(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
A.実施形態の画像処理装置
【0030】
図1Aは、本発明を適用した実施形態による画像処理装置1を示す外観図である。
【0031】
画像処理装置1の正面には、本体2に保持された液晶表示パネル3によって構成される表示部が設けられている。この液晶表示パネル3には、タッチパネル5が一体的に構成されており、指でタッチすることにより操作可能となっている。本体2の前面上部右側には、撮像素子8が設けられ、側面には、メモリカードスロット6が設けられている。更に、本体上部にGPS(Global Positioning System)アンテナ7、全面上部左側にセンサ40が設けられている。
【0032】
図1Bは、液晶表示パネル3の表示例を示す。この例はサムネイルと3枚の画調変換画像との計4枚の画像を液晶表示パネル3において行方向に表示している。すなわち、液晶表示パネル3において左端にサムネイルT1〜T4が列方向に表示されるとともに、例えばサムネイルT1に対応してその画調変換画像である「油絵調Ta1」、「水彩画調Tb1」、「パステルTc画調1」が行方向に表示される。また、他のサムネイルT2、T3、T4も同様であって、各々対応してその画調変換画像である「油絵調Ta2、Ta3、Ta4」、「水彩画調Tb2、Tb3、Tb4」、「パステル画調Tc2、Tc3、Tc4」が行方向に表示される。
【0033】
また、このときCPU11は、液晶表示パネル3に下ページ送りボタン301、右ページ送りボタン302、上ページ送りボタン303及び左ページ送りボタン304を表示させる。
【0034】
なお、本実施の形態においては、平面座標におけるX方向を行方向と称し、Y方向を列方向と称する。
【0035】
この状態で、指によるタッチスライド操作、もしくは下ページ送りボタン301により下方向へスクロールすることも(矢印Y)、右ページ送りボタン302により右方向へスクロールすることも(矢印X)できる。
【0036】
図2は、本実施形態による画像処理装置1の電気的構成を示したブロック図である。画像処理装置1は、CPU(Central Processing Unit)11と、CPU11に接続されたROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access memory)13と、内部メモリ14とを備え、ROM12には、CPU11に後述するフローチャートに示す動作を行わせるためのプログラムが記憶されている。また、CPU11は、撮像素子8で撮像した顔を認識処理するための顔認識エンジン100と、写真画像を絵画調の画像に変換する画調変換エンジン200、並びに環境情報を収集分析する環境情報エンジン400とを含んでいる。
【0037】
顔認識エンジン100は、写真の中に複数の顔が写っている場合、それぞれの顔を認識する能力を備えている。
【0038】
画調変換エンジン200は、例えば、特開平8−44867号公報、特開2004−213598号公報等に開示されているような写真絵画変換処理を行う。画調変換エンジン200による写真絵画変換処理は、メモリカード60に記憶されている表示対象の写真画像あるいは配信コンテンツサイト530の写真画像を、絵画が有する特徴を備えた絵画調画像、つまり特定の効果を与えた絵画調画像に変換し、変換後の絵画調画像を液晶表示パネル3に表示する処理である。
【0039】
また、絵画調画像への変換に際して目標とする絵画の種類、つまり変換画調画像にする特徴(画調、画風)が選択可能である。本実施形態において、選択可能な画調は、油絵(Oil painting)、重厚な油彩画(Thick oil painting)、ゴシック油彩画(Gothic oil painting)、野獣派油彩画(Fauvist oil paining)、水彩画(Water color painting)、ガッシュ画(Gouache painting)、パステル画(Pastel painting)、色鉛筆画(Color pencil sketch)、点描画(Pointillism)、シルクスクリーン(Silkscreen)、イラスト画(Drawing)、エアブラシ画(Air brush)とする。
【0040】
しかし、これに限ることなく、ゴッホ調、モネ調、ピカソ調等、画家の特徴を加味した変換の選択を可能としても良い。また、別の画調のアルゴリズムを後述するメモリカード60で提供することもできる。画調の描画タッチ(筆の太さ等)も選択可能である。
【0041】
環境情報エンジン400は、センサ40で得られる人の近接情報(人感情報)、温度、湿度、気圧、風速等を得るとともに、後述するGPS制御部20からの緯度、経度、高度等の位置情報、年月日、時刻、季節等の時間情報、撮像素子8から得られる画像情報、インターネット500を介して他のサイトから得られる天気予報情報等を収集して環境情報を得るためものである。
【0042】
これら顔認識エンジン100、絵画変換エンジン200、環境情報エンジン400はCPU11と協働するASIC(Application Specific Integrated Circuit:特定用途向け集積回路)、若しくはDSP(Digital Signal Processor)、あるいはリコンフィギュラブルLSI(C言語等のプログラムによって再構成可能なLSI)によって構成される。
【0043】
RAM13は、CPU11が必要に応じて種々のデータを一時的に記憶する作業用のメモリである。内部メモリ14は、ハードディスク、またはフラッシュメモリによる大容量不揮発性メモリであり、詳細は後述するが、フォルダが形成されて多数の画像を保存可能となっている。また、電話帳33、反応ログメモリ300も含む。
【0044】
表示制御部16は、CPU11から供給される表示用の画像データに基づいて液晶表示パネル3を駆動することにより、画像や、各種メニューを液晶表示パネル3に表示させる。キー入力部制御部17は、CPU11の制御に基づいてタッチパネル5の操作信号を入力するものである。
【0045】
タッチパネル5は、静電容量方式、光学方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式、超音波方式、電磁誘導方式等様々存在する中から、適宜選択することができる。指紋認証や、静脈認証の機能を組み込むことも可能である。
【0046】
メモリカードインターフェース18は、メモリカードスロット6に着脱自在に装着された各種のメモリカード60と、CPU11との間におけるデータの入出力を制御する入出力インターフェースとである。
【0047】
撮像制御部19は、撮像素子8を駆動して被写体の画像を取り込む制御を行う。ベイヤーデータで取り込まれた画像データは、YUV、及びRGBデータに変換後、JPEG(Joint Photographic Experts Group)データに圧縮されて内部メモリ14またはメモリカード60に記録される。
【0048】
GPS制御部20は、GPSアンテナ7で受信した情報を元に位置情報を取得する。これにより、画像処理装置1の現在位置を知ることができる。
【0049】
電源制御部70は、電源プラグ31を介してAC電源を取り入れ、直流に変換して各部に主電源71若しくは待機電源72の電力を供給する。
【0050】
センサ40は、環境情報を得るためのセンサで、人感センサ、ラインセンサ、温度センサ、湿度センサ、気圧センサ、風速センサ、照度センサ等を含み、CPU11、顔認識エンジン100、環境情報エンジン400、及び撮像素子8と協働することにより各種環境情報を得ることができる。
【0051】
