前記特定の設定情報を使用して、実行が制限された前記印刷指令を実行する印刷指令実行手段と、を備える、ことを特徴とする印刷システムである。
【発明の効果】
【0012】
請求項1,5によると、印刷指令が特定の設定情報に基づいて生成されていない場合でも、印刷装置において印刷指令の実行に特定の設定情報を使用することが可能である。
【0013】
請求項によると、印刷指令に対応する特定の設定情報を使用することが容易である。
【0014】
請求項4,6によると、制限された印刷指令の実行に特定の設定情報を使用することが可能である。
【0015】
請求項によると、印刷指令が特定の設定情報に基づいて生成されていない場合でも、印刷装置において印刷指令の実行に特定の設定情報を使用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施形態に係る印刷システムの構成例を表すブロック図である。
図2】同印刷システムに含まれる情報処理装置の機能構成例を表すブロック図である。
図3】同印刷システムに含まれる情報処理装置で実行される処理例を表すタイミングチャートである。
図4】同印刷システムで使用される付加情報の一例を表す図である。
図5】同印刷システムに含まれる印刷装置の機能構成例を表すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の情報処理装置、印刷装置、プログラム及び印刷システムの実施形態を、図面を参照しながら説明する。
【0018】
図1は、印刷システム1の構成例を表すブロック図である。印刷システム1は、1または複数のPC(Personal Computer)等の情報処理装置2と、プリンタ等の印刷装置3と、を含んでいる。これら情報処理装置2及び印刷装置3は、インターネット等の通信線を介して相互にデータ通信する。
【0019】
図2は、情報処理装置2の機能構成例を表すブロック図である。図3は、情報処理装置2で実行される処理例を表すタイミングチャートである。情報処理装置2は、プリンタドライバUI部21と、アプリケーション23と、レンダリング部25と、プリンタドライバFilter部27と、通信モジュール29と、を備えている。上記各部は、CPU(Central Processing Unit)等の演算部がROM(Read Only Memory)等の記憶部に記憶されたプログラムを実行することによって実現される。プログラムは、CD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な情報記録媒体から提供されてもよいし、インターネット等の通信線を介して提供されてもよい。
【0020】
プリンタドライバUI部21は、設定情報生成部212と、設定情報保持部214と、を含んでいる。設定情報生成部212は、情報処理装置2の表示画面に属性値入力用のユーザインターフェース画面を表示し、ユーザから入力された属性値に基づいて、印刷指令の実行に使用される設定情報を生成する。印刷指令は、印刷ジョブとも呼ばれる。設定情報保持部214は、設定情報生成部212により生成された設定情報を保持している。このように設定情報保持部214に保持された設定情報は、印刷を開始する際にアプリケーション23に読み出される。設定情報には、例えば、認証情報、プリント種類、グラフィック、スタンプなどに関する属性値が含まれる。これらの設定情報は、アドレス情報で特定される情報処理装置で一組の情報であってもよいし、さらに利用者毎に個別の認証情報やスタンプの属性値をもつ設定情報を備えるようにしてもよい。
【0021】
アプリケーション23は、一般的に、印刷を開始する際に、設定情報保持部214に保持された設定情報を読み出し、読み出した設定情報を印刷データと共にレンダリング部25に出力する。ところで、アプリケーション23の中には、設定情報保持部214に保持された設定情報を読み出さずに、印刷データを単独でレンダリング部25に出力してしまうものがある。この場合、レンダリング部25で生成される印刷指令には、設定情報保持部214に保持された設定情報の内容が反映されない。そこで、本実施形態では、下記の処理によって印刷指令に設定情報の内容を反映させる。図3のタイミングチャートは、この場合の処理例を示している。
【0022】
レンダリング部25は、印刷指令生成部の一例としての機能により、アプリケーション23から入力された印刷データ及び設定情報に基づいて印刷指令を生成し、生成した印刷指令をプリンタドライバFilter部27に出力する。レンダリング部25は、OS(Operating System)に設けられた、共通に使用される印刷システムであり、印刷データを印刷装置3が理解可能な形式に変換する。印刷指令は、プリンタージョブコントロール言語などの言語によって記述される。
【0023】
また、レンダリング部25は、付加情報付加部の一例としての機能により、設定情報に基づいて印刷指令が生成される場合に、その旨を表す付加情報を印刷指令に付加する。付加情報は、フラグとも呼ばれる。すなわち、レンダリング部25は、アプリケーション23から印刷データと共に設定情報を受付けると、設定情報に含まれる属性値を印刷指令に記述し、付加情報を印刷指令に付加する。図4は、付加情報の一例を表す図である。例えば、同図のように、印刷指令の先頭部分に、設定情報が使用されたことを表す“XPJL=1”というフラグが埋め込まれる。
【0024】
