(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下図面により本発明の実施の形態について説明する。
【0011】
図1は、本発明の情報表示装置の実施形態に係る電子辞書装置10の外観構成を示す正面図である。
【0012】
この電子辞書装置10は、以下に説明する電子辞書専用の携帯機器として構成されるか、辞書機能を備えたPDA(personal digital assistants)、PC(personal computer)、携帯電話、電子ブック、携帯ゲーム機等として構成される。
【0013】
この電子辞書装置10は、その本体ケース11と蓋体ケース12とがヒンジ部13を介して展開/閉塞可能な折り畳み型ケースを備えて構成される。この折り畳み型ケースを展開した本体ケース11の表面には、文字入力キー14a、辞書指定キー14b、[訳/決定]キー14c、[戻る/リスト]キー14d、カーソルキー14e、スピーカ15などを備えたキー入力部(キーボード)14、およびタッチパネル式のサブ表示部16が備えられる。
【0014】
このサブ表示部16は、ユーザがペンや指等でタッチした位置を検出するタッチ位置検出装置と表示装置が一体となった構造であり、キー入力部14の中央手前側において例えば256×64ドットのカラー液晶表示画面16dに透明タッチパネル16tを重ねて構成される。このサブ表示部16の領域は、必要に応じて、手書き文字を入力するための手書き文字(漢字)入力領域や各種機能を指定するためのキー入力領域、後述の辞書データベース22bから読み出された内容(説明)情報(G1;
図5(B′)参照)やリンクリストLLの表示領域、あるいは当該各領域が混在する領域に切り替えられる。
【0015】
そして、前記サブ表示部16が手書き文字入力領域に切り替えられた状態での手書き入力に伴う軌跡はそのカラー液晶表示画面16dにエコーバックして表示される。
【0016】
また蓋体ケース12の表面には、そのほぼ全面を対象に例えば480×320ドットのバックライト付きのタッチパネル式のメイン表示部17が設けられる。このメイン表示部17も、前記サブ表示部16と同様に、ユーザがペンや指等でタッチした位置を検出するタッチ位置検出装置と表示装置が一体となった構造であり、カラー液晶表示画面17dに透明タッチパネル17tを重ねて構成される。
【0017】
そして、前記タッチパネル式メイン表示部17の右端には、前記キー入力部14における一部のキーの押下操作をタッチ操作により行うための、キー表記(例えば[訳/決定]キーKEや[戻る/リスト]キーKR)が固定印刷されたタッチキーエリア17Aが設けられる。
【0018】
また、前記タッチパネル式メイン表示部17の左端には、動作モードに応じて実行可能な機能をタッチ操作により指定するための、各種のアイコンが表示されるタッチアイコンエリア17Bが設けられる。
【0019】
例えば所望の辞書の見出し語を検索し、その説明などを表示させた内容情報表示画面Gが前記メイン表示部17に表示される通常の辞書検索モードの場合、前記タッチアイコンエリア17Bには、検索された見出し語を単語帳に登録するための[単語帳]アイコンBT、表示された内容情報に含まれるリンク有り文字列L1,L2,…をリスト化したリンクリストLLを前記サブ表示部16に表示させるための[単語マップ]アイコンBMなどが表示される。
【0020】
図2は、前記電子辞書装置10の電子回路の構成を示すブロック図である。
【0021】
この電子辞書装置10は、各種の記録媒体に記録されたプログラム、又は、伝送されたプログラムを読み込んで、その読み込んだプログラムによって動作が制御されるコンピュータによって構成され、その電子回路には、CPU(central processing unit)21が備えられる。
【0022】
CPU21は、記憶部(フラッシュROM)22内に予め記憶された装置制御プログラム、あるいはROMカードなどの外部記録媒体23から記録媒体読み取り部24を介して前記記憶部22に読み込まれた装置制御プログラム、あるいはインターネットN上のWebサーバ(この場合はプログラムサーバ)30から通信部25を介して前記記憶部22に読み込まれた装置制御プログラムに応じて、回路各部の動作を制御する。
【0023】
