(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記文献1の技術は、基板の端面から突出する接続端子列を他の基板の接続端子列に接続する場合には適用することができるものの、基板の表面に設けられた接続端子列同士を接続する場合には同技術を適用することができない。
【0006】
また、基板の表面に設けられた接続端子列同士を接続するとき、接続端子列同士を対向させるため、作業者は、接続端子列の背面しか視認することができず接続端子列を視認することができないため、接続端子列同士を位置決めすることが困難であった。
【0007】
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、他の基板の接続端子列に対し接続端子列を容易に位置決めすることができる配線板を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以下、上記目的を達成するための手段およびその作用効果について記載する。
本発明に係る配線板は、2枚の第1基板と前記2枚の第1基板に挟まれた配線パターンとを含む本体部と、前記配線パターンのうち前記第1基板から突出する部分により構成される接続端子列と前記接続端子列が配置される第2基板とを含む接続端子部とを備える配線板であって、前記接続端子部は、前記接続端子列を構成する複数の接続端子と、前記各接続端子の上面に設けられて導電粒子を含む導電性樹脂により形成された導電接続層と、前記接続端子列を構成する前記接続端子のうち少なくとも1組の接続端子の間に設けられて接続端子同士を絶縁する絶縁層とを備え、前記絶縁層は、加熱により接着する絶縁接着剤により形成され、前記第2基板は透明であり、前記接続端子列は透明な接着剤層により前記第2基板に接着されて、他の基板の被接続端子列に接続されるものであり、前記透明な接着剤層及び前記第2基板を介して前記接続端子列及び前記被接続端子列が視認可能であり、前記接続端子列の一部が位置決めの基準として用いられて前記接続端子列を前記被接続端子列に対して位置決め可能とされている。
(1)
例えば、基板の一方の面に形成されて他の基板の被接続端子列に接続される接続端子列を備える配線板において、前記接続端子列の特定の部分を基準として設定された特定の位置に、前記他の基板の被接続端子列に対して位置決めするためのマークが設けられ、このマーク越しに前記他の基板の特定位置を視認することができるものとされている
。
【0009】
この構成によれば、このマーク越しに他の基板の特定位置を視認することができるため、配線板のマークと他の基板の特定位置とを一致させることができる。したがって、他の基板の被接続端子列と特定位置との位置関係が、配線板の接続端子列とマークとの位置関係と同じであるとき、配線板のマークと他の基板の特定位置とを一致させることにより、両者を所定の配置に位置決めすることができる。また、配線板のマーク越しに他の基板の特定位置を視認するため、配線板の接続端子列および基板の被接続端子列を視認することができなくても、接続端子列を被接続端子列に対して位置決めすることができる。
【0010】
(2)
また上記配線板において、前記マークは、前記接続端子列を構成する接続端子の少なくとも1つ、または前記接続端子の端縁もしくは角部である。
【0011】
この構成によれば、接続端子またはその一部を位置決め用のマークとするため、印刷またはレーザマーキング等により新たなマークを配線板に形成する必要がない。このため、マークを形成する工程を省略することができるため配線板の製造工程を簡略にすることができる。また、マークを形成するスペースを確保する必要がないため、配線
板を小さくすることができる。
【0012】
(3)
また、上記配線板において、前記基板は、配線の接続端子列以外の部分を覆う2枚の第1基板と、前記接続端子列の裏側面を支持する第2基板とにより構成され、かつ前記第2基板が前記他の基板を透視することができる基板により形成され
る。
【0013】
この
構成では、第2基板が透明であるため接続端子を位置決めのためのマークとして用いることができる。マークとして機能する接続端子を基準にして他の基板の被接続端子を視認することができるため、接続端子と他の基板の被接続端子とを一致させることにより、配線板の接続端子列を基板の被接続端子列に対して位置決めすることができる。
【0014】
(4)
また、上記配線板において、前記基板は前記他の基板を透視することができるものであ
る。
この構成によれば、配線板の基板が透明であるためマークを基準にして他の基板の特定位置を視認することができる。これにより、配線板の同マークと他の基板の特定位置とを一致させて、配線板の接続端子列を基板の被接続端子列に対して位置決めすることができる。
【0015】
(5)
上記配線板において、前記マークは前記基板を貫通する貫通孔である。
この構成によれば、マークが貫通孔であるため、この貫通孔越しに他の基板の特定位置を視認することができる。これにより、配線板の同マークと他の基板の特定位置とを一致させて、配線板の接続端子列を基板の被接続端子列に対し位置決めすることができる。
【0016】
(6)
上記配線板において、前記マークは、前記基板の端部に設けられた切り欠きであ
る。
この
構成によれば、マークが切り欠きであるため、この切り欠き越しに他の基板の特定位置を視認することができる。これにより、配線板の同マークと他の基板の特定位置とを一致させて、配線板の接続端子列を基板の被接続端子列に対して位置決めすることができる。
【0017】
(7)