プリンタドライバFilter部27は、識別情報付加部272と、印刷指令出力部274と、を含んでいる。識別情報付加部272は、レンダリング部25から入力される印刷指令を解析し、付加情報が付加されているか否かを判定する。印刷情報に付加情報が付加されている場合には、印刷指令はそのままの状態で、印刷指令出力部274から印刷装置3に出力される。
【0025】
これに対し、印刷情報に付加情報が付加されていない場合には、識別情報付加部272は、印刷指令を識別するための識別情報を生成し、印刷指令に付加する。具体的には、識別情報付加部272は、印刷指令にIDを発行すると共に自装置のアドレス情報を取得し、これらを識別情報として印刷指令に付加する。識別情報に自装置のアドレス情報を含めるのは、複数の情報処理装置2が印刷指令に同じIDを発行した場合でも識別を可能にするためである。また、識別情報に自装置のアドレス情報に加え、利用者を識別する情報を加えても良い。このようにして識別情報が付加された印刷指令は、印刷指令出力部274から印刷装置3に出力される。また、識別情報付加部272は、印刷指令に付加した識別情報を通信モジュール29に通知する。
【0026】
通信モジュール29は、識別情報取得部292と、設定情報取得部294と、設定情報出力部296と、を含んでいる。上記識別情報付加部272から識別情報取得部292に識別情報が通知されると、設定情報取得部294は、設定情報保持部214から設定情報を読み出す。このように取得された識別情報及び設定情報は、設定情報出力部296から印刷装置3に出力される。
【0027】
図5は、印刷装置3の機能構成例を表すブロック図である。印刷装置3は、印刷指令受付部31と、印刷指令待機部33と、印刷指令実行部35と、印刷指令合成部37と、設定情報受付部39と、を備えている。上記各部は、CPU(Central Processing Unit)等の演算部がROM(Read Only Memory)等の記憶部に記憶されたプログラムを実行することによって実現される。プログラムは、CD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な情報記録媒体から提供されてもよいし、インターネット等の通信線を介して提供されてもよい。
【0028】
印刷指令受付部31は、情報処理装置2から印刷指令を受付け、印刷指令待機部33に出力する。印刷指令待機部33は、印刷指令受付部31から入力される印刷指令に付加情報が付加されているか否かを判定する。印刷指令に付加情報が付加されている場合には、印刷指令待機部33は、印刷指令を印刷指令実行部35に出力する。印刷指令実行部35は、印刷指令待機部33から入力される印刷指令を実行する。上述したように、付加情報が付加された印刷指令は、情報処理装置2の設定情報保持部214に保持された設定情報に基づいて生成されたものであるため、印刷指令の実行には、当該設定情報に含まれる属性値が使用される。なお、印刷指令待機部33は、印刷指令に識別情報が付加されているか否かを判定してもよい。
【0029】
これに対し、印刷指令に付加情報が付加されていない場合、すなわち印刷指令に識別情報が付加されている場合には、印刷指令待機部33は、実行制限部の一例としての機能により、識別情報が付加された印刷指令を印刷指令実行部35に出力せずに待機させることで、実行を一時的に制限する。例えば、印刷指令待機部33は、バッファメモリ等の記憶部に印刷指令を一時的に格納する。
【0030】
設定情報受付部39は、情報処理装置2から設定情報を受付け、印刷指令合成部37に出力する。上述したように、情報処理装置2は、識別情報が付加された印刷指令を出力した後、識別情報が付加された設定情報を出力することから、設定情報受付部39が受付ける印刷指令には識別情報が付加されている。
【0031】
印刷指令合成部37は、識別情報が付加された印刷指令を設定情報受付部39から受付けると、同じ識別情報が付加された印刷指令を印刷指令待機部33から取得して、これらを合成し、印刷指令実行部35に出力する。印刷指令と設定情報の合成は、上記レンダリング部25と同様に、設定情報に含まれる属性値を印刷指令に記述することで実現される。これにより、印刷指令実行部35では、印刷指令の実行に、当該設定情報に含まれる属性値が使用される。
【0032】
このように、本実施形態では、情報処理装置2において設定情報保持部214に保持された設定情報に基づいて印刷指令が生成されなかった場合であっても、印刷装置3において印刷指令の実行に当該設定情報が使用される。
【0033】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形実施が当業者にとって可能であるのはもちろんである。
【符号の説明】
【0034】
1 印刷システム、2 情報処理装置、21 プリンタドライバUI部、212 設定情報生成部、214 設定情報保持部、23 アプリケーション、25 レンダリング部(印刷指令生成部の一例、付加情報付加部の一例)、27 プリンタドライバFilter部、272 識別情報付加部、274 印刷指令出力部、29 通信モジュール、292 識別情報取得部、294 設定情報取得部、296 設定情報出力部、3 印刷装置、31 印刷指令受付部、33 印刷指令待機部(実行制御部の一例)、35 印刷指令実行部、37 印刷指令合成部、39 設定情報受付部。
図1
図2
図3
図4
図5