前記記憶部22に記憶された装置制御プログラムは、キー入力部14、タッチパネル式サブ表示部16、タッチパネル式メイン表示部17からのユーザ操作に応じた入力信号、あるいは通信部25を介して接続されるインターネットN上の各Webサーバ30…との通信信号、あるいは記録媒体読み取り部24を介して外部接続されるEEPROM,RAM,ROMなどのメモリ・カード(記録媒体)23との接続通信信号に応じて起動される。
【0024】
このように前記CPU21には、メモリ22、記録媒体読み取り部24、通信部25、キー入力部14、タッチパネル式サブ表示部16(16d,16t)、タッチパネル式メイン表示部17(17d,17t)などが接続される。
【0025】
前記記憶部22に記憶される装置制御プログラムとしては、当該電子辞書装置10の全体の動作を司るシステムプログラムや、通信部25を介してインターネットN上の各Webサーバ30…や図示しないユーザPC(Personal Computer)などとデータ通信するための通信プログラムが記憶される。
【0026】
また、入力された検索文字列に応じた見出し語検索処理、検索された見出し語に対応した内容情報(訳語・語義など)の読み出し表示処理、表示された内容情報に含まれるリンク有り文字列のリスト化表示処理、リスト化表示され選択されたリンク有り文字列を見出し語とする内容情報表示処理、見出し語を上の階層としその内容情報に含まれるリンク有り文字列を下の階層とした単語マップの登録・表示処理など、同記憶部22内に記憶された辞書データベース22bおよび単語マップデータベース22cに基づく処理全般を制御するための各種情報表示制御プログラム22aが記憶される。
【0027】
前記辞書データベース22bとしては、[国語辞書][英和辞書][和英辞書][日本史辞書][世界史辞書][百科辞書]などの各種の辞書データが予めあるいはダウンロードされて記憶され、各種の辞書データには、各見出し語22be1,22be2,…と当該各見出し語22be1,22be2,…の内容(説明)情報22bc1,22bc2,…とが対応付けられて記述される。
【0028】
なお、前記見出し語22benの内容(説明)情報22bcnには、リンク有り文字列Lnが含まれ、このリンク有り文字列Lnには、当該文字列Lnを同一辞書内あるいは他の辞書の見出し語としてリンク付けするためのリンク情報が付加される。
【0029】
前記単語マップデータベース22cには、例えば、前記辞書データにおける見出し語22benを上の階層とし、同見出し語22benの内容情報22bcnに含まれるリンク有り文字列L1,L2,…を下の階層とする階層構造の単語マップ(
図7・
図10参照)が、適宜ユーザ操作に応じて登録され記憶される。
【0030】
このように構成された電子辞書装置10は、CPU21が前記情報表示制御プログラム22a(入力された検索文字列に応じた見出し語検索処理、検索された見出し語に対応した内容情報の読み出し表示処理、表示された内容情報に含まれるリンク有り文字列のリスト化表示処理、リスト化表示され選択されたリンク有り文字列を見出し語とする内容情報表示処理、見出し語を上の階層としその内容情報に含まれるリンク有り文字列を下の階層とした単語マップの登録・表示処理等を実行するためのプログラムを含む)に記述された命令に従い回路各部の動作を制御し、ソフトウエアとハードウエアとが協働して動作することにより、以下の動作説明で述べる機能を実現する。
【0031】
次に、前記構成による電子辞書装置10の動作について説明する。
【0032】
図3は、前記電子辞書装置10の情報表示制御プログラム22aに従い実行されるリンクリスト表示処理を示すフローチャートである。
【0033】
図4は、前記電子辞書装置10のリンクリスト表示処理に伴い実行される単語マップ登録処理を示すフローチャートである。
【0034】
図5は、前記電子辞書装置10のリンクリスト表示処理に伴うリンクリストLLの表示動作を示す図である。
【0035】
辞書指定キー14bのユーザ操作に応じて、例えば[日本史辞書]が指定され、
図5(A)に示すように、任意の見出し語「あづちももやまじだい[安土桃山時代]」に対応した内容情報表示画面Gがメイン表示部17に表示された状態で、タッチアイコンエリア17Bの[単語マップ]アイコンBMがペンPによりタッチ操作される(ステップS1(Yes))。