上記配線板において、前記マークは、このマークと前記他の基板の特定位置との位置ずれの許容範囲を定めるものであ
る。
【0018】
この構成によれば、配線板のマークと他の基板との位置ずれが許容範囲内にあるか否かを視認することができる。これにより、配線板の接続端子列と基板の被接続端子列とが所定の位置関係にあるか否かを容易に判定することができる。
【0019】
なお、接続端子をマークとする場合は、当該接続端子と他の基板の被接続端子とは同程度の大きさが好ましいが、一方が他方よりも少し大きくてもよい。接続端子の方が小さい場合は、他の基板の被接続端子上に当該接続端子を置くときに位置合わせ範囲を視認することができる。逆に、当該接続端子の方が他の基板の被接続端子よりも大きい場合は、他の基板の接続端子上に当該接続端子を置くときに、他の基板の被接続端子の全部が隠れていれば配線板と他の基板との位置ずれが許容範囲内にあると判定する。
【0020】
(8)
上記配線板において、前記接続端子列を構成する各接続端子の上面に、導電粒子を含む導電性樹脂により形成された導電接続層が設けられ、前記接続端子列を構成する接続端子のうち少なくとも1組の接続端子の間に、接続端子同士を絶縁する絶縁層が設けられ、前記絶縁層は、加熱により接着する絶縁接着剤により形成されてい
る。
【0021】
この構成によれば、配線板の接続端子列と他の基板の被接続端子列とが接続されるとき、絶縁層が他の基板の被接続端子列の間の部分と接着する。すなわち、一方の基板の接続端子列と他の基板の被接続端子列とは導電接続層を介して電気的に接続され、かつ一方の配線板と他の基板とは絶縁接着剤により接着される。このため、一方の配線板と他の基板とが絶縁接着剤により接着されないものに比べて、配線板と基板との接続部分の強度を大きくすることができる。
【0022】
(9)
上記配線板において、前記接続端子列が形成されている部分を含む接続端子部に、接続端子部を補強する補強板が設けられ、前記接続端子部に前記マークが設けられてい
る。
【0023】
この構成によれば、補強板により接続端子列が補強される。また、この補強板に対してマークが形成されているため、接続端子列の基準位置に対するマークの位置精度を高くすることができる。
【0024】
(10)
上記配線板において、前記補強板には、前記接続端子列に対応して加熱用孔が設けられて
いる。
この構成によれば、補強板に加熱用孔が設けられているため、接続端子列を加熱するとき、補強板を介さずに、接続端子列が設けられている部分を加熱することができる。このため、接続端子列が設けられている部分が補強板により覆われているものと比較して、接続端子列を所定温度にまで速く加熱することができる。
【0025】
(11)
上記配線板において、前記マークが、前記接続端子列の特定の部分を基準として異なる位置に2個設けられてい
る。
【0026】
この構成によれば、2つのマークを、それぞれに対応する他の基板の特定位置に一致させることにより、配線板の接続端子列の端子配列方向と被接続端子列の端子配列方向を一致させて両者を位置決めすることができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、コネクタを用いずに、他の基板の接続端子列に対して位置決めすることができる接続端子列を有する配線板を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1〜
図5を参照して本発明の配線板を具体化した一実施形態について説明する。
図1および
図2に示すように、配線板1は、本体部10と、本体部10の先端部に設けられている接続端子部20とを含む。接続端子部20は、基板40の被接続端子部50と接続する。
【0030】
本体部10は、導電材料により形成された配線パターン12と、配線パターン12を挟み込む基板11と、基板11と配線パターン12との間に塗布されて基板11と配線パターン12とを接着する接着剤層13とを備えている。なお、配線パターン12とは、複数本の導体を配列したものを示す。
【0031】
基板11は透明なものが用いられる。具体的には、基板11としては他の基板40を透視することができる程度に透明なものが用いられる。また接着剤層13を形成する接着剤は、硬化したときに透明であるものが用いられる。具体的には、接着剤としては接着剤が硬化したとき他の基板40を透視することができる程度に透明なものが用いられる。すなわち、透明な基板11および透明な接着剤層13を備えることにより、配線板1は透明なものとされ、配線板1を一方の面側からみたときに他方の面側に配置されたものが透けて見える構造とされている。
【0032】
基板11としては、例えば、厚み12μmのポリエチレンテレフタレートの絶縁性樹脂シートが挙げられる。接着剤層13は、ポリエステル系接着剤を基板11上に30μmの厚みとして形成される。配線パターン12としては、例えば、厚み35μmの銅箔線が挙げられる。
【0033】
接続端子部20は、基礎部20Aと、基礎部20Aの上面に設けられた接続端子22と、各接続端子22の上面に形成された導電接続層23と、隣接する接続端子22の間に設けられた絶縁層24と、当該接続端子部20を補強する補強板26とを含む。基礎部20Aは、本体部10の基板11を延長して設けられた部分と、本体部10の接着剤層13を延長して設けられた部分とを含む。以降では、接続端子22の並びの方向を端子配列方向XAとし、接続端子22の長手方向を配線方向YAとする。
【0034】
