(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
リフトゲートにより開閉可能に覆われる後部開口部と、この後部開口部の前下側に設けられた荷室と、この荷室を前後に仕切ると共に上方を覆うトノボードとを備えた車両の後部荷室構造であって、
前記トノボードは、前端部分に前記荷室の中段部に枢支された車幅方向に平行な前端回動軸を備えた前側ボードと、前側ボードの後端部にヒンジ部を介して回動自在に連結され、リフトゲートの開閉操作に連動して上下動する後側ボードと、前記荷室下部の車両前後方向途中部に枢支された車幅方向に平行な下側回動軸を介して起立状態と倒伏状態とに切換え可能な仕切ボードとを有し、
前記仕切ボードが起立状態のとき、前記仕切ボードと前側ボードとが協働して仕切ボードの前側に遮蔽空間を形成し、
前記リフトゲートが開いた状態で、前記仕切ボードが起立状態から倒伏状態に切り換えられるとき、前記前側ボードが前端回動軸回りに車両上方に回動され、
前記リフトゲートが開いた状態で、前記仕切ボードが倒伏状態から起立状態に切り換えられるとき、前記前側ボードが前端回動軸回りに車両下方に回動されるように構成されたことを特徴とする車両の後部荷室構造。
前記仕切ボードが倒伏状態で、前記リフトゲートが閉じられたとき、前記前側ボードが前端回動軸回りに車両下方に回動されるように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の車両の後部荷室構造。
前記仕切ボードが倒伏状態で、前記リフトゲートが開かれたとき、前記前側ボードが前端回動軸回りに車両上方に回動されるように構成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の車両の後部荷室構造。
前記仕切ボードが起立状態で、前記リフトゲートが開かれたとき、前記前側ボードの前端回動軸回りの車両上方への回動が規制されるように構成されたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の車両の後部荷室構造。
前記仕切ボードが起立状態のとき、前記仕切ボードを車体側部材に固定するロック機構を備えたことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の車両の後部荷室構造。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の車両の後部荷室構造は、遮蔽空間である前側荷室へ車両後方から荷物を出し入れする場合、リフトゲートを開放操作した後、起立状態の前側ボードを上方へ回動して荷室中段部において水平状態にすると共に、荷室床面に倒伏されている後側ボードを荷室中段部において水平状態にする必要がある。すなわち、この後部荷室構造では、水平状態の前側ボードと後側ボードとが荷室上方を覆った状態であるため、荷室開口が狭く、荷室空間を車両前後方向全域に亘って十分に利用することができない。そのため、前側荷室に対する荷物の出し入れ性が悪化するおそれがある。
【0007】
この後部荷室構造では、前側荷室から荷物を取り出せるように開閉蓋体に中蓋が開閉可能に形成されている。しかし、荷物を出し入れする際、荷物を持った状態で車室内に乗り込むという煩わしさを伴うと共に、中蓋よりも大きな荷物の場合には、前側荷室に積載可能な荷物であっても開閉蓋体を通過させることができず、積載効率の悪化を招く。また、前側ボードと後側ボードとを車両からいったん取り外すことも考えられるが、荷物の積載完了後、前側ボードと後側ボードとを再度車両に組み付けて遮蔽空間を形成する必要があり、積載効率の面から現実的ではない。
【0008】
本発明の目的は、リフトゲートを開放操作したときの荷室内の外観美を維持しつつ、荷物の出し入れ性と荷室の積載効率を高めることができる車両の後部荷室構造等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するため、本発明に係る車両の後部荷室構造は、リフトゲートにより開閉可能に覆われる後部開口部と、この後部開口部の前下側に設けられた荷室と、この荷室を前後に仕切ると共に上方を覆うトノボードとを備えた車両の後部荷室構造であって、前記トノボードは、前端部分に前記荷室の中段部に枢支された車幅方向に平行な前端回動軸を備えた前側ボードと、前側ボードの後端部にヒンジ部を介して
回動自在に連結され、リフトゲートの開閉操作に連動して上下動する後側ボードと、前記荷室下部の車両前後方向途中部に枢支された車幅方向に平行な下側回動軸を介して起立状態と倒伏状態とに切換え可能な仕切ボードとを有し、前記仕切ボードが起立状態のとき、前記仕切ボードと前側ボードとが協働して仕切ボードの前側に遮蔽空間を形成し、前記リフトゲートが開いた状態で、前記仕切ボードが起立状態から倒伏状態に切り換えられるとき、前記前側ボードが前端回動軸回りに車両上方に回動され、前記リフトゲートが開いた状態で、前記仕切ボードが倒伏状態から起立状態に切り換えられるとき、前記前側ボードが前端回動軸回りに車両下方に回動されるように構成されたことを特徴とする。