例えば近くに人がいるかどうかを検知し、近くに人がいない状態が所定時間以上続くと電源制御部70をCPU11により制御し、自動的に主電源71を切って待機電源72だけ供給しておき、節電を図り(オートパワーオフ)、再度、センサ40が人の接近を検知すると、主電源71をオンする。
【0052】
また、閲覧者の角度や、距離を測定することができる。更に、閲覧者の顔を認識し、誰が閲覧しているかによって電源の制御が可能であるとともに、誰がどの角度で、近くから見ているか遠くから見ているかも検出することができる。
【0053】
通信制御部30は、電話回線31若しくは無線LAN32を経由してインターネット500に接続し、メールの送受信や、コンテンツの送受信を含む通信制御を行う。アドレス帳33は、メール送受信に用いられ、実際は、内部メモリ14内に設けられる。
【0054】
反応ログメモリ300は、内部メモリ14内に設けられ、上述した撮像素子8で撮像し、顔認識エンジン100で認識した結果や、人感センサ19の反応結果、タッチパネル5のタッチ結果等により、閲覧者の反応ログ(履歴)を記憶する。
【0055】
次に、
図3は、本実施形態によるネットワーク系の構成を示す概念図である。510はパーソナルコンピュータであり、無線LAN32等で通信制御部30を介して画像処理装置1と接続でき、画像処理装置1では設定できない複雑な設定等をすることができる。
【0056】
520は、インターネット500を介して接続されるネットワークサービスサイトであり、少なくとも認証サーバー521、メールサーバー522、課金サーバー523、コンテンツサーバー524、絵画変換サーバー525、環境情報サーバー526を含む。40は
図2におけるセンサ40と同様のセンサである。このネットワークサービスサイト520は画像処理装置1のネットワークプロバイダの役割もしている。
【0057】
認証サーバー521は、アクセス者を認証するためのものであり、メールサーバー522はメールの送受信を管理するためのものであり、課金サーバー523はコンテンツサーバー524に保存されている画像、音楽、プログラムその他のコンテンツを有料で提供する際の課金を管理するためのものである。
【0058】
絵画変換サーバー525は前記絵画変換エンジン200をサーバー側にも持たせたものであり、環境情報サーバー526は環境情報エンジン400をサーバー側にも持たせたものである。
【0059】
更に、配信コンテンツサイト530にも環境情報エンジン400を持たせる。これにより、遠方の配信コンテンツ供給元の環境情報を画像処理装置1で知ることができる。環境情報エンジン400はセンサ40とセットで設けられるものである。
【0060】
530は、画像処理装置1に表示させるための各種コンテンツを配信するための配信コンテンツサイトで、多数のコンテンツや、画像等を有しており、インターネット500を介して画像処理装置1若しくはネットワークサービスサイト520へデータを配信することができる。
【0061】
配信コンテンツサイト530の例としては、ライブカメラ映像を設置しライブ映像を配信するライブ映像コンテンツ配信サイトがある。山や空、ビル群等を常時撮影していて、動画若しくは静止画でネットワークサービスサイト520へ配信する。
【0062】
550は、ネットワークを介して受信した画像データを画調変換するためのプリントサイトである。認証サーバー521、課金サーバー523、絵画変換サーバー525はネットワークサービスサイト520と同様である。ストレージサーバー551に受信した画像データを一時保存し、絵画変換サーバー525の絵画変換エンジンにて変換した変換画像も一時記憶する。
【0063】
そして、プリントサイト550内のプリンタ、若しくはプリント専門業者への発注により変換画像を紙、キャンバス地その他の素材にプリントする。
【0064】
画像表示サーバー552は、このプリントサイト550内で画像変換処理を行う場合のユーザに対するインターフェース処理を行うためのものである。すなわち、ユーザが自分の写真をアップする方法、絵画調の種類を選択する方法、プリントサイズの選択方法、プリント素材の選択方法等をガイドするための表示を制御する。
【0065】
なお、このようなサーバー構成は一例であって、処理ごとに別々のサーバーを必要とするとは限らない。
【0066】
図4は、本実施形態による画像処理装置1のメモリカード60に記憶されている画像ファイルの構造を示す概念図である。各画像ファイルは、EXIF(Exchangeable Image File Format)等のデータを有するヘッダG1と、撮影された画像であり本画像である画像データG2と、その画像データG2の縮小画像であるサムネイルG3の画像データを含む。なお、表示画面の大きさにより、画面に表示すべき縮小画像の大きさが異なるため、サムネイルとは別に表示用のプレビュー画像を作成して記憶しておく場合もある。本実施形態では、プレビュー画像も含めてサムネイルと表現している。
【0067】
図1Bではサムネイルを1画面に16個表示しているが、液晶表示パネル3の画素数と同じ画素数のサムネイル(プレビュー画像)を用意してある。本画像G2の画素数は撮影したデジタルカメラ等に依存するが、XGA(1024×768)、SXGA(1280×1024)、UXGA(1600×1200)、QXGA(2048×1536)・・・等があり、1000万画素以上のデジタルカメラでは4000×3000画素以上になる。液晶表示パネル3は、例えば800×600画素であるとすると800×600画素のプレビュー画像(サムネイル)が用意されている。
図1Bのサムネイルは1個あたり160×120画素程度であり、予めG3に用意しておいてもよいし、表示時に縮小してもよい。
【0068】
つまり、画像ファイルは、一般的なデジタルカメラのファイルフォーマットに準拠し、デジタルカメラで撮像したSDカード(メモリカード60)をメモリカードスロット6に差し込むだけで使用できるようになっている。画像ファイルのフォーマットとしては、JPEG、GIF(Graphics Interchange Format)、AVI(Audio Video Interleave)、PNG(Portable Network Graphics)等種々のフォーマットに適宜対応可能である。
【0069】
以下は、本実施形態に特有のデータである。まず、G4は、画像の保存操作を行った人物を示す個人識別コードであり、人物の特定は、顔認識により識別する。例えば、お父さんであれば“1001”、お母さんであれば“1002”のように、個人別に識別コードが割り振られる。
【0070】
G5は、画像の用途を示し、仕事用、プライベート用等に分類した分類コードである。例えば、仕事用であれば“01”、プライベート用であれば“02”、旅行用であれば“03”の分類コードが記録される。この分類は、自分の画像について自由に分類分けを行うことができる。
【0071】
G6は、その画像をシークレット設定するかどうかを示すシークレットフラグであり、シークレット設定にする場合には“1”、そうでない場合には“0”とする。
【0072】
G7は、表示している画像を閲覧している人物を示す閲覧者コードである。閲覧者の特定は、画像を表示している際に撮像素子8で撮像した人物を顔認識し、既に登録されている人物であれば、該当人物の識別コードを閲覧者コードとして記録し、登録されていない新規な人物であれば、新たに閲覧者コードを発行して記録していく。
【0073】
G8は、閲覧者別の閲覧回数を記憶する。G7とG8は、便宜上、別々に示しているが、閲覧者コードと閲覧回数とをセットで記憶していくものである。すなわち、この画像をAさんが2回見ていれば、Aさんの閲覧者コード“1101”×2、Bさんが3回見ていれば、Bさんの閲覧者コード“1052”×3、ということになる。