接続端子22は、配線パターン12を延長して設けられ、互いに平行かつ等間隔に配列されて接続端子列21を構成する。隣接する接続端子22(中心線)の間隔DAは、0.5mmまたは0.3〜1.0mmとされ、隣接する接続端子22の側端同士の距離(以下、「端子間距離DB」)は0.2mmまたは0.15〜0.3mmとされている。また、各接続端子22は、基板11上の積層された接着剤層13の上に設けられて、同接続端子22の下部が接着剤層13に埋め込まれている。
【0035】
導電接続層23は、各接続端子22の上面に形成されている。導電接続層23としては、例えば、熱可塑性の銀ペーストにより15μmの厚みとして形成される。なお、銀ペーストとしては、平均粒径0.5〜5μmの鱗片状銀粉末と、有機物が金属コーティングされた平均粒径20nm以下の球状銀粉末とを含む銀ペーストを用いることが好ましい。平均粒径20nm以下の球状銀粉末を銀ペーストに含有することにより、導電接続層23の表面を平滑にすることができる。このため、これにより、導電接続層23の表面部分と基板40の被接続端子52との接触面積を大きくすることができる。
【0036】
絶縁層24は、接着剤層13の上に設けられている。絶縁層24の上面の高さは、基板11の上面を基準面25として、導電接続層23の上面の位置よりも高い位置に設けられている。絶縁層24と導電接続層23との段差HAは、他の基板40の被接続端子52の高さよりも大きくされている。また互いに隣接する絶縁層24同士の端面距離WAは、基板40の被接続端子52の幅方向の長さと同じまたは同長さよりも大きくされている。
【0037】
絶縁層24を形成する絶縁接着剤としては、例えばポリエステル系ホットメルト接続剤が挙げられる。絶縁層24の溶融温度は、例えば、120℃〜150℃のものを用いることが好ましい。溶融温度が120℃よりも低いものである場合、配線板1と他の基板40との接着強度が低下する虞がある。溶融温度が150℃よりも大きい場合、基板11を変形させたり、基板11と接着剤層13との接着力を低下させたりする虞がある。
【0038】
補強板26は、接続端子部20の裏側すなわち接続端子22が形成されている面(裏面)と反対側に設けられている。補強板26は透明なものが用いられ、補強板26を接続端子部20に設けたときに接続端子部20が透明となるようにされている。補強板26としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート基板、ポリイミド基板等が挙げられる。また補強板26の耐熱温度が絶縁接着剤の溶融温度よりも大きいものが補強板26として用いられる。
【0039】
また、
図2に示すように、補強板26には、接続端子列21に対応して加熱用孔30が形成されている。加熱用孔30は略四角形に設けられている。加熱用孔30の上辺31および下辺32は接続端子22の長手方向に直行する。加熱用孔30の左辺33は、接続端子列21よりも外側に配置され、配線方向YAに沿うようにされ、右辺34は、接続端子列21よりも外側に配置され、配線方向YAに沿うようにされている。
【0040】
また、接続端子部20の両端部には、第1マーク27と第2マーク28とが設けられている。第1マーク27および第2マーク28は、配線板1の接続端子列21を基板40の被接続端子列51に接続するときに、接続端子22と被接続端子列51とを位置あわせするために用いられる。第1マーク27および第2マーク28はレーザマーカあるいはインクジェット印字、スタンピング印字、スタンピングマーク成形等により形成される。
【0041】
以降では、
図3中、右端の接続端子22の右側端縁と配線板1の先端縁との交点を、第1マーク27の位置を規定するための原点(基準位置)KAとする。また、この原点KAを通過してかつ端子配列方向Xと同じ方向の軸をX軸とし、原点KAを通過して配線方向Yと同じ方向の軸をY軸とする。なお、原点が設けられている接続端子22を基準端子22Kとする。
【0042】
第1マーク27は、
図2中、接続端子列21の右端の接続端子22よりも右側、かつ補強板26が設けられている部分に形成されている。また、第1マーク27は十字形とされている。第1マーク27は、その中心点が座標(X1,Y1)となるように設けられている。
【0043】
第2マーク28は、
図2中、接続端子列21の左端の接続端子22よりも左側、かつ補強板26が設けられている部分に形成されている。また、第2マーク28は十字形とされている。第2マーク28は、その中心点が座標(X2,Y1)となるように設けられている。
【0044】
図3を参照して、配線板1が接続される基板40について説明する。
基板40は、ガラスエポキシ樹脂により形成されるベース板41と、ベース板41の一方の面に設けられた被接続端子部50とを含む。
【0045】
被接続端子部50は、複数の被接続端子52から構成される被接続端子列51を有する。隣り合う被接続端子52の間隔は、隣り合う接続端子22の間隔と同じ長さにされている。以降では、被接続端子52の並びの方向を端子配列方向XBとし、被接続端子52の長手方向を配線方向YBとする。
【0046】
被接続端子部50の両端部には、第3マーク53と第4マーク54とが設けられている。第3マーク53および第4マーク54は、この基板40の被接続端子列51と配線板1の接続端子列21とを接続するときに、被接続端子列51と接続端子22とを位置あわせするために用いられる。
【0047】
なお、
図3中、基準端子22Kに接続される被接続端子(以下、「基準被端子52K」)の右上角の頂点を、第3マーク53の位置を規定するための原点(基準位置)KBとする。また、この原点KBを通過してかつ端子配列方向XBと同じ方向の軸をX軸とし、原点KBを通過して配線方向YBと同じ方向の軸をY軸とする。