【0010】
このような構成によれば、仕切ボードが起立状態のときは、仕切ボードと前側ボードとの協働により仕切ボードの前側に遮蔽空間が形成されるから、リフトゲートが開放操作されたときでも、遮蔽された前側荷室に積載した荷物は車両後方からの視認が防止され、荷室内の外観美が維持される。
【0011】
そのうえで、リフトゲートが開いた状態で、仕切ボードが起立状態から倒伏状態に切り換えられると、前側ボードが前端回動軸回りに車両上方に回動されるから、仕切ボードを倒伏させて前側荷室へ車両後方から荷物を出し入れしようとすると、その操作に連動して、遮蔽空間であった前側荷室が後方だけでなく上方にも自動的に開放される。そのため、荷室の開口面積が大きく拡大して、前側荷室に対する荷物の出し入れ性が向上する。また、荷室空間を十分に利用することが容易にできて、積載効率が高められる。
【0012】
さらに、リフトゲートが開いた状態で、仕切ボードが倒伏状態から起立状態に切り換えられると、前側ボードが前端回動軸回りに車両下方に回動されるから、仕切ボードを起立させて前側荷室を閉じようとすると、その操作に連動して、上方に回動していた前側ボードが自動的に下りてくる。そのため、前側ボードを下げる動作を行わなくても、仕切ボードを起立させるだけで、仕切ボードと前側ボードとの協働による遮蔽空間が自ずと形成され、前側荷室に対する荷物の出し入れが終わった後の操作性に優れる。
【0013】
本発明の一態様においては、前記仕切ボードが倒伏状態で、前記リフトゲートが閉じられたとき、前記前側ボードが前端回動軸回りに車両下方に回動される。
【0014】
このような構成によれば、例えば長尺物を前側荷室に積載する等して、前側荷室を後方に開放したままリフトゲートを閉じると、このリフトゲートを閉じる操作に連動して、上方に回動していた前側ボードが自動的に下りてくる。そのため、前側ボードを下げる動作を行わなくても、仕切ボードを倒伏させたまま、前側ボード及び後側ボードで荷室を上下に仕切ることができ、下側荷室に積載した荷物が車外から視認されることがない。また、乗員席からの後方視界が前側ボードで遮られることがなく、乗員席からの後方視界が確保される。
【0015】
本発明の別の一態様においては、前記仕切ボードが倒伏状態で、前記リフトゲートが開かれたとき、前記前側ボードが前端回動軸回りに車両上方に回動される。
【0016】
このような構成によれば、例えば長尺物を前側荷室に積載する等して、前側荷室を後方に開放しているときは、リフトゲートを開けると、このリフトゲートを開ける操作に連動して、荷室を上側荷室と下側荷室とに仕切っていた前側ボード及び後側ボード全体が上方に回動する。そのため、荷室の開口面積が大きく拡大して、下側荷室に対する荷物の出し入れ性が向上する。
【0017】
本発明のさらに別の一態様においては、前記仕切ボードが起立状態で、前記リフトゲートが開かれたとき、前記前側ボードの前端回動軸回りの車両上方への回動が規制される。
【0018】
このような構成によれば、仕切ボードと前側ボードとの協働により前側荷室を遮蔽空間としているときは、リフトゲートを開ける操作を行っても、後側ボードのみが上方に回動するだけで、前側ボードは上方に回動せず、その結果、前側荷室は遮蔽空間のまま維持される。そのため、リフトゲートが開放操作されたときでも、遮蔽された前側荷室に積載した荷物は車両後方からの視認が防止され、荷室内の外観美が維持される。
【0019】
そして、本発明においては、前記仕切ボードが起立状態のとき、前記仕切ボードを車体側部材に固定するロック機構を備えることが好ましい。
【0020】
このような構成によれば、仕切ボードを確実に起立状態に保っておくことができる。そのため、起立させていた仕切ボードが不測に倒伏し、これに連動して前側ボードが上方に回動され、遮蔽していた前側荷室が大きく開放されて、前側荷室に積載していた荷物が車両後方から視認されてしまう、というような不具合が回避される。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、リフトゲートを開放操作したときの荷室内の外観美を維持しつつ、荷物の出し入れ性と荷室の積載効率を高めることができる。しかも、荷室の使用状況に応じた適切なトノボードの動作を仕切ボード及びリフトゲートの操作に連動させて自動的に行うことができる。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面に基いて本発明の実施形態を説明する。なお、本実施形態は例示に過ぎず、本発明はこの実施形態に何等限定されるものではない。また、以下の説明において、前後、左右、上下といった方向を示す文言は、特に断りのない限り、車両ないし車体を基準にいう。