【0074】
図5は、本実施形態による画像処理装置1の内部メモリ14内のフォルダ構成を示す概念図である。本実施形態では、内部メモリ14に画像認識により識別された個人毎のフォルダが作成される。
図4には、1つの画像ファイルの構成を示したが、基本的には、この画像ファイルの個人識別コードG7毎にフォルダを形成する。例えばお父さんの識別コード“1001”に対応するフォルダF1、お母さんの識別コード“1002”に対応するフォルダF2、…のようになる。また、個人のフォルダ内に、画像ファイルの分類コードG5に応じて、あるいはシークレットフラグを付けたものについてサブフォルダSFを形成する。例えば、仕事用サブフォルダSF1、プライベート用サブフォルダSF2、シークレットフラグを立てたサブフォルダSF3、メールで受信した画像用のサブフォルダSF4が形成される。なお、これらのフォルダは、論理フォルダであって物理的にメモリエリアが区分けされているわけではない。
【0075】
図6は、本実施形態による画像処理装置1の内部メモリ14内に構成されるアドレス帳33の構成を示す概念図である。331は、プロファイルと呼ばれる保有者のメールアドレス情報を記憶するエリアであり、332は、送受信する相手先のメールアドレス情報を記憶するエリアである。M2は、メールアドレスそのものが記録されるエリアであり、M1は、該当メールアドレスの保有者の名前が記録されるエリアである。名前は、自由に付けることができる。M3は、該当メールアドレスの個人の顔画像を登録するエリアである。M4は、上述した個人識別コードが記録されるエリアである。M5は、その他の各種情報、例えば、住所、着信拒否、…が必要に応じて適宜記録されるエリアである。
【0076】
以下、本実施形態の画像処理装置1及びネットワークシステムの具体的な動作についてフローチャートを参照しながら説明する。なお、説明を分かりやすくするために、フローチャートは、操作者の操作手順に沿った表現となっているが、これに伴って回路やデータの動きについて説明をしていく。
【0077】
図7は、本実施形態による画像処理装置1の初期設定の際に、ユーザの顔とユーザのメールアドレスとを対応づけて登録するための手順を示すフローチャートである。まず、ユーザのメールアドレスを設定する(ステップS10)。このユーザのメールアドレスの設定方法について説明する。初回起動時に画像処理装置1と認証サーバー521とをネット接続し、認証を受けたらメールサーバー522から画像処理装置1に対してユニークなメールアドレスが発行され、付与される。パーソナルコンピュータ510からメールサーバー522にアクセスして、上記ユニークなメールアドレスを好きなメールアドレスに変更する。このメールアドレスを家族や友人に知らせれば、画像メールの送受信が可能となる。これは、基本的には、パーソナルコンピュータや携帯端末等のアドレス初期設定と同様である。
【0078】
次に、画像処理装置1のユーザ(保有者を含む使用者:複数可)が自分の顔を登録する。撮像素子8は、電源オン中、ほぼ常時撮像をしているが、ユーザが、自分のメールアドレスが液晶表示パネル3に表示されている状態で(ステップS12)、液晶表示パネル3に表示される顔登録ボタンをタッチパネル5でタッチすると(ステップS14)、CPU11は、顔認識エンジン100によりユーザの顔を認識し、上記ユーザのメールアドレスとユーザの顔とを対応付けてアドレス帳33に登録する(ステップS16)。
【0079】
図8は、本実施形態による画像処理装置1において、SDカード等のメモリカード60がメモリカードスロット6に差し込まれた際に、メモリカード60に記憶されている画像を内部メモリ14に保存する際の手順を示すフローチャートである。まず、メモリカード60がメモリカードスロット6に挿入されたか否かを判断し(ステップS20)、メモリカード60がメモリカードスロット6に挿入されると、CPU11は、そのとき撮像素子8により撮影されているユーザの顔に対して、顔認識エンジン100を用いて顔認識を行う(ステップS22)。
【0080】
次に、顔認識した顔に対して、個人識別コードG7が登録されているか否かを判断する(ステップS24)。すなわち、
図5に示したように、個人識別コードG4に対応してフォルダが構成されているので、認識した人のフォルダが存在しているか否かを判断することになる。例えば、存在していない新しいユーザであれば、新たに識別コードを発行して顔を登録するとともに、フォルダを作成する(ステップS26)。一方、操作しているユーザが識別コード“1001”のお父さんであれば、フォルダF1を選択する(ステップS28)。登録されていないユーザの画像保存はできないようにしてもよい。
【0081】
次に、液晶表示パネル3に表示されている保存ボタンが押されたか否かを判断し(ステップS30)、保存ボタンがタッチキー5を介して押されると、メモリカード60に記録されている画像を、該当するフォルダにコピーする(ステップS32)。すなわち、ユーザ(操作者)は、特に意識することなく、自分のフォルダに画像を保存することができる。その後、適宜、メニューに従ってフォルダ内での分類によるサブフォルダ作成や、シークレットフラグの設定を行うことができる。
【0082】
図9は、本実施形態による画像処理装置1でメールを受信したときの手順を示すフローチャートである。画像処理装置1に自己のメールアドレスが設定されていなければ、そもそもメールを受信できないが、設定されている場合には、例えば、お父さんのメールアドレス(father@***.**.jp)で受信したとすると(ステップS40)、受信したメールアドレスに対応するフォルダが存在しているかを判断する(ステップS42)。そして、対応するフォルダが存在しないと判断された場合には、受信したメールを共用フォルダF6に保存する(ステップS44)。一方、対応するフォルダ、例えば、お父さんのメールアドレスに対応するフォルダF1が存在していると判断された場合には、対応するフォルダF1にメールが保存されるとともに、メールに画像が添付されている場合には、その画像を画像メール用サブフォルダSF4に保存する(ステップS46)。
【0083】
図10は、本実施形態による画像処理装置1の再生動作について説明するフローチャートである。再生には、内部メモリ14に記憶された画像を再生する場合、挿入されたメモリカード60に記憶された画像を再生する場合、1枚だけ再生する場合、スライドショー再生する場合等がある。
【0084】
ユーザ(操作者:登録されているユーザと登録されていないユーザとを含む)が画像を再生しようとして画像処理装置1の前に来ると、撮像素子8が撮像しているので、CPU11と顔認識エンジン100とが協働して操作者の顔を認識し(ステップS50)、再生操作があったか否かを判断し(ステップS52)、再生操作があると、認識した顔のユーザが登録されているか否かを判断する(ステップS54)。そして、顔が登録されていれば、画像処理装置1のユーザであると推定できるので、対応するフォルダ、例えば、認識されたのがお父さんであれば、お父さんフォルダF1に保存されている画像と共用フォルダF6に保存されている画像とを再生可能にする(ステップS56)。他の人のフォルダ、例えばお母さんフォルダF2、妹フォルダF4等は勝手に再生できない。一方、顔が登録されていなければ、共用フォルダF6に保存されている画像のみを再生可能にする(ステップS58)。そして、ステップS60へ進み、所定の再生操作を行う。
【0085】
ただし、顔認識エンジン100は、画像に写っている複数のユーザの顔を認識可能なので、お父さんと一緒にお母さんも写っていれば、お母さんフォルダF2の内容も再生可能となる。