【0048】
第3マーク53は、
図3中、被接続端子列51の右端の被接続端子52よりも右側部分に形成されている。また、第3マーク53は十字形とされている。第3マーク53はその中心点が座標(X1,Y1)となるように設けられている。
【0049】
第4マーク54は、
図3中、被接続端子列51の左端の被接続端子52よりも左側部分に形成されている。また、第4マーク54は十字形とされている。第4マーク54はその中心点が座標(X2,Y1)となるように設けられている。
【0050】
図3および
図4を参照して、配線板1と基板40との位置決め方法を説明する。
まず、被接続端子52が設けられている面を上側に向けて、土台61に基板40を固定する。この固定は、配線板1と基板40との接続が完了した後で、土台61から基板40を容易に取り外すことができる態様で行なわれる。例えば、粘着テープにより土台61と基板40とを仮固定する。あるいは鉄などの強磁性体を土台61として、磁石を用いて基板40を土台61に固定することもできる。
【0051】
次に、接続端子22を下側に向けて、基板40に対して配線板1を位置決めする。具体的には、配線板1の接続端子部20と基板40の被接続端子部50とを重ね合わせ、第1マーク27の中心と第3マーク53との中心とを一致させ、第2マーク28の中心と第4マーク54との中心を一致させて、配線板1を基板40に対して位置決めする。なお、位置決め作業は、顕微鏡を用いて、第1マーク27の中心と第3マーク53との中心との位置ずれ、および第2マーク28の中心と第4マーク54との中心との位置ずれが所定範囲(以下、「許容範囲」)内に入るように行うことが好ましい。例えば、端子間距離DBが0.2mmにある場合位置ずれの許容範囲は±0.05mmとされる。
【0052】
第1マーク27と第2マーク28は基準端子22Kの特定の位置を原点KAとして所定座標に設けられている。第3マーク53と第4マーク54は基準被端子52Kの特定の位置を原点KBとして所定位置に設けられている。また、第1マーク27の座標と第3マーク53の座標とは同じくされ、第2マーク28の座標と第4マーク54の座標とは同じくされている。このような関係により、配線板1の接続端子列21と基板40の被接続端子列51とが互いにずれることなく位置決めされる。
【0053】
なお、配線板1と基板40とが重ね合わされたとき、接続端子22の導電接続層23と、当該接続端子22に対応する被接続端子列51とが互いに接触するとともに、絶縁層24が被接続端子52の間に嵌り込んだ状態となる。
【0054】
図5を参照して、配線板1と基板40と接着方法を説明する。
配線板1と基板40とを位置決めした後、補強板26の加熱用孔30に対応した部分に加熱機70のヒータ部71を押し当てて、配線板1の接続端子列21を加熱する。このとき、絶縁層24の一部が溶融するため、配線板1の絶縁層24と被接続端子52の間の部分とが接着する。
【0055】
本実施形態によれば以下の効果を奏する。
(1)本実施形態では、基準端子22Kの特定の位置(原点KA)を基準として設定された特定の座標に、他の基板40の被接続端子列51に対して位置決めするための第1マーク27が設けられている。そして、第1マーク27越しに、他の基板40の特定位置にある第3マーク53を視認することができるものとされている。
【0056】
この構成によれば、第1マーク27越しに、当該第1マークを基準として他の基板40の第3マーク53を視認することができるため、配線板1の第1マーク27と他の基板40の第3マーク53とを一致させることができる。
【0057】
また、他の基板40の被接続端子列51と第3マーク53との位置関係が、配線板1の接続端子列21と第1マーク27との位置関係と同じとしているため、配線板1の第1マーク27と他の基板40の第3マーク53とを一致させることにより、両者を所定の配置に位置決めすることができる。
【0058】
また、配線板1の第1マーク27越しに他の基板40の第3マーク53を視認するため、配線板1の接続端子列21および基板40の被接続端子列51を視認することができなくても、接続端子列21を被接続端子列51に対して位置決めすることができる。
【0059】
(2)本実施形態では、基板11を透明として、第1マーク27越しに他の基板40を透視することができる構造としている。この構成によれば、配線板1の基板11が透明であるため第1マーク27越しに当該第1マークを基準にして他の基板40の第3マーク53を視認することができる。これにより、配線板1の第1マーク27と他の基板40の第3マーク53とを一致させて、配線板1の接続端子列21を被接続端子列51に対して位置決めすることができる。
【0060】
(3)本実施形態では、接続端子列21を構成する各接続端子22の上面に、銀粉末を含む銀ペーストにより形成された導電接続層23が設けられ、接続端子22の間に、接続端子22同士を絶縁する絶縁層24が設けられている。そして、絶縁層24は、ホットメルト接着剤により形成されている。
【0061】
この構成によれば、配線板1の接続端子列21と他の基板40の被接続端子列51とが接続されるとき、絶縁層24が他の基板40の被接続端子列51の間の部分と接着する。すなわち、一方の配線板1の接続端子列21と他の基板40の被接続端子列51とは導電接続層23を介して電気的に接続される。また配線板1と他の基板40とはホットメルト接着剤より接着される。このため、配線板1と他の基板40とがホットメルト接着剤により接着されていないものに比べて、配線板1と基板40との接続部の強度を大きくすることができる。