【0036】
すると、
図5(B)に示すように、前記[安土桃山時代]の内容情報に含まれるリンク有り文字列「織田信長」L1、「豊臣秀吉」L2、「安土城」L3、「伏見城」L4をリスト化したリンクリストLLがサブ表示部16に表示される(ステップS2)。
【0037】
この際、前記リンクリストLLが表示されたサブ表示部16には、当該リンクリストLLのスクロールを指示するスクロールキーKS、単語マップデータベース22cへの登録を指示する[単語マップ登録]キーKM、動作状態の戻りを指示する[戻る]キーKBが共に表示される。
【0038】
図6は、前記電子辞書装置10のリンクリスト表示処理に伴うリンクリストLLからの内容情報(G1)の表示動作を示す図である。
【0039】
前記
図5(B)で示したように、[日本史辞書]における見出し語[安土桃山時代]の内容情報表示画面Gがメイン表示部17に表示され、そのリンクリストLLがサブ表示部16に表示された状態で、
図6(A)に示すように、同リンクリストLLに表示された任意のリンク有り文字列(単語)「織田信長」L1がタッチされて選択され識別表示される(ステップS3(Yes))。
【0040】
すると、この選択され識別表示されたリンク有り文字列「織田信長」L1を見出し語とする内容情報が前記指定の辞書[日本史辞書]から読み出され、
図6(B)に示すように、見出し語「織田信長」の内容情報表示画面G1としてメイン表示部17に表示される(ステップS4)。
【0041】
ここで、前記サブ表示部16に表示された[戻る]キーKBがタッチ操作されると(ステップS5(Yes))、前記
図6(A)で示したように、元の見出し語[安土桃山時代]の内容情報表示画面Gがメイン表示部17に再表示される(ステップS6)。
【0042】
そして、前記サブ表示部16に表示されたリンクリストLLから別のリンク有り文字列(単語)Lnがタッチされて選択されると(ステップS7(Yes))、この選択された別のリンク有り文字列Lnを見出し語とする内容情報が前記指定の辞書[日本史辞書]から読み出され、内容情報表示画面Gnとしてメイン表示部17に表示される(ステップS4)。
【0043】
これにより、辞書検索された任意の見出し語に対応する内容情報に含まれたリンク有り文字列L1,L2,…を、サブ表示部16に表示させたリンクリストLLから一目瞭然に確認することができ、当該リンクリストLLから所望のリンク有り文字列(単語)Lnを簡単に選択してその内容情報(G1)を迅速に表示させることができる。
【0044】
この場合、リンクリストLLをサブ表示部16に表示させたまま、当該リンクリストLLにて選択されたリンク有り文字列Lnの内容情報表示画面Gnをメイン表示部17に表示させるので、同リンクリストLL内の別のリンク有り文字列Lmを選択してその内容情報(Gm)を切り替えて表示させる作業を非常に簡単に行うことができる。
【0045】
なお、前記
図6(A)で示したように、サブ表示部16に表示されたリンクリストLL内の所望のリンク有り文字列Ln(「織田信長」L1)がタッチ選択された際に(ステップS3(Yes)orS7(Yes))、その選択されたリンク有り文字列L1を含んでいる見出し語[安土桃山時代]の内容情報表示画面Gはメイン表示部17に表示させたまま、
図6(B′)に示すように、同選択されたリンク有り文字列「織田信長」L1を見出し語とする説明情報表示画面G1をサブ表示部16に表示させる構成としてもよい。
【0046】
この場合、元の見出し語[安土桃山時代]の内容情報表示画面Gと、そこに含まれるリンク有り文字列Lnを見出し語とする内容情報表示画面Gnとを、メイン表示部17とサブ表示部16とで対比しながら見ることができる。
【0047】
図7は、前記電子辞書装置10の単語マップ登録処理に伴うリンクリストLLからの単語マップの登録表示動作を示す図である。
【0048】
前記
図5(B)または
図6(A)で示したように、[日本史辞書]における見出し語[安土桃山時代]の内容情報表示画面Gがメイン表示部17に表示され、そのリンクリストLLがサブ表示部16に表示された状態で、
図7(A)に示すように、サブ表示部16に表示された[単語マップ登録]キーKMがタッチ操作されると(ステップS8)、
図4における単語マップ登録処理に移行される(ステップSA)。