【0086】
なお、複数のユーザの顔が認識され、登録されているユーザと登録されていないユーザとが混在している場合の制御については後述する。
【0087】
図11は、本実施形態による画像処理装置1の再生動作の中のスライドショー再生の手順を示すフローチャートである。
図10のステップS52に相当する再生操作の有無の判断を行ったとき(ステップS70)、それがスライドショー再生か否かを判断する(ステップS72)。そして、スライドショー再生でなければ他の処理へ進む。
【0088】
一方、スライドショー再生であれば、まず、1枚目の画像を読み出す(ステップS74)。スライドショー再生としては、特定フォルダ内再生、古い順再生、または新しい順再生、ランダム再生等がある。次に、現在見ている閲覧者(登録されているユーザと登録されていないユーザとを含む)の顔認識を行う(ステップS76)。そして、顔認識された顔が前に閲覧した閲覧者の顔か否かを判断する(ステップS78)。
図4に示すように、画像毎に閲覧者コードG7が用意されており、一度閲覧すると閲覧者コードG7と閲覧回数G8とが組になって登録されている。
【0089】
そこで、顔認識された顔が前に閲覧した閲覧者の顔でないと判断された場合、再生対象の画像は、該顔認識された閲覧者が見たことがない画像であるので、その画像の表示を行い(ステップS80)、閲覧者コードを発行し、顔画像の登録と閲覧回数の加算を行う(ステップS82)。一方、顔認識された顔が前に閲覧した閲覧者の顔であると判断された場合、再生対象の画像を、顔認識された閲覧者が前に見たことがあった場合であるので、ステップS80、S82をスキップして、ステップS84へ進む。
【0090】
次に、インタラプトが無いか否かを判断する(ステップS84)。すなわち、画像を表示中に、現在見ている閲覧者が変わった場合、あるいは新たな閲覧者が加わった場合の処理である。本実施形態では、表示する画像を選択する前に顔認識を行っているが、スライドショーは、数秒間同じ画像を表示し続けているので、当然、その間に閲覧者がいなくなったり、増えたり、変更したりすることが考えられる。
【0091】
ここでは、表示中の画像が特定の人、あるいは所有者以外には見られては相応しくない場合の対策を想定する。例えば、家族以外の人の顔を検出した場合、すなわち、インタラプトがあった場合には、表示を停止させるか、別の画像を読み出して差し替える(ステップS86)。差し替え用の特定の画像を用意しておいても良い。このインタラプト処理は、便宜上、フローチャートのこの位置に表現したが、インタラプト信号によりいつでも受け付けるようにすることもできる。
【0092】
また、シークレットフラグを立てたサブフォルダSF3から読み出された画像を表示中に、その保有者以外の新たな閲覧者が加わった場合も、ステップS86へ進み、表示を停止させるか、別の画像を読み出して差し替える。
【0093】
そして、終了指示があったか否かを判断し(ステップS88)、終了指示がなければ、ステップS74に戻って次の画像を読み出し、上述した処理を繰り返す。一方、終了指示があれば、当該処理を終了する。
【0094】
すなわち、本実施形態においては、スライドショーを表示する際、長時間になると同じ画像の繰り返しとなってくるので、見飽きてくる可能性があり、閲覧者を顔認識することによって、該閲覧者がまだ見ていない画像を表示するようにしている。
【0095】
なお、
図11に示すフローチャートには、詳細まで記載していないが、閲覧者が複数の場合には、誰も見ていない画像>見たことがない人が混じっている>全員が見たことがある、の順で優先順位付けを行う。つまり、誰も見ていない画像を第1優先、見たことがない人が混じっている画像を第2優先、全員が見たことがある画像を第3優先として類別する。
【0096】
そして、まず、第1優先に属する画像をスライドショー表示し、第1優先に属する画像を全て表示し終えたならば、第2優先に属する画像をスライドショー表示する。第2優先に属する画像を全て表示し終えたならば、第3優先に属する画像をスライドショー表示し、第3優先に属する画像を全て表示し終えたならば、第1優先に属する画像からのスライドショー表示を再度実行する。
【0097】
無論、上記処理は、ある瞬間における閲覧者の数、または構成員が変化しない状態での動作であり、閲覧者の数、または構成員が変化する都度、新たに上記第1、第2、第3優先の類別は変化することとなる。
【0098】
更に、シークレットフラグG6がついている画像は、最初から表示対象としない。顔認識によりその画像の保有者本人であると認識されたときのみ表示しても良く、その際はステップS84により他人の顔が検出された瞬間、ステップS86で表示停止とする。
【0099】
なお、
図10及び
図11に示したフローチャートにより表示される画像は、画調変換されていない画像に関するものであり、画調変換された画像に関しては、何らの制限もなくスライド表示可能である。この場合、例えば、画調変換した画像をスライドショーモードが設定されたことを条件として、特定のフォルダ内の画像を画調変換して表示、古い順または新しい順で画像を画調変換して表示、ランダムに画像を画調変換して表示のいずれであってもよい。
B.本実施形態の画像処理システム
【0100】
次に、本発明の実施形態の画像配信システムについて説明する。
【0101】
本実施形態は、画像配信システムの実施の形態について説明するものである。
図12は、本実施形態による画像配信システムに係る、ネットワークによるコンテンツ配信サービスの一例を示すブロック図である。1は、
図2における画像処理装置、520は、
図3におけるネットワークサービスサイト、530は、同じく配信コンテンツサイトに対応する。
【0102】
配信コンテンツサイト530からは、コンテンツが配信されるが、
図12に示すように、複数枚の静止画データと、テロップ用文字データと、音声データとから構成される。これらのコンテンツは、基本的に配信コンテンツサイト530からコンテンツサーバー524の中に置かれる。それを画像処理装置1の液晶表示パネル3に表示することになる。静止画のみを表示したり、その上にテロップ文字を流したり、音声や、音楽を流すことができる。
【0103】
図13は、ログ情報の解析について説明するための概念図である。CPU11は、撮像素子8で撮像されたユーザ(閲覧者)の画像を解析し、液晶表示パネル3に表示されている画像を閲覧している閲覧者の閲覧角度情報、距離情報を算出する。
図4で説明したように、閲覧者の閲覧回数は、顔認識により、画像毎、あるいはコンテンツ毎にカウント可能である。ここで興味指数という概念を導入する。
【0104】
図13において、CPU11は、撮像素子8による撮像結果から、閲覧者と画像処理装置1との角度範囲θ1、θ2、θ3を判断するとともに、画像処理装置1に対する閲覧者との距離L1、L2、L3を判断する。そして、角度と距離でそのコンテンツの注目度を解析し、興味指数としてログ情報に反映する。閲覧時間や、閲覧回数に加えて、閲覧者の顔、液晶表示パネル3に対する距離、角度、動きを認識すれば、様々な興味指数の取得が可能である。
【0105】
液晶表示パネル3に対する動きとしては、例えば、顔認識により、コンテンツに注目しているときの閲覧者の液晶表示パネル3に対する閲覧角度の角度範囲θ1から角度範囲θ3への変化や、閲覧者の液晶表示パネル3に対する閲覧距離の距離L3から距離L2への変化を、アルゴリズム化してコンテンツへの興味指数としてログ情報に反映する。
【0106】