【0062】
(4)本実施形態では、接続端子列21が形成されている部分を含む接続端子部20に、接続端子部20を補強する補強板26が設けられている。また、接続端子部20に第1マーク27が設けられている。
【0063】
この構成によれば、補強板26により接続端子列21が補強される。また、この補強板26に対して第1マーク27が形成されているため、接続端子列21の基準位置(原点KA)に対する第1マーク27の位置精度を高くすることができる。
【0064】
(5)本実施形態では、接続端子列21に対応して加熱用孔30が設けられている。この構成によれば、補強板26に加熱用孔30が設けられているため、接続端子列21を加熱するとき、補強板26を介さずに、接続端子列21が設けられている部分を加熱することができる。このため、接続端子列21が設けられている部分が補強板26により覆われているものと比較して、接続端子列21を所定温度にまで速く加熱することができる。
【0065】
(6)本実施形態では、第1マーク27と第2マーク28とが接続端子列21の特定の部分を基準として異なる位置に設けられている。この構成によれば、第1マーク27を他の基板40の第3マーク53に一致させるとともに第2マーク28を他の基板40の第4マーク54に一致させることにより、配線板1の接続端子列21の端子配列方向XAと被接続端子列51の端子配列方向XBを一致させて両者を位置決めすることができる。
【0066】
<第1変形例>
図6を参照して、基板40に対する配線板1の位置決め構造の変形例を説明する。
本変形例の配線板1は、上記実施形態の構成に対して次の変更を加えたものとなっている。すなわち、上記実施形態では、第1マーク27の中心と第3マーク53との中心が一致し、第2マーク28の中心と第4マーク54との中心が一致するように、配線板1と基板40とを位置決めする。これに対して、本変形例では、第1マーク127は、第3マーク153が内側に入る形状にされている。なお、第2マークと第4マークの関係は第1マーク127と第3マーク153との関係と同様である。以下、この変更にともない生じる上記実施形態の構成からの詳細な変更について説明する。上記実施形態と共通する構成については同一の符合を付してその説明を省略する。
【0067】
配線板1の第1マーク127は、
図6中、接続端子列21の右端の接続端子22よりも右側、かつ補強板26が設けられている部分に形成されている。第1マーク127は所定内径を有するドーナツ状とされている。
【0068】
一方、第3マーク153は、円形とされ、直径は、第1マーク127の内径よりも小さくされている。例えば、第1マーク127の内径と第3マーク153の直径との差は0.1mmとされている。すなわち、第1マーク127内に第3マーク153にあるとき、第1マーク127の中心と第3マーク153の中心との位置ずれが±0.05mm以内となる。
【0069】
配線板1の接続端子列21と基板40の被接続端子列51とを位置決めするときは、第1マーク127の内側に第3マーク153が入るように、配線板1と基板40とを位置決めする。これにより、第1マーク127と第3マーク153との位置ずれが許容範囲内にあるか否かを容易に視認することができる。
【0070】
本変形例によれば、上記(1)〜(6)の効果に加えて、以下の作用効果を奏することができる。
(7)本変形例では、第1マーク127はこの第1マーク127と他の基板40の第3マーク153との位置ずれの許容範囲を定めるものとして構成されている。この構成によれば、配線板1の第1マーク127と他の基板40の第3マーク153との位置ずれが許容範囲内にあるか否かを視認することができる。これにより、配線板1の接続端子列21と基板40の被接続端子列51とが所定の位置関係にあるか否かを容易に判定することができる。
【0071】
<第2変形例>
図7を参照して、基板40に対する配線板1の位置決め構造の変形例を説明する。
本変形例の配線板1は、上記実施形態の構成に対して次の変更を加えたものとなっている。すなわち、上記実施形態では、第1マーク27の中心と第3マーク53との中心が一致し、第2マーク28の中心と第4マーク54との中心が一致するように、配線板1と基板40とを位置決めする。これに対して、本変形例では、第1マーク227は、第3マーク253が内側に入る形状として形成されている。なお、第2マークと第4マークとの関係は第1マーク227と第3マーク253との関係と同様である。以下、この変更にともない生じる上記実施形態の構成からの詳細な変更について説明する。上記実施形態と共通する構成については同一の符合を付してその説明を省略する。
【0072】
配線板1の第1マーク227は、
図7中、接続端子列21の右端の接続端子22よりも右側、かつ補強板26が設けられている部分に形成されている。第1マーク227は、所定径を有する貫通孔とされている。
【0073】
一方、第3マーク253は、円形とされ、直径は、第1マーク227の直径よりも小さくされている。例えば、第1マーク227の直径と第3マーク253の直径との差は0.1mmとされる。すなわち、第1マーク227内に第3マーク253にあるとき、第1マーク227の中心と第3マーク253の中心との位置ずれが±0.05mm以内となる。
【0074】
配線板1の接続端子列21と基板40の被接続端子列51とを位置決めするときは、第1変形例と同様、第1マーク227の内側に第3マーク253が入るように、配線板1と基板40とを位置決めする。これにより、第1マーク227と第3マーク253との位置ずれが許容範囲内にあるか否かを容易に視認することができる。