【0049】
この単語マップ登録処理に移行されると、先ず、単語マップデータベース22cに記憶されている登録済みの単語マップが読み出され、例えば
図7(B)に示すように、単語マップ表示画面Gtmとしてメイン表示部17に表示される(ステップA1)。
【0050】
この
図7(B)で示す単語マップ表示画面Gtmの具体例では、見出し語「じだい[時代]」に対応付けた下の階層に当該見出し語[時代]の内容情報に含まれる3つのリンク有り文字列「へいあんじだい[平安時代]」「むろまちじだい[室町時代]」「せんごくじだい[戦国時代]」が登録された単語マップを示している。
【0051】
この単語マップ表示画面Gtmにおいて、例えば
図7(B)または(C)に示すように、当該表示画面Gtmに対するタッチ操作あるいはカーソルキー14eの操作により反転カーソルHの表示位置を何れかの単語の位置に適宜移動させ、今回単語マップ登録すべき階層の単語を選択して[訳/決定]キー14cを操作する(ステップA2(Yes))。
【0052】
すると、
図7(D)または(E)に示すように、選択された単語の下の階層に、前記[単語マップ登録]キーKMがタッチ操作された時点でメイン表示部17の内容情報表示画面Gに表示されていた見出し語「あづちももやまじだい[安土桃山時代」]が追加され、さらにその下の階層に当該見出し語の内容情報に含まれるリンク有り文字列「おだのぶなが[織田信長]」L1,「とよとみひでよし[豊臣秀吉]」L2,「あづちじょう[安土城]」L3,「ふしみじょう[伏見城]」L4が追加され登録される(ステップA3)。
【0053】
これにより、任意の見出し語とその内容情報に含まれるリンク有り文字列とを、階層構造に対応付けた見易い単語マップとして単語マップデータベース22cに登録できるだけでなく、既に登録された単語マップ上の任意の階層の単語に関係付けて登録することができる。
【0054】
図8は、前記電子辞書装置10の情報表示制御プログラム22aに従い実行される単語マップ閲覧・編集処理を示すフローチャートである。
【0055】
図9は、前記電子辞書装置10の単語マップ閲覧・編集処理に伴う単語マップの閲覧表示動作を示す図である。
【0056】
辞書指定キー14bに含まれる[学習帳]キーの操作に従いメイン表示部17に表示されるメニュー画面(図示せず)から、[単語マップ閲覧]が選択されて単語マップ閲覧モードが起動されると、前記単語マップデータベース22cに記憶されている単語マップが読み出され、例えば
図9(A)に示すように、単語マップ表示画面Gtmとしてメイン表示部17に表示される(ステップT1)。
【0057】
この
図9(A)で示す単語マップ表示画面Gtmの具体例では、[日本史辞書]の見出し語「あづちももやまじだい[安土桃山時代]」を上位の階層としその下の階層に当該見出し語[安土桃山時代]の内容情報(
図7(A)参照)に含まれる4つのリンク有り文字列「おだのぶなが[織田信長]」L1,「とよとみひでよし[豊臣秀吉]」L2,「あづちじょう[安土城]」L3,「ふしみじょう[伏見城]」L4が登録された単語マップを示している。
【0058】
この単語マップ表示画面Gtmにおいて、
図9(A)または(B)に示すように、当該表示画面Gtmに対するタッチ操作あるいはカーソルキー14eの操作により反転カーソルHの表示位置を何れかの単語の位置に適宜移動させ[訳/決定]キー14cを操作する(ステップT2(Yes))。
【0059】
例えば
図9(A)で示したように、単語マップ表示画面Gtmに表示された単語マップにおける上位階層の単語「あづちももやまじだい[安土桃山時代]」が選択されて決定されると(ステップT2(Yes))、当該選択された単語[安土桃山時代]を見出し語とする内容情報が読み出され、
図9(C)に示すような内容情報表示画面Gとしてメイン表示部17に表示される(ステップT3)。
【0060】
また、
図9(B)で示したように、単語マップ表示画面Gtmに表示された単語マップにおける下位階層の単語「おだのぶなが[織田信長]」L1が選択されて決定されると(ステップT2(Yes))、当該選択された単語[織田信長]L1を見出し語とする内容情報が読み出され、
図9(D)に示すような内容情報表示画面G1としてメイン表示部17に表示される(ステップT3)。