また、事前に家族の顔認識をしておき、何のコンテンツを誰がどのぐらい見ていたかの情報をログ情報に反映してもよい。あるいは、家族の表情を認識しておき、そのコンテンツを見たときの反応(笑う、関心する、驚く)等の情報も反映してもよい。更に、1日、1週間、…等、画像処理装置1の設置場所での家族の滞在状況もログ情報に反映してもよい。また、認識情報だけでなく、お気に入りに登録したか、全画面表示にしたか等の操作も興味指数として反映してもよい。
【0107】
図14は、本実施形態による画像処理装置1でのログ記録の概略動作を示すフローチャートである。画像処理装置1が無線LAN等でネットワークに接続されている前提で、CPU11は、コンテンツ表示モードにする(ステップS90)。コンテンツ表示モードとは、配信コンテンツサイト530から配信されるコンテンツを受信して表示するモードであり、例えば、天気予報チャンネル、ファッションチャンネル、着こなし提案チャンネル、株価チャンネル、ライブカメラチャンネル、…等がある。コンテンツ情報は、
図12で説明したように、一旦、ネットワークサービスサイト520のコンテンツサーバー524に置かれ、そこから画像処理装置1に通信制御部30を介してダウンロードされる。
【0108】
そこで、CPU11は、ユーザに希望のチャンネルを選択させる(ステップS92)。ユーザがチャンネルを選択すると、選択されたチャンネルの所定ページを表示する(ステップS94)。撮像素子8は、基本的に常時撮影を行っており、顔認識エンジン100により操作者(閲覧者)の顔を認識する(ステップS96)。その後、CPU11は、閲覧者までの距離、閲覧者の閲覧方向を示す、垂直方向(画面から見て正面)からの角度を演算により求める(ステップS98、ステップS100)。更に、認識された顔が移動した場合、移動した距離や、角度を検出する(ステップS102)。
【0109】
図13で説明したように、閲覧者の閲覧方向が、角度範囲θ1から角度範囲θ3へ変化したら、斜めから正面へ移動したということで興味指数が高いとみなす。また、画像処理装置1と閲覧者との距離が、距離L3から距離L1へ変化したら、画面に近づいたということで、やはり興味指数が高いとみなす。
【0110】
CPU11は、これらの情報を総合して興味指数を演算する(ステップS104)。興味指数の演算方法は、いろいろ考えられるが、例えば、個人識別コード“1001”の「お父さん」のそのコンテンツに対する興味指数は、「見た回数」、「見た時間」、「見た距離」、「見た角度」、「見ている際の移動状況」、「お気に入り登録操作」、「全画面表示操作」に依存する。これをログ情報として反応ログメモリ300に記録する(ステップS106)。
【0111】
この状態において、何らかの操作が行われたか否かを判断し(ステップS108)、例えば、別のチャンネル選択操作が行われた場合には、ステップS92へ戻り(A)、同じチャンネルの別の画面を指定する操作が行われた場合には、ステップS94へ戻る(B)。それ以外の操作が行われた場合(C)には、その操作に従って必要な処理フロー(ステップS110)へ進む。
【0112】
このログ情報は、ネットワークサービスサイト520にとっては、どんなコンテンツの購入を行うか、どのような表示をさせるかの重要な情報となり、配信コンテンツサイト530にとっては、コンテンツ作成上、また課金金額を決定するための重要な情報となる。更に、閲覧者の顔を認識してその人の興味のあるコンテンツを自動的に表示することも可能である。
【0113】
図15は、本実施形態において、配信コンテンツサイト530から配信され、ネットワークサービスサイト520のコンテンツサーバー524に一時的に記憶されるコンテンツのファイル構成の一例を示す概念図である。C1は、ヘッダで、配信会社情報、データの種類、データのサイズ等、コンテンツファイル自身の特徴を示すデータが書き込まれる。C2は、アプリケーションであり、このコンテンツがプログラムで動く場合のプログラムが書き込まれる。例えば、アドビフラッシュ(アドビ社の商標)、JAVA(登録商標)(サンマイクロシステムズ社の商標)等である。C3は、コンテンツの主体である実際に表示されるデータ部分である。C4は、音声データ、C5は、
図12に示したようなテロップを含む文字データ、C6は、上記アプリケーションC2が使うパーツデータ、C7は、配信先、配信時間等を含む配信情報、C8は、有料コンテンツの場合の課金情報、C9は、広告を含む場合の広告情報である。
【0114】
C10は、上述したように認識結果である個人識別コードを含む閲覧者情報、C11は、上述したように「見た回数」、「見た時間」、「見た距離」、「見た角度」、「見ている際の移動状況」、「お気に入り登録操作」、「全画面表示操作」から算出された興味指数情報である。この閲覧者情報C10と興味指数情報C11とは、このコンテンツを特定するヘッダC1とともに反応ログメモリ300に保存される。
【0115】
なお、本実施形態では、撮像素子による認証を行ったが、タッチパネル5やボタン部に指紋認証や静脈認証技術を設けることもできる。指紋認証や静脈認証によるログ情報の解析の例としては以下のようなものがある。
【0116】
例えば個人割り当てのボタンを用意してチャンネル選択の時間帯等を情報化する、広告ウインドウを閉じたかどうか、更に詳細情報を見たかどうか、詳細情報をダウンロードしたかどうか、コンテンツ配信側が出す案内情報のウインドウの選択状況、画像の静止ボタンやダウンロードボタンを何のコンテンツで誰が押したか、等の情報を興味指数に取り入れログ情報として解析することができる。
【0117】
次に、環境情報に応じた絵画変換を行う例について説明する。
【0118】
写真絵画変換とは、上述したように写真等の画像を油絵、重厚な油彩画、ゴシック油彩画、野獣派油彩画(、水彩画、ガッシュ画、パステル画、色鉛筆画、点描画、シルクスクリーン、イラスト画、エアブラシ画等のいわゆる絵画調画像、絵画風画像に変換するものである。画調(〜調)と画風(〜風)は同様の意味であり、画風の方がより絵画的な表現であるが、技術的には相違はない。
【0119】
画像処理技術は基本的にフォトレタッチソフト等で知られている各種エフェクト処理(フィルター処理)のパラメータを調整・組み合わせて絵画調に見えるように変換する。
【0120】
パラメータとは画素にエフェクト処理をかけるための要素である。すなわち、画素は一般的にRGB各複数ビットの階調で表現されるが、そのビットデータに演算をかけるための要素である。具体例は下記に示すが、例えば赤を強調するときにR×2、G×0.9、B×0.5、のような演算をする場合の前記“2”、“0.9”、“0.5”はパラメータの一種である。あるいは、予め演算要素がプログラミングされており、赤の強調度1のときはR×1.1、強調度2のときはR×1.2、強調度3のときはR×1.3のような演算をする場合の強調度もパラメータの一種である。
【0121】
また、注目画素と隣接画素の間で所定の演算をかける場合もある。例えば注目画素P5(RGB)を中心に画素P1(R,G,B)、P2(R,G,B)、P3(R,G,B)、P4(R,G,B)、P5(R,G,B)、P6(R,G,B)、P7(R,G,B)、P8(R,G,B)、P9(R,G,B)が上下左右に並んでいるとき、P5(R)に対してP5(R)=P1(R)×n1+P2(R)×n2+P3(R)×n3+P4(R)×n4+P5(R)×n5+P6(R)×n6+P7(R)×n7+P8(R)×n8+P9(R)×n9という演算を行い、G、Bについても同様の演算を行う。nがパラメータであり、この数値(係数)を変えることにより異なったエフェクト処理ができる。
【0122】
エフェクト処理や絵画変換処理はこのような画素に対する複雑な演算処理が予めプログラミングされているものである。