【0075】
なお、この変形例の場合、第1マーク227が貫通孔として形成されているため、基板11および接着剤層13を透明とする必要がない。したがって、基板11および接着剤層13を有色の材料から選択することができる。
【0076】
本変形例によれば、上記(1)〜(7)の効果に加えて、以下の作用効果を奏することができる。
(8)本変形例では、第1マーク227は基板11を貫通する貫通孔として構成されている。この構成によれば、第1マーク227が貫通孔であるため、この貫通孔越しに他の基板40の第3マーク253を視認することができる。これにより、配線板1の第1マーク227と他の基板40の第3マーク253とを一致させて、配線板1の接続端子列21を基板40の被接続端子列51に対し位置決めすることができる。
【0077】
<第3変形例>
図8を参照して、基板40に対する配線板1の位置決め構造の変形例を説明する。
本変形例の配線板1は、上記変形例2の構成に対して次の変更を加えたものとなっている。すなわち、上記変形例2では、第1マーク227を貫通孔として構成している。これに対して、本変形例では、第1マーク327は切り欠きとして構成している。なお、第2マークと第4マークとの関係は第1マーク327と第3マーク353との関係と同様である。以下、この変更にともない生じる上記実施形態の構成からの詳細な変更について説明する。上記実施形態と共通する構成については同一の符合を付してその説明を省略する。
【0078】
配線板1の第1マーク327は、
図8中、接続端子部20の右側端の一部を切り欠くことにより形成され、第1マーク327の形状は矩形とされている。第1マーク327としての切り欠きはプレス金型により形成される。
【0079】
一方、第3マーク353は、矩形とされ、第1マーク327よりも小さくされている。例えば、第1マーク327の端子配列方向XAの長さと第3マーク353の端子配列方向XBの長さとの差は0.1mmとされ、第1マーク327の配線方向YAの長さと第3マーク353の配線方向YBの長さとの差は0.1mmとされている。すなわち、第1マーク327内に第3マーク353にあるとき、第1マーク327の中心(対角点)と第3マーク353の中心(対角点)との位置ずれが±0.05mm以内となる。
【0080】
配線板1の接続端子列21と基板40の被接続端子列51とを位置決めするときは、第1変形例と同様、第1マーク327の内側に第3マーク353が入るように、配線板1と基板40とを位置決めする。これにより、第1マーク327と第3マーク353との位置ずれが許容範囲内にあるか否かを容易に視認することができる。
【0081】
なお、この変形例の場合、第1マーク327が切り欠きとして形成されているため、基板11および接着剤層13を透明とする必要がない。したがって、基板11および接着剤層13を有色の材料から選択することができる。
【0082】
本変形例によれば、上記(1)〜(7)の効果に加えて、以下の作用効果を奏することができる。
(9)本変形例では、第1マーク327は、基板11の端部に設けられた切り欠きとして構成されている。この構成によれば、第1マーク327が切り欠きであるため、この切り欠き越しに他の基板40の第3マーク353を視認することができる。これにより、配線板1の第1マーク327と他の基板40の第3マーク353とを一致させて、配線板1の接続端子列21を基板40の被接続端子列51に対して位置決めすることができる。
【0083】
<第4変形例>
図9を参照して、基板40に対する配線板1の位置決め構造の変形例を説明する。
図3に示す実施形態の配線板1では、接続端子部20に第1マーク27および第2マーク28を形成している。これに対して、
図9に示す本変形例では、2つの接続端子22を第1マークおよび第2マークとして用いる。この場合、第1マークと一致させる第3マークすなわち他の基板40の被接続端子部50側のマークは、当該接続端子22に接続される被接続端子52となる。同様に第2マークと一致させる第4マークすなわち他の基板40の被接続端子部50側のマークは、当該接続端子22に接続される被接続端子52となる。以下、この変更にともない生じる上記実施形態の構成からの詳細な変更について説明する。上記実施形態と共通する構成については同一の符合を付してその説明を省略する。
【0084】
本体部10は、導電材料により形成された配線パターン12と、配線パターン12を挟み込む第1基板111と、第1基板111と配線パターン12との間に塗布されて第1基板111と配線パターン12とを接着する接着剤層112と、接続端子列を支持する第2基板120とを備えている。配線パターン12は、最初に挙げた実施形態と同様のものであり、例えば、厚み35μmの銅箔線により形成されている。
【0085】
第1基板111としては、例えば、厚み12μmのポリエチレンテレフタレートの絶縁性樹脂シートが挙げられる。上記最初に挙げた実施形態では、透明な基板11が用いられているが、本変形例では、第1基板111として不透明な基板を用いることができる。
【0086】
接着剤層112は、ポリエステル系接着剤を基板11上に20〜100μmの厚みとして形成される。接着剤層112は、上記最初に挙げた実施形態では、硬化したときに透明であるものが用いられるが、本変形例では、硬化したとき透明になるものでも、不透明になるものでもよい。
【0087】