【0024】
本実施形態において、本発明は、
図1に示す車両Vの後部荷室構造に適用されている。
図1に示すように、この車両は、リフトゲート1を備えたステーションワゴン型等の車両であって、車体後部のリフトゲート1により開閉可能に覆われる後部開口部2と、この後部開口部2の前下側に設けられた荷室3と、この荷室3を前後に仕切ると共に上方を覆うことにより上側荷室3aと前側荷室3bと後側荷室3cとを形成するトノボード4等を備えている。
【0025】
図2に示すように、リフトゲート1は、その上端部を回転ヒンジ5を介して車体後部のリヤヘッダ6に開閉自在に軸支され、このリフトゲート1を上方に開放操作することにより、車内空間を後部開口部2を介して後方に開放するように構成されている。リフトゲート1は、リフトゲートアウタ1aとリフトゲートインナ1bとにより閉断面部を形成している。リフトゲートインナ1bの車室内側に沿って設けられたリフトゲートトリム(図示略)は、平面視にて車幅方向内側程後方位置になるよう略湾曲状に形成されている。リフトゲート1の上部には、後方視界を確保するためにバックウインドガラス(図示略)が装着され、リフトゲート1の左右端部には、1対のダンパ装置7(
図15、
図16参照)が装着されている。
【0026】
図1、
図2に示すように、荷室3は、後部開口部2の前側かつリヤシート8の後側に形成され、荷室フロアパネル9と、リヤシート8のシートバック8aと、後部開口部2より車幅方向外側に設置された左右1対のサイドパネル10(側壁)と、荷室3の後部においてサイドパネル10の後端に連なり上方に延びる1対のリヤピラー11と、リフトゲート1等により区画されている。荷室フロアパネル9の後端は、リフトゲート1と同様に、平面視にて車幅方向内側程後方位置になるよう形成されている。
【0027】
リヤシート8は、車幅方向に二分割され、右側シートに1人、左側シートに2人の乗員が着座可能に構成され、フロアパネル12上に固定されている。リヤシート8は、シートクッション8bと、このシートクッション8bの後端部に取り付けられたシートバック8aを有し、各シートバック8aが独立して前側へ傾倒可能に構成されている。
【0028】
図2、
図4、
図5に示すように、サイドパネル10は、車体側部において前後方向に延びると共に、略上下方向に延設されている。このサイドパネル10の下部には、後輪形状に応じて車室内側に膨出するタイヤハウス10aが形成され、サイドパネル10の中段部かつタイヤハウス10aの上部には、荷室3の前部から途中部に亘って前後方向に延びるトノボード支持部13が車室内側に膨出するように形成されている。トノボード支持部13の前部には、上方から溝状に凹設された軸受部13aが前側程下方へ移行するように形成されている。トノボード支持部13の上側位置には、リヤクォータガラス14が装着されている。この左右1対のトノボード支持部13の上部に、トノボード4の左右端部が載置されている。
【0029】
左右1対のサイドパネル10の車両前後方向途中部かつ荷室フロアパネル9の近傍位置には、車幅方向外側へ凹設されたピン穴15が夫々形成されている。左右1対のサイドパネル10の内側面には、合成樹脂製のトランクサイドトリム(図示略)がサイドパネル10の壁面に沿うように取り付けられている。
【0030】
図2に示すように、1対のリヤピラー11は、後方視にて上方程車室内方に傾斜するよう構成され、側面視にて上方程車体前方に傾斜するよう構成されている。リヤピラー11の内側面には、トランクサイドトリムの後端に連なるように一体的に形成された合成樹脂製のリヤピラートリム(図示略)がリヤピラー11に沿って取り付けられている。このリヤピラートリムとルーフトリム等が後部開口部2の縁部を形成している。
【0031】
次に、トノボード4について説明する。
【0032】
図1〜
図3に示すように、トノボード4は、合成樹脂により形成され、前側ボード20と、後側ボード30と、仕切ボード40等を備えている。このトノボード4は、
図1に示す積載モード、すなわち、荷室3を上側荷室3aと下側荷室3b,3cとの2つの荷室空間に仕切る第1積載モードと、
図14に示す積載モード、すなわち、荷室3を上側荷室3aと前側荷室3bと後側荷室3cとの3つの荷室空間に仕切る第2積載モードとに切換え可能に形成されている。第1積載モードでは、前側ボード20と後側ボード30とが水平状態に配置されると共に、仕切ボード40が倒伏状態に配置され、第2積載モードでは、前側ボード20と後側ボード30とが水平状態に配置されると共に、仕切ボード40が起立状態に配置される。
【0033】
図3に示すように、前側ボード20は平面視にて略矩形状に形成され、その前端部に、
図6、