【0123】
エフェクト処理の例としては、例えば画像にテクスチャをマッピングし、特殊な質感を与えるテクスチャ処理、画像を輪郭部・細かい模様等のテクスチャ部・平坦部に分類し、それぞれに適宜処理を施すことで、質感と解像感を高める解像度処理、色を色相(Hue)、彩度(Saturation)、明度(Value)の3要素に分類して調整するHSV処理、画像のR(赤)G(緑)B(青)各色の度合いを調整するRGB処理、R→G→Bの方向に交換するRGB交換処理、ラプラシアンフィルタと呼ばれるフィルタをかけるエッジ抽出処理、メディアンフィルタと呼ばれるフィルタをかける中間濃度抽出処理、隣接する画素のRGBのヒストグラムを抽出し、画素間のヒストグラムを適宜分布させ、コントラスト修正を行ったり画像のヒストグラムを引き伸ばすイコライズ処理、明るい部分と暗い部分を維持して中間的な明るさを調節するガンマ補正処理、画像の暗い領域を明るくしたり、明るい領域を暗くしたりするシャドー処理、各ピクセルのRGB値が、しきい値以上の明るさの時に、そのRGB値を反転するソラリゼーション処理、ランダムにドットを描画し、ノイズを発生させ、ノイズの量や色を調整するノイズ付加処理、等がある。
【0124】
また、タッチ(筆触)が異なるように加工するエフェクト処理もある。
【0125】
具体的には、画像データを構成する画素から、色等を基準として相関の高い画素を集め、グループを形成する。続いて、それぞれのグループの画素に対して、同一のグループの画素については色を該グループの代表色に置き換える。こうして色を代表色に置き換えられた画素のグループがそれぞれの筆触を形成する。かかる画像加工処理によると、グループとして集められる画素の相関の取り方、及び同一の色(代表色)の画素により構成されるグループの形状(長さ(距離)、扁平度)を変化させることによって、形成される筆触を変化させることができ、結果的に、画像データが表す画像の画調を様々な絵画調に変更することができる。そして各種画調毎に、それぞれの処理で用いる相関度、グループの形状を表す長さ、扁平度等のパラメータの最適な組み合わせが設定されており、この情報がパラメータメモリ410に記憶されている。絵画変換エンジン200はパラメータメモリ410に記憶された情報に基づいて各種画調への変更を行う。
【0126】
複数の画像データの各々を異なる筆触に変更することは、画調を変更する際に、筆触を構成する画素を集めたグループの形状、例えば、グループの扁平度を調整することによって実現できる。筆触を表す同一の色の画素によって構成されるグループの扁平度を大きくすると、筆触は太くなり、結果として画像のタッチは荒く表示される。同一の色の画素によって構成されるグループの扁平度を小さくすると、小さな筆触を作り出すことができ、結果として、画像のタッチが細かく表示される。
【0127】
図16に、このようにして生成される筆触を表す画素のグループの一例を示す。例えば、
図16Aに示すように、筆触を表す同一の色の画素によって構成されるグループの扁平度を大きくすると、筆触は太くなり、結果として画像のタッチは荒く表示される。
図16Cに示すように、同一の色の画素によって構成されるグループの扁平度を小さくすると、小さな筆触を作り出すことができ、結果として、画像のタッチが細かく表示される。
図16Bに示すグループは標準的な筆触を表している。
【0128】
図17は、画調変換の概要を示すフローチャートである。まず、メモリカード60から画調変換したい対象画像をRAM13に読み込む(ステップS202)。
【0129】
そして、画像処理装置1がネットワークに接続されているか否か、すなわち通信制御部30、インターネット500を介してネットワークサービスサイト520を介してプリントサイト550(
図3参照)に接続されているか否かを判断する(ステップS208)。
【0130】
ここで接続されていると判断されると、ステップS210へ進み、現在操作しているユーザが画像処理装置1の保有者本人であるかを判断する。
【0131】
すなわち、撮像素子8で撮影され顔認識エンジン100で認識された操作者が、
図6に登録されているお父さん、お母さん等の保有者本人であるかを判断し、本人であると判断されればステップS212へ進む。これは、画像処理装置1本体から画像データが外部へ出てネットワーク上にアップされることを本人以外が勝手に行うことを防止するためである。
【0132】
更に、ステップS212では、画調変換の対象となる画像にシークレットフラグG6が立っているか否かを判別する。上記同様、シークレット画像が不用意にネットワークにアップされることを防止するためである。
【0133】
そしてシークレットフラグG6が立っていなければステップS214へ進み、変換したい画調、例えば油絵調、水彩画調、パステル調、等を選択する。画調毎に各種パラメータが予めプログラミングされているので、そのパラメータをパラメータメモリ410から読み込んで設定する。
【0134】
そして、本画像と画調の種類をプリントサイト550にアップする(ステップS216)。正確にはネットワークサービスサイト520を介してプリントサイト550へアップする。これは、画像処理装置1のプロバイダがネットワークサービスサイト520となっているからである。画調の種類のアップは、プリントサイト550との決め事にもよるが、単に「油絵調」という情報を送るか、画調の種類に応じた所定のパラメータを送ることによる。
【0135】
その後、ステップS217にてサムネイルの画素毎にR(赤)G(緑)B(青)に対する調整を行うためビットマップデータに変換した後、サムネイルに対し画調変換処理を行う(ステップS218)。すなわち、対象画像であるサムネイルに対して上記設定したパラメータで画調変換処理を行う。そしてステップS230へ進む。
【0136】
他方、ステップS208においてネットワークに接続されていないと判断された場合は、ステップS220へ進み、ステップS214と同じく変換したい画調を選択する。
【0137】
ここでは、画像処理装置1がネットワークに接続していないので、処理時間はかかるものの、画像処理装置1本体内で画調変換処理を行う。ステップS222で本画像をビットマップデータに変換した後、ステップS223で選択された画調のパラメータに従って画調変換処理を行う。本画像は画像サイズが大きいので、ステップS224で液晶表示パネル3のサイズに表示するに適したサイズに変換した後、ステップS230へ進み、画調変換された絵画調画像の表示を行う。
【0138】
ステップS218から進んできた場合は、サムネイルは液晶表示パネル3に適した表示サイズであるので、そのまま表示処理を行う。
【0139】
ステップS232ではビットマップ形式で表現されていたデータをJPEG形式に圧縮し、内部メモリ14またはメモリカード60に変換画調画像の保存を行う(ステップS234)。ステップS218を経由してきた場合はサムネイルの画調変換画像、ステップS223を経由してきた場合は本画像の画調画調画像の保存を行うことになる。
【0140】
ステップS236では、改めて画像処理装置1がネットワークに接続されているかを検出する。電波状態や回線状態、画像処理装置1本体の設定等の関係でステップS208では接続できなかったとしても、ここで接続が確認されればプリントサイト550にアップされ、サイト側で画調変換された本画像をダウンロードし(ステップS238)、保存を行う(ステップS240)。もちろん、ステップS223にて画像処理装置1本体内で画調変換を行った場合、ここはスキップしてよい。
【0141】