【0061】
なお、前記単語マップ表示画面Gtmはサブ表示部16に表示させ、このサブ表示部16上の単語マップにて選択された単語Lnを見出し語する内容情報表示画面Gnをメイン表示部17に表示させる構成としてもよい。
【0062】
これにより、任意の見出し語とその内容情報に含まれるリンク有り文字列とを階層構造にして対応付けた見易い単語マップの表示画面Gtmを簡単に表示できるだけでなく、この単語マップの表示画面Gtmから任意の単語を選択することで、容易にその選択された単語を見出し語とする内容情報を表示させて閲覧することができる。
【0063】
図10は、前記電子辞書装置10の単語マップ閲覧・編集処理に伴う単語マップの編集表示動作を示す図である。
【0064】
例えば
図10(A)に示すように、単語マップ閲覧モードの起動に応じて、[日本史辞書]の見出し語「あづちももやまじだい[安土桃山時代]」を上位階層とし、その内容情報(
図7(A)参照)に含まれる4つのリンク有り文字列「おだのぶなが[織田信長]」L1〜「ふしみじょう[伏見城]」L4が下位階層に登録された単語マップが、単語マップデータベース22cから読み出され単語マップ表示画面Gtmとしてメイン表示部17に表示される(ステップT1)。
【0065】
この状態で、前記メイン表示部17のタッチアイコンエリア17Bに表示された[リンクから追加]アイコンBPをタッチし(ステップT4(Yes))、
図10(B)または(C)に示すように、単語マップ表示画面Gtmに対するタッチ操作あるいはカーソルキー14eの操作により反転カーソルHの表示位置を何れかの単語の位置に適宜移動させ[訳/決定]キー14cを操作する(ステップT5(Yes))。
【0066】
例えば
図10(B)で示したように、単語マップ表示画面Gtmに表示された単語マップにおける[日本史辞書]の上位階層の単語「あづちももやまじだい[安土桃山時代]」が選択されて決定されると(ステップT5(Yes))、
図10(D)に示すように、当該選択された単語[安土桃山時代]の下の階層に同単語を見出し語とする同じ辞書[日本史辞書]内の内容情報に含まれたリンク有り文字列[織田信長]L1〜[伏見城]L4が抽出され追加されて登録される(ステップT6)。
【0067】
この
図10(D)で示す具体例では、選択された[日本史辞書]の単語[安土桃山時代]の内容情報に含まれるリンク有り文字列[織田信長]L1〜[伏見城]L4は既にマップ登録されているので、さらに同一の単語[安土桃山時代]が選択されたと判断される(ステップT7(Yes))。
【0068】
すると、前記選択された[日本史辞書]の単語[安土桃山時代]の下の階層に対して、当該単語[安土桃山時代]と一致する見出し語が他の辞書コンテンツ(ここでは[百科辞書])から検索され、その内容情報に含まれるリンク有り文字列「ましたながもり[増田長盛]」La,「まえだげんい[前田玄以]」Lbが抽出されさらに追加されて登録される(ステップT8)。
【0069】
また、
図10(C)で示したように、単語マップ表示画面Gtmに表示された単語マップにおける[日本史辞書]の下位階層の単語「おだのぶなが[織田信長]」L1が選択されて決定されると(ステップT5(Yes))、
図10(E)に示すように、当該選択された単語[織田信長]L1の下の階層に同単語[織田信長]L1を見出し語とする同じ辞書[日本史辞書]内の内容情報に含まれた6つのリンク有り文字列「おだのぶひで[織田信秀]」L11〜「ほんのうじのへん[本能寺の変]」L16が抽出され追加されて登録される(ステップT6)。
【0070】
ここで、前記[訳/決定]キー14cがもう一度操作されることで、表示中の単語マップにおける同一の単語([日本史辞書]の「おだのぶなが[織田信長]」L1)が繰り返し選択されたと判断されると(ステップT7(Yes))、この選択された[日本史辞書]の単語[織田信長]L1の下の階層に対して、当該単語[織田信長]L1と一致する見出し語が他の辞書コンテンツ(ここでは[百科辞書])から検索され、その内容情報に含まれるリンク有り文字列「あさくらよしかげ[朝倉義景]」L1a〜「ほんのうじのへん[本能寺の変]」L1cが抽出され、さらに追加されて登録される(ステップT8)。
【0071】