図7に示すような前端回動軸21を左右に備えている。前端回動軸21は、金属製ブラケット23と一体に形成され、前側ボード20の下部の左右前端部にブラケット23を介して固着されている。各前端回動軸21は、車幅方向外側へ向けて延びるよう形成されている。これら前端回動軸21は、
図4に示すように、トノボード支持部13に形成された軸受部13aに枢支されている。これにより、前端回動軸21は、前側ボード20の姿勢を、トノボード支持部13により支持された水平状態から前端回動軸21回りに上方へ回動した開状態に変更したり、逆に、開状態から車体に対して前端回動軸21回りに下方へ回動した水平状態に変更することができる。
【0034】
前側ボード20を車体から分離するときは、左右1対の前端回動軸21を軸受部13aから後側上方へ引き抜くことにより、前側ボード20を荷室3から取り外すことができる。
【0035】
図3に示すように、後側ボード30は平面視にて略半円状に形成され、左右1対の紐等の連結手段17と、ヒンジ部31とを備えている。連結手段17は、一端が後側ボード30の左右後部に連結され、他端が
図2に示すようにリフトゲートインナ1bの左右上部に連結されている。これにより、リフトゲート1が開放操作されたとき、後側ボード30はリフトゲート1の開放操作に連動して上動し、後側荷室3cの荷室開口を開放する。一方、リフトゲート1が閉じられたとき、後側ボード30はリフトゲート1の閉じる操作に連動して自重で下動する。ヒンジ部31は、前側ボード20の後端部に対して後側ボード30を上下に開閉自在に連結している。ヒンジ部31は、後側ボード30の前端部に車幅方向に沿って略全域に亘って形成されている。
【0036】
図8に示すように、仕切ボード40は、正面視にて略矩形状に形成され、左右1対の下側回動軸41と、後述する仕切ボード40と前側ボード20との連動機構80の操作ロッド42の一端が連結された連結ピン42aとを備えている。この仕切ボード40は、
図1に示すように、後側荷室3cの荷室フロアパネル9上に重ね合わされた倒伏状態と、
図14に示すように、水平状態の前側ボード20と協働して遮蔽空間(前側荷室3b)を形成する起立状態とに切換え可能に構成されている。遮蔽された前側荷室3bは、水平状態の前側ボード20と、起立状態の仕切ボード40と、シートバック8aと、前側荷室3bの荷室フロアパネル9と、左右1対のサイドパネル10,10とにより、閉塞された遮蔽空間を形成し、この遮蔽空間は車両後方からの視認が防止されている。
【0037】
左右1対の下側回動軸41は、起立状態の仕切ボード40の下部の左右の面から車幅方向外側へ向けて延びるよう形成されている。これら下側回動軸41は、
図4に示すように、サイドパネル10に形成されたピン穴15に枢支されている。これにより、仕切ボード40は、倒伏状態と起立状態とに切り換えられるように、下側回動軸41回りに回動可能に支持されている。
【0038】
本実施形態では、倒伏状態の仕切ボード40の上面が、前側荷室3bの荷室フロアパネル9の上面と面一になるように、後側荷室3cに対応する荷室フロアパネル9の部分を前側荷室3bに対応する荷室フロアパネル9の部分よりも下側位置になるように段落ち形成している。
【0039】
図9に示すように、この車両Vには、前記仕切ボード40が起立状態のとき、前記仕切ボード40を車体側部材に固定するロック機構60が備えられている。このロック機構60は、車体側部材であるサイドパネル10に設けられたラッチ19と、仕切ボード40に設けられたストライカ61とから構成されている。ラッチ19は、上側爪部19aと、下側爪部19bと、両爪部19a,19bの先端部を近接方向に付勢する付勢部材19cとを有している。ラッチ19は、両爪部19a,19bの先端部が車体後方へ向くように配置されている。ストライカ61は、仕切ボード40の前面上部の隅に配置され、仕切ボード40が起立状態のとき、車体前方に突出し、ラッチ19の両爪部19a,19b間に突入して、ラッチ19と係合可能に構成されている。このロック機構60は、左右1対に設けられている。
【0040】
これにより、起立状態の仕切ボード40を下側回動軸41回りに後方へ回動させて倒伏状態に姿勢変更するとき、ストライカ61が付勢部材19cの付勢力に抗してラッチ19の内側から両爪部19a,19bの先端部を押し開き、ストライカ61と両爪部19a,19bとの係合が解除される。一方、倒伏状態の仕切ボード40を下側回動軸41回りに前方へ回動させて起立状態に姿勢変更するとき、ストライカ61が付勢部材19cの付勢力に抗してラッチ19の外側から両爪部19a,19bの先端部を押し開き、ストライカ61と両爪部19a,19bとが係合される。
【0041】
図10、
図11に示すように、この車両Vには、仕切ボード40の操作に前側ボード20を連動させるための仕切ボード40と前側ボード20との連動機構(第1の連動機構)80、及び、リフトゲート1の操作に前側ボード20を連動させるためのリフトゲート1と前側ボード20との連動機構(第2の連動機構)90が備えられている。