画像処理装置1の画調変換エンジン200よりプリントサイト550の画調変換サーバー525に備えられている画調変換エンジンの方が高性能であれば、ステップS223の結果にかかわらず、プリントサイト550から変換本画像をダウンロードするようにしてもよい。
【0142】
なお、ステップS236において、ネットワークへの接続が確認されるまでループするように示されているが、改めて電源をオンしたときのように、別のタイミングで接続確認及びダウンロードを行ってもよい。
C.本実施形態のプリントサイト
【0143】
次に、プリントサイト550側の処理について説明する。プリントサイト550は基本的にユーザからアップされた画像を画調変換してプリントするサービスを提供するサイトである。
【0144】
このプリントサイト550は、端末である画像処理装置1とインターネット500を介して接続され、
図3に示したように、前記画像処理装置1から受信した画像データを記憶するストレージサーバー551と、前記ストレージサーバー551に記憶された画像データの画調を変換する画調変換サーバー525と、前記絵画変換サーバー525の画調変換エンジンにより変換すべき画調を選択する画調選択部554と、印刷サイズを選択するサイズ選択部555と、印刷媒体を選択する印刷媒体選択部556と、前記受信した画像データを前記画調選択部554により選択された画調で、前記画調変換手段により変換された変換画像を、前記サイズ選択手段で選択されたサイズで、前記印刷媒体選択手段で選択された媒体に印刷ずるプリントするプリンタ557と、前記変換画像を前記画像処理装置1端末へ送信する送信部558と、画像処理装置1内のパラメータメモリ410と同様に画調変換のためのパラメータを記憶しているパラメータメモリ559とを具備する。画像表示サーバー552の制御によって、前記画調選択部554により選択された画調、前記絵画変換サーバー525により変換された変換画像、前記サイズ選択部555で選択されたサイズ、前記印刷媒体選択部556で選択された媒体、は前記ストレージサーバー551に一時的に記憶され、変更可能である。
【0145】
ユーザは最初にメールアドレス等を登録することにより認証サーバー521にて認識される。ユーザがアップした画像はストレージサーバー551に保存される。ただしプライバシー等を考慮し、所定期間経過後は自動的に削除される。
【0146】
アップした画像は絵画変換サーバー525により、各種絵画調画像に変換することができる。選択可能な画調は上述したように、油絵、重厚な油彩画、ゴシック油彩画、野獣派油彩画、水彩画、ガッシュ画、パステル画、色鉛筆画、点描画、シルクスクリーン、イラスト画、エアブラシ画とする。
【0147】
しかし、これに限ることなく、ゴッホ調、モネ調、ピカソ調等、画家の特徴を加味した変換の選択を可能としても良い。そして選択された画調でアップした画像を絵画変換し、プリントするサイズやプリント媒体を選択して発注すると絵画変換された画像が印刷された媒体を購入することができる。
【0148】
基本的に、変換画調を決定し、プリント媒体(紙、キャンバス時、Tシャツ、マグカップ等を決定し、プリントを発注した段階で課金される。色々な変換画調を試し、複数のアップした画像について変換を試みることはユーザにとって必要なので、変換した画調変換画像も一時的にストレージサーバー551に保存される、後日、ユーザが改めてログインしたときに、過去に変換した画像と新たに変換した画像を見比べてプリントする画像を決定することができる。
【0149】
このようにユーザーがオリジナル画像をプリントサイト550にアップロードして、変換画調を選択し、プリントするサイズを選択し、プリントする媒体を選択する際には、画像処理装置1の液晶表示パネル3に表示させてユーザーが確認並びに選択を行うわけであるが、オリジナル画像は一般的に4000×3000画素程度あり、画像処理装置1の液晶表示パネルの表示画素数が前述したとおり800×600画素であるため、プリントサイト550ではオリジナル画像を縮小して縮小された縮小画像をネットワークを介して画像処理装置1に表示させることができる。
【0150】
なお、プリント発注しないで画調変換画像をダウンロードすることも可能とするが、電子透かしあるいはロゴ等をいれることにより原本でないことを明らかにする。
【0151】
ユーザはこのように単独でプリントサイト550を利用することもできるが、画像処理装置1と協働することにより、
図17に示したように画像処理装置1から送信されてくる画像データを一緒に送られてくる画調の種類または所定のパラメータに従って絵画変換して画像処理装置1に返送する。
【0152】
これにより、画像処理装置1のユーザはシームレスに本体内とネットワークを利用して効率的に絵画変換画像を得ることができる。
D.実施態様の効果
【0153】
以上説明したように、本発明の実施態様によれば、ネットワークの接続状態に応じてシームレスに本体内とネットワークを利用して効率的に画調変換画像、特に絵画調に変換された画像を得ることができる。
【0154】
また、顔認識により画像処理装置の保有者以外の人が不容易に画像をネットワークにアップすることを防止できる。
【0155】
また、シークレット設定された画像を不用意にネットワークにアップすることを防止できる。
【0156】
また、ネットワークの接続状態に応じてシームレスに本体内とネットワークを利用して効率的に画調変換画像、特に絵画調に変換された画像を得るためのシステムを提供することができる。
【0157】
以上、この発明の実施形態について説明したが、この発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。
【0158】
以下に、本出願の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0159】
<請求項1>
サーバーと接続可能な画像処理装置において、
オリジナル画像を記憶する第1の記憶部と、
複数の画調を示すデータを記憶する第2の記憶部と、
前記第2の記憶部に記憶された複数の画調を示すデータから1つの画調を示すデータを選択する画調選択部と、
前記第1の記憶部に記憶されたオリジナル画像の縮小画像の画調を前記画調選択部により選択された画調を示すデータに応じて変化させる処理部と、
前記処理部により得られた画調変化縮小画像を表示する表示部と、
当該画像処理装置がネットワークに接続しているか否かを判断する接続判断部と、
前記接続判断部がネットワークに接続していると判断した際に、前記第1の記憶部に記憶されているオリジナル画像を、前記画調選択部により選択された画調を示すデータとともにネットワークを介して前記サーバーにアップする送信部と、
前記接続判断部がネットワークに接続していないと判断した際に、前記オリジナル画像の画調を前記処理部により前記画調選択部により選択された画調を示すデータに応じて変化させる変換制御部と、
当該画像処理装置がネットワークに接続している際に、前記サーバーで画調変化されたオリジナル画像を受信する受信部と、
を具備することを特徴とする画像処理装置。
【0160】
<請求項2>
前記処理部は、画像を構成する画素の値を前記画調を示すデータに応じた所定のパラメータに従って変更する請求項1記載の画像処理装置。
【0161】
<請求項3>
前記画調を示すデータは絵画調を示すデータであり、
前記処理部は画像の画調を絵画調に変化することを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
【0162】
<請求項4>
更に撮像部と、
この撮像部で撮影された画像から顔認識を行う顔認識部と、
前記顔認識部の顔認識結果に応じて前記オリジナル画像を、ネットワークを介して前記サーバーにアップするかどうか判断する第1の送信判断部と、