これにより、単語マップデータベース22cに既に登録された単語マップ上の所望の階層の所望の単語の下位層に対して、当該所望の単語を見出し語とする内容情報に含まれたリンク有り文字列を追加して登録することができ、同所望の単語に関係した重要な文字列を追加してユーザオリジナルの単語マップを生成できる。
【0072】
この場合、リンク有り文字列を追加登録したい単語マップ上の任意の辞書の単語Lnが1回目に選択決定されたときには、同じ辞書内の該当する単語Lnを見出し語とする内容情報に含まれたリンク有り文字列Ln1,Ln2,…が抽出されて同単語Lnの下位層に追加登録される。そして、同単語Lnが2回目に選択決定されたときには、他の辞書内で一致検索された同単語Lnを見出し語とする内容情報に含まれたリンク有り文字列Lna,Lnb,…が抽出されてさらに追加登録されるので、関連性の強い同一の辞書コンテンツから順に単語マップの階層構造を追加し、より目的にあったユーザオリジナルの単語マップを生成できる。
【0073】
なお、前記実施形態における単語マップの階層構造は、辞書の見出し語とその内容情報に含まれるリンク有り文字列との関係を持って構成されるが、ユーザにより任意の関係を持たせた辞書内の各単語を任意の階層構造にして構成してもよい。
【0074】
前記各実施形態において記載した電子辞書装置10による各処理の手法およびデータベース、すなわち、
図3のフローチャートに示すリンクリスト表示処理、
図4のフローチャートに示す前記リンクリスト表示処理に伴い実行される単語マップ登録処理、
図8のフローチャートに示す単語マップ閲覧・編集処理などの各手法、および辞書データベース22bは、何れもコンピュータに実行させることができるプログラムとして、メモリ・カード(ROMカード、RAMカード等)、磁気ディスク(フロッピディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の外部記録媒体23に格納して配布することができる。そして、コンピュータは、この外部記録媒体23に記憶されたプログラムを記憶装置(22)に読み込み、この読み込んだプログラムによって動作が制御されることにより、前記各実施形態において説明した情報内リンク有り文字列のリスト化表示機能と同リストからの内容情報表示機能、リンク有り文字列をリンク元見出し語と階層構造にして対応付けた単語マップの登録・閲覧機能を実現し、前述した手法による同様の処理を実行することができる。
【0075】
また、前記各手法を実現するためのプログラムのデータは、プログラムコードの形態としてネットワークN上を伝送させることができ、このプログラムデータを、ネットワークNに接続されたコンピュータに通信部25によって取り込むことで、前述した情報内リンク有り文字列のリスト化表示機能と同リストからの内容情報表示機能、リンク有り文字列をリンク元見出し語と階層構造にして対応付けた単語マップの登録・閲覧機能を実現することもできる。
【0076】
なお、本願発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、前記各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、各実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されたり、幾つかの構成要件が異なる形態にして組み合わされても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除されたり組み合わされた構成が発明として抽出され得るものである。
【0077】
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0078】
[1]
項目毎に該当する項目の内容情報が対応付けられると共に、他の項目にリンク付けされたリンク有り文字列を含む内容情報を有する文書情報を記憶する情報記憶手段と、
ユーザ操作に応じて前記情報記憶手段により記憶された任意の項目の内容情報を表示させる情報表示制御手段と、
この情報表示制御手段により表示される内容情報に含まれるリンク有り文字列をリスト化し、同内容情報とともに表示させるリンクリスト表示制御手段と、
このリンクリスト表示制御手段により表示されたリンク有り文字列をユーザ操作に応じて選択する選択手段と、