【0042】
第1の連動機構80は、前述した仕切ボード40に立設された連結ピン42aと、前側ボード20の左右いずれか一方(図例では左)の前端回動軸21に巻き付くように取り付けられたリング状の第1スリップ部材142と、これらの連結ピン42aと第1スリップ部材142とに両端が連結された第1操作ロッド42とを含む。第1スリップ部材142は、前端回動軸21と同様、金属製でもよいし、樹脂製等でもよい。
【0043】
第1の連動機構80の連結ピン42aは、起立状態の仕切ボード40において、下側回動軸41よりも下方にあるため、仕切ボード40を起立状態から倒伏状態に操作(開操作)すると、第1操作ロッド42は第1スリップ部材142を押すことになる。そして、第1スリップ部材142と第1操作ロッド42との連結点が前端回動軸21の上方にあるため、第1スリップ部材142が押されると、前側ボード20が前端回動軸21回りに車両上方に回動(開動作)されることになる。逆に、仕切ボード40を倒伏状態から起立状態に操作(閉操作)すると、第1操作ロッド42は第1スリップ部材142を引くことになる。そして、第1スリップ部材142が引かれると、前側ボード20が前端回動軸21回りに車両下方に回動(閉動作)されることになる。
【0044】
第2の連動機構90は、
図11に示すように、車両Vの後部開口部2の下縁部の左右いずれか一方(本実施形態では左)の隅に配設された突出ピン144と、
図10に示すように、前側ボード20の左右いずれか一方(図例では左)の前端回動軸21に巻き付くように取り付けられたリング状の第2スリップ部材143と、これらの突出ピン144と第2スリップ部材143とに両端が連結された第2操作ロッド43とを含む。第2スリップ部材143は、前端回動軸21と同様、金属製でもよいし、樹脂製等でもよい。
【0045】
第2連動機構90の突出ピン144は、先端が後部開口部2から後方に露出した状態で、コイルスプリング145により先端が後部開口部2から後方により突出する方向に付勢されている。そして、リフトゲート1が後部開口部2を閉じるように操作(閉操作)すると、リフトゲートインナ1bの下縁部が突出ピン144を前方に押し、第2操作ロッド43は第2スリップ部材143を押すことになる。そして、第2スリップ部材143と第2操作ロッド43との連結点が前端回動軸21の下方にあるため、第2スリップ部材143が押されると、前側ボード20が前端回動軸21回りに車両下方に回動(閉動作)されることになる。逆に、リフトゲート1が後部開口部2を開けるように操作(開操作)すると、突出ピン144がコイルスプリング145の付勢力により後方に突出し、第2操作ロッド43は第2スリップ部材143を引くことになる。そして、第2スリップ部材143が引かれると、前側ボード20が前端回動軸21回りに車両上方に回動(開動作)されることになる。
【0046】
以上をまとめると、仕切ボード40の開又は閉操作に連動して、前側ボード20が開又は閉動作をし、リフトゲート1の開又は閉操作に連動して、前側ボード20が開又は閉動作をする。そして、第1、第2のスリップ部材142,143は、前側ボード20の前端回動軸21に対する巻き付け力がそれぞれ調整されており、過大なトルクが作用したときにはスリップするトルクリミッターの機能を有している。したがって、例えば、仕切ボード40を開又は閉操作しても、前側ボード20の開又は閉動作を阻止する方向に力が働いているときは、第1スリップ部材142がスリップして、前側ボード20が開又は閉動作しない場合がある。また、リフトゲート1を開又は閉操作しても、前側ボード20の開又は閉動作を阻止する方向に力が働いているときは、第2スリップ部材143がスリップして、前側ボード20が開又は閉動作しない場合がある。
【0047】
図12(a)〜(c)に示すように、この車両Vには、仕切ボード40と前側ボード20との係合機構100が備えられている。この係合機構100は、前側ボード20に設けられた被嵌合部材としての突出部材20aと、仕切ボード40に設けられた嵌合部材としての二股部材40aとを有する。突出部材20aは、前側ボード20が水平状態にあるとき、前側ボード20の下面の後端部の幅方向の中央部に配置されて下方に突出する。突出部材20aは、例えばゴム等の相対的に弾性に富む素材で作製されている。二股部材40aは、仕切ボード40が起立状態にあるとき、仕切ボード40の前面の上端部の幅方向の中央部に配置されて前方に突出する。二股部材40aは、例えば樹脂等の相対的に剛性が大きい素材で作製されている。
【0048】
そして、仕切ボード40が起立状態にあり、前側ボード20が水平状態にあって、仕切ボード40と前側ボード20とが協働して仕切ボード40の前側に遮蔽空間(前側荷室3b)を形成するとき、仕切ボード40の二股部材40aと前側ボード20の突出部材20aとが嵌合し合う。これにより、仕切ボード40と前側ボード20とが係合し合うことになる。