を具備することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【0163】
<請求項5>
更に前記オリジナル画像にシークレット設定をするシークレット設定部と、
前記シークレット設定部の設定結果に応じて前記オリジナル画像を、ネットワークを介して前記サーバーにアップするかどうか判断する第2の送信判断部と、
を具備することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【0164】
<請求項6>
サーバーと接続可能な画像処理装置の画像処理方法において、
前記画像処理装置本体内では前記縮小画像の画調を変化して表示させ、前記オリジナル画像はネットワークを介して前記サーバーに送り、該サーバーで画調を変化させることを特徴とする画像処理方法。
【0165】
<請求項7>
前記サーバーは、前記画調を変化させたオリジナル画像をプリント指示することを特徴とする請求項6記載の画像処理方法。
【0166】
<請求項8>
前記画調は画調を示すデータに応じて変化され、
前記画調は、前記サーバーで前記画調を示すデータに対応するパラメータに従って前記オリジナル画像を構成する画素の値を変更し、前記画像処理装置で前記画調を示すデータに対応するパラメータに従って前記縮小画像を構成する画素の値を変更することにより、変化することを特徴とする請求項6記載の画像処理方法。
【0167】
<請求項9>
前記所定のパラメータ及び前記画調を示すデータは、前記画像処理装置から前記サーバーへ送信されることを特徴とする請求項8記載の画像処理方法。
【0168】
<請求項10>
前記画調を示すデータは、前記画像処理装置から前記サーバーへ送信され、
前記所定のパラメータは、前記画像処理装置に記憶されている前記画調を示すデータに応じた第1のパラメータと、前記サーバーに記憶されている第2のパラメータとを含み、前記画調を示すデータに応じた前記第1のパラメータと前記第2のパラメータは異なっていることを特徴とする請求項8記載の画像処理方法。
【0169】
<請求項11>
画像の画調は絵画調に変化されることを特徴とする請求項6記載の画像処理方法。
【0170】
<請求項12>
前記サーバーで画調が変化されたオリジナル画像は、ネットワークを介して前記画像処理装置に送信されることを特徴とする請求項6記載の画像処理方法。
【0171】
<請求項13>
更にユーザーの顔を撮影して顔認識を行い、
その顔認識結果に応じて前記オリジナル画像を、ネットワークを介して前記サーバーにアップするかどうか判断することを特徴とする請求項6記載の画像処理方法。
【0172】
<請求項14>
更に前記オリジナル画像データにシークレット設定し、
前記オリジナル画像データにシークレット設定がなされていれば、当該オリジナル画像データをネットワークを介して前記サーバーにアップしないことを特徴とする請求項6記載の画像処理方法。
【0173】
<請求項15>
端末と、前記端末と接続可能なサーバーと、を含む画像処理システムであって、
前記端末は、
オリジナル画像を記憶する第1の記憶部と、
前記第1の記憶部に記憶されたオリジナル画像の縮小画像の画調を画調の変化を示すデータに応じて変化させる第1の処理部と、
前記第1の処理部により得られた画調変化縮小画像を表示する表示部と、
ネットワークと接続しているか否かを判断する接続判断部と、
前記接続判断部がネットワークと接続していると判断した際に前記オリジナル画像を、ネットワークを介して前記サーバーにアップする送信部と、
を備え、
前記サーバーは、
前記端末からアップされるオリジナル画像を記憶する第2の記憶部と、
前記第2の記憶手段に記憶されたオリジナル画像の画調を前記画調の変化を示すデータに応じて変化する第2の処理部と、
を備えることを特徴とする画像処理システム。
【0174】
<請求項16>
前記端末は、
更に撮像手段と、
この撮像手段で撮影された画像から顔認識を行う顔認識部を備え、
前記送信部は前記顔認識手段の顔認識結果に応じて前記オリジナル画像を、ネットワークを介して前記サーバーにアップするかどうか判断することを特徴とする請求項15記載の画像処理システム。
【0175】
<請求項17>
前記端末は、
更にオリジナル画像データにシークレット設定をするシークレット設定部を備え、
前記送信部は前記シークレット設定部の設定結果に応じて前記オリジナル画像を、ネットワークを介して前記サーバーにアップするかどうか判断することを特徴とする請求項15記載の画像処理システム。
【0176】
<請求項18>
前記サーバーは、前記端末からアップロードされたオリジナル画像を縮小し、該縮小された縮小画像を前記端末でネットワークを介して表示可能とすることを特徴とする請求項15記載の画像処理システム。
【0177】
<請求項19>
前記サーバーは、前記第2の処理部により画調が変化させれた画調変化画像を前記端末でネットワークを介して表示可能とすることを特徴とする請求項15記載の画像処理システム。
【0178】
<請求項20>
前記サーバーは、前記第2の処理部により画調が変化させられた画調変化画像をプリント指示するプリント指示部を更に備えることを特徴とする請求項15記載の画像処理方法。
【0179】
<請求項21>
サーバーと接続可能で、オリジナル画像を記憶する第1の記憶部と、複数の画調を示すデータを記憶する第2の記憶部と、を有する画像処理装置が有するコンピュータに、
前記第2の記憶部に記憶された複数の画調を示すデータから1つの画調を示すデータを選択する画調選択手段と、
前記第1の記憶部に記憶されたオリジナル画像の縮小画像の画調を前記画調選択部により選択された画調を示すデータに応じて変化させる処理手段と、
前記処理部により得られた画調変化縮小画像を表示する表示手段と、
当該画像処理装置がネットワークに接続しているか否かを判断する接続判断手段と、
前記接続判断手段がネットワークに接続していると判断した際に、前記第1の記憶部に記憶されているオリジナル画像を、前記画調選択部により選択された画調を示すデータとともにネットワークを介して前記サーバーにアップする送信手段と、
前記接続判断部がネットワークに接続していないと判断した際に、前記オリジナル画像の画調を前記処理部により前記画調選択部により選択された画調を示すデータに応じて変化させる変換制御手段と、
当該画像処理装置がネットワークに接続している際に、前記サーバーで画調変化されたオリジナル画像を受信する受信手段と、
して機能させる画像処理プログラム。
【0180】
<請求項22>
サーバーと接続可能でな画像処理装置が有するコンピュータに、
前記画像処理装置本体内では前記縮小画像の画調を変化して表示させ、前記オリジナル画像はネットワークを介して前記サーバーに送り、該サーバーで画調を変化させる可変手段と、
前記サーバーに、前記画調を変化させたオリジナル画像をプリント指示する指示手段と、
して機能させる画像処理プログラム。
【0181】
<請求項23>
サーバーと接続可能な画像処理装置の有するコンピュータに、
前記画像処理装置本体内では前記縮小画像の画調を変化して表示させ、前記オリジナル画像はネットワークを介して前記サーバーに送り、該サーバーで画調を変化させる可変手段として機能させ、
前記画調は画調を示すデータに応じて変化させ、
前記画調は、前記サーバーで前記画調を示すデータに対応するパラメータに従って前記オリジナル画像を構成する画素の値を変更し、前記画像処理装置で前記画調を示すデータに対応するパラメータに従って前記縮小画像を構成する画素の値を変更することにより、変化させることを特徴とする画像処理プログラム。