第1基板111は、配線パターン12の延長方向の端部すなわち接続端子部20を構成する部分を残して、当該接続端子部20を構成する部分以外の部分を被覆する。第2基板120は接続端子部20に直接貼り付けられる。
【0088】
第2基板120は、剛性のある基板121と、接続端子22に接着する接着剤層122とを備えている。接着剤層122は基板121の一方の面に塗布されている。接着剤層122は透明で、かつ加熱しても透明な状態を維持する。基板121も透明であり、厚みが50〜150μmのポリエチレンテレフタレートの絶縁性樹脂シートにより形成されている。
【0089】
第2基板120は、この接着剤層122を介して接続端子列21に接着されている。第2基板120は接続端子22の変形を抑制する補強板として機能する。なお、第1基板111は、実施形態の基板11に相当する。第2基板120は実施形態の補強板26に相当する。
【0090】
第2基板120の形は限定されない。本変形例では、接続端子22の先端と第2基板120と端縁とが一致しているが、第2基板120の端縁が接続端子22の先端の延長上に位置するように、第2基板120を形成してもよい。
【0091】
接続端子部20の構造は、最初の実施形態の接続端子部20の構造と同じである。すなわち、接続端子22の上面には導電接続層23が形成されている。隣接する接続端子22の間には絶縁層24が形成されている。
【0092】
配線板1の接続端子列21と基板40の被接続端子列51とを位置決めは、次のように行う。
接続端子列21の両端の接続端子22のそれぞれを第1マークおよび第2マークとする。そして、第1マークである接続端子22越しに基板40の一方の端の被接続端子52(第3マーク)を確認し、当該接続端子22と被接続端子52とを一致させるとともに、第2マークである接続端子22越しに基板40の他方の端の被接続端子52(第4マーク)を確認し、当該接続端子22と被接続端子52とを一致させる。このとき、基板40の被接続端子列51が明確に見えるようにするために、配線板1から基板40に向けて光を照射してもよい。
【0093】
また、接続端子22と被接続端子52とを一致させるとき、次のように接続端子22の端縁を基準にしてもよい。この位置決めに関して、
図3を参照して説明する。
図3に示す配線板1は本変形例の配線板1と異なるものであるが、接続端子22の配列構造と本変形例の配線板1の接続端子22の配列構造は同じであるため、接続端子22と被接続端子52とを一致させるときの位置決めの説明において、
図3を用いる。
【0094】
第1マークの接続端子22の端縁22A(
図3参照)と第3マークの被接続端子52の端縁52A(
図3参照)との間の距離と、第2マークの接続端子22の端縁22Bと第4マークの被接続端子52の端縁52Bとの間の距離とが均等になるように、接続端子列21と被接続端子列51との位置合わせを行う。また、この場合において、接続端子22の端縁をマークとして用いることに代えて、接続端子22の角部を位置合わせのためのマークとしてもよい。
【0095】
図10および
図11を参照して、上記配線板1の製造方法について説明する。
図10(a)に示すように、複数本の銅箔線を並行に配列し、配線パターン12を形成する。これら配線パターン12の一方の面に第1のシート200を接着し、続いて、この第1のシート200と一致させるように他方の面から第2のシート200を接着する。
【0096】
第1のシート200は、第1基板111と同一の材料の母材シートにより構成されている。この母材シートの一方の面には、加熱により接着剤層112となる接着剤が塗布されている。
【0097】
第1のシート200は、一方向に長いシートであり、延長方向に、所定距離を隔てて、矩形の窓201が形成されている。窓201の延長方向の長さは、接続端子部20の長さの2倍程度とされている。窓201の幅は、接続端子列21の幅よりも大きい。隣り合う窓201同士の距離は、配線板1の長さと一致している。すなわち、窓201は、接続端子列21に対応する部分に形成されている。そして、シート200を配線パターン12に貼り付けたとき、2つのシートの窓201がほぼ一致して接続端子部20が覆われないようにしている。
【0098】
図10(a)および
図11(a)に示すように、第1切断線CA、第2切断線CBおよび第3切断線CCに沿ってシートを切断する。これにより、配線板1が切り出される。次に、
図11(b)に示すように、配線板1の両端部に、第2基板120を接着する。第2基板120の一部はシート200(すなわち第1基板111)と重ねる。
【0099】
次に、接続端子部20の上に導電接続層23および絶縁層24を形成するための転写シート130を用意する。
図11(c)に示すように、転写シート130は、剥離シート131上に、導電接続層23に対応する導電材料133と、絶縁層24に対応する絶縁材料132とが交互に塗布されたものである。
【0100】
剥離シート131の表面には例えばシリコーン層が形成されている。これは、導電材料133および絶縁材料132を接続端子部20に貼り付けた後に同剥離シート131を剥がすとき剥離シート131に導電材料133および絶縁材料132が付かないようにするためである。
【0101】
導電材料133は、例えば熱可塑性の銀ペーストにより形成されている。
スクリーン印刷により剥離シート131の所定領域、すなわち接続端子22に対応する領域に銀ペーストを塗布し、その後乾燥し、さらに硬化させることにより、導電材料133が形成される。
【0102】