【0049】
ここで、突出部材20aの横幅は、二股部材40aの二股の幅よりも幾分大きく作製されている。したがって、今若し仮に、二股部材40aと突出部材20aとが嵌合し合って、仕切ボード40と前側ボード20とが係合し合っている状態から、前側ボード20を前端回動軸21回りに車両上方に回動させようとすると、前端回動軸21に次のような大きさのトルクを働かせる必要がある。
【0050】
すなわち、
図12(c)に示すように、前側ボード20の自重をw1、前端回動軸21から前側ボード20の重心までの距離をL1、二股部材40aと突出部材20aとの嵌合を外すのに必要な力をw2、前端回動軸21から二股部材40aと突出部材20aとの嵌合点までの距離をL2とすると、仕切ボード40と前側ボード20とが係合し合っている状態から、前側ボード20を前端回動軸21回りに車両上方に回動させるためには、前端回動軸21に、(L1×w1+L2×w2)を超える大きさのトルクを働かせる必要がある。
【0051】
つまり、今若し仮に、第2のスリップ部材143のトルク設定T2を「T2>(L1×w1+L2×w2)」としておくと、第2のスリップ部材143がスリップすることなく、リフトゲート1の開放操作に連動して、
図12(a)に示すように遮蔽空間であった前側荷室3bが、仕切ボード40が起立状態のまま、上方に開放されることとなる。
【0052】
これに対し、第2のスリップ部材143のトルク設定T2を「(L1×w1)<T2≦(L1×w1+L2×w2)」としたときには、
図12(a)に示すように、仕切ボード40が起立状態にあり、仕切ボード40と前側ボード20とが係合し合っているときは、リフトゲート1を開放操作しても、第2のスリップ部材143がスリップして、前側ボード20を前端回動軸21回りに車両上方に回動させることが阻止される。しかし、
図12(c)に示すように、仕切ボード40が倒伏状態にあり、仕切ボード40と前側ボード20とが係合し合っていないときは、第2のスリップ部材143がスリップすることなく、リフトゲート1の開放操作に連動して、前側ボード20を前端回動軸21回りに車両上方に回動させることができる。
【0053】
本実施形態では、第1のスリップ部材142のトルク設定T1を、倒伏状態にある仕切ボード40を第1操作ロッド42及び連結ピン42aを介して下側回動軸41回りに起立させるのに必要なトルクよりも小さい値としている。また、第2のスリップ部材143のトルク設定T2を、前述のように、「(L1×w1)<T2≦(L1×w1+L2×w2)」としている。
【0054】
以上を主たる前提として、以下、
図1、
図13〜
図16及び
図17を参照しながら、本実施形態の作用を説明する。なお、後側ボード30は、紐等の連結手段17を介して、リフトゲート1の開閉操作に連動して上下動するので、説明は省略する。
【0055】
まず、第1積載モードの場合を説明する。第1積載モードでは、
図1、
図13及び
図17(a)、(b)に示すように、仕切ボード40は倒伏状態(開状態)である。
図1に示すように、リフトゲート1が閉状態のとき、前側ボード20は閉状態となっている。
【0056】
この状態から、リフトゲート1を開状態とすると、
図13に示すように、前側ボード20は車両上方に回動して開状態となる。これは、第2操作ロッド43が第2スリップ部材143を引き、そして、前提として、第2スリップ部材143のトルク設定T2を「(L1×w1)<T2」とした結果である。なお、このとき第1スリップ部材142は連れ回りせずスリップする。これは、仕切ボード40が倒伏状態にあり、第1操作ロッド42は仕切ボード40の連結ピン42aをこれ以上引くことができないためである。
【0057】
そして、再びリフトゲート1を閉状態とすると、
図1に示すように、前側ボード20は車両下方に回動して閉状態となる。これは、第2操作ロッド43が第2スリップ部材143を押した結果である。なお、このとき第1スリップ部材142が連れ回りすれば、第1操作ロッド42が仕切ボード40の連結ピン42aを押すけれども、前提として、第1スリップ部材142のトルク設定T1を、倒伏状態にある仕切ボード40を第1操作ロッド42及び連結ピン42aを介して下側回動軸41回りに起立させるのに必要なトルクよりも小さい値としているから、結果的に、第1スリップ部材142は連れ回りせずスリップする。そのため、仕切ボード40が起立して閉状態となることはない。
【0058】
次に、第2積載モードの場合を説明する。第2積載モードでは、
図14、
図15及び
図17(c)、(f)に示すように、仕切ボード40は起立状態(閉状態)である。
図14に示すように、リフトゲート1が閉状態のとき、前側ボード20は閉状態となっている。
【0059】
この状態から、リフトゲート1を開状態としても、