この選択手段により選択されたリンク有り文字列にリンク付けられて前記情報記憶手段により記憶される項目の内容情報を表示させるリンク内容表示制御手段と、
を備えたことを特徴とする情報表示装置。
【0079】
[2]
前記情報表示制御手段は、ユーザ操作に応じて前記情報記憶手段により記憶された任意の項目の内容情報を主表示画面に表示させ、
前記リンクリスト表示制御手段は、前記情報表示制御手段により表示される内容情報に含まれるリンク有り文字列をリスト化し、副表示画面に表示させ、
前記選択手段により選択された前記副表示画面上のリンク有り文字列を識別表示させる識別表示制御手段を備え、
前記リンク内容表示制御手段は、前記識別表示制御手段により前記副表示画面上で識別表示されたリンク有り文字列にリンク付けられて前記情報記憶手段により記憶される項目の内容情報を前記主表示画面に表示させる、
ことを特徴とする[1]に記載の情報表示装置。
【0080】
[3]
前記情報表示制御手段は、ユーザ操作に応じて前記情報記憶手段により記憶された任意の項目の内容情報を主表示画面に表示させ、
前記リンクリスト表示制御手段は、前記情報表示制御手段により表示される内容情報に含まれるリンク有り文字列をリスト化し、副表示画面に表示させ、
前記リンク内容表示制御手段は、前記選択手段により選択されたリンク有り文字列にリンク付けられて前記情報記憶手段により記憶される項目の内容情報を前記副表示画面に表示させる、
ことを特徴とする[1]に記載の情報表示装置。
【0081】
[4]
前記情報表示制御手段により表示された内容情報に対応する項目を上の階層の項目、前記リンクリスト表示制御手段により表示されたリンク有り文字列を下の階層の項目とする階層構造の項目マップを記憶する項目マップ記憶手段と、
この項目マップ記憶手段により記憶された階層構造の項目マップを前記表示画面に表示させる項目マップ表示制御手段と、
この項目マップ表示制御手段により表示された階層構造の項目マップの任意の項目をユーザ操作に応じて選択する項目選択手段と、
この項目選択手段により選択された項目に対応付けられて前記情報記憶手段により記憶される内容情報を前記表示画面に表示させる項目内容表示制御手段と、
を備えたことを特徴とする[1]ないし[3]の何れかに記載の情報表示装置。
【0082】
[5]
ユーザ操作に応じて前記項目マップの追加を指示する追加指示手段と、
この追加指示手段により項目マップの追加が指示されると、前記項目選択手段により選択された項目に対応付けられて前記情報記憶手段により記憶される内容情報に含まれるリンク有り文字列を抽出し、当該選択された項目の下の階層の項目として追加して記憶する項目マップ追加手段と、
を備えたことを特徴とする[4]に記載の情報表示装置。
【0083】
[6]
前記情報記憶手段は、複数種類の文書情報を記憶し、
前記項目マップ追加手段は、前記追加指示手段により項目マップの追加が指示された後に、前記項目選択手段により選択された項目に対応付けられて前記情報記憶手段により記憶される前記選択された項目と同一の文書情報内の同項目の内容情報に含まれるリンク有り文字列と、前記選択された項目と一致する別の文書情報内の項目の内容情報に含まれるリンク有り文字列とを段階的に抽出し、当該選択された項目の下の階層の項目として追加して記憶する、
ことを特徴とする[5]に記載の情報表示装置。
【0084】
[7]
コンピュータを制御するためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
項目毎に該当する項目の内容情報が対応付けられると共に、他の項目にリンク付けされたリンク有り文字列を含む内容情報を有する文書情報をメモリに記憶させる情報記憶手段、
ユーザ操作に応じて前記情報記憶手段により記憶された任意の項目の内容情報を表示させる情報表示制御手段、
この情報表示制御手段により表示される内容情報に含まれるリンク有り文字列をリスト化し、同内容情報とともに表示させるリンクリスト表示制御手段、
このリンクリスト表示制御手段により表示されたリンク有り文字列をユーザ操作に応じて選択する選択手段、
この選択手段により選択されたリンク有り文字列にリンク付けられて前記情報記憶手段により記憶される項目の内容情報を表示させるリンク内容表示制御手段、
として機能させるためのプログラム。