絶縁材料132は、例えばポリエステル系ホットメルト接続剤(以下、「ホットメルト」)により形成される。スクリーン印刷により剥離シート131の所定領域、すなわち隣り合う接続端子22の間隙部分に領域にホットメルトを塗布し、ホットメルトを乾燥する。以上のようにして、転写シート130を形成する。
【0103】
図11(d)に示すように、転写シート130を配線板1の接続端子部20に貼り付けるとともに、プレス板等により、導電材料133を接続端子22に、絶縁材料132を第2基板120に押し付ける。プレス板等により導電材料133および絶縁材料132を第2基板120に押し付けるとき120〜200℃で加熱する。この後、剥離シート131を取り除く。以上の工程によって、配線板1が形成される。
【0104】
図10および
図11では、シートを切断して配線板1に切り分けてから第2基板120を接着して導電材料133と絶縁材料132を転写したが、第2基板120を接続端子部20に対応する部分に接着してからシートを切断してもよい。また、第2基板120を接続端子部20に対応する部分に接着し、さらに第2基板120に対して導電材料133と絶縁材料132とを転写してからシートを切断してもよい。
【0105】
本変形例によれば、上記(1)〜(6)の効果に準じた効果に加えて、以下の効果を奏する。
(10)本変形例では、他の基板40に対する接続端子列21の位置決めのため、接続端子22を第1マークおよび第2マークとして用いる。これにより、第1マークとしての接続端子22を基準にして他の基板40の第3マークとしての被接続端子52を視認することができる。また、第2マークとしての接続端子22越しに他の基板40の第4マークとしての被接続端子52を視認することができる。これにより、接続端子22と他の基板40の被接続端子52とを一致させて、配線板1の接続端子列21を基板40の被接続端子列51に対して位置決めすることができる。
【0106】
(その他の実施形態)
なお、本発明の実施態様は上記実施形態および変形例にて示した態様に限られるものではなく、これを例えば以下に示すように変更して実施することもできる。また以下の各変形例は、上記各実施例についてのみ適用されるものではなく、異なる変形例同士を互いに組み合わせて実施することもできる。
【0107】
・上記実施形態では、配線板1に、基板40に対して位置決めするためにマークを2つ設けているが、マークは1つでもよい。この場合、接続端子列21の端子配列方向XAと被接続端子列51の端子配列方向XBとが一致するように、配線板1の第1マーク27および基板40の第3マーク53を一致させつつ配線板1を基板40に対して回転する。
【0108】
・上記実施形態では、配線板1の補強板26は一層にしているが2層以上としてもよい。この場合、2層を貫通するように加熱用孔30を形成してもよい。また、外側の1層にだけ加熱用孔30を設けてもよい。
【0109】
・上記実施形態では、配線板1の補強板26には加熱用孔30が設けられているが、これを省略してもよい。この場合は、補強板26を介して接続端子部20を加熱する。
・上記実施形態では、配線板1の補強板26は、接続端子部20の外周を囲う枠体とされているが、補強板26はこの形態に限定されない。例えば、配線板1の先端部のみを覆う形態としてもよい。また、配線板1の先端部および両端部を覆う形態とすることもできる。
【0110】
・上記実施形態では、補強板26に第1マーク27および第2マーク28を形成しているが、これらマーク27,28は補強板26が設けられている部分以外の所に設けることができる。
【0111】
・上記実施形態では、配線板1の裏面には補強板26が設けられているが、これを省略してもよい。
・上記実施形態では、絶縁層24を2層により形成しているが、絶縁層24の構造はこれに限定されない。例えば、絶縁層24を3層以上により形成することができる。また、導電接続層23を1層により形成しているが、2層以上とすることもできる。
【0112】
・上記実施形態では、導電接続層23を銀ペーストにより形成しているが、これに代えて、異方性樹脂により形成することができる。この場合、異方性樹脂を塗布した後の工程において異方性樹脂を圧縮して、導電接続層23を形成する。
【0113】
・上記実施形態では、導電接続層23の上面の位置よりも高い絶縁層24を形成している。このような絶縁層24を形成する方法としては、絶縁層24をスクリーン印刷により2層とする方法、絶縁層24と導電接続層23とを同じ高さに形成した後に導電接続層23を圧縮する方法等がある。
【0114】
・上記実施形態では、絶縁層24は各接続端子22間に形成されているが、これに代えて、接続端子列21のうち一方端の接続端子22の外側と、他方端の接続端子22の外側とにだけに絶縁層24を形成することもできる。また、各接続端子22間のいずれか1つまたは2つ以上に絶縁層24を設ける構成としてもよい。
【0115】
・上記第4変形例では、
図9に示すように、接続端子列21の一方の面に第2基板120を直接貼り付けているが、次の構成にしてもよい。すなわち、少なくとも一方の第1基板111を透明なものを採用し、かつ当該透明な第1基板111を接続端子部20に延長し、この第1基板111に第2基板120を貼り付ける構造とする。第1基板111および第2基板120の透明性は、両者を貼り合わせたときに、他の基板40が透視できる程度のものとする。すなわち、このような構造によっても、第1基板111および第2基板120が貼り合わせた合板が透明であることから第4変形例と同様に、接続端子22と他の基板40の被接続端子52とを一致させて、配線板1の接続端子列21を基板40の被接続端子列51に対して位置決めすることができる。