図15に示すように、前側ボード20は車両上方に回動せず閉状態を維持する。これは、第2操作ロッド43が第2スリップ部材143を引くけれども、前提として、第2スリップ部材143のトルク設定T2を「T2≦(L1×w1+L2×w2)」とした結果である。第2スリップ部材143はスリップする。
【0060】
そして、再びリフトゲート1を閉状態とすると、
図14に示すように、前側ボード20は閉状態を維持したままである。これは、第2操作ロッド43が第2スリップ部材143を押すけれども、前側ボード20はトノボード支持部13に当接してすでに閉状態となっているので、第2スリップ部材143は前側ボード20を車両下方に回動させることができず、スリップするためである。
【0061】
次に、第1積載モードであれ、第2積載モードであれ、リフトゲート1が開状態の場合を、
図16及び
図17(d)、(e)を参照して説明する。
【0062】
リフトゲート1が開状態の場合に、仕切ボード40を起立状態(閉状態)から倒伏状態(開状態)に切り換えると、
図17(d)に示すように、前側ボード20は車両上方に回動して開状態となる。これは、第1操作ロッド42が第1スリップ部材142を押した結果である。なお、このとき第2スリップ部材143が連れ回りし、第2操作ロッド43が突出ピン144を押すが、コイルスプリング145が縮むだけ又は第2操作ロッド43が撓むだけであり、何も変化しない。
【0063】
そして、再び、仕切ボード40を倒伏状態(開状態)から起立状態(閉状態)に切り換えると、
図17(e)に示すように、前側ボード20は車両下方に回動して閉状態となる。これは、第1操作ロッド42が第1スリップ部材142を引いた結果である。なお、このとき第2スリップ部材143が連れ回りし、第2操作ロッド43が突出ピン144を引くが、縮んだコイルスプリング145がまた伸びるだけ又は撓んだ第2操作ロッド43が元に戻るだけであり、何も変化しない。
【0064】
なお、
図17(a)〜(f)は、いま説明した順序での組み合わせに限らず、任意の順序での組み合わせが可能である。例えば、
図17(a)、(e)、(f)の順や、
図17(c)、(d)、(b)の順等が挙げられる。そして、各ステップにおける操作及び連動の状況は、それぞれ、すでに説明した通りのものである。
【0066】
本実施形態においては、
図14、
図15に示すように、仕切ボード40が起立状態のときは、仕切ボード40と前側ボード20との協働により仕切ボード40の前側に遮蔽空間(前側荷室3b)が形成されるから、リフトゲート1が開放操作されたときでも、遮蔽された前側荷室3bに積載した荷物は車両Vの後方からの視認が防止され、荷室3内の外観美が維持される。
【0067】
また、
図17(d)に示すように、リフトゲート1が開いた状態で、仕切ボード40が起立状態から倒伏状態に切り換えられると、前側ボード20が前端回動軸21回りに車両Vの上方に回動されるから、仕切ボード40を倒伏させて前側荷室3bへ車両Vの後方から荷物を出し入れしようとすると、その操作に連動して、遮蔽空間であった前側荷室3bが後方だけでなく上方にも自動的に開放される。そのため、荷室3bの開口面積が大きく拡大して、前側荷室3bに対する荷物の出し入れ性が向上する。また、荷室3b空間を十分に利用することが容易にできて、積載効率が高められる。
【0068】
また、
図17(e)に示すように、リフトゲート1が開いた状態で、仕切ボード40が倒伏状態から起立状態に切り換えられると、前側ボード20が前端回動軸21回りに車両Vの下方に回動されるから、仕切ボード40を起立させて前側荷室3bを閉じようとすると、その操作に連動して、上方に回動していた前側ボード20が自動的に下りてくる。そのため、前側ボード20を下げる動作を行わなくても、仕切ボード40を起立させるだけで、仕切ボード40と前側ボード20との協働による遮蔽空間が自ずと形成され、前側荷室3bに対する荷物の出し入れが終わった後の操作性に優れる。
【0069】
また、
図17(b)に示すように、仕切ボード40が倒伏状態で、リフトゲート1が閉じられたとき、前側ボード20が前端回動軸21回りに車両Vの下方に回動される。したがって、例えば長尺物を前側荷室3bに積載する等して、前側荷室3bを後方に開放したままリフトゲート1を閉じると、このリフトゲート1を閉じる操作に連動して、上方に回動していた前側ボード20が自動的に下りてくる。そのため、前側ボード20を下げる動作を行わなくても、仕切ボード40を倒伏させたまま、前側ボード20及び後側ボード30で荷室3を上下に仕切ることができ、下側荷室3b,3cに積載した荷物が車外から視認されることがない。また、乗員席からの後方視界が前側ボード20で遮られることがなく、乗員席からの後方視界が確保される。
【0070】
また、
図17(a)に示すように、仕切ボード40が倒伏状態で、リフトゲート1が開かれたとき、前側ボード20が前端回動軸21回りに車両Vの上方に回動される。したがって、例えば長尺物を前側荷室3bに積載する等して、前側荷室3bを後方に開放しているときは、リフトゲート1を開けると、このリフトゲート1を開ける操作に連動して、荷室3を上側荷室3aと下側荷室3b,3cとに仕切っていた前側ボード20及び後側ボード30全体が上方に回動する。そのため、荷室3の開口面積が大きく拡大して、下側荷室3b,3cに対する荷物の出し入れ性が向上する。
【0071】
また、
図17(c)に示すように、仕切ボード40が起立状態で、リフトゲート1が開かれたとき、前側ボード20の前端回動軸21回りの車両Vの上方への回動が規制される。したがって、仕切ボード40と前側ボード20との協働により前側荷室3bを遮蔽空間としているときは、リフトゲート1を開ける操作を行っても、後側ボード30のみが上方に回動するだけで、前側ボード20は上方に回動せず、その結果、前側荷室3bは遮蔽空間のまま維持される。そのため、リフトゲート1が開放操作されたときでも、遮蔽された前側荷室3bに積載した荷物は車両Vの後方からの視認が防止され、荷室内の外観美が維持される。
【0072】
また、仕切ボード40が起立状態のとき、仕切ボード40を車体側部材10に固定するロック機構60が備えられている。したがって、仕切ボード40を確実に起立状態に保っておくことができる。そのため、起立させていた仕切ボード40が不測に倒伏し、これに連動して前側ボード20が上方に回動され、遮蔽していた前側荷室3bが大きく開放されて、前側荷室3bに積載していた荷物が車両Vの後方から視認されてしまう、というような不具合が回避される。
【0073】
前記実施形態の変形例を以下に説明する。
【0074】
図18(a)〜(c)に示す係合機構110は、
図12(a)〜(c)に示す係合機構100と比べて、被嵌合部材としての突出部材120aが、前側ボード20の下面のより一層後端部側にある。また、嵌合部材として、仕切ボード40の上縁部の幅方向の中央部に切り欠き140aが形成されている。仕切ボード40が起立状態にあり、前側ボード20が水平状態にあって、仕切ボード40と前側ボード20とが協働して仕切ボード40の前側に遮蔽空間(前側荷室3b)を形成するとき、仕切ボード40の切り欠き140aと前側ボード20の突出部材120aとが嵌合し合う。これにより、仕切ボード40と前側ボード20とが係合し合うことになる。
【0075】
ここで、切り欠き140aの深さは、突出部材120aの厚みよりも幾分大きく作製されている。したがって、この係合機構110によれば、起立状態の仕切ボード40を倒伏状態に切り換えるとき、切り欠き140aの中で突出部材120aの下に生成している隙間に指を掛けて仕切ボード40を後方へ回動させることが容易にできる、という利点がある。
【0076】
図12及び
図18に示す係合機構100,110において、嵌合部材及び被嵌合部材の形状を下方程細くなる楔形としてもよい。また、
図12に示す係合機構100において、嵌合部材及び被嵌合部材の形状を、
図18に示す係合機構110のように、後方程細くなる楔形としてもよい。
【0077】
前記実施形態においては、荷室空間を前側ボード20と後側ボード30との2つのボードで上下に仕切る例を説明したが、荷室空間を3つ以上のボードで上下に仕切るように構成してもよい。
【0078】
前記実施形態においては、仕切ボード40を起立状態から倒伏状態に姿勢変更するとき、仕切ボード40を下側回動軸41回りに後方へ回動させる例を説明したが、仕切ボード40を起立状態から倒伏状態に姿勢変更するとき、仕切ボード40を下側回動軸41回りに前方へ回動し、仕切ボード40を倒伏状態から起立状態に姿勢変更するとき、仕切ボード40を下側回動軸41回りに後方へ回動してもよく、また、仕切ボード40を下側回動軸41回りに前後回動自在に形成することも可能である。
【0079】
前記実施形態においては、1枚の仕切ボード40の例を説明したが、車幅方向に左右2分割し、それぞれの仕切ボードを独立して下側回動軸回りに回動自在に構成することで、片側の仕切ボードのみを倒伏状態にすることができる。また、仕切ボードを車幅方向に3つ以上の複数分割にすることもできる。これにより、遮蔽空間に収容された荷物等が小さいとき、一部の仕切ボードのみを倒伏状態にすることで、荷物等にアクセスすることができる。
【0080】
前記実施形態においては、前側ボード20の前端回動軸21を荷室3のサイドパネル10(側壁)の中段部に設けた軸受部13aに枢支したが、これに限らず、例えば、リアシート8のシートバック8aの背面等に枢支してもよい。
【0081】
その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施形態に種々の変更を付加した形態で実施可能であり、本発明はそのような変更形態も包含